説明

通信システム

【課題】 特別なソフトウェアのダウンロード無しに、クライアント端末とオーナ端末との通信を確立できる通信システムを提供する。
【解決手段】 ウェブページを閲覧するクライアントが保持するクライアント端末と、ウェブページのオーナが保持するオーナ端末又はオーナの他のデバイスとの間の通信を、電気通信回線を介して確立する通信システムであって、オーナを識別する情報にリンクされた発呼ボタンを含むウェブページをクライアント端末に提供するとともに、発呼ボタンを利用してクライアント端末から送信されたオーナ端末への発呼要求を受信するウェブサーバと、ウェブサーバが受信した発呼要求に基づいて、クライアント端末とオーナ端末との間の通信を確立するスイッチサーバとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに関し、特にクライアント端末とオーナ端末との音声による通信を確立する通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クライアントが閲覧しているウェブページのオーナ(主催者)に問合せをする場合、クライアントは、ウェブページに示されている電話番号に携帯電話又は固定電話等を利用して電話をすることで、オーナから回答を得ていた。しかしながら、ウェブページを見ながら携帯電話等に電話番号を入力して連絡をする必要があるので、煩わしく、直ぐに連絡を取ることはできなかった。
【0003】
そこで、ウェブページにボタンを設け、該ボタンを押下することでオーナからの連絡を待つ、いわゆるコールバックシステムが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のシステムは、ウェブページに設けられているボタンの押下を検出することで、クライアントにIPアドレス又は電話番号と、問合せ事項の入力とを促す。そして、入力されたIPアドレス又は電話番号と問合せ事項とを情報中継装置に格納して、それらをオーナ等に示すことで、オーナにクライアントへのコールバックを促している。これにより、携帯電話等へオーナの電話番号を入力する煩わしさを軽減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−142822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1におけるシステムでは、クライアントがすぐにオーナと連絡を取りたい場合であっても、クライアントは、オーナからのコールバックを待つ必要があった。オーナがコールバックしたときに、クライアントが電話に出られない場合には、再度、オーナからクライアントにコールバックをする必要があった。
【0006】
そこで、コールバックを利用せず、ウェブページを閲覧しているクライアント端末からオーナ端末に、インターネット電話を利用して電話をすることが考えられる。インターネット電話を利用するには、クライアント端末及びオーナ端末の双方に、同一又は互換性のある通信アプリケーションがインストールされている必要がある。そのため、通信アプリケーションがインストールされていない場合には、クライアントは、直ぐにオーナと連絡を取ることができない。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑み、特別なソフトウェアのダウンロード無しに、クライアント端末とオーナ端末との通信を確立できる通信システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る通信システムは、ウェブページを閲覧するクライアントが保有するクライアント端末と、前記ウェブページのオーナが保有するデバイスとの間の通信を、電気通信回線を介して確立する通信システムであって、前記オーナを識別する情報にリンクされた発呼ボタンを含む前記ウェブページを前記クライアント端末に提供するとともに、前記発呼ボタンを利用して前記クライアント端末から送信された前記オーナの保有するデバイスへの発呼要求を受信するウェブサーバと、前記ウェブサーバが受信した前記発呼要求に基づいて、前記クライアント端末と前記オーナが保有するデバイスとの間の通信を確立するスイッチサーバとを備え、前記ウェブサーバは、前記ウェブページを格納するウェブページ格納部と、前記スイッチサーバにログインするための、前記オーナを識別する情報に関連付けられた第1認証情報を格納する第1認証情報格納部と、前記クライアント端末からの要求に基づいて、前記オーナの前記ウェブページを前記ウェブページ格納部から読み出して、前記クライアント端末に提供するウェブページ提供部と、前記オーナを識別する情報と前記発呼するデバイスの選択とを含む前記発呼要求を受信する発呼要求受信部と、前記発呼要求を送信したクライアント端末のIPアドレスを取得するIPアドレス取得部と、前記発呼要求に含まれる前記オーナを識別する情報に基づいて、前記オーナ端末に関連付けられた第1認証情報を前記第1認証情報格納部から取得する第1認証情報取得部と、前記クライアント端末のIPアドレスと、前記第1認証情報を含む情報と、前記発呼するデバイスの選択とを、前記スイッチサーバに送信する発呼情報として生成する発呼情報生成部とを有し、前記スイッチサーバは、 前記第1認証情報を認証するための第2認証情報を格納する第2認証情報格納部と、前記発呼情報に含まれる前記第1認証情報と前記第2認証情報とを認証する認証部と、前記発呼するデバイスのIPアドレス又は電話番号を格納するオーナ情報格納部と、前記認証部により前記第1認証情報が認証されることで、前記クライアント端末のIPアドレスと、前記発呼するデバイスのIPアドレス又は電話番号とを利用して、前記クライアント端末と、前記発呼するデバイスとの間に通信を確立する接続確立部とを有する。
【0009】
斯かる構成によれば、クライアント端末からオーナのウェブページの要求がなされると、ウェブページ提供部は、要求されたオーナのウェブページをウェブページ格納部から読み出してクライアント端末に送信する。クライアント端末において、ウェブページに含まれる発呼ボタンが選択されると、発呼要求受信部は、クライアント端末からオーナを識別する情報と、発呼するデバイスとを含む発呼要求を受信する。そして、IPアドレス取得部は、クライアント端末のIPアドレスをクライアント端末から取得する。そして、第1認証情報取得部は、オーナを識別する情報にリンクされる、スイッチサーバへログインするための第1認証情報を第1認証情報格納部から取得する。発呼情報生成部は、クライアント端末のIPアドレスと、第1認証情報と、発呼するデバイスとを含む発呼情報を生成する。生成された発呼情報は、スイッチサーバに送信される。
【0010】
スイッチサーバにおいて、認証部は、第1認証情報をログイン情報として、第2認証情報格納部に格納されている第2認証情報で認証する。認証部においてログイン情報が認証されることで、接続確立部は、クライアント端末のIPアドレスとオーナが保有するデバイスとの間に通信を確立する。これにより、ウェブサーバ及びスイッチサーバは、クライアント端末における発呼ボタン及び発呼するデバイスの選択のみで、直ぐにクライアント端末とオーナが保有するデバイスとの通信を確立できる。
【0011】
また、本発明に係る通信システムにおいて、前記スイッチサーバは、前記オーナ端末から送信される、少なくとも前記オーナ端末がオンラインであるかオフラインであるかを示すステータス情報を格納するステータス情報格納部と、前記ウェブサーバからの要求に基づいて、前記オーナ端末の前記ステータス情報をステータス情報格納部から読み出して、前記ウェブサーバに送信するステータス情報管理部とをさらに有し、前記ウェブサーバは、前記スイッチサーバに前記ステータス情報の送信を要求するステータス情報要求部をさらに有し、前記ウェブページ提供部は、前記ウェブページに前記ステータス情報を含め、前記クライアント端末に前記ウェブページを提供してもよい。
【0012】
斯かる構成によれば、ウェブページ提供部は、クライアント端末から要求されたウェブページに、オーナ端末のステータスをオンライン又はオフラインとして含ませることができる。これにより、クライアント端末において、ウェブページを見るだけで、オーナ端末に発呼できるか否かを把握することができ、すなわちオーナとの通信が直ぐにできるか否かを把握することができる。
【0013】
また、本発明に係る通信システムにおいて、前記オーナを識別する情報は、前記クライアント端末に割り当てられるアカウントと前記オーナに割り当てられるアカウントとを含み、前記第1認証情報取得部は、前記クライアント端末に割り当てられるアカウントから第1認証情報を取得し、前記接続確立部は、前記オーナに割り当てられるアカウントから、前記発呼するオーナを識別してもよい。
【0014】
斯かる構成によれば、発呼ボタンにリンクされているオーナを識別する情報にクライアント端末に割り当てられるアカウントが含まれている。これにより、クライアント端末は、通信システムにログインするための特別な入力をすることなく、直ぐにオーナが保有するデバイスとの間で通信を確立できる。
【発明の効果】
【0015】
以上の如く、本発明に係る通信システムによれば、特別なソフトウェアのダウンロード無しに、クライアント端末とオーナ端末との通信を確立できるというすぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る通信システムの全体構成図を示す。
【図2】同実施形態に係る第1オーナ端末のブロック図を示す。
【図3】同実施形態に係るクライアント端末のブロック図を示す。
【図4】同実施形態に係るウェブサーバのブロック図を示す。
【図5】同実施形態に係るスイッチサーバのブロック図を示す。
【図6】同実施形態に係る第2オーナ端末のブロック図を示す。
【図7】同実施形態に係るサードパーティサーバのブロック図を示す。
【図8】同実施形態に係る第1認証情報及び第2認証情報のデータを示す。
【図9】同実施形態に係る第1オーナ情報のデータを示す。
【図10】同実施形態に係る第2オーナ情報のデータを示す。
【図11】同実施形態に係るステータス情報のデータを示す。
【図12】同実施形態に係るサードパーティ情報のデータを示す。
【図13】同実施形態に係る料金情報のデータを示す。
【図14】同実施形態に係るクライアント情報のデータを示す。
【図15】同実施形態に係るクライアントとオーナとの通信を確立するフローチャートを示す。
【図16】同実施形態に係るクライアントとオーナとの通信を確立するフローチャートを示す。
【図17】同実施形態に係るクライアントとオーナとの通信を確立するフローチャートを示す。
【図18】同実施形態に係るオーナ端末においてクライアント情報を表示する画面図を示す。
【図19】同実施形態に係るオーナ端末における発呼の画面図を示す。
【図20】同実施形態に係るクライアント端末における通信終了を表示する画面図を示す。
【図21】同実施形態に係るクライアント端末における通信中を表示する画面図を示す。
【図22】同実施形態におけるクライアント端末においてクライアント情報を入力する画面図を示す。
【図23】同実施形態における発呼ボタンを含むウェブページの画面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る通信システムにおける一実施形態について、図1〜図23を参照して説明する。
【0018】
図1に示すように、通信システム1は、ウェブページを作成する第1オーナ端末2と、ウェブページを閲覧するクライアント端末3と、ウェブページをクライアント端末3に提供するウェブサーバ4と、ウェブサーバ4に接続されてクライアントとオーナとの間の通信を確立するスイッチサーバ5と、クライアント端末3と通信を確立する第2オーナ端末6及びIP電話7と、クライアント端末3と一般回線との間に介在するサードパーティサーバ8と、サードパーティサーバ8に接続される固定電話9及び携帯電話10とを備える。第1オーナ端末2、クライアント端末3、ウェブサーバ4、スイッチサーバ5、第2オーナ端末6、IP電話7、及びサードパーティサーバ8は、電気通信回線Aを介して接続される。そして、スイッチサーバ5を介して、クライアント端末3と第2オーナ端末6、IP電話7、固定電話9、又は携帯電話10との通信が確立されることで、クライアント端末3と第2オーナ端末6との音声通話が可能になる。
【0019】
<第1オーナ端末2>
ウェブページを作成する第1オーナ端末2は、作成したウェブページをウェブサーバ4にアップロード可能に構成されている。図2に示すように、第1オーナ端末2は、データを格納する格納部21と、オーナの指示が入力される入力部22と、作成中又は完成したウェブページを表示する表示部23と、第1オーナ端末2を制御する制御部24と、電気通信回線Aに接続される送受信部25とを備える。
【0020】
格納部21は、メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体であり、発呼ボタン格納部211を有する。発呼ボタン格納部211は、ウェブページに設置する発呼ボタンを格納する。なお、発呼ボタン格納部211は、ウェブサーバ4に設けられていてもよく、この場合、制御部24は、発呼ボタンをウェブサーバ4からダウンロードして発呼ボタン格納部211に格納する。制御部24は、発呼ボタン格納部211から格納した発呼ボタンを読み出して、ウェブページに設置してもよい。
【0021】
発呼ボタンは、オーナを識別する情報にリンクされている。例えは、発呼ボタンは、オーナを識別するアカウントを2つ含むタグ情報にリンクされている。具体的には、発呼ボタンは、
<FROM オーナアカウント1:TO オーナアカウント2>(ウェブサーバ名)
とするタグ情報にリンクされる。タグ情報に含まれるアカウントのうち、オーナアカウント1が発呼元であるクライアント端末3に割り当てられ、オーナアカウント2が着信先である第2オーナ端末6又はオーナの他のデバイスに割り当てられることになる。クライアント端末3は、オーナアカウント1を利用して、スイッチサーバ5にログインすることになる。そして、スイッチサーバ5は、オーナアカウント2で識別されるオーナのデバイスと通信を確立することになる。
【0022】
また、発呼ボタン格納部211は、発呼ボタンにリンクされる、発呼するデバイスを選択するデバイス情報を含む。具体的には、発呼ボタン格納部211は、発呼ボタンにリンクされる、第2オーナ端末6、IP電話7、固定電話9、又は携帯電話10を選択するデバイス情報を含む。制御部24は、オーナを識別する情報を含めて、ウェブページを作成する。
【0023】
入力部22は、キーボード又はマウス等であり、オーナからの指示入力を受け付け、受け付けた入力を制御部24に伝える。
【0024】
表示部23は、第1オーナ端末2に設けられるモニタであり、作成中又は完成したウェブページを表示すべく設けられる。表示部23は、ウェブサーバ4にアップロードされるウェブページを表示することで、オーナのウェブページ作成を補助する。
【0025】
制御部24は、CPUであり、ウェブページを作成するウェブページ作成部241と、オーナを識別する情報にリンクされた発呼ボタンを、作成するウェブページに設置する発呼ボタン設置部242とを有する。
【0026】
ウェブページ作成部241は、ウェブサーバ4にアップロードするウェブページを作成すべく、入力部22で入力された情報を利用して、ウェブページを作成する。また、ウェブページ作成部241は、作成中又は作成したウェブページを表示部23に表示させる。ウェブページ作成部241は、作成したウェブページをウェブサーバ4にアップロードすべく、送受信部25に作成したウェブページを送信する。より具体的には、ウェブページ作成部241は、作成したウェブページに、発呼ボタンの情報を含めて送受信部25に作成したウェブページを送信する。
【0027】
発呼ボタン設置部242は、発呼ボタン格納部211に格納されている発呼ボタンを読み出して、ウェブページに設置する。発呼ボタン設置部242は、ウェブページ作成部241を利用して、オーナの任意の位置に発呼ボタンを設置する。発呼ボタン設置部242は、例えば、ウェブページの表示エリアのうち、入力部22に入力された設置位置(例えば、画面における座標等)にしたがって、ウェブページに発呼ボタンを設置する。なお、発呼ボタン設置部242は、ウェブサーバ4から発呼ボタンをダウンロードして、ウェブページに設置してもよい。また、発呼ボタン設置部242は、発呼ボタンにリンクされているオーナを識別する情報及びデバイス情報を読み出して、ウェブページに含ませる。
【0028】
送受信部25は、例えばLANカードなどの通信デバイスであり、ウェブページをウェブサーバ4にアップロードするウェブページ送信部251を有する。ウェブページ送信部251は、ウェブページ作成部241から送信された、作成されたウェブページをウェブサーバ4にアップロードする。具体的には、ウェブページ送信部251は、発呼ボタン及び発呼ボタンにリンクされた情報を含む、作成されたウェブページをウェブサーバ4にアップロードする。
【0029】
<クライアント端末3>
クライアント端末3は、ウェブページを表示するとともに、ウェブページを作成したオーナの第2オーナ端末6等と通信可能に構成されている。図3に示すように、クライアント端末3は、データを格納する格納部31と、クライアントの指示が入力される入力部32と、ウェブページを表示する表示部33と、サウンド等を出力する出力部34と、クライアント端末3を制御する制御部35と、電気通信回線Aに接続される送受信部36とを有する。
【0030】
格納部31は、メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体であり、ウェブサーバ4から提供されたウェブページを格納するウェブページ格納部311を有する。ウェブページ格納部311は、ウェブサーバ4から提供されたウェブページを格納する。
【0031】
入力部32は、キーボード、マウス、又はマイク等であり、クライアントの音声が入力される音声入力部321と、クライアントからの指示が入力される指示入力部322とを有する。入力部32は、クライアントから入力された情報を、制御部35へ送る。
【0032】
音声入力部321は、第2オーナ端末6との音声通信をすべく、入力されたクライアントの音声を、制御部33に送る。
【0033】
指示入力部322は、ウェブサーバ4へのウェブページの要求、第2オーナ端末6への発呼要求等の入力を受け付けて、制御部33へ送信する。
【0034】
表示部33は、クライアント端末3に設けられるモニタであり、ウェブページを表示するウェブページ表示部331を有する。ウェブページ表示部331は、ウェブサーバ4から提供されたウェブページを、クライアント端末3に表示する。
【0035】
出力部34は、スピーカであり、音声を出力するサウンド出力部341を有する。サウンド出力部341は、クライアント端末3と第2オーナ端末6等との通信が確立することで、制御部35から送られるオーナの音声を出力する。
【0036】
制御部35は、CPUであり、ウェブサーバ4からウェブページを要求するウェブページ要求部351と、ウェブページに含まれる発呼ボタンの選択を検出するボタン選択検出部352と、オーナが保有するデバイスの発呼を要求する発呼要求部353と、オーナが保有するデバイスとの通信を確立する回線接続部354とを有する。
【0037】
ウェブページ要求部351は、指示入力部322で入力された、ウェブページを要求する情報で特定されるウェブページをウェブサーバ4に要求する。また、ウェブページ要求部351は、ウェブサーバ4から提供されたウェブページをウェブページ格納部311に格納するとともに、発呼ボタンを含むウェブページをウェブページ表示部331に表示させる。
【0038】
また、ウェブページ要求部351は、発呼するデバイスを選択する表示もウェブページに含めてウェブページ表示部331に表示させる。より具体的には、ウェブページ要求部351は、ウェブページの特定の位置を示す情報が指示入力部322に入力された場合に、デバイス情報をウェブページ格納部311から読み出して、ウェブページ表示部331に表示させる。例えば、ウェブページ要求部351は、マウスカーソルが発呼ボタンに重ねられる情報が指示入力部322に入力された場合に、発呼するデバイスを選択する表示としてデバイス情報をウェブページ格納部311から読み出して、ウェブページ表示部331に表示させる。例えば、ウェブページ要求部351は、発呼するデバイスを選択する表示として、第2オーナ端末6、IP電話7、固定電話9、又は携帯電話10をウェブページ表示部331に表示させる。
【0039】
さらに、ウェブページ要求部351は、第2オーナ端末6の状態をウェブページに含めてウェブページ表示部331に表示する。例えば、ウェブページ要求部351は、第2オーナ端末6の状態がオンラインであれば、オンラインであることを示す情報をウェブページに含めてウェブページ表示部331に表示させる。なお、ウェブページ要求部351は、第2オーナ端末6の状態がオフラインであれば、発呼するデバイスを選択する表示として、固定電話9及び携帯電話10のみを表示してよい。
【0040】
ボタン選択検出部352は、ウェブページに含まれる発呼ボタンの選択入力を検出する。すなわち、ボタン選択検出部352は、指示入力部322に入力される発呼ボタンの選択入力を検出する。より具体的には、ボタン選択検出部352は、ウェブページ表示部331に表示されている発呼するデバイスを選択する表示に対する、指示入力部322による選択入力を検出する。ボタン選択検出部352は、発呼ボタンの選択入力を検出すると、発呼要求部353に発呼されるデバイスの情報を送信する。
【0041】
ボタン選択検出部352は、発呼ボタンの選択入力を検出すると、発呼先のオーナの情報をウェブサーバ4から取得して、ウェブページ表示部311に表示する。これにより、連絡相手となるオーナの詳細な情報をクライアントに知らせることができる。
【0042】
発呼要求部353は、ボタン選択検出部352から発呼されるデバイスの情報を受信することで、ウェブページ表示部331に、クライアント情報の入力を促すダイアログを表示させる。発呼要求部353は、クライアント情報として、例えば、クライアントの名前、連絡用件等を含む入力を促すダイアログをウェブページ表示部331に表示させる。発呼要求部353は、クライアント情報として、クライアントの電話番号を入力させるダイアログをウェブページ表示部331に表示させてもよい。
【0043】
発呼要求部353は、指示入力部322からクライアント情報の入力を受信することで、ウェブサーバ4にオーナを発呼する情報を出力する。より具体的には、発呼要求部353は、クライアントの情報の入力を受信すると、発呼ボタンに含まれるタグ情報と、発呼するデバイスの情報と、入力されたクライアント情報とを発呼情報として送受信部36に送信する。また、発呼要求部353は、送受信部36を介して、ウェブサーバ4から受信したIPアドレスの要求に対して、クライアント端末3のIPアドレスをウェブサーバ4に提供する。
【0044】
回線接続部354は、スイッチサーバ5から要求される回線を接続する要求を受けて、スイッチサーバ5との通信を確立すべく動作する。また、回線接続部354は、スイッチサーバ5との通信を確立することで、音声入力部321に入力される音声をスイッチサーバ5に伝えるとともに、スイッチサーバ5から送信された音声をサウンド出力部341に出力させる。
【0045】
送受信部36は、例えばLANカードなどの通信デバイスであり、スイッチサーバ5からの回線を接続する要求である接続要求を受信する接続要求受信部361と、ウェブサーバ4にウェブページの提供を要求する情報を送信するとともに、ウェブサーバ4から提供されるウェブページを受信するウェブページ送受信部362と、発呼要求をウェブサーバ4に送信する発呼要求送信部363と、オーナに係る情報を受信するオーナ情報受信部364とを有する。
【0046】
接続要求受信部361は、スイッチサーバ5から送信される、スイッチサーバ5とクライアント端末3との通信を確立する要求を接続要求として受信する。接続要求受信部361は、受信した接続要求を、回線接続部354に送信する。
【0047】
ウェブページ送受信部362は、ウェブページ要求部351から送信された、ウェブページを要求する情報に含まれるウェブページを、ウェブサーバ4にリクエストする。そして、ウェブページ送受信部362は、ウェブサーバ4から提供されるウェブページを、ウェブページ要求部351に送信する。
【0048】
発呼要求送信部363は、発呼要求部353から送信された発呼要求をウェブサーバ4に送信する。オーナ情報受信部364は、ボタン選択検出部352が発呼ボタンの選択を検出することで、ウェブサーバ4からオーナ情報を取得して、ボタン選択検出部352に送信する。
【0049】
<ウェブサーバ4>
ウェブサーバ4は、クライアント端末3にウェブページを提供するとともに、スイッチサーバ5にオーナを発呼する発呼情報を送信可能に構成されている。図4に示すように、ウェブサーバ4は、データを格納する格納部41と、ウェブサーバ4を制御する制御部42と、電気通信回線Aに接続される送受信部43とを有する。
【0050】
格納部41は、メモリ又はハードディスク等の記憶媒体であり、発呼ボタンを格納する発呼ボタン格納部411と、ウェブページを格納するウェブページ格納部412と、クライアント情報を格納するクライアント情報格納部413と、オーナ情報を格納する第1オーナ情報格納部414と、オーナの画像を格納する画像情報格納部415と、スイッチサーバ5にログインするための第1認証情報を格納する第1認証情報格納部416とを有する。
【0051】
発呼ボタン格納部411は、ウェブページに含ませる発呼ボタンの画像を格納している。また、発呼ボタン格納部411は、発呼ボタンにリンク付けされたオーナを識別する情報を格納している。発呼ボタン格納部411は、第1オーナ端末2においてウェブページを作成する際に、ウェブページに含ませる発呼ボタンを選択させるべく、発呼ボタンのサンプルを格納しても良い。
【0052】
ウェブページ格納部412は、第1オーナ端末2からアップロードされたウェブページを格納する。ウェブページ格納部412は、オーナ毎に指定されるURLに対応付けてウェブページを格納する。
【0053】
クライアント情報格納部413は、発呼要求に含まれるクライアント情報を格納する。具体的には、クライアント情報格納部413は、クライアント端末3から送信された発呼要求に含まれる、クライアントの名前及び連絡用件を格納する。また、クライアント情報格納部413は、クライアント端末3から送信されたIPアドレスをクライアント情報として格納する。また、クライアント情報格納部413は、クライアント端末3から送信されたクライアントの電話番号を格納してもよい。
【0054】
第1オーナ情報格納部414は、クライアント端末3に提供するオーナの情報及びウェブページの提供に係るオーナの情報を含む第1オーナ情報を格納する。具体的に、第1オーナ情報格納部414は、図9に示すような第1オーナ情報を格納する。すなわち、第1オーナ情報格納部414は、オーナアカウント1、オーナアカウント2、オーナ名、画像URL、ボタンURL、ウェブページURL、及びメンバーシッププランを格納する。
【0055】
画像情報格納部415は、オーナの画像を格納する。画像情報格納部415は、第1オーナ情報格納部414が格納している第1オーナ情報の画像URLにリンク付けしてオーナ画像を格納する。
【0056】
第1認証情報格納部416は、スイッチサーバ5にログインするための第1認証情報を格納する。第1認証情報格納部416は、第1認証情報として、図8に示すような情報を格納する。具体的に、第1認証情報格納部416は、第1認証情報として、オーナアカウント1及びオーナアカウント2と、それぞれのアカウントに対応するパスワードを格納している。
【0057】
制御部42は、CPUであり、第2オーナ端末6の状態をステータス情報として取得するステータス情報取得部421と、クライアント端末3にウェブページを提供するウェブページ提供部422と、クライアントの情報を管理するクライアント情報管理部423と、クライアント端末3のIPアドレスを取得するIPアドレス取得部424と、オーナの情報を取得するオーナ情報取得部425と、スイッチサーバ5へログインする情報を取得する第1認証情報取得部426と、第2オーナ端末6等を発呼する情報を生成する発呼情報生成部427とを有する。
【0058】
ステータス情報取得部421は、送受信部43を利用して第2オーナ端末6の状態をステータス情報として取得する。ステータス情報取得部421は、例えば、第2オーナ端末6がオンラインであるか、オフラインであるかの情報を取得する。また、ステータス情報取得部421は、第2オーナ端末6がオンラインであっても、ビジー又はアウェイであるという情報を取得する。ステータス情報取得部421は、取得したステータス情報を、ウェブページ提供部422に送信する。
【0059】
ウェブページ提供部422は、第1オーナ端末2からアップロードされたウェブページをウェブページ格納部412に格納する。また、ウェブページ提供部422は、クライアント端末3から要求されたウェブページをクライアント端末3に送受信部43を介して提供する。具体的には、ウェブページ提供部422は、第1オーナ情報格納部414に格納されている第1オーナ情報を参照して、クライアント端末3に提供するウェブページ及び発呼ボタンをウェブページ格納部412及び発呼ボタン格納部411からそれぞれ読み出す。ウェブページ提供部422は、ウェブページ格納部412及び発呼ボタン格納部411から読み出したウェブページ及び発呼ボタンを、ウェブページを要求したクライアント端末3に送信する。このとき、ウェブページ提供部422は、ステータス情報取得部421から提供されたオーナのステータス情報をウェブページに含めて、クライアント端末3に提供する。
【0060】
クライアント情報管理部423は、クライアント端末3で入力されたクライアント情報を送受信部43を介して受信する。また、クライアント情報管理部423は、受信したクライアント情報をクライアント情報格納部413に格納する。また、クライアント情報管理部423は、第2オーナ端末6から要求があった場合に、クライアント情報をクライアント情報格納部413から読み出して、送受信部43を介して第2オーナ端末6に送信する。
【0061】
IPアドレス取得部424は、発呼要求を送信したクライアント端末3のIPアドレスを取得する。IPアドレス取得部424は、送受信部43を介して、クライアント端末3に対してIPアドレスの送信を要求する。IPアドレス取得部424は、クライアント端末3から取得したIPアドレスをクライアント情報格納部413に格納する。例えば、IPアドレス取得部424は、クライアント端末3から「192.168.10.1」というIPアドレスを取得して、クライアント情報格納部413に格納する。
【0062】
オーナ情報取得部425は、クライアント端末3から発呼要求を受信すると、第1オーナ情報格納部414に格納されている第1オーナ情報を取得して、クライアント端末3にその一部を送信する。オーナ情報取得部425は、発呼要求に含まれるアカウント2で識別されるオーナ情報をオーナ情報格納部414から読み出す。オーナ情報取得部425は、一部の第1オーナ情報として、例えば、オーナの名前、オーナの画像を取得して、クライアント端末3に送信する。
【0063】
第1認証情報取得部426は、発呼要求に含まれるオーナを識別する情報からオーナを識別して、スイッチサーバ5にログインするための第1認証情報を第1認証情報格納部416から取得する。すなわち、第1認証情報取得部426は、タグ情報に含まれるオーナのアカウント1又はアカウント2からオーナを識別する。そして、第1認証情報取得部426は、オーナのアカウント1と、アカウント1に対応するパスワードとを第1認証情報として、第1認証情報格納部416から取得する。第1認証情報取得部426は、取得した第1認証情報を発呼情報生成部427に送信する。
【0064】
発呼情報生成部427は、オーナのデバイスを発呼するとともに、スイッチサーバ5とクライアント端末3との通信を確立する発呼情報を、スイッチサーバ5に送信する。発呼情報生成部427は、発呼情報として、具体的に、発呼要求に含まれるオーナのアカウント2と、第1認証情報取得部426から送信された第1認証情報取得部426と、クライアント情報格納部413から取得したクライアント端末3のIPアドレスと、発呼するオーナのデバイスの情報とを送受信部43を介してスイッチサーバ5に送信する。
【0065】
送受信部43は、LANカード等の通信デバイスであり、ステータス情報を送受信するステータス情報送受信部431と、ウェブページを送受信するウェブページ送受信部432と、クライアント情報を送信するクライアント情報送受信部433と、発呼要求を受信する発呼要求受信部434と、オーナ情報を送信するオーナ情報送受信部435と、発呼情報を送信する発呼情報送信部436とを有する。
【0066】
ステータス情報送受信部431は、ステータス情報取得部421からオーナのステータス情報の要求を受信して、スイッチサーバ5にステータス情報を要求する。また、ステータス情報送受信部431は、スイッチサーバ5から送信されたステータス情報をステータス情報取得部421に送信する。
【0067】
ウェブページ送受信部432は、第1オーナ端末2からアップロードされたウェブページをウェブページ提供部422に送信する。また、ウェブページ送受信部432は、ウェブページ提供部422から提供されたウェブページを、該ウェブページを要求したクライアント端末3に送信する。
【0068】
クライアント情報送受信部433は、第2オーナ端末6から要求がある場合に、クライアント情報管理部423から送信されたクライアント情報を第2オーナ端末6に送信する。また、クライアント情報送受信部433は、IPアドレス取得部424から送信されたクライアント端末3のIPアドレスを取得する要求を、クライアント端末3に送信する。また、クライアント情報送受信部433は、クライアント端末3から送信されたIPアドレスを、IPアドレス取得部424に送信する。
【0069】
発呼要求受信部434は、クライアント端末3から受信した発呼要求を受信して、クライアント情報管理部423及びIPアドレス取得部424に送信する。具体的には、発呼要求受信部434は、クライアントの名前及び連絡用件をクライアント情報管理部423に送信し、タグ情報に含まれるオーナのアカウント1又はアカウント2を第1認証情報取得部426に送信する。
【0070】
オーナ情報送受信部435は、クライアント端末3から送信されたオーナ情報の要求を受信するとともに、オーナ情報取得部425に送信する。また、オーナ情報送受信部435は、オーナ情報取得部425から送信された一部のオーナ情報、すなわち、名前及びオーナの画像を受信して、クライアント端末3に送信する。
【0071】
発呼情報送信部436は、発呼情報生成部427で生成された発呼情報を受信して、スイッチサーバ5に送信する。具体的に、発呼情報送信部436は、クライアント端末3のIPアドレス、第1認証情報、及び発呼するデバイスを含む発呼情報を、スイッチサーバ5に送信する。
【0072】
<スイッチサーバ5>
スイッチサーバ5は、発呼情報に応じて、オーナのデバイスを発呼するとともに、クライアント端末3とオーナのデバイスとの通信を確立可能に構成される。図5に示すように、スイッチサーバ5は、データを格納する格納部51と、スイッチサーバ5を制御する制御部52と、電気通信回線Aに接続される送受信部53とを備える。
【0073】
格納部51は、メモリ又はハードディスク等の記憶媒体であり、スイッチサーバ5へのログインを認証する第2認証情報を格納する第2認証情報格納部511と、オーナの他のデバイスに接続するサーバのアドレスを格納するサードパーティ情報格納部512と、サードパーティサーバ8を利用する通信に係る料金を格納する料金格納部513と、オーナが保有するデバイスに係る情報を格納する第2オーナ情報格納部514と、第2オーナ端末6の状態をステータス情報として格納するステータス情報格納部515とを有する。
【0074】
第2認証情報格納部511は、第1認証情報格納部416と同じ情報を格納しており、図8に示すような情報を格納している。具体的に、第2認証情報格納部511は、第2認証情報として、オーナアカウント1及びオーナアカウント2と、それぞれのアカウントに対応するパスワードを格納している。
【0075】
サードパーティ情報格納部512は、第2オーナ端末6及びIP電話7以外のオーナの他のデバイスを発呼する場合に利用する、サードパーティサーバ8の情報を格納する。具体的には、図12に示すように、サードパーティ情報格納部512は、オーナの固定電話9又は携帯電話10の契約会社と、該契約会社のサーバのIPアドレスとを格納している。
【0076】
料金格納部513は、サードパーティサーバ8を利用することで発生する通信料金の積算を格納する。具体的に、料金格納部513は、図13に示すように、オーナのアカウント毎に、サードパーティ情報格納部512を利用した通信料の積算を格納する。
【0077】
第2オーナ情報格納部514は、第1オーナ情報格納部414が格納している第1オーナ情報とは異なる、第2オーナ情報を格納する。具体的に、第2オーナ情報格納部514は、図10に示すように、オーナのアカウント2、オーナ名、オーナの利用可能金額、オーナの他のデバイスへの電話番号、及びアカウント2の有効期限を格納する。
【0078】
ステータス情報格納部515は、第2オーナ端末6から送信されたオーナの状態をステータス情報として格納する。具体的には、ステータス情報格納部515は、オーナのアカウント2と、オーナのステータス情報とを格納する。ステータス情報格納部515は、オーナのステータス情報として、オンライン、オフライン、ビジー、アウェイといった情報を格納する。
【0079】
制御部52は、CPUであり、第1認証情報からログイン情報を作成して、ログイン情報と第2認証情報格納部511とを認証する認証部521と、スイッチサーバ5及びクライアント端末3、並びにスイッチサーバ5及びオーナが保有するデバイスの間の接続を確立する接続確立部522と、サードパーティサーバ8を利用する通信の時間を計時する計時部523と、サードパーティサーバ8を利用する通信で発生した料金を管理する料金管理部524と、第2オーナ情報を取得するオーナ情報取得部525と、オーナのステータス情報を管理するステータス情報管理部526とを有する。
【0080】
認証部521は、ウェブサーバ4から発呼情報を受信すると、発呼情報に含まれる第1認証情報をログイン情報として作成する。また、認証部521は、ログイン情報と第2認証情報格納部511に格納されている第2認証情報とを利用して、ログイン情報を認証する。認証部521は、ログイン情報が認証されることで、発呼情報に含まれるクライアント端末3のIPアドレスと、発呼するオーナのデバイスの情報とを接続確立部522に送信する。
【0081】
また、認証部521は、第2オーナ端末6からスイッチサーバ5へログインする情報を受信して、該ログインする情報を第2認証情報で認証する。認証部521は、第2オーナ端末6からアカウント2を含むログインする情報を認証すると、第2オーナ端末6がオンラインであることをステータス情報管理部526に送信する。
【0082】
接続確立部522は、認証部521から送信された、発呼するデバイスの情報を受信して、発呼するデバイスを識別する。接続確立部522は、識別したデバイスが固定電話9又は携帯電話10である場合に、オーナの固定電話9又は携帯電話10の情報をオーナ情報取得部525から取得する。具体的には、接続確立部522は、発呼するデバイスが固定電話9又は携帯電話10である場合に、固定電話9又は携帯電話10の電話番号をオーナ情報取得部525から取得する。また、接続確立部522は、発呼するデバイスの情報が第2オーナ端末6又はIP電話7である場合には、第2オーナ端末6又はIP電話7のIPアドレスをオーナ情報取得部525から取得する。
【0083】
また、接続確立部522は、スイッチサーバ5とクライアント端末3との通信を確立すべく、接続要求をクライアント端末3に送信する。具体的に、接続確立部522は、クライアント端末3のIPアドレスに向けて、スイッチサーバ5と接続する要求を接続要求として送信する。
【0084】
また、接続確立部522は、発呼するオーナのデバイスが第2オーナ端末6又はIP電話7である場合に、オーナ情報取得部525から取得した第2オーナ端末6又はIP電話7のIPアドレスを利用して、スイッチサーバ5と第2オーナ端末6又はIP電話7との接続を確立する。そして、接続確立部522は、接続要求を第2オーナ端末6又はIP電話7に送信する。また、接続確立部522は、発呼するオーナのデバイスが固定電話9又は携帯電話10である場合、サードパーティ情報格納部512からサードパーティサーバ8のIPアドレスを取得して、固定電話9又は携帯電話10の電話番号とともに、接続要求をサードパーティサーバ8に送信する。
【0085】
計時部523は、スイッチサーバ5とオーナの固定電話9又は携帯電話10との接続が確立すると計時を開始する。計時部523は、クライアント端末3とオーナとの通信が切断されるまで計時を続け、通信を確立していた時間を料金管理部524に送信する。
【0086】
料金管理部524は、計時部523から送信された、通信を確立していた時間から接続料金を算出する。料金管理部524は、料金格納部513に格納されているオーナの料金に、算出された接続料金を加算して、料金格納部513に加算した料金を格納する。
【0087】
オーナ情報取得部525は、ウェブサーバ4から送信された発呼情報に含まれるアカウント2から、発呼するオーナを識別する。具体的には、オーナ情報取得部525は、発呼情報に含まれるアカウント2と、第2オーナ情報格納部514に含まれるオーナ情報とから、発呼するオーナを識別する。また、オーナ情報取得部525は、接続確立部522からの要求に基づいて、オーナの残額、電話番号、第2オーナ端末6のIPアドレス、IP電話7のIPアドレス、又は有効期限を接続確立部522に送信する。
【0088】
ステータス情報管理部526は、第2オーナ端末6の状態が変更されることで、ステータス情報格納部515に格納されているステータス情報を更新する。例えば、ステータス情報管理部526は、第2オーナ端末6がスイッチサーバ5にログインした情報を受信することで、ステータス情報格納部515に格納されているステータス情報をオンラインに更新する。また、ステータス情報管理部526は、第2オーナ端末6から状態の変更が送信されることで、ステータス情報格納部515に格納されているステータス情報を変更されたステータスに更新する。
【0089】
また、ステータス情報管理部526は、ウェブサーバ4からクライアント端末3にウェブページを送信する際に、該ウェブページのオーナのステータス情報の要求をウェブサーバ4から受信する。ステータス情報管理部526は、ステータス情報の要求を受信すると、ステータス情報格納部515から第2オーナ端末6のステータス情報を読み出して、ウェブサーバ4に送信する。
【0090】
送受信部53は、LANカード等の通信デバイスであり、発呼情報を受信する発呼情報受信部531と、接続要求を送信する接続要求送信部532と、ステータス情報を送受信するステータス情報送受信部533とを有する。
【0091】
発呼情報受信部531は、ウェブサーバ4から発呼情報を受信する。発呼情報受信部531は、受信した発呼情報を認証部521に送る。
【0092】
接続要求送信部532は、接続確立部522から接続要求を受信する。接続要求送信部532は、受信した接続要求をクライアント端末3と、第2オーナ端末6又はサードパーティサーバ8に送信する。
【0093】
ステータス情報送受信部533は、ウェブサーバ4からステータス情報の要求を受信する。ステータス情報送受信部533は、受信したステータス情報の要求をステータス情報管理部526に送信する。また、ステータス情報送受信部533は、ステータス情報格納部515から読み出されたステータス情報をステータス情報管理部526から受信する。ステータス情報送受信部533は、受信したステータス情報をウェブサーバ4に送信する。
【0094】
<第2オーナ端末6>
第2オーナ端末6は、クライアント端末3からの発呼の要求を受け、クライアント端末3と通信を確立可能に構成される。図6に示すように、第2オーナ端末6は、データを格納する格納部61と、オーナからの指示が入力される入力部62と、画像及び文字を表示する表示部63と、音声を出力する出力部64と、第2オーナ端末6を制御する制御部65と、電気通信回線Aに接続される送受信部66とを備える。
【0095】
格納部61は、メモリ又はハードディスク等の記憶媒体であり、クライアント情報を格納するクライアント情報格納部611を有する。
【0096】
クライアント情報格納部611は、クライアント端末3からの発呼に応じて、制御部65が取得するクライアント情報を格納する。具体的には、クライアント情報格納部611は、図14に示すようなクライアント情報を格納する。すなわち、クライアント情報格納部611は、クライアント端末3のIPアドレス、クライアントの名前、クライアントの連絡先(電話番号)、クライアントのイーメールアドレス、連絡用件について格納する。
【0097】
入力部62は、キーボード、マウス、又はマイク等であり、オーナからの指示が入力される指示入力部621と、オーナの音声が入力される音声入力部622とを有する。
【0098】
指示入力部621は、オーナから入力された情報を制御部65に送る。例えば、指示入力部621は、第2オーナ端末6を発呼する表示に応答する入力をオーナから受け付けて、該入力を制御部65に送る。
【0099】
音声入力部622は、スイッチサーバ5を介してクライアント端末3と第2オーナ端末6との接続が確立した後、オーナの音声入力を受け付ける。音声入力部622は、入力されたオーナの音声を制御部65に送信する。
【0100】
出力部64は、スピーカであり、サウンドを出力するサウンド出力部641を有する。
【0101】
サウンド出力部641は、スイッチサーバ5を介してクライアント端末3と第2オーナ端末6との接続が確立した後、クライアント端末3から送信されるクライアントの音声を再生する。
【0102】
制御部65は、CPUであり、オーナのステータス情報を変更するステータス情報変更部651と、スイッチサーバ5と第2オーナ端末6との間の回線を接続する回線接続部652と、ウェブサーバ4からクライアント情報を取得するクライアント情報取得部653と、取得したクライアント情報を管理するクライアント情報管理部654とを有する。
【0103】
ステータス情報変更部651は、指示入力部621から、オーナの状態を変更するステータス情報の変更入力を受信する。ステータス情報変更部651は、指示入力部621からステータス情報の変更入力を受信すると、送受信部66を介して、変更されたステータス情報をスイッチサーバ5に送信する。
【0104】
回線接続部652は、スイッチサーバ5から接続要求を受信することで、表示部63に発呼がある旨の表示をさせる。また、回線接続部652は、指示入力部621から発呼に応答する入力を受信すると、スイッチサーバ5と第2オーナ端末6との接続を確立する。そして、回線接続部652は、音声入力部622に入力されたオーナの音声を送受信部66を介してスイッチサーバ5に送信する。また、回線接続部652は、クライアント端末3から送信されたクライアントの音声を、サウンド出力部641に出力させる。
【0105】
クライアント情報取得部653は、スイッチサーバ5からの接続要求に応じて、ウェブサーバ4のクライアント情報格納部413に格納されているクライアント情報の取得を要求する。
【0106】
クライアント情報管理部654は、ウェブサーバ4から送信されたクライアント情報を受信する。また、クライアント情報管理部654は、指示入力部621から、クライアント情報を格納する指示入力を受けた場合に、クライアント情報格納部611にクライアント情報を格納する。また、クライアント情報管理部654は、ウェブサーバ4から送信されたクライアント情報と、クライアント情報格納部611に格納されているクライアント情報とを比較する。クライアント情報管理部654は、ウェブサーバ4から送信されたクライアント情報がクライアント情報格納部611に既に格納されている場合、クライアント情報格納部611に格納されているクライアント情報を読み出して、表示部63に表示させる。
【0107】
送受信部66は、LANカード等の通信デバイスであり、ステータス情報を送信するステータス情報送信部661と、接続要求を受信する接続要求受信部662と、クライアント情報を要求するクライアント情報要求部663と、クライアント情報を受信するクライアント情報受信部664とを有する。
【0108】
ステータス情報送信部661は、ステータス情報変更部651から変更された第2オーナ端末6のステータス情報を受信する。ステータス情報送信部661は、受信したステータス情報をスイッチサーバ5に送信する。
【0109】
接続要求受信部662は、スイッチサーバ5から送信された接続要求を受信する。接続要求受信部662は、受信した接続要求を回線接続部652に送信する。また、接続要求受信部662は、回線接続部652から送信された回線の接続に応じる情報を受信して、該情報をスイッチサーバ5に送信する。
【0110】
クライアント情報要求部663は、クライアント情報取得部653からクライアント情報を要求する命令を受信する。クライアント情報要求部663は、受信したクライアント情報を要求する命令をウェブサーバ4に送信する。
【0111】
クライアント情報受信部664は、ウェブサーバ4から送信されたクライアント情報を受信する。クライアント情報受信部664は、受信したクライアント情報をクライアント情報管理部654に送る。
【0112】
<サードパーティサーバ8>
サードパーティサーバ8は、オーナの他のデバイスである、固定電話9又は携帯電話10とクライアント端末3との回線を接続する場合に、スイッチサーバ5と固定電話9又は携帯電話10との間の通信を確立可能に構成されている。サードパーティサーバ8は、データを格納する格納部81と、サードパーティサーバ8を制御する制御部82と、電気通信回線Aに接続される送受信部83とを有する。
【0113】
格納部81は、メモリ又はハードディスク等の記憶媒体であり、料金を格納する料金格納部811を有する。料金格納部811は、スイッチサーバ5からオーナの携帯電話10又は固定電話9までの通信で積算される料金を格納する。
【0114】
制御部82は、CPUであり、オーナの固定電話9又は携帯電話10を発呼する発呼部821と、スイッチサーバ5と固定電話9又は携帯電話10との回線を接続する回線接続部822と、回線の接続時間を計時する計時部823と、計時部823で計時された時間に基づいて料金を管理する料金管理部824とを有する。
【0115】
発呼部821は、スイッチサーバ5から送信された接続要求を受信して、オーナの固定電話9又は携帯電話10を発呼する。具体的には、発呼部821は、接続要求に含まれる電話番号宛に回線を接続して、固定電話9又は携帯電話10を発呼する。発呼部821は、発呼に対してオーナが応答することで、応答したことを伝える情報を回線接続部822に送る。
【0116】
回線接続部822は、発呼部821から応答したことを伝える情報を受け取り、スイッチサーバ5と応答した固定電話9又は携帯電話10との間の回線を接続する。これにより、回線接続部822は、クライアント端末3とオーナの固定電話9又は携帯電話10との間の通信を確立する。また、回線接続部822は、通信が確立したことを伝える情報を計時部823に送る。また、回線接続部822は、通信が切断されたことを伝える情報を計時部823に送る。
【0117】
計時部823は、回線接続部822から通信が開始されたことを伝える情報を受け取ると、計時を開始する。計時部823は、回線接続部822から通信が切断されたことを伝える情報を受け取ると、計時を終了する。計時部823は、計時された時間を料金管理部824に送信する。
【0118】
料金管理部824は、送受信部83から送られた、計時された時間に基づいて、料金を計算する。料金管理部824は、計算された料金を料金格納部811に格納する。
【0119】
送受信部83は、LANカード等の通信デバイスであり、接続要求を送受信する接続要求送受信部831を有する。
【0120】
接続要求送受信部831は、スイッチサーバ5から接続要求を受信する。接続要求送受信部831は、受信した接続要求を、発呼部821及び回線接続部822に送る。また、接続要求送受信部831は、発呼部821からの発呼と、回線接続部822からの回線を接続する要求を受信する。接続要求送受信部831は、発呼部821からの発呼を固定電話9又は携帯電話10に送信し、回線接続部822からの回線を接続する要求に基づいて、スイッチサーバ5と固定電話9又は携帯電話10との間の通信を確立する。
【0121】
本実施形態に係る通信システム1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る通信システム1の作用について図15−17のフローチャートを利用して説明する。
【0122】
図15に示すように、まず、第1オーナ端末2は、発呼ボタンを含むウェブページを作成する(ステップS1)。第1オーナ端末2は、作成されたウェブページをウェブサーバ4にアップロードする(ステップS2)。ウェブサーバ4において、ウェブページ提供部422は、第1オーナ端末2から送信されたウェブページをウェブページ格納部412に格納する。また、ウェブページ提供部422は、ウェブページのURLと発呼ボタンのURLとを第1オーナ情報格納部414に格納する。
【0123】
クライアント端末3において、ウェブページ要求部351は、オーナのウェブページにアクセスすべく、ウェブサーバ4にウェブページの閲覧要求をする(ステップS3)。ウェブサーバ4において、ステータス情報取得部421は、ステータス情報格納部515に格納されている、第2オーナ端末6の状態を示すステータス情報をスイッチサーバ5に要求する(ステップS4)。ウェブページ提供部422は、ステータス情報取得部421が取得したステータス情報と、発呼ボタン格納部411に格納されている発呼ボタンと、ウェブページ格納部412に格納されているウェブページとを読み出して、クライアント端末3に送信する。クライアント端末3のウェブページ要求部351は、ウェブサーバ4から取得した発呼ボタン及びオーナのステータス情報を含むウェブページをウェブページ表示部331に表示させる。
【0124】
ここで、ボタン選択検出部352は、クライアント端末3からオーナ端末に連絡を取るか否かを判断する(ステップS6)。クライアント端末3からオーナに連絡を取る場合、クライアント端末3の指示入力部322には、発呼ボタンを選択する入力がされる。指示入力部322に発呼ボタンを選択する入力がされることで、ボタン選択検出部352は、第2オーナ端末6のステータス情報がオンラインであるか、オフラインであるかを判断する(ステップS7)。
【0125】
第2オーナ端末6のステータス情報がオンラインである場合、ボタン選択検出部352は、発呼可能なデバイスとして、例えば、図23に示すように、第2オーナ端末6、IP電話7、固定電話9、及び携帯電話10をプルダウン表示する(ステップS8)。第2オーナ端末6のステータス情報がオフラインである場合、ボタン選択検出部352は、発呼可能なデバイスとして、例えば、携帯電話10及び固定電話9をプルダウン表示する(ステップS31)。
【0126】
指示入力部322は、プルダウン表示された発呼可能なデバイスから、デバイスの選択入力を受け付ける(ステップS9、S32)。指示入力部322が受け付けた入力は、発呼要求部353に送信される。第2オーナ端末6のステータス情報がオンラインである場合には、発呼要求部353は、選択されたデバイスが第2オーナ端末6又はIP電話7であるかを判断する(ステップS10)。ここではまず、発呼要求部353が、選択されたデバイスが第2オーナ端末6である場合で説明する。
【0127】
発呼要求部353は、指示入力部322から受信した、デバイスの選択入力から、デバイスを特定する(ステップS11)。ここでは、発呼要求部353は、デバイスとして、第2オーナ端末6を特定する。発呼要求部353は、図22に示すような、クライアント情報を入力するダイアログをウェブページ表示部331に表示させる。具体的には、発呼要求部353は、クライアントの名前、連絡用件を入力するダイアログをウェブページ表示部331に表示させる。また、発呼要求部353は、クライアントの電話番号を入力させるダイアログをウェブページ表示部331に表示させてもよい。
【0128】
指示入力部322は、ウェブページ表示部331に表示されたダイアログに入力するクライアントの名前及び連絡用件の入力を受け付ける。発呼要求部353は、ダイアログに入力されたクライアントの名前及び連絡用件の入力をクライアント情報として取得する(ステップS12)。
【0129】
指示入力部322は、クライアント情報を取得した後、発呼ボタンにリンクされているオーナを識別する情報と、連絡デバイスの情報と、クライアント情報とを発呼要求としてウェブサーバ4に送信する(ステップS14)。ウェブサーバ4の第1認証情報取得部426は、発呼要求に含まれるオーナを識別する情報を利用して、第1認証情報格納部416から第1認証情報を取得する(ステップS15)。また、クライアント情報管理部423は、発呼要求に含まれるクライアント情報をクライアント情報格納部413に格納する。
【0130】
IPアドレス取得部424は、発呼要求を受信することで、クライアント端末3のIPアドレスをクライアント端末3に要求する(ステップS16)。IPアドレス取得部424は、取得したクライアント端末3のIPアドレスを、クライアント情報格納部413に格納する。
【0131】
発呼情報生成部427は、クライアント情報格納部413から、クライアント端末3のIPアドレスを取得する。また、発呼情報生成部427は、第1認証情報取得部426から、第1認証情報を取得する。発呼情報生成部427は、クライアント端末3のIPアドレスと、第1認証情報とから発呼情報を生成する(ステップS17)。発呼情報送信部436は、生成された発呼情報をスイッチサーバ5に送信する(ステップS18)。
【0132】
スイッチサーバ5の認証部521は、発呼情報からログイン情報を生成する(ステップS19)。認証部521は、オーナのアカウント1とそのパスワードとを対応付けてログイン情報とする。認証部521は、第2認証情報格納部511から第2認証情報を読み出して、ログイン情報を認証する(ステップS20)。また、認証部521は、第2認証情報格納部511に格納されているオーナの残高不足又はオーナアカウントの有効期限が過ぎているか否かについても認証する。
【0133】
認証の結果、認証ができなければ(ステップS21 NO)、認証部521は、第2オーナ端末6への発呼を中止する。認証ができれば(ステップS21 YES)、オーナ情報取得部525は、第2オーナ情報格納部514から、第2オーナ端末6のIPアドレスを取得して、接続確立部522に送信する。接続確立部522は、第2オーナ端末6のIPアドレスに向けて接続要求を送信して、第2オーナ端末6を発呼する(ステップS22)。
【0134】
第2オーナ端末6の回線接続部652は、スイッチサーバ5から接続要求を受信すると、図19に示すようなダイアログを表示部63に表示させて、発呼があることをオーナに報知する。クライアント情報取得部653は、接続要求を受信すると、ウェブサーバ4のクライアント情報格納部413に格納されているクライアント情報を取得する要求を送信する。クライアント情報管理部654は、ウェブサーバ4からクライアント情報を受信すると、クライアント情報格納部611に格納されているクライアント情報に、受信したクライアント情報があるか否かを確認する。クライアント情報管理部654は、クライアント情報格納部611にクライアント情報が含まれている場合、図18に示すような、該クライアント情報として登録されている名前等を表示部63に表示させる。
【0135】
指示入力部621は、発呼に応答する入力をオーナから受け付ける。指示入力部621は、発呼に応答する入力があると、該入力を回線接続部652に送信する。回線接続部652は、発呼に応答する入力を受けて、接続確立部522に回線を接続する要求を送信する。スイッチサーバ5の接続確立部522は、回線接続部652からの応答を受けて、クライアント端末3とスイッチサーバ5との間、及び第2オーナ端末6とスイッチサーバ5との間の回線をVOIPで確立する(ステップS24)。通信が確立されている間、回線接続部354は、図21に示すようなダイアログを、クライアント端末3のウェブページ表示部331に表示させる。
【0136】
通話が終了すると(ステップS25)、接続確立部522は、クライアント端末3とスイッチサーバ5との間、及び第2オーナ端末6とスイッチサーバ5との間の回線を切断する(ステップS25)。また、回線接続部354は、図20に示すようなダイアログをウェブページ表示部331に表示させる。なお、IP電話7が選択された場合については、第2オーナ端末6と同様のフローチャートとなるので、ここでの説明を省略する。
【0137】
次に、デバイスとして、固定電話9が選択される場合について説明する。発呼要求部353は、指示入力部322から受信した、デバイスの選択入力から、デバイスを特定する(ステップS11)。ここでは、発呼要求部353は、デバイスとして、固定電話9を特定する。ステップS34からステップS39までのフローチャートは、上記第2オーナ端末6と通信を確立する場合のステップS12からステップS18と同じであるので、ここでの説明を省略する。
【0138】
スイッチサーバ5の認証部521は、発呼情報からログイン情報を生成する(ステップS41)。認証部521は、オーナのアカウント1とそのパスワードとを対応付けてログイン情報とする。認証部521は、第2認証情報格納部511から第2認証情報を読み出して、ログイン情報を認証する(ステップS42)。また、認証部521は、第2認証情報格納部511に格納されているオーナの残高不足又はオーナアカウントの有効期限が過ぎているか否かについても認証する(ステップS43)。
【0139】
認証の結果、認証ができない(ステップS42 NO)、又はオーナの残高不足やオーナアカウントの有効期限が過ぎている場合(ステップS43 NO)、認証部521は、第2オーナ端末6への発呼を中止する。認証ができれば(ステップS42 YES、ステップS43 YES)、オーナ情報取得部525は、第2オーナ情報格納部514から、第2オーナ端末6のIP電話7の電話番号を取得して、接続確立部522に送信する(ステップS45)。接続確立部522は、サードパーティサーバ8に向けて、IP電話7の電話番号を含む接続要求を送信する(ステップS46)。
【0140】
サードパーティサーバ8の発呼部821は、接続要求に含まれる電話番号に向けて発呼する(ステップS47)。固定電話9からの応答があることで、回線接続部822は、サードパーティサーバ8と固定電話9との通信を確立するとともに、サードパーティサーバ8とスイッチサーバ5との通信を確立する。また、スイッチサーバ5の接続確立部522は、スイッチサーバ5とクライアント端末3との間の通信を確立する。
【0141】
通話が終了すると(ステップS48 YES)、回線接続部822は固定電話9との通信を切断する(ステップS49)。また、スイッチサーバ5の接続確立部522は、スイッチサーバ5とクライアント端末3との通信を切断する。
【0142】
料金管理部524及び料金管理部824は、計時部523及び計時部823によって計時された時間に基づいて、通話料金を算出する(ステップS50)。料金管理部524及び料金管理部824は、算出された通話料金を料金格納部513及び料金格納部811にそれぞれ格納する(ステップS51)。なお、携帯電話10とクライアント端末3との通信を確立する場合のフローチャートも、固定電話9のフローチャートと同様であるので、ここでの説明を省略する。
【0143】
以上より、本実施形態に係る通信システムは、特別なソフトウェアのダウンロード無しに、クライアント端末と第2オーナ端末、IP電話、固定電話、又は携帯電話との間の通信を確立できる。したがって、クライアントがオーナと連絡をしたいときに、直ぐに連絡を取ることが可能になる。
【0144】
また、本実施形態に係る通信システムは、ウェブページにおいて、オーナ端末及びIP電話がオンラインであるか、オフラインであるかを知ることができるので、オーナ端末を利用して直ぐにオーナと連絡できるか否かを知ることができる。また、オーナ端末がオフラインであっても、固定電話又は携帯電話に連絡をすることができるので、緊急の場合であっても、直ぐに連絡を取ることができる。
【0145】
なお、本発明に係る通信システムは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0146】
例えば、上記実施形態に係る通信システム1おいては、クライアント端末3及び第2オーナ端末6が、入力部32,62として、図示しないビデオ入力部を有していても良い。また、発呼ボタン格納部411は、デバイス情報として、ビデオを選択する情報を含んで良い。これにより、通信システム1は、クライアント端末3と第2オーナ端末6との間に、音声通信を確立するのみならず、ビデオ通信を確立することもできる。
【0147】
また、上記実施形態に係る通信システム1においては、会議システムを構成することもできる。会議システムを構成する場合、通信システム1は、クライアント端末3と第2オーナ端末6との通信を確立した後、この通信に参加する、図示しない他のオーナ端末との通信を確立する。
【0148】
まず、上記実施形態のように、通信システム1は、クライアント端末3と第2オーナ端末6との間の通信を確立する。ウェブサーバ4の第1オーナ情報格納部414は、図9に示す第1オーナ情報に、さらに通信に参加する他のオーナのアカウントを予め格納する。第2オーナ端末6の回線接続部652は、第1オーナ情報格納部414に格納されている他のオーナ端末のステータス情報を、ウェブサーバ4のステータス情報取得部421を介して取得する。そして、回線接続部652は、他のオーナ端末のステータス情報がオンラインである場合に、ウェブサーバ4に他のオーナ端末に接続する接続要求を送信する。
【0149】
ウェブサーバ4は、第2オーナ端末6から接続要求を受け取る。ウェブサーバ4の発呼情報生成部427は、第1オーナ情報格納部414に格納されている第1オーナ情報に含まれる他のオーナ端末のアカウントを読み出す。発呼情報生成部427は、他のオーナ端末のアカウントを発呼情報として、スイッチサーバ5に送信する。
【0150】
スイッチサーバ5のオーナ情報取得部525は、発呼情報に含まれる他のオーナ端末のアカウントを基に、第2オーナ情報格納部514から、該当する他のオーナ端末のIPアドレスを読み出す。接続確立部522は、読み出したIPアドレスを利用して、他のオーナ端末を呼び出す。他のオーナ端末が応答すると、接続確立部522は、クライアント端末3、第2オーナ端末6、及び他のオーナ端末との間で通信を確立する。これにより、通信システム1は、会議システムを構成できる。
【0151】
また、上記実施形態に係る通信システム1においては、クライアント端末3と第2オーナ端末6との間の通信が確立した後に、第2オーナ端末6は、クライアント端末3との通信を他のオーナ端末へと転送してもよい。この場合、スイッチサーバ5が上記会議システムの場合と同様に会議に招待する相手を呼び出して、通信を確立させた後、第2オーナ端末6は、クライアント端末3との通信を切断することで実現される。
【0152】
また、上記実施形態に係る通信システム1においては、第2オーナ端末6がオフラインである場合に、第1オーナ端末2から送信された音声を格納する機能を有しても良い。スイッチサーバ5は、格納部51に、図示しない音声格納部を有する。ウェブサーバ4の発呼ボタン格納部411は、デバイス情報として、音声録音を格納する。そして、第2オーナ端末6がオフラインである場合に、クライアント端末3のボタン選択検出部352は、デバイス情報として、ウェブページ表示部331に音声録音を表示させても良い。
【0153】
発呼要求部353は、指示入力部322に入力される音声録音を選択する入力に応じて、ウェブサーバ4に発呼要求を送信する。スイッチサーバ5の制御部52は、音声録音をデバイス情報とする発呼要求に応じて、音声格納部にクライアント端末3から入力された音声を格納する処理を開始する。スイッチサーバ5の制御部52は、クライアント端末3の通信が切断されることで、音声格納部にクライアント端末3から入力された音声を格納する処理を終了する。
【0154】
第2オーナ端末6がスイッチサーバ5にログインすることで、スイッチサーバ5の制御部52は、音声格納部に格納されている音声を第2オーナ端末6に送信する。第2オーナ端末6の回線接続部652は、送信された音声を音声入力部622に再生させる。これにより、通信システム1は、第2オーナ端末6がオフラインであっても、第2オーナ端末6がオンラインになった後に、クライアントの音声をオーナに再生させることができる。
【符号の説明】
【0155】
1…通信システム、2…第1オーナ端末、3…クライアント端末、4…ウェブサーバ、5…スイッチサーバ、6…第2オーナ端末、7…IP電話、8…サードパーティサーバ、9…固定電話、10…携帯電話、21,31,41,51,61,81…格納部、22,32,62…入力部、23,33,63…表示部、24,35,42,52,65,82…制御部、25,36,43,53,66,83…送受信部、34,64…出力部、211,411…発呼ボタン格納部、241…ウェブページ作成部、242…発呼ボタン設置部、251…ウェブページ送信部、311,412…ウェブページ格納部、321,622…音声入力部、322,621…指示入力部、331…ウェブページ表示部、341,641…サウンド出力部、351…ウェブページ要求部、352…ボタン選択検出部、353…発呼要求部、354,652,822…回線接続部、361,662…接続要求受信部、362,432…ウェブページ送受信部、363…発呼要求送信部、364…オーナ情報受信部、413,611…クライアント情報格納部、414…第1オーナ情報格納部、415…画像情報格納部、416…第1認証情報格納部、421…ステータス情報取得部、422…ウェブページ提供部、423,654…クライアント情報管理部、424…IPアドレス取得部、425,525…オーナ情報取得部、426…第1認証情報取得部、427…発呼情報生成部、431,533…ステータス情報送受信部、433…クライアント情報送受信部、434…発呼要求受信部、435…オーナ情報送受信部、436…発呼情報送信部、511…第2認証情報格納部、512…サードパーティ情報格納部、513,811…料金格納部、514…第2オーナ情報格納部、515…ステータス情報格納部、521…認証部、522…接続確立部、523,823…計時部、524,824…料金管理部、526…ステータス情報管理部、531…発呼情報受信部、532…接続要求送信部、651…ステータス情報変更部、653…クライアント情報取得部、661…ステータス情報送信部、663…クライアント情報要求部、664…クライアント情報受信部、821…発呼部、831…接続要求送受信部、A…電気通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブページを閲覧するクライアントが保有するクライアント端末と、前記ウェブページのオーナが保有するデバイスとの間の通信を、電気通信回線を介して確立する通信システムであって、
前記オーナを識別する情報にリンクされた発呼ボタンを含む前記ウェブページを前記クライアント端末に提供するとともに、前記発呼ボタンを利用して前記クライアント端末から送信された前記オーナの保有するデバイスへの発呼要求を受信するウェブサーバと、
前記ウェブサーバが受信した前記発呼要求に基づいて、前記クライアント端末と前記オーナが保有するデバイスとの間の通信を確立するスイッチサーバとを備え、
前記ウェブサーバは、
前記ウェブページを格納するウェブページ格納部と、
前記スイッチサーバにログインするための、前記オーナを識別する情報に関連付けられた第1認証情報を格納する第1認証情報格納部と、
前記クライアント端末からの要求に基づいて、前記オーナの前記ウェブページを前記ウェブページ格納部から読み出して、前記クライアント端末に提供するウェブページ提供部と、
前記オーナを識別する情報と前記発呼するデバイスの選択とを含む前記発呼要求を受信する発呼要求受信部と、
前記発呼要求を送信したクライアント端末のIPアドレスを取得するIPアドレス取得部と、
前記発呼要求に含まれる前記オーナを識別する情報に基づいて、前記オーナ端末に関連付けられた第1認証情報を前記第1認証情報格納部から取得する第1認証情報取得部と、
前記クライアント端末のIPアドレスと、前記第1認証情報を含む情報と、前記発呼するデバイスの選択とを、前記スイッチサーバに送信する発呼情報として生成する発呼情報生成部と
を有し、
前記スイッチサーバは、
前記第1認証情報を認証するための第2認証情報を格納する第2認証情報格納部と、
前記発呼情報に含まれる前記第1認証情報と前記第2認証情報とを認証する認証部と、
前記発呼するデバイスのIPアドレス又は電話番号を格納するオーナ情報格納部と、
前記認証部により前記第1認証情報が認証されることで、前記クライアント端末のIPアドレスと、前記発呼するデバイスのIPアドレス又は電話番号とを利用して、前記クライアント端末と、前記発呼するデバイスとの間に通信を確立する接続確立部と
を有することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記スイッチサーバは、
前記オーナ端末から送信される、少なくとも前記オーナ端末がオンラインであるかオフラインであるかを示すステータス情報を格納するステータス情報格納部と、
前記ウェブサーバからの要求に基づいて、前記オーナ端末の前記ステータス情報をステータス情報格納部から読み出して、前記ウェブサーバに送信するステータス情報管理部と
をさらに有し、
前記ウェブサーバは、前記スイッチサーバに前記ステータス情報の送信を要求するステータス情報要求部をさらに有し、
前記ウェブページ提供部は、前記ウェブページに前記ステータス情報を含め、前記クライアント端末に前記ウェブページを提供することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記オーナを識別する情報は、前記クライアント端末に割り当てられるアカウントと前記オーナに割り当てられるアカウントとを含み、
前記第1認証情報取得部は、前記クライアント端末に割り当てられるアカウントから第1認証情報を取得し、
前記接続確立部は、前記オーナに割り当てられるアカウントから、前記発呼するオーナを識別することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−46293(P2013−46293A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183847(P2011−183847)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(511204924)株式会社ネクソ (1)
【Fターム(参考)】