説明

遊技制御装置、管理装置、遊技制御方法、管理方法、遊技制御プログラム、管理プログラム、および記録媒体

【課題】所定の条件を満たす特定の遊技者に対してのみ遊技をおこなわせること。
【解決手段】遊技媒体貸出装置120は、登録部601と、読込部602と、制御部603とを備えて構成される。登録部601は、遊技者を識別するためのカードIDを予め登録する。読込部602は、遊技者からの提示により、遊技者が保有する遊技資格カードに記録されているカードIDを読み込む。制御部603は、読込部602によって読み込まれたカードIDが登録部601に登録されているカードIDである場合に、遊技機を遊技可能に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技者の遊技を制限する、遊技制御装置、管理装置、遊技制御方法、管理方法、遊技制御プログラム、管理プログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パチンコ遊技機や回胴式遊技機(いわゆるスロット遊技機)などを設置した遊技場においては、遊技者の監視や、遊技場内の状況の把握のほか、遊技者による不正行為の防止などを目的として、テレビカメラ等を設置することが一般におこなわれている。
【0003】
たとえば、閉店後に店内に隠れていた遊技者による犯罪行為などを防止したりするために、入場者数と退場者数とを検出し、この数を演算することにより、遊技場内の遊技者の人数を把握できるようにした技術が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−182842号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の技術を含めた従来の技術では、テレビカメラなどによる監視や、遊技場内の人数を把握することは可能であっても、入場者の店内への出入りや遊技に対して、何の制限も設けることができないといった問題があった。すなわち、現在、遊技場においては、18歳未満の人の遊技が禁止されているが、18歳未満の人や、その他、店内への出入りが禁止されている人であっても、店内に自由に出入りができるとともに、自由に遊技をおこなえるのが現状である。特に、18歳未満の人の遊技が公的機関に発覚した場合、遊技店は、営業停止の処分を受けることがあり、大きな損害を被るおそれがあるといった問題があった。
【0006】
そこで、このような問題を解決するために、たとえば、店員が遊技者に対して身分証明書の提示を求め、身分が証明された者のみの入店および遊技を許可するといったことをおこなうことも可能である。しかしながら、このようなことをおこなうと、店員にとって負担となるばかりか、遊技者にとっても、身分証明書の提示を求められることによる煩わしさや不快さを感じるという懸念がある。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、店員にとって負担となることなく、かつ、遊技者に不快感を与えることなく、所定の条件を満たす特定の遊技者に対してのみ遊技をおこなわせることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる遊技制御装置は、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者が保有するとともに、遊技者個人を識別するための識別情報を記録する記録媒体から、前記識別情報を読み込む読込手段と、前記読込手段によって読み込まれた前記識別情報が予め登録されている識別情報である場合に、遊技機を遊技可能に制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、遊技者が所有する記録媒体の識別情報が予め登録されているものである場合に、遊技を許可することができる。なお、遊技者個人を識別するための識別情報は、記録媒体固有の識別情報であればよく、遊技者の氏名、生年月日といった個人情報までは必要としない。したがって、遊技者の個人情報を遊技店に開示することなく、遊技者の識別をおこなうことができる。
【0010】
また、上記発明において、前記記録媒体は、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行されたカード型の記録媒体であることを特徴とする。この発明によれば、公的証明書を基に発行された任意のカードを記録媒体として用いることが可能になる。
【0011】
また、上記発明において、前記記録媒体は、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、各遊技場にて作成される会員カードであることを特徴とする。この発明によれば、会員カードを保有する遊技者にのみ、遊技をおこなわせることができる。
【0012】
また、上記発明において、前記記録媒体は、非接触型ICカードからなる記録媒体であることを特徴とする。この発明によれば、記録されている情報の読み込みを迅速におこなうことができる。
【0013】
また、上記発明において、前記記録媒体には、遊技者の年齢の情報が記録され、前記読込手段が、前記記録媒体から前記年齢の情報を読み込み、前記制御手段が、前記読込手段によって読み込まれた前記年齢の情報が所定の年齢以上の場合に、遊技機を遊技可能に制御することを特徴とする。この発明によれば、記録媒体に記録されている年齢の情報を用いて、遊技機を遊技可能にすることができる。
【0014】
また、この発明にかかる遊技制御装置は、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者が保有するとともに、遊技者を特定するための識別情報を記録する記録媒体から、前記識別情報を読み込む読込手段と、前記読込手段によって読み込まれた前記識別情報を、自身を管理する管理装置に送信する送信手段と、前記送信手段による送信を受けて、前記管理装置から遊技の可否に関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された遊技の可否に関する情報に応じて、遊技機を遊技可能に制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、管理装置にて、識別情報に基づく遊技の可否を判定できるとともに、管理装置による判定結果が遊技可能な場合に遊技を許可することができる。
【0016】
また、上記発明において、前記制御手段は、遊技者による遊技中の不正行為が検出された場合に、遊技機の使用を停止させる制御をおこなうことを特徴とする。この発明によれば、遊技を許可された場合であっても不正行為をおこなった場合には、即座に遊技をおこなわせないようにすることができる。
【0017】
また、上記発明において、前記制御手段は、前記不正行為が検出された場合に、当該遊技者に不正行為があった旨の情報を前記送信手段に送信させることを特徴とする。この発明によれば、管理装置にて、遊技者の属性として不正行為がある旨の情報を格納させることができ、管理装置における以後の遊技の可否に関する判定に際し、当該不正行為の有無を用いることができる。
【0018】
また、この発明にかかる管理装置は、遊技機を制御する遊技制御装置の管理をおこなう管理装置であって、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者を特定するための識別情報と、当該識別情報に対応する遊技者の属性に関する情報とを格納する格納手段と、前記遊技制御装置によって読み込まれた前記識別情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記識別情報と、前記格納手段に格納されている前記属性とを用い、当該遊技者が所定の条件を満たす場合に、遊技可能と判定する判定手段と、前記判定手段によって判定された判定結果を前記遊技制御装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、遊技制御装置にて読み込まれた識別情報を用いて、当該遊技者が遊技可能か否かを判定し、当該判定結果を遊技制御装置に送信することにより、遊技制御装置では、判定結果に基づいて遊技機を遊技可能、または遊技不可能に制御することができる。
【0020】
また、上記発明において、前記格納手段は、前記属性に関する情報として遊技者の年齢の情報を格納し、前記判定手段は、前記遊技者が一定の年齢以上の場合に、遊技可能と判定することを特徴とする。この発明によれば、一定の年齢以上の遊技者に対してのみ遊技を可能にすることができる。
【0021】
また、上記発明において、前記遊技制御装置から、遊技者による遊技中の不正が検出された旨の情報を受信した際に、前記格納手段に前記属性として不正行為があった旨の情報を格納させる格納制御手段をさらに備え、前記格納手段は、前記属性に関する情報として遊技者の不正行為の有無に関する情報を格納することを特徴とする。この発明によれば、格納手段に格納されている不正行為の有無に関する情報を用い、当該遊技者に不正行為がある場合に遊技をおこなわせないようにすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、記録媒体に記録される識別情報に基づいて、遊技機を遊技可能に制御するようにしたので、店員への負担や、遊技者への不快感を与えることなく、所定の条件を満たす特定の遊技者に対してのみ遊技をおこなわせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる遊技制御装置、管理装置、遊技制御方法、管理方法、遊技制御プログラム、管理プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
(遊技システムのシステム構成)
まず、実施の形態1にかかる遊技システム100のシステム構成について説明する。実施の形態1では、遊技制御装置としての遊技媒体貸出装置120に遊技者を特定するための識別情報を登録しておく場合について説明する。なお、管理装置としてのホストコンピュータ130に遊技者の属性情報等を記録した場合については、実施の形態2にて後述する。
【0025】
図1は、実施の形態1にかかる遊技システム100のシステム構成図である。図1において、遊技システム100は、複数の遊技機110−1〜110−n(以下、単に「遊技機110」と表記する)と、本発明の遊技制御装置としての複数の遊技媒体貸出装置120−1〜120−n(以下、単に「遊技媒体貸出装置120」と表記する)と、本発明の管理装置としてのホストコンピュータ130と、を備えている。遊技媒体貸出装置120とホストコンピュータ130とは、インターネット、LANおよびWANなどのネットワークを介して接続されている。
【0026】
遊技機110は、遊技場に設置されるパチンコ遊技機である。なお、遊技機110は、回胴式遊技機(いわゆるスロット遊技機)であってもよい。また、遊技機110は、遊技の進行にともなって発生する遊技情報を遊技媒体貸出装置120に送信する機能を有している。遊技情報は、図柄の変動開始、リーチ演出の発生、大当たりの発生、確率変動状態の発生、スタート回数などを示す情報などのほか、発射された遊技媒体の数(アウト玉数)や、遊技機110が払い出した遊技媒体の数(セーフ玉数)などを示す情報である。
【0027】
遊技媒体貸出装置120は、それぞれ隣接する遊技機110と一対一で設置/接続されており、遊技機110の遊技に使用される遊技球や遊技メダルなどの遊技媒体を貸し出すコンピュータ装置である。遊技媒体貸出装置120は、遊技中の入金額、遊技媒体の貸出額、再プレイ玉数などの遊技情報をホストコンピュータ130に送信する機能を有している。また、遊技媒体貸出装置120は、隣接する遊技機110の種別を特定するための機種情報を遊技情報と関連づけて、ホストコンピュータ130に送信する機能を有している。本実施の形態においては、遊技媒体貸出装置120によって上述した各機能を実現しているが、遊技機110ごとに設置される台コンピュータによってその機能を実現することも可能である。
【0028】
さらに、遊技媒体貸出装置120は、遊技者が保有する記録媒体としての遊技資格カードから、たとえば、遊技者を特定するためのカードID(識別情報)を読み込み、当該カードIDが予め登録されているカードIDである場合に、遊技機110を遊技可能に制御する機能を有する。なお、登録されるデータの詳細については、図2を用いて後述する。また、遊技媒体貸出装置120は、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には、当該年齢の情報に基づき、遊技機110を遊技可能または遊技不可能に制御する。
【0029】
遊技者が保有する遊技資格カードは、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行されたものであり、18歳以上を証明することのできるカードである。遊技資格カードは、遊技者を特定するためのカードIDを有する。カードIDは、カードごとに設定される固有の識別情報である。遊技資格カードは、カードIDを有し、予め遊技媒体貸出装置120に登録できるものであればいかなるものでも用いることが可能である。遊技資格カードは、具体的には、たとえば、年齢の情報など個人情報が直接記録されていない、全遊技場共通の遊技専用のカードなどである。
【0030】
なお、遊技資格カードを、ポイントが付与される会員カードとすれば、会員登録時に記録される遊技者の個人情報(住所、氏名、年齢等)を利用することにより、以後の当該遊技者に対するサービスなどに役立てることが可能となる。さらに、遊技資格カードは、電子マネーの機能を有する。
【0031】
また、遊技資格カードには、非接触型ICカードが用いられる。なお、非接触型ICカードのほかにも、磁気記録部を有する接触型のカードや、非接触型ICチップを搭載した携帯電話などを用いることも可能である。
【0032】
また、記録媒体に、年齢の情報として生年月日の情報が記録されたものを用いることも可能である。具体的には、記録媒体として、ICチップを搭載した携帯電話、遊技場ごとに発行される会員カード、自動販売機にてタバコを購入するに際して必要となるタスポ(登録商標)、記名式のSuica(登録商標)、ICOCA(登録商標)、pasmo(登録商標)などを用いることにより、直接、カード保有者の年齢の情報を読み込むことも可能である。なお、記録媒体に生年月日の情報が記録されている場合の処理については、図7を用いて後述する。
【0033】
また、記録媒体には、年齢の情報として、生年月日の情報以外にも、カード発行時の年齢とカード発行日とが記録されたものを用いることも可能である。このようなカードを用い、カード発行時の年齢とカード発行日とを読み込むことにより、仮に、カード発行日に18歳未満であったとしても、カード発行日から現在日時までの経過期日を算出することにより、現在日時において18歳以上か否かを判断することが可能である。
【0034】
ホストコンピュータ130は、遊技媒体貸出装置120を管理する。ホストコンピュータ130は、遊技媒体貸出装置120に対して、遊技機110の制御に用いられるカードIDを更新させる。具体的には、ホストコンピュータ130は、ネットワークにより、カードを発行する発行センタなどに接続することによって取得した更新情報を遊技媒体貸出装置120に送信する。そして、遊技媒体貸出装置120は、この送信された情報により、カードIDを更新することが可能になっている。
【0035】
(遊技媒体貸出装置が格納するデータ)
つぎに、図2を用いて、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置120が格納するデータの一例について説明する。図2は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置120が格納するデータの一例を示す説明図である。図2に示すデータ200は、遊技資格カードのカードIDを示している。
【0036】
カードIDは、遊技資格カードごとに設定される固有の識別情報である。なお、遊技資格カードのカードIDの登録に際しては、氏名や住所などの個人情報の登録を必須としない。言い換えれば、遊技資格カードが遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行されたものでありさえすれば、いかなる種別のカードでも登録することができる。
【0037】
(遊技媒体貸出装置の外観)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる遊技媒体貸出装置120の外観について説明する。図3は、遊技媒体貸出装置120の一例を示す外観図である。図3において、遊技媒体貸出装置120は、紙幣投入口301と、ディスプレイ302と、操作ボタン303と、遊技資格カード投入口304と、精算コイン投入口305と、精算コイン返却口306と、アンテナ307とを備えている。
【0038】
紙幣投入口301は、遊技媒体の借り入れに使用される紙幣の投入を受け付ける。ディスプレイ302は、紙幣投入口301に投入された紙幣の投入金額やポイント情報などを表示するほか、遊技資格カードの識別結果(遊技可能または遊技不可能の旨)なども表示される。操作ボタン303は、機能設定に関する各種の入力や遊技者による暗証番号入力などを受け付ける。
【0039】
遊技資格カード投入口304は、遊技資格カードの挿入を受け付け、また、挿入されたカードの返却をおこなう。なお、たとえば、遊技媒体貸出装置120の正面にICカードリーダを設けるようにし、遊技者が当該ICカードリーダに遊技資格カードをかざすことにより、遊技者を識別することも可能であるが、ここでは、遊技資格カードに電子マネー(プリペイドカード)の機能を具備させ、遊技中に当該電子マネーによる玉貸しなどをおこなうため、遊技資格カード投入口304に遊技資格カードを挿入するタイプのものとする。
【0040】
精算コイン投入口305は、たとえば、会員以外の遊技者、いわゆるビジターである遊技者が使用する精算コインの投入を受け付ける。この精算コインには、ICチップが内蔵され、電子マネーとしての金額の情報などが記録されている。精算コイン返却口306は、遊技終了時などに、残額のある精算コインを返却する。
【0041】
アンテナ307は、遊技資格カード投入口304と精算コイン投入口305との間の装置内部に配設されており、カードIDを読み取るICカードリーダに接続される。アンテナは、遊技資格カード投入口304に挿入された遊技資格カード、および精算コイン投入口305に投入された精算コインから電波を受信する機能を有している。
【0042】
(遊技媒体貸出装置のハードウェア構成)
つぎに、図4を用いて、遊技媒体貸出装置120のハードウェア構成の一例について説明する。図4は、遊技媒体貸出装置120のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4において、遊技媒体貸出装置120は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、ICカードリーダ406と、映像I/F407と、通信I/F408と、遊技機I/F409と、ディスプレイ302と、操作ボタン303とを備えている。また、各構成部はバス420によってそれぞれ接続されている。
【0043】
CPU401は、遊技媒体貸出装置120全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラム、通信プログラム、遊技制御プログラムなどのプログラムを記録している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
【0044】
遊技制御プログラムは、ICカードリーダ406が読み取った、遊技資格カードに記録されるカードIDが、磁気ディスクに登録されているカードIDであるか否かを判断することにより、遊技機110を遊技可能または遊技不可能に制御するプログラムである。また、遊技制御プログラムは、年齢の情報が記録されている遊技資格カードから、ICカードリーダ406が読み取った当該年齢の情報に応じて、遊技機110を遊技可能または遊技不可能に制御するプログラムである。
【0045】
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって、磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御によって書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(ハードディスク)や、FD(フレキシブルディスク)を用いることができる。磁気ディスク405には、図2に示したデータ200が格納されている。
【0046】
映像I/F407は、ディスプレイ302と接続される。映像I/F407は、具体的には、たとえば、ディスプレイ302全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ302を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0047】
通信I/F408は、ホストコンピュータ130にネットワークにより接続され、CPU401のインタフェースとして機能する。遊技機I/F409は、遊技機110に接続され、CPU401とのインタフェースとして機能する。
【0048】
(ホストコンピュータのハードウェア構成)
つぎに、図5を用いて、ホストコンピュータ130のハードウェア構成の一例について説明する。図5は、ホストコンピュータ130のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5において、ホストコンピュータ130は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、磁気ディスクドライブ504と、磁気ディスク505と、光ディスクドライブ506と、光ディスク507と、音声I/F(インタフェース)508と、スピーカ509と、入力デバイス510と、映像I/F511と、ディスプレイ512と、通信I/F513とを備えている。また、各構成部501〜513はバス520によってそれぞれ接続されている。
【0049】
CPU501は、ホストコンピュータ130全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラム、通信プログラムなどのプログラムを記録している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。
【0050】
磁気ディスクドライブ504は、CPU501の制御にしたがって、磁気ディスク505に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク505は、磁気ディスクドライブ504の制御によって書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク505としては、たとえば、HD(ハードディスク)や、FD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0051】
光ディスクドライブ506は、CPU501の制御にしたがって、光ディスク507に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク507は、光ディスクドライブ506の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク507は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク507のほかに、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0052】
音声I/F508は、音声出力用のスピーカ509に接続される。スピーカ509は、音声を出力する。入力デバイス510は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。この入力デバイス510を用いて、店員による各種設定や処理に対する操作がおこなわれる。
【0053】
映像I/F511は、ディスプレイ512と接続される。映像I/F511は、具体的には、たとえば、ディスプレイ512全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ512を表示制御する制御ICなどによって構成される。
【0054】
ディスプレイ512には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、または文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ512は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。通信I/F513は、ネットワークによりホストコンピュータ130に接続され、CPU501とのインタフェースとして機能する。
【0055】
(遊技機および遊技媒体貸出装置の機能的構成)
つぎに、図6を用いて、実施の形態1にかかる遊技機110および遊技媒体貸出装置120の機能的構成について説明する。図6は、実施の形態1にかかる遊技機110および遊技媒体貸出装置120の機能的構成を示すブロック図である。
【0056】
図6において、遊技媒体貸出装置120は、登録部601と、読込部602と、制御部603と、を備えて構成される。登録部601は、磁気ディスク405によって実現され、遊技資格カードのカードIDを登録する。読込部602は、ICカードリーダ406によって実現され、遊技資格カードに記録されるカードIDを読み込む。なお、読込部602は、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には、当該年齢の情報を読み込む。
【0057】
制御部603は、読込部602によって読み込まれたカードIDが登録部601に登録されているカードIDである場合に、遊技機110の発射部611を遊技可能に制御する。また、制御部603は、読込部602によって読み込まれたカードIDが登録されていない場合に、発射部611を遊技不可能に制御する。また、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には、制御部603は、遊技資格カードの年齢に応じて発射部611を遊技可能または遊技不可能に制御する。
【0058】
制御部603による遊技を不可能にする制御は、遊技機110の発射部611に対して遊技媒体の発射をおこなわせないようにする制御である。発射をおこなわせないようにするに際しては、発射部611に対する制御のほか、直接ハンドルを固定する制御とすることも可能であるし、遊技媒体の貸出をおこなわないようにする制御や、遊技機110の表示画面の電源をオンまたはオフにする制御としてもよい。制御部603は、図4に示したCPU401によって実現される。すなわち、CPU401が遊技制御プログラムを実行することにより制御部603を実現する。
【0059】
(遊技媒体貸出装置による遊技制御処理手順)
つぎに、図7を用いて、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置120による遊技制御処理手順の一例について説明する。図7は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置120による遊技制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートでは、遊技資格カードに記録される、遊技資格カードのカードIDに基づいて遊技機110を制御する場合の処理について説明する。なお、図7においては、遊技機110の発射部611は遊技不可能(発射不可能)な状態に制御されていることを前提とする。
【0060】
図7において、まず、遊技者からの提示により、遊技媒体貸出装置120のICカードリーダ406が遊技資格カードのカードIDを読み込んだか否かを判断する(ステップS701)。遊技資格カードのカードIDを読み込むまで待機状態にあり(ステップS701:Noのループ)、遊技資格カードのカードIDを読み込むと(ステップS701:Yes)、読み込んだカードIDが予め登録されているカードIDか否かを判断する(ステップS702)。
【0061】
ステップS702において、予め登録されているカードIDであると判断した場合(ステップS702:Yes)、遊技機110の発射部611を遊技可能に制御する(ステップS703)。このあと、遊技者による遊技がおこなわれる。そして、遊技を終えたか否かを判断する(ステップS704)。遊技を終えるとは、たとえば、遊技資格カード投入口304から遊技資格カードを返却した場合のことであるが、このほかにも、所定時間以上、発射部611から遊技媒体が発射されない場合などとしてもよい。
【0062】
ステップS704において、遊技を終えていないと判断した場合(ステップS704:No)、ステップS703に移行する。遊技を終えたと判断した場合(ステップS704:Yes)、遊技機110の発射部611を遊技不可能に制御し(ステップS705)、一連の処理を終了する。一方、ステップS702において、読み込んだカードIDが予め登録されている情報ではないと判断した場合(ステップS702:No)、遊技機110の発射部611を遊技不可能にしている制御を保持し(ステップS706)、一連の処理を終了する。
【0063】
上述した処理によれば、公的証明書を基に発行された遊技資格カードから読み込んだカードIDが、予め登録されているカードIDである場合に、遊技機を遊技可能に制御したので、遊技者の個人情報を遊技店に開示することなく、カードIDが登録されているか、または未登録かということのみに基づいて、遊技者の遊技を制限することができる。したがって、遊技者に対し、個人情報が用いられることによる抵抗感や不快感を与えることなく、遊技の制限をおこなうことができる。
【0064】
また、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行されたカード型の記録媒体を用いたので、遊技媒体貸出装置120への登録さえ可能であれば、公的証明書を基に発行された任意のカードを記録媒体として用いることが可能になる。
【0065】
また、各遊技場にて作成される会員カードを記録媒体として用いるようにすれば、たとえば、会員登録時に記録される遊技者の個人情報(住所、氏名、年齢等)を利用することにより、遊技によるポイントの付与など、以後の当該遊技者に対するサービスなどに役立てることが可能となる。また、遊技場ごとに遊技を認めた会員にのみ、遊技をおこなわせることができる。
【0066】
また、記録媒体には、非接触型ICカードを用いたので、記録面の接触による摩耗などの損傷などがなく、長期間使用可能であるとともに、迅速に情報を読み込むことができる。
【0067】
(遊技媒体貸出装置による他の遊技制御処理手順)
つぎに、図8を用いて、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置120による他の遊技制御処理手順の一例について説明する。図8は、実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置120による他の遊技制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートでは、遊技資格カードに記録される生年月日の情報に基づいて、遊技機110を制御する場合の処理について説明する。なお、図8においては、遊技機110の発射部611は遊技不可能(発射不可能)な状態に制御されていることを前提とする。
【0068】
図8において、まず、遊技者からの提示により、遊技媒体貸出装置120のICカードリーダ406が遊技資格カードに記録されている年齢の情報を読み込んだか否かを判断する(ステップS801)。年齢の情報を読み込むまで待機状態にあり(ステップS801:Noのループ)、年齢の情報を読み込むと(ステップS801:Yes)、読み込んだ年齢が所定の年齢以上か否かを判断する(ステップS802)。ステップS802においては、具体的には18歳以上か否かを判断する。
【0069】
ステップS802において、所定の年齢以上であると判断した場合(ステップS802:Yes)、遊技機110の発射部611を遊技可能に制御する(ステップS803)。このあと、遊技者による遊技がおこなわれる。そして、遊技を終えたか否かを判断する(ステップS804)。遊技を終えていないと判断した場合(ステップS804:No)、ステップS803に移行する。
【0070】
遊技を終えたと判断した場合(ステップS804:Yes)、遊技機110の発射部611を遊技不可能に制御し(ステップS805)、一連の処理を終了する。一方、ステップS802において、所定の年齢以上ではないと判断した場合(ステップS802:No)、遊技機110の発射部611を遊技不可能にしている制御を保持し(ステップS806)、一連の処理を終了する。
【0071】
上述した処理によれば、遊技資格カードに記録される年齢の情報を読み込み、当該年齢が年齢の情報が所定の年齢以上の場合に、遊技可能に制御するようにしたので、年齢の情報が記録されている遊技資格カードを用いて、遊技制限をおこなうことができる。
【0072】
なお、遊技資格カードにカードIDおよび年齢の情報が記録されている場合であって、ICカードリーダ406にてカードIDおよび年齢の情報を読み込んだ場合、いずれか一方の情報を用いて遊技機110の制御をおこなえばよい。すなわち、この場合、予め設定した、図7に示したフローチャートの処理、または図8に示したフローチャートの処理のいずれか一方の処理をおこなえばよい。
【0073】
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2においては、実施の形態1と同様の構成には同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。実施の形態2は、ホストコンピュータ130によって、遊技者の属性情報を加味した遊技の制限をおこなうようにした場合について説明する。
【0074】
実施の形態2において、遊技媒体貸出装置120は、記録媒体としての遊技資格カードから、所有者を特定するためのカードIDを読み込むとともに、当該カードIDをホストコンピュータ130に送信する機能を有している。ここで、図5に示したホストコンピュータ130のハードウェア構成について、実施の形態1と異なる点について補足しておく。ホストコンピュータ130は、格納部としての磁気ディスク505に、遊技者が保有する遊技資格カードのカードIDと、遊技者の属性に関する情報とを格納している。
【0075】
また、実施の形態2において、ROM502は、管理プログラムを記録している。管理プログラムは、遊技媒体貸出装置120から受信したカードIDと、磁気ディスク505に記録されている遊技者の属性とを用い、当該遊技者が遊技可能な者か否かを判定するとともに、判定結果を遊技媒体貸出装置120に送信するプログラムである。なお、実施の形態2では、遊技資格カードには、年齢の情報が記載されていないものとする。
【0076】
(実施の形態2にかかるホストコンピュータが格納するデータ)
つぎに、図9を用いて、実施の形態2にかかるホストコンピュータ130が格納するデータの一例について説明する。図9は、実施の形態2にかかるホストコンピュータ130が格納するデータの一例を示す説明図である。図9において、データ900は、カードIDと遊技者の属性とをそれぞれ対応付けられて、磁気ディスク505に格納されている。
【0077】
カードIDは、上述したように、遊技者が保有する遊技資格カードごとに付される識別情報である。属性は、18歳以上か否かを示した情報と、過去の不正行為の有無に関する情報とからなる。なお、不正行為は、たとえば、遊技機110または遊技媒体貸出装置120によって検出可能な不正であり、具体的には、台を叩いたり、磁石を用いたりする不正である。
【0078】
符号901に示すカードIDの遊技資格カードを保有する遊技者は、18歳以上であり、不正行為がない旨を示している。一方、符号902に示すカードIDの遊技資格カードを保有する遊技者は、18歳未満である旨を示している。また、符号903に示すカードIDの遊技資格カードを保有する遊技者は、過去に不正行為がある旨を示している。なお、不正行為の有無については、たとえば、過去の3年以内における不正行為の有無を記録するようにしてもよいし、不正行為の回数が所定回数以上ある場合に不正行為があるものとして記録するようにしてもよい。
【0079】
(実施の形態2にかかる遊技システムの機能的構成)
つぎに、図10を用いて、実施の形態2にかかる遊技システム1000の機能的構成について説明する。図10は、実施の形態2にかかる遊技システム1000の機能的構成を示すブロック図である。図10において、遊技システム1000は、複数の遊技機110と、複数の遊技媒体貸出装置120と、ホストコンピュータ130とを備えて構成される。
【0080】
遊技媒体貸出装置120は、読込部1001と、送信部1002と、受信部1003と、制御部1004とを備えて構成される。読込部1001は、遊技者が保有する遊技資格カードから、当該カードのカードIDを読み込む。読込部1001は、実施の形態1と同様に、図3に示したICカードリーダ406によって実現される。送信部1002は、読込部1001が読み込んだカードIDをホストコンピュータ130に送信する。受信部1003は、ホストコンピュータ130から遊技の可否に関する情報を受信する。送信部1002および受信部1003は、実施の形態1と同様に、図4に示した通信I/F408によって実現される。
【0081】
制御部1004は、受信部1003によって受信された遊技の可否に関する情報に応じて、遊技機を遊技可能または遊技不可能に制御する。制御部1004は、受信部1003によって遊技を可能にする旨の情報が受信された場合に、遊技を可能に制御する一方、受信部1003によって遊技を不可能にする旨の情報が受信された場合には、遊技を不可能に制御する。
【0082】
また、制御部1004は、遊技機110の検出部1011によって遊技者による遊技中の不正行為が検出された場合に、遊技機の使用を停止させる制御をおこなう。なお、検出部1011は、たとえば、振動検知センサを設けることにより、遊技者が台を叩くことによる不正を検出したり、磁気検知センサを設けることにより、磁石を用いたことによる不正を検出したりする。遊技機110の使用を停止させる制御は、上述した遊技を不可能にする制御と同様である。また、制御部1004は、検出部1011によって不正行為が検出された場合に、当該遊技者に不正行為があった旨の情報を送信部1002からホストコンピュータ130へ送信する。
【0083】
ホストコンピュータ130は、格納部1021と、受信部1022と、判定部1023と、送信部1024と、格納制御部1025とを備えて構成される。格納部1021は、図5に示した磁気ディスク505に相当し、遊技資格カードのカードIDと、当該カードIDに対応する遊技者の属性に関する情報とを格納する。また、格納部1021は、図9に示したデータ900を格納する。すなわち、格納部1021は、遊技者の属性に関する情報として遊技者の年齢の情報と、遊技者の不正行為の有無に関する情報とを、カードIDに対応付けて格納する。
【0084】
格納制御部1025は、遊技媒体貸出装置120から、受信部1022によって遊技者による遊技中の不正が検出された旨の情報が受信された際に、格納部1021に遊技者の属性として不正行為があった旨の情報を格納させる。
【0085】
受信部1022は、遊技媒体貸出装置120の送信部1002によって送信された遊技資格カードのカードIDを受信する。受信部1022は、図5に示した通信I/F513によって実現される。
【0086】
判定部1023は、受信部1022によって受信されたカードIDと、格納部1021に格納されている遊技者の属性とを用い、当該遊技者が所定の条件を満たす場合に、遊技可能と判定する。所定の条件は、18歳以上であり、かつ、不正行為がないことである。つまり、判定部1023は、遊技者が18歳以上であり、不正行為がないと判定した場合に、遊技可能と判定する。
【0087】
なお、所定の条件としては、年齢および不正行為の有無に限らず、遊技者のマナーなどを含めることも可能である。この場合、格納部1021に、たとえば、遊技店独自のルールを守らない遊技態度の悪い遊技者を記録しておき、判定部1023が、当該遊技者を、所定の条件を満たさないものとして判定すればよい。判定部1023は、図5に示したCPU501によって実現される。すなわち、CPU501が管理プログラムを実行することにより、判定部1023が実現される。
【0088】
送信部1024は、判定部1023によって判定された判定結果を遊技媒体貸出装置120へ送信する。送信部1024は、図5に示した通信I/F513によって実現される。
【0089】
(遊技システムによる遊技制御処理手順)
つぎに、図11を用いて、実施の形態2にかかる遊技システム1000による遊技制御処理手順の一例について説明する。図11は、実施の形態2にかかる遊技システム1000による遊技制御処理手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図11においては、遊技機110の発射部611は遊技不可能(発射不可能)な状態に制御されていることを前提とする。
【0090】
図11において、まず、遊技者からの提示により、遊技媒体貸出装置120のICカードリーダ406が遊技資格カードのカードIDを読み込んだか否かを判断する(ステップS1101)。カードIDを読み込むまで待機状態にあり(ステップS1101:Noのループ)、カードIDを読み込むと(ステップS1101:Yes)、CPU401が通信I/F408を制御して、読み込んだカードIDをホストコンピュータ130に送信する(ステップS1102)。
【0091】
一方、ホストコンピュータ130は、通信I/F513により、遊技媒体貸出装置120からカードIDを受信するまで待機状態にある(ステップS1103:Noのループ)。カードIDを受信すると(ステップS1103:Yes)、カードIDに対応する属性が所定の条件を満たすか否かを判断する(ステップS1104)。なお、所定の条件は、18歳以上であり、かつ、不正行為の履歴がないことである。ステップS1104において、所定の条件を満たすと判断した場合(ステップS1104:Yes)、遊技可能な旨の判定結果を遊技媒体貸出装置120へ送信し(ステップS1105)、一連の処理を終了する。
【0092】
ステップS1104において、所定の条件を満たさないと判断した場合(ステップS1104:No)、遊技不可能な旨の判定結果を遊技媒体貸出装置120へ送信し(ステップS1106)、一連の処理を終了する。
【0093】
遊技媒体貸出装置120は、判定結果を受信するまで待機状態にあり(ステップS1107:Noのループ)、判定結果を受信すると(ステップS1107:Yes)、遊技可能な旨の判定結果か否かを判断する(ステップS1108)。遊技可能な旨の判定結果であると判断すると(ステップS1108:Yes)、遊技機110の発射部611を遊技可能に制御する(ステップS1109)。
【0094】
このあと、遊技者による遊技がおこなわれる。そして、遊技を終えたか否かを判断する(ステップS1110)。遊技を終えるとは、たとえば、遊技資格カード投入口304から遊技資格カードが返却された場合などである。
【0095】
ステップS1110において、遊技を終えていないと判断した場合(ステップS1110:No)、ステップS1109に移行する。遊技を終えたと判断した場合(ステップS1110:Yes)、遊技機110の発射部611を遊技不可能に制御し(ステップS1111)、一連の処理を終了する。一方、ステップS1108において、遊技可能な旨の判定結果ではないと判断した場合(ステップS1108:No)、すなわち、遊技不可能な旨の判定結果であると判断した場合、遊技機110の発射部611を遊技不可能にする制御を保持し(ステップS1112)、一連の処理を終了する。
【0096】
上述した処理によれば、遊技資格カードに記録されるカードIDが予め登録されたものであり、かつ、遊技者の属性を加味した所定の条件を満たす場合に、遊技可能に制御するようにしたので、遊技者の個人情報を遊技店に開示することなく、カードIDに対応する属性のみに基づいて、遊技者の遊技を制限することができる。
【0097】
なお、上述した処理では、属性の情報として年齢の情報のみを用いる場合は、図9に示したデータ900を用いない構成とすることも可能である。すなわち、たとえば、クレジットカードなどのカードIDを用いて、ホストコンピュータ130がカード発行センタに照会することにより、年齢の確認をおこない、当該確認結果を遊技可能か否かの判定結果とすることも可能である。
【0098】
(遊技システムによる不正行為に関する情報の格納制御処理手順)
つぎに、図12を用いて、実施の形態2にかかる遊技システム1000による不正行為に関する情報の格納制御処理手順の一例について説明する。図12は、実施の形態2にかかる遊技システム1000による不正行為に関する情報の格納制御処理手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図12においては、遊技者の遊技が許可され、当該遊技者が遊技をおこなっていることを前提とする。
【0099】
図12において、遊技媒体貸出装置120は、遊技機110から不正行為を検出した旨の情報が入力されるまで待機状態にあり(ステップS1201:Noのループ)、当該情報が入力されると(ステップS1201:Yes)、遊技機110の使用を中止させる制御をおこなう(ステップS1202)。すなわち、遊技機110の発射部611を遊技不可能に制御する。そして、不正行為があった旨の情報をホストコンピュータ130に送信し(ステップS1203)、一連の処理を終了する。
【0100】
一方、ホストコンピュータ130は、不正行為があった旨の情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1204:Noのループ)、当該情報を受信すると(ステップS1204:Yes)、カードIDに対応する属性に不正行為があった旨の情報を格納し(ステップS1205)、一連の処理を終了する。この格納された情報は、以後の所定の条件を満たすか否かの判断に用いられる。
【0101】
上述した処理によれば、遊技中の不正行為が検出された場合に、遊技機の使用を停止させる制御をおこなうようにしたので、遊技を許可された場合であっても不正行為をおこなった場合には、即座に遊技をおこなわせないようにすることができる。
【0102】
また、属性に関する情報として遊技者の年齢の情報を格納し、カードIDに対応する遊技者が一定の年齢以上の場合に、遊技可能と判定するようにしたので、一定の年齢以上の遊技者に対してのみ遊技可能にすることができる。
【0103】
また、遊技中の不正が検出された旨の情報を受信した際に、属性として不正行為があった旨の情報を格納させるようにしたので、次回の遊技において、当該遊技者の遊技を遊技不可能に制御することができる。
【0104】
なお、実施の形態2において、過去に不正行為がある場合は、当該遊技資格カードを用いて遊技をおこなうことができないが、公的証明書のみを基に遊技資格カードが発行できてしまうと、当該遊技者が他の遊技資格カードを発行することにより遊技が可能になってしまう。そのため、実施の形態2においては、遊技資格カードを発行する際に、過去に不正行為などがあるか否かの審査を踏んだ上で、遊技資格カードを発行する。したがって、遊技資格カードの発行元は、遊技資格カードの発行に際し、いわゆるブラックリストとして、不正行為をおこなった遊技者の個人情報(氏名、生年月日、不正行為あり等の情報)を取得しておく必要がある。
【0105】
なお、上述した実施の形態1および2で説明した遊技機110に対する制御を、入場口においておこなうことも可能である。具体的には、ICカードリーダ406を入場口に設け、遊技者から提示される遊技資格カードを入場資格カードとして用いる。すなわち、遊技媒体貸出装置120が遊技機110に対しておこなう処理と同様の処理を、ドア制御装置が入場口のドアの開閉に対しておこなうことにより、入場者に対する入場制限をおこなうことが可能である。
【0106】
具体的には、自動ドアなどの入場口に、ICカードリーダ406を配置し、ICカードリーダ406が予め登録されている遊技資格カードを読み込んだ際に、または、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には当該年齢が所定の年齢以上であることを判断した際に、自動ドアを開放させる。また、管理装置(ホストコンピュータ130)にて遊技者の属性を格納している場合には、当該遊技者が所定の条件を満たすと判定した際に、自動ドアを開放させる。
【0107】
このように入場制限をおこなうようにすれば、遊技が認められていない人を遊技場内に入場させないようにすることができ、当該入場者に遊技をおこなわせないようにすることができる。
【0108】
以上説明したように、本実施の形態にかかる遊技制御装置、管理装置、遊技制御方法、管理方法、遊技制御プログラム、管理プログラム、および記録媒体によれば、遊技者が所有する記録媒体を用いて、遊技を許可するようにしたので、店員への負担や、遊技者への不快感を与えることなく、所定の条件を満たす特定の遊技者に対してのみ遊技をおこなわせることができる。
【0109】
なお、本実施の形態で説明した遊技制御方法および管理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0110】
以上のように、本発明にかかる遊技制御装置、管理装置、遊技制御方法、管理方法、遊技制御プログラム、管理プログラム、および記録媒体は、パチンコ遊技機、スロット遊技機、その他各種遊技機に有用であり、特に、遊技機に対する遊技制限をおこなうようにしたパチンコホールやゲームセンタ(プレイランド)での設置、使用に適している。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】実施の形態1にかかる遊技システムのシステム構成図である。
【図2】実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置が格納するデータの一例を示す説明図である。
【図3】遊技媒体貸出装置の一例を示す外観図である。
【図4】遊技媒体貸出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図5】ホストコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1にかかる遊技機および遊技媒体貸出装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置による遊技制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1にかかる遊技媒体貸出装置による他の遊技制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2にかかるホストコンピュータが格納するデータの一例を示す説明図である。
【図10】実施の形態2にかかる遊技システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図11】実施の形態2にかかる遊技システムによる遊技制御処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【図12】実施の形態2にかかる遊技システムによる不正行為に関する情報の格納制御処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0112】
100 遊技システム
110 遊技機
120 遊技媒体貸出装置
130 ホストコンピュータ
601 登録部
602 読込部
603 制御部
611 発射部
1000 遊技システム
1001 読込部
1002 送信部
1003 受信部
1004 制御部
1011 検出部
1021 格納部
1022 受信部
1023 判定部
1024 送信部
1025 格納制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者が保有するとともに、遊技者個人を識別するための識別情報を記録する記録媒体から、前記識別情報を読み込む読込手段と、
前記読込手段によって読み込まれた前記識別情報が予め登録されている識別情報である場合に、遊技機を遊技可能に制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技制御装置。
【請求項2】
前記記録媒体は、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行されたカード型の記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の遊技制御装置。
【請求項3】
前記記録媒体は、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、各遊技場にて作成される会員カードであることを特徴とする請求項1に記載の遊技制御装置。
【請求項4】
前記記録媒体は、非接触型ICカードからなる記録媒体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の遊技制御装置。
【請求項5】
前記記録媒体には、遊技者の年齢の情報が記録され、
前記読込手段は、前記記録媒体から前記年齢の情報を読み込み、
前記制御手段は、前記読込手段によって読み込まれた前記年齢の情報が所定の年齢以上の場合に、遊技機を遊技可能に制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の遊技制御装置。
【請求項6】
遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者が保有するとともに、遊技者を特定するための識別情報を記録する記録媒体から、前記識別情報を読み込む読込手段と、
前記読込手段によって読み込まれた前記識別情報を、自身を管理する管理装置に送信する送信手段と、
前記送信手段による送信を受けて、前記管理装置から遊技の可否に関する情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された遊技の可否に関する情報に応じて、遊技機を遊技可能に制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技制御装置。
【請求項7】
前記制御手段は、遊技者による遊技中の不正行為が検出された場合に、遊技機の使用を停止させる制御をおこなうことを特徴とする請求項6に記載の遊技制御装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記不正行為が検出された場合に、当該遊技者に不正行為があった旨の情報を前記送信手段に送信させることを特徴とする請求項7に記載の遊技制御装置。
【請求項9】
遊技機を制御する遊技制御装置の管理をおこなう管理装置であって、
遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者を特定するための識別情報と、当該識別情報に対応する遊技者の属性に関する情報とを格納する格納手段と、
前記遊技制御装置によって読み込まれた前記識別情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記識別情報と、前記格納手段に格納されている前記属性とを用い、当該遊技者が所定の条件を満たす場合に、遊技可能と判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された判定結果を前記遊技制御装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項10】
前記格納手段は、前記属性に関する情報として遊技者の年齢の情報を格納し、
前記判定手段は、前記遊技者が一定の年齢以上の場合に、遊技可能と判定することを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項11】
前記遊技制御装置から、遊技者による遊技中の不正が検出された旨の情報を受信した際に、前記格納手段に前記属性として不正行為があった旨の情報を格納させる格納制御手段をさらに備え、
前記格納手段は、前記属性に関する情報として遊技者の不正行為の有無に関する情報を格納することを特徴とする請求項9に記載の管理装置。
【請求項12】
遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者が保有するとともに、遊技者個人を識別するための識別情報を記録する記録媒体から、前記識別情報を読み込む読込工程と、
前記読込工程にて読み込まれた前記識別情報が予め登録されている識別情報である場合に、遊技機を遊技可能に制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする遊技制御方法。
【請求項13】
遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者が保有するとともに、遊技者を特定するための識別情報を記録する記録媒体から、前記識別情報を読み込む読込工程と、
前記読込工程にて読み込まれた情報を、自身を管理する管理装置に送信する送信工程と、
前記送信工程による送信を受けて、前記管理装置から遊技の可否に関する情報を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された遊技の可否に関する情報に応じて、遊技機を遊技可能に制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする遊技制御方法。
【請求項14】
遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、遊技者を特定するための識別情報と、当該識別情報に対応する遊技者の属性に関する情報とを格納する格納部を備えた管理装置の管理方法であって、
遊技機を制御する遊技制御装置によって読み込まれた、前記識別情報を受信する受信工程と、
前記受信工程にて受信された前記識別情報と、前記格納部に格納されている前記属性とを用い、当該遊技者が所定の条件を満たす場合に、遊技可能と判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された判定結果を前記遊技制御装置へ送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする管理方法。
【請求項15】
請求項12または13に記載の遊技制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする遊技制御プログラム。
【請求項16】
請求項14に記載の管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする管理プログラム。
【請求項17】
請求項15または16に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−233189(P2009−233189A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84869(P2008−84869)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】