遊技機
【課題】種々の制約等に関わらず、装飾効果の低下を防止することのできる発光体ユニットを備えた遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機10は、少なくとも複数の発光手段と該発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備えている。本体部材は、該本体部材に取付状態にあるプリント基板の複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えている。
【解決手段】パチンコ機10は、少なくとも複数の発光手段と該発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備えている。本体部材は、該本体部材に取付状態にあるプリント基板の複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一種としてパチンコ機等がある。このようなパチンコ機においては、可変表示装置が設けられた遊技領域を有する遊技機本体の前面側に、前面扉が開閉可能に設けられるのが一般的である。この前面扉には、窓部が形成され、窓部を介して遊技領域が視認可能となっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、このようなパチンコ機にあっては、光による装飾効果や演出効果を高めるべく、前面扉や遊技領域(例えば可変表示装置の周縁部)に数多くの発光手段(例えばLED)が配設されており、これら発光手段を覆うようにして設けられるカバー部材を介して、発光手段から発せられた光を前方から視認可能としている。尚、該発光手段は、遊技状態等に応じて点灯態様が切替わる演出用のものだけだはなく、点灯態様を切替えることによって、例えばエラーが発生した等の報知を行う報知用のものがある。
【0004】
また、上記のような発光手段は、一般に、前面扉等の被取付部の形状に合わせて形成された電飾基板(プリント基板)に搭載されている。すなわち、カバー部材を介して視認される光の態様が所定の見え方となるように、複数の発光手段がプリント基板上の適所に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−154110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、可変表示装置の大型化等に伴って遊技領域を拡張させる傾向にある。また、かかる遊技領域の拡張に伴って前面扉の窓部を大きく確保する必要が生じ、これに伴い、窓部周囲の枠部のスリム化が図られている。しかしながら、この場合には、上記プリント基板についてもスリム化する必要があり、特に幅狭とされた部位においては、発光手段を配置することができなかったり、かかる部位を通すプリントパターンの配設量が制限されることに起因して、全体的に発光手段の数を減らさざるを得なかったりすることが懸念される。従って、光による装飾効果や演出効果が低減してしまう等のおそれがある。
【0007】
また、装飾性の向上を図るべく、発光手段の前方を覆うカバー部材の形状を前後に起伏させる(部分的に前方に膨らませたり段差をつけたりする)ことが考えられる。しかしながら、この場合、平板状のプリント基板上に搭載された発光手段からカバー部材までの距離が各発光手段毎に大きく異なってしまい、これに起因して、カバー部材を介して視認される光の態様にばらつき(斑)が生じ、装飾性の低下を招くおそれがある。
【0008】
なお、上述した課題は、パチンコ機に限られるものではなく、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとの複合機等の他の遊技機にも該当する問題である。
【0009】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、種々の制約等に関わらず、装飾効果の低下を防止することのできる発光体ユニットを備えた遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の遊技機は、
少なくとも複数の発光手段と前記発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、前記プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備え、
前記本体部材は、該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、種々の制約等に関わらず、装飾効果の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の斜視図である。
【図3】パチンコ機の側面図である。
【図4】前面枠セットより上皿や下皿等を取外した状態を示す正面図である。
【図5】遊技盤の構成を示す正面図である。
【図6】パチンコ機の背面図である。
【図7】電飾部の断面図である。
【図8】発光体ユニットの分解斜視図である。
【図9】発光体ユニットの正面図である。
【図10】発光体ユニットの側面図である。
【図11】発光体ユニットの背面図である。
【図12】取付板に取付状態にある発光体ユニットを示す断面図である。
【図13】パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図14】別の実施形態における発光体ユニットの構成を示す断面図である。
【図15】別の実施形態における電飾部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。図2は、パチンコ機10の斜視図である。図3はパチンコ機10の右側面図である。尚、図1乃至図3では、前面枠セット14の窓部101を介して視認可能な遊技盤30の図示を省略している。
【0014】
図1乃至図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、例えば木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。内枠12は、パチンコ機10の正面から見て左側に上下に延びる開閉軸線を軸心に、前方側に開放できるようになっている。
【0015】
内枠12には、前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側に上下に延びる開閉軸線を軸心に、前方側に開放できるようになっている。
【0016】
図4に示すように、前面枠セット14は、外形が矩形状の樹脂ベース92を主体に構成されており、樹脂ベース92の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。また、図示は省略するが、内枠12についても、外形が矩形状の樹脂ベースを主体に構成されており、樹脂ベースの中央部には略楕円形状の窓孔が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(図5参照)のほとんどを外部から視認可能となっている。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
【0017】
図1等に示すように、前面枠セット14(樹脂ベース92)の前面側には、その最下部かつ幅方向ほぼ中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。尚、符号25は下皿15内から遊技球を下方へと排出する球抜きレバーである。
【0018】
下皿15よりも右方には、手前側に突出して遊技球発射ハンドル(以下単に「ハンドル」という)18が配設されている。また、下皿15の左方には、灰皿26が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(電気抵抗の変化を検出することで操作量を検出できるようになっている)が設けられている。
【0019】
一方、下皿15の上方においては、上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置(球発射手段)の方へ導出する球受皿である。尚、上皿19から溢れる遊技球は、下方側に案内されて下皿15に貯留される。
【0020】
また、図2に示すように、上皿19には球貸しボタン121と、返却ボタン122とが設けられている。遊技場等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122が不要となる。
【0021】
加えて、前面枠セット14の背面側には、ガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対を為して別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
【0022】
ここで、遊技盤30の構成について図5を参照しつつ説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口(作動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33に遊技球が入球(入賞)すると、それぞれに対応して設けられた検出スイッチの出力により、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33)に入賞しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。尚、各種入賞口やアウト口36に入球した遊技球は、遊技盤30の裏側に設けられた図示しない遊技球回収機構を通じ、パチンコ機10外部に排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0023】
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応口33への入賞をトリガとして変動表示する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて変動表示する可変表示装置としての装飾図柄表示装置42とが設けられている。
【0024】
普通図柄表示装置41は複数の発光部により構成され、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に点灯する発光部の組合せが切換えられる(変動表示される)。そして、変動表示が停止したときに点灯している発光部の組合わせが特定の組合わせである場合に、第1契機対応口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
【0025】
特別表示装置43は、複数の発光手段(LED)を内蔵しており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に点灯表示態様が切換表示(変動表示)され、その変動表示の停止態様により、大当たりか否かが確定的に表示される。この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
【0026】
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御装置262によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に変動表示され、その後、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に停止表示される。
【0027】
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、第1契機対応口33の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で第1契機対応口33に入球するようになっている。加えて、センターフレーム47には意匠性の向上を図るために数多くのLEDが内蔵されており、LEDの前方に設けられ、少なくとも一部が透明なカバー部材越しに、LEDから発せられた光を前方から視認できるようになっている。
【0028】
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞しやすい開状態とされる。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
【0029】
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50は内レール構成部51と外レール構成部52とを有する。
【0030】
内レール構成部51の先端部分(図5の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール構成部51及び外レール構成部52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。尚、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、内枠12には、遊技盤30が該内枠12に取付けられた際に遊技領域の右側を画定するレール側壁部(図示略)が設けられている。故に、遊技領域から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。尚、遊技領域は、レールユニット50及びレール側壁部の内周部により略円形状に区画された領域である(但し、内外レール構成部51,52の並行部分である球案内通路の領域を除く。また、遊技領域の前側はガラスユニット137によって画定されている)。
【0031】
尚、内枠12の前面下側には、発射装置及び発射レールを具備する遊技球発射ユニット(図示略)が取付けられており、ハンドル18の回動操作に伴い、発射装置によって発射された遊技球は、発射レールに沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
【0032】
図1の説明に戻り、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部102が設けられ、該電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、中央電飾部103の左右側方には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。
【0033】
その他、上皿19の前面側には、LED等の発光手段が内蔵された演出ボタン105が設けられており、該演出ボタン105を押圧操作することで、装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。尚、中央電飾部103の左右側方の符号24はスピーカSPからの音出力口であり、本実施形態では、スピーカSPは、音出力口24の直裏面側に設けられている(図4参照)。
【0034】
ここで、電飾部102の構成について図面を参照しつつ説明する。尚、図7は電飾部102の構成を示す断面図である。図1、図4、図7等に示すように、電飾部102は、前面枠セット14の樹脂ベース92前面にねじ等で取付固定される被取付部、取付部材としての取付板401(図4参照)と、取付板401に取着固定される複数の発光体ユニット402(図4参照)と、取付板401の前方を覆う半透明のカバー手段としての電飾カバー403(図1参照)とを備えている。
【0035】
取付板401には、各発光体ユニット402の配設位置に対応して取付孔405(図7参照)が形成されており、該取付孔405の前側に発光体ユニット402が取付けられている。また、図2、図3等に示すように、電飾カバー403はドーム状に構成されており、本実施形態では、その表面が波状に凹凸形状をなしている。また、電飾カバー403の厚みはどの部位においてもほぼ一定である。尚、電飾カバー403をプリズム板やハーフミラー等により構成してもよい。
【0036】
次に、発光体ユニット402について、図8乃至図12を参照しつつ説明する。図8は発光体ユニット402の分解斜視図、図9はその正面図、図10はその側面図、図11はその背面図である。また、図12は取付板401への取付状態にある発光体ユニット402を示す断面図である。尚、図8では、プリント基板411のプリント配線パターンの図示を省略している。また、発光体ユニット402は、取付板401の前面に対して、図9に示す面がパチンコ機10の前面側となるようにして取付けられる。
【0037】
図8、図12等に示すように、発光体ユニット402は、プリント基板411と、プリント基板411を収容する本体部材412とを備えている。
【0038】
プリント基板411は略長方形状に構成され、その長手方向に沿って2つのLED421,422が並んで設けられている。本実施形態では、プリント基板411の中心位置C(図9参照)を中心として2つのLED421,422が均等(対称)位置に配置されている。また、本実施形態では、それぞれ単色のLED421、422を採用しており、左右で発光色が異なるよう構成されている(例えば、一方が緑色で他方が青色)。また、プリント基板411の背面側には、LED421、422の間においてコネクタ424が設けられている。本実施形態では、コネクタ424と各LED421,422との距離が等しくなっている。但し、コネクタ424は、各LED421,422の中心同士を結ぶ線分から外れた位置(図11ではプリント基板411の中心位置Cから下方に変位した位置)に設けられている。尚、本実施形態では、LED421,422が同一の直列回路上に配設されており、一方が点灯すれば他方も点灯する構成となっている。
【0039】
本体部材412は、プリント基板411と略相似形状の前壁部431と、前壁部431の周縁部から当該前壁部431と直交して延びる側壁部432とを備え、全体として一方側(取付状態においてはパチンコ機10の後側)に開口する箱状に構成されている。側壁部432の内周形状はプリント基板411の外周形状と略同じくなっており、LED421,422と前壁部431の内面とが対向するようにして、プリント基板411が前壁部431と平行に本体部材412内側に挿入されることで、本体部材412の内側にプリント基板411が嵌合状態とされている。本実施形態では、本体部材412は、硬質で透明な樹脂材料(例えばポリカーボネート)により構成されている。
【0040】
また、前壁部431には、本体部材412に収容状態にあるプリント基板411のLED421,422と対向する部位においてレンズ部433,434が一体形成されている。レンズ部433,434は、前壁部431から本体部材412内側に突出する半球状をなし、その先端部(頂部)に先端凹部435,436が形成されている。尚、図示したレンズ部433,434は、その前部が平坦面をなし、LED421,422から発せられた光を拡散させるタイプのものである。また、本体部材412の内側において、レンズ部433,434の基端側周縁部と側壁部432の内面とが近接位置しており、発光体ユニット402のコンパクト化が図られている。もちろん、レンズ部433,434の基端側周縁部と側壁部432の内面とが接している又はほぼ接していることとしてもよい。
【0041】
さらに、本体部材412には、側壁部432の先端縁(取付状態においては後端縁)から延出する一対の係止部437,438が一体成型されている。係止部437,438は、その先端部から本体部材412の外周方向に突出する爪部439,440を備えている。そして、図12に示すように、係止部437,438を取付板401の前方から取付孔405に挿通させることで、取付板401の背面に爪部439、440が係止される。これにより、発光体ユニット402が取付板401に取着固定される。また、本実施形態では、発光体ユニット402は、その長手方向がパチンコ機10の左右方向と平行するようにして取付けられる。
【0042】
尚、一対の係止部437,438は、両者間の距離が極力離間するように、側壁部432のうち本体部材412の広い方の横幅を画定する部位、つまり、側壁部432の左右の辺部に設けられている。これにより、側壁部432の上下の辺部に一対の係止部を設ける場合に比べ、係止状態の安定化を図ることができる。また、係止部437と係止部438とでは形状が異なっており、係止部438が係止部437よりも幅広に構成されている。これにより、発光体ユニット402の取付向きを間違えてしまうといった不具合の抑制が図られている。さらに、本実施形態では、略長方形状の前壁部431周縁部から延びる側壁部432が四角筒状であるため、例えば、側壁部が円筒状に構成される場合に比べ、係止部437,438を極力幅広に構成することができ、発光体ユニット402の係止状態の安定化を図ることができる。
【0043】
また、本体部材412の側壁部432の内側には、該本体部材412に収容されたプリント基板411の前面(LED421,422が設けられた面)と接触し、プリント基板411のレンズ部433,434側への移動を規制する前面係止部458が設けられている。加えて、本体部材412の側壁部432には、後述する蓋部材413の係止突起453を挿通、係止する係止孔441が形成されている。
【0044】
また、本体部材412は、該本体部材412に収容状態にある(側壁部432の内側に位置する)プリント基板411の背面側を覆う蓋部材413を備えている。蓋部材413は、プリント基板411と略同形状をなしており、側壁部432内側に嵌め込まれている。また、蓋部材413には、プリント基板411のコネクタ424と対応する位置において接続開口部451が形成されている(図12参照)。さらに、蓋部材413の背面側には、接続開口部451周縁部から蓋部材413と直交するようにして延びる筒状部452が設けられている。
【0045】
加えて、蓋部材413は、その周縁部から該蓋部材413の外周方向に突出する係止突起453を備えている。そして、蓋部材413を側壁部432の内側に挿入することで、係止突起453が側壁部432に形成された係止孔441に挿通、係止される。これにより、蓋部材413が側壁部432に取付固定されている。また、蓋部材413の側壁部432への取付状態においては、コネクタ424の先端部が接続開口部451及び筒状部452に挿通されて、筒状部452から突出した状態となる。このように、コネクタ424の先端部が筒状部452から突出していることにより、コネクタ接続が容易なものとなる。尚、コネクタ424の先端部位置は、一対の係止部437,438の先端部よりも蓋部材423側に位置している。これにより、発光体ユニット402単位で持ち運んだり取付けたりする際において、一対の係止部437,438がコネクタ424を保護する役目を果たし、コネクタ424が損傷してしまうといったおそれが抑制される。
【0046】
また、蓋部材413の周縁部には、該蓋部材413の前面から突出し、蓋部材413の側壁部432への取付状態において、プリント基板411の背面と接触する背面係止部459が設けられている。この背面係止部459と上記本体部材412(側壁部432)の前面係止部458とによってプリント基板411が挟持されることとなり、プリント基板411の取付状態の安定化が図られている。
【0047】
尚、図11等に示すように、蓋部材413の裏面には、発光体ユニット402の固有情報455(品番等)が印字(又は刻印)されている。これにより、発光体ユニット402の取付箇所や取付向きの間違いを抑制することができる。尚、側壁部432にも、発光体ユニット402の固有情報455を印字(又は刻印)してもよい。この場合、発光体ユニット402の取付箇所や取付向きの間違いを抑制することができる上、レンズ部433,434と蓋部材413との組合わせを間違ってしまうといったおそれを抑制することができる。また、蓋部材413の表面(本体部材412内側の面)には、反射率を高めるための表面処理が施されていることとしてもよい。
【0048】
尚、電飾部102の取付工程について簡単に説明すると、まず、上記のように構成された発光体ユニット402を取付板401に取着固定するとともに、コネクタ424に対して電源を供給するケーブル461を接続する。その後、取付板401を前面枠セット14の樹脂ベース92に取付固定してから、取付板401の前面を覆う電飾カバー403を樹脂ベース92に取付固定して完了する。このように電飾部102が取付けられることで、LED421,422から発せられ、レンズ部433,434を透過する光を、パチンコ機10の前方から電飾カバー403越しに視認することができるようになる。尚、LED400が発光していない状態においては、半透明な電飾カバー403の存在により、電飾部102の内部(発光体ユニット402)が視認困難となっている。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、電飾カバー403が前後に凹凸した形状に構成されている(図3等参照)。これに対応して、発光体ユニット402が取着固定される取付板401についても段差形状をなしている。より詳しくは、図7に示すように、該取付板401の前面側に取着固定された発光体ユニット402から電飾カバー403までの距離が、いずれの発光体ユニット402に関してもほぼ同一となるように設計されている。これにより、電飾カバー403越しに視認される光の態様を、全体的にほぼ均一とすることができる。
【0050】
以上詳述したように、本実施形態では、電飾部102は、2つのLED421,422及び1つのコネクタ424を具備するプリント基板411と、レンズ(レンズ部433,434)とが一体となった発光体ユニット402を複数備えている。つまり、前面枠セット14の窓部101周縁の領域を複数の発光手段(LED)によって電飾するにあたって、従来のように、先ず窓部101周縁の領域の形状に合わせてプリント基板を形成し、該プリント基板に複数のLEDを配置して、該プリント基板を窓部101周縁の領域に当て嵌めるようにして取付けるといったものとは異なり、窓部101周縁の領域に対して複数の発光体ユニット402を適切な部位に配置することで行われている。
【0051】
例えば、複数のLED(発光体ユニット402)に電源を供給するために、幅狭な部位に電気回路を通す必要が生じた場合、従来のように、かかる幅狭な部位に通される電気回路をプリント基板のプリントパターンによって構成するのでは、その配設量が制限されるため、LEDの設置数を減らさざるを得なくなることが懸念される。
【0052】
この点、本実施形態によれば、LED421,422及びコネクタ424を具備する複数の発光体ユニット402を配置した後、これら発光体ユニット402に対応する電気回路を構成するケーブル461を前後に重ねて配設することができるため、該幅狭な部位を通す電気回路の数が制限されることに起因して、LEDの数を減らさなくてはいけないといった不具合を回避することができる。さらに、幅狭な部位に通す電気回路の設置スペースを気にする必要がないため、かかる幅狭な部位においても、LED(発光体ユニット402)を設置することができる。従って、装飾図柄表示装置42を拡大したり、遊技領域を拡張したりしても、光による装飾効果や演出効果が低減してしまうといったおそれを防止することができる。
【0053】
さらに、従来のように、遊技機のうち電飾を施したい部位の形状に合わせて形成される1枚の平板状のプリント基板に複数のLEDを配置する場合には、該プリント基板によってLEDの取付位置(特に前後位置)が制限されていたが、本実施形態によれば、そのような制限がないため、複数のLED(発光体ユニット402)を前後にずらして配置することができる。このように発光体ユニット402の前後位置を調整することで、光の強さや光る範囲等を変更することができる。従って、発光体ユニット402毎に前後位置を設定していくことで、パチンコ機10前方から視認される光の態様を所望の態様とすることができる。換言すれば、複数のLEDによる光の態様にばらつき等が生じてしまうといったおそれを防止することができ、装飾性の低下を招いてしまうといったおそれを防止することができる。
【0054】
また、従来、上記のような複数のLEDによる光の態様のばらつきをなくすために、LED(例えばLEDのパッケージ形状等)や該LEDに対応して設けられるレンズ(レンズ部)の形状を個々に変更して光り方を調節する場合があったが、本実施形態によれば、発光体ユニット402の配設位置(前後位置)を変更することで対応できるため、そのような作業を行う必要がない。このため、LEDやレンズの形状を個々に変更することに起因して、製品開発時においては作業性の低下、制作期間の遅延、及びコストの増大を招いてしまったり、製造段階においてはLEDやレンズ(レンズ部)等の種類の増加に起因して生産性の低下やコストの増大を招いたりするといったおそれを抑止することができる。また、機種変更等においても発光体ユニット402はそのまま新たな機種に採用することができるため、作業性の向上、リユースによる省資源化、開発コストの削減、開発期間の短縮等の作用効果が奏される。また、新たな機種を製作するときに電飾カバー403等の形状が変更されることに起因してLEDの配設位置を変更したい場合、従来は、プリント基板(プリントパターン)を作り変える必要があったが、本実施形態によれば、発光体ユニット402の配置を変更することでプリント基板を作り変えることなくLEDの配設位置を変更することができることから、生産性の向上が図られる。
【0055】
加えて、LED421,422とレンズ(レンズ部433,434)とが一体となっていることにより、LED421,422とレンズ部433,434とが位置ずれしてしまうといったおそれを抑制することができるとともに、レンズ部433,434をLED421,422に見合った形状とすることができ、設計通りの光の態様としやすい。また、発光体ユニット402にレンズ部433,434が存在することにより、レンズ部433,434の形状を変更することで、LED421,422やプリント基板411等の形状を変更することなく、LED421,422(発光体ユニット402)の光の態様を変更することができる。つまり、LED421,422やプリント基板411等の部品の共通化を図ることができ、低コストで装飾性の向上が図られる。尚、上記のように複数の発光体ユニット402を前後にずらして配置することで光の強さ等を調節できるため、レンズ部433,434の形状としてLED421,422からの光を拡散させるタイプと該光を集光させるタイプ等複数種類のものがあれば、複数の発光体ユニットにより光の態様に関して様々な要求に応えられることとなる。従って、低コストで装飾性の向上が図られるといった効果が確実に奏される。また、レンズ部433,434は、LED421,422に個々に対応して設けられているため、よりLED421,422に見合ったレンズ形状とすることができ、LED421,422による光の態様が1つの塊となってしまうといった事態を回避することができる。
【0056】
また、本実施形態では、本体部材412がレンズ部433,434と一体成形される係止部437,438を具備している。このため、レンズ部433,434に係止部437,438を取付ける作業を省略できるとともに、レンズ部433,434に対して対応しない係止部を取付けてしまうといったおそれを回避することができる。また、レンズ部433,434と係止部437,438とが一体成形されることにより、レンズ部433,434と係止部437,438とを対応させておくことができることから、取付板401の取付孔405の形状によって当該取付孔405に取付可能な発光体ユニット402(レンズ部433,434)を限定することができる。従って、1つの機種に複数種類の発光体ユニット403(レンズ部433,434)を搭載したり、工場において1つの製造ラインで複数の機種が製造されるときに、それぞれ別の種類の発光体ユニット403を搭載したりするような場合に、発光体ユニット403(レンズ部433,434)を間違って取付けてしまうといったおそれを防止することができる。また、発光体ユニット402を取付板401に取付けるための機構を別途設ける必要がなく、構成の簡素化及び作業性の向上を図ることができる。さらには、係止部437,438をLED421,422及びレンズ部433,434の大きさや形状等に合わせた形状とすることができ、該係止部437,438によって、LED421,422から発せられる光の見え方に悪影響を及ぼしてしまうといったおそれを防止することができる。
【0057】
さらに、プリント基板411は、側壁部432によってその周縁部が覆われるとともに、背面が蓋部材413によって覆われている。このため、プリント基板411の脱落を防止することができるとともに、プリント基板411背面側のプリントパターンやプリント基板の周縁部が露出状態となってしまうおそれを抑止することができる。従って、発光体ユニット402単位で持ち運んだり、取付けたりする際にプリント基板411が損傷してしまうといったおそれを防止することができる。
【0058】
また、例えば、蓋部材と側壁部とを一体成形し、側壁部とは別のパーツとしてレンズ部を成形する場合、その機能のために所定の厚みを必要とするレンズ部を形成するための金型と、蓋部材を形成するための金型とが両方とも大きくなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態によれば、厚みを必要とするレンズ部433,434に側壁部432が一体成形され、蓋部材413を別のパーツとしているため、蓋部材413がそれ程厚みを必要としなくなる。このため、蓋部材と側壁部とを一体成形するよりも、本実施形態のようにレンズ部433,434と側壁部432とを一体成形した方が金型の小型化を図ることができ、コストを削減することができる。
【0059】
加えて、蓋部材413に形成された接続開口部451周縁部から後方に延びる筒状部452の存在により、コネクタ424の接続状態の安定化を図ることができる。
【0060】
また、LED421,422はプリント基板411の長手方向に沿って並んで配置され、さらには、プリント基板411の中心位置Cを中心として対称位置に配置されている。このため、各レンズ部433,434同士が重ならないようにレンズ部433,434の設置スペースを十分に確保した上で発光体ユニット402のコンパクト化を図ることができる。また、コネクタ424は、各LED421,422の中心同士を結ぶ線分から外れた位置に配置されている。このため、発光体ユニット402の取付向きを誤ってしまうといった事態の抑止を図ることができる。また、コネクタ424は、2つのLED421,422の間に配置され、さらに、コネクタ424と各LED421,422との距離が等しくなっている。このため、プリントパターンの全長を短くすることができ、プリント基板411、ひいては、発光体ユニット402のコンパクト化を図ることができる。
【0061】
加えて、電飾カバー403が設けられることにより、パチンコ機10の前面形状、及び、パチンコ機10前方から視認される発光体ユニット402の光の態様に更なる変化を与えることができ、装飾性を著しく向上させることができる。また、電飾カバー403の存在により、LED421,422が発光していない状態においては、発光体ユニット402等が視認困難となり、LED421,422が発光した状態においては、電飾カバー403越しにLED421,422から発せられ、レンズ部433,434を透過した光をパチンコ機10前方から視認することができる。従って、発光体ユニット402が直接見えてしまって味気ない視認態様となってしまうおそれを抑止できるとともに、発光体ユニット402に気をそがれることなく、発光体ユニット402(LED421,422)から照射される光の態様を十分に堪能することができる。さらに、発光体ユニット402の取付部等が見えることに起因して、外観品質の低下を招いてしまうといったおそれを抑止することができる。
【0062】
また、発光体ユニット402は、前後に起伏する電飾カバー403の表面形状に合わせて前後に凹凸形状をなす取付板401に取着固定されている。該取付板401に取付固定された各発光体にユニット402から電飾カバー403までの距離は、いずれの発光体ユニット402に関してもほぼ均一となっており、このため、電飾カバー403を介して視認される光の態様を全体的に均一にすることができる。従って、発光体ユニット402毎に、発光体ユニット402から電飾カバー403までの距離を適宜調整することで、電飾カバー403越しに前方から視認される光の態様にばらつきが生じてしまうといったおそれを回避することができる。
【0063】
さらに、電飾カバー403に発光体ユニット402が設けられる場合、電飾カバー403に発光体ユニット402を固定するための固定部を設けることに起因して、電飾カバー403の前面のうち該固定部に対応する部位が暗くなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態では、発光体ユニット402を電飾カバー403とは別の取付板401に取付けるため、電飾カバー403越しに視認される光の態様に斑が生じてしまうといったおそれを防止することができる。
【0064】
次に、パチンコ機10の背面の構成を図6に基づいて説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合において、主基板とサブ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
【0065】
なお、第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で工具等を用いずとも着脱できるよう構成されており、さらに、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。
【0066】
まず、遊技盤30の背面構成について簡単に説明する。上記のように遊技盤30の中央にはルータ加工によって形成された貫通穴に対して可変表示装置ユニット35(図5参照)が配設されている。この可変表示装置ユニット35に対し、センターフレーム47(図5参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。さらに、フレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板などが配設されている。
【0067】
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出する入賞感知機構(検出スイッチ)などが設けられている。入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる。
【0068】
第1制御基板ユニット201は、主制御装置261と、副制御装置としてのサブ制御装置262とを具備している。主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって連結されており、基板ボックス263が開封された場合には、封印ユニットにおいて所定の痕跡が残るよう構成されている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
【0069】
また、サブ制御装置262は、主制御装置261(主基板)からの指示に従い各種演出制御を司るCPUや、各種プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含むサブ制御基板を具備しており、このサブ制御基板についても当該サブ制御基板に対応する基板ボックスに収容されて構成されている。
【0070】
第2制御基板ユニット202は、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314を具備している。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者によるハンドル18の操作に従い発射装置等の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。
【0071】
上記払出制御装置311、発射制御装置312、及び電源装置313についても、それぞれに対応する基板ボックス315、316に収容されて構成されている。発射制御装置312及び電源装置313は、同一の基板ボックス316内に収容されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス315には、前述した主制御装置261と同様に封印ユニットが設けられ、基板ボックス315の開封した痕跡が残るようになっている。
【0072】
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
【0073】
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技場の営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
【0074】
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
【0075】
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部354を有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施形態では、前述のサブ制御装置262、及び主制御装置261の一部も合わせて囲む構成となっている)。
【0076】
また、払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置(払出手段)358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は前記上皿19に供給される。また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するバイブレータ360が取り付けられており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりの解消が図られる。
【0077】
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
【0078】
尚、本実施形態では、前面枠セット14の施錠機構は内枠12の施錠機構と一体的となっており、各施錠機構は、単一の施錠装置G1によって具現化されている。また、施錠装置G1は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠196(図1参照)を備えており、該シリンダ錠196の鍵穴に鍵を挿入し、一方側に回動操作することで内枠12を解錠することができ、他方側に回動操作することで前面枠セット14を解錠することができるようになっている。
【0079】
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図13は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)にはCPU501が搭載されている。CPU501には、各種の制御プログラム等を記憶したROM502と、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
【0080】
CPU501には、バスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、RAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41、その他図示しないスイッチ等が接続されている。
【0081】
サブ制御装置262(サブ制御基板)は、CPU551、各種の制御プログラム等を記憶したROM552、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、各種電飾部及びランプ102〜104、演出ボタン105、発光体ユニット402(LED421,422)等が接続されている。サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号に基づいて、表示制御装置45に表示制御を実行させるとともに、スピーカSPの音声に関する制御や発光体ユニット402、ランプ102〜104等の発光態様の切替え制御を行う。
【0082】
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、制御プログラム等を記憶したROM512とバックアップエリア513aが設けられたRAM513とを備えている。CPU511には、バスライン514を介して入出力ポート515が接続され、入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358a等が接続されている。
【0083】
発射制御装置312は、発射装置による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。
【0084】
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の出力ポート556が接続され、入力ポート527には、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には装飾図柄表示装置42が接続されている。
【0085】
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
【0086】
以上、本発明は、上記実施の形態には何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の形態で実施できることは言うまでもない。
【0087】
(a)上記実施形態では、1つの発光体ユニット402(プリント基板411)に対して2つのLED421,422が設けられているが、プリント基板411にLEDを3つ以上設けてもよい。このように、プリント基板411に設けられるLEDの数が多くなるほど、例えば、同じ数のLEDを1つずつ前面枠セット14に対して設けていく場合に比べて作業性は向上していくのではあるが、発光体ユニット402が大きくなってしまうおそれがあるため、1つのプリント基板411に配設されるLEDの数は極力少ないほうが望ましい。尚、LEDが3つ以上設けられる場合、隣接するLED同士の間隔をほぼ等しくしたり、コネクタ424をプリント基板411の中心位置Cに配置し、かつ、各LEDとコネクタ424との距離を等しくしたりすることが望ましい。この場合、レンズ部433,434の設置スペースを確保しつつ本体部材412のコンパクト化を図ることができたり、プリントパターンの全長を短縮してプリント基板411の小型化を図ることができたりする。結果として、発光体ユニット402のコンパクト化を図ることができたりする。
【0088】
さらに、LED421,422の発光色、形状等についても特に限定されるものではない。さらに、赤・青・緑の3色等複数のLEDを1組として1つの発光手段とし、当該発光手段をプリント基板411に複数設けてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、LED421,422がともに同一の直列回路上に配設され、一方が点灯すれば他方も点灯していたが、それぞれ独立した回路上に配設し、別々のタイミングで点灯・消灯が切替えられる構成としてもよい。また、コネクタ424とLED421,422との間にその他の電気素子(コンデンサ等)を介在させてもよい。
【0090】
(b)上記実施形態では、発光体ユニット402が前面枠セット14に設けられているが、該発光体ユニット402の設置位置は特に限定されるものではなく、パチンコ機10の様々な部位に取付可能である。例えば、装飾図柄表示装置42の周縁に設けられるセンターフレーム47に発光体ユニット402を内蔵し、該発光体ユニット402から照射される光をパチンコ機10前方から視認可能に構成してもよい。センターフレーム47の電飾に発光体ユニット402を採用することによって、それ程設置スペースを割かずに発光手段(LED421,422)を配置して光らせることができることから、センターフレーム47のスリム化により設置可能なLEDの数が減少してしまい、センターフレーム47に施される電飾が乏しくなってしまうといった事態を抑制することができる。また、装飾(電飾)用の発光体ユニット402だけでなく、エラー発生等の報知のための発光体ユニット402を設けてもよい。
【0091】
(c)上記実施形態におけるレンズ部433,434の形状は特に限定されるものではなく、電飾カバー403の形状等に応じて自由に設計することができる。例えば、図14に示すように、レンズ部433,434を前壁部431の背面から球状に突出させるとともに、レンズ部433,434の前部(前壁部431前面のレンズ部433,434に対応する部位)を球状に形成(LED421,422の光を拡散させるタイプ)してもよい。このようにレンズ部433,434の前部や後部の形状を変更することで、レンズとしての特性が変わり、様々な光の態様とすることがでる。
【0092】
また、上記実施形態では、係止部437,438が、その取付状態において側壁部432からパチンコ機10の後方に延びているが、図14に示すように、前壁部431からパチンコ機10の前方に延びる構成としてもよい。また、上記実施形態では、本体部材412が一方側に開口する箱状に構成されているが、例えば、断面コ字状に構成してもよい。また、レンズ部の形状違い等の複数種類の発光体ユニットをパチンコ機10に搭載してもよい。尚、発光体ユニット402が複数種類存在する場合であっても、少なくとも係止部437,438に関して共通化を図ることで、発光体ユニット402の種類毎に、取付孔405の形状を変更するといった手間を省略することができる。
【0093】
(d)加えて、プリント基板411、蓋部材413の形状についても特に限定されるものではなく、例えば、プリント基板411や蓋部材413を円盤状、長円形状に構成してもよい。また、蓋部材413は省略することも可能である。
【0094】
(e)上記実施形態の取付板401に代えて、図15に示すような、複数の発光体ユニット402に個々に対応して発光体ユニット402の配設位置に取付けられる取付台491(連結部材)に発光体ユニット402を取付固定してもよい。但し、この場合には、発光体ユニット402の数だけ取付台491を樹脂ベース92に取付固定しないといけないので、上記実施形態のように複数の発光体ユニット402が取付けられる取付板401を採用する方が取付作業性の向上が図られる。また、上記実施形態において発光体ユニット401の前後位置に微調整が必要になった場合、取付板401に取付台491を取付けてもよい。この場合、取付板401の形状の複雑化を抑止することができる。もちろん、樹脂ベース92に直接発光体ユニット402を取付固定してもよい。
【0095】
(f)上記実施形態では、電飾カバー403を介して発光体ユニット402からの光を視認可能としていたが、電飾カバー403のないところに発光体ユニット402を設置してもよい(電飾カバー403を省略してもよい)。また、発光体ユニット402からの光を鏡に反射させてから視認させてもよいし、発光体ユニット402からの光を所定の部位に投射して、該投射された光を視認させてもよい。
【0096】
(g)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。ただし、これらの遊技機には、液晶表示装置やドットマトリクス表示装置等の可変表示装置が搭載されているものとする。
【0097】
(h)パチンコ機以外の遊技機として、可変表示装置としての補助表示装置(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置)を備える回胴式遊技機としてのスロットマシンとしても、もちろん実施可能である。なお、スロットマシンは、複数の図柄が付された回転体を備えており、例えばコインを投入して、図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動し、停止ボタンを操作することで図柄が停止される周知のものである。この場合、補助表示装置は、回転体の回転に伴って各種演出態様を表示する。
【0098】
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機として実施してもよい。具体例としては、複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その際になされる抽選結果により、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるものである。
【0099】
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
【0100】
手段1.少なくとも複数の発光手段と前記発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、前記プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備え、
前記本体部材は、該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えたことを特徴とする遊技機。
【0101】
手段1によれば、複数の発光手段及びコネクタを具備するプリント基板と、発光手段から発せられる光を拡散又は集光させるレンズ(レンズ部)とが一体となった発光体ユニットを備えている。つまり、所定の領域を複数の発光手段によって電飾するにあたって、従来のように、先ず前記所定の領域の形状に合わせてプリント基板を形成し、該プリント基板に複数の発光手段を配置して、該プリント基板を前記所定の領域に当て嵌めるようにして取付けるといったものとは異なり、発光手段を発光体ユニット単位で前記所定の領域のうちの様々な部位に配設することで行うこととなる。
【0102】
例えば、複数の発光手段(発光体ユニット)に電源を供給するために、幅狭な部位に電気回路を通す必要が生じた場合、従来のように、かかる幅狭な部位に通される電気回路をプリント基板のプリントパターンによって構成するのでは、その配設量が制限されるため、発光手段の設置数を減らさざるを得なくなることが懸念される。
【0103】
この点、本手段によれば、発光手段及びコネクタを具備する複数の発光体ユニットを所定位置に配置した後、これら発光体ユニットに対応する電気回路を構成するケーブルを前後に重ねて配設することができるため、該幅狭な部位を通す電気回路の数が制限されることに起因して、発光手段の数を減らさなくてはいけないといった不具合を回避することができる。さらに、幅狭な部位に通す電気回路の設置スペースを気にする必要がないため、かかる幅狭な部位においても、発光手段(発光体ユニット)を設置することができる。従って、光(発光手段)による装飾効果や演出効果が低減してしまうといったおそれを抑止しつつ、可変表示装置を拡大したり、遊技領域を拡張したりすることができる。
【0104】
さらに、従来のように、遊技機のうち電飾を施したい部位の形状に合わせて形成される1枚のプリント基板に複数の発光手段を配置する場合には、該プリント基板によって発光手段の取付位置(特に前後位置)が制限されていたが、本手段によれば、そのような制限がないため、複数の発光手段(発光体ユニット)を前後にずらして配置することができる。このように発光体ユニットの前後位置を調整することで、光の強さや光る範囲等を変更することができる。従って、発光体ユニット毎に前後位置を設定していくことで、遊技機前方から視認される光の態様を所望の態様とすることができる。換言すれば、複数の発光手段による光の態様にばらつき等が生じてしまうといったおそれを防止することができ、装飾性の低下を招いてしまうといったおそれを防止することができる。
【0105】
また、従来、上記のような複数の発光手段による光の態様のばらつきをなくすために、発光手段(例えばLEDの場合にはLEDのパッケージ形状等)や該発光手段に対応するレンズ(レンズ部)の形状を個々に変更して光り方を調節する場合があったが、本手段によれば、発光手段の配設位置を変更することで対応できるため、そのような作業を行う必要がない。このため、発光手段やレンズの形状を個々に変更することに起因して、製品開発時においては多大な手間や時間やコストが掛かってしまったり、製造段階においては発光手段やレンズ等の種類の増加に起因して、生産性の低下やコストの増大を招いたりするといったおそれを抑止することができる。また、機種変更等においても発光体ユニットはそのまま新たな機種に採用することができるため、生産性の向上、リユースによる省資源化、開発コストの削減、開発期間の短縮等の作用効果が奏される。また、新たな機種を製作するときに発光手段の配設位置を変更したい場合、従来は、プリント基板(プリントパターン)を作り変える必要があったが、本手段によれば、発光体ユニットの配置を変更することでプリント基板を作り変えることなく発光手段の配設位置を変更することができることから、生産性の向上が図られる。
【0106】
加えて、発光手段とレンズ(レンズ部)とが一体となっていることにより、発光手段とレンズとが位置ずれしてしまうといったおそれを抑制することができるとともに、発光手段に見合ったレンズ形状とすることができ、設計通りの光の態様としやすい。また、発光体ユニットにレンズ部が存在することにより、レンズ部の形状を変更することで、発光手段やプリント基板等の形状を変更することなく、発光手段(発光体ユニット)の光の態様を変更することができる。つまり、発光手段やプリント基板等の部品の共通化を図ることができ、低コストで装飾性の向上が図られる。さらに、上記のように複数の発光体ユニットを前後にずらして配置することで光の強さ等を調節できるため、レンズ部の形状として発光手段からの光を拡散させるタイプと該光を集光させるタイプ等複数種類のものがあれば、複数の発光体ユニットにより光の態様に関して様々な要求に応えられることとなる。従って、低コストで装飾性の向上が図られるといった効果が確実に奏される。尚、1の遊技機に対して複数種類(レンズ部の形状が異なる)の発光体ユニットを搭載してもよいし、1種類(レンズ部の形状が同じ)の発光体ユニットのみを搭載してもよい。
【0107】
尚、レンズ部は複数の発光手段に個々に対応して複数設けられていることとしてもよい。この場合、より発光手段に見合ったレンズ形状とすることができ、例えば、レンズ部を通して視認される光の態様をはっきりと視認させることができたり、プリント基板に搭載された複数の発光手段による光の態様が1つの塊となってしまうといった事態を回避することができたりする。さらに、このように、複数の発光手段による光の態様が1つの塊となってしまうといった事態を回避するべく複数のレンズ部が重ならないように設計する場合においても、上記のように、プリント基板に設けられる複数の発光手段とコネクタとの距離が等しくなっているため、本体部材、ひいては発光体ユニットのコンパクトを図ることができる。尚、前記発光手段から発せられ、前記レンズ部を透過した光を、遊技機本体の前方に向けて照射する又は前記発光手段から発せられ、前記レンズ部を透過した光を反射する反射部材を介して遊技機本体の前方に向けて照射する構成としてもよい。
【0108】
手段2.前記本体部材は、前記レンズ部と一体成形され、前記発光体ユニットを被取付部に係止するための係止部を備えることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
【0109】
手段2によれば、本体部材がレンズ部と一体成形される係止部を具備している。このため、レンズ部に係止部を取付ける作業を省略できるとともに、レンズ部に対して対応しない係止部を取付けてしまうといったおそれを回避することができる。また、レンズ部と係止部とが一体成形されることにより、レンズ部と係止部とを対応させておくことができることから、被取付部の形状によって当該被取付部に取付可能な発光体ユニット(レンズ部)を限定することができる。従って、1つの機種に複数種類の発光体ユニット(レンズ部)を搭載したり、工場において1つの製造ラインで複数の機種が製造されるときに、それぞれ別の種類の発光体ユニットを搭載したりするような場合に、発光体ユニット(レンズ部)を間違って取付けてしまうといったおそれを防止することができる。また、発光体ユニットを被取付部に取付けるための機構を別途設ける必要がなく、構成の簡素化及び作業性の向上を図ることができる。さらには、発光手段及びレンズ部の大きさや形状等に合わせた係止部形状とすることができ、該係止部によって、発光手段から発せられる光の見え方に悪影響を及ぼしてしまうといったおそれを防止することができる。
【0110】
尚、発光体ユニットの種類毎に係止部の形状を異ならせることとしてもよい。この場合、被取付部に対する発光体ユニットの取付位置を間違ってしまうといったおそれを抑止することができる。また、1つの本体部材が複数の係止部を備える場合、複数の係止部のうち少なくとも1つをその他の係止部とは形状を異ならせる(係止部によって形状が異なる)こととしてもよい。この場合、発光体ユニットの取付向きを間違えてしまうといったおそれを抑止することができる。加えて、本体部材に設けられる複数の係止部によって発光体ユニットが被取付部に係止される場合には、係止状態の安定化を図るべく、係止部間の距離が大きくなるように各係止部を配置することが望ましい。
【0111】
手段3.前記本体部材は、
前記レンズ部と一体成形され、当該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の周縁部を覆う側壁部と、
前記レンズ部とは別体として構成され、前記本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記発光手段が設けられた表面とは反対側の背面を覆う略板状の蓋部材とを備えることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
【0112】
手段3によれば、蓋部材及び側壁部により、プリント基板の脱落を防止することができるとともに、プリント基板背面側のプリントパターンやプリント基板の周縁部が露出状態となってしまうおそれを抑止することができる。従って、発光体ユニット単位で持ち運んだり、取付けたりする際にプリント基板が損傷してしまうといったおそれを防止することができる。
【0113】
また、例えば、蓋部材と側壁部とを一体成形し、側壁部とは別のパーツとしてレンズ部を成形する場合、その機能のために所定の厚みを必要とするレンズ部を形成するための金型と、蓋部材を形成するための金型とが両方とも大きくなってしまうおそれがある。これに対し、本手段によれば、厚みを必要とするレンズ部に側壁部が一体成形され、蓋部材を別のパーツとしているため、蓋部材がそれ程厚みを必要としなくなる。このため、蓋部材と側壁部とを一体成形するよりも、本手段のようにレンズ部と側壁部とを一体成形した方が金型の小型化を図ることができ、コストを削減することができる。
【0114】
尚、蓋部材は、必ずしもプリント基板の背面全体を覆っていなくてもよく、一部が開口していてもよい。例えば、蓋部材にはコネクタ接続用の開口部が形成されていることとしてもよい。さらに、コネクタ接続用の開口部周縁部から蓋部材と交差する方向に延びる囲い部を設け、コネクタの周縁部を囲ってもよい。この場合、コネクタの接続状態の安定化を図ることができる。
【0115】
手段4.1つの前記プリント基板につき2つの前記発光手段と1つの前記コネクタが設けられ、
前記プリント基板は長板状をなし、
前記各発光手段は、前記プリント基板の長手方向に沿って並んで配置され、
前記コネクタは、前記2つの発光手段の間において、前記各発光手段の中心同士を結ぶ線分から外れた位置に配置されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
【0116】
手段4によれば、プリント基板の長手方向に沿って2つの発光手段を並べて配置しているため、レンズ部にある程度の大きさを確保しつつ、発光体ユニットのコンパクト化を図ることができる。また、コネクタは、各発光手段の中心同士を結ぶ線分から外れた位置に配置されている。このため、発光体ユニットの取付向きを誤ってしまうといった事態の抑止を図ることができる。
【0117】
手段5.1つの前記プリント基板につき2つの前記発光手段と1つの前記コネクタが設けられ、前記プリント基板は長板状をなし、前記レンズ部は2つの前記発光手段に個別に対応して2つ設けられ、前記プリント基板に設けられる2つの前記発光手段は、前記プリント基板の長手方向の中心位置を中心として対称位置に配置されていることを特徴とする手段4に記載の遊技機。
【0118】
手段5によれば、2つの発光手段が、プリント基板の長手方向の中心位置を中心として対称位置に配置されるとともに、2つの発光手段の間にコネクタが配置されていることから、各レンズ部同士が重ならないようにレンズ部の設置スペースを十分に確保した上で、1つのプリント基板に対して2つの発光手段と1つのコネクタとが設けられた発光体ユニットのコンパクト化を図ることができる。
【0119】
手段6.前記発光体ユニットを、前記発光手段から発せられ、前記レンズ部を透過した光が遊技機本体前方に照射されるように配置し、
複数の前記発光体ユニットの前方を覆うようにして設けられたカバー手段を備え、
前記カバー手段は、少なくとも一部が、半透明の部材、プリズム板、又はハーフミラー等といった(透明な部材よりも)遊技機本体の前方から前記発光体ユニットを視認困難又は視認不可能とする部材により構成されたことを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0120】
手段6によれば、カバー手段が設けられることにより、遊技機の前面形状、及び、遊技機前方から視認される発光体ユニットの光の態様に更なる変化を与えることができ、装飾性を著しく向上させることができる。また、カバー手段の存在により、発光手段が発光していない状態においては、発光体ユニットが視認困難又は視認不可能となり、発光手段が発光した状態においては、カバー手段越しに発光手段から発せられ、レンズ部を透過した光を遊技機本体前方から視認することができる。従って、発光体ユニットが直接見えてしまって味気ない視認態様となってしまうおそれを抑止できるとともに、発光体ユニットに気をそがれることなく、発光手段から照射される光の態様を十分に堪能することができる。さらに、発光体ユニットの取付部等が見えることに起因して、外観品質の低下を招いてしまうといったおそれを抑止することができる。
【0121】
また、カバー手段が前後に起伏して(部分的に前方に膨らんで)いたり、上下方向に対して傾斜していたりする場合であっても、発光体ユニット毎に、発光体ユニットからカバー手段までの距離を適宜調整することで、カバー手段越しに前方から視認される光の態様を所望の態様とすることができ、例えば該光の態様にばらつきが生じてしまうといったおそれを回避することができる。
【0122】
尚、カバー手段に発光体ユニットが設けられる場合、カバー手段に発光体ユニットを固定するための固定部を設けることに起因して、カバー手段の前面のうち該固定部に対応する部位が暗くなってしまうおそれがある。これに対し、発光体ユニットをカバー手段とは別の被取付部に取付けることで、カバー手段越しに視認される光の態様に斑が生じてしまうといったおそれを防止することができる。また、「半透明」の部材としては、該部材を介して該部材の裏側にある部材は視認不可能又は視認困難であるが、該部材の裏側にある発光手段からの光は該部材を介して該部材の表側から視認可能とされるものであり、例えば、表面に塗装が施された樹脂等も含まれる。
【0123】
手段7.前記カバー手段の表面形状に合わせて前後に凹凸形状をなし、前記発光体ユニットが取付けられる取付部材を備えたことを特徴とする手段6に記載の遊技機。
【0124】
手段7によれば、カバー手段の表面形状に合わせて前後に凹凸形状をなす取付部材(被取付部)に発光体ユニットを取付ける構成とすることで、発光体ユニットを前後方向において所望とする位置に比較的容易に配設することができる。例えば、カバー手段の裏側に設けられる全ての発光体ユニットに関し、発光体ユニットからカバー手段までの距離をほぼ均一にすることで、カバー手段を介して視認される光の態様を全体的に均一にすることができる。また、例えば、発光体ユニットの前後位置を調整するべく、1つの発光体ユニットのみが取付けられる取付台を、各発光体ユニットの配設位置に1つずつ取付固定するような構成に比べ、取付作業性の向上が図られる。また、遊技機の機種変更(マイナーチェンジ等)に際してカバー手段の形状が変更される場合、被取付部としての取付部材の形状(各発光体ユニットが取付けられる位置や段差形状等)を変更するだけで所望とする光の見え方を実現可能であるため、発光手段やレンズの形状を変更する場合に比べ、設計変更の手間を極力抑制することができる。また、発光体ユニット等リユース可能な部材が増えるため、省資源化を図ることができる。
【0125】
手段8.遊技領域を有する遊技機本体の前面側において開閉可能に設けられ、前記遊技領域を視認可能とする窓部を有してなる前面扉を備え、
前記発光体ユニットは前記前面扉の前面側に設けられ、前記発光体ユニットから発せられた光が、遊技機本体前方から視認可能に構成されていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
【0126】
手段8によれば、遊技機前面の装飾性の向上が図られる。また、前面扉の枠部のスリム化される場合であっても、前面扉に施される電飾として上記発光体ユニットを採用することで、前面扉に配設する発光手段を少なくせざるを得ないといったおそれや、幅狭となった部位において発光手段を配設することができないといったおそれを回避することができる。このため、前面扉の枠部のスリム化に起因して、光による装飾性が低下してしまうといったおそれを回避することができる。
【0127】
手段9.所定の発射手段により発射される遊技球が案内される遊技領域を前面側に有する遊技盤と、前記遊技盤に設けられ、所定の契機に基づいて変動表示が行われる可変表示装置とを備え、
前記発光体ユニットは前記可変表示装置の周縁部に設けられ、前記発光体ユニットから発せられた光が遊技機本体前方から視認可能に構成されていることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0128】
手段9によれば、遊技領域、特に可変表示装置周縁部(例えばセンターフレーム)の装飾性の向上が図られる。また、近年、可変表示装置の拡大に伴って、遊技領域も拡張されているのであるが、遊技機自体を大きくしない限りその拡張にも限度がある(但し、遊技機はホールの設置スペースの関係上、大きさが制限される)。つまり、可変表示装置を除く遊技領域が縮小される傾向にあり、例えば、遊技領域に遊技球を流下させるパチンコ機においては、十分な流下経路を確保することができず、興趣の低下を招くおそれがある。従って、可変表示装置の周縁部に電飾を施すスペースを確保することが難しく、可変表示装置の表示部における演出と合わせて、遊技を盛り上げるといったことが困難となっていた。この点、可変表示装置の周縁部に施される電飾として上記発光体ユニットを採用することで、それ程設置スペースを割かずに(可変表示装置を除く遊技領域を極力小さくすることなく)、発光手段を配置して光らせることができる。結果として、可変表示装置の大型化に起因して、光による装飾性が低下してしまうといったおそれを回避することができる。
【0129】
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
【0130】
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する始動操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該指導操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ、発射ソレノイド等)と、当該発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口、可変入賞装置、作動口、可変表示ユニット等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機。」が挙げられる。
【0131】
B.上記各手段における前記遊技機は、可変表示装置を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する始動操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該指導操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ、発射ソレノイド等)と、当該発射された遊技球を所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された作動口、可変表示装置及び可変入賞装置とを備え、前記作動口へ遊技球の入賞が検知されることに基づいて、前記可変表示装置に表示される識別情報(図柄)を変動表示せしめ、所定時間後停止表示させるとともに、停止表示された識別情報(図柄)が特定態様である場合に前記可変表示装置を所定態様で開放させるように構成した弾球遊技機」が挙げられる。
【0132】
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
【0133】
D.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報の付された複数の回転体を回転させた後に識別情報を確定停止表示する可変表示装置を備え、始動操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して回転体の回転が開始され、停止操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して(又は所定時間経過することにより)回転体が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技媒体が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
【0134】
E.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報の付された複数の回転体を回転させた後に識別情報を確定停止表示する可変表示装置を備え、始動操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して回転体の回転が開始され、停止操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して(又は所定時間経過することにより)回転体が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技球が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出装置とを備え、前記投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機」が挙げられる。
【符号の説明】
【0135】
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、12…遊技機本体としての内枠、14…前面扉としての前面枠セット、30…遊技盤、92…樹脂ベース、102…電飾部、401…被取付部、取付部材としての取付板、402…発光体ユニット、403…カバー部材としての電飾カバー、405…取付孔、411…プリント基板、412…本体部材、413…蓋部材、421,422…発光手段としてのLED、424…コネクタ、431…前壁部、432…側壁部、433,434…レンズ部、437,438…係止部、452…筒状部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一種としてパチンコ機等がある。このようなパチンコ機においては、可変表示装置が設けられた遊技領域を有する遊技機本体の前面側に、前面扉が開閉可能に設けられるのが一般的である。この前面扉には、窓部が形成され、窓部を介して遊技領域が視認可能となっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、このようなパチンコ機にあっては、光による装飾効果や演出効果を高めるべく、前面扉や遊技領域(例えば可変表示装置の周縁部)に数多くの発光手段(例えばLED)が配設されており、これら発光手段を覆うようにして設けられるカバー部材を介して、発光手段から発せられた光を前方から視認可能としている。尚、該発光手段は、遊技状態等に応じて点灯態様が切替わる演出用のものだけだはなく、点灯態様を切替えることによって、例えばエラーが発生した等の報知を行う報知用のものがある。
【0004】
また、上記のような発光手段は、一般に、前面扉等の被取付部の形状に合わせて形成された電飾基板(プリント基板)に搭載されている。すなわち、カバー部材を介して視認される光の態様が所定の見え方となるように、複数の発光手段がプリント基板上の適所に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−154110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、可変表示装置の大型化等に伴って遊技領域を拡張させる傾向にある。また、かかる遊技領域の拡張に伴って前面扉の窓部を大きく確保する必要が生じ、これに伴い、窓部周囲の枠部のスリム化が図られている。しかしながら、この場合には、上記プリント基板についてもスリム化する必要があり、特に幅狭とされた部位においては、発光手段を配置することができなかったり、かかる部位を通すプリントパターンの配設量が制限されることに起因して、全体的に発光手段の数を減らさざるを得なかったりすることが懸念される。従って、光による装飾効果や演出効果が低減してしまう等のおそれがある。
【0007】
また、装飾性の向上を図るべく、発光手段の前方を覆うカバー部材の形状を前後に起伏させる(部分的に前方に膨らませたり段差をつけたりする)ことが考えられる。しかしながら、この場合、平板状のプリント基板上に搭載された発光手段からカバー部材までの距離が各発光手段毎に大きく異なってしまい、これに起因して、カバー部材を介して視認される光の態様にばらつき(斑)が生じ、装飾性の低下を招くおそれがある。
【0008】
なお、上述した課題は、パチンコ機に限られるものではなく、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとの複合機等の他の遊技機にも該当する問題である。
【0009】
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、種々の制約等に関わらず、装飾効果の低下を防止することのできる発光体ユニットを備えた遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の遊技機は、
少なくとも複数の発光手段と前記発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、前記プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備え、
前記本体部材は、該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、種々の制約等に関わらず、装飾効果の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の斜視図である。
【図3】パチンコ機の側面図である。
【図4】前面枠セットより上皿や下皿等を取外した状態を示す正面図である。
【図5】遊技盤の構成を示す正面図である。
【図6】パチンコ機の背面図である。
【図7】電飾部の断面図である。
【図8】発光体ユニットの分解斜視図である。
【図9】発光体ユニットの正面図である。
【図10】発光体ユニットの側面図である。
【図11】発光体ユニットの背面図である。
【図12】取付板に取付状態にある発光体ユニットを示す断面図である。
【図13】パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。
【図14】別の実施形態における発光体ユニットの構成を示す断面図である。
【図15】別の実施形態における電飾部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。図2は、パチンコ機10の斜視図である。図3はパチンコ機10の右側面図である。尚、図1乃至図3では、前面枠セット14の窓部101を介して視認可能な遊技盤30の図示を省略している。
【0014】
図1乃至図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、例えば木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。内枠12は、パチンコ機10の正面から見て左側に上下に延びる開閉軸線を軸心に、前方側に開放できるようになっている。
【0015】
内枠12には、前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側に上下に延びる開閉軸線を軸心に、前方側に開放できるようになっている。
【0016】
図4に示すように、前面枠セット14は、外形が矩形状の樹脂ベース92を主体に構成されており、樹脂ベース92の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。また、図示は省略するが、内枠12についても、外形が矩形状の樹脂ベースを主体に構成されており、樹脂ベースの中央部には略楕円形状の窓孔が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(図5参照)のほとんどを外部から視認可能となっている。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
【0017】
図1等に示すように、前面枠セット14(樹脂ベース92)の前面側には、その最下部かつ幅方向ほぼ中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。尚、符号25は下皿15内から遊技球を下方へと排出する球抜きレバーである。
【0018】
下皿15よりも右方には、手前側に突出して遊技球発射ハンドル(以下単に「ハンドル」という)18が配設されている。また、下皿15の左方には、灰皿26が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(電気抵抗の変化を検出することで操作量を検出できるようになっている)が設けられている。
【0019】
一方、下皿15の上方においては、上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置(球発射手段)の方へ導出する球受皿である。尚、上皿19から溢れる遊技球は、下方側に案内されて下皿15に貯留される。
【0020】
また、図2に示すように、上皿19には球貸しボタン121と、返却ボタン122とが設けられている。遊技場等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122が不要となる。
【0021】
加えて、前面枠セット14の背面側には、ガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対を為して別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
【0022】
ここで、遊技盤30の構成について図5を参照しつつ説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口(作動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33に遊技球が入球(入賞)すると、それぞれに対応して設けられた検出スイッチの出力により、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33)に入賞しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。尚、各種入賞口やアウト口36に入球した遊技球は、遊技盤30の裏側に設けられた図示しない遊技球回収機構を通じ、パチンコ機10外部に排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0023】
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応口33への入賞をトリガとして変動表示する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて変動表示する可変表示装置としての装飾図柄表示装置42とが設けられている。
【0024】
普通図柄表示装置41は複数の発光部により構成され、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に点灯する発光部の組合せが切換えられる(変動表示される)。そして、変動表示が停止したときに点灯している発光部の組合わせが特定の組合わせである場合に、第1契機対応口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
【0025】
特別表示装置43は、複数の発光手段(LED)を内蔵しており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に点灯表示態様が切換表示(変動表示)され、その変動表示の停止態様により、大当たりか否かが確定的に表示される。この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
【0026】
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御装置262によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に変動表示され、その後、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に停止表示される。
【0027】
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、第1契機対応口33の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で第1契機対応口33に入球するようになっている。加えて、センターフレーム47には意匠性の向上を図るために数多くのLEDが内蔵されており、LEDの前方に設けられ、少なくとも一部が透明なカバー部材越しに、LEDから発せられた光を前方から視認できるようになっている。
【0028】
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞しやすい開状態とされる。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
【0029】
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50は内レール構成部51と外レール構成部52とを有する。
【0030】
内レール構成部51の先端部分(図5の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール構成部51及び外レール構成部52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。尚、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、内枠12には、遊技盤30が該内枠12に取付けられた際に遊技領域の右側を画定するレール側壁部(図示略)が設けられている。故に、遊技領域から遊技球がこぼれ落ちないようになっている。尚、遊技領域は、レールユニット50及びレール側壁部の内周部により略円形状に区画された領域である(但し、内外レール構成部51,52の並行部分である球案内通路の領域を除く。また、遊技領域の前側はガラスユニット137によって画定されている)。
【0031】
尚、内枠12の前面下側には、発射装置及び発射レールを具備する遊技球発射ユニット(図示略)が取付けられており、ハンドル18の回動操作に伴い、発射装置によって発射された遊技球は、発射レールに沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
【0032】
図1の説明に戻り、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部102が設けられ、該電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、中央電飾部103の左右側方には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。
【0033】
その他、上皿19の前面側には、LED等の発光手段が内蔵された演出ボタン105が設けられており、該演出ボタン105を押圧操作することで、装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。尚、中央電飾部103の左右側方の符号24はスピーカSPからの音出力口であり、本実施形態では、スピーカSPは、音出力口24の直裏面側に設けられている(図4参照)。
【0034】
ここで、電飾部102の構成について図面を参照しつつ説明する。尚、図7は電飾部102の構成を示す断面図である。図1、図4、図7等に示すように、電飾部102は、前面枠セット14の樹脂ベース92前面にねじ等で取付固定される被取付部、取付部材としての取付板401(図4参照)と、取付板401に取着固定される複数の発光体ユニット402(図4参照)と、取付板401の前方を覆う半透明のカバー手段としての電飾カバー403(図1参照)とを備えている。
【0035】
取付板401には、各発光体ユニット402の配設位置に対応して取付孔405(図7参照)が形成されており、該取付孔405の前側に発光体ユニット402が取付けられている。また、図2、図3等に示すように、電飾カバー403はドーム状に構成されており、本実施形態では、その表面が波状に凹凸形状をなしている。また、電飾カバー403の厚みはどの部位においてもほぼ一定である。尚、電飾カバー403をプリズム板やハーフミラー等により構成してもよい。
【0036】
次に、発光体ユニット402について、図8乃至図12を参照しつつ説明する。図8は発光体ユニット402の分解斜視図、図9はその正面図、図10はその側面図、図11はその背面図である。また、図12は取付板401への取付状態にある発光体ユニット402を示す断面図である。尚、図8では、プリント基板411のプリント配線パターンの図示を省略している。また、発光体ユニット402は、取付板401の前面に対して、図9に示す面がパチンコ機10の前面側となるようにして取付けられる。
【0037】
図8、図12等に示すように、発光体ユニット402は、プリント基板411と、プリント基板411を収容する本体部材412とを備えている。
【0038】
プリント基板411は略長方形状に構成され、その長手方向に沿って2つのLED421,422が並んで設けられている。本実施形態では、プリント基板411の中心位置C(図9参照)を中心として2つのLED421,422が均等(対称)位置に配置されている。また、本実施形態では、それぞれ単色のLED421、422を採用しており、左右で発光色が異なるよう構成されている(例えば、一方が緑色で他方が青色)。また、プリント基板411の背面側には、LED421、422の間においてコネクタ424が設けられている。本実施形態では、コネクタ424と各LED421,422との距離が等しくなっている。但し、コネクタ424は、各LED421,422の中心同士を結ぶ線分から外れた位置(図11ではプリント基板411の中心位置Cから下方に変位した位置)に設けられている。尚、本実施形態では、LED421,422が同一の直列回路上に配設されており、一方が点灯すれば他方も点灯する構成となっている。
【0039】
本体部材412は、プリント基板411と略相似形状の前壁部431と、前壁部431の周縁部から当該前壁部431と直交して延びる側壁部432とを備え、全体として一方側(取付状態においてはパチンコ機10の後側)に開口する箱状に構成されている。側壁部432の内周形状はプリント基板411の外周形状と略同じくなっており、LED421,422と前壁部431の内面とが対向するようにして、プリント基板411が前壁部431と平行に本体部材412内側に挿入されることで、本体部材412の内側にプリント基板411が嵌合状態とされている。本実施形態では、本体部材412は、硬質で透明な樹脂材料(例えばポリカーボネート)により構成されている。
【0040】
また、前壁部431には、本体部材412に収容状態にあるプリント基板411のLED421,422と対向する部位においてレンズ部433,434が一体形成されている。レンズ部433,434は、前壁部431から本体部材412内側に突出する半球状をなし、その先端部(頂部)に先端凹部435,436が形成されている。尚、図示したレンズ部433,434は、その前部が平坦面をなし、LED421,422から発せられた光を拡散させるタイプのものである。また、本体部材412の内側において、レンズ部433,434の基端側周縁部と側壁部432の内面とが近接位置しており、発光体ユニット402のコンパクト化が図られている。もちろん、レンズ部433,434の基端側周縁部と側壁部432の内面とが接している又はほぼ接していることとしてもよい。
【0041】
さらに、本体部材412には、側壁部432の先端縁(取付状態においては後端縁)から延出する一対の係止部437,438が一体成型されている。係止部437,438は、その先端部から本体部材412の外周方向に突出する爪部439,440を備えている。そして、図12に示すように、係止部437,438を取付板401の前方から取付孔405に挿通させることで、取付板401の背面に爪部439、440が係止される。これにより、発光体ユニット402が取付板401に取着固定される。また、本実施形態では、発光体ユニット402は、その長手方向がパチンコ機10の左右方向と平行するようにして取付けられる。
【0042】
尚、一対の係止部437,438は、両者間の距離が極力離間するように、側壁部432のうち本体部材412の広い方の横幅を画定する部位、つまり、側壁部432の左右の辺部に設けられている。これにより、側壁部432の上下の辺部に一対の係止部を設ける場合に比べ、係止状態の安定化を図ることができる。また、係止部437と係止部438とでは形状が異なっており、係止部438が係止部437よりも幅広に構成されている。これにより、発光体ユニット402の取付向きを間違えてしまうといった不具合の抑制が図られている。さらに、本実施形態では、略長方形状の前壁部431周縁部から延びる側壁部432が四角筒状であるため、例えば、側壁部が円筒状に構成される場合に比べ、係止部437,438を極力幅広に構成することができ、発光体ユニット402の係止状態の安定化を図ることができる。
【0043】
また、本体部材412の側壁部432の内側には、該本体部材412に収容されたプリント基板411の前面(LED421,422が設けられた面)と接触し、プリント基板411のレンズ部433,434側への移動を規制する前面係止部458が設けられている。加えて、本体部材412の側壁部432には、後述する蓋部材413の係止突起453を挿通、係止する係止孔441が形成されている。
【0044】
また、本体部材412は、該本体部材412に収容状態にある(側壁部432の内側に位置する)プリント基板411の背面側を覆う蓋部材413を備えている。蓋部材413は、プリント基板411と略同形状をなしており、側壁部432内側に嵌め込まれている。また、蓋部材413には、プリント基板411のコネクタ424と対応する位置において接続開口部451が形成されている(図12参照)。さらに、蓋部材413の背面側には、接続開口部451周縁部から蓋部材413と直交するようにして延びる筒状部452が設けられている。
【0045】
加えて、蓋部材413は、その周縁部から該蓋部材413の外周方向に突出する係止突起453を備えている。そして、蓋部材413を側壁部432の内側に挿入することで、係止突起453が側壁部432に形成された係止孔441に挿通、係止される。これにより、蓋部材413が側壁部432に取付固定されている。また、蓋部材413の側壁部432への取付状態においては、コネクタ424の先端部が接続開口部451及び筒状部452に挿通されて、筒状部452から突出した状態となる。このように、コネクタ424の先端部が筒状部452から突出していることにより、コネクタ接続が容易なものとなる。尚、コネクタ424の先端部位置は、一対の係止部437,438の先端部よりも蓋部材423側に位置している。これにより、発光体ユニット402単位で持ち運んだり取付けたりする際において、一対の係止部437,438がコネクタ424を保護する役目を果たし、コネクタ424が損傷してしまうといったおそれが抑制される。
【0046】
また、蓋部材413の周縁部には、該蓋部材413の前面から突出し、蓋部材413の側壁部432への取付状態において、プリント基板411の背面と接触する背面係止部459が設けられている。この背面係止部459と上記本体部材412(側壁部432)の前面係止部458とによってプリント基板411が挟持されることとなり、プリント基板411の取付状態の安定化が図られている。
【0047】
尚、図11等に示すように、蓋部材413の裏面には、発光体ユニット402の固有情報455(品番等)が印字(又は刻印)されている。これにより、発光体ユニット402の取付箇所や取付向きの間違いを抑制することができる。尚、側壁部432にも、発光体ユニット402の固有情報455を印字(又は刻印)してもよい。この場合、発光体ユニット402の取付箇所や取付向きの間違いを抑制することができる上、レンズ部433,434と蓋部材413との組合わせを間違ってしまうといったおそれを抑制することができる。また、蓋部材413の表面(本体部材412内側の面)には、反射率を高めるための表面処理が施されていることとしてもよい。
【0048】
尚、電飾部102の取付工程について簡単に説明すると、まず、上記のように構成された発光体ユニット402を取付板401に取着固定するとともに、コネクタ424に対して電源を供給するケーブル461を接続する。その後、取付板401を前面枠セット14の樹脂ベース92に取付固定してから、取付板401の前面を覆う電飾カバー403を樹脂ベース92に取付固定して完了する。このように電飾部102が取付けられることで、LED421,422から発せられ、レンズ部433,434を透過する光を、パチンコ機10の前方から電飾カバー403越しに視認することができるようになる。尚、LED400が発光していない状態においては、半透明な電飾カバー403の存在により、電飾部102の内部(発光体ユニット402)が視認困難となっている。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、電飾カバー403が前後に凹凸した形状に構成されている(図3等参照)。これに対応して、発光体ユニット402が取着固定される取付板401についても段差形状をなしている。より詳しくは、図7に示すように、該取付板401の前面側に取着固定された発光体ユニット402から電飾カバー403までの距離が、いずれの発光体ユニット402に関してもほぼ同一となるように設計されている。これにより、電飾カバー403越しに視認される光の態様を、全体的にほぼ均一とすることができる。
【0050】
以上詳述したように、本実施形態では、電飾部102は、2つのLED421,422及び1つのコネクタ424を具備するプリント基板411と、レンズ(レンズ部433,434)とが一体となった発光体ユニット402を複数備えている。つまり、前面枠セット14の窓部101周縁の領域を複数の発光手段(LED)によって電飾するにあたって、従来のように、先ず窓部101周縁の領域の形状に合わせてプリント基板を形成し、該プリント基板に複数のLEDを配置して、該プリント基板を窓部101周縁の領域に当て嵌めるようにして取付けるといったものとは異なり、窓部101周縁の領域に対して複数の発光体ユニット402を適切な部位に配置することで行われている。
【0051】
例えば、複数のLED(発光体ユニット402)に電源を供給するために、幅狭な部位に電気回路を通す必要が生じた場合、従来のように、かかる幅狭な部位に通される電気回路をプリント基板のプリントパターンによって構成するのでは、その配設量が制限されるため、LEDの設置数を減らさざるを得なくなることが懸念される。
【0052】
この点、本実施形態によれば、LED421,422及びコネクタ424を具備する複数の発光体ユニット402を配置した後、これら発光体ユニット402に対応する電気回路を構成するケーブル461を前後に重ねて配設することができるため、該幅狭な部位を通す電気回路の数が制限されることに起因して、LEDの数を減らさなくてはいけないといった不具合を回避することができる。さらに、幅狭な部位に通す電気回路の設置スペースを気にする必要がないため、かかる幅狭な部位においても、LED(発光体ユニット402)を設置することができる。従って、装飾図柄表示装置42を拡大したり、遊技領域を拡張したりしても、光による装飾効果や演出効果が低減してしまうといったおそれを防止することができる。
【0053】
さらに、従来のように、遊技機のうち電飾を施したい部位の形状に合わせて形成される1枚の平板状のプリント基板に複数のLEDを配置する場合には、該プリント基板によってLEDの取付位置(特に前後位置)が制限されていたが、本実施形態によれば、そのような制限がないため、複数のLED(発光体ユニット402)を前後にずらして配置することができる。このように発光体ユニット402の前後位置を調整することで、光の強さや光る範囲等を変更することができる。従って、発光体ユニット402毎に前後位置を設定していくことで、パチンコ機10前方から視認される光の態様を所望の態様とすることができる。換言すれば、複数のLEDによる光の態様にばらつき等が生じてしまうといったおそれを防止することができ、装飾性の低下を招いてしまうといったおそれを防止することができる。
【0054】
また、従来、上記のような複数のLEDによる光の態様のばらつきをなくすために、LED(例えばLEDのパッケージ形状等)や該LEDに対応して設けられるレンズ(レンズ部)の形状を個々に変更して光り方を調節する場合があったが、本実施形態によれば、発光体ユニット402の配設位置(前後位置)を変更することで対応できるため、そのような作業を行う必要がない。このため、LEDやレンズの形状を個々に変更することに起因して、製品開発時においては作業性の低下、制作期間の遅延、及びコストの増大を招いてしまったり、製造段階においてはLEDやレンズ(レンズ部)等の種類の増加に起因して生産性の低下やコストの増大を招いたりするといったおそれを抑止することができる。また、機種変更等においても発光体ユニット402はそのまま新たな機種に採用することができるため、作業性の向上、リユースによる省資源化、開発コストの削減、開発期間の短縮等の作用効果が奏される。また、新たな機種を製作するときに電飾カバー403等の形状が変更されることに起因してLEDの配設位置を変更したい場合、従来は、プリント基板(プリントパターン)を作り変える必要があったが、本実施形態によれば、発光体ユニット402の配置を変更することでプリント基板を作り変えることなくLEDの配設位置を変更することができることから、生産性の向上が図られる。
【0055】
加えて、LED421,422とレンズ(レンズ部433,434)とが一体となっていることにより、LED421,422とレンズ部433,434とが位置ずれしてしまうといったおそれを抑制することができるとともに、レンズ部433,434をLED421,422に見合った形状とすることができ、設計通りの光の態様としやすい。また、発光体ユニット402にレンズ部433,434が存在することにより、レンズ部433,434の形状を変更することで、LED421,422やプリント基板411等の形状を変更することなく、LED421,422(発光体ユニット402)の光の態様を変更することができる。つまり、LED421,422やプリント基板411等の部品の共通化を図ることができ、低コストで装飾性の向上が図られる。尚、上記のように複数の発光体ユニット402を前後にずらして配置することで光の強さ等を調節できるため、レンズ部433,434の形状としてLED421,422からの光を拡散させるタイプと該光を集光させるタイプ等複数種類のものがあれば、複数の発光体ユニットにより光の態様に関して様々な要求に応えられることとなる。従って、低コストで装飾性の向上が図られるといった効果が確実に奏される。また、レンズ部433,434は、LED421,422に個々に対応して設けられているため、よりLED421,422に見合ったレンズ形状とすることができ、LED421,422による光の態様が1つの塊となってしまうといった事態を回避することができる。
【0056】
また、本実施形態では、本体部材412がレンズ部433,434と一体成形される係止部437,438を具備している。このため、レンズ部433,434に係止部437,438を取付ける作業を省略できるとともに、レンズ部433,434に対して対応しない係止部を取付けてしまうといったおそれを回避することができる。また、レンズ部433,434と係止部437,438とが一体成形されることにより、レンズ部433,434と係止部437,438とを対応させておくことができることから、取付板401の取付孔405の形状によって当該取付孔405に取付可能な発光体ユニット402(レンズ部433,434)を限定することができる。従って、1つの機種に複数種類の発光体ユニット403(レンズ部433,434)を搭載したり、工場において1つの製造ラインで複数の機種が製造されるときに、それぞれ別の種類の発光体ユニット403を搭載したりするような場合に、発光体ユニット403(レンズ部433,434)を間違って取付けてしまうといったおそれを防止することができる。また、発光体ユニット402を取付板401に取付けるための機構を別途設ける必要がなく、構成の簡素化及び作業性の向上を図ることができる。さらには、係止部437,438をLED421,422及びレンズ部433,434の大きさや形状等に合わせた形状とすることができ、該係止部437,438によって、LED421,422から発せられる光の見え方に悪影響を及ぼしてしまうといったおそれを防止することができる。
【0057】
さらに、プリント基板411は、側壁部432によってその周縁部が覆われるとともに、背面が蓋部材413によって覆われている。このため、プリント基板411の脱落を防止することができるとともに、プリント基板411背面側のプリントパターンやプリント基板の周縁部が露出状態となってしまうおそれを抑止することができる。従って、発光体ユニット402単位で持ち運んだり、取付けたりする際にプリント基板411が損傷してしまうといったおそれを防止することができる。
【0058】
また、例えば、蓋部材と側壁部とを一体成形し、側壁部とは別のパーツとしてレンズ部を成形する場合、その機能のために所定の厚みを必要とするレンズ部を形成するための金型と、蓋部材を形成するための金型とが両方とも大きくなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態によれば、厚みを必要とするレンズ部433,434に側壁部432が一体成形され、蓋部材413を別のパーツとしているため、蓋部材413がそれ程厚みを必要としなくなる。このため、蓋部材と側壁部とを一体成形するよりも、本実施形態のようにレンズ部433,434と側壁部432とを一体成形した方が金型の小型化を図ることができ、コストを削減することができる。
【0059】
加えて、蓋部材413に形成された接続開口部451周縁部から後方に延びる筒状部452の存在により、コネクタ424の接続状態の安定化を図ることができる。
【0060】
また、LED421,422はプリント基板411の長手方向に沿って並んで配置され、さらには、プリント基板411の中心位置Cを中心として対称位置に配置されている。このため、各レンズ部433,434同士が重ならないようにレンズ部433,434の設置スペースを十分に確保した上で発光体ユニット402のコンパクト化を図ることができる。また、コネクタ424は、各LED421,422の中心同士を結ぶ線分から外れた位置に配置されている。このため、発光体ユニット402の取付向きを誤ってしまうといった事態の抑止を図ることができる。また、コネクタ424は、2つのLED421,422の間に配置され、さらに、コネクタ424と各LED421,422との距離が等しくなっている。このため、プリントパターンの全長を短くすることができ、プリント基板411、ひいては、発光体ユニット402のコンパクト化を図ることができる。
【0061】
加えて、電飾カバー403が設けられることにより、パチンコ機10の前面形状、及び、パチンコ機10前方から視認される発光体ユニット402の光の態様に更なる変化を与えることができ、装飾性を著しく向上させることができる。また、電飾カバー403の存在により、LED421,422が発光していない状態においては、発光体ユニット402等が視認困難となり、LED421,422が発光した状態においては、電飾カバー403越しにLED421,422から発せられ、レンズ部433,434を透過した光をパチンコ機10前方から視認することができる。従って、発光体ユニット402が直接見えてしまって味気ない視認態様となってしまうおそれを抑止できるとともに、発光体ユニット402に気をそがれることなく、発光体ユニット402(LED421,422)から照射される光の態様を十分に堪能することができる。さらに、発光体ユニット402の取付部等が見えることに起因して、外観品質の低下を招いてしまうといったおそれを抑止することができる。
【0062】
また、発光体ユニット402は、前後に起伏する電飾カバー403の表面形状に合わせて前後に凹凸形状をなす取付板401に取着固定されている。該取付板401に取付固定された各発光体にユニット402から電飾カバー403までの距離は、いずれの発光体ユニット402に関してもほぼ均一となっており、このため、電飾カバー403を介して視認される光の態様を全体的に均一にすることができる。従って、発光体ユニット402毎に、発光体ユニット402から電飾カバー403までの距離を適宜調整することで、電飾カバー403越しに前方から視認される光の態様にばらつきが生じてしまうといったおそれを回避することができる。
【0063】
さらに、電飾カバー403に発光体ユニット402が設けられる場合、電飾カバー403に発光体ユニット402を固定するための固定部を設けることに起因して、電飾カバー403の前面のうち該固定部に対応する部位が暗くなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態では、発光体ユニット402を電飾カバー403とは別の取付板401に取付けるため、電飾カバー403越しに視認される光の態様に斑が生じてしまうといったおそれを防止することができる。
【0064】
次に、パチンコ機10の背面の構成を図6に基づいて説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合において、主基板とサブ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
【0065】
なお、第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で工具等を用いずとも着脱できるよう構成されており、さらに、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。
【0066】
まず、遊技盤30の背面構成について簡単に説明する。上記のように遊技盤30の中央にはルータ加工によって形成された貫通穴に対して可変表示装置ユニット35(図5参照)が配設されている。この可変表示装置ユニット35に対し、センターフレーム47(図5参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。さらに、フレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板などが配設されている。
【0067】
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出する入賞感知機構(検出スイッチ)などが設けられている。入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる。
【0068】
第1制御基板ユニット201は、主制御装置261と、副制御装置としてのサブ制御装置262とを具備している。主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって連結されており、基板ボックス263が開封された場合には、封印ユニットにおいて所定の痕跡が残るよう構成されている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
【0069】
また、サブ制御装置262は、主制御装置261(主基板)からの指示に従い各種演出制御を司るCPUや、各種プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含むサブ制御基板を具備しており、このサブ制御基板についても当該サブ制御基板に対応する基板ボックスに収容されて構成されている。
【0070】
第2制御基板ユニット202は、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314を具備している。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者によるハンドル18の操作に従い発射装置等の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。
【0071】
上記払出制御装置311、発射制御装置312、及び電源装置313についても、それぞれに対応する基板ボックス315、316に収容されて構成されている。発射制御装置312及び電源装置313は、同一の基板ボックス316内に収容されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス315には、前述した主制御装置261と同様に封印ユニットが設けられ、基板ボックス315の開封した痕跡が残るようになっている。
【0072】
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
【0073】
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技場の営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
【0074】
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
【0075】
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部354を有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施形態では、前述のサブ制御装置262、及び主制御装置261の一部も合わせて囲む構成となっている)。
【0076】
また、払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置(払出手段)358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は前記上皿19に供給される。また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するバイブレータ360が取り付けられており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりの解消が図られる。
【0077】
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
【0078】
尚、本実施形態では、前面枠セット14の施錠機構は内枠12の施錠機構と一体的となっており、各施錠機構は、単一の施錠装置G1によって具現化されている。また、施錠装置G1は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠196(図1参照)を備えており、該シリンダ錠196の鍵穴に鍵を挿入し、一方側に回動操作することで内枠12を解錠することができ、他方側に回動操作することで前面枠セット14を解錠することができるようになっている。
【0079】
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図13は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)にはCPU501が搭載されている。CPU501には、各種の制御プログラム等を記憶したROM502と、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
【0080】
CPU501には、バスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、RAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41、その他図示しないスイッチ等が接続されている。
【0081】
サブ制御装置262(サブ制御基板)は、CPU551、各種の制御プログラム等を記憶したROM552、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、各種電飾部及びランプ102〜104、演出ボタン105、発光体ユニット402(LED421,422)等が接続されている。サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号に基づいて、表示制御装置45に表示制御を実行させるとともに、スピーカSPの音声に関する制御や発光体ユニット402、ランプ102〜104等の発光態様の切替え制御を行う。
【0082】
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、制御プログラム等を記憶したROM512とバックアップエリア513aが設けられたRAM513とを備えている。CPU511には、バスライン514を介して入出力ポート515が接続され、入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358a等が接続されている。
【0083】
発射制御装置312は、発射装置による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。
【0084】
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の出力ポート556が接続され、入力ポート527には、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には装飾図柄表示装置42が接続されている。
【0085】
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
【0086】
以上、本発明は、上記実施の形態には何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の形態で実施できることは言うまでもない。
【0087】
(a)上記実施形態では、1つの発光体ユニット402(プリント基板411)に対して2つのLED421,422が設けられているが、プリント基板411にLEDを3つ以上設けてもよい。このように、プリント基板411に設けられるLEDの数が多くなるほど、例えば、同じ数のLEDを1つずつ前面枠セット14に対して設けていく場合に比べて作業性は向上していくのではあるが、発光体ユニット402が大きくなってしまうおそれがあるため、1つのプリント基板411に配設されるLEDの数は極力少ないほうが望ましい。尚、LEDが3つ以上設けられる場合、隣接するLED同士の間隔をほぼ等しくしたり、コネクタ424をプリント基板411の中心位置Cに配置し、かつ、各LEDとコネクタ424との距離を等しくしたりすることが望ましい。この場合、レンズ部433,434の設置スペースを確保しつつ本体部材412のコンパクト化を図ることができたり、プリントパターンの全長を短縮してプリント基板411の小型化を図ることができたりする。結果として、発光体ユニット402のコンパクト化を図ることができたりする。
【0088】
さらに、LED421,422の発光色、形状等についても特に限定されるものではない。さらに、赤・青・緑の3色等複数のLEDを1組として1つの発光手段とし、当該発光手段をプリント基板411に複数設けてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、LED421,422がともに同一の直列回路上に配設され、一方が点灯すれば他方も点灯していたが、それぞれ独立した回路上に配設し、別々のタイミングで点灯・消灯が切替えられる構成としてもよい。また、コネクタ424とLED421,422との間にその他の電気素子(コンデンサ等)を介在させてもよい。
【0090】
(b)上記実施形態では、発光体ユニット402が前面枠セット14に設けられているが、該発光体ユニット402の設置位置は特に限定されるものではなく、パチンコ機10の様々な部位に取付可能である。例えば、装飾図柄表示装置42の周縁に設けられるセンターフレーム47に発光体ユニット402を内蔵し、該発光体ユニット402から照射される光をパチンコ機10前方から視認可能に構成してもよい。センターフレーム47の電飾に発光体ユニット402を採用することによって、それ程設置スペースを割かずに発光手段(LED421,422)を配置して光らせることができることから、センターフレーム47のスリム化により設置可能なLEDの数が減少してしまい、センターフレーム47に施される電飾が乏しくなってしまうといった事態を抑制することができる。また、装飾(電飾)用の発光体ユニット402だけでなく、エラー発生等の報知のための発光体ユニット402を設けてもよい。
【0091】
(c)上記実施形態におけるレンズ部433,434の形状は特に限定されるものではなく、電飾カバー403の形状等に応じて自由に設計することができる。例えば、図14に示すように、レンズ部433,434を前壁部431の背面から球状に突出させるとともに、レンズ部433,434の前部(前壁部431前面のレンズ部433,434に対応する部位)を球状に形成(LED421,422の光を拡散させるタイプ)してもよい。このようにレンズ部433,434の前部や後部の形状を変更することで、レンズとしての特性が変わり、様々な光の態様とすることがでる。
【0092】
また、上記実施形態では、係止部437,438が、その取付状態において側壁部432からパチンコ機10の後方に延びているが、図14に示すように、前壁部431からパチンコ機10の前方に延びる構成としてもよい。また、上記実施形態では、本体部材412が一方側に開口する箱状に構成されているが、例えば、断面コ字状に構成してもよい。また、レンズ部の形状違い等の複数種類の発光体ユニットをパチンコ機10に搭載してもよい。尚、発光体ユニット402が複数種類存在する場合であっても、少なくとも係止部437,438に関して共通化を図ることで、発光体ユニット402の種類毎に、取付孔405の形状を変更するといった手間を省略することができる。
【0093】
(d)加えて、プリント基板411、蓋部材413の形状についても特に限定されるものではなく、例えば、プリント基板411や蓋部材413を円盤状、長円形状に構成してもよい。また、蓋部材413は省略することも可能である。
【0094】
(e)上記実施形態の取付板401に代えて、図15に示すような、複数の発光体ユニット402に個々に対応して発光体ユニット402の配設位置に取付けられる取付台491(連結部材)に発光体ユニット402を取付固定してもよい。但し、この場合には、発光体ユニット402の数だけ取付台491を樹脂ベース92に取付固定しないといけないので、上記実施形態のように複数の発光体ユニット402が取付けられる取付板401を採用する方が取付作業性の向上が図られる。また、上記実施形態において発光体ユニット401の前後位置に微調整が必要になった場合、取付板401に取付台491を取付けてもよい。この場合、取付板401の形状の複雑化を抑止することができる。もちろん、樹脂ベース92に直接発光体ユニット402を取付固定してもよい。
【0095】
(f)上記実施形態では、電飾カバー403を介して発光体ユニット402からの光を視認可能としていたが、電飾カバー403のないところに発光体ユニット402を設置してもよい(電飾カバー403を省略してもよい)。また、発光体ユニット402からの光を鏡に反射させてから視認させてもよいし、発光体ユニット402からの光を所定の部位に投射して、該投射された光を視認させてもよい。
【0096】
(g)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。ただし、これらの遊技機には、液晶表示装置やドットマトリクス表示装置等の可変表示装置が搭載されているものとする。
【0097】
(h)パチンコ機以外の遊技機として、可変表示装置としての補助表示装置(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置)を備える回胴式遊技機としてのスロットマシンとしても、もちろん実施可能である。なお、スロットマシンは、複数の図柄が付された回転体を備えており、例えばコインを投入して、図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動し、停止ボタンを操作することで図柄が停止される周知のものである。この場合、補助表示装置は、回転体の回転に伴って各種演出態様を表示する。
【0098】
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機として実施してもよい。具体例としては、複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その際になされる抽選結果により、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるものである。
【0099】
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
【0100】
手段1.少なくとも複数の発光手段と前記発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、前記プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備え、
前記本体部材は、該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えたことを特徴とする遊技機。
【0101】
手段1によれば、複数の発光手段及びコネクタを具備するプリント基板と、発光手段から発せられる光を拡散又は集光させるレンズ(レンズ部)とが一体となった発光体ユニットを備えている。つまり、所定の領域を複数の発光手段によって電飾するにあたって、従来のように、先ず前記所定の領域の形状に合わせてプリント基板を形成し、該プリント基板に複数の発光手段を配置して、該プリント基板を前記所定の領域に当て嵌めるようにして取付けるといったものとは異なり、発光手段を発光体ユニット単位で前記所定の領域のうちの様々な部位に配設することで行うこととなる。
【0102】
例えば、複数の発光手段(発光体ユニット)に電源を供給するために、幅狭な部位に電気回路を通す必要が生じた場合、従来のように、かかる幅狭な部位に通される電気回路をプリント基板のプリントパターンによって構成するのでは、その配設量が制限されるため、発光手段の設置数を減らさざるを得なくなることが懸念される。
【0103】
この点、本手段によれば、発光手段及びコネクタを具備する複数の発光体ユニットを所定位置に配置した後、これら発光体ユニットに対応する電気回路を構成するケーブルを前後に重ねて配設することができるため、該幅狭な部位を通す電気回路の数が制限されることに起因して、発光手段の数を減らさなくてはいけないといった不具合を回避することができる。さらに、幅狭な部位に通す電気回路の設置スペースを気にする必要がないため、かかる幅狭な部位においても、発光手段(発光体ユニット)を設置することができる。従って、光(発光手段)による装飾効果や演出効果が低減してしまうといったおそれを抑止しつつ、可変表示装置を拡大したり、遊技領域を拡張したりすることができる。
【0104】
さらに、従来のように、遊技機のうち電飾を施したい部位の形状に合わせて形成される1枚のプリント基板に複数の発光手段を配置する場合には、該プリント基板によって発光手段の取付位置(特に前後位置)が制限されていたが、本手段によれば、そのような制限がないため、複数の発光手段(発光体ユニット)を前後にずらして配置することができる。このように発光体ユニットの前後位置を調整することで、光の強さや光る範囲等を変更することができる。従って、発光体ユニット毎に前後位置を設定していくことで、遊技機前方から視認される光の態様を所望の態様とすることができる。換言すれば、複数の発光手段による光の態様にばらつき等が生じてしまうといったおそれを防止することができ、装飾性の低下を招いてしまうといったおそれを防止することができる。
【0105】
また、従来、上記のような複数の発光手段による光の態様のばらつきをなくすために、発光手段(例えばLEDの場合にはLEDのパッケージ形状等)や該発光手段に対応するレンズ(レンズ部)の形状を個々に変更して光り方を調節する場合があったが、本手段によれば、発光手段の配設位置を変更することで対応できるため、そのような作業を行う必要がない。このため、発光手段やレンズの形状を個々に変更することに起因して、製品開発時においては多大な手間や時間やコストが掛かってしまったり、製造段階においては発光手段やレンズ等の種類の増加に起因して、生産性の低下やコストの増大を招いたりするといったおそれを抑止することができる。また、機種変更等においても発光体ユニットはそのまま新たな機種に採用することができるため、生産性の向上、リユースによる省資源化、開発コストの削減、開発期間の短縮等の作用効果が奏される。また、新たな機種を製作するときに発光手段の配設位置を変更したい場合、従来は、プリント基板(プリントパターン)を作り変える必要があったが、本手段によれば、発光体ユニットの配置を変更することでプリント基板を作り変えることなく発光手段の配設位置を変更することができることから、生産性の向上が図られる。
【0106】
加えて、発光手段とレンズ(レンズ部)とが一体となっていることにより、発光手段とレンズとが位置ずれしてしまうといったおそれを抑制することができるとともに、発光手段に見合ったレンズ形状とすることができ、設計通りの光の態様としやすい。また、発光体ユニットにレンズ部が存在することにより、レンズ部の形状を変更することで、発光手段やプリント基板等の形状を変更することなく、発光手段(発光体ユニット)の光の態様を変更することができる。つまり、発光手段やプリント基板等の部品の共通化を図ることができ、低コストで装飾性の向上が図られる。さらに、上記のように複数の発光体ユニットを前後にずらして配置することで光の強さ等を調節できるため、レンズ部の形状として発光手段からの光を拡散させるタイプと該光を集光させるタイプ等複数種類のものがあれば、複数の発光体ユニットにより光の態様に関して様々な要求に応えられることとなる。従って、低コストで装飾性の向上が図られるといった効果が確実に奏される。尚、1の遊技機に対して複数種類(レンズ部の形状が異なる)の発光体ユニットを搭載してもよいし、1種類(レンズ部の形状が同じ)の発光体ユニットのみを搭載してもよい。
【0107】
尚、レンズ部は複数の発光手段に個々に対応して複数設けられていることとしてもよい。この場合、より発光手段に見合ったレンズ形状とすることができ、例えば、レンズ部を通して視認される光の態様をはっきりと視認させることができたり、プリント基板に搭載された複数の発光手段による光の態様が1つの塊となってしまうといった事態を回避することができたりする。さらに、このように、複数の発光手段による光の態様が1つの塊となってしまうといった事態を回避するべく複数のレンズ部が重ならないように設計する場合においても、上記のように、プリント基板に設けられる複数の発光手段とコネクタとの距離が等しくなっているため、本体部材、ひいては発光体ユニットのコンパクトを図ることができる。尚、前記発光手段から発せられ、前記レンズ部を透過した光を、遊技機本体の前方に向けて照射する又は前記発光手段から発せられ、前記レンズ部を透過した光を反射する反射部材を介して遊技機本体の前方に向けて照射する構成としてもよい。
【0108】
手段2.前記本体部材は、前記レンズ部と一体成形され、前記発光体ユニットを被取付部に係止するための係止部を備えることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
【0109】
手段2によれば、本体部材がレンズ部と一体成形される係止部を具備している。このため、レンズ部に係止部を取付ける作業を省略できるとともに、レンズ部に対して対応しない係止部を取付けてしまうといったおそれを回避することができる。また、レンズ部と係止部とが一体成形されることにより、レンズ部と係止部とを対応させておくことができることから、被取付部の形状によって当該被取付部に取付可能な発光体ユニット(レンズ部)を限定することができる。従って、1つの機種に複数種類の発光体ユニット(レンズ部)を搭載したり、工場において1つの製造ラインで複数の機種が製造されるときに、それぞれ別の種類の発光体ユニットを搭載したりするような場合に、発光体ユニット(レンズ部)を間違って取付けてしまうといったおそれを防止することができる。また、発光体ユニットを被取付部に取付けるための機構を別途設ける必要がなく、構成の簡素化及び作業性の向上を図ることができる。さらには、発光手段及びレンズ部の大きさや形状等に合わせた係止部形状とすることができ、該係止部によって、発光手段から発せられる光の見え方に悪影響を及ぼしてしまうといったおそれを防止することができる。
【0110】
尚、発光体ユニットの種類毎に係止部の形状を異ならせることとしてもよい。この場合、被取付部に対する発光体ユニットの取付位置を間違ってしまうといったおそれを抑止することができる。また、1つの本体部材が複数の係止部を備える場合、複数の係止部のうち少なくとも1つをその他の係止部とは形状を異ならせる(係止部によって形状が異なる)こととしてもよい。この場合、発光体ユニットの取付向きを間違えてしまうといったおそれを抑止することができる。加えて、本体部材に設けられる複数の係止部によって発光体ユニットが被取付部に係止される場合には、係止状態の安定化を図るべく、係止部間の距離が大きくなるように各係止部を配置することが望ましい。
【0111】
手段3.前記本体部材は、
前記レンズ部と一体成形され、当該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の周縁部を覆う側壁部と、
前記レンズ部とは別体として構成され、前記本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記発光手段が設けられた表面とは反対側の背面を覆う略板状の蓋部材とを備えることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
【0112】
手段3によれば、蓋部材及び側壁部により、プリント基板の脱落を防止することができるとともに、プリント基板背面側のプリントパターンやプリント基板の周縁部が露出状態となってしまうおそれを抑止することができる。従って、発光体ユニット単位で持ち運んだり、取付けたりする際にプリント基板が損傷してしまうといったおそれを防止することができる。
【0113】
また、例えば、蓋部材と側壁部とを一体成形し、側壁部とは別のパーツとしてレンズ部を成形する場合、その機能のために所定の厚みを必要とするレンズ部を形成するための金型と、蓋部材を形成するための金型とが両方とも大きくなってしまうおそれがある。これに対し、本手段によれば、厚みを必要とするレンズ部に側壁部が一体成形され、蓋部材を別のパーツとしているため、蓋部材がそれ程厚みを必要としなくなる。このため、蓋部材と側壁部とを一体成形するよりも、本手段のようにレンズ部と側壁部とを一体成形した方が金型の小型化を図ることができ、コストを削減することができる。
【0114】
尚、蓋部材は、必ずしもプリント基板の背面全体を覆っていなくてもよく、一部が開口していてもよい。例えば、蓋部材にはコネクタ接続用の開口部が形成されていることとしてもよい。さらに、コネクタ接続用の開口部周縁部から蓋部材と交差する方向に延びる囲い部を設け、コネクタの周縁部を囲ってもよい。この場合、コネクタの接続状態の安定化を図ることができる。
【0115】
手段4.1つの前記プリント基板につき2つの前記発光手段と1つの前記コネクタが設けられ、
前記プリント基板は長板状をなし、
前記各発光手段は、前記プリント基板の長手方向に沿って並んで配置され、
前記コネクタは、前記2つの発光手段の間において、前記各発光手段の中心同士を結ぶ線分から外れた位置に配置されていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
【0116】
手段4によれば、プリント基板の長手方向に沿って2つの発光手段を並べて配置しているため、レンズ部にある程度の大きさを確保しつつ、発光体ユニットのコンパクト化を図ることができる。また、コネクタは、各発光手段の中心同士を結ぶ線分から外れた位置に配置されている。このため、発光体ユニットの取付向きを誤ってしまうといった事態の抑止を図ることができる。
【0117】
手段5.1つの前記プリント基板につき2つの前記発光手段と1つの前記コネクタが設けられ、前記プリント基板は長板状をなし、前記レンズ部は2つの前記発光手段に個別に対応して2つ設けられ、前記プリント基板に設けられる2つの前記発光手段は、前記プリント基板の長手方向の中心位置を中心として対称位置に配置されていることを特徴とする手段4に記載の遊技機。
【0118】
手段5によれば、2つの発光手段が、プリント基板の長手方向の中心位置を中心として対称位置に配置されるとともに、2つの発光手段の間にコネクタが配置されていることから、各レンズ部同士が重ならないようにレンズ部の設置スペースを十分に確保した上で、1つのプリント基板に対して2つの発光手段と1つのコネクタとが設けられた発光体ユニットのコンパクト化を図ることができる。
【0119】
手段6.前記発光体ユニットを、前記発光手段から発せられ、前記レンズ部を透過した光が遊技機本体前方に照射されるように配置し、
複数の前記発光体ユニットの前方を覆うようにして設けられたカバー手段を備え、
前記カバー手段は、少なくとも一部が、半透明の部材、プリズム板、又はハーフミラー等といった(透明な部材よりも)遊技機本体の前方から前記発光体ユニットを視認困難又は視認不可能とする部材により構成されたことを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0120】
手段6によれば、カバー手段が設けられることにより、遊技機の前面形状、及び、遊技機前方から視認される発光体ユニットの光の態様に更なる変化を与えることができ、装飾性を著しく向上させることができる。また、カバー手段の存在により、発光手段が発光していない状態においては、発光体ユニットが視認困難又は視認不可能となり、発光手段が発光した状態においては、カバー手段越しに発光手段から発せられ、レンズ部を透過した光を遊技機本体前方から視認することができる。従って、発光体ユニットが直接見えてしまって味気ない視認態様となってしまうおそれを抑止できるとともに、発光体ユニットに気をそがれることなく、発光手段から照射される光の態様を十分に堪能することができる。さらに、発光体ユニットの取付部等が見えることに起因して、外観品質の低下を招いてしまうといったおそれを抑止することができる。
【0121】
また、カバー手段が前後に起伏して(部分的に前方に膨らんで)いたり、上下方向に対して傾斜していたりする場合であっても、発光体ユニット毎に、発光体ユニットからカバー手段までの距離を適宜調整することで、カバー手段越しに前方から視認される光の態様を所望の態様とすることができ、例えば該光の態様にばらつきが生じてしまうといったおそれを回避することができる。
【0122】
尚、カバー手段に発光体ユニットが設けられる場合、カバー手段に発光体ユニットを固定するための固定部を設けることに起因して、カバー手段の前面のうち該固定部に対応する部位が暗くなってしまうおそれがある。これに対し、発光体ユニットをカバー手段とは別の被取付部に取付けることで、カバー手段越しに視認される光の態様に斑が生じてしまうといったおそれを防止することができる。また、「半透明」の部材としては、該部材を介して該部材の裏側にある部材は視認不可能又は視認困難であるが、該部材の裏側にある発光手段からの光は該部材を介して該部材の表側から視認可能とされるものであり、例えば、表面に塗装が施された樹脂等も含まれる。
【0123】
手段7.前記カバー手段の表面形状に合わせて前後に凹凸形状をなし、前記発光体ユニットが取付けられる取付部材を備えたことを特徴とする手段6に記載の遊技機。
【0124】
手段7によれば、カバー手段の表面形状に合わせて前後に凹凸形状をなす取付部材(被取付部)に発光体ユニットを取付ける構成とすることで、発光体ユニットを前後方向において所望とする位置に比較的容易に配設することができる。例えば、カバー手段の裏側に設けられる全ての発光体ユニットに関し、発光体ユニットからカバー手段までの距離をほぼ均一にすることで、カバー手段を介して視認される光の態様を全体的に均一にすることができる。また、例えば、発光体ユニットの前後位置を調整するべく、1つの発光体ユニットのみが取付けられる取付台を、各発光体ユニットの配設位置に1つずつ取付固定するような構成に比べ、取付作業性の向上が図られる。また、遊技機の機種変更(マイナーチェンジ等)に際してカバー手段の形状が変更される場合、被取付部としての取付部材の形状(各発光体ユニットが取付けられる位置や段差形状等)を変更するだけで所望とする光の見え方を実現可能であるため、発光手段やレンズの形状を変更する場合に比べ、設計変更の手間を極力抑制することができる。また、発光体ユニット等リユース可能な部材が増えるため、省資源化を図ることができる。
【0125】
手段8.遊技領域を有する遊技機本体の前面側において開閉可能に設けられ、前記遊技領域を視認可能とする窓部を有してなる前面扉を備え、
前記発光体ユニットは前記前面扉の前面側に設けられ、前記発光体ユニットから発せられた光が、遊技機本体前方から視認可能に構成されていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
【0126】
手段8によれば、遊技機前面の装飾性の向上が図られる。また、前面扉の枠部のスリム化される場合であっても、前面扉に施される電飾として上記発光体ユニットを採用することで、前面扉に配設する発光手段を少なくせざるを得ないといったおそれや、幅狭となった部位において発光手段を配設することができないといったおそれを回避することができる。このため、前面扉の枠部のスリム化に起因して、光による装飾性が低下してしまうといったおそれを回避することができる。
【0127】
手段9.所定の発射手段により発射される遊技球が案内される遊技領域を前面側に有する遊技盤と、前記遊技盤に設けられ、所定の契機に基づいて変動表示が行われる可変表示装置とを備え、
前記発光体ユニットは前記可変表示装置の周縁部に設けられ、前記発光体ユニットから発せられた光が遊技機本体前方から視認可能に構成されていることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
【0128】
手段9によれば、遊技領域、特に可変表示装置周縁部(例えばセンターフレーム)の装飾性の向上が図られる。また、近年、可変表示装置の拡大に伴って、遊技領域も拡張されているのであるが、遊技機自体を大きくしない限りその拡張にも限度がある(但し、遊技機はホールの設置スペースの関係上、大きさが制限される)。つまり、可変表示装置を除く遊技領域が縮小される傾向にあり、例えば、遊技領域に遊技球を流下させるパチンコ機においては、十分な流下経路を確保することができず、興趣の低下を招くおそれがある。従って、可変表示装置の周縁部に電飾を施すスペースを確保することが難しく、可変表示装置の表示部における演出と合わせて、遊技を盛り上げるといったことが困難となっていた。この点、可変表示装置の周縁部に施される電飾として上記発光体ユニットを採用することで、それ程設置スペースを割かずに(可変表示装置を除く遊技領域を極力小さくすることなく)、発光手段を配置して光らせることができる。結果として、可変表示装置の大型化に起因して、光による装飾性が低下してしまうといったおそれを回避することができる。
【0129】
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
【0130】
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する始動操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該指導操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ、発射ソレノイド等)と、当該発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口、可変入賞装置、作動口、可変表示ユニット等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機。」が挙げられる。
【0131】
B.上記各手段における前記遊技機は、可変表示装置を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する始動操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該指導操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ、発射ソレノイド等)と、当該発射された遊技球を所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)に導く球通路(レールユニットの球案内通路)と、前記遊技領域内に配置された作動口、可変表示装置及び可変入賞装置とを備え、前記作動口へ遊技球の入賞が検知されることに基づいて、前記可変表示装置に表示される識別情報(図柄)を変動表示せしめ、所定時間後停止表示させるとともに、停止表示された識別情報(図柄)が特定態様である場合に前記可変表示装置を所定態様で開放させるように構成した弾球遊技機」が挙げられる。
【0132】
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
【0133】
D.上記各手段における遊技機は、スロットマシン等の回胴式遊技機であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報の付された複数の回転体を回転させた後に識別情報を確定停止表示する可変表示装置を備え、始動操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して回転体の回転が開始され、停止操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して(又は所定時間経過することにより)回転体が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技媒体が付与されるよう構成した回胴式遊技機」が挙げられる。
【0134】
E.上記各手段における遊技機は、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機(特に遊技球を遊技媒体として使用するスロットマシン仕様の遊技機)であること。より詳しい態様例としては、「複数の識別情報の付された複数の回転体を回転させた後に識別情報を確定停止表示する可変表示装置を備え、始動操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して回転体の回転が開始され、停止操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して(又は所定時間経過することにより)回転体が停止され、その停止時に有効ライン上に揃った識別情報が特定の識別情報であることを条件に遊技球が付与されるよう構成し、さらに球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出しを行う払出装置とを備え、前記投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機」が挙げられる。
【符号の説明】
【0135】
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、12…遊技機本体としての内枠、14…前面扉としての前面枠セット、30…遊技盤、92…樹脂ベース、102…電飾部、401…被取付部、取付部材としての取付板、402…発光体ユニット、403…カバー部材としての電飾カバー、405…取付孔、411…プリント基板、412…本体部材、413…蓋部材、421,422…発光手段としてのLED、424…コネクタ、431…前壁部、432…側壁部、433,434…レンズ部、437,438…係止部、452…筒状部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも複数の発光手段と前記発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、前記プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備え、
前記本体部材は、該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項1】
少なくとも複数の発光手段と前記発光手段に電気的に接続されるコネクタとを具備するプリント基板と、前記プリント基板が取付けられる本体部材とを一体的に備えた複数の発光体ユニットを備え、
前記本体部材は、該本体部材に取付状態にある前記プリント基板の前記複数の発光手段に対向して配置され、該発光手段から発せられた光を拡散又は集光させるレンズ部を備えたことを特徴とする遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−24642(P2012−24642A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247588(P2011−247588)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【分割の表示】特願2006−138004(P2006−138004)の分割
【原出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【分割の表示】特願2006−138004(P2006−138004)の分割
【原出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】
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