説明

送り装置

【課題】種々の径の長尺物を搬送することができ、汎用性があり、かつ、長尺物が扁平にならず、偏変形を防止でき、かつ、安価、短納期で製作できる送り装置を提供すること。
【解決手段】第1プーリ21,23および第2プーリ22,24に、4本の断面が略円形である丸ベルト11,12,13,14を巻回して、この丸ベルト11,12,13,14が伝熱管10の周囲の等間隔の4箇所に接触するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、空気調和機の伝熱管等の長尺物の送りに使用する送り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の送り装置としては、図9に示すように、2つの平ベルト301,302を対向して配置し、この平ベルト301,302の対向する面に設けた断面略円弧状の溝301a,302aで伝熱管303を挟んで搬送するようにしたものがある(特許文献1:特開2008−126268号公報の図3)。
【0003】
しかしながら、上記従来の送り装置では、円弧状の溝301a,302aは伝熱管303が嵌り込む寸法でなければならいないため、異なる径の伝熱管を搬送する場合は、それに応じた寸法の円弧状の溝を有する平ベルトに交換しなければならなくて、汎用性がないと言う問題があった。
【0004】
また、上記従来の送り装置では、伝熱管303を上下の二方向から平ベルト301,302の円弧状の溝301a,302aで押圧するため、微視的にみると、2点接触になって、伝熱管303が扁平になる虞があった。
【0005】
さらにまた、上記従来の送り装置では、円弧状の溝301a,302aを有する特殊な平ベルト301,302を用いているため、その特殊な平ベルト301,302のために専用の金型が必要になって、製造コストが高くなり、また、発注からの納期が長くなると言う問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−126268号公報の図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、この発明の課題は、種々の径の長尺物を搬送することができて汎用性があり、かつ、長尺物を扁平にする虞がなく、かつ、安価、短納期で製造することができる送り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の送り装置は、
4本の断面が略円形である丸ベルトと、
上記丸ベルトが巻回されたプーリと、
上記プーリを駆動する駆動装置と
を備え、
上記4本の丸ベルトは、断面が略円形の長尺物の周囲に接触するように配置されている
ことを特徴としている。
【0009】
上記構成の送り装置は、伝熱管等の断面が略円形の長尺物の周囲の4箇所に4本の丸ベルトが接触して搬送するので、種々の幅広い径の長尺物を搬送することができ、汎用性がある。また、上記4本の丸ベルトの潰代を変え、あるいは、汎用品である丸ベルトを、それと異なる径の丸ベルトと交換することによって、種々の径の長尺物を搬送することができる。
【0010】
また、上記送り装置は、伝熱管等の長尺物を平ベルトの円弧状の溝で2点接触で押圧するのではなくて、長尺物の周囲の4箇所を4本の丸ベルトで押さえるので、長尺物が扁平にならず、偏変形を防止できる。
【0011】
上記送り装置は、円弧状の溝付きの平ベルトのような特殊形状のベルトではなくて、一般的な丸ベルトを使用しているので、安価、短納期で製作できる。
【0012】
1実施形態では、
2つの上記丸ベルトは、第1のプーリに巻回され、
別の2つの上記丸ベルトは、第2のプーリに巻回されている。
【0013】
上記実施形態によれば、第1および第2プーリの夫々に2つの丸ベルトが巻回されているから、簡単に2つの丸ベルトの同期をとることができ、かつ、構造が簡単安価になる。
【0014】
また、1実施形態では、
上記2つの丸ベルトが巻回されているプーリには、上記2つの丸ベルトの間に位置すると共に、上記2つの丸ベルトに面接触する突起が設けられている。
【0015】
上記実施形態によれば、上記2つの丸ベルトに面接触する突起の存在によって、上記2つの丸ベルトとプーリとの接触面積が増大して、搬送能力が増大する。
【0016】
また、1実施形態は、
上記丸ベルトを長尺物に向けて押圧する押圧ローラを有する押さえ機構を備える。
【0017】
上記実施形態では、押圧ローラによって丸ベルトを長尺物に向けて押圧できるので、丸ベルトの搬送力を増大できる。
【0018】
また、1実施形態では、
上記押圧ローラは、上記丸ベルトの移動を妨げる鍔を有する鍔付きローラである。
【0019】
上記実施形態によれば、上記丸ベルトを長尺物に向けて鍔付きローラで押圧したときに、丸ベルトが押圧方向に対して横方向に逃げようとするが、その丸ベルトの逃げを鍔が防止するので、搬送力を増大できる。
【0020】
また、上記鍔は、鍔付きローラで一部であって、回転するから、丸ベルトの横方向の動きを拘束しても、丸ベルトを損傷することはない。
【0021】
また、1実施形態では、
上記長尺物が所定の位置にきたことを検出するセンサと、
上記センサから、上記長尺物が所定の位置にきたことを表す信号を受けたときに、上記押さえ機構の押圧ローラが丸ベルトを押圧する力を弱くする制御部と
を備える。
【0022】
上記実施形態によれば、上記センサは、長尺物が所定の位置にきたことを検出し、このセンサからの長尺物が所定の位置にきたことを表す信号に基づいて、制御部は、押圧ローラが丸ベルトを押圧する力を弱くして、搬送力を小さくすることができるので、長尺物の座屈や長尺物の先端の変形を防止できる。
【0023】
また、1実施形態では、
上記4本の丸ベルトを駆動するプーリを同期させる歯車機構
を備える。
【0024】
上記実施形態では、歯車機構でプーリを同期させるので、簡単に、4本の丸ベルトの送り速度を同じにすることができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明の送り装置は、伝熱管等の断面が略円形の長尺物の周囲の4箇所に4本の丸ベルトを接触させて長尺物を搬送するので、種々の径の長尺物を搬送することができ、汎用性があり、かつ、長尺物が扁平にならず、偏変形を防止でき、かつ、安価、短納期で製作できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、この発明の1実施形態の送り装置を用いたベンダーの模式図である。
【図2】図2は、上記実施形態の送り装置の要部の断面図である。
【図3】図3は、上記実施形態の送り装置の斜視図である。
【図4】図4は、上記実施形態の送り装置の後方から見た斜視図である。
【図5】図5は、上記実施形態の送り装置の前方から見た斜視図である。
【図6】図6は、上記実施形態の送り装置の歯車機構の部分を示す斜視図である。
【図7】図7は、上記実施形態の送り装置の押さえ機構および支持機構を示す模式図である。
【図8】図8の押圧ローラおよび支持ローラの変形例を示す図である。
【図9】従来の送り装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0028】
図1は、この発明の1実施形態の送り装置を用いたベンダーを示す正面図である。
【0029】
このベンダーは、カッター部100とベンダー部200とからなる。上記カッター部100は、カッター部本体1に、長尺物の一例としての空気調和機の伝熱管10の曲がり等の癖をとるレベラー2と、このレベラー2からの癖が矯正された伝熱管10を前方へ搬送する送り装置3と、伝熱管10を所定の箇所で切断する前後移動可能なカッター機構4とを設けている。一方、上記ベンダー部200は、カッター機構4による伝熱管10の切断箇所を調整するために前後に移動可能で、伝熱管10の先端に当接して位置決めするストパー5と、このストパー5で位置決めされた伝熱管10を曲げる曲げ機構6とを備えている。
【0030】
上記送り装置3は、図2の模式図に示すように、断面が円形である長尺物の一例としての空気調和機の伝熱管10の周囲の略等間隔の4箇所に接触する4本の丸ベルト11,12,13,14を備える。この丸ベルト11,12,13,14は、例えば、ゴムまたは可撓性の合成樹脂からなる。
【0031】
具体的には、図3に示すように、本体20に第1プーリ21,23および第2プーリ22,24を回転自在に取り付け、第1プーリ21,23に第2プーリ22,24を対向させている。図4は、図3の送り装置を後方から見た拡大斜視図であり、図5は、図3の送り装置を前方から見た拡大斜視図である。
【0032】
上記第1プーリ21,23には、断面が略円形の2本の組の丸ベルト11,12を巻回し、上記第2プーリ22,24には、断面が略円形の2本の組の丸ベルト13,14を巻回して、2本組の丸ベルト11,12および13,14が夫々同期するようにしている。
【0033】
図6に示すように、上記第1プーリ23の軸に第1歯車31を固定し、第2プーリ24の軸に第2歯車32を固定し、この第1、第2歯車31,32を互いに噛合させて、第1、第2プーリ23,24を同期させて、4本の丸ベルト11,12,13,14を同期させて同じ速度で搬送するようにしている。上記第1、第2歯車31,32は、4本の丸ベルト11,12,13,14を同じ送り速度で送るために、第1、第2プーリ23,24を同期させる歯車機構の一例を構成する。第2歯車32には、図示しない駆動装置の一例としてのモータで駆動される歯車39が噛合していて、このモータによって、歯車機構31,32を駆動するようにしている。
【0034】
このように、歯車機構31,32、モータを用いているので、簡単安価な構造で、第1、第2プーリ23,24を同期させ、4本の丸ベルト11,12,13,14を同じ送り速度で送ることができる。
【0035】
一方、図2に示すように、上記第1プーリ21および第2プーリ22の夫々には、2つの丸ベルト11,12;13,14が嵌る2つの円弧状のベルト溝25,25;26,26を設けている。
【0036】
さらに、上記第1プーリ21および第2プーリ22には、夫々、2つの丸ベルト11,12;13,14の間に位置すると共に、上記2つの丸ベルト11,12;13,14に面接触する断面が2つの略円弧からなる突起27,28を設けている。他の第1プーリ23および第2プーリ24にも、図示しないが、上記突起27,28と同じ突起を設けている。
【0037】
この2つの丸ベルト11,12;13,14に面接触する突起27,28の存在によって、丸ベルト11,12;13,14と第1、第2プーリ21,23;22,24との接触面積が増大して、搬送能力が増大している。
【0038】
一方、図3に示すように、上記第1プーリ21,23に巻回された丸ベルト11,12の内側を押圧してその丸ベルト11,12を、伝熱管10に向けて、つまり、第2プーリ22,24に巻回された丸ベルト13,14に向けて押圧する押さえ機構50と、第2プーリ22,24に巻回された丸ベルト13,14を内側から支持する支持機構60とを、本体20に設けている。
【0039】
上記支持機構60は、図7に示すように、第2プーリ22,24(図3参照)に巻回された丸ベルト13,14を内側から支持する円筒面を有する支持ローラ61と、この支持ローラ61を軸65により回転自在に支持すると共に本体20に取り付けられたローラ支持部材62とを備える。
【0040】
また、上記押さえ機構50は、第1プーリ21,23(図3参照)に巻回された丸ベルト11,12を内側から、第2プーリ22,24に巻回された丸ベルト13,14に向けて押圧する円筒面を有する押圧ローラ51と、この押圧ローラ51を軸55により回転自在に支持する支持部材52と、この支持部材52を下方に向けて押圧可能であると共に本体20に取り付けられた空気圧シリンダ53とを備える。
【0041】
この押さえ機構50の空気圧シリンダ53によって、押圧ローラ51を丸ベルト11,12に向けて押圧することによって、この丸ベルト11,12と、支持ローラ61に支持された丸ベルト13,14とによって、伝熱管10が強く4箇所から押圧されて、大きな搬送力が得られる。
【0042】
上記押さえ機構50の支持部材52の押圧ローラ51の半径方向外側に位置する支持部材52の部分52a,52aは、丸ベルト11,12の横方向の両側に位置して、丸ベルト11,12の横方向への移動を防止して伝熱管10に対する搬送力を維持し、また、上記支持機構60の支持部材62の支持ローラ61の半径方向外側に位置する支持部材62の部分62a,62aは、丸ベルト13,14の横方向の両側に位置して、丸ベルト13,14の横方向への移動を防止して伝熱管10に対する搬送力を維持している。
【0043】
上記空気圧シリンダ53は、図1に示す制御部70によって、制御されるようになっている。上記制御部70は、上記ストパー5に設けられたセンサ71が、長尺物としての伝熱管10が所定の位置にきたこと、つまり、伝熱管10の先端がストパー5に当接したことを検出すると、センサ71から伝熱管10の先端がストパー5に当接したことを表す信号を受けて、押さえ機構50の押圧ローラ51が丸ベルト11,12を押圧する力を弱くするように、空気圧シリンダ53に供給する空気の圧力を低く制御する。この制御は、センサ71から伝熱管10の先端がストパー5に当接したことを表す信号を受けると、制御部70に内蔵する圧力制御弁(図示せず)を、伝熱管10の搬送時に空気圧シリンダ53に供給する空気圧よりも低い予め定められた低圧に、自動的に設定することによって、行われる。
【0044】
このように、上記制御部70は、伝熱管10の先端がストパー5に当接すると、押さえ機構50の押圧ローラ51が丸ベルト11,12を伝熱管10に向けて押圧する力を弱くして、搬送力を小さくしているので、伝熱管10の座屈や伝熱管10の先端の変形を防止することができる。
【0045】
なお、図3において、57は上昇または下降速度を同期させる同期シリンダであり、また、図3および5において、82は、伝熱管10を案内するガイド部である。
【0046】
上記構成の送り装置は、次のように動作する。
【0047】
今、図1,3および4に示すように、レベラー2から、この送り装置3に断面が略円形の伝熱管10が供給されたとする。そうすると、図2および7に示すように、4本の断面が略円形である丸ベルト11,12,13,14が、断面が略円形の伝熱管10の周囲の等間隔の4箇所に接触する。この丸ベルト11,12,13,14は、図3,4,5および6に示すように、第1プーリ21,23および第2プーリ22,24に巻回され、第1、第2プーリ23,24は、互いに噛合する第1、第2歯車31,32を有する歯車機構と歯車39を介して、図示しない駆動装置の一例としてのモータによって同期して回転駆動されるから、この同期した丸ベルト11,12,13,14は、同じ速度で送られて、伝熱管10の周囲の等間隔の4箇所を押圧して伝熱管10を前方に搬送する。
【0048】
このように、この送り装置3は、図2および7に示すように、略円形の伝熱管10の周囲の等間隔の4箇所に4本の丸ベルト11,12,13,14が接触して搬送するので、単に丸ベルトを交換するだけで、あるいは、丸ベルトの潰代を変えるだけで、種々の径の伝熱管を搬送することができ、汎用性がある。
【0049】
また、この送り装置3は、図9の従来例のように伝熱管303を平ベルト301、302の円弧状の溝301a,302aによって2点接触で押圧するのではなくて、伝熱管10の周囲の等間隔の4箇所を4本の丸ベルト11,12,13,14で押さえるので、伝熱管10が扁平にならず、偏変形を防止できる。
【0050】
この送り装置3は、円弧状の溝付きの平ベルトのような特殊形状のベルトではなくて、一般的な丸ベルト11,12,13,14を使用しているので、安価、短納期で製作できる。
【0051】
また、図2に示すように、第1プーリ21,23(図2では、21のみを示している。)および第2プーリ22,24(図2では、22のみを示している。)には、夫々、2つの丸ベルト11,12;13,14の間に位置すると共に、上記2つの丸ベルト11,12;13,14に面接触する断面が2つの略円弧状の突起27,28が設けられているから、2つの丸ベルト11,12;13,14と第1、第2プーリ21,23;22,24との接触面積を増大して、搬送能力が大きくなっている。
【0052】
また、図3および7に示すように、第2プーリ22,24に巻回された丸ベルト13,14を内側から支持機構60の支持ローラ61によって支持すると共に、第1プーリ21,23に巻回された丸ベルト11,12の内側を、押さえ機構50の押圧ローラ51によって押圧して、丸ベルト11,12を、丸ベルト13,14に向けて、つまり、伝熱管10に向けて押圧しているから、伝熱管10を周囲の等間隔の4箇所から丸ベルト11,12;13,14によって強く挟んで大きな搬送力を得ることができる。
【0053】
そして、図1に示すセンサ71が、伝熱管10の先端がストパー5に当接したことを検出すると、制御部70は、センサ71から伝熱管10の先端がストパー5に当接したことを表す信号を受けて、押さえ機構50の押圧ローラ51が丸ベルト11,12を押圧する力を弱くするように、空気圧シリンダ53に供給する空気の圧力を低くするように制御する。
【0054】
このように、上記制御部70は、伝熱管10の先端がストパー5に当接すると、押さえ機構50の押圧ローラ51が丸ベルト11,12を伝熱管10に向けて押圧する力を弱くして、搬送力を小さくしているので、伝熱管10の座屈や伝熱管10の先端の変形を防止することができる。
【0055】
上記実施形態では、図7に示すように、押さえ機構50の押圧ローラ51および支持機構60の支持ローラ61は、鍔無しの円筒形状であるが、図8に示す変形例では、押圧ローラ41は、鍔付きローラ41であって、円筒状の本体部41aと鍔41bとからなり、支持ローラ42も、鍔付きローラ42であって、円筒状の本体部42aと鍔42bとからなる。
【0056】
図8に示す変形例では、丸ベルト11,12を鍔付きの押圧ローラ41の円筒面状の本体部41aで押圧したときに、丸ベルト11,12;13,14が押圧方向に対して横方向に逃げようとするが、その丸ベルト11,12;13,14の逃げを、押圧ローラ41の本体部41aと共に回転する鍔41bが防止し、支持ローラ42の本体部42aと共に回転する鍔42bが防止するので、丸ベルト11,12;13,14を損傷することなく搬送力を増大することができる。
【0057】
上記実施形態および変形例では、図7,8に示すように、押圧ローラ51,41および支持ローラ61,42は、その円筒面で、丸ベルト11,12,13,14を押圧または支持するようにしているが、第1および第2プーリ21,23,22,24と同様に円弧状の溝で丸ベルト11,12,13,14を押圧または支持するようにしてもよい。
【0058】
上記実施形態では、丸ベルト11,12,13,14は、同じ径であったが、4本の丸ベルトは異なる径であってもよい。また、4本の丸ベルトは、伝熱管等の長尺物に周囲に非等間隔に接触してもよい。
【0059】
上記実施形態では、長尺物としての空気調和機の伝熱管を搬送する例について述べたが、伝熱管に限らず、断面が略円形であればどのような長尺物の搬送にも、この発明の送り装置を用いることができる。
【符号の説明】
【0060】
3 送り装置
10 伝熱管
11,12,13,14 丸ベルト
20 本体
21,23 第1プーリ
22,24 第2プーリ
25,26 溝
27,28 突起
31,32,39 歯車
41,42 鍔付きローラ
41b,42b 鍔
50 押さえ機構
51 押圧ローラ
52,62 支持部材
60 支持機構
61 支持ローラ
70 制御部
71 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4本の断面が略円形である丸ベルト(11,12,13,14)と、
上記丸ベルト(11,12,13,14)が巻回されたプーリ(21,23;22,24)と、
上記プーリ(21,23;22,24)を駆動する駆動装置と
を備え、
上記4本の丸ベルト(11,12,13,14)は、断面が略円形の長尺物(10)の周囲に接触するように配置されている
ことを特徴とする送り装置。
【請求項2】
請求項1に記載の送り装置において、
2つの上記丸ベルト(11,12)は、第1のプーリ(21,23)に巻回され、
別の2つの上記丸ベルト(13,14)は、第2のプーリ(22,24)に巻回されている
ことを特徴とする送り装置。
【請求項3】
請求項2に記載の送り装置において、
上記2つの丸ベルト(11,12;13,14)が巻回されているプーリ(21,23;22,24)には、上記2つの丸ベルト(11,12;13,14)の間に位置すると共に、上記2つの丸ベルト(11,12)に面接触する突起(27,28)が設けられている
ことを特徴とする送り装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の送り装置において、
上記丸ベルト(11,12)を長尺物(10)に向けて押圧する押圧ローラ(41,51)を有する押さえ機構(50)
を備える
ことを特徴とする送り装置。
【請求項5】
請求項4に記載の送り装置において、
上記押圧ローラ(41)は、上記丸ベルト(11,12)の移動を妨げる鍔(41b)を有する鍔付きローラ(41)である
ことを特徴とする送り装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の送り装置において、
上記長尺物(10)が所定の位置にきたことを検出するセンサ(71)と、
上記センサ(71)から、上記長尺物(10)が所定の位置にきたことを表す信号を受けたときに、上記押さえ機構(50)の押圧ローラ(51)が丸ベルト(11,12)を押圧する力を弱くする制御部(70)と
を備える
ことを特徴とする送り装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載の送り装置において、
上記4本の丸ベルト(11,12,13,14)を駆動するプーリ(21,23;22,24)を同期させる歯車機構(31,32)
を備える
ことを特徴とする送り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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