説明

農薬の施用方法

【課題】 新規な農薬の施用方法を提供する。
【解決手段】 攪拌造粒法で製造した農薬粒状組成物を土壌に施用することを特徴とする農薬の施用方法。該農薬粒状組成物としては、農薬有効成分、界面活性剤、水溶性物質および担体を含むものが好ましい。また、該農薬有効成分としては、土壌病害に対して防除活性を有するもの、特に根こぶ病菌に対して防除活性を有するものが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畑作等で行われる農薬の土壌施用において粉立ちを抑制すると共に、優れた有害生物の防除効果を発現する施用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
根こぶ病、根腐れ病または立枯病に代表される土壌病害の防除方法は、粉剤を土壌混和処理する方法が一般的である。粉剤は、300メッシュ以上(46μm以下)の微細な粒径を有するために、施用されると微風によっても目的圃場以外の近接する田畑、家屋等へドリフトしやすい。そのため、粉剤のドリフトによって環境は汚染され、防除対象以外の圃場で栽培されている有用作物に薬害を与えたり、施用作業者等の安全性に悪影響を与える危険性がある。したがって、ドリフトを低減した新しい農薬製剤または施用方法の開発が望まれている。
【0003】
ドリフトを抑える手段の一つとして、粉剤にドリフト防止効果を付与する添加剤、すなわち、ドリフト防止剤の利用が知られている。そのようなドリフト防止剤の例としては、流動パラフィン、二価もしくは三価アルコールなどを0.5〜5.0%使用するもの、有機燐系化合物を1〜3%程度添加するもの、アジピン酸エステルを0.1〜5.0%使用するものが知られている(例えば特許文献1、2および3参照。)。しかしながら、これらの物質によってドリフトは低減されるものの完全に抑えることは困難であった。
【0004】
一方、ドリフトを抑える別の手段として粒径を粉剤より大きくする方法がある。この方法は、粉粒剤(例えば、粗粉剤、微粒剤、微粒剤F等)として実用化されており、通常破砕造粒法または表面被覆法等で製造されている。破砕造粒法は、先に押出造粒などにより粉粒剤より大きな粒剤を造り、それを破砕して必要な粒度をもつものを得る方法である(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、これらの剤型は微細な粒径を有する粉剤に比較すると防除効果が劣ったり、大量生産する上で製造効率が悪く製造コストが高くなるなどの欠点を有していた。
【特許文献1】特開昭48−075730号公報
【特許文献2】特開昭55−043035号公報
【特許文献3】特開平09−012407号公報
【非特許文献1】日本農薬学会農薬製剤・施用法研究会編、「農薬製剤ガイド」、日本植物防疫協会、平成9年10月30日、p.17−18
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、粉剤の土壌混和処理よりもドリフトを低減して環境と施用作業者に対する安全性を高めると共に、粉剤の土壌処理に比べて同等以上の防除効果を発現させる農薬の施用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意研究した結果、攪拌造粒法で製造した農薬粒状組成物の施用によって、従来行われてきた粉剤の土壌処理や土壌混和処理に比べて同等から同等以上の防除効果を発現させることができることを見出した。すなわち、本発明は、下記〔1〕から〔12〕に記載の農薬の施用方法、下記〔13〕に記載の有害生物の防除方法(以下、下記〔1〕から〔13〕に記載の方法を「本発明方法」と称する。)および下記〔14〕に記載の農薬粒状組成物に関するものである。
【0007】
〔1〕 攪拌造粒法で製造した農薬粒状組成物を土壌に施用することを特徴とする農薬の施用方法。
【0008】
〔2〕 農薬粒状組成物を畑作土壌に施用することを特徴とする上記〔1〕に記載の施用方法。
【0009】
〔3〕 農薬粒状組成物が農薬有効成分、界面活性剤および水溶性物質を含む上記〔1〕または〔2〕に記載の施用方法。
【0010】
〔4〕 水溶性物質が無機塩または糖類である上記〔3〕記載の施用方法。
【0011】
〔5〕 農薬粒状組成物の体積中位径が20〜500μmである上記〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載の施用方法。
【0012】
〔6〕 農薬粒状組成物の体積中位径が20〜300μmである上記〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載の施用方法。
【0013】
〔7〕 農薬粒状組成物の体積中位径が50〜200μmである上記〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載の施用方法。
【0014】
〔8〕 農薬有効成分が殺虫剤または殺菌剤である上記〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載の施用方法。
【0015】
〔9〕 農薬有効成分が殺菌剤である上記〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載の施用方法。
【0016】
〔10〕 農薬有効成分が土壌病害に対して防除活性を持つものである上記〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載の施用方法。
【0017】
〔11〕 農薬有効成分が根こぶ病菌に対して防除活性を持つものである上記〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載の施用方法。
【0018】
〔12〕 根こぶ病菌に対して防除活性を持つものがアミスルブロム、シアゾファミド、フルアジナム、フルスルファミドまたはエタボキサムである上記〔11〕に記載の施用方法。
【0019】
〔13〕 上記〔1〕ないし〔12〕のいずれかに記載の施用方法による有害生物の防除方法。
【0020】
〔14〕 上記〔1〕ないし〔12〕のいずれかに記載の施用方法で用いられる農薬粒状組成物。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、破砕造粒法で製造した農薬粒状組成物を施用した場合に比べて優れた防除効果を示すだけでなく、粉剤に比べても同等から同等以上の防除効果を示す。この詳細な理由は判らないが、攪拌造粒法で製造された粒は球状に近いものであり、流動性に優れるため、土壌に施用した際に均一に広がりやすいことなどが防除効果に影響を与えていると推測している。
【0022】
また、本発明によればドリフトによる環境汚染を軽減化し、施用作業者に対する安全性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明において用いる農薬粒状組成物は、攪拌造粒法によって製造される。
【0024】
本発明の攪拌造粒法で製造される農薬粒状組成物は、例えば粉末に適量のバインダー溶液を添加する方法などで、円柱状の攪拌槽内の内部に回転攪拌翼を有する造粒機などを用いて得ることができる。また造粒後に必要に応じて、流動層乾燥機などで再乾燥しても良い。上記の粉末は、農薬有効成分、界面活性剤、必要に応じて水溶性物質、増量剤およびその他の補助剤を加えて、ジェットミルなどの乾式粉砕機で微粉砕する方法や、ジェットミルなどの乾式粉砕機で微粉砕した農薬有効成分、界面活性剤、必要に応じて水溶性物質、増量剤およびその他の補助剤を加えて混合する方法で得ることが出来る。また、乾式粉砕した農薬有効成分の代わりにフロアブルや顆粒水和剤といった農薬製剤も利用できる。
【0025】
本発明の農薬粒状組成物の体積中位径は、防除効果の安定化とドリフト低減を両立させるため、20〜500μmがよい。好ましくは20〜300μmがよい。より好ましくは50〜200μmがよい。該中位径の値は、ベックマン・コールター株式会社製レーザ回折散乱法粒度分布測定装置LS13320を用いて、トルネードドライパウダーモジュールで測定した体積中位径の値である。
【0026】
また、本発明の農薬粒状組成物の粒度は、防除効果の安定化とドリフト低減を両立させるため、該粒状組成物の90重量%以上が20〜750μmの粒径を有するのがよいが、好ましくは30〜500μmの粒径を有するのがよく、より好ましくは50〜300μmの粒径を有するのがよい。
【0027】
本発明において使用できる農薬有効成分としては、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺バクテリア剤、抗ウィルス剤、植物成長調節剤、殺菌剤、共力剤、誘引剤、忌避剤および生物農薬等が挙げられる。好ましい農薬有効成分として、具体的にその一般名を例示すれば次の通りであるが、必ずしもこれらのみに限定されるものではない。
【0028】
殺菌剤:アミスルブロム(amisulbrom)、アシベンゾラル−S−メチル(acibenzolar-S-methyl)、アシルアミノベンザミド(acylaminobenzamide)、アシペタックス(acypetacs)、アルジモルフ(aldimorph)、アンバム(amobam)、アムプロピルホス(ampropyfos)、アニラジン(anilazine)、アリルアルコール(allyl alcohol)、アウレロファンジン(aureofungin)、アザコナゾール(azaconazole)、アジチラム(azithiram)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、バリウムポリサルファイド(barium polysulfide)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンキノックス(benquinox)、ベンタルロン(bentaluron)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)、ベンチアゾール(benthiazole)、ベンザルコニウムクロライド(benzalkonium chloride)、ベンザマクリル(benzamacril)、ベンズアモルフ(benzamorf)、ベンゾハイドロキサミックアシド(benzohydroxamic acid)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ビチオノール(bithionol)、ベトキサジン(bethoxazine)、ボルドー液(bordeaux mixture)、ボスカリド(boscalid)、ブラストサイジン−S(blasticidin-S)、ブロモコナゾール(bromoconazole)、ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、ブチルアミン(butylamine)、カルシウムポリスルフィド(calcium polysulfide)、キャプタフォール(captafol)、キャプタン(captan)、カッパーオキシクロリド(copper oxychloride)、カルプロパミド(carpropamid)、カルバモルフ(carbamorph)、カルベンダジン(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、カルボン(carvone)、チェシュントミクスチャ(Cheshunt mixture)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロラニフォルメタン(Chloraniformethane)、クロラニル(Chloranil)、クロルフェナゾール(chlorfenazol)、5-chlor-7-(4-methyl-piperidin-1-yl)-6-(2,4,6-trifluor-phenyl)-[1,2,4]triazolo[1,5-a]pyrimidin、クロロネブ(chloroneb)、クロロピクリン(Chloropicrin)、クロロタロニル(chlorothalonil)クロロキノックス(Chlorquinox)、クロゾリネート(chlozolinate)、クリムバゾール(Climbazole)、クロトリマゾール(Clotrimazole)、カッパーアセテエイト(copper acetate)、塩基性炭酸銅(copper carbonate, basic)、水酸化第二銅(copper hydroxide)、カッパーナフタレン(copper naphthenate)、カッパーオルアイト(copper oleate)、塩基性塩化銅(copper oxychloride)、硫酸銅(copper sulfate)、塩基性硫酸銅(copper sulfate, basic)、カッパージンククロメイト(copper zinc chromate)、クレゾール(cresol)、クフラネブ(cufraneb)、クプロバム(cuprobam)、シアゾファミド(cyazofamid)、シクラフルアミド(cyclafuramid)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、シフルフェナミド(cyflufenamid)、シモキサニル(cymoxanil)、サイペンダゾール(cypendazole)、シプロコナゾール(cyproconazol)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、ダゾメット(dazomet)、デービーシーピー(DBCP)、デバカルブ(debacarb)、デカフェンチン(Decafentin)、デハイドロアセテイト(dehydroacetic acid)、ジクロン(dichlone)ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロゾリン(dichlozoline)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロフラニド(dichlofluanid)、ジクロメジン(diclomedine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジエチルピロカルボネイト(diethyl pyrocarbonate)、ジクロシメット(diclocymet)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリン(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール−M(diniconazole-M)、ジノブトン(dinobuton)ジノカップ(dinocap)、ジノカップ−4(dinocap-4)、ジノカップ−6(dinocap-6)、ジノクトン(dinocton)、ジノスルフォン(dinosulfon)、ジノテルボン(dinoterbon)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジノスルフィラム(disulfiram)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、デーエヌオーシー(DNOC)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾクソロン(drazoxolon)、エデフェノホス(edifenphos)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアノール(etridiazole)、エテム(Etem)、エタボキサム(ethaboxam)、エトキシキン(Ethoxyquin)、エチルマーキュリーアセテイト(ethylmercury acetate)、エチルマーキュリーブロマイド(ethylmercury bromide)、塩化メチル水銀(ethylmercury chloride)、エチルマーキュリーフォスフェイト(ethylmercury phosphate)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナリモル(fenarimol)、フェブコナゾール(febuconazole)、フェナミドン(fenamidone)、フェンダゾスラム(fendazosulam)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンチン(fentin)、フェルバン(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルオロイミド(fluoroimide)、フルオピコリド(fluopicolide)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルトリアフォール(flutriafol)、フォルペット(folpet)、ホセチル−アルミニウム(fosetyl-aluminium)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フェナミノスルフ(fenaminosulf)、フェナパニル(fenapanil)、フェニトロパン(fenitropan)、フェノキサニル(fenoxanil)、フルメトバー(flumetover)、フルモルフ(flumorph)、フルオトリマゾール(fluotrimazole)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フラメトピル(furametpyr)、フルカルバニル(furcarbanil)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾールーシス(furconazole-cis)、フルメシクロックス(furmecyclox)、フロファネート(furophanate)、グアザチン(guazatine)、グリオジン(glyodin)、グリセオフルビン(griseofulvin)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒメキサゾール(hymexazol)、ハラクリネイト(halacrinate)、ヘキサクロロブタジエン(hexachlorobutadiene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヘキシルチオフォス(hexylthiofos)、ハイドロキシキノリンサルフェイト(8-hydroxyquinoline sulfate)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソバレジオン(isovaledione)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシムメチル(kresoxim-methyl)、マンカッパー(mancopper)、マンゼブ(mancozeb)、マンジプロパミド(mandipropamid)、マンネブ(maneb)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、メトコナゾール(metconazole)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メチラム(metiram)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ミクロブタニル(myclobutanil)、MTF−753(試験名)、メベニル(mebenil)、メカルビンジド(mecarbinzid)、塩化第二水銀(mercuric chloride)、酸化第二水銀(mercuric oxide)、塩化第一水銀(mercurous chloride)、メタラキシルーM(metalaxyl-M)、メタム(metam)、メタロキソロン(metazoxolon)、メタスルフォカルブ(methasulfocarb)、メスフロキサム(methfuroxam)、メチルブロマイド(methyl bromide)、メチルイソチオシアネート(methyl isothiocyanate)、メチルマーキュリーベンゾエイト(methylmercury benzoate)、メチルマーキュリージシアンジアミド(methylmercury dicyandiamide)、メトラフェノン(metrafenone)、メトスルフォバックス(metsulfovax)、ミルネブ(milneb)、ミクロゾリン(myclozolin)、メトキシメチルマーキュリークロライド(2-methoxyethylmercury chloride)ナバム(nabam)、ニッケルビス(ジメチルジチオカーバメート)(nickel bis(dimethyldithiocarbamate))、ニトロタールイソプロピル(nitrothal-isopropyl)、ヌアリモル(nuarimol)、ナタマイシン(natamycin)、ニコビフェン(nicobifen)、ニトロスチレン(nitrostyrene)、オクチリノン(octhilinone)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシポコナゾールフマール酸塩(oxpoconazole fumarate)、オーシーエイチ(OCH)、オリサストロビン(Orysastrobin)、有機銅(oxine copper)、ペフラゾエート(pefurzoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、フタライド(phthalide)、ピペラリン(piperalin)、ポリオキシン(polyoxins)、炭酸水素カリウム(potassium hydrogen carbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキロン(pyroquilon)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol(PCP))、尿素フェニル水銀(phenylmercuriurea)、フェニルマーキュリーアセテイト(phenylmercury acetate)、フェニルメーキュリークロライド(phenylmercury chloride)、フェニルマーキュリーナイトレイト(phenylmercury nitrate)、フェニルマーキュリーサリシレイト(phenylmercury salicylate)、フォスジフェン(phosdiphen)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ポリカルバメイト(polycarbamate)、ポリオクソリム(polyoxorim)、ポタシウムアザイド(potassium azide)、ポタシウムポリサルファイド(potassium polysulfide)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオカルブ(prothiocarb)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、ピラカルボリド(pyracarbolid)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ピリジニトリル(pyridinitril)、ピロキシクロア(pyroxychlor)、ピロキシサルファ(pyroxyfur)、フェニルフェノール(2-phenylphenol)、キノメチオネート(quinomethionate)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)キナセトール(quinacetol)、キナザミド(quinazamid)、キンコナゾール(quinconazole)、ラベンザゾール(rabenzazole)、炭酸水素ナトリウム(sodium hydrogen carbonate)、次亜塩素酸ナトリウム(sodium hypochlorite)、硫黄(sulfur)、スピロキサミン(spiroxamine)、サリチルアニリド(salicylanilide)、シルチオファム(silthiofam)、シメコナゾール(simeconazole)、アジ化ナトリウム(sodium azide)、ソジウムオルトフェニルフェノキサイド(sodium orthophenylphenoxide)、ソジウムペンタクロロフェノキサイド(sodium pentachlorophenoxide)、ソジウムポリサルファイド(sodium polysulfide)、ストレプトマイシン(streptomycin)、テブコナゾール(tebuconazole)、テクナゼン(tecnazene)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チアジアジン(thiadiazin/milneb)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネートメチル(thiophanate
-methyl)、チラム(thiram)、トルクロホスメチル(tolclofos-methyl)、トリルフラニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(toriadimenol)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、テーシーエムテービー(TCMTB)、テクロフタラム(tecloftalam)、テコラム(tecoram)、チアジフルア(thiadifluor)、チシオフェン(thicyofen)、チオクロルフェンフィム(thiochlorfenphim)、チオメルサム(thiomersal)、チオファネイト(thiophanate)、チオキノックス(thioquinox)、チアジニル(tiadinil)、チオキシミド(tioxymid)、トリマーキュリアセテイト(tolylmercury acetate)、トリアミフォス(triamiphos)、トリアリモル(triarimol)、トリアズブチル(triazbutil)、トリブチルチンオキサイド(tributyltin oxide)、トリクルアミド(trichlamide)、トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、硫酸亜鉛(zinc sulfate)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)、ザリルアミド(zarilamid)、ジンクナフテネイト(zinc naphthenate)、エクロメゾール、及びシイタケ菌糸体抽出物。
【0029】
殺バクテリア剤:ストレプトマイシン(streptomycin)、テクロフタラム(tecloftalam)、オキシテトラサイクリン(oxyterracycline)及びオキソリニックアシド(oxolinic acid)等。
【0030】
殺線虫剤:アルドキシカルブ(aldoxycarb)、カズサホス(cadusafos)、フォスチアゼート(fosthiazate)、フォスチエタン(fosthietan)、オキサミル(oxamyl)及びフェナミホス(fenamiphos)等。
【0031】
殺ダニ剤:アセキノシル(acequinocyl)、アミトラズ(amitraz)、ビフェナゼート(bifenazate)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、チノメチオネート(chinomethionat)、クロロベンジラート(chlorobezilate)、クロフェンテジン(clofentezine)、サイヘキサチン(cyhexatine)、ジコフォール(dicofol)、ジエノクロール(dienochlor)、エトキサゾール(etoxazole)、フェナザキン(fenazaquin)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンプロキシメート(fenproximate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ヘキシチアゾックス(hexythiazox)、ミルベメクチン(milbemectin)、プロパルギット(propargite)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)及びテブフェンピラド(tebufenpyrad)等。
【0032】
殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、アセフェート(acephate)、アセタミピリド(acetamipirid)、アルディカルブ(aldicarb)、アレスリン(allethrin)、アジンホス−メチル(azinphos-methyl)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンスルタップ(bensultap)、ビフェントリン(bifenthrin)、ブプロフェジン(buprofezin)、ブトカルボキシン(butocarboxim)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルタップ(cartap)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロチアニジン(clothianidin)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロピリホス−メチル(chlorpyrifos-methyl)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta-cyfluthrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、シロマジン(cyromazine)、シハロトリン(cyhalothrin)、ラムダ−シハロトリン(lambda-cyhalothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ダイアジノン(diazinon)、ジアクロデン(diacloden)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジオフェノラン(diofenolan)、ジスルフォトン(disulfoton)、ジメトエート(dimethoate)、エマメクチンベンゾエート(emamectin-benzoate)、EPN、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、エチプロール(ethiprole)、エトフェンプロックス(etofenprox)、エトリムホス(etrimfos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノキシカーブ(fenoxycarb)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フィプロニル(fipronil)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェノクスウロン(flufenoxuron)、フルフェンプロックス(flufenprox)、タウ−フルバリネート(tau-fluvalinate)、ホノホス(fonophos)、フォルメタネート(formetanate)、フォルモチオン(formothion)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ハロフェノジド(halofenozide)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イソフェンホス(isofenphos)、インドキサカルブ(indoxacarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イソキサチオン(isoxathion)、ルフェヌウロン(lufenuron)、マラチオン(malathion)、メタルデヒド(metaldehyde)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メタクリホス(methacrifos)、メタルカルブ(metalcarb)、メソミル(methomyl)、メソプレン(methoprene)、メトキシクロール(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、モノクロトホス(monocrotophos)、ムスカルーレ(muscalure)、ニジノテフラン(nidinotefuran)、ニテンピラム(nitenpyram)、オメトエート(omethoate)、オキシデメトン−メチル(oxydemeton-methyl)、オキサミル(oxamyl)、パラチオン(parathion)、パラチオン−メチル(parathion-methyl)、ペルメトリン(permethrin)、フェントエート(phenthoate)、フォキシム(phoxim)、ホレート(phorate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ピリミカルブ(pirimicarb)、ピリミホス−メチル(pirimiphos-methyl)、プロフェノホス(profenofos)、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ロテノン(rotenone)、スルプロホス(sulprofos)、シラフルオフェン(silafluofen)、スピノサド(spinosad)、スルホテップ(sulfotep)、テブフェノジド(tebfenozide)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、テフルトリン(tefluthorin)、テルブホス(terbufos)、テトラクロロビンホス(tetrachlorvinphos)、チアクロプリド(thiacloprid)、チオシクラム(thiocyclam)、チオジカルブ(thiodicarb)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン(thiometon)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トラロメスリン(tralomethrin)、トリクロルホン(trichlorfon)、トリアズロン(triazuron)、トリフルムロン(triflumuron)及びバミドチオン(vamidothion)等。
【0033】
生物農薬:アグロバクテリウム ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)、シュードモナス フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナス属菌CAB-02(Pseudomonas spp.)、バチルス スブチリス(Bacillus subtilis)、非病原性エルビニア カロトボーラ(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、トリコデルマ(Trichoderma atroviride)、タラロマイセス フラバス(Talaromyces flavus)、ザントモナス キャンペストリス(Xanthomonas campestris pv. poae)、スタイナーネマ カーポカプサエ(Steinernema carpocapsae)、スタイナーネマ グラセライ(Steinernema glaseri)、バーティシリウム レカニ(Verticillium lecanii)、ペキロマイセス フモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)、ボーベリア・ブロンニアティ(Beauveria brongniartii)、パスツーリア ペネトランス(Pasteuria penetrans)、モナクロスポリウム・フィマトパガム(Monacrosporium phymatophagum)等。
【0034】
これらの農薬有効成分は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0035】
これらの農薬有効成分のうちで本発明に好適なものは、土壌病害に対して防除活性を持つものであり、より好適なものは根こぶ病菌に対して防除活性を持つものであり、具体的に例示すれば、アミスルブロム、シアゾファミド、フルアジナム、フルスルファミドおよびエタボキサムが挙げられる。
【0036】
また、農薬有効成分の施用量は、限定されるものでないが、10アールあたり通常10〜500g、好ましくは50〜300gであり、さらに好ましくは50〜200gである。
【0037】
本発明の施用方法としては、圃場全面への土壌混和処理が一般的であるが、植穴処理(植穴散布、植穴処理土壌混和)、株元処理(株元散布、株元土壌混和、育苗期後半株元処理)、植溝処理( 植溝散布、植溝土壌混和)、作条処理(作条散布、作条土壌混和、生育期作条散布)、播種時作条処理(播種時作条散布、播種時作条土壌混和)、その他散布処理(生育期葉面散布、樹冠下または主幹周辺散布、土壌表面散布、土壌表面混和、播穴散布、畦部地表面散布、株間散布)、育苗箱散布処理、育苗トレイ散布処理、苗床処理(苗床散布、水苗代苗床散布)、床土混和処理(床土混和、播種前床土混和)、その他処理(培土混和、鋤き込み、表土混和、雨落ち部土壌混和、植位置処理、花房散布、ペースト肥料混和)などの他、土壌に有効成分を処理することにより効果を発現する方法が挙げられる。
【0038】
本発明の農薬粒状組成物は、上記農薬有効成分以外に、界面活性剤および水溶性物質を含有することが好ましい。農薬粒状組成物が界面活性剤および水溶性物質を含有することにより、本発明方法による有害生物に対する防除効果が向上または安定化する。
【0039】
本発明の農薬粒状組成物は必要に応じ、更に増量剤、浸透剤、展着剤、増粘剤、凍結防止剤、水溶性または水不溶性結合剤、固結防止剤、崩壊剤、消泡剤、防腐剤および分解防止剤等を添加することができる。
【0040】
界面活性剤としては、例えば以下の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)が用いられる。
【0041】
(A)非イオン性界面活性剤:
(A-1)ポリエチレングリコール型界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキル(C12〜18)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、アルキル(C8〜12)フェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12〜18)モノエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12〜18)ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アルキル(C12〜18)アミンエチレンオキサイド付加物および脂肪酸(C12〜18)アミドエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0042】
(A-2)多価アルコール型界面活性剤:例えば、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸(C12〜18)エステル、ソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、ショ糖脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテルおよび脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
【0043】
(A-3)アセチレン系界面活性剤:例えば、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物およびアセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0044】
(A-4)その他の界面活性剤:例えば、アルキルグリコシド等が挙げられる。
【0045】
(B)陰イオン性界面活性剤:
(B-1)カルボン酸型界面活性剤:例えば、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、マレイン酸とオレフィン(例えばイソブチレンおよびジイソブチレン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸の共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイン酸とスチレンの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸の共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸の共重合物、N−メチル−脂肪酸(C12〜18)サルコシネート、樹脂酸および脂肪酸(C12〜18)等のカルボン酸、並びにそれらカルボン酸の塩が挙げられる。
【0046】
(B-2)硫酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C12〜18)硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの硫酸エステル、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸および硫酸化オレフィン等の硫酸エステル、並びにそれら硫酸エステルの塩が挙げられる。
【0047】
(B-3)スルホン酸型界面活性剤:例えば、パラフィン(C12〜22)スルホン酸、アルキル(C8〜12)ベンゼンスルホン酸、アルキル(C8〜12)ベンゼンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸のホルマリン縮合物、α−オレフィン(C14〜16)スルホン酸、ジアルキル(C8〜12)スルホコハク酸、リグニンスルホン酸、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテルスルホコハク酸ハーフエステル、ナフタレンスルホン酸、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、アルキル(C8〜12)ジフェニルエーテルジスルホン酸、イゲポンT(商品名)、ポリスチレンスルホン酸およびスチレンスルホン酸とメタアクリル酸の共重合物等のスルホン酸、並びにそれらスルホン酸の塩が挙げられる。
【0048】
(B-4)燐酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C8〜12)燐酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの燐酸エステル、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミンおよび縮合燐酸(例えばトリポリリン酸等)等の燐酸エステル、並びにそれら燐酸エステルの塩が挙げられる。
【0049】
上記の(B-1)〜(B-4)における塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアルキルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノールアミン等)等が挙げられる。
【0050】
(C)陽イオン性界面活性剤:
例えば、アルキルアミン塩およびアルキル4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0051】
(D)両性界面活性剤:
例えば、ベタイン型界面活性剤およびアミノ酸型界面活性剤等が挙げられる。
【0052】
(E)その他の界面活性剤:
例えば、シリコーン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
【0053】
これらの界面活性剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0054】
水溶性物質としては、糖類、尿素および各種塩類等が用いられる。糖類としては、ブドウ糖、果糖、しょ糖および乳糖等が挙げられ、塩類としては、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよび塩化カリウム等に代表される硫酸、燐酸、塩酸、硝酸または炭酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩等が挙げられる。これら水溶性物質は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0055】
増量剤としては、ベントナイト、アタパルジャイト、ゼオライト、軽石、石灰石および珪石等の天然鉱物を粉砕し、篩い分けた破砕物がよい。例えば石英、方解石、海泡石、ドロマイト、チョーク、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、ハロサイト、メタハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、陶石、ジークライト、アロフェン、シラス、きら、タルク、ベントナイト、活性白土、酸性白土、軽石、アタパルジャイト、ゼオライトおよび珪藻土等の鉱物質、例えば焼成クレー、パーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、アタパルガスクレーおよび焼成珪藻土等の鉱物質の焼成品、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩類、例えば粉末セルロース等の多糖類、フライアッシュ並びにホワイトカーボン等が挙げられる。これらの増量剤は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0056】
水溶性結合剤としては、例えばデキストリン(焙焼デキストリンおよび酵素変性デキストリン等)、酸分解澱粉、酸化澱粉、アルファー化澱粉、エーテル化澱粉(カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉およびカチオン澱粉等)、エステル化澱粉(酢酸澱粉およびリン酸澱粉等)、架橋澱粉およびグラフト化澱粉等の加工澱粉、例えばアルギン酸ナトリウム、アラビアガム、ゼラチン、トラガントガム、ローカストビーンガムおよびカゼイン等の天然物質、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースおよびアセチルセルロース等のセルロース誘導体、ならびに例えばポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリプロピレンブロック共重合体、ポリビニルアルコール、部分けん化酢酸ビニルとビニルエーテルの共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合物およびポリアクリルアミド等のその他の高分子が挙げられる。
【0057】
水不溶性結合剤としては、例えばポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルとエチレンの共重合物、酢酸ビニルとバーサチック酸ビニルの共重合物、酢酸ビニルとエチレンと塩化ビニルの共重合物、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステルとスチレンの共重合物、アクリル酸エステルとシリコーンの共重合物、アクリル酸エステルとエチレンの共重合物、ポリウレタン、スチレンとブタジエンの共重合物およびアクリロニトリルとブタジエンの共重合物等の水不溶性熱可塑性樹脂、ならびに例えばアミノ樹脂(尿素樹脂およびメラミン樹脂等)、フェノール樹脂(レゾール樹脂およびノボラック樹脂等)、レゾルシノールホルムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート系接着剤、不飽和ポリエステルおよび熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0058】
上記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、脂環族型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物およびグリシジルエステル型エポキシ化合物等が挙げられる。また、エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えばポリアミド系、脂肪族ポリアミン系、脂環族ポリアミン系、芳香族ポリアミン系および複素環式アミン系等が挙げられる。
【0059】
これらの結合剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0060】
また、本発明においては、農薬粒状組成物の施用と同時に、その他の殺菌剤、除草剤、殺虫剤、植物成長調節剤または肥料を施用することができる。
【0061】
本発明は、特に畑作物を加害する病害や害虫の防除に対して適している。防除しうる病害および害虫には具体的には次に示すものがあるが、それらのみに限定されるものではない。
【0062】
すなわち、病害としては、
ウリ類のべと病(Pseudoperenospora cubensis)、炭そ病(Colletotrichum orbicula)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、つる枯病(Didlymella bryoniae)、つる割病(Fusarium oxysporum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、立枯病(Fusarium solani)、白絹病(Sclerotium rolfsii)、
キュウリの褐斑病(Corynespora cassiicola)、苗立枯病(Pythium cucurbitacearum、P. debaryanum、Rhizoctonia solani)、根腐病(Pythium myriotylum、P. volutum)、疫病(Phytophthora meronis、P. nicotianae)、斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、紫紋羽病(Helicobasidium mompa)、
スイカの褐色腐敗病(Phytophthora capsici)、疫病(Phytophthora cryptogea)、
メロンの立枯病(Pythium debaryanum)、疫病(Phytophthora nicotianae)、
カボチャの疫病(Phytophthora capsici)、
ナス科の青枯病(Ralstonia solancearum)、萎凋病(Fusarium oxysporum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、白絹病(Sclerotium rolfsii)、
トマトの疫病(Phytophthora infestans)、根腐疫病(Phytophthora cryptogea)、灰色疫病(Phytophthora capsici)、輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Fulvia fulva)、うどんこ病(Oidium sp.及びOidiopsisi sicula)、褐色腐敗病(Phytophthora nicotianae)、かいよう病(Clavibacter michiganensis)、褐色根腐病(Pyrenochaeta lycopersici)、炭そ病(Colletotrichum gloeosporioides)、苗立枯病(Pythium vexans、Rhizoctonia solani)、半身萎凋病(Verticillium dahliae)、斑点病(Stemphylium lycopersici)、
ピーマンの疫病(Phytophthora capsici)、うどんこ病(Oidiopsis sicula)、苗立枯病(Rhizoctonia solani)、斑点病(Cercospora capsici)、
ナスの疫病(Phytophthora infestans)、褐色腐敗病(Phytophthora capsici)、褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracerum及びOidiopsis sicula)、
ネギ類の白色疫病(Phytophthora porri)、疫病(Phytophthora nicotianae)、白絹病(Sclerotium rolfsii)、苗立枯病(Rhizoctonia solani)、黒斑病(Alternaria porri)、軟腐病(Erwinia carotovora及びE. chrysanthmi)、べと病(Peronospora destructor)、さび病(Puccinia allii)、
ネギの萎凋病(Fusarium oxysporum)、黄斑病(Heterosporium allii)、紅色根腐病(Pyrenochaeta terrestris)、小菌核腐敗病(Botrytis squamosa)、
タマネギの乾腐病(Fusarium oxysporum)、黒穂病(Urocystis cepulae)、小菌核病(Ciborinia alli)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、灰色腐敗病(Botrytis allii)、腐敗病(Erwinia rhapontici)、りん片腐敗病(Burkholderia gladiol)、
アブラナ科野菜のべと病(Peronospora parasitica)、根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)、白さび病(Albugo macrospora)、黒斑病(Alternaria japonica 及びA. brassicae)、白斑病(Cercosporella brassicae)、軟腐病(Erwinia carotovora)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、
キャベツの株腐病(Thanatephorus cucumeris)、バーティシリウム萎凋病(Verticillium dahliae)、
ハクサイの黄化病(Verticillium dahliae)、尻腐病(Rhizoctonia solani)、根くびれ病(Aphanomyces raphani)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、ピシウム腐敗病(Pythium ultimum)、
ダイコンの炭そ病(Colletotrichum higginsianum)、バーティシリウム黒点病(Verticilliu albo−atrum)、
マメ類の青枯病(Ralstonia solanacearum)、萎凋病(Verticillium dahliae)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、黒根病(Thielaviopsis sp.)、さび病(Phakopsora pachyrhizi)、白絹病(Sclerotium rolfsii)、立枯病(Fusarium oxysporum)、炭そ病(Colletotrichum truncatum、C. trifolii、Glomerella glycines、Gloeosporium sp.)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、
ダイズのべと病(Peronospora manshurica)、茎疫病(Phytophthora sojae)、葉焼病(Xanthomonas campestris pv. glycines)、紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe phaseolorum)、
ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella personata)、褐斑病(Mycosphaerella arachidis)、
エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi)、
イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca aphanis)、萎黄病(Fusarium oxysporum)、萎凋病(Verticillium dahliae)、疫病(Phytophthora cactorum)、角斑細菌病(Xanthomonas campestris及びX. fragariae)、黒斑病(Alternaria alternate)、じゃのめ病(Mycosphaerella fragariae)、炭そ病(Colletotrichum acutatum, C. fragariae及びGlomerella cingulata)、根腐病(Phytophthora fragariae)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、芽枯病(Rhizoctonia solani)、輪斑病(Drenerophoma obscurans)、
レタスの菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、すそ枯病(Rhizbacter solani)、軟腐病(Erwinia carotovora)、立枯病(Pythium sp.)、根腐病(Fusarium oxysporum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、斑点細菌病(Xanthomonas campestris pv. vitians)、ビッグベイン病(Lettuce bib-vein virus)、腐敗病(Pseudomonas cichorii、P. marginalis pv. Marginalis及びP. viridiflava)、べと病(Bremia lactucae)、
ゴボウの萎凋病(Fusarium oxysporum)、黒あざ病(Rhizoctonia solani)、黒条病(Itersonilia perplexans)、黒斑細菌病(Xanthomonas campestris pv nigromaculans)、黒斑病(Ascochyta phaseolorum)、根腐病(Pythium irregulare)、紫紋羽病(Helicobasidium mompa)、
ニンジンの萎凋病(Fusarium oxysporum)、うどんこ病(Erysiphe heraclei)、黒葉枯病(Alternaria dauci)、こぶ病(Rhizoctonia dauci)、しみ腐病(Pythium sulcatum)、白絹病(Sclerotium rolfsii)、軟腐病(Erwinia carotovora)、根腐病(Rhizoctonia solani)、斑点病(Cercospora carotae)、紫紋羽病(Helicobasidium mompa)、
タバコの赤星病(Alternaria alternata)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Colletotrichum cichoracearum)、
テンサイの褐斑病(Cercospora beticola)、そう根病(Beet necrotic yellow vein virus)、黒根病(Aphanomyces cochioides)、
バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、
キクの褐斑病(Septoria chrysanthemiindici)、白さび病(Puccinia horiana)
等が挙げられる。
【0063】
本発明方法を用いて防除しうる昆虫類、ダニ類、線虫類、軟体動物または甲殻類としては、
コナガ(Plutella xylostella)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、タバコガ(Helicoverpa assulta)、コットンボールワーム(Helicoverpa zea)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナギンウワバ(Plusia nigrisigna)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)等の鱗翅目害虫、
ニジュウヤホシテントウ(Henosepilachna vigintioctopunctata)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)等の鞘翅目害虫、
シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)等の半翅目害虫、
ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)等の総翅目害虫、
ナスハモグリバエ(Liriomyza bryoniae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、タネバエ(Hylemya platura)等の双翅目害虫、
カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)等のハダニ類、
チャノホコリダニ(Polyphaotarsonemus latus)、シクラメンホコリダニ(Steneotarsonemus pallidus)等のホコリダニ類、
ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、
キタネグサレセンチュウ(Prathylenchus penetrans)、クルミネグサレセンチュウ(Prathylenchus vulnus)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)の線虫類、等が挙げられる。
【0064】
本発明方法が適用できる畑作物としては、例えば、食用作物では、イネ、エンバク、オオムギ、コムギ、裸麦等のムギ類、トウモロコシ等のイネ科作物、アズキ、インゲン、エンドウ等のマメ科作物、ソラマメ、ダイズ、ラッカセイ等の豆類、ジャガイモ、サツマイモ、ソバ等、
野菜類では、ホウレンソウ、カブ、カリフラワー、キャベツ、コマツナ、ダイコン、ハクサイ、ブロッコリー、チンゲンサイ、ワサビ、カボチャ、キュウリ、シロウリ、スイカ、メロン、ゴボウ、シュンギク、チシャ、フキ、サトイモ、ショウガ、ミョウガ、セリ、セルリー、ニンジン、パセリ、ミツバ、トウガラシ、ピーマン、トマト、ナス、イチゴ、アスパラガス、タマネギ、ネギ、ニラ、ニンニク、ネギ、ラッキョウ、ワケギ等、
特用作物では、ワタ、テンサイ、ナタネ、サトウキビ、ゴマ、タバコ、コンニャク等、
花卉類では、キク、カーネーション、バラ、ストック、リンドウ、宿根カスミソウ、洋ラン類、スターチス、ガーベラ、トルコギキョウ、チューリップ、ユリ、グラジオラス、フリージア、アイリス、スイセン、キンセンカ、マーガレット等
を挙げることができる。
【実施例】
【0065】
本発明の農薬粒状組成物の製剤例を記載するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0066】

〔製剤例1〕
乾式粉砕したアミスルブロム(d50=1.9μm)0.8重量部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(ニューカルゲンWG−1〔商品名〕、竹本油脂製)2.0重量部、粗粉砕した硫酸アンモニウム30.0重量部、クレー67.2重量部を添加混合しアミスルブロムを含有する粉末を調製した。この粉末を攪拌造粒機(LFS−GS−1J型ハイスピードミキサー〔商品名〕、深江パウテック(株)製)に投入し、アジテーターおよびチョッパーの回転速度を各々700回転/分、1500回転/分に設定し、水9.5重量部を滴下しながら室温で造粒を行なった。50℃にて2時間乾燥、106〜500μmの篩でふるい分け、本発明の農薬粒状組成物である攪拌造粒品1を得た。
[攪拌造粒品1]
63μm以下 0.0%
63−106μm 6.6%
106−150μm 13.9%
150−250μm 31.0%
250−355μm 24.8%
355−500μm 23.4%
500−710μm 0.0%
710−850μm 0.0%
850μm以上 0.3%
(体積中位径350μm)

〔比較製剤例1〕
乾式粉砕したアミスルブロム(d50=1.9μm)0.8重量部、リグニンスルホン酸ナトリウム(バニレックスN〔商品名〕、日本製紙ケミカル製)2.0重量部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(ニューカルゲンWG−1〔商品名〕、竹本油脂製)3.0重量部、硫酸アンモニウム30.0重量部、クレー64.2重量部を混合した後、造粒水16重量部を加え混練した。次いで0.5mmのスクリーンをつけた押出造粒機(BR−200〔商品名〕、ダルトン製)にて造粒後、乾燥した。さらにトリオブレンダーTR−BL(〔商品名〕、トリオサイエンス製)にて破砕した後、63、212μmの篩を用いて篩分して目的の粒度分布の農薬粒状組成物を得た。
[破砕造粒品1]
63μm以下 100.0%
(体積中位径10.2μm)
[破砕造粒品2]
63−106μm 37.2%
106−212μm 62.8%
(体積中位径82.3μm)

〔比較製剤例2〕
含水無晶形二酸化ケイ素(トクシールNP〔商品名〕、トクヤマ製)1.50重量部、グリセリン(精製グリセリン〔商品名〕、阪本薬品工業製)2.00重量部を計量し混合した。続いて、みやきDLクレー10.00重量部、アミスルブロム粉砕品(d50=1.9μm)0.50重量部を添加し混合した。さらにみやきDLクレー86.00重量部を混合後、ロータースピードミルP−14型にて全量粉砕混合してアミスルブロムを0.5%含有する粉剤を得た。
【0067】
次に、本発明の農薬粒状組成物の有用性について、以下の試験例において具体的に説明する。但し、本発明はこれらのみに制限されるものではない。
【0068】

〔試験例1〕 ハクサイ根こぶ病防除効果試験
〔生物試験方法および結果〕
冷凍保存していたアブラナ科根こぶ病罹病根を水とともにミキサーで粉砕し、2重ガーゼでろ過後、遠心分離(3000rpm×5分)し、根こぶ病休眠胞子を集めた。土壌に1×105個/土壌1gとなるように、根こぶ病休眠胞子を加え、供試汚染土とした。ビニール袋内に1/10000aポット規模の供試土壌を入れ、上記製剤例で製造した農薬粒状組成物を、20kg、15kg/10a 相当量となるように加え、良く混和した。また、ビニール袋内に1/10000aポット規模の供試土壌を入れ、上記比較製剤例2で製造した粉剤を、30kg/10a 相当量となるように加え、良く混和した。混和後の土壌を1/10000aポットに移し、2週間育成したハクサイ(品種:無双)を定植し、処理38日後に根こぶ着生程度別株数を調べた。
【0069】
下記の式に従い、発病度を算出した。
発病度={Σ(程度別発病株数)×発病指数)/(調査した株数×3)}×100
防除価=100−(処理区の発病度/無処理の発病度)×100
[発病指数]
0 :根こぶの着生なし
0.5:側根に根こぶを形成
1 :主根に小さな根こぶを形成
2 :主根に大きな根こぶを形成
3 :主根と側根に根こぶを形成
その結果を表1に示す。
【0070】
表1
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
粒状組成物 体積中位径 製剤処理量 有効成分処理量 発病度 防除価
(μm) (kg/10a) (g/10a) (%) (%)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
攪拌造粒品1 350 20 160 0.0 100.0
攪拌造粒品1 350 15 120 0.0 100.0
粉剤 30 150 0.0 100.0
無処理 100.0 −
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

〔試験例2〕 ハクサイ根こぶ病防除効果試験
〔生物試験方法および結果〕
冷凍保存していたアブラナ科根こぶ病罹病根を水とともにミキサーで粉砕し、2重ガーゼでろ過後、遠心分離(3000rpm×5分)し、根こぶ病休眠胞子を集めた。土壌に1×10個/土壌1gとなるように、根こぶ病休眠胞子を加え、供試汚染土とした。ビニール袋内に1/10000aポット規模の供試土壌を入れ、上記比較製剤例1で製造した農薬粒状組成物を、20kg/10a相当量となるように加え、良く混和した。混和後の土壌を1/10000aポットに移し、2週間育成したハクサイ(品種:無双)を定植し、処理25日後に根こぶ着生程度別株数を調べた。
【0071】
下記の式に従い、発病度を算出した。
発病度={Σ(程度別発病株数)×発病指数)/(調査した株数×3)}×100
防除価=100−(処理区の発病度/無処理の発病度)×100
[発病指数]
0 :根こぶの着生なし
0.5:側根に根こぶを形成
1 :主根に小さな根こぶを形成
2 :主根に大きな根こぶを形成
3 :主根と側根に根こぶを形成
その結果を表2に示す。
【0072】
表2
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
粒状組成物 体積中位径 製剤処理量 有効成分処理量 発病度 防除価
(μm) (kg/10a) (g/10a) (%) (%)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
破砕造粒品1 10.2 20 160 8.3 90.1
破砕造粒品2 82.3 20 160 20.8 75.1
無処理 83.3 −
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【特許請求の範囲】
【請求項1】
攪拌造粒法で製造した農薬粒状組成物を土壌に施用することを特徴とする農薬の施用方法。
【請求項2】
農薬粒状組成物を畑作土壌に施用することを特徴とする請求項1記載の施用方法。
【請求項3】
農薬粒状組成物が農薬有効成分、界面活性剤および水溶性物質を含む請求項1または2に記載の施用方法。
【請求項4】
水溶性物質が無機塩または糖類である請求項3記載の施用方法。
【請求項5】
農薬粒状組成物の体積中位径が20〜500μmである請求項1ないし4から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項6】
農薬粒状組成物の体積中位径が20〜300μmである請求項1ないし4から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項7】
農薬粒状組成物の体積中位径が50〜200μmである請求項1ないし4から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項8】
農薬有効成分が殺虫剤または殺菌剤である請求項1ないし7から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項9】
農薬有効成分が殺菌剤である請求項1ないし7から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項10】
農薬有効成分が土壌病害に対して防除活性を持つものである請求項1ないし7から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項11】
農薬有効成分が根こぶ病菌に対して防除活性を持つものである請求項1ないし7から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法。
【請求項12】
根こぶ病菌に対して防除活性を持つものがアミスルブロム、シアゾファミド、フルアジナム、フルスルファミドまたはエタボキサムである請求項11に記載の施用方法。
【請求項13】
請求項1ないし12から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法による有害生物の防除方法。
【請求項14】
請求項1ないし12から選ばれるいずれか1項に記載の施用方法で用いられる農薬粒状組成物。

【公開番号】特開2009−120577(P2009−120577A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−299178(P2007−299178)
【出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】