説明

遊技機

【課題】遊技機内のスペースを有効活用し、より大径のスピーカを配置する。
【解決手段】外枠10の底板10Bと遊技機本体300の下端部との間にスピーカ41を有するスピーカハウジング4を設ける。スピーカ41を上に向けては位置することで、遊技機の奥行空間を充分に活用し、より大径のスピーカを配置可能とする。遊技機本体300側には、スピーカ41からの音声の伝達が確保できるよう導音空間5を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に係り、詳しくはスピーカを下部に備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の弾球遊技機では、遊技球を発射する発射装置によって投入された遊技球を遊技領域内に流下させ、遊技球が所定の入賞口へ入賞した場合には、賞球が得られる構成となっている。そして、近年の弾球遊技機の中には、始動入賞口に遊技球が入賞することを契機に、抽選が開始され、当選した場合には、通常遊技以上に遊技球が入賞しやすい特別遊技状態(いわゆる確率変動状態)に遊技状態が切り換る遊技機が提案されている。
また、このような遊技機では、抽選を実行している間、大型表示画面に演出画像が表示され、その他装飾装置から各種演出パターンが音声や発光により、出力される機種が増加している。
【0003】
このような弾球遊技機では、リーチ状態や確率変動状態など遊技状況に応じて演出内容が複雑となり、遊技盤内に限らず、ガラス枠等に発光ダイオード、スピーカなどの演出用装飾部材が配置される。また、遊技者に遊技内容の選択を可能とするための選択ボタン等も配置され、限られた配置スペース内に多数の演出用部材等が配置された構成となっている。このため、スピーカの配置スペースが限られるため、全音域の音声を出力するフルレンジスピーカが用いられることが多い。
【特許文献1】特開2005−65994号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技状況に応じて変更される演出は、その内容に応じてスピーカから出力される音質により良好な演出効果が発揮される。スピーカは、既述のとおり、スピーカを配置するスペースを十分に採ることができないため、小径のものを配置せざるを得ず、音圧の高い音声を出力することができない。このため、隣接する遊技機から出力される演出音や、ホール内のスピーカから出力される音声などによって、音が掻き消されることが多く、十分な演出効果が得られないといった問題があった。
【0005】
また、フルレンジスピーカの代わりに、高音域、中音域、低音域をそれぞれ出力する3種類のスピーカを設けた場合には、スピーカを設けるスペースを遊技機内に配置することが難しく、特に比較的径が大きな低音域のスピーカの配置スペースを確保することが極めて困難となるといった問題があった。
また、上記特許文献1に記載の構成においては、幕板に設けられたスピーカは、スピーカの指向する方向が、遊技者が聞き取りやすい方向となっていない。このため、遊技中の遊技機から出力される音声よりも、後ろ側で遊技されている遊技機の音声の方が、より良好に聞き取れてしまうといった問題もあった。
【0006】
この発明の目的は、遊技機内のスペースを有効活用し、より大きな音圧を出力することのできる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような問題を解決する本発明は、以下のような構成を有する。
(1) 外枠と、
該外枠の片側側枠に揺動自在に支持された前枠と、
スピーカと、
前記外枠の底板と前記前枠の間に設けられ、前記スピーカと該スピーカの音響空間を構成するスピーカハウジングとを有するスピーカユニットとを備える遊技機であって、
前記スピーカハウジングは、前記外枠の前方に音響空間を突出させた突出部を供えることを特徴とする遊技機。
【0008】
(2) 前記突出部に前記スピーカが取り付けられている請求項1に記載の遊技機。
【0009】
(3) 前記スピーカは、上方へ向けて配置されている上記(1)又は(2)に記載の遊技機。
【0010】
(4) 前記前枠内には、前記スピーカに対向する位置に、前記スピーカの外輪郭形状に沿って前後方向に形成され、前記スピーカから出力された音声を外枠の正面側へ導く導音空間が形成されている上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の遊技機。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、スピーカハウジングに突出部を設け、音響空間を拡張することによって、スピーカから出力される音圧を、より大きなもとすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、突出部をスピーカ取付位置とすることにより、より大きな径のコーンを有するスピーカを取り付けることが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、スピーカの出力側面を上方へ向けて設置することにより、スピーカの径方向を外枠の奥行き方向に配置することとなり、遊技機の有する内部空間を有効に利用して、スピーカを配置することができる。このため、従来よりも、さらに大径のスピーカを配置することが可能となる。
【0013】
更に、スピーカからの音声が上方へ向けて出力されることとなり、スピーカの指向を遊技者の耳の位置する方向へ近づけることができ、音声をより聞き取り易くする構成とすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前枠側に、前後方向に形成された導音空間を設けることで、よってスピーカから出力された音声が遮られることなく、より聞き取り易く構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本実施形態における遊技機を示す図である。以下、本明細書において、遊技機の遊技者が配置される側を正面、前面又は前側として表現し、遊技者の配置位置に対して反対側を背面、後面又は後側とし、図1に示されているような正面視において、左右方向をY軸方向、前後方向をX軸方向、鉛直方向をZ軸方向と定義し、右方向をY軸方向の正方向、前側から後側へ向かう方向をX軸方向の正方向、鉛直下方へ向かう方向をZ軸の正方向と定義する。
【0015】
図1において弾球遊技機100は、外郭方形枠サイズに形成されて縦長の固定保持枠を構成する外枠10の開口前面に、外枠10に合わせて方形枠サイズに形成された開閉搭載用の前枠2を備えている。
前枠2は、外枠10の正面左側上下に取り付けられたヒンジ金具3A、3Bにより外枠10に対して開閉可能に取り付けられ、さらに、外枠10の正面右側に設けられた施錠装置12によって閉鎖状態に保持されるようになっている。
前枠2には、遊技盤3が配置されており、遊技盤3は、所定板厚の積層合板の裏側にセルを貼り付けてルーター(役物取り付け孔)加工した化粧板を基板とし、その前面側には図示しないが、環状に取り付けられたガイドレールに囲まれて画成された略円形状の遊技領域6が設けられている。
【0016】
遊技領域6には、略中央部に表示装置として液晶表示装置で構成された表示部6aが設けられている。この表示部6aは、各種表示装置を兼ねており、図柄変動表示装置6jや普通図柄変動表示装置264dとしての機能を備える。表示部6aの周りには装飾部材6Bや、始動入賞口6c、および特別入賞口6d、その他入賞口6kなどがそれぞれ配置されている。遊技領域下部にはアウト球を回収するアウト口6eも設けられており、始動入賞口6cや特別入賞口6dに入賞せずに落下したアウト球を遊技盤3の背面側から機外に排出できるようになっている。
また、前枠2の前面上部側には、遊技盤3を視認できるように透明なガラス盤を備えたガラス枠70が水平方向に開閉可能かつ着脱可能に設けられ、通常は、施錠装置12により閉鎖状態に保持されて遊技盤3の前面を覆っている。
【0017】
前枠2の前面下部側でガラス枠70の下方には、皿ユニット701が、前枠2に開閉支持されている背面板に取り付けられて設けてある。皿ユニット701は、図示しない施錠装置により通常、閉鎖状態に保持されている。皿ユニット701は、球受け皿を構成している球貯留部701aと、球貯留部701aの正面左側下部に設けられた灰皿701bと、球貯留部701aの正面右側下部に設けられた発射ハンドルHと、ボタン701dとを有している。
【0018】
また、図2に示すように、皿ユニット701の背後には、前枠2の後側に遊技補助盤が形成されている。また、皿ユニット701の背後には、賞球の払出し等を行うための球搬出装置25d(図10参照)から払い出された遊技球のうち、球貯留部701aに排出し切れない遊技球を一時貯留する貯留ケース、遊技球発射装置によって打ち出された遊技球のうち、遊技領域6に到達できずに戻ってきたファール球を、貯留ケースを介して球貯留部701aに回収処理するファール球回収通路などが設けられている。
【0019】
図2に示されているように、遊技盤3の裏側には、裏セット盤20が着脱可能に取り付けられている。裏セット盤20には、遊技球を貯留する球貯留タンクや、遊技盤3における入賞状態に基づいて遊技球を払い戻す球搬出装置、この球搬出装置から払い戻された遊技球を貯留ケースに導く払出通路などの賞球機構が設けられている。また、裏セット盤20の裏面側に、電源基板や発射制御基板、主制御基板、払出制御基板、ランプ・音声制御基板などの各種回路基板が取り付けられ、これら回路基板と電気・電子部品とは、ワイヤーハーネスで接続されて、遊技可能に構成される。
以上のような構成された弾球遊技機100は、外枠10の底板10Bを貫通する貫通固定具としての釘を基台BSに打ちつけることにより、基台BS上に固定される。
【0020】
以上のような構成のパチンコ遊技機100は、ガラス枠70、皿ユニット701などが閉鎖施錠された状態で遊技に供され、球貯留部701aに遊技球を貯留させて発射ハンドルHを回動操作することにより遊技が開始される。すなわち、図1中に太線矢印で示すように発射ハンドルHが回動操作されると、球貯留部701aに貯留された遊技球が1球ずつ発射機構部に送り出され、発射機構部の打球杵により遊技領域6に打ち出され、パチンコゲームが展開される。
このように遊技球発射装置は、遊技者が遊技領域6内の所定位置に遊技球が打ち出せるように、遊技者自身が発射強度を調整可能に構成されていると共に、上述した発射ハンドルHがその調整装置になっている。
【0021】
上記のように、前枠2、遊技盤3の正面側に設けられた遊技領域6、表示部6a、各種入賞口、ガラス枠70、皿ユニット701、背面側に設けられた制御基板等により遊技機本体300が構成される。このような遊技機本体300は、前枠2を介して外枠10内に支持されるが、遊技機本体300と、外枠10を構成する底板10Bの間に、スピーカ41を有するスピーカハウジング(エンクロージャ)4が配置されている。スピーカ41からは、遊技の展開状態に応じた効果音が出力される。この実施形態では左端部に、スピーカ41が配置されている。上記スピーカ41とスピーカハウジング4とによってスピーカユニットが構成される。
【0022】
図3は、スピーカハウジング4の図1におけるA−A断面図である。スピーカハウジング4内には、スピーカ41の背面から出る音を響かせる反響空間43が形成されている。反響空間43の容積を広く採るほど、スピーカ41からの遊技者に伝わる音の音圧が大きくなるため、スピーカハウジング4の背面側端面44は、外枠10の底板10Bにおける背面側端辺10bBに達している(同一平面内に位置する)。スピーカハウジング4の背面側端面44は、底板10Bの背面側端辺10bBと同一平面内に、必ずしも位置している必要はなく、底板10Bの背面側端辺10bBより背面側に若干突出していてもよく、或いは正面側に位置していてもよい。
【0023】
本実施形態におけるスピーカハウジング4は、バスレフ型が採用され、ダクト46(図3において想像線で示す。)が設けられている。このダクト46の開口461は、正面側に設けられ、かつスピーカ41が設けられたている側(左側)に対して反対側(右側)に設けられている。
ダクト46は、スピーカハウジング4内の反響空間43内に位置する開口462と、スピーカハウジング4の正面側に位置する開口461とを備える。このダクト46により、ヘルムホルツ共鳴を利用したバスレフ型スピーカシステムが構成される。開口462は、スピーカハウジング4の正面側に第2の突出部を設け、該突出部に上方へ向けて配置されていてもよい。なお、この実施形態の他、スピーカハウジング4には、ダクトを設けず、密閉型スピーカシステムとしてもよい。
【0024】
スピーカハウジング4の正面側端面は、底板10Bの正面側に突出し、底板10Bの正面側端面の正面側を覆う被覆部45を有している。スピーカハウジング4内に形成される反響空間43は、底板10Bの両端部まで拡張されており、さらに、上記被覆部45の内部空間451によって、さらに拡大されている。
スピーカ41が配置されている部分には、正面側に突出した突出部42が形成される。突出部42の横断面形状は、スピーカ41の外周形状に沿った円弧形状に構成されており、この突出部42によっても反響空間43が拡張される。
【0025】
スピーカハウジング4の奥行(X軸方向)を充分取り、スピーカ41を上向きに配置することで、より大径のスピーカを配置することが可能となる。また、突出部42を設けることにより、部分的にスピーカハウジング4を正面側に拡張し、さらに大径のスピーカを設けることが可能となる。
スピーカ41の上側には、遊技機本体300の下端部に導音空間5が形成されている。導音空間5は、スピーカ41の外輪郭形状に沿った円弧形状を有する開口51が下方に開口し、正面側には円弧形状の外縁形状を有する放音口50を備えており、凹面状の内壁53は、正面へ向けて漸次広がる導音部52を形成している。前枠2を外枠10の内側に設置し、遊技機本体300を作動可能な状態とした際、開口51は、スピーカ41に重なり、スピーカ41を導音部52内に収容する構成となっている。導音空間5によって、スピーカ41のコーン全領域から出力された音声が、遊技機の外側(前側)に導かれることとなり、スピーカ41を上方に向けて配置することによる音の遮断が抑制される。また、導音空間5の形成方向を適宜変更することにより、所望の方向へ音を導くことも可能となる。また、導音空間5は、設けられていなくてもよい。この場合には、スピーカ41において、突出部42の部分で正面側に露出している部分から音声が出力されることとなる。
【0026】
以上のように構成されるスピーカハウジング4において、スピーカ41が設けられている位置は、左端部に限らず、右端部、あるいは中央部、その他の場所であってもよい。また、遊技球を貯留する収容箱が載せられるのは、中央部であるため、突出部42の位置は一方の端部であることが望ましい。また、右端に突出部42が設けられた場合には、収容箱を交換する作業をする際、収容箱は発射ハンドルHのない左端から取り出すため、そのような取り出し作業の妨げとならないといった利点がある。また、左端に突出部42が設けられた場合には、発射ハンドルHや該発射ハンドルHを操作する手などによって音が遮られることがなく、より明瞭に音を遊技者の耳まで到達させることができる。
【0027】
図4は、他の構成例を示すもので、スピーカハウジング4の部分拡大斜視図である。この構成例では、スピーカ41は、傾斜して配置されている。このような構成とすることにより、操作ボタンなどの構成要素の配置スペースを大きく削ることなく、大径スピーカを用いることが可能となる。さらに、スピーカ41の中心線nを、鉛直線mに対して鋭角α度傾斜するように配置することで、鉛直方向へ向けて配置する場合に比較して、より大径のスピーカを配置することが可能となり、かつ前後方向に傾けることにより、遊技者の耳の位置する方向に、スピーカの指向を一層近づけることができる。
【0028】
図5は、他の構成例を示すもので、スピーカハウジング4の部分拡大斜視図である。この構成例では、スピーカ41を傾斜して配置するとともに、スピーカ中心線の向きを、前後方向に加えて左右方向においても遊技者の耳の方向に近づける向きに配置されている。このような向きに配置することで、スピーカ41から出力された音声をより聞き取り易くすることができる。
【0029】
次に、本遊技機における遊技制御を行う遊技制御手段について説明する。図6において、遊技制御手段200は、遊技の進行や演出等を含む弾球遊技機100全体を統括制御する手段である。遊技制御手段200は、演算等を行うCPUと、遊技の進行等に必要なプログラムや演出用のデータ等を記憶しておくROMと、CPUが各種の制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等とを備える。遊技制御手段200は、遊技盤3の背面側に設けられた制御基板上に設けられている。ここで、遊技制御手段200は、1つの制御基板上に限らず、既述のように複数の制御基板上にわたって設けられていても良い。遊技制御手段200は、本実施形態では、以下の各手段を備える。
【0030】
(入賞球検出手段)
入賞球検出手段21は、入賞口6k、始動入賞口6c及び特別入賞口6dに遊技球が入賞したときに、その入賞を検出するものである。これらの入賞口6k、始動入賞口6c及び特別入賞口6dには、それぞれ、入賞口センサ5s、始動入賞口センサ6cs及び特別入賞口センサ6dsが設けられ、それぞれ入賞球検出手段21に電気的に接続されている。
【0031】
(抽選手段)
抽選手段22は、入賞球検出手段21により、始動入賞口6cへの遊技球の入賞が検出されたことを条件として、可変表示手段である図柄変動表示装置6jに表示する停止図柄に関する抽選を行うものであり、本実施形態では、▲1▼当選/非当選の有無、▲2▼図柄変動表示装置6jの図柄の変動表示後の停止図柄、及び▲3▼図柄の変動表示中の変動パターンの抽選を行う。抽選手段22は、これらの▲1▼〜▲3▼の抽選を行うべく、当たり抽選手段22aと、停止図柄抽選手段22bと、変動パターン抽選手段22cとを備える。
【0032】
(当たり抽選手段)
当たり抽選手段22aは、本実施形態では、当たり判定用乱数発生手段と、当たり判定用乱数取得手段と、当たり判定手段とを備える。
当たり判定用乱数発生手段は、制御プログラム等によって所定の周期(例えば、16ビット乱数による0〜65535の周期)を有する当たり判定用乱数を発生させる。当たり判定用乱数取得手段は、当たり判定用乱数発生手段によって発生した当たり判定用乱数のうち1の当たり判定用乱数を、所定の時、本実施形態では始動入賞口センサ6csから送信された検出信号を入賞球検出手段21が受信した時に取得する。
当たり判定手段は、当たり判定用乱数取得手段により取得された当たり判定用乱数に基づいて、当選であるか非当選であるかを判定する。
当選又は非当選の判定結果に基づいて、後述する演出制御手段27にコマンドを送る。
【0033】
(停止図柄抽選手段)
停止図柄抽選手段22bは、当たり抽選手段22aの当たり判定手段の判定結果に基づいていて、図柄変動表示装置6jに停止表示すべき停止図柄を抽選するものである。
(変動パターン抽選手段)
変動パターン抽選手段22cは、図柄変動表示装置6jに表示すべき図柄の変動パターンを抽選するものである。
当たり抽選手段22aの当たり判定手段での判定手段での判定結果に基づいて、複数種類の図柄の変動パターンを記憶したデータテーブルを参照して、いずれか1つの変動パターンを選択する。
【0034】
(図柄表示制御手段)
図柄表示制御手段23は、始動入賞口6cへの遊技球の入賞により、入賞球検出手段21が検出信号を受信したことを条件として、図柄変動表示装置6jの図柄の変動表示及び停止表示を行うように制御するものである。
(特別遊技制御手段)
特別遊技制御手段24は、当たり抽選手段22aの当たり判定用乱数取得手段により取得された当たり判定用乱数が当選であり、当選図柄変動表示装置6jにより停止表示された図柄が当選図柄(例えば「777」)となった場合に、特別遊技に移行させ、その終了条件を満たすまで特別遊技を実行するものである。ここで「特別遊技」とは、通常遊技以上に遊技球が入賞しやすい状態が作り出され、具体的には、特別入賞口駆動装置6ddが作動されて、特別入賞口6dが開放され、遊技球を受け入れ易い状態になることで、それまで以上に賞球の獲得が期待できる遊技である。
【0035】
(球搬出制御手段)
球搬出制御手段25は、賞球の払出し等を行うための球搬出装置25dの駆動を制御するものである。上述したように、始動入賞口センサ57及び特別入賞口センサ6dsからの検出信号を入賞球検出手段21が受信したときに、その入賞に対応する数の賞球を払い出すように、球搬出装置25dを制御する。球搬出装置25dは、駆動されると、球を弾球遊技機1の皿701aに払い出す。
【0036】
(普通図柄制御手段)
普通図柄制御手段26は、上述した普通図柄変動表示装置264dの変動表示及び停止表示を制御するためのものであり、以下の各手段を備える。
(入球検出手段)
入球検出手段262は、普通図柄始動口6iを遊技球が通過したときに、それを検出するものである。
普通図柄始動口6iを遊技球が通過すると、普通図柄始動口センサ6isから、そのときの検出信号が入球検出手段262に送信される。この検出信号を受信したときに、入球検出手段262は、普通図柄始動口6iを遊技球が通過したことを検出する。
【0037】
(普通図柄抽選手段)
普通図柄抽選手段263は、普通図柄始動口6iを遊技球が通過したことを条件として、普通図柄変動表示装置264dに停止表示すべき図柄を抽選によって決定するものである。
普通図柄抽選手段263は、上述した当たり抽選手段22aと同様に、当たり判定用乱数発生手段と当たり判定用乱数値取得手段と、当たり判定手段とを備える。
【0038】
(普通図柄変動制御手段)
普通図柄変動制御手段264は、普通図柄変動口6iを遊技球が通過したときに、普通図柄抽選手段263の抽選結果に基づいて、普通図柄変動表示装置264dの図柄の変動表示及び停止表示を行うように制御するものである。
普通図柄変動制御手段264は、普通図柄変動表示装置264dの図柄を所定時間変化させ後、最終的には普通図柄抽選手段263によって決定された図柄を普通図柄変動表示装置264dに停止表示させる。
【0039】
(球誘導装置制御手段)
球誘導装置制御手段265は、普通図柄抽選手段263の抽選結果に基づいて、球誘導装置265dの作動を制御するものである。具体的には、普通図柄抽選手段263による抽選で当選したときは、球誘導装置265dを作動させるように制御する。これと逆に、普通図柄抽選手段263による抽選で非当選であったときは、球誘導装置265dを作動させない。
【0040】
(演出制御手段)
演出制御手段27は、図柄変動表示装置6jに表示される演出画像、スピーカ41に出力される演出音声等を制御する。演出制御手段27は、当たり抽選手段22aの抽選結果に基づき、変動パターンが選択され、選択された変動パターンにより、図柄変動表示装置6jに表示される演出画像が選択され、これが表示される。また、選択された演出画像に応じた音声をスピーカ41から出力される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】弾球遊技機の全体正面図である。
【図2】弾球遊技機の全体斜視図である。
【図3】スピーカハウジングのA−A断面図である。
【図4】スピーカハウジングの他の構成例を示す部分斜視図である。
【図5】スピーカハウジングの他の構成例を示す部分斜視図である。
【図6】遊技制御手段の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0042】
100 弾球遊技機
10 外枠
10B 底板
10bB 背面側端辺
12 施錠装置
2 前枠
3 遊技盤
3A、3B ヒンジ金具
4 スピーカハウジング
41 スピーカ
42 突出部
43 反響空間
6 遊技領域
6a 表示部
6c 始動入賞口
6d 特別入賞口
70 ガラス枠
701 皿ユニット
701a 球貯留部
701b 灰皿

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外枠と、
該外枠の片側側枠に揺動自在に支持された前枠と、
スピーカと、
前記外枠の底板と前記前枠の間に設けられ、前記スピーカと該スピーカの音響空間を構成するスピーカハウジングとを有するスピーカユニットとを備える遊技機であって、
前記スピーカハウジングは、前記外枠の前方に音響空間を突出させた突出部を供えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記突出部に前記スピーカが取り付けられている請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記スピーカは、上方へ向けて配置されている請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記前枠内には、前記スピーカに対向する位置に、前記スピーカの外輪郭形状に沿って前後方向に形成され、前記スピーカから出力された音声を外枠の正面側へ導く導音空間が形成されている請求項1〜3のいずれか1に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−78009(P2009−78009A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−250271(P2007−250271)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】