遊技機操作装置
【課題】コストアップを抑制しながら、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせや数などの変更に対して、速やかに容易に応じられる遊技機操作装置を提供する。
【解決手段】センサ本体側ケース部16の凹部164には、スリット161a、162a、161b、162b、161c、162cが形成されている。センサユニット部17には、これらスリットの光軸に対応する光源及び光検出器の内、検知すべき方向への前記操作レバーの揺動操作に伴った、光軸の遮光の検出に必要な光源及び光検出器が取付け保持されている。必ずしも、全てのスリットが用いられるものではない。検知すべき操作レバーの揺動操作の揺動方向の変更は、センサユニット部17の取り替えによって対応可能とされる。
【解決手段】センサ本体側ケース部16の凹部164には、スリット161a、162a、161b、162b、161c、162cが形成されている。センサユニット部17には、これらスリットの光軸に対応する光源及び光検出器の内、検知すべき方向への前記操作レバーの揺動操作に伴った、光軸の遮光の検出に必要な光源及び光検出器が取付け保持されている。必ずしも、全てのスリットが用いられるものではない。検知すべき操作レバーの揺動操作の揺動方向の変更は、センサユニット部17の取り替えによって対応可能とされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に揺動可能に設けられ揺動操作により該遊技機を操作するための操作レバー把持部と、該操作レバー把持部を常時は揺動状態でない中立状態となるように付勢する弾性部材と、を備える遊技機操作装置に係り、特に、コストアップを抑制しながら、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせや数などの変更に対して、速やかに容易に応じられる遊技機操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば図1に示すようなスロットマシン等の遊技機50においては、外周面に図柄が描かれたリール51a〜51cと、コインを賭ける割合や図柄の組合わせを決定するベットボタン53と、遊技を開始させるスタートレバー55と、各々のリールを停止させる停止ボタン57a〜57cと、これらを収納する筐体60等を備えた構造を有している。
【0003】
一般的にスタートレバー55は、ばねの復元力によって水平位置に保持されており、操作時には後端が上下もしくは上下左右斜め、又は前後のいずれかの方向に移動することにより、遮光されていた光センサの発光素子によって発せられた光が、光センサの受光素子によって受光される、もしくはこの逆の作用によって、遊技の開始を検知させる検知信号が生成される。
【0004】
例えば、本発明者が先に提案した特許文献1に例示されるスタートレバー55によれば、スタートレバー55は上下左右斜めいずれの方向にも傾動操作可能に支持され、スタートレバー55が中立位置(水平位置)の状態においては、スタートレバー55の把持部とは逆のレバー軸の端部に設けられている遮光部(軸部)が、第一操作状態検出手段及び第二操作状態検出手段が遮光状態となるように設けてある。第一操作状態検出手段及び第二操作状態検出手段は、直交するように配置してあり、スタートレバー55の把持部を上下左右斜めのいずれかの方向に傾動操作すると、第一操作状態検出手段もしくは第二操作状態検出手段の少なくとも一方が遮光状態を解除され、これによってスタートレバー55の傾動操作が検出される。
【0005】
この特許文献1に例示されるスタートレバー55では、上下左右斜めと複数の方向に傾動操作可能に構成されているが、いずれの方向に傾動操作したとしても、遊技機の遊技開始を指示する機能しか持っていなかった。
【0006】
これに対して、特許文献2に例示されるスタートレバー55は、上下左右斜めいずれの方向にも傾動操作可能に支持され、スタートレバー55の把持部とは逆のレバー軸の端部に円盤状に形成された被検出部が設けられている。操作状態検出手段は上下左右4箇所に設けてあり、スタートレバー55の把持部を上下左右斜めのいずれかの方向に傾動操作することにより、少なくともいずれか1箇所の操作状態検出手段の光軸を円盤状に形成された被検出部が遮光することにより、スタートレバー55の傾動操作が検出される。
【0007】
従って、特許文献2に例示されるスタートレバー55では、遊技機の遊技開始を指示する機能に加え、上下左右4箇所に設けられた操作状態検出手段のそれぞれに、例えば演出選択といった遊技価値付与機能を設けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−246942号公報(図10)
【特許文献2】特開2005−198730号公報(図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、従来、遊技機の遊技開始を指示する機能のみ必要な場合には、例えば特許文献1の遊技機操作装置、あるいは、スタートレバー55の傾動操作の方向に応じて遊技価値付与機能を設ける場合には、例えば特許文献2の遊技機操作装置というように、スタートレバー55の揺動操作により指示すべき数が異なると、遊技機操作装置を使い分ける必要がある。
【0010】
あるいは、指示すべき数が多い遊技機操作装置を流用することも考えられる。
【0011】
しかしながら、例えば、上下左右斜めいずれの方向に傾動操作しても遊技開始する場合、特許文献2に例示されるスタートレバー55の構成では、上下左右4箇所の操作状態検出手段が必要である。従って、特許文献1に例示されるスタートレバー55より、操作状態検出手段が2箇所多く必要となり、コストアップとなってしまう。
【0012】
又、特許文献2の場合、把持部とは逆のレバー軸の端部に被検出部が円盤状に形成されている。このため、特許文献1に例示されるスタートレバー55のように軸部で遮光している場合に比べ、操作状態検出手段収容部の胴回りの径が大きくなり、スタートレバー55の取り付けがし難くなってしまうという問題点があった。
【0013】
本発明は、前記従来の問題点を解決するためのもので、コストアップを抑制しながら、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせなどの変更に対して、速やかに容易に応じられる、調整が簡単な遊技機操作装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、遊技機に揺動可能に設けられ揺動操作により該遊技機を操作するための操作レバー把持部と、該操作レバー把持部を常時は揺動状態でない中立状態となるように付勢する弾性部材と、を備える遊技機操作装置において、揺動操作によって前記操作レバー把持部と一体動作する光遮断部位と、対向配置させる光源及び光検出器間の光路に形成され、特定方向への前記揺動動作に応じて前記光遮断部位により生じる遮光又はその解除をさせる光軸であって、互いに異なる複数の光軸を形成するための、複数のスリットが形成されたセンサ本体側ケース部と、これら光源及び光検出器が取付け保持され、前記センサ本体側ケース部に対して組付け自在であって、組付け時には、いずれの光源も、該当するスリットにより光軸を形成する位置に定められ、いずれの光検出器も、該当するスリットによる光軸の遮光の有無を検出する位置に定められ、未組付け時には、これら光源及び光検出器を保持したまま取り外し可能なセンサユニット部と、を備え、これら光源及び光検出器の内、検知すべき方向への前記操作レバーの揺動操作に伴った、光軸の遮光の検出に必要な光源及び光検出器が、少なくとも前記センサユニット部に取付け保持され、検知すべき前記操作レバー把持部の揺動操作の揺動方向やその組み合わせの変更には、異なる前記センサユニット部の取り替えによって対応可能とすることにより、前記課題を解決したものである。
【0015】
ここで、前記光遮断部位の動作の少なくとも1つの特定方向に対して平行に、該光遮断部位の幅と略同じ間隔で、前記光軸が等間隔となるように構成することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、センサユニット部は、センサ本体側ケース部に組付け自在になっており、更に、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせ又数に応じて光源及び光検出器が取付け保持された、異なるセンサユニット部を用意することも可能である。従って、必要な機能に応じて、必要な数の光源及び光検出器を配置することができ、且つどの配置パターンにおいてもセンサユニット部は同一形状で構成でき、異なる該センサユニット部の交換で対応することもできる。
【0017】
又、光遮断部位の動作の少なくとも1つの特定方向に平行に、該光遮断部位の幅と略同じ間隔で、前記光軸が等間隔となるように構成すると、センサユニット部内部における光源及び光検出器の配置によって、操作レバーの揺動操作の様々な状態の検知に応じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来からのスロットマシン等の遊技機全体の斜視図
【図2】本発明の一実施形態を示すスタートレバーの外観を示す斜視図
【図3】上記スタートレバーの垂直断面図
【図4】前記スタートレバーの分解図
【図5】前記スタートレバーにおける操作状態検出手段収容部の分解図
【図6】前記実施形態における、第1のセンサ基板を用いた1光軸のセンサユニット部の斜視図
【図7】上記1光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図8】前記実施形態における、第2のセンサ基板を用いた平行2光軸のセンサユニット部の斜視図
【図9】上記平行2光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図10】前記実施形態における、第3のセンサ基板を用いた直交2光軸のセンサユニット部の斜視図
【図11】上記直交2光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図12】前記実施形態における、第4のセンサ基板を用いた3光軸のセンサユニット部の斜視図
【図13】上記3光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図14】前記実施形態における、第5のセンサ基板を用いた4光軸のセンサユニット部の斜視図
【図15】上記4光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図16】前記実施形態においてレバー部を下側に押圧傾動操作をした場合のスタートレバーの外観を示す斜視図
【図17】前記実施形態においてレバー部を下側に押圧傾動操作をした場合のスタートレバーの垂直断面図
【図18】前記実施形態において第3のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの縦断面図
【図19】前記実施形態において第3のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの平面概念図
【図20】前記実施形態において第5のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの縦断面図
【図21】前記実施形態において第5のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの平面概念図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態を示すスタートレバー55の外観を示す斜視図である。図3及び図4は、それぞれ、このスタートレバー55の垂直断面図及び分解図である。更に、図5は、このスタートレバー55における操作状態検出手段収容部の分解図である。なお、図2及び図3では、レバー軸3は中立位置にある。
【0021】
本実施形態のスタートレバー55は、前述の図1に示したスロットマシン等の遊技機50などに利用可能であり、図2などに示す、レバーベース8に形成されたねじ部81、及び該ねじ部81に締結されるナット(図示なし)によって、遊技機50などの前面に取付けられる。遊技者は、レバー部1を任意方向に傾動操作する。
【0022】
レバーベース8の後端部には、スペーサケース12が配されており、図4に示す、レバーベース8後端部に設けられたねじ部82と、スペーサケース12のねじ部121とで結合される。更に、操作状態検出手段収容部13は、コネクタカバー14と共締めされるようにねじ15によってスペーサケース12に固定される。
【0023】
この操作状態検出手段収容部13は、図5に示すように、フォトセンサ171〜174を保護するセンサケース16と、基板175上にフォトセンサ171〜174を配置したセンサ基板17と、後方の蓋の役割をするエンドキャップ18で構成される。なお、フォトセンサ171及び172、フォトセンサ173及び174は、互いに対向して設けられ、該対向配置において、一方が光源で他方が光検出器となる。
【0024】
この操作状態検出手段収容部13において、まず、センサケース16の中央部には、レバー部1が傾動操作された際に動作するレバー軸3の先端部になる遮光部31が、該センサケース16の内壁と干渉しない、十分な空間を持った凹部164が形成されている。又、この凹部164の4方の内壁にはセンサケース16内部に収容されたフォトセンサ171〜174からの光軸が通るためのスリット161、162が各3箇所ずつ(後述のX軸の161a、161b、161c、及びY軸の162a、162b、162c)形成されている。更に、センサケース16の4隅には、ねじ15が通るための貫通穴163(図5)が形成されている。
【0025】
ここで、上記のX軸及びY軸とは、後述の図7、図9、図11、図13、図15、図19、図21の平面概念図における横軸及び縦軸である。
【0026】
センサケース16の外周は、レバーベース8に形成されたねじ部81に締結されるナット(図示なし)の内径よりも小さく構成されている。従って、該締結によって、スタートレバー55を遊技機50などに取付ける際には、このレバーベース8に一体となったセンサケース16を、該ねじ部81を締結する孔から差し込むことができる。
【0027】
センサ基板17は、基板175上にフォトセンサ171〜174が搭載されており、基板175裏面にはコネクタ176が搭載されている。このとき、フォトセンサ171がX軸発光素子、フォトセンサ172がX軸受光素子、フォトセンサ173がY軸発光素子、フォトセンサ174がY軸受光素子であり、X軸はフォトセンサ171とフォトセンサ172、Y軸はフォトセンサ173とフォトセンサ174のそれぞれが一組で1光軸を構成している。
【0028】
エンドキャップ18にはコネクタ176が通る貫通穴181が設けてあり、又、エンドキャップ18の外周部には、センサケース16に外周側壁に設けられた係合穴163に係合する爪部182が形成されている。
【0029】
ここで、上記のセンサケース16は、本発明のセンサ本体側ケース部に相当する。又、センサケース16に対して取り外し可能なセンサ基板17は、本発明のセンサユニット部に相当する。レバーばね5は弾性部材に、レバー軸3の先端の遮光部31は光遮断部位に相当する。
【0030】
次に、主に図3及び図4により、スタートレバー55の構造について説明する。
【0031】
このスタートレバー55は、把持球2とレバー軸3が一体形成されたレバー部1と、常時にはレバー部1を中立状態となるように付勢するレバーばね5を内蔵し、且つ傾動方向の押圧操作もしくは軸心方向に押し込み操作可能にレバー部1を支持するレバーベース8と、内部にフォトセンサ171〜174を収容可能な操作状態検出手段収容部13及び操作状態検出手段収容部13を保持するスペーサケース12、操作状態検出手段収容部13の後面に配置されたコネクタ176を保護するコネクタカバー14によって概ね構成されている。
【0032】
レバーベース8の内部は、内空領域83及び内空領域84が貫通孔85で繋がっており、その内部を把持球2とレバー軸3が一体形成されたレバー部1が貫通して配置される。レバーベース8の内空領域83には、レバー部1を常時に中立状態となるように付勢するレバーばね5を内蔵しており、レバーばね5はレバーストッパ4及びスラストコマ6に挟まれるように配されている。その他、内空領域83の底面にはスラストコマ保護座金7が配されている。レバーベース8の内空領域84には、内接するようにスリーブ9が配置されている。スリーブ9の後面にはスリーブ保護座金10が配され、その後ろにEリング11がレバー部1に嵌合している。Eリング11及びスリーブ保護座金10、スリーブ9がばね5の付勢力に抗してレバー部1が前端部方向に抜けるのを防いでいる。レバー部1の後端部にはフォトセンサ171〜174の光軸を遮光する遮光部31が形成されている。
【0033】
レバーベース8の後端部には、スペーサケース12が配されており、レバーベース8後端部に設けられたねじ部82と、スペーサケース12のねじ部121とで結合される。スペーサケース12の後面には、レバー部1が傾動操作された際に遮光部31が干渉しない十分な空間を持った貫通穴122が形成されている。貫通穴122の後面縁にはボス123が形成されており、操作状態検出手段収容部13に形成された凹部164に嵌り込むことにより、操作状態検出手段収容部13に位置決めされる。更に、操作状態検出手段収容部13は、コネクタカバー14と共締めされるようにねじ15によってスペーサケース12に固定される。
【0034】
続いて、図6〜図15により、本実施形態のセンサ基板17のフォトセンサ171〜174の配置パターンについて説明する。
【0035】
まず、図6及び図7は、本実施形態における1光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図8及び図9は、平行2光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図10及び図11は、直交2光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図12及び図13は、3光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図14及び図15は、4光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。
【0036】
図16は、前述のレバー軸が中立位置の図2に対応させた、レバー部を下側に押圧傾動操作をした場合の、実施形態のスタートレバー55の外観を示す斜視図である。図17は、前述のレバー軸が中立位置の図3に対応させた、レバー部を下側に押圧傾動操作をした場合の、このスタートレバー55の垂直断面図である。
【0037】
ここで、図2、図3、図5、図16、及び図17において、センサ基板17は、一例として、図14及び図15に示される4光軸の配置パターンのものである。
【0038】
又、図7、図9、図11、図13、図15において、図中横方向の光軸をX軸方向のものと称し、センサケース16の内側の凹部164の4方の内壁に各3箇所ずつ形成された光軸が通るためのスリット(X軸方向は161a、161b、161c)に対応させて、図中上から順にLxa〜Lxcとする。縦方向の光軸をY軸方向のものと称し、凹部164の4方の各内壁に3箇所ずつ形成された光軸が通るためのスリット(Y軸方向は162a、162b、162c)に対応させて、図中左から順にLya〜Lycとする。
【0039】
まず、図6及び図7に例示される第1のセンサ基板17Aの配置パターンでは、X軸に1光軸(フォトセンサ171b−172bによる)を配置している。フォトセンサ171bから発光された光は、スリット161bを通り172bで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下にしか傾動しないスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能しか持たない。
【0040】
次に、図8及び図9に例示される第2のセンサ基板17Bの配置パターンでは、X軸に2光軸(フォトセンサ171a−172a、フォトセンサ171c−172cによる)を配置している。フォトセンサ171aから発光された光はスリット161aを通りフォトセンサ172aで受光され、フォトセンサ171cから発光された光はスリット161cを通り172cで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下にしか傾動しないスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能の他に上下の画面スクロールや画面選択、BETの増減などの機能を付加できる。
【0041】
続いて、図10及び図11に例示される第3のセンサ基板17Cの配置パターンでは、X軸に1光軸(フォトセンサ171b−172bによる)、Y軸に1光軸(フォトセンサ173b−174bによる)を配置している。フォトセンサ171bから発光された光はスリット161bを通りフォトセンサ172bで受光され、フォトセンサ173bから発光された光はスリット162bを通りフォトセンサ174bで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下左右斜めのいずれの方向にも傾動するスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能しかもたない。
【0042】
更に、図12及び図13に例示される第4のセンサ基板17Dの配置パターンでは、X軸に1光軸(フォトセンサ171b−172bによる)、Y軸に2光軸(フォトセンサ173a−174a、フォトセンサ173c−174cによる)を配置している。フォトセンサ171bから発光された光はスリット161bを通りフォトセンサ172bで受光され、フォトセンサ173aから発光された光はスリット162aを通りフォトセンサ174aで受光され、フォトセンサ173cから発光された光はスリット162cを通りフォトセンサ174cで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下左右斜めのいずれの方向にも傾動するスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能の他に左右の画面スクロールや画面選択、BETの増減、左右方向に動作が必要なミニゲーム(例えばインベーダーゲームやブロック崩しなど)のコントローラー(ジョイスティック)などの機能を付加できる。
【0043】
次に、図14及び図15に例示される第5のセンサ基板17Eの配置パターンでは、X軸に2光軸(フォトセンサ171a−172a、フォトセンサ171c−172cによる)、Y軸に2光軸(フォトセンサ173a−174a、フォトセンサ173c−174cによる)を配置している。フォトセンサ171aから発光された光はスリット161aを通りフォトセンサ172aで受光され、フォトセンサ171cから発光された光はスリット161cを通りフォトセンサ172cで受光され、フォトセンサ173aから発光された光はスリット162aを通りフォトセンサ174aで受光され、フォトセンサ173cから発光された光はスリット162cを通りフォトセンサ174cで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下左右斜めのいずれの方向にも傾動するスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能の他に、上下左右斜めの画面スクロールや画面選択、BETの増減、上下左右斜め方向に動作が必要なミニゲーム(例えば格闘ゲームなど)のコントローラー(ジョイスティック)などの機能を付加できる。
【0044】
以下、本実施形態の作用について説明する。
【0045】
以上の構成において、レバー部1がいずれかの方向に傾動操作されると、内空領域84に内接するスリーブ9のR形状部91が、該内空領域84に対して点接触状態となってレバー部1が傾動する。又、スラストコマ6では、底面外周部61が支点となって、レバー軸3に沿ってレバーばね5を押し縮める方向に摺動する。この結果、レバーストッパ4及びスラストコマ6に挟まれるように配されたレバーばね5は、レバー部1を中立状態へ復帰させる付勢力を蓄える。
【0046】
このとき、レバーストッパ4はレバー部1の傾動角度を規制する。更に、レバー部1は軸心方向に押し込み操作も可能で、レバーストッパ4後端面とスラストコマ6前端面が当節する位置までレバー部1を軸心方向に押し込み操作することが可能である。
【0047】
例えば図16に例示される構成によれば、レバー部1が下方向に傾動操作された場合、レバー部1はスリーブ9のR形状部91を支点として傾動し、把持球2とは多端側の遮光部31は上向きに旋回し、スリット161による光軸Lxa(フォトセンサ171a−172aに対応)を遮光することによって、レバー部1が下方向に傾動したことが検出される。
【0048】
図6及び図7に例示される第1のセンサ基板17Aの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxb(フォトセンサ171b−172bに対応)は遮光部31によって遮光状態にある。上もしくは下方向に傾動操作されると、フォトセンサ171b−172bは受光状態となり、上もしくは下方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上下のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、上下のどちらかに傾動操作されたことがわかる。
【0049】
図8及び図9に例示される第2のセンサ基板17Bの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxa(フォトセンサ171a−172aに対応)及び光軸Lxc(フォトセンサ171c−172cに対応)は受光状態である。上方向に傾動操作されると、光軸Lxcは遮光部31によって遮光状態となり、上方向に傾動操作されたことを検出する。又、下方向に傾動操作されると、光軸Lxaは遮光部31によって遮光状態となり、下方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上方に傾動操作されたのか、下方向に傾動操作されたのか判別できる。
【0050】
図10及び図11に例示される第3のセンサ基板17Cの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxb(フォトセンサ171b−172bに対応)及び光軸Lyb(フォトセンサ173b−174bに対応)は遮光部31によって遮光状態にある。上もしくは下方向に傾動操作されると、フォトセンサ171b−172bは受光状態となり、上もしくは下方向に傾動操作されたことを検出する。又、右もしくは左方向に傾動操作されると、フォトセンサ173b−174bは受光状態となり、右もしくは左方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上下のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、上下のどちらかに傾動操作されたこと、及び、左右のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、左右のどちらかに傾動操作されたことがわかる。
【0051】
図12及び図13に例示される第4のセンサ基板17Dの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxb(フォトセンサ171b−172bに対応)は遮光状態にあり、光軸Lya(フォトセンサ173a−174aに対応)及び光軸Lyc(フォトセンサ173c−174cに対応)は受光状態である。上もしくは下方向に傾動操作されると、光軸Lxbは受光状態となり、上もしくは下方向に傾動操作されたことを検出する。又、左方向に傾動操作されると、光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左方向に傾動操作されたことを検出する。更に、右方向に傾動操作されると、光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上下のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、上下のどちらかに傾動操作されたこと、及び、左方向に傾動操作されたのか、右方向に傾動操作されたのか判別できる。
【0052】
図14及び図15に例示される第5のセンサ基板17Eの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxa(フォトセンサ171a−172aに対応)及び光軸Lxc(フォトセンサ171c−172cに対応)、光軸Lya(フォトセンサ173a−174aに対応)及び光軸Lyc(フォトセンサ173c−174cに対応)は遮光させず、フォトセンサで受光可能な状態である。上方向に傾動操作されると、光軸Lxcは遮光部31によって遮光状態となり、上方向に傾動操作されたことを検出する。下方向に傾動操作されると、光軸Lxaは遮光部31によって遮光状態となり、下方向に傾動操作されたことを検出する。左方向に傾動操作されると、光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左方向に傾動操作されたことを検出する。右方向に傾動操作されると、光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右方向に傾動操作されたことを検出する。
【0053】
このセンサ基板17Eでは、更に、左斜め上方向に傾動操作されると、光軸Lxc及び光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左斜め上方向に傾動操作されたことを検出する。右斜め上方向に傾動操作されると、光軸Lxc及び光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右斜め上方向に傾動操作されたことを検出する。左斜め下方向に傾動操作されると、光軸Lxa及び光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左斜め下方向に傾動操作されたことを検出する。右斜め下方向に傾動操作されると、光軸Lxa及び光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右斜め下方向に傾動操作されたことを検出する。
【0054】
上述のようにこのセンサ基板17Eでは、上方向に傾動操作されたのか、下方向に傾動操作されたのか、左方向に傾動操作されたのか、右方向に傾動操作されたのか、更には、左斜め上方向に傾動操作されたのか、右斜め上方向に傾動操作されたのか、左斜め下方向に傾動操作されたのか、右斜め下方向に傾動操作されたのか判別できる。
【0055】
図18及び図19は、第3のセンサ基板17Cを用いた場合における、スタートレバー55の縦断面図及び平面概念図である。図20及び図21は、第5のセンサ基板17Eを用いた場合における、スタートレバー55の縦断面図及び平面概念図である。
【0056】
ここで、センサケース16の凹部164の内部の4方の内壁に形成された、全てのスリットによって形成されるいずれの光軸の太さも細く、無視できるものとする。本実施形態のセンサ基板17A〜17Eでは、レバー軸3の揺動に伴って動作する、この先端部の遮光部31の動作面における太さ、又これらスリットの各内壁における形成間隔は、例えば図19(センサ基板17C)及び図20(センサ基板17E)に図示されるように、いずれも互いに略等しくされている。
【0057】
このため、図19において、遮光部31が中立状態から光軸Lxbの遮光が解除されるまで、図19中の矢印だけ動作する距離と、図21において、遮光部31が中立状態から光軸Lxaを遮光するまで、図21中の矢印だけ動作する距離とを略等しくすることができ、検知するレバー軸の傾動角度を略等しくすることができる。
【0058】
つまり、スタートレバー55において、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせ又数に対して、フォトセンサの異なる配置パターン、異なるセンサ基板17A〜17Eでも対応することができる。但し、備えるフォトセンサの選択やオン・オフの入れ替えで適宜対応する必要がある。
【0059】
又、スタートレバー55を操作する遊技者から見た場合、このように揺動動作の検知を、フォトセンサの異なる配置パターンで対応した場合にも、ほぼ同一の操作タイミングで傾動操作が検知され、従って、配置パターンの違いによる操作タイミングの違和感がない。
【0060】
例えば、第1のセンサ基板17A(図6及び図7)によるスタートレバー55の揺動動作有りの検知は、第2のセンサ基板17B(図8及び図9)において、光軸Lxaの遮光検出、及び光軸Lxcの遮光検出の論理和によっても行なうことができる。この際、センサ基板17A及びセンサ基板17Bでは、揺動動作有りの検知の傾動角度を略等しくすることができる。
【0061】
なお、スリットによって形成される光軸の太さが、無視できない太さw1であったとする。又、凹部164の4方の各内壁におけるスリットの配列形成の間隔をw2とする。又、該配列方向の、レバー軸3の先端部の遮光部31の太さをw3とする。この場合、w3が(w2−(w1/2))に略等しくなるようにすれば、上述のようなフォトセンサの異なる配置パターン、異なるセンサ基板17A〜17Eによる対応が可能になる。
【0062】
なお、以上に説明した実施形態では、互いに平行な光軸間では、光軸の両端において同じ側に光源、他方側に光検出器が配列している。しかしながら、光源及び光検出器の大きさが異なる場合、大きい方が配列された側は、設置スペースを多く要するようになる。これに対して、光軸の両端において一方の側には光源及び光検出器を交互に、他方の側には光検出器及び光源を交互に配列することで、光源及び光検出器の大きさが異なる場合にも、効率よく光源及び光検出器を配置することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…レバー部
2…把持球
3…レバー軸
31…遮光部
5…レバーばね
8…レバーベース
12…スペーサケース
13…操作状態検出手段収容部
14…コネクタカバー
15…ねじ
16…センサケース
161、162、161a、162a、161b、162b、161c、162c…スリット
171〜174、171a〜174a、171b〜174b、171c〜174c…フォトセンサ
17…センサ基板
50…遊技機
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に揺動可能に設けられ揺動操作により該遊技機を操作するための操作レバー把持部と、該操作レバー把持部を常時は揺動状態でない中立状態となるように付勢する弾性部材と、を備える遊技機操作装置に係り、特に、コストアップを抑制しながら、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせや数などの変更に対して、速やかに容易に応じられる遊技機操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば図1に示すようなスロットマシン等の遊技機50においては、外周面に図柄が描かれたリール51a〜51cと、コインを賭ける割合や図柄の組合わせを決定するベットボタン53と、遊技を開始させるスタートレバー55と、各々のリールを停止させる停止ボタン57a〜57cと、これらを収納する筐体60等を備えた構造を有している。
【0003】
一般的にスタートレバー55は、ばねの復元力によって水平位置に保持されており、操作時には後端が上下もしくは上下左右斜め、又は前後のいずれかの方向に移動することにより、遮光されていた光センサの発光素子によって発せられた光が、光センサの受光素子によって受光される、もしくはこの逆の作用によって、遊技の開始を検知させる検知信号が生成される。
【0004】
例えば、本発明者が先に提案した特許文献1に例示されるスタートレバー55によれば、スタートレバー55は上下左右斜めいずれの方向にも傾動操作可能に支持され、スタートレバー55が中立位置(水平位置)の状態においては、スタートレバー55の把持部とは逆のレバー軸の端部に設けられている遮光部(軸部)が、第一操作状態検出手段及び第二操作状態検出手段が遮光状態となるように設けてある。第一操作状態検出手段及び第二操作状態検出手段は、直交するように配置してあり、スタートレバー55の把持部を上下左右斜めのいずれかの方向に傾動操作すると、第一操作状態検出手段もしくは第二操作状態検出手段の少なくとも一方が遮光状態を解除され、これによってスタートレバー55の傾動操作が検出される。
【0005】
この特許文献1に例示されるスタートレバー55では、上下左右斜めと複数の方向に傾動操作可能に構成されているが、いずれの方向に傾動操作したとしても、遊技機の遊技開始を指示する機能しか持っていなかった。
【0006】
これに対して、特許文献2に例示されるスタートレバー55は、上下左右斜めいずれの方向にも傾動操作可能に支持され、スタートレバー55の把持部とは逆のレバー軸の端部に円盤状に形成された被検出部が設けられている。操作状態検出手段は上下左右4箇所に設けてあり、スタートレバー55の把持部を上下左右斜めのいずれかの方向に傾動操作することにより、少なくともいずれか1箇所の操作状態検出手段の光軸を円盤状に形成された被検出部が遮光することにより、スタートレバー55の傾動操作が検出される。
【0007】
従って、特許文献2に例示されるスタートレバー55では、遊技機の遊技開始を指示する機能に加え、上下左右4箇所に設けられた操作状態検出手段のそれぞれに、例えば演出選択といった遊技価値付与機能を設けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−246942号公報(図10)
【特許文献2】特開2005−198730号公報(図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、従来、遊技機の遊技開始を指示する機能のみ必要な場合には、例えば特許文献1の遊技機操作装置、あるいは、スタートレバー55の傾動操作の方向に応じて遊技価値付与機能を設ける場合には、例えば特許文献2の遊技機操作装置というように、スタートレバー55の揺動操作により指示すべき数が異なると、遊技機操作装置を使い分ける必要がある。
【0010】
あるいは、指示すべき数が多い遊技機操作装置を流用することも考えられる。
【0011】
しかしながら、例えば、上下左右斜めいずれの方向に傾動操作しても遊技開始する場合、特許文献2に例示されるスタートレバー55の構成では、上下左右4箇所の操作状態検出手段が必要である。従って、特許文献1に例示されるスタートレバー55より、操作状態検出手段が2箇所多く必要となり、コストアップとなってしまう。
【0012】
又、特許文献2の場合、把持部とは逆のレバー軸の端部に被検出部が円盤状に形成されている。このため、特許文献1に例示されるスタートレバー55のように軸部で遮光している場合に比べ、操作状態検出手段収容部の胴回りの径が大きくなり、スタートレバー55の取り付けがし難くなってしまうという問題点があった。
【0013】
本発明は、前記従来の問題点を解決するためのもので、コストアップを抑制しながら、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせなどの変更に対して、速やかに容易に応じられる、調整が簡単な遊技機操作装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、遊技機に揺動可能に設けられ揺動操作により該遊技機を操作するための操作レバー把持部と、該操作レバー把持部を常時は揺動状態でない中立状態となるように付勢する弾性部材と、を備える遊技機操作装置において、揺動操作によって前記操作レバー把持部と一体動作する光遮断部位と、対向配置させる光源及び光検出器間の光路に形成され、特定方向への前記揺動動作に応じて前記光遮断部位により生じる遮光又はその解除をさせる光軸であって、互いに異なる複数の光軸を形成するための、複数のスリットが形成されたセンサ本体側ケース部と、これら光源及び光検出器が取付け保持され、前記センサ本体側ケース部に対して組付け自在であって、組付け時には、いずれの光源も、該当するスリットにより光軸を形成する位置に定められ、いずれの光検出器も、該当するスリットによる光軸の遮光の有無を検出する位置に定められ、未組付け時には、これら光源及び光検出器を保持したまま取り外し可能なセンサユニット部と、を備え、これら光源及び光検出器の内、検知すべき方向への前記操作レバーの揺動操作に伴った、光軸の遮光の検出に必要な光源及び光検出器が、少なくとも前記センサユニット部に取付け保持され、検知すべき前記操作レバー把持部の揺動操作の揺動方向やその組み合わせの変更には、異なる前記センサユニット部の取り替えによって対応可能とすることにより、前記課題を解決したものである。
【0015】
ここで、前記光遮断部位の動作の少なくとも1つの特定方向に対して平行に、該光遮断部位の幅と略同じ間隔で、前記光軸が等間隔となるように構成することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、センサユニット部は、センサ本体側ケース部に組付け自在になっており、更に、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせ又数に応じて光源及び光検出器が取付け保持された、異なるセンサユニット部を用意することも可能である。従って、必要な機能に応じて、必要な数の光源及び光検出器を配置することができ、且つどの配置パターンにおいてもセンサユニット部は同一形状で構成でき、異なる該センサユニット部の交換で対応することもできる。
【0017】
又、光遮断部位の動作の少なくとも1つの特定方向に平行に、該光遮断部位の幅と略同じ間隔で、前記光軸が等間隔となるように構成すると、センサユニット部内部における光源及び光検出器の配置によって、操作レバーの揺動操作の様々な状態の検知に応じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来からのスロットマシン等の遊技機全体の斜視図
【図2】本発明の一実施形態を示すスタートレバーの外観を示す斜視図
【図3】上記スタートレバーの垂直断面図
【図4】前記スタートレバーの分解図
【図5】前記スタートレバーにおける操作状態検出手段収容部の分解図
【図6】前記実施形態における、第1のセンサ基板を用いた1光軸のセンサユニット部の斜視図
【図7】上記1光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図8】前記実施形態における、第2のセンサ基板を用いた平行2光軸のセンサユニット部の斜視図
【図9】上記平行2光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図10】前記実施形態における、第3のセンサ基板を用いた直交2光軸のセンサユニット部の斜視図
【図11】上記直交2光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図12】前記実施形態における、第4のセンサ基板を用いた3光軸のセンサユニット部の斜視図
【図13】上記3光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図14】前記実施形態における、第5のセンサ基板を用いた4光軸のセンサユニット部の斜視図
【図15】上記4光軸のセンサユニット部の平面概念図
【図16】前記実施形態においてレバー部を下側に押圧傾動操作をした場合のスタートレバーの外観を示す斜視図
【図17】前記実施形態においてレバー部を下側に押圧傾動操作をした場合のスタートレバーの垂直断面図
【図18】前記実施形態において第3のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの縦断面図
【図19】前記実施形態において第3のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの平面概念図
【図20】前記実施形態において第5のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの縦断面図
【図21】前記実施形態において第5のセンサ基板を用いた場合における、スタートレバーの平面概念図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態を示すスタートレバー55の外観を示す斜視図である。図3及び図4は、それぞれ、このスタートレバー55の垂直断面図及び分解図である。更に、図5は、このスタートレバー55における操作状態検出手段収容部の分解図である。なお、図2及び図3では、レバー軸3は中立位置にある。
【0021】
本実施形態のスタートレバー55は、前述の図1に示したスロットマシン等の遊技機50などに利用可能であり、図2などに示す、レバーベース8に形成されたねじ部81、及び該ねじ部81に締結されるナット(図示なし)によって、遊技機50などの前面に取付けられる。遊技者は、レバー部1を任意方向に傾動操作する。
【0022】
レバーベース8の後端部には、スペーサケース12が配されており、図4に示す、レバーベース8後端部に設けられたねじ部82と、スペーサケース12のねじ部121とで結合される。更に、操作状態検出手段収容部13は、コネクタカバー14と共締めされるようにねじ15によってスペーサケース12に固定される。
【0023】
この操作状態検出手段収容部13は、図5に示すように、フォトセンサ171〜174を保護するセンサケース16と、基板175上にフォトセンサ171〜174を配置したセンサ基板17と、後方の蓋の役割をするエンドキャップ18で構成される。なお、フォトセンサ171及び172、フォトセンサ173及び174は、互いに対向して設けられ、該対向配置において、一方が光源で他方が光検出器となる。
【0024】
この操作状態検出手段収容部13において、まず、センサケース16の中央部には、レバー部1が傾動操作された際に動作するレバー軸3の先端部になる遮光部31が、該センサケース16の内壁と干渉しない、十分な空間を持った凹部164が形成されている。又、この凹部164の4方の内壁にはセンサケース16内部に収容されたフォトセンサ171〜174からの光軸が通るためのスリット161、162が各3箇所ずつ(後述のX軸の161a、161b、161c、及びY軸の162a、162b、162c)形成されている。更に、センサケース16の4隅には、ねじ15が通るための貫通穴163(図5)が形成されている。
【0025】
ここで、上記のX軸及びY軸とは、後述の図7、図9、図11、図13、図15、図19、図21の平面概念図における横軸及び縦軸である。
【0026】
センサケース16の外周は、レバーベース8に形成されたねじ部81に締結されるナット(図示なし)の内径よりも小さく構成されている。従って、該締結によって、スタートレバー55を遊技機50などに取付ける際には、このレバーベース8に一体となったセンサケース16を、該ねじ部81を締結する孔から差し込むことができる。
【0027】
センサ基板17は、基板175上にフォトセンサ171〜174が搭載されており、基板175裏面にはコネクタ176が搭載されている。このとき、フォトセンサ171がX軸発光素子、フォトセンサ172がX軸受光素子、フォトセンサ173がY軸発光素子、フォトセンサ174がY軸受光素子であり、X軸はフォトセンサ171とフォトセンサ172、Y軸はフォトセンサ173とフォトセンサ174のそれぞれが一組で1光軸を構成している。
【0028】
エンドキャップ18にはコネクタ176が通る貫通穴181が設けてあり、又、エンドキャップ18の外周部には、センサケース16に外周側壁に設けられた係合穴163に係合する爪部182が形成されている。
【0029】
ここで、上記のセンサケース16は、本発明のセンサ本体側ケース部に相当する。又、センサケース16に対して取り外し可能なセンサ基板17は、本発明のセンサユニット部に相当する。レバーばね5は弾性部材に、レバー軸3の先端の遮光部31は光遮断部位に相当する。
【0030】
次に、主に図3及び図4により、スタートレバー55の構造について説明する。
【0031】
このスタートレバー55は、把持球2とレバー軸3が一体形成されたレバー部1と、常時にはレバー部1を中立状態となるように付勢するレバーばね5を内蔵し、且つ傾動方向の押圧操作もしくは軸心方向に押し込み操作可能にレバー部1を支持するレバーベース8と、内部にフォトセンサ171〜174を収容可能な操作状態検出手段収容部13及び操作状態検出手段収容部13を保持するスペーサケース12、操作状態検出手段収容部13の後面に配置されたコネクタ176を保護するコネクタカバー14によって概ね構成されている。
【0032】
レバーベース8の内部は、内空領域83及び内空領域84が貫通孔85で繋がっており、その内部を把持球2とレバー軸3が一体形成されたレバー部1が貫通して配置される。レバーベース8の内空領域83には、レバー部1を常時に中立状態となるように付勢するレバーばね5を内蔵しており、レバーばね5はレバーストッパ4及びスラストコマ6に挟まれるように配されている。その他、内空領域83の底面にはスラストコマ保護座金7が配されている。レバーベース8の内空領域84には、内接するようにスリーブ9が配置されている。スリーブ9の後面にはスリーブ保護座金10が配され、その後ろにEリング11がレバー部1に嵌合している。Eリング11及びスリーブ保護座金10、スリーブ9がばね5の付勢力に抗してレバー部1が前端部方向に抜けるのを防いでいる。レバー部1の後端部にはフォトセンサ171〜174の光軸を遮光する遮光部31が形成されている。
【0033】
レバーベース8の後端部には、スペーサケース12が配されており、レバーベース8後端部に設けられたねじ部82と、スペーサケース12のねじ部121とで結合される。スペーサケース12の後面には、レバー部1が傾動操作された際に遮光部31が干渉しない十分な空間を持った貫通穴122が形成されている。貫通穴122の後面縁にはボス123が形成されており、操作状態検出手段収容部13に形成された凹部164に嵌り込むことにより、操作状態検出手段収容部13に位置決めされる。更に、操作状態検出手段収容部13は、コネクタカバー14と共締めされるようにねじ15によってスペーサケース12に固定される。
【0034】
続いて、図6〜図15により、本実施形態のセンサ基板17のフォトセンサ171〜174の配置パターンについて説明する。
【0035】
まず、図6及び図7は、本実施形態における1光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図8及び図9は、平行2光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図10及び図11は、直交2光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図12及び図13は、3光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。図14及び図15は、4光軸のセンサユニット部の斜視図及び平面概念図である。
【0036】
図16は、前述のレバー軸が中立位置の図2に対応させた、レバー部を下側に押圧傾動操作をした場合の、実施形態のスタートレバー55の外観を示す斜視図である。図17は、前述のレバー軸が中立位置の図3に対応させた、レバー部を下側に押圧傾動操作をした場合の、このスタートレバー55の垂直断面図である。
【0037】
ここで、図2、図3、図5、図16、及び図17において、センサ基板17は、一例として、図14及び図15に示される4光軸の配置パターンのものである。
【0038】
又、図7、図9、図11、図13、図15において、図中横方向の光軸をX軸方向のものと称し、センサケース16の内側の凹部164の4方の内壁に各3箇所ずつ形成された光軸が通るためのスリット(X軸方向は161a、161b、161c)に対応させて、図中上から順にLxa〜Lxcとする。縦方向の光軸をY軸方向のものと称し、凹部164の4方の各内壁に3箇所ずつ形成された光軸が通るためのスリット(Y軸方向は162a、162b、162c)に対応させて、図中左から順にLya〜Lycとする。
【0039】
まず、図6及び図7に例示される第1のセンサ基板17Aの配置パターンでは、X軸に1光軸(フォトセンサ171b−172bによる)を配置している。フォトセンサ171bから発光された光は、スリット161bを通り172bで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下にしか傾動しないスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能しか持たない。
【0040】
次に、図8及び図9に例示される第2のセンサ基板17Bの配置パターンでは、X軸に2光軸(フォトセンサ171a−172a、フォトセンサ171c−172cによる)を配置している。フォトセンサ171aから発光された光はスリット161aを通りフォトセンサ172aで受光され、フォトセンサ171cから発光された光はスリット161cを通り172cで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下にしか傾動しないスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能の他に上下の画面スクロールや画面選択、BETの増減などの機能を付加できる。
【0041】
続いて、図10及び図11に例示される第3のセンサ基板17Cの配置パターンでは、X軸に1光軸(フォトセンサ171b−172bによる)、Y軸に1光軸(フォトセンサ173b−174bによる)を配置している。フォトセンサ171bから発光された光はスリット161bを通りフォトセンサ172bで受光され、フォトセンサ173bから発光された光はスリット162bを通りフォトセンサ174bで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下左右斜めのいずれの方向にも傾動するスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能しかもたない。
【0042】
更に、図12及び図13に例示される第4のセンサ基板17Dの配置パターンでは、X軸に1光軸(フォトセンサ171b−172bによる)、Y軸に2光軸(フォトセンサ173a−174a、フォトセンサ173c−174cによる)を配置している。フォトセンサ171bから発光された光はスリット161bを通りフォトセンサ172bで受光され、フォトセンサ173aから発光された光はスリット162aを通りフォトセンサ174aで受光され、フォトセンサ173cから発光された光はスリット162cを通りフォトセンサ174cで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下左右斜めのいずれの方向にも傾動するスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能の他に左右の画面スクロールや画面選択、BETの増減、左右方向に動作が必要なミニゲーム(例えばインベーダーゲームやブロック崩しなど)のコントローラー(ジョイスティック)などの機能を付加できる。
【0043】
次に、図14及び図15に例示される第5のセンサ基板17Eの配置パターンでは、X軸に2光軸(フォトセンサ171a−172a、フォトセンサ171c−172cによる)、Y軸に2光軸(フォトセンサ173a−174a、フォトセンサ173c−174cによる)を配置している。フォトセンサ171aから発光された光はスリット161aを通りフォトセンサ172aで受光され、フォトセンサ171cから発光された光はスリット161cを通りフォトセンサ172cで受光され、フォトセンサ173aから発光された光はスリット162aを通りフォトセンサ174aで受光され、フォトセンサ173cから発光された光はスリット162cを通りフォトセンサ174cで受光される。この配置パターンは、レバー軸1が上下左右斜めのいずれの方向にも傾動するスタートレバー55に用いられ、遊技開始の機能の他に、上下左右斜めの画面スクロールや画面選択、BETの増減、上下左右斜め方向に動作が必要なミニゲーム(例えば格闘ゲームなど)のコントローラー(ジョイスティック)などの機能を付加できる。
【0044】
以下、本実施形態の作用について説明する。
【0045】
以上の構成において、レバー部1がいずれかの方向に傾動操作されると、内空領域84に内接するスリーブ9のR形状部91が、該内空領域84に対して点接触状態となってレバー部1が傾動する。又、スラストコマ6では、底面外周部61が支点となって、レバー軸3に沿ってレバーばね5を押し縮める方向に摺動する。この結果、レバーストッパ4及びスラストコマ6に挟まれるように配されたレバーばね5は、レバー部1を中立状態へ復帰させる付勢力を蓄える。
【0046】
このとき、レバーストッパ4はレバー部1の傾動角度を規制する。更に、レバー部1は軸心方向に押し込み操作も可能で、レバーストッパ4後端面とスラストコマ6前端面が当節する位置までレバー部1を軸心方向に押し込み操作することが可能である。
【0047】
例えば図16に例示される構成によれば、レバー部1が下方向に傾動操作された場合、レバー部1はスリーブ9のR形状部91を支点として傾動し、把持球2とは多端側の遮光部31は上向きに旋回し、スリット161による光軸Lxa(フォトセンサ171a−172aに対応)を遮光することによって、レバー部1が下方向に傾動したことが検出される。
【0048】
図6及び図7に例示される第1のセンサ基板17Aの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxb(フォトセンサ171b−172bに対応)は遮光部31によって遮光状態にある。上もしくは下方向に傾動操作されると、フォトセンサ171b−172bは受光状態となり、上もしくは下方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上下のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、上下のどちらかに傾動操作されたことがわかる。
【0049】
図8及び図9に例示される第2のセンサ基板17Bの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxa(フォトセンサ171a−172aに対応)及び光軸Lxc(フォトセンサ171c−172cに対応)は受光状態である。上方向に傾動操作されると、光軸Lxcは遮光部31によって遮光状態となり、上方向に傾動操作されたことを検出する。又、下方向に傾動操作されると、光軸Lxaは遮光部31によって遮光状態となり、下方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上方に傾動操作されたのか、下方向に傾動操作されたのか判別できる。
【0050】
図10及び図11に例示される第3のセンサ基板17Cの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxb(フォトセンサ171b−172bに対応)及び光軸Lyb(フォトセンサ173b−174bに対応)は遮光部31によって遮光状態にある。上もしくは下方向に傾動操作されると、フォトセンサ171b−172bは受光状態となり、上もしくは下方向に傾動操作されたことを検出する。又、右もしくは左方向に傾動操作されると、フォトセンサ173b−174bは受光状態となり、右もしくは左方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上下のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、上下のどちらかに傾動操作されたこと、及び、左右のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、左右のどちらかに傾動操作されたことがわかる。
【0051】
図12及び図13に例示される第4のセンサ基板17Dの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxb(フォトセンサ171b−172bに対応)は遮光状態にあり、光軸Lya(フォトセンサ173a−174aに対応)及び光軸Lyc(フォトセンサ173c−174cに対応)は受光状態である。上もしくは下方向に傾動操作されると、光軸Lxbは受光状態となり、上もしくは下方向に傾動操作されたことを検出する。又、左方向に傾動操作されると、光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左方向に傾動操作されたことを検出する。更に、右方向に傾動操作されると、光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右方向に傾動操作されたことを検出する。即ち、上下のどちらに傾動操作されたか判別はできないが、上下のどちらかに傾動操作されたこと、及び、左方向に傾動操作されたのか、右方向に傾動操作されたのか判別できる。
【0052】
図14及び図15に例示される第5のセンサ基板17Eの配置パターンでは、中立状態において光軸Lxa(フォトセンサ171a−172aに対応)及び光軸Lxc(フォトセンサ171c−172cに対応)、光軸Lya(フォトセンサ173a−174aに対応)及び光軸Lyc(フォトセンサ173c−174cに対応)は遮光させず、フォトセンサで受光可能な状態である。上方向に傾動操作されると、光軸Lxcは遮光部31によって遮光状態となり、上方向に傾動操作されたことを検出する。下方向に傾動操作されると、光軸Lxaは遮光部31によって遮光状態となり、下方向に傾動操作されたことを検出する。左方向に傾動操作されると、光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左方向に傾動操作されたことを検出する。右方向に傾動操作されると、光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右方向に傾動操作されたことを検出する。
【0053】
このセンサ基板17Eでは、更に、左斜め上方向に傾動操作されると、光軸Lxc及び光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左斜め上方向に傾動操作されたことを検出する。右斜め上方向に傾動操作されると、光軸Lxc及び光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右斜め上方向に傾動操作されたことを検出する。左斜め下方向に傾動操作されると、光軸Lxa及び光軸Lycは遮光部31によって遮光状態となり、左斜め下方向に傾動操作されたことを検出する。右斜め下方向に傾動操作されると、光軸Lxa及び光軸Lyaは遮光部31によって遮光状態となり、右斜め下方向に傾動操作されたことを検出する。
【0054】
上述のようにこのセンサ基板17Eでは、上方向に傾動操作されたのか、下方向に傾動操作されたのか、左方向に傾動操作されたのか、右方向に傾動操作されたのか、更には、左斜め上方向に傾動操作されたのか、右斜め上方向に傾動操作されたのか、左斜め下方向に傾動操作されたのか、右斜め下方向に傾動操作されたのか判別できる。
【0055】
図18及び図19は、第3のセンサ基板17Cを用いた場合における、スタートレバー55の縦断面図及び平面概念図である。図20及び図21は、第5のセンサ基板17Eを用いた場合における、スタートレバー55の縦断面図及び平面概念図である。
【0056】
ここで、センサケース16の凹部164の内部の4方の内壁に形成された、全てのスリットによって形成されるいずれの光軸の太さも細く、無視できるものとする。本実施形態のセンサ基板17A〜17Eでは、レバー軸3の揺動に伴って動作する、この先端部の遮光部31の動作面における太さ、又これらスリットの各内壁における形成間隔は、例えば図19(センサ基板17C)及び図20(センサ基板17E)に図示されるように、いずれも互いに略等しくされている。
【0057】
このため、図19において、遮光部31が中立状態から光軸Lxbの遮光が解除されるまで、図19中の矢印だけ動作する距離と、図21において、遮光部31が中立状態から光軸Lxaを遮光するまで、図21中の矢印だけ動作する距離とを略等しくすることができ、検知するレバー軸の傾動角度を略等しくすることができる。
【0058】
つまり、スタートレバー55において、検知すべき操作レバーの揺動操作の方向や、その組み合わせ又数に対して、フォトセンサの異なる配置パターン、異なるセンサ基板17A〜17Eでも対応することができる。但し、備えるフォトセンサの選択やオン・オフの入れ替えで適宜対応する必要がある。
【0059】
又、スタートレバー55を操作する遊技者から見た場合、このように揺動動作の検知を、フォトセンサの異なる配置パターンで対応した場合にも、ほぼ同一の操作タイミングで傾動操作が検知され、従って、配置パターンの違いによる操作タイミングの違和感がない。
【0060】
例えば、第1のセンサ基板17A(図6及び図7)によるスタートレバー55の揺動動作有りの検知は、第2のセンサ基板17B(図8及び図9)において、光軸Lxaの遮光検出、及び光軸Lxcの遮光検出の論理和によっても行なうことができる。この際、センサ基板17A及びセンサ基板17Bでは、揺動動作有りの検知の傾動角度を略等しくすることができる。
【0061】
なお、スリットによって形成される光軸の太さが、無視できない太さw1であったとする。又、凹部164の4方の各内壁におけるスリットの配列形成の間隔をw2とする。又、該配列方向の、レバー軸3の先端部の遮光部31の太さをw3とする。この場合、w3が(w2−(w1/2))に略等しくなるようにすれば、上述のようなフォトセンサの異なる配置パターン、異なるセンサ基板17A〜17Eによる対応が可能になる。
【0062】
なお、以上に説明した実施形態では、互いに平行な光軸間では、光軸の両端において同じ側に光源、他方側に光検出器が配列している。しかしながら、光源及び光検出器の大きさが異なる場合、大きい方が配列された側は、設置スペースを多く要するようになる。これに対して、光軸の両端において一方の側には光源及び光検出器を交互に、他方の側には光検出器及び光源を交互に配列することで、光源及び光検出器の大きさが異なる場合にも、効率よく光源及び光検出器を配置することができる。
【符号の説明】
【0063】
1…レバー部
2…把持球
3…レバー軸
31…遮光部
5…レバーばね
8…レバーベース
12…スペーサケース
13…操作状態検出手段収容部
14…コネクタカバー
15…ねじ
16…センサケース
161、162、161a、162a、161b、162b、161c、162c…スリット
171〜174、171a〜174a、171b〜174b、171c〜174c…フォトセンサ
17…センサ基板
50…遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に揺動可能に設けられ揺動操作により該遊技機を操作するための操作レバー把持部と、該操作レバー把持部を常時は揺動状態でない中立状態となるように付勢する弾性部材と、を備える遊技機操作装置において、
揺動操作によって前記操作レバー把持部と一体動作する光遮断部位と、
対向配置させる光源及び光検出器間の光路に形成され、特定方向への前記揺動動作に応じて前記光遮断部位により生じる遮光又はその解除をさせる光軸であって、互いに異なる複数の光軸を形成するための、複数のスリットが形成されたセンサ本体側ケース部と、
これら光源及び光検出器が取付け保持され、前記センサ本体側ケース部に対して組付け自在であって、組付け時には、いずれの光源も、該当するスリットにより光軸を形成する位置に定められ、いずれの光検出器も、該当するスリットによる光軸の遮光の有無を検出する位置に定められ、未組付け時には、これら光源及び光検出器を保持したまま取り外し可能なセンサユニット部と、を備え、
これら光源及び光検出器の内、検知すべき方向への前記操作レバーの揺動操作に伴った、光軸の遮光の検出に必要な光源及び光検出器が、少なくとも前記センサユニット部に取付け保持され、
検知すべき前記操作レバー把持部の揺動操作の揺動方向やその組み合わせの変更には、異なる前記センサユニット部の取り替えによって対応可能とされたことを特徴とする遊技機操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機操作装置において、
前記光遮断部位の動作の少なくとも1つの特定方向に対して平行に、該光遮断部位の幅と略同じ間隔で、前記光軸が等間隔となるように構成されていることを特徴とする遊技機操作装置。
【請求項1】
遊技機に揺動可能に設けられ揺動操作により該遊技機を操作するための操作レバー把持部と、該操作レバー把持部を常時は揺動状態でない中立状態となるように付勢する弾性部材と、を備える遊技機操作装置において、
揺動操作によって前記操作レバー把持部と一体動作する光遮断部位と、
対向配置させる光源及び光検出器間の光路に形成され、特定方向への前記揺動動作に応じて前記光遮断部位により生じる遮光又はその解除をさせる光軸であって、互いに異なる複数の光軸を形成するための、複数のスリットが形成されたセンサ本体側ケース部と、
これら光源及び光検出器が取付け保持され、前記センサ本体側ケース部に対して組付け自在であって、組付け時には、いずれの光源も、該当するスリットにより光軸を形成する位置に定められ、いずれの光検出器も、該当するスリットによる光軸の遮光の有無を検出する位置に定められ、未組付け時には、これら光源及び光検出器を保持したまま取り外し可能なセンサユニット部と、を備え、
これら光源及び光検出器の内、検知すべき方向への前記操作レバーの揺動操作に伴った、光軸の遮光の検出に必要な光源及び光検出器が、少なくとも前記センサユニット部に取付け保持され、
検知すべき前記操作レバー把持部の揺動操作の揺動方向やその組み合わせの変更には、異なる前記センサユニット部の取り替えによって対応可能とされたことを特徴とする遊技機操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機操作装置において、
前記光遮断部位の動作の少なくとも1つの特定方向に対して平行に、該光遮断部位の幅と略同じ間隔で、前記光軸が等間隔となるように構成されていることを特徴とする遊技機操作装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2011−24922(P2011−24922A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−176031(P2009−176031)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(000003399)JUKI株式会社 (1,557)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(000003399)JUKI株式会社 (1,557)
【Fターム(参考)】
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