通気部材
【課題】筐体等に取り付ける際に通気膜が変形しにくく、かつ耐薬品性などの耐環境性に優れる通気部材を提供する。
【解決手段】通気部材10は、第1金属体4、通気膜2および第2金属体6を備えている。第1金属体4は、中空の胴部4bと、第1貫通孔4hが形成された平坦部4aとを有する。第2金属体6は、通気膜2によって第1金属体4の第1貫通孔4hと隔てられている第2貫通孔を有する。第1金属体の平坦部4aに通気膜2を押し付けることによって通気膜2と平坦部4aとの隙間ならびに通気膜2と第2金属体6との隙間が封じられ、かつ第1貫通孔4h、通気膜2および第2貫通孔6hを通じた通気が可能となるように、第1金属体4の胴部4bに第2金属体6が圧入されている。
【解決手段】通気部材10は、第1金属体4、通気膜2および第2金属体6を備えている。第1金属体4は、中空の胴部4bと、第1貫通孔4hが形成された平坦部4aとを有する。第2金属体6は、通気膜2によって第1金属体4の第1貫通孔4hと隔てられている第2貫通孔を有する。第1金属体の平坦部4aに通気膜2を押し付けることによって通気膜2と平坦部4aとの隙間ならびに通気膜2と第2金属体6との隙間が封じられ、かつ第1貫通孔4h、通気膜2および第2貫通孔6hを通じた通気が可能となるように、第1金属体4の胴部4bに第2金属体6が圧入されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通気部材に関する。
【背景技術】
【0002】
ランプ、モータ、センサ、スイッチ、ECU等の自動車の電装部品を収容する筐体には、筐体の内部と外部との通気を確保することによって圧力変化に基づく不具合の発生を防止するとともに、筐体内部への異物の侵入を阻止するための通気部材が取り付けられている。そのような通気部材の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された通気部材を図10Aおよび図10Bに示す。
【0003】
通気部材60は、通気膜63と、通気膜63が溶着された支持体62と、支持体62を覆うカバー61とを備えている。支持体62が熱可塑性エラストマーでできており、熱可塑性エラストマーの弾性を利用して通気部材60が筐体50のノズル50aに固定されている。この通気部材60は、ワンタッチで筐体50に取り付け可能であり、作業性に優れている。しかし、通気部材60を筐体50に取り付ける際に、支持体62の弾性変形に伴って通気膜63が変形する問題がある。
【0004】
また、近年の自動車は電子制御化が高度に進み、ECUなどの電装部品が車内だけでなくエンジンルームにも設置されるようになっている。そのため、通気部材に対する耐熱性や耐薬品性などの耐環境性の要求も以前より厳しいものとなっている。図10Aおよび図10Bに示す通気部材60によると、通気膜63を支持体62に溶着または接着する必要があるので、通気膜63の材料と支持体62の材料との相性を考慮することが不可欠である。つまり、支持体62の材料選択の余地が狭く、このことが耐環境性の改善を妨げている。
【特許文献1】特開2001−143524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、筐体等に取り付ける際に通気膜が変形しにくく、かつ耐薬品性などの耐環境性にも優れる通気部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、
中空の胴部と、前記胴部の一端に位置するとともに通気用の第1貫通孔が形成された平坦部とを有する第1金属体と、
前記第1貫通孔を前記胴部のある側から塞ぐように前記平坦部の上に配置された通気膜と、
前記通気膜の厚さ方向に関して前記第1金属体の前記第1貫通孔と重なっている第2貫通孔を有し、前記第1金属体の前記平坦部に前記通気膜を押し付けることによって前記通気膜と前記平坦部との隙間ならびに前記通気膜と自身との隙間が封じられ、かつ前記第1貫通孔、前記通気膜および前記第2貫通孔を通じた通気が可能となるように、前記第1金属体の前記胴部に圧入された第2金属体と、
を備えた、通気部材を提供する。
【発明の効果】
【0007】
上記本発明の通気部材によると、第1金属体と第2金属体との間に通気膜が保持される。従来の樹脂製の支持体に比べて各金属体の剛性が高いので、当該通気部材を筐体等に取り付ける際の通気膜の変形を防止できる。また、第1金属体と第2金属体との間に通気膜を挟むことによって隙間をシールするため、金属体と通気膜との溶着または接着が本質的に不要である。そのため、溶着または接着不良、経年劣化による剥離の問題を排除できる。また、従来の樹脂製の支持体に比べ、第1金属体および第2金属体が耐薬品性などの耐環境性に優れているので、本発明の通気部材は、エンジンルーム等の厳しい環境下での使用にも適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明のいくつかの実施形態について説明する。
【0009】
(第1実施形態)
図1および図2に示すように、本実施形態の通気部材10は、第1金属体4、通気膜2および第2金属体6を備えている。第2金属体6が第1金属体4に圧入されることによって、第1金属体4と第2金属体6との間に通気膜2が保持されている。第1金属体4および第2金属体6は、通気膜2を支持するための支持体としての役割を果たす。
【0010】
第1金属体4は、中空の胴部4bと、胴部4bの一端に位置している平坦部4aとを有する。胴部4bは円筒の形状を有し、第2金属体6の後方に十分な広さの空間SHが形成される位置まで延びている。平坦部4aの中央には、通気用の第1貫通孔4hが形成されている。
【0011】
第2金属体6は、円板の形状を有する。第2金属体6の中央には、第2貫通孔6hが形成されている。第2金属体6によって通気膜2が第1金属体4の平坦部4hに押し付けられている。これにより、通気膜2と平坦部4aとの隙間ならびに通気膜2と第2金属体6との隙間が封じられている。結果として、第1貫通孔4h、通気膜2および第2貫通孔6hを通じた通気が可能になっている。
【0012】
第2金属体6の外周部は、周方向の全域にわたって第1金属体4の胴部4bに接している。第1金属体4の胴部4bの内径と第2金属体6の外径とが一致している。そのため、面内で均一な保持力を通気膜2に付与できる。本実施形態では、第2貫通孔6hの直径D2と第1貫通孔4hの直径D1とが等しく、第1貫通孔4h、第2貫通孔6hおよび通気膜2の各中心が同一の軸O上にある。ただし、直径D2と直径D1とが相違していてもよいし、第1貫通孔4h、第2貫通孔6hおよび通気膜2が同軸に並んでいなくてもよい。
【0013】
本発明では、通気膜2が第1金属体4および/または第2金属体6に接着または溶着されている必要はない。ただし、仮留めの必要性がある場合には、通気膜2の外周部が第1金属体4または第2金属体6に接着されていてもよい。
【0014】
第1金属体4および第2金属体6の材料として、ステンレス、鋳鉄、炭素鋼、アルミニウムなどの汎用の金属を用いることができる。酸化を防止するために表面処理がなされた材料や酸化しにくい材料を用いることが望ましい。プレス加工、切削加工、絞り加工、ダイキャストなどの一般的な加工・成形方法によって各金属体を作製できる。通気膜2が金属体4,6から損傷を受けるのを防ぐために、図3に示すように、金属体4,6の貫通孔4h,6hの開口縁に面取りやフィレット4f,6fが形成されていてもよい。
【0015】
通気膜2は、第1貫通孔4hを胴部4bのある側(第1金属体4の内側)から塞ぐように平坦部4aの上に配置されている。通気膜2によって、第1金属体4の貫通孔4hと第2金属体6の貫通孔6hとが隔てられている。本実施形態では、通気膜2の外径と第2金属体6の外径とが一致している。そのため、第1金属体4に対する通気膜2の位置決めが簡単であるとともに、第2金属体6を第1金属体4に圧入する際に通気膜2が動いたり捩れたりしにくい。
【0016】
通気膜2は、気体の透過を許容し、液体の透過を阻止する性質を有するものであればよく、その構造や材料は特に限定されない。図4に示すように、本実施形態では、通気膜2は、膜本体2aと、膜本体2aに重ね合わされた補強材2bとを有する。補強材2bを設けることにより、通気膜2の強度が向上する。
【0017】
膜本体2aには、撥油処理や撥水処理が施されていてもよい。これらの撥液処理は、表面張力の小さい物質を膜本体2aに塗布し、乾燥後、キュアすることにより行える。撥液処理に用いる撥液剤は、膜本体2aよりも低い表面張力の皮膜を形成できるものであればよく、例えば、パーフルオロアルキル基を有する高分子を含む撥液剤が好適である。撥液剤は、含浸、スプレー等の公知の方法で膜本体2aに塗布される。
【0018】
膜本体2aの典型例は、フッ素樹脂またはポリオレフィンでできた多孔質膜である。十分な防水性を確保する観点から、0.01〜10μmの平均孔径を有する樹脂多孔質膜を膜本体2aに用いるのがよい。
【0019】
膜本体2aに好適なフッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体が挙げられる。膜本体2aに好適なポリオレフィンとして、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1,1ブテンなどのモノマーの重合体または共重合体が挙げられる。ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリ乳酸を用いたナノファイバーフィルム多孔体を用いてもよい。中でも、小面積で高い通気性が確保でき、筐体の内部への異物の侵入を阻止する能力にも優れているPTFEが好ましい。PTFE多孔質膜は、延伸法や抽出法等の公知の成形方法によって製造できる。
【0020】
補強材2bは、ポリエステル、ポリエチレン、アラミドなどの樹脂で作られた部材でありうる。補強材2bの形態は、通気膜2の通気性を維持できるものであれば特に限定されず、例えば、織布、不織布、ネット、メッシュ、スポンジ、フォームまたは多孔体である。膜本体2aと補強材2bとは、熱ラミネーション、熱溶着、超音波溶着または接着剤によって貼り合わされているとよい。
【0021】
通気膜2の厚さは、強度やハンドリングの容易性を考慮して、1μm〜5mmの範囲にあるとよい。通気膜2の通気度は、JIS P 8117に規定されたガーレー試験機法で得られるガーレー値にて0.1〜300sec/100cm3の範囲にあるとよい。通気膜2の耐水圧は、1.0kPa以上あるとよい。
【0022】
(第2実施形態)
図5に示すように、本実施形態の通気部材20は、第1金属体14、通気膜2、第2金属体6およびゴム製部品16を有する。通気膜2および第2金属体6は、第1実施形態で説明したものと共通である。第1金属体14に第2金属体6を圧入することによって、第1金属体14と第2金属体6との間に通気膜2が保持されている。
【0023】
ゴム製部品16は、筐体等の要通気物品に設けられた通気用のノズルを挿入可能な第3貫通孔16hを有する部品であり、第3貫通孔16hが第2金属体6の第2貫通孔6hと連通するように、第1金属体14の胴部14bと第2金属体6とに囲まれた空間SH(図2参照)に配置されている。図6に示すように、ゴム製部品16を設けることによって、当該通気部材20を筐体18にワンタッチで取り付け可能となる。ゴム製部品16が第1金属体14に拘束されて外側に殆ど膨らまないので、筐体18への通気部材20の取り付け強度は良好である。
【0024】
具体的に、ゴム製部品16は円筒の形状を有する。ゴム製部品16の外径が第1金属体14の胴部14bの内径よりも若干大きいか等しい。すなわち、弾性変形することによってゴム製部品16が胴部14bに固定されていてもよいし、弾性変形することなくゴム製部品16が第1金属体14の胴部14bにぴったり収まっていてもよい。
【0025】
ゴム製部品16の第3貫通孔16hの直径D3は、第2金属体6の第2貫通孔6hの直径D2よりも大きい。そのため、第2金属体6の一部がゴム製部品16の第3貫通孔16h内に露出している。このような構成によると、図6に示すように、筐体18に設けられた通気用のノズル181を第3貫通孔16hに挿入したとき、ノズル181の先端が第2金属体6に突き当たる。第2金属体6がストッパとして機能するので、ノズル181の挿入深さを調節する必要がなく、筐体18への通気部材20の取り付け作業が容易である。第2金属体6が十分な剛性を有するので、ノズル181を多少強く押し込んでも通気膜2に過剰な力が加わりにくいという利点もある。
【0026】
本実施形態において、ゴム製部品16は、第1金属体14および第2金属体6に包囲されている。そのため、劣化を促進する薬品や油脂類がゴム製部品16に触れにくい。また、ゴム製部品16が第1金属体14に拘束されているので、通気部材20を筐体18のノズル181に取り付ける際、径方向へのゴム製部品16の弾性変形が妨げられる。そのため、ゴム製部品16の筐体18への取り付け強度が向上する。
【0027】
ゴム製部品16の材料に特に限定はないが、耐熱性を重視するならば熱硬化性エラストマーの使用が推奨される。具体的には、ニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、水素化ニトリルゴムを使用できる。耐熱性と同時に耐寒性も求められる場合には、EPDMやシリコーンゴムを使用するとよい。ゴム製部品16は、発泡体であってもよい。
【0028】
本実施形態によると、ゴム製部品16と通気膜2とが第2金属体6によって隔てられており、通気膜2とゴム製部品16とは接していない。そのため、通気膜2とゴム製部品16との相性(溶着性または接着性)を考慮する必要がなく、ゴム製部品16の材料選択の余地が大きい。つまり、通気膜2との溶着性や接着性はよくないが、耐熱性や耐薬品性に優れたエラストマーをゴム製部品16に好適に使用できる。
【0029】
第1金属体14の胴部14bは、平坦部4aが位置している側とは反対側において、ゴム製部品16の空間SH(図2参照)からの離脱を妨げているかしめ部14cを含む。かしめ部14cは、平坦部4aがある側とは反対側における胴部14bの端を内側に塑性変形させることによって形成された部分である。典型的には、胴部14bの端を内向きに曲げ加工することによってかしめ部14cを形成しうる。かしめ部14cは、胴部14bの周方向の全域に形成されていてもよいし、胴部14bの周方向の一部にのみ形成されていてもよい。
【0030】
なお、かしめ部14cを省略することも可能である。すなわち、第1実施形態の通気部材10にゴム製部品16を追加した構成も採用しうる。ゴム製部品16が十分に縮んだ状態で第1金属体14に収容されているのであれば、ゴム製部品16が空間SH(図2)から離脱する可能性も低い。また、かしめ部14cを形成した後で、第1金属体14の胴部14bへの樹脂充填によりゴム製部品16を形成してもよい。
【0031】
(第3実施形態)
図7および図8に示すように、本実施形態の通気部材30は、第1金属体24、通気膜2および第2金属体6を有する。第1金属体24は、筐体の一部(例えば上部)を構成する部品である。第1金属体24は、通気用の第1貫通孔24hが形成された平坦部24aと、第1貫通孔24hの周囲に設けられた胴部24bとを有している。第2金属体6を第1金属体24の胴部24bに圧入することによって、第1金属体24と第2金属体6との間に通気膜2が保持されている。この点は、先行する実施形態と共通である。
【0032】
本実施形態によると、筐体を構成する第1金属体24に通気膜2を直接固定できる点で有効である。特に、筐体を構成する部品が金属製の場合には、接着や溶着が難しいため、本実施形態の構成が有効である。また、平坦部24aの表面からの胴部24bの突出高さを大幅に抑えることができるという利点がある。
【0033】
また、図9に示すように、平坦部24aが位置している側とは反対側における胴部24bの端が、第2金属体6の外周部を平坦部24aに向かって押すように塑性変形しているかしめ部24cを形成していてもよい。このようにすれば、熱膨張や振動の影響で第2金属体6の圧入が緩んで第2金属体6が胴部24bから抜け落ちるのを完全に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる通気部材の分解斜視図
【図2】図1に示す通気部材の断面斜視図
【図3】図1に示す通気部材の部分拡大断面図
【図4】通気膜の断面図
【図5】本発明の第2実施形態にかかる通気部材の断面斜視図
【図6】図5に示す通気部材の使用状態図
【図7】本発明の第3実施形態にかかる通気部材の分解斜視図
【図8】図7に示す通気部材の断面図
【図9】図7に示す通気部材の変形例の断面図
【図10A】従来の通気部材の分解斜視図
【図10B】従来の通気部材の断面図
【符号の説明】
【0035】
2 通気膜
4,14,24 第1金属体
4a,24a 平坦部
4b,14b,24b 胴部
4h,24h 第1貫通孔
6 第2金属体
6h 第2貫通孔
10,20,30,40 通気部材
14c,24c かしめ部
16 ゴム製部品
16h 第3貫通孔
18 筐体
181 ノズル
【技術分野】
【0001】
本発明は、通気部材に関する。
【背景技術】
【0002】
ランプ、モータ、センサ、スイッチ、ECU等の自動車の電装部品を収容する筐体には、筐体の内部と外部との通気を確保することによって圧力変化に基づく不具合の発生を防止するとともに、筐体内部への異物の侵入を阻止するための通気部材が取り付けられている。そのような通気部材の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された通気部材を図10Aおよび図10Bに示す。
【0003】
通気部材60は、通気膜63と、通気膜63が溶着された支持体62と、支持体62を覆うカバー61とを備えている。支持体62が熱可塑性エラストマーでできており、熱可塑性エラストマーの弾性を利用して通気部材60が筐体50のノズル50aに固定されている。この通気部材60は、ワンタッチで筐体50に取り付け可能であり、作業性に優れている。しかし、通気部材60を筐体50に取り付ける際に、支持体62の弾性変形に伴って通気膜63が変形する問題がある。
【0004】
また、近年の自動車は電子制御化が高度に進み、ECUなどの電装部品が車内だけでなくエンジンルームにも設置されるようになっている。そのため、通気部材に対する耐熱性や耐薬品性などの耐環境性の要求も以前より厳しいものとなっている。図10Aおよび図10Bに示す通気部材60によると、通気膜63を支持体62に溶着または接着する必要があるので、通気膜63の材料と支持体62の材料との相性を考慮することが不可欠である。つまり、支持体62の材料選択の余地が狭く、このことが耐環境性の改善を妨げている。
【特許文献1】特開2001−143524号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、筐体等に取り付ける際に通気膜が変形しにくく、かつ耐薬品性などの耐環境性にも優れる通気部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、
中空の胴部と、前記胴部の一端に位置するとともに通気用の第1貫通孔が形成された平坦部とを有する第1金属体と、
前記第1貫通孔を前記胴部のある側から塞ぐように前記平坦部の上に配置された通気膜と、
前記通気膜の厚さ方向に関して前記第1金属体の前記第1貫通孔と重なっている第2貫通孔を有し、前記第1金属体の前記平坦部に前記通気膜を押し付けることによって前記通気膜と前記平坦部との隙間ならびに前記通気膜と自身との隙間が封じられ、かつ前記第1貫通孔、前記通気膜および前記第2貫通孔を通じた通気が可能となるように、前記第1金属体の前記胴部に圧入された第2金属体と、
を備えた、通気部材を提供する。
【発明の効果】
【0007】
上記本発明の通気部材によると、第1金属体と第2金属体との間に通気膜が保持される。従来の樹脂製の支持体に比べて各金属体の剛性が高いので、当該通気部材を筐体等に取り付ける際の通気膜の変形を防止できる。また、第1金属体と第2金属体との間に通気膜を挟むことによって隙間をシールするため、金属体と通気膜との溶着または接着が本質的に不要である。そのため、溶着または接着不良、経年劣化による剥離の問題を排除できる。また、従来の樹脂製の支持体に比べ、第1金属体および第2金属体が耐薬品性などの耐環境性に優れているので、本発明の通気部材は、エンジンルーム等の厳しい環境下での使用にも適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明のいくつかの実施形態について説明する。
【0009】
(第1実施形態)
図1および図2に示すように、本実施形態の通気部材10は、第1金属体4、通気膜2および第2金属体6を備えている。第2金属体6が第1金属体4に圧入されることによって、第1金属体4と第2金属体6との間に通気膜2が保持されている。第1金属体4および第2金属体6は、通気膜2を支持するための支持体としての役割を果たす。
【0010】
第1金属体4は、中空の胴部4bと、胴部4bの一端に位置している平坦部4aとを有する。胴部4bは円筒の形状を有し、第2金属体6の後方に十分な広さの空間SHが形成される位置まで延びている。平坦部4aの中央には、通気用の第1貫通孔4hが形成されている。
【0011】
第2金属体6は、円板の形状を有する。第2金属体6の中央には、第2貫通孔6hが形成されている。第2金属体6によって通気膜2が第1金属体4の平坦部4hに押し付けられている。これにより、通気膜2と平坦部4aとの隙間ならびに通気膜2と第2金属体6との隙間が封じられている。結果として、第1貫通孔4h、通気膜2および第2貫通孔6hを通じた通気が可能になっている。
【0012】
第2金属体6の外周部は、周方向の全域にわたって第1金属体4の胴部4bに接している。第1金属体4の胴部4bの内径と第2金属体6の外径とが一致している。そのため、面内で均一な保持力を通気膜2に付与できる。本実施形態では、第2貫通孔6hの直径D2と第1貫通孔4hの直径D1とが等しく、第1貫通孔4h、第2貫通孔6hおよび通気膜2の各中心が同一の軸O上にある。ただし、直径D2と直径D1とが相違していてもよいし、第1貫通孔4h、第2貫通孔6hおよび通気膜2が同軸に並んでいなくてもよい。
【0013】
本発明では、通気膜2が第1金属体4および/または第2金属体6に接着または溶着されている必要はない。ただし、仮留めの必要性がある場合には、通気膜2の外周部が第1金属体4または第2金属体6に接着されていてもよい。
【0014】
第1金属体4および第2金属体6の材料として、ステンレス、鋳鉄、炭素鋼、アルミニウムなどの汎用の金属を用いることができる。酸化を防止するために表面処理がなされた材料や酸化しにくい材料を用いることが望ましい。プレス加工、切削加工、絞り加工、ダイキャストなどの一般的な加工・成形方法によって各金属体を作製できる。通気膜2が金属体4,6から損傷を受けるのを防ぐために、図3に示すように、金属体4,6の貫通孔4h,6hの開口縁に面取りやフィレット4f,6fが形成されていてもよい。
【0015】
通気膜2は、第1貫通孔4hを胴部4bのある側(第1金属体4の内側)から塞ぐように平坦部4aの上に配置されている。通気膜2によって、第1金属体4の貫通孔4hと第2金属体6の貫通孔6hとが隔てられている。本実施形態では、通気膜2の外径と第2金属体6の外径とが一致している。そのため、第1金属体4に対する通気膜2の位置決めが簡単であるとともに、第2金属体6を第1金属体4に圧入する際に通気膜2が動いたり捩れたりしにくい。
【0016】
通気膜2は、気体の透過を許容し、液体の透過を阻止する性質を有するものであればよく、その構造や材料は特に限定されない。図4に示すように、本実施形態では、通気膜2は、膜本体2aと、膜本体2aに重ね合わされた補強材2bとを有する。補強材2bを設けることにより、通気膜2の強度が向上する。
【0017】
膜本体2aには、撥油処理や撥水処理が施されていてもよい。これらの撥液処理は、表面張力の小さい物質を膜本体2aに塗布し、乾燥後、キュアすることにより行える。撥液処理に用いる撥液剤は、膜本体2aよりも低い表面張力の皮膜を形成できるものであればよく、例えば、パーフルオロアルキル基を有する高分子を含む撥液剤が好適である。撥液剤は、含浸、スプレー等の公知の方法で膜本体2aに塗布される。
【0018】
膜本体2aの典型例は、フッ素樹脂またはポリオレフィンでできた多孔質膜である。十分な防水性を確保する観点から、0.01〜10μmの平均孔径を有する樹脂多孔質膜を膜本体2aに用いるのがよい。
【0019】
膜本体2aに好適なフッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体が挙げられる。膜本体2aに好適なポリオレフィンとして、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1,1ブテンなどのモノマーの重合体または共重合体が挙げられる。ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリ乳酸を用いたナノファイバーフィルム多孔体を用いてもよい。中でも、小面積で高い通気性が確保でき、筐体の内部への異物の侵入を阻止する能力にも優れているPTFEが好ましい。PTFE多孔質膜は、延伸法や抽出法等の公知の成形方法によって製造できる。
【0020】
補強材2bは、ポリエステル、ポリエチレン、アラミドなどの樹脂で作られた部材でありうる。補強材2bの形態は、通気膜2の通気性を維持できるものであれば特に限定されず、例えば、織布、不織布、ネット、メッシュ、スポンジ、フォームまたは多孔体である。膜本体2aと補強材2bとは、熱ラミネーション、熱溶着、超音波溶着または接着剤によって貼り合わされているとよい。
【0021】
通気膜2の厚さは、強度やハンドリングの容易性を考慮して、1μm〜5mmの範囲にあるとよい。通気膜2の通気度は、JIS P 8117に規定されたガーレー試験機法で得られるガーレー値にて0.1〜300sec/100cm3の範囲にあるとよい。通気膜2の耐水圧は、1.0kPa以上あるとよい。
【0022】
(第2実施形態)
図5に示すように、本実施形態の通気部材20は、第1金属体14、通気膜2、第2金属体6およびゴム製部品16を有する。通気膜2および第2金属体6は、第1実施形態で説明したものと共通である。第1金属体14に第2金属体6を圧入することによって、第1金属体14と第2金属体6との間に通気膜2が保持されている。
【0023】
ゴム製部品16は、筐体等の要通気物品に設けられた通気用のノズルを挿入可能な第3貫通孔16hを有する部品であり、第3貫通孔16hが第2金属体6の第2貫通孔6hと連通するように、第1金属体14の胴部14bと第2金属体6とに囲まれた空間SH(図2参照)に配置されている。図6に示すように、ゴム製部品16を設けることによって、当該通気部材20を筐体18にワンタッチで取り付け可能となる。ゴム製部品16が第1金属体14に拘束されて外側に殆ど膨らまないので、筐体18への通気部材20の取り付け強度は良好である。
【0024】
具体的に、ゴム製部品16は円筒の形状を有する。ゴム製部品16の外径が第1金属体14の胴部14bの内径よりも若干大きいか等しい。すなわち、弾性変形することによってゴム製部品16が胴部14bに固定されていてもよいし、弾性変形することなくゴム製部品16が第1金属体14の胴部14bにぴったり収まっていてもよい。
【0025】
ゴム製部品16の第3貫通孔16hの直径D3は、第2金属体6の第2貫通孔6hの直径D2よりも大きい。そのため、第2金属体6の一部がゴム製部品16の第3貫通孔16h内に露出している。このような構成によると、図6に示すように、筐体18に設けられた通気用のノズル181を第3貫通孔16hに挿入したとき、ノズル181の先端が第2金属体6に突き当たる。第2金属体6がストッパとして機能するので、ノズル181の挿入深さを調節する必要がなく、筐体18への通気部材20の取り付け作業が容易である。第2金属体6が十分な剛性を有するので、ノズル181を多少強く押し込んでも通気膜2に過剰な力が加わりにくいという利点もある。
【0026】
本実施形態において、ゴム製部品16は、第1金属体14および第2金属体6に包囲されている。そのため、劣化を促進する薬品や油脂類がゴム製部品16に触れにくい。また、ゴム製部品16が第1金属体14に拘束されているので、通気部材20を筐体18のノズル181に取り付ける際、径方向へのゴム製部品16の弾性変形が妨げられる。そのため、ゴム製部品16の筐体18への取り付け強度が向上する。
【0027】
ゴム製部品16の材料に特に限定はないが、耐熱性を重視するならば熱硬化性エラストマーの使用が推奨される。具体的には、ニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、水素化ニトリルゴムを使用できる。耐熱性と同時に耐寒性も求められる場合には、EPDMやシリコーンゴムを使用するとよい。ゴム製部品16は、発泡体であってもよい。
【0028】
本実施形態によると、ゴム製部品16と通気膜2とが第2金属体6によって隔てられており、通気膜2とゴム製部品16とは接していない。そのため、通気膜2とゴム製部品16との相性(溶着性または接着性)を考慮する必要がなく、ゴム製部品16の材料選択の余地が大きい。つまり、通気膜2との溶着性や接着性はよくないが、耐熱性や耐薬品性に優れたエラストマーをゴム製部品16に好適に使用できる。
【0029】
第1金属体14の胴部14bは、平坦部4aが位置している側とは反対側において、ゴム製部品16の空間SH(図2参照)からの離脱を妨げているかしめ部14cを含む。かしめ部14cは、平坦部4aがある側とは反対側における胴部14bの端を内側に塑性変形させることによって形成された部分である。典型的には、胴部14bの端を内向きに曲げ加工することによってかしめ部14cを形成しうる。かしめ部14cは、胴部14bの周方向の全域に形成されていてもよいし、胴部14bの周方向の一部にのみ形成されていてもよい。
【0030】
なお、かしめ部14cを省略することも可能である。すなわち、第1実施形態の通気部材10にゴム製部品16を追加した構成も採用しうる。ゴム製部品16が十分に縮んだ状態で第1金属体14に収容されているのであれば、ゴム製部品16が空間SH(図2)から離脱する可能性も低い。また、かしめ部14cを形成した後で、第1金属体14の胴部14bへの樹脂充填によりゴム製部品16を形成してもよい。
【0031】
(第3実施形態)
図7および図8に示すように、本実施形態の通気部材30は、第1金属体24、通気膜2および第2金属体6を有する。第1金属体24は、筐体の一部(例えば上部)を構成する部品である。第1金属体24は、通気用の第1貫通孔24hが形成された平坦部24aと、第1貫通孔24hの周囲に設けられた胴部24bとを有している。第2金属体6を第1金属体24の胴部24bに圧入することによって、第1金属体24と第2金属体6との間に通気膜2が保持されている。この点は、先行する実施形態と共通である。
【0032】
本実施形態によると、筐体を構成する第1金属体24に通気膜2を直接固定できる点で有効である。特に、筐体を構成する部品が金属製の場合には、接着や溶着が難しいため、本実施形態の構成が有効である。また、平坦部24aの表面からの胴部24bの突出高さを大幅に抑えることができるという利点がある。
【0033】
また、図9に示すように、平坦部24aが位置している側とは反対側における胴部24bの端が、第2金属体6の外周部を平坦部24aに向かって押すように塑性変形しているかしめ部24cを形成していてもよい。このようにすれば、熱膨張や振動の影響で第2金属体6の圧入が緩んで第2金属体6が胴部24bから抜け落ちるのを完全に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる通気部材の分解斜視図
【図2】図1に示す通気部材の断面斜視図
【図3】図1に示す通気部材の部分拡大断面図
【図4】通気膜の断面図
【図5】本発明の第2実施形態にかかる通気部材の断面斜視図
【図6】図5に示す通気部材の使用状態図
【図7】本発明の第3実施形態にかかる通気部材の分解斜視図
【図8】図7に示す通気部材の断面図
【図9】図7に示す通気部材の変形例の断面図
【図10A】従来の通気部材の分解斜視図
【図10B】従来の通気部材の断面図
【符号の説明】
【0035】
2 通気膜
4,14,24 第1金属体
4a,24a 平坦部
4b,14b,24b 胴部
4h,24h 第1貫通孔
6 第2金属体
6h 第2貫通孔
10,20,30,40 通気部材
14c,24c かしめ部
16 ゴム製部品
16h 第3貫通孔
18 筐体
181 ノズル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空の胴部と、前記胴部の一端に位置するとともに通気用の第1貫通孔が形成された平坦部とを有する第1金属体と、
前記第1貫通孔を前記胴部のある側から塞ぐように前記平坦部の上に配置された通気膜と、
前記通気膜によって前記第1金属体の前記第1貫通孔と隔てられた第2貫通孔を有し、前記第1金属体の前記平坦部に前記通気膜を押し付けることによって前記通気膜と前記平坦部との隙間ならびに前記通気膜と自身との隙間が封じられ、かつ前記第1貫通孔、前記通気膜および前記第2貫通孔を通じた通気が可能となるように、前記第1金属体の前記胴部に圧入された第2金属体と、
を備えた、通気部材。
【請求項2】
前記第1金属体の前記胴部が円筒の形状を有し、
前記第2金属体が円板の形状を有し、
前記第2金属体の外周部が周方向の全域にわたって前記第1金属体の前記胴部に接している、請求項1に記載の通気部材。
【請求項3】
筐体等の要通気物品に設けられた通気用のノズルを挿入可能な第3貫通孔を有し、前記第3貫通孔が前記第2金属体の前記第2貫通孔と連通するように前記第1金属体の前記胴部と前記第2金属体とに囲まれた空間に配置されたゴム製部品をさらに備えた、請求項1または請求項2に記載の通気部材。
【請求項4】
前記ゴム製部品の前記第3貫通孔の直径が前記第2金属体の前記第2貫通孔の直径よりも大きい、請求項3に記載の通気部材。
【請求項5】
前記第1金属体の前記胴部は、前記平坦部が位置している側とは反対側において、前記ゴム製部品の前記空間からの離脱を妨げているかしめ部を含む、請求項3または請求項4に記載の通気部材。
【請求項6】
前記平坦部が位置している側とは反対側における前記胴部の端が、前記第2金属体の外周部を前記平坦部に向かって押すように塑性変形しているかしめ部を形成している、請求項1または請求項2に記載の通気部材。
【請求項1】
中空の胴部と、前記胴部の一端に位置するとともに通気用の第1貫通孔が形成された平坦部とを有する第1金属体と、
前記第1貫通孔を前記胴部のある側から塞ぐように前記平坦部の上に配置された通気膜と、
前記通気膜によって前記第1金属体の前記第1貫通孔と隔てられた第2貫通孔を有し、前記第1金属体の前記平坦部に前記通気膜を押し付けることによって前記通気膜と前記平坦部との隙間ならびに前記通気膜と自身との隙間が封じられ、かつ前記第1貫通孔、前記通気膜および前記第2貫通孔を通じた通気が可能となるように、前記第1金属体の前記胴部に圧入された第2金属体と、
を備えた、通気部材。
【請求項2】
前記第1金属体の前記胴部が円筒の形状を有し、
前記第2金属体が円板の形状を有し、
前記第2金属体の外周部が周方向の全域にわたって前記第1金属体の前記胴部に接している、請求項1に記載の通気部材。
【請求項3】
筐体等の要通気物品に設けられた通気用のノズルを挿入可能な第3貫通孔を有し、前記第3貫通孔が前記第2金属体の前記第2貫通孔と連通するように前記第1金属体の前記胴部と前記第2金属体とに囲まれた空間に配置されたゴム製部品をさらに備えた、請求項1または請求項2に記載の通気部材。
【請求項4】
前記ゴム製部品の前記第3貫通孔の直径が前記第2金属体の前記第2貫通孔の直径よりも大きい、請求項3に記載の通気部材。
【請求項5】
前記第1金属体の前記胴部は、前記平坦部が位置している側とは反対側において、前記ゴム製部品の前記空間からの離脱を妨げているかしめ部を含む、請求項3または請求項4に記載の通気部材。
【請求項6】
前記平坦部が位置している側とは反対側における前記胴部の端が、前記第2金属体の外周部を前記平坦部に向かって押すように塑性変形しているかしめ部を形成している、請求項1または請求項2に記載の通気部材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【公開番号】特開2010−62094(P2010−62094A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−228967(P2008−228967)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
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