説明

通信装置

【課題】 受信文書のセキュリティを確保することができるファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】 ファクシミリ文書の印刷機能のオン/オフを切り換える操作部7と、ファクシミリ文書の印刷機能オフ時は、ファクシミリ受信文書の印刷を停止する制御を行うシステム制御部1とを備えたファクシミリ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置に関し、特にセキュリティ機能に特徴のあるファクシミリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
夜間など、機器を操作する人が存在しない状況で、ファクシミリ受信した場合、受信文書を印刷してしまうと、受信文書が放置されたままとなり、セキュリティ上問題があった。このようなことから、受信文書を印刷するか否かを機器内タイマで制御する技術がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術においても、タイマ設定で受信文書を印刷する時刻になれば、仮に操作する人が機器の前にいなくても自動的に受信文書を印刷することになり、セキュリティ上の問題は残る。
本発明は、受信文書のセキュリティを確保することができるファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、前記通信受信文書の印刷を停止するように制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、ネットワークの接続を制御するネットワーク制御部と、メール自動取得機能を有するメール受信制御部と、通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、メール自動取得機能オンであってもメール受信を停止するように制御することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、送信やポーリング受信の制御を行う通信制御部と、通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、ポーリング受信ファイルが待機状態であってもポーリング受信を停止するように制御することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、自動出力レポートの起動条件になってもレポート印刷を停止するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、ユーザー操作により操作する人が存在する/しないが明示され、操作する人がいない場合は受信文書の印刷を行わないので、受信文書及び自動出力されたレポートを持ち去られたり、参照されたりする心配がなくなる。
また、本発明によれば、操作する人がいない場合はメール受信及びポーリング受信しないため、機器内のメモリを節約することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
図1において、システム制御部1は本ファクシミリ装置のシステム全体を監視制御するものである。システムメモリー部2は装置に予め登録される情報や通信に必要なデータを一時格納するものである。読取部3は原稿を読み取るものである。
印刷部4は記録紙に画像を出力するものである。文書蓄積部5は読取部3より蓄積した原稿や、受信した文書を格納するものである。通信制御部6はG3/G4ファクス通信制御、画情報の圧縮再生制御、モデム制御、NCU制御などを行うものである。操作部7はユーザーが各種操作を行うものである。
電話番号管理部8は操作部7から登録された各種電話番号やメールアドレスを管理するものである。ネットワーク制御部9はLANへの接続を行い、Webブラウザからの登録操作や、機器内の状態を表示したりするものである。メール受信制御部10はメールサーバーからのメールを受信し、一定間隔で自動取得したり、ユーザー操作時に手動取得を行うものである。
図2は図1に示すファクシミリ装置の第1の制御例を示すフローチャートである。操作部7よりファクシミリ文書の印刷機能のオン/オフを設定する(S1乃至S3)。受信を開始したら(S4でY)、受信文書は文書蓄積部5に蓄積して終了する(S5)。該ファクシミリ文書の印刷機能オン時は(S6でY)、受信した文書を通常通り印刷するが(S7)、印刷機能オフ時は受信した後、文書蓄積部5に蓄積したまま印刷を行わない。
【0007】
図3は図1に示すファクシミリ装置の第2の制御例を示すフローチャートである。操作部7よりファクシミリ文書の印刷機能のオン/オフを設定する(S1乃至S3)。メール受信機能を有しているので、操作部7よりメール受信の自動取得機能のオン/オフを設定する。メール受信の自動取得機能オンで取得するタイミングとなった場合(S4でY)、該ファクシミリ文書の印刷機能オン時は(S5でY)、メール受信を行い(S6)、受信文書を文書蓄積部5に蓄積し、メール受信した文書を印刷するが(S7)、印刷機能オフ時はメール受信を行わない。
図4は図1に示すファクシミリ装置の第3の制御例を示すフローチャートである。操作部7よりファクシミリ文書の印刷機能のオン/オフを設定する(S1乃至S3)。ポーリング受信の待機文書があった場合(S4でY)、該ファクシミリ文書の印刷機能のオン時は(S5でY)、通常通りポーリング受信を行い(S6)、受信した文書を印刷するが(S7)、印刷機能オフ時は、ポーリング受信の待機文書があってもポーリング受信を行わない。
図5は図1に示すファクシミリ装置の第4の制御例を示すフローチャートである。操作部7よりファクシミリ文書の印刷機能のオン/オフを設定する(S1乃至S3)。自動出力するレポートが起動する条件になったか判断し(S4)、該ファクシミリ文書の印刷機能オン時は(S5)、自動出力するレポートを通常通り印刷するが(S6)、印刷機能オフ時は自動出力するレポートがあっても印刷を行わない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図。
【図2】図1に示すファクシミリ装置の第1の制御例を示すフローチャート。
【図3】図1に示すファクシミリ装置の第2の制御例を示すフローチャート。
【図4】図1に示すファクシミリ装置の第3の制御例を示すフローチャート。
【図5】図1に示すファクシミリ装置の第4の制御例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0009】
1 システム制御部、6 通信制御部、7 操作部、9 ネットワーク制御部、10 メール受信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、前記通信文書の印刷を停止するように制御することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
ネットワークの接続を制御するネットワーク制御部と、メール自動取得機能を有するメール受信制御部と、通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、メール自動取得機能オンであってもメール受信を停止するように制御することを特徴とする通信装置。
【請求項3】
送信やポーリング受信の制御を行う通信制御部と、通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、ポーリング受信ファイルが待機状態であってもポーリング受信を停止するように制御することを特徴とする通信装置。
【請求項4】
通信文書を印刷するか否かを切り換える操作部と、該操作部の切り換えに基づいて前記通信文書の印刷を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作部が印刷機能停止を指示した場合、自動出力レポートの起動条件になってもレポート印刷を停止するように制御することを特徴とする通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−129496(P2007−129496A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320167(P2005−320167)
【出願日】平成17年11月2日(2005.11.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】