説明

送信装置、受信装置、システム、及び、そこで用いられる方法

受信装置に送信データを送信する送信装置(20)が開示されている。該送信装置は、受信装置の装置情報を取得する手段(22)と、ビデオデータとその補助データのソース(27)と、取得された装置情報に基づいて、ビデオデータと補助データが相互に合成されているか否かを判定する手段(21)と、上述の判定に従って、ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成する手段(23)と、送信データを受信装置に送信する手段(24)と、を備える。フレームデータは、ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれる。さらに、受信したデータのビデオデータ配置領域からフレームデータを抽出する受信装置も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、受信装置、当該システム、及び、そこで用いられる方法に関し、より詳細には、ビデオ画像及びその補助データの送信で用いられるものに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオ画像のフレームレートを変換して、当該ビデオ画像を表示する表示装置として、再生装置がビデオデータを送信する際に、HDMI(High Definition Multimedia インタフェース)標準に基づくデジタルビデオ信号を送信するフレームレート変換システムが知られている。より具体的には、この再生装置は、符号化されたビデオデータを復号することによって得られた動きベクトルを含む基準制御データを、ビデオ信号のブランキング区間の中(即ち、データアイランド期間)に挿入して、該基準制御データを送信し、表示装置が、動きベクトルを用いて、再生装置から受信されたビデオデータのフレームの間に挿入されたフレームを生成する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、「フレーム」とは、ビデオ画像を構成する各静止画像を意味し、「フレームレート」とは、単位時間当たりの、ビデオ画像を構成する静止フレームの数を表す値である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2007−274679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
装置の間でデジタルビデオ信号を送受信するLSI(Large Scale Integration)製品(例えば、HDMI標準に基づくデジタルビデオ信号を送受信するHDMI送信器とHDMI受信器)には、補助データをデータアイランド期間に挿入することができる装置がほとんどないという課題を有している。
【0006】
さらに、補助データを設定することができるHDMI送信器は、ビデオ信号と、非同期で挿入される補助データを、即ち別々に受信し、補助データの信号をビデオ信号のフレームのデータアイランド期間に挿入する。したがって、補助データを、ビデオ信号と同期して埋め込むことはできない。このため、補助データとしてビデオ信号のフレームと関連付けられたデータを送信する際、当該補助データを入力するHDMI送信器の外部の外部ユニットは、ビデオ信号のどのフレームが、補助データが挿入されたデータアイランド期間を有しているのか、知ることはできない。
【0007】
一方で、補助データを設定することができるHDMI受信器は、ビデオ信号と、非同期に挿入された、即ち、独立して挿入された補助データとを出力するので、それらを同期して出力することはできない。ビデオ信号と補助データは非同期、即ち、独立しているため、同期して出力することはできない。補助データを出力する際、補助データと、補助データが挿入されるデータアイランド期間を有するフレームとの間の関係が不明確である。したがって、HDMI受信器の外部の外部ユニットは、ビデオ信号のどのフレームに補助データが挿入されたのかを知ることはできないという問題があった。したがって、ビデオ信号のフレームに補助データとして関連付けられたデータを受信する時、HDMI受信器の外部の外部ユニットは、ビデオ信号のどのフレームに、HDMI受信器から取得された補助データが対応付けられているのかを決定することは困難であるという問題があった。
【0008】
したがって、本発明は、上述の問題を解決する、新規で効果的な送信装置、受信装置、当該システム、及び、そこで用いられる方法を提供することを目的とする。本発明はより詳細には、装置間でデジタルビデオ信号を送受信する時、ビデオデータとフレームデータを送信して、受信器側でどのビデオデータのフレームに(フレームが関連付けられた)補助データが関連付けられているか判定することができる、送信装置、受信装置、当該システム、及び、そこで用いられる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様によると、受信装置に送信データを送信するための送信装置が提供される。該送信装置は、前記受信装置の装置情報を取得する手段と、ビデオデータとその補助データのソースと、取得された前記装置情報に基づいて、前記ビデオデータと前記補助データが相互に合成されているか否かを判定する手段と、上述の判定に従って、前記ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成する手段と、前記送信データを前記受信装置に送信する手段と、を備え、前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれる。
【0010】
本発明によると、ビデオデータのフレームと関連付けられた補助データであるフレームデータが前記ビデオデータと、フレームデータがビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれるように、合成される。したがって、ビデオデータとフレームデータを、受信側が、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているのか判定することができるように送信することができる。
【0011】
本発明の他の態様によると、受信装置に送信データを送信する送信装置が提供される。該送信装置は、ビデオデータとその補助データのソースと、ビデオデータのフレームと関連付けられた補助データであるフレームデータと前記ビデオデータとを合成し、前記送信データを生成するデータ合成部と、CPU(102)と、送信部(24)と、を備え、前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれ、前記CPUは、前記受信装置の装置情報を取得し、取得した前記装置情報に基づいて、前記ビデオデータと前記補助データが相互に合成されているかを判定し、前記ビデオデータと前記補助データが合成されていると判定された場合、前記送信部に前記データ合成部によって生成された前記送信データを前記受信装置に送信させるように構成されている。
【0012】
本発明によると、上述の送信装置に係わる発明と同様の有利な効果が得られる。
【0013】
本発明の他の態様によると、前記ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、前記フレームと関連付けられた、フレームデータとビデオデータとを含むデータを受ける手段と、前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出する手段と、前記ビデオデータを各フレームの前記フレームデータと合成する手段と、合成されたビデオデータとフレームデータを出力する手段と、を含む。
【0014】
本発明によると、前記ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置流域に配置され、フレームと関連付けられたフレームデータとビデオデータとを含むデータが受信され、フレームデータがビデオデータ配置領域から抽出される。したがって、受信側はフレームデータがどのビデオデータのフレームに関連付けられているか判定することができる。
【0015】
本発明の他の態様によると、ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、前記フレームと関連付けられた、フレームデータとビデオデータとを含むデータを受ける受信部と、CPUと、合成されたビデオデータとフレームデータを出力する出力部(35)と、を含み、前記CPUは、前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出し、各フレームについて、前記フレームデータと前記ビデオデータとを合成するように構成されている。
【0016】
本発明によると、上述の受信装置に係わる発明と同様の有利な効果が得られる。
【0017】
本発明の他の態様によると、送信装置と、該送信装置と接続された受信装置と、を有するシステムが提供される。前記送信装置は、前記受信装置の装置情報を取得する手段と、ビデオデータとその補助データのソースと、取得された前記装置情報に基づいて、前記ビデオデータと前記補助データが相互に合成されているか否かを判定する手段と、上述の判定に従って、前記ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成する合成手段と、前記送信データを前記受信装置に送信する手段と、を備える。前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれる。
前記受信装置は、前記送信データを受信する手段と、前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出する手段と、前記ビデオデータを各フレームの前記フレームデータと合成する手段と、合成されたビデオデータとフレームデータを出力する手段と、を含む。
【0018】
本発明によると、ビデオデータの各フレームに関連付けられたフレームデータがビデオデータと、フレームデータがビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれるように合成される。合成されたデータは送信され、受信される。フレームデータは、ビデオデータ配置領域から抽出される。したがって、ビデオデータとフレームデータを、受信側で、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているのか判定することができるように送信することができる。
【0019】
本発明の他の態様によると、送信データを受信装置に送信する方法が提供される。該方法は、前記受信装置の装置情報を取得するステップと、取得された前記装置情報に基づいて、供給されたビデオデータと補助データが相互に合成されているか否かを判定するステップと、上述の判定に従って、前記ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成するステップと、前記送信データを前記受信装置に送信するステップと、を含み、前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれる。
【0020】
本発明によると、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータはビデオデータと、フレームデータがビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれるように合成される。したがって、ビデオデータとフレームデータを、受信側で、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているのか判定することができるように送信することができる。
【0021】
本発明の他の態様によると、前記ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、前記フレームと関連付けられた、フレームデータとビデオデータとを含むデータを受けるステップと、前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出するステップと、前記ビデオデータを各フレームの前記フレームデータと合成するステップと、合成されたビデオデータとフレームデータを出力するステップと、を含む方法が提供される。
【0022】
本発明によると、前記ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、前記フレームと関連付けられた、フレームデータとビデオデータとを含むデータが受け取られ、フレームデータはビデオデータの配置領域から抽出される。したがって、受信側で、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているのか判定することができる。
【0023】
本明細書及び特許請求の範囲において、「アクティブ画素期間」とは、各水平走査線期間内における、ビデオデータ期間、又はビデオデータ期間として判定される期間である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ビデオデータのどのフレームにフレームデータが関連付けられているかを判定することができるようにビデオデータとフレームデータを送信することができる、送信装置、受信装置、当該システム、及び、そこで用いられる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態である、ビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。
【図2】HDMI送信部とHDMI受信部に接続するHDMI標準のチャネル構造を説明する図である。
【図3】TMDSチャネルを介して送信される信号の構造の一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態のTC加算部の構造を示す一般ブロック図である。
【図5】第1の実施の形態のTC抽出部の構造を示す一般ブロック図である。
【図6】第1の実施の形態のビデオ送信装置の各関連部から出力される信号の例を示すタイミングチャートである。
【図7】第1の実施の形態のビデオ受信装置の各関連部から出力される信号の例を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態である、ビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。
【図9】第2の実施の形態のTC加算部の構造を示す一般ブロック図である。
【図10】第2の実施の形態のビデオ受信装置のTC抽出部の構造を示す一般ブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態である、ビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。
【図12】第3の実施の形態のTC加算部の構造を示す一般ブロック図である。
【図13】第3の実施の形態のビデオ受信装置のTC抽出部の構造を示す一般ブロック図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態である、ビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。
【図15】第4の実施の形態の編集装置の機能及び構造を示す一般ブロック図である。
【図16】第4の実施の形態のTC追加ビデオデータ書き込み部から出力される、タイムコードを有するビデオデータの構造を示す図である。
【図17】第4の実施の形態のビデオインタフェースの構造を示す一般ブロック図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態である、ビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。
【図19】第5の実施の形態の編集装置の機能及び構造を示す一般ブロック図である。
【図20】第5の実施の形態のビデオインタフェースの構造を示す一般ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態である、ビデオ送信及び受信システムの構成を示す一般ブロック図である。図1を参照すると、ビデオ送信及び受信システム100は、SDIビデオ信号送信装置10と、ビデオ送信装置20と、ビデオ受信装置30と、ディスプレイ40と、HDMIケーブル60と、を含む。ビデオ送信装置20とビデオ受信装置30は、HDMI標準に基づくビデオ信号をビデオ送信装置20からビデオ受信装置30に送信するために用いられるHDMIケーブル60を介して相互に接続されている。ビデオ送信装置20は、対応装置判定部21と、装置情報取得部22と、TC加算部23と、HDMI送信部24と、TC抽出部25と、装置情報送信部26と、SDI受信部27と、を含む。ビデオ受信装置30は、対応装置判定部31と、装置情報取得部32と、TC抽出部33と、SDI受信部34と、ビデオ出力部35と、ビデオ合成部36と、装置情報送信部37と、を含む。
【0028】
SDIビデオ信号送信装置10は、HD−SDI(High Definition Serial デジタル インタフェース)標準に基づくビデオ信号の送信を実行する。SDIビデオ信号送信装置10により送信されるビデオ信号の各フレームにはタイムコードが追加される。ビデオ送信装置20は、HD−SDI標準に基づく、SDIビデオ信号送信装置10から送信された各ビデオ信号を受信し、受信したビデオ信号に含まれる、ビデオデータと、ビデオデータに追加されたタイムコードとを含む送信データを、HDMI標準に基づくビデオ信号に変換し、変換したビデオ信号をビデオ受信装置30に送信する。以下の説明では、各ビデオ信号は、ビデオデータだけでなく、オーディオデータも含む。
【0029】
SDI受信部27は、SDIビデオ信号送信装置10から送信された、第1の実施の形態においてビデオデータとその補助データのソースである、HD−SDI標準に基づくビデオ信号を受信する。HD−SDI標準に基づくビデオ信号は、ビデオデータだけでなく、ビデオ信号の対象とするフレームのブランキング区間の各フレームのタイムコード(時間、分、秒、フレーム数)を含む。ここでタイムコードは、ビデオデータの各フレームに関連付けられたフレームデータであり、第1の実施の形態のビデオデータの補助データに属する。TC抽出部25は、SDI受信部27から受信されたHD−SDI標準に基づくビデオ信号のブランキング区間から、HD−SDI標準に従って挿入された各フレームのタイムコードを抽出する。
【0030】
装置情報取得部22は、(ビデオデータ及びタイムコードを含む)送信データの送信先となる装置の装置情報、即ち、ビデオ受信装置30の装置情報を、ビデオ受信装置30から取得する。装置情報は、ビデオ受信装置30が合成されたビデオデータ及びタイムコードを有するビデオ信号を受信できるか否かを判定することができるデータを含む。かかるデータは、ビデオ受信装置30の(後述する)装置情報送信部37から出力された「EDID(Extended Display Identification Data)」に含まれてもよい。EDIDは、ビデオ受信装置30の、製造者のEISA識別コード、製品コード、製品番号、製造年及び週、バージョン番号、改訂番号、(サポートされている)分解能データを含むことができる。さらに、EDIDの「製造者ブロック」は、合成されたビデオデータ及びタイムコードを有するビデオ信号を受信できるか否かを直接示すことができるデータを含んでもよい。
【0031】
取得した装置情報に基づいて、対応装置判定部21は、ビデオデータとタイムコードを相互に合成するか否かを判定する。即ち、対応装置判定部21は、取得した装置情報に基づいて、ビデオ受信装置30が合成されたビデオデータ及びタイムコードを有するビデオ信号を受信できるか否かを判定する。この判定に従って、ビデオ受信装置30が受信できるとした場合、ビデオデータとタイムコードは合成すると判定し、受信できないとした場合、この合成は実行されないと判定する。ここで、ビデオ受信装置30が、合成されたビデオデータ及びタイムコードを有するビデオ信号を受信できるか否かの判定を、この受信を実行できる装置ごとの装置情報を保存し、保存した装置情報が取得した装置情報と一致するデータを有するか否かを、対応装置判定部21によるチェックによって実行してもよい。上述の装置情報は、製造者のEISA識別コード、製品コード、製造番号、製造年及び週、バージョン番号、改定番号、サポートしている分解能データ、などの少なくとも一つを含んでもよい。さらに、装置情報が、合成されたビデオデータ及びタイムコードを有するビデオ信号を受信できるか否かを直接示すデータを含む場合、この合成されたビデオ信号を受信できるか否かの判定を、装置情報に基づいて実行してもよい。
【0032】
対応装置判定部21が合成を実行すると判定した場合、TC加算部23は、ビデオデータを配置するためのビデオデータ配置領域の、ビデオデータの対象フレームに関連付けられた補助データであるフレームデータ(即ち、TC抽出部25から受信したタイムコード)を入力し(include)、タイムコードを、SDI受信部27から受信したHD−SDI標準のビデオ信号に対応するビデオデータと合成し、送信データを生成する。第1の実施の形態では、TC加算部23が送信データを生成する際、ビデオデータ配置領域にフレームデータを含む領域を提供する。また、第1の実施の形態では、フレームデータを含む領域は、垂直ブランキング区間の水平走査線期間に追加的に設けられたアクティブ画素期間である。ビデオデータとフレームデータのTC加算部23による合成の詳細については、後述する。一方で、対応装置判定部21が合成を実行しないと判定した場合、TC加算部23は、SDI受信部27から受信された、HD−SD標準に基づくビデオ信号に対応するビデオデータを直接出力する。
【0033】
HDMI送信部24は、TC加算部23によって生成されたデータをHDMI標準に基づくビデオ信号に変換し、ビデオ受信装置30に変換した信号を送信する、HDMI送信器である。データアイランド期間に挿入される補助データは、外部装置によって設定することはできない。HDMI送信部24は、ディスクリート回路又はLSIで構成してもよく、一般的に、LSI、又は、LSIの一部である集積回路で構成される。TC加算部23からのDE信号出力が「低」信号である場合、HDMI送信部24は、現在の期間が垂直ブランキング区間又は水平ブランキング区間であると判断する。DE信号が「高」信号である場合、HDMI送信部24は、現在の期間が、ビデオデータが配置される、ビデオデータ配置領域に対応すると判定する。HDMI送信部24が現在の期間がビデオデータ配置領域であると判定した場合、HDMI送信部24は、この領域のデータを、HDMI標準に基づくビデオ信号のためのビデオデータ配置領域である、アクティブ領域に保存されたビデオ信号に変換する。HDMI送信部24は、変換されたビデオ信号をビデオ受信装置30に送信する。
【0034】
さらに、装置情報取得部22からの要求に従って、HDMI送信部24は、装置情報送信部37にDDC(Display Data Channel)を介してアクセスし、装置情報送信部37に、保存された装置情報を送信するように要求する。こうして、HDMI送信部24は、装置情報送信部37から装置情報出力を取得する。装置情報送信部26は、ビデオ送信装置20の種別を識別するための装置情報を出力する。ここで、HDMI送信部24は、この装置情報をHDMI標準のビデオ信号のデータアイランド期間に挿入し、それをビデオ受信装置30に送信する。HDMI標準のビデオ信号のデータアイランド期間については後述する。
【0035】
装置情報送信部37は、ビデオ受信装置30の装置情報を保存するROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)であり、ビデオ送信装置20から受信した要求に従って保存した装置情報をHDMIケーブル60を介して出力する。HDMI受信部34は、ビデオ送信装置20のHDMI送信部24とHDMIケーブルを介して接続したHDMI受信器であり、HDMIケーブルを介してHDMI送信部24から送信される、HDMI標準に基づくビデオ信号を受信する。HDMI受信部34は、ディスクリート回路又はLSIで構成することができ、一般的には、LSI、又はLSIの一部である集積回路により構成される。HDMI送信部24から送信されるHDMI標準のビデオ信号は、ビデオデータのフレームごとのビデオデータ配置領域に含まれるビデオデータとタイムカードを含む。ビデオ送信装置20の装置情報は、上述のビデオ信号のデータアイランド期間にも含まれる。
【0036】
装置情報取得部32は、HDMI受信部34により受信されたビデオ信号からビデオ送信装置20の装置情報を取得し、それを対応装置判定部31に出力する。ビデオ送信装置20の装置情報に基づいて、対応装置判定部31は、HDMI受信部34により受信されたビデオ信号からタイムコードを抽出するか否かを判定する。即ち、対応装置判定部31は、取得した装置情報に基づいて、データを送信する装置が、同期されたビデオデータとタイムコードを含むビデオ信号を送信できるか否かを判定する。そのような送信が可能である場合、対応装置判定部31は、タイムコードを抽出すると判定し、そうでない場合は、タイムコードを抽出しないと判定する。データを送信する装置が同期されたビデオデータとタイムコードを含むビデオ信号を送信できるか否かの判定は、そのような送信を実行可能な装置ごとの装置情報を保存し、保存した装置情報が取得した装置情報と一致するデータを有するか否かをチェックして行い、対応装置判定部31が実行してもよい。さらに、装置情報が、このようにして合成されたビデオ信号を送信できるか否かを示すデータを含むようにして、この装置情報に基づいて判定を実行するようにしてもよい。
【0037】
TC抽出部33は、HDMI受信部34によって受信されたビデオ信号のビデオデータ配置領域からタイムコードを抽出する。第1の実施の形態では、TC抽出部33は、ビデオデータ配置領域のアクティブ画素期間に含まれるタイムコードを抽出し、(タイムコードが抽出された)アクティブ画素期間を除去したビデオデータを生成する。この処理で、タイムコードが関連付けられたフレームは、タイムコードが抽出されたビデオデータ配置領域を含む。したがって、TC抽出部33は、タイムコードとフレームとの間の対応関係を判定して、フレームを形成するビデオデータと、フレームに対応付けられたタイムコードとを同期して出力することができる。
【0038】
ビデオ合成部36は、TC抽出部33によって生成され、抽出されたビデオデータのビデオ画像と、各フレームのタイムコードと、を合成する。この合成は、タイムコードをフレームごとに(例えば、フレームの左端に)表示する画像を生成する。ビデオ出力部35(例えば、ビデオ出力端子)は、合成されたビデオ画像のビデオ信号を出力する。ディスプレイ40は、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、又は、プラズマディスプレイなどを有する表示装置であり、ビデオ出力部35からのビデオ信号出力のビデオ画像を表示する。
【0039】
図2は、ビデオ送信装置20とビデオ受信装置30とを接続するためのHDMI表示のチャネル構造を説明するブロック図である。図2に示すように、HDMI標準に基づくチャネルは、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)チャネル、ディスプレイデータチャネル(DDC)、ホットプラグ検出(HPD)チャネル、及び、消費者電子制御(CEC)チャネル、を含む。
【0040】
TMDSチャネルは、ビデオ送信装置20からビデオ受信装置30への一方向チャネルである。パケット形式、ビデオデータ、水平/垂直同期信号、及び、クロック信号を有するように処理された、これらのチャネル、オーディオ/制御データは、TMDSエンコーダによってTMDS標準に対応する信号に変換されて送信される。ディスプレイデータチャネルは、ビデオ送信装置20が装置情報の要求を送信し、この要求に応じてビデオ受信装置30が装置情報(EDID)を送信するチャネルである。ホットプラグ検出チャネルはビデオ送信装置20に、ビデオ受信装置30の装置情報(EDID)をディスプレイデータチャネルを介して取得可能である、又は、ビデオ受信装置30の装置情報(EDID)が変更したことを通知するチャネルである。消費者電子制御チャネルは、該当するデバイスの間で制御信号を送信するためのチャネルである。
【0041】
図3は、TMDSチャネルを介して送信される信号の構造の一例を示す図である。図3に示すように、この例の構造は、順次走査のためにビデオデータを送信する信号を採用している。ここで、各フレームのサイズは、水平方向に720画素、垂直方向に480ラインとする。TMDSチャネルを介して送信される各信号は、ラスタ走査形式のビデオ信号である。ビデオデータの走査種別が順次走査でなく、インタレース走査である場合、ビデオ信号に含まれる水平同期信号(H_Sync)と垂直同期信号(V_sync)のタイミングを用いてトップフィールドとボトムフィールドが示される。即ち、垂直同期信号の立ち上がりが水平同期信号のものと同期すると、トップフィールドが示される。垂直同期信号の立ち上がりが水平同期信号の中点に位置すると、ボトムフィールドが示される。図3に示すように、ビデオ信号は、垂直ブランキング区間(図3の45ライン)と水平ブランキング区間(図3の138画素)に挿入される、制御期間とデータアイランド期間と、ビデオデータ配置領域としての(「アクティブ領域」と呼ばれることもある)ビデオデータ期間とからなる。さらに、水平走査線期間のビデオデータ期間は、アクティブ画素期間である。さらに、本例では、順次走査用のビデオデータを採用している。
【0042】
TC加算部23は、ビデオデータの各フレームの垂直ブランキング区間に属し、アクティブ画素期間としてビデオデータ期間の前に位置する、水平走査線期間の部分(例えば、図3において参照記号E1で示される期間)を画定し、期間E1に対象フレームのタイムコードを保存する。期間E1は、該当する水平走査線期間の先頭から始まる138画素の直後に開始し、該当するビデオ画像の水平方向の幅に相当する720画素の長さを有する。
【0043】
図4は、第1の実施の形態のTC加算部の構造を示す一般ブロック図である。図4に示すように、TC加算部23は、ラインカウンタ231と、画素カウンタ232と、同期信号生成部233と、追加位置判定部234と、切換部235と、パケット生成部236と、を有する。
【0044】
ラインカウンタ231は、SDI受信部27からの垂直同期信号(V_sync)によってリセットされ、SDI受信部27からの水平同期信号(H_sync)を用いて計数動作を実行することにより、ライン(即ち、水平走査線の数)の数をカウントする。画素カウンタ232は、SDI受信部27からの水平同期信号(H_sync)によってリセットされ、SDI受信部27からのクロック信号(CLK)を用いて計数動作を実行することにより、画素数をカウントする。
【0045】
同期信号生成部233は、SDI受信部27からのクロック信号(CLK)のタイミングに従って、ラインカウンタ231によってカウントされるライン数と、画素カウンタ232によってカウントされる画素数をモニタして、ビデオ画像の解像度、及びインタレース/プログレッシブ形式に従って、同期信号(即ち、水平同期信号(H_sync)、垂直同期信号(V_sync)、及びDE(Data Enable)信号(DE))ごとに高/低状態の切り換えを実行して、HDMI標準用の同期信号を生成する。DE信号は、当該領域がビデオデータ配置領域(アクティブ領域)であるか否か、即ち、同一のタイミングを有する「luma」及び「chroma」がビデオデータであるか否かを示す信号である。さらに、同期信号生成部233が追加位置判定部234によって、現在の期間が、タイムコードを保存する期間(例えば、図3の参照記号E1により示される期間の45番目のラインの139番目の画素から858番目の画像を形成する)であると通知されている間、HDMI送信部24とHDMI受信部34が、当該期間がアクティブ画素期間であることを認識できるように、同期信号生成部233は、DE信号の出力状態を「高」に切り換える。したがって、同期信号生成部233は、垂直ブランキング区間の水平走査線期間にアクティブ画素期間を提供し、ビデオデータ配置領域を拡大する。上述のように、アクティブ画素期間を追加した場合、当該垂直ブランキング区間のライン数は、タイムラインを追加しない場合と比較して、1減少するので、図3では44ラインとなる。反対に、当該ビデオデータ配置領域のライン数は、1増加して、図3では481ラインとなる。
【0046】
追加位置判定部234は、対応装置判定部21からの合成/非合成指定を受け、この指定が「合成」を示す場合、追加位置判定部234はラインカウンタ231によってカウントされるライン数と、画素カウンタ232によってカウントされる画素数をモニタする。モニタした数がそれぞれ、タイムコードを保存するための所定のライン数と画素数に一致した場合、追加位置判定部234は、同期信号生成部233と切換部235に、タイムコードを保存する期間が到来したことを通知する。タイムコードを保存するライン数と画素数は、ビデオデータのフレームのサイズに応じて決定されるが、TC加算部23へのビデオ信号入力ごとのビデオデータ配置領域の外側の領域(ブランキング区間)に相当する。図3の例では、期間E1であり、ライン数は「45」であり、画素数は「139」から「858」となる。指定が「非合成」である場合、追加位置判定部234は、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数及び画素カウンタ232によりカウントされた画素数の如何によらず、切換部235のスイッチングの指定を行わない。
【0047】
追加位置判定部234の指示に従って、切換部235は、SDI受信部27から受信された「luma」(輝度信号)とパケット生成部236から受信されたタイムノードのパケットとの切り換えを行う。「chroma」(色差信号)については、切り換えを実行しないので、TC加算部23は、SDI受信部27からの「chroma」を直接出力する。パケット生成部236は、現在のパケットがタイムコードを含むことを示すヘッダ(例えば、4バイトの固定値)を、TC抽出部25から受信したタイムコードの前に挿入し、タイムコードを用いて算出される、エラー検出のためのコード(例えば、2バイトのチェックサム)をタイムコードの後に追加したパケットを生成する。生成されたパケットは、切換部235に出力される。したがって、パケットは、4バイトのヘッダと、4バイトのタイムコードと、2バイトのチェックサムと、をこの順番で結合した10バイトのデータでもよい。
【0048】
図5は、第1の実施の形態における、TC抽出部の構造を示す一般ブロック図である。図5に示すように、TC抽出部33は、ラインカウンタ331と、画素カウンタ332と、パケット位置判定部333と、DE除去部334と、TC除去部335と、パケット検出部336と、TC分離保存部337と、エラー検出部338と、を含む。
【0049】
ラインカウンタ331は、HDMI受信部34からの垂直同期信号(V_sync)によってリセットされ、HDMI受信部34からの水平同期信号(H_sync)を用いて計数動作を実行することによってライン数(即ち、水平走査線の数)をカウントする。画素カウンタ332は、HDMI受信部34からの水平同期信号(H_sync)によってリセットされ、SDI受信部27からのクロック信号(CLK)を用いて計数動作を実行することにより、画素数をカウントする。
【0050】
パケット位置判定部333は、対応装置判定部31から抽出/非抽出指定を受け、指定が「抽出」を示す場合、パケット位置判定部333は、ラインカウンタ331によってカウントされたライン数と、画素カウンタ332によりカウントされた画素数をモニタする。モニタした数がそれぞれ、タイムコードを保存するための所定のライン数と画素数とに一致した場合、パケット位置判定部333は、DE除去部334、TC除去部335、パケット検出部336に、タイムコードを保存する期間が到来したことを通知する。
【0051】
DE除去部334は、当該期間がビデオデータ配置領域に属するか否か、同期して受信された「luma」及び「chroma」がビデオデータであるか否かを示すDE(Data Enable)信号を受け、パケット位置判定部333から通信されている期間の間、DE信号を、同期して受信された「luma」及び「chroma」がビデオデータでないことを示す低状態を有する信号に変換する。パケット位置判定部333からの通信が行われている期間、TC除去部335は、HDMI受信部34から受信された「luma」(輝度信号)を、ブランキング区間を示す所定の値を有する信号に置換して、指定された期間に保存されたタイムコードのパケットを除去する。
【0052】
パケット検出部336は、パケット位置判定部333からの通信が行われている期間、HDMI受信部34から受信された「luma」(輝度信号)からパケットのヘッダに対応する部分を抽出し、抽出した部分が、現在のパケットがタイムコードを保存するためのパケットであることを示すヘッダ値と一致するか否かを判定する。両者が一致したと判定した場合、パケット検出部336は当該パケットが検出されたことを示す信号を、TC分離保存部337に、保存されたタイムコードが到来するタイミング(「TC_detect」を参照)で出力し、また、エラー検出部338に、保存されたエラー検出コードが到来タイミング(「チェックサム」を参照)で出力する。TC分離保存部337は、パケット検出部336から当該パケットが検出されたことを示す信号を受信すると、TC分離保存部337は、HDMI受信部34から受信された、「luma」(輝度信号)をタイムコードとして分離して保存し、タイムコードを出力する(「TC_out」を参照)。
【0053】
エラー検出部338はパケット検出部336から、当該パケットが検出されたことを示す信号を受けると、エラー検出部338は、HDMI受信部34から受信された「luma」(輝度信号)をエラー検出のためのコードとして分離する。エラー検出部338はまた、TC分離保存部337によって分離されて保存されたタイムコードを使用して、パケット生成部236によるものと同様の方法でエラー検出のためのコードを算出し、算出したコードを上述の分離されたエラー検出のためのコードと比較する。エラー検出部338は、算出されたコードが一致した場合は、タイムコードが有効であることを示す信号(「TC_valid」)を、両者が一致しなかった場合は、タイムコードが無効であることを示す信号を出力する。
【0054】
図6は、第1の実施の形態のビデオ送信装置のSDI受信部、ラインカウンタ、画素カウンタ、追加位置判定部、TC加算部から出力された信号の例を示すタイミングチャートである。図6に示すように、タイミングチャートは、SDIビデオ信号送信装置10が、画素数が「1920画素×1080ライン」、走査方法がインタレース、フレームレートが29.97フレーム/秒のビデオ信号を出力する例を採用している。図6において参照記号P1は、SDI受信部27、ラインカウンタ231、画素カウンタ232、追加位置判定部234、及び、TC加算部23から出力された、フレームの560番目のラインの2199番目の画素のクロック信号の立ち上がりから、次の561番目のラインの3番目の画素のクロック信号の立ち上がりまでの信号を示す。同様に、参照記号P2は、上述の構成部から出力された1123番目のラインの279番目の画素の最初のクロック信号の立ち下がりから、1123番目のライン284番目の画素の最後のクロック信号の立ち下がりまでの信号を示す。参照記号P3は、上述の構成部から出力された、1124番目のラインの279番目の画素のクロック信号の立ち上がりから、次の1124番目のラインの286番目の画素の最後のクロック信号の立ち下がりまでの信号を示す。図6の例では、タイムコードを処理する期間は、フレームの最後に追加されるようにして配置されており、アクティブ画素期間として認識される。即ち、図6のt1は、フレームの最後のライン(ライン番号「1123」)のアクティブ画素期間の先頭の画素番号「280」の到来時間を示す。時間t1から、SDI受信部27及びTC加算部23から出力された「luma」は、「画素1」の輝度、「画素2」の輝度など、最後のラインの各画素の輝度を示す信号となる。
【0055】
次に、t2は、フレームの最後のライン(ライン番号「1124」)に追加されたアクティブ画素期間の先頭の画素番号「280」の到来時間を示す。この時間t2において、追加位置判定部234は、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数及び画素カウンタ232によりカウントされた画素数が、タイムコードを含む期間に相当すると判定し、「高」信号を出力する。「高」信号を受信すると、切換部235は、タイムコードのパケットをSDI受信部27から出力された「luma」に変換した後、パケット生成部236により生成されたタイムコードのパケットを出力する。したがって、SDI受信部27から出力された信号がブランキング区間を示しても、切換部235から出力されたパケットを受信するTC加算部23は、ビデオデータ配置領域を示すように状態が「高」に変化したDE信号を出力し、さらに、現在のパケットがタイムコードを保存するためのパケットであることを示すヘッダの先頭に1バイトの値「ヘッダ1」を有する「luma」を出力する。さらに「luma」信号は、ヘッダの残りの部分を形成するための各々が1バイトのデータである、値「ヘッダ2」、「ヘッダ3」、「ヘッダ4」を有する。それに続いて、「luma」は、タイムコードを形成する各々が1バイトのデータである、「tc_data1」、「tc_data2」「tc_data3」を有する(参照記号P3により示される領域を参照)。
【0056】
DE信号が、この時間t2において、ビデオデータ配置領域を示す「高」信号に切り換わると、DE信号を受信するHDMI送信部24は、当該期間がブランキング領域でなく、ビデオデータ配置領域であると判定し、「luma」及び「chroma」などの信号を、TMDS信号に変換し、ビデオ受信装置30にHDMIケーブル60を介してそれらを送信する。
【0057】
図7は、第1の実施の形態のビデオ受信装置のHDMI受信部、対応装置判定部、ラインカウンタ、画素カウンタ、パケット位置判定部、TC抽出部から出力された信号の例を示すタイミングチャートである。図7に示すように、本タイミングチャートは、SDIビデオ信号送信装置10が、画素数が「1920画素×1080ライン」、走査方法がインタレース、フレームレートが29.97フレーム/秒のビデオ信号を出力する例を採用している。図7において、参照記号P4は、HDMI受信部34、対応装置判定部31、ラインカウンタ331、画素カウンタ332、パケット位置判定部333、パケット検出部336、及び、TC抽出部33から出力された、フレームの1125番目のラインの2199番目の画素のクロック信号の立ち上がりから、次のフレームの1番目のラインの3番目の画素のクロック信号の立ち上がりまでの信号を示す。同様に、参照記号P5は、上述の構成部から出力された、1123番目のラインの279番目の画素の最初のクロック信号の立ち下がりから、1123番目のライン284番目の画素の最後のクロック信号の立ち下がりまでの信号を示す。参照記号P6は、上述の構成部から出力された、1124番目のラインの279番目の画素のクロック信号の立ち上がりから、1124番目のラインの291番目の画素の最後のクロック信号の立ち上がりまでの信号を示す。図7では、t1’とt2’がそれぞれ、図6のt1とt2と同様のタイミングを有する。
【0058】
時間t2’から、当該パケットの開始位置を検出したパケット位置判定部333は、「高」信号を出力する。この信号を受信したパケット検出部336が、HDMI受信部34の「luma」の値「ヘッダ1」、・・・「ヘッダ4」が、タイムコードのパケットのヘッダの値と一致すると判定すると、続いて(即ち、時間t3から)パケット検出部336は、TC分離保存部337に出力する「TC_detect」を、4クロック期間に相当する時間、「高」信号に設定する。「TC_detect」が「高」であるこの期間は、現在の期間において、タイムコードが「luma」に含まれていることを示す。TC分離保存部337は、「TC_detect」が「高」である期間、パケットの内容を分離する、即ち、タイムコードを「luma」から分離して、分離したタイムコードを保存する。さらに、t4は、タイムコードのデータ長に相当する4クロックパルスがt3から経過した時間であり、この時間t4からパケット検出部336は、「checksum」を、エラー検出コードのための期間であることを示す「高」信号に設定する。こうして設定された「高」信号はエラー検出部338に出力される。エラー検出部338が「高」信号を受信すると、HDMI受信部34の「luma」値とエラー検出コードの値とを比較する。この演算は、TC分離保存部337から出力されたタイムコードを用いて行われる。比較された値が相互に一致する場合、エラー検出部338は「TC_valid」を、TC分離保存部337から出力されたタイムコードが有効であることを示す「高」信号に設定する。
【0059】
上述のように、TC加算部23の追加位置判定部234が、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数と画素カウンタ232によりカウントされた画素数に基づいて、現在の期間が、ブランキング区間においてタイムコードを保存するための所定の期間であると判定すると、この判定の情報を切換部235に送信する。続いて切換部235はこの情報を受信すると、「luma」を、(パケット生成部236から受信した)タイムコードのパケット、即ち、対象フレームに関連付けられたフレームデータに切り換える。さらに、同期信号生成部233も、追加位置判定部234からこの情報を受信すると、当該期間がビデオデータ配置領域である、即ち、アクティブ画素期間であることを示すように、DE信号の出力状態を切り換える。このようにして、切換部235は、「luma」をフレームデータに切り換え、同期信号生成部233は、当該期間がアクティブ画素期間であることを示すDE信号を出力する。したがって、ビデオ送信装置20のTC加算部23は、フレームデータとビデオデータを合成するため、フレームデータをビデオデータ配置領域に含めることができるように、アクティブ画素期間、即ち、ビデオデータ配置領域を追加する。
【0060】
このようにして、ビデオ送信装置20から送信されたビデオ信号はフレームのビデオデータ配置領域に、フレームのビデオデータに相当する対象フレームのフレームデータを含む。したがって、ビデオ信号を受信するビデオ受信装置30のHDMI受信部34は、フレームデータを含む領域までもビデオデータとして処理するので、ビデオデータがフレームデータと合成されているオリジナルの受信したビデオ信号を出力する。したがって、ビデオ送信装置20からビデオ受信装置30にデジタルビデオ信号を送信するために使用されるHDMI送信部24が、補助データを設定することができない、又は、補助データを設定できても、補助データとビデオ信号とを非同期に設定するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように送信することができる。
【0061】
さらに、ビデオ送信装置20からビデオ受信装置30に送信されたデジタルビデオ信号を受信するために使用されるHDMI受信部34が、補助データを出力することができない、又は、補助データを出力できても、補助データとビデオ信号とを非同期に出力するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0062】
さらに、TC加算部23によって提供され、フレームデータを含む領域は、垂直ブランキング区間の内部の水平走査線に追加的に設けられたアクティブ画素期間である。したがって、ビデオデータとフレームデータは、ビデオデータを損傷することなく、送信することができる。
【0063】
第1の実施の形態において、ビデオ送信装置20が送信し、ビデオ受信装置30が受信するビデオデータの画素のデータフォーマットは、画素ごとに1バイトの「luma」(輝度信号)と、1バイトの「chroma」(色差信号)を含む、YUV「4:2:2」である。しかしながら、データフォーマットはこれに限定されず、YUV「4:4:4」又はRGBでもよい。
【0064】
また、第1の実施の形態では、タイムコードのパケットは、「luma」領域にのみ含まれる。しかしながら、それは「chroma」領域に含まれてもよく、あるいは、「luma」と「chroma」の両方に展開してもよい。
【0065】
さらに、データフォーマットが変化するとき、又は、タイムコードのパケットが「chroma」領域、あるいは、「luma」と「chroma」の領域の両方に含まれるとき、タイムコードが含まれる期間は、アクティブ画素期間としてタイムコードが含まれる期間が認識されるように、対象フレーム(図3を参照)の前に配置されるようにしてもよく、又は、アクティブ画素期間としてタイムコードが含まれる期間が認識されるように、対象フレームの後に配置されるようにしてもよい。
【0066】
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態として、タイムコードをビデオデータの代わりに(ビデオデータを含む)アクティブ画素期間の一部に保存する実施の形態について説明する。
【0067】
図8は、本発明の第2の実施の形態であるビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。図8に示すように、第1の実施の形態のビデオ送信及び受信システム100のビデオ送信装置20及びビデオ受信装置30と比較して、ビデオ送信及び受信システム100aは、独自の対応する装置を有する、即ち、SDIビデオ信号送信装置10と、ビデオ送信装置20aと、ビデオ受信装置30aと、ディスプレイ40と、HDMIケーブル60と、を含む。SDIビデオ信号送信装置10、ディスプレイ40、HDMIケーブル60は、第1の実施の形態のものと同様であるので、それらの説明は省略する。第1の実施の形態のビデオ送信装置20と比較して、ビデオ送信装置20aの独自の部分は、TC加算部23の代わりにTC加算部23aが設けられている点である。したがって、他の部分(21、22、24〜27)については説明を省略する。第1の実施の形態のビデオ受信装置30と比較して、ビデオ受信装置30aの独自の部分は、TC抽出部33の代わりにTC抽出部33aが設けられている点である。したがって、他の部分(31、32、34〜37)については説明を省略する。
【0068】
図9は、第2の実施の形態のTC加算部の構造を示す一般ブロック図である。図9において、図4と同様の部分については、同様の参照番号(231、232、235)を付し、それらの説明を省略する。図9に示すように、TC加算部23aは、ラインカウンタ231と、画素カウンタ232と、同期信号生成部233aと、追加位置判定部234aと、切換部235と、パケット生成部236aと、を有する。
【0069】
同期信号生成部233aは、SDI受信部27からのクロック信号(CLK)のタイミングに従って、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数と画素カウンタ232によりカウントされた画素数をモニタし、ビデオ画像の解像度、インタレース/プログレッシブ形式に応じて、各同期信号(即ち、水平同期信号(H_Sync)、垂直同期信号(V_Sync)、DE信号(DE))の高/低状態の切り換えを実行する。
【0070】
図4の追加位置判定部234と同様に、追加位置判定部234aは、合成/非合成指定を対応装置判定部21から受信し、指定が「合成」を示す場合、追加位置判定部234aは、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数と画素カウンタ232によりカウントされた画素数をモニタする。モニタした数がそれぞれ、タイムコードを保存するための所定のライン数及び画素数と一致した場合、追加位置判定部234aは、切換部235に、タイムコードを保存するための期間が到来したことを通知する。追加位置判定部234と比較すると、タイムコードを保存するための期間とは、受信したHD−SDIビデオ信号のアクティブ画素期間である。
【0071】
図4のパケット生成部236と同様に、パケット生成部236aは、現在のパケットがタイムコードを含むことを示すヘッダ(例えば、4バイトの固定値)を、TC抽出部25から受信したタイムコードの前に挿入し、タイムコードを用いて算出される、エラー検出のためのコード(例えば、2バイトのチェックサム)をタイムコードの後に追加して、パケットを生成する。パケット生成部236aは、生成されたパケットを4ビットの部分に分割し、固定値(例えば、「0101」のバイナリ値)を各4ビットの部分の上側に追加したデータシーケンスを生成する。生成したデータシーケンスは、切換部235に出力される。したがって、パケット生成部236aは、生成されたパケットのデータを低位4ビットのみに埋め込み、上位4ビットは適当な値を有するようにして、「luma」が特定の意味を示す予約値を含むことを回避する。
【0072】
したがって、TC加算部23aは、水平走査線期間の少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に配置されたビデオデータを、タイムコードを示すデータで置換する。さらに、第2の実施の形態では、前記少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間(例えば、最上部のアクティブ画素期間又は最低部のアクティブ画素期間)は、ビデオデータ配置領域の外側の領域に隣接する。即ち、第1の実施の形態では、タイムコードは、有効なビデオデータが保存されない、垂直ブランキング区間の内部の水平走査線期間の一つに設けられたアクティブ画素期間に含まれる。反対に、第2の実施の形態では、ビデオデータが保存されるアクティブ画素期間が、タイムコードで置換される。
【0073】
図10は、第2の実施の形態のビデオ受信装置のTC抽出部の構造を示す一般ブロック図である。図10において、図5と同様の構成には同様の参照番号(331、332、336〜338)を付して、それらの説明を省略する。図10に示すように、パケット位置判定部333を有する図5のTC抽出部33と比較すると、TC抽出部33aはパケット位置判定部333aを有し、DE除去部334とTC除去部335を有さない。
【0074】
パケット位置判定部333と同様に、パケット位置判定部333aは、対応装置判定部31から抽出/非抽出指定を受け、指定が「抽出」を示す場合、パケット位置判定部333aは、ラインカウンタ331によってカウントされたライン数と、画素カウンタ332によりカウントされた画素数をモニタする。モニタした数がそれぞれ、タイムコードを保存するための所定のライン数及び画素数と一致した場合、パケット位置判定部333aは、パケット検出部336に、タイムコードを保存する期間が到来したことを通知する。しかしながら、パケット位置判定部333とは対照的に、タイムコードを保存するための期間は、ビデオデータが元々保存されていた少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間である。したがって、TC抽出部33aは、ビデオデータの少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に含まれるタイムコードを抽出する。さらに、第2の実施の形態では、前記少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間(例えば、最上部のアクティブ画素期間又は最低部のアクティブ画素期間)はビデオデータ配置領域の外側の領域に隣接する。
【0075】
上述したように、TC加算部23aの追加位置判定部234aが、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数と画素カウンタ232によりカウントされた画素数に基づいて、現在の期間が、ビデオデータ配置領域の所定の期間であると判定すると、この判定の情報を、切換部235に送信する。この情報を受信すると、切換部235は、「luma」を、(パケット生成部236から受信された)タイムコードのパケット、即ち、対象フレームと関連付けられたフレームデータに切り換える。したがって、アクティブ画素期間において、切換部235は、「luma」をフレームデータに切り換え、フレームデータを出力する。このため、ビデオ送信装置20aのTC加算部23aは、ビデオデータの少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間をフレームデータを示す信号に置換し、フレームデータをビデオデータと合成できるようにする。
【0076】
また、第2の実施の形態において、フレームデータは、ビデオデータ配置領域に含まれる。したがって、ビデオ受信装置30aのHDMI受信部34は、ビデオ信号を受信すると、フレームデータをビデオデータとして含む領域までも処理し、フレームデータがビデオデータと合成された、オリジナルの受信したビデオ信号を出力する。したがって、ビデオ送信装置20aからビデオ受信装置30aにデジタルビデオ信号を送信するために使用されるHDMI送信部24が、補助データを設定することができない、又は、補助データを設定できても、補助データとビデオ信号とを非同期に設定するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0077】
さらに、ビデオ送信装置20aからビデオ受信装置30aに送信されたデジタルビデオ信号を受信するために使用されるHDMI受信部34が、補助データを出力することができない、又は、補助データを出力できても、補助データとビデオ信号とを非同期に出力するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0078】
さらに、前記少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間(例えば、最上部のアクティブ画素期間又は最低部のアクティブ画素期間)はビデオデータ配置領域の外側の領域に隣接する。即ち、フレームデータによって置換される画素は、ビデオデータ配置領域の外側端部に位置する。したがって、ビデオデータが表示される場合、フレームデータを示す画像の置換によって影響を受けるのは、表示される画像の最上部又は最低部のラインのみなので、視聴者が違和感を感じることはほとんどない。
【0079】
さらに、タイムコードを示す信号をそこに含まれるデータと置換する際に使用する期間は、アクティブ画素期間の最初又は最後から数画素としてもよく、かかる期間を複数のアクティブ画素期間に設け、フレームデータで置換した画素がビデオデータ配置領域の外側端部に位置するようにしてもよい。このような場合、該当するビデオデータが表示される場合、フレームデータを示す画像の置換によって影響を受けるのは、表示される画像の左端、右端、又は四隅のみなので、視聴者が違和感を感じることはほとんどない。
【0080】
<第3の実施の形態>
以下、第3の実施の形態として、ビデオデータの各画素の画素データのビット数を増加させて、タイムコードを追加したビットに保存する実施の形態について説明する。
【0081】
図11は、本発明の第3の実施の形態であるビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。図11に示すように、第1の実施の形態のビデオ送信及び受信システム100のビデオ送信装置20及びビデオ受信装置30と比較して、ビデオ送信及び受信システム100bは、独自の対応する装置を有する、即ち、SDIビデオ信号送信装置10と、ビデオ送信装置20bと、ビデオ受信装置30bと、ディスプレイ40と、HDMIケーブル60と、を含む。SDIビデオ信号送信装置10、ディスプレイ40、HDMIケーブル60は、第1の実施の形態のものと同様であるので、それらの説明は省略する。第1の実施の形態のビデオ送信装置20と比較して、ビデオ送信装置20bの独自の部分は、TC加算部23の代わりにTC加算部23bが設けられている点である。したがって、他の部分(21、22、24〜27)については説明を省略する。第1の実施の形態のビデオ受信装置30と比較して、ビデオ受信装置30bの独自の部分は、TC抽出部33の代わりにTC抽出部33bが設けられている点である。したがって、他の部分(31、32、34〜37)については説明を省略する。
【0082】
図12は、第3の実施の形態のTC加算部の構造を示す一般ブロック図である。図12において、図4と同様の部分については、同様の参照番号(231、232、236)を付し、それらの説明を省略する。図12に示すように、TC加算部23bは、ラインカウンタ231と、画素カウンタ232と、同期信号生成部233aと、追加位置判定部234bと、パケット生成部236と、ビット数変換部237と、パケット挿入部238と、を有する。
【0083】
同期信号生成部233aは、図9の同期信号生成部233aと同様の構成を有するので、その説明は省略する。
【0084】
図4の追加位置判定部234と同様に、追加位置判定部234bは、合成/非合成指定を対応装置判定部21から受信し、指定が「合成」を示す場合、追加位置判定部234bは、ラインカウンタ231によりカウントされたライン数と画素カウンタ232によりカウントされた画素数をモニタする。モニタした数がそれぞれ、タイムコードを保存するための所定のライン数及び画素数と一致した場合、追加位置判定部234bは、パケット挿入部238に、タイムコードを保存するための期間が到来したことを通知する。追加位置判定部234と比較すると、第3の実施の形態の追加位置判定部234bでは、タイムコードを保存するための期間は、受信したHD−SDIビデオ信号のアクティブ画素期間である。
【0085】
ビット数変換部237は、SDI受信部27から各々が8ビットを有する「luma」(輝度信号)及び「chroma」(色差信号)を受信すると、低位4ビットを追加して、各信号を12ビット信号に変換する。追加位置判定部234bからの指定に従って、パケット挿入部238は、パケット生成部236から受信したタイムコードのパケットデータを、ビット数変換部237から受信した「luma」(輝度信号)の低位4ビットに保存する。
【0086】
したがって、TC加算部23bは、当該ビデオデータの各画素の色を表す画素データのビット数を増加して、追加したビットにタイムコードを保存する。
【0087】
図13は、第3の実施の形態のビデオ受信装置のTC抽出部の構造を示す一般ブロック図である。図13において、図5と同様の構成には同様の参照番号(331及び332)を付して、それらの説明を省略する。図13に示すように、パケット位置判定部333、パケット検出部336、TC分離保存部337、エラー検出部338を有する図5のTC抽出部33と比較すると、TC抽出部33bはパケット位置判定部333aと、パケット検出部336bと、TC分離保存部337bと、エラー検出部338bと、ビット数変換部339と、を有し、DE除去部334とTC除去部335を有さない。
【0088】
パケット位置判定部333と同様に、パケット位置判定部333bは、対応装置判定部31から抽出/非抽出指定を受け、指定が「抽出」を示す場合、パケット位置判定部333bは、ラインカウンタ331によってカウントされたライン数と、画素カウンタ332によりカウントされた画素数をモニタする。モニタした数がそれぞれ、タイムコードを保存するための所定のライン数及び画素数と一致した場合、パケット位置判定部333bは、パケット検出部336bに、タイムコードを保存する期間が到来したことを通知する。しかしながら、パケット位置判定部333とは対照的に、タイムコードを保存するための期間は、ビデオデータが元々保存された少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間である。
【0089】
ビット数変換部339は、対応装置判定部31から抽出/非抽出指定を受け、指定が「抽出」を示す場合、ビット数変換部339は、HDMI受信部34から受信した「luma」(輝度信号)及び「chroma」(色差信号)の各々の低位4ビットを除去し、各信号を8ビット信号に変換し、変換した信号を出力する。指定が「非抽出」を示す場合、ビット数変換部339は、受信した「luma」(輝度信号)及び「chroma」(色差信号)を直接出力する。
【0090】
パケット検出部336bは、パケット位置判定部333bからの通信が行われている期間、HDMI受信部34から「luma」を受信すると、低位4ビットから、パケットのヘッダに相当する信号の部分を抽出する。パケット検出部336bは、抽出した部分が、当該パケットがタイムコードを保存するためのパケットであることを示すヘッダ値と一致するか否かを判定する。両者が一致したと判定した場合、パケット検出部336bは当該パケットが検出されたことを示す信号を、保存されたタイムコードが到来するタイミング(「TC_detect」を参照)でTC分離保存部337bに、また、保存されたエラー検出コードが到来するタイミング(「チェックサム」を参照)でエラー検出部338bにも出力する。TC分離保存部337bは、パケット検出部336bから、当該パケットが検出されたことを示す信号を受信すると、TC分離保存部337bは、HDMI受信部34から受信された「luma」の低位4ビットをタイムコードとして分離して保存し、タイムコードを出力する(「TC_out」を参照)。
【0091】
エラー検出部338bは、パケット検出部336bから当該パケットが検出されたことを示す信号を受けると、エラー検出部338bは、HDMI受信部34から受信された「luma」(輝度信号)の低位4ビットをエラー検出のためのコードとして分離する。エラー検出部338bはまた、TC分離保存部337bによって分離されて保存されたタイムコードを使用して、パケット生成部236によるものと同様の方法で、エラー検出ためのコードを算出し、算出したコードを上述の分離されたエラー検出のためのコードと比較する。エラー検出部338bは、算出されたコードが一致した場合は、タイムコードが有効であることを示す信号(「TC_valid」)を、両者が一致しなかった場合は、タイムコードが無効であることを示す信号を出力する。
【0092】
上述のように、TC加算部23bのビット数変換部237は、当該ビデオデータの各画素の色を示す、画素データのビット数を増加し、パケット挿入部238は、追加されたビットにタイムコードを保存する。したがって、ビデオ送信装置20bは、ビデオデータをフレームデータと合成するために、フレームデータを示す信号をビデオデータのビデオデータ配置領域、具体的には、少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に挿入することができる。
【0093】
また、第3の実施の形態では、フレームデータはビデオデータ配置領域に含まれる。したがって、ビデオ受信装置30bのHDMI受信部34は、ビデオ信号を受信すると、フレームデータをビデオデータとして含むその領域までも処理し、フレームデータがビデオデータと合成されている、オリジナルの受信したビデオ信号を出力する。したがって、ビデオ送信装置20bからビデオ受信装置30bにデジタルビデオ信号を送信するために使用されるHDMI送信部24が、補助データを設定することができない、又は、補助データを設定できても、補助データとビデオ信号とを非同期に設定するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0094】
さらに、ビデオ送信装置20bからビデオ受信装置30bに送信されたデジタルビデオ信号を受信するために使用されるHDMI受信部34が、補助データを出力することができない、又は、補助データを出力できても、補助データとビデオ信号とを非同期に出力するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0095】
第3の実施の形態では、「luma」(輝度信号)及び「chroma」(色差信号)の各々を8ビット信号から12ビット信号に変換して、画素データのビット数を増加させる。しかしながら、例えば、YUV「4:2:2」からYUV「4:4:4」又はRGBに変換することによってビット数を増加させてもよい。ここで、YUV「4:2:2」は、8ビット輝度信号を各画素に割り当てるデータフォーマットであるが、赤及び青の色差信号は、画素の2つの組ごと各8ビットであるので、各画素のビット数は16となる。さらに、YUV「4:4:4」は、赤及び青の色差信号が各画素に対して8ビットであり、8ビットの輝度信号が各画素に割り当てられるデータフォーマットであるので、各画素のデータ量は24ビットとなる。さらに、RGBは、R(赤)、G(青)、B(緑)について、各画素に8ビット信号が割り当てられるデータフォーマットであるので、各画素のデータ量は24ビットとなる。
【0096】
<第4の実施の形態>
以下、ビデオデータ用の編集装置が、第1の実施の形態のビデオ送信装置20のビデオ信号と同様に、タイムコードを含むビデオ信号を出力する、第4の実施の形態について説明する。
【0097】
図14は、本発明の第4の実施の形態であるビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。図14に示すように、ビデオ送信及び受信システム100cは、編集装置50と、ビデオ受信装置30と、ディスプレイ40と、HDMIケーブル60と、を含む。図14において、図1と同様の構成には同様の参照番号(30、40、60)を付して、それらの説明を省略する。編集装置50とビデオ受信装置30とは、HDMI標準に基づいて編集装置50からビデオ受信装置30にビデオ信号を送信するために使用される、HDMIケーブル60によって相互に接続されている。図14に示すように、編集装置50は、ドライブ101と、CPU(Central Processing Unit)102と、ROM103と、RAM104と、HDD(Hard Disk Drive)105と、通信インタフェース106と、入力インタフェース107と、出力インタフェース108と、AV部109と、上述のデバイスを接続するバス110と、を含む。
【0098】
光ディスクなどのリムーバブルメディア101aは、ドライブ101に装着されると、リムーバブルメディア101aからデータが読み出される。図14では、ドライブ101は編集装置50に組み込まれているが、外部ドライブであってもよい。光ディスクの代わりに、ドライブ101は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、ブルーレイディスク、又は、半導体メモリデバイスでもよい。さらに、材料データを、通信インタフェース106を介してアクセス可能な、ネットワークのリソースから読み出してもよい。
【0099】
CPU102は、ROM103に保存された制御プログラムを、RAM104などの揮発性の記憶領域にロードして編集装置50の全体の動作を制御する。
【0100】
編集装置としてのアプリケーションプログラムは、HDD105に保存される。CPU102は、このアプリケーションプログラムをRAM104にロードして、コンピュータを編集装置として機能させる。さらに、光ディスクなどのリムーバブルメディア101aから読み出された各ビデオクリップの材料データ又は編集されたデータは、HDD105に保存されてもよい。ドライブ101に装着された光ディスクと比較すると、HDD105に保存された材料データへのアクセススピードの方が速い。したがって、編集動作時に、HDD105に保存された材料データを用いることによって、ディスプレイの遅延を削減できる。編集されたデータを保存するためのデバイスは、HDD105に限定されず、高速アクセス可能なストレージデバイス(例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、ブルーレイディスク、又は、半導体メモリデバイス)を使用してもよい。通信インタフェース106を介してアクセス可能な、ネットワーク上のこのようなストレージデバイスを、編集されたデータを保存するためのストレージデバイスとして使用してもよい。
【0101】
通信インタフェース106は、USB(Universal Serial Bus)を介して接続可能な、ビデオカメラとの通信を実行し、ビデオカメラの記憶媒体に保存されたデータを受信する。通信インタフェース106はまた、生成された編集データを、LAN又はインターネットによって、ネットワークのリソースに送信することができる。
【0102】
入力インタフェース107は、キーボード又はマウスなどの操作部400によりユーザから入力された指示を受け付け、操作信号を、バス110を介してCPU102に供給する。
【0103】
出力インタフェース108は、CPU102から受信した画像データ又はオーディオデータを、表示装置(例えば、LCD(液晶ディスプレイ)又はCRT)、スピーカなどの出力装置500に供給する。
【0104】
AV部109は、ビデオ及びオーディオ信号に対する特定の処理を実行する。AV部109は、以下の要素と機能を有する。
【0105】
外部ビデオ信号インタフェース111は、編集装置50の外部装置と、ビデオ圧縮/伸張部112との間でビデオ信号を送信するために使用する。例えば、外部ビデオ信号インタフェース111は、DVI(デジタル Visual Interface)信号、アナログコンポジット信号、アナログコンポーネント信号の入力/出力部を有する。
【0106】
ビデオ圧縮/伸張部112は、ビデオインタフェース113を介して供給された圧縮ビデオデータをデコードし、得られたデジタルビデオ信号を外部ビデオ信号インタフェース111と外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114に出力する。さらに、外部ビデオ信号インタフェース111及び外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114から供給されたアナログビデオ信号は、必要に応じてデジタル変換され、その後、ビデオ圧縮/伸張部112は、当該データを、例えば、MPEG2フォーマットで圧縮し、得られたデータをビデオインタフェース113を介してバス10に出力する。
【0107】
ビデオインタフェース113は、ビデオ圧縮/伸張部112又は外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114と、バス110又はTCパケット形成部118とのデータ送信を実行する。特に、バス110又はTCパケット形成部118からの非圧縮データ入力について、ビデオインタフェース113は、ビデオインタフェース113で生成された、一つの期間が一つの画素に相当するクロック信号に同期させてビデオ信号を生成する。ビデオインタフェース113は、生成されたビデオ信号を外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114に出力する。
【0108】
TCパケット形成部118は、タイムコードを有し、バス110を介して入力されたビデオデータを受信し、該ビデオデータをビデオインタフェース113に出力する。タイムコードについては、TCパケット形成部118は、タイムコードからエラー検出のためのコードを算出し、所定のヘッダ、入力されたタイムコード、及び算出されたエラー検出のためのコードを順に結合したパケットを、ビデオインタフェース113に出力する。
【0109】
外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114は、外部装置から入力されたアナログビデオ信号とオーディオデータをそれぞれ、ビデオ圧縮/伸張部112及びオーディオプロセッサ116に出力する。外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114はまた、ビデオ圧縮/伸張部112又はビデオインタフェース113から供給されたデジタル又はアナログビデオ信号、及び、オーディオプロセッサ116から供給されたデジタル又はアナログオーディオ信号を外部装置に出力する。外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114は、HDMI又はSDI(Sirial Digital Interface)インタフェースに基づくインタフェースであってもよい。第4の実施の形態では、ビデオ受信装置30との接続は、HDMIインタフェースに基づくインタフェースを用いて実行される。さらに、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114は、CPU102がバス110を介して直接制御することができる。
【0110】
外部オーディオ信号インタフェース115は、外部装置とオーディオプロセッサ116との間でオーディオ信号を送信するために用いられる。外部オーディオ信号インタフェース115は、アナログオーディオ信号のインタフェース標準に基づいてもよい。
【0111】
オーディオプロセッサ116は、外部オーディオ信号インタフェース115を介して供給されるオーディオ信号にアナログデジタル変換を実行し、得られたデータをオーディオインタフェース117に出力する。オーディオプロセッサ116はまた、オーディオインタフェース117を介して供給されたオーディオデータに、デジタルアナログ変換とオーディオ制御を実行し、得られた信号を外部オーディオ信号インタフェース115に出力する。
【0112】
オーディオインタフェース117は、オーディオプロセッサ116へのデータ供給、及び、オーディオプロセッサ116からバス110へのデータ出力を実行する。
【0113】
図15は、第4の実施の形態の編集装置の機能及び構造を示す一般ブロック図である。図15に示すように、編集装置50は、TCコンピュータ51と、ビデオデータ読み出し部52と、TC追加ビデオデータ書き込み部53と、ビデオデータ保存部54と、TCパケット形成部118と、ビデオインタフェース113と、対応装置判定部21と、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114と、を含む。編集装置50のCPU102は、メモリにロードしたアプリケーションプログラムによって、TCコンピュータ51と、ビデオデータ読み出し部52と、TC追加ビデオデータ書き込み部53と、対応装置判定部21の機能ブロックの各々として機能する。HDD105は、ビデオデータ保存部54として機能する。他の部分、即ち、TCパケット形成部118と、ビデオインタフェース113と、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114とは、専用のハードウェア回路を用いて構成される。さらに、TC追加ビデオデータ書き込み部53と、TCパケット形成部118と、ビデオインタフェース113とは、TC加算部70(即ち、データ合成部)として機能し、ビデオデータ保存部54と、TCコンピュータ51とは、ビデオデータとそのタイムコードのソースとして機能する。
【0114】
外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114は、装置情報取得部22と、HDMI送信部24と、装置情報送信部26と、を有する。図15では、図14と同様の構成には、同様の参照番号を付して、それらの説明を省略する。
【0115】
ビデオデータ保存部54は、非圧縮ビデオデータを保存する。ビデオデータ読み出し部52は、非圧縮ビデオデータをビデオデータ保存部54から読み出し、データを、TC追加ビデオデータ書き込み部53に出力する。TCコンピュータ51は、ビデオデータのフレームレートに基づいて、ビデオデータ読み出し部52によって読み出されたビデオデータの各フレームのタイムコードを算出し、タイムコードをTC追加ビデオデータ書き込み部53に出力する。TC追加ビデオデータ書き込み部53は、対応装置判定部21により「合成」を実行するように指示されると、TC追加ビデオデータ書き込み部53は、TCコンピュータ51によって算出された、対応するタイムコードを、ビデオデータ読み出し部52によって読み出されたビデオデータの各フレームに追加する。TC追加ビデオデータ書き込み部53は、取得したデータをTCパケット形成部118に出力する。TC追加ビデオデータ書き込み部53は、「非合成」指示を受信すると、ビデオデータ読み出し部52によって読み出されたビデオデータを直接、ビデオインタフェース113に出力する。
【0116】
図14を参照して説明したように、TCパケット形成部118は、バス110を介して入力された、フレームごとにタイムコードを有するビデオデータをビデオインタフェース113に出力する。この処理では、TCパケット形成部118はタイムコードをパケット形式でビデオインタフェース113に出力する。
【0117】
ビデオインタフェース113は、TCパケット形成部118からビデオデータと各フレームに追加されたタイムコードのパケットを受信すると、パケットとビデオデータを送信するために使用するビデオ信号を、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114のHDMI送信部24に、クロック信号(CLK)、垂直同期信号(V_sync)、水平同期信号(H_sync)などと同期させて出力する。
【0118】
図16は、第4の実施の形態のTC追加ビデオデータ書き込み部53から出力されるタイムコードを有するビデオデータの構造を示す図である。図16に示すように、TC追加ビデオデータ書き込み部53から出力されるビデオデータには、タイムコードと1フレーム分のビデオデータが交互に配置されている。参照記号T1により示されるタイムコードは、該タイムコードに続く、参照記号F1により示される1フレーム分のビデオデータと関連付けられている。参照記号T2により示されるタイムコードは、該タイムコードに続く、参照記号F2により示される1フレーム分のビデオデータと関連付けられている。
【0119】
第4の実施の形態では、各タイムコードは続く1フレーム分のビデオデータに対応するが、順番が反対でも可能である。即ち、1フレーム分のビデオデータが続くタイムコードに対応するようにしてもよい。さらに、ビデオデータの走査方式がインタレースである場合、各タイムコードは、該タイムコードが関連付けられる、フレームのトップフィールドとボトムフィールドの間に挿入されるようにしてもよい。
【0120】
図17は、第4の実施の形態のビデオインタフェースの構造を示す一般ブロック図である。図17に示すように、ビデオインタフェース113は、クロック生成部121と、画素カウンタ122と、ラインカウンタ123と、出力タイミング判定部124と、同期信号生成部233と、を含む。クロック生成部121は、各期間が1画素を示す、クロック信号(CKL)を生成する。画素カウンタ122は、クロック信号のカウントを実行する。画素カウンタ122は、水平走査線期間に相当する画素数をカウントすると、画素カウンタ122は、カウントされた値をリセットする。ラインカウンタ123は、画素カウンタ122のリセットの行われた回数をカウントし、リセットの行われた回数が、垂直同期期間に相当する値になると、カウントされた値をリセットする。
【0121】
出力タイミング判定部124はTCパケット形成部118から、各フレームのビデオデータとタイムコードのパケットを受信し、各フレームのビデオデータとタイムコードのパケットを「luma」(輝度信号)及び「chroma」(色差信号)として、クロック信号、ラインカウンタ12によりカウントされたライン数、画素カウンタ122によってカウントされた画素数に基づくタイミングで、ビデオデータ配置領域に出力する。出力タイミング判定部124が、上記の各フレームのビデオデータとタイムコードのパケットを出力しない場合、「luma」(輝度信号)及び「chroma」(色差信号)として、水平又は垂直ブランキング区間であることを示す、所定の値(例えば0)を出力する。
【0122】
各フレームのビデオデータ及びタイムコードのパケットについて、出力タイミング判定部124は、パケットが、垂直ブランキング区間の水平走査線期間における、同期信号生成部233によって追加的に設けられた、アクティブ画素期間に相当する所定の画素数及びライン数に配置されるように、パケットを「luma」(輝度信号)として出力する。タイムコードが保存されるカウントされたライン数及び画素数は、ビデオデータのフレームのサイズに応じて決定される。図3の例では、E1によって示される期間がターゲットとなるため、ライン数は「45」で、画素数は「139」から「858」となる。さらに、出力タイミング判定部124は、各画素が「luma」の輝度値と「chroma」の色差を有するように各フレームのビデオデータを出力する。
【0123】
同期信号生成部233は、クロック生成部121からのクロック信号(CLK)のタイミングで、ラインカウンタ123によってカウントされるライン数と、画素カウンタ122によってカウントされる画素数をモニタして、ビデオ画像の解像度、及びインタレース/プログレッシブ形式に従って、同期信号(即ち、水平同期信号(H_sync)、垂直同期信号(V_sync)、及びDE(Data Enable)信号(DE))ごとに高/低状態の切り換えを実行して、HDMI標準の同期信号を生成する。さらに、同期信号生成部233が追加位置判定部234によって、現在の期間が、タイムコードを保存する期間であると通知されている場合、HDMI送信部24とHDMI受信部34が、当該期間がアクティブ画素期間であることを認識できるように、同期信号生成部233は、DE信号の出力状態を「高」に切り換える。したがって、同期信号生成部233、即ち、TC加算部70は、垂直ブランキング区間の水平走査線期間にアクティブ画素期間を追加的に設け、ビデオデータ配置領域を拡大する。出力タイミング判定部124、即ち、TC加算部70は、タイムコードのパケット(即ち、フレームデータ)を設けられたアクティブ画素期間に保存する。
【0124】
上述したように、TC追加ビデオデータ書き込み部53と、TCパケット形成部118と、ビデオインタフェース113と、によって形成されるTC加算部70は、タイムコードをフレームデータとしてビデオデータ配置領域に保存し、ビデオデータと合成する。したがって、編集装置50からビデオ受信装置30にデジタルビデオ信号を送信するために使用されるHDMI送信部24が、補助データを設定することができない、又は、補助データを設定できても、補助データとビデオ信号とを非同期に設定するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0125】
さらに、編集装置50からビデオ受信装置30に送信されたデジタルビデオ信号を受信するために使用されるHDMI受信部34が、補助データを出力することができない、又は、補助データを出力できても、補助データとビデオ信号とを非同期に出力するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0126】
さらに、TC加算部23によって提供され、フレームデータを含む領域は、垂直ブランキング区間の内部の水平走査線に追加的に設けられたアクティブ画素期間である。したがって、ビデオデータとフレームデータは、ビデオデータを損傷することなく、送信することができる。
【0127】
既に説明したように、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、タイムコードは追加されたアクティブ画素期間に含まれる。しかしながら、第2の実施の形態と同様に、タイムコードは、水平走査線期間の内部の少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に配置されたビデオデータを、タイムコードで置換して送信してもよい。他の例では、第3の実施の形態と同様に、ビデオデータの各画素の色を示す画素データのビット数を増やし、タイムコードの信号を、追加したビットに含めて送信するようにしてもよい。
【0128】
また、上述の第4の実施の形態では、TCパケット形成部118は、専用のハードウェアリソースを用いて形成される。しかしながら、CPU102は、アプリケーションプログラムをメモリにロードして、TCパケット形成部118を形成するようにしてもよい。
【0129】
また、第4の実施の形態では、TCコンピュータ51は、各フレームのタイムコードを算出する。しかしながら、ビデオデータ保存部54は、ビデオデータの対応する各フレームと対応付けてタイムコードを保存し、ビデオデータ読み出し部52は、ビデオデータとともにタイムコードを読み出してもよい。
【0130】
<第5の実施の形態>
以下、ビデオデータ用の編集装置が、第1の実施の形態のビデオ受信装置30と同様に、送信側に追加されたアクティブ画素期間にタイムコードを含むビデオ信号を受信する、第5の実施の形態について説明する。
【0131】
図18は、本発明の第5の実施の形態のビデオ送信及び受信システムの構造を示す一般ブロック図である。図18に示すように、ビデオ送信及び受信システム100dは、SDIビデオ信号送信装置10と、ビデオ送信装置20と、編集装置50dと、HDMIケーブル60と、操作部400と、出力装置500と、を含む。ビデオ送信装置20と編集装置50dは、ビデオ送信装置20から編集装置50dにHDMI標準に基づくビデオ信号を送信するために用いられるHDMIケーブル60を介して相互に接続されている。図18に示すように、編集装置50dは、ドライブ101と、CPU102と、ROM103と、RAM104と、HDD105と、通信インタフェース106と、入力インタフェース107と、出力インタフェース108と、AV部109dと、これらデバイスを接続するバス110と、を含む。
【0132】
また、図18に示すように、AV部109dは、外部ビデオ信号インタフェース111と、ビデオ圧縮/伸張部112と、ビデオインタフェース113dと、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dと、外部オーディオ信号インタフェース115と、オーディオプロセッサ116と、オーディオインタフェース117と、を含む。図18において、図1又は図14と同様の部分には同様の参照番号(10、20、101、101a、102〜108、110〜112、及び、115〜117)を付して、それらの説明を省略する。
【0133】
外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dは、ビデオ送信装置20からのHDMI標準に基づくビデオ信号を受信し、ビデオ信号と、ビデオ信号に重ね合わされたオーディオ信号をそれぞれ、ビデオインタフェース113dとオーディオプロセッサ116に出力する。
【0134】
ビデオインタフェース113dは、ビデオ圧縮/伸張部112と、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dと、バス110の側との間でデータ送信を実行する。即ち、ビデオインタフェース113dは、ビデオ圧縮/伸張部112を介して、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dが受信したビデオ信号を受信し、ビデオ信号から抽出したタイムコードも含む各フレームのビデオデータを、フレームメモリ135に出力する。フレームメモリ135は、ビデオインタフェース113dに含まれ、それらの読み出し/書き込み動作は、バス110を介してCPU102により実行することができる。
【0135】
図19は、第1の実施の形態の編集装置の機能及び構造を示す一般ブロック図である。図19に示すように、編集装置50dは、ビデオデータ保存部55と、ビデオ合成部36dと、ビデオ出力部35と、TC抽出部33dと、ビデオインタフェース113dと、対応装置判定部31と、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dと、を含む。編集装置50dのCPU102は、メモリにロードされたアプリケーションによってビデオ合成部36dと、TC抽出部33dと、対応装置判定部31と、外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dとして機能する。HDD105は、ビデオデータ保存部55として機能する。出力インタフェース108はビデオ出力部35として機能する。ディスプレイ40は出力装置500の一部である。他の部分、即ち、ビデオインタフェース113d、ビデオ圧縮/伸張部112、及び外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dは、専用のハードウェア回路を用いて形成される。
【0136】
外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース114dは、装置情報取得部32と、HDMI受信部34と、装置情報送信部37と、を有する。図19では、図1と同様の構成には、同様の参照番号(31、32、34、35、37、40、114d、113d)を付して、それらの説明を省略する。
【0137】
ビデオインタフェース113dに含まれるフレームメモリ135に保存される、アクティブ画素期間のデータのうち、TC抽出部33dは、一つのフレームのビデオデータを保存するための所定のビデオ保存アドレスで保存されている、一つのフレームのビデオデータに対応するデータを読み出し、さらに、タイムコードを保存するための所定のパケット保存アドレスから、パケットのデータを読み出す。TC抽出部33dは、ビデオ保存アドレスから読み出したデータを、ビデオデータとしてビデオデータ保存部55とビデオ合成部36dに出力する。
【0138】
パケット保存アドレスから読み出したデータに対して、TC抽出部33dは、その上位4バイトが当該パケットのヘッダ値を有するか否かを判定する。それらがヘッダ値を有する場合、TC抽出部33dは、ヘッダに続く4バイトデータをタイムコードと見なし、エラー検出のためのコードを算出する。TC抽出部33dは、タイムコードに続く2バイトを、エラー検出のためのコードと見なし、上述の算出したエラー検出のためのコードを用いて算出する。両者が一致した場合、TC抽出部33dは、タイムコードとして見なされた4バイトを、ビデオデータ保存部55とビデオ合成部36dに出力する。この処理において、TC抽出部33dは上記4バイトを、対象フレームのタイムコードの対応関係を判定できるように出力する。例えば、TC抽出部33dは上記4バイトを、タイムコードと関連付けられたフレームのビデオデータの直後に出力する。上述のように、フレームメモリ135に保存される、アクティブ画素期間のデータのうち、TC抽出部33dは、パケット保存アドレスからパケットのデータを読み出し、アクティブ画素期間に含まれるフレームデータを抽出し、タイムコードとビデオデータをビデオデータ保存部55とビデオ合成部36dの各々に出力し、(タイムコードを抽出した)当該アクティブ画素期間が除去されたビデオデータを生成する。
【0139】
ビデオ合成部36dは、TC抽出部33dから受信したタイムコードを示す文字の画像データを生成し、生成した画像データの文字を、TC抽出部33dから受信したビデオデータを示すビデオ画像に挿入した、ビデオ画像のビデオデータを生成する。ビデオ合成部36dは、生成したビデオデータをビデオ出力部35に出力する。
【0140】
ビデオデータ保存部55は、TC抽出部33dから受信した各1フレーム分のビデオデータとそのタイムコードを、それらの対応関係が確立されるように保存する。ビデオデータ保存部55に保存されるビデオデータとタイムコードは、編集装置50dにより編集を行うビデオデータとして使用することができる。
【0141】
図20は、第5の実施の形態のビデオインタフェースの構造を示す一般ブロック図である。図20に示すように、ビデオインタフェース113dは、ラインカウンタ131と、画素カウンタ132と、アドレスコンピュータ133と、出力判定部134と、フレームメモリ135と、を有する。ビデオ圧縮/伸張部112から、ビデオインタフェース113dは、垂直同期信号(V_sync)、水平同期信号(H_sync)、クロック信号(CLK)、DE信号(DE)、「luma」(輝度信号)、及び、「chroma」(色差信号)を受ける。
【0142】
ラインカウンタ131は、垂直同期信号によってリセットされ、水平同期信号をカウントする。画素カウンタ132は、水平同期信号によってリセットされ、クロック信号をカウントする。ラインカウンタ131によってカウントされるライン数と、画素カウンタ132によってカウントされる画素数に基づいて、アドレスコンピュータ133は、ターゲットとする画素の輝度と色差の値を保存すべき、フレームメモリ135のアドレスを算出する。アドレス算出では、まず、垂直ブランキング区間に相当する水平走査線の数を、ラインカウンタ131によってカウントされたライン数から減算し、減算の結果を、一つのアクティブ画素期間の画素数と、一画素のデータ量によって積算する。次に、水平ブランキング区間に相当する画素数を、画素カウンタ132によってカウントされた画素数から減算し、減算の結果を、上述の積算の結果に加算する。対象フレームのビデオデータを保存するための先頭アドレスを、上述の加算に結果に加算する。
【0143】
TC抽出部33dに関して説明したビデオ保存アドレスとパケット保存アドレスは、上述の先頭アドレスに基づいて算出される。例えば、当該パケットを含むアクティブ画素期間が、ビデオデータ配置領域の先頭に位置する場合、パケット保存アドレスは、先頭アドレスと同一となり、ビデオ保存アドレスは、一つのアクティブ画素期間の画素データの量を先頭アドレスに加算して得られる値となる。
【0144】
出力判定部134は、DE信号と、アドレスコンピュータ133によって算出されたアドレスと、「luma」及び「chroma」と、を受け取る。受け取ったDE信号が、ともに同期して受け取った「luma」と「chroma」がビデオデータであることを示す「高」信号である場合、出力判定部134は、フレームメモリ135の受け取ったアドレスに、受け取った「luma」と「chroma」の値を書き込む。一方で、受け取ったDE信号が、ともに同期して受け取った「luma」と「chroma」がビデオデータでないことを示す「低」信号である場合、出力判定部134は、フレームメモリ135に書き込みを行わない。したがって、出力判定部134は、HDMI受信部34からのビデオ信号出力に含まれるタイムコードのパケットとビデオデータを、フレームメモリ135に書き込む。
【0145】
上述のように、TC抽出部33dは、ビデオデータ配置領域からタイムコードをフレームデータとして抽出する。したがって、ビデオ送信装置20から編集装置50にデジタルビデオ信号を送信するために使用されるHDMI送信部24が、補助データを設定することができない、又は、補助データを設定できても、補助データとビデオ信号とを非同期に設定するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0146】
さらに、ビデオ送信装置20からビデオ受信装置30に送信されたデジタルビデオ信号を受信するために使用されるHDMI受信部34が、補助データを出力することができない、又は、補助データを出力できても、補助データとビデオ信号とを非同期に出力するデバイスであったとしても、ビデオデータとフレームデータを、HDMI受信部34を使用する側(即ち、HDMI受信部34の外部ユニット)において、フレームデータがどのビデオデータのフレームと関連付けられているかを容易に判定できるように、送信することができる。
【0147】
上述のように、第5の実施の形態では、タイムコードの信号は、第1の実施の形態と同様に、追加されたアクティブ画素期間に含まれる。しかしながら、第2の実施の形態と同様に、タイムコードの信号を、少なくとも一つの所定のアクティブ画素に含まれるビデオデータを、該信号に置換することによって送信し、前記少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に含まれるタイムコードを抽出するようにしてもよい。他の例では、第3の実施の形態と同様に、ビデオデータの各画素の色を示す画素データのビット数を増加させて、タイムコードの信号を、所定のビット(即ち、追加されたビット)に含めて送信するようにしてもよい。所定のビットに含まれるタイムコードが抽出されると、所定のビットを除去したビデオデータを生成するようにしてもよい。
【0148】
上述の第1の実施の形態から第4の実施の形態において、HDMI送信部24は、補助データを提供することができない。しかしながら、HDMI送信部24は、補助データとビデオデータを非同期に受ける、即ち、補助データをビデオデータと同期して埋め込むことができないデバイスであってもよい。補助データをビデオデータと同期して埋め込むことができない場合、補助データとビデオデータをHDMI送信部24に入力するHDMI送信部24の外部ユニットは、どのビデオデータのフレームに入力された補助データが埋め込まれているのかを正確に判定することはできない。さらに、HDMI送信部24は、LSIによって形成され、LSIは、装置情報取得部22と装置情報送信部26とを有してもよい。
【0149】
さらに、第1の実施の形態から第3の実施の形態、及び、第5の実施の形態において、HDMI受信部34は、補助データを出力することができない、又は、補助データを出力できても、補助データとビデオ信号とを非同期に出力する、即ち、補助データとビデオデータとを同期して出力することができないデバイスであってもよい。補助データとビデオデータを同期して出力できない場合、HDMI送信部24の外部ユニットは、どのビデオデータのフレームに、HDMI受信部34から出力された補助データが埋め込まれているのかを正確に判定することはできない。さらに、HDMI受信部34はLSIによって形成され、LSIは装置情報取得部32と装置情報送信部37とを有してもよい。
【0150】
第1の実施の形態から第5の実施の形態においては、タイムコードをフレームデータとして使用する。しかしながら、これは限定的な条件ではなく、フレームデータは、異なる補助データ(例えば、タイムコードのキャプション、又は、タイムコードとキャプションなどの組み合わせ)でもよく、即ち、各フレームに関連付けられた異なるデータであってもよい。
【0151】
以上、本発明の好ましい実施の形態の詳細について説明をしたが、本発明は、かかる個別の実施の形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲の中であるならば、様々な修正又は変形を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、好ましくは、高精細度テレビのビデオ画像を編集するための編集装置、又は、HD−SDIビデオ信号をHDMIビデオ信号に変換するための変換部に適用される。しかしながら、本発明の用途は、上述のものに限定されない。
【符号の説明】
【0153】
20、20a、20b ビデオ送信装置
21、31 対応装置判定部
22、32 装置情報取得部
23、23a、23b、70 TC加算部
24 HDMI 送信部
25、33、33a、33b、33d TC抽出部
26、37 装置情報送信部
27 SDI受信部
30、30a、30b ビデオ受信装置
34 HDMI受信部
36、36d ビデオ合成部
50、50d 編集装置
51 TCコンピュータ
60 HDM ケーブル
100、100a、100b、100c、100d ビデオ送信及び受信システム
102 CPU
113、113d ビデオインタフェース
114、114d 外部ビデオ/オーディオ信号インタフェース


【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信装置に送信データを送信するための送信装置(20、20a、20b、50)であって、該送信装置は、
前記受信装置の装置情報を取得する手段(22)と、
ビデオデータとその補助データのソース(27、51、54)と、
取得された前記装置情報に基づいて、前記ビデオデータと前記補助データが相互に合成されているか否かを判定する手段(21)と、
上述の判定に従って、前記ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成する合成手段(23、23a、23b、70)と、
前記送信データを前記受信装置に送信する手段(24)と、を備え、
前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれる、
送信装置(20、20a、20b、50)。
【請求項2】
前記合成手段(23)は、前記ビデオデータ配置領域の前記フレームデータを含む領域を提供する、請求項1記載の送信装置(20)。
【請求項3】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記フレームデータを含む領域は、垂直ブランキング区間の内部の水平走査線期間に追加的に設けられたアクティブ画素機関である、請求項2記載の送信装置(20)。
【請求項4】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記合成手段(23a)は、水平走査線期間の少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に設けられた、前記ビデオデータの部分を前記フレームデータと置換する、請求項1記載の送信装置(20a)。
【請求項5】
前記フレームデータと置換された画素は、前記ビデオデータ配置領域の外部端部に位置する、請求項4記載の送信装置(20a)。
【請求項6】
前記合成手段(23b)は、前記ビデオデータの各画素の色を示す画素データのビット数を増加させ、前記フレームデータを追加されたビットに保存する、請求項1記載の送信装置(20b)。
【請求項7】
受信装置に送信データを送信する送信装置(50)であって、該送信装置は、
ビデオデータとその補助データのソース(51、54)と、
ビデオデータのフレームと関連付けられた補助データであるフレームデータと前記ビデオデータとを合成し、前記送信データを生成するデータ合成部(70)と、
CPU(102)と、
送信部(24)と、を備え、
前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれ、
前記CPUは、前記受信装置の装置情報を取得し、
取得した前記装置情報に基づいて、前記ビデオデータと前記補助データが相互に合成されているかを判定し、
前記ビデオデータと前記補助データが合成されていると判定された場合、前記送信部に前記データ合成部によって生成された前記送信データを前記受信装置に送信させるように構成されている、送信装置(50)。
【請求項8】
前記データ合成部は、
一期間が一画素に相当する、クロック信号を生成するクロック生成部(121)と、
前記クロック信号のカウントを実行し、水平同期信号を生成する画素カウンタ(122)と、
前記水平同期信号のカウントを実行し、垂直同期信号を生成するラインカウンタ(123)と、
前記クロック信号と前記水平同期信号のカウントを実行して、前記ビデオデータ配置領域に前記送信データを配置するデータ配置部(124)と、
前記ビデオデータと前記補助データを前記データ配置部に入力するように、前記CPUによって構成されるデータ書き込み部(53)と、を有する、請求項7記載の送信装置(50)。
【請求項9】
前記補助データは、前記ビデオデータのタイムコードであり、
前記補助データの前記ソースは、前記ビデオデータのフレームレートに基づいて前記タイムコードを算出する前記CPUによって構成されている、請求項7記載の送信装置(50)。
【請求項10】
前記データ合成部が前記送信データを生成するとき、前記データ合成部は、前記ビデオデータ配置領域の前記フレームデータを含む領域を提供する、請求項7記載の送信装置(50)。
【請求項11】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記フレームデータを含む前記領域は、垂直ブランキング区間の内部の水平走査機関に追加的に設けられたアクティブ画素期間である、請求項10記載の送信装置(50)。
【請求項12】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記データ合成部が前記送信データを生成するとき、前記データ合成部は、
水平走査線期間の少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に配置された、前記ビデオデータの部分を前記フレームデータと置換する、請求項7記載の送信装置(50)。
【請求項13】
前記フレームデータと置換された画素は、前記ビデオデータ配置領域の外部端部に位置する、請求項12記載の送信装置(50)。
【請求項14】
前記データ合成部が前記送信データを生成するとき、前記データ合成部は、前記ビデオデータの各画素の色を示す画素データのビット数を増加させて、前記フレームデータを追加されたビットに保存する請求項7記載の送信装置(50)。
【請求項15】
前記送信データは、HDMI標準に基づく、請求項1又は請求項7に記載の送信装置(20、20a、20b、50)
【請求項16】
ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、フレームと関連付けられたフレームデータとビデオデータとを含むデータを受ける手段(34)と、
前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出する手段(33、33a、33b)と、
前記ビデオデータを各フレームの前記フレームデータと合成する手段(36)と、
合成されたビデオデータとフレームデータを出力する手段(35)と、を含む受信装置(30、30a、30b)。
【請求項17】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記抽出する手段(33)は、前記アクティブ画素期間に含まれる前記フレームデータを抽出し、前記フレームデータが抽出された各アクティブ画素期間を除去したビデオデータを生成する、請求項16記載の受信装置(30)。
【請求項18】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記抽出する手段(33a)は、前記ビデオデータの少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に含まれる前記フレームデータを抽出する、請求項16記載の受信装置(30a)。
【請求項19】
前記フレームデータが抽出される画素は、前記ビデオデータ配置領域の外側端部に位置する、請求項18記載の受信装置(30a)。
【請求項20】
前記抽出する手段(33b)は、前記ビデオデータの各画素の色を示す画素データの所定のビットに含まれる前記フレームデータを抽出し、前記所定のビットを除去したビデオデータを生成する、請求項16記載の受信装置(30b)。
【請求項21】
前記ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、前記フレームと関連付けられた、フレームデータとビデオデータとを含むデータを受ける受信部(34)と、
CPU(102)と、
合成されたビデオデータとフレームデータを出力する出力部(35)と、を含み、
前記CPUは、
前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出し、
各フレームについて、前記フレームデータと前記ビデオデータとを合成するように構成されている、
受信装置(50d)。
【請求項22】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記フレームデータを抽出する際、前記CPUは、前記アクティブ画素期間に含まれる前記フレームデータを抽出し、前記フレームデータを抽出した各アクティブ画素期間を除去したビデオデータを生成する、請求項21記載の受信装置(50d)。
【請求項23】
前記ビデオデータ配置領域は、複数の水平走査線期間のアクティブ画素期間であり、
前記フレームデータを抽出する際、前記CPUは、前記ビデオデータの少なくとも一つの所定のアクティブ画素期間に含まれるフレームデータを抽出する、請求項21記載の受信装置(50d)。
【請求項24】
前記フレームデータが抽出される画素は、前記ビデオデータ配置領域の外部端部に位置する、請求項23記載の受信装置(50d)。
【請求項25】
前記フレームデータを抽出するとき、前記CPUは、前記ビデオデータの各画素の色を示す画素データの所定のビットに含まれるフレームデータを抽出し、前記所定のビットを除去したビデオデータを生成する、請求項21記載の受信装置(50d)。
【請求項26】
送信装置(20、20a、20b、50)と、該送信装置と接続された受信装置(30、30a、30b、50d)と、を有するシステム(100、100a、100b、100c、100d)であって、
前記送信装置は、
前記受信装置の装置情報を取得する手段(22)と、
ビデオデータとその補助データのソース(27、51、54)と、
取得された前記装置情報に基づいて、前記ビデオデータと前記補助データが相互に合成されているか否かを判定する手段(21)と、
上述の判定に従って、前記ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成する合成手段(23、23a、23b、70)と、
前記送信データを前記受信装置に送信する手段(24)と、を備え、
前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれ、
前記受信装置(30、30a、30b、50d)は、
前記送信データを受信する手段(34)と、
前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出する手段(33、33a、33b、33d)と、
前記ビデオデータを各フレームの前記フレームデータと合成する手段(36、36d)と、
合成されたビデオデータとフレームデータを出力する手段(35)と、を含む、システム(100、100a、100b、100c、100d)。
【請求項27】
送信データを受信装置に送信する方法であって、該方法は、
前記受信装置の装置情報を取得するステップと、
取得された前記装置情報に基づいて、供給されたビデオデータと補助データが相互に合成されているか否かを判定するステップと、
上述の判定に従って、前記ビデオデータと、ビデオデータのフレームに関連付けられた補助データであるフレームデータと、を合成して、送信データを生成するステップと、
前記送信データを前記受信装置に送信するステップと、を含み、
前記フレームデータは、前記ビデオデータのビデオデータ配置領域に含まれる、方法。
【請求項28】
前記ビデオデータの各フレームのビデオデータ配置領域に配置され、前記フレームと関連付けられた、フレームデータとビデオデータとを含むデータを受けるステップと、
前記ビデオデータ配置領域から前記フレームデータを抽出するステップと、
前記ビデオデータを各フレームの前記フレームデータと合成するステップと、
合成されたビデオデータとフレームデータを出力するステップと、を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2012−514351(P2012−514351A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527119(P2011−527119)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際出願番号】PCT/JP2008/003961
【国際公開番号】WO2010/073299
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511006720)ジーブイビービー ホールディングス エス.エイ.アール.エル. (8)
【Fターム(参考)】