説明

遊技機

【課題】発射ユニットを必要に応じて任意位置に設置可能な遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ球を遊技盤19の盤面へ向けて打ち出す発射ユニット35を、取付ベース部材36と、取付ベース部材36の前面側に配置されるロータリーソレノイド37と、取付ベース部材36の裏面側に配置されて遊技盤19の盤面へ発射可能な角度で傾斜し、打球発射位置にパチンコ球を停止保持可能な発射レールと、取付ベース部材36の裏面側に配置されてロータリーソレノイド37の回転軸に接続し、ロータリーソレノイド37の駆動により発射レールの打球発射位置に停止保持したパチンコ球を遊技盤19の盤面へ向けて打ち出す打球杆42とから構成する。そして、中枠12における発射ユニット35を設置する設置面部25に、前方へ突出する支持部26を形成して、該支持部26に発射ユニット35の取付ベース部材36を取り付けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体枠の下方に形成した設置面部に、遊技球を遊技盤の盤面へ向けて打ち出す発射ユニットを配設した遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機は、外郭をなす外枠に対して、遊技盤を保持する中枠が開閉可能に組付けられると共に、該中枠の前面側に、遊技盤を透視保護するガラス板を設けた前枠や、パチンコ球を貯留する球皿部材が組付けられている。そして、前記中枠における遊技盤の下方位置に設けた打球発射装置を操作し、前記球皿部材に貯留したパチンコ球を遊技盤の盤面に打ち出すことにより、所要の遊技を行ない得るようになっている。前記打球発射装置は、遊技者が回動操作する操作ハンドルと、該操作ハンドルの操作に応じて球皿部材に貯留したパチンコ球を所定の打球発射位置に送出す球送出し装置と、打球発射位置にあるパチンコ球を遊技盤へ向けて発射させる発射ユニットとからなり、遊技者の操作ハンドルの操作により、球送り装置でパチンコ球が1球ずつ打球発射位置に送出されて、発射ユニットが遊技盤へ向けて打ち出すようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ここで、特許文献1に開示された発射ユニットは、前記中枠に固定される取付ベース部材の裏側にロータリーソレノイドを配設して、該取付ベース部材の前面側でロータリーソレノイドの回転軸に打球杆を固定すると共に、当該取付ベース部材の前面に前記遊技盤へ向けて延在する発射レールが取り付けられている。すなわち、前記打球杆は、前記発射レールの傾斜下端に設定される打球発射位置に臨むよう構成され、前記ロータリーソレノイドの作動により打球発射位置に送出されるパチンコ球を打球杆が打ち出すことで、発射レールに沿って遊技盤の遊技領域へ向けてパチンコ球が発射される。また、前記打球杆(ロータリーソレノイド)および発射レールの夫々を前記取付ベース部材に固定することで、打球杆(ロータリーソレノイド)と発射レールとの位置関係を常に一定とし、パチンコ機毎の発射性能を一定にし得ると共に、パチンコ機への組付け部品点数を削減して組付け作業の合理化を図り得るようになっている。
【特許文献1】特開平8−191924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、引用文献1に開示された発射ユニットは、前述したように、前記取付ベース部材の裏面側にロータリーソレノイドが配置され、該取付ベース部材の前面側に打球杆や発射レールが配置されている。従って、前記発射ユニットを中枠に取り付けるに際しては、該中枠に開設した開口部に前記ロータリーソレノイドを挿通させて、該ロータリーソレノイドと中枠との干渉を避ける必要がある。このため、前記中枠の後方にロータリーソレノイドが大きく突出することとなる。ここで、パチンコ機を設置する前記設置枠台には、パチンコ機の下方位置に対応する位置に、パチンコ機から排出されるパチンコ球を回収する球受け箱が配設されている。一方、前記ロータリーソレノイドは、前述したように、前記遊技盤の下方に配設されるため、パチンコ機の下部近傍に位置する。このため、中枠の後方にソレノイドが突出する構成では、該ソレノイドの設置位置によっては前記球受け箱とソレノイドとが干渉する問題が生じ、発射ユニットの中枠における配設位置が限定されてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、発射ユニットを必要に応じて任意位置に設置可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するために、本願の請求項1に係る遊技機は、
本体枠(12)に形成した遊技盤保持部(24)に遊技盤(19)を着脱可能に保持すると共に、該本体枠(12)における遊技盤保持部(24)の下方に形成した設置面部(25)に、遊技球(S)を遊技盤(19)の盤面へ向けて打ち出す発射ユニット(35)を配設した遊技機において、
前記発射ユニット(35)は、
取付ベース部材(36)と、
前記取付ベース部材(36)の前面側に配置される回転式駆動手段(37)と、
前記取付ベース部材(36)の裏面側に配置されて前記遊技盤(19)の盤面へ発射可能な角度で傾斜し、所定の打球発射位置に遊技球(S)を停止保持可能な発射レール(38)と、
前記取付ベース部材(36)の裏面側に配置されて前記回転式駆動手段(37)の回転軸(37a)に接続し、該回転式駆動手段(37)の駆動により前記発射レール(38)の打球発射位置に停止保持した遊技球(S)を遊技盤(19)の盤面へ向けて打ち出す打球杆(42)とから構成し、
前記設置面部(25)には、前記発射ユニット(35)の裏面を設置面部(25)に対向させた姿勢で取り付け得るよう前方に突出する支持部(26)を形成して、
前記支持部(26)に発射ユニット(35)を取り付けた際に、前記設置面部(25)と取付ベース部材(36)との間に前記発射レール(38)および打球杆(42)が位置するようにしたことを要旨とする。
【0007】
このように、遊技盤の遊技領域へ向けて遊技球を発射させる発射ユニットの取付ベース部材の前面側に回転式駆動手段を配置し、該回転式駆動手段の回転軸に取付ベース部材の裏面側に設けた打球杆を固定すると共に、当該取付ベース部材の裏面側に発射レールを配置したことで、該回転式駆動手段を本体枠の後方へ突出させることなく設置面部の支持部に発射ユニットを取り付けることができる。従って、遊技機を設置する設置枠台に設けた設備と、前記回転式駆動手段との干渉を防止し得るから、発射ユニットを必要に応じて任意位置に設置することが可能となる。また、前記回転式駆動手段を挿通する開口部を本体枠に開設する必要がないから、発射ユニットの設置位置において異物が挿入されるのを確実に阻止し得る。
【0008】
請求項2に係る遊技機は、前記取付ベース部材(36)には、前記発射レール(38)における遊技球が転動する転動面(38a)より上方まで延在して、前記打球杆(42)が打ち出した遊技球(S)の発射レール(38)の前方への落下を防止する落下防止部(43)が形成されていることを要旨とする。
【0009】
このように、前記取付ベース部材に、前記発射レールにおける遊技球が転動する転動面より上方まで延在する落下防止部を設けたことで、発射レールの前方への遊技球の落下を防止し得る。すなわち、前記発射レールの打球発射位置に送出された全ての遊技球を、無駄にすることなく遊技に供することができる。同様に、前記発射レールから打ち出されて再び発射レールに戻った遊技球であっても、発射レールの前方への遊技球の落下を前記落下防止部で阻止し得るから、遊技球を無駄にすることなく確実に遊技に供することができる。
【0010】
請求項3に係る遊技機は、前記設置面部(25)は、前記本体枠(12)の左右方向略中央位置に形成されていることを要旨とする。
【0011】
このように、前記本体枠の左右方向の略中央位置に前記設置面部を形成することで、遊技盤保持部の上下方向の開口寸法を大きくして設置面部の形成位置を従来より下方に移動する必要がある場合であっても、本体枠の側部に設置した部材との干渉を防止することができる。
【0012】
請求項4に係る遊技機は、前記本体枠(12)には、遊技球(S)を貯留する球皿部材(16)が前記設置面部(25)の前側に開閉するよう配設され、該球皿部材(16)の裏側に、該球皿部材(16)を閉成した際に前記回転式駆動手段(37)を臨ませ得る凹部(16a)を形成したことを要旨とする。
【0013】
このように、前記発射ユニットの前側に位置する球皿部材を前記本体枠に対して開閉可能に組付けることで、遊技機(本体枠)の前側から発射ユニットの組付け作業やメンテナンス作業等を容易に行ない得る。また、前記球皿部材の裏側に、前記回転式駆動手段を臨ませ得る凹部を形成したことで、前方に突出する回転式駆動手段を確実に収納することができる。
【0014】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するために、本願の請求項5に係る遊技機は、
本体枠(12)に形成されて遊技盤(19)を着脱可能に保持する遊技盤保持部(24)と、前記本体枠(12)における遊技盤保持部(24)の下方に形成され、該本体枠(12)の左右方向の略中央に位置する設置面部(25)と、前記本体枠(12)における前記設置面部(25)の前側に開閉可能に配設され、遊技球(S)を貯留する球皿部材(16)と、前記球皿部材(16)に貯留した遊技球(S)を遊技盤(19)の盤面へ向けて打ち出す発射ユニット(35)とを備え、遊技機設置枠台(50)に設置した際に、該設置枠台(50)に設けた球回収部材(51)が機裏側の左右方向の略中央に位置して、遊技盤(19)の盤面に打ち出された遊技球(S)を、機裏側から球回収部材(51)に排出するようになっている遊技機において、
前記設置面部(25)における前記球回収部材(51)に対応する前側には、前方に突出する支持部(26)を形成し、
前記発射ユニット(35)は、
前記支持部(26)に取り付けられる取付ベース部材(36)と、
前記取付ベース部材(36)の前面側に配置される回転式駆動手段(37)と、
前記取付ベース部材(36)の裏面側に配置されて前記遊技盤(19)の盤面へ向くよう傾斜し、所定の打球発射位置に遊技球(S)を停止保持可能な発射レール(38)と、
前記取付ベース部材(36)の裏面側に配置されて前記回転式駆動手段(37)の回転軸(37a)に接続し、該回転式駆動手段(37)の駆動により前記発射レール(38)の打球発射位置に停止保持した遊技球(S)を遊技盤(19)の盤面へ向けて打ち出す打球杆(42)と、
前記ベース部材に設けられ、前記発射レール(38)の上方まで延在する落下防止部(43)とから構成し、
前記設置面部(25)における前記球回収部材(50)に対応する前側には、前記発射ユニット(35)の裏面を設置面部(25)に対向させた姿勢で取り付け得るよう前方に突出する支持部(26)を形成して、
前記支持部(26)に発射ユニット(35)を取り付けた際に、前記設置面部(25)と取付ベース部材(36)との間に前記発射レール(38)および打球杆(42)が位置して、打球杆(42)が打ち出した遊技球(S)の発射レール(38)の前方への落下を前記落下防止部(43)で防止し、該打球杆(42)が打ち出した遊技球(S)の発射レール(38)の後方への落下を前記設置面部(25)で防止すると共に、
前記球皿部材(16)の裏側には後方に開口する凹部(16a)を形成して、該球皿部材(16)を閉成した際に、該凹部(16a)に前記回転式駆動手段(37)を収納し得るよう構成したことを特徴とする。
【0015】
このように、遊技盤の遊技領域へ向けて遊技球を発射させる発射ユニットの取付ベース部材の前面側に回転式駆動手段を配置し、該回転式駆動手段の回転軸に取付ベース部材の裏面側に設けた打球杆を固定すると共に、当該取付ベース部材の裏面側に発射レールを配置したことで、該回転式駆動手段を本体枠の後方へ突出させることなく設置面部の支持部に発射ユニットを取り付けることができる。従って、遊技機を設置する設置枠台に設けた球回収部材と、前記回転式駆動手段との干渉を防止し得るから、発射ユニットを必要に応じて任意位置に設置することが可能となる。また、前記回転式駆動手段を挿通する開口部を本体枠に開設する必要がないから、発射ユニットの設置位置において異物が挿入されるのを確実に阻止し得る。
【0016】
また、前記本体枠の左右方向の略中央位置に前記設置面部を形成することで、遊技盤保持部の上下方向の開口寸法を大きくして設置面部の形成位置を従来より下方に移動する必要がある場合であっても、本体枠の側部に設置した部材との干渉を防止することができる。そして、前記球皿部材の裏側に、前記回転式駆動手段を臨ませ得る凹部を形成したことで、前方に突出する回転式駆動手段を確実に収納することができる。また、前記発射ユニットの前側に位置する球皿部材を前記本体枠に対して開閉可能に組付けることで、遊技機(本体枠)の前側から発射ユニットの組付け作業やメンテナンス作業等を容易に行ない得る利点もある。
【0017】
更に、前記取付ベース部材に、前記発射レールにおける遊技球が転動する転動面より上方まで延在する落下防止部を設けたことで、該取付ベース部材を前記支持部に配設した際に、発射レールの後方への落下を設置面部で防止すると共に、発射レールの前方への遊技球の落下を落下防止部で防止し得る。すなわち、前記発射レールの打球発射位置に送出された全ての遊技球を、無駄にすることなく遊技に供することができる。同様に、前記発射レールから打ち出されて再び発射レールに戻った遊技球であっても、発射レールの前方への遊技球の落下を前記落下防止部で阻止し得るから、遊技球を無駄にすることなく確実に遊技に供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る遊技機によれば、発射ユニットを必要に応じて任意位置に設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお本実施例では、遊技機として、パチンコ球を遊技媒体として使用する一般的なパチンコ機を例にして説明する。なお、以下の説明において左・右とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を正面から見た状態において指称するものとする。
【実施例】
【0020】
実施例に係るパチンコ機の概略構成について、図1または図2を参照して説明する。パチンコ機10は、外郭をなし、遊技場に設けられた島とも称される設置枠台(遊技機設置枠台)50(図7参照)に固定される外枠11と、該外枠11に対して着脱および開閉可能に枢支された中枠12と、該中枠12に着脱交換可能に取り付けられて所要の遊技領域19aが画成される遊技盤19と、中枠12の前面側に着脱および開閉可能に枢支されて、遊技盤19を透視保護するガラス板14を備えた前枠13とを備えている。前記前枠13には、前記ガラス板14より下方に延在する板部13aに、パチンコ球S(図6参照)を貯留可能な上球皿15が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて該上球皿15も一体的に開閉するようになっている。また、前記中枠12の前側における前記前枠13の下方には、パチンコ球Sを貯留可能な下球皿17を形成した球皿部材16が着脱および開閉可能に組付けられている。ここで、前記球皿部材16の裏面側には、後方に開口する凹部16aが形成されており、該球皿部材16を閉成した際に、後述する発射ユニット35のロータリーソレノイド37を凹部16aに収容し得るようになっている。なお、前記設置枠台50は、パチンコ球Sを回収する球回収部材51(図7参照)を備えており、パチンコ機10を設置枠台50に設置した際に、パチンコ機10(中枠12)の裏側における左右方向の略中央位置に球回収部材51が位置するようになっている。
【0021】
また、図2に示すように、前記前枠13(板部13a)の裏側における前記上球皿15の球出口(図示せず)に対応する位置には、中枠12の裏側に設けた発射制御装置(図示せず)に接続する球送り装置13bが配設されており、発射制御装置の制御に基づいて、上球皿15に貯留したパチンコ球Sを発射ユニット35の打球発射位置に1球ずつ送出すよう構成されている。更に、中枠12における下球皿17の右側には、前記発射制御装置に接続するハンドル部材18が配設されており、該ハンドル部材18を回動操作することにより、発射制御装置の制御に基づいて発射ユニット35が作動して、前記上球皿15に貯留したパチンコ球S(すなわち打球発射位置にあるパチンコ球S)を遊技盤19の遊技領域19aに向けて発射するようになっている。
【0022】
ここで、前記遊技盤19は、前記中枠12の上部位置に前後に開口するよう形成した遊技盤保持部24(図2または図3参照)に対して前側から着脱可能に保持されている。また、前記遊技盤19の盤面(前面)には、図2または図3に示すように、略円形状に湾曲形成した外レール20および内レール21が配設されており、該内レール21の内側に画成される遊技領域19a内に、図柄表示装置や入賞装置等の遊技用部品(何れも図示せず)を配置するようになっている。前記外レール20および内レール21は、パチンコ球Sが通過可能な距離だけ離間するよう設けられて、該内外のレール20,21の間に形成される発射通路22をパチンコ球Sが通過することでパチンコ球Sが遊技領域19aの上部位置に発射されるようになっている。ここで、図3に示すように、前記発射通路22は、遊技盤19の下端部における左寄り位置で下方に開口すると共に、遊技盤19の左上部位置で遊技領域19a内に開口している。なお、前記内レール21の上端部には、遊戯領域19a内に発射されたパチンコ球Sが発射通路22に戻るのを防止する球返し部材21aが取り付けられている。また、以下の説明においては、前記発射通路22の下方開口を始端開口部22aと指称する。
【0023】
また、前記中枠12における前記遊技盤保持部24の下方には、図3に示すように、左右方向の略中央位置に設置面部25が形成されており、該設置面部25に前記発射ユニット35が配設されている。更に、前記中枠12における設置面部25の左方には、前記下球皿17に連通する球戻し通路部29が形成されると共に、該球戻し通路部29の左方には、効果音出力用のスピーカ30が配設されている。ここで、前記設置面部25、球戻し通路部29およびスピーカ30の前側は、前記前枠13の板部13aおよび前記球皿部材16で閉成されるようになっている。なお、前記中枠12における設置面部25の右方に、前記ハンドル部材18を配置してある。
【0024】
図2,図3,図5または図7に示すように、前記遊技盤保持部24の下端部には、前方へ突出する庇状部31が形成されており、該庇状部31が前記前枠13の板部13aに当接するようになっている。すなわち、前記中枠12における遊技盤19の設置領域と、前記設置面部25、球戻し通路部29およびスピーカ30等の設置領域とを、前記庇状部31で区画するよう構成される。なお、前記庇状部31における前記球戻し通路部29と対応する位置には、上下に開口する戻り口32が形成されており、該戻り口32の上方に、前記遊技盤19に形成した前記発射通路22の始端開口部22aが臨んでいる。
【0025】
前記設置面部25は、前記遊技盤保持部24に保持した遊技盤19の盤面と略同一平面上に位置するよう形成されて(図2または図3参照)、前記発射ユニット35が取り付けられる複数の支持部26が前方へ突出するよう形成されている。ここで、前記各支持部26の前記設置面部25からの突出寸法は、前記発射ユニット35における発射レール38(後述)の前後方向の幅寸法と略同一になるよう設定されて、発射ユニット35の裏面を設置面部25に対向させた姿勢で取り付け得るよう構成されている(図7参照)。すなわち、前記支持部26に発射ユニット35を取り付けた際に、発射レール38上のパチンコ球Sの後方への落下を設置面部25で防止し得るようになっている。また、前記設置面部25には、前記支持部26に取り付けた発射ユニット35における発射レール38の上方に臨む位置に球溢れ防止壁28が突設されており、該発射レール38から上方に離間する方向にパチンコ球Sが移動するのを規制するようになっている。
【0026】
なお、前記複数の支持部26に対して、ネジ孔26aが全部で4箇所に螺設されると共に、位置決め孔26bが全部で2箇所に穿設されている。更に、図3に示すように、前記設置面部25と前記球戻し通路部29とを画成する画壁27には、前記球溢れ防止壁28の上端部側に位置する前記庇状部31の近傍に、1個のパチンコ球Sが通過し得る開口寸法に設定された開口部27aを開設してある。なお、前記設置面部25の裏面側(すなわち、中枠12の裏側における左右方向の略中央位置)には、遊戯領域19aに発射されて遊技に供されたパチンコ球Sを排出する球排出通路12aが設けられており、該球排出通路12aからパチンコ球Sが前記球回収部材51に排出されるようになっている。
【0027】
前記発射ユニット35は、図4または図6に示すように、前記支持部26に取り付けられる平板状の取付ベース部材36と、該取付ベース部材36の前面側に配置されるロータリーソレノイド(回転式駆動手段)37と、取付ベース部材36の裏面側に配置される発射レール38と、取付ベース部材36の裏面側に配置されてロータリーソレノイド37の回転軸37aに接続する打球杆42とを基本的に備えている。ここで、前記取付ベース部材36には、前記支持部26のネジ孔26aと対応する位置に、前後に貫通する通孔36aが穿設されると共に、該支持部26の位置決め孔26bと対応する位置に、後方に突出する位置決め突部36bが突設されている。すなわち、前記発射ユニット35を支持部26に固定するに際しては、前記取付ベース部材36の各位置決め突部36bを対応する支持部26の位置決め孔26bに挿入して位置決めした状態で、取付ベース部材36における各通孔36aの前側から挿通したネジ46を対応するネジ孔26aに螺挿することで、該取付ベース部材36が固定されるようになっている。また、前記取付ベース部材36の左下部位置には、前後に貫通する挿通孔36d(図7参照)が穿設されており、該挿通孔36dに前記ロータリーソレノイド37の回転軸37aを挿通するようになっている。
【0028】
前記発射レール38は、前記取付ベース部材36の裏面側の上部位置に、左方向へ向けて上方傾斜するよう配置されている。ここで、前記発射レール38は、傾斜上端部が前記画壁27の開口部27aに臨むと共に、前記遊技盤19の外レール20の接線方向に延在するよう取付ベース部材36に取り付けられる。すなわち、前記発射レール38に沿って発射されたパチンコ球Sは、前記画壁27の開口部27aおよび前記戻り口32を介して前記外レール20(発射通路22)に到来し、該外レール20(発射通路22)に沿って遊技盤19の上部位置まで移動するようになっている。なお、前記発射レール38は、図7に示すように、断面略M字状に形成されて、該発射レール38におけるパチンコ球Sが転動する転動面38aの長手方向に沿って案内溝38b(図4または図7参照)が形成されるようになっており、発射レール38(転動面38a)上のパチンコ球Sが該案内溝38bに沿って移動するよう構成されている。
【0029】
また、前記取付ベース部材36の裏面側には、図6に示すように、前記発射レール38の傾斜下端部側の上方位置に、パチンコ球Sに当接して落下を防止する球規制部材39が取り付けられており、該球規制部材39によりパチンコ球Sを発射レール38の傾斜下端部で停止保持するようになっている。なお以下の説明において、前記球規制部材39がパチンコ球Sを停止保持する位置を打球発射位置と指称する。また、前記取付ベース部材36の裏面側には、前記発射レール38の傾斜下端部側の下方位置に、前記打球杆42を位置規制する上ストッパ40が設けられると共に、ロータリーソレノイド37の配設位置の右方(図6では左方)に、該打球杆42を位置規制する下ストッパ41が設けられている。前記上下のストッパ40,41は、ゴム等の弾性部材で形成されており、打球杆42の衝突による衝撃を緩衝するようになっている。
【0030】
前記打球杆42は、図6に示すように、所要長の棒状部材であって、前記上下のストッパ40,41の間に臨むよう一方の端部に前記ロータリーソレノイド37の回転軸37aが固定されると共に、他方の端部にコイルスプリングやゴム材等からなる弾発部42aが設けられている。すなわち、前記打球杆42は、常には前記ロータリーソレノイド37の回転軸37aから右方向に延在して下ストッパ41に当接する初期位置に保持され、該ロータリーソレノイド37の駆動に伴って前記弾発部42aが発射レール38の打球発射位置に臨む終位置に揺動されるようになっている。なお、前記打球杆42が終位置に到来すると前記上ストッパ40に当接して揺動が規制され、その後に打球杆42の自重により初期位置に復帰するようになっている。すなわち、前記ロータリーソレノイド37への通電励磁毎に、前記打球杆42が前記初期位置と終位置との間で揺動変移されて、発射レール38における打球発射位置のパチンコ球Sを打ち出し得るようになっている。なお、前記球送り装置13bは、前記打球杆42が終位置に到来してパチンコ球Sを打ち出した後に、上球皿15のパチンコ球Sを発射レール38(打球発射装置)に送出すよう設定されており、該球送り装置13bおよびロータリーソレノイド37の作動タイミングを図示しない発射制御装置が制御するようになっている。
【0031】
ここで、図4または図6に示すように、前記取付ベース部材36は、前記発射レール38の転動面38aより上方に延在(突出)するよう形成される。すなわち、前記取付ベース部材36における前記発射レール38の転動面38aより上方まで延在する部位が、該発射レール38の前側にパチンコ球Sが落下するのを防止する落下防止部43として機能する。ここで、前記発射レール38の転動面38aからの前記落下防止部43の突出寸法Lは、パチンコ球Sの直径寸法の2/3≦L≦直径寸法の範囲となるよう設定されている。すなわち、前記落下防止部43の突出寸法Lがパチンコ球Sの直径寸法の2/3より小さく設定すると、パチンコ球Sの前方への落下を防止し得なくなる虞があり、また落下防止部43の突出寸法Lがパチンコ球Sの直径寸法より大きく設定すると、必要以上に落下防止部43が大きくなり、コストの増大や発射ユニット35が大型化する問題を招来する。
【0032】
なお、前記取付ベース部材36は、前記発射レール38の打球発射位置に近接する端部側は、落下防止部43に対して発射レール38の上端部に沿って延在するよう切欠き形成されて、この切欠き(以下、球送り用切欠部36cという)に前記球送り装置13bが臨むよう設定されている。すなわち、前記球送り装置13bからのパチンコ球Sは、前記球送り用切欠部36cを介して発射レール38の打球発射位置に送出される。なお、前枠13を閉成した際に、前記球送り装置13bが前記取付ベース部材36の前面に当接すると共に、前記球送り用切欠部36cを閉成するよう構成されて、前記発射レール38に送出したパチンコ球Sが球送り用切欠部36cを介して取付ベース部材36の前方へ落下しないようにしてある。
【0033】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
【0034】
前記発射ユニット35は、前記取付ベース部材36の前面側から回転軸37aを挿通孔36dに挿通した状態で、該取付ベース部材36にロータリーソレノイド37をネジ止めし、該取付ベース部材36の裏面側には、所定の傾斜角度で発射レール38を取り付けると共に、球規制部材39および上下のストッパ40,41を取り付け、該上下のスットパ40,41の間に位置するよう前記ロータリーソレノイド37の回転軸37aに打球杆42を取り付けることにより組付けられる。そして、前記取付ベース部材36の裏面を中枠12の設置面部25に対向させた状態で、該設置面部25に形成した支持部26の位置決め孔26bに、取付ベース部材36の位置決め突部36bを挿入することで、前記発射ユニット35が所定位置に位置決めされ、この状態で取付ベース部材36に形成した各通孔36aの前側から支持部26のネジ孔26aにネジ46を螺挿することで、前記発射ユニット35の裏面を対向させた姿勢で設置面部25の所定位置に発射ユニット35が取り付けられる。これにより、前記設置面部25と取付ベース部材36との間に、前記発射レール38および打球杆42が位置する。
【0035】
このように、前記発射ユニット35の取付ベース部材36に位置決め突部36bを形成すると共に、前記設置面部25の支持部26に位置決め孔26bを形成することで、発射ユニット35の位置決め固定を容易に行ない得るから、発射ユニット35の組付け作業を簡単に行なうことができる。また、前記ロータリーソレノイド37、発射レール38、球規制部材39、上下のストッパ40,41および打球杆42を取付ベース部材36に取り付けてユニット化することで、発射ユニット35の組付け作業を短時間で行なうことができ、作業効率の向上を図り得る。更に、前記発射レール38と打球杆42との相対的な位置関係を常に一定に保ち得るから、ロータリーソレノイド37を作動して打球杆42を揺動した際に、該打球杆42の弾発部42aを確実に打球発射位置に臨ませることができ、パチンコ球Sの打ち出しを正確に行ない得る利点がある。
【0036】
ここで、近年のように遊技盤19を大きくして遊技盤保持部24を中枠12の下方位置に形成すると、発射ユニット35を配設する設置面部25も下方に設ける必要が生ずる。この場合に、中枠の右側にはハンドル部材18が設けられているため、設置面部を中枠の右側に形成する構成のまま設置面部の形成位置を下方に移動することは困難である。このため、前記中枠における設置面部の形成位置を左方向に移動する必要があり、この場合に、遊技盤の発射通路へのパチンコ球の発射を考慮すると、中枠の左右方向の略中央位置に形成するのが最適である。しかしながら、前記設置枠台50に設けた球回収部材51がパチンコ機(中枠)の裏側における左右方向の略中央位置に臨むため、従来のように中枠の後方にロータリーソレノイドが中枠の後方に突出する構成では、設置面部をパチンコ機(中枠)の左右方向の略中央位置に設けて発射ユニットを配設することは困難である。
【0037】
これに対して、実施例に係る発射ユニット35では、前記取付ベース部材36の前面側にロータリーソレノイド37を配置して、該取付ベース部材36の裏面側に発射レール38や打球杆42等を設けると共に、設置面部25に支持部26を突設するよう構成したことで、該ロータリーソレノイド37を中枠12の後方へ突出させることなく設置面部25に配設することができる。従って、パチンコ機10を設置する設置枠台50に設けた球回収部材51に、前記ロータリーソレノイド37が干渉することはないから、発射ユニット35を設置する設置面部25を中枠12の左右方向の略中央位置に形成することが可能である。このように、実施例のように、取付ベース部材36の前面側にロータリーソレノイド37を配置することで、設置面部25の形成位置に拘らず発射ユニット35を設けることができるから、遊技盤19の大型化等のようにパチンコ機設計上の自由度の向上を図り得る。
【0038】
また、前記ロータリーソレノイド37を取付ベース部材36の裏面側に取り付ける構成では、該ロータリーソレノイド37と中枠12(設置面部25)との干渉を防止するため、該中枠12(設置面部25)に開口部を形成する必要があり、該開口部を介して異物を挿入する等の不正行為が行なわれる可能性が高くなる問題を内在している。これに対して、実施例では、前記取付ベース部材36の前面側にロータリーソレノイド37を配置するよう構成したから、該ロータリーソレノイド37を挿通する開口部を中枠12に開設する必要がなく、異物が挿入されるのを防止し得る利点がある。
【0039】
また、前記取付ベース部材36の前面側にロータリーソレノイド37を配置することで、従来に較べて発射ユニット35(ロータリーソレノイド37)が前方に突出している。実施例では、前記球皿部材16の裏側に、前記ロータリーソレノイド37を収容可能な凹部16aを形成したことで、前方に突出するロータリーソレノイド37を確実に収納することができる。また、前記発射ユニット35の前側に位置する球皿部材16を前記中枠12に対して開閉可能に組付けてあるから、該発射ユニット35のメンテナンス作業等を容易に行なうことができる。
【0040】
更に、実施例では、前記設置面部25に形成した支持部26の突出寸法を、前記発射レール38の前後方向の幅寸法と略同等に設定したから、該支持部26に取付ベース部材36を取り付けた際に、設置面部25に発射レール38が近接し、発射レール38の後方へのパチンコ球Sの落下を防止できる。また、前記取付ベース部材36に、前記発射レール38の上端縁より上方まで延在する落下防止部43を設けるようにしたことで、発射レール38の前方へのパチンコ球Sの落下を防止することが可能となる。更に、前記設置面部25に前記発射レール38の上方を覆う球溢れ防止壁28を形成してあるから、パチンコ球Sが前記落下防止部43を越えて発射レール38の前方に落下するのを防止し得る。
【0041】
ここで、前記落下防止部を発射ユニット35(取付ベース部材36)とは別部材とし、該別部材とした落下防止部を取付ベース部材36や前枠13の板部13aに設けることも考えられるが、この場合には、コストの増大や組付け作業が煩雑になる等の不都合が生ずる。これに対し、実施例のように、取付ベース部材36を発射レール38の転動面38aより上方まで延在させて落下防止部43を設けるようにすることで、コストの増加を抑制し得ると共に、落下防止部43の組付け作業が不要となる利点がある。このとき、落下防止部43の発射レール38の転動面38aからの突出寸法Lを、パチンコ球Sの直径寸法の2/3≦L≦直径寸法の範囲となるよう設定することで、パチンコ球Sの前方への落下を確実に防止し得ると共に、取付ベース部材36の大型化によるコストの増大や発射ユニット35自体の大型化といった問題を回避することができる。
【0042】
すなわち、前記発射レール38の打球発射位置に送出された全てのパチンコ球Sは、前記設置面部25、落下防止部43および球溢れ防止壁28で囲まれた空間から逸脱することはないから、無駄にすることなく遊技に供することができる。また、打球杆42により打ち出されて遊技盤19の発射通路22に進入したパチンコ球Sは、その勢いによっては遊戯領域19a内に発射されることなく前記外レール20に沿って戻ることがある。この場合に、前記設置面部25と球戻し通路部29とを画成する画壁27の開口部27aの開口寸法を、1個のパチンコ球Sが通過可能な寸法に設定してあることから、前記設置面部25内(すなわち発射レール38側)にパチンコ球Sが戻るのは防止され、球戻し通路部29を介して下球皿17に排出される。また、仮に、前記画壁27の開口部27aを介してパチンコ球Sが発射レール38に戻った場合であっても、前記設置面部25、落下防止部43および球溢れ防止壁28で囲まれた空間から逸脱することなく、確実に遊技に供することができる。
【0043】
〔変更例〕
なお、遊技機の構成としては、実施例のものに限らず、種々の変更が可能である。例えば、実施例では、設置面部を本体枠の左右方向略中央位置に形成するようにしたが、これに限られるものではなく、本体枠の左右に偏った位置に設置面部を形成するようにしてもよい。この場合であっても、設置面部の後方に回転式駆動手段が突出することはないから、遊技機の後方に位置する部材に回転式駆動手段が干渉することはなく、実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
実施例では、前記支持部の設置面部からの突出寸法を、発射ユニットにおける発射レールの前後方向の幅寸法と略同一になるよう設定するようにしたが、これに限られるものではなく、該支持部の設置面部からの突出寸法は、発射ユニットを取り付けた際に設置面部と取付ベース部材との間に発射レールおよび打球杆が位置し得る寸法に設定すればよい。なお、発射ユニットを支持部に取り付けた際に、前記設置面部と発射レールとの間の間隔が遊技球の直径寸法より小さくなるよう支持部の設置面部からの突出寸法を設定して、発射レールの後方への遊技球の落下を設置面部で防止し得るよう構成することが好適である。
【0045】
実施例では、発射ユニットの回転式駆動手段としてロータリーソレノイドを用いたが、これに限定されるものではなく、モータ等の従来公知の回転式駆動手段を用いることが可能である。
【0046】
実施例では、発射ユニットの取付ベース部材に、回転式駆動手段、発射レール、球規制部材および上下のストッパを取り付けるようにしたが、これに限られず、取付ベース部材の前面側に回転式駆動手段を配置し、取付ベース部材の裏面側に発射レールを配置すると共に、取付ベース部材の裏面側に配置した打球杆を回転式駆動手段の回転軸に取り付けるよう構成すればよい。
【0047】
また、実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、本体枠に形成されて遊技盤を着脱可能に保持する遊技盤保持部と、前記本体枠における遊技盤保持部の下方に形成され、該本体枠の左右方向の略中央に位置する設置面部と、前記本体枠における前記設置面部の前側に開閉可能に配設され、遊技球を貯留する球皿部材と、前記球皿部材に貯留した遊技球を遊技盤の盤面へ向けて打ち出す発射ユニットとを備えた遊技機であれば、アレンジボール機等の従来公知の各種遊技機を採用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。
【図2】実施例に係るパチンコ機を示す斜視図であって、前枠および球皿部材を開放した状態を示す。
【図3】実施例に係るパチンコ機における設置面部の形成位置を拡大して示す正面図であって、設置面部から発射ユニットを取り外した状態を示す。
【図4】実施例に係る発射ユニットを示す斜視図である。
【図5】実施例に係るパチンコ機における設置面部の形成位置を拡大して示す正面図であって、設置面部に発射ユニットを配設した状態を示す。
【図6】実施例に係る発射ユニットを示す背面図であって、(a)は打球杆が初期位置にある状態を示し、(b)は打球杆が終位置に変位して弾発部が発射レールの打球発射位置に臨む状態を示す。
【図7】実施例に係るパチンコ機を設置面部で縦断した状態で拡大して示す側面図である。
【符号の説明】
【0049】
12 中枠(本体枠),16 球皿部材,16a 凹部,19 遊技盤
24 遊技盤保持部,25 設置面部,26 支持部,35 発射ユニット
36 取付ベース部材,37 ロータリーソレノイド(回転式駆動手段)
37a 回転軸,38 発射レール,38a 転動面,42 打球杆
43 落下防止部,50 設置枠台(遊技機設置枠台)
51 球回収部材,S パチンコ球(遊技球)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体枠に形成した遊技盤保持部に遊技盤を着脱可能に保持すると共に、該本体枠における遊技盤保持部の下方に形成した設置面部に、遊技球を遊技盤の盤面へ向けて打ち出す発射ユニットを配設した遊技機において、
前記発射ユニットは、
取付ベース部材と、
前記取付ベース部材の前面側に配置される回転式駆動手段と、
前記取付ベース部材の裏面側に配置されて前記遊技盤の盤面へ発射可能な角度で傾斜し、所定の打球発射位置に遊技球を停止保持可能な発射レールと、
前記取付ベース部材の裏面側に配置されて前記回転式駆動手段の回転軸に接続し、該回転式駆動手段の駆動により前記発射レールの打球発射位置に停止保持した遊技球を遊技盤の盤面へ向けて打ち出す打球杆とから構成し、
前記設置面部には、前記発射ユニットの裏面を設置面部に対向させた姿勢で取り付け得るよう前方に突出する支持部を形成して、
前記支持部に発射ユニットを取り付けた際に、前記設置面部と取付ベース部材との間に前記発射レールおよび打球杆が位置するようにした
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記取付ベース部材には、前記発射レールにおける遊技球が転動する転動面より上方まで延在して、前記打球杆が打ち出した遊技球の発射レールの前方への落下を防止する落下防止部が形成されている請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記設置面部は、前記本体枠の左右方向略中央位置に形成されている請求項1または2記載の遊技機。
【請求項4】
前記本体枠には、遊技球を貯留する球皿部材が前記設置面部の前側に開閉するよう配設され、該球皿部材の裏側に、該球皿部材を閉成した際に前記回転式駆動手段を臨ませ得る凹部を形成した請求項1〜3の何れかに記載の遊技機。
【請求項5】
本体枠に形成されて遊技盤を着脱可能に保持する遊技盤保持部と、前記本体枠における遊技盤保持部の下方に形成され、該本体枠の左右方向の略中央に位置する設置面部と、前記本体枠における前記設置面部の前側に開閉可能に配設され、遊技球を貯留する球皿部材と、前記球皿部材に貯留した遊技球を遊技盤の盤面へ向けて打ち出す発射ユニットとを備え、遊技機設置枠台に設置した際に、該設置枠台に設けた球回収部材が機裏側の左右方向の略中央に位置して、遊技盤の盤面に打ち出された遊技球を、機裏側から球回収部材に排出するようになっている遊技機において、
前記発射ユニットは、
前記支持部に取り付けられる取付ベース部材と、
前記取付ベース部材の前面側に配置される回転式駆動手段と、
前記取付ベース部材の裏面側に配置されて前記遊技盤の盤面へ向くよう傾斜し、所定の打球発射位置に遊技球を停止保持可能な発射レールと、
前記取付ベース部材の裏面側に配置されて前記回転式駆動手段の回転軸に接続し、該回転式駆動手段の駆動により前記発射レールの打球発射位置に停止保持した遊技球を遊技盤の盤面へ向けて打ち出す打球杆と、
前記ベース部材に設けられ、前記発射レールにおける遊技球が転動する転動面より上方まで延在する落下防止部とから構成し、
前記設置面部における前記球回収部材に対応する前側には、前記発射ユニットの裏面を設置面部に対向させた姿勢で取り付け得るよう前方に突出する支持部を形成して、
前記支持部に発射ユニットを取り付けた際に、前記設置面部と取付ベース部材との間に前記発射レールおよび打球杆が位置して、打球杆が打ち出した遊技球の発射レールの前方への落下を前記落下防止部で防止し、該打球杆が打ち出した遊技球の発射レールの後方への落下を前記設置面部で防止すると共に、
前記球皿部材の裏側には後方に開口する凹部を形成して、該球皿部材を閉成した際に、該凹部に前記回転式駆動手段を収納し得るよう構成した
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−111361(P2007−111361A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−307663(P2005−307663)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(000135210)株式会社ニューギン (1,935)
【Fターム(参考)】