説明

通信装置、ネットワーク及びそれらに用いる自律分散経路制御方法並びにそのプログラム

【課題】 ネットワークの空き帯域が少ないケースであっても、リンク帯域が減少した場合に、リンク帯域減少前と同様のサービスを継続できる可能性を高くすることが可能な通信装置を提供する。
【解決手段】 通信装置(NE203)は、リンク帯域が可変のネットワークに用いられ、リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する手段(装置制御処理部11、シグナリング処理部12、ルーティング処理部13、パス管理処理部14、リンク管理処理部15、リルート処理部16)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信装置、ネットワーク及びそれらに用いる自律分散経路制御方法並びにそのプログラムに関し、特にリンク帯域が可変のネットワークに適応する自律分散経路制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MPLS(Multi−Protocol Label Switching)、GMPLS(Generalized MPLS)やASON(Automatic Switch Optical Network)に代表される自律分散制御ネットワークが実用化・利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
これら自律分散制御ネットワークでは、OSPF−TE[Traffic Engineering Extentions to OSPF(Open Shortest Path First)]やIS−IS−TE(Intermediate System−to−Intermediate System Traffic Engineering)に代表されるルーティングプロトコルにより経路制御が実現されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、RSVP−TE(Resource reSerVation Protocol with Traffic Engineering Extention)やCR−LDP(Constraint−based Routed Label Distribution Protocol)に代表されるシグナリングプロトコルによりパス管理(設定・維持・切断)が実現されている。
【0005】
AMR(Adaptive Modulation Radio)やLAG(Link Aggregation Group)に代表されるリンク帯域が自動で変更される機構が近年実用化・利用されている。AMRは、無線の回線品質に応じて自動で利用可能帯域を変更する技術である。また、LAGは、複数の物理リンクを束ね、1本の論理リンクとして管理するリンク冗長技術である。LAGを設定した論理リンクに関連する物理リンクに障害が発生した場合は、論理リンクの帯域が自動で減少される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−077219号公報
【特許文献2】特開2004−040384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
MPLS、GMPLSやASONに代表される自律分散制御ネットワークにおいて、AMRやLAG等に代表されるリンク帯域が変更される機構を利用したネットワークでは、リンクの帯域が自動で減少した場合、元々設定済みのパスの必要帯域を確保できなくなるという問題がある。
【0008】
上記のネットワークの問題点の一例を示す。図11に示す例では、リンク帯域3のリンクに帯域2のパス1と帯域1のパス2とが設定されているケースを示している。このケースでリンク帯域が1減少した場合、上記の自律分散制御のリルートの仕組みを使うと、帯域2のパスの経路を検索し、リルートする。
【0009】
このため、リンク帯域減少前に設定済みのパス帯域を確保しようとする場合は、送信元ノードと送信先ノードとの間のリンクの空き帯域が2以上必要である。上記の自律分散制御のリルートの仕組みでは、リンク帯域が減少した場合にリルートする粒度がパス単位であるため、リルート対象のパスの帯域が大きい場合には、切り替え先のネットワークに多くのリンク帯域が必要であることが問題となる。
【0010】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、ネットワークの空き帯域が少ないケースであっても、リンク帯域が減少した場合に、リンク帯域減少前と同様のサービスを継続できる可能性を高くすることができる通信装置、ネットワーク及びそれらに用いる自律分散経路制御方法並びにそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による通信装置は、リンク帯域が可変のネットワークに用いる通信装置であって、
前記リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する手段を備えている。
【0012】
本発明によるネットワークは、上記の通信装置を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明による自律分散経路制御方法は、リンク帯域が可変のネットワークに用いる通信装置に用いる自律分散経路制御方法であって、
前記通信装置が、前記リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する処理を実行している。
【0014】
本発明によるプログラムは、リンク帯域が可変のネットワークに用いる通信装置内のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する処理を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、ネットワークの空き帯域が少ないケースであっても、リンク帯域が減少した場合に、リンク帯域減少前と同様のサービス(同じ帯域のサービス)を継続できる可能性を高くすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態による通信装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示す通信装置NE203における論理リンク情報テーブルの構成例を示す図である。
【図3】図1に示す通信装置NE203における物理リンク情報テーブルの構成例を示す図である。
【図4】図1に示す通信装置NE203におけるパス情報テーブルの構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態の特徴を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態によるネットワーク構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態によるネットワーク構成の他の例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における物理リンクと論理リンクとの関係を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における物理リンクと論理リンクとの関係(帯域減少後)を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態によるノードにおけるリンク帯域減少時の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明に関連するネットワークの問題点の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明によるリンク帯域が可変のネットワークに適応する自律分散経路制御方法の概要について説明する。
【0018】
本発明は、MPLS(Multi−Protocol Label Switching)、GMPLS(Generalized MPLS)やASON(Automatic Switch Optical Network)に代表される自律分散制御御ネットワークにおいて、AMR(Adaptive Modulation Radio)やLAG(Link Aggregation Group)等に代表されるリンク帯域が変更される機構が論理リンクとして使用されている場合に、リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する機構を提供する。
【0019】
図1は本発明の実施の形態による通信装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2は図1に示す通信装置NE203における論理リンク情報テーブルの構成例を示す図であり、図3は図1に示す通信装置NE203における物理リンク情報テーブルの構成例を示す図であり、図4は図1に示す通信装置NE203におけるパス情報テーブルの構成例を示す図である。
【0020】
図1において、通信装置NE203は、本発明の実施の形態における自律分散制御対応ノード(NE)である。通信装置NE203は、装置制御処理部11と、シグナリング処理部12と、ルーティング処理部13と、パス管理処理部14と、リンク管理処理部15と、リルート処理部16と、記憶部17とから構成されており、記憶部17は、パス情報記憶部171と、リンク情報記憶部172と、その他各種情報記憶部173とを備えている。
【0021】
リンク情報記憶部172は、図2に示す論理リンク情報テーブルと図3に示す物理リンク情報テーブルとを記憶する記憶部である。論理リンク情報テーブルは、自ノードに接続されている論理リンクの情報が記憶されており、「リンクID」、「接続先ノードID」、「最大帯域」、「使用中帯域」、「利用可能帯域」、「利用不能帯域」、「その他リンク関連情報」が含まれる。
【0022】
物理リンク情報テーブルは、自ノードに接続されている物理リンクの情報が記憶されており、「リンクID」、「接続先ノードID」、「最大帯域」、「使用中帯域」、「利用可能帯域」、「利用不能帯域」、「関連する論理リンクID」、「その他論理リンク関連情報」が含まれる。
【0023】
「リンクID」は、各ノード内でリンクを一意にする識別子である。「接続先ノードID」は、リンクが接続されている先のノード識別子である(「接続先ノードID」は、ネットワーク内で一意である)。
【0024】
「使用中帯域」は、リンクで使用されている帯域を示す。「使用中帯域」は、パスが設定されることにより増加し、パスが切断されることにより減少する。「利用可能帯域」は、パス設定用に利用可能な帯域を示す。「利用不能帯域」は、パス設定用利用不能な帯域であり、AMR(Adaptive Modulation Radio)やLAG(Link Aggregation Group)に代表されるリンク帯域の機構により変更される(「利用不能帯域」が減少する代表的な例として物理リンクの障害がある)。「利用可能帯域」と「利用不能帯域」とを足すと「最大帯域」になる。「その他リンク関連情報」は、一般的なノードが記憶しているリンクの情報を示す。
【0025】
パス情報記憶部171は、図4に示すパス情報テーブルを記憶する記憶部である。パス情報テーブルには、そのノードにおけるパスのクロスコネクト情報やその他の属性を記憶している(本情報は、一般的な自律分散制御対応ノードに具備されている)。具体的に、パス情報テーブルは、「入力論理リンクID」、「入力ラベル」、「出力論理リンクID」、「出力ラベル」、「その他パス関連情報」が含まれる。
【0026】
その他各種情報記憶部173は、一般的な自律分散制御対応ノードが持つ情報を記憶する記憶部である。
【0027】
装置制御処理部11は、NMS(Network Management System)等の保守システムからのコマンド受信・応答処理や保守システムへの通知処理、コマンドやシグナリング要求を適切な処理部に転送する処理部である。
【0028】
シグナリング処理部12及びルーティング処理部13は、既存の自律分散制御対応ノードが持つ処理部である。
【0029】
シグナリング処理部12は、RSVP−TE(Resource reSerVation Protocol with Traffic Engineering Extention)やCR−LDP(Constraint−based Routed Label Distribution Protocol)に代表されるシグナリングプロトコルの処理を実施する。
【0030】
ルーティング処理部13は、OSPF−TE[Traffic Engineering Extentions to OSPF(Open Shortest Path First)]やIS−IS−TE(Intermediate System−to−Intermediate System Traffic Engineering)に代表されるルーティングプロトコルの処理を実施する。
【0031】
パス管理処理部14は、パス情報テーブルを維持することにより、各ノードに関係するパスを管理する。
【0032】
リンク管理処理部15は、物理リンク情報テーブルと論理リンク情報テーブルとを維持することにより、物理リンクと論理リンクとを管理する。また、リンク管理処理部15は、AMRやLAG等に代表されるリンク帯域を変更する機構を含む。このため、リンク管理処理部15は、設定済みパスの不足分の帯域を把握することができる。さらに、リンク管理処理部15は、物理リンクと論理リンクとの対応付けを行う。
【0033】
リルート処理部16は、リンク帯域の減少分のパスの切り替え処理を実施する。尚、図示していないが、通信装置NE203はその他既存機能処理部を備えており、その他既存機能処理部は、一般的な自律分散制御対応ノードが持つ機能の処理部である。
【0034】
図5は本発明の実施の形態の特徴を示す図であり、図6は本発明の実施の形態によるネットワーク構成の一例を示す図であり、図7は本発明の実施の形態によるネットワーク構成の他の例を示す図であり、図8は本発明の実施の形態における物理リンクと論理リンクとの関係を示す図であり、図9は本発明の実施の形態における物理リンクと論理リンクとの関係(帯域減少後)を示す図である。これら図5〜図9を参照して本実施の形態の特徴について説明する。
【0035】
本実施の形態では、最大帯域が5のリンクがあり、そのうち帯域が3使用されていることを前提とする。図5において、本実施の形態では、以下の動作が行われる。(1)利用可能帯域が2減少する。(2)ノードはリンクステートを更新し、他のノードに対してリンクステート情報を広告する。(3)利用可能帯域が1減少する。(4)この場合、(使用中帯域)<(利用可能帯域)となり、既に設定済みのパスのサービスを継続できないことになる。このため、ノードは、帯域1に相当するパスをリルートすることにより、帯域減少前のパスの帯域に相当するサービスを継続することを可能とする。
【0036】
図6に示すネットワーク構成例においては、帯域が3のパスNE200−NE201−NE203−NE205があった場合に、NE203−NE205間のリンクの帯域が減少したケースを想定する。
【0037】
図7に示すネットワーク構成に示した通り、リンク帯域の減少分である帯域1に相当するパスをNE200−NE201−NE202−NE205にリルートする。リンクの利用可能帯域がサービスを継続するために必要な帯域を下回った場合には、不足分の帯域のみに相当するパスをリルートする。
【0038】
図6及び図7を参照すると、本発明の実施の形態として、ネットワークの構成を示している。本実施の形態が前提とするネットワークの構成及び機能について説明する。
【0039】
本実施の形態では、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御ネットワークを前提とする。図6及び図7に示す通り、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御対応ネットワークは、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御に対応したノード(NE)及び物理リンク及び論理から構成されるネットワークである。
【0040】
自律分散制御対応ネットワーク内でパスを設定する場合、各ノード(NE200〜NE206)は、自律分散制御で経路制御及びシグナリングを実行し、各ノードのラベル予約・スイッチ設定を行い、指定された始点・終点ノード間のパスを設定、切断する。
【0041】
本実施の形態で想定するネットワークでは、パケットやTDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)、WDM(Wavelength Division Multiplexing:波長多重)等の通信技術によってエンド・トゥ・エンドのパスを提供する。
【0042】
自律分散制御対応ノード(NE201〜NE206)は、パケット、タイムスロット、波長等から生成されるラベル(識別子)の情報に基づきクロスコネクト(以下、XCと呼ぶ)(または、スイッチング)を実施する。また、自律分散制御対応ノード(NE201〜NE206)は、MPLS/GMPLS/ASON等の自律分散制御プロトコルによって、自律分散制御パスの経路制御やパス管理(パスの設定、維持、切断)を実施する。
【0043】
自律分散制御対応ノード(NE201〜NE206)間は、1本またはそれ以上の光ファイバ等の物理リンクで接続されている。また、複数の物理リンクを束ねて論理リンクを構成する。
【0044】
図8及び図9に物理リンクと論理リンクとの関係の例を示す。本実施の形態では、3本の物理リンクPL001 (帯域1)、PL002 (帯域1)、PL003 (帯域3)を束ねて、帯域5の1本の論理リンクLL20320501を構成している。論理リンクLL20320501を構成する物理リンクのうち、物理リンクPL001 が何らかの原因で使用不能になった場合は、論理リンクLL20320501の帯域は4となる。
【0045】
図8及び図9ではリンクが有線であるイメージで記述しているが、AMR等の技術を利用した無線のリンクでも同様に論理リンクの帯域が減少するケースがある。また、自律分散制御対応ノード間は、制御メッセージ交換リンクで接続されている。
【0046】
物理リンクは、ユーザ情報が通るリンクであるのに対して、制御メッセージ交換リンクは、自律分散制御対応ノード(NE201〜NE206)間の制御情報の交換に用いるリンクである。ネットワークの運用方法によっては、通信リンクと制御メッセージ交換リンクとが同一の物理リンクを共有することもある。
【0047】
図10は本発明の実施の形態によるノードにおけるリンク帯域減少時の動作を示すフローチャートである。これら図1及び図10を参照して本発明の実施の形態による通信装置NE203の動作について説明する。尚、図10に示す処理動作は、図1に示す通信装置NE203内のCPU(中央処理装置)(図示せず)がプログラムを実行することでも実現される。
【0048】
リンク管理処理部15は、物理リンクの減少を検出する(図10ステップS1)。リンク管理処理部15は、物理リンク情報テーブルにある該当するリンクIDの帯域情報を更新する。そして、リンク管理処理部15は、帯域が減少した物理リンクに対応する論理リンクのリンクIDの帯域情報を論理リンク情報テーブルで更新する(図10ステップS2)。
【0049】
リンク管理処理部15は、論理リンクの帯域が減少したことをルーティング処理部13に通知し、ルーティング処理部13は、OSPF−TEやIS−IS−TE等のルーティングプロトコルによってリンクステート情報を他の通信装置に広告する(図10ステップS3)。
【0050】
リンク管理処理部15は、論理リンク情報テーブルを参照し、利用可能帯域が減少したリンクのリンクIDに関して、(使用中帯域)>(利用可能帯域)の判定を行う(図10ステップS4)。もし、(使用中帯域)>(利用可能帯域)であった場合は(図10ステップS4のYES)、既に設定済みのパスの帯域を確保できないことを表す。一方、(使用中帯域)<(利用可能帯域)であった場合は(図10ステップS4のNO)、既に設定済みのパスの帯域を確保できることを表す。
【0051】
(使用中帯域)>(利用可能帯域)であった場合は、以下の処理を実施する。リンク管理処理部15は、不足分の帯域(=使用中帯域−利用可能帯域)を計算する。リンク管理処理部15は、「不足分の帯域」と「帯域が減少したリンクのリンクID」とをリルート処理部16に通知する。リルート処理部16は、不足分の帯域のパスを切り替え先経路の計算をルーティング処理部13に依頼し、シグナリング処理部12に切り替えのためのシグナリング処理を依頼することにより、不足分の帯域のパスのリルート処理を実施する(図10ステップS5)。
【0052】
尚、上記の処理において、リンク管理処理部15からシグナリング処理部12、ルーティング処理部13、リルート処理部16各々への通知や依頼等は、装置制御処理部11を通して行われる。
【0053】
このように、本実施の形態では、リンクの利用可能帯域がサービスを継続するために必要な帯域を下回った場合に、不足分の帯域のみに相当するパスをリルートするため、ネットワークの空き帯域が少ないケースであっても、リンク帯域が減少した場合に、リンク帯域減少前と同様のサービス(同じ帯域のサービス)を継続できる可能性が高くなる。
【0054】
本実施の形態では、AMRやLAG等に代表されるリンク帯域を変更する機構からリルート処理部16が不足分の帯域を知ることにより、上記の動作を実現している。
【0055】
また、本実施の形態では、リンク帯域が減少した場合に、OSPF−TEやIS−IS−TE等のルーティングプロトコルを利用して即時にリンク帯域の広告を行い、各ノードが正確なリンクの利用可能帯域を把握することができるため、MPLS、GMPLSやASONに代表される自律分散制御ネットワークにおけるシグナリングによるパス設定の失敗を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0056】
11 装置制御処理部
12 シグナリング処理部
13 ルーティング処理部
14 パス管理処理部
15 リンク管理処理部
16 リルート処理部
17 記憶部
171 パス情報記憶部
172 リンク情報記憶部
173 その他各種情報記憶部
NE200〜NE206 通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンク帯域が可変のネットワークに用いる通信装置であって、
前記リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する手段を有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記自律分散的に経路を制御する手段は、物理リンクの帯域の減少を検出する手段と、前記帯域の減少が検出された物理リンクに対応する論理リンクの帯域が減少したことを示すリンクステート情報をルーティングプロトコルによって広告する手段と、前記帯域の減少の検出によって既に設定済みのパスの帯域を確保できない場合に不足分の帯域を計算する手段と、その計算された不足分の帯域のパスのリルート処理を実施する手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記リルート処理を実施する手段は、前記不足分の帯域のパスの切り替え先経路の計算と、その切り替えのためのシグナリング処理とによって当該リルート処理を実施することを特徴とする請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記ネットワークは、MPLS(Multi−Protocol Label Switching)、GMPLS(Generalized MPLS)、ASON(Automatic Switch Optical Network)に代表される自律分散制御御ネットワークにおいて、少なくともAMR(Adaptive Modulation Radio)及びLAG(Link Aggregation Group)のリンク帯域が変更される機構を論理リンクとして使用することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の通信装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の通信装置を含むことを特徴とするネットワーク。
【請求項6】
リンク帯域が可変のネットワークに用いる通信装置に用いる自律分散経路制御方法であって、
前記通信装置が、前記リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する処理を実行することを特徴とする自律分散経路制御方法。
【請求項7】
前記自律分散的に経路を制御する処理に、物理リンクの帯域の減少を検出する処理と、前記帯域の減少が検出された物理リンクに対応する論理リンクの帯域が減少したことを示すリンクステート情報をルーティングプロトコルによって広告する処理と、前記帯域の減少の検出によって既に設定済みのパスの帯域を確保できない場合に不足分の帯域を計算する処理と、その計算された不足分の帯域のパスのリルート処理を実施する処理とを含むことを特徴とする請求項6記載の自律分散経路制御方法。
【請求項8】
前記リルート処理を実施する処理において、前記不足分の帯域のパスの切り替え先経路の計算と、その切り替えのためのシグナリング処理とによって当該リルート処理を実施することを特徴とする請求項7記載の自律分散経路制御方法。
【請求項9】
前記ネットワークは、MPLS(Multi−Protocol Label Switching)、GMPLS(Generalized MPLS)、ASON(Automatic Switch Optical Network)に代表される自律分散制御御ネットワークにおいて、少なくともAMR(Adaptive Modulation Radio)及びLAG(Link Aggregation Group)のリンク帯域が変更される機構を論理リンクとして使用することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか記載の自律分散経路制御方法。
【請求項10】
リンク帯域が可変のネットワークに用いる通信装置内のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記リンク帯域の変化に応じて自律分散的に経路を制御する処理を含むことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−54730(P2012−54730A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195249(P2010−195249)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】