送信機および受信機構成要素を備えるモデム
【課題】複数の移動局と通信するCDMA基地局で使用するためのCDMAモデムを提供する。
【解決手段】移動局のそれぞれは、複数のエア・インターフェースのうち任意のものに従って通信することができる。モデムは、エア・インターフェース標準のすべてに対して共通な機能について、必要な程度までハードウェアで組み込むことができる。残りの機能は、エア・インターフェース標準のうちいずれにも適合するよう、ソフトウェアで構成することができる。
【解決手段】移動局のそれぞれは、複数のエア・インターフェースのうち任意のものに従って通信することができる。モデムは、エア・インターフェース標準のすべてに対して共通な機能について、必要な程度までハードウェアで組み込むことができる。残りの機能は、エア・インターフェース標準のうちいずれにも適合するよう、ソフトウェアで構成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、CDMA(Code Division Multiple Access)無線方式に用いられるモデムに関し、より具体的には、CDMA無線方式のいくつかの異なる世代すなわち異なる標準のいずれにおいても機能することのできるモデムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般には、「CDMAセルラー・モバイル・コミュニケーションズおよびネットワーク・セキュリティ(CDMA Cellular Mobile Communications and Network Security)、Dr.Man Young Rhee著、Prentice Hall 1998, ISBN 0-13-598418-1)」に参照されるように、CDMA無線方式は周知である。
【0003】
現在、「TIA/EIA/IS-95」(以下、「IS-95」と呼ぶ)標準によって定められた「第二世代」のCDMAシステム(当該技術分野では「2G」システムと呼ばれることが多い)が広く使用されている。cdma2000およびUMTS UTRAシステムのようなCDMAシステムの第三世代は、IS-95システムの延長として取り入れられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの3つのシステムのそれぞれは、今まで、異なるエア・インタフェース標準について異なる端末または基地局の使用を必要とした。これは、消費者にとっては非常に不都合なことであり、サービス提供者にはよけいな運用費を課している。
【0005】
したがって、IS-95、UMTS UTRAおよびcdma2000標準のそれぞれの下で機能することのできるCDMA装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、この発明の目的は、第三世代(cdma2000、UMTS UTRA)および1つの第二世代(IS-95)の標準に対応することのできる効率的なソフト・モデム・アーキテクチャーを提供することである。
【0007】
この発明のさらなる目的は、広い範囲の使用にわたって構成可能なCDMAモデムを提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、ソフトウェアによって定義可能なCDMAモデムを提供することである。
【0009】
この発明の教示に従って、これらおよび他の目的を、異なるエア・インタフェース標準をそれぞれ意味する様々な環境で動作するよう構成可能なモデムにおいて、このシステムおよび方法により達成することができる。
【0010】
この発明の実施形態は、ハードウェア組込型の構成要素としてcdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95のエア・インタフェース標準に共通なモデムの構成要素を構成するステップと、ソフトウェアで構成可能な構成要素として、それらのエア・インタフェース標準のそれぞれに特有の構成要素を構成するステップと、を含むCDMA通信方法を備える。この発明の他の実施形態は、それらの3つのエア・インタフェース標準に共通な機能を実行するためのハードウェア組込型の回路、およびそれら3つのエア・インターフェースのうちのいずれかに特有な機能を実行するためのソフトウェアで構成可能な要素を有するモデムを備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第3世代(cdma2000)のCDMA方式で使用する、従来技術のフォワード・リンク送信機の機能ブロック図。
【図2】広帯域(UTMS UTRA)CDMA方式で使用する、従来技術のフォワード・リンク送信機の機能ブロック図。
【図3】第2世代(IS-95)CDMA方式で使用する、従来技術のフォワード・リンク送信機の機能ブロック図。
【図4】cdma2000のCDMA方式で使用する、従来のフォワード・リンク送信機の機能フロック図。
【図5】UMTS UTRAのCDMA方式で使用する、従来のリバース・リンク受信機の機能ブロック図。
【図6】IS-95のCDMA方式で使用する、従来のリバース・リンク受信機の機能ブロック図。
【図7】cdma2000、UMTS UTRA、IS-95のCDMA方式の共通モデムで使用する、この発明の送信機モデム部分のアーキテクチャのブロック図。
【図8】cdma2000、UMTS UTRA、IS-95のCDMA方式の共通モデムで使用する、この発明の受信機モデム部分のアーキテクチャのブロック図。
【図9】図8のサーチャー・フィンガーの詳細を示す図。
【図10】図8のレーキ受信機フィンガーの詳細を示す図。
【図11】この発明のモデムの共通クロック生成を示す図。
【図12】この発明のモデムの畳み込み符号器を示す図。
【図13】CDMA方式で使用するBER/FER検出器を示す図。
【図14】この発明で使用するインターリーバー/デインターリーバーを示す図。
【図15】この発明のウォルシュ符号ジェネレータを示す図。
【図16】この発明のロングコードおよびゴールド符号のジェネレータを示す図。
【図17】ショート・ゴールド符号、IQ擬似雑音(PN)符号およびカサミ符号を生成する、この発明のジェネレータを示す図。
【図18】この発明の電力制御部分を示す図。
【図19】この発明のチャネル復号を示す図。
【図20】この発明のシーケンスのデリピートを示す図。
【図21】この発明の概念を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明は、添付の図面と一緒に、以下の典型的な実施形態の詳細な説明を参照することにより、より良く理解されよう。
【0013】
この発明は、基地局で使用するモデムを提供し、このモデムは、様々な移動局で動作するのに適応することができる。モデムのそれぞれは、異なるエア・インターフェース標準に従って機能することができる(それぞれの移動局は、通常、単一のエア・インターフェース標準に制限される)。
【0014】
この発明の基本的な動作原理は、共通モデム(すなわち、様々な標準のいずれかで使用できるモデム)を、(1)どの機能がすべての標準に共通で、どの機能がそうでないかを判断すること、(2)「共通」機能を実行するハードウェア要素を設けること、および(3)それぞれの標準に特定の「カスタム」機能を実行する、ソフトウェアで構成可能なモジュールを提供すること、により作ることができるということである。図21は、この原理を示す。
【0015】
この発明のある実施において、フォワード・リンク転送の「共通」機能は、
・CRCおよびテール・ビット(tail bit)の付加
・畳み込み符号化
・シンボルのリピート(繰り返し)およびパンクチャー(間引き)
・ブロック・インターリービング
・ロングコードのスクランブル
・ウォルシュ符号の拡散
・IQフィルタリング
を含む。また、「カスタム」なフォワード・リンク機能は、
・リード・ソロモン(Reed-Solomon)符号化
・ターボ(Turbo)符号化
・リザーブ(予約)・ビットの付加
・チャネル利得
・電力制御ビットのパンクチャー
・IQスクランブル
・スプラッター制御
を含む。リバース・リンクの「共通」機能は、
・フロントエンド・インターフェース
・サーチャー(Searchers)
・レーキ(RAKE)受信機のフィンガー
・レーキ受信機の合成器
・デインターリービング(De-interleaving)
・ビタビ(Viterbi)復号化
・CRCチェック
・BER測定
を含む。リバース・リンクの「カスタム」機能は、
・リード・ソロモン復号化
・ターボ復号化
・フィンガーおよびトラッキング制御
・PN符号の多項式制御
・電力制御判定
を含む。
【0016】
フォワード・リンクおよびリバース・リンクの両方に共通な機能は、タイミング生成および符号生成(ロングコード、ゴールド符号(Gold Code)、カサミ符号(Kasami Code)、PN符号などのような)を含む。図1、2および3は、cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95方式のフォワード・リンク(移動機(モバイル)から基地局への上りリンク)送信機にそれぞれ使用される従来技術のモデムの機能ブロック図である。これらの図は、従来技術のモデムによって実行される機能を表しており、アーキテクチャー的な図でも回路図でもない。これらの構成は、動作モードのそれぞれについて異なるけれども、当該技術分野の当業者には、cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95標準に基づいて、多くの機能が共通であることがわかるであろう。
【0017】
図4、5および6は、cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95システムそれぞれについての、リバース・リンク(基地局から移動機への下りリンク)受信機に用いられる従来技術のモデムの機能ブロック図(上記と同様に、アーキテクチャ的な図でも回路図でもない)である。ここでも、3つのシステム標準の間で多くの機能が共通である。3つのインタフェース標準の間で実質的に同じであるチャネルタイプは、
・3つの標準の同期チャネル
・3つの標準のページング・チャネル
・3つの標準のパイロット・チャネル
・3つの標準のアクセス・チャネル
・cdma2000の基本チャネルおよびIS-95のトラフィック・チャネル
・cdma2000の補助チャネルおよびUMTS UTRAの専用データチャネル
・cdma2000の制御チャネルおよびUMTS UTRAの専用制御チャネル
を含む。
【0018】
この発明は、すべての3つの標準下で機能できる、「共通」モデムとして動作することのできるモデムを提供する。これは、共通性を決定し、共通部分をハードウェアで実現し、標準に特有な残りの部分をソフトウェアで実現し、モデムが特定の標準のために使用される時に標準に特有な部分を設定し(configure、構成ともいう)、そのモデムが他の標準のために使用される時に標準に特有な部分を再設定する(reconfigure、再構成するともいう)ことによって達成される。
【0019】
共通要素は、ハードウェア実現を最大にするよう決定され、標準に特有な要素は、ソフトウェア機能を最小にして再構成を最大にするよう決定される。
【0020】
さらにこの発明は、標準が、自身のそれぞれの機能について使用されていないとき、トラフィック・チャネルについて、異なる標準について共通のベースバンド・クロック・ジェネレータと、ページング、アクセス、同期および(または)制御チャネルを再構成する能力を備える。
【0021】
このような共通モデムのフォワード・リンク送信機部分の高水準アーキテクチャーを図7に示し、リバース・リンク受信機部分を図8に示す。
【0022】
一般的な共通モデム
トラフィックのための典型的なcdma2000フォワード・リンクは、基本チャネル、補助チャネルおよび制御チャネルから構成される。トラフィックについて典型的なIS-95フォワード・リンクは、基本チャネルから構成される。トラフィックについて典型的なUMTS UTRAのフォワード・リンクは、専用データチャネルおよび専用制御チャネルから構成される。
【0023】
ハードウェアにおいてデータ経路および機能ブロックを実現するのが経済的である。これは、それらが、エア・インターフェースの3つの標準の間で、以下のチャネルタイプについて再使用されるからである。
【0024】
・cdma2000の基本チャネルおよびIS-95の基本チャネル
・cdma2000の補助チャネルおよびUMTS UTRAの専用データチャネル
・cdma2000の制御チャネルおよびUMTS UTRAの専用制御チャネル
・cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95のベースバンド変調器。
【0025】
共通モデムは、3つの標準で発生するユーザー・データ・レートのうちいずれにおいても動作することができる。異なるチップ・レートおよびデータ・レートのベースバンド・クロック生成の実施形態を図11に示す。必要な多くのクロック・レートは、少数のクロック・レートに対して実行される連続的な分割によって得られる。
【0026】
エア・インタフェース標準、チップ・レートおよびユーザー・データ・レートに従い、共通モデムは、モデム機能ブロックについて多くの構成可能なパラメーターを持つ。これらのパラメーターを、設計者のオプションで、モデムにハードウェアで組み込んで選択することもできるし、またはモデムのレジスタを変更することによりプログラム可能なようにすることもできる。
【0027】
ベースバンドのフォワード・リンク送信機(図7)
すべての、または大部分のインタフェース標準に共通であり、ハードウェア実現に自身を導く図7の要素は、
・ターボ符号の符号器107
・リード・ソロモン符号器100(IS-95ではバイパスされる)
・データ・インターフェース702
・CRCおよびテール・ビットの付加104
・畳み込み符号器106
・シンボルのリピート(繰り返し)およびパンクチャー108
・BPSK/QPSK変調器114
・ウォルシュ符号の拡散120
・IQ PNスクランブラー122
ソフトウェア制御下では、多項式704および708はレジスタに提供されるのが望ましい。
【0028】
当該技術分野の者には、エア・インタフェース標準、チャネルタイプおよびユーザー・データレートに従い、異なる選択可能なクロックレートで動くチャネル符号器(リード・ソロモン符号器100、畳み込み符号器106)を設計して、構成可能な符号多項式、パリティー数および符号レートを使用することができる。そのようなチャネル符号器のブロック図を図12に示す。
【0029】
図7の残りの要素は、異なる標準の間で必要な変更を簡単に行うことができるソフトウェアで実現するのがより効率的である。
【0030】
インターリーバー(Interleaver)110の実施形態を図14に示す。これは、参照テーブル、ソフトウェア制御されたアドレス・ジェネレータおよびバッファとして実現される。エア・インターフェース標準、チャネルタイプおよびユーザー・データ・レートに従って、インターリーバーは、
・3つの標準のいずれにも使用されるインターリーブ・メモリ
・構成可能な読み出し/書き込みアドレス・ジェネレータ
・シーケンスおよびシンボル・リピート(108)の構成可能な値
・パンクチャー・マトリクス(108)の構成可能な値
を提供する。
【0031】
ロングコード・ジェネレータ(これはまた、ゴールド符号にも使用される)を図16に示す。図16で示されるハードウェアは、理想的にはソフトウェア制御される。クロック・レートは、エアーインタフェースおよびチップ・レートに従って選択可能でありうる。ソフトウェアは、構成可能な初期状態およびマスクと、構成可能な多項式を提供することができる。
【0032】
PN符号生成を図17に示す。この示されるハードウェアは、理想的にはソフトウェア制御される。
【0033】
DS(直接拡散)およびMC(マルチキャリア)のデマルチプレクサ720は、それぞれのキャリアについて提供される、ウォルシュBPSK/QPSK変調、ウォルシュ拡散およびI/Q PNスクランブルと共に、直接拡散およびマルチキャリア方式の両方に対応するのに使用される。
【0034】
ソフトウェアは、ブロック114のBPSKおよびQPSK変調のいずれに対しても構成されるベースバンド・シンボル・マッピングを規定することができる。
【0035】
ベースバンドのリバース・リンク受信機(図8)
従来のモデムのデータ・インターフェース402は、この発明ではハードウェアにおいて実現される。従来のモデムのサーチャー406は、この発明では、図9に示されるサーチャー・フィンガー802で置きかえられる。ハードウェアにおいて、バッファリング、遅延、逆スクランブルおよび逆拡散のような機能の大部分を設けることは経済的であるが、残りの、制御、符号の提供、結果の解釈のような機能は、ソフトウェア解決に適している。
【0036】
従来のモデムのレーキ・フィンガー404は、この発明では、図10に示されるレーキ・フィンガー803で置き換えられる。合成逆拡散(コンプレックス・デスプレッディング;Complex Despreading)、ウォルシュ逆拡散(デスプレッディング)、PN符号の乗算および位相訂正(Phase Correction)のようなレーキ・フィンガー803の機能のうちのいくつかはハードウェア解決に適しているが、PN符号判定は、ソフトウェア解決に適している。ハードウェアまたはソフトウェアのどちらで高速アダマール変換(Fast Hadamard Transform)を実行するかは、設計上の選択である。
【0037】
サーチャー・フィンガーおよびレーキ・フィンガーを設定するについて、フィンガー・データのフェッチ機能801は、ソフトウェアで実行されるのが一番良い。SIR測定804、フィンガー制御806、トラッキング制御808および合成器408は、ソフトウェア解決に向いている。マルチキャリアのアプリケーションについて提供される、マルチキャリア・マルチプレクサ828は、ハードウェアで行われるのが一番良い。
【0038】
電力制御ビット検出(Power Control Bit Detection)422を図18に示す。これは、ソフトウェア解決に適している。
【0039】
シーケンスおよびシンボルのデリピート(Derepeat)410のハードウェア解決を図20に示す。
【0040】
デインターリーバー412を、図14の参照テーブルおよびソフトウェア制御されたアドレス・ジェネレータにより実現することができ、これはインターリーバー110に類似する。
【0041】
それらのユニットが、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれにあるかにかかわらず、CRC検出器810および812への多項式、およびリード・ソロモン復号器416への多項式の備えは、ソフトウェアで達成することができる。
【0042】
BERおよびFER判定を図13に示す。ブロック820からそれらに入力されるパラメータは、ソフトウェアによって提供されるのが一番良い。CC符号器814および816は、BERおよびFERの必要に応じて、受信された信号を再度符号化し、それを、マルチプレクサ818を介してBER426に提供する。
【0043】
電力制御424を図18に示す。
【0044】
図7の受信機と同様に、異なる標準についてのタイミング信号は、図11の共通クロック・ジェネレータから得ることができ、符号は、図16に示される符号ジェネレータから得ることができる。
【0045】
こうして、この発明は、前述の説明から明らかなように、前述の目的を効率的に達成することがわかるであろう。特に、この発明は、複数のエア・インターフェース標準と一緒に動作するのに、その送信機および受信の構成要素が選択可能かつ構成可能であるモデムを提供する。当該技術分野の当業者には、図7および図8で示される構成が、IS-95、UMTS UTRAおよびcdma2000 CDMA方式と動作するのに構成可能な受信機および送信機の構成要素を備えるモデム・アーキテクチャーを提供することが明らかであろう。
【0046】
この発明の範囲から離れることなく、上記の構造において、および前述の操作シーケンスで、変更を行うことができることが理解されよう。上記の説明に含まれ、図面において示されるすべての事柄は、限定を意図するものではなく、例示するためのものである。
【符号の説明】
【0047】
110 インターリーバー
710 ロングコード・ジェネレータ
112 ロングコード・スクランブラー
712 ウォルシュ符号ジェネレータ
718 PN符号ジェネレータ
802 サーチャー・フィンガー
803 レーキ・フィンガー
410 デリピート
412 デインターリーバー
【技術分野】
【0001】
この発明は、CDMA(Code Division Multiple Access)無線方式に用いられるモデムに関し、より具体的には、CDMA無線方式のいくつかの異なる世代すなわち異なる標準のいずれにおいても機能することのできるモデムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般には、「CDMAセルラー・モバイル・コミュニケーションズおよびネットワーク・セキュリティ(CDMA Cellular Mobile Communications and Network Security)、Dr.Man Young Rhee著、Prentice Hall 1998, ISBN 0-13-598418-1)」に参照されるように、CDMA無線方式は周知である。
【0003】
現在、「TIA/EIA/IS-95」(以下、「IS-95」と呼ぶ)標準によって定められた「第二世代」のCDMAシステム(当該技術分野では「2G」システムと呼ばれることが多い)が広く使用されている。cdma2000およびUMTS UTRAシステムのようなCDMAシステムの第三世代は、IS-95システムの延長として取り入れられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの3つのシステムのそれぞれは、今まで、異なるエア・インタフェース標準について異なる端末または基地局の使用を必要とした。これは、消費者にとっては非常に不都合なことであり、サービス提供者にはよけいな運用費を課している。
【0005】
したがって、IS-95、UMTS UTRAおよびcdma2000標準のそれぞれの下で機能することのできるCDMA装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、この発明の目的は、第三世代(cdma2000、UMTS UTRA)および1つの第二世代(IS-95)の標準に対応することのできる効率的なソフト・モデム・アーキテクチャーを提供することである。
【0007】
この発明のさらなる目的は、広い範囲の使用にわたって構成可能なCDMAモデムを提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、ソフトウェアによって定義可能なCDMAモデムを提供することである。
【0009】
この発明の教示に従って、これらおよび他の目的を、異なるエア・インタフェース標準をそれぞれ意味する様々な環境で動作するよう構成可能なモデムにおいて、このシステムおよび方法により達成することができる。
【0010】
この発明の実施形態は、ハードウェア組込型の構成要素としてcdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95のエア・インタフェース標準に共通なモデムの構成要素を構成するステップと、ソフトウェアで構成可能な構成要素として、それらのエア・インタフェース標準のそれぞれに特有の構成要素を構成するステップと、を含むCDMA通信方法を備える。この発明の他の実施形態は、それらの3つのエア・インタフェース標準に共通な機能を実行するためのハードウェア組込型の回路、およびそれら3つのエア・インターフェースのうちのいずれかに特有な機能を実行するためのソフトウェアで構成可能な要素を有するモデムを備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第3世代(cdma2000)のCDMA方式で使用する、従来技術のフォワード・リンク送信機の機能ブロック図。
【図2】広帯域(UTMS UTRA)CDMA方式で使用する、従来技術のフォワード・リンク送信機の機能ブロック図。
【図3】第2世代(IS-95)CDMA方式で使用する、従来技術のフォワード・リンク送信機の機能ブロック図。
【図4】cdma2000のCDMA方式で使用する、従来のフォワード・リンク送信機の機能フロック図。
【図5】UMTS UTRAのCDMA方式で使用する、従来のリバース・リンク受信機の機能ブロック図。
【図6】IS-95のCDMA方式で使用する、従来のリバース・リンク受信機の機能ブロック図。
【図7】cdma2000、UMTS UTRA、IS-95のCDMA方式の共通モデムで使用する、この発明の送信機モデム部分のアーキテクチャのブロック図。
【図8】cdma2000、UMTS UTRA、IS-95のCDMA方式の共通モデムで使用する、この発明の受信機モデム部分のアーキテクチャのブロック図。
【図9】図8のサーチャー・フィンガーの詳細を示す図。
【図10】図8のレーキ受信機フィンガーの詳細を示す図。
【図11】この発明のモデムの共通クロック生成を示す図。
【図12】この発明のモデムの畳み込み符号器を示す図。
【図13】CDMA方式で使用するBER/FER検出器を示す図。
【図14】この発明で使用するインターリーバー/デインターリーバーを示す図。
【図15】この発明のウォルシュ符号ジェネレータを示す図。
【図16】この発明のロングコードおよびゴールド符号のジェネレータを示す図。
【図17】ショート・ゴールド符号、IQ擬似雑音(PN)符号およびカサミ符号を生成する、この発明のジェネレータを示す図。
【図18】この発明の電力制御部分を示す図。
【図19】この発明のチャネル復号を示す図。
【図20】この発明のシーケンスのデリピートを示す図。
【図21】この発明の概念を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明は、添付の図面と一緒に、以下の典型的な実施形態の詳細な説明を参照することにより、より良く理解されよう。
【0013】
この発明は、基地局で使用するモデムを提供し、このモデムは、様々な移動局で動作するのに適応することができる。モデムのそれぞれは、異なるエア・インターフェース標準に従って機能することができる(それぞれの移動局は、通常、単一のエア・インターフェース標準に制限される)。
【0014】
この発明の基本的な動作原理は、共通モデム(すなわち、様々な標準のいずれかで使用できるモデム)を、(1)どの機能がすべての標準に共通で、どの機能がそうでないかを判断すること、(2)「共通」機能を実行するハードウェア要素を設けること、および(3)それぞれの標準に特定の「カスタム」機能を実行する、ソフトウェアで構成可能なモジュールを提供すること、により作ることができるということである。図21は、この原理を示す。
【0015】
この発明のある実施において、フォワード・リンク転送の「共通」機能は、
・CRCおよびテール・ビット(tail bit)の付加
・畳み込み符号化
・シンボルのリピート(繰り返し)およびパンクチャー(間引き)
・ブロック・インターリービング
・ロングコードのスクランブル
・ウォルシュ符号の拡散
・IQフィルタリング
を含む。また、「カスタム」なフォワード・リンク機能は、
・リード・ソロモン(Reed-Solomon)符号化
・ターボ(Turbo)符号化
・リザーブ(予約)・ビットの付加
・チャネル利得
・電力制御ビットのパンクチャー
・IQスクランブル
・スプラッター制御
を含む。リバース・リンクの「共通」機能は、
・フロントエンド・インターフェース
・サーチャー(Searchers)
・レーキ(RAKE)受信機のフィンガー
・レーキ受信機の合成器
・デインターリービング(De-interleaving)
・ビタビ(Viterbi)復号化
・CRCチェック
・BER測定
を含む。リバース・リンクの「カスタム」機能は、
・リード・ソロモン復号化
・ターボ復号化
・フィンガーおよびトラッキング制御
・PN符号の多項式制御
・電力制御判定
を含む。
【0016】
フォワード・リンクおよびリバース・リンクの両方に共通な機能は、タイミング生成および符号生成(ロングコード、ゴールド符号(Gold Code)、カサミ符号(Kasami Code)、PN符号などのような)を含む。図1、2および3は、cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95方式のフォワード・リンク(移動機(モバイル)から基地局への上りリンク)送信機にそれぞれ使用される従来技術のモデムの機能ブロック図である。これらの図は、従来技術のモデムによって実行される機能を表しており、アーキテクチャー的な図でも回路図でもない。これらの構成は、動作モードのそれぞれについて異なるけれども、当該技術分野の当業者には、cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95標準に基づいて、多くの機能が共通であることがわかるであろう。
【0017】
図4、5および6は、cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95システムそれぞれについての、リバース・リンク(基地局から移動機への下りリンク)受信機に用いられる従来技術のモデムの機能ブロック図(上記と同様に、アーキテクチャ的な図でも回路図でもない)である。ここでも、3つのシステム標準の間で多くの機能が共通である。3つのインタフェース標準の間で実質的に同じであるチャネルタイプは、
・3つの標準の同期チャネル
・3つの標準のページング・チャネル
・3つの標準のパイロット・チャネル
・3つの標準のアクセス・チャネル
・cdma2000の基本チャネルおよびIS-95のトラフィック・チャネル
・cdma2000の補助チャネルおよびUMTS UTRAの専用データチャネル
・cdma2000の制御チャネルおよびUMTS UTRAの専用制御チャネル
を含む。
【0018】
この発明は、すべての3つの標準下で機能できる、「共通」モデムとして動作することのできるモデムを提供する。これは、共通性を決定し、共通部分をハードウェアで実現し、標準に特有な残りの部分をソフトウェアで実現し、モデムが特定の標準のために使用される時に標準に特有な部分を設定し(configure、構成ともいう)、そのモデムが他の標準のために使用される時に標準に特有な部分を再設定する(reconfigure、再構成するともいう)ことによって達成される。
【0019】
共通要素は、ハードウェア実現を最大にするよう決定され、標準に特有な要素は、ソフトウェア機能を最小にして再構成を最大にするよう決定される。
【0020】
さらにこの発明は、標準が、自身のそれぞれの機能について使用されていないとき、トラフィック・チャネルについて、異なる標準について共通のベースバンド・クロック・ジェネレータと、ページング、アクセス、同期および(または)制御チャネルを再構成する能力を備える。
【0021】
このような共通モデムのフォワード・リンク送信機部分の高水準アーキテクチャーを図7に示し、リバース・リンク受信機部分を図8に示す。
【0022】
一般的な共通モデム
トラフィックのための典型的なcdma2000フォワード・リンクは、基本チャネル、補助チャネルおよび制御チャネルから構成される。トラフィックについて典型的なIS-95フォワード・リンクは、基本チャネルから構成される。トラフィックについて典型的なUMTS UTRAのフォワード・リンクは、専用データチャネルおよび専用制御チャネルから構成される。
【0023】
ハードウェアにおいてデータ経路および機能ブロックを実現するのが経済的である。これは、それらが、エア・インターフェースの3つの標準の間で、以下のチャネルタイプについて再使用されるからである。
【0024】
・cdma2000の基本チャネルおよびIS-95の基本チャネル
・cdma2000の補助チャネルおよびUMTS UTRAの専用データチャネル
・cdma2000の制御チャネルおよびUMTS UTRAの専用制御チャネル
・cdma2000、UMTS UTRAおよびIS-95のベースバンド変調器。
【0025】
共通モデムは、3つの標準で発生するユーザー・データ・レートのうちいずれにおいても動作することができる。異なるチップ・レートおよびデータ・レートのベースバンド・クロック生成の実施形態を図11に示す。必要な多くのクロック・レートは、少数のクロック・レートに対して実行される連続的な分割によって得られる。
【0026】
エア・インタフェース標準、チップ・レートおよびユーザー・データ・レートに従い、共通モデムは、モデム機能ブロックについて多くの構成可能なパラメーターを持つ。これらのパラメーターを、設計者のオプションで、モデムにハードウェアで組み込んで選択することもできるし、またはモデムのレジスタを変更することによりプログラム可能なようにすることもできる。
【0027】
ベースバンドのフォワード・リンク送信機(図7)
すべての、または大部分のインタフェース標準に共通であり、ハードウェア実現に自身を導く図7の要素は、
・ターボ符号の符号器107
・リード・ソロモン符号器100(IS-95ではバイパスされる)
・データ・インターフェース702
・CRCおよびテール・ビットの付加104
・畳み込み符号器106
・シンボルのリピート(繰り返し)およびパンクチャー108
・BPSK/QPSK変調器114
・ウォルシュ符号の拡散120
・IQ PNスクランブラー122
ソフトウェア制御下では、多項式704および708はレジスタに提供されるのが望ましい。
【0028】
当該技術分野の者には、エア・インタフェース標準、チャネルタイプおよびユーザー・データレートに従い、異なる選択可能なクロックレートで動くチャネル符号器(リード・ソロモン符号器100、畳み込み符号器106)を設計して、構成可能な符号多項式、パリティー数および符号レートを使用することができる。そのようなチャネル符号器のブロック図を図12に示す。
【0029】
図7の残りの要素は、異なる標準の間で必要な変更を簡単に行うことができるソフトウェアで実現するのがより効率的である。
【0030】
インターリーバー(Interleaver)110の実施形態を図14に示す。これは、参照テーブル、ソフトウェア制御されたアドレス・ジェネレータおよびバッファとして実現される。エア・インターフェース標準、チャネルタイプおよびユーザー・データ・レートに従って、インターリーバーは、
・3つの標準のいずれにも使用されるインターリーブ・メモリ
・構成可能な読み出し/書き込みアドレス・ジェネレータ
・シーケンスおよびシンボル・リピート(108)の構成可能な値
・パンクチャー・マトリクス(108)の構成可能な値
を提供する。
【0031】
ロングコード・ジェネレータ(これはまた、ゴールド符号にも使用される)を図16に示す。図16で示されるハードウェアは、理想的にはソフトウェア制御される。クロック・レートは、エアーインタフェースおよびチップ・レートに従って選択可能でありうる。ソフトウェアは、構成可能な初期状態およびマスクと、構成可能な多項式を提供することができる。
【0032】
PN符号生成を図17に示す。この示されるハードウェアは、理想的にはソフトウェア制御される。
【0033】
DS(直接拡散)およびMC(マルチキャリア)のデマルチプレクサ720は、それぞれのキャリアについて提供される、ウォルシュBPSK/QPSK変調、ウォルシュ拡散およびI/Q PNスクランブルと共に、直接拡散およびマルチキャリア方式の両方に対応するのに使用される。
【0034】
ソフトウェアは、ブロック114のBPSKおよびQPSK変調のいずれに対しても構成されるベースバンド・シンボル・マッピングを規定することができる。
【0035】
ベースバンドのリバース・リンク受信機(図8)
従来のモデムのデータ・インターフェース402は、この発明ではハードウェアにおいて実現される。従来のモデムのサーチャー406は、この発明では、図9に示されるサーチャー・フィンガー802で置きかえられる。ハードウェアにおいて、バッファリング、遅延、逆スクランブルおよび逆拡散のような機能の大部分を設けることは経済的であるが、残りの、制御、符号の提供、結果の解釈のような機能は、ソフトウェア解決に適している。
【0036】
従来のモデムのレーキ・フィンガー404は、この発明では、図10に示されるレーキ・フィンガー803で置き換えられる。合成逆拡散(コンプレックス・デスプレッディング;Complex Despreading)、ウォルシュ逆拡散(デスプレッディング)、PN符号の乗算および位相訂正(Phase Correction)のようなレーキ・フィンガー803の機能のうちのいくつかはハードウェア解決に適しているが、PN符号判定は、ソフトウェア解決に適している。ハードウェアまたはソフトウェアのどちらで高速アダマール変換(Fast Hadamard Transform)を実行するかは、設計上の選択である。
【0037】
サーチャー・フィンガーおよびレーキ・フィンガーを設定するについて、フィンガー・データのフェッチ機能801は、ソフトウェアで実行されるのが一番良い。SIR測定804、フィンガー制御806、トラッキング制御808および合成器408は、ソフトウェア解決に向いている。マルチキャリアのアプリケーションについて提供される、マルチキャリア・マルチプレクサ828は、ハードウェアで行われるのが一番良い。
【0038】
電力制御ビット検出(Power Control Bit Detection)422を図18に示す。これは、ソフトウェア解決に適している。
【0039】
シーケンスおよびシンボルのデリピート(Derepeat)410のハードウェア解決を図20に示す。
【0040】
デインターリーバー412を、図14の参照テーブルおよびソフトウェア制御されたアドレス・ジェネレータにより実現することができ、これはインターリーバー110に類似する。
【0041】
それらのユニットが、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれにあるかにかかわらず、CRC検出器810および812への多項式、およびリード・ソロモン復号器416への多項式の備えは、ソフトウェアで達成することができる。
【0042】
BERおよびFER判定を図13に示す。ブロック820からそれらに入力されるパラメータは、ソフトウェアによって提供されるのが一番良い。CC符号器814および816は、BERおよびFERの必要に応じて、受信された信号を再度符号化し、それを、マルチプレクサ818を介してBER426に提供する。
【0043】
電力制御424を図18に示す。
【0044】
図7の受信機と同様に、異なる標準についてのタイミング信号は、図11の共通クロック・ジェネレータから得ることができ、符号は、図16に示される符号ジェネレータから得ることができる。
【0045】
こうして、この発明は、前述の説明から明らかなように、前述の目的を効率的に達成することがわかるであろう。特に、この発明は、複数のエア・インターフェース標準と一緒に動作するのに、その送信機および受信の構成要素が選択可能かつ構成可能であるモデムを提供する。当該技術分野の当業者には、図7および図8で示される構成が、IS-95、UMTS UTRAおよびcdma2000 CDMA方式と動作するのに構成可能な受信機および送信機の構成要素を備えるモデム・アーキテクチャーを提供することが明らかであろう。
【0046】
この発明の範囲から離れることなく、上記の構造において、および前述の操作シーケンスで、変更を行うことができることが理解されよう。上記の説明に含まれ、図面において示されるすべての事柄は、限定を意図するものではなく、例示するためのものである。
【符号の説明】
【0047】
110 インターリーバー
710 ロングコード・ジェネレータ
112 ロングコード・スクランブラー
712 ウォルシュ符号ジェネレータ
718 PN符号ジェネレータ
802 サーチャー・フィンガー
803 レーキ・フィンガー
410 デリピート
412 デインターリーバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局および複数の移動局を含み、該複数の移動局がIS-95-CDMA、UMTS UTRAまたはcdma2000 CDMAエア・インターフェース標準のいずれでも通信することができる双方向無線システムにおいて、基地局と複数の移動局との間の通信方法であって、
送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントを備えるモデムを用意し、該送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントのIS-95-CDMA、UMTS UTRAまたはcdma2000 CDMAエア・インターフェース標準に共通の第1部分をハードウェア・コンポーネントの第1組のコンポーネントとして構成し、
前記送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントの、IS-95-CDMA、UMTS UTRAおよびcdma2000 CDMAのエア・インターフェース標準の特定のものに特有な第2部分をソフトウェアで設定可能な第2組のコンポーネントとして構成し、
前記第2部分は、前記モデムが特定のエア・インターフェース標準のために使用されるとき、該特定のエア・インターフェース標準に特有な機能を実行するよう設定され、前記モデムが他のエア・インターフェース標準のために使用されるとき、再設定される、
通信方法。
【請求項2】
前記送信機コンポーネントが、前記エア・インターフェースを介して送信されるべきデータストリームを受け取る入力手段を備える請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、CRCビットおよびテール・ビットを前記データストリームに付加するビット挿入器を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームを畳み込み符号化する畳み込み符号器を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項5】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、シンボルのリピートおよびシンボルのパンクチャーを実行するシンボル・ハンドラーを備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項6】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームをインターリーブするインターリーバーを備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項7】
前記送信機コンポーネントが、
前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従ってロングコードを生成するロングコード・ジェネレータと、
前記ロングコードジェネレータに操作上接続され、前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って前記データストリームをロングコードでスクランブルするロングコード・スクランブラーと、
を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項8】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って前記データストリームを変調する直交変調器を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項9】
前記送信機コンポーネントが、
前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従ってウォルシュ符号を生成するウォルシュ符号器と、
前記ウォルシュ符号ジェネレータに操作上接続され、前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームをウォルシュ符号で拡散するウォルシュ符号拡散器と、
を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項10】
前記送信機コンポーネントが、
前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、PN符号を生成するPN符号ジェネレータと、
前記PN符号ジェネレータに操作上接続され、前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームをPNスクランブルするPNスクランブラーと、
を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項11】
前記PNスクランブラーは、前記送信機コンポーネントがUMTS UTRAで使用されるときは作用しない、請求項10に記載の通信方法。
【請求項12】
前記送信機コンポーネントが、前記cdma2000 CDMA およびUMTS UTRAのエア・インターフェース標準に従って前記データストリームを符号化するリード・ソロモン符号器を備え、該リード・ソロモン符号器が、前記IS-95 CDMAのエア・インターフェース標準と一緒にモデムが使用される時には機能しないようにする請求項2に記載の通信方法。
【請求項13】
前記送信機コンポーネントが、前記cdma2000 CDMA およびUMTS UTRAのエア・インターフェース標準に従ってデータストリームを符号化するターボ符号の符号器を備え、該ターボ符号の符号器が、前記IS-95 CDMAのエア・インターフェース標準と一緒にモデムが使用される時には機能しないようにする請求項2に記載の通信方法。
【請求項14】
前記受信機コンポーネントが、前記エア・インターフェースを介して受信されベースバンドに変換されディジタル信号にサンプリングされたデータストリームを受け取る入力手段を備える請求項1に記載の通信方法。
【請求項15】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェース標準のうち任意のものに従ったエア・インターフェースの伝送遅延を判断するサーチャーを有する、請求項14記載の通信方法。
【請求項16】
前記受信機コンポーネントは、
前記エア・インターフェース標準のうちの任意のものに従ったPN符号およびロングコードに従ってデータストリームを逆スクランブルする複合逆スクランブラーと、
前記複合スクランブラーに接続され、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってPN符号およびロングコードを生成するコード・ジェネレータと、
を有する、請求項14記載の通信方法。
【請求項17】
前記受信機コンポーネントは、
前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従ってデータストリームのウォルシュ符号逆拡散するためのウォルシュ逆拡散器と、
前記ウォルシュ逆拡散器に接続され、前記エア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、ウォルシュ符号を生成するウォルシュ符号生成器と、
を有する、請求項14記載の通信方法。
【請求項18】
前記受信機コンポーネントは、IS-95標準によるウォルシュ逆拡散器の出力から逆拡散データストリームの要素を選択するためのアダマール変換器を備え、該アダマール変換器は、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェース標準と共に使用するときは、作用しない、請求項14記載の通信方法。
【請求項19】
前記受信機コンポーネントは、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェースに従う電力制御のためのビット検出器を備える、請求項14に記載の通信方法。
【請求項20】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってデータストリームのデリピートを行うためのシンボルデリピート器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項21】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってデータストリームにシーケンスデリピートを行うシーケンスデリピート器を備える、請求項14の通信方法。
【請求項22】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってデータストリームをデインターリーブするためのデインターリーブ器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項23】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってあらかじめ定められたパラメータに従ってデータストリームをデコードするための少なくとも一つのビタビデコーダを備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項24】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってあらかじめ定められたパラメータに従ってデータストリームにCRCチェックを行う少なくとも一つのCRC検出器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項25】
前記受信機コンポーネントは、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェースに従ってデータストリームをデコードするためのリードソロモンデコーダを備え、該デコーダはIS−95エア・インターフェース標準によるデータストリームには作用しない、請求項14記載の通信方法。
【請求項26】
前記受信機コンポーネントは、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェースに従ってデータストリームをデコードするターボ符号デコーダを備え、該デコーダはIS−95エア・インターフェース標準によるデータストリームには作用しない、請求項14記載の通信方法。
【請求項27】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってあらかじめ定められたパラメータに従って前記データストリームのビットエラーレートおよびフレームエラーレートを求めるためのエラーレート検出器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項28】
前記受信機コンポーネントは、少なくとも前記ビットエラーレートおよびフレームエラーレートに応じて前記エア・インターフェースでの電力レベルを制御するための電力コントローラを備える、請求項27記載の通信方法。
【請求項1】
基地局および複数の移動局を含み、該複数の移動局がIS-95-CDMA、UMTS UTRAまたはcdma2000 CDMAエア・インターフェース標準のいずれでも通信することができる双方向無線システムにおいて、基地局と複数の移動局との間の通信方法であって、
送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントを備えるモデムを用意し、該送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントのIS-95-CDMA、UMTS UTRAまたはcdma2000 CDMAエア・インターフェース標準に共通の第1部分をハードウェア・コンポーネントの第1組のコンポーネントとして構成し、
前記送信機コンポーネントおよび受信機コンポーネントの、IS-95-CDMA、UMTS UTRAおよびcdma2000 CDMAのエア・インターフェース標準の特定のものに特有な第2部分をソフトウェアで設定可能な第2組のコンポーネントとして構成し、
前記第2部分は、前記モデムが特定のエア・インターフェース標準のために使用されるとき、該特定のエア・インターフェース標準に特有な機能を実行するよう設定され、前記モデムが他のエア・インターフェース標準のために使用されるとき、再設定される、
通信方法。
【請求項2】
前記送信機コンポーネントが、前記エア・インターフェースを介して送信されるべきデータストリームを受け取る入力手段を備える請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、CRCビットおよびテール・ビットを前記データストリームに付加するビット挿入器を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームを畳み込み符号化する畳み込み符号器を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項5】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、シンボルのリピートおよびシンボルのパンクチャーを実行するシンボル・ハンドラーを備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項6】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームをインターリーブするインターリーバーを備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項7】
前記送信機コンポーネントが、
前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従ってロングコードを生成するロングコード・ジェネレータと、
前記ロングコードジェネレータに操作上接続され、前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って前記データストリームをロングコードでスクランブルするロングコード・スクランブラーと、
を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項8】
前記送信機コンポーネントが、前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って前記データストリームを変調する直交変調器を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項9】
前記送信機コンポーネントが、
前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従ってウォルシュ符号を生成するウォルシュ符号器と、
前記ウォルシュ符号ジェネレータに操作上接続され、前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームをウォルシュ符号で拡散するウォルシュ符号拡散器と、
を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項10】
前記送信機コンポーネントが、
前記予め決められたエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、PN符号を生成するPN符号ジェネレータと、
前記PN符号ジェネレータに操作上接続され、前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、前記データストリームをPNスクランブルするPNスクランブラーと、
を備える請求項2に記載の通信方法。
【請求項11】
前記PNスクランブラーは、前記送信機コンポーネントがUMTS UTRAで使用されるときは作用しない、請求項10に記載の通信方法。
【請求項12】
前記送信機コンポーネントが、前記cdma2000 CDMA およびUMTS UTRAのエア・インターフェース標準に従って前記データストリームを符号化するリード・ソロモン符号器を備え、該リード・ソロモン符号器が、前記IS-95 CDMAのエア・インターフェース標準と一緒にモデムが使用される時には機能しないようにする請求項2に記載の通信方法。
【請求項13】
前記送信機コンポーネントが、前記cdma2000 CDMA およびUMTS UTRAのエア・インターフェース標準に従ってデータストリームを符号化するターボ符号の符号器を備え、該ターボ符号の符号器が、前記IS-95 CDMAのエア・インターフェース標準と一緒にモデムが使用される時には機能しないようにする請求項2に記載の通信方法。
【請求項14】
前記受信機コンポーネントが、前記エア・インターフェースを介して受信されベースバンドに変換されディジタル信号にサンプリングされたデータストリームを受け取る入力手段を備える請求項1に記載の通信方法。
【請求項15】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェース標準のうち任意のものに従ったエア・インターフェースの伝送遅延を判断するサーチャーを有する、請求項14記載の通信方法。
【請求項16】
前記受信機コンポーネントは、
前記エア・インターフェース標準のうちの任意のものに従ったPN符号およびロングコードに従ってデータストリームを逆スクランブルする複合逆スクランブラーと、
前記複合スクランブラーに接続され、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってPN符号およびロングコードを生成するコード・ジェネレータと、
を有する、請求項14記載の通信方法。
【請求項17】
前記受信機コンポーネントは、
前記予め決められた複数のエア・インターフェース標準のうち任意のものに従ってデータストリームのウォルシュ符号逆拡散するためのウォルシュ逆拡散器と、
前記ウォルシュ逆拡散器に接続され、前記エア・インターフェース標準のうち任意のものに従って、ウォルシュ符号を生成するウォルシュ符号生成器と、
を有する、請求項14記載の通信方法。
【請求項18】
前記受信機コンポーネントは、IS-95標準によるウォルシュ逆拡散器の出力から逆拡散データストリームの要素を選択するためのアダマール変換器を備え、該アダマール変換器は、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェース標準と共に使用するときは、作用しない、請求項14記載の通信方法。
【請求項19】
前記受信機コンポーネントは、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェースに従う電力制御のためのビット検出器を備える、請求項14に記載の通信方法。
【請求項20】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってデータストリームのデリピートを行うためのシンボルデリピート器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項21】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってデータストリームにシーケンスデリピートを行うシーケンスデリピート器を備える、請求項14の通信方法。
【請求項22】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってデータストリームをデインターリーブするためのデインターリーブ器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項23】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってあらかじめ定められたパラメータに従ってデータストリームをデコードするための少なくとも一つのビタビデコーダを備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項24】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってあらかじめ定められたパラメータに従ってデータストリームにCRCチェックを行う少なくとも一つのCRC検出器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項25】
前記受信機コンポーネントは、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェースに従ってデータストリームをデコードするためのリードソロモンデコーダを備え、該デコーダはIS−95エア・インターフェース標準によるデータストリームには作用しない、請求項14記載の通信方法。
【請求項26】
前記受信機コンポーネントは、cdma2000またはUMTS UTRA エア・インターフェースに従ってデータストリームをデコードするターボ符号デコーダを備え、該デコーダはIS−95エア・インターフェース標準によるデータストリームには作用しない、請求項14記載の通信方法。
【請求項27】
前記受信機コンポーネントは、前記エア・インターフェースの任意のものに従ってあらかじめ定められたパラメータに従って前記データストリームのビットエラーレートおよびフレームエラーレートを求めるためのエラーレート検出器を備える、請求項14記載の通信方法。
【請求項28】
前記受信機コンポーネントは、少なくとも前記ビットエラーレートおよびフレームエラーレートに応じて前記エア・インターフェースでの電力レベルを制御するための電力コントローラを備える、請求項27記載の通信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2011−239419(P2011−239419A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131575(P2011−131575)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【分割の表示】特願2010−141735(P2010−141735)の分割
【原出願日】平成11年11月25日(1999.11.25)
【出願人】(390023157)ノーテル・ネットワークス・リミテッド (153)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【分割の表示】特願2010−141735(P2010−141735)の分割
【原出願日】平成11年11月25日(1999.11.25)
【出願人】(390023157)ノーテル・ネットワークス・リミテッド (153)
【Fターム(参考)】
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