説明

透明酸化亜鉛の製造方法

【構成】 酸化亜鉛を還元性雰囲気中、高温加熱域で加熱して昇華させ、ついで該還元性気体を高温加熱域よりも低温の基体に接触させて該気体上に透明酸化亜鉛を析出させる方法に於て、該基体を回転させる。
【効果】 簡単な装置と簡単な操作で、肉厚で比較的大きく、均質な透明酸化亜鉛の結晶体を高速度で製造することができる。また、高純度の透明酸化亜鉛が得られる一方、ドーピング剤を選ぶことによって所望の元素をドーピングすることもでき、任意に特性を変えることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化性気体を用いない透明酸化亜鉛の製造方法、特に肉厚の透明酸化亜鉛結晶体を結晶軸の乱れを生じさせずに均質につくる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛は、半導性、光導電性あいは圧電性を有し、かつ、可視光領域で本質的に透明な数少ない物質であり、圧電体材料や半導性もしくは圧電性をもつオプトエレクトロニクス材料等への応用が期待されている。これらの材料として用いるためには、特に、透明性と結晶軸配向性とが要求される。
【0003】透明酸化亜鉛は、従来、ホットプレスを用いて焼結する方法で製造されている。たとえば、特開昭56−84367号公報には、亜鉛とガドリウムのシュウ酸塩共沈物を熱分解して酸化微粉に変え、これを加圧成形後空気中で焼結する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では、いずれも一種以上の添加物を加えている上、結晶軸配向性を有していないので、酸化亜鉛の性能を有効に利用するには不十分であった。
【0004】また、結晶軸配向性酸化亜鉛は、サファイア基板上等へのスパッタ法により製造されている。たとえば、特開昭54−120286号公報及び特開昭54−162689号公報には、金属亜鉛を加熱し、酸素雰囲気中で酸化させて、これを基板上に沈着させる方法が開示されている。しかしながら、これらの方法では装置が複雑で成長速度も遅く、現在工業化されているのは、数百μm以下の薄膜のみである。
【0005】一方、本発明者らは、かかる問題点を解決する手段として、先に、透明酸化亜鉛を簡易かつ迅速に製造する方法を見いだし、特許出願した(特願平第2−81890号)。この方法は、還元性気体中で酸化亜鉛を加熱、昇華させ、該還元性気体を低温の基体に接触させることにより、基体上に透明酸化亜鉛を析出(沈着)させるものである。この方法によれば、結晶軸配向性を有した透明酸化亜鉛が得られ、しかもその成長速度は、スパッタリングやCVDで通常得られる酸化亜鉛膜の成長速度よりも速く、短時間で容易に数mm程度の厚いものが得られる。しかしながら、この方法で得られる透明酸化亜鉛には、しばしば結晶の中に小さなクラックが入ることが認められ、完全な結晶として使用するためは、これを避けて切断する必要があり、所望の大きさの結晶を再現性よく得るには問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、還元性気体を用いて透明酸化亜鉛を製造する方法において、クラックのない透明酸化亜鉛を再現性よく製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、還元性気体を用い、該還元性気体中で酸化亜鉛を昇華させ、該還元性気体を低温の基体に接触させる透明酸化亜鉛の製造方法において、該基体を回転さると、該基体上に析出する透明酸化亜鉛の結晶中にクラックが入りにくくなり、所望の大きさのものが再現性よく製造できるとの知見に基づいてなされたものである。また、該透明酸化亜鉛はc軸に配向しているが、上記の方法を用いれば、この配向性が向上するとの知見に基づいてなされたものである。
【0008】すなわち、本発明は、酸化亜鉛を還元性気体中、高温加熱域で加熱して昇華させ、ついで該還元性気体を高温加熱域よりも低温の基体に接触させて該基体上に透明酸化亜鉛を析出させる方法に於て、該基体を回転させることを特徴とする透明酸化亜鉛の製造方法を提供する。本発明の方法は、例えば、上流が高温、下流が低温となるように温度差を設けた還元性気流の上流で酸化亜鉛を加熱して昇華させ、該還元性気流の下流に設けた基体を回転させながら、該基体上に透明酸化亜鉛を析出させる方法により、効率的に行うことができる。
【0009】本発明で原料として用いる酸化亜鉛として、酸化亜鉛の粉末、圧粉体、焼結体などいずれでもよいが、密度が高いものの方が一定の容積中で多く仕込めるので、大きな生成物(透明酸化亜鉛)を製造する上で好ましい。すなわち、焼結体が好適である。また、酸化亜鉛単独でもよいが、所望により各種ドーピング物質を含んだものでもよい。
【0010】本発明で透明酸化亜鉛を析出させるのに用いる基体としては、酸化亜鉛、アルミナ、サファイア、シリコン、石英ガラスなどの各種焼結体、単結晶、ガラス、金属を材質としてつくったもののいずれでもよい。これらの中で、クラックがなく、均質で大きな透明酸化亜鉛を製造するためには、配向した結晶軸を有する単結晶や多結晶体が特に好ましい。このようなものとして、現在安価に入手可能であること、あるいは、容易に合成可能であることなどの点から、酸化亜鉛、アルミナ、シリコン、水晶、酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化チタンなどの単結晶、配向した結晶軸を有する多結晶体、単結晶薄膜および結晶軸配向性薄膜などが挙げられる。これらの基体は合成中に固体形状を崩壊させないものである必要がある。基体の形状は、透明酸化亜鉛が析出成長する面、すなわち、高温部に向ける面を平滑にしたものが好ましく、所望により表面処理した物を使うこともできる。
【0011】基体として多結晶焼結体を用いた場合に比べて、このような上述の基体を用いた場合、配向性がさらに高まりかつクラックの少ない良質の配向性透明酸化亜鉛を得ることができる。本発明では、治具を用いて、基体が合成管壁に接しないように、合成管の基体下流側より挿入された回転軸先端に基体を固定するのがよい。回転軸の材質は特に限定されないが、使用温度および還元性雰囲気中で機械的に安定である必要がある。回転軸は合成管外部において低速モーターに接続された減速機に接続することによって回転する。回転軸の回転数は、特に限定されるものではないが、余り速すぎると、回転軸の振動、軸ぶれ等が起こり均質な結晶が得難くなるので、好適には10rpm 以下、より好ましくは0.05〜2rpm とするのがよい。
【0012】本発明では、基体を置く部分の温度は、高温加熱域よりも1〜600℃、好ましくは50〜400℃低くするのがよい。この高温の部分と基体を置く低温部との距離は、生成させる結晶体の大きさ、結晶成長速度を鑑み、適宜設定することができる。特に、高温加熱域の温度を800〜1300℃、好ましくは1000〜1250℃、基体を置く低温部の温度を500〜1000℃、好ましくは700〜950℃とするのがよい。
【0013】高温加熱域の温度として1000〜1250℃が好適であるのは、この温度より低いと原料の酸化亜鉛(粉体または焼結体)の昇華速度が遅く、この温度を越えると原料酸化亜鉛の昇華速度が著しく速かったり、高価な加熱装置を必要とするからである。また、低温部の温度として700〜950℃が好適であるのは、この温度より低いと装置の内壁等に酸化亜鉛の結晶が成長して基体上に成長する透明酸化亜鉛結晶体の成長速度が遅くなるからであり、この温度を越えると成長する透明酸化亜鉛結晶体の着色が増すからである。
【0014】上記高温部と低温部の間には温度勾配をつけるのが好ましい。勾配は、高温部と低温部の間にいくつかの加熱ゾーンを設け、隣接するゾーンの間で独立に違った勾配をつける等変則的であってもよいが、一定の方が好ましい。この温度勾配は1〜800℃/cm、好ましくは50〜250℃/cmとするのがよい。温度勾配がこの値より小さいと、高温部で昇華した酸化亜鉛が低温部に至る以前に装置の内壁等に凝縮し、目的の透明酸化亜鉛を低温部で得ることが困難となる。また、この値よりも大きい勾配では、温度勾配をつけるために複雑な装置を必要とするからである。
【0015】本発明では、高温部、低温部ともに還元性雰囲気にすることが必要で、還元性ガスを流通させることが好ましい。つまり、特開昭54−162689号公報では、昇華した亜鉛を酸化して、基板上に酸化亜鉛として析出させるために酸化性ガスが必要であるが、本発明では、還元性ガスを流通させるのみでよいのである。本発明で用いる還元性ガスとしては、水素や一酸化炭素などの通常の還元性気体単独または混合物が挙げられ、好ましくはこれらを窒素やアルゴン等の不活性ガスで希釈したものである。不活性ガス中の還元性気体の含有量は、0.1〜50%が好ましく、酸素分圧として10-3atm 以下、好ましくは10-7atm 以下がよい。
【0016】この還元性ガスによって、高温部に設置した原料の酸化亜鉛が還元、昇華されて、基体を置いた低温部まで移送され、その基体上に酸化亜鉛として再び析出し、透明酸化亜鉛として成長するわけである。還元性気体の線流速は任意とすることができるが、0.1cm/min 〜250cm/min とするのが好ましく、より好ましくは1cm/min 〜100cm/min であるが、これ未満では、高温部に置いた原料の酸化亜鉛の昇華が進まず、また、移送が遅くなる結果、透明酸化亜鉛の成長が遅くなり、これを越えると昇華、移送が激しくなる結果、還元性ガスに同伴されて系外に流出し、かえって透明酸化亜鉛の成長が遅くなるからである。
【0017】なお、還元性ガスの流通方向は特に限定されるものではなく、通常は高温部から低温部へ流すが、例えば、酸化亜鉛を高温部で還元、昇華し、拡散によって低温部に移行させる場合には、低温部から高温部へ還元性ガスを低速で流し、低温部に置いた基体上に透明酸化亜鉛を析出させることもできる。本発明の方法において、透明酸化亜鉛の製造に要する時間は特に限定されるものでない。すなわち、本発明の透明酸化亜鉛の成長速度は、原料酸化亜鉛と基体を設置した部分の温度およびその間の温度勾配、還元性ガスの線流速によって決まるので、これらを調節し、所望の肉厚のものが得られるまで反応を行えばよい。成長速度は、スパッタリングやCVDで得られる酸化亜鉛膜の成長速度よりも速く、通常10μm/hr以上、場合によっては100μm/hr以上とすることも可能である。
【0018】本発明の方法によれば、低温部に置かれた基体上に、c軸が高温部に向いた配向性の透明酸化亜鉛結晶体が成長する。さらに、本発明のように、基体を回転させることによって透明酸化亜鉛を製造すれば、回転しない場合にしばしばみられるクラックの生成が大幅に抑制され、透明酸化亜鉛の大きな結晶体が安定して製造できる。具体的な大きさは、次の通りである。
【0019】c軸方向の厚み:2mm以上とすることができ、さらに、10mm以上とすることも可能である。
c軸に垂直方向の大きさ:基体の大きさとそれにともなう装置の大きさに依存し、基体を大きくすることによって大面積の透明酸化亜鉛を容易に得ることができる。例えば、c軸方向に成長した単結晶では得難い直径1mm以上のものが得られ、10mm以上のものも可能である。
【0020】このようにして基体上に成長した酸化亜鉛結晶体は、用いた基体とともに使用してもよいが、基体を切り放して切断、研磨し、任意の大きさおよび形状にすることも可能である。なお、本発明の方法によって得られる酸化亜鉛結晶体は、透明ではあるが、やや褐色に着色している。これは、製造の際に使用する還元性ガスの作用によって、酸化亜鉛中に酸素欠陥が生じるためと考えられる。従って、無色ないしそれに近い透明体を得るためには、本発明の方法によって製造した後、酸素雰囲気中で加熱処理すればよい。たとえば、空気または酸素を混合した不活性ガス中で、500〜1000℃、1時間以上の条件で行えばよい。この際、通常の電気炉の他、HIP等加圧下で処理することもできる。
【0021】本発明の方法によって得られる透明酸化亜鉛は、次のような特性を有する。
1)可視光領域で透明である。
本発明の方法によって製造した透明酸化亜鉛をc軸方向と直角に切断し、厚さ1mmに研磨した試料の可視光領域の光透過率は、平均で65%以上である。さらに、これを酸素雰囲気で熱処理すると、80%以上のものが得られる。
2)c軸方向に配向している。
【0022】結晶体のc軸方向にX線をあててX線回折を測定すると、通常の酸化亜鉛(多結晶体)で観測されるピーク強度の大きい101面(d=2.476A)、100面(d=2.816A)のピークはほとんどみられず、c軸に垂直な002面(d=2.602A)や004面(d=1.301A)の強度が大きいピークが観察され、c軸に配向していることがわかる。
3)結晶体の性状本発明の透明酸化亜鉛は、酸化亜鉛の六方晶多結晶体であり、純度は、原料酸化亜鉛や装置からの不純物の混入によって左右されるが、かなり高純度のものが得られる。
【0023】また、電気的特性を変えるために、原料酸化亜鉛にドーピング物質を添加したものからは各種元素がドーピングされた結晶体が得られる。このようなドーピングは、得られた透明酸化亜鉛を後処理して行うこともできる。例えば、Liをドーピングする場合には、切断、研磨した透明酸化亜鉛を所定濃度の炭酸リチウム水溶液に入れ、取り出した後乾燥して、表面に炭酸リチウムをコートし、その後800〜1000℃で24時間程度空気中で熱処理すればよい。
4)電気的特性酸化亜鉛単独の場合は半導性を示すが、Al、Ga、Ge、In、Sn等3価または4価の元素、F等がドーピングされたものは導電性を示し、Li、Na、Kなど1価の元素がドーピングされたものは絶縁性を示す。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な装置と簡単な操作で、肉厚で比較的大きく、均質な透明酸化亜鉛の結晶体を高速度で製造することができる。また、本発明の方法によれば、高純度の透明酸化亜鉛が得られる一方、ドーピング剤を選ぶことによって所望の元素をドーピングすることもでき、任意に特性を変えることができる。
【0025】従って、本発明の方法で製造した透明酸化亜鉛は、エレクトロニクスやオプトエレクトロニクス分野において新規な応用が可能である。例えば、酸化亜鉛の半導性や導電性と透明性を利用すれば、ディスプレー基板や透明電極への利用が期待できる。また、Liをドーピングすること等により絶縁化すれば、圧電体材料として広く用いることができる。また、紫外線を吸収し、可視光を透過する選択透過性の光学材料としても有用である。
【0026】次に実施例により本発明を説明する。
【0027】
【実施例】
実施例1第1図に示す装置のムライト管(内径34mm)高温部2に、酸化亜鉛約5gをラバープレス後1000℃で1時間空気中で焼成した焼結体Bを6個おき、低温部3に、直径12mm、厚さ5mmのペレット状酸化亜鉛焼結体からなる基体4の平滑な一面Aを高温部に向けて回転軸5に、セラミック接着剤を用いて取り付けることによって設置した。回転軸5は軸封部6を通して、モーター7に接続された減速機8に連結し、回転速度0.2rpm で回転させた。温度調節器に接続された加熱装置9で加熱して室温から昇温時間2時間で高温状態とし、その後の装置内温度分布を第2図に示すように設定し、48時間運転した後、炉冷した。この間、還元性気体として水素6%を含む窒素を用い、室温で計測した量は、3cm/minの線流速で導入管10から合成管1に入れ、排出口11から排出させて昇温から炉冷まで常に流通させた。得られた配向性透明酸化亜鉛結晶は成長方向の厚さが、いずれの部分であっても約12mmで、この結晶を基体より切断研磨した結果、クラックの入らない厚さ7mmの結晶が得られた。
【0028】この結晶から切り取った小片のX線回折から、c軸の配向度を次のように算定した。すなわち、(101)面と(002)面の強度比および(103)面と(004)面の強度比を、別に測定した酸化亜鉛粉末のそれとで比較した。比較の結果を粉末の強度比に対する結晶の強度比の割合(%)で示すと、前者は0%、後者は2%であった。
【0029】実施例2直径12mm、厚さ3mmのc軸に配向した透明酸化亜鉛を基体4とし、配向軸(c軸)が回転軸5に平行になるように設置した以外は、実施例1と同様にして透明酸化亜鉛を成長させた。得られた配向性透明酸化亜鉛結晶からクラックの入らない部分を切断研磨したところ、厚さ9mmのものが得られた。
【0030】また、この結果のc軸の配向度を評価した結果、(101)面と(002)面の強度比が粉末のそれに対して0%、(103)面と(004)面の強度比が1.5%であった。
比較例1回転軸5を取り外し、基体を合成管1内に直接設置した以外は実施例1と同様に行った。得られた結晶の成長方向の厚さは結晶の上部で9mm、下部で6mmとなり、均一な成長をしなかった。また、結晶内に成長方向に垂直にクラックが生じこの結晶を基体より切断し、研磨しても、クラックを避けると厚さ2.5mmのものしか得られなかった。
【0031】また、この結晶のc軸の配向度を評価した結果、(101)面と(002)面の強度比は粉末のそれに対して0%、(103)面と(004)面の強度比は7%であった。
実施例3実施例1と比較例1で得られた結晶から、それぞれ9×9×2mmの研磨した結晶を切り出し、これらを炭酸リチウム水溶液(4.98g/1)中に入れ、乾燥させることによって試料表面に炭酸リチウムをコートした。これらを空気中、900℃で24時間加熱してリチウムを熱拡散させ、さらに表面を研磨して試料とした。いずれの試料も108 Ωcm 以上の抵抗を持つ高抵抗体であった。
【0032】得られた試料にIn−Ga電極を塗布し、10kHz〜10MHzの範囲でインピーダンスを測定することによって電気機械結合係数を求めた。結果を単結晶の値と比較して表1に示すが、比較例1に比べて実施例1の電気機械結合係数が大きく、単結晶の値に近いのは、配向度が高いことに由来するものと考えられる。
【0033】


【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で用いる透明酸化亜鉛の製造装置の概略図である。
【図2】図1の製造装置内の温度分布を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 酸化亜鉛を還元性雰囲気中、高温加熱域で加熱して昇華させ、ついで該還元性気体を高温加熱域よりも低温の基体に接触させて該気体上に透明酸化亜鉛を析出させる方法に於て、該基体を回転させることを特徴とする透明酸化亜鉛の製造方法。
【請求項2】 単結晶および配向した結晶軸を有する多結晶体からなる群から選ばれた一種を基体に用いる請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】 基体がc軸に配向した透明酸化亜鉛である請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】 上流が高温、下流が低温となるように温度差を設けた還元性気流の上流で酸化亜鉛を加熱して昇華させ、還元性気流の下流に設けた基体上に透明酸化亜鉛を析出させる請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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