説明

逆流洗浄ストレーナー

【課題】フィルターエレメントの逆洗が濾過時の原流体の流れの上流側から行え、濾過された原流体に洗浄用の流体が混入することなくフィルターエレメントの逆洗が行える逆流洗浄ストレーナーを提供する。
【解決手段】ストレーナー本体2の内部にフィルターエレメント3を、流体の濾過位置と、フィルターエレメント3を通過する流体の流れが、濾過時とは逆に流れる洗浄位置との間を上下に移動可能となるよう組み込み、前記フィルターエレメント3に駆動軸13を介して駆動装置4を接続し、フィルターエレメント3の濾過機能が低下すると、前記駆動装置4でフィルターエレメント3を洗浄位置に移動させ、流体の逆流によってフィルターエレメント3の内面に付着した異物を洗浄除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流体が流れる配管に取付け、流体に含まれている異物をフィルターエレメントで除去して流体を清浄化する逆流洗浄ストレーナー、更に詳しくは、フィルターエレメントの目詰まりによって濾過機能が低下すると、流体の圧力を利用して付着した異物を洗浄除去し、前記濾過機能を復元させることができるようにした逆流洗浄ストレーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、工場やプラント等において使用される水のような流体が流れる配管に取付けられ、流体に含まれている異物を除去して清浄化するためのストレーナーの基本的な構造は、流体が流れるストレーナー本体の内部にフィルターエレメントを組み込み、流体がこのフィルターエレメントを上流から下流に流れて通過することで異物を捕捉するようになっている。
【0003】
上記のようなストレーナーにおいては、濾過時間の経過と共にフィルターエレメントが閉塞して濾過機能が低下するため、定期的な濾過機能の回復処置が必要になり、この回復処置として、ストレーナーを分解してフィルターエレメントを取出し、フィルターエレメントを人力等で洗浄した後、再び組立てる方法は、洗浄と分解組立てに手間がかかるという問題がある。
【0004】
このため、フィルターエレメントに対する流体の流れを切り換え、濾過時と逆方向に流した洗浄流体の圧力で、フィルターエレメントに付着している異物を剥離させ、異物の混入した洗浄流体を流体経路と別の部分に取出し、ストレーナーを分解することなくフィルターエレメントの濾過機能を回復させることができるようにした逆流洗浄ストレーナーが提案されている。
【0005】
上記した従来の逆流洗浄ストレーナーは、ストレーナー本体の内部にフィルターエレメントを組み込み、ストレーナー本体の内部を一次側と二次側に分け、前記ストレーナー本体に、一次側と導通する原流体供給部と、二次側と導通し、濾過流体の取出し及び二次側に洗浄流体を切り換え供給するための洗浄流体供給部を設け、更に、洗浄流体の排出部を前記一次側に接続した構造になっている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
通常の濾過時は、原流体供給部から一次側に流入した流体は、フィルターエレメントを通過して二次側に流れ、異物が除去された濾過後の流体は洗浄流体供給部に流出する。
【0007】
フィルターエレメントを逆洗するには、原流体供給部を閉口させて排出部を開口させ、洗浄流体供給部から洗浄流体を二次側に供給し、洗浄流体がフィルターエレメントを濾過時と逆に通過することで、フィルターエレメントに付着している異物を剥離除去し、汚れた洗浄流体を異物と共に排出部に取出すことにより、フィルターエレメントの濾過機能を回復させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4376068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記した従来の逆流洗浄ストレーナーは、フィルターエレメントを定位置に固定配置したまま逆洗するので、フィルターエレメントに対して洗浄用の流体を、濾過時の原流体の流れの下流側から供給しなければならず、原流体そのものの流れを逆洗に使用することができないという不便がある。
【0010】
また、下流側から洗浄用の流体を供給する構造では、逆洗後において下流側の管路内に洗浄用の流体が残り、濾過を再開すると濾過された原流体に洗浄用の流体が混入することになり、このため、濾過後の原流体を使用する部分に洗浄用の流体が流入するという不都合がある。
【0011】
そこで、この発明の課題は、フィルターエレメントの逆洗が濾過時の原流体の流れの上流側から行えるようにし、原流体そのものの流れを逆洗に使用することができると共に、洗浄用の流体を用いた場合も、濾過された原流体に洗浄用の流体が混入することなくフィルターエレメントの逆洗が行える逆流洗浄ストレーナーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような課題を解決するため、この発明は、流体が流れるストレーナー本体の内部にフィルターエレメントを、流体の濾過位置と、フィルターエレメントを通過する流体の流れが、濾過時とは逆に流れる洗浄位置との間を移動可能となるよう組み込み、前記フィルターエレメントに駆動軸を接続し、この駆動軸でフィルターエレメントを洗浄位置に移動させ、流体の逆流によってフィルターエレメントの表面に付着した異物を洗浄除去するようにしたものである。
【0013】
上記フィルターエレメントの底部に異物排出口を設け、フィルターエレメントが濾過位置にあるとき異物排出口が閉口し、フィルターエレメントが洗浄位置にあるとき異物排出口が開口するようにしてもよい。
【0014】
また、上記ストレーナー本体の流体入口と流体出口に差圧スイッチを接続し、前記ストレーナー本体の流体入口に流体導入路と洗浄水導入路を切り換え可能に接続し、フィルターエレメントの表面に異物が付着して設定値以上の圧力差が生じたときに、前記差圧スイッチによって、前記ストレーナー本体の流体入口の導通を流体導入路から洗浄水導入路に切り換え、同時に上記駆動軸と連動させた駆動装置を起動させ、フィルターエレメントを濾過位置から洗浄位置に移動させるようにすることができる。
【0015】
上記フィルターエレメントの表面路材としてのスクリーンが、金属製素材、合成樹脂製素材又は布製素材の何れかによって形成されている構造とすることができる。
【0016】
更に、上記逆流洗浄ストレーナーを用い、この逆流洗浄ストレーナーを流体導入路に対して複数並列設置し、濾過運転継続中に交互にフィルターエレメントの逆流洗浄を行うようにすることができる。
【0017】
ここで、上記ストレーナー本体は有底の筒状に形成され、その内部が中間部内周に設けた円形鍔状の支持壁を境に上部流入室と下部流出室に区切られ、上部流入室に流体入口が連通状に設けられ、下部流出室に流体出口が連通状に設けられている。
【0018】
上記ストレーナー本体内に収納したフィルターエレメントは、上記支持壁の内径に収まる外径で上端が開口した円筒状に形成され、上端外周に設けたフランジが支持壁上に重なる状態で下部流出室内に収まり、この状態から上方への移動が可能となり、上端の開口が上部流入室に連通している。
【0019】
上記ストレーナー本体の上部に設けた駆動装置はシリンダを用い、フィルターエレメントの上端部に取付けた駆動軸とシリンダのピストン杆を連結し、前記シリンダによってフィルターエレメントを、下部流出室内に収まる濾過位置と、上部流入室に引上げた逆洗位置との間を上下に移動させることができるようになっている。
【0020】
上記ストレーナー本体の流体入口から上部流入室に入った原流体はフィルターエレメント内に流入し、このフィルターエレメントの周壁に形成されているスクリーンを内側から外側に向けて通過し、濾過された状態で下部流出室から流体出口へ流出する。
【0021】
上記フィルターエレメントの下部には、筒状の異物排出口が連通状に設けられ、この異物排出口はストレーナー本体の底部に設けた異物排出管内に上下動可能に収まり、フィルターエレメントが下部流出室内に収まる下降位置にあるとき、異物排出口の下端が閉鎖され、濾過時に原流体が異物排出口から流出しないようになっている。
【0022】
また、逆洗時にフィルターエレメントを上部流入室に引上げると、流体入口から上部流入室に入った流体は、フィルターエレメントの周壁に形成されているスクリーンを外側から内側に向けて通過し、流体の逆流によってフィルターエレメントの表面に付着した異物を洗浄除去し、フィルターエレメント内の汚れた流体は、開口した異物排出口から異物排出管を通って排出される。
【発明の効果】
【0023】
この発明によると、ストレーナー本体の内部にフィルターエレメントを移動可能となるよう組み込み、このフィルターエレメントを駆動軸で洗浄位置に移動させ、流体の逆流によってフィルターエレメントの表面に付着した異物を洗浄除去するようにしたので、フィルターエレメントの逆洗が濾過時の原流体の流れの上流側から行え、原流体そのものの流れを逆洗に使用することができることになる。
【0024】
また、濾過時の原流体の流れの上流側から逆洗が行え、異物を含む流体を異物排出口から外部に排出することにより、逆洗に洗浄用の流体を用いた場合でも、濾過された原流体に洗浄用の流体を混入させることなくフィルターエレメントの逆洗が行える。
【0025】
更に、ストレーナー本体の流体入口と流体出口に差圧スイッチを接続し、流体入口と流体出口に設定値以上の圧力差が生じたときに、駆動軸と連動させた駆動装置を起動させ、フィルターエレメントを濾過位置から洗浄位置に移動させるようにすると、フィルターエレメントの逆洗による機能回復が自動的に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明に係る逆流洗浄ストレーナーのフィルターエレメントが濾過位置にある通常の濾過状態を示す縦断面図
【図2】この発明にかかる逆流洗浄ストレーナーのフィルターエレメントが洗浄位置にある逆洗時の状態を示す縦断面図
【図3】フィルターエレメントに連ねて設けた異物排出口の開閉動作を示し、(a)はフィルターエレメントが濾過位置にあるときの閉口状態を示す拡大した縦断面図、(b)はフィルターエレメントが洗浄位置にあるときの開口状態を示す拡大した縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0028】
図1と図2のように、この発明の逆流洗浄ストレーナー1は、ストレーナー本体2の内部にフィルターエレメント3を上下動可能に組み込み、前記ストレーナー本体2の上部にフィルターエレメント3を上下動させる駆動装置4を取付け、前記ストレーナー本体2の外部で上下軸線を挟む一方に濾過せんとする原流体(液体)の流体入口5と他方に流体出口6を設けた構造になっている。
【0029】
上記ストレーナー本体2は、有底の円形筒状に形成され、その内部が上下中間部内周に設けた円形鍔状の支持壁7を境にして上部流入室8と下部流出室9に区切られ、上部流入室8の上端は、ストレーナー本体2にボルト、ナットを用いて結合した蓋部材10によって水密に閉鎖され、ストレーナー本体2の側面に外方へ突設した流体入口5が上部流入室8と側面下部の位置で連通し、同じくストレーナー本体2の側面に外方へ突設した流体出口6が下部流出室9の側面部で連通している。
【0030】
上記フィルターエレメント3は、上記支持壁7の内径に丁度嵌まり合って収まる外径の円筒状となり、その上端が開口して底部が窄まり状となる形状に形成され、上端外周に周設したフランジ11が上部流入室8の内径に対して僅かな隙間を設けて嵌り合う外径に設定されている。
【0031】
上記フランジ11が支持壁7上に重なる状態で、フィルターエレメント3は全体が下部流出室9内に収まり、この状態から上方への移動が可能となっていると共に、上端の開口が上部流入室8に臨んでその内部が上部流入室8と連通している。
【0032】
このフィルターエレメント3の円筒状となる周壁が内外に通過する流体を濾過するためのスクリーン12となり、前記スクリーン12の表面路材が、金属製素材、合成樹脂製素材又は布製素材の何れかによって形成されている。
【0033】
前記フィルターエレメント3の上端部に、上端開口から内部への流体の流入を確保した状態で駆動軸13の下端が同軸心の配置で連結され、この駆動軸13は上記蓋部材10を上下に移動可能となるように貫通し、この貫通部分をパッキンとパッキン押え及びグランドボルトにより水密状態に保持し、ストレーナー本体2の外部から該駆動軸13でフィルターエレメント3を上下動させることができるようになっている。
【0034】
上記ストレーナー本体2の上部に固定した蓋部材10の上に支柱14を介して駆動装置4が取付けられ、この駆動装置4は図示の場合シリンダを用い、そのピストン杆4aを上記駆動軸13と軸継手15を用いて結合し、前記シリンダによってフィルターエレメント3を、図1に示した下部流出室9内に収まる濾過位置と、図2に示した上部流入室8に引上げた洗浄位置との間を上下に移動させるようになっている。
【0035】
上記フィルターエレメント3の小径に絞られた底部には、筒状の異物排出口16が連通状となるよう同軸心状に設けられ、この異物排出口16はストレーナー本体2の底部に設けた異物排出管17内に上下動可能に収まり、異物排出管17は下部が直角に屈曲し、垂直部分の下端部には、異物排出口16の下端を閉口させるための弁座18が設けてある。
【0036】
図1のように、フィルターエレメント3が下部流出室9内に収まる濾過位置にあるとき、図3(a)のように、異物排出口16の下端開口が弁座18に当接して閉口状態となり、フィルターエレメント3内の流体が異物排出管17に流出しないようになっている。
【0037】
また、図2のように、フィルターエレメント3を上部流入室8に引上げた洗浄位置にすると、図3(b)のように、異物排出口16も一体に上昇して下端が弁座18から離れ、異物排出口16の下端開口が開放状態となり、フィルターエレメント3内の流体が異物排出口16の下端開口から異物排出管17に流出することになる。
【0038】
上記ストレーナー本体2の流体入口5と流体出口6に差圧スイッチ19を接続し、前記ストレーナー本体2の流体入口5に流体導入路20と洗浄水導入路21をそれぞれバルブ22、23の操作によって切り換え可能に接続し、前記差圧スイッチ19による流体入口5と流体出口6の圧力差の変動検知により、駆動装置4及びバルブ22、23を作動させ、フィルターエレメント3の濾過と逆洗の切り換えの位置を自動的に行うようにしている。
【0039】
この発明のストレーナー1は、上記のような構成であり、ストレーナー本体2における流体入口5の流体導入路20と流体出口6を原流体が流れる配管の途中に接続し、原流体に含まれている異物をフィルターエレメント3で濾過して捕捉せんとするものであり、通常の濾過時は、図1のように、フィルターエレメント3は下部流出室9内に下降した濾過位置にあり、フランジ11が支持壁7上に重なる状態で上端開口が上部流入室8の底部と連通し、下降した異物排出口16の下端開口は弁座18に当接して閉口している。
【0040】
流体導入路20のバルブ22が開となると、濾過せんとする原流体は流体導入路20から流体入口5、上部流入室8を通ってフィルターエレメント3の内側に流入し、このフィルターエレメント3のスクリーン12を内側から外側に向けて通過し、原流体に含まれている異物がスクリーン12で捕捉され、清浄になった流体は下部流出室9から流体出口6に流出する。
【0041】
上記のような濾過時において、フィルターエレメント3のスクリーン12に対して異物の付着量が少ない場合、流体入口5と流体出口6の原流体の圧力に大きな差圧が生じないため、差圧は設定値の範囲となるので差圧スイッチ19は図1のようにオフとなり、駆動装置4はフィルターエレメント3の下降位置にある状態を保っている。
【0042】
上記のようにして原流体の濾過が行われ、フィルターエレメント3におけるスクリーン12の内面に異物が付着してくると、スクリーン12を通過する原流体の流れが悪くなって濾過機能が低下し、このため、ストレーナー本体2の流体出口6での流体の圧力が低下することで、流体入口5と流体出口6において原流体の圧力差が発生し、この圧力差が設定値以上になると、図2のように、この圧力差の検出によってオンとなった差圧スイッチ19は駆動軸13と連動させた駆動装置4を起動させ、フィルターエレメント3を濾過位置から上部流入室8に位置する洗浄位置に引上げる。
【0043】
図2で示したように、上部流入室8内の洗浄位置にあるフィルターエレメント3は、その上端部が流体入口5よりも高い位置になり、上部流入室8の内周とフランジ11の外周の隙間は狭く、フィルターエレメント3の筒状となる下端部は支持壁7の内径に嵌まり合った状態のままであり、スクリーン12が流体入口5と同じ高さレベルとなる。
【0044】
上記差圧スイッチ19は、圧力差の検出によるオンによって、流体導入路20のバルブ22を閉じると同時に洗浄流体導入路21のバルブ23を開き、また、フィルターエレメント3を洗浄位置に引上げると、図3(b)のように、一体に上昇した異物排出口16は下端開口が弁座18から離反して開放される。
【0045】
このため、洗浄位置に移動させたフィルターエレメント3に対する洗浄流体の流れは、スクリーン12に対して外側から内側へ向けて濾過時とは逆の流れとなり、この洗浄流体の逆流により、スクリーン12の内面に付着している異物が剥離除去される。
【0046】
フィルターエレメント3の内側に発生した洗浄後の汚れた流体は、フィルターエレメント3の下部に連ねた異物排出口16から異物排出管17に流出することになり、流体出口6に流れ出ることはない。
【0047】
このようにして洗浄流体を所定時間流し、フィルターエレメント3のスクリーン12を逆流洗浄して濾過機能が回復すると、差圧スイッチ19を強制的にオフに戻すようにする。
【0048】
これにより、先ず、流体導入路20のバルブ22を開いて同時に洗浄流体導入路21のバルブ23を閉じ、原流体でフィルターエレメント3の内側に発生した洗浄後の汚れた流体を異物排出管17に流出させ、原流体の経路に汚れた流体が流入することのないようにした後、次に、駆動装置4が作動してフィルターエレメント3を下部流出室9内に収まる濾過位置に下降させ、異物排出口16の下端開口を図3(a)のように閉口状態にすれば、原流体はフィルターエレメント3のスクリーン12を内側から外側に流れ、図1のように、下部流出室9から流体出口6に流出する通常の濾過状態に戻る。
【0049】
なお、図示例では、逆流洗浄ストレーナー1を単独使用したが、逆流洗浄ストレーナー1を流体導入路に対して複数並列設置するようにしてもよく、複数並列設置させることにより、濾過運転継続中に交互にフィルターエレメント3の逆流洗浄を行うようにすることができ、濾過せんとする流体の流れを停止させることがないという利点がある。
【符号の説明】
【0050】
1 逆流洗浄ストレーナー
2 ストレーナー本体
3 フィルターエレメント
4 駆動装置
5 流体入口
6 流体出口
7 支持壁
8 上部流入室
9 下部流出室
10 蓋部材
11 フランジ
12 スクリーン
13 駆動軸
14 支柱
15 軸継手
16 異物排出口
17 異物排出管
18 弁座
19 差圧スイッチ
20 流体導入路
21 洗浄水導入路
22 バルブ
23 バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が流れるストレーナー本体の内部にフィルターエレメントを、流体の濾過位置と、フィルターエレメントを通過する流体の流れが、濾過時とは逆に流れる洗浄位置との間を移動可能となるよう組み込み、
前記フィルターエレメントに駆動軸を接続し、この駆動軸でフィルターエレメントを洗浄位置に移動させ、流体の逆流によってフィルターエレメントの表面に付着した異物を洗浄除去するようになっている逆流洗浄ストレーナー。
【請求項2】
上記フィルターエレメントの底部に異物排出口を設け、フィルターエレメントが濾過位置にあるとき異物排出口が閉口し、フィルターエレメントが洗浄位置にあるとき異物排出口が開口するようにした請求項1に記載の逆流洗浄ストレーナー。
【請求項3】
上記ストレーナー本体の流体入口と流体出口に差圧スイッチを接続し、前記ストレーナー本体の流体入口に流体導入路と洗浄水導入路を切り換え可能に接続し、フィルターエレメントの表面に異物が付着して設定値以上の圧力差が生じたときに、前記差圧スイッチによって、前記ストレーナー本体の流体入口の導通を流体導入路から洗浄水導入路に切り換え、同時に上記駆動軸と連動させた駆動装置を起動させ、フィルターエレメントを濾過位置から洗浄位置に移動させるようにした請求項1又は2に記載の逆流洗浄ストレーナー。
【請求項4】
上記フィルターエレメントの表面路材としてのスクリーンが、金属製素材、合成樹脂製素材又は布製素材の何れかによって形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の逆流洗浄ストレーナー。
【請求項5】
請求項3に記載の逆流洗浄ストレーナーを用い、この逆流洗浄ストレーナーを流体導入路に対して複数並列設置し、濾過運転継続中に交互にフィルターエレメントの逆流洗浄を行うようにした逆流洗浄ストレーナー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−157799(P2012−157799A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17908(P2011−17908)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(391026162)アスカ工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】