説明

通知システム、シャッターメガネ、及び通知方法

【課題】3D映像の視聴に関する通知をユーザにとって好適な時間に実行可能な通知システム、シャッターメガネ、及び通知方法の提供。
【解決手段】実施形態に係る通知システムは、表示装置と1以上のシャッターメガネとを含み、表示装置は表示手段と送信手段とを、シャッターメガネは受信手段とシャッター制御手段と通知手段とを備える。ここで、表示手段は、3D映像用の映像を表示する。送信手段は、1以上のシャッターメガネに、当該シャッターメガネのシャッターを制御するためのシャッター制御情報を含む制御情報を送信する。また、受信手段はシャッター制御情報を含む制御情報を受信する。シャッター制御手段は、受信された制御情報に含まれる前記シャッター制御情報に基づいて、右目用及び左目用シャッターを開閉させる。そして、通知手段は、受信手段が制御情報の受信を開始した一定時間後に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、通知システム、シャッターメガネ、及び通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3D映像を表示する機能を有するデジタルテレビ装置技術がある。ここで、ユーザが3D映像を長時間視聴した場合に当該ユーザの目に負担がかかる可能性が指摘されており、3D映像の視聴時間等に関しての安全ガイドラインが3Dコンソーシアム等により提案されている。このため、3D映像を視聴中のユーザに対して3D映像の視聴時間についての通知を行うことが望ましい
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実登3080657
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば1つの3D映像を複数のユーザが視聴している場合には、ユーザ毎に視聴時間が異なる場合があり、全てのユーザに対して同時に通知を実行すると、ユーザによっては不適当な時間に通知されることとなる恐れがある。このため、ユーザにとって好適な時間に通知を実行できることが好ましい。
【0005】
そこで本発明の実施形態は、3D映像の視聴に関する通知をユーザにとって好適な時間に実行可能な通知システム、シャッターメガネ、及び通知方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る通知システムは、表示装置と1以上のシャッターメガネとを含み、表示装置は表示手段と送信手段とを、シャッターメガネは受信手段とシャッター制御手段と通知手段とを備える。ここで、表示手段は、3D映像用の映像を表示する。送信手段は、1以上のシャッターメガネに、当該シャッターメガネのシャッターを制御するためのシャッター制御情報を含む制御情報を送信する。また、受信手段はシャッター制御情報を含む制御情報を受信する。シャッター制御手段は、受信された制御情報に含まれる前記シャッター制御情報に基づいて、右目用及び左目用シャッターを開閉させる。そして、通知手段は、受信手段が制御情報の受信を開始した一定時間後に通知する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態のテレビ装置及びシャッターメガネの利用形態例を示す図。
【図2】実施形態のテレビ装置及びシャッターメガネのシステム構成例を示す図。
【図3】実施形態のテレビ装置が表示する通知設定画面の画面例を示す図。
【図4】実施形態のテレビ装置が送信する時間制御情報のデータ構成例を示す図。
【図5】実施形態のテレビ装置による、3D映像表示に係る処理フロー例を示す図。
【図6】実施形態のシャッターメガネによる、警告通知に係る処理フロー例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る通知システムの利用形態例を示す図である。ここで、本実施形態に係る通知システムは、例えばテレビ装置100とシャッターメガネ200乃至400を含む。
【0009】
テレビ装置100は、3D表示用の映像を表示する機能を有する。そしてテレビ装置100は、3D表示用映像を表示する際にシャッターメガネ200乃至400のシャッターの開閉を制御するためのシャッター制御情報(シャッター制御信号)を送信する。またテレビ装置100は、シャッターメガネ200乃至400が警告を通知する通知時間を設定させるための時間制御情報を送信しても良く、更に、通知時間とシャッターメガネ200乃至400の識別子とを対応付けた時間制御情報を送信してもよい。
【0010】
シャッターメガネ200乃至400は、テレビ装置100から送信されたシャッター制御情報(シャッター制御信号)を受信し、受信した当該制御情報に基づいて右目用及び左目用シャッター(不図示)を開閉する。なお図1においてはシャッターメガネが3つである場合を記載しているが、シャッターメガネの数はこれに限るものではなく、1以上又は複数であれば良い。そしてシャッターメガネ200乃至400は、夫々のシャッターメガネの使用が開始された時間から一定時間後に時間に、振動、音声出力、シャッター動作等により通知する機能を有し、夫々のシャッターメガネを使用するユーザにとって好適な時間に通知することができるものであるが、詳細については図2乃至図6を参照して後述する。
【0011】
図2は、テレビ装置100及びシャッターメガネ200のシステム構成例を示す図である。なおシャッターメガネ300及び400の構成は、シャッターメガネ200と同様であるため説明を省略する。
【0012】
まずテレビ装置100のシステム構成を説明する。テレビ装置100は、チューナ部101、ODD102、映像入力部103、復号部104、OSD処理部105、表示処理部106、表示部107、操作受付部108、GUI処理部109、通知時間処理部110、送信部111等を備える。
【0013】
チューナ部101は、テレビ放送信号を受信し、当該テレビ放送信号に含まれる映像データを復調する機能を有する。そしてチューナ部101は、復調した映像データを映像入力部103に出力する。またODD102は、光学ディスクに格納された映像データを読み込んで映像入力部103に出力する機能を有する。
【0014】
映像入力部103には、2D用又は3D用の映像データが入力される。なお、ここで映像入力部103に入力される3D用の映像データのデータ形式の例としては、例えばSide−by−Side形式、Top−and−Bottom形式、Frame−Packing形式等が挙げられる。そして映像入力部103は、入力された2D用又は3D用の映像データを復号部104に出力する。続いて復号部104は、映像データをデコードし、デコードした映像のフレームデータをOSD処理部105に出力する。
【0015】
OSD処理部105は、デコードされた映像のフレームに対して画像を重畳させる機能を有する。ここでOSD処理部105は、例えばGUI処理部109から入力される通知設定画面等の画像データを、フレームデータに重畳させる。なおOSD処理部105は、テレビ装置100が表示する映像が2D表示用であるか3D表示用であるかに応じて異なるサイズの画像を重畳させる。例えば、映像復号部104から入力されるフレームデータが、右目用画像と左目用画像とが1フレームに格納されているSide−by−Side形式やTop−and−Bottom形式等であった場合、OSD処理部105は、GUIのサイズを映像形式に応じたサイズに縮小して、当該縮小したGUIを右目用画像及び左目用画像の両方の画像に重畳させる。そしてOSD処理部105は、画像を重畳したフレームデータを表示処理部106に出力する。なおOSD処理部105は、重畳すべき画像が入力されない場合、復号部104から入力されたフレームデータに画像を重畳することなく表示処理部106に出力する。
【0016】
表示処理部106は、OSD処理部105から入力されたフレームデータを、表示装置用の映像信号に変換して表示部107に出力する。ここで表示処理部106は、テレビ装置100が3D用の映像を表示する場合、OSD処理部105から入力されたフレームデータに含まれる右目用画像と左目用画像とを分離させ、当該分離させた右目用画像と左目用画像とを、交互に表示部107に出力する。そしてこのとき表示処理部106は、表示部107に出力している画像が右目用及び左目用の何れの画像であるかを示す同期信号を送信部111に出力する。
【0017】
表示部107は、表示処理部106から入力される映像信号に応じた映像を表示する。即ち表示部107は、チューナ部101やODD102等に入力された2D用又は3D用の映像データの映像や、GUI処理部109が生成した画面の映像等を表示する。
【0018】
操作受付部108は、ユーザからの操作入力を受け付ける。ここで操作受付部108は、例えば図示しないリモートコントローラやポインティングデバイス等に入力される操作入力を受け付ける。なお操作受付部108は、後述する通知設定画面に対する通知時間を設定するための操作入力や、テレビ装置100に3D映像を表示させるための3D映像表示指示等の操作入力を受け付ける。
【0019】
GUI処理部109は、表示部107に表示するGUIを生成する機能、及び当該GUIに対する操作入力を処理する機能を有する。ここでGUI処理部109は、例えば通知設定画面等のGUIを生成する。なお当該通知設定画面とは、シャッターメガネが警告を通知する時間を設定するための画面である。また通知設定画面では、シャッターメガネ毎に警告を通知する時間を設定することもできる。当該通知設定画面の詳細については、図3を参照して後述する。
【0020】
そしてGUI処理部109は、通知設定画面に対する操作入力が操作受付部108から入力されると、当該操作入力に基づいた指示を通知時間処理部110に出力する。即ちGUI処理部109は、例えばシャッターメガネの通知時間を一括に設定する操作入力を受けた場合、当該設定された通知時間を通知時間処理部110に出力する。
【0021】
またGUI処理部109は、シャッターメガネ毎の通知時間を設定する操作入力を受けた場合、夫々のシャッターメガネに設定された通知時間と、夫々の通知時間が何れのシャッターメガネに対応するかを示す対応情報とを通知時間処理部110に出力する。
【0022】
通知時間処理部110は、GUI処理部109から入力された通知時間や、通知時間が何れのシャッターメガネに対応するかを示す対応情報等を処理する機能を有する。ここで通知時間処理部110は、入力された通知時間を記憶する。また通知時間処理部110は、通知時間と対応情報とが入力されると、通知時間と、当該通知時間を設定させる対象のシャッターメガネの識別子とを対応付けて記憶する。
【0023】
そして通知時間処理部110は、記憶している通知時間を送信部111に出力すると共に、当該送信部111に、当該通知時間をシャッターメガネに設定させるための時間制御情報の生成を指示する。また通知時間処理部110は、通知時間と識別子とを対応付けて記憶している場合、当該通知時間と、通知時間に対応付けられた識別子とを送信部111に出力するとともに、通知時間と識別子とを対応付けた時間制御情報の生成を指示する。
【0024】
送信部111は、表示処理部106から同期信号が入力された場合に、当該同期信号に基づいたシャッター制御情報を赤外線通信又は無線通信等により送信する機能を有する。なお当該シャッター制御情報は、コマンド形式によりシャッター制御を指示するものであっても良いし、あるいは送信部111から送信する信号のON/OFF等によりシャッター制御を指示するものであっても構わない。
【0025】
また送信部111は、通知時間処理部110の指示に応じて時間制御情報を生成する機能、及び生成した時間制御情報を送信する機能も有する。更に送信部111は、入力された同期信号に基づいたシャッター制御用の情報を生成して、時間制御情報に含めて送信する機能も有する。なお、送信部111が生成・送信する時間制御情報構造については図4を参照して後述する
【0026】
続いてシャッターメガネ200のシステム構成を説明する。シャッターメガネ200は、受信部201、シャッター制御部202、シャッター203、通知制御部204、振動発生部205、音声出力部206等を備える。
【0027】
受信部201は、テレビ装置100から送信されたシャッター制御情報を受信する。また受信部201は、テレビ装置100から時間制御情報が送信されている場合は当該時間制御情報も受信する。
【0028】
そして受信部201は、受信したシャッター制御情報をシャッター制御部及び通知制御部204に出力する。また受信部201は、時間制御情報を通知制御部204に出力する。
【0029】
シャッター制御部202は、受信部201から入力されたシャッター制御情報に基づいて、シャッター部203に対して開閉指示を出力する。シャッター部203は、右目用シャッター及び左目用シャッターを備え、シャッター制御部202から入力される開閉指示に基づいて右目用及び左目用シャッターを開閉する。あるいはシャッター部203は、シャッター制御部203から閉指示が入力された場合にシャッターを閉じ、何も指示が入力されない場合にはシャッターを開くようにしても良い。
【0030】
またシャッター制御部202は、通知制御部204から警告通知指示が入力された場合に、シャッター部203に当該警告通知指示の入力前と異なる動作を指示する。つまりシャッター制御部202は、警告通知指示が入力されると、例えば右目及び左目用シャッターの両方を閉じる又は開く動作をシャッター部203に指示しても良いし、あるいはシャッター部203が文字や画像を表示可能な場合は、当該シャッター部203に警告通知の文字や画像の表示を指示しても良い。
【0031】
通知制御部204は、3D視聴時間についての警告の通知に係る処理を実行する。そして警告を通知する際に通知制御部204は、シャッター制御部202、振動発生部205、音声出力部206等に通知出力指示を出力する。なお警告の通知に係る処理については図4乃至図6を参照して後述する。
【0032】
振動発生部205は、通知制御部204から通知出力指示が入力されると、振動を発生させる。そして振動発生部205は、当該振動によりユーザに警告を通知する。また音声出力部206は、通知制御部204からの通知出力指示に応じて警告音を出力する機能を有する。
【0033】
次に図3を参照して、GUI処理部109が生成する通知設定画面の画面例を説明する。
図3(A)に示す通知設定画面30は、本実施形態の通知システムに含まれるシャッターメガネの夫々に対して、警告を通知するまでの時間として同一の時間長を設定させる場合にテレビ装置100が表示する画面の例である。当該画面30では、現在選択されている通知時間31が表示され、また、警告の通知時間の設定を促す旨が表示される。
【0034】
図3(B)に示す通知設定画面32は、本実施形態の通知システムに含まれる複数のシャッターメガネに対して、警告の通知までの時間を夫々設定させる場合にテレビ装置100が表示する画面の例である。当該画面32では、シャッターメガネの夫々について、現在設定されている通知時間33乃至35が表示される。また、設定対象のシャッターメガネを変更するためのカーソル36も表示される。
【0035】
そして、これら画面30又は32に対する操作入力を操作受付部108が受け付けると、GUI処理部109は当該操作入力を処理して、操作入力に応じた通知時間や対応情報を通知時間処理部110に出力する。
【0036】
次に図4を参照して、送信部111が送信する時間制御情報のデータ構成例を説明する。
図4(A)は、例えば1以上のシャッターメガネに対して同一の通知時間を設定させるための時間制御情報40のデータ構成例である。当該制御情報40は、警告を通知する時間についての通知時間41を含む。そしてシャッターメガネ200は、当該時間制御情報40を受信すると、当該制御情報40に含まれる通知時間41が示す時間を通知時間として設定する。
【0037】
図4(B)は、例えば複数のシャッターメガネの夫々に対して通知時間を設定させるための時間制御情報42のデータ構成例である。当該制御情報42は、識別子43と、通知時間44とを含む。なお識別子43は、通知システムに含まれるシャッターメガネ200乃至400等を識別するための識別子であり、当該識別子43の夫々と通知時間44の夫々とが対応付けられて時間制御情報42に格納されている。そしてシャッターメガネ200は、当該時間制御情報42を受信すると、時間制御情報42に含まれる通知時間のうち、自機器の識別子に対応付けられている通知時間を抽出し、当該抽出した通知時間が示す時間を自機器の通知時間として設定する。
【0038】
図4(C)は、シャッター制御用の情報とシャッターメガネに通知時間を設定させるための情報とを共に送信するための時間制御情報45のデータ構成例である。当該制御情報45は、右目シャッターの開閉を制御するための右目シャッター制御情報46、左目シャッターの開閉を制御するための左目シャッター制御情報47、通知時間48を含んでいる。また図4(D)は、複数のシャッターメガネの夫々に対して通知時間を設定させるための情報と、シャッター制御用の情報とを共に送信するための時間制御情報49のデータ構成例である。ここで当該制御情報49は、右目シャッター制御情報50、左目シャッター制御情報51、識別子52、通知時間53等を含む。そして識別子52と通知時間53とは対応付けられて当該制御情報49に格納されている。
【0039】
次に図5を参照して、テレビ装置100による、3D表示用の映像表示に係る処理フロー例を説明する。
まずテレビ装置100は、通知設定画面を表示する(S501)。なおテレビ装置100は、例えばリモートコントローラ等の操作入力装置から、通知設定画面表示を指示する操作入力が操作受付部108に入力された場合に当該通知設定画面を表示する。そしてテレビ装置100は、当該画面に対する操作入力を受け付けると(S502)、当該操作入力に応じた時間を通知時間として記憶する。またS502において、複数のシャッターメガネの夫々に対して通知時間を設定する操作入力を受け付けると、テレビ装置100は当該操作入力に基づいて、シャッターメガネの識別子と通知時間の情報とを対応付けて記憶する。
【0040】
次にテレビ装置100は、3D用の映像の表示を指示する操作入力を受け付けると(S503のYes)、3D用の映像の表示を開始する(S504)。またテレビ装置100は、3D用の映像の表示とともに、シャッターメガネ200乃至400のシャッターの開閉を制御するためのシャッター制御情報を送信する(S505)。そしてテレビ装置100は、記憶している通知時間に基づいた時間制御情報を送信する(S506)。またここでテレビ装置100は、通知時間とシャッターメガネの識別子とを対応付けて記憶している場合、当該通知時間と識別子とを対応付けた時間制御情報を送信する。
【0041】
なおS505及びS506において、シャッター制御情報の送信と時間制御情報の送信とを別の処理として説明しているが、これに限るものではなく、例えば図4(C)及び(D)で示したような、シャッター制御用の情報と通知時間制御用の情報とを1つのコマンドとして含む制御情報を送信しても良い。あるいはテレビ装置100は、シャッター制御情報と時間制御情報とを別々に送信し、時間制御情報を例えば1秒毎や10秒毎等の一定時間毎に送信するようにしてもよい。つまりテレビ装置100が送信する制御情報は、シャッター制御情報と時間制御情報とを含んでいればよく、シャッター制御情報が送信される時間と時間制御情報とが送信される時間とは異なっていても構わない。
【0042】
次に図6を参照して、シャッターメガネ200による、通知時間通知に係る処理フロー例を説明する。
まずシャッターメガネ200は、シャッター制御情報を受信すると(S601)、時間制御情報を受信したか否かを判別する(S602)。ここで時間制御情報を受信した場合(S602のYes)、通知制御部204は、当該受信した時間制御情報にシャッターメガネを識別するための機器識別子が含まれているかを判別する(S603)。一方、時間制御情報を受信していない場合(S602のNo)、通知制御部204はS608の処理を実行する。
【0043】
ここで識別子が含まれている場合(S603のYes)、通知制御部204は時間制御情報に含まれる識別子のうち自機器の識別子に対応付けられている通知時間を抽出する(S604)。一方識別子が含まれていない場合(S603のNo)、通知制御部204は時間制御情報に含まれる1つの通知時間を抽出する(S605)。
【0044】
続いて通知制御部204は、抽出した通知時間が示す時間と、予め自機器に設定された時間とが一致するか否かを判別する(S606)。そして異なっている場合(S606のYes)、通知制御部204は抽出した通知時間が指定する時間を、自機器の通知時間としてセットする(S607)。一方抽出した時間と予め機器に設定された時間とが同じ場合(S606のNo)、通知制御部204はS608の処理を実行する。
【0045】
次に通知制御部204は、現在カウント中であるか否かを判別する(S608)。ここで、カウント中でない場合(S608のNo)、通知制御部204はカウンタをスタートさせ(S609)、S610の処理を実行する。一方カウント中の場合には(S608のYes)、カウンタをスタートさせることなくS610の処理を実行する。
【0046】
次に通知制御部204は、カウンタ値をインクリメントする(S610)。なおここで通知制御部204は、一定時間毎にカウンタをインクリメントする。即ち、例えば1秒毎、あるいは1分毎にカウンタをインクリメントする。そして通知制御部204は、カウンタ値が、設定された通知時間以上であるか否かを判別する(S611)。なおここで設定された通知時間とは、S607で設定された通知時間又は自機器に予め設定された通知時間である。
【0047】
S611において、カウンタ値が通知時間の設定値未満である場合(S611のNo)、続いて通知制御部204は、シャッター制御情報を受信していない状態が一定期間の間継続しているか否かを判別する(S612)。そして一定期間の間、シャッター制御情報を受信していない場合(S612のYes)、通知制御部204はカウンタをストップさせる(S614)。一方シャッター制御情報を受信していない状態が一定期間継続していない場合(S612のNo)、通知制御部204は再度S610の処理を実行してカウンタをインクリメントする。
【0048】
ここでS612の処理を実行することによりシャッターメガネ200は、当該シャッターメガネ200を使用しているユーザの頭の向きを判別することができる。シャッターメガネ200が、例えば赤外線通信によるシャッター制御情報を受信している場合、当該シャッターメガネ200がテレビ装置100に対して一定の角度以上になると制御信号を受信できない。つまり制御信号の受信状況により、シャッターメガネ200を着用しているユーザの頭の向き、即ちユーザがテレビ装置100の映像を視聴しているか否かを判別できる。
【0049】
一方、S611においてカウンタ値が設定値以上である場合(S611のYes)、通知制御部204は警告を通知する(S613)。ここで通知制御部204は、例えば振動発生部205に警告通知指示を出力して振動発生部205を振動させる、音声出力部206に警告通知指示を出力して音声出力部206に通知音を出力させる、シャッター制御部202に指示を出力してシャッター203に何らかの動作を実行させる等の処理を行うことにより、警告の通知を行う。なお振動や音声等を発生させることにより通知を行うことはあくまで一例であり、シャッターメガネ200は、警告を通知する際に、当該警告通知の前とは異なる処理を実行することによりユーザに通知すればよい。
【0050】
S614において通知制御部204は、カウンタをストップさせる。そして通知制御部204はカウンタの値をリセットし(S615)、シャッターメガネ200による警告通知に係る処理フローは完了する。
【0051】
本処理フローによれば、シャッターメガネ200は、シャッター制御情報及び時間制御情報等の制御情報を受信した時間と、受信した時間制御情報に含まれる通知時間とに応じて、シャッター制御情報や時間制御情報を受信してから一定時間後に警告を通知することができる。そのため、例えば複数のユーザがシャッターメガネを着用してテレビ装置100を視聴している場合において、これらユーザが視聴を開始した時間が異なっている場合に、夫々のユーザにとって良好な時間に通知することができる。
【0052】
なお本処理フローにおいてシャッターメガネ200は、シャッター制御情報の受信と時間制御情報の受信とを別の処理として説明しているが、シャッターメガネ200は、シャッターメガネを制御するための制御情報と、通知時間の情報の両方を含む、例えば図4(C)及び(D)のような情報を受信しても良い。
【0053】
また、本フローのS602において、シャッターメガネ200は、時間制御情報を受信しない場合にS608の処理を実行するとしているが、例えばシャッター制御情報を受信した後一定期間、時間制御情報を受信しなかった場合に、S608の処理を実行してもよい。
【0054】
また、S612の処理においてシャッターメガネ200は、シャッター制御情報を受信していない状態が一定期間継続しているか否かを判別しているが、シャッターメガネ200は、例えばテレビ装置100に対する自機器の向きを検出して、当該検出した向きが、テレビ装置100に対して一定の角度以上である状態が一定期間継続しているか否かを判別しても良い。
【0055】
また、テレビ装置100は時間制御情報を送信しなくともよく、シャッターメガネ200は時間制御情報を受信しなくともよい。即ち、シャッターメガネ200は、時間制御情報を受信しない場合、予め自機器に設定されている通知時間の設定値に基づいて警告通知を行う。この場合、シャッターメガネ200は、シャッター制御情報を受信してシャッターの開閉動作を開始した場合にカウンタをスタートさせ、カウンタ値が設定値以上になった場合、つまりシャッター制御情報を受信してシャッター開閉を開始してから一定時間後に通知する。
【0056】
上記の実施形態によれば、通知システムは、ユーザがシャッターメガネの使用を開始した時間に応じた、ユーザにとって好適な時間に通知することができる。
なお、本発明の実施形態は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0057】
100…テレビ装置、101…チューナ部、102…ODD、103…映像入力部、104…復号部、105…OSD処理部、106…表示処理部、107…表示部、108…操作受付部、109…GUI処理部、110…通知時間処理部、111…送信部、200…シャッターメガネ、201…受信部、202…シャッター制御部、203…シャッター、204…通知制御部、205…振動発生部、206…音声出力部、300…シャッターメガネ、400…シャッターメガネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と1以上のシャッターメガネとを含む通知システムであって、
前記表示装置は、
3D映像用の映像を表示する表示手段と、
前記1以上のシャッターメガネに、当該シャッターメガネのシャッターを制御するためのシャッター制御情報を含む制御情報を送信する送信手段と
を備え、
前記シャッターメガネは、
前記シャッター制御情報を含む前記制御情報を受信する受信手段と、
受信された制御情報に含まれる前記シャッター制御情報に基づいて、右目用及び左目用シャッターを開閉させるシャッター制御手段と、
前記受信手段が前記制御情報の受信を開始した一定時間後に通知する通知手段と
を備える通知システム。
【請求項2】
前記制御情報は、前記シャッターメガネが通知する時間を制御するための時間制御情報を含み、
前記送信手段は、前記シャッター制御情報と前記時間制御情報とを送信し、
前記受信手段は、前記送信手段から送信された前記シャッター制御情報と前記時間制御情報とを受信し、
前記通知手段は、前記シャッター制御情報及び前記時間制御情報のうち少なくとも一方の受信を開始した後、受信された前記時間制御情報に基づいた一定時間後に通知する、請求項1記載の通知システム。
【請求項3】
前記送信手段は、前記1以上のシャッターメガネの夫々の識別子と、当該識別子に対応付けられた時間情報とを含む前記時間制御情報を送信し、
前記通知手段は、受信された前記時間制御情報に含まれる時間情報のうち、自機器の識別子に対応付けられた時間情報に基づいた前記一定時間後に通知する、請求項2記載の通知システム。
【請求項4】
前記通知手段は、自機器に振動を発生させることにより通知する振動発生手段を含む、請求項1記載の通知システム。
【請求項5】
前記通知手段は、前記受信手段が前記制御情報の受信を開始した場合にカウントを開始して当該カウントが一定値以上になると通知し、前記カウント中に前記受信手段が前記制御情報を一定時間受信しなかった場合には当該カウントを中止する、請求項1記載の通知システム。
【請求項6】
前記表示装置は、操作入力が入力される入力手段を更に備え、
前記送信手段は、入力された前記操作入力に基づいた前記時間制御情報を送信する、請求項2記載の通知システム。
【請求項7】
前記表示手段は、前記シャッターメガネが通知する時間について設定するための設定画面を表示し、
前記入力手段には、前記設定画面に対する操作入力が入力される、請求項6記載の通知システム。
【請求項8】
前記表示装置は、前記時間情報と前記シャッターメガネの識別子とを対応付ける対応付手段とを更に備え、
前記表示手段は、複数の前記シャッターメガネの夫々が通知する時間について、当該シャッターメガネ毎に設定するための前記設定画面を表示し、
前記対応付手段は、前記設定画面に対する操作入力に基づいて前記時間情報と前記識別子とを対応付け、
前記送信手段は、前記対応付手段により対応付けられた前記識別子と前記時間情報とを含む前記時間制御情報を送信する、請求項7記載の通知システム。
【請求項9】
シャッターメガネ制御用の制御情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が前記制御情報の受信を開始した一定時間後に通知する通知手段と
を備えるシャッターメガネ。
【請求項10】
前記制御情報は、前記シャッターメガネのシャッターを制御するためのシャッター制御情報と、前記シャッターメガネが通知する時間を制御するための時間制御情報とを含み、
前記受信手段は、前記シャッター制御情報と前記時間制御情報とを受信し、
前記通知手段は、前記シャッター制御情報及び前記時間制御情報の受信を開始した後、受信された前記時間制御情報に基づいた前記一定時間後に通知する、請求項9記載のシャッターメガネ。
【請求項11】
前記受信手段は、シャッターメガネ毎の識別子が対応付けられた時間情報を含む前記時間制御情報を受信し、
前記通知手段は、受信された前記時間制御情報に含まれる時間情報のうち、自機器の識別子に対応付けられた時間情報に基づいた前記一定時間後に通知する、請求項10記載のシャッターメガネ。
【請求項12】
前記通知手段は、前記受信手段が前記制御情報の受信を開始した場合にカウントを開始して当該カウントが一定値以上になると通知し、前記カウント中に前記受信手段が前記制御情報を一定時間受信しなかった場合には当該カウントを中止する、請求項9記載のシャッターメガネ。
【請求項13】
表示装置と1以上のシャッターメガネとを含むシステムにおける通知方法であって、
前記表示装置が3D映像用の映像を表示することと、
前記表示装置が前記1以上のシャッターメガネに制御情報を送信することと、
前記1以上のシャッターメガネが前記制御情報を受信することと、
前記1以上のシャッターメガネが、前記制御情報の受信を開始した一定時間後に通知することと
を備える通知方法。
【請求項14】
前記制御情報は、前記シャッターメガネのシャッターを制御する情報と、通知時間に関する時間制御情報とであり、
前記1以上のシャッターメガネが、受信した前記時間制御情報に基づいた時間に通知することとを備える、請求項13記載の通知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−60400(P2012−60400A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201383(P2010−201383)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】