説明

通信システムおよびそれに用いられるコンピュータに実行させるためのプログラム

【課題】2次元通信媒体上に配置された端末装置がネットワークに接続可能であり、端末装置のネットワークへのアクセスを制御可能な通信システムを提供する。
【解決手段】端末装置20は、2次元通信媒体10、カプラ30、AP50およびHUB70を介して接続依頼をサーバ90へ送信する。サーバ90は、端末装置20から受信した接続依頼が端末装置20のIPアドレス、AP50の識別子および端末装置20のユーザIDからなるとき、端末装置20をAP50に対応付けられた端末装置であると判定する。そして、サーバ90は、端末装置20に対して、自己へのアクセスを許可する。一方、サーバ90は、接続依頼がAP50以外のアクセスポイントの識別子を含むとき、端末装置20に対して、自己へのアクセスを拒否する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、2次元通信媒体を用いた通信システムおよびそれに用いられるコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の通信装置が1枚の通信シートを用いて相互に通信を行なう通信システムが知られている(特許文献1)。
【0003】
この通信システムは、通信シートA,Bと、通信装置と、インターフェース装置とを備える。通信シートの中央部に開孔を設けるように切断し、切断された部材をさらに小さく切断して、通信シートA,Bを作製する。そして、通信シートAの通信可能なメッシュ面を上側にしたまま、通信シートBの通信可能なメッシュ面を裏返して通信シートAの開孔に嵌め込む。
【0004】
通信装置は、通信シートA上に配置され、インターフェース装置は、通信シートBの通信可能なメッシュ面に近接して配置される。
【0005】
そして、通信装置およびインターフェース装置は、通信シートA,Bを介して相互に通信を行なう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−105599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示された通信システムにおいては、アクセスポイントが存在しないため、通信シート上に配置された通信装置がネットワークにアクセスすることができないという問題がある。
【0008】
また、端末装置がネットワークにアクセスし、各種のサービスを受ける場合、そのサービスによっては、ネットワークにアクセス可能な端末装置を制限したい場合もある。
【0009】
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、2次元通信媒体上に配置された端末装置がネットワークに接続可能であり、端末装置のネットワークへのアクセスを制御可能な通信システムを提供することである。
【0010】
また、この発明の別の目的は、2次元通信媒体上に配置された端末装置がネットワークに接続可能であり、端末装置のネットワークへのアクセスを制御可能な通信システムにおいて実行されるプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明によれば、通信システムは、2次元通信媒体と、通信部材と、第1および第2の通信装置とを備える。2次元通信媒体は、平板形状からなり、伝送波を伝送する。通信媒体は、2次元通信媒体に接して設置され、2次元通信媒体と電磁波を送受信する。第1の通信装置は、通信部材およびネットワークに有線ケーブルによって接続される。第2の通信装置は、ネットワークに有線ケーブルによって接続され、2次元通信媒体上に配置された端末装置と第1の通信装置とを対応付けて管理する。そして、第2の通信装置は、第1の通信装置に対応付けられた端末装置以外の端末装置に対して自己へのアクセスを拒否する。
【0012】
好ましくは、第1の通信装置に対応付けられた端末装置は、複数の端末装置からなる。第2の通信装置は、複数の端末装置に含まれる第1の端末装置に対して第1の通信装置、通信部材および2次元通信媒体を介してサービスを提供するとともに、第1の通信装置へのサービスの提供中、複数の端末装置に含まれ、かつ、第1の端末装置以外の端末装置に対してサービスの提供を拒否する。
【0013】
好ましくは、第1の通信装置に対応付けられた端末装置は、複数の端末装置からなる。第2の通信装置は、複数の端末装置に含まれる第1の端末装置に対して第1の通信装置、通信部材および2次元通信媒体を介してサービスを提供するとともに、第1の通信装置へのサービスの提供中、複数の端末装置に含まれる第1の端末装置以外の端末装置に対してもサービスを提供する。
【0014】
好ましくは、通信システムは、n(nは正の整数)個の外部入力装置と、合成装置とをさらに備える。n個の外部入力装置は、2次元通信媒体上に配置される。合成装置は、n個の外部入力装置と接続を確立する。そして、n個の外部入力装置は、入力された情報を前記2次元通信媒体を介して前記端末装置へ送信する。合成装置は、n個の外部入力装置から受信した情報を端末装置へ送信する。端末装置は、自己に入力された情報およびnの外部入力装置から受信した情報を表示装置を介して表示する。
【0015】
また、この発明によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムは、請求項1に記載の通信システムの第2の通信装置において実行されるプログラムであって、受信手段が、2次元通信媒体上に配置された端末装置から接続依頼を受信する第1のステップと、判定手段が、接続依頼の送信元である端末装置が第1の通信装置に対応付けられた端末装置であるか否かを判定する第2のステップと、制御手段が、接続依頼の送信元である端末装置が第1の通信装置に対応付けられた端末装置であると判定されたとき、第2の通信装置へのアクセスを許可するアクセス許可を接続依頼の送信元である端末装置へ送信する第3のステップと、制御手段が、接続依頼の送信元である端末装置が第1の通信装置に対応付けられた端末装置でないと判定されたとき、第2の通信装置へのアクセスを拒否するアクセス拒否を接続依頼の送信元である端末装置へ送信する第4のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0016】
好ましくは、判定手段が、第2のステップにおいて接続依頼の送信元である端末装置が第1の通信装置に対応付けられた端末装置であると判定したとき、接続依頼が個別モードにおいて第2の通信装置へ送信されたか否かを判定する第5のステップと、判定手段が、接続依頼が個別モードにおいて第2の通信装置へ送信されたと第5のステップにおいて判定されたとき、第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供しているか否かを判定する第6のステップをさらにコンピュータに実行させる。そして、制御手段は、第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供していると第6のステップにおいて判定されたとき、第4のステップにおいてアクセス拒否を接続依頼の送信元である端末装置へ送信する。
【0017】
好ましくは、判定手段が、第2のステップにおいて接続依頼の送信元である端末装置が第1の通信装置に対応付けられた端末装置であると判定したとき、接続依頼がグループモードにおいて第2の通信装置へ送信されたか否かを判定する第5のステップと、判定手段が、接続依頼がグループモードにおいて第2の通信装置へ送信されたと前記第5のステップにおいて判定されたとき、第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供しているか否かを判定する第6のステップをさらにコンピュータに実行させる。そして、制御手段は、第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供していると第6のステップにおいて判定されたとき、第4のステップにおいてアクセス許可を接続依頼の送信元である端末装置へ送信する。
【発明の効果】
【0018】
この発明による通信システムにおいては、第2の通信装置は、2次元通信媒体上に配置された端末装置と第1の通信装置とを対応付けて管理する。そして、第2の通信装置は、第1の通信装置に対応付けられた端末装置以外の端末装置に対して自己へのアクセスを拒否する。その結果、第2の通信装置は、第1の通信装置に対応付けられた端末装置に対してだけ、自己へのアクセスを許可する。
【0019】
したがって、この発明によれば、2次元通信媒体上に配置された端末装置がネットワークに接続可能であり、端末装置のネットワークへのアクセスを制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この発明の実施の形態1による通信システムの構成を示す概略図である。
【図2】図1に示す2次元通信シートの斜視図である。
【図3】図2に示す線III−III間における2次元通信シートの断面図である。
【図4】図1に示す端末装置のハードウエアの構成図である。
【図5】図1に示すサーバのハードウエアの構成図である。
【図6】図1に示すAPの構成図である。
【図7】2次元通信シートにおける搬送波の伝搬を示す概念図である。
【図8】クライアントテーブルの構成図である。
【図9】図1に示す通信システムにおける動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9に示す通信動作1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】図9に示す通信動作2の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に示すステップS38の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】通信システムの具体例を示す図である。
【図14】クライアントテーブルの具体例を示す図である。
【図15】実施の形態1による他の通信システムの構成を示す概略図である。
【図16】図15に示すAPの構成図である。
【図17】接続情報管理テーブルの構成図である。
【図18】配置位置情報を検出する動作を説明するためのアクセスポイントにおけるフローチャートである。
【図19】配置位置情報を検出する動作を説明するための端末装置におけるフローチャートである。
【図20】図15に示す通信システムの具体例を示す図である。
【図21】図17に示す接続情報管理テーブルPSTの具体例を示す図である。
【図22】実施の形態2による通信システムの構成を示す概略図である。
【図23】図22に示すサーバのハードウェアの構成図である。
【図24】ステップS38の実施の形態2における詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】実施の形態2による通信システムの具体例を示す図である。
【図26】クライアントテーブルCLTの他の具体例を示す図である。
【図27】実施の形態3による通信システムの構成を示す概略図である。
【図28】図27に示すサーバのバードウェアの構成図である。
【図29】図11に示すステップS38の実施の形態3における詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【図30】実施の形態3による通信システムの具体例を示す図である。
【図31】クライアントテーブルのさらに他の具体例を示す図である。
【図32】実施の形態4による通信システムの構成を示す概略図である。
【図33】キーボードおよびマウスと合成装置との接続処理における合成装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図34】キーボードおよびマウスと合成装置との接続処理におけるキーボードおよびマウスの動作を説明するためのフローチャートである。
【図35】図32に示すプロジェクタが表示する画面の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0022】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による通信システムの構成を示す概略図である。図1を参照して、実施の形態1による通信システム100は、2次元通信シート10と、端末装置20と、カプラ30と、有線ケーブル40,60,80と、アクセスポイント(AP:Access Point)50と、ハブ(HUB)70と、サーバ90とを備える。
【0023】
2次元通信シート10は、平板形状からなる。端末装置20は、たとえば、無線LAN(Local Area Network)用のパーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)からなる。より具体的には、端末装置20は、Bluetooth規格に従って通信を行う通信装置からなる。そして、端末装置20は、2次元通信シート10上に配置される。
【0024】
カプラ30は、2次元通信シート10上に配置され、有線ケーブル40によってAP50に接続される。
【0025】
AP50は、有線ケーブル40によってカプラ30に接続され、有線ケーブル60によってHUB70に接続される。そして、AP50は、コンセント51を有する。
【0026】
HUB70は、有線ケーブル60によってAP50に接続され、有線ケーブル80によってサーバ90に接続される。
【0027】
2次元通信シート10は、端末装置20またはカプラ30から送信された電磁波を伝送波として伝送する。端末装置20は、2次元通信シート10上に配置されると、AP50からのビーコンBconを2次元通信シート10を介して受信し、公知の方法によってAP50との間で通信を確立する。また、端末装置20は、AP50との接続が完了すると、IP(Internet Protocol)アドレスの要求をAP50へ送信し、自己のIPアドレスをAP50から受信する。さらに、端末装置20は、パケットを構成する電磁波を2次元通信シート10を介して送受信する。
【0028】
カプラ30は、2次元通信シート10中から電磁波を受信する。そして、カプラ30は、その受信した電磁波を有線ケーブルにおける電気信号からなるパケットに変換し、その変換したパケットを有線ケーブル40を介してAP50へ送信する。
【0029】
また、カプラ30は、有線ケーブル40を介してAP50からパケットを受信し、その受信したパケットを電磁波に変換し、その変換した電磁波を2次元通信シート10中へ送信する。
【0030】
有線ケーブル40は、カプラ30とAP50との間で電気信号を伝送する。
【0031】
AP50は、コンセント51が電源(図示せず)に接続されると、駆動される。そして、AP50は、有線ケーブル40およびカプラ30を介してビーコンBconを常時送信する。
【0032】
また、AP50は、公知の方法によって端末装置20との間で通信を確立する。さらに、AP50は、端末装置20からのIPアドレス要求に応じて、端末装置20に対してIPアドレスを付与する。
【0033】
さらに、AP50は、カプラ30から有線ケーブル40を介してパケットを受信し、その受信したパケットを有線ケーブル60を介してHUB70へ送信する。
【0034】
HUB70は、有線ケーブル60を介してAP50からパケットを受信し、その受信したパケットを構成する電気信号を復元するとともに、パケットのプリアンブルを元の状態に戻す。そして、HUB70は、復元後のパケットを有線ケーブル80を介してサーバ90へ送信する。
【0035】
また、HUB70は、有線ケーブル80を介してサーバ90からパケットを受信し、その受信したパケットに対して上述した復元等を施し、その復元等を施したパケットを有線ケーブル60を介してAP50へ送信する。
【0036】
サーバ90は、有線ケーブル80を介してパケットを受信し、その受信したパケットに含まれる情報に基づいて、端末装置20を管理するためのクライアントテーブルを作成する。そして、サーバ90は、その作製したクライアントテーブルに基づいて、後述する方法によって、端末装置20の自己へのアクセスを制御する。
【0037】
図2は、図1に示す2次元通信シート10の斜視図である。また、図3は、図2に示す線III−III間における2次元通信シート10の断面図である。
【0038】
図2および図3を参照して、2次元通信シート10は、誘電体部1と、導体部2,3とを含む。誘電体部1は、たとえば、厚みがほぼ一定であるプラスチックまたは発泡材からなり、シート状の形状を有する。
【0039】
導体部2は、たとえば、金属からなり、誘電体部1の一方の一主面にメッシュ状に形成される。この場合、メッシュ状の導体部2によって囲まれる開口部2Aは、正方形の形状を有し、複数の開口部2Aは、2次元通信シート10の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されている。
【0040】
導体部3は、たとえば、金属からなり、誘電体部1の他方の一主面(導体部2が形成された面と反対面)の全面に形成される。
【0041】
メッシュ状の導体部2は、外界とシート状の誘電体部1との相互電磁結合を弱める働きをするので、外界と誘電体部1との電磁結合が十分に弱いと仮定すると、シート状の誘電体部1の内部では、電磁波は、1/(με)1/2で伝搬する。この場合、μは、誘電体部1の透磁率であり、εは、誘電体部1の誘電率である。
【0042】
開口部2Aは、2次元通信シート10の外界における電磁波長よりも短い間隔で配置されているので、各開口部2Aから漏れ出すエバネッセント波も、電磁波長よりも短い空間周期で電磁波位相が変化し、遠方まで伝搬する波動とはならない。
【0043】
この場合の減衰係数は、exp(−(ε/ε−1)1/2(ω/c)z)となる。ここで、εは、外界の誘電率であり、ωは、信号の角周波数であり、cは、外界における光速であり、zは、誘電体部1の導体部2が形成された面からの距離である。
【0044】
したがって、εがそれほど大きくなくても、誘電体部1の薄い膜厚に対して、エバネッセント波のしみ出し領域を波長程度まで小さくすることができる。
【0045】
このように、2次元通信シート10は、電磁波を1/(με)1/2で伝搬させるとともに、その一主面(導体部2が形成された面)からエバネッセント波をしみ出させる。
【0046】
図4は、図1に示す端末装置20のハードウエアの構成図である。なお、端末装置20においては、図4に示すハードウエア上でOS(Operation System)が動作し、そのOS上でアプリケーションが実行される。
【0047】
図4を参照して、端末装置20は、アンテナ21と、送受信部22と、入出力部23と、表示部24と、RAM(Random Access Memory)25と、ROM(Read Only Memory)26と、CPU(Central Processing Unit)27と、バスBS1とを含む。
【0048】
アンテナ21は、送受信部22に接続される。送受信部22、入出力部23、表示部24、RAM25、ROM26、およびCPU27は、バスBS1を介して相互にアクセス可能である。
【0049】
アンテナ21は、送受信部22から受けたパケットを電磁波として送信する。また、アンテナ21は、2次元通信シート10の開口部2Aから漏れ出た電磁波を受信し、その受信した電磁波からなるパケットを送受信部22へ出力する。
【0050】
送受信部22は、公知の方法によってAP50との間で通信を確立する。また、送受信部22は、バスBS1を介してCPU27からパケットを受け、その受けたパケットをアンテナ21へ出力する。さらに、送受信部22は、アンテナ21からパケットを受け、その受けたパケットをバスBS1を介してCPU27へ出力する。
【0051】
入出力部23は、端末装置20のユーザによって入力された情報を受け、その受けた情報をバスBS1を介してCPU27へ出力する。
【0052】
表示部24は、バスBS1を介してCPU27から各種の情報を受け、その受けた各種の情報を表示する。
【0053】
RAM25は、CPU27のワークメモリとして用いられる。ROM26は、プログラムおよびデータ等を記憶する。
【0054】
CPU27は、送受信部22、入出力部23および表示部24を制御する。また、CPU27は、送受信部22がAP50との間で通信を確立すると、AP50の識別子であるSSIDと、端末装置20のIPアドレスと、端末装置20のユーザID(無線LAN上のドメインID)とからなるAP/CL情報を生成し、そのAP/CL情報を含むパケットをサーバ90へ送信する。
【0055】
さらに、CPU27は、上位層のアプリケーション(図示せず)からの要求に応じて、サーバ90へのアクセス要求を生成し、その生成したアクセス要求をバスBS1、送受信部22およびアンテナ21を介して送信する。
【0056】
さらに、CPU27は、サーバ90からのアクセス許可またはアクセス拒否をアンテナ21、送受信部22およびBS1を介して受信する。そして、CPU27は、アクセス拒否を受信すると、アプリケーションから受けたパケットを破棄する。また、CPU27は、アクセス許可を受信すると、サーバ90にアクセスし、各種のサービスを受けるためのプログラムをサーバ90から受信し、その受信したプログラムをROM26に格納する。そして、CPU27は、ROM26に格納したプログラムを読み出して実行する。これによって、端末装置20は、各種のサービスをサーバ90から受ける。
【0057】
図5は、図1に示すサーバ90のハードウエアの構成図である。なお、サーバ90においては、図5に示すハードウエア上でOSが動作し、そのOS上でアプリケーションが実行される。
【0058】
図5を参照して、サーバ90は、送受信部91と、RAM92と、ROM93と、CPU94と、バスBS2とを含む。
【0059】
送受信部91は、有線ケーブル80に接続される。そして、送受信部91、RAM92、ROM93およびCPU94は、バスBS2を介して相互にアクセス可能である。
【0060】
送受信部91は、有線ケーブル80を介してパケットを受信し、その受信したパケットをバスBS2を介してCPU94へ出力する。また、送受信部94は、バスBS2を介してCPU94からパケットを受け、その受けたパケットを有線ケーブル80を介して送信する。
【0061】
RAM92は、CPU94のワークメモリとして機能する。ROM93は、プログラム、データおよび各種の情報等を記憶する。
【0062】
CPU94は、上位層のアプリケーションからパケットを受け、その受けたパケットをバスBS2を介して送受信部91へ出力する。また、CPU94は、バスBS2を介して送受信部91から受ける。そして、CPU94は、その受けたパケットがAP/CL情報を含む場合、AP/CL情報に基づいてクライアントテーブルを作成するとともに、その作成したクライアントテーブルをROM93に格納する。一方、CPU94は、送受信部91から受けたパケットが通常のデータを含む場合、その受けたパケットを上位層のアプリケーションへ出力する。
【0063】
さらに、CPU94は、端末装置20からのアクセス要求を受信すると、ROM93に格納されたクライアントテーブルを読み出し、その読み出したクライアントテーブルに基づいて、後述する方法によって、端末装置20のサーバ90へのアクセスを許可するか否かを判定する。
【0064】
そして、CPU94は、端末装置20のサーバ90へのアクセスを許可すると判定したとき、アクセス許可を生成し、その生成したアクセス許可をバスBS2および送受信部91を介して送信する。
【0065】
一方、CPU94は、端末装置20のサーバ90へのアクセスを許可しないと判定したとき、アクセス拒否を生成し、その生成したアクセス拒否をバスBS2および送受信部91を介して送信する。
【0066】
さらに、CPU94は、アクセス許可を送信した場合、各種のサービスを実行するためのプログラムをバスBS2および送受信部91を介して送信する。
【0067】
図6は、図1に示すAP50の構成図である。図6を参照して、AP50は、無線制御部52と、有線制御部53と、中央処理部54とを含む。
【0068】
無線制御部52は、有線ケーブル40を介してカプラ30からパケットを受信し、その受信したパケットを中央処理部54へ出力する。また、無線制御部52は、パケットおよびビーコンBcon等を中央処理部54から受け、その受けたパケットおよびビーコンBcon等を有線ケーブル40およびカプラ30を介して送信する。
【0069】
有線制御部53は、中央処理部54からパケットを受け、その受けたパケットを有線ケーブル60を介してHUB70へ送信する。また、有線制御部53は、有線ケーブル60を介してHUB70からパケットを受信し、その受信したパケットを中央処理部54へ出力する。
【0070】
中央処理部54は、常時、ビーコンBconを生成し、その生成したビーコンBconを無線制御部52へ出力する。また、中央処理部54は、IPアドレス要求を無線制御部52から受け、その受けたIPアドレス要求に応じて、IPアドレスを生成し、その生成したIPアドレスを無線制御部52へ出力する。
【0071】
さらに、中央処理部54は、無線制御部52からパケットを受け、その受けたパケットの送信元のアドレスを自己のアドレスに変更する。そして、中央処理部54は、その送信元を変更したパケットを有線制御部53へ出力する。
【0072】
さらに、中央処理部54は、有線制御部53からパケットを受け、その受けたパケットの送信先のアドレスを端末装置20のアドレスに変更する。そして、中央処理部54は、その送信先を変更したパケットを無線制御部52へ出力する。
【0073】
図7は、2次元通信シート10における搬送波の伝搬を示す概念図である。図1に示す端末装置20およびカプラ30が2次元通信シート10上に配置される。この場合、カプラ30が2次元通信シート10の開口部2Aに接する。
【0074】
端末装置20がアンテナ21から電磁波を送信すると、その送信された電磁波は、2次元通信シート10の開口部2Aから誘電体部1へ入り、誘電体部1中を矢印ARW1の方向へ伝搬する。
【0075】
そして、カプラ30は、誘電体部1中を伝搬して来た電磁波を開口部2Aを介して受信する。
【0076】
また、カプラ30は、電磁波を2次元通信シート10の開口部2Aを介して誘電体部1へ送信すると、その送信された電磁波は、誘電体部1中を矢印ARW2の方向へ伝搬する。そして、誘電体部1中を伝搬した電磁波は、端末装置20の近傍の開口部2Aから2次元通信シート10外へ漏れ、空気中を伝搬する。そうすると、端末装置20は、その空気中を伝搬する電磁波をアンテナ21によって受信する。
【0077】
このように、端末装置20とカプラ30との間では、電磁波は、主に2次元通信シート10を介して送受信される。
【0078】
図8は、クライアントテーブルの構成図である。図8を参照して、クライアントテーブルCLTは、AP−SSIDと、モードと、許可IPと、ポート番号と、ユーザIDと、マスタと、最終接続時刻とを含む。
【0079】
AP−SSID、モード、許可IP、ポート番号、ユーザID、マスタ、および最終接続時刻は、相互に対応付けられる。
【0080】
AP−SSIDは、AP50の識別子からなる。モードは、“person”または“group”からなる。“person”は、端末装置20が単独でサーバ90へアクセスしているモードを意味する。また、“group”は、端末装置20がグループでサーバ90へアクセスしているモードを意味する。なお、端末装置20が単独でサーバ90へアクセスするか、グループでサーバ90へアクセスするかは、予め、サーバ90に設定されている。
【0081】
許可IPは、サーバ90へのアクセスを許可された端末装置のIPアドレスからなる。ポート番号は、端末装置20のポート番号からなる。ユーザIDは、端末装置20のユーザのIDからなる。マスタは、“1”または“0”からなる。そして、“1”は、サーバ90へのアクセスが許可されていることを意味し、“0”は、サーバ90へのアクセスが拒否されていることを意味する。最終接続時刻は、端末装置20が最後にサーバ90へアクセスしたときの時刻からなる。
【0082】
図9は、図1に示す通信システム100における動作を説明するためのフローチャートである。図9を参照して、AP50は、2次元通信シート10を介して、常時、ビーコンBconを送信する(ステップS1)。
【0083】
そして、端末装置20は、2次元通信シート10に配置されると、2次元通信シート10を介してビーコンBconを受信し、AP50を認識する(ステップS2)。
【0084】
そうすると、端末装置20は、AP50へ接続し(ステップS3)、AP50との間でMAC(Media Access Control)層の通信接続を確立する(ステップS4)。
【0085】
その後、端末装置20は、IPアドレスを要求し(ステップS5)、端末装置20のIPアドレスをAP50から取得する(ステップS6)。
【0086】
引き続いて、端末装置20は、AP50との間でIP層の通信接続を確立する(ステップS7)。
【0087】
なお、ステップS4およびステップS7における通信接続の確立は、公知の方法によって行われる。
【0088】
端末装置20は、2次元通信シート10を介してAP50との間で通信を確立すると、AP50を介してサーバ90にアクセスし、サーバ90との間で通信を行う。この場合、端末装置20は、通信動作1を行い(ステップS8)、AP50は、通信動作2を行う(ステップS9)。
【0089】
より具体的には、端末装置20は、AP/CL情報を生成して送信する。すなわち、端末装置20は、接続依頼を送信する(ステップS81)。
【0090】
そして、サーバ90は、AP/CL情報を受信し(ステップS91)、クライアントテーブルCLTを検索および更新する(ステップS92)。その後、サーバ90は、クライアントテーブルCLTに基づいて、端末装置20に対して自己へのアクセスを許可するか否かを後述する方法によって判定する。
【0091】
サーバ90は、端末装置20に対して自己へのアクセスを許可すると判定したとき、アクセス許可を送信する(ステップS93)。そして、端末装置20は、アクセス許可を受信する(ステップS82)。
【0092】
そうすると、端末装置20およびサーバ90は、アプリケーションを用いた通信を行うとともに(ステップS101)、生存確認通信を行う(ステップS102)。
【0093】
一方、サーバ90は、端末装置20に対して自己へのアクセスを許可しないと判定したとき、アクセス拒否を送信する(ステップS94)。そして、端末装置20は、アクセス拒否を受信する(ステップS83)。その後、端末装置20は、定期的に、接続依頼(=AP/CL情報)を送信する(ステップS84)。
【0094】
また、端末装置20は、通常の接続依頼を送信し(ステップS85)、サーバ90は、パケットを無視する(ステップS95)。その後、端末装置20は、タイムアウトを検知し(ステップS86)、通信動作が終了する。
【0095】
図10は、図9に示す通信動作1の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、一連の動作が開始されると、端末装置20のCPU27は、上位層のアプリケーションからのネットワーク通信の要求を待つ(ステップS11)。
【0096】
そして、端末装置20のCPU27は、アプリケーションからネットワーク通信の要求を受信する(ステップS12)。そうすると、端末装置20のCPU27は、AP50の識別子であるAP−SSID、端末装置20のIPアドレスIPadd_20および端末装置20のユーザID(たとえば、メンバー:membar)をROM26から読み出し、AP−SSID、IPアドレスIPadd_20およびユーザIDからなるAP/CL情報を生成する。
【0097】
なお、AP−SSIDは、ビーコンBconから取得されてROM26に格納されている。また、IPアドレスIPadd_20は、端末装置20とAP50との間の通信確立の過程においてAP50から端末装置20へ送信され(図9のステップS6参照)、ROM26に格納されている。さらに、ユーザIDは、予め、端末装置20のROM26に格納されている。したがって、端末装置20のCPU27は、AP−SSID、IPアドレスIPadd_20およびユーザIDを容易に取得できる。
【0098】
端末装置20のCPU27は、AP/CL情報を生成すると、その生成したAP/CL情報をデータ部に含むIPパケットを生成する(ステップS13)。そして、端末装置20のCPU27は、その生成したIPパケットを送受信部22およびアンテナ21を介して送信する(ステップS14)。
【0099】
端末装置20のCPU27は、内蔵したタイマーをIPパケットの送信と同時に起動し、ACK待ちの状態となる(ステップS15)。
【0100】
そして、端末装置20のCPU27は、タイマーで計測した一定時間内にACKを受信しなかったか否かを判定することによって、タイムアウトまたはエラーか否かを判定する(ステップS16)。
【0101】
ステップS16において、タイムアウトまたはエラーであると判定されたとき、端末装置20のCPU27は、通常のIPパケットを生成し、その生成した通常のIPパケットを送受信部22およびアンテナ21を介して送信する(ステップS17)。
【0102】
そして、端末装置20のCPU24は、上述した方法によって、タイムアウトまたはエラーであるか否かを判定する(ステップS18)。
【0103】
ステップS18において、タイムアウトまたはエラーでないと判定されると、端末装置20のCPU27は、サーバ90をアクセス制御されていないサーバとして通信を行う(ステップS19)。その後、一連の動作は、ステップS11へ戻る。
【0104】
一方、ステップS18において、タイムアウトまたはエラーであると判定されると、端末装置20は、サーバ90からアクセス拒否をサーバ90から受信する(ステップS20)。そして、端末装置20のCPU27は、ネットワーク通信の要求元(=上位層のアプリケーション)へエラーを出力し、復帰する(ステップS21)。
【0105】
一方、ステップS16において、タイムアウトまたはエラーでないと判定されたとき、端末装置20のCPU27は、アクセス許可をサーバ90から受信する(ステップS22)。そして、端末装置20のCPU27は、サーバ90をアクセス制御されているサーバとして通信を行う(ステップS23)。
【0106】
その後、端末装置20のCPU27は、監視スレッドが起動済みであるか否かを判定する(ステップS24)。
【0107】
ステップS24において、監視スレッドが起動済みであると判定されたとき、一連の動作は、ステップS11へ戻る。
【0108】
一方、ステップS24において、監視スレッドが起動済みでないと判定されたとき、端末装置20のCPU27は、監視スレッドが起動する(ステップS25)。
【0109】
その後、一連の動作は、ステップS11へ戻り、上述したステップS11〜ステップS25が実行されるとともに、それに並行してステップS26〜ステップS28が実行される。
【0110】
すなわち、端末装置20のCPU27は、タイマーを起動し(ステップS26)、生存パケットを生成して送信する(ステップS27)。そして、端末装置20のCPU27は、上述した方法によって、タイムアウトまたはエラーであるか否かを判定する(ステップS28)。
【0111】
ステップS28において、タイムアウトまたはエラーでないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS26へ戻る。
【0112】
一方、ステップS28において、タイムアウトまたはエラーであると判定されたとき、またはステップS21の後、一連の動作を終了する。
【0113】
図11は、図9に示す通信動作2の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図11を参照して、一連の動作が開始されると、サーバ90のCPU94は、IPパケットの受信を待つ状態となる(ステップS31)。
【0114】
そして、サーバ90のCPU94は、IPパケットを送受信部91を介して端末装置20から受信し、その受信したIPパケットのデータ部からAP/CL情報を取得する(ステップS32)。
【0115】
その後、サーバ90のCPU94は、その取り出した情報がAP/CL情報であるか否かを判定する(ステップS33)。
【0116】
ステップS33において、取り出した情報がAP/CL情報でないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS31へ戻る。
【0117】
一方、ステップS33において、取り出した情報がAP/CL情報であると判定されたとき、サーバ90のCPU94は、ROM93からクライアントテーブルCLTを読み出し、その読み出したクライアントテーブルCLTに、その取り出したAP/CL情報が登録されているか否かを検索する(ステップS34)。
【0118】
その後、サーバ90のCPU94は、その検索結果に基づいて、取り出したAP/CL情報が新規であるか否かを判定する(ステップS35)。この場合、サーバ90のCPU94は、取り出したAP/CL情報がクライアントテーブルCLTに登録されていなければ、その取り出したAP/CL情報が新規であると判定する。一方、サーバ90のCPU94は、取り出したAP/CL情報がクライアントテーブルCLTに登録されていれば、その取り出したAP/CL情報が新規でないと判定する。
【0119】
ステップS35において、取り出したAP/CL情報が新規であると判定されたとき、サーバ90のCPU94は、その取り出したAP/CL情報をクライアントテーブルCLTに追加してクライアントテーブルCLTを更新する(ステップS36)。
【0120】
一方、ステップS35において、取り出したAP/CL情報が新規でないと判定されたとき、サーバ90のCPU94は、IPパケットを受信した時刻によってクライアントテーブルCLTの最終接続時刻を更新する(ステップS37)。
【0121】
そして、ステップS36またはステップS37の後、サーバ90のCPU94は、クライアントテーブルCLTに基づいて、サーバ90へのアクセスを許可するか否かを判定する(ステップS38)。
【0122】
その後、サーバ90のCPU94は、監視スレッドを起動する(ステップS39)。そして、サーバ90のCPU94は、監視パケットを受信したか否かを判定する(ステップS40)。
【0123】
ステップS40において、監視パケットを受信しなかったと判定されたとき、サーバ90のCPU94は、端末装置20が利用するサービス用のIPパケットを作成し(ステップS41)、その作成したIPパケットを送信する(ステップS42)。
【0124】
一方、ステップS40において、監視パケットを受信したと判定されたとき、一連の動作は、ステップS44へ移行する。
【0125】
ステップS39における監視スレッドの起動後、ステップS40〜ステップS42に並行してステップS43〜ステップS46が実行される。
【0126】
すなわち、ステップS39の後、サーバ90のCPU94は、内蔵したタイマーを起動する(ステップS43)。そして、サーバ90のCPU94は、クライアントテーブルCLTの最終接続時刻を確認し(ステップS44)、タイムアウトまたはエラーであるか否かを判定する(ステップS45)。
【0127】
ステップS45において、タイムアウトまたはエラーでないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS43へ戻る。
【0128】
一方、ステップS45において、タイムアウトまたはエラーであると判定されたとき、サーバ90のCPU94は、クライアントテーブルCLTにおいて、端末装置20に関するエントリーを削除し、クライアントテーブルCLTを更新する(ステップS46)。
【0129】
そして、ステップS42またはステップS46の後、一連の動作は、終了する。
【0130】
図12は、図11に示すステップS38の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、図11に示すステップS36またはステップS37の後、サーバ90のCPU94は、クライアントテーブルCLTを参照して、モードが“person”であるか否かを判定する(ステップS381)。
【0131】
ステップS381において、モードが“person”であると判定されたとき、サーバ90のCPU94は、接続依頼を送信した端末装置がアクセスを許可しているAP50に対応付けられた端末装置であるか否かをさらに判定する(ステップS382)。
【0132】
ステップS382において、接続依頼を送信した端末装置がアクセスを許可しているAP50に対応付けられた端末装置であると判定されたとき、サーバ90のCPU94は、アクセス許可を生成し、その生成したアクセス許可を端末装置20へ送信する(ステップS383)。
【0133】
一方、ステップS382において、接続依頼を送信した端末装置がアクセスを許可しているAP50に対応付けられた端末装置でないと判定されたとき、またはステップS381において、モードが“person”でないと判定されたとき、サーバ90のCPU94は、アクセス拒否を生成し、その生成したアクセス拒否を端末装置20へ送信する(ステップS384)。
【0134】
そして、ステップS383またはステップS384の後、一連の動作は、図11に示すステップS39へ移行する。
【0135】
図13は、通信システム100の具体例を示す図である。また、図14は、クライアントテーブルCLTの具体例を示す図である。図13に示す通信システム100−1においては、端末装置20は、4個の端末装置20A,20B,20C,20Dからなる。
【0136】
そして、端末装置20A,20B,20C,20Dの各々は、図4に示す端末装置20と同じ構成からなる。
【0137】
通信システム100−1においては、端末装置20A,20B,20Cは、AP50に対応付けられた端末装置であり、端末装置20Dは、AP50以外のアクセスポイントに対応付けられた端末装置である。そして、サーバ90は、AP50に対応付けられた端末装置20A,20B,20Cに対して自己へのアクセスを許可し、AP50に対応付けられていない端末装置20Dに対して自己へのアクセスを禁止する。
【0138】
端末装置20Aは、2次元通信シート10上に配置されると、上述した方法によってAP50との間で通信を確立し(図9のステップS1〜ステップS7参照)、AP50のAP−SSID=ABCDE0と、端末装置20AのIPアドレスである192.168.04と、ユーザID=buchoとからなるAP/CL情報(=接続依頼)=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]を2次元通信シート10を介して送信する(図10のステップS13,S14参照)。
【0139】
そうすると、AP50は、2次元通信シート10およびカプラ30を介してAP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]を受信し、その受信したAP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]をサーバ90へ送信する。
【0140】
サーバ90は、AP50からAP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]を受信し、その受信したAP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]がクライアントテーブルCLT1に既に登録されているか否かを検索する(図11のステップS34参照)。
【0141】
AP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]がクライアントテーブルCLT1に既に登録されていない場合、サーバ90は、AP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]をクライアントテーブルCLT1の第1行目に追加してクライアントテーブルCLT1を更新する(図11のステップS36参照)。この場合、マスタには、“0”が格納されている。
【0142】
そして、サーバ90は、クライアントテーブルCLT1を参照して、モードが“person”であり、IPアドレス=192.168.0.4がAP50のAP−SSID=ABCDE0に対応付けられて登録されていることを検知する。
【0143】
そうすると、サーバ90は、端末装置20Aに対して、自己へのアクセスを許可すると判定し、アクセス許可を生成して端末装置20Aへ送信する(図12のステップS381の“YES”→ステップS382の“YES”→ステップS383参照)。そして、サーバ90は、クライアントテーブルCLT1のAP−SSID=ABCDE0に対応するマスタの欄に“1”を登録する。
【0144】
一方、AP/CL情報=[ABCDE0/192.168.0.4/bucho]がクライアントテーブルCLT1に既に登録されている場合、サーバ90は、クライアントテーブルCLT1を参照して、モードが“person”であり、IPアドレス=192.168.0.4がAP50のAP−SSID=ABCDE0に対応付けられて登録されていることを検知する。その後、サーバ90は、上述した動作と同じ動作によって、アクセス許可を端末装置20Aへ送信する。
【0145】
サーバ90は、端末装置20B(IPアドレス=192.168.0.3)および端末装置20C(IPアドレス=192.168.0.1)からの接続依頼に対しても、端末装置20Aの場合と同様の動作によって、アクセス許可を端末装置20B,20Cへ送信する。
【0146】
一方、サーバ90は、AP/CL情報=[ABCDE2/192.168.0.7/bugaisha]を端末装置20Dから新たに受信した場合、AP/CL情報=[ABCDE2/192.168.0.7/bugaisha]をクライアントテーブルCLT1に登録する。この場合、ABCDE2に対応するマスタの欄には、“0”が格納されている。
【0147】
そして、サーバ90は、クライアントテーブルCLT1を参照して、モードが“person”であるが、IPアドレス=192.168.0.7がAP50のAP−SSID=ABCDE0以外のABCDE2に対応付けられて登録されていることを検知する。
【0148】
そうすると、サーバ90は、端末装置20Dに対して、自己へのアクセスを拒否すると判定し、アクセス拒否を生成して端末装置20Dへ送信する(図12のステップS381の“YES”→ステップS382の“NO”→ステップS384参照)。そして、サーバ90は、クライアントテーブルCLT1のAP−SSID=ABCDE2に対応するマスタの欄に格納された“0”を維持する(クライアントテーブルCLT1の第4行目参照)。
【0149】
このように、サーバ90は、クライアントテーブルCLT1を参照して、AP50に対応付けられた端末装置20A,20B,20Cに対して自己へのアクセスを許可すると判定し、AP50以外のアクセスポイントに対応付けられた端末装置20Dに対しては自己へのアクセスを拒否する。
【0150】
したがって、端末装置のネットワークへのアクセスを制御できる。
【0151】
サーバ90からアクセスを許可された端末装置20A,20B,20Cのユーザは、端末装置20A,20B,20Cを用いてサーバ90へアクセスし、たとえば、SMBというソフトウェアを用いて端末装置20A,20B,20C間で相互にファイルを共有する。
【0152】
また、端末装置20A,20B,20Cのユーザは、たとえば、MigoSyncというソフトウェアを用いて端末装置20A,20B,20C間でファイルを同期させる。
【0153】
さらに、端末装置20A,20B,20Cのユーザは、端末装置20A,20B,20Cを用いてサーバ90へアクセスして会議用アプリケーションを開始し、端末装置20A,20B,20Cを用いて相互に会議する。この場合、たとえば、端末装置20Aのユーザが端末装置20B,20Cのユーザへ自己の意見を送信する場合、端末装置20Aは、送信先をAP50とするパケットを生成し、その生成したパケットを2次元通信シート10を介してAP50へ送信し、AP50は、カプラ30を介して端末装置20Aからパケットを受信し、その受信したパケットの送信先をブロードキャストアドレスに設定してパケットを2次元通信シート10を介して端末装置20B,20Cへ送信する。そして、端末装置20B,20Cは、2次元通信シート10を介してパケットを受信し、端末装置20Aのユーザの意見を取得する。
【0154】
端末装置20B,20Cのユーザも、端末装置20Aのユーザと同様にして自己の意見を送信する。
【0155】
このように、端末装置20A,20B,20Cは、AP50を介して相互にパケットを送受信し、会議用アプリケーションを実行する。
【0156】
さらに、端末装置20A,20B,20Cのユーザは、端末装置20A,20B,20Cを用いてデータのバックアップを行う。たとえば、端末装置20A,20B,20Cが同じデータを保持している場合に、端末装置20Aが他の場所へ移動し、新しいデータを取得して戻る。そして、端末装置20Aは、2次元通信シート10上に配置されると、上述した方法によって、サーバ90からアクセスを許可され、サーバ90にアクセスしてバックアップ用のアプリケーションを実行する。
【0157】
そうすると、端末装置20Aは、他の場所へ移動する前に保持していたデータと、戻ったときに保持しているデータとの差分を演算し、その演算した差分を送信先をAP50とするパケットに含めて2次元通信シート10を介してAP50へ送信する。そして、AP50は、その差分を含むパケットを2次元通信シート10を介して端末装置20B,20Cへ送信し、端末装置20B,20Cは、その差分を含むパケットを2次元通信シート10を介して受信し、その差分を記憶する。これによって、端末装置20A,20B,20Cは、相互に同じデータを保持する。
【0158】
端末装置20B,20Cが新しいデータを取得した場合も、同様にしてAP50を介して他の2個の端末装置へ新しいデータが送信され、端末装置20A,20B,20Cは、同じデータを保持する。
【0159】
このように、端末装置20A,20B,20Cは、サーバ90によってアクセスを許可されると、各種のアプリケーションを実行する。
【0160】
図15は、実施の形態1による他の通信システムの構成を示す概略図である。実施の形態1による通信システムは、図15に示す通信システム100Aであってもよい。図15を参照して、通信システム100Aは、図1に示す通信システム100のカプラ30をカプラ31〜33に代え、有線ケーブル40を有線ケーブル41〜43に代え、AP50をAP50Aに代え、有線ケーブル55、信号線56および切替器110を追加したものであり、その他は、通信システム100と同じである。
【0161】
カプラ31〜33は、所定の間隔で2次元通信シート10上に配置される。有線ケーブル41〜43は、それぞれ、カプラ31〜33を切替器110に接続する。有線ケーブル55は、切替器110をAP50Aに接続される。信号線56は、AP50Aおよび切替器110に接続される。
【0162】
切替器110は、AP50Aからの制御に従ってカプラ31〜33の各々をオン/オフする。AP50Aは、カプラ31〜33によって受信された信号の受信信号強度RSSIに基づいて、後述する方法によって端末装置20の位置を検出し、その検出した位置を保持する。
【0163】
AP50Aは、その他、AP50と同じ機能を果たす。
【0164】
図16は、図15に示すAP50Aの構成図である。図16を参照して、AP50Aは、図6に示すAP50の中央処理部54を中央処理部54Aに代えたものであり、その他は、AP50と同じである。
【0165】
AP50Aにおいては、無線制御部52は、有線ケーブル55によって切替器110に接続される。また、中央処理部54Aは、信号線56によって切替器110に接続される。
【0166】
中央処理部54Aは、端末装置20の位置を検出するとき、カプラ31〜33のオン/オフを切り替えるように切替器110を制御する。
【0167】
また、中央処理部54Aは、カプラ31〜33のID_31〜ID_33を予め保持している。そして、中央処理部54Aは、カプラ31〜33によって受信された信号の受信信号強度RSSI_31,RSSI_32,RSSI_33を無線制御部52から受け、その受けた受信信号強度RSSI_31,RSSI_32,RSSI_33から最大の受信信号強度RSSI_MAXを検出する。その後、中央処理部54Aは、その最大の受信信号強度RSSI_MAXが得られたカプラ(カプラ31〜33のいずれか)のIDを端末装置20の位置情報として検出する。そして、中央処理部54Aは、その検出した位置情報を接続情報管理テーブルに記憶する。
【0168】
さらに、中央処理部54Aは、他の端末装置のMACアドレスの送信要求を端末装置20から受信すると、接続情報管理テーブルを参照して、他の端末装置のMACアドレスを検出する。そして、中央処理部54Aは、その検出したMACアドレスを端末装置20へ送信する。
【0169】
図17は、接続情報管理テーブルの構成図である。図17を参照して、接続情報管理テーブルPSTは、AP−SSIDと、MACアドレスと、カプラのIDとからなる。AP−SSID、MACアドレスおよびカプラのIDは、相互に対応付けられる。
【0170】
MACアドレスは、AP50Aに対応付けられた端末装置のMACアドレスからなる。カプラのIDは、カプラ31〜33のいずれかのIDからなる。
【0171】
図18は、配置位置情報を検出する動作を説明するためのアクセスポイントにおけるフローチャートである。
【0172】
図18を参照して、AP50Aの中央処理部54Aは、一定期間、無線制御部52から信号を受けないことを検知することによって、無線通信がアイドル状態であることを検出すると(ステップS51)、位置検出の対象となる端末装置20のIPアドレスIPadd_20を設定する(ステップS52)。
【0173】
そして、AP50Aの中央処理部54Aは、全てのカプラ31〜33に対する受信信号強度RSSIを保持しておくレジスタ(中央処理部54Aに内蔵されている)を初期化する(ステップS53)。
【0174】
その後、AP50Aの中央処理部54Aは、全てのカプラ31〜33をオフするように信号線56を介して切替器110を制御し、切替器110は、全てのカプラ31〜33をオフする(ステップS54)。
【0175】
そして、AP50Aの中央処理部54Aは、全ての受信信号強度RSSIを取得済みであるか否かを判定する(ステップS55)。
【0176】
ステップS55において、全ての受信信号強度RSSIを取得済みでないと判定されたとき、AP50Aの中央処理部54Aは、比較用の受信信号強度RSSIを未取得なカプラ(カプラ31〜33のいずれか)を選択する(ステップS56)。
【0177】
その後、AP50Aの中央処理部54Aは、選択したカプラをオンするように信号線56を介して切替器110を制御し、切替器110は、中央処理部54Aによって選択されたカプラをオンする(ステップS57)。
【0178】
引き続いて、AP50Aの中央処理部54Aは、一定期間、無線制御部52から信号を受けないことを検知することによって、無線通信がアイドル状態であることを検出すると(ステップS58)、測定用パケットの送信要求を生成して無線制御部52へ出力する。そして、AP50Aの無線制御部52は、測定用パケットの送信要求を中央処理部54Aから受け、その受けた測定用パケットの送信要求を有線ケーブル55、切替器110、およびオンされたカプラを介して送信する(ステップS59)。
【0179】
その後、AP50Aの中央処理部54Aは、測定用パケットを受信したか否かを判定する(ステップS60)。
【0180】
ステップS60において、測定用パケットを受信しなかったと判定されたとき、一連の動作は、ステップS58へ戻る。
【0181】
一方、ステップS60において、測定用パケットを受信したと判定されたとき、AP50Aの中央処理部54Aは、測定した受信信号強度RSSIをレジスタに記録する(ステップS61)。その後、一連の動作は、ステップS55へ移行する。
【0182】
ステップS55において、全ての受信信号強度RSSIを取得済みと判定されると、AP50Aの中央処理部54Aは、信号線56を介して全てのカプラ31〜33をオンするように切替器110を制御し、切替器110は、全てのカプラ31〜33をオンする(ステップS62)。
【0183】
そして、AP50Aの中央処理部54Aは、比較用の受信信号強度RSSIが最大となるカプラ(カプラ31〜33のいずれか)を検出し(ステップS63)、その検出したカプラのIDを接続情報管理テーブルPSTに記録する(ステップS64)。これによって、AP50Aにおける動作が終了する。
【0184】
図19は、配置位置情報を検出する動作を説明するための端末装置におけるフローチャートである。
【0185】
図19を参照して、一連の動作が開始されると、端末装置20のCPU27は、2次元通信シート10を介して測定用パケットの送信要求を受信したか否かを判定する(ステップS71)。
【0186】
そして、端末装置20のCPU27は、測定用パケットの送信要求を受信すると、測定用パケットを生成し、その生成した測定用パケットを2次元通信シート10を介して送信する(ステップS72)。これによって、端末装置20における動作が終了する。
【0187】
図20は、図15に示す通信システム100Aの具体例を示す図である。また、図21は、図17に示す接続情報管理テーブルPSTの具体例を示す図である。
【0188】
通信システム100A−1においては、端末装置20は、端末装置20A,20B,20Cからなる。
【0189】
そして、端末装置20A,20B,20Cは、それぞれ、カプラ32,31,33の近くに配置されている。
【0190】
端末装置20Aが測定用パケットを2次元通信シート10を介して送信すると(図19のステップS72参照)、AP50Aは、測定用パケットをカプラ31〜33によって受信したときの受信信号強度RSSI_31〜RSSI_33を検出する(図18のステップS56〜S61参照)。そして、AP50Aは、3個の受信信号強度RSSI_31〜RSSI_33の中から最大である受信信号強度RSSI_32を検出し、その検出した受信信号強度RSSI_32が得られたときのカプラ32のID(=ID_32)を検出する。
【0191】
そうすると、AP50Aは、自己のAP−SSID=ABCDE0、端末装置20AのMACアドレスMACadd_20AおよびID_32を相互に対応付けて接続情報管理テーブルPST1に登録する。
【0192】
AP50Aは、同様にして、端末装置20Bに対して、自己のAP−SSID=ABCDE0、端末装置20BのMACアドレスMACadd_20BおよびID_31を相互に対応付けて接続情報管理テーブルPST1に登録するとともに、端末装置20Cに対して、自己のAP−SSID=ABCDE0、端末装置20CのMACアドレスMACadd_20CおよびID_33を相互に対応付けて接続情報管理テーブルPST1に登録する(図21参照)。
【0193】
端末装置20A,20B,20Cのユーザは、たとえば、会議用アプリケーションを実行している場合、特定の相手にだけ、自己の意見を送信した場合もある。たとえば、端末装置20Bのユーザは、端末装置20Cのユーザにだけ自己の意見を送信したい場合もある。
【0194】
この場合、端末装置20Bは、端末装置20Cのアドレスを知らない。そこで、端末装置20BのCPU27は、カプラ33の近くに配置された端末装置20Cのアドレスの送信要求をAP50Aへ送信する。
【0195】
そして、AP50Aの中央処理部54Aは、アドレスの送信要求を無線制御部52から受け、その受けたアドレスの送信要求に応じて、接続情報管理テーブルPST1を参照して、カプラ33に対応付けられたMACアドレスMACadd_20Cを検出する。
【0196】
そうすると、AP50Aの中央処理部54Aは、有線ケーブル41およびカプラ31を介してMACアドレスMACadd_20Cを端末装置20Bへ送信する。
【0197】
端末装置20BのCPU27は、2次元通信シート10を介してMACアドレスMACadd_20Cを受信し、その受信したMACアドレスMACadd_20Cを用いて意見を含むパケットを送信する。
【0198】
AP50Aは、端末装置20Bから送信されたパケットを有線ケーブル43およびカプラ33によって端末装置20Cへ中継する。そして、端末装置20CのCPU27は、端末装置20Bからのパケットを受信し、その受信したパケットに含まれる意見をアプリケーションへ出力する。これによって、端末装置20Cのユーザは、端末装置20Bのユーザの意見を取得する。
【0199】
このように、各端末装置20A,20B,20Cの配置位置を図18に示すフローチャートに従って検出し、その検出した配置位置を接続情報管理テーブルPSTに登録しておくことによって、会議用アプリケーションにおいて、特定の相手とだけ意見を交換できる。
【0200】
なお、実施の形態1による通信システムは、通信システム100,100AにおいてHUB70を削除したものであってもよい。
【0201】
[実施の形態2]
図22は、実施の形態2による通信システムの構成を示す概略図である。図22を参照して、実施の形態2による通信システム100Bは、図1に示す通信システム100のサーバ90をサーバ90Aに代えたものであり、その他は、通信システム100と同じである。
【0202】
サーバ90Aは、2次元通信シート10上に配置された端末装置20に対してアクセスを許可しているときに、2次元通信シート10上に配置された他の端末装置から接続依頼を受信したとき、他の端末装置に対してアクセスを拒否する。
【0203】
サーバ90Aは、その他、サーバ90と同じ機能を果たす。
【0204】
図23は、図22に示すサーバ90Aのハードウェアの構成図である。図23を参照して、サーバ90Aは、図5に示すサーバ90のCPU94をCPU94Aに代えたものであり、その他は、サーバ90と同じである。
【0205】
CPU94Aは、2次元通信シート10上に最初に配置された端末装置20から接続依頼を受信すると、実施の形態1における方法と同じ方法によって端末装置20に対してアクセスを許可する。そして、CPU94Aは、各種のアプリケーションを端末装置20に提供する。
【0206】
その後、CPU94Aは、2次元通信シート10上に配置された他の端末装置から接続依頼を受信すると、アクセスを許可している端末装置20が存在するか否かを判定する。そして、CPU94Aは、アクセスを許可している端末装置20が存在すると判定したとき、他の端末装置に対してアクセスを拒否する。一方、CPU94Aは、アクセスを許可している端末装置20が存在しないと判定したとき、他の端末装置に対してアクセスを許可する。
【0207】
CPU94Aは、その他、CPU94と同じ機能を果たす。
【0208】
端末装置20およびサーバ90Aは、図9に示すフローチャートに従って通信を行なう。そして、端末装置20は、図10に示すフローチャートに従って図9に示すステップS8の詳細な動作を行なう。また、サーバ90Aは、図11に示すフローチャートに従って図9に示すステップS9の詳細な動作を行なう。
【0209】
この場合、サーバ90Aは、図12に示すフローチャートと異なるフローチャートに従って図11に示すステップS38のアクセス許可判定処理を実行する。
【0210】
図24は、ステップS38の実施の形態2における詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図24に示すフローチャートは、図12に示すフローチャートにステップS385を追加したものであり、その他は、図12に示すフローチャートと同じである。
【0211】
図24を参照して、図11に示すステップS36またはステップS37の後、サーバ90AのCPU94Aは、上述したステップS381,S382を順次実行する。
【0212】
そして、ステップS382において、接続依頼を送信した端末装置がアクセスを許可しているAP50に対応付けられた端末装置であると判定されると、サーバ90AのCPU94Aは、アクセスを許可している端末装置が存在するか否かを判定する(ステップS385)。より具体的には、サーバ90AのCPU94Aは、クライアントテーブルCLTにおいて、AP50の識別子(=ABCDE0)に対応するマスタの欄に“1”が格納された端末装置が存在するか否かを判定することによって、アクセスを許可している端末装置が存在するか否かを判定する。
【0213】
ステップS385において、アクセスを許可している端末装置が存在すると判定されたとき、サーバ90AのCPU94Aは、アクセス拒否を生成し、その生成したアクセス拒否を送信する(ステップS384)。
【0214】
一方、ステップS385において、アクセスを許可している端末装置が存在しないと判定されたとき、サーバ90AのCPU94Aは、アクセス許可を生成し、その生成したアクセス許可を送信する(ステップS383)。
【0215】
なお、ステップS385において、アクセスを許可している端末装置が存在しないと判定される場合としては、サーバ90Aが2次元通信シート10上に最初に配置された端末装置から接続依頼を受信したとき、またはアクセスを許可している端末装置が2次元通信シート10から離れ、タイムアウト後に、他の端末装置から接続依頼を受信したときである。
【0216】
図25は、実施の形態2による通信システムの具体例を示す図である。また、図26は、クライアントテーブルCLTの他の具体例を示す図である。
【0217】
2次元通信シート10上に配置された端末装置20Aは、接続依頼をサーバ90Aへ送信し、サーバ90Aは、上述した方法によって、端末装置20Aに対してアクセスを許可する(クライアントテーブルCLT2参照)。
【0218】
そして、端末装置20Aは、サーバ90Aにアクセスし、アプリケーションを開始する。その後、2次元通信シート10上に配置された端末装置20Bは、接続依頼をサーバ90Aへ送信する。
【0219】
そうすると、サーバ90AのCPU94Aは、端末装置20BのAP/CL情報をクライアントテーブルCLT2に登録する(クライアントテーブルCLT2参照)。そして、サーバ90AのCPU94Aは、クライアントテーブルCLT2を参照して、アクセスを許可している端末装置が存在するか否かを判定する。
【0220】
この場合、端末装置20A(=許可IP:192.168.0.4)に対応するマスタの欄に“1”が格納されているので、サーバ90AのCPU94Aは、アクセスを許可している端末装置が存在すると判定する。
【0221】
そして、サーバ90AのCPU94Aは、アクセス拒否を生成して端末装置20Bへ送信し、端末装置20B(=許可IP:192.168.0.3)に対応するマスタの欄を“0”に維持する(図26の(a)参照)。
【0222】
その後、端末装置20Aが2次元通信シート10から離れると、端末装置20Aは、生存パケットをサーバ90Aへ送信しないので、サーバ90AのCPU94Aは、図11に示すステップS45において、タイムアウトと判定し、クライアントテーブルCLT2の端末装置20Aに対するエントリーを削除する(図11のステップS46参照)。これによって、クライアントテーブルCLT2は、クライアントテーブルCLT3へ更新される(図26の(b)参照)。
【0223】
一旦、アクセスを拒否された端末装置20Bは、その後、接続依頼を定期的に送信するので(図9のステップS85参照)、サーバ90AのCPU94Aは、接続依頼を受信し、図24に示すフローチャートに従って端末装置20Bに対してアクセスを許可するか否かを判定する。
【0224】
この場合、アクセスを許可している端末装置が存在しないので(クライアントテーブルCLT3参照)、サーバ90AのCPU94Aは、アクセスを許可している端末装置が存在しないと判定し(図24のステップS385の“NO”参照)、アクセス許可を生成して端末装置20Bへ送信する。そして、サーバ90AのCPU94Aは、端末装置20B(=許可IP:192.168.0.3)に対応するマスタの欄を“0”から“1”に更新する。
【0225】
端末装置20Bは、サーバ90Aからアクセス許可を受信し、アプリケーションを開始する。
【0226】
このように、端末装置20Bは、自己が2次元通信シート10上に配置されたときに、端末装置20Aがサーバ90Aからサービスを受けていても、端末装置20Aが2次元通信シート10から離れ、タイムアウトすると、サーバ90Aからサービスを受けられるようになる。
【0227】
なお、2次元通信シート10から離れた端末装置20Aは、別の2次元通信シート上に配置され、別の2次元通信シートおよび新しいアクセスポイントを介してサーバ90Aへ接続依頼を送信すると、サーバ90Aは、端末装置20Aを新たなアクセスポイントに対応付けられた端末装置としてクライアントテーブルCLTに登録し、自己へのアクセスを許可する。
【0228】
したがって、2次元通信シート10から離れた端末装置20Aは、別の2次元通信シート上でサーバ90Aからサービスを受けられる。
【0229】
また、サーバ90Aは、端末装置20Aを新たなアクセスポイントに対応付けられた端末装置として管理するので、元の2次元通信シート10上に配置された端末装置20Bは、タイムアウトするまで待つ必要がなく、端末装置20Aが別の2次元通信シート上で通信を開始すれば、直ちに通信を開始できる。
【0230】
なお、上記におけるタイムアウトの時間は、たとえば、1分または5分である。
【0231】
実施の形態2においては、2次元通信シート10から離れた端末装置20Aに対する通信を中断するようにしてもよい。
【0232】
この場合、タイムアウトの時間は、30分または1時間に設定される。そして、端末装置20Aが2次元通信シート10から離れても、タイムアウトするまで、AP50に対応付けられた端末装置としてのエントリが残っている。
【0233】
したがって、タイムアウトするまでの時間内であれば、サーバ90Aは、生存パケットを端末装置20Aから受信しなくても、端末装置20Aに対するエントリーを保持し、端末装置20Aに対する通信を中断する。
【0234】
そして、サーバ90Aは、タイムアウト時間内に端末装置20Aが元の2次元通信シート10上に再配置されると、クライアントテーブルCLT内にエントリーが残っているので、通信を再開する。
【0235】
実施の形態2による通信システム100Bは、たとえば、レストランのテーブル上に配置された客用注文端末として用いられる。
【0236】
また、実施の形態2による通信システム100Bは、たとえば、ネットカフェにおけるテーブルとユーザ端末として用いられる。
【0237】
その他は、実施の形態1と同じである。
【0238】
[実施の形態3]
図27は、実施の形態3による通信システムの構成を示す概略図である。図27を参照して、実施の形態3による通信システム100Cは、図1に示す通信システム100のサーバ90をサーバ90Bに代えたものであり、その他は、通信システム100と同じである。
【0239】
サーバ90Bは、2次元通信シート10上に配置された端末装置20に対してアクセスを許可すると、その後に、端末装置20とグループを構成する他の端末装置から接続依頼を受信すると、他の端末装置に対してアクセスを許可する。
【0240】
端末装置20とグループを構成する端末装置としては、端末装置20が部長の端末装置である場合に課長の端末装置および主任の端末装置が想定される。
【0241】
また、端末装置20とグループを構成する端末装置としては、端末装置20が先生の端末装置である場合に生徒の端末装置が想定される。
【0242】
このように、実施の形態3においては、人間的な繋がりがある複数人の端末装置をグループを構成する端末装置とする。
【0243】
図28は、図27に示すサーバ90Bのバードウェアの構成図である。図28を参照して、サーバ90Bは、図5に示すサーバ90のCPU94をCPU94Bに代えたものであり、その他は、サーバ90と同じである。
【0244】
CPU94Bは、端末装置20からの接続依頼に基づいて端末装置20に対してアクセスを許可した後に、2次元通信シート上の他の端末装置から接続依頼を受信すると、他の端末装置が端末装置20とグループを構成するか否かを判定する。そして、CPU94Bは、他の端末装置が端末装置20とグループを構成すると判定したとき、他の端末装置に対してアクセスを許可する。一方、CPU94Bは、他の端末装置が端末装置20とグループを構成しないと判定したとき、他の端末装置に対してアクセスを拒否する。
【0245】
この場合、CPU94Bは、クライアントテーブルCLTのユーザIDを参照して、端末装置20のユーザと他の端末装置のユーザとが人間的な繋がりを有するか否かを判定することによって、端末装置20および他の端末装置がグループを構成するか否かを判定する。
【0246】
なお、CPU94Bは、2次元通信シート10上に配置された端末装置がグループモードで動作することを予め設定されており、クライアントテーブルCLTのモードに格納すべき“group”を予め保持している。
【0247】
CPU94Bは、その他、CPU94と同じ機能を果たす。
【0248】
端末装置20およびサーバ90Bは、図9に示すフローチャートに従って通信を行なう。そして、端末装置20は、図10に示すフローチャートに従って図9に示すステップS8の詳細な動作を行なう。また、サーバ90Bは、図11に示すフローチャートに従って図9に示すステップS9の詳細な動作を行なう。
【0249】
この場合、サーバ90Bは、図12に示すフローチャートと異なるフローチャートに従って図11に示すステップS38のアクセス許可判定処理を実行する。
【0250】
図29は、図11に示すステップS38の実施の形態3における詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
【0251】
図29に示すフローチャートは、図12に示すフローチャートのステップS381をステップS381Aに代え、ステップS386,S387を追加したものであり、その他は、図12に示すフローチャートと同じである。
【0252】
図29を参照して、図11に示すステップS36またはステップS37の後、サーバ90BのCPU94Bは、クライアントテーブルCLTを参照して、接続依頼を送信した端末装置に対応するモードの欄に“group”が格納されているか否かを判定する(ステップS381A)。
【0253】
ステップS381Aにおいて、接続依頼を送信した端末装置に対応するモードの欄に“group”が格納されていないと判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、上述したステップS384を実行する。
【0254】
一方、ステップS381Aにおいて、接続依頼を送信した端末装置に対応するモードの欄に“group”が格納されていると判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、上述したステップS382を実行する。
【0255】
そして、ステップS382において、接続依頼を送信した端末装置がアクセスを許可しているAP50に対応付けられた端末装置であると判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、接続依頼を送信した端末装置が1番目に接続依頼を送信した端末装置であるか否かをさらに判定する(ステップS386)。
【0256】
ステップS386において、接続依頼を送信した端末装置が1番目に接続依頼を送信した端末装置であると判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、アクセス許可を生成して送信する(ステップS383)。
【0257】
一方、ステップS386において、接続依頼を送信した端末装置が1番目に接続依頼を送信した端末装置でないと判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、接続依頼を送信した端末装置が、アクセスを許可している端末装置とグループを構成するか否かをさらに判定する(ステップS387)。
【0258】
ステップS387において、接続依頼を送信した端末装置が、アクセスを許可している端末装置とグループを構成しないと判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、アクセス拒否を生成して送信する(ステップS384)。
【0259】
一方、ステップS387において、接続依頼を送信した端末装置が、アクセスを許可している端末装置とグループを構成すると判定されたとき、サーバ90BのCPU94Bは、アクセス許可を生成して送信する(ステップS383)。
【0260】
図30は、実施の形態3による通信システム100Cの具体例を示す図である。また、図31は、クライアントテーブルCLTのさらに他の具体例を示す図である。
【0261】
図30を参照して、端末装置20A,20B,20Cは、それぞれ、部長、課長および主任の端末装置である。
【0262】
サーバ90BのCPU94Bは、接続依頼を端末装置20Aから受信すると、AP/CL情報をクライアントテーブルCLT4に登録し、端末装置20Aが最初に接続依頼をサーバ90Bへ送信したので、端末装置20Aに対してアクセスを許可する(図29のステップS386の“YES”→ステップS383参照)。そして、サーバ90BのCPU94Bは、端末装置20A(=許可IP:192.168.0.4)に対応するマスタの欄に“1”を格納する。
【0263】
その後、サーバ90BのCPU94Bは、接続依頼を端末装置20Bから受信すると、AP/CL情報をクライアントテーブルCLT4に登録し、端末装置20Bが2番目に接続依頼をサーバ90Bへ送信したので、接続依頼を送信した端末装置20Bが、アクセスを許可している端末装置20Aとグループを構成するか否かをさらに判定する(図29のステップS386の“NO”→ステップS387参照)。
【0264】
そして、サーバ90BのCPU94Bは、クライアントテーブルCLT4を参照して、端末装置20B(=許可IP:192.168.0.3)のユーザID(=kacho)が端末装置20A(=許可IP:192.168.0.4)のユーザID(=bucho)であり、端末装置20Bのユーザが端末装置20Aのユーザと人間的な繋がりを有することを検知する。
【0265】
そうすると、サーバ90BのCPU94Bは、端末装置20Bが端末装置20Aとグループを構成すると判定し(図29のステップS387の“YES”参照)、端末装置20Bに対してアクセスを許可する。この場合、サーバ90BのCPU94Bは、端末装置20B(=許可IP:192.168.0.3)に対応するマスタの欄を“0”のまま維持する。
【0266】
サーバ90BのCPU94Bは、端末装置20Cから接続依頼を受信すると、同様にして、端末装置20Cに対してアクセスを許可する。
【0267】
サーバ90Bからアクセスを許可された端末装置20A,20B,20Cは、サーバ90Bにアクセスし、相互にファイルを共有したり、相互にファイルの同期を取ったり、相互に新しいデータをバックアップしたり、会議用のアプリケーションを開始する。
【0268】
通信システム100C−1を会社の1つの部門に適用した場合、サーバ90Bは、部長の端末装置に対してアクセスを許可した後に、課長の端末装置および主任の端末装置に対してもアクセスを許可する。そして、部長は、自己の端末装置を用いて、部長だけがアクセス可能な情報をサーバ90Bから取得する。また、課長および主任も、自己の端末装置を用いて、部長だけがアクセス可能な情報をサーバ90Bから取得する。
【0269】
また、通信システム100C−1を先生の端末装置と生徒の端末装置とからなるグループに適用した場合、サーバ90Bは、先生の端末装置に対してアクセスを許可した後に、生徒の端末装置にたいしてもアクセスを許可する。そして、先生は、自己の端末装置を用いてサーバ90Bから教材を取得するとともに、生徒も、自己の端末装置を用いてサーバ90Bから教材を取得する。
【0270】
なお、通信システム100C−1においては、最初にアクセス許可を受けた端末装置20Aが2次元通信シート10から離れると、すなわち、端末装置20Aから生存パケットを受信しなくなると、サーバ90Bは、端末装置20B,20Cに対してアクセス拒否を送信する。
【0271】
その他は、実施の形態1と同じである。
【0272】
[実施の形態4]
図32は、実施の形態4による通信システムの構成を示す概略図である。図32を参照して、実施の形態4による通信システム100Dは、図1に示す通信システム100の2次元通信シート10を2次元通信シート210,230に代え、カプラ30をカプラ211〜215,231〜235に代え、有線ケーブル40を有線ケーブル267に代え、キーボード216,218,220,236,238,240、マウス217,219,221,237,239,241、合成装置250、有線ケーブル260〜266,268、およびプロジェクタ270を追加したものであり、その他は、通信システム100と同じである。
【0273】
2次元通信シート210,230の各々は、上述した2次元通信シート10と同じ構成からなる。
【0274】
端末装置20、カプラ211〜215、キーボード216,218,220およびマウス217,219,221は、2次元通信シート210上に配置される。カプラ231〜235、キーボード236,238,240およびマウス237,239,241は、2次元通信シート230上に配置される。
【0275】
合成装置250は、接続制御部251〜256,258と、中央処理部257とを含む。接続制御部258は、有線ケーブル260によってカプラ211,231に接続される。
【0276】
接続制御部251〜253は、それぞれ、有線ケーブル261〜263によってカプラ212〜214に接続される。接続制御部254〜256は、それぞれ、有線ケーブル264〜266によってカプラ232〜234に接続される。中央処理部257は、接続制御部251〜256,258に接続される。
【0277】
なお、通信システム100Dにおいては、AP50は、有線ケーブル267によってカプラ215に接続され、有線ケーブル268によってカプラ235に接続される。
【0278】
キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、合成装置250を介して端末装置20に接続される。
【0279】
そして、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、ビーコンBconを2次元通信シート210または230を介して送信する。
【0280】
キーボード216,218,220,236,238,240は、外部から入力された情報を受け付け、その受け付けた情報を合成装置250を介して端末装置20へ送信する。
【0281】
マウス217,219,221,237,239,241は、ユーザからの操作を受け付け、その受け付けた操作を合成装置250を介して端末装置20へ送信する。
【0282】
カプラ211は、端末装置20から送信された電磁波を2次元通信シート210を介して受信し、その受信した電磁波を電気信号に変換する。そして、カプラ211は、その変換した電気信号を有線ケーブル260を介して接続制御部258へ出力する。また、カプラ211は、接続制御部258からの電気信号を有線ケーブル260を介して受け、その受けた電気信号を電磁波に変換して端末装置20へ送信する。
【0283】
カプラ215は、端末装置20から送信された電磁波を2次元通信シート210を介して受信し、その受信した電磁波を電気信号に変換し、その変換した電気信号を有線ケーブル267を介してAP50へ出力する。
【0284】
また、カプラ215は、AP50から有線ケーブル267を介して電気信号を受け、その受けた電気信号を2次元通信シート210を介して送信する。
【0285】
カプラ231は、カプラ211と同じ機能を果たし、カプラ235は、カプラ215と同じ機能を果たす。
【0286】
カプラ212〜214は、キーボード216,218,220およびマウス217,219,221から送信された電磁波を2次元通信シート210を介して受信し、その受信した電磁波を電気信号に変換する。そして、カプラ212〜214は、その変換した電磁波をそれぞれ有線ケーブル261〜263を介して接続制御部251〜253へ出力する。
【0287】
また、カプラ212〜214は、それぞれ、接続制御部251〜253から電気信号を受け、その受けた電気信号を電磁波に変換する。そして、カプラ212〜214は、その変換した電磁波を2次元通信シート210を介して送信する。
【0288】
カプラ232〜234は、キーボード236,238,240およびマウス237,239,241から送信された電磁波を2次元通信シート230を介して受信し、その受信した電磁波を電気信号に変換する。そして、カプラ232〜234は、その変換した電磁波をそれぞれ有線ケーブル264〜266を介して接続制御部254〜256へ出力する。
【0289】
また、カプラ232〜234は、それぞれ、接続制御部254〜256から電気信号を受け、その受けた電気信号を電磁波に変換する。そして、カプラ232〜234は、その変換した電磁波を2次元通信シート230を介して送信する。
【0290】
接続制御部251〜256は、中央処理部257からの制御に従ってそれぞれカプラ212〜214,232〜234をオン/オフする。
【0291】
また、接続制御部251〜256は、それぞれ、カプラ212〜214,232〜234から電気信号を受け、その受けた電気信号を中央処理部257へ出力する。
【0292】
さらに、接続制御部251〜256は、中央処理部257から電気信号を受け、その受けた電気信号をそれぞれ有線ケーブル261〜266を介してカプラ212〜214,232〜234へ出力する。
【0293】
接続制御部258は、中央処理部257からの制御に従ってそれぞれカプラ211,231をオン/オフする。
【0294】
また、接続制御部258は、カプラ211またはカプラ231から有線ケーブル260を介して電気信号を受け、その受けた電気信号を中央処理部257へ出力する。
【0295】
さらに、接続制御部258は、中央処理部257から電気信号を受け、その受けた電気信号を有線ケーブル260を介してカプラ211またはカプラ231へ出力する。
【0296】
中央処理部257は、カプラ212〜214,232〜234をオン/オフするように接続制御部251〜256を制御する。
【0297】
また、中央処理部257は、カプラ211またはカプラ231をオン/オフするように接続制御部258を制御する。
【0298】
さらに、中央処理部257は、カプラ212〜214,232〜234によって受信されたビーコンBconの受信電力を接続制御部251〜256から受け、その受けた受信電力に基づいて、後述する方法によって、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241を端末装置20に接続する。
【0299】
さらに、中央処理部257は、接続制御部251〜256から受けた情報または操作を接続制御部258を介して端末装置20へ送信する。
【0300】
プロジェクタ270は、2次元通信シート210を介して端末装置20から各種の情報を受信し、その受信した情報をスクリーン(図示せず)に表示する。
【0301】
キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241と合成装置250との接続処理について説明する。
【0302】
図33は、キーボードおよびマウスと合成装置との接続処理における合成装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【0303】
図33を参照して、一連の動作が開始されると、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、ビーコンBconを2次元通信シート210,230を介して送信する。
【0304】
カプラ212〜214,232〜234は、2次元通信シート210または230を介してビーコンBconを受信すると、その受信したビーコンBconをそれぞれ合成装置250の接続制御部251〜256へ出力する。
【0305】
そして、合成装置250の接続制御部251〜256は、それぞれ、カプラ212〜214,232〜234がビーコンBconを受信したときの受信電力を検出し、その検出した受信電力を中央処理部257へ出力する。
【0306】
その後、合成装置250の中央処理部257は、内蔵したタイマーによって一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS101)。そして、一定時間が経過すると、合成装置250の中央処理部257は、接続制御部251〜256の少なくとも1つからビーコンBconの受信電力を受けたか否かを判定することによって、1つ以上のカプラ(カプラ212〜214,232〜234の少なくとも1つのカプラ)でビーコンBconを受信したか否かを判定する(ステップS102)。
【0307】
ステップS102において、1つ以上のカプラ(カプラ212〜214,232〜234の少なくとも1つのカプラ)でビーコンBconを受信しなかったと判定されたとき、一連の動作は、ステップS101へ移行する。
【0308】
一方、ステップS102において、1つ以上のカプラ(カプラ212〜214,232〜234の少なくとも1つのカプラ)でビーコンBconを受信したと判定されたとき、合成装置250の中央処理部257は、1つ以上の受信電力に基づいて、最大の受信電力を検出し、その検出した最大の受信電力を出力した接続制御部(接続制御部251〜256のいずれか)を選択する(ステップS103)。
【0309】
その後、合成装置250の中央処理部257は、選択した接続制御部を介して同種の外部入力装置(キーボードまたはマウス)を使用中であるか否かを判定する(ステップS104)。この場合、合成装置250の中央処理部257は、1つの接続制御部(接続制御部251〜256のいずれか)から連続してビーコンBconの受信電力を受けないとき、選択した接続制御部を介して同種の外部入力装置(キーボードまたはマウス)を使用中でないと判定する。また、合成装置250の中央処理部257は、1つの接続制御部(接続制御部251〜256のいずれか)から連続してビーコンBconの受信電力を受けたとき、選択した接続制御部を介して同種の外部入力装置(キーボードまたはマウス)を使用中であると判定する。
【0310】
ステップS104において、選択した接続制御部を介して同種の外部入力装置(キーボードまたはマウス)を使用中であると判定されたとき、一連の動作は、ステップS101へ移行する。
【0311】
一方、ステップS104において、選択した接続制御部を介して同種の外部入力装置(キーボードまたはマウス)を使用中でないと判定されたとき、合成装置250の中央処理部257は、接続要求を生成し、その生成した接続要求を、選択した接続制御部を介して送信する(ステップS105)。
【0312】
そして、合成装置250の中央処理部257は、選択した接続制御部を介して接続確認を受信したか否かを判定する(ステップS106)。
【0313】
ステップS106において、選択した接続制御部を介して接続確認を受信しなかったと判定されたとき、一連の動作は、ステップS105へ移行する。
【0314】
一方、ステップS106において、選択した接続制御部を介して接続確認を受信したと判定されたとき、合成装置250の中央処理部257は、接続処理を実行する(ステップS107)。より具体的には、合成装置250の中央処理部257は、選択した接続制御部を介してキーボードまたはマウスのアドレスの送信要求を送信し、選択した接続制御部を介してキーボードまたはマウスのアドレスを受信することによって、接続処理を実行する。
【0315】
これによって、一連の動作が終了する。
【0316】
なお、合成装置250の中央処理部257は、接続処理においてキーボードまたはマウスから受信したキーボードまたはマウスのアドレスを接続制御部258、有線ケーブル260およびカプラ211を介して端末装置20へ送信する。
【0317】
そして、端末装置20は、合成装置250から受信したキーボードまたはマウスのアドレスを保持し、その保持したアドレスによって表されるキーボードまたはマウスを自己に情報または操作を送信する外部入力装置として管理する。
【0318】
図34は、キーボードおよびマウスと合成装置との接続処理におけるキーボードおよびマウスの動作を説明するためのフローチャートである。
【0319】
図34を参照して、一連の動作が開始されると、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、ビーコンBconを2次元通信シート210,230を介して送信する(ステップS111)。
【0320】
そして、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、接続要求を合成装置250から受信したか否かを判定する(ステップS112)。
【0321】
ステップS112において、接続要求を受信しなかったと判定されたとき、一連の動作は、ステップS111へ移行する。
【0322】
一方、ステップS112において、接続要求を受信したと判定されたとき、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、接続確認を2次元通信シート210,230を介して送信し(ステップS113)、接続処理を実行する(ステップS114)。より具体的には、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、合成装置250からのアドレスの送信要求に応じて、自己のアドレスを合成装置250へ送信することによって接続処理を実行する。
【0323】
図35は、図32に示すプロジェクタ270が表示する画面の構成図である。端末装置20のユーザAと、キーボード216およびマウス217のユーザBと、キーボード236およびマウス237のユーザCと、キーボード238およびマウス239のユーザDとの4人のユーザA,B,C,Dが存在する場合、プロジェクタ270が表示する画面は、4個の画面GE1〜GE4に分割されている。
【0324】
そして、画面GE1は、端末装置20のユーザAが端末装置20を用いて入力した操作によってユーザAが端末装置20を用いて入力した情報を表示する。
【0325】
また、画面GE2は、ユーザBがキーボード216およびマウス217を用いて入力した情報を表示する。
【0326】
さらに、画面GE3は、ユーザCがキーボード236およびマウス237を用いて入力した情報を表示する。
【0327】
さらに、画面GE4は、ユーザDがキーボード238およびマウス239を用いて入力した情報を表示する。
【0328】
端末装置20は、2次元通信シート210上に配置されると、上述した方法によって接続依頼をサーバ90へ送信し、サーバ90は、端末装置20からの接続依頼に基づいて、端末装置20をアクセスを許可するAP50に対応付けられた端末装置であることを検知し、端末装置20に対してアクセスを許可する。
【0329】
そして、端末装置20は、AP50を介してサーバ90へアクセスし、複数のユーザによって入力された情報を表示するアプリケーションを開始する。
【0330】
この場合、ユーザA,B,C,Dの情報を表示するアプリケーションは、相互に異なるアプリケーションである。すなわち、ユーザAの情報は、アプリケーションAPL_Aによって画面GE1に表示され、ユーザBの情報は、アプリケーションAPL_Bによって画面GE2に表示され、ユーザCの情報は、アプリケーションAPL_Cによって画面GE3に表示され、ユーザDの情報は、アプリケーションAPL_Dによって画面GE4に表示される。
【0331】
したがって、端末装置20は、4個のアプリケーションAPL_A〜APL_Dを平行して実行する。
【0332】
その後、ユーザA,B,C,Dは、それぞれ、端末装置20、キーボード216およびマウス217、キーボード236およびマウス237、およびキーボード238およびマウス239を用いて各種の情報を入力する。
【0333】
そうすると、キーボード216およびマウス217は、入力された情報を2次元通信シート210を介して送信し、カプラ212は、キーボード216およびマウス217からの情報を受信して接続制御部251へ出力し、中央処理部257は、接続制御部251から情報を受け、その受けた情報を接続制御部258、有線ケーブル260およびカプラ211を介して端末装置20へ送信する。
【0334】
また、キーボード236およびマウス237は、入力された情報を2次元通信シート230を介して送信し、カプラ232は、キーボード236およびマウス237からの情報を受信して接続制御部254へ出力し、中央処理部257は、接続制御部254から情報を受け、その受けた情報を接続制御部258、有線ケーブル260およびカプラ211を介して端末装置20へ送信する。
【0335】
さらに、キーボード238およびマウス239は、入力された情報を2次元通信シート230を介して送信し、カプラ233は、キーボード238およびマウス239からの情報を受信して接続制御部255へ出力し、中央処理部257は、接続制御部255から情報を受け、その受けた情報を接続制御部258、有線ケーブル260およびカプラ211を介して端末装置20へ送信する。
【0336】
そうすると、端末装置20は、ユーザAが入力した情報、および合成装置250から受信したユーザB,C,Dの情報をそれぞれアプリケーションAPL_A〜APL_Dによって画面GE1〜GE4に表示する。
【0337】
なお、端末装置20は、キーボード216およびマウス217によって入力された情報をアプリケーションAPL_Bによって画面GE2に表示するので、キーボード216およびマウス217によって入力された情報をアプリケーションAPL_Bと対応付ける。同様にして、端末装置20は、キーボード236およびマウス237によって入力された情報をアプリケーションAPL_Cによって画面GE3に表示するので、キーボード236およびマウス237によって入力された情報をアプリケーションAPL_Cと対応付ける。また、端末装置20は、キーボード238およびマウス239によって入力された情報をアプリケーションAPL_Dによって画面GE4に表示するので、キーボード238およびマウス239によって入力された情報をアプリケーションAPL_Dと対応付ける。
【0338】
このように、端末装置20は、キーボードおよびマウスによって入力された情報をアプリケーションと対応付けて管理するので、キーボード216およびマウス217を一対の外部入力装置として管理できる。
【0339】
なお、通信システム100Dにおいては、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241の組数は、6組に限らず、少なくとも1組であればよい。
【0340】
また、2次元通信システム100Dにおいては、合成装置250は、従来のブルートゥース(Bluetooth)マウスおよびのブルートゥース(Bluetooth)キーボードのように無線で端末装置20と接続されてもよい。
【0341】
さらに、2次元通信システム100Dにおいては、プロジェクタ270は、AP50に接続されていてもよい。
【0342】
上述した実施の形態1〜実施の形態4においては、サーバ90,90A,90Bは、自己へのアクセスを許可したアクセスポイント(AP50,AP50A)に対応付けられた端末装置20に対してアクセスを許可し、自己へのアクセスを許可したアクセスポイント(AP50,AP50A)に対応付けられていない端末装置に対してアクセスを拒否する。
【0343】
したがって、この発明によれば、2次元通信シート10,210,230上に配置された端末装置20がネットワークに接続可能であり、端末装置20のネットワークへのアクセスを制御できる。
【0344】
上記においては、端末装置20(20A,20B,20C,20D)は、従来の無線LANに用いられる端末装置であると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、端末装置20(20A,20B,20C,20D)は、無線通信用のアンテナを備えず、上述したカプラ30,211〜215,231〜235を備えるものであってもよい。AP50,50Aについても同様である。
【0345】
なお、この発明の実施の形態においては、AP50またはAP50Aは、「第1の通信装置」を構成する。
【0346】
また、この発明の実施の形態においては、サーバ90,90A,90Bの各々は、「第2の通信装置」を構成する。
【0347】
さらに、この発明の実施の形態においては、カプラ30,211〜215,231〜235の各々は、「通信部材」を構成する。
【0348】
さらに、この発明の実施の形態においては、キーボード216,218,220,236,238,240およびマウス217,219,221,237,239,241は、「n(nは正の整数)個の外部入力装置」を構成する。
【0349】
さらに、この発明の実施の形態においては、接続依頼を受信するCPU94,94A,94Bの各々は、「受信手段」を構成する。
【0350】
さらに、この発明の実施の形態においては、クライアントテーブルCLTに基づいて、アクセスを許可するか否かを判定するCPU94,94A,94Bの各々は、「判定手段」を構成する。
【0351】
さらに、この発明の実施の形態においては、アクセスを許可すると判定したときに、アクセス許可を送信するCPU94,94A,94Bの各々は、「制御手段」を構成する。
【0352】
さらに、この発明の実施の形態においては、アクセスを拒否すると判定したときに、アクセス拒否を送信するCPU94,94A,94Bの各々は、「制御手段」を構成する。
【0353】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0354】
この発明は、2次元通信媒体上に配置された端末装置がネットワークに接続可能であり、端末装置のネットワークへのアクセスを制御可能な通信システムに適用される。また、この発明は、2次元通信媒体上に配置された無線LAN用の端末装置がネットワークに接続可能であり、端末装置のネットワークへのアクセスを制御可能な通信システムにおいて実行されるプログラムに適用される。
【符号の説明】
【0355】
1 誘電体部、2,3 導体部、2A 開口部、10,210,230 2次元通信シート、20,20A,20B,20C,20D 端末装置、21 アンテナ、22,91 送受信部、23 入出力部、24 表示部、25,92 RAM、26,93 ROM、27,94,94A,94B CPU、30〜33,211〜215,231〜235 カプラ、40〜43,55,60,80,260〜268 有線ケーブル、50,50A AP、51 コンセント、52 無線制御部、53 有線制御部、54,54A 中央処理部、56 信号線、70 HUB、90,90A,90B サーバ、100,100−1,100A,100A−1,100B,100B−1,100C,100C−1,100D 通信システム、110 切替器、216,218,220,236,238,240 キーボード、217,219,221,237,239,241 マウス、270 プロジェクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板形状からなり、電磁波を伝送する2次元通信媒体と、
前記2次元通信媒体に接して設置され、前記2次元通信媒体と前記電磁波を送受信する通信部材と、
前記通信部材およびネットワークに有線ケーブルによって接続された第1の通信装置と、
前記ネットワークに有線ケーブルによって接続され、前記2次元通信媒体上に配置された端末装置と前記第1の通信装置とを対応付けて管理する第2の通信装置とを備え、
前記第2の通信装置は、前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置以外の端末装置に対して自己へのアクセスを拒否する、通信システム。
【請求項2】
前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置は、複数の端末装置からなり、
前記第2の通信装置は、前記複数の端末装置に含まれる第1の端末装置に対して前記第1の通信装置、前記通信部材および前記2次元通信媒体を介してサービスを提供するとともに、前記第1の通信装置へのサービスの提供中、前記複数の端末装置に含まれ、かつ、前記第1の端末装置以外の端末装置に対してサービスの提供を拒否する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置は、複数の端末装置からなり、
前記第2の通信装置は、前記複数の端末装置に含まれる第1の端末装置に対して前記第1の通信装置、前記通信部材および前記2次元通信媒体を介してサービスを提供するとともに、前記第1の通信装置へのサービスの提供中、前記複数の端末装置に含まれる前記第1の端末装置以外の端末装置に対しても前記サービスを提供する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項4】
前記2次元通信媒体上に配置されたn(nは正の整数)個の外部入力装置と、
前記n個の外部入力装置と接続を確立する合成装置をさらに備え、
前記n個の外部入力装置は、入力された情報を前記2次元通信媒体を介して前記合成装置へ送信し、
前記合成装置は、前記n個の外部入力装置から受信した情報を前記端末装置へ送信し、
前記端末装置は、自己に入力された情報および前記nの外部入力装置から受信した情報を表示装置を介して表示する、請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
請求項1に記載の通信システムの前記第2の通信装置において実行されるプログラムであって、
受信手段が、前記2次元通信媒体上に配置された端末装置から接続依頼を受信する第1のステップと、
判定手段が、前記接続依頼の送信元である端末装置が前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置であるか否かを判定する第2のステップと、
制御手段が、前記接続依頼の送信元である端末装置が前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置であると判定されたとき、前記第2の通信装置へのアクセスを許可するアクセス許可を前記接続依頼の送信元である端末装置へ送信する第3のステップと、
前記制御手段が、前記接続依頼の送信元である端末装置が前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置でないと判定されたとき、前記第2の通信装置へのアクセスを拒否するアクセス拒否を前記接続依頼の送信元である端末装置へ送信する第4のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項6】
前記判定手段が、前記第2のステップにおいて前記接続依頼の送信元である端末装置が前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置であると判定したとき、前記接続依頼が個別モードにおいて前記第2の通信装置へ送信されたか否かを判定する第5のステップと、
前記判定手段が、前記接続依頼が個別モードにおいて前記第2の通信装置へ送信されたと前記第5のステップにおいて判定されたとき、前記第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供しているか否かを判定する第6のステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記制御手段は、前記第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供していると前記第6のステップにおいて判定されたとき、前記第4のステップにおいて前記アクセス拒否を前記接続依頼の送信元である端末装置へ送信する、請求項5に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項7】
前記判定手段が、前記第2のステップにおいて前記接続依頼の送信元である端末装置が前記第1の通信装置に対応付けられた端末装置であると判定したとき、前記接続依頼がグループモードにおいて前記第2の通信装置へ送信されたか否かを判定する第5のステップと、
前記判定手段が、前記接続依頼がグループモードにおいて前記第2の通信装置へ送信されたと前記第5のステップにおいて判定されたとき、前記第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供しているか否かを判定する第6のステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記制御手段は、前記第1の通信装置に対応付けられた他の端末装置へサービスを提供していると前記第6のステップにおいて判定されたとき、前記第4のステップにおいて前記アクセス許可を前記接続依頼の送信元である端末装置へ送信する、請求項5に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2010−283468(P2010−283468A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133387(P2009−133387)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(501408204)株式会社神戸デジタル・ラボ (2)
【出願人】(508237591)有限会社エポックメッシュ (3)
【Fターム(参考)】