説明

通過ウエブに液体を塗布する装置

【課題】シールド領域の位置と幅の独立した調整を可能とする装置を提供する。
【解決手段】走行方向を横切って延びて且つ移動ウエブに接触するように位置した表面を有する塗布器要素を有する。表面に塗布された液体は移動ウエブが表面に接触するところで移動ウエブに移送される。塗布器要素からウエブ走行方向に間隔を置いた支持体は、ウエブ走行方向を横切って延びている支持体上の複数のガイドを有し、少なくとも幾つかのガイドがウエブ走行方向を横切って他のガイドに重ねている。走行方向を横切るガイドにおいて滑り得るそれぞれのシールドは、ウエブと表面の間に延びるのて、シールドが移動ウエブと表面の間に延びるところでは、一般的に表面から移動ウエブへの液体の移送がない。シールドに連結されたそれぞれの調整器は、少なくとも部分的に互いに重なる位置にまで互いから間隔を置いた位置の間のそれぞれのガイドにおいてシールドを変位させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は通過ウエブに処理液体を塗布する装置に関する。さらに特にこの発明は通過織物ウエブに液体を塗布する塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無数の織物作用において、布ウエブは塗布表面との接触により流体媒体、特に液体により処理され、その塗布表面を横切って布ウエブは案内されるので、流体媒体が塗布表面と布ウエブの間の接触領域において布ウエブに塗布され得る。ウエブに被覆されていないストリップを残すために、さらに、ウエブと塗布表面のそれぞれの部分の間に係合する複数のカバー要素或いはシールドを提供することが公知であり、これら遮断領域において布ウエブと塗布表面との間に接触が起こらなく、流体移送が行われない。この発明の範囲内の流体媒体が不織布或いは不織ウエブに好ましく塗布される特に液体媒体と潤滑剤である。潤滑剤は例えば湿潤剤、特に界面活性剤とその混合物を包含し、それらは溶液或いは乳剤の形態で布ウエブに塗布される。そのような液体はしばしば通過ウエブにストリップの状態で塗布される必要がある。
【0003】
前記タイプの装置は、基本的にはプラクテスから知られている。この装置は回転塗布ローラを使用し、このローラを横切って布ウエブが案内されている。塗布ローラにはシールドストリップが設けられ、それで流体媒体及び潤滑剤又はそのいずれか一方のストリップ塗布を布ウエブに形成する。
【0004】
慣例によると、同様に、液体のないストリップの位置を変更するためにシールドをある程度に移動させる装置がある。しかしながら、シールド領域の幅が変更されると、異なる幅を有するシールドは比較複雑な形態で取り換えられなければならない。それ故に、これら公知の装置はわずかな柔軟性及び変化性又はそのいずれか一方を特徴としている。さらに、布ウエブのそれ以上の処理、特に布ウエブの熱的及び機械的及び化学的又はそのいずれか少なくとも一つの処理が位置、塗布領域即ちストリップの幅に影響を与える。それ故に、シールド領域の限定された調整は実質的に不利益である。
【特許文献1】特開2005−89896号公報
【特許文献2】欧州特許出願公開第997576号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に、この発明の目的は、通過ウエブに液体を塗布する改良された装置を提供することである。
【0006】
他の目的は、前記不利益を克服し、特に柔軟性及び変化性を特徴とし且つそれにより特にシールド領域が容易且つ柔軟に調整され得るが、それにもかかわらずに、簡略性と機能信頼性を特徴とするように通過ウエブに液体を塗布する改良された装置を提供することである。
【0007】
この発明によると、所定ウエブ走行方向に移動するウエブに液体を塗布する装置は、走行方向を横切って延びて且つ移動ウエブに接触するように位置した表面を有する塗布器要素と、移動ウエブが表面に接触するところで液体が移動ウエブに移送されるように表面に液体を塗布する手段と、塗布器要素からウエブ走行方向に間隔を置いた支持体と、ウエブ走行方向を横切って延びている支持体上の複数のガイドであって、少なくとも幾つかのガイドがウエブ走行方向を横切って他のガイドに重ねているガイドと、走行方向を横切って且つウエブと表面の間に延びるガイドにおいて滑ることできるそれぞれのシールドであって、然してシールドが移動ウエブと表面の間に延びるところでは、一般に表面から移動ウエブへの液体の移送がないシールドと、シールドに連結されたそれぞれの調整器であって、少なくとも部分的に互いに重なる位置に互いから間隔を置いた位置の間のそれぞれのガイドにおいてシールドを変位させる調整器とを有する。
【0008】
例えば熱可塑性材料のフィラメントから形成された織布或いは不織布ウエブは、他の織物ウエブができるように、この発明の装置により処理され得る。前述の如く、この発明の範囲内の流体媒体は特に液体、特に潤滑油と潤滑剤であり、布ウエブの性質を調整及び修正又はそのいずれか一方を行なうために布ウエブに塗布される。前記説明のように、これらは湿潤剤、特に界面活性剤とその混合物であり、これらは溶液或いは乳剤の形態で塗布される。このとき、流体媒体は同様にそのような溶液或いは乳剤を意味する。しかしながら、原理的には、任意の他の流体或いは液体媒体も布ウエブに塗布され得て、「液体」という用語は制限的に企図されていない。
【0009】
適切には、布ウエブの底面は塗布面の天辺を横切って案内されて流体媒体を塗布する。その結果、流体媒体は布ウエブと塗布面の間の接触領域に塗布されるのに対し、シールドによってカバーされた布ウエブの領域には塗布されない。好ましくは、流体媒体は接触領域で布ウエブに連続的或いは中断なしに塗布される。無論、シールドは流体媒体を不浸透であるか、或いは実質的に不浸透である。塗布面を横切って布ウエブを案内するときに、これらシールドは塗布面と布ウエブの間に位置されて、それ故に、これらの領域において流体媒体と布ウエブとの接触を阻止する。
【0010】
シールドが各他の手段に直接に隣接して位置され、特に隔たり或いは隙間が結合するシールド間に生じないか或いは最小の隙間が結合シールド間に存在するよう隣接して配置されている。最小隙間は結合シールド間に2mm以下、好ましくは1mm以下と特に0.5mm以下の距離に関する。シールドは、それらが重なるように配置されるときに、問題のシールドが部分的に互いに天辺に適切に配置される。
【0011】
この発明の特に好ましい実施例によると、塗布表面が円筒状塗布ローラの表面である。塗布ローラが回転し、ローラが流体或いは液体媒体を保持する容器へ部分的に沈浸されることは、この発明の範囲内である。この方法では、塗布ローラは布ウエブに塗布される流体媒体により連続的に供給され得る。さらに、布ウエブが塗布ローラの長手方向軸線を横切って或いは長手方向軸線に垂直に塗布ローラを横切って搬送されるか、または移動されることは、この発明の範囲内である。さらに、ローラは、ウエブとの接触領域がウエブとの共通方向に且つ通常には一様な移送のために同じ速度で移動するように回転される。
【0012】
既に上で指摘されたように、この発明の好ましい実施例は、布ウエブに流体媒体をストリップ塗布できる装置に関する。結果として、布ウエブは流体媒体及び潤滑剤又はそれらの一方によりストリップに湿潤され、布ウエブの性質は流体媒体の効果によってこれらストリップに影響を与えられ且つ修正される、又は影響を与えられるか、或いは修正される。好ましい実施例では、シールドはシールドストラップとして構成される。適切には、これらシールドストラップである長手方向延長部は塗布ローラを横切って或いは垂直に配向される。シールドストラップはストリップをカバーし、そこでは塗布面或いは塗布ローラと布ウエブの間には接触が生じない、結局、流体媒体或いは潤滑油が布ウエブに影響を与えないか、或いは修正させない。
【0013】
この発明の範囲内では、シールドストラップが移動でき、特にシールドストラップがこの塗布ローラの長手方向軸線の方向に好ましい塗布ローラに変位でき、このローラ自体が通常にはウエブ走行方向に垂直である。この発明によると、シールドストラップの端と少なくとも部分的に接続された据付けクリップがシールドストラップの移動のための特殊通路に配向或いは配置されている。この発明の範囲内で、据付けクリップの少なくとも一部分が調整装置において互いに片寄って配置され、それでこの片寄り据付けクリップの移動中にこれら据付けクリップの少なくとも一部分が衝突することなしにその移動通路の一部を通して変位され且つ移動され得るか又は変位されるか或いは移動され得る。
【0014】
塗布ローラの好ましい実施例では、据付けクリップは塗布ローラの長手方向軸線の方向に移動され得る。これら二つの据付けクリップが衝突することなしに互いに通して移動されるときやシールドストラップが両据付けクリップに連結されるときに、これらシールド或いはシールドストラップが重なる。据付けクリップのそのような衝突のない移動の場合には、据付けクリップに連結されたシールド或いはシールドストラップは実際に互いに天辺に移動され得る。
【0015】
この発明の範囲内では、調整装置が互いに独立的に作動され得る直線的調整器或いは調整ロッドから成り、少なくとも一つのクリップが各調整ロッドに連結され、調整ロッドの作動或いは変位がそれに連結されたそれぞれの据え付けクリップを変位させる。シールド或いはシールドストラップは据付けクリップが移動されるときに塗布表面及び塗布ローラ又はそれらのいずれか一方を横切って移動される。この発明の好ましい実施例によると、一つの据付けクリップのみが各調整ロッドに連結されている。調整ロッドは互いに平行に且つ好ましくは塗布ローラの長手方向軸線に平行に適切に配向される。好ましい態様によると、複数の調整ロッドは一平面に、好ましくは水平平面に配置され、そしてグループの共通の平らなロッドは塗布表面のそれぞれの領域を順にカバーするそれぞれのグループのシールドのために応答できる。調整ロッドがねじ付きスピンドルとして構成されることがこの発明の範囲内である。適切に、調整スピンドルは外部ねじを備えており、据付けクリップはこの調整スピンドルに連結されて且つ対応内部ねじを有するナットを形成するか、又は有する。調整スピンドルを回転させることにより、据付けクリップは調整スピンドルの長手方向において連動調整スピンドル上に移動される。調整ロッド/調整スピンドルは手動的に或いは自動的に作動され得る。この実施例は据付けクリップの極めて正確な制御を保証し、結果的にシールドの極めて正確な変位を保証する。
【0016】
原理的には、この発明による調整装置の他の構成は同様に想像できる。例えば複数の調整ロッドは据付けクリップが締め付けられるように設けられ得た。
【0017】
この発明の特に好ましい実施例によると、グループの調整ロッドが設けられ、各グループの調整ロッドが塗布面の少なくとも一部分領域と連動されている。それで、この実施例によると、複数のグループが設けられ、各グループが複数の調整ロッドと連動されている。各グループの調整ロッドは、順にクリップに作用的に連結されたシールドや調整ロッドにそれぞれ連結された据付けクリップを包含し、塗布面/塗布ローラの少なくとも一部分領域をカバーするように設けられている。クリップに作用的に連結されたシールドをもつ据付けクリップは好ましくはこの部分領域において移動され得る。言い換えると、制限された移動通路のみが個々の据付けクリップと連動されている。好ましい塗布ローラの場合には、この実施例における塗布ローラはその長手方向軸線に関して幾つかの部分領域に適切に分割され、その領域は好ましくは同じ長さを有する。好ましい実施例によると、各グループの調整ロッドは平面に或いは水平面に配置されている。次に、複数のグループの調整ロッドは互いの天辺に且つ互いに平行に配置された平面に、或いは互いに平行である水平面に適切に配置されている。これは根本的には調整ロッド/調整スピンドルのマトリックスを形成する。
【0018】
この発明の範囲内では、シールドが幾つかの据付けクリップのみに連結されている。換言すると、この実施例によると、更に据付けクリップが装置の作動に使用されたシールド/シールドストラップより多く設けられている。この方法では、種々の変更可能性が得られて、その上に、特に塗布表面及び塗布ローラ又はそれらのいずれか一方の小さい領域をカバーすることできる。この発明の非常に好ましい実施例は、シールドが必要ならば、それぞれの据付けクリップからそれら端で取り外されるか或いは分解されること、及びシールドが空の或いは自由据付けクリップに連結され得ること、又はそのいずれか一方を特徴とする。シールドはその連動据付けクリップから取り外され得て、次に他の自由据付けクリップに連結され得る。無論、必要に応じて、追加的シールドを据付けクリップに連結させることができる。
【0019】
この発明の特に好ましい実施例によると、シールドストラップはいつも調整装置或いは調整装置の据付けクリップに一端で連結される。言い換えると、この実施例におけるシールドストラップは一つの自由端を有し、この端に関して塗布表面又は塗布ローラに緩く静止する。しかしながら、原理的には、シールドストラップは調整装置或いは塗布ローラの側面に接する据付けクリップに両端で連結され得る。
【0020】
シールドストラップは好ましくはプラスチック、特に繊維強化或いはガラス繊維強化プラスチックと特に好ましくはテフロンガラス繊維強化プラスチックから形成されている。しかしながら、シールドストラップは根本的には例えばシート金属から形成され得る。
【0021】
この発明は、この発明による装置が布ウエブ上に遮断領域を極めて柔軟且つ可変に調整できるという実現化に基づいている。先行技術から知られた処置とは違って、特に遮断領域の幅は容易に且つ大きな労力なしに実施され得る。それ故に、この発明によると、発明による調整装置が、シールド或いはシールドストラップを変位させて直接に互いに隣接して重なるか、或いは着座するようになる。この発明が重なりの程度の容易な調整を可能とするので、シールド領域の幅が連続的且つ正確に調整され得て、最小ストリップ幅が最も狭いストラップの幅であり、最大ストリップ幅が全てのストラップの総和である。この発明による調整装置では、据付けクリップとそれに連結されたシールドとの非常に正確な案内が保証される。この発明による装置は、装置の作動中さえ、シールド領域の位置と幅の目標となった独立した調整を可能とする。望ましからぬ中断変換時間が必要ではない。さらに、シールド領域の可変で正確な調整が、それ以上の処理工程を布ウエブにてシールド領域の位置と幅に必要とする負の影響を補償できる。さらに、この発明による装置が製造するのを容易且つ安価であることが強調されるべきである。特に、現存システム、例えば不織布を生産するのに使用されたシステムが困難なく且つ莫大な費用を必要とせず、この発明による装置により改造され得る。
【0022】
上記と他の目的、特徴と利点は、次の記載からさらに容易に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1と図1Aに見られるように、この発明による装置は、流体媒体或いは潤滑剤を布ウエブ1、特に不織布ウエブ1に塗布し、そのウエブは水平ウエブ走行方向Dに案内されて走行方向Dに垂直な水平軸線Aに心合せした塗布ローラ2の表面により形成された塗布面を横切って案内されている。塗布ローラ2は円筒状であり、16で概略的に例示されたモータによって回転されるので、ローラがウエブ1に接触する上領域では、ローラはウエブ1と共方向に且つ好ましくは同じ速度で移動する。ローラ2は処理液体、例えばアビバゲ(avivage)溶液により充填された供給桶に着座するので、ローラが回転すると、ローラが液体を取り上げて、ローラがウエブに接触する領域3において液体を通過ウエブの底面の転送する。
【0024】
この発明による装置はシールドストラップ4として構成された複数のシールドを備えている。図1、1Aと4には、二つのみのシールドストラップ4が簡略化理由のために例示されている。更なるシールドストラップ4はこの発明による装置(例えば図5を参照)に連結され得る。シールドストラップ4は塗布ローラ2上の領域をカバーするので、これらシールド領域において不織布ウエブ1と塗布ローラ2の間には接触が生じない。この方法では、ウエブが通過するときに、流体媒体が不織布ウエブ1のストリップに塗布されない。他方では、流体媒体はシールドストラップ4間のストリップ形状接触領域3において不織布ウエブ1に塗布される。その結果、不織布ウエブ1に流体媒体或いは潤滑油のストリップ塗布が達成され、ウエブ1は液体と一緒に剥ぎ取られる。
【0025】
シールドストラップ4は、両方向において、塗布ローラ2に或いは塗布ローラ2の長手方向軸線Aと平行な方向Xにおいて塗布ローラ2に関して移動され得る。細長いハウジング6を備える調整装置5は、ローラ2から方向Dにおいて直ちに上流に固定されている。調整装置5の調整ハウジング6には、複数の据付けクリップ7がそれぞれの案内スロット8内に移動できる。原理的には、一つのシールドストラップ4が各据付けクリップ7に連結され得る。しかしながら、一般的に、シールドストラップ4は幾つかの据付けクリップ7にのみ連結される。
【0026】
据付けクリップ7は方向Xに移動され得るので、クリップに連結されたシールドストラップ4が方向Xに変位する。隣接据付けクリップ7は調整装置5における方向Dに片寄っているので、隣接ストラップ5が衝突することなしに変位路の一部分を横切って互いに通って移動され得る。結合する据付けクリップ7のガイドスロット8或いは変位路が一部重なって互いに片寄っているので、据付けクリップ7が衝突することなしに互いに通過できる。シールドストラップ4は二つのそのような結合据付けクリップ7に連結されるならば、変位路及びガイドスロット8又はそのいずれか一方が重なるので、塗布ローラ2上へのこれらシールドストラップ4の重なりが可能である。これらシールドストラップ4の重なりの割合は変更されて、据付けクリップ7の変位によって連続的に調整され得る。つまり、二つ以上のシールドストラップ4は直接に互いに隣接して着座できるか又は方向Xに各ストラップに直接に追従できる。この可能性は特に図5Bと図5Cに例示されている。
【0027】
例示された実施例に於ける如く、調整装置5が互いに独立的に作動され得る調整スピンドル9から成るならば好ましい。例示された実施例には、据付けクリップ7は詳細に示されていない外部ねじを有する各調整スピンドル9に連結されており、そして据付けクリップ7はそれぞれにナット或いは連結フランジ10を設けており、そのフランジを通して連動調整スピンドル9が延びている。連結フランジ10は補充内部ねじを有する。調整スピンドル9を回転することによって、この調整スピンドル9に連結されたそれぞれの据付けクリップ7は方向Xに移動され得るか或いは変位され得る。それ故に、据付けクリップ7に連結されたシールドストラップ4は塗布ローラ2の長手方向に沿って移動される。例示された実施例では、調整スピンドル9が互いに平行であり、塗布ローラ2の長手方向軸線Aと平行である。
【0028】
例示された実施例では、三つのグループ11、12、13の調整スピンドル9が設けられ、グループ11、12、13或いはそれに連結された据付けクリップ7は塗布ローラ2のそれぞれの部分と連動されている。スピンドルに連結された据付けクリップ7と任意に連結されたシールドストラップ4とを備える調整スピンドル9は塗布ローラ2の制限された領域をカバーし、ここでは約長さの6分の1である、というのはハウジング6の対向端において三つのグループの任意の配列があるからである。例えば、調整スピンドル9の底グループ13(特に図3を参照)は塗布ローラ2の外部左領域14を遮蔽するために対応し得る。据付けクリップ7aが調整スピンドル9aに連結されてその調整スピンドル9を回転させることにより連動された案内スロット8の内側に移動され得る。同様に、据付けクリップ7bは底グループ13の調整スピンドル9bに連結されてこの調整スピンドル9bを作動させることにより要素が連動案内スロット8内に移動され得る。図2は据付けクリップ7aと7bの案内スロット8が部分的に方向Xにおいて重なることを示す。結果として、据付けクリップ7aと7bは衝突することなしに互いを通して移動でき、例えばシールドストラップ4の重なりはこれら据付けクリップ7aと7bに連結されるよう実行され得る。同様に、同じことが、調整スピンドル9の底グループ13の調整スピンドル9cと9dに連結される据付けクリップ7aと7bに適用される。例示された実施例では、各グループ11、12、13の調整スピンドル9は一平面に或いは水平面に設けられている。ここでは、3×4のマトリックスの調整スピンドルが使用され、それはハウジング6の各端に使用される。
【0029】
必要ならば、追加的シールドストラップ4は自由据付けクリップ7に連結され得るか、或いはシールドストラップ4は据付けクリップ7から取り外されるか、或いは分解されて、例えば他の据付けクリップ7に連結され得る。実施例に示される如く、シールドストラップ4が調整装置5に或いは調整装置5の据付けクリップ7に一端のみで連結されるならば、好ましい。換言すると、シールドストラップ4が図5Aに示される如く自由端を有し、この端に関して塗布ローラ2に緩やかに静止する。ウエブ1とローラ2の共方向運動はそれらを適切な位置に保持し、それに対して特にシステムが走行するときにウエブ1とローラ2が軸方向に変位できる。仮にストラップ4の内の一つのが必要とされないならば、簡単に引き抜かれ得て、そのクリップ7からその上流端で離脱されるか、或いはハウジング6の上流側の上の通路の外で折り畳まれ得る。
【0030】
図5は、据付けクリップ7に連結された四本のシールドストラップ4の三つの異なる機能位置を示す。図5Aの位置では、すべて四本のシールドストラップ4は互いから間隔を置いて設けられている。換言すると、接触領域3はシールドストラップ4の間に設けれ、流体媒体が塗布ローラ2から織布ウエブ1まで塗布される。図5Bの位置では、すべて四本のシールドストラップ4は直接に互いに隣接して配置されて、四本のストラップ4の幅の総額に等しい幅を有するウエブ1上に幅広い乾燥ストリップを作る。図5Cの位置では、二本のストラップ4は、それらがそれぞれに互いに重なるように配置されている。重なりの程度は二対のシールドストラップ4にとって異なっている。重なりの程度を調整することによって、生じたシールド領域の幅が連続的且つ正確に調整され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明による装置の部分的に図式化斜視図である。
【図1A】図1のIAに示す細部の拡大図である。
【図2】この発明のガイド/支持体の一部分の詳細図である。
【図3】図2のIIIで示された細部の拡大図である。
【図4】この発明を例示する細部を示す。
【図5A】この発明が如何に使用されるかの概略的例示である。
【図5B】この発明が如何に使用されるかの概略的例示である。
【図5C】この発明が如何に使用されるかの概略的例示である。
【符号の説明】
【0032】
1....ウエブ
2....塗布ローラ
3....接触領域
4....シールドストラップ
5....調整装置
6....ハウジング
7....据付けクリップ
8....ガイドスロット
9....調整スピンドル
10...連結フランジ
11、12、13...スピンドルグループ
14...塗布ローラ2の外部左領域
16...モータ
A....塗布ローラの長手方向軸線
D....ウエブの走行方向
X....ストリップの移動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定ウエブ走行方向に移動するウエブに液体を塗布する装置において、走行方向を横切って延びて且つ移動ウエブに接触するように位置した表面を有する塗布器要素と、移動ウエブが表面に接触するところで液体が移動ウエブに移送されるように表面に液体を塗布する手段と、塗布器要素からウエブ走行方向に間隔を置いた支持体と、ウエブ走行方向を横切って延びている支持体上の複数のガイドであって、少なくとも幾つかのガイドがウエブ走行方向を横切って他のガイドに重ねているガイドと、走行方向を横切って且つウエブと表面の間に延びるガイドにおいて滑ることできるそれぞれのシールドであって、然してシールドが移動ウエブと表面の間に延びるところでは、表面から移動ウエブへの液体の移送がないシールドと、シールドに連結されたそれぞれの調整器をもち、少なくとも部分的に互いに重なる位置に互いから間隔を置いた位置の間のそれぞれのガイドにおいて調整器を変位させる手段とから成ることを特徴とする液体塗布装置。
【請求項2】
要素は走行方向にほぼ垂直で且つ支持体に平行な軸線を中心に回転できる円筒状ローラであることを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項3】
塗布手段は軸線を中心にローラを回転させる駆動手段と、ローラ回転方向に関して移動ウエブとの接触領域の上流でローラの表面を被覆する手段とを包含することを特徴とする請求項2に記載の液体塗布装置。
【請求項4】
駆動手段はローラを回転させるので、ローラ表面がウエブとの共軸方向に移動ウエブとの接触領域で移動することを特徴とする請求項3に記載の液体塗布装置。
【請求項5】
支持体がローラからウエブ走行方向において上流にあり、シールドはウエブ走行方向において下流の支持体からローラへ延びる柔軟な細長いストラップであり、それにより共軸方向に移動ウエブとローラ表面領域が張力をストラップに働してそれらを緊張して保持することを特徴とする請求項4に記載の液体塗布装置。
【請求項6】
ストラップの各々はウエブ走行方向に対してそれぞれのガイドに固定された上流端と自由端であって取付けられていない下流端とを有することを特徴とする請求項5に記載の液体塗布装置。
【請求項7】
ガイドはウエブ走行方向において離れて間隔を置いた少なくとも二つの異なる列に配置されて、いくつかのシールドが他のシールドを通ってウエブ走行方向を横切って移動できることを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項8】
支持体が複数のグループのガイドを有し、各グループのガイドが互いに横断的に重なることを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項9】
各ストラップはそれぞれのガイドにおいて滑ることができるクリップを設けた上流端を有することを特徴とする請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項10】
上流端は分離可能にそれぞれのクリップに取付けられることを特徴とする請求項9に記載の液体塗布装置。
【請求項11】
調整器は、それぞれのクリップにねじを切って係合し且つウエブ走行方向を横切ってそれぞれのシールドを変位させるように回転できる支持体のそれぞれのねじを切ったスピンドルを包含することを特徴とする請求項9に記載の液体塗布装置。
【請求項12】
所定ウエブ走行方向に移動するウエブに液体を塗布する装置において、走行方向を横切って延びる軸線に心合せし且つ移動ウエブの下面に正接に接触するように位置したほぼ円筒状面を有する塗布器ローラと、ローラ回転方向においてその軸線を中心にローラを回転させる駆動手段と、移動ウエブが表面に接触するところで液体が移動ウエブに移送されるように、ローラ回転方向に関して移動ウエブとの接触領域の上流でローラの表面を被覆する手段と、塗布器ローラからウエブ走行方向に上流に間隔を置いた支持体と、ウエブ走行方向を横切って延びている支持体上の複数のガイドであって、少なくとも幾つかのガイドがウエブ走行方向を横切って他のガイドに重ねているガイドと、走行方向を横切って且つウエブと表面の間に延びるガイドにおいて滑ることできるそれぞれのシールドであって、然してシールドが移動ウエブと表面の間に延びるところでは、表面から移動ウエブへの液体の移送がないシールドと、シールドに連結されたそれぞれの調整器をもち、少なくとも部分的に互いに重なる位置に互いから間隔を置いた位置の間のそれぞれのガイドにおいて調整器を変位させる手段とから成ることを特徴とする液体塗布装置。
【請求項13】
シールドがクリップからウエブ走行方向において下方に突き出す柔軟な液体不浸透ストラップであることを特徴とする請求項12に記載された液体塗布装置。
【請求項14】
ウエブ回転方向は、ローラ表面とウエブの間の接触領域がウエブ走行方向に移動するようであり、ストラップがローラから下流に延びる取付けない自由端を有することを特徴とする請求項13に記載された液体塗布装置。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【公開番号】特開2007−301560(P2007−301560A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−126183(P2007−126183)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505313830)ライフェンホイザー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト・マシイネンファブリーク (13)
【Fターム(参考)】