説明

通気可能で安全に取り扱える薬瓶アダプタ

薬瓶アダプタが提供され、該薬瓶アダプタは、ハウジングを有し、該ハウジングはある容量を収容する拡張可能チャンバと、該拡張可能チャンバと連通する内部通路と、該内部通路と連通する少なくとも1つの開口とを有し、アクセス部材はハウジングと一体である。中空スパイクは、ハウジングと一体の基端部と、先端部とを有する。スパイクはさらに、先端部で開口する通気腔と先端部で開口する流体腔とを有し、通気腔は内部通路と連通し、流体腔はアクセス部材と連通する。第1逆止弁は拡張可能から内部通路への連通を制限し、第2逆止弁は内部通路から開口への連通を制限する。有害物質を再構成及び/又は吸引する方法は前述した薬瓶アダプタを使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は2005年11月7日に出願された米国暫定出願第60/734165号の利益を主張し、その全体を参照することで、ここに組み入れる。
【0002】
本発明は有害物質の操作、及び更に詳しくは、有害物質が隣接する大気環境に侵入するのを実質的に防止するように希釈剤で再構成(reconstituting)すること、及び/又は有毒物質を吸引(withdrawing)することに関する。
【背景技術】
【0003】
医療産業では、医療専門家は細胞毒性薬(cytotoxic drug)を日常的に取り扱う必要がある。細胞毒性薬のクラスは{さいぼう ぞうしょく よくせい せい}細胞増殖抑制性化学療法剤(cytostatic chemotherapy agent)である。細胞増殖抑制剤や抗生物質は、一般に吸引したり皮膚に露出すると健康問題を生じると信じられている。露出又は吸引は、細胞増殖抑制剤の取り扱い中に、作業環境への漏出、エアロゾル化、蒸発を生じる。
【0004】
冷凍乾燥又は粉末の細胞増殖抑制剤を含む細胞毒性薬は、薬瓶すなわち薬剤容器内に収容され、この薬剤容器は、冷凍乾燥又は粉末の細胞増殖抑制剤の再構成を可能にし、そこに収容することができるように、薬剤容器の開口部にシールして配置されたエラストマーストッパーアセンブリによりシールされたタイプである。エラストマーストッパーアセンブリは、希釈剤収容シリンジ又は他の貫通型器具の針を受け入れて液体を導入する。希釈剤が薬剤容器に加えられると、薬剤容器内に溶液が溜まり、ヘッドスペースのガスを圧縮し、その圧力を増加させる。この圧力の増加により、薬剤容器への接近中又はその後に接近するときに、細胞毒性ガスを含む溶液が解放されることが一般に知られている。漏出又はエアロゾル効果の結果、細胞毒性薬の一部がエラストマーストッパーアセンブリを通ってエアロゾル又は液滴の形で外方に流出する。この漏出又はエアロゾル作用は、希釈剤で細胞毒性物質を再構成するヘルスケア提供者、及び/又は、近くの人々又は後にその環境に接触する清掃者のような他の人々に非常に危険な状況を生じさせる。
【0005】
エアロゾル化の範囲を最小化してもよいが、1投与量薬瓶の場合には排除できない。例えば、これは、希釈剤の薬剤容器への注入、その後における薬剤容器内の粉末と希釈剤の混合、その後における希釈剤と粉末の混合物のシリンジへの再充填が、一回投与量が引き出されるまで、薬剤容器のエラストマーストッパーからコネクタを取り外すことなく行なわれるときに生じる。この手順は、薬剤容器に液体を残し、大気圧まで完全に減少していない圧力を薬剤容器に残す結果となる。したがって、このような状況では、再充填後にコネクタを除去したときに僅かであるが存在する圧力によりエアロゾル化が生じる結果となる。1回投与量薬瓶を用いる別の再構成手順に影響する前述した問題の全ては、多数回投与量薬瓶の場合に増大する。
【0006】
注入コネクタが取り外されるときに細胞毒性物質がユーザと接触する潜在性があり、いくらかの有害物質溶液が含有空気とともにコネクタ端から抜け、追い出され、エアロゾル化する可能性がある。
【発明の開示】
【0007】
前述の問題を解決するために、ここに記載する薬瓶アダプタは毒性、細胞障害性、細胞増殖抑制物質を収容する薬瓶及び薬剤容器に適用可能である。ここに記載の薬瓶アダプタは、容器を大気圧に均圧し、閉塞したままで、例えば離脱時に流体入口から生じる低下を減少又は排除し、漏出する蒸気を減少又は排除し、針無しであり、濾過された正常な空気を薬剤容器に入れることで、吸引する前に均圧する。
【0008】
一つの実施形態では、薬瓶アダプタが提供されている。薬瓶アダプタは、ハウジングを有し、該ハウジングはある容量を収容する拡張可能チャンバと、該拡張可能チャンバと連通する内部通路と、該内部通路と連通する少なくとも1つの開口とを有する。アクセス部材はハウジングと一体である。中空スパイクは、ハウジングと一体の基端部と、先端部とを有する。スパイクはさらに、先端部で開口する通気腔と先端部で開口する流体腔とを有し、通気腔は内部通路と連通し、流体腔はアクセス部材と連通する。第1逆止弁は拡張可能から内部通路への連通を制限し、第2逆止弁は内部通路から開口への連通を制限する。
【0009】
他の実施形態では、薬剤容器の内部に進入し、薬剤容器から物質を取り除き、又は薬剤容器に物質を追加するための突き刺し可能な閉鎖部が装着された薬剤容器用の薬瓶コネクタが提供されている。薬瓶アダプタはハウジングを有し、該ハウジングは、開口端を有する流体腔と、開口端と内部通路を有する通気腔とを有し、通気腔を介して薬剤容器の内部と二方向の連通を提供する。アクセス部材は、流体腔を介して薬剤容器の内部との二方向の連通を提供し、開口は、薬剤容器からアクセス部材を介して物質を取り出すときに薬剤容器内部を大気圧に維持し、内部通路から大気環境への流体移動を制限するために、内部通路との二方向の流体的な連通を提供する。ハウジングと一体の拡張可能チャンバは、薬剤容器にアクセス部材を介して物質を追加するときに薬剤容器内を大気圧に維持し、拡張可能チャンバからの流体移動を制限するために、内部通路と一方向に流体的に連通している。
【0010】
他の実施形態では、薬剤容器用の薬瓶アダプタが提供されている。薬瓶アダプタは、シールされた関係にある上部と下部を有するハウジングを有し、各上部及び下部は上面と底面を有する。基端部を有する中空スパイクは、フランジを形成する下部ハウジング部の上面から延び、スパイクはさらに下部ハウジングの底面から延びる先端部を有する。スパイクは通気腔と平行な流体腔を有し、流体腔と通気腔はスパイクの基端部で開口され、スパイクの先端部の基端側で開口されている。アクセス部材は上部ハウジング部と一体であり、アクセス部材はスパイクの流体腔を通る二方向に連通可能な通路を有している。上部ハウジングを通る開口が設けられている。フィルタが上部と下部ハウジング部の間に配置されている。内部通路は上部と下部ハウジング部の間に配置され、内部通路は、開口と通気腔に流体的に連通し、流体腔から離隔している。第1逆止弁は、開口を通り、内部通路に入る一方向の流体的連通を提供している。拡張可能チャンバは、ハウジングと一体であり、ハウジングの内部通路と流体的に連通し、拡張可能チャンバは第2可撓性部材を有している。そして第2逆止弁は、内部通路を通り、拡張可能チャンバに入る一方向の連通を提供している。
【0011】
他の実施形態では、有害物質を再構成及び/又は吸引する方法が提供されている。この方法は、有害物質を含む薬剤容器を提供し、ここに記載したような薬瓶アダプタを薬剤容器に固定することからなる。薬剤容器の有毒物質の再構成及び/又は吸引は、薬瓶アダプタのアクセス部材を介して行われ、正に配置された容量(positively displaced volume)が拡張可能チャンバに一方向に連通し、及び/又は、薬剤容器の通気が開口からフィルタを通って薬剤容器への一方向に連通するようになっている。
【0012】
他の実施形態及びその均等物は、添付図面を参照する以下の詳細な説明から明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ここに開示された安全に取り扱える通気可能な薬瓶アダプタは、安全に均一化された圧力により、ヘルスケア提供者が毒性、細胞毒性、細胞増殖抑制薬にさらされ、患者治療又は薬剤調合中の操作により薬瓶とシリンジの間に有害蒸気と薬剤が捕らえられるのを防止し又は排除する。薬瓶アダプタは、該薬瓶アダプタが廃棄前に薬剤容器から取り外された場合に、有害蒸気を捕らえたままにする。ここに記載された薬瓶アダプタは、薬剤容器から内容物を取り除く前に薬剤容器を空気で予加圧する必要性を排除し減少する。薬剤容器を潜在的に不清浄な空気で予加圧する必要性を排除することにより、薬剤送出システムから一つのステップが除去され、時間と複雑さが減少される一方、安全性が増加する。ここに記載された薬瓶アダプタは、薬剤容器に接近するのに使用される尖鋭金属針の必要性を排除することにより、針刺しの発生を減少し、器具に接触する臨床医者又は清掃者の安全性と安心を向上する。これは、ここに記載され、図に要約されたアダプタのいくつかの協働し及び/又は統合された特徴により達成される。
【0014】
ここで使用される「流体」はガス、液体、及びガスと液体の組合せをいう。
【0015】
薬瓶アダプタが設けられ、該薬瓶アダプはハウジングを有する。ハウジングはプラスチック構成であってもよいし、細胞毒性薬及び他のIV薬のような物質からの化学攻撃に対抗するように設計された1又は複数の物質から製造されてもよい。材料は、例えば、熱可塑性プラスチック、エンジニアリング熱可塑性プラスチック、充填又は非充填、合成を含む。熱可塑性プラスチックは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレート(PEN)、環状オレフィン共重合体(COC’S)及びポリカーボネート(PC)のような材料を含む。
【0016】
ハウジングは、ある容積を有する拡張可能チャンバと、該拡張可能チャンバと連通する内部通路と、大気と内部通路に連通する少なくとも1つの開口と、前記ハウジングと一体のアクセス部材とからなっている。薬瓶アダプタはさらに、ハウジングと一体の基端部と先端部とを有するスパイクを有し、該スパイクはさらに、先端部の基端側で開口する通気腔と、先端部の基端側に開口する流体腔とを有し、通気腔は内部通路と連通し、流体腔はアクセス部材と連通している。薬瓶アダプタは、シリンジ又は他の器具の端部のコネクタが安全に取り外されて、薬瓶アダプタのアクセス部材から離脱されるのを許容し、薬剤容器から物質が解放されるのを回避する。薬剤容器に材料を追加すると、異なる容量(differential volume)が拡張可能チャンバに受け入れられ収容されるが、内部通路と薬剤容器の大気圧は維持される。薬剤容器から物質を除去すると、内部通路と連通する開口の一方向逆止弁を介して、異なる容量が元に戻されるが、薬剤容器の大気圧は維持される。薬瓶アダプタはさらに、シリンジ又は他の器具内の流体が、シリンジ又は他の器具、ハウジング、薬剤容器の集合内の圧力を増大させることなく、シリンジ又は他の接続器具の開口端を通って、薬瓶アダプタに入るようになっている。
【0017】
薬瓶アダプタハウジングは、中空スパイクを有し、該中空スパイクは、ハウジングに一体で、薬剤容器と連通するように先端部の基端側で開口している。スパイクは、少なくとも2つの内腔を有し、該内腔は、スパイクの先端部の基端側で開口し、互いに独立して機能する。内腔の開口はスパイクの先端部、スパイクの側面にあってもよい。あるいは、一方の内腔の開口はスパイクの先端部にあり、他方の内腔の開口はスパイクの側面にあってもよい。スパイクの先端部の基端側の内腔の開口の相対位置は、同じか、異なっていてもよい。スパイクは、プラスチック、金属又は合成材料で構成されてもよい。スパイクは薬剤容器の閉鎖部を容易に突き刺すように設計されている。スパイクの開口端は薬剤容器の閉鎖部に容易に挿入できるように尖らせられ、及び/又は傾斜させられている。
【0018】
薬瓶アダプタは、内部通路と連通する開口を有する。この開口は、内部通路と大気との一方向の連通を提供している。一方向の流体的連通は、逆止弁のような流体流れを制限することができる如何なる手段によって達成されてもよい。開口は、薬瓶アダプタと薬剤容器内に大気圧を提供する一方、有害物質の漏出防止するために、内部通路と協働関係に配置された逆止弁と連通してもよい。開口と内部通路及び/又は通気腔との間の連通は、薬剤容器の内容物の汚染を回避するために、濾過されてもよい。この配置では、薬剤容器の内容物は、非汚染大気圧条件で、再構成され及び/又は吸引される。
【0019】
逆止弁は、内部通路を通る一方向流体輸送を本質的に提供するために利用される。逆止弁は協働するペアとして利用してもよい。逆止弁は、大気から空気が薬剤容器に進入し、薬剤容器からの蒸気と、通気腔を通して内部通路に進入するエアロゾル化薬とが拡張可能チャンバに押しやられるように、取り付けられている。協働する逆止弁のペアは、蒸気が開口及び拡張可能チャンバから漏出するのを防止し又は制限する。逆止弁のペア間の協働関係は、例えば、一方の逆止弁が流体流れを許容し、他方の逆止弁が本質的に同時に流れを制限又は防止することを含む。逆止弁は、圧力がシステムの任意の領域で増加するのを防止し又は排除するように、低い亀裂圧力(cracking pressure)を有することが好ましい。亀裂圧力は好ましくは2psi以下、1psi以下、0.5psi以下である。逆止弁のペアはまた、有毒媒体が内部通路又は環境に放出されるのを防止するように低い逆漏出特性を有していてもよい。逆止弁は、例えば、「あひるのくちばし(ダックビル)」型、「螺旋」型を含む。例えば、「シルクハット」、「ダブルダックビル」、「アンブレラ」、「フラットディスク」等のような種々の他のタイプの逆止弁を使用してもよい。
【0020】
フィルタは、薬瓶アダプタ内の圧力が大気圧状態に残ることができる一方、有毒物質が通気口を通して外方へ移動するのを防止するために、少なくとも1つの一方向通気口と協働関係に配置してもよい。フィルタは、薬瓶アダプタ又はその部品の全体サイズと釣り合うような大きさとされる。フィルタは、ディスク形であってもよいし、逆止弁と協働して嵌合するような大きさにされた任意のサイズであってもよい。ディスクフィルタは、ディスクの片側又は両側に疎水性面を有していてもよい。フィルタは1.0、0.5、0.2ミクロンのような小さい細孔サイズを有していてもよいが、より大きな又は小さな細孔サイズを有していてもよい。フィルタは、スパイクの通気腔と連通する疎水性面と、フィルタ媒体が湿るのを防止する包囲領域とを有し、システム内の圧力を均一にする適切な能力を保証するようにしてもよい。フィルタは、好ましくは逆止弁と組み合わせて、器具が取り外されるときに潜在的な薬剤のエアロゾル化、噴霧又は滴下にさらされる望ましくない可能性があるような薬剤容器と薬瓶アダプタが大気圧以上に加圧されるのを回避し又は抵抗するようにしてもよい。多数のフィルタを使用してもよい。フィルタのタイプとサイズの選択は、適切な表面を提供し、通常の使用下で迅速に器具を有効に通気するように容易に決定される。
【0021】
内部通路は拡張可能チャンバと一方向に連通している。拡張可能チャンバは、そこで連通する流体容積を受け入れて保持し、内部通路を大気状態に維持するように適合されている。拡張可能チャンバは、該チャンバの全て又は一部を形成する膜を有していてもよい。例えば、拡張可能チャンバは、剛性部分にシールされたフレキシブルに拡張可能な膜からなっていてもよい。
【0022】
薬瓶アダプタはアクセス部材を有する。アクセス部材はスパイクの流体腔と二方向の連通を提供する。薬剤容器とシール可能に連通している間、アクセス部材は、シリンジ又は他の器具を使用して、薬剤容器への流体の導入又は薬剤容器からの吸引を提供する。アクセス部材と流体腔との間の流体的連通は、濾過されてもよい。装着された薬瓶アダプタのアクセス部材は、薬剤容器への流体の針無し導入、又は薬剤容器からの流体の吸引のための器具を受け入れることができるシール隔膜又は類似の構成の弁を提供してもよい。アクセス部材は、針無しアダプタからなっていてもよい。針無しアダプタは、雌ルアー(luer)駆動二方向アダプタ又は雄ルアーアダプタであってもよい。針無しアダプタはハウジングのアクセス部材に固定されてもよい。クレイブ(CLAVE;登録商標)、スマートサイト(SMARTSITE;登録商標)、ポジフロー(POSIFLOW;登録商標)、バイオネクター(BIONEVTOR;登録商標)、クリアリンク(CLEARLINK;登録商標)その他のような公知の種々の針無しアダプタが薬瓶アダプタハウジングに適用可能である。ここに記載された薬瓶アダプタと組み合わせた針無しアダプタは、薬剤容器の閉鎖部を通して大気圧下で液体の導入及び/又は吸引のために薬剤容器に接近するようになっている。したがって、針無しアダプタの自己シールが減少し又は排除され、さらに針無し操作が提供されるにつれて、吸引で起こりやすい環境へのエアロゾル化有毒物質が排除又は減少する。
【0023】
薬瓶アダプタの拡張可能チャンバがハウジングに装着されてもよいし、そこに一体にされてもよい。拡張可能チャンバは、薬剤容器から排出容量を受け入れ、初期位置から最終位置に移行する。拡張可能チャンバの初期容量が初期位置では最小であるが、最終位置での拡張可能チャンバの最終容量は初期容量よりも大きい。拡張可能チャンバの最終容量は、薬剤容器に導入される予測容量と一致するように適合されてもよい。
【0024】
拡張可能チャンバの容量の増加は、可撓性膜の初期位置から最終位置への移動により与えられる。拡張可能チャンバとしての使用に適した他の拡張可能な材料は、当業者に明らかである。拡張可能チャンバ自身は初期位置から最終位置に拡張可能な部分を有する。可撓性膜はガス及び/又は液体高障壁フィルムであってもよい。可撓性フィルムは低弾性モジュールからなっていてもよい。可撓性フィルムは、拡張可能チャンバにハウジングの内部通路と大気から隔絶された可変拡張容量を与えるのに使用される。フィルムは、ハウジング又は周辺領域の面にシールされてもよい。薬瓶アダプタは、装置内の協働逆止弁のペアがフィルムを動かせて拡張可能チャンバをより大きな容量に拡張する一方、初期容量に戻るのを防止するように設計されてもよい。これにより、薬瓶アダプタの通常使用中は、空気が薬剤容器から強制的に押し出され、逆止弁ペアにより拡張可能チャンバに導かれ、拡張可能チャンバの薄フィルムを外側に拡張してより大きな容量を生成する。チャンバの内部容量は、維持されるか、又は器具の通常使用中にさらに拡張されてもよいし、その後に容量が減少するのを制限されてもよい。チャンバの容量は、拡張された後に、例えば逆止弁の一方又は両方によって、より小さな容量に圧縮されるのを防止してもよい。これにより、器具内の有害蒸気は、本質的に拡張可能チャンバ内に収容され、器具の安全性をさらに向上する。このように、この薬瓶アダプタにより、ユーザは使用中又は廃棄前に薬瓶アダプタを薬剤容器から取り外すことができる。
【0025】
薬剤容器から容量を吸引することにより、薬瓶アダプタハウジングのアクセス部材とスパイクの流体腔を介して二方向の流体的連通が生じる。薬剤容器を大気圧状態に維持することは、内部通路と流体腔を介してハウジング開口から吸引される一方向空気から生じ、これにより吸引を容易に且つ迅速にするために薬剤容器を安全に通気することができる。
【0026】
薬瓶アダプタは、薬剤容器に固定され可逆的にシール係合し、そこに収容された有害物質の再構成及び/又は吸引ができるように、薬剤容器にスカートを介して装着されるようにしてもよい。スカートは、薬瓶アダプタを薬剤容器に固定して取り付けられるように薬瓶アダプタと一体であってもよいし、使用前に接合されるように適合されてもよい。スカートは、少なくとも部分的にスパイクを包囲し、スパイクの先端部が薬剤容器の閉鎖部を突き刺し、薬剤容器の内部に対してシールされた状態で廃棄されるようにしてもよい。スカートは垂直方向の隙間を有する可撓性のある指部のようなセグメントを有していてもよい。これらのセグメントは薬瓶アダプタを薬剤容器に固定するためにアンダーカットの特徴を有していてもよい。アンダーカットの特徴は、アンダーカットと垂直方向隙間の存在により外方に曲がるようにしてもよい。スカートとセグメントはプラスチックで構成されていてもよい。スパイク領域とセグメント空間は、13mmから33mmの間のように、薬剤容器の様々なサイズに適合するようなサイズであってもよい。より大きなサイズの薬瓶や薬剤容器、ユニバーサル仕様に適合するように、スカートはハウジングと一体にされ、又はハウジングから取り除かれるようにしてもよく、これにより器具は任意のサイズの薬瓶又は薬剤容器に適合する。
【0027】
図面を参照すると、種々の図示された実施形態が記載されている。図1−6は薬瓶アダプタの実施形態を示す。図1−2はハウジング1を有する薬瓶アダプタの斜視図であり、ハウジング1は、ねじ取付手段3aを備えたアクセス部材3と、ハウジング1に隣接する拡張可能チャンバ2を有する。拡張可能チャンバ2は、溝17bを形成するフランジ17と17aを有する。スカート4は、ハウジング1と一体であり、セグメント4aを与える垂直方向隙間16と、薬瓶に取り付けるためのアンダーカット10を有する。拡張可能チャンバ2の内面に一致する可撓性膜5が拡張可能チャンバ2の縁のフランジ17にシールされている。代案として、膜5は、溝17bを介してチャンバ2に協働して固定可能な手段を有していてもよい。膜は低弾性モジュールの可撓性フィルムであってもよい。拡張可能チャンバ2の面シール17でシールされた拡張していない可撓性膜5と拡張した可撓性膜5がそれぞれ図1と図2に初期位置と最終位置で示されている。図2はアクセス部材3を介して1容量を注入後の薬瓶アダプタ形態を示す。拡張可能チャンバ2の膜5は、初期容量から、該初期容量より大きな容量まで拡張している。薬剤容器内の蒸気及び/又は空気は、薬剤容器100に容量を注入したときに逆止弁6bを介して押し出され、チャンバ2に確保される。開口11と逆止弁6aは、図3に示すような内部通路15との一方向の連通を与える。逆止弁6bは、拡張可能チャンバ2との一方向の連通を与える。薬剤容器から液体が流体腔とアクセス部材を介して吸引されると、空気がフィルタアセンブリ9aと逆止弁6aを通って内部通路15に引き込まれ、さらに通気腔14を介して薬剤容器に引き込まれることで、圧力がシステム内で均一化される。
【0028】
図3−4は、薬瓶アダプタハウジングの断面図で、フィルタ9a′と9b′をそれぞれ有するフィルタアセンブリ9aと9bを含む。フィルタアセンブリ9aは、逆止弁6aを固定する開口11に装着されている。フィルタアセンブリ9bに隣接するスペーサ8は、逆止弁6bとの間に架設され、逆止弁6bをハウジング内に固定している。面シール12は、フィルタアセンブリ9aと係合する関係で逆止弁6aを圧縮している。シール面18は、フィルタアセンブリ9bと係合する関係で逆止面6bを圧縮している。スペーサ8はフィルタアセンブリと一体であってもよい。
【0029】
スパイク7は、ハウジング1の基端側に取り付けられ、スカート4内に配置され、薬剤容器閉鎖部を突き刺す形状を有する先端部7aの基端側に開口を有している。図5は、薬瓶アダプタハウジングの長手方向断面図を示し、スパイク7の先端部7aの基端側の開口14aを通る通気腔14と連通する内部通路15を有している。流体腔13は、スパイク7の先端部7aの基端側の開口13a通ってアクセス部材3と連通し、通気腔14とは離隔している。図6は、薬瓶アダプタハウジングの上部断面図を示し、代案の逆止弁−フィルタアセンブリ配置を有している。リップ18はフィルタアセンブリ9cとともに逆止弁6bを固定し圧縮している。この形態では、逆止弁6bは、拡張可能部材2とフィルタアセンブリ9c及びフィルタ9c′との間に配置されている。スカート4の垂直方向隙間16により形成された可撓性垂直部4bのアンダーカット特徴部10は、薬瓶アダプタを薬瓶に固定する固定手段を提供している。
【0030】
図7−8を参照すると、図7は、一般的な針無し弁アセンブリ23を有する薬瓶アダプタを示し、該針無し弁アセンブリはアクセス部材3に固定されたねじ付き要素23aを有する。針無し弁アセンブリ23は、針無しシリンジ又は他の器具による薬剤容器への針無しアクセスを提供している。図8は、一般的な針無し弁アセンブリ23を備えた薬瓶アダプタの断面図を示し、薬瓶アダプタは薬剤容器100とシール可能に係合している。一般的な針無し弁アセンブリ23は、導管55に外挿されたエラストマー部材50を有する。雄要素32はアクセス部材3の雌要素60に嵌合している。エラストマー部材50のスリット31は薬瓶アダプタハウジング1と再シール可能な連通を提供している。セグメント4aのアンダーカット特徴部10は薬剤容器のネック38を包囲し、薬剤容器のキャップ39が干渉している。スパイク7はキャップ39の隔壁40を突き抜けて、薬剤容器100へのアクセスを提供している。
【0031】
図9−22を参照すると、他の薬瓶アダプタの実施形態を示し、図9は下部ハウジング222と係合したディスク形上部ハウジング201を有する部分破断斜視図を示す。一般的な針無し弁アセンブリハウジング223は上部ハウジング201と一体である。拡張可能チャンバ202はハウジング部290により支持された上部ハウジングから横方向に突出している。下部ハウジング222はスカート204とスパイク207を包囲するセグメント204aを有する。セグメント204aは、薬瓶アダプタをネック38と薬剤容器100のキャップ39に固定するためのアンダーカット210を有する。拡張可能部材202の面シール217でシールされた、拡張していない可撓性膜205と拡張した可撓性膜205は、図9と図10に初期位置と最終位置でそれぞれ示されている。
【0032】
図12−14は、薬剤容器100と係合する前述の薬瓶アダプタの実施形態の部分断面図を示す。一般的な針無し弁アセンブリ223は、導管55に外挿され、シート227に固定されたエラストマー部材50を有する。エラストマー部材50のスリット31は、薬瓶アダプタハウジング201及び流体腔213と再シール可能な連通を与える。スパイクの先端部207aの基端側の流体腔213の開口213aは、通気腔214の開口214aの前方に配置されている。開口213aは、214aの後方に配置されてもよいし、214aで均等に配置されてもよい。開口213aと214aの位置的配置は、使用中に通気腔と流体腔の間のクロストーク(crosstalk)を防止又は排除するのに必要とされるように配置されてもよい。スパイク207は、キャップ39の隔膜を突き通って、薬剤容器100へのアクセスを提供する。フィルタ209は、シール面212aと212bで上部ハウジング201にシールされ、上部と下部のサポートリブ233と234によりそれぞれ支持されている。エネルギー導通部(energy director)212cは、超音波溶接のためにシールリブ212aと212bで利用されている。フィルタ209を上部ハウジング201にシールするのに、接着剤や熱シールのような他の表面効果を使用してもよい。逆止弁206aは、フランジシート218aに外挿され、環状リング突出部208aにより固定されている。上部ハウジング201は、上部ハウジング201の剪断(shear)要素219を下部ハウジング222の剪断要素235に超音波溶接して剪断接合219aを形成することにより、下部ハウジング222に組み合わせられる。エネルギー導通(director)溶接、又はスピン溶接、接着剤等のような他の超音波溶接接合を組み入れることができる。
【0033】
図13−14を参照すると、逆止弁206bは、フランジシート218bに外挿され、環状リング突出部208bにより固定されている。通路220は内部通路215と連通している。逆止弁206bと組み合わせた通路215と通路220は、通気腔214と一方向の連通を提供し、逆止弁206aと通路221の組合せと協働し、流体を薬瓶アダプタ内に導く。剪断溶接219aは、それぞれ上部ハウジング201と下部ハウジング222のアセンブリを提供している。図15は図12−14の薬瓶アダプタの実施形態の分解斜視図である。フィルタ209は、下部ハウジング222のフランジ236に外挿する開口902を有している。
【0034】
図16−19を参照すると、上部ハウジング201は、上部ハウジング201を通る通路221を備えた逆止弁フランジシート218aを有する。上部サポートリブ233は内部通路215を提供する。内部通路215は、通路221と通気腔214の間の連通のほか、通路220と通気腔214の間の連通を提供している。上部ハウジング剪断溶接要素219とシール面212aと212bは、フィルタ209上部アセンブリのための固定手段を提供する。逆止弁206aは、開口221との一方向の連通を提供している。
【0035】
図20−22を参照すると、下部ハウジング222はスカート204とアンダーカット210を備えたセグメント204aとを有する。流体腔213を備えたフランジ236は、ハウジング222から先端側に延び、スパイク207を提供している。流体腔開口213aは、スパイク207の先端部207aの基端側に配置されている。通気腔214は、
フランジ236の基部に配置されるとともに下部ハウジングサポートリブ234の上部の下方に基端部214bと、スパイク207の先端部207aの基端側に配置された先端開口214aとを有する。組み立てると、通気腔基端部214bは、フィルタ209と下部ハウジングサポートリブの下方に配置される一方、フランジ236は、一般的な針無し弁アセンブリ223に動作可能に結合されている。腔213と214は、平行軸関係で示されている。スパイク207の先端部207aはスカート204の中心にあってもよい。
【0036】
図23を参照すると、逆止弁206aの拡大斜視図が示されている。弾性部材266は、それぞれのディスク部268及びそれぞれのリング部270と一体であり、それぞれのディスク部268とリング部270の間の螺旋経路に延びている。逆止弁206bのディスク部268は、環状リップ218bにより固定されたリング部270とともにフランジシート218bに外挿されてもよい。逆止弁206bのオプションの面取り部267は、組立を容易にするために提供されている。図23に示すように、一方向逆止弁は「螺旋」タイプとして表現されている。他のタイプの逆止弁は、「トップハット」、「ダブルダックビル」、「アンブレラ」、「フラットディスク」等を含むが、これらに限定されない。
【0037】
図24−38を参照すると、薬瓶アダプタの他の実施形態が示されている。ねじ要素23aを有する一般的な針無し弁アセンブリ23は、中空スパイク307及びその流体腔と流体的に連通するように上部ハウジング301に固定的に取り付けられている。ハウジング下部322は、セグメント304aを有するスカート304からなる取付アセンブリを有する。フィンガーグリップ部材324は、通気開口321の近傍で拡張可能チャンバ302と反対側に配置され、薬瓶アダプタを都合良く把持する手段を提供する。フィンガーグリップ部材324は、単独で又は逆止弁206aの位置と組み合わせて、上部ハウジング301の拡張可能チャンバ305に対する釣り合いとなり、これにより、薬剤容器に取り付けたときに、薬剤容器が倒れることなく直立するようになっている。拡張可能チャンバ302の面シール317でシールされた、拡張していない可撓性膜305と拡張した可撓性膜305が、図24と図25にそれぞれ初期位置と最終位置で示されている。
【0038】
図26を参照すると、フィルタ209は、下部ハウジング322のフランジ336に外挿する開口902を有している。フィルタ209は、上部ハウジング301にシール面312aと312bでシールされ、それぞれ上部及び下部サポートリブ333と334により支持されている。エネルギー導通部は、超音波溶接のために、シールリブ312aと312bとともに使用されてもよい。フィルタ209の上部ハウジング301へのシールを促進するために、他の表面効果又は接着剤が使用されてもよい。下部ハウジング322は、アセンブリのハウジング部材301,302の適切な調整のために方位タブ330を有する。
【0039】
図27と28を参照すると、スパイク307は、キャップ39の隔壁40を突き通り、薬剤容器100へのアクセスを提供する。スパイク先端部307aの基端側の流体腔313の開口313aは、通気腔314の開口314aの前方に配置されている。開口313aは、314aの後方に配置されてもよいし、314aと同じ側に配置されてもよい。開口313aと314aの位置的配置は、使用中に通気腔と流体腔の間のクロストークを防止し又は排除するのに必要なように配置されてもよい。逆止弁306aは、フランジシート318aに外挿され、保持フィンガー325aにより固定され、通路321との一方向の連通を提供している。逆止弁306bは、フランジシート318bに外挿され、環状保持フィンガー325bにより固定され、通路320との一方向の連通を提供している。逆止弁306bと組み合わせた通路320は、通気腔314aとの一方向の連通を提供し、逆止弁306aと通路321の組合せと協働して、流体を薬瓶アダプタに導く。凹部341は、上部及び下部ハウジング301,302をそれぞれ組み立てるために、調整タブ330を受け入れる。エネルギー導通要素312cは、組立時にフィルタ209を固定する手段を提供するシール面312aと312bに設けてもよい。上部ハウジング301は、上部ハウジング301の剪断要素319a’と319b’を下部ハウジング322の剪断要素335b’と335b’に超音波溶接して剪断接合319aと319bをそれぞれ形成することで、下部ハウジング322に組み立てられる。外側剪断接合319aと内側剪断接合319bの両方は、組み立て時にテストポート326をハウジングの内部から隔絶するほか、上部ハウジング301を下部ハウジング322に接合するのに役立つ。エネルギー導通溶接のような他の超音波溶接接合、スピン溶接、接着剤等のような他の接合方法を組み入れてもよい。要素337は、障壁膜の積み重ねを促進し、互いに容易に分離でき、及び/又は拡張可能チャンバ302と組み合わせる前に互いに付着するのを防止する。
【0040】
図29−31を参照すると、上部ハウジング301の拡張可能チャンバ302は、上部ハウジング301を通る通路320を備えた逆止弁フランジシート318bを有する。オプションのテストポート326は、上部ハウジング301の底面へのアクセスを提供し、内部通路315から離隔されている。テストポート326は、ハウジングと逆止弁306bをリークテストするのに使用され、上部及び下部ハウジング部材の組み立て前又は組み立て中には無能にされてもよい。テストポート326はまた、ハウジング要素が接合される前に上部ハウジングにシールされる場合に空気が膜の下に捕獲されるのを防止するので、障壁膜の組み立てを支援する。
【0041】
図32−33を参照すると、上部サポートリブ333は内部通路315を提供している。内部通路315は、通路321と通気腔314の間の連通のほか、通路320と通気腔314の間の連通を与えている。リップ308aを有する保持フィンガー325aは、フランジシート318aに着座している逆止弁306aのためのシール及び/又は保持配置を提供している。
【0042】
図34−38を参照すると、下部ハウジング322はスカート304とアンダーカット310を有するセグメント304aとを有する。流体腔313を有するフランジ336は、ハウジング322から先端側に延び、スパイク307を提供している。流体腔313aは、スパイク307の先端部307aの基端側に位置している。基端部314bを有する通気腔314は、フランジ336の基部であって、下部ハウジングサポートリブ334の上部の下方に位置し、先端開口314aはスパイク307の先端部307aの基端側に位置している。組み立て時、通気腔基端部314bは、フィルタ309の下方であって、ハウジングサポートリブの下方に位置する一方、フランジ336は、一般的な針無し弁アセンブリ23に動作可能に接合されている。腔313と314は、平行軸関係で示されているが、スパイク307の先端部307aはスカート304の中心にあってもよい。
【0043】
図39と40を参照すると、垂直セグメントが無く、環状スカートを備えた薬瓶アダプタハウジング322がそれぞれ示されている。スパイク307は、ハウジング322の面から突出している。代案として、スパイク307は面329から突出し、スカート304のセグメント304aにより包囲されている。
【0044】
使用時、薬瓶アダプタを別個の滅菌包装でユーザに提供する。ユーザは一例として図24に示すような状態の薬瓶アダプタを備えた包装を開ける。この状態では、ユーザは、ハウジング及び/又はフィンガーグリップ部材を単に把持して、スロット付きスカートを垂直に下方の薬剤容器のストッパアセンブリの上に移動し、ハウジング下部の面を薬剤容器閉鎖部の上面に合致させ、アンダーカットをストッパアセンブリの下方に係合させる。
【0045】
この形態では、薬剤容器は針無し弁アセンブリを通して希釈剤のような流体の導入により構成(constitute)してもよい。必要であれば、薬剤容器を攪拌して、溶液を構成するのに必要な混合手順を完成する。このように構成された装置により、薬剤容器内の有毒物質の投与量が1投与量又は複数の投与量である否かに基づいて、幾つかの使用モードがある。単一投与量であると仮定し、または溶液を構成するユーザが構成後にその溶液を使用する人でもあると仮定し、典型的な使用を以下に説明する。
【0046】
図28に示すように、薬剤容器100は例えばその下部に再構成(reconstitution)に必要な1投与量の薬剤を収容してもよい。再構成すると、有害物質溶液の飽和蒸気を含むガス流体及び/又はエアロゾルが生成される。ガス流体及び/又は蒸気は逆止弁306bを通って内部通路315に押し出され、希釈剤の追加容量により拡張可能チャンバ302に進入する。その後、ユーザは、シリンジ又はコネクタを薬瓶アダプタ及び薬剤容器との流体的連通状態に維持して、装置全体を逆にし、プランジャを引き出すだけでよい。ガス流体及び/又は蒸気は、拡張可能チャンバ302内に残留する。内部通路と逆止弁306aと連通する通気腔314は、薬剤容器に大気圧を与える。
【0047】
再構成手順が充填及び引抜き手順から分離されている状況において、1投与量の薬剤容器が薬瓶アダプタとともに使用すると仮定して、前述の実施形態の原理による典型的な使用の態様を以下に説明する。再構成手順は、希釈剤シリンジ又はコネクタを針無しアダプタアセンブリのねじ付き要素例えば323と係合することを含む。その後、希釈剤を針無しアダプタ323を通して流体腔及び薬剤容器に提供する。この希釈剤の移動が完了すると、薬剤容器をその直立状態に保持し、液体が薬剤容器の下部にあって、スパイクの流体腔313の開口端が薬剤容器内の液体と連通するようにする。1容量(volume)をこの集合体に導入することにより発生する正圧を、通気腔の開口端を通って内部通路に入り、協同する逆止弁206bを経て、拡張可能チャンバ302に収容される一方向の連通によって解放する。次にオペレータは薬剤容器から物質を吸引する。逆止弁206aとの一方向に連通するハウジングの開口312は、薬剤容器内を大気圧に維持する。そしてオペレータはアクセス部材からコネクタを取り外す。
【0048】
薬剤容器内のこの流体のヘッドスペースは、いくらかの有害物質を含む空気であるかもしれない。この空気はフィルタ209を通過し、内部通路を通って外方に強制的に押し出される。フィルタ209は有害物質の内部通路への通過を防止し、又は制限する。上部及び下部ハウジング301,322のサポートリブ333、334はそれぞれ、フィルタの構造サポート及び/又は固定手段を提供し、フィルタの曲がりや撓みを防止し、又は排除する一方、液体を偏向させガスの通過を許容する。サポートリブ333と334の配置は如何なる幾何学的パターンであってもよい。リブにより与えられる内部サポート構造は、空気の自由通過を許容する一方、フィルタを支持する。ガス流体が拡張可能チャンバ302に固定された後、コネクタは針無しアダプタ323との係合が維持される。このようにして、薬瓶アダプタとコネクタが依然として係合した薬剤容器100は使用に輸送することができ、如何なるガス及び液体も薬剤容器内にほぼ大気圧状態に収容される。
【0049】
薬剤容器から液体薬剤を吸引することが望まれるとき、コネクタをアクセス部材又は取り付けられた針無しアダプタと係合させる。コネクタがシリンジである場合、シリンジをアクセス部材に係合し、該シリンジプランジャをその完全係合位置から、プランジャにより形成されるシリンジ内の容量が吸引される所望の投与量に等しいか大きい容量を有するような程度まで、配置する。これにより、この投与シリンジの容量は最初に空気で満たされる。次に、シリンジプランジャを押し下げて、空気をアクセス部材に注入し、スパイクの流体腔を通って薬剤容器に入れることで、そこに容量(volume)を与える。この容量は、通気腔を介して内部通路に移動し、逆止弁を通って押し出され、拡張可能チャンバに収容される。
【0050】
薬剤容器から1容量の液体を直接吸引するために、空気を充填することなくプランジャを完全係合位置に配置することで、シリンジを針無しアダプタに係合することが有利である。次に、薬剤容器を含む薬瓶アダプタを逆にし、オペレータは、シリンジプランジャを完全係合位置から後方に移動させることで、薬剤容器内から液体薬剤を吸引し、流体腔を通ってシリンジに入れることができる。吸引容量と置換する空気が、開口との一方向の連通により薬瓶アダプタに引き込まれ、内部通路と通気腔を介して薬剤容器に入り、薬剤容器内を大気圧に維持する。空気の濾過は前述したように設けてもよい。
【0051】
ここに記載された薬瓶アダプタは、既存に薬瓶アダプタの種々の問題に取り組んでおり、安全性という追加の利点を提供している。薬瓶アダプタの協働する一対の逆止弁は、内圧の上昇と、薬瓶アダプタの拡張可能チャンバへの空気及び蒸気の強制進入を回避又は排除する。これにより、有害薬剤の大気への解放と臨床医への不要な露出が排除され、又は回避される。拡張可能チャンバと組み合わせた協働する逆止弁は、薬瓶アダプタが薬剤容器から取り外され、又は針無し弁又はシリンジが薬瓶アダプタのアクセス部材から取り外された場合に、装置内の蒸気を収容していてもよい。
【0052】
前述した薬瓶アダプタは、通常、組立状態で供給され、またキットとして供給されてもよいし、滅菌されてもよい。ここで使用される「薬瓶アダプタ」の用語は、部分的に又は完全に分解された形態の要素をその範囲内にさらに含むように意図されている。薬瓶アダプタ又はキットは、アクセス部材と、特別な針無しアダプタとを有していてもよく、これらは所望により、アクセス部材と離れていてもよいし、アクセス部材に固定され、又は永久的に固着されてもよい。
【0053】
ここに使用されている「からなる」、「含む」、「含有する」、「特徴とする」、及び御その文法的均等物は、包含的又は制限の無い用語であり、追加の、謳われていない要素又は方法のステップを排除しない。「からなる」は、「含んでなる」及び「から本質的になる」の用語を含むように解釈されるべきである。
【0054】
ここで使用されている「含んでなる」及びその文法的均等なものは、請求の範囲に規定されていない如何なる要素、ステップ、原料をも除外する。
【0055】
ここで使用されている「から本質的になる」及びその文法的均等なものは、請求の範囲を特定の材料又はステップ、及び請求の範囲の基本的で新規な特徴に実質的に影響を与えないものに制限する。
【0056】
以上、本発明を詳細にしかも特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の変更又は修正を行ってもよいことは当業者に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】薬瓶アダプタの実施形態の斜視図である。
【図2】拡張状態にある拡張可能チャンバを備えた図1に示す実施形態の斜視図である。
【図3】図1に示す実施形態の側面断面図である。
【図4】図2に示す実施形態の側面断面図である。
【図5】図3に垂直な図1に示す実施形態の側面断面図である。
【図6】図1に示す実施形態の上部断面図である。
【図7】一体弁が設けられたアクセス部材を備えた図1に示す実施形態の斜視図である。
【図8】図7に示す実施形態の側面断面図である。
【図9】組み立てられた薬瓶アダプタの実施形態の斜視図である。
【図10】拡張状態にある拡張可能チャンバを備えた図9に示す実施形態の斜視図である。
【図11】図9に示す実施形態の上面図である。
【図12】薬剤容器に取り付けられた図11に示す実施形態の側面断面図である。
【図13】図9に示す実施形態の上面図である。
【図14】図13に示す実施形態の側面断面図である。
【図15】図9に示す実施形態の分解斜視図である。
【図16−19】図9に示す実施形態の上部ハウジングの種々の図である。
【図20−22】図9に示す実施形態の下部ハウジングの種々の図である。
【図23】図9と26に示す実施形態の逆止弁の斜視図である。
【図24】薬瓶アダプタの実施形態の斜視図である。
【図25】拡張状態にある拡張可能チャンバを備えた図24に示す実施形態の斜視図である。
【図26】図24に示す実施形態の分解斜視図である。
【図27】図24に示す実施形態の上面図である。
【図28】薬剤容器に取り付けられた図27に示す実施形態の側面断面図である。
【図29−33】図24に示す実施形態の上部ハウジングの種々の図である。
【図34−38】図24に示す実施形態の下部ハウジングの種々の図である。
【図39−40】異なる下部ハウジングを備えた図24に示す実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0058】
1 ハウジング
2 拡張可能チャンバ
3 アクセス部材
4 スカート
4a セグメント
5 可撓性膜
6a 逆止弁
6b 逆止弁
7 スパイク
7a 先端部
9a フィルタアセンブリ
9c フィルタアセンブリ
10 アンダーカット
11 開口
13 流体腔
13a 開口
14 通気腔
14a 開口
15 内部通路
17 フランジ
18 リップ
100 薬剤容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬瓶アダプタにおいて、
ある容量を収容する拡張可能チャンバ、
前記拡張可能チャンバと連通する内部通路、及び
前記内部通路と連通する少なくとも1つの開口からなるハウジングと、
前記ハウジングと一体のアクセス部材と、
前記ハウジングと一体の基端部と先端部を有し、前記先端部で開口する通気腔と前記先端部で開口する流体腔とをさらに有し、前記通気腔は前記内部通路と連通し、前記流体腔は前記アクセス部材と連通するスパイクと、
前記内部通路から前記少なくとも1つの開口への連通を制限する第1逆止弁と、
前記拡張可能チャンバから前記内部通路への連通を制限する第2逆止面とからなる、薬瓶アダプタ。
【請求項2】
前記ハウジングと一体のスカート部と、前記スパイクを少なくとも部分的に包囲するスカート部をさらに有し、前記スカート部は、前記スパイクが前記容器の内部にアクセスできるように、前記薬瓶アダプタをシール容器に固定する少なくとも1つの固定手段を有する請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項3】
少なくとも1つの疎水性フィルタをさらに有する請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは、前記通気腔と前記開口の両方と連通する請求項3に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは、前記通気腔と前記拡張可能チャンバの両方と連通する請求項3に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは前記通気腔と前記開口の間にある請求項3に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは前記通気腔と前記拡張可能チャンバとの間にある請求項3に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項8】
前記拡張可能チャンバは、前記アクセス部材を通して導入されたものに等しい流体容量の少なくとも1部を収容するように拡張可能である請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項9】
前記拡張可能チャンバは拡張位置において大気圧である請求項8に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項10】
前記拡張可能チャンバは拡張状態において大気圧より大きい請求項8に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項11】
前記第1逆止弁は前記開口と前記内部通路との間に配置されている請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項12】
前記第2逆止弁は前記拡張可能チャンバと前記内部通路との間に配置されている請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項13】
前記第1及び/又は第2逆止弁は少なくとも2psi未満での漏れを制限する請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項14】
前記アクセス部材は針無し弁である請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項15】
前記針無し弁は、二方向の流体的連通が前記アクセス部材を通して与えられるように、雄コネクタに固定可能な雌開口を有する請求項14に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項16】
前記針無し弁は自己シールされる請求項14に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項17】
前記ハウジングの前記アクセス部材に固定された針無し弁コネクタをさらに有する請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項18】
前記スパイクはプラスチックである請求項1に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項19】
突き刺し可能な閉鎖部を備えた薬剤容器の内部に進入し、薬剤容器から物質を除去し、又は薬剤容器に物質を追加する薬瓶アダプタにおいて、
ハウジングからなり、
該ハウジングは、
前記ハウジングから基端側に延び、先端部の基端側で開口し、開口端を有する流体腔と開口端を有する通気腔を有する中空スパイクと、
前記通気腔を介して前記薬剤容器の内部との二方向の連通を与える内部通路と、
前記流体腔を介して前記薬剤容器の内部との二方向の連通を与えるアクセス部材と、
前記薬剤容器から前記アクセス部材を介して物質を除去するときに、前記薬剤容器内部を大気圧に維持し、前記内部通路からの流体の移送を制限するために、前記内部通路と二方向に流体的に連通する開口と、
前記開口と一体で、前記内部通路と一方向に流体的に連通する拡張可能チャンバと、
を有する薬瓶アダプタ。
【請求項20】
前記アクセス部材は針無し弁である請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項21】
前記針無し弁は、二方向の流体的連通が前記アクセス部材を通して与えられるように、雄コネクタに固定可能な雌開口を有する請求項20に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項22】
前記針無し弁は自己シールされる請求項20に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項23】
前記ハウジングの前記アクセス部材に固定された針無し弁コネクタを更に有する請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項24】
前記ハウジングと一体のスカート部と、前記スパイクを少なくとも部分的に包囲するスカート部をさらに有し、前記スカート部は、前記スパイクが前記容器の内部にアクセスできるように、前記薬瓶アダプタを前記薬剤容器に固定する固定手段を有する請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項25】
前記内部通路は、前記開口と前記内部通路との間に配置されている第1逆止弁を有する請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項26】
前記内部通路は、前記拡張可能チャンバと前記内部通路との間に配置されている第2逆止弁を有する請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項27】
前記第1及び/又は第2逆止弁は少なくとも2psi未満での漏れを制限する請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項28】
前記逆止弁は、螺旋形逆止弁、ボール形逆止弁、ダックビル逆止弁又はスイング形逆止弁である請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項29】
少なくとも1つの疎水性フィルタをさらに有する請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項30】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは、前記通気腔と前記開口の両方と連通する請求項29に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項31】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは、前記通気腔と前記拡張可能チャンバの両方と連通する請求項29に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項32】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは前記通気腔と前記開口の間にある請求項29に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項33】
前記少なくとも1つの疎水性フィルタは前記通気腔と前記拡張可能チャンバとの間にある請求項29に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項34】
前記スパイクはプラスチックである請求項19に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項35】
シールされた関係の上部と下部を有し、上部と下部はそれぞれ上面と下面を有するハウジングと、
前記下部ハウジング部の上面から延びてフランジを形成する基端部を有し、前記下部ハウジングの底面から延びる先端部をさらに有し、通気腔と平行な流体腔を有し、前記流体腔と通気腔は前記基端部で開口し、前記流体腔と前記通気腔は前記基端部の基端側で開口する中空スパイクと、
前記上部ハウジング部と一体で、前記スパイクの流体腔を通って二方向に連通可能な通路を有するアクセス部材と、
前記上部ハウジングと通る開口と、
前記上部と下部ハウジング部の間に配置されたフィルタと、
前記上部と下部ハウジング部の間に配置され、前記開口及び前記通気腔と流体的に連通し、前記流体腔から離隔している内部通路と、
前記内部通路への開口を通って一方向の流体的連通を与える第1逆止弁と、
前記ハウジングと一体で、前記ハウジングの内部通路と流体的に連通し、固定された可撓性部材を有する拡張可能チャンバと、
前記内部通路を通って前記拡張可能チャンバに入る一方向の連通を提供する第2逆止弁と、
からなる薬瓶アダプタ。
【請求項36】
前記下部ハウジング部と一体で、前記下部ハウジング部の下面から延び、前記スパイク部を少なくとも部分的に包囲するスカート部をさらに有する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項37】
前記スカート部は隙間で分離されたセグメント部を有する請求項36に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項38】
前記セグメント部は内方に突出するアンダーカットを有する請求項37に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項39】
前記アクセス部材は針無し弁である請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項40】
前記針無し弁は、二方向の流体的連通が前記アクセス部材を通して与えられるように、雄コネクタに固定可能な雌開口を有する請求項39に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項41】
前記針無し弁は自己シールされる請求項39に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項42】
前記ハウジングの前記アクセス部材に固定された針無し弁コネクタを更に有する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項43】
前記上部ハウジング部の底面から延びる第1サポートリブ部材をさらに有する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項44】
前記下部ハウジング部の上面から延びる第2サポートリブ部材をさらに有する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項45】
前記上部ハウジング部の底面から延びる第1サポートリブ部材と、前記下部ハウジング部の上面から延びる第2サポートリブ部材とをさらに有する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項46】
前記第1サポートリブ部材は、前記フィルタとシールされた関係にある請求項43に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項47】
前記フィルタは、前記第1と第2サポートリブ部材の間に支持されている請求項45に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項48】
前記上部ハウジング部の上面から突出するフィンガーグリップ部材をさらに有する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項49】
前記拡張可能チャンバは鈴形である請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項50】
前記拡張可能部材は前記鈴形拡張可能部材の回りに周辺でシールされている請求項43に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項51】
前記フィルタは疎水性フィルタである請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項52】
前記拡張可能チャンバは、前記アクセス部材を通して導入されたものに等しい流体容量の少なくとも1部を収容するように拡張可能である請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項53】
前記拡張可能チャンバは拡張位置において大気圧である請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項54】
前記拡張可能チャンバは拡張状態において大気圧より大きい請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項55】
前記第1及び第2逆止弁は、螺旋形逆止弁、ボール形逆止弁、ダックビル逆止弁、スイング形逆止弁又はそれらの組合せである請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項56】
前記第1逆止弁と前記第2逆止弁はスパイラル逆止弁である請求項55に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項57】
前記第1逆止弁は前記開口と前記内部通路との間に配置されている請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項58】
前記第2逆止弁は前記拡張可能チャンバと前記内部通路との間に配置されている請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項59】
前記第1逆止弁と前記第2逆止弁は互いに直交している請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項60】
前記第1及び/又は第2逆止弁は少なくとも2psi未満での漏れを制限する請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項61】
前記スパイクはプラスチックである請求項35に記載の薬瓶アダプタ。
【請求項62】
有害物質を再構成し及び/又は吸引する方法において、
有害物質を有する薬剤容器を提供し、
前記薬剤容器に請求項1に記載の薬瓶アダプタを固定し、
正に配置された容量が拡張可能チャンバと一方向に連通し、及び/又は、前記薬剤容器の通気が前記開口を通って前記薬剤容器に一方向に連通するように、前記薬瓶アダプタのアクセス部材を介して、前記剤容器の有害物質を再構成し及び/又は吸引する、
ステップからなる方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate


【公表番号】特表2009−514641(P2009−514641A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540106(P2008−540106)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【国際出願番号】PCT/US2006/043235
【国際公開番号】WO2008/036101
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(507028619)インドゥストリー・ボルラ・ソシエタ・ペル・アチオニ (10)
【氏名又は名称原語表記】Industrie Borla S.p.A.
【Fターム(参考)】