説明

農作業機

【課題】作業者の負担を軽減できる農作業機を提供する。
【解決手段】農作業機1は作業機本体2を備え、この作業機本体2にはカゴ型の転圧輪23を回転可能に設ける。農作業機1は、転圧輪23の作業棒26に付着した土を落とす弾性変形可能な土落とし体41を備える。作業機本体2は被取付部50を有し、土落とし体41は被取付部50に上下位置調整可能に取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者の負担を軽減できる農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載された農作業機が知られている。
【0003】
この従来の農作業機は、トラクタ等の走行体の後部に連結される作業機本体と、この作業機本体に回転可能に設けられ圃場側から受ける力で従動回転するカゴ形状の転圧輪とを備えている。また、転圧輪は、転圧作業をする複数の作業棒と、これら複数の作業棒を支持する略円形状の複数の支持部材とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−325004号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の農作業機では、例えば圃場の水分や土質等によっては、転圧輪の作業棒に土が付着するため、この付着した土を作業者が手作業で落とさなければならない。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、作業者の負担を軽減できる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の農作業機は、作業機本体と、この作業機本体に回転可能に設けられ、複数の作業棒を有する転圧輪と、前記作業棒に付着した土を落とす弾性変形可能な土落とし体とを備えるものである。
【0008】
請求項2記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、作業機本体は、被取付部を有し、土落とし体は、前記被取付部に上下位置調整可能に取り付けられているものである。
【0009】
請求項3記載の農作業機は、請求項1または2記載の農作業機において、土落とし体は、作業棒と接触する作用状態および前記作業棒と接触しない非作用状態に選択的に切り換え可能となっているものである。
【0010】
請求項4記載の農作業機は、請求項1ないし3のいずれか一記載の農作業機において、転圧輪は、複数の作業棒を支持する支持部材を有し、土落とし体は、前記支持部材が通過する凹部を有するものである。
【0011】
請求項5記載の農作業機は、請求項1ないし3のいずれか一記載の農作業機において、転圧輪は、複数の作業棒を支持する支持部材を有し、土落とし体は、前記支持部材が接触する支持部材接触板部を有する弾性板にて構成され、前記弾性板のうちこの弾性板に形成された対をなす切れ目間の部分が、前記支持部材接触板部となっているものである。
【0012】
請求項6記載の農作業機は、請求項1ないし5のいずれか一記載の農作業機において、土落とし体は、一体に形成された弾性変形可能な1枚の弾性板にて構成されているものである。
【0013】
請求項7記載の農作業機は、請求項1ないし5のいずれか一記載の農作業機において、土落とし体は、それぞれ別体に形成された弾性変形可能な複数枚の弾性板にて構成されているものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、転圧輪の作業棒に付着した土を落とす弾性変形可能な土落とし体を備えるため、転圧輪の作業棒に付着した土を作業者が手作業で落とす必要がなく、作業者の負担を軽減できる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、土落とし体は作業機本体の被取付部に上下位置調整可能に取り付けられているため、土落とし体の上下位置を適切に調整できる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、土落とし体は作業棒と接触する作用状態および作業棒と接触しない非作用状態に選択的に切り換え可能となっているため、土落とし体の状態を適切に切り換えることができる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、土落とし体は支持部材が通過する凹部を有するため、凹部を有しない場合等に比べて、土落とし体にて土を効率良く落とすことができる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、土落とし体は支持部材が接触する支持部材接触板部を有する弾性板にて構成され、弾性板のうちこの弾性板に形成された対をなす切れ目間の部分が支持部材接触板部となっているため、作業棒に付着した土を効率良く落とすことができるばかりでなく、支持部材に付着した土も落とすことができる。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、土落とし体は一体に形成された弾性変形可能な1枚の弾性板にて構成されているため、複数枚の弾性板にて構成された場合等に比べて、部品点数が少なく、構成が簡単である。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、土落とし体はそれぞれ別体に形成された弾性変形可能な複数枚の弾性板にて構成されているため、例えば弾性板が破損した場合等に、土落とし体全体を交換することなく、破損した弾性板のみを交換でき、土落とし体を部分的に直すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施の形態に係る農作業機の側面図である。
【図2】同上農作業機の背面図である。
【図3】同上農作業機の転圧輪の背面視斜視図である。
【図4】同上農作業機の土落とし体の側面図である。
【図5】同上土落とし体の背面図である。
【図6】同上土落とし体を上限位置に設定した状態を示す側面図である。
【図7】同上土落とし体を非作用状態に設定した状態を示す側面図である。
【図8】同上土落とし体の作用説明図である。
【図9】図8に続く作用説明図である。
【図10】土落とし体を取り外した場合の説明図である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係る農作業機の土落とし体の背面図である。
【図12】同上土落とし体の作用説明図である。
【図13】本発明のさらに他の実施の形態に係る農作業機の土落とし体の背面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施の形態に係る農作業機の土落とし体の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1および図2において、1は農作業機で、この農作業機1は、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結され、トラクタの走行により圃場を前方(進行方向)に向って移動しながら耕耘整地作業等を行うものである。
【0024】
農作業機1は、図1および図2に示されるように、トラクタの後部の3点リンクヒッチ部(作業機昇降支持装置)に連結された作業機本体2を備えている。
【0025】
作業機本体2は、左右方向長手状で断面略円形状のフレームパイプ部4を有している。フレームパイプ部4の左右方向中央部には軸保持部5が設けられ、この軸保持部5にて前後方向の入力軸6が回転可能に保持されている。入力軸6は、図示しないトラクタのPTO軸に動力伝達手段を介して接続されている。
【0026】
また、作業機本体2は、フレームパイプ部4の左端部に設けられた伝動ケース部であるチェーンケース部7と、フレームパイプ部4の右端部に設けられた支持部であるブラケット部(図示せず)とを有している。そして、互いに離間対向するチェーンケース部7およびブラケット部には、入力軸6側からの動力で所定方向(アップカット方向またはダウンカット方向)に回転しながら耕耘作業をする耕耘体(ロータリー)8が回転可能に設けられている。
【0027】
耕耘体8は、左端部がチェーンケース部7の下端部にて回転可能に支持されかつ右端部がブラケット部の下端部にて回転可能に支持された左右方向の回転軸9を有している。回転軸9には、複数の耕耘爪(図示せず)が取り付けられている。なお、回転軸9には、入力軸6からの動力を伝達する動力伝達手段(図示せず)が接続されている。この動力伝達手段は、軸保持部5内のギア、フレームパイプ部4内の伝動シャフト、チェーンケース部7内のチェーン等にて構成されている。
【0028】
さらに、作業機本体2は、耕耘体8の上方部を覆う略板状のカバー部(図示せず)を有している。そして、カバー部の後端部には、耕耘体8の後方で整地作業をする略板状の整地体10が上下方向に回動可能に設けられている。
【0029】
また、作業機本体2はゲージ輪被取付部11を有し、このゲージ輪被取付部11にはゲージ輪12が上下位置調整可能に取り付けられている。
【0030】
さらに、作業機本体2は、深さ調整用ロッド15の縮み動作および伸び動作に基づいて左右方向の軸16を中心として上下方向に回動可能なフレーム部17を有している。フレーム部17にはアーム部18が前後位置調整可能に取り付けられ、このアーム部18の後端部には左右方向長手状で角パイプ状の回動フレーム部19が前後方向の軸20を中心として回動可能に取り付けられている。つまり、回動フレーム部19の左右方向中央部がアーム部18の後端部に軸20を介して回動可能に取り付けられている。
【0031】
また、図2にも示されるように、回動フレーム部19には、この回動フレーム部19よりも長い左右方向長手状で丸パイプ状の支持フレーム部21が連結板22を介して取り付けられている。また、支持フレーム部21の左右方向両端部から細長板状の支持アーム部25が下方に向って突出している。
【0032】
そして、互いに離間対向する左右1対の支持アーム部25には、圃場側から受ける力で従動回転しながら砕土作業および鎮圧作業をする非駆動式のカゴ形状の転圧輪23が回転可能に設けられている。つまり、整地体10の後方で土塊を砕土するとともにその砕土層の下方に位置する砕土鎮圧層の上面を鎮圧する左右方向の略円筒状のカゴ型の転圧輪23が作業機本体2の支持アーム部(側板部)25に左右方向の軸24を中心として、すなわち例えばこの軸24の軸芯を通る左右方向の回転中心軸線Xを中心として回転可能に設けられている。
【0033】
転圧輪23は、図1ないし図3に示されるように、回転中心軸線Xを中心とする仮想円筒面上に間隔をもって平行に位置する螺旋状の複数(例えば14本)の作業棒26と、左右方向に間隔をおいて位置し作業棒26を外周部で支持する略円形状の複数(例えば6つ)の支持部材27とを有している。
【0034】
支持部材27は、この支持部材27の周方向に等間隔をおいて並ぶ膨出状の複数の支持部28を外周部に有し、この支持部28には略円形状の孔部29が形成され、この孔部29に丸棒状の作業棒26が嵌挿されている。
【0035】
また、複数の支持部材27のうち、転圧輪23の左右方向両端部に位置する2つの支持部材27は、略円形板状の円板31にて構成されている。さらに、これら複数の支持部材27のうち、転圧輪23の左右方向中間部に位置する残りの4つの支持部材27は、略円形環状の円環32にて構成されている。なお、円板31の中心部が支持アーム部25の下端部に軸24を介して回転可能に取り付けられている。
【0036】
また一方、農作業機1は、図1および図2に示されるように、回転する転圧輪23の作業棒26に対して所望の接触圧をもって断続的に接触して弾性変形することでその弾性復元作用により土を叩き落とすように、各作業棒26に付着した土を落とす弾性変形可能な略板状の弾性部材である土落とし体(泥落とし体)41を備えている。
【0037】
土落とし体41は、作業機本体2の支持フレーム部21に支持手段42を介して脱着可能に取り付けられ、転圧輪23の上方にこの転圧輪23の軸方向に沿って配設されている。支持手段42は、図4等にも示されるように、例えばUボルト43、Uボルト止め板44、連結部材45および当て板46等にて構成されている。
【0038】
連結部材45は、鉛直面に沿って位置する左右方向長手状で略板状の被取付部50を有しており、この被取付部50に土落とし体41が取付具51にて上下位置調整可能に取り付けられている。つまり、土落とし体41は、作業機本体2の被取付部50に対して上下位置調整可能つまり高さ位置調整可能となっている。なお、取付具51は、例えばボルト52およびナット53等である。
【0039】
そして、土落とし体41は、転圧輪23の作業棒26と接触する図4に示す作用状態と転圧輪23の作業棒26と接触しない図7に示す非作用状態とに選択的に切り換え可能となっている。
【0040】
図4に示す作用状態では、土落とし体41は、側面視で土落とし体41の下部が転圧輪23の支持部材27と重なり合うように、鉛直面に沿って位置する。図7に示す非作用状態では、土落とし体41は、側面視で支持部材27と重なり合わないように、鉛直面に対して傾斜した傾斜面に沿って位置する。
【0041】
ここで、土落とし体41は、図5に示されるように、例えばゴム材料にて一体に形成された弾性変形可能な1枚の弾性板55のみによって構成されている。弾性板55は、左右方向長手状で略矩形板状に形成されている。弾性板55の左右方向長さ寸法は、丸パイプ状の支持フレーム部21の左右方向長さ寸法(軸方向長さ寸法)と略同じである。
【0042】
弾性板55の上部には、上下方向に長手方向を有する複数の長孔部56が左右方向に等間隔で形成されている。また、弾性板55の下部には、上下方向に長手方向を有する長孔状でかつ下方に向って開口状の凹部57が転圧輪23の各支持部材27に対応する位置にそれぞれ切欠き形成されている。なお、凹部57の幅寸法は、支持部材27の厚さ寸法より少し大きい。
【0043】
そして、当て板46の孔部46a、弾性板55の長孔部56および被取付部50の孔部50aにボルト52が挿入され、このボルト52にナット53が螺合締付されることにより、土落とし体41である弾性板55が被取付部50にこの被取付部50の後面に沿って取り付けられている。このため、弾性板55の上端部全体が前側の被取付部50と後側の当て板46とにて前後から挟持されている。そして、この弾性板55は、被取付部50に対して長孔部56の長さ分だけ上下位置調整可能となっており、例えば図4の状態が下限位置に設定された状態であり、図6の状態が上限位置に設定された状態である。
【0044】
また、図2から明らかなように、弾性板55の凹部57を、転圧輪23の回転時にこの転圧輪23の支持部材27の一部、つまり支持部材27の外周部の支持部28が通過するようになっている。つまり、作業時において回転する転圧輪23の支持部材27の外周部が弾性板55の凹部57内を通過することにより、転圧輪23の各支持部材27が弾性板55と接触しないようになっている。
【0045】
なお、この弾性板55の凹部57の幅寸法は、支持部材27の厚さ寸法と同じか、それより少し小さくてもよく、この場合には、弾性板55における凹部57の周辺部分に支持部材27が接触する。
【0046】
次に、農作業機1の作用等を説明する。
【0047】
農作業機1をトラクタの走行により前方に向って移動させると、耕耘体8が回転しながら耕耘作業を行い、この耕耘体8の後方では整地体10が圃場面に追従するように上下回動しながら整地作業を行う。また、整地体10の後方では、カゴ型の転圧輪23が圃場側から受ける力で従動回転しながら、砕土作業および鎮圧作業を行う。
【0048】
ここで、図8および図9に示すように、転圧輪23の作業棒26に付着した土は、土落とし体41である弾性板55にて叩き落とされる。
【0049】
つまり、弾性板55は、転圧輪23の作業棒26にて回転方向前方側へ押されて略く字状になるまで一旦弾性変形した後、その作業棒26から離れると、弾性復元力で元の平面形状に復帰しようとする。この際、弾性板55は、次の作業棒26に衝突する。その結果、作業棒26の外周面に付着した土が、弾性板55にて叩き落とされるとともに掻き落とされる。
【0050】
なお、図10に示すように、弾性板55を取り外した場合には、圃場の土質等によっては、圃場の土が転圧輪23の作業棒26の外周面に付着し、徐々に成長して大きくなる。
【0051】
そして、このような農作業機1によれば、転圧輪23の作業棒26に付着した土を落とす弾性変形可能な土落とし体41を備えるため、圃場面をきれいに仕上げることができるばかりでなく、転圧輪23の作業棒26に付着した土を作業者が手作業で落とす必要がなく、作業者の負担を軽減でき、作業効率の向上を図ることができる。
【0052】
また、土落とし体41は作業機本体2の被取付部50に上下位置調整可能に取り付けられているため、土落とし体41の上下位置を適切に調整でき、よって、土落とし体41と作業棒26との接触圧を調整可能となり、土落とし体41にて土を効果的に落として取り除くことができる。
【0053】
さらに、土落とし体41は作業棒26と接触する作用状態および作業棒26と接触しない非作用状態に選択的に切り換え可能となっているため、土落とし体41の状態を適切に切り換えることができる。よって、例えば土が作業棒26にほとんど付着しない土質の圃場で作業をする場合に土落とし体41を非作用状態に設定することにより、土落とし体41の耐久性を向上でき、また、例えば長期間不使用の際等に土落とし体41にクセが付くのを防止できる。
【0054】
また、土落とし体41は支持部材27の一部が通過する凹部57を有するため、この凹部57を有しない場合等に比べて、土落とし体41を作業棒26に対して適切に接触させることができ、土落とし体41にて土を効率良く落とすことができる。
【0055】
さらに、土落とし体41は一体に形成された弾性変形可能な1枚の弾性板55にて構成されているため、複数枚の弾性板にて構成された場合等に比べて、部品点数が少なく、構成が簡単である。
【0056】
なお、上記一実施の形態では、土落とし体41を構成する弾性板55が凹部57を有するものについて説明したが、例えば図11に示す弾性板55のように、支持部材27の外周部が接触する複数の支持部材接触板部58を有するようにしてもよい。
【0057】
つまり、この図11に示す弾性板55の下部には、上下方向長手状の対をなす平行な切れ目(スリット)59が転圧輪23の各支持部材27に対応する位置にそれぞれ形成されている。この各切れ目59は、弾性板55の下端縁から弾性板55の上下方向略中央部にわたって形成されている。こうして、弾性板55のうちこの弾性板55に形成された対をなす切れ目59間の部分が、略矩形状の支持部材接触板部58となっている。
【0058】
そして、図12に示すように、弾性板55の支持部材接触板部58は、転圧輪23の支持部材27の外周面に常に接触して略く字状に弾性変形した状態で、支持部材27の外周面に付着した土を掻き落とす。よって、この弾性板55を備えた構成とすれば、転圧輪23の作業棒26に付着した土を効率良く落とすことができるばかりでなく、支持部材27の外周面に付着した土も落とすことができる。
【0059】
また、土落とし体41は、1枚の弾性板55のみによって構成されたものには限定されず、例えば図13に示すように、土落とし体41が例えばゴム材料にてそれぞれ別体に形成された弾性変形可能な複数枚の弾性板61にて構成されたものであってもよい。この場合、左右方向に隣り合う弾性板61間には凹部57と略同じ幅の間隙62が存在し、この間隙62を転圧輪23の支持部材27の外周部が通過するようになっている。
【0060】
なお、図13に示す土落とし体41の左右方向端部に位置する弾性板61には凹部57が形成されているが、この凹部57の代わりに支持部材接触板部58を有するものでもよく、また、凹部57や支持部材接触板部58を有さず、弾性板61の左右方向長さ寸法を短くするようにしてもよい。
【0061】
そして、この図13に示す構成によれば、例えば弾性板61が石との接触等で破損した場合等に、土落とし体41全体を交換することなく、破損した弾性板61のみを交換でき、土落とし体41を部分的に直すことができる。
【0062】
なお、弾性板55,61は、ゴム材料にて形成されたものには限定されず、弾性変形可能な金属材料(例えばバネ鋼、ステンレス)や、合成樹脂材料等にて形成されたものでもよい。
【0063】
また、例えば図14に示すように、土落とし体41が被取付部50に取り付けられる取付板部63とこの取付板部63の下端部に下方に向って突設された弾性変形可能なブラシ部64とにて構成されたもの等でもよい。なお、ブラシ部64を形成する材料は任意であり、ゴム、合成樹脂或いは金属等、いかなるものでもよい。
【0064】
さらに、土落とし体41は、例えば図示しないが、各支持部材27に対応する位置にそれぞれ1本ずつ切れ目を有する1枚の弾性板からなるものや、同一形状の複数枚の弾性板からなるもの等でもよい。
【0065】
また、農作業機1は、耕耘体8の前方で心土破砕作業をするサブソイラを備えたものでもよく、或いは、耕耘体8や整地体10を有さず、対土作業体として転圧輪23のみを備えたもの等でもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 農作業機
2 作業機本体
23 転圧輪
26 作業棒
27 支持部材
41 土落とし体
50 被取付部
55 弾性板
57 凹部
58 支持部材接触板部
59 切れ目
61 弾性板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機本体と、
この作業機本体に回転可能に設けられ、複数の作業棒を有する転圧輪と、
前記作業棒に付着した土を落とす弾性変形可能な土落とし体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
作業機本体は、被取付部を有し、
土落とし体は、前記被取付部に上下位置調整可能に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。
【請求項3】
土落とし体は、作業棒と接触する作用状態および前記作業棒と接触しない非作用状態に選択的に切り換え可能となっている
ことを特徴とする請求項1または2記載の農作業機。
【請求項4】
転圧輪は、複数の作業棒を支持する支持部材を有し、
土落とし体は、前記支持部材が通過する凹部を有する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の農作業機。
【請求項5】
転圧輪は、複数の作業棒を支持する支持部材を有し、
土落とし体は、前記支持部材が接触する支持部材接触板部を有する弾性板にて構成され、
前記弾性板のうちこの弾性板に形成された対をなす切れ目間の部分が、前記支持部材接触板部となっている
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の農作業機。
【請求項6】
土落とし体は、一体に形成された弾性変形可能な1枚の弾性板にて構成されている
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の農作業機。
【請求項7】
土落とし体は、それぞれ別体に形成された弾性変形可能な複数枚の弾性板にて構成されている
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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