説明

通信方法、通信システム及び表示装置

【課題】試験問題配布、回答の回収、採点結果の配布、合格証書の配布等の試験の管理に関する作業効率を向上させる通信方法、通信システム及び表示装置を提供する。
【解決手段】試験の管理に用いる中央装置1と、画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する電子ペーパー等のシート状の端末装置3とを用い、中央装置1は端末装置3へ設問情報を送信し、端末装置3は、受信した設問情報に基づく設問の画像を表示し、表示した画像が示す設問に対する回答の入力を受け付け、受け付けた回答に基づく回答情報を中央装置1へ送信する。そして中央装置1は、回答情報に基づく採点結果を示す情報を端末装置3へ送信し、端末装置3は、採点結果を表示し、更に合格証書を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の中央装置及び端末装置間で無線通信を行う通信方法、該通信方法を適用した通信システム、並びに該通信システムにて用いられる表示装置に関し、特に電子ペーパー等のシート状の装置を用いて試験に関するシステムを提供する通信方法、通信システム及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な分野に電子情報技術が用いられている。資格試験、検定試験、入学試験等の各種試験の実施に関する分野も例外ではなく、例えば主催者が管理する管理用サーバコンピュータから、試験会場に配設された会場用コンピュータへ、試験問題に係る試験問題情報を送信し、会場用コンピュータは、受信した試験問題情報に基づき試験問題を用紙に印刷するというシステムが提案されている。
【0003】
さらに特許文献1には、試験問題を用紙に印刷するのではなく、シート状の表示装置である電子ペーパーを用い、電子ペーパーに試験問題を表示させるシステムが開示されている。特許文献1に開示されているシステムでは、電子ペーパーに試験問題を表示させるだけでなく、電子ペーパーの表面に粗面加工を施し、鉛筆にて回答を書き込むことをも提案している。
【特許文献1】特開2006−163991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら管理用サーバコンピュータから試験問題を用紙に印刷する方法では、試験問題の配付及び回答の回収等の作業を要するという試験管理に係る作業負担の問題がある。
【0005】
特許文献1に開示されている様に表示装置に試験問題を表示させることで試験問題の配付に係る作業量を軽減することは可能であるが、回答の回収作業に関する作業負担を軽減することはできないという問題がある。
【0006】
さらに特許文献1に開示されているシステムでは、電子ペーパーの表面に回答を書き込むため、一枚分の試験問題に対し、一枚の電子ペーパーを要することとなるため、試験問題の枚数が多い場合、枚数に応じて電子ペーパーを準備する必要があるので、コストアップに繋がるという問題がある。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、第1発明等では、画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する電子ペーパー等のシート状の端末装置を用い、試験問題等の設問を出力層の表示面に表示するとともに、タッチペン等の入力具を用いた回答の入力を入力層にて受け付け、受け付けた回答に基づく回答情報を中央装置へ送信することにより、試験等の設問に対する回答を要求するシステムにおいて、試験問題の配付に係る作業だけでなく、回答の回収作業に関する作業を軽減することが可能な通信方法、該通信方法を適用した通信システム、並びに該通信システムにて用いられる表示装置の提供を主たる目的とする。
【0008】
また本発明の第3発明等では、電子ペーパー等の端末装置の両面に設問の表示及び回答の入力を可能とすることにより、電子ペーパーの必要量を削減してコストダウンを図ることが可能であり、更に第4発明等では、電子ペーパーを反転させることで異なる設問を表示することにより、電子ペーパーの必要量を大幅に削減して大幅なコストダウンを図ることが可能な通信システム等の提供を他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1発明に係る通信方法は、中央装置及び端末装置間で無線通信を行う通信方法において、前記中央装置は、設問を示す設問情報を前記端末装置へ送信し、該端末装置は、画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有するシート状をなしてあり、受信した設問情報に基づく設問の画像を表示面に表示し、表示した画像が示す設問に対する回答の入力を入力層にて受け付け、受け付けた回答に基づく回答情報を前記中央装置へ送信することを特徴とする。
【0010】
本発明では、試験問題等の設問を示す設問情報を、電子ペーパー等の端末装置へ送信し、端末装置は、設問情報に基づく設問の画像を表示すると共に、設問に対する回答の入力を受け付けて送信することにより、設問を記載した用紙の配布、回答を記載した回答用紙の回収等の試験の管理作業に係る作業量を削減することが可能である。
【0011】
第2発明に係る通信システムは、無線通信を行う中央装置及び端末装置を備える通信システムにおいて、前記中央装置は、設問を示す設問情報を前記端末装置へ送信する設問送信手段を備え、前記端末装置は、シート状をなし、画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する入出力手段と、受信した設問情報に基づく設問の画像を入出力手段の表示面に表示する設問表示手段と、表示した画像が示す設問に対する回答の入力を入出力手段にて受け付ける手段と、受け付けた回答に基づく回答情報を前記中央装置へ送信する回答送信手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明では、試験問題等の設問を示す設問情報を、電子ペーパー等の端末装置へ送信し、端末装置は、設問情報に基づく設問の画像を表示すると共に、設問に対する回答の入力を受け付けて送信することにより、設問を記載した用紙の配布、回答を記載した回答用紙の回収等の作業に係る作業量を削減することが可能である。
【0013】
第3発明に係る通信システムは、第2発明において、前記端末装置は、更に、入出力手段を両面に備えることを特徴とする。
【0014】
本発明では、シート状をなす端末装置の両面に設問及び回答欄の表示を行うことにより、必要な端末装置の数を削減することが可能である。
【0015】
第4発明に係る通信システムは、第3発明において、前記設問情報は、複数表示面分の設問の画像を含み、前記端末装置は、自らの動きを検出する検出手段と、該検出手段が、入出力手段の一の面が一の方向を向いている状態から他の面が一の方向を向く半回転の動きを検出した場合に、前記設問表示手段は、一の面に表示している設問の画像と異なる設問の画像を他の面に表示する様に構成してあることを特徴とする。
【0016】
本発明では、シート状をなす端末装置を裏返した場合に、その動きを加速度センサ等の検出手段にて検出し、設問の画像の表示及び更新を行うことにより、数多くの枚数に相当する設問を一の端末装置から出力させることができるので、必要な端末装置の数を削減することが可能である。
【0017】
第5発明に係る通信システムは、第4発明において、前記設問情報が含む複数の表示面分の設問の画像は、夫々順序が付与されており、前記検出手段が、一の回転方向への半回転の動きを検出したときに、前記設問表示手段は、一の面に表示している設問の画像の次の設問の画像を他の面に表示する様に構成してあり、前記検出手段が、一の回転方向の逆となる他の回転方向への半回転の動きを検出したときに、前記設問表示手段は、他の面に表示している設問の画像の前の設問の画像を他の面に表示する様に構成してあることを特徴とする。
【0018】
本発明では、例えば四角形のシート状の端末装置を用い、左側に半回転させて裏返した場合に次頁に相当する設問の画像を表示し、右側に半回転させて裏返した場合に前頁に相当する設問の画像を表示することにより、複数頁の試験問題を記載した冊子を擬似的に表現することができるので、受験者は紙媒体の冊子を扱うのと同様の作業により違和感なく設問を表示させることが可能である。
【0019】
第6発明に係る通信システムは、第2発明乃至第5発明のいずれかにおいて、前記端末装置は、更に、設問に関する種別を示す種別情報又は回答者の識別に要する識別情報を受け付ける手段と、受け付けた情報を前記中央装置へ送信する手段とを備え、前記中央装置は、更に、設問に係る種別を示す種別情報又は回答者の識別に要する識別情報に関連付けて、設問情報を記録する設問データベースと、識別情報に関連付けて回答情報を記録する回答データベースと、受信した種別情報又は識別情報に関連付けられた設問情報を設問データベースから抽出する手段とを備え、前記設問送信手段は、設問データベースから抽出した設問情報を送信する様に構成してあり、前記端末装置から受信した回答情報を回答データベースに記録する手段を更に備えることを特徴とする。
【0020】
本発明では、1級、2級等の試験の種別又は受験番号等の識別情報に応じた設問情報を中央装置から端末装置へ送信することにより、試験の種別、受験番号等の要件に応じて座席を指定する必要が無いので管理が容易であり、また隣接する受験者に同じ設問が配布されるとは限らないため、他人の回答を覗き見るという様な不正行為を防止することが可能である。
【0021】
第7発明に係る通信システムは、第2発明乃至第6発明のいずれかにおいて、前記設問表示手段は、所定の第1時刻に到達後、設問の画像の表示を開始する様に構成してあり、所定の第2時刻に到達後、設問の画像の表示を終了する様に構成してあり、前記回答送信手段は、所定の第2時刻に到達後、回答情報を前記中央装置へ送信する様に構成してあることを特徴とする。
【0022】
本発明では、試験開始時刻等の第1時刻に到達後に設問の画像の表示を開始することにより、時間前に設問を覗き見るという不正行為を防止することが可能であり、試験終了時刻等の第2時刻に到達後、設問の表示を終了して回答情報を送信することにより、時間終了後も回答を続けるという不正行為を防止することが可能である。
【0023】
第8発明に係る通信システムは、第2発明乃至第7発明のいずれかにおいて、前記中央装置は、更に、回答情報が示す回答に対する採点結果を示す採点結果情報を前記端末装置へ送信する手段を備え、前記端末装置は、更に、受信した採点結果情報に基づいて採点結果の画像を入出力手段の表示面に表示する手段を備えることを特徴とする。
【0024】
本発明では、試験終了後、採点結果を端末装置に表示させることにより、採点結果の配布等の作業に係る作業量を削減することが可能である。
【0025】
第9発明に係る通信システムは、第8発明において、前記採点結果情報は、採点結果に基づく点数が所定の基準点以上であることを示す証明書の画像を示す証明書画像情報を含み、前記端末装置は、更に、採点結果に基づく点数が所定の基準点以上である場合に、採点結果情報に含まれる証明書画像情報に基づいて証明書の画像を入出力手段の表示面に表示する手段を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明では、採点結果に応じて合格証書等の証明書の画像を端末装置に表示させることにより、端末装置を証明書として用いることが可能となる。
【0027】
第10発明に係る通信システムは、第2発明乃至第9発明のいずれかにおいて、前記中央装置及び端末装置間の通信を媒介する媒介装置を更に備え、該媒介装置は、前記中央装置と有線通信又は無線通信により情報をやりとりする手段と、前記端末装置と有線通信或いは無線通信又は記録媒体を介して情報をやりとりする手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
本発明では、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の媒介装置を用い、中央装置及び端末装置間で直接無線通信を行うことができない場合であっても、媒介装置にて通信を媒介することにより、受験者による端末装置の持ち帰りを可能とし、自宅にいる受験者に対して採点結果を通知する等の処理を行うことが可能となる。
【0029】
第11発明に係る通信システムは、無線通信を行う中央装置及び端末装置を備える通信システムにおいて、前記中央装置は、画像情報を前記端末装置へ送信する手段を備え、前記端末装置は、シート状をなし、画像情報に基づく画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する入出力手段と、受信した画像情報に基づく画像を入出力手段の表示面に表示する手段と、表示した画像に対する入力を入出力手段にて受け付ける手段と、受け付けた入力に基づく入力情報を前記中央装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
【0030】
本発明では、電子ペーパー等の端末装置へ画像情報を送信し、端末装置は、画像情報に基づく画像を表示すると共に、画像に対する入力を受け付けて送信することにより、筆記等の入力が必要な書類の配布、回答を記載した書類の回収等の作業に係る作業量を削減することが可能である。
【0031】
第12発明に係る表示装置は、シート状をなし、画像情報に基づく画像を表示する表示面を有する表示装置において、両面に表示面を備え、自らの動きを検出する検出手段と、複数表示面分の画像に係る画像情報を受け付ける手段と、検出手段が、表示面の一の面が一の方向を向いている状態から他の面が一の方向を向く半回転の動きを検出した場合に、一の面に表示している画像と異なる画像を他の面に表示する手段とを備えることを特徴とする。
【0032】
本発明では、電子ペーパー等のシート状をなす装置の両面に画像を表示し、またシート状をなす表示装置を裏返した場合に、その動きを加速度センサ等の検出手段にて検出し、画像の表示及び更新を行うことにより、数多くの枚数に相当する画像を一の表示装置に表示させることが可能である。
【発明の効果】
【0033】
第1発明に係る通信方法及び第2発明に係る通信システムは、中央装置と、画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する電子ペーパー等のシート状の端末装置とを用い、中央装置は端末装置へ設問情報を送信し、端末装置は、受信した設問情報に基づく設問の画像を表示し、表示した画像が示す設問に対する回答の入力を受け付け、受け付けた回答に基づく回答情報を中央装置へ送信する。
【0034】
この構成により、本発明では、設問を記載した用紙の配布、回答を記載した回答用紙の回収等の試験の管理作業に係る作業量を削減することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0035】
第3発明乃至第5発明に係る通信システムは、シート状の端末装置の両面を入出力手段とし、更に端末装置に自らの動きを検出する加速度センサ等の検出手段を設け、入出力手段の一の面が一の方向を向いている状態から他の面が一の方向を向く半回転の動きを検出した場合で、一の回転方向への半回転の動きを検出したときに、一の面に表示している設問の画像の次の設問の画像を他の面に表示し、一の回転方向の逆となる他の回転方向への半回転の動きを検出したときに、他の面に表示している設問の画像の前の設問の画像を他の面に表示する。
【0036】
この構成により、本発明では、シート状をなす端末装置を裏返した場合に、設問の画像の表示及び更新を行うことで、数多くの枚数に相当する設問を一の端末装置から出力させることができるので、必要な端末装置の数を削減することが可能である等、優れた効果を奏する。しかも例えば四角形のシート状の端末装置を用い、左側に半回転させて裏返した場合に次頁に相当する設問の画像を表示し、右側に半回転させて裏返した場合に前頁に相当する設問の画像を表示することにより、複数頁の試験問題を記載した冊子を擬似的に表現することができるので、受験者は紙媒体の冊子を扱うのと同様の作業により違和感なく設問を表示させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【0037】
第6発明に係る通信システムは、端末装置は、設問に関する種別を示す種別情報又は回答者の識別に要する識別情報を受け付けて中央装置へ送信し、中央装置は、受信した種別情報又は識別情報に関連付けて記録されている設問情報を端末装置へ送信し、また端末装置から受信した回答情報を記録する。
【0038】
この構成により、本発明では、1級、2級等の試験の種別又は受験番号等の識別情報に応じた設問情報を中央装置から端末装置へ送信することにより、試験の種別、受験番号等の要件に応じて座席を指定する必要が無いので管理が容易であり、また隣接する受験者に同じ設問が配布されるとは限らないため、他人の回答を覗き見るという様な不正行為を防止することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0039】
第7発明に係る通信システムは、試験開始時刻等の第1時刻に到達後、設問の画像の表示を開始することにより、時間前に設問を覗き見るという不正行為を防止することが可能である等、優れた効果を奏する。しかも試験終了時刻等の第2時刻に到達後、設問の表示を終了して回答情報を送信することにより、時間終了後も回答を続けるという不正行為を防止することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0040】
第8発明に係る通信システムは、中央装置は、回答に対する採点結果を示す採点結果情報を端末装置へ送信し、端末装置は、受信した採点結果情報に基づいて採点結果の画像を表示することにより、試験終了後、採点結果の配布等の作業に係る作業量を削減することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0041】
第9発明に係る通信システムは、端末装置は、採点結果に基づく点数が所定の基準点以上である場合に、採点結果情報に含まれる証明書画像情報に基づいて合格証書等の証明書の画像を表示することにより、端末装置を証明書として用いることが可能となる等、優れた効果を奏する。
【0042】
第10発明に係る通信システムは、中央装置と無線通信により情報をやりとりし、端末装置と有線通信或いは無線通信又は記録媒体を介して情報をやりとりする携帯電話、パーソナルコンピュータ等の媒介装置を用い、中央装置及び端末装置間で直接無線通信を行うことができない場合であっても、媒介装置にて通信を媒介することにより、受験者による端末装置の持ち帰りを可能とし、自宅にいる受験者に対する採点結果の通知等の処理を行うことが可能となる等、優れた効果を奏する。
【0043】
第11発明に係る通信システムは、中央装置と、画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する電子ペーパー等のシート状の端末装置とを用い、中央装置は端末装置へ画像情報を送信し、端末装置は、受信した画像情報に基づく画像を表示し、表示した画像に対する入力を受け付け、受け付けた入力に基づく入力情報を中央装置へ送信する。
【0044】
この構成により本発明では、筆記等の入力が必要な書類の配布、回答を記載した書類の回収等の作業に係る作業量を削減することが可能である等、優れた効果を奏する。
【0045】
第12発明に係る表示装置は、電子ペーパー等のシート状をなす装置の両面に画像を表示し、またシート状をなす表示装置を裏返した場合に、その動きを加速度センサ等の検出手段にて検出し、画像の表示及び更新を行うことにより、数多くの枚数に相当する画像を一の表示装置に表示させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明の通信システムの構成例を示す概念図である。図1を用いて説明する本発明の通信システムは、資格試験、検定試験、入学試験等の各種試験の実施に適用する例を示している。図1中1は、サーバコンピュータを用いた中央装置であり、中央装置1は、例えば試験の主催者により試験管理サーバとして管理されている。中央装置1には、アクセスポイントとなる無線中継装置2が接続されており、無線中継装置2は、実際に試験が実施される教室等の各会場に会場用コンピュータとして配設される。無線中継装置2は、四角形のシート状をなす電子ペーパーを用いた端末装置3,3,…と無線通信を行う。端末装置3,3,…は、各受験者に対して配布される。また端末装置3は、受験者が所有する携帯電話、パーソナルコンピュータ等の媒介装置4,4,…と、接続コードを用いた有線通信或いは赤外線等の無線通信又はメモリカード等の記録媒体を介して情報をやりとりすることが可能であり、媒介装置4は、中央装置1とインターネット網等の有線通信網を介した有線通信又は携帯電話網等の無線通信網を介した無線通信により、情報をやりとりすることが可能である。なお試験の規模及び中央装置1のアクセスエリアによっては無線中継装置2を用いず、中央装置1及び端末装置3,3,…間で直接無線通信を行う様にしても良い。
【0047】
次に本発明の通信システムにて用いられる各種装置の構成について説明する。図2は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1の構成例を示すブロック図である。中央装置1は、装置全体を制御するCPU等の制御手段10と、本発明の中央装置用のコンピュータプログラム及び各種データ等の情報を記録するハードディスク等の記録手段11と、RAM等の記憶手段12と、無線中継装置2又は端末装置3と通信する通信手段13と、時計及びタイマとして機能する計時手段14とを備えている。そして中央装置1は、記録手段11に記録しているコンピュータプログラムを記憶手段12に記憶させ、制御手段10の制御にて実行することにより、本発明の装置としての各種処理を実行する。なお記録手段11に記録するコンピュータプログラムとしては、本発明の中央装置用のコンピュータプログラムだけでなく、試験問題として受信する画像データ等のデータに基づいて、試験問題を示す画像を表示させるコンピュータプログラム、例えばHTML等のページ記述言語で記述されたデータに基づき試験問題を示す画像を表示する閲覧用プログラム(ブラウザ)等のコンピュータプログラムも記録される。
【0048】
中央装置1が備える記録手段11の記録領域の一部は、受験者(回答者)に関する情報を記録する受験者データベース(受験者DB)11a、試験の種別に関する情報を記録する試験種別データベース(試験種別DB)11b、試験問題(設問)に関する情報を記録する試験問題データベース(試験問題DB)11c、試験問題の解答(設問に対する回答)に関する情報を記録する解答データベース(解答DB)11d、解答に対する採点結果を記録する採点結果データベース(採点結果DB)11e等の各種データベースとして用いられている。なお記録手段11の記録領域の一部を各種データベースとして用いるのではなく、中央装置1に接続するデータベース用のコンピュータに各種データベースを記録する様にしても良い。
【0049】
図3は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1が備える受験者データベース11aの記録内容を概念的に示す説明図である。受験者データベース11aには、受験番号、試験日付、試験種別、氏名等の受験者に関する各種情報が夫々対応付けられたレコードとして記録されている。受験番号とは、受験者を識別する識別情報である。試験日付とは、試験が実施される日付を示す情報である。試験種別とは、漢字検定試験、1級、2級等の試験の種別を示す種別情報である。氏名とは、受験者の氏名である。
【0050】
図4は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1が備える試験種別データベース11bの記録内容を概念的に示す説明図である。試験種別データベース11bには、試験種別、試験日付、開始時刻、終了時刻、再表示日時等の試験に関する各種情報が夫々対応付けられたレコードとして記録されている。開始時刻とは、試験が開始される時刻であり、終了時刻とは、試験が終了する時刻である。再表示日時とは、試験日付以降で、端末装置3に試験問題及び解答を表示させる日付である。この様に試験種別データベース11bには、試験の実施に関する情報が試験の種別毎に記録される。
【0051】
図5は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1が備える試験問題データベース11cの記録内容を概念的に示す説明図である。試験問題データベース11cには、試験種別、試験日付、問題内容等の試験問題に関する各種情報が夫々対応付けられたレコードとして記録されている。問題内容としては、複数画面分の試験問題を一画面ずつ表示可能な形式の問題情報が記録されている。ここでいう画面とは、電子ペーパーである端末装置3の画面であり、従来の紙媒体を用いて行われる試験冊子の頁に相当する。なお問題情報としては、画面毎の画像データであっても良く、問題番号及び問題内容を示す情報と書式を示す情報との組合せであっても良い。例えばHTML等のページ記述言語で記述された書式を示すデータ及び画像データの組合せとして実現する様にしても良い。この様に試験問題データベース11cには、試験種別及び試験日付毎に試験の問題に関する情報が記録される。
【0052】
図6は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1が備える解答データベース11dの記録内容を概念的に示す説明図である。解答データベース11dには、受験番号、試験日付、試験種別、問題番号、解答等の解答に関する各種情報が夫々対応付けられたレコードとして記録されている。解答データベース11dに記録される解答とは、問題に対し受験者が解答した内容を示す情報であり、受験者が入力した内容に基づく画像データ、受験者が入力した入力内容の軌跡を画像処理等の方法により認識した文字データ等のデータとして記録される。この様に解答データベース11dには、受験番号にて識別される受験者の解答が、試験日付、試験種別及び問題番号に対応付けて記録される。
【0053】
図7は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1が備える採点結果データベース11eの記録内容を概念的に示す説明図である。採点結果データベース11eには、受験番号、試験日付、試験種別、問題番号、採点結果、コメント、合格基準点、証明書情報等の採点結果に関する各種情報が夫々対応付けられたレコードとして記録されている。採点結果とは、受験者の解答に対して採点者が入力した情報であり、試験の点数を示すデータである。コメントとは、受験者の解答に対して採点者が入力した情報であり、解答に対する採点者のコメントが文字データ及び/又は画像データとして記録される。合格基準点とは、試験の点数と比較して合否を判定するための基準となる点数である。証明書情報とは、試験結果が合格であった場合に出力される合格証明書等の書面を示す画像情報である。
【0054】
図8は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の外観の一例を示す斜視図である。端末装置3は、四角形のシート状をなす入出力部3aと、入出力部3aの一辺に取り付けられた制御部3bとを備える構成である。入出力部3aは、シートの表裏両面で画像の表示及び入力の受け付けを行うことができる。また制御部3bでは、各種制御及び各種通信が行われる。なお四角形のシート状をなす四辺を囲む枠状に制御部3bを取り付ける様にしても良い。
【0055】
図9は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の構成例を示すブロック図である。端末装置3は、装置全体を制御する制御手段30と、本発明の端末装置用のコンピュータプログラム及びデータ等の各種情報を記録するROM、RAM等の記録手段31と、中央装置1又は無線中継装置2と無線通信する通信手段32と、媒介装置4に接続する接続手段33と、画像の表示及び入力の受付を行う入出力手段34と、加速度センサ等の検出手段35と、時計及びタイマとして機能する計時手段36とを備えている。入出力手段34は、入出力部3aに含まれており、制御手段30、記録手段31、通信手段32、接続手段33、検出手段35及び計時手段36は、制御部3bに組み込まれている。
【0056】
そして端末装置3は、記録手段31に記録しているコンピュータプログラムを制御手段30の制御にて実行することにより、端末装置3は、本発明の装置としての各種処理を実行する。また汎用性のある電子ペーパーが、中央装置1から受信したコンピュータプログラムを記録手段31に記録し、制御手段30の制御にて実行することで、本発明の端末装置3として作動する様にしても良い。
【0057】
端末装置3が備える媒介装置4に接続する接続手段33とは、媒介装置4と、情報をやりとりするための機構である。例えば端末装置3及び媒介装置4間をIEEE1394、USB、イーサネット(登録商標)等の規格に基づく接続線にて接続し、有線通信により情報をやりとりする場合、接続手段33とは、有線通信ポートである。また端末装置3及び媒介装置4間を赤外線等の電磁波を介して無線通信により情報をやりとりする場合、接続手段33とは、無線通信ポートである。さらにメモリカード等の記録媒体を介して情報をやりとりする場合、接続手段33とは、カードスロットである。また必要に応じて各種外部デバイスを接続するアダプタを接続手段33として設ける様にしても良い。
【0058】
端末装置3が備える入出力手段34は、画像を表示する表示面を有する出力層34a及び出力層34aの表示面に対する入力を受け付ける入力層34bを有している。出力層34aは、電気泳動方式、帯電トナー型表示方式、液晶表示方式等の技術を用いた表示デバイスであり、制御手段30の制御により、表示面に画像を表示する。入力層34bは、感圧方式、静電方式等の技術を用いた入力デバイスであり、受験者が専用のペン状入力具を用いて触れることにより、接触を検知し、接触点及びその軌跡を情報として受け付ける。入力層34bが感圧方式である場合、入出力手段34は、出力層34aを受験者に対向する外側とし入力層34bを内側とする二層構造として形成され、入力層34bが静電方式である場合、出力層34aを内側とし入力層34bを外側とする二層構造として形成される。そして入出力手段34は、四角形状をなしており、本発明の端末装置3の両面に配設されている。この様に四角形のシート状をなす本発明の端末装置3は、両面に入出力手段34を備えているため、両面に画像を表示し、また両面から入力を受け付けることが可能である。
【0059】
検出手段35は、ジャイロセンサ等の機構を用いて自らの姿勢及び動きを検出する加速度センサ等のセンサであり、具体的には、受験者がシート状の端末装置3を裏返した場合、裏返しによる半回転の動きが生じたこと、及びその回転方向を検出する。
【0060】
図10は、本発明の通信システムにて用いられる媒介装置4の構成例を示すブロック図である。例えば携帯電話を用いて構成される媒介装置4は、装置全体を制御する制御手段40と、ROM、RAM等の記録手段41と、マイク等の音声入力手段42と、スピーカ等の音声出力手段43と、液晶モニタ等の表示手段44と、押し釦等のキー入力手段45と、無線通信を行う通信手段46と、端末装置3と情報をやりとりするための接続手段47とを備えている。媒介装置4は、インターネット閲覧機能、電子メール送受信機能等の各種機能を有し、例えば中央装置1と電子メール等の通信方法にて情報を送受信する。また端末装置3と、有線通信或いは無線通信又は記録媒体を用いて情報をやりとりすることが可能である。例えば端末装置3及び媒介装置4間を接続線にて接続し、有線通信により情報をやりとりする場合、接続手段47とは、有線通信ポートである。また端末装置3及び媒介装置4間を無線通信により情報をやりとりする場合、接続手段47とは、無線通信ポートである。さらに記録媒体を介して情報をやりとりする場合、接続手段47とは、カードスロットである。
【0061】
次に本発明の通信システムが備える各種装置の処理について説明する。受験を所望する受験者は、試験の申し込みを行い、申し込まれた内容は、中央装置1の受験者データベース11aに記録され、試験を管理する管理事業体から受験者へ受験票が発行される。受験票は、郵送、電子メールによる媒介装置4への送信等の方法にて受験者へ発送される。受験票には、受験者を識別する識別情報である受験番号、試験日付、試験種別、氏名等の受験者に関する各種情報が記載されている。なお受験番号等の受験者に関する情報は、数字及び文字としての記載だけでなく、バーコード等の符号化された情報での記載であっても良く、郵送として発送される場合、受験票の表面への凹凸加工、RFIDタグの埋め込み等の方法で受験票に示されていても良い。また電子メールとして発送された場合には、媒介装置4から用紙へ出力することにより受験票として用いられるが、その場合でも二次元バーコード等の符号化された情報として受験票に示すことも可能である。
【0062】
そして受験者は、受験当日、受験票及び媒介装置4を持参して試験会場へ向かい、試験会場の任意の座席に着席する。なお試験会場での座席に指定はなく、受験者は任意の席に着席することが可能である。各座席には、試験用紙としての端末装置3と、端末装置3に入力するペン状入力具が配布される。なお端末装置3が配布された段階では、端末装置3の入出力手段34には、何も表示されない。
【0063】
図11は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1及び端末装置3の試験実施前処理の一例を示すフローチャートである。試験開始10分前等の試験が開始される所定時間前に中央装置1は、中央装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段10の制御により、受験番号及び試験種別の入力を要求する入力画面を表示させる受付画面情報を通信手段13から直接又は無線中継装置3を介した無線通信により、端末装置3へ送信する(S101)。なお以降の通信においても中央装置1及び端末装置3間の通信は、直接又は無線中継装置3を介しての無線通信にて実施される。
【0064】
端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、通信手段32にて受付画面情報を受信し(S102)、受信した受付画面情報に基づく受付画面を入出力手段34の表示面に表示する(S103)。ステップS103では、入出力手段34の上方に向いている面に受付画面が表示される。端末装置3に表示された受付画面には、受験番号及び試験種別の入力を要求する内容が表示されている。受験番号及び試験種別の入力としては、受験者が受付画面内の所定位置へのペン状入力具にて入力することにより行われる。また受験票にRFIDタグが埋め込まれ、かつ端末装置3の接続手段33にRFIDリーダが接続されているのであれば、端末装置3が、接続手段33により受験票から読み取りを行う様にしても良い。また端末装置3の接続手段33にバーコードリーダ等の読取装置が接続されているのであれば、読取装置に受験票のバーコードを読み取らせる様にしても良い。さらに受験者が受験票を入出力手段34の所定の位置へ載置し、端末装置3は、載置された受験票から読み取る様にしても良い。端末装置3が、載置された受験票から受験番号及び識別情報を読み取る方法としては、例えば受験票の表面が凹凸加工されている場合、凹凸の差による圧力差を入出力手段34が検出する様にしても良く、また入出力手段34に載置された受験票の記載内容を読み取る読取機能を設けさせる様にしても良い。さらに媒介装置4から端末装置3へ、無線通信或いは有線通信又は記録媒体を介して受験番号及び識別情報を入力する様にしても良い。また中央装置1及び端末装置3間の最初の通信時に、端末装置3は時刻同期を行い、中央装置1は、端末装置3に予め設定されているMACアドレス等の識別情報に基づき通信相手を記憶する。
【0065】
端末装置3は、制御手段30の制御により、接続手段33又は入出力手段34にて受験番号及び試験種別の入力を受け付け(S104)、受け付けた受験番号及び試験種別を通信手段32から中央装置1へ送信する(S105)。なお端末装置3が受け付けた受験番号及び試験種別は、端末装置3の記録手段31に記録される。
【0066】
中央装置1は、制御手段10の制御により、通信手段13にて受験番号及び試験種別を受信し(S106)、受信した受験番号及び試験種別を受験者データベース11aの記録内容と照合し、照合により受験番号及び試験種別の組合せが正当であると判定した場合、試験種別に対応付けて記録されている問題内容を示す問題情報を、試験種別データベース11bから抽出し(S107)、抽出した問題情報を通信手段13から端末装置3へ送信する(S108)。ステップS107にて抽出され、ステップS108にて送信される問題情報は、頁として順序が付与された複数表示面分の問題の画像を表示させる情報が含まれている。またステップS107では、問題情報だけでなく、開始時刻、終了時刻及び再表示日時を示す日時情報をも抽出し、抽出した日時情報は、ステップS108にて問題情報と共に中央装置1から端末装置3へ送信される。なおステップS104において、受験番号のみを入力する様にしても良く、その場合、中央装置1は、受験者データベース11aを参照して受験番号に対応する試験種別を読み取り、読み取った試験種別に対応付けて記録されている問題内容を示す問題情報を、ステップS107にて試験データベース11bから抽出する。なお受験番号及び試験種別の組合せが正当ではないと判定された場合、試験管理者への通知等の所定の異常処理が実行される。
【0067】
端末装置3は、制御手段30の制御により、通信手段32にて問題情報を受信し(S109)、受信した問題情報を記録手段31に記録する(S110)。なおこの段階で端末装置3の入出力手段34には、何も表示されない。但し、問題情報に含まれている試験に関する注意事項のみを表示する様にしても良い。また中央装置1から受信した問題情報に含まれている試験種別等の情報は、記録手段31に記録されている情報と照合され正当性が判定される。さらに必要に応じて受験者データベース11aに記録されている受験者に係る各種情報を中央装置1から端末装置3へ送信し、端末装置3の記録手段31に記録する様にしても良い。この様にして試験実施前処理が実行される。
【0068】
図12は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の試験開始処理の一例を示すフローチャートである。端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、試験開始時刻に到達したか否かを判定する(S201)。試験開始時刻(第1時刻)とは、問題情報と共に送信された日時情報に含まれる開始時刻であり、ステップS201では、端末装置3は、計時手段36が示す時刻が、試験開始時刻に到達したか否かを判定する。
【0069】
ステップ201において、試験開始時刻に到達したと判定した場合(S201:YES)、端末装置3は、制御手段30の制御により、記録手段31に記録した問題情報に含まれている最初の表示面に表示する問題を入出力手段34の表示面に表示する(S202)。
【0070】
ステップS201において、試験開始時刻に到達していないと判定した場合(S201:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、試験開始時刻に到達するまで、ステップS201の処理を繰り返す。この様にして試験開始処理が実行される。
【0071】
試験中の処理について先ず受験者の具体的な操作について説明する。図13は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3から表示される画像の例を示す説明図である。図13では、試験開始処理のステップS202にて表示される最初の問題の画像の例を示している。図13に示す様に、端末装置3の表示面には、問題情報に基づく問題が表示されており、また問題に対する解答を記入する解答欄が示されている。さらに右下部には、「次」との文字が示された右向きの矢印が表示されている。受験者は、ペン状入力具を用いて問題に対する解答を回答欄に記入する動作を行うことにより、端末装置3は、入出力手段34の入力層34bにて入力の軌跡を受け付け、受け付けた軌跡を表示されている画像、即ち問題の頁に対応付けて記録手段31に記録し、また入力の軌跡を問題の画像に重ねて出力層34aに表示する。この様な処理により、端末装置3は、ペン状入力具により回答欄に解答を記入した状態を表現することができる。また受験者が、表示面の右下部に表示されている「次」の文字をペン状入力具にて押下する動作を行うことにより、次の順序が付与された表示すべき問題の画像が、次頁の問題として表示される。また端末装置3に対し、受験者が、図13に向かって右側の辺を軸とし、左側の辺を保持して半回転させることにより、即ち左側の辺を右側へめくって裏返しにすることにより、裏側から表側となった面に次に表示すべき問題の画像が次頁の問題として表示される。
【0072】
図14は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3から表示される画像の例を示す説明図である。図14では、最初の問題の画像及び最後の問題の画像以外の問題の画像の例を示している。図14に示す様に、端末装置3の表示面には、問題情報に基づく問題及び回答欄が示されている。さらに右下部には、「最初」、「前」、「次」及び「最後」との文字が夫々示された矢印が表示されている。受験者が、「前」の文字をペン状入力具にて押下する動作を行うことにより、前頁の問題の画像が表示され、「次」の文字を押下することにより、次頁の問題の画像が表示され、「最初」の文字を押下することにより、最初の頁の問題の画像が表示され、「最後」の文字を押下することにより、最後の頁の問題の画像が表示される。また端末装置3に対し、受験者が左側の辺をめくって裏返しにすることにより、裏側から表側となった面に次の順序が付与された表示すべき問題の画像が次頁の問題として表示され、右側の辺をめくって裏返しにすることにより、表側となった面に前頁の問題の画像が表示され、上側の辺をめくって裏返しにすることにより、表側となった面に最初の頁の問題の画像が表示され、下側の辺をめくって裏返しにすることにより、表側となった面に最後の頁の問題の画像が表示される。
【0073】
図13及び図14では、問題及び解答欄を並べて表示する形態を示しているが、問題のみを表示し、必要に応じて解答欄を表示する様にしても良い。具体的には、表示した問題、例えば問題番号を受験者がペン状入力具により指示することで、解答欄又は解答記入用のウィンドウを表示し、更に受験者が解答を記入して、次の問題を選択する操作、消去ボタンを指示する操作等の所定の操作を行うことで、表示した解答欄を閉じる様にする。更に解答欄を閉じた段階で、受験者が入力した解答が問題の横に表示される様にしても良い。また図13及び図14では、記述形式で解答する問題の例を示したが、本発明はこれに限らず、選択形式で「a」,「b」,「○」,「×」等の記号の入力により解答する問題を用いてもよく、その場合、「a」,「○」等の記号を入力する解答欄を設けても良いが、チェックボックス、ラジオボタン等の機能を用いてもよい。また試験問題として表示する画像としては、静止画に限るものではなく、動画を用いる様にしても良い。この様な様々な問題の出題形式、解答形式は、HTML等のページ記述言語を用いて作成した問題用のデータを閲覧用プログラム上で問題として表示することにより、実現することができる。またその場合、必要に応じて様々なプラグインプログラムを用いることも可能である。
【0074】
図13及び図14にて説明した試験時の受験者の操作に対する処理について説明する。図15は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の解答受付処理を示すフローチャートである。問題情報に基づく問題を入出力手段34の表示面に表示している端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、表示した問題の画像に対し、ペン状入力具による出力層34aの表示面に対する解答の入力を、入出力手段34の入力層34bにて受け付け(S301)、受け付けた解答に基づく解答情報を、表示している頁の画像を識別する頁識別情報又は問題を識別する問題識別情報に対応付けて記録手段31に記録する(S302)。さらに端末装置3は、制御手段30の制御により、解答として受け付けたペン状入力具による入力の点又は軌跡を問題の画像に重ねて出力層34aの表示面に表示する(S303)。この様にして解答受付処理が実行される。
【0075】
図16は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の頁切替第1処理の一例を示すフローチャートである。頁切替第1処理は、「前」、「次」等の文字が表示された矢印を支持する入力を受け付けた場合に、問題の頁に対応する画像を切り替える処理である。端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、ペン状入力具による出力層34aの所定の位置を指示する入力を受け付け(S401)、問題情報に含まれている複数表示面分の問題の画像中で、受け付けた入力に対応する頁の問題を入出力手段34の表示面に表示する(S402)。例えばステップS401にて「次」の文字が表示されている位置を指示する入力を受け付けた場合、端末装置3は、表示している問題の画像の次の順序が付与された頁の問題の画像を表示面に表示する。
【0076】
図17は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の頁切替第2処理の一例を示すフローチャートである。頁切替処理は、端末装置3が裏返された場合に、問題の頁に対応する画像を切り替える処理である。端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、検出手段35にて自らの動きを検出し(S501)、検出した動きが第1の回転方向又は第1の回転方向の逆となる第2の回転方向への動きであるか否かを判定する(S502)。
【0077】
ステップS502において、第1の回転方向又は第2の回転方向への動きであると判定した場合(S502:YES)、端末装置3は、制御手段30の制御により、第1の回転方向への半回転の動きであるか、第2の回転方向への半回転の動きであるか否かを判定する(S503)。
【0078】
ステップS503において、第1の回転方向への半回転の動きであると判定した場合(S503:YES)、端末装置3は、制御手段30の制御により、問題を表示していた面と異なる面に、次の順序を付与された頁の問題の画像を表示する(S504)。
【0079】
ステップS503において、第2の回転方向への半回転の動きであると判定した場合(S503:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、問題を表示していた面と異なる面に、前の順序を付与された頁の問題の画像を表示する(S505)。
【0080】
ステップS502において、第1の回転方向又は第2の回転方向の動きではないと判定した場合(S502:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、第1の回転方向及び第2の回転方向と直角の方向になる第3の回転方向又は第3の回転方向の逆となる第4の回転方向への動きであるか否かを判定する(S506)。
【0081】
ステップS506において、第3の回転方向又は第4の回転方向であると判定した場合(S506:YES)、端末装置3は、制御手段30の制御により、第3の回転方向への半回転の動きであるか、第4の回転方向への半回転の動きであるか否かを判定する(S507)。
【0082】
ステップS507において、第3の回転方向への半回転の動きであると判定した場合(S507:YES)、端末装置3は、制御手段30の制御により、問題を表示していた面と異なる面に、最後の頁の問題の画像を表示する(S508)。
【0083】
ステップS507において、第4の回転方向への半回転の動きであると判定した場合(S507:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、問題を表示していた面と異なる面に、最初の頁の問題の画像を表示する(S509)。
【0084】
ステップS506において、第3の回転方向又は第4の回転方向の動きではないと判定した場合(S506:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、問題の切替を行わない。
【0085】
上述した頁切替第2処理において、第1の方向への半回転の動きとは、図14における受験者が端末装置3の左側の辺をめくって裏返しにする動きであり、第2の方向への半回転の動きとは、図14における受験者が端末装置3の右側の辺をめくって裏返しにする動きであり、第3の方向への半回転の動きとは、図14における受験者が下側の辺をめくって裏返しにする動きであり、そして第4の方向への半回転の動きとは、図14における受験者が上側の辺をめくって裏返しにする動きである。この様に頁切替第2処理において、端末装置3は、検出手段35が、一の回転方向への半回転の動きを検出したときに、一の面に表示している問題の画像の次の問題の画像を他の面に表示し、検出手段35が、一の回転方向の逆となる他の回転方向への半回転の動きを検出したときに、他の面に表示している問題の画像の前の問題の画像を他の面に表示する。
【0086】
図18は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1及び端末装置3の試験終了処理の一例を示すフローチャートである。端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、試験終了時刻に到達したか否かを判定する(S601)。試験終了時刻(第2時刻)とは、問題情報と共に送信された日時情報に含まれる終了時刻であり、ステップS601では、端末装置3は、計時手段36が示す時刻が、試験終了時刻に到達したか否かを判定する。
【0087】
ステップS601において、試験終了時刻に到達したと判定した場合(S601:YES)、端末装置3は、制御手段30の制御により、ペン状入力具からの入力の受け付けを終了し(S602)、記録手段31に記録した、受け付けた解答に基づく解答情報を通信手段32から中央装置1へ送信し(S603)、入出力手段34の表示を終了する(S604)。ステップS602において、入力の受付を終了後、ステップS604にて表示を終了するまで、入出力手段34には、「試験は終了です。答案送信中。」というメッセージが表示され、受験者に試験が終了したことを通知し、送信処理が完了後、「答案送信完了。答案用紙(電子ペーパー)をお持ち帰り下さい。後日、採点結果が表示されます。」というメッセージが表示され、ステップS604にて表示が終了する。またステップS603にて送信される解答情報は、受験番号及び問題番号(頁)と対応付けて送信される。なお試験終了後の端末装置3は、受験者が夫々持ち帰る。
【0088】
ステップS601において、試験終了時刻に到達していないと判定した場合(S601:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、試験終了時刻に到達するまで、ステップS601の処理を繰り返す。
【0089】
中央装置1は、中央装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段10の制御により、通信手段13にて解答情報を受信し(S605)、受信した解答情報を受験番号及び問題番号(頁)に対応付けて解答データベース11dに記録する(S606)。なお解答データベース11dでは、解答情報を記録する際に、受験者データベース11aを参照して、受験番号に対応する試験日付、試験種別等の受験者に関する情報を抽出し、抽出した受験生に関する情報を解答データベース11dに記録する。この様にして試験終了処理が実行される。
【0090】
図19は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3の再表示処理の一例を示すフローチャートである。端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、再表示日時に到達したか否かを判定する(S701)。再表示日時(第3時刻)とは、試験終了後、試験問題及び解答を再表示する日付であり、ステップS701では、端末装置3は、計時手段36が示す日付及び時刻が、再表示日時に到達したか否かを判定する。
【0091】
ステップS701において、再表示日時に到達したと判定した場合(S701:YES)、端末装置3は、端末装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段30の制御により、記録手段31に記録した、問題情報に基づく問題及び解答情報に基づく解答を入出力手段34に表示する(S702)。そして受験者は、再表示された試験問題及び解答を確認することにより、復習等の学習を行うことが可能となる。なお問題及び解答を表示した端末装置3を任意の方向に半回転させることにより、その動きを検出手段35が検出し、異なる問題及び解答を入出力手段34に表示させる。
【0092】
ステップS701において、再表示日時に到達していないと判定した場合(S701:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、再表示日時に到達するまで、ステップS701の処理を繰り返す。この様にして再表示処理が実行される。
【0093】
中央装置1の解答データベース11dに記録された解答情報が示す解答は、採点者が操作する装置へ送信され、採点者により採点される。そして採点者が採点した採点結果及び採点者によるコメントは、採点者が操作する装置から中央装置1へ送信され、受験番号、試験日付、試験種別、問題番号、合格基準点及び証明書情報に対応付けて採点結果データベース11eに記録される。
【0094】
図20は、本発明の通信システムにて用いられる中央装置1、端末装置3及び媒介装置4の採点結果送受信処理の一例を示すフローチャートである。採点結果が発表される所定の日時以降に、受験者は、媒介装置4を操作して、受験番号を入力し、入力した受験番号を中央装置1へ送信する操作を行う。媒介装置4は、制御手段40の制御により、キー入力手段45にて受験番号の入力を受け付け(S801)、受け付けた受験番号を通信手段46から中央装置1へ送信する(S802)。媒介装置4から中央装置1への受験番号の送信は、媒介装置4が備えるインターネット閲覧機能、電子メール送受信機能等の通信に係る機能により実現される。
【0095】
中央装置1は、中央装置用のコンピュータプログラムを実行する制御手段10の制御により、通信手段13にて受験番号を受信し(S803)、受験番号に対応付けて記録されている試験日付、試験種別、問題番号、採点結果、コメント、合格基準点、証明書情報等の採点結果に係る各種情報を採点結果データベース11eから抽出し(S804)、抽出した採点結果に係る各種情報を通信手段13から媒介装置4へ送信する(S805)。
【0096】
媒介装置4は、制御手段40の制御により、通信手段46にて、試験日付、試験種別、問題番号、採点結果、コメント、合格基準点、証明書情報等の採点結果に係る各種情報を受信し(S806)、受信した採点結果に係る各種情報を記録手段41に記録する(S807)。
【0097】
そして受験者は、端末装置3及び媒介装置4に対し、媒介装置4に記録した採点結果に係る各種情報を端末装置3へ有線通信或いは無線通信又は記録媒体を用いて送る操作を行う。
【0098】
媒介装置4は、制御手段40の制御により、採点結果に係る各種情報を接続手段47から端末装置3へ送る(S808)。
【0099】
端末装置3は、制御手段30の制御により、接続手段33にて採点結果に係る各種情報を受け付け(S809)、受け付けた採点結果に係る各種情報を記録手段31に記録し(S810)、記録した試験日付、試験種別、問題番号、採点結果、コメント、合格基準点、証明書情報等の採点結果に係る情報を入出力手段34に表示する(S811)。なお中央装置1及び端末装置3が直接通信可能な場合、媒介装置4を介さず中央装置1及び端末装置3間で受験番号及び採点結果に係る各種情報が行われる。
【0100】
図21は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3から表示される画像の例を示す説明図である。図21では、ステップS811にて採点結果に係る各種情報として、採点結果及びコメントが表示されている例を示している。図21に示す様に端末装置3から解答に対する採点結果が表示されており、また図に向かって左側に採点者のコメントが表示されている。なお図21に示している状態から、所定の回転方向への裏返し等の操作を行うことにより、他の問題の解答に対する採点結果及びコメント、又は試験日付及び試験種別等の情報が表示される。
【0101】
また採点結果に基づく点数が合格基準点以上である場合、採点結果及びコメントを表示した後、合格証書が端末装置3に表示される。端末装置3は、制御手段30の制御により、記録手段31に記録した採点結果に基づく点数を合格基準点と比較し(S812)、採点結果に基づく点数が合格基準点以上である場合(S812:YES)、記録手段31に記録した証明書情報に基づいて合格証書の画像を入出力手段34に表示する(S813)。なお点数及び合格基準点の比較を端末装置3にて実行するのではなく、中央装置1にて実行し、点数が合格基準点に達している場合にのみ採点結果に係る情報として証明書情報を送信する様にしても良い。
【0102】
ステップ812において、試験結果に基づく点数が合格規準点未満である場合(S812:NO)、端末装置3は、制御手段30の制御により、合格証書の表示を行わず、処理を終了する。
【0103】
図22は、本発明の通信システムにて用いられる端末装置3から表示される画像の例を示す説明図である。図22では、ステップS813にて表示される合格証書の画像を示している。合格証書には、試験種別等の情報も含まれており、この様な合格証書は、受験者情報から必要な情報を読み取り生成される。また合格証書は、例えば電子データとして取り出し、紙媒体上へ印刷することも可能である。この様にして採点結果送受信処理が行われる。
【0104】
前記実施の形態では、資格試験、検定試験、入学試験等の各種試験に適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、学内で定期的に行われる中間試験、期末試験等の試験に適用しても良く、その場合、中央装置及び端末装置間の距離が大きくなることはないため、媒介装置等の中継に要する装置を省略することも可能である。
【0105】
また設問に対して回答を収集するシステムで有れば、例えばアンケート等の意見の収集に用いることも可能であり、更には時間制限で配布し、意見を収集する会議資料の配付等の分野にも適用することが可能である。
【0106】
この様に前記実施の形態では、無数に存在する本発明の適用の一例を示したものであり、本発明は、その目的、費用、規模、運用形態等の種々の要因に応じて様々な形態に展開することが可能である。即ち、システムの構成、装置の構成、データベースの構成、画面のレイアウト等の各種構成は、適宜設計することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の通信システムの構成例を示す概念図である。
【図2】本発明の通信システムにて用いられる中央装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の通信システムにて用いられる中央装置が備える受験者データベースの記録内容を概念的に示す説明図である。
【図4】本発明の通信システムにて用いられる中央装置が備える試験種別データベースの記録内容を概念的に示す説明図である。
【図5】本発明の通信システムにて用いられる中央装置が備える試験問題データベースの記録内容を概念的に示す説明図である。
【図6】本発明の通信システムにて用いられる中央装置が備える解答データベースの記録内容を概念的に示す説明図である。
【図7】本発明の通信システムにて用いられる中央装置が備える採点結果データベースの記録内容を概念的に示す説明図である。
【図8】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の外観の一例を示す斜視図である。
【図9】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明の通信システムにて用いられる媒介装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】本発明の通信システムにて用いられる中央装置及び端末装置の試験実施前処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の試験開始処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の通信システムにて用いられる端末装置から表示される画像の例を示す説明図である。
【図14】本発明の通信システムにて用いられる端末装置から表示される画像の例を示す説明図である。
【図15】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の解答受付処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の頁切替第1処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の頁切替第2処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の通信システムにて用いられる中央装置及び端末装置の試験終了処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】本発明の通信システムにて用いられる端末装置の再表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の通信システムにて用いられる中央装置、端末装置及び媒介装置の採点結果送受信処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】本発明の通信システムにて用いられる端末装置から表示される画像の例を示す説明図である。
【図22】本発明の通信システムにて用いられる端末装置から表示される画像の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0108】
1 中央装置
11a 受験者データベース
11b 試験種別データベース
11c 試験問題データベース
11d 解答データベース
11e 採点結果データベース
2 無線中継装置
3 端末装置
4 媒介装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央装置及び端末装置間で無線通信を行う通信方法において、
前記中央装置は、
設問を示す設問情報を前記端末装置へ送信し、
該端末装置は、
画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有するシート状をなしてあり、
受信した設問情報に基づく設問の画像を表示面に表示し、
表示した画像が示す設問に対する回答の入力を入力層にて受け付け、
受け付けた回答に基づく回答情報を前記中央装置へ送信する
ことを特徴とする通信方法。
【請求項2】
無線通信を行う中央装置及び端末装置を備える通信システムにおいて、
前記中央装置は、
設問を示す設問情報を前記端末装置へ送信する設問送信手段を備え、
前記端末装置は、
シート状をなし、
画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する入出力手段と、
受信した設問情報に基づく設問の画像を入出力手段の表示面に表示する設問表示手段と、
表示した画像が示す設問に対する回答の入力を入出力手段にて受け付ける手段と、
受け付けた回答に基づく回答情報を前記中央装置へ送信する回答送信手段と
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項3】
前記端末装置は、更に、入出力手段を両面に備えることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記設問情報は、複数表示面分の設問の画像を含み、
前記端末装置は、
自らの動きを検出する検出手段と、
該検出手段が、入出力手段の一の面が一の方向を向いている状態から他の面が一の方向を向く半回転の動きを検出した場合に、前記設問表示手段は、一の面に表示している設問の画像と異なる設問の画像を他の面に表示する様に構成してある
ことを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記設問情報が含む複数の表示面分の設問の画像は、夫々順序が付与されており、
前記検出手段が、一の回転方向への半回転の動きを検出したときに、前記設問表示手段は、一の面に表示している設問の画像の次の設問の画像を他の面に表示する様に構成してあり、
前記検出手段が、一の回転方向の逆となる他の回転方向への半回転の動きを検出したときに、前記設問表示手段は、他の面に表示している設問の画像の前の設問の画像を他の面に表示する様に構成してある
ことを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記端末装置は、更に、
設問に関する種別を示す種別情報又は回答者の識別に要する識別情報を受け付ける手段と、
受け付けた情報を前記中央装置へ送信する手段と
を備え、
前記中央装置は、更に、
設問に係る種別を示す種別情報又は回答者の識別に要する識別情報に関連付けて、設問情報を記録する設問データベースと、
識別情報に関連付けて回答情報を記録する回答データベースと、
受信した種別情報又は識別情報に関連付けられた設問情報を設問データベースから抽出する手段と
を備え、
前記設問送信手段は、
設問データベースから抽出した設問情報を送信する様に構成してあり、
前記端末装置から受信した回答情報を回答データベースに記録する手段を更に備える
ことを特徴とする請求項2乃至は請求項5のいずれかに記載の通信システム。
【請求項7】
前記設問表示手段は、
所定の第1時刻に到達後、設問の画像の表示を開始する様に構成してあり、
所定の第2時刻に到達後、設問の画像の表示を終了する様に構成してあり、
前記回答送信手段は、
所定の第2時刻に到達後、回答情報を前記中央装置へ送信する様に構成してある
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の通信システム。
【請求項8】
前記中央装置は、更に、
回答情報が示す回答に対する採点結果を示す採点結果情報を前記端末装置へ送信する手段を備え、
前記端末装置は、更に、
受信した採点結果情報に基づいて採点結果の画像を入出力手段の表示面に表示する手段を備える
ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の通信システム。
【請求項9】
前記採点結果情報は、採点結果に基づく点数が所定の基準点以上であることを示す証明書の画像を示す証明書画像情報を含み、
前記端末装置は、更に、
採点結果に基づく点数が所定の基準点以上である場合に、採点結果情報に含まれる証明書画像情報に基づいて証明書の画像を入出力手段の表示面に表示する手段を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
【請求項10】
前記中央装置及び端末装置間の通信を媒介する媒介装置を更に備え、
該媒介装置は、
前記中央装置と有線通信又は無線通信により情報をやりとりする手段と、
前記端末装置と有線通信或いは無線通信又は記録媒体を介して情報をやりとりする手段と
を備える
ことを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれかに記載の通信システム。
【請求項11】
無線通信を行う中央装置及び端末装置を備える通信システムにおいて、
前記中央装置は、
画像情報を前記端末装置へ送信する手段を備え、
前記端末装置は、
シート状をなし、
画像情報に基づく画像を表示する表示面を有する出力層及び該出力層の表示面に対する入力を受け付ける入力層を有する入出力手段と、
受信した画像情報に基づく画像を入出力手段の表示面に表示する手段と、
表示した画像に対する入力を入出力手段にて受け付ける手段と、
受け付けた入力に基づく入力情報を前記中央装置へ送信する手段と
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項12】
シート状をなし、画像情報に基づく画像を表示する表示面を有する表示装置において、
両面に表示面を備え、
自らの動きを検出する検出手段と、
複数表示面分の画像に係る画像情報を受け付ける手段と、
検出手段が、表示面の一の面が一の方向を向いている状態から他の面が一の方向を向く半回転の動きを検出した場合に、一の面に表示している画像と異なる画像を他の面に表示する手段と
を備えることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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