説明

遊技機

【課題】遊技スイッチの操作性を向上させることができる封入式遊技機を提供する。
【解決手段】遊技者の持ち球(遊技媒体)数は持ち球表示器13にクレジット表示される。メダル(払出媒体)数は貯メダル表示器15にクレジット表示される。メダルを持ち球に変換する機能と、発射装置からの遊技球の発射を制御する発射制御機能(発射開始機能と発射停止機能とを含む)とを兼用するスイッチA(操作手段)24を設ける。持ち球のクレジット残数が存在せず発射停止状態となり、払出媒体のクレジット残数が存在している状態でスイッチA24が操作されると、1回の操作のみによって、上記両機能が同時に有効となり、クレジットされたメダルが所定の交換率で持ち球に変換され持ち球表示器13に表示された後、発射装置から遊技球が発射開始される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機における遊技の操作性に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技球を遊技機内で循環させ、遊技者に対しては実際の遊技球の払出しを行なわず、遊技者の獲得している遊技球数等を電子データとして管理する遊技機があった。
下記、特許文献1には、上述のパチンコ遊技機が開示されており、この遊技機には遊技に必要な各種操作スイッチが集合した操作スイッチ群が設けられている。操作スイッチ群には、有価価値データが記憶されたカードをカード挿入口に挿入した後、1度数単位で玉を購入するときに操作される購入スイッチと、カードをカード挿入口に挿入したまま遊技を中断(例えば、遊技者がトイレに行くような場合)するときに操作される中断スイッチと、遊技を精算するときに操作される精算スイッチと、遊技領域に発射される玉の弾発力を強くするときに操作される発射強スイッチと、玉の弾発力を弱くするときに操作される発射弱スイッチと、遊技領域に向けて玉を発射するときに操作される発射スイッチが設けられている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−213685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のパチンコ遊技機においては、各スイッチの1回の操作で、それぞれ1つの機能役割を果たすのみであり、その操作性に欠点があった。
【0005】
そこで、本願発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、遊技の為に設けられている操作スイッチの操作性を向上させることができる遊技機の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に係る遊技機の発明は、遊技者が所有する遊技媒体と払出媒体が、電子データとしてクレジット管理され、前記払出媒体が、所定の交換率で前記遊技媒体に変換され、該遊技媒体数分の遊技球をハンドルの操作によって発射装置から発射させることができその発射毎に前記遊技媒体が減少し、また、遊技結果に応じて前記遊技媒体が増加する遊技機において、操作手段と、該操作手段から送信される操作信号に基づいて制御を行なう制御手段とが設けられ、前記制御手段は、前記遊技球の発射停止時に前記ハンドル及び前記操作手段の操作が行なわれた場合に、前記遊技媒体の残数が存在しないで、前記払出媒体の残数が存在しているとき、前記払出媒体を前記遊技媒体に変換すると共に、前記遊技球を発射装置から発射開始する制御を行なうことを特徴とするものである。
【0007】
ここで、遊技媒体とは、例えば、パチンコ遊技機の場合、従来から使用されている遊技球のことをいい、遊技者に直接払出されない媒体である。また、払出媒体とは、遊技媒体に変換することができる媒体、例えば、メダル、コイン等のことをいい、遊技者に直接払出される媒体である。一枚のメダルに対して変換される遊技球数は、予め定められている。
【0008】
また、上記課題を解決するために、請求項2に係る発明は、請求項1の遊技機において、前記操作手段を操作することにより、前記遊技球の発射動作が維持、あるいは発射停止が維持されるように制御されることを特徴とするものである。
【0009】
また、上記課題を解決するために、請求項3に係る発明は、請求項1又は2の遊技機において、前記操作手段は、前記ハンドルとは別に設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に係る遊技機によれば、一つの操作手段に複数の機能を兼用させ、所定の条件を満たしたときは、操作手段を1回操作することのみで複数の機能を作用させることが可能となるので、操作手段の操作性を向上させることができる。また、請求項2に係る遊技機によれば、一つの操作手段により遊技球の発射開始と発射停止という複数の機能を兼用することができる他、1回の操作で遊技球の発射動作あるいは停止動作の状態を維持させることができるので、その操作性はさらに向上する。また、請求項3に係る遊技機によれば、遊技球の発射強度に影響するハンドルに触れることなく操作手段を操作できるので、発射強度を一定に維持したまま遊技球の発射、停止、あるいは遊技媒体への変換を行なうことができ、さらに操作性は向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る遊技機の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
遊技機としては、例えば、パチンコ機、スロットマシン、アレンジボール等を挙げることができる。図1は、本発明を封入式のパチンコ機に用いた場合の形態を示す。
このパチンコ機1は、遊技領域5の略中央部に、いわゆるセンター役物として画像表示装置2を備えている。画像表示装置2には、複数の特別図柄が変動表示あるいは停止表示される。図示を省略する発射装置から遊技球が打ち出され、打ち出された遊技球が所定の入賞口(例えば、始動入賞口)へ入賞すると、その入賞に基づいて画像表示装置2に複数種類の特別図柄(数字や絵柄等)が、複数列にそれぞれ予め定められた所定時間変動表示される。所定時間経過後に、抽選によって選択(抽選による選択は、遊技球が始動入賞口へ入賞したときに行なわれている)された特別図柄が停止表示され、その停止表示された特別図柄が予め定められた特定の組み合わせ図柄の場合、大入賞口が所定時間連続して開放し遊技球の入賞し易い状態となって短時間で多くの賞球(実際には賞球は払出されない)を得ることが可能となり、遊技者に有利な特別遊技状態(大当り状態)が発生する。
【0012】
画像表示装置2には、特別図柄の変動表示と停止表示が行われる画像表示部(液晶表示器)9が設けられている。画像表示部9には、3列からなる左表示部9a、中表示部9b、右表示部9cが設けられており、それぞれの表示部に複数の特別図柄が独立して変動表示、および停止表示される。画像表示装置2の下側には始動入賞口6が設けられており、この始動入賞口6への遊技球の入賞に基づいて、可変表示部9に特別図柄の変動表示動作が開始される。始動入賞口6の下側には、可変表示部9a〜9cに特定の図柄の組み合わせが停止表示したとき、例えば、「6」「6」「6」、「7」「7」「7」のように同じ図柄が3つ停止表示したとき(以下、大当り発生時ともいう)に開状態あるいは閉状態となる大入賞口(アタッカーともいわれる)3及3'が設けられている。
【0013】
本形態のパチンコ機は、封入式のパチンコ機であるため遊技者が実際に遊技球に触れることはない。そして、遊技は、本体内に封入された遊技球を循環使用することにより行なわれる。即ち、このパチンコ機1には、従来の通常のパチンコ機において用いられていた賞球の払出機構が設けられていない。従って、発射装置から打ち出された遊技球が入賞口に入賞したとしても、それに対する賞球自体は遊技者に対して払い出されず、賞球に対応する遊技球数が遊技者の持ち球数として電子データでクレジット管理される。
【0014】
発射装置から打出された遊技球が遊技領域5を流下し、入賞口(例えば、大入賞口の左右両側に設けられている普通入賞口19)に入賞する等の所定の条件を満たすと、予め定められている賞球数が遊技者に付与され、その分だけ遊技者のクレジットされている持ち球数が増加する。一方、発射装置から遊技球が打ち出される毎に、遊技者の同持ち球数は減少する。
また、大当り状態が発生し、開状態となった大入賞口に遊技球が入賞すると、所定の入賞球数に対して1枚の払出媒体(後述するメダル等)が遊技者に付与される。付与された払出媒体は、クレジットされている遊技者の貯メタル数に加算される。
尚、大入賞口へ遊技球が入賞した場合にも、普通入賞口へ遊技球が入賞した場合と同じように、大入賞口への入賞に対応して定められている賞球数を遊技者の持ち球数に加算するようにしてもよい。
それぞれの入賞口へ入賞した遊技球は、遊技盤の裏側に形成された通過経路を経由して発射装置に送られ、再度、遊技球として発射装置から打ち出される。
【0015】
大入賞口3'の下側には、遊技領域5を流下していずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球、いわゆる外れ球が排出されるアウト口4が設けられている。アウト口4から排出された外れ球は遊技盤の裏側に形成された排出経路を経由して発射装置に送られ、再度、遊技球として発射装置から打ち出される。遊技領域5の下方右側には、発射装置から発射される遊技球の発射強度、即ち、遊技球の飛距離を、その回転操作によって調整することができるハンドルグリップ7が設けられている。ハンドルグリップ7は、操作角度維持型のハンドルであり、ハンドルの角度を操作(飛距離の調整)した後にハンドルから手を離してもその操作角度(発射強度)が維持される。また、ハンドルグリップ7は、人体非検出型のハンドルであり、ハンドルを把持していなくても遊技球の発射が可能である。ハンドルグリップ7の近傍(図1ではハンドルの左下方向)には、押下操作によりその操作期間中に遊技球の発射を停止させる発射停止ボタン8が設けられている。尚、ハンドルはこの形態のものに限定されることなく、パチンコ機で一般的に使用されているような、ハンドルを把持しているときのみ遊技球の発射が可能であり、ハンドルから手を離すと、ハンドルの操作角度は維持されずに、初期状態(操作角度ゼロ)に戻るものであってもよい。
【0016】
パチンコ機1の側部(図において右側部)には、遊技球貸出等操作部10が設けられている。遊技球貸出等操作部10はパチンコ機1内の遊技制御部に接続されている。遊技球貸出等操作部10には、メダル投入口11、硬貨投入口12、持ち球表示器13、変換ボタン(操作手段)14、貯メダル表示器15、精算ボタン16、及び払出皿17が設けられている。メダル投入口11には、払出媒体として使用されるメダルが投入される。メダルはパチンコ機が設置されているその遊技場内において使用可能な媒体であり、メダル1枚で予め定められている数の遊技球(例えば、5球)に変換することができる。硬貨投入口12には、100円等の硬貨が投入される。硬貨の投入により払出媒体としての上記メダルを獲得することができる。メダルへの交換率は遊技場で定められており、例えば、100円を投入することで10枚のメダルを獲得することができる。
【0017】
持ち球表示器13には、遊技者がそのパチンコ機において所有している遊技媒体としての遊技球数(持ち球数)がクレジット表示される。持ち球は、例えば、上記交換率(メダル1枚に対して5球)で交換することにより獲得することができる。交換された遊技球数は、持ち球表示器13に表示される。また、持ち球は、遊技によって入賞するとその入賞に対する賞球数が加算されて増加し、遊技のために打ち出した遊技球数分が減算されて減少する。
貯メダル表示器15には、遊技者がそのパチンコ機において所有している払出媒体としてのメダル数(貯メダル数)がクレジット表示される。貯メダルは、遊技者がメダルを手元に所持しているときはそのメダルを投入口11に投入することにより、あるいは、投入口12に硬貨を投入して上記交換率(100円に対して10枚)で交換することによりクレジットされる。
【0018】
変換ボタン(操作手段)14は、メダル(払出媒体)を持ち球(遊技媒体)に変換させる機能を有している。例えば、変換ボタン14を1度押下すると貯メダル表示器15のメダル枚数が一枚減算されると共に、上記交換率で交換された遊技球数(例えば、5球)が持ち球表示器13に加算表示される。精算ボタン(操作手段)16は、遊技者の持ち球数を上記とは逆の交換率でメダルに交換させると共に、クレジットされている貯メダルを払出皿17に払出させる機能を有している。精算ボタン16を押下すると、持ち球表示器13に表示されている持ち球数がメダルに変換(持ち球5球に対して1枚のメダルに変換)されて、その変換されたメダル枚数が貯メダル表示器15に表示されていたメダル枚数に加算表示された後、その枚数のメダルが払出皿17から払出される。
【0019】
パチンコ機1の上部には、遊技履歴表示部18が設けられている。この表示部18には、遊技当日の遊技データ及び過去の遊技データが表示される。具体的には、“本日の大当り回数”、“本日の総回転数”、“1日前の大当り回数”、“1日前の総回転数”、“2日前の大当り回数”、“2日前の総回転数”等が表示される。
【0020】
図2は、本封入式パチンコ機の制御部の主な構成を示すブロック図の第一の形態である。以下、このブロック図に基づいて制御内容を説明する。
本制御は、遊技の主な制御を司っている遊技制御部(遊技制御基板)20、特に、遊技制御基板20に搭載された制御手段(CPU)21によって行なわれている。CPU21はROM21aとRAM21bを備えており、ROMには制御プログラムが書き込まれ、また、RAMは一時的なデータの書き込みおよび読み出し領域として使用されている。遊技制御基板20には、発射装置から発射される遊技球の発射制御を行なっている発射制御部(発射制御基板)30と、画像表示装置2の演出、例えば、画像表示部9における図柄の変動表示演出等を制御している演出制御部(演出制御基板)40が接続されている。また、各制御基板20、30、40には、遊技機電源基板50から各駆動電圧が供給されている。尚、遊技機電源基板50には、AC24V電源が供給されている。
【0021】
遊技制御基板20には、メダルセレクター26とコインセレクター27が接続されている。これらのセレクターは、メダル投入口11と硬貨投入口12にそれぞれ投入されるメダルと硬貨の選別を行なっている。セレクター26、27の選別により検出されたメダルと硬貨の検出信号は、遊技制御基板20に入力されている。
【0022】
また、遊技制御基板20には、スイッチA(操作手段:図1の変換ボタン14に相当)24、スイッチA−LED(状態表示手段)24a、精算スイッチ(操作手段)16、精算スイッチLED(状態表示手段)16a、持ち球数表示器13、貯メダル表示器15、メダル払出用ホッパー25が接続されている。
【0023】
スイッチA24は、(1)メダル(払出媒体)を持ち球(遊技媒体)に変換する機能と、(2)発射装置から発射される遊技球の発射を制御する発射制御機能とを兼用しているスイッチである。また、発射制御機能には、(2-1)遊技球の発射を開始させる機能と、(2-2)遊技球の発射を停止させる機能とが含まれている。
【0024】
(1)変換機能
遊技者がパチンコ機においてメダルを所有しているとき、即ち、貯メダル表示器15にメダルがクレジットされているとき、スイッチA24を押下(長押し(1秒以上):押下パターンA)すると、所定の交換率でメダルが持ち球に変換される(変換機能が有効となる)。この変換により貯メダル表示器15のメダルクレジット数は、スイッチA24が押下された回数分だけ減算される。一方、減算されたメダル枚数に対応する持ち球数が、持ち球表示器13に持ち球クレジット数として加算される。尚、メダルから持ち球への変換処理は、1回のスイッチA24操作に対して1枚のメダルが持ち球に変換される処理であっても、又は、1回の操作に対して全貯メダルが持ち球に変換される処理であっても良い。
これらの遊技データは、RAM21bに書き込まれ、又、RAMから読み出されている(以下、同様に処理される)。
【0025】
(2)発射制御機能
(2-1)遊技者が遊技中(遊技球を発射させている期間中)に、スイッチA24を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。この信号を受けて、遊技制御基板20は、遊技球の発射を停止させる発射制御信号(発射停止信号)を発射制御基板30へ送信する。発射制御基板30への発射停止信号の入力により発射装置からの遊技球の発射が停止される。即ち、遊技中にスイッチA24を短押しすることでスイッチA24の発射停止機能が有効となり発射が停止する。(2-2)そして、この停止状態にあるときに、スイッチA24を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力されて、今度は、遊技球の発射を開始させる発射制御信号(発射開始信号)が遊技制御基板20から発射制御基板30へ送信される。これにより遊技球の発射が開始される。即ち、この停止状態にあるとき遊技中にスイッチA24を短押しすることでスイッチA24の発射開始機能が有効となり発射が開始する。
【0026】
(3)変換・発射制御の両機能
また、詳しくは後述(図3の説明において)するが、所定の条件が成立しているタイミングでスイッチA24を押下(1回の押下操作)すると、メダルが持ち球に変換されると共に、停止状態にあった遊技球の発射が開始される(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。即ち、スイッチA24の1回のみの押下により、スイッチA24の有する2つの機能を一度に作用させることができる。
スイッチA−LED24aは、スイッチA24の機能状態を表示する状態表示手段である。表示内容については、図3の説明において詳述する。
【0027】
精算スイッチ16は、図1で説明した精算スイッチと同様に、遊技者の持ち球(遊技媒体)数をメダル(払出媒体)に交換すると共に、クレジットされている貯メダルを払出皿17に払出す機能を有している。精算ボタン16を押下すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。この信号を受けて、遊技制御基板20は、持ち球表示器13に表示されている持ち球数を所定の交換率でメダルに交換し、交換されたメダル枚数を貯メダル表示器15のメダルクレジット枚数に加算表示した後、その枚数のメダルをメダル払出用ホッパー25から払出皿17へ払出す。
精算スイッチLED16aは、メダルの精算が可能か否かを示す状態表示手段である。
【0028】
メダル払出用ホッパー25は、遊技制御基板20からのモータ信号によって動作する。また、ホッパー25から遊技制御基板20へは、ホッパーセンサ信号が送信されており、遊技制御基板20はこのホッパーセンサ信号を認識してホッパーの動作を管理している。
また、遊技制御基板20によって、メダル払出用ホッパー25の動作エラー監視が行なわれている。例えば、ホッパー25内に払出用のメダルが無くなった場合(メダルエンプティーエラー)、払出しメダルが詰まった場合(メダル詰まりエラー)、払出中以外にメダルの払出しが行なわれた場合(ホッパーセンサー異常エラー)、ホッパー25が満タンになった場合(オーバーフローエラー)、遊技制御基板20によってそれらのエラーが検出され、現在の遊技状態を保持したまま遊技及び発射が強制的に停止される。エラー音の発生、あるいはエラー表示によりエラー発生の旨が報知される。
【0029】
エラーの発生により遊技者に不利益が生じないように、発生タイミングによって、上記強制停止は以下のように行なわれる。
図柄の変動表示動作中にエラーが発生した場合には、その変動に対する内部抽選の結果が“外れ”のときは、その変動表示動作が終了した時点で、また、内部抽選の結果が“大当り”のときは、その大当り遊技が終了した時点で遊技及び発射が強制的に停止される。また、大当り遊技中にエラーが発生した場合には、その大当り遊技が終了した時点で強制的に停止される。エラー要因が取り除かれてエラーが解除されたときは、リセットスイッチが押下された後、通常の遊技が再開される。上記エラーの発生時には、遊技及び発射が強制的に停止される為、スイッチA24及び精算スイッチ16の変換機能、発射制御機能、及び精算機能は停止状態となる。これは、以下に説明する第二、第三の形態でも同様であり、スイッチB34、スイッチC36、スイッチD44の各機能も停止状態となる。
【0030】
また、遊技制御基板20には、始動スイッチ(センサ)6a、一般入賞口スイッチ(センサ)19a、大入賞口ソレノイド3aが接続されている。始動スイッチ6aは、始動入賞口6に入賞した遊技球を検出するスイッチであり、その検出信号が遊技制御基板20に入力される。一般入賞口スイッチ19aは、一般入賞口19に入賞した遊技球を検出するスイッチであり、その検出信号が遊技制御基板20に入力される。遊技制御基板20は、この検出信号に基づいて、賞球数分だけ持ち球数を増加させる。大入賞口ソレノイド3aは、大入賞口の扉を開閉動作させるものであり、遊技制御基板20からの駆動信号に基づいて動作する。
【0031】
発射制御基板30には、発射停止スイッチ8、発射ハンドル7、球送りソレノイド31、発射ソレノイド32が接続されている。
発射停止スイッチ8は、図1の発射停止ボタン8と同じ機能を有するものであり、その押下操作期間中、発射装置からの遊技球の発射を停止させることができるスイッチである。
発射ハンドル7は、図1のハンドルグリップ7と同じ機能を有するものであり、操作角度維持型で、且つ、人体非検出型のハンドルである。
球送りソレノイド31は、発射装置内の遊技球を順次、発射位置へ送出すソレノイドであり、発射ソレノイド32は、この送出された遊技球を遊技領域5へ発射させるソレノイドである。これらのソレノイド31、32は、発射制御基板30からの制御信号(駆動信号)に基づいて動作する。遊技球が発射装置から発射されると、即ち、発射制御基板から駆動信号が出力されると、遊技球の発射毎に発射カウント信号が発射制御基板30から遊技制御基板20へ送信される。また、発射装置から発射された遊技球が通過する発射通路の所定の位置にセンサが設けられ、センサによる遊技球の検出信号が遊技制御基板20へ送信される。遊技制御基板20は、この発射カウント信号と遊技球検出信号に基づいて持ち球表示器13の持ち球クレジット数を制御している。
【0032】
演出制御基板40には、スピーカ(SP)42、装飾LED41、液晶表示器9が接続されており、遊技制御基板20からのコマンドに基づいて演出制御基板40の制御により、遊技内容に応じた演出動作が行なわれる。例えば、始動入賞口6に遊技球が入賞すると、液晶表示器9に特別図柄の変動表示動作が開始されると共に、その演出画像に同期して演出効果音と演出効果光がスピーカ42及び装飾LED41から発せられる。
【0033】
次に、図2の形態における“スイッチA”24の機能について、いくつかの遊技条件を挙げ、図3に示すタイミングチャートに基づいて説明する。
図において、1番上に示されたチャートは、遊技球の発射状態、即ち、遊技球の発射中であるか発射停止中であるかを表わす。また、次のチャートは、持ち球表示器13に持ち球がクレジットされているか否か、即ち、持ち球数の有/無を表わす。次のチャートは、貯メダル表示器15にメダルがクレジットされているか否か、即ち、貯メダル数の有/無を表わす。次のチャートは、“スイッチA−LED”24aの状態、即ち、点灯/点滅/消灯の何れかを表わす。次のチャートは、“スイッチA”24の押下タイミング、及びその機能を表わす。
【0034】
(イ)の状態は、遊技を行なおうとする遊技者がメダル投入口11へメダルを投入するか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨を投入して予め定められた交換率でメダルに交換し、そのメダル数が貯メダル数として貯メダル表示器に表示された状態(貯メダル“有”状態)を示す。
このとき発射ハンドル7が回転操作されていれば、“スイッチA−LED”24aが点滅表示し、“スイッチA”24の押下、即ち、貯メダルを持ち球に交換するように遊技者を促す。つまり、今の状態は、持ち球がクレジットされれば、遊技球が発射装置から発射開始される遊技可能状態であることを、LED24aの点滅表示によって報知する。
【0035】
ここで、発射装置は、遊技媒体が存在する時(持ち球クレジット数が“0”でない時)にのみ作動する。即ち、発射ハンドル7を操作したときに持ち球数が存在していれば、発射装置は遊技球の打出し動作を行なうが、持ち球数が存在しなければハンドル操作をしても、発射装置は遊技球の打出し動作は行なわない。従って、(イ)の状態で発射ハンドル7が操作されたとしても、持ち球数は未だ“0”であるため発射装置は動作せず遊技球の打出し動作は行なわれない。つまり、発射停止状態は継続する。
【0036】
(イ)の状態において、即ち、持ち球数が“0”で、遊技球の発射が停止し、メダルがクレジットされている状態で、スイッチA24を短押し(1秒未満の押下。以下同じ。)すると((ロ)の状態)、そのときに発射ハンドル7が回転操作されていれば、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれた後、遊技球の発射開始処理が行なわれて、遊技球が発射装置から発射開始される。この場合、1回のスイッチA24の操作のみで“変換”と“発射開始”の2つの処理が行なわれる(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。“貯メダル”から“持ち球”への変換処理は、1回のスイッチA24操作に対して1枚のメダルが持ち球に変換される処理であっても良いし、1回の操作に対して全貯メダルが持ち球に変換される処理であっても良い。(ロ)の状態では、今回の変換により貯メダルのクレジット数が無(“0”)になっている。また、このとき“スイッチA−LED”24aが点灯表示へと変化して、遊技球の発射状態で有ることを報知する。尚、(ロ)の状態のときに遊技者が発射ハンドル7を回転操作していなければ、スイッチA24を短押ししても、変換処理が行なわれるのみであり、発射開始の処理が行われることはない。
【0037】
矢印(ハ)の期間は、遊技中に貯メダルが“無”から“有”に変化した状態、即ち、遊技中にメダル投入口11へメダルが投入されるか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨が投入されてメダルに交換され、貯メダルのクレジット数が“0”ではなくなった状態を表わしている。この状態において、スイッチA24を短押しすると((ニ)の状態)、遊技球の発射が停止される。このとき“スイッチA−LED”24aは点滅表示に変化し、今の状態は、“スイッチA”24が押下されれば、遊技球が発射開始される発射可能状態であることを、LED24aの点滅表示によって報知する。
そして、この状態において、“スイッチA”24を短押しすると、遊技球の発射が開始されると共に、“スイッチA−LED”24aが点灯表示へと変化する((ホ)の状態)。
【0038】
(ホ)の状態において、遊技により持ち球が無くなると、遊技球の発射が停止される((ヘ)の状態)。また、このとき“スイッチA−LED”24aが点滅表示へと変化して、“スイッチA”24の押下、即ち、貯メダルを持ち球に交換するように遊技者を促す。
(ヘ)の状態において、即ち、持ち球数が“0”となり、遊技球の発射が停止し、メダルがクレジットされている状態において、スイッチA24を短押しすると((ト)の状態)、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれた後、遊技球の発射開始処理が行なわれて、遊技球が発射装置から発射開始される。この場合、1回のスイッチA24の操作のみで“変換”と“発射開始”の2つの処理が行なわれる(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。即ち、この状態では、スイッチA24は、メダル(払出媒体)を持ち球(遊技媒体)に変換する機能と、遊技球の発射を開始させる機能とを兼用している。尚、(ト)の状態は、遊技が継続している状態、即ち、遊技者によって発射ハンドル7が回転操作されている状態である。
また、このとき“スイッチA−LED”24aが点灯表示へと変化して、遊技球の発射状態であることを報知する。
【0039】
遊技中、貯メダルが存在する状態でスイッチA24を長押し(1秒以上の押下。以下同じ。)すると、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれる((チ)の状態)。例えば、遊技中に持ち球の残り数が少なくなってきて、まだ遊技を続けたい場合には、スイッチA24を長押しすることにより、遊技球の発射を継続しながら“貯メダル”を“持ち球”に変換することができる。変換された持ち球数は持ち球表示器13に加算表示される。
【0040】
矢印(リ)の期間は、貯メダルが“0”のときに遊技を行なっている状態を表わしている。この状態において、スイッチA24を短押しすると((ヌ)の状態)、遊技球の発射が停止される。このとき“スイッチA−LED”24aは点滅表示に変化し、今の状態が、“スイッチA”24が押下されれば、遊技球が発射開始される発射可能状態であることを、LED24aの点滅表示によって報知する。
そして、この状態において、“スイッチA”24を短押しすると、遊技球の発射が開始されると共に、“スイッチA−LED”24aが点灯表示へと変化する((ル)の状態)。
【0041】
(ヲ)の状態は、貯メダルが“0”で遊技を行なっているときに、スイッチA24を短押した状態、即ち、上記(ヌ)と同じ状態を表わす。この場合、遊技球の発射が停止されと共に、“スイッチA−LED”24aは点滅表示へと変化する。
この状態において、メダル投入口11へメダルが投入されるか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨が投入されてメダルに交換されると、貯メダルのクレジットは“無”から“有”へと変化する((ワ)の状態)。この投入等されたメダル数は貯メタル表示器15に表示される。
【0042】
メダルがクレジットされたこの状態において、スイッチA24を長押しすると、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれ、貯メダルが“有”から“無”に変化する((カ)の状態)。変換された持ち球数は、持ち球表示器13に加算表示される。スイッチA24が長押しされる直前の状態(発射停止で、持ち球有りで、貯メダル有りの状態)は、上記(ニ)と(ホ)間の状態(図(レ)の状態)と同じ状態である。従って、スイッチA24の長押しではなく短押しがされた場合には、持ち球への変換処理は行なわれないで、遊技球の発射開始処理が行なわれる。
【0043】
遊技が停止されているこの状態において、“スイッチA”24を短押しすると、遊技球の発射が開始されると共に、“スイッチA−LED”24aが点灯表示へと変化する((ヨ)の状態)。
そして、この状態で遊技を継続し、持ち球数が減少して“0”になると、遊技球の発射が停止される。貯メダル数も“0”であるため、“スイッチA−LED”24aは、消灯表示へと変化する((タ)の状態)。
【0044】
図4は、本封入式パチンコ機の制御部の主な構成を示すブロック図の第二の形態である。以下、このブロック図に基づいて制御内容を説明する。
この説明において、図2に示した第一の形態の部品と同じ部品については同じ番号を付し、その説明は適宜省略する。
本制御は、遊技の主な制御を司っている遊技制御部(遊技制御基板)20、特に、遊技制御基板20に搭載された制御手段(CPU)21によって行なわれている。CPU21はROM21aとRAM21bを備えており、ROMには制御プログラムが書き込まれ、また、RAMは一時的なデータの書き込みおよび読み出し領域として使用されている。
【0045】
遊技制御基板20には、スイッチB(操作手段:図1の変換ボタン14に相当)34、スイッチB−LED(状態表示手段)34a、スイッチC(操作手段:図1の精算ボタン16に相当)36、スイッチC−LED(状態表示手段)36a、精算可LED37が接続されている。
【0046】
スイッチB34は、(1)メダル(払出媒体)を持ち球(遊技媒体)に変換する機能と、(2)発射装置から遊技球を発射開始させる発射制御機能とを兼用しているスイッチである。
(1)変換機能
遊技者がパチンコ機においてメダルを所有しているとき、即ち、貯メダル表示器15にメダルがクレジットされているとき、スイッチB34を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、所定の交換率でメダルが持ち球に変換される。この変換により貯メダル表示器15のメダルクレジット数は、スイッチA24が押下された回数分だけ減算される。一方、減算されたメダル枚数に対応する持ち球数が、持ち球表示器13に持ち球クレジット数として加算される。尚、メダルから持ち球への変換処理は、1回のスイッチB34操作に対して1枚のメダルが持ち球に変換される処理であっても、又は、1回の操作に対して全貯メダルが持ち球に変換される処理であっても良い。
【0047】
(2)発射制御機能(発射開始機能)
遊技の停止状態にあるとき、スイッチB34を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。この信号を受けて、遊技制御基板20は、遊技球の発射を開始させる発射開始信号を発射制御基板30へ送信する。発射制御基板30への発射開始信号の入力により発射装置からの遊技球の発射が開始される。
【0048】
(3)変換・発射開始の両機能
また、詳しくは後述(図5の説明において)するが、所定の条件が成立しているタイミングでスイッチB34を押下(1回の押下操作)すると、メダルが持ち球に変換されると共に、停止状態にあった遊技球の発射が開始される(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。即ち、スイッチB34の1回のみの押下により、スイッチB34の有する2つの機能を一度に作用させることができる。
スイッチB−LED34aは、スイッチB34の機能状態を表示する状態表示手段である。表示内容については、図5の説明において詳述する。
【0049】
スイッチC36は、遊技者の持ち球(遊技媒体)数をメダル(払出媒体)に交換した後、クレジットされている貯メダルを払出皿17に払出す精算機能と、その払出しを停止させる機能と、発射装置からの遊技球の発射を停止させる発射停止機能とを兼用しているスイッチである。
スイッチC36を押下(長押し(1秒以上):押下パターンA)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。この信号を受けて、遊技制御基板20は、持ち球表示器13に表示されている持ち球数を所定の交換率でメダルに交換し、交換されたメダル枚数を貯メダル表示器15のメダルクレジット枚数に加算表示した後、その枚数のメダルをメダル払出用ホッパー25から払出皿17へ払出す(精算機能)。また、この払出し中に再びスイッチC36を押下(長押し(1秒以上):押下パターンA)すると、払出し処理は停止され、未清算分のメダル枚数が貯メダル表示器15にクレジット表示される。
【0050】
また、遊技者が遊技中(遊技球を発射させている期間中)に、スイッチC36を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。遊技制御基板20は、遊技球の発射を停止させる発射停止信号を発射制御基板30へ送信する。これにより発射装置からの遊技球の発射が停止する(発射停止機能)。
スイッチC−LED36aは、スイッチC36の機能状態を示す状態表示手段である。
また、精算可LED37は、現在、貯メダルの精算が可能な状態か否かを報知する報知手段である。遊技機が精算可能状態であるときは“点灯”、精算中であるときは“点滅”、精算不可状態であるときは“消灯”となるように制御される。
【0051】
次に、図4の形態における“スイッチB”34、及び“スイッチC”36の機能について、いくつかの遊技条件を挙げ、図5に示すタイミングチャートに基づいて説明する。
図において、1番上に示されたチャートは、遊技球の発射状態、即ち、遊技球の発射中であるか発射停止中であるかを表わす。また、次のチャートは、持ち球表示器13に持ち球がクレジットされているか否か、即ち、持ち球数の有/無を表わす。次のチャートは、貯メダル表示器15にメダルがクレジットされているか否か、即ち、貯メダル数の有/無を表わす。次のチャートは、“スイッチB−LED”34aの状態、即ち、点灯/点滅/消灯の何れかを表わす。次のチャートは、“スイッチC−LED”36aの状態、即ち、点滅/消灯の何れかを表わす。次のチャートは、“精算可LED”37の状態、即ち、点滅/点灯/消灯の何れかを表わす。次のチャートは、“スイッチB”又は“スイッチC”の押下タイミング、及びその機能を表わす。
【0052】
矢印(ソ)の期間は、持ち球数が“無”で、発射が停止され、貯メダルが“無”の状態、例えば、遊技者がそのパチンコ機で遊技を始めようとしている状態、又は、遊技中に持ち球も貯メダルも無くなった状態を示している。尚、このとき、発射ハンドル7は遊技者によって回転操作されているものとする。
【0053】
(イ')の状態は、遊技を行なおうとする遊技者がメダル投入口11へメダルを投入するか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨を投入して予め定められた交換率でメダルに交換し、そのメダル数が貯メダル数として貯メダル表示器に表示された状態(貯メダル“有”状態)を示す。
“スイッチB−LED”34aが点滅表示し、“スイッチB”34の押下、即ち、貯メダルを持ち球に交換するように遊技者を促す。つまり、今の状態は、持ち球がクレジットされれば、遊技球が発射装置から発射開始される遊技可能状態であることを、LED34aの点滅表示によって報知する。また、“スイッチC−LED”36aは消灯表示される。LED36aは遊技球の発射状態を表示し、発射が停止しているときは消灯し、発射中のときは点滅となる。“精算可LED”37は点灯表示される。LED37は、精算可能な状態のとき、例えば、“貯メダル”もしくは“持ち球”を有しているときは点灯し、精算不可のとき、例えば、“貯メダル”も“持ち球”も有していないときは消灯し、メダルの精算中のときは点滅となる。
【0054】
ここで、発射装置は、図2の形態で説明したのと同様に、遊技媒体が存在する時(持ち球クレジット数が“0”でない時)にのみ作動する。従って、(イ')の状態で発射ハンドル7が操作されていたとしても、持ち球数は未だ“0”であるため発射装置は動作せず遊技球の打出し動作は行なわれない。つまり、発射停止状態は継続する。
【0055】
(イ')の状態において、即ち、持ち球数が“0”で、遊技球の発射が停止し、メダルがクレジットされている状態で、スイッチB34を短押し(1秒未満の押下。以下同じ。)すると((ロ')の状態)、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれた後、遊技球の発射開始処理が行なわれて、遊技球が発射装置から発射開始される。この場合、1回のスイッチB34の操作のみで“変換”と“発射開始”の2つの処理が行なわれる(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。“貯メダル”から“持ち球”への変換処理は、1回のスイッチA24操作に対して1枚のメダルが持ち球に変換される処理であっても良いし、1回の操作に対して全貯メダルが持ち球に変換される処理であっても良い。(ロ')の状態では、今回の変換により貯メダルのクレジット数が無(“0”)になっている。また、このとき“スイッチB−LED”34aが消灯表示へと変化して、貯メダルのクレジット数が無(“0“)であることを報知する。遊技球の発射が開始されるので、“スイッチC−LED”36aの表示は点滅表示へと変化する。また、持ち球を有しているので、“精算可LED”37の表示は、精算可能であることを表示する点灯表示へと変化する。
【0056】
矢印(ハ')の期間は、遊技中に貯メダルが“無”から“有”に変化した状態、即ち、遊技中にメダル投入口11へメダルが投入されるか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨が投入されてメダルに交換され、貯メダルのクレジット数が“0”ではなくなった状態を表わしている。遊技球の発射状態であり、且つ、貯メダル有りの状態となったので“スイッチB−LED”34aは点灯表示へと変化する。
【0057】
この状態において、スイッチC36を短押しすると((ニ')の状態)、遊技球の発射が停止される。このとき“スイッチB−LED”34aは点滅表示に変化し、現在の状態が、“スイッチB”34が押下されれば、遊技球が発射開始される発射可能状態であることを報知する。また、遊技球の発射が停止されるので、“スイッチC−LED”36aの表示は消灯表示へと変化する。
そして、この状態において、スイッチB34を短押しすると、遊技球の発射が開始される((ホ')の状態)。発射状態であり、且つ、貯メダル有りの状態となったので“スイッチB−LED”34aは点灯表示へと変化し、遊技球の発射が開始されたので、“スイッチC−LED”36aは点滅表示へと変化する。
【0058】
遊技中、貯メダルが存在する状態でスイッチB34を短押しすると、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれる((チ')の状態)。例えば、遊技中に持ち球の残り数が少なくなってきて、まだ遊技を続けたい場合には、スイッチB34を短押しすることにより、遊技球の発射を継続しながら“貯メダル”を“持ち球”に変換することができる。変換された持ち球数は持ち球表示器13に加算表示される。このとき、“スイッチB−LED”34aは消灯表示に変化し、貯メダルのクレジット数が無(“0“)であることを報知する。
【0059】
矢印(リ')の期間は、貯メダルが“0”のときに遊技を行なっている状態を表わしている。この状態において、スイッチC36を短押しすると((ヌ')の状態)、遊技球の発射が停止される。このとき“スイッチB−LED”34aは点滅表示に変化し、現在の状態が、スイッチB34が押下されれば、遊技球が発射開始される発射可能状態であることを報知する。また、遊技球の発射が停止されたので、“スイッチC−LED”36aは消灯表示へと変化する。
そして、この状態において、スイッチB34を短押しすると、遊技球の発射が開始される((ル')の状態)。このとき、発射状態であり、且つ、貯メダル有りの状態であるため“スイッチB−LED”34aは点灯表示へと変化し、遊技球の発射が開始されたので、“スイッチC−LED”36aは点滅表示へと変化する。
【0060】
(ツ)の期間は、遊技中であって、貯メダルが無い状態である。発射中で貯メダル無しの状態であるので“スイッチB−LED”34aは消灯表示し、遊技球の発射中で有るので“スイッチC−LED”36aは点灯表示している。また、持ち球があるので“精算LED”37は点灯表示している。この“精算LED”37が点灯している精算可能状態において、スイッチC36を長押し(1秒以上の押下。以下同じ。)すると、メダルの精算処理が開始される((ネ)の状態)。クレジットされている持ち球が、所定の交換率でメダルに交換され、交換されたメダル数は、メダルクレジット数として貯メダル表示器15に表示される。この交換により持ち球数は“0”となり、遊技球の発射は停止される。発射の停止により“スイッチC−LED”36aは消灯表示へと変化する。この場合、発射が停止し、且つ、貯メダル有りの状態となって、“スイッチB−LED”34aを点滅表示させる条件が成立するが、メダルの精算処理が行なわれている期間である為、“スイッチB−LED”34aは消灯したままの状態で変化せず、遊技者に対して発射開始を促す表示(点滅表示)は行なわない。貯メダル表示器15に表示されている分のメダル枚数は、払出皿17へ払出される。メダルの払出しに対応して貯メダル表示器15の表示枚数は減って行く。このとき“精算可LED”37の点滅表示によって、メダルの精算中であることが報知される。
【0061】
このメダルの払出中(“精算可LED”37の点滅表示中)にスイッチC36を再度、長押しするとメダルの精算処理は停止される。停止された時点までに払出処理されていないメダル分については、貯メダルとして貯メダル表示器15にクレジット表示される((ナ)の状態)。このとき持ち球無しで、且つ、貯メダル有りの状態であるため“スイッチB−LED”34aは点滅表示へと変化し、持ち球への変換を促す。“精算可LED”37は、点灯表示へと変化し精算可能状態であることを報知する。
【0062】
この“スイッチB−LED”34aが点滅表示している状態、且つ、発射停止、持ち球無し、貯メダル有りの状態において、スイッチB34を短押しすると((ラ)の状態)、1回の操作で“変換機能”と“発射開始機能”の両機能が有効となり、持ち球の変換処理が行なわれた後、遊技球の発射開始処理が行なわれて遊技球の発射が開始される。発射が開始され、貯メダル有りのため“スイッチB−LED”34aは点灯表示へと変化する。また、発射が開始されたので“スイッチC−LED”36aは点滅表示へと変化する。
【0063】
この発射状態において、スイッチC36を長押しすると、メダルの精算処理が開始される((ム)の状態)。クレジットされている持ち球が、所定の交換率でメダルに交換され、交換されたメダル数は、メダルクレジット数として貯メダル表示器15に表示される。この交換により持ち球数は“0”となり、遊技球の発射は停止される。この場合、発射が停止し、且つ、貯メダル有りの状態となって、“スイッチB−LED”34aを点滅表示させる条件が成立するが、メダルの精算処理が行なわれる為、“スイッチB−LED”34aは消灯表示へと変化する。また、発射の停止により“スイッチC−LED”36aは消灯表示へと変化する。貯メダルは払出皿17へ払出され、メダルの払出しに対応して貯メダル表示器15の表示枚数は減って行く。このとき“精算可LED”37の点滅表示によって、メダルの精算中であることが報知される。貯メダルが全て払出され払出残数無になると精算処理が完了し、“精算可LED”37は消灯する((ウ)の状態)。
【0064】
図6は、本封入式パチンコ機の制御部の主な構成を示すブロック図の第三の形態である。以下、このブロック図に基づいて制御内容を説明する。
この説明において、図2に示した第一の形態、及び図4に示した第二の形態の部品と同じ部品については同じ番号を付し、その説明は適宜省略する。
本制御は、遊技の主な制御を司っている遊技制御部(遊技制御基板)20、特に、遊技制御基板20に搭載された制御手段(CPU)21によって行なわれている。CPU21はROM21aとRAM21bを備えており、ROMには制御プログラムが書き込まれ、また、RAMは一時的なデータの書き込みおよび読み出し領域として使用されている。
【0065】
遊技制御基板20には、スイッチD(操作手段:図1の変換ボタン14及び精算ボタン16に相当)44、スイッチD−LED(状態表示手段)44a、精算可LED37が接続されている。
【0066】
スイッチD44は、(1)メダル(払出媒体)を持ち球(遊技媒体)に変換する機能と、(2)発射装置から発射される遊技球の発射を制御する発射制御機能と、(3).(3-1)持ち球(遊技媒体)をメダル(払出媒体)に交換した後、クレジットされている貯メダルを払出皿17に払出す精算機能、(3-2)その払出しを停止させる精算停止機能とを兼用しているスイッチである。また、発射制御機能には、(2-1)遊技球の発射を開始させる機能と(2-2)遊技球の発射を停止させる機能とが含まれている。変換スイッチの機能と、発射制御スイッチの機能と、精算スイッチの機能とを1個のスイッチで兼用させることにより製造コストの削減を図ることができる。
【0067】
(1)変換機能
遊技者がパチンコ機においてメダルを所有しているとき、即ち、貯メダル表示器15にメダルがクレジットされているとき、スイッチD44を押下(長押し(1秒上5秒未満):押下パターンC)すると、所定の交換率でメダルが持ち球に変換される。この変換により貯メダル表示器15のメダルクレジット数は、スイッチD44が押下された回数分だけ減算される。一方、減算されたメダル枚数に対応する持ち球数が、持ち球表示器13に持ち球クレジット数として加算される。尚、メダルから持ち球への変換処理は、1回のスイッチD44操作に対して1枚のメダルが持ち球に変換される処理であっても、又は、1回の操作に対して全貯メダルが持ち球に変換される処理であっても良い。
【0068】
(2)発射制御機能
(2-1)遊技者が遊技中(遊技球を発射させている期間中)に、スイッチD44を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。この信号を受けて、遊技制御基板20は、遊技球の発射を停止させる発射制御信号(発射停止信号)を発射制御基板30へ送信する。発射制御基板30への発射停止信号の入力により発射装置からの遊技球の発射が停止される(発射停止機能が有効となる)。(2-2)そして、この停止状態にあるときに、スイッチD44を押下(短押し(1秒未満):押下パターンB)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力されて、今度は、遊技球の発射を開始させる発射制御信号(発射開始信号)が遊技制御基板20から発射制御基板30へ送信される。これにより遊技球の発射が開始される(発射停止機能が有効となる)。
【0069】
(3)精算機能
(3-1)メダルがクレジットされ、メダル精算の可能な状態において、スイッチD44を押下(長押し(5秒以上):押下パターンD)すると、その押下信号が遊技制御基板20に入力される。この信号を受けて、遊技制御基板20は、持ち球表示器13に表示されている持ち球数を所定の交換率でメダルに交換し、交換されたメダル枚数を貯メダル表示器15のメダルクレジット枚数に加算表示した後、その枚数のメダルをメダル払出用ホッパー25から払出皿17へ払出す。(3-2)また、この払出し中に再びスイッチD44を押下(長押し(5秒以上):押下パターンD)すると、払出し処理は停止され、未清算分のメダル枚数が貯メダル表示器15にクレジット表示される。
【0070】
(4)変換・発射開始の両機能
また、詳しくは後述(図7の説明において)するが、所定の条件が成立しているタイミングでスイッチD44を押下(1回の押下操作)すると、メダルが持ち球に変換されると共に、停止状態にあった遊技球の発射が開始される(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。即ち、スイッチD44の1回のみの押下により、スイッチD44の有する2つの機能を一度に作用させることができる。
スイッチD−LED44aは、スイッチD44の機能状態を表示する状態表示手段である。表示内容については、図7の説明において詳述する。
【0071】
次に、図6の形態における“スイッチD”44の機能について、いくつかの遊技条件を挙げ、図7に示すタイミングチャートに基づいて説明する。
図において、1番上に示されたチャートは、遊技球の発射状態、即ち、遊技球の発射中であるか発射停止中であるかを表わす。また、次のチャートは、持ち球表示器13に持ち球がクレジットされているか否か、即ち、持ち球数の有/無を表わす。次のチャートは、貯メダル表示器15にメダルがクレジットされているか否か、即ち、貯メダル数の有/無を表わす。次のチャートは、“スイッチD−LED”44aの状態、即ち、点灯/点滅/消灯の何れかを表わす。次のチャートは、“精算可LED”37の状態、即ち、点滅/点灯/消灯の何れかを表わす。次のチャートは、“スイッチD”の押下タイミング、及びその機能を表わす。
【0072】
矢印(ソ”)の期間は、持ち球数が“無”で、発射が停止され、貯メダルが“無”の状態、例えば、遊技者がそのパチンコ機で遊技を始めようとしている状態、又は、遊技中に持ち球も貯メダルも無くなった状態を示している。尚、このとき、発射ハンドル7は遊技者によって回転操作されているものとする。
【0073】
(イ”)の状態は、遊技を行なおうとする遊技者がメダル投入口11へメダルを投入するか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨を投入して予め定められた交換率でメダルに交換し、そのメダル数が貯メダル数として貯メダル表示器に表示された状態(貯メダル“有”状態)を示す。
“スイッチD−LED”44aが点滅表示へと変化し、スイッチD44の押下、即ち、貯メダルを持ち球に交換するように遊技者を促す。つまり、現在の状態は、持ち球がクレジットされれば、遊技球が発射装置から発射開始される遊技可能状態であることを、LED44aの点滅表示によって報知する。LED44aは、遊技球の発射中は点灯表示となり、発射が停止され、且つ、持ち球、あるいは貯メダルがクレジットされているときは点滅表示となる。また、メダルがクレジットされることにより“精算可LED”37は点灯表示される。LED37は、精算可能な状態のとき、例えば、“貯メダル”もしくは“持ち球”を有しているときは点灯し、精算不可のとき、例えば、“貯メダル”も“持ち球”も有していないときは消灯し、メダルの精算中のときは点滅となる。
【0074】
ここで、発射装置は、図2の形態で説明したのと同様に、遊技媒体が存在する時(持ち球クレジット数が“0”でない時)にのみ作動する。従って、(イ”)の状態で発射ハンドル7が操作されていたとしても、持ち球数は未だ“0”であるため発射装置は動作せず遊技球の打出し動作は行なわれない。つまり、発射停止状態は継続する。
【0075】
(イ”)の状態において、即ち、持ち球数が“0”で、遊技球の発射が停止し、メダルがクレジットされている状態で、スイッチB34を短押し(1秒未満の押下。以下同じ。)すると((ロ”)の状態)、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれた後、遊技球の発射開始処理が行なわれて、遊技球が発射装置から発射開始される。この場合、1回のスイッチD44の操作のみで“変換”と“発射開始”の2つの処理が行なわれる(変換機能と発射開始機能の両機能が有効となる)。“貯メダル”から“持ち球”への変換処理は、1回のスイッチA24操作に対して1枚のメダルが持ち球に変換される処理であっても良いし、あるいは1回の操作に対して全貯メダルが持ち球に変換される処理であっても良い。(ロ”)の状態では、今回の変換により貯メダルのクレジット数が無(“0”)になっている。また、遊技球の発射開始により“スイッチD−LED”44aが点灯表示へと変化する。また、持ち球を有しているので、“精算可LED”37の表示は、精算可能であることを表示する点灯表示へと変化する。
【0076】
矢印(ハ”)の期間は、遊技中に貯メダルが“無”から“有”に変化した状態、即ち、遊技中にメダル投入口11へメダルが投入されるか、あるいは硬貨投入口12へ硬貨が投入されてメダルに交換され、貯メダルのクレジット数が“0”ではなくなった状態を表わしている。
この状態において、スイッチD44を短押しすると((ニ”)の状態)、遊技球の発射が停止される。このとき“スイッチD−LED”44aは点滅表示に変化し、現在の状態が、“スイッチD”44が押下されれば、遊技球が発射開始される発射可能状態であることを報知する。
そして、この状態において、スイッチB34を短押しすると、遊技球の発射が開始される((ホ”)の状態)。発射状態になるため“スイッチD−LED”44aは点灯表示へと変化する。
【0077】
遊技中、貯メダルが存在する状態でスイッチD44を長押しC(1秒以上5秒未満の押下。以下同じ。)すると、“貯メダル”を“持ち球”に変換する処理が行なわれる((チ”)の状態)。例えば、遊技中に持ち球の残り数が少なくなってきて、まだ遊技を続けたい場合には、スイッチD44を長押しCすることにより、遊技球の発射を継続しながら“貯メダル”を“持ち球”に変換することができる。変換された持ち球数は持ち球表示器13に加算表示される。
【0078】
矢印(リ”)の期間は、貯メダルが“0”のときに遊技を行なっている状態を表わしている。この状態において、スイッチD44を短押しすると((ヌ”)の状態)、遊技球の発射が停止される。このとき“スイッチD−LED”44aは点滅表示に変化し、現在の状態が、スイッチD44が押下されれば、遊技球が発射開始される発射可能状態であることを報知する。
そして、この状態において、スイッチD44を短押しすると、遊技球の発射が開始される((ル”)の状態)。発射状態となるため、“スイッチD−LED”44aは点灯表示へと変化する。
【0079】
(ツ”)の期間は、遊技中であって、貯メダルが無い状態である。持ち球が有るので“精算LED”37は点灯表示している。この“精算LED”37が点灯している精算可能状態において、スイッチD44を長押しD(5秒以上の押下。以下同じ。)すると、メダルの精算処理が開始される((ネ”)の状態)。クレジットされている持ち球が、所定の交換率でメダルに交換され、交換されたメダル数は、メダルクレジット数として貯メダル表示器15に表示される。この交換により持ち球数は“0”となり、遊技球の発射は停止される。この場合、発射が停止し、且つ、貯メダル有りの状態となって、“スイッチD−LED”44aを点滅表示させる条件が成立するが、メダルの精算処理が行なわれている期間である為、“スイッチD−LED”44aは消灯表示に変化し、遊技者に対して発射開始を促す表示(点滅表示)は行なわない。貯メダル表示器15に表示されている分のメダル枚数は、払出皿17へ払出される。メダルの払出しに対応して貯メダル表示器15の表示枚数は減少して行く。このとき“精算可LED”37の点滅表示によって、メダルの精算中であることが報知される。
【0080】
このメダルの払出中(“精算可LED”37の点滅表示中)にスイッチD44を再度、長押しDするとメダルの精算処理は停止される。停止された時点までに払出処理されていないメダル分については、貯メダルとして貯メダル表示器15にクレジット表示される((ナ”)の状態)。このとき、発射停止状態で、持ち球無し、且つ、貯メダル有りの状態であるため“スイッチD−LED”44aは点滅表示へと変化し、持ち球への変換を促す。“精算可LED”37は、点灯表示へと変化し精算可能状態であることを報知する。
【0081】
この“スイッチD−LED”44aは点滅状態、且つ、発射停止、持ち球無し、貯メダル有りの状態において、スイッチB34を短押しすると((ラ”)の状態)、1回の操作で“変換機能”と“発射開始機能”の両機能が有効となり、持ち球の変換処理が行なわれた後、遊技球の発射開始処理が行なわれて遊技球の発射が開始される。発射開始状態であるため“スイッチD−LED”44aは点灯表示へと変化する。
【0082】
この発射状態において、スイッチD44を長押しDすると、メダルの精算処理が開始される((ム”)の状態)。クレジットされている持ち球が、所定の交換率でメダルに交換され、交換されたメダル数は、メダルクレジット数として貯メダル表示器15に表示される。この交換により持ち球数は“0”となり、遊技球の発射は停止される。この場合、発射が停止し、且つ、貯メダル有りの状態となって、“スイッチD−LED”44aを点滅表示させる条件が成立するが、メダルの精算処理が行なわれる為、“スイッチD−LED”44aは消灯表示へと変化する。貯メダルは払出皿17へ払出され、メダルの払出しに対応して貯メダル表示器15の表示枚数は減少して行く。このとき“精算可LED”37の点滅表示によって、メダルの精算中であることが報知される。貯メダルが全て払出され払出残数無になると精算処理が完了し、“精算可LED”37は消灯する((ウ”)の状態)。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係る遊技機の一形態を示す図である。
【図2】本発明に係る遊技機の制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】各遊技条件における操作手段の機能を説明するタイミングチャートである。
【図4】図2とは異なる形態の制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の形態の、各遊技条件における操作手段の機能を説明するタイミングチャートである。
【図6】図2、図4とは異なる形態の制御部の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の形態の、各遊技条件における操作手段の機能を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0084】
1 パチンコ機
2 画像表示装置
3、3' 大入賞口
6 始動入賞口
7 ハンドル
8 発射停止ボタン(発射停止スイッチ)
13 持ち球数表示器
14 変換ボタン(操作手段)
15 貯メダル表示器
16 精算ボタン
20 遊技制御基板
21 CPU
24 スイッチA(操作手段)
24aスイッチA−LED(状態表示手段)
34 スイッチB(操作手段)
34aスイッチB−LED(状態表示手段)
36 スイッチC(操作手段)
36aスイッチC−LED(状態表示手段)
44 スイッチD(操作手段)
44aスイッチD−LED(状態表示手段)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が所有する遊技媒体と払出媒体が、電子データとしてクレジット管理され、前記払出媒体が、所定の交換率で前記遊技媒体に変換され、該遊技媒体数分の遊技球をハンドルの操作によって発射装置から発射させることができその発射毎に前記遊技媒体が減少し、また、遊技結果に応じて前記遊技媒体が増加する遊技機において、
操作手段と、
該操作手段から送信される操作信号に基づいて制御を行なう制御手段とが設けられ、
前記制御手段は、前記遊技球の発射停止時に前記ハンドル及び前記操作手段の操作が行なわれた場合に、前記遊技媒体の残数が存在しないで、前記払出媒体の残数が存在しているとき、前記払出媒体を前記遊技媒体に変換すると共に、前記遊技球を発射装置から発射開始する制御を行なうことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記操作手段を操作することにより、前記遊技球の発射動作が維持、あるいは発射停止が維持されるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記操作手段は、前記ハンドルとは別に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−228997(P2008−228997A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−73027(P2007−73027)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】