説明

通気管用継手

【課題】室内側への突出を抑制しつつ充分な通気性を確保できる通気管用継手を提供する。
【解決手段】下部接続口51側から扁平部47へと徐々に扁平する下部扁平接続部48と、上部接続口65側から扁平部47側へと徐々に扁平する上部扁平接続部57とにより、扁平部47と下部接続口51および上部接続口65とをそれぞれ連通させる。通気管用継手11を横架材43の欠込部44などに設置できるので、室14内側への突出を抑制できる。扁平管路部68の通気面積を下部通気管35の通気面積以上とすることで、充分な通気性を確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床下内に配置された排水管から上方へと分岐された下部通気管と、壁内に配置された上部通気管とを接続する通気管用継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、戸建住宅などに用いられる排水管には、排水設備の封水部(トラップ)を保護し、円滑な排水を確保するために、先端部に吸気弁を取り付けた通気管が設置されている。近年では、居住スペースを可能な限り広く取るために壁を極力薄くすることがあり、このような場合には通気管を設置するためのスペースが狭くなることから、複数に分割された通気管用継手を床下内で互いに接続することで床下内の排水管から分岐された下部通気管と壁内に配置された上部通気管とを連結する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
しかしながら、壁を薄くする場合でも、実際には躯体強度を考慮すると最低限度の厚みは確保されるため、壁内に設置される通気管の管径に対してはあまり厳しい要求がないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−268922号公報(第2−4頁、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また、同様に居住スペースを広く取るために、いわゆるふかし壁を設置しないようにすることが行われているものの、この場合には、床下から壁内に通気管を通すために、床下の土台、あるいは梁などの横架材に欠込部を形成する必要がある。
【0006】
しかしながら、建築基準法の改正により、躯体強度に対する要求が厳しくなったことで、横架材に形成する欠込部に関する基準が厳しくなり、従来の手法で床下から壁内に通気管を通すためには、室内側に突出部が形成されてしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、室内側への突出を抑制しつつ充分な通気性を確保できる通気管用継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の通気管用継手は、床下側に配置された排水管から上方へと分岐された下部通気管と、壁内に配置された上部通気管とを接続する通気管用継手であって、前記下部通気管に接続される円形状の下部接続口と、前記上部通気管に接続される円形状の上部接続口と、扁平状に形成された扁平部、前記下部接続口側から前記扁平部側へと徐々に扁平してこれら下部接続口と扁平部とを連通させる下部扁平接続部、および、前記上部接続口側から前記扁平部側へと徐々に扁平してこれら上部接続口と扁平部とを連通させる上部扁平接続部を備え、前記下部通気管の通気面積以上の通気面積を有する扁平管路部とを具備したものである。
【0009】
請求項2記載の通気管用継手は、請求項1記載の通気管用継手において、扁平部は、扁平円形状に形成され、配置される横架材の欠込部の上限寸法をa×b×wとしたとき、短手側がa×b/√(a2+b2)よりも小さく、かつ、長手側がwよりも小さいものである。
【0010】
請求項3記載の通気管用継手は、請求項1または2記載の通気管用継手において、下部接続口側と上部接続口側とが扁平部にて互いに分割され、一方を他方に嵌合させることにより連結可能であるものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、下部接続口側から扁平部側へと徐々に扁平する下部扁平接続部と、上部接続口側から扁平部側へと徐々に扁平する上部扁平接続部とにより、扁平部と下部接続口および上部接続口とをそれぞれ連通させることで、横架材の欠込部などに設置できるので室内側への突出を抑制でき、かつ、扁平管路部の通気面積を下部通気管の通気面積以上とすることで、充分な通気性を確保できる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、横架材の欠込部内に完全に収まる形状とすることができ、床面および壁面から室内側に突出することがない。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、施工の際に床下側に予め配管した下部通気管に対して、分割された下部接続口側を接続し、その後に床面を形成してからでも、分割された上部接続口側と下部接続口側とを嵌合させて接続できるので、施工性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態の通気管用継手近傍を示す縦断側面図である。
【図2】同上通気管用継手近傍を示す正面図である。
【図3】同上通気管用継手の扁平部を示す断面図である。
【図4】同上通気管用継手を設置した排水設備の一部を模式的に示す説明断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態の構成を図1ないし図4を参照して説明する。
【0016】
図1において、11は通気管用継手を示し、この通気管用継手11は、図4に示すように、建物13の室14内に設置されたトイレなどの排水設備15に対して用いられるものである。
【0017】
ここで、排水設備15は、図示しないトラップを備え、このトラップの下端部に位置する排水口21は、エルボ22およびチーズ23を介して排水管24に接続されている。この排水管24は、床面26の下部、すなわち床下27に配管されており、床下27側に位置する外壁28と内壁29との間、すなわち壁内31に区画されたパイプシャフト32内に沿って垂直に配管されている。そして、排水管24には、上方に向けて下部通気管35が分岐され、この下部通気管35が、通気管用継手11を介して、床面26よりも上側の壁内31に区画された空間部36内に配管された上部通気管37と連結されており、この上部通気管37の上端部に、トラップの封水を保護するための吸気弁38が取り付けられている。
【0018】
通気管用継手11は、図1および図2に示すように、嵌合部となる下部継手本体41と、被嵌合部となる上部継手本体42とに分割され、これら継手本体41,42を連結可能に構成されており、床下27の土台などの横架材43の室14側の上端の角部に部分的に切り欠き形成された欠込部44に挿通されている。そして、この通気管用継手11は、全体として、上下に略対称に形成されている。換言すれば、この通気管用継手11の形状には、上下方向の方向性がない。
【0019】
下部継手本体41は、例えば硬質のポリ塩化ビニルなどの合成樹脂をブロー成型して形成されている。そして、この下部継手本体41は、下部通気管35の上端部が内部に挿入接続される円筒状の下部接続部46と、左右方向に扁平な断面長円状(図3)の扁平部47とを、下部扁平接続部48により一体に連結して構成されている。
【0020】
下部接続部46は、下端部に円形状の下部接続口51が形成されているとともに、上端部である下部扁平接続部48との連続部の内周側に、下部通気管35の上端部と当接して下部継手本体41を下部通気管35に対して位置決めするための下部位置決め段部52が段差状に形成されている。
【0021】
下部接続口51は、下部通気管35が挿入嵌合される内径寸法を有している。すなわち、この下部接続口51の内径寸法は、下部通気管35の外径寸法L1と略等しく設定されている。
【0022】
下部位置決め段部52は、下部接続口51に挿入された下部通気管35の内周面と下部扁平接続部48の内周面とが略段差なく滑らかに連続するように、下部通気管35の肉厚と略等しい幅寸法に形成されている。
【0023】
扁平部47は、横架材43の欠込部44に挿入されており、下側が横架材43の側方に位置し、上側が横架材43の上方の空間部36内に位置する長手状に形成されている。また、扁平部47は、断面視で、図3に示すように、円弧状に湾曲した湾曲部47aを両側に有し、これら湾曲部47a,47a間が湾曲しない直線部47bとなっている。
【0024】
ここで、この扁平部47の寸法は、図1に示すように、欠込部44の上下寸法をa、奥行き寸法をb、および、図2に示すように、幅寸法をwとしたとき、すなわち欠込部44の上限寸法をa×b×wとしたとき、短手寸法cの最大値が以下の式で示されている。
【0025】
c=a×b/√(a2+b2)
【0026】
すなわち、扁平部47の短手寸法cは、図1に示す床面26の下端側の角部26aと横架材43の欠込部44の傾斜面44aとの最短距離以下となっている。この短手寸法cは、下部通気管35の外径寸法L1および上部通気管37の外径寸法L2よりも小さく設定されている。
【0027】
また、扁平部47の幅寸法すなわち長手寸法dは、図2に示すように、欠込部44の幅寸法w以下の寸法で、かつ、下部通気管35の外径寸法L1よりも大きく設定されている。
【0028】
したがって、図1に示すように、扁平部47は、欠込部44に対して嵌合可能な大きさとなっている。換言すれば、扁平部47は、床面26を室14内である上方に突出させたり、内壁29を室14内に突出させたりしてスペースを広げることなく、欠込部44を横架材43に形成するのみで配置することが可能となっている。
【0029】
さらに、扁平部47の通気面積すなわち断面積は、下部通気管35の通気面積すなわち断面積以上、換言すれば下部扁平接続部48の下部接続部46側の断面積以上に設定されている。
【0030】
そして、扁平部47の上端部は、上部継手本体42に挿入接続される挿口となっている。
【0031】
また、下部扁平接続部48は、下部接続部46側から扁平部47へと徐々に連続的に変形している。すなわち、下部扁平接続部48は、下側から上側に向けて、円形状から長円状へと、徐々に幅方向に大きくなり上下方向に小さくなるように断面形状が変形している。
【0032】
一方、上部継手本体42は、例えば硬質のポリ塩化ビニルなどの合成樹脂をブロー成型して形成されている。そして、この上部継手本体42は、扁平部47の上端部が内部に挿入接続される扁平部連結部55と、上部通気管37の下端部が内部に挿入接続される円筒状の上部接続部56とを、上部扁平接続部57により一体に連結して構成されている。
【0033】
扁平部連結部55は、挿入された扁平部47の上端部を受ける受口となる接続開口部61が下端部に形成されているとともに、上端部に、挿入された扁平部47の上端部と当接して上部継手本体42(扁平部47)を扁平部47(上部継手本体42)に対して位置決めする位置決め部62が形成されている。すなわち、扁平部連結部55および接続開口部61は、それぞれ長円状に形成されている。
【0034】
接続開口部61は、扁平部47が挿入嵌合される内側寸法を有している。すなわち、この接続開口部61の内側寸法は、扁平部47の外形寸法と略等しく設定されている。したがって、この接続開口部61は、短手寸法がcであり、長手寸法がdである。
【0035】
位置決め部62は、接続開口部61に挿入された扁平部47の内周面と上部扁平接続部57の内周面とが略段差なく滑らかに連続するように、扁平部47の肉厚と略等しい幅寸法に形成されている。
【0036】
また、上部接続部56は、上端部に円形状の上部接続口65が形成されているとともに、下端部である上部扁平接続部57との連続部の内周側に、上部通気管37の下端部と当接して上部継手本体42を上部通気管37に対して位置決めするための上部位置決め段部66が段差状に形成されている。
【0037】
上部接続口65は、上部通気管37が挿入嵌合される内径寸法を有している。すなわち、この上部接続口65の内径寸法は、上部通気管37の外径寸法L2と略等しく設定されている。さらに、この上部接続口65は、例えば下部接続口51と略等しい径寸法を有している。
【0038】
上部位置決め段部66は、上部接続口65に挿入された上部通気管37の内周面と上部扁平接続部57の内周面とが略段差なく滑らかに連続するように、上部通気管37の肉厚と略等しい幅寸法に形成されている。
【0039】
上部扁平接続部57は、扁平部47側である扁平部連結部55側から上部接続部56側からへと徐々に連続的に変形している。すなわち、上部扁平接続部57は、下側から上側に向けて、長円状から円形状へと、徐々に幅方向に小さくなり上下方向に大きくなるように断面形状が変形している。また、この上部扁平接続部57は、下部扁平接続部48と略上下対称に形成されている。そして、扁平部47、下部扁平接続部48、および、上部扁平接続部57により、扁平管路部68が構成されている。したがって、この扁平管路部68は、下部通気管35および上部通気管37の通気面積以上の通気面積を有している。
【0040】
次に、上記一実施の形態の排水設備への施工方法を説明する。
【0041】
本実施の形態では、例えば各通気管35,37として、呼び径がφ40のVU管を用い、欠込部44の寸法を30mm×30mm×100mmとした。このとき、通気管用継手11の扁平部47の寸法は、短手寸法を21.2mm(<30×30/√(302+302)≒21.21mm)、幅寸法を80mm(<100mm)とし、扁平部47の内周側の断面積を、呼び径φ40のVU管の内周の断面積と等しくなるように設定した。また、各継手本体41,42は、それぞれ呼び径がφ30のVP管をブロー成型法によって呼び径φ40のVU管に接続可能となるように各接続口51,65や扁平部47などをそれぞれ成型した。
【0042】
そして、例えば、建物13に内壁29を形成する以前の状態で、図4に示すように、この建物13の室14内に設置した排水設備15のトラップの排水口21に排水管24の上流端を液密に接続する。
【0043】
この後、エルボ22およびチーズ23を順次介してこの排水管24を建物13の床下27に沿って水平に配管した後、パイプシャフト32を挿通させて下方へと配管する。
【0044】
次いで、排水管24のチーズ23の上端に下部通気管35を接続し、この下部通気管35の上端部に、図1に示すように通気管用継手11の下部継手本体41の下部接続口51を取り付け、下部通気管35の上端部を下部位置決め段部52に当接させた状態で、下部通気管35と下部継手本体41とを接着剤などにより気密に固着する。
【0045】
そして、下部継手本体41は、扁平部47を横架材43の欠込部44に挿入して横架材43の上方でかつ外壁28の室14側へと位置させておく。
【0046】
さらに、床面26を設置した後、扁平部47の上端部に、上部継手本体42の接続開口部61を取り付け、扁平部47の上端部を位置決め部62に当接させた状態で、上部継手本体42と下部継手本体41とを接着剤などにより気密に固着する。
【0047】
この後、上部継手本体42の上部接続口65に、上端部に吸気弁38(図4)を取り付けた上部通気管37の下端部を挿入し、この上部通気管37の下端部を上部位置決め段部66に当接させた状態で、上部継手本体42と上部通気管37とを接着剤などにより気密に固着する。
【0048】
そして、内壁29を外壁28に対向して形成することで、これら内壁29と外壁28との間の空間部36内に上部通気管37を収納する。
【0049】
なお、上記通気管用継手11の組み付けの手順は、実際の建物13の施工手順に応じて適宜変えることができる。
【0050】
そして、図4に示す排水設備15から排水を急激に排水させた際に、排水管24の内部の気圧が大気圧よりも低下することにより、この大気圧と排水管24の内部の圧力との差によって吸気弁38が開いて上部通気管37へと外部の空気が流入され、この空気が、通気管用継手11および下部通気管35を介して排水管24内へと流入されることで、排水管24内の気圧の低下を防止し、排水設備15のトラップの封水が排水管24へと吸い出されることを防止する。なお、吸気弁38は、排水管24の内部の圧力が大気圧と同等に復帰することで閉じる。
【0051】
上述したように、上記一実施の形態によれば、下部接続口51側から扁平部47へと徐々に扁平する下部扁平接続部48と、上部接続口65側から扁平部47側へと徐々に扁平する上部扁平接続部57とにより、扁平部47と下部接続口51および上部接続口65とをそれぞれ連通させることで、通気管用継手11を横架材43の欠込部44などに設置できるので、室14内側への突出を抑制でき、かつ、扁平管路部68の通気面積を下部通気管35の通気面積以上とすることで、充分な通気性を確保できる。
【0052】
すなわち、通気管用継手11は、扁平な扁平部47を有し下部通気管35の通気面積以上の扁平管路部68を備えているので、床下27から壁内31という狭い空間であっても、通気路の通気面積(断面積)を維持でき、通気性能の低下を抑制しつつ通気を取ることができるとともに、扁平管路部68の内面が各扁平接続部48,57によりなだらかな曲面となるので、空気の流れを乱すことなく効果的に通気を取ることができる。さらに、各接続口51,65を円形状とすることにより、既存の一般的な通気管を各通気管35,37としてそのまま利用でき、特殊な通気管などを用いる必要がないので、汎用性に優れ、使い勝手が良好である。
【0053】
具体的に、扁平部47を、扁平円形状に形成し、配置する横架材43の欠込部44の例えば住宅会社などから要求される上限寸法の基準をa×b×wとしたとき、短手側をa×b/√(a2+b2)よりも小さく、かつ、長手側をwよりも小さくすることで、通気管用継手11を横架材43の欠込部44内に完全に収まる形状とすることができ、床面26および内壁29の壁面から室14内側に通気管用継手11などが突出することがなく、室14内を広く取ることができる。
【0054】
また、実際の施工現場においては、上記のように、床下27の配管を終えてから床面26を配置した後、床上の配管を行う場合が多くあるので、通気管用継手11を扁平部47で上部継手本体42と下部継手本体41とに上下に分割し、これら継手本体41,42を互いに嵌合させることで連結可能とすることにより、施工の際に予め配管した下部通気管35に対して、分割された下部接続口51側、すなわち下部継手本体41を接続し、その後に床面26を形成してからでも、分割された上部接続口65側、すなわち上部継手本体42を下部継手本体41側に嵌合させて接続できるので、施工性が良好になる。
【0055】
特に、通気管用継手11を略上下対称としているので、床面26を設置した後に床上の配管を設置する場合、上下を区別する必要がなく、また、扁平部47の最も扁平が大きい位置で下部継手本体41と上部継手本体42とを分割しているので、仮に上下を誤って配管した際に、床面26の設置が終わった後に気付いても手遅れとなることがなく、施工のやり直しなどの労力が必要なくなり、施工作業性が良好になる。
【0056】
勿論、下部継手本体41と上部継手本体42とは、一方が嵌合部で他方が被嵌合部であるから、実際には通気管用継手11には上下の区別があるものの、仮に上下を誤って取り付けた場合でも、施工をやり直さなくてもよいことには変わりがない。
【0057】
特に、下部継手本体41と上部継手本体42との接続位置を横架材43の上方の位置とすることにより、扁平部連結部55が床面26の角部26a、あるいは欠込部44の傾斜面44aなどと干渉することがなく、施工作業性が良好になる。
【0058】
なお、上記一実施の形態において、下部継手本体41と上部継手本体42とは、扁平部47のいずれかの位置でそれぞれ分割していれば、いずれが嵌合部であっても被嵌合部であってもよい。
【0059】
また、下部継手本体41と上部継手本体42とは、いずれか一方を他方に嵌合させる以外でも、例えば接着など、任意の構成で連結することが可能である。
【0060】
さらに、通気管用継手11は、扁平部47以外の任意の位置で分割してもよく、3つ以上に分割してもよい。また、通気管用継手11は、分割されておらず、一体であってもよい。
【符号の説明】
【0061】
11 通気管用継手
24 排水管
35 下部通気管
37 上部通気管
43 横架材
44 欠込部
47 扁平部
48 下部扁平接続部
51 下部接続口
57 上部扁平接続部
65 上部接続口
68 扁平管路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床下側に配置された排水管から上方へと分岐された下部通気管と、壁内に配置された上部通気管とを接続する通気管用継手であって、
前記下部通気管に接続される円形状の下部接続口と、
前記上部通気管に接続される円形状の上部接続口と、
扁平状に形成された扁平部、前記下部接続口側から前記扁平部側へと徐々に扁平してこれら下部接続口と扁平部とを連通させる下部扁平接続部、および、前記上部接続口側から前記扁平部側へと徐々に扁平してこれら上部接続口と扁平部とを連通させる上部扁平接続部を備え、前記下部通気管の通気面積以上の通気面積を有する扁平管路部と
を具備したことを特徴とした通気管用継手。
【請求項2】
扁平部は、扁平円形状に形成され、配置される横架材の欠込部の上限寸法をa×b×wとしたとき、短手側がa×b/√(a2+b2)よりも小さく、かつ、長手側がwよりも小さい
ことを特徴とした請求項1記載の通気管用継手。
【請求項3】
下部接続口側と上部接続口側とが扁平部にて互いに分割され、一方を他方に嵌合させることにより連結可能である
ことを特徴とした請求項1または2記載の通気管用継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−1693(P2011−1693A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143190(P2009−143190)
【出願日】平成21年6月16日(2009.6.16)
【出願人】(000201582)前澤化成工業株式会社 (33)
【出願人】(000183428)住友林業株式会社 (540)
【Fターム(参考)】