説明

農作物販売装置

【課題】 生育中の農作物を販売することができる農作物販売装置を提供する。
【解決手段】
農作物販売装置1は、生育中の農作物を各別に収容し、当該農作物の栽培を行うことが可能なように構成された複数の収容部1c,1c,…と、金銭の投入を受け付ける金銭投入部14と、複数の収容部1c,1c,…のそれぞれに収容されている農作物が販売可能か否かを判定する販売可否判定手段と、複数の収容部1c,1c,…のそれぞれに収容されている農作物のうち少なくとも一つの農作物の特定を受け付ける購入ボタン12とを備え、金銭投入部14によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合、購入ボタン12により特定されており、しかも前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を収容する収容部1cから当該農作物を取り出すことができるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の農作物を販売する農作物販売装置に関し、特に収穫前であって生育中の農作物を販売する農作物販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、野菜及び果物等の各種の農作物を販売するための自動販売機として種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、収穫後の農作物を内部に収納し、2種類の外形寸法に形成された複数個の収納箱と、その複数個の収納箱を任意に組み合わせた状態で格納する収納本体とを備える自動販売機が開示されている。この自動販売機によれば、収納箱の外形寸法が2種類あるため、大きさ及び価格等の異なる複数種類の農作物を同時に販売することが可能となる。
【0003】
また、特許文献2には、収穫後の農作物を内部に収納し、少なくとも全面に販売物を取り出すための取出扉を備えた収納部を複数備え、この収納部を複数上下に段積み自在とした自動販売機が開示されている。この自動販売機によれば、収納部を適宜レイアウトすることによって、コンパクト性を高めることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−40458号公報
【特許文献2】特開2000−123244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、農作物の場合、収穫後は、時間の経過とともに新鮮さが急速に失われていくという特殊性を有している。そのため、上述した従来の自動販売機のように、収穫後の農作物の販売を行うこととすると、すぐに販売対象の農作物の品質が低下してしまうため、購入者が新鮮な農作物を取得することが困難であるという問題がある。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、収穫前であって生育中の農作物を販売対象物とすることができる農作物販売装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の農作物販売装置は、生育中の農作物を各別に収容し、当該農作物の栽培を行うことが可能なように構成された複数の収容部と、金銭の投入を受け付ける受付手段と、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物が販売可能か否かを判定する販売可否判定手段と、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物のうち少なくとも一つの農作物の特定を受け付ける入力手段とを備え、前記受付手段によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合、前記入力手段により特定されており、しかも前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を収容する前記収容部から当該農作物を取り出すことができるように構成されている。
【0008】
この態様の農作物販売装置において、前記販売可否判定手段が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物の生育状態を判定し、その判定した生育状態に基づいて当該農作物が販売可能か否かを判定するように構成されており、前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を識別するための識別情報を表示する表示手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0009】
また、前記態様の農作物販売装置が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物を撮像する撮像手段をさらに備え、前記販売可否判定手段が、前記撮像手段の撮像により得られた前記農作物を含む画像データに基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様の農作物販売装置において、前記販売可否判定手段が、前記画像データに基づいて前記農作物のサイズを特定し、その特定したサイズに基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記態様の農作物販売装置において、前記販売可否判定手段が、前記画像データから前記農作物の色情報を取得し、その取得した色情報に基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されていてもよい。
【0012】
また、前記態様の農作物販売装置が、外部の装置に対して前記画像データを送信する画像データ送信手段と、前記画像データに対する分析結果を示す分析結果情報を前記外部の装置から受信する分析結果情報受信手段とをさらに備え、前記販売可否判定手段が、前記分析結果情報受信手段によって受信された分析結果情報に基づいて前記農作物の生育状態を判定するように構成されていてもよい。
【0013】
また、前記態様の農作物販売装置が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物の重量を計測する計測手段をさらに備え、前記販売可否判定手段が、前記計測手段により計測された前記農作物の重量に基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記態様の農作物販売装置において、前記販売可否判定手段が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物の生育期間を特定し、その特定した生育期間に基づいて当該農作物が販売可能か否かを判定するように構成されており、前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を識別するための識別情報を表示する表示手段をさらに備えていてもよい。
【0015】
また、前記態様の農作物販売装置が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物のうち、前記販売可否判定手段によって販売可能と判定されていない農作物の購入の予約を受け付ける予約入力手段をさらに備え、前記予約入力手段により予約がなされた農作物が前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された後、前記受付手段によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合、当該農作物を前記収容部から取り出すことができるように構成されていてもよい。
【0016】
また、前記態様の農作物販売装置が、前記農作物の購入の予約を行った予約者であるか否かを認証する予約認証手段をさらに備え、前記予約認証手段によって予約者であると認証された者から前記受付手段によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合に、前記農作物を前記収容部から取り出すことができるように構成されていてもよい。
【0017】
また、前記態様の農作物販売装置が、通信ネットワークを介して外部の装置と通信するための通信部をさらに備え、前記予約入力手段が、前記通信部により前記外部の装置から受信した農作物の購入の予約に関する購入予約情報に基づいて農作物の購入の予約を受け付けるように構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る農作物販売装置によれば、収穫前であって生育中の農作物を販売対象物とすることができるため、購入者は新鮮な状態の農作物を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置の外観構成を示す斜視図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置の収容部に設けられた扉が開放された場合における当該収容部の構成を示す斜視図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置に設けられている農作物情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置に設けられている画像情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図6】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置が実行する農作物情報更新処理の手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置が実行する販売可否判定処理の手順を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置が実行する取り出し時処理の手順を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置の外観構成を示す斜視図。
【図10】本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置に設けられている会員情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図12】本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置に設けられている予約情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図13】本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置が実行する予約受付処理の手順を示すフローチャート。
【図14】本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置が実行する予約農作物販売可否判定処理の手順を示すフローチャート。
【図15】本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置の外観構成を示す斜視図。
【図16】本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図。
【図17】本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置に設けられている生育期間情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図18】本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置が実行する販売可否判定処理の手順を示すフローチャート。
【図19】本発明の実施の形態4に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図。
【図20】管理サーバ及び各クライアント端末によって実行される予約受付処理の手順を示すフローチャート。
【図21】クライアント端末の表示部に表示される画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、農作物販売装置1は、販売対象物である生育中の農作物を収容する複数の収容部1c,1c,…と、各種のデバイスの制御を行うための制御部1dとで構成される。収容部1cは、全体として略直方体形状をなしており、農作物が収容される収容部本体1aと、収容部本体1a内の農作物の購入に関する入出力機器が設けられた入出力部1bとで構成され、3行3列で並べられて配設されている。また、制御部1dは、このように並設された複数の収容部1cの右側に設けられている。
【0022】
収容部本体1aは、直方体形状の筐体を有しており、その前面には扉10が設けられている。この扉10は、左端の一側縁部に図示しないヒンジを介して接続されており、このヒンジによって回動可能とされている。扉10には、プラスチック、ガラス又は合成樹脂製の透明な窓部10aが設けられており、扉10が閉じた状態であっても、この窓部10aを通して、収容部本体1aの内部が視認可能となっている。この扉10は、後述する扉開閉機構によって開閉動作が制御される。扉10が閉鎖されている場合、収容部本体1aの内部空間が気密状態に保持される。農作物を栽培している間は、扉10を閉鎖しておくことによって、収容部本体1a内を無菌状態に保つことができる。なお、扉10が開放状態及び閉鎖状態の何れの状態にあるかは、扉開閉機構に設けられている開閉センサによって検知される。
【0023】
入出力部1bは、細長の直方体形状の筐体を有しており、その前面には、表示ランプ11及び購入ボタン12が上からこの順に設けられている。ここで、表示ランプ11は、赤色光が点灯する赤色ランプ部11aと、その下方に設けられた青色光を点灯する青色ランプ部11bとで構成されている。これらの赤色ランプ部11a及び青色ランプ部11bが後述するようにして点灯されることによって、収容部本体1a内に格納される農作物の販売可否状況等を購入者に対して知らせる。なお、本実施の形態では、青色ランプ部11bが点灯している場合は販売可能であり、また赤色ランプ部11aが点灯している場合は収容部本体1a内に農作物が収容されていない状態を示しているものとする。さらに、赤色ランプ部11a及び青色ランプ部11bの何れも点灯していない場合は、収容部本体1a内の農作物は生育途中であるため販売できないことを示しているものとする。
【0024】
購入ボタン12は、押しボタン式のスイッチで構成されており、利用者はこの購入ボタン12を押下することにより農作物の購入を行う。なお、利用者が購入ボタン12を押下した場合であっても、後述するようにして収容部本体1a内の農作物の販売が可能であると判定されていないときは、利用者は農作物を購入することはできない。
【0025】
また、制御部1dは、収容部1cを3個重ねた高さと略同一の高さの細長の直方体形状の筐体を有しており、その前面には、金額表示部13、金銭投入部14及び釣銭返却口15が上からこの順に設けられている。ここで、金額表示部13は、液晶ディスプレイで構成されており、利用者によって投入された金銭の合計額を表示する。金銭投入部14は、硬貨の投入を受付可能な硬貨投入部14aと、その下方に設けられた紙幣の投入を受付可能な紙幣投入部14bとで構成されている。この金銭投入部14に金銭が投入された場合にその合計額が金額表示部13に表示される。また、釣銭が生じたときは、その釣銭が釣銭返却口15に戻される。
【0026】
図2は、扉10が開放された場合における収容部本体1aの構成を示す斜視図である。図2に示すとおり、収容部本体1aの内部には、養液栽培に用いられる養液50が扉10の下端よりも低い位置まで充填されている。この養液50の液面には矩形板状の発泡樹脂製の台座51が浮いており、この台座51上には、ミズナ、ホウレンソウ又はレタス等の葉菜類の若い葉である販売対象物のベビーリーフLが載置されている。なお、ベビーリーフLの根は、台座51に設けられた開口部を貫通して台座51の下面側に伸びている。ここで、ベビーリーフLは例示であって、他の農作物が販売対象物として収容部本体1a内に格納されていてもよいことは勿論である。
【0027】
収容部本体1aの左側面の内側には、収容部本体1a内に格納されている販売対象物を撮像するためのカメラ16が設けられている。このカメラ16は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子で構成されている。
【0028】
収容部本体1aの天井面の内側には、二本の蛍光灯17,17が設けられている。これらの蛍光灯17,17は、収容部本体1a内を照らす照明具として機能し、これらの蛍光灯17,17の光を利用して収容部本体1a内の農作物は光合成を行うことになる。なお、蛍光灯の代わりに、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等を照明具として用いてもよい。
【0029】
収容部本体1aの奥側面の上側には、空気を通流させるための空気送出管18a及び空気排出管18bが後方へ延設されている。これらの空気送出管18a及び空気排出管18bは、収容部本体1aの後方に設けられたエアーポンプ(図示せず)と連通されており、このエアーポンプの作用により、空気送出管18a及び空気排出管18bを介して収容部本体1a内の空気が循環する。また、同様にして、収容部本体1aの奥側面の下側には、養液を通流させるための養液送出管19a及び養液排出管19bが後方へ延設されている。これらの養液送出管19a及び養液排出管19bは、収容部本体1aの後方に設けられた養液タンク(図示せず)と連通されており、この養液タンクから供給される養液が養液送出管19a及び養液排出管19bを介して収容部本体1a内を循環する。
【0030】
また、図2には示していないが、収容部本体1aには、台座51上の農作物の重量を測定するための重量センサと、収容部本体1a内の温度を測定するための温度センサとが設けられている。ここで、重量センサは、例えば台座51の沈み量を測定するセンサ等で構成されており、そのセンサの測定値に基づいて農作物の重量を算出する。
【0031】
図3は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置1の構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施の形態の農作物販売装置1は、CPU20と、そのCPU20に接続された主記憶装置21、補助記憶装置22及び入出力インタフェース(I/F)23とを備えている。なお、これらのCPU20、主記憶装置21、補助記憶装置22及び入出力I/F23はバスによって接続されている。
【0032】
CPU20は、補助記憶装置22に記憶されているコンピュータプログラムを実行する。これにより、農作物販売装置1は、各種のデバイスの動作を制御しながら、後述する各種の処理を実行することが可能になる。
【0033】
主記憶装置21は、SRAMまたはDRAM等によって構成されており、補助記憶装置22に記憶されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、主記憶装置21は、CPU20がコンピュータプログラムを実行するときに、CPU20の作業領域としても利用される。
【0034】
補助記憶装置22は、フラッシュメモリ又はハードディスクなどの不揮発性記憶装置によって構成されており、CPU20に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等を記憶している。このデータには、各収容部本体1a,1a,…について、農作物を収容しているか否か、及び収容している場合はその農作物が販売可能であるか否かを示す情報であるステータス情報Sが含まれる。また、補助記憶装置22には、農作物情報データベース(DB)22A及び画像情報データベース(DB)22Bが設けられている。これらの各データベースの詳細については後述する。
【0035】
入出力I/F23は、CPU20と各種の外部装置とを接続するためのインタフェース装置である。この入出力I/F23には、各入出力部1bに設けられている表示ランプ11,11,…及び購入ボタン12,12,…と、制御部1dに設けられている金額表示部13及び金銭投入部14と、各収容部本体1aに設けられている重量センサ30,30,…、温度センサ31,31,…、扉開閉機構32,32,…及びカメラ16,16,…とが接続されている。これらの各デバイスは、入出力I/F23を介して、CPU20から動作制御信号を受ける。
【0036】
次に、上記の農作物情報DB22A及び画像情報DB22Bについて説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置1に設けられている農作物情報DB22Aのレイアウトの一例を示す図である。図4に示すように、農作物情報DB22Aは、収容部本体1aを識別するための識別子であるボックスIDが格納されるボックスIDフィールド101、収容部本体1a内に収容されている農作物の生育状態を判定するための各種の測定を行った日時である測定日時が格納される測定日時フィールド102、当該農作物の寸法(サイズ)を示す情報が格納されるサイズフィールド103、当該農作物の表面の色に関する情報が格納される彩度フィールド104、当該農作物の重量が格納される重量フィールド105,当該農作物の生育状態を示す情報が格納される生育状態フィールド106 及び当該農作物を販売することができる日時である販売可能日時が格納される販売可能日時フィールド107を有している。
【0037】
なお、本実施の形態において、サイズフィールド103には、農作物のサイズに応じて、“L(大)”、“M(中)”及び“S(小)”の何れかの情報が格納され、彩度フィールド103には、特定の色(例えば、農作物がトマトの場合は赤、ベビーリーフ又はキュウリの場合は緑等)の彩度に応じて、“濃”及び“薄”の何れかの情報が格納される。また、生育状態フィールド106には、農作物の生育状態に応じて、“良好”、“普通”及び“不良”の何れかの情報が格納される。
【0038】
上述した農作物情報DB22Aに格納される情報は、カメラ16により取得された画像データ及び重量センサ30によって取得された重量に基づいて適宜更新される。その処理の詳細については後述する。
【0039】
画像情報DB22Bには、カメラ16が収容部本体1a内を撮像することにより得られた台座51上の農作物を含む画像データが格納される。カメラ16は、予め設定された時間間隔(例えば、6時間毎等)で繰り返し撮像処理を実行する。そして、その結果得られた複数の画像データが、撮像日時等の情報と共に、画像情報DB22Bに格納される。具体的には、図5に示すようにして格納されている。
【0040】
図5は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置1に設けられている画像情報DB22Bのレイアウトの一例を示す図である。図5に示すように、画像情報DB22Bは、各画像データを識別するための画像IDが格納される画像IDフィールド111、各画像データの撮像日時が格納される撮像日時フィールド112、どの収容部本体1a内の画像データであるのかを判別するためのボックスIDが格納されるボックスIDフィールド113、及び補助記憶装置22における画像データの記憶位置を示す情報が格納される画像データフィールド114を有している。
【0041】
[農作物販売装置の動作]
上述したように構成された農作物販売装置1は、収容部本体1a内の農作物に適した生育条件を保つように、温度センサ31の測定値等に基づいて、蛍光灯17,17の点灯/消灯、並びに空気及び養液の循環を制御する。予め設定された時刻に蛍光灯17,17の点灯/消灯を行ったり、また、空気及び養液の循環を常時行ったりしてもよい。このようにして、収容部本体1a内で農作物の養液栽培を行うことが可能になる。
【0042】
以下、農作物販売装置1の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施の形態の農作物販売装置1が実行する主な処理には、(1)農作物情報の更新を行うための農作物情報更新処理、(2)農作物が販売可能か否かを判定するための販売可否判定処理、及び(3)農作物が取り出される際に実行される取り出し時処理がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0043】
(1)農作物情報更新処理
図6は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置1が実行する農作物情報更新処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の農作物情報更新処理は、例えばカメラ16による撮像処理が実行される都度等、所定のタイミングで繰り返し実行される。
【0044】
農作物販売装置1はまず、農作物情報更新処理の対象とする収容部本体1aのボックスIDを所定のルール(例えば番号の小さい順等)にしたがって決定する(S101)。次に、農作物販売装置1は、画像情報DB22Bにアクセスし、処理対象に設定した収容部本体1aのボックスIDに係る画像データのうち最も新しく画像情報DB22Bに登録された画像データ(以下、「最新画像データ」という)を読み出す(S102)。
【0045】
次に、農作物販売装置1は、最新画像データに対してエッジ抽出等の所定の画像処理を施すことによって農作物のサイズを特定する(S103)。例えば、農作物が図2に示すようなベビーリーフLの場合、最も背の高い葉の高さを算出し、その数値に応じて“L”、“M”及び“S”の3段階にランク付けする。また、農作物がトマトの場合であれば、トマトの直径を算出し、その数値に応じて“L”、“M”及び“S”の3段階にランク付けする。
【0046】
また、農作物販売装置1は、最新画像データに対して所定の画像処理を施すことによって農作物の表面の色に関する色情報を取得し、その色情報の解析を行う(S104)。例えば、農作物がベビーリーフの場合、緑色の彩度が所定値よりも高いか否か等によって、その表面の色が“濃”及び“薄”の何れであるのかの判定を行う。また、農作物がトマトの場合であれば、赤色の彩度が所定値よりも高いか否か等によって、その色が“濃”及び“薄”の何れであるのかの判定を行う。
【0047】
次に、農作物販売装置1は、重量センサ30に測定処理を実行させることによって収容部本体1a内の農作物の重量を測定する(S105)。また、農作物販売装置1は、画像情報DB22Bにアクセスして最新画像データよりも以前に画像情報DB22Bに登録された1又は複数の画像データを読み出し、それらの画像データと最新画像データとを比較する処理を実行する(S106)。これにより、処理対象の農作物の大きさ等の時間変化を測定することができ、その時間変化に基づいて当該農作物の生長度合いを算出することができる。
【0048】
次に、農作物販売装置1は、ステップS103により特定された農作物のサイズ、ステップS104の解析結果、ステップS105で測定された農作物の重量、及びステップS106の結果得られた農作物の生長度合い等に関する情報に基づいて、農作物の生育状態を3段階にランク付けすることにより、農作物の生育状態の判定を行う(S107)。この判定処理は、次のようにして与えられる得点に基づいて行うこと等が考えられる。サイズが“L”、“M”及び“S”の順に高い得点を与え、表面の色が“濃”と判定された場合に“薄”と判定された場合と比べて高い得点を与えるようにする。また、農作物の重量の平均値を示す統計データを記憶しておき、その統計データと比較した結果、ステップS105で測定された重量が平均以上の場合に高い得点を与え、平均を下回る場合には低い得点を与えるようにする。さらに、農作物の生長度合いの平均値を示す統計データを記憶しておき、その統計データと比較した結果、ステップS106の結果得られた生長度合いが平均以上の場合に高い得点を与え、平均を下回る場合には低い得点を与えるようにする。そして、これらの得点の合計点が高い順に、“良好”、“普通”、“不良”とランク付けすることにより生育状態の判定を行う。
【0049】
次に、農作物販売装置1は、ステップS107にて判定された生育状態に基づいて、収容部本体1a内の農作物の販売可能日時を推定する(S108)。具体的には、農作物の種類毎に農作物の収穫適期に関する収穫適期データ(例えば、生育開始時から2週間後等)を記憶しておき、生育状態が“良好”の場合は収穫適期データよりも2日早く収穫可能になり、生育状態が“普通”の場合は収穫適期データのとおりに収穫可能になり、生育状態が“不良”の場合は収穫適期データよりも2日遅く収穫可能になる等と判断する。そして、その収穫可能となる日を当該農作物の販売可能日時とする。
【0050】
さらに、農作物販売装置1は、上記の各ステップにより得られた情報を農作物情報DB22Aの各フィールドに格納することによって、農作物情報DB22Aを更新する(S109)。具体的には、ステップS103により得られた“L”、“M”及び“S”の何れかの情報をサイズフィールド103に格納し、ステップS104により得られた“濃”及び“薄”の何れかの情報を彩度フィールド104に格納し、ステップS105により得られた農作物の重量を重量フィールド105に格納し、ステップS107により得られた“良好”、“普通”及び“不良”の何れかの情報を状態フィールド106に格納し、ステップS108により推定された販売可能日時を販売可能日時フィールド107に格納することにより、農作物情報DB22Aの更新を行う。
【0051】
次に、農作物販売装置1は、すべての収容部本体1aについて農作物情報更新処理を実行したか否かを判定する(S110)。ここで、まだ処理対象となっていない収容部本体1aが存在すると判定した場合(S110でNO)、農作物販売装置1はステップS101に戻り、それ以降のステップS102乃至S109を実行する。他方、すべての収容部本体1aについて農作物情報更新処理を実行したと判定した場合(S110でYES)、農作物販売装置1は処理を終了する。
【0052】
なお、ステップS103における農作物のサイズ判定は、上述したように画像データに基づいて行う手法以外にも、種々のものが考えられる。例えば、レーザー距離計又は超音波距離測定器等を用いて農作物の高さ・幅等を計測することにより行ってもよい。また、所定のサイズの開口部が設けられた板状の型を収容部本体1a内に設け、その型を移動させたときに収容部本体1a内の農作物が当該開口部を通過するか否かの判定に基づいて、農作物のサイズ判定を行うようにしてもよい。さらに、台座51の沈み量を測定するセンサを設け、そのセンサの測定値に基づいて農作物のサイズ判定を行うようにしてもよい。
【0053】
また、ステップS107における農作物の生育状態の判定についても、上述した手法以外に種々のものが考えられる。例えば、公知の光センサ選果装置を用いて、収容部本体1a内の農作物の熟度及び糖度を測定し、これらの熟度及び糖度も併せて考慮した上で生育状態を判定するようにしてもよい。その他にも、農作物の硬度、水分量及び打音を公知の手法により検出し、それらの情報も併せて考慮して生育状態を判定するようにしてもよい。
【0054】
(2)販売可否判定処理
図7は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置1が実行する販売可否判定処理の手順を示すフローチャートである。以下の販売可否判定処理は、例えば上記の農作物情報更新処理が実行される都度等、所定のタイミングで繰り返し実行される。なお、以下では、表示ランプ11を構成する赤色ランプ部11a及び青色ランプ部11bの何れも点灯されていない状態にあるものとする。
【0055】
農作物販売装置1はまず、販売可否判定処理の対象とする収容部本体1aのボックスIDを所定のルール(例えば番号の小さい順等)にしたがって決定する(S111)。そして、農作物販売装置1は、農作物情報DB22Aにアクセスし、処理対象に設定した収容部本体1aのボックスIDに係る農作物情報のうち最も新しく農作物情報DB22Aに登録された農作物情報を読み出す(S112)。
【0056】
次に、農作物販売装置1は、読み出した農作物情報における販売可能日時と現在日時とを比較し、その販売可能日時に到達しているか否かを判定する(S113)。ここで、販売可能日時に到達していないと判定した場合(S113でNO)、農作物販売装置1は処理を終了する。他方、販売可能日時に到達していると判定した場合(S113でYES)、農作物販売装置1は、青色ランプ部11bを点灯する(S114)。なお、この場合、農作物販売装置1は、処理対象の収容部本体1aに収容されている農作物が販売可能であることを示す情報をステータス情報Sに反映させる。
【0057】
次に、農作物販売装置1は、すべての収容部本体1aについて販売可否判定処理を実行したか否かを判定する(S115)。ここで、まだ処理対象となっていない収容部本体1aが存在すると判定した場合(S115でNO)、農作物販売装置1はステップS111に戻り、それ以降のステップS112乃至S114を実行する。他方、すべての収容部本体1aについて販売可否判定処理を実行した判定した場合(S115でYES)、農作物販売装置1は処理を終了する。
【0058】
以上の処理の結果、複数の収容部本体1a,1a,…のうち、収容している農作物が販売可能日時を迎えている収容部本体1aについては表示ランプ11が青色に点灯することになり、まだ販売可能日時を迎えていない収容部本体1aについては表示ランプ11が消灯したままの状態となる。これにより、農作物の購入を検討している利用者は、複数の収容部本体1a,1a,…のうち、どの収容部本体1a内の農作物を購入することができるのかを容易に知ることができる。
【0059】
表示ランプ11が青色に点灯している状態において、利用者から金銭投入部14を介して所定額の金銭の投入を受け付けた上で当該利用者によって購入ボタン12が押下された場合、農作物販売装置1のCPU20は、その購入ボタン12を備える入出力部1bと接続された収容部本体1aの扉開閉機構32に対して扉10を開放するよう指示する。その結果、扉10が開放状態となり、利用者は収容部本体1a内の農作物を取り出すことができる。
【0060】
(3)取り出し時処理
図8は、本発明の実施の形態1に係る農作物販売装置1が実行する取り出し時処理の手順を示すフローチャートである。
上述したようにして利用者によって収容部本体1a内の農作物が取り出される場合、扉開閉機構32に設けられた開閉センサによって扉10の開放状態が検知される。この開閉センサの検知により農作物が取り出されたとことを検出した場合(S121)、農作物販売装置1は、その扉10を備える収容部本体1aと対応する入出力部1bの赤色ランプ部11aを点灯し(S122)、処理を終了する。なお、この場合、農作物販売装置1は、処理対象の収容部本体1aに農作物が収容されていないことを示す情報をステータス情報Sに反映させる。
【0061】
以上の処理の結果、農作物が取り出されたために空の状態となった収容部本体1aの表示ランプ11が赤色に点灯することになる。これにより、農作物の購入を検討している利用者は、複数の収容部本体1a,1a,…のうち、どの収容部本体1a内に農作物が収容されていないのかを容易に知ることができる。
【0062】
(実施の形態2)
実施の形態2の農作物販売装置は、収容部本体に収容された農作物の購入の予約をすることができる装置である。以下、本実施の形態の農作物販売装置の構成及び動作について説明する。
【0063】
[農作物販売装置の構成]
図9は、本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置の外観構成を示す斜視図である。また、図10は、本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図である。図9に示すとおり、本実施の形態の農作物販売装置2が備える制御部2dは、実施の形態1における制御部1dの金額表示部13の代わりに、液晶ディスプレイで構成されたディスプレイ40及び各種情報の入力が可能なキー入力部41を備えている。図10に示すとおり、ディスプレイ40は入出力I/F23に接続されており、この入出力I/F23を介してCPU20から動作制御信号を受け、これにしたがって文字及び数字を表示する。また、キー入力部41も同様にして入出力I/F23と接続されており、利用者から受け付けた入力に関する信号を、入出力I/F23を介してCPU20に対して出力する。
【0064】
図10に示すとおり、補助記憶装置22には、実施の形態1の場合と同様の農作物情報DB22A及び画像情報DB22Bの他、会員情報データベース(DB)22C及び予約情報データベース(DB)22Dが設けられている。以下、これらの会員情報DB22C及び予約情報DB22Dの詳細については説明する。
【0065】
図11は、本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置2に設けられている会員情報DB22Cのレイアウトの一例を示す図である。図11に示すとおり、会員情報DB22Cは、各会員を識別するための会員IDが格納される会員IDフィールド201、及び各会員に対して設定されたパスワードが格納されるパスワードフィールド202を有している。
【0066】
上述した会員情報DB22Cに格納される情報は、本実施の形態の農作物販売装置を利用するための事前登録の際に各利用者から受け付けた内容に基づいて生成される。この事前登録を済ませた利用者は、本実施の形態の農作物販売装置を利用して農作物を購入することができる会員となる。
【0067】
図12は、本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置2に設けられている予約情報DB22Dのレイアウトの一例を示す図である。図12に示すとおり、予約情報DB22Dは、会員によりなされた各予約を識別するための予約IDが格納される予約IDフィールド211、各予約がなされた日時が格納される予約日時フィールド212、各予約を行った会員の会員IDが格納される会員IDフィールド213、及び各予約がなされた農作物を収容している収容部本体1aを識別するためのボックスIDが格納されるボックスIDフィールド214を有している。この予約情報DB22Dに格納される予約情報は、会員が予約をする都度更新される。
【0068】
なお、本実施の形態の農作物販売装置2のその他の構成については実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
[農作物販売装置の動作]
次に、上述したように構成された農作物販売装置2の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施の形態の農作物販売装置2は、実施の形態1における(1)農作物情報更新処理、(2)販売可否判定処理、及び(3)取り出し時処理の他に、(4)農作物の購入の予約を受け付ける予約受付処理と、(5)予約された農作物(以下、「予約農作物」という)の販売の可否を判定する予約農作物販売可否判定処理とを実行する。なお、(1)農作物情報更新処理、(2)販売可否判定処理、及び(3)取り出し時処理については、実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。以下、(4)予約受付処理、及び(5)予約農作物販売可否判定処理について説明する。
【0070】
(4)予約受付処理
図13は、本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置2が実行する予約受付処理の手順を示すフローチャートである。
事前登録を済ませて会員となった利用者は、キー入力部41を用いて会員ID及びパスワードを入力する。この入力を受け付けた農作物販売装置2は、入力された会員ID及びパスワードと一致する会員情報が会員情報DB22Cに登録されているか否かに基づいて、会員認証処理を実行する(S201)。この会員認証処理の認証に成功した場合、農作物販売装置2は、収容部本体1aに収容されている農作物の購入予約に関する予約情報の入力を促す情報をディスプレイ40に表示する。
【0071】
この場合、利用者は、複数の収容部本体1a,1a,…の中から所望の収容部本体1aを選び、その収容部本体1aのボックスIDを含む予約情報を、キー入力部41を用いて入力する。農作物販売装置2は、会員から予約情報の入力を受け付けた場合(S202)、ステータス情報Sを参照して、その予約情報に含まれるボックスIDで識別される収容部本体1aが空ではないかどうかを判定する(S203)。ここで、空ではない(すなわち収容部本体1a内に農作物が収容されている)と判定した場合(S203でYES)、農作物販売装置1は、この収容部本体1aに収容されている農作物の予約情報を生成して予約情報DB22Dに登録し(S204)、予約が完了したことを示す予約完了情報をディスプレイ40に表示する(S205)。この予約完了情報には予約IDが含まれている。他方、空であると判定した場合(S203でNO)、農作物販売装置1は、予約が不可能であることを示すエラー情報をディスプレイ40に表示する(S206)。
【0072】
以上の処理により、収容部本体1aに収容されている農作物の購入予約がなされる。なお、この予約受付処理においては、その農作物が販売可能であるか否かに関わらず、購入の予約を行うことができる。したがって、(2)販売可否判定処理によって販売可能と判定された農作物は勿論のこと、販売可能ではないと判定された農作物についても、購入予約を行うことができる。予約を行った利用者は、その後、予約農作物の生育が進んで収穫が可能になったと考えられる頃に、農作物販売装置1の設置場所に出向き、農作物販売装置1に対して下記の予約農作物販売可否判定処理を実行させる。
【0073】
(5)予約農作物販売可否判定処理
図14は、本発明の実施の形態2に係る農作物販売装置2が実行する予約農作物販売可否判定処理の手順を示すフローチャートである。
予約を行った利用者は、キー入力部41を用いて会員ID及びパスワードを入力する。この入力を受け付けた農作物販売装置2は、入力された会員ID及びパスワードと一致する会員情報が会員情報DB22Cに登録されているか否かに基づいて、会員認証処理を実行する(S211)。この会員認証処理の認証に成功した場合、農作物販売装置2は、予約IDの入力を促す情報をディスプレイ40に表示する。
【0074】
この場合、利用者は、キー入力部41を用いて予約IDを入力する。農作物販売装置2は、利用者から予約IDの入力を受け付けた場合(S212)、その予約IDを検索キーとして予約情報DB22Dから当該予約IDに係る予約情報を読み出し、さらに、その読み出した予約情報に含まれるボックスIDに係る農作物情報のうち最も新しく農作物情報DB22Aに登録された農作物情報を読み出す(S213)。
【0075】
次に、農作物販売装置2は、読み出した農作物情報における販売可能日時と現在日時とを比較し、その販売可能日時に到達しているか否かを判定する(S214)。ここで、販売可能日時に到達していると判定した場合(S214でYES)、農作物販売装置1は、「購入できます」等の文字(以下、「第1メッセージ」という)をディスプレイ40に表示し(S215)、処理を終了する。他方、販売可能日時に到達していないと判定した場合(S214でNO)、農作物販売装置1は、「まだ購入できません」等の文字(以下、「第2メッセージ」という)をディスプレイ40に表示し(S216)、処理を終了する。
【0076】
以上の処理の結果、収容部本体1a内の予約農作物が販売可能日時を迎えた場合には第1メッセージがディスプレイ40に表示され、またその予約農作物が販売可能日時を迎えていない場合には第2メッセージがディスプレイ40に表示されることになる。予約を行った利用者は、第1メッセージがディスプレイ40に表示されている場合、所定額の金銭を投入して購入ボタン12を押下する。その結果、予約農作物を収容している収容部本体1aの扉10が開放状態となり、利用者は収容部本体1a内の予約農作物を取り出すことができる。
【0077】
(実施の形態3)
実施の形態3の農作物販売装置は、収容部本体に収容された農作物の生育期間に基づいて当該農作物の販売可否を判定する装置である。以下、本実施の形態の農作物販売装置の構成及び動作について説明する。
【0078】
[農作物販売装置の構成]
図15は、本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置の外観構成を示す斜視図である。また、図16は、本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図である。図15に示すとおり、本実施の形態の農作物販売装置3は、収容部本体1a及び入出力部3bで構成される収容部3cを複数備えている。ここで、入出力部3bは、表示ランプ11の上方に、液晶ディスプレイで構成された残存時間表示部52を備えている。図16に示すとおり、残存時間表示部52は入出力I/F23に接続されており、この入出力I/F23を介してCPU20から動作制御信号を受け、これにしたがって販売可能日時までの残り時間である残存時間を示す数字を表示する。
【0079】
また、図16に示すとおり、補助記憶装置22には、収容部1a内に収納された農作物の生育期間に関する生育期間情報データベース(DB)22Eが設けられている。この生育期間情報DB22Eの詳細については後述する。なお、本実施の形態の農作物販売装置3には、実施の形態1の場合におけるカメラ16が設けられておらず、さらに、農作物情報DB22A及び画像情報DB22Bも設けられていない。本実施の形態の農作物販売装置3のその他の構成については実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
図17は、本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置3に設けられている生育期間情報データベースのレイアウトの一例を示す図である。図17に示すとおり、生育期間情報DB22Eは、収容部本体1aを識別するためのボックスIDが格納されるボックスIDフィールド301、収容部本体1a内で農作物の生育が開始された日時を示す生育開始日時が格納される生育開始日時フィールド302、当該農作物を販売することができる日時である販売可能日時が格納される販売可能日時フィールド303、現在日時が格納される現在日時フィールド304、販売可能日時までの残り時間、すなわち販売可能日時と現在日時との差である残存時間が格納される残存時間フィールド305を有している。ここで、販売可能日時フィールド303には、生育開始日時から所定時間後の日時が予め設定されている(図17に示す例では、生育開始日時から3週間後が販売可能日時となっている)。この販売可能日時フィールド303に格納される販売可能日時は、農作物の種類に応じて適宜設定される。
【0081】
上記の生育期間情報DB22Eに格納される情報のうち、生育開始日時及び販売可能日時は、農作物が収容部本体1a内に収容されてから販売されるまで固定の値となる。これに対して、現在日時及び残存時間は、後述するように所定の時間間隔で繰り返し更新される。
【0082】
[農作物販売装置の動作]
以下、上述したように構成された農作物販売装置3の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施の形態の農作物販売装置3では、実施の形態1における(1)農作物情報更新処理は実行されず、(2)販売可否判定処理及び(3)取り出し時処理のみが実行される。このうち、(3)取り出し時処理については実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。以下、(2)販売可否判定処理について説明する。
【0083】
(2)販売可否判定処理
図18は、本発明の実施の形態3に係る農作物販売装置3が実行する販売可否判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、この販売可否判定処理は所定の時間間隔で繰り返し実行される。
農作物販売装置3はまず、販売可否判定処理の対象とする収容部本体1aのボックスIDを所定のルール(例えば番号の小さい順等)にしたがって決定する(S301)。そして、農作物販売装置1は、そのボックスIDに係る生育期間情報を生育期間情報DB22Eから読み出して、現在日時を更新し(S302)、さらにその更新後の現在日時と販売可能日時との差である残存時間を更新する(S303)。
【0084】
次に、農作物販売装置3は、ステップS303にて更新された残存時間がゼロであるか否かを判定する(S304)。ここで、残存時間がゼロであると判定した場合(S304でYES)、農作物販売装置3は、青色ランプ部11bを点灯し(S304)、処理を終了する。なお、この場合、農作物販売装置3は、処理対象の収容部本体1aに収容されている農作物が販売可能であることを示す情報をステータス情報Sに反映させる。他方、残存時間はゼロではないと判定した場合(S304でNO)、農作物販売装置3は、残存時間を残存時間表示部52にて表示し(S306)、処理を終了する。
【0085】
次に、農作物販売装置3は、すべての収容部本体1aについて販売可否判定処理を実行したか否かを判定する(S307)。ここで、まだ処理対象となっていない収容部本体1aが存在すると判定した場合(S307でNO)、農作物販売装置3はステップS301に戻り、それ以降のステップS302乃至S306を実行する。他方、すべての収容部本体1aについて販売可否判定処理を実行したと判定した場合(S307でYES)、農作物販売装置3は処理を終了する。
【0086】
以上の処理の結果、複数の収容部本体1a,1a,…のうち、収容している農作物が販売可能日時を迎えている収容部本体1aについては表示ランプ11が青色に点灯することになり、まだ販売可能日時を迎えていない収容部本体1aについては残存時間表示部52に残存時間が表示され、表示ランプ11は消灯したままの状態となる。これにより、農作物の購入を検討している利用者は、複数の収容部本体1a,1a,…のうち、どの収容部本体1a内の農作物を購入することができるのか、購入することができるまでにどれくらいの時間があるのか等を容易に知ることができる。
【0087】
(実施の形態4)
実施の形態4の農作物販売装置は、実施の形態2の場合と同様に農作物の購入の予約をすることができる装置である。ただし、本実施の形態の農作物販売装置の場合、実施の形態2における(4)予約受付処理が通信ネットワークを介して行われる。以下、本実施の形態の農作物販売装置の構成及び動作について説明する。
【0088】
[農作物販売装置の構成]
図19は、本発明の実施の形態4に係る農作物販売装置の構成を示すブロック図である。図19に示すとおり、本実施の形態の農作物販売装置4は、インターネット等の通信ネットワークNTWと接続するための通信装置60と接続されている。その他の構成については、実施の形態2の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0089】
通信ネットワークNTWには、通信装置60の他に、農作物の購入予約を管理するための管理サーバ70と、農作物販売装置4の各利用者が操作するパーソナルコンピュータ及び携帯型電話機等の複数のクライアント端末80,80,…とが接続されている。これらの管理サーバ70と各クライアント端末80,80,…との間で通信ネットワークNTWを介して通信を行うことにより、農作物の予約を受け付ける予約受付処理が行われる。なお、本実施の形態の場合、農作物販売装置4及び管理サーバ70は、通信ネットワークNTWを介して相互にデータの送受信を行うことによって、農作物情報DB22A、画像情報DB22B、会員情報DB22C及び予約情報DB22Dを共有している。
【0090】
[農作物販売装置の動作]
上記のとおり、本実施の形態においては、管理サーバ70及び各クライアント端末80によって(4)予約受付処理が実行される。以下、この予約受付処理について説明する。
図20は、管理サーバ70及び各クライアント端末80によって実行される予約受付処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の予約受付処理を行うためには、会員登録を済ませている利用者が、クライアント端末80を用いて管理サーバ70にアクセスして所定の会員認証処理による認証を受けなければならない。以下では、この会員認証処理が終了した後の処理を説明する。
【0091】
図20に示すとおり、クライアント端末80は、会員からの指示にしたがって、複数の収容部本体1a,1a,…内で生育中の農作物が含まれている画像データの送信を要求するための画像送信要求を管理サーバ70に対して送信する(S401)。
【0092】
管理サーバ70は、クライアント端末80から送信された画像送信要求を受信した場合(S501)、画像情報DB22B及び農作物情報DB22Aにアクセスし、各収容部本体1a,1a,…に収容されている複数の農作物の最新の画像データが含まれている画像情報と、各収容部本体1a,1a,…の最新の農作物情報を読み出す(S502)。
【0093】
次に、管理サーバ70は、クライアント端末80にて表示される画面に関する画面情報を生成する(S503)。具体的には、ステップS502にて読み出した画像情報に含まれている画像データ及び同じく読み出した農作物情報に含まれている生育状態に関する情報を含む画面情報を生成する(S504)。管理サーバ70は、このようにして生成された画面情報をクライアント端末80に対して送信する(S504)。
【0094】
クライアント端末80は、管理サーバ70から送信された画面情報を受信した場合(S402)、その受信した画面情報を表示部に表示する(S403)。
図21は、クライアント端末80の表示部に表示される画面の一例を示す図である。図21に示すとおり、この画面には、農作物販売装置4が備えるすべての収容部本体1a,1a,…内に収容されている農作物を示す画像データと、その農作物の生育状態を示す状態とが表示されている。なお、収容部本体1aに農作物が収容されていない場合は“空”との表示がなされている。また、図21に示す画面例では、生育状態が“良好”である農作物毎に、「予約」という文字が付されたチェックボックスが設けられている。利用者は、購入の予約を希望する場合、クライアント端末80を用いてこのチェックボックスにチェックを入れた上で、画面下部に設けられている送信ボタンをクリックする。これにより、農作物の購入の予約をするための購入予約情報の入力がなされたことになる。クライアント端末80は、利用者から購入予約情報の入力を受け付けた場合(S404)、その購入予約情報を管理サーバ70に対して送信する(S405)。
【0095】
管理サーバ70は、クライアント端末80から送信された購入予約情報を受信した場合(S505)、その受信した購入予約情報の受信日時、その購入予約情報を送信した利用者の会員ID、及びその購入予約情報の内容に基づいて、予約情報DB22Dに新たなレコードを作成し、予約情報DB22Dを更新する(S506)。次に、管理サーバ70は、農作物の購入の予約が完了したことを示す予約完了情報をクライアント端末80に対して送信する(S507)。
【0096】
クライアント端末80は、管理サーバ70から送信された予約完了情報を受信した場合(S407)、その受信した予約完了情報を表示部に表示する(S408)。会員は、このようにして表示されている予約完了情報により予約が完了したことを確認することができる。
【0097】
以上のようにして予約受付処理が終了した後、管理サーバ70は、農作物販売装置4に対して予約情報DB22Dに登録された新たなレコードの内容を送信する。これを受けた農作物販売装置4は、そのレコードを、自身が備えている予約情報DB22Dに登録する。その後は、実施の形態2の場合と同様に、農作物販売装置4が(5)予約農作物販売可否判定処理を実行することによって、予約農作物の販売が行われる。
【0098】
なお、上記の実施の形態1乃至3においては、収容部本体1aに収容された農作物の販売可否の判定をするために必要となる情報を農作物販売装置自身が取得していたが、本実施の形態のように農作物販売装置と管理サーバとが通信可能に接続されている場合では、農作物販売装置が管理サーバから与えられた情報に基づいて販売可否の判定を行うようにしてもよい。具体的には、次のようにして販売可否の判定を行うことが考えられる。まず、農作物販売装置4は、画像情報DB22Bに格納されている画像データを管理サーバ70に対して送信する。管理サーバ70側では、その画像データを分析し、農作物販売装置4が備える収容部本体1a,1a,…内の農作物の生育状態を判定する。なお、この分析は、実施の形態1において説明した農作物情報更新処理における処理と同様の処理により行ってもよく、また、オペレータが画像データを観察することによって人手で行ってもよい。管理サーバ70は、その分析結果を示す分析結果情報を農作物販売装置4に対して送信する。これを受けた農作物販売装置4は、その分析結果情報に基づいて、収容部内の農作物の生育状態を判定し、その判定結果に応じて当該農作物の販売可否の判定を実行する。
【0099】
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態では販売可能日時を1つだけ設定し、その販売可能日時に基づいて農作物の販売の可否を判定しているが、販売可能日時を複数設定することも可能である。具体的には、上述した(1)農作物情報更新処理におけるステップS108にて、収容部本体1a内の農作物の販売可能日時として第1販売可能日時及び第2販売可能日時の二つを推定する。このうちの第2販売可能日時を、上述したようにして収穫適期データに基づいて推定された販売可能日時とし、第1販売可能日時を、その第2販売可能日時よりも所定時間前(例えば2日前等)の日時とする。そして、(2)販売可否判定処理において、例えば、第1販売可能日時に到達したと判定した場合は表示ランプ11を青色で点滅させ、第2販売可能日時に到達したと判定した場合は表示ランプ11を青色に点灯させる等して、第1販売可能日時に到達した場合と第2販売可能日時に到達した場合とで異なる表示を行う。農作物の購入を検討している利用者は、例えば熟す前の状態の農作物を購入したい場合は表示ランプ11が青色に点滅しているときに金銭を投入して購入ボタン12を押下する。これにより、まだ第2販売可能日時は迎えていないもののそれよりも所定時間前の第1販売可能日時を迎えた農作物を購入することができる。また、例えば熟した状態の農作物の購入を希望する場合、利用者は、表示ランプ11が青色に点灯しているときに金銭を投入して購入ボタン12を押下する。これにより、第2販売可能日時を迎えた農作物を購入することができる。
【0100】
なお、上述した各実施の形態は適宜組み合わせることが可能である。したがって、例えば、実施の形態1と実施の形態3とを組み合わせることによって、カメラによって得られた画像データ及び生育期間等に基づいて農作物の販売可否を判定するような農作物販売装置等を実現することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明の農作物販売装置は、野菜及び果物などの各種の生育中の農作物を販売する農作物販売装置等として有用である。
【符号の説明】
【0102】
1,2,3,4 農作物販売装置
1a 収容部本体
1b,3b 入出力部
1c,3c 収容部
1d,2d 制御部
10 扉
10a 窓部
11 表示ランプ
11a 赤色ランプ部
11b 青色ランプ部
12 購入ボタン
13 金額表示部
14 金銭投入部
14a 硬貨投入部
14b 紙幣投入部
15 釣銭返却口
16 カメラ
17 蛍光灯
18a 空気送出管
18b 空気排出管
19a 養液送出管
19b 養液排出管
21 主記憶装置
22 補助記憶装置
22A 農作物情報データベース
22B 画像情報データベース
22C 会員情報データベース
22D 予約情報データベース
22E 生育期間情報データベース
23 入出力インタフェース
30 重量センサ
31 温度センサ
32 扉開閉機構
40 ディスプレイ
41 キー入力部
50 養液
51 台座
52 残存時間表示部
60 通信装置
70 管理サーバ
80 クライアント端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生育中の農作物を各別に収容し、当該農作物の栽培を行うことが可能なように構成された複数の収容部と、
金銭の投入を受け付ける受付手段と、
前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物が販売可能か否かを判定する販売可否判定手段と、
前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物のうち少なくとも一つの農作物の特定を受け付ける入力手段と
を備え、
前記受付手段によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合、前記入力手段により特定されており、しかも前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を収容する前記収容部から当該農作物を取り出すことができるように構成されている、農作物販売装置。
【請求項2】
前記販売可否判定手段が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物の生育状態を判定し、その判定した生育状態に基づいて当該農作物が販売可能か否かを判定するように構成されており、
前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を識別するための識別情報を表示する表示手段をさらに備える、請求項1に記載の農作物販売装置。
【請求項3】
前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物を撮像する撮像手段をさらに備え、
前記販売可否判定手段が、前記撮像手段の撮像により得られた前記農作物を含む画像データに基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されている、請求項2に記載の農作物販売装置。
【請求項4】
前記販売可否判定手段が、前記画像データに基づいて前記農作物のサイズを特定し、その特定したサイズに基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されている、請求項3に記載の農作物販売装置。
【請求項5】
前記販売可否判定手段が、前記画像データから前記農作物の色情報を取得し、その取得した色情報に基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されている、請求項3又は4に記載の農作物販売装置。
【請求項6】
外部の装置に対して前記画像データを送信する画像データ送信手段と、
前記画像データに対する分析結果を示す分析結果情報を前記外部の装置から受信する分析結果情報受信手段とをさらに備え、
前記販売可否判定手段が、前記分析結果情報受信手段によって受信された分析結果情報に基づいて前記農作物の生育状態を判定するように構成されている、請求項3乃至5の何れかに記載の農作物販売装置。
【請求項7】
前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物の重量を計測する計測手段をさらに備え、
前記販売可否判定手段が、前記計測手段により計測された前記農作物の重量に基づいて当該農作物の生育状態を判定するように構成されている、請求項2乃至6の何れかに記載の農作物販売装置。
【請求項8】
前記販売可否判定手段が、前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物の生育期間を特定し、その特定した生育期間に基づいて当該農作物が販売可能か否かを判定するように構成されており、
前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された農作物を識別するための識別情報を表示する表示手段をさらに備える、請求項1に記載の農作物販売装置。
【請求項9】
前記複数の収容部のそれぞれに収容されている農作物のうち、前記販売可否判定手段によって販売可能と判定されていない農作物の購入の予約を受け付ける予約入力手段をさらに備え、
前記予約入力手段により予約がなされた農作物が前記販売可否判定手段によって販売可能と判定された後、前記受付手段によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合、当該農作物を前記収容部から取り出すことができるように構成されている、請求項1乃至8の何れかに記載の農作物販売装置。
【請求項10】
前記農作物の購入の予約を行った予約者であるか否かを認証する予約認証手段をさらに備え、
前記予約認証手段によって予約者であると認証された者から前記受付手段によって所定額の金銭の投入が受け付けられた場合に、前記農作物を前記収容部から取り出すことができるように構成されている、請求項9に記載の農作物販売装置。
【請求項11】
通信ネットワークを介して外部の装置と通信するための通信部をさらに備え、
前記予約入力手段が、前記通信部により前記外部の装置から受信した農作物の購入の予約に関する購入予約情報に基づいて農作物の購入の予約を受け付けるように構成されている、請求項9又は10に記載の農作物販売装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−215816(P2011−215816A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−82769(P2010−82769)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】