説明

遊技機

【課題】長期に亘って操作手段の操作手順の秘密性を維持して操作手段の操作に対する趣向性の低減を抑制することができる遊技機を提供する。
【解決手段】操作手段による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、入力記憶手段に記憶された入力情報と操作手順記憶手段に記憶されている有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、入力操作と有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、計時値となったと判定されたことを起因に操作手順記憶手段に記憶されている有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機等の遊技機は、当否判定用の入球領域に遊技球が入球する等の判定条件の成立に起因して当たり外れが判定され、表示手段に判定結果に基づいた判定図柄が変動表示後に確定表示される。その判定結果が当たりである場合に「大当たり」と称される所定の当たり遊技(特別遊技状態)を適宜回数(所定回数のラウンド)にわたり実行している。そこで、遊技者は賞球を獲得することができる。
【0003】
このような遊技機では、例えば、遊技者が入力操作可能な操作ボタン等の操作手段を設け、その操作に基づいて遊技動作等に変化を付与するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この遊技機にあっては、操作手段の操作に対する趣向性を高めるために、遊技動作に変化を付与するための一定の操作手順を設定し、該操作手順をいわゆる隠しコマンドとして公表せず、遊技者に繰り返し操作手段を操作させてその操作手順(隠しコマンド)を発見させることで、遊技者が操作手段を操作する機会を増やすように構成される。
【0004】
しかしながら、従来の遊技機では、長期に亘って設置されていると、操作手順の秘密性を維持することが困難となり、遊技者が操作手段を繰り返し操作する機会が減少して、操作手段の操作に対する趣向性が低減する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−117763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、長期に亘って操作手段の操作手順の秘密性を維持して操作手段の操作に対する趣向性の低減を抑制することができる遊技機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、請求項1の発明は、遊技動作を制御する制御装置を備えた遊技機において、前記制御装置は、遊技を実行するための遊技プログラムと、前記遊技プログラムに付属するとともに所定条件の成立を起因に実行される特別プログラムとを有し、遊技者が入力操作可能な操作手段と、前記操作手段の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、前記操作手段を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、前記入力記憶手段に記憶された入力情報と前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、前記操作判定手段によって前記入力操作と前記有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に前記特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、時間を計時する計時手段と、前記計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されたことを起因に前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段とを備えたことを特徴とする遊技機に係る。
【0008】
請求項2の発明は、遊技動作を制御する制御装置を備えた遊技機において、前記制御装置は、遊技を実行するための遊技プログラムと、前記遊技プログラムに付属するとともに所定条件の成立を起因に実行される特別プログラムとを有し、遊技者が入力操作可能な操作手段と、前記操作手段の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、前記操作手段を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、前記入力記憶手段に記憶された入力情報と前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、前記操作判定手段によって前記入力操作と前記有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に前記特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、時間を計時する計時手段と、前記計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されたことを起因に前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段と、を備え、前記操作手順変更手段によって変更された有効操作手順は報知しないことを特徴とする遊技機に係る。
【0009】
請求項3の発明は、前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、予め設定された変更手順に基づいて前記有効操作手順を変更する請求項1又は2に記載の遊技機に係る。
【0010】
請求項4の発明は、前記操作手段により入力操作可能な操作手順が予め複数種類設定され、前記操作手順記憶手段は、前記複数種類の操作手順のうち少なくとも一つを前記有効操作手順として記憶する一方、前記操作手順変更手段は、前記複数種類の操作手順の中で変更するように構成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0011】
請求項5の発明は、前記操作手順記憶手段は、前記操作手段の所定の入力回数を前記有効操作手順として記憶し、前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、前記有効操作手順として記憶された入力回数から予め設定された数値を加減算することで有効な入力回数を変化させて前記有効操作手順を変更する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0012】
請求項6の発明は、前記操作手段は、方向を示した複数の方向入力部を有する入力装置により構成され、前記操作手順記憶手段は、前記入力装置の前記方向入力部により入力操作可能な複数種類の入力パターンのうち少なくとも一つを前記有効操作手順として記憶し、前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、前記有効操作手順として記憶された入力パターンを他の入力パターンに変更して前記有効操作手順を変更させる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0013】
請求項7の発明は、判定条件の成立に起因して、遊技の当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定手段による判定結果に基づいた判定図柄を変動表示後に確定表示可能な表示手段と、前記表示手段に表示する変動表示の変動態様を、前記当否判定の結果に応じた複数の変動態様の中から選択する変動態様選択手段と、を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0014】
請求項8の発明は、前記操作判定手段は、前記判定図柄の非変動表示中での前記入力操作のみ判定する請求項7のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
【0015】
請求項9の発明は、前記特別プログラムが実行されることによって、前記変動態様の変動パターンあるいは遊技情報を外部装置に認識させるための識別情報を追加する請求項7又は8に記載の遊技機に係る。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明に係る遊技機は、遊技動作を制御する制御装置を備えた遊技機において、前記制御装置は、遊技を実行するための遊技プログラムと、前記遊技プログラムに付属するとともに所定条件の成立を起因に実行される特別プログラムとを有し、遊技者が入力操作可能な操作手段と、前記操作手段の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、前記操作手段を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、前記入力記憶手段に記憶された入力情報と前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、前記操作判定手段によって前記入力操作と前記有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に前記特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、時間を計時する計時手段と、前記計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されたことを起因に前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段とを備えたため、長期に亘って操作手段の操作手順の秘密性を維持して操作手段の操作に対する趣向性の低減を抑制することができる。
【0017】
請求項2の発明は、遊技動作を制御する制御装置を備えた遊技機において、前記制御装置は、遊技を実行するための遊技プログラムと、前記遊技プログラムに付属するとともに所定条件の成立を起因に実行される特別プログラムとを有し、遊技者が入力操作可能な操作手段と、前記操作手段の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、前記操作手段を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、前記入力記憶手段に記憶された入力情報と前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、前記操作判定手段によって前記入力操作と前記有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に前記特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、時間を計時する計時手段と、前記計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されたことを起因に前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段と、を備え、前記操作手順変更手段によって変更された有効操作手順は報知しないため、長期に亘って操作手段の操作手順の秘密性を維持して操作手段の操作に対する趣向性の低減を抑制することができる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、予め設定された変更手順に基づいて前記有効操作手順を変更するため、有効操作手順の秘密性をより長期に亘って維持することができる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項1ないし3において、前記操作手段により入力操作可能な操作手順が予め複数種類設定され、前記操作手順記憶手段は、前記複数種類の操作手順のうち少なくとも一つを前記有効操作手順として記憶する一方、前記操作手順変更手段は、前記複数種類の操作手順の中で変更するように構成されているため、簡易な構成で有効操作手順を秘密性を長期に亘って維持することが可能となる。
【0020】
請求項5の発明は、請求項1ないし4において、前記操作手順記憶手段は、前記操作手段の所定の入力回数を前記有効操作手順として記憶し、前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、前記有効操作手順として記憶された入力回数から予め設定された数値を加減算することで有効な入力回数を変化させて前記有効操作手順を変更するため、繁雑な入力操作を回避しながら有効操作手順を秘密性を長期に亘って維持することができる。
【0021】
請求項6の発明は、請求項1ないし5において、前記操作手段は、方向を示した複数の方向入力部を有する入力装置により構成され、前記操作手順記憶手段は、前記入力装置の前記方向入力部により入力操作可能な複数種類の入力パターンのうち少なくとも一つを前記有効操作手順として記憶し、前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、前記有効操作手順として記憶された入力パターンを他の入力パターンに変更して前記有効操作手順を変更させるため、記憶容量の消費量を抑制することができる。
【0022】
請求項7の発明は、請求項1ないし6において、判定条件の成立に起因して、遊技の当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定手段による判定結果に基づいた判定図柄を変動表示後に確定表示可能な表示手段と、前記表示手段に表示する変動表示の変動態様を、前記当否判定の結果に応じた複数の変動態様の中から選択する変動態様選択手段と、を備えるため、遊技の興趣を高めることができる。
【0023】
請求項8の発明は、請求項7において、前記操作判定手段は、前記判定図柄の非変動表示中での前記入力操作のみ判定するため、複雑な入力操作も容易に行うことができる。
【0024】
請求項9の発明は、請求項7又は8において、前記特別プログラムが実行されることによって、前記変動態様の変動パターンあるいは遊技情報を外部装置に認識させるための識別情報を追加するため、より遊技機に対する興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施例に係る遊技機全体の正面図である。
【図2】図1の遊技機の操作手段の斜視図である。
【図3】同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図である。
【図4】主制御回路のメイン処理に関するフローチャートである。
【図5】割り込み処理に関するフローチャートである。
【図6】始動入賞口スイッチ検出処理に関するフローチャートである。
【図7】ゲート通過処理に関するフローチャートである。
【図8】普通動作処理に関するフローチャートである。
【図9】特別動作処理に関するフローチャートである。
【図10】特別図柄待機処理に関するフローチャートである。
【図11】特別図柄大当たり判定処理に関するフローチャートである。
【図12】特別図柄選択処理に関するフローチャートである。
【図13】特別図柄変動パターン選択処理に関するフローチャートである。
【図14】特別図柄乱数シフト処理に関するフローチャートである。
【図15】変動中処理に関するフローチャートである。
【図16】特別図柄確定処理に関するフローチャートである。
【図17】特別電動役物処理に関するフローチャートである。
【図18】確変・非確変設定処理に関するフローチャートである。
【図19】保留球数処理に関するフローチャートである。
【図20】電源断監視処理に関するフローチャートである。
【図21】サブ制御回路のメイン処理に関するフローチャートである。
【図22】受信割り込み処理に関するフローチャートである。
【図23】2msタイマ割り込み処理に関するフローチャートである。
【図24】操作手順記憶処理に関するフローチャートである。
【図25】10msタイマ割り込み処理に関するフローチャートである。
【図26】報知タイマ判定処理に関するフローチャートである。
【図27】操作手順更新処理に関するフローチャートである。
【図28】操作判定処理に関するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に示す実施例の遊技機1は、この発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機(弾球遊技機)である。遊技機1では、遊技枠体2の内側に遊技盤3が着脱交換可能に収容されており、その遊技盤3に遊技球(遊技媒体)の内側ガイドレール4及び外側ガイドレール5が略円形に立設され、前記内側ガイドレール4によって囲まれて遊技球が流下可能な遊技領域6に、遊技球の入賞可能な入賞領域である入賞口等の役物が設けられている。なお、図1においては、遊技盤3に備えられた釘は省略している。
【0027】
まず、遊技領域6の中心線上に設けられた表示装置9の下方に、普通電動役物である第1始動入賞口10,第2始動入賞口11が配設され、第1始動入賞口10の下方にはアウト口17、第2始動入賞口11の下方には特別電動役物である遊技特典付与装置として大入賞装置(大入賞口とも称される。)15が配設されている。また、表示装置9の左側には風車22が設けられており、その下方に袖入賞口23,24,25が配設されている。第2始動入賞口11の右側には普通図柄変動開始用ゲート19、その下方に袖入賞口26が配設されている。この実施例において、始動入賞口10,11は、遊技領域6を流下する遊技球を受け入れ可能とすると共に、その入球(入賞)に起因して特別遊技状態(大当たり状態)に移行するか否かの判定を開始するための入球口に相当する。
【0028】
また、遊技機1の前面側には、遊技状態を報知する枠飾りランプ35,36、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32、上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34、音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ37、遊技者による操作ハンドルH1(操作手段)の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置H等がそれぞれ組み付けられている。
【0029】
この遊技機1では、図1,2に示すように、遊技動作に変化を付与するために遊技者が入力操作可能な操作手段60が設けられている。実施例の操作手段60は、方向を示した複数の方向入力部61A〜61Dからなる第1の操作部(十字ボタン)61と、オンオフのみの押下入力部62Aからなる第2の操作部(プッシュボタン)62とを有する入力装置である。なお、図2において、符号71は玉抜きスイッチ、72は玉貸し出しスイッチ、73は球貸しカード返却スイッチを表す。
【0030】
この操作手段60の入力操作によって入力された入力情報は、所定数の入力ポインタ値に応じて個々に割り当てられた記憶領域(入力記憶手段に相当)に入力操作があるごとに順次記憶される。実施例では、30か所の記憶領域を有しており、各記憶領域に入力ポインタ値0〜29を割り当て、操作手段60の操作毎に入力ポインタ値0に対応した記憶領域から入力情報を記憶していき、入力情報を記憶する毎に順次入力ポインタ値を更新することで記憶領域を変更するように構成しているため、入力操作ごとに受信する入力情報を異なる記憶領域に記憶することが可能となっている。入力ポインタ値29に対応した記憶領域に入力情報が記憶されると、30か所の記憶領域全てに入力情報が記憶されていることになるため、30か所の記憶領域全てに記憶された入力情報が使用された後に入力ポインタ値及び後述する判定ポインタ値に対応した記憶領域をリセットし、再び入力ポインタ値0に対応した記憶領域から順に入力情報を記憶していくように構成している。
【0031】
また、図示しないが、この遊技機1は、現在の年月日及び時刻、あるいは、初期電源投入時からの経過時間等の所定の時間を計時する計時手段を備える。この計時手段としては、例えば、リアルタイムクロック(RTC)やタイマー等が好適に使用され、所定の計時用記憶領域(計時記憶手段に相当)に記憶可能とされる。
【0032】
図1に示す表示装置9(表示手段、判定結果報知手段等を兼ねる。)において、符号43は数字,アルファベット,記号あるいは絵(キャラクタ)等の図柄を変動表示及び停止表示(最終的に確定表示する前の仮停止表示を含む、以下同じ)可能な図柄表示装置、49はセンター飾りを有する表示装置9の窓枠部、50は図柄表示装置43の液晶表示器(TFT−LCDモジュール)等からなる表示領域である。また、表示領域50は、特別図柄の変動中に、該特別図柄に加えて背景(建物、風景等)、キャラクタ(人物、動物、植物、物等)、文字等の装飾図柄を表示し、該装飾図柄は前記特別図柄の変動開始等の所定始動条件に起因して変動表示可能となっている。図柄表示装置43については、表示領域50が前記したように液晶表示器に限られるものではなく、有機EL、CRT、その他の表示手段で構成されていてもよい。
【0033】
この実施例の表示領域50は、横に並ぶ左特別図柄表示部、中特別図柄表示部、右特別図柄表示部で構成される図柄表示部を有し、それぞれの図柄表示部で判定図柄(当否判定情報)である特別図柄が変動表示及び停止表示される。加えて、表示領域50には普通図柄表示部(図示せず)が設けられており、普通図柄が変動表示及び停止表示可能とされている。また、表示領域50には、特別図柄等に加えて背景画像(キャラクタ,背景,文字等を含む。)が表示されることもあり、背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっている場合もある。なお、この実施例において表示領域50に表示される左、中、右特別図柄は、各々『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの数字からなる図柄である。
【0034】
遊技盤3の背面(裏面)には、入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞口用検出スイッチ(遊技球検出手段に相当する。)等が設けられている。この実施例では、検出スイッチが各入賞口に対してそれぞれ設けられている。始動入賞口10,11に入賞(入球口に入球)した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチは入賞球の通路に設けられており、入賞球の検出によって図柄表示装置43の図柄変動は開始される。その際、特別図柄変動中に始動入賞口10,11に入賞した遊技球の個数、すなわち特別図柄の変動を開始する回数については、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)を特別図柄保留記憶数表示部44に表示し、記憶数の減少によって前記表示部内の特別図柄保留記憶数の表示個数を減らす。その他、袖入賞口23,24,25,26の入賞球を検出する各袖入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤3背面に設けられている。
【0035】
前述のとおり、始動入賞口10,11に入賞した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、前記特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出(図柄変動条件の契機)されると、図柄表示装置43における表示領域50の左,中,右特別図柄表示部で各特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後、予め設定された順で特別図柄が変動停止して、停止図柄の組合せが確定表示される。なお、図柄変動パターン等によっては、特別図柄の確定表示以前に、いわゆるリーチ状態となったり、リーチ予告、当たり予告等が行われる。そして、前記確定表示された停止図柄の組合せが、予め決められた特別図柄組合せである特定の大当たり図柄組合せ、例えば、同一の特別図柄の組合せからなる通称ぞろ目であると、大当たり状態(特別遊技状態)に移行する。大当たり状態になると、大入賞装置15の開閉板が開いて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞装置15内へ入賞可能にする。
【0036】
ここで、リーチ状態とは、表示領域50の左,中,右特別図柄表示部において、特別図柄の変動表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様、つまり大当たり図柄の組合せ(同一図柄の組合せ)が表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。この実施例では、リーチ状態の1つとして、前記表示領域50の左,中,右特別図柄表示部のうち、最終停止図柄(ここでは右特別図柄)を表示する表示部(ここでは右特別図柄表示部)だけを残して、残りの2つの表示部で図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止するリーチ変動表示処理がなされている。
【0037】
また、リーチ状態時には、表示領域50における特別図柄(主に最終停止特別図柄)の変動時間を長くしたり、表示領域50における特別図柄を利用した図柄利用演出や特別図柄の背後に表示されるキャラクタや背景等を表示してリーチアクションが演出される。なお、リーチ状態になる前に、リーチ状態になる可能性または大当たりになる可能性が高いことを報知する予告(予兆)が演出されるようにしてもよい。前記の予告としては、表示領域50上へのキャラクタの表示や残像表示等が挙げられる。
【0038】
遊技盤3の大入賞装置15の背面側には、大入賞装置15への入賞球を検出する入賞球検出スイッチが設けられている。前記各入賞口への遊技球の入賞を各検出スイッチが検出するとき、すなわち遊技における入賞条件が成立すると、賞球払出装置によって、入賞球数に応じて予め設定されている所定数の遊技球が賞品球として払い出される。開閉板は、所定時間(例えば30秒)経過した時点で閉鎖される。これにより、遊技者はより多くの賞球を得ることができる。一連の遊技は特別遊技(大当たり遊技)であり、その状態は特別遊技状態である。
【0039】
前記した入賞口用検出スイッチの他に遊技盤背面に設けられている装置としては、始動入賞口11の可動片を開閉する始動入賞口用ソレノイドと、大入賞装置15の開閉板を開閉する大入賞口開放用ソレノイド等があり、普通図柄変動開始用ゲート19には通過する遊技球を検出するゲート検出スイッチがある。
【0040】
普通図柄変動開始スイッチでゲート19を通過する遊技球を検出することによって、普通図柄表示部における普通図柄の変動は開始する。そして、普通図柄表示部において図柄変動した後に確定表示された図柄が予め設定されている特定の図柄であった場合には、小当たり(普通図柄当たり)となり、始動入賞口用ソレノイドにより始動入賞口11の可動片の拡開開放が後記する所定時間行われ、賞球が払い出される。普通図柄の変動を開始する回数については、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)を普通図柄変動数記憶領域(図示せず)に表示するようになっている。
【0041】
当該遊技機1は、図柄表示装置43における各種図柄の変動や演出、各種役物の作動や演出等の遊技動作を制御する制御装置を備える。制御装置は、図3に示す主制御回路121,サブ制御回路131,表示制御回路161等の各種制御回路を備える。主制御回路121には、サブ制御回路131、払出制御回路118、中継回路141、フォト分配回路146等が接続される。サブ制御回路131には、表示制御回路161、音声制御回路112、発光制御回路115等が接続される。中継回路141には遊技盤3に配設された大入賞装置15に係わるスイッチが接続されている。加えて、払出制御回路118には貸球払出装置96,発射制御回路119等が接続され、当該発射制御回路119には発射装置Hが接続されている。この払出制御回路118及びフォト分配回路146には賞球払出装置95が接続されている。各制御基板は主制御回路121、サブ制御回路131からの制御信号に基づいて所定の処理を実行可能に制御されている。なお、遊技機1では画像表示装置9や各種役物、枠飾りランプ35,36、スピーカ37等により、適宜の作動態様による演出や報知が実行される。
【0042】
主制御回路121は、CPU,RAM,ROM、並びに複数のカウンタを備えたコンピュータと、該コンピュータとサブ制御回路131等を結ぶ入出力回路と、前記コンピュータと大入賞装置等に接続される中継回路141等を結ぶ入出力回路等で構成される。CPUは、制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ、各種タイマ等を備え、演算制御を行う他、大当たりの発生確率や小当たり(始動入賞口10,11の拡開開放を行う普通図柄当たり)の発生確率を定める乱数等も生成している。当該CPUは、実施例において、制御手段(主制御手段)、記憶手段(入力記憶手段、操作手順記憶手段を含む)、当否判定手段、特別遊技実行手段、表示態様選択手段、表示情報更新手段、表示選択設定手段、変動態様選択手段、特典遊技実行手段、操作判定手段、操作手順変更手段、特別プログラム実行手段、時間設定手段、計時値判定手段、計時記憶手段、報知制御手段、エラー報知手段等に相当し、前記列記した各手段に係る処理は同主制御回路121内のRAM,ROM等と連携して適式に各種演算されることにより、遊技機1における遊技進行は制御されている。なお、実施例では、主制御回路121のCPUは、割り込み時間(4msec)毎に主制御回路121のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。
【0043】
前記RAMは、記憶手段に相当し、始動入賞口検出スイッチの検出信号及びゲート検出スイッチの検出信号に関する記憶領域,CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域,各種データ(コマンドデータ)を一時的に記憶する記憶領域やフラグ,CPUの作業領域を備えており、後述する判定図柄の図柄情報(各カウンタの取得数値)等の各種データを記憶する。また、このRAMは、操作手段60による入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段、操作手段60を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶され操作手順記憶手段に相当する。さらに、前記ROMには、遊技を実行するための遊技プログラムや該遊技プログラムに付属すると共に所定条件の成立を起因に実行される特別プログラム等の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、後述する各遊技状態における大当たり等の判定値等が書き込まれている。
【0044】
サブ制御回路131は、CPU,RAM,ROMを備えたコンピュータと、該コンピュータと主制御回路121、音声制御回路112、発光制御回路115、表示制御回路161とを結ぶ入出力回路を備える。同サブ制御回路131内のCPUは、実施例において、制御手段(主制御手段)、記憶手段(入力記憶手段、操作手順記憶手段を含む)、当否判定手段、特別遊技実行手段、表示態様選択手段、表示情報更新手段、表示選択設定手段、変動態様選択手段、特典遊技実行手段、操作判定手段、操作手順変更手段、特別プログラム実行手段、時間設定手段、計時値判定手段、計時記憶手段等に相当し、前記列記した各手段に係る処理は同サブ制御回路131内のRAM,ROM等と連携して前記の主制御回路121とほぼ同様の演算が実行される。このサブ制御回路131においては、主制御回路121で生成されたコマンドデータから末端の各制御回路に対し調製したコマンドデータがさらに生成される。このため、主制御回路121の演算負荷は軽減されると共に主制御回路は遊技の進行に関するコマンド生成に特化される。なお、実施例では、サブ制御回路131のCPUは、割り込み時間(1msecと10ms)毎にサブ制御回路131のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。
【0045】
表示制御回路161は、表示制御手段であると共に報知手段、エラー報知手段に相当し、CPU,RAM,ROMを備えたコンピュータと、該コンピュータと主制御回路121を結ぶ入力回路と、前記コンピュータと図柄表示装置43を結ぶ出力回路等で構成される。前記CPUは、内部に制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ等を有し演算制御を行うようになっている。また、前記RAMは、記憶領域と前記CPUによる作業領域等を有しており、主制御回路121のRAMと同様にカウンタの取得数値等の各種データを記憶する。さらに、前記ROMには、図柄表示装置43の表示領域50やサブ表示装置45への表示データや各種表示プログラム等の図柄データが書き込まれている。表示制御回路161は、主制御回路121と共に図柄表示手段に相当し、表示装置9(特には図柄表示装置43の表示領域50)に表示される遊技画像(特別図柄、普通図柄、キャラクタや風景等の背景画像等)の表示制御に関する信号をサブ制御回路131から受信し、表示用データを設定して表示制御を行う。また、表示制御回路161内のCPUを、実施例における制御手段(主制御手段)、記憶手段(入力記憶手段、操作手順記憶手段を含む)、当否判定手段、特別遊技実行手段、表示態様選択手段、表示情報更新手段、表示選択設定手段、変動態様選択手段、特典遊技実行手段、操作判定手段、操作手順変更手段、特別プログラム実行手段、時間設定手段、計時値判定手段、計時記憶手段等に相当するように構成してもよい。
【0046】
中継回路141には遊技盤3に配設された大入賞装置15に係わるスイッチ、発光制御回路115には枠飾りランプ35,36、その他の発光体、LED等が接続されている。加えて、払出制御回路118には貸球払出装置96、発射制御回路119等が接続され、当該発射制御回路119には発射装置Hが接続されている。また、この払出制御回路118及びフォト分配回路146には賞球払出装置95が接続されており、音声制御回路112にはスピーカ37が接続されている。音声制御回路112及び発光制御回路115についても、それぞれに制御用CPU、制御データROM、制御データRAMが適式に備えられ(図示せず)、主制御回路121から送信される各種コマンド(リーチ、大当たり、小当たり、特別遊技状態実行中、特典遊技状態実行中等)を受信し、各種コマンドに応答した音声、発光が実行される。図示はしないが、各制御回路に対し電源装置(電源基板)から所定の電源供給が行われている。
【0047】
上記遊技機1にあっては、操作手段60(第1の操作部61や第2の操作部62)を用いて、遊技者が予め設定された操作手順に合致するように入力操作することにより、遊技動作に変化を付与することが有効となる有効操作手順が設定されている。実施例では、操作手段60を用いて有効操作手順の入力操作を行うことにより、各種図柄等の変動態様の変動パターンあるいは遊技情報を携帯電話等の外部装置に認識させるための識別情報を追加する特別プログラムが実行される。識別情報としては、赤外線通信、QRコード(登録商標)等が適宜利用可能である。なお、有効操作手順は、操作手段60の操作に対する趣向性を高めるために、いわゆる隠しコマンドとして、遊技者に対して公表しないように構成される。
【0048】
有効操作手順は、第1の操作部61や第2の操作部62による入力操作の組み合わせからなり、入力ポインタ値に対応した所定数の判定ポインタ値に応じて個々に割り当てられた記憶領域(操作手順記憶手段に相当)に入力操作ごとに記憶される。判定ポインタ値は、入力ポインタ値が割り当てられた記憶領域に記憶されている入力情報を読み込むための入力ポインタ値の基準となる値であり、実施例では、判定ポインタ値が入力ポインタ値と同様に0〜29の範囲で設定され、所定数の判定ポインタ値(操作回数)を1組として記憶された入力操作の組み合わせを有効操作手順として設定される。
【0049】
この有効操作手順にあっては、後述する操作手順変更手段により、計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったことを起因に操作手順記憶手段に記憶されている有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能に構成される。操作手順更新手段により有効操作手順を変更する際には、後述する計時値判定手段により計時手段が計時した時間が予め定められた計時値となったと判定されるごとに、予め設定された変更手順に基づいて変更される。
【0050】
有効操作手順の第1の変更手順としては、操作手段60により入力操作可能な操作手順を予め複数種類設定し、操作手順記憶手段が、前記複数種類の操作手順のうち少なくとも一つを有効操作手順として記憶する一方、後述する操作手順変更手段が前記複数種類の操作手順の中で変更するように構成される。実施例において、予め設定される複数種類の操作手順は、操作手段60の方向入力部(上)61A、方向入力部(下)61B、方向入力部(左)61C、方向入力部(右)61Dの組み合わせによりなる。
【0051】
【表1】

【0052】
表1に示す実施例の操作手順テーブルでは、第1操作手順が『右,下,左,左,上』、第2操作手順が『下,左,左,上,右』、第3操作手順が『左,左,上,右,下』、第4操作手順が『左,上,右,下,左』、第5操作手順が『上,右,下,左,左』として設定されている。
【0053】
【表2】

【0054】
ここで、第1の変更手順は、表2に示すように、初期設定時の時間(日時)から30日ごとを計時値として設定し、設定された計時値(日時)となるごとに操作手順テーブルから所定の操作手順が選択されて有効操作手順の変更が実行される。すなわち、初期設定時では第1操作手順(『右,下,左,左,上』)が有効操作手順として記憶され、初期設定時の時間(日時)から30日経過した時点で第1操作手順(『右,下,左,左,上』)から操作手順テーブルの第2操作手順(『下,左,左,上,右』)を選択して有効操作手順を変更して記憶させる。続いて、有効操作手順が第2操作手順に変更された時間(日時)から30日経過(初期設定時から60日経過)した時点で第2操作手順(『下,左,左,上,右』)から第3操作手順(『左,左,上,右,下』)に有効操作手順を変更し、第3操作手順に変更された時間(日時)から30日経過(初期設定時から90日経過)した時点で第3操作手順(『左,左,上,右,下』)から第4操作手順(『左,上,右,下,左』)に有効操作手順を変更し、さらに、第4操作手順に変更された時間(日時)から30日経過(初期設定時から120日経過)した時点で第4操作手順(『左,上,右,下,左』)から第5操作手順(『上,右,下,左,左』)に有効操作手順を変更する。そして、第5操作手順に変更された時間(日時)から30日経過(初期設定時から150日経過)した時点では、第5操作手順(『上,右,下,左,左』)から初期設定時、すなわち、第1操作手順(『右,下,左,左,上』)に有効操作手順を変更し、以後同様の変更手順が繰り返される。このように、第1の変更手順は複数種類の有効操作手順が記憶された操作手順テーブルを用いることで、簡単な構成で所定の期間毎に有効操作手順を変更し、有効操作手順の秘密性を長期に亘って維持することが可能となる。
【0055】
有効操作手順の第2の変更手順は、操作手段60の所定の入力回数を有効操作手順として記憶し、後述する操作手順変更手段が、後述する計時値判定手段により所定の計時値となったと判定されるごとに、有効操作手順として記憶された入力回数から予め設定された数値を加減算することで有効な入力回数を変化させて有効操作手順を変更するように構成される。実施例においては、押下入力部62Aからなる第2の操作部62の入力(押下)回数によりなる。
【0056】
【表3】

【0057】
第2の変更手順は、表3に示すように、1ヶ月(1〜31日)の所定日を計時値として設定し、設定された計時値(所定日)となるごとに第2の操作部62の入力回数(この例では3回)に対して入力回数の加減算が行われて有効操作手順の変更が実行される。すなわち、初期設定時では第2の操作部62の入力回数3回が有効操作手順として記憶され、第1の所定日(1日,11日,21日,31日)となるごとに初期設定の入力回数(3回)に入力回数を1回加えた4回を有効操作手順として変更して記憶される。また、第2の所定日(5日,25日)となるごとに初期設定の入力回数(3回)に入力回数を5回加えた8回を有効操作手順として変更し、第3の所定日(8日,18日,28日)となるごとに初期設定の入力回数(3回)に入力回数を2回引いた1回を有効操作手順として変更する。そして、第4の所定日(30日)となるごとに、それまでの有効操作手順がリセットされて初期設定(入力回数3回)に変更される。このように第2の変更手順は有効操作手順として記憶された1つの有効な入力回数に対して予め設定された数値の加減算を行い、有効な入力回数を複数パターンに変化させて有効操作手順を変更するように構成することで、有効操作手順を変更するための入力操作を単純化することができるため、繁雑な入力操作を回避しながら有効操作手順を秘密性を長期に亘って維持することができる。なお、初期設定の入力回数を変更することにより(例えば、5回)、変更後の入力回数を、第1の所定日では6回(初期設定の5回+1回)、第2の所定日では10回(初期設定の5回+5回)、第3の所定日では3回(初期設定の5回−2回)、第4の所定日では5回(初期設定の5回と同数)というように適宜変更することができる。
【0058】
有効操作手順の第3の変更手順は、操作手順記憶手段が、操作手段(入力装置)60の方向入力部61A〜61Dにより入力操作可能な複数種類の入力パターンのうち少なくとも一つを有効操作手順として記憶し、後述する操作手順変更手段が、後述する計時値判定手段により所定の計時値となったと判定されるごとに有効操作手順として記憶された入力パターンを他の入力パターンに変更して有効操作手順を変更させるように構成される。実施例における有効操作手順の初期設定は、操作手段60の方向入力部(上)61A、方向入力部(下)61B、方向入力部(左)61C、方向入力部(右)61Dにより、『左,下,右,右,上』の入力操作の組み合わせ(入力パターン)からなる。
【0059】
【表4】

【0060】
第3の変更手順は、表4に示すように、初期設定時の時間(日時)から30日ごとを計時値として設定し、設定された計時値(日時)となるごとに、入力操作の組み合わせ(入力パターン)を入れ替えて(シフトさせて)有効操作手順の変更が実行される。すなわち、初期設定時では『右,下,左,左,上』の入力パターンが有効操作手順として記憶され、初期設定時の時間(日時)から30日経過した時点で入力の順番を1つずつ入れ替え(最初に入力する『左』は最後)、『下,左,左,上,右』を有効操作手順として変更して記憶させる。さらに30日経過(初期設定時から60日経過)した時点で入力の順番を1つずつ入れ替えて『左,左,上,右,下』を有効操作手順として変更し、続けて30日経過(初期設定時から90日経過)した時点で入力の順番を1つずつ入れ替えて『左,上,右,下,左』を有効操作手順として変更する。さらにまた30日経過(初期設定時から120日経過)した時点で入力の順番を1つずつ入れ替えて『上,右,下,左,左』を有効操作手順として変更し、次に30日経過(初期設定時から150日経過)した時点で入力の順番を1つずつ入れ替えて初期設定である『右,下,左,左,上』を有効操作手順として変更し、以後同様の変更手順が繰り返される。このように、第3の変更手順は有効操作手順となる入力操作の組み合わせを入れ替えることで、記憶する有効操作手順が1つでも有効操作手順を変更することができるため、記憶容量を抑制しつつ有効操作手順の秘密性を長期に亘って維持することが可能となる。
【0061】
【表5】

【0062】
また、第3の変更手順の他の実施例としては、表5に示すように、1年(1〜12月)の所定月を計時値として設定し、設定された計時値(所定月)となるごとに入力操作の組み合わせ(入力パターン)を入れ替えて(反転させて)有効操作手順の変更が実行される。すなわち、すなわち、初期設定時では『右,下,左,左,上』の入力パターンが有効操作手順として記憶され、第1の所定月(1月,3月,5月,7月,9月,11月)となるごとに『右,下,左,左,上』(初期設定と同一)の入力パターンが有効操作手順として記憶され、第2の所定月(2月,4月,6月,8月,10月,12月)となるごとに『左,上,右,右,下』の入力パターンが有効操作手順として記憶される。
【0063】
次に、遊技機1の主制御回路121における制御システムを説明する。図3に示す主制御回路121のCPUの主なカウンタとしては、大当たり当否判定乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、演出乱数用カウンタ、小当たり当否判定乱数用カウンタ等のカウンタがある。各カウンタの所定時に取得された数値は、主制御回路121のRAM内に最高4個まで格納される。なお、前記RAMに記憶された各カウンタの数値は、該カウンタに基づく一連の遊技動作処理がされた後にクリアされる。各カウンタの作動については以下に示す。
【0064】
大当たり当否判定乱数用カウンタは、遊技の大当たり及び外れを判定する乱数カウンタであり、乱数範囲:0〜629である。このカウンタは、当該遊技機1における当否判定手段に相当し、判定条件の成立となる遊技球の検出に起因して遊技の当否判定を抽選するカウンタである。これは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後記の主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が‘629’に至ると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。当該カウンタの数値は、遊技球が第1始動入賞口10または第2始動入賞口11に入賞(入球)して始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、予め決定されている大当たり数値、この実施例では通常図柄組合せである平時(低確率状態時)には‘3’,‘397’と対比され、確変図柄組合せである確率変動状態時(高確率状態時)には‘3’,‘397’,‘33’,‘53’,‘59’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘449’,‘503’との対比により大当たりか否か判断される。
【0065】
また、当否の判定が終了するまでの間に、遊技球が第1始動入賞口10または第2始動入賞口11に入賞(入球)してカウンタの数値が再び取得されることがあるため、カウンタの記憶取得値(更新取得数値)は、現在判定中の取得値を含めず始動入賞口10,11のそれぞれの入球毎に最大4個が、主制御回路121のRAMにいったん格納され、順次判定に供される。
【0066】
大当たり図柄乱数用カウンタは、前記の当否判定結果が当たりの場合に表示領域50に確定停止して揃う確定停止大当たり特別図柄組合せを決定するカウンタであり、乱数範囲:0〜11である。このカウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後記の主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が‘11’に至ると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。当該カウンタの数値は、遊技球が第1始動入賞口10または第2始動入賞口11に入賞(入球)して始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、変動表示中の図柄に対するものを含めず始動入賞口10,11のそれぞれの入球毎に最大4個まで主制御回路121のRAMの特別図柄乱数記憶領域に格納される。前記大当たり図柄乱数用カウンタの数値には、各数値に対応する確定大当たり停止図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、同カウンタの取得数値が‘0’の場合、左,中,右特別図柄は順に『1,1,1』、以下同様に‘1’の場合に『2,2,2』、‘2’の場合に『3,3,3』、‘3’の場合に『4,4,4』、‘4’の場合に『5,5,5』、‘5’の場合に『6,6,6』、‘6’の場合に『7,7,7』、‘7’の場合に『8,8,8』、‘8’の場合に『9,9,9』、‘9’の場合に『10,10,10』、‘10’の場合に『11,11,11』、‘11’の場合に『12,12,12』のぞろ目(全特別図柄同一)を確定大当たり停止図柄組合せとして最終的に確定停止表示する。
【0067】
なお、本実施例において、大当たり図柄乱数用カウンタは、その取得数値により、当たり特別図柄が設定される他、確率変動状態になるか否かの設定等が決定され、当たり特別図柄の表示以降の遊技機が演出する遊技を主制御回路121内において、遊技制御手段として作用する。
【0068】
リーチ乱数用カウンタは、大当たり当否判定乱数による大当たり当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態となるか否かを決定するカウンタであり、乱数範囲:0〜126である。このカウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後記の主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が‘126’になると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。当該カウンタの数値は、遊技球が始動入賞口10,11に入賞(入球)して始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、当否判定結果が外れの場合、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ状態成立か否か判断される。
【0069】
この実施例では、リーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’となっており、リーチ乱数用カウンタの取得数値が当該リーチ成立数値となった場合には、リーチ状態が成立する。当該リーチ乱数用カウンタの取得数値は、主制御回路121のRAMに所定数、この例では、決定中の数値を含めず始動入賞口10,11のそれぞれの入球毎に最大4個まで格納される。実施例では、前記大当たり当否判定乱数用カウンタによる大当たり当否判定結果が大当たりとなる場合には、必ずリーチ状態が成立するため、リーチ乱数用カウンタは使用されない。
【0070】
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり当否判定乱数用カウンタによる大当たり当否判定結果が外れとなる場合において、表示領域50に確定停止表示する外れ特別図柄組合せの決定に用いられる。この特別図柄データ乱数用カウンタは、表示領域50に確定停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタより構成され、いずれの特別図柄データ乱数用カウンタとも、乱数範囲:0〜11である。
【0071】
特別図柄データの乱数用カウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後記の主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が‘7’になると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。特別図柄データ2の乱数用カウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、特別図柄データ1の乱数用カウンタが‘0’に更新された際に1ずつ加算され、数値が‘11’になると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。特別図柄データ3の乱数用カウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、特別図柄データ2の乱数用カウンタが‘0’に更新された際に1ずつ加算され、数値が‘11’になると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。各カウンタの取得数値は、主制御回路121のRAMに所定数、この例では、決定中の数値を含めず始動入賞口10,11のそれぞれの入球毎に最大4個まで格納される。このため、各特別図柄データの乱数用カウンタの各乱数範囲が同一であっても、当該各カウンタが同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0072】
各特別図柄データの乱数用カウンタの数値には、各数値に対応する図柄が予め割り当てられている。実施例では、それぞれのカウンタの各取得数値に対し、当該取得数値が‘0’の場合に『1』、‘1’の場合に『2』、‘2’の場合に『3』、‘3’の場合に『4』、‘4’の場合に『5』、‘5’の場合に『6』、‘6’の場合に『7』、‘7’の場合に『8』、‘8’の場合に『9』、‘9’の場合に『10』、‘10’の場合に『11』、‘11’の場合に『12』とする特別図柄が割り当てられている。こうして、外れ時の表示領域50に確定停止表示する左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄組合せが決まる。
【0073】
演出乱数用カウンタは、表示装置9に表示される表示態様や各種役物の動作等の遊技等による演出の変動パターンを選択するカウンタであり、乱数範囲:0〜198である。演出乱数用カウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後記の主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が‘198’になると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。この演出乱数用カウンタの取得数値は、主制御回路121のRAMに所定数、実施例では、決定中の数値を含めず始動入賞口10,11のそれぞれの入球毎に最大4個まで格納される。
【0074】
この演出乱数用カウンタは、当否判定条件の結果に応じて表示装置9に表示される変動表示の変動態様を選択する変動態様選択手段に相当し、変動パターンテーブルの変動パターンが有する複数の変動態様で構成された変動態様群の中から変動態様を選択する。実施例の変動パターンテーブルでは、変動態様群として確変当たりパターン、通常当たりパターン、確変外れリーチパターン、通常外れリーチパターン、確変外れパターン、通常外れパターンをそれぞれ有し、各変動態様群がそれぞれ複数の変動態様を有している。そして、演出乱数用カウンタの取得数値に基づく所定の出現率で複数の変動態様の中からいずれかの変動態様が選択される。なお、実施例の変動態様について、詳細は省略する。
【0075】
小当たり当否判定乱数用カウンタは、遊技の小当たり及び外れを判定する乱数カウンタであり、乱数範囲:0〜299である。このカウンタは、当該遊技機1における小当たり用当否判定手段に相当し、遊技球の検出に起因して小当たりの当否判定を抽選するカウンタである。これは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後記の主要乱数更新処理毎に1ずつ加算され、数値が‘299’に至ると、再び‘0’に戻って加算を繰り返す。当該カウンタの取得数値は、主制御回路121のRAMに所定数、この例では、決定中の数値を含めず普通図柄変動開始用ゲート19の入球毎に最大4個まで格納される。
【0076】
小当たり当否判定乱数用カウンタの数値は、遊技球が普通図柄変動開始用ゲート19に入賞(入球)してゲート検出スイッチによって検出されたときに取得され、予め決定されている小当たり数値、この実施例では平時(低確率状態時)には‘3’と対比され、確率変動状態時(高確率状態時)には‘3’,‘8’,‘13’,‘18’,‘23’,‘28’,‘33’,‘38’,‘43’,‘48’,‘53’,‘58’,‘63’,‘68’,‘73’,‘78’,‘83’,‘88’,‘93’,‘98’,‘103’,‘108’,‘113’,‘118’,‘123’,‘128’,‘133’,‘138’,‘143’,‘148’,‘153’,‘158’,‘163’,‘168’,‘173’,‘178’,‘183’,‘188’,‘193’,‘198’,‘203’,‘208’,‘213’,‘218’,‘223’,‘228’,‘233’,‘238’,‘243’,‘248’,‘253’,‘258’,‘263’,‘268’,‘273’,‘278’,‘283’,‘288’,‘293’,‘298’との対比により小当たりか否か判断される。当該カウンタの数値には、当たり外れに対応する普通図柄が予め割り当てられている。実施例では、当たりの場合に『○』、外れの場合に『×』とする普通図柄が割り当てられている。
【0077】
主制御回路121に設けられるフラグとしては、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、始動入賞口入賞フラグ、特別遊技実行中フラグ、確変(確率変動)フラグ、リーチフラグ、時短フラグ、普通図柄当たり(小当たり)フラグ等の種々のフラグが挙げられる。なお、これらのフラグは、初期設定時には全てOFFにセットされている。
【0078】
実施例の遊技機1の主制御回路121が実行する処理を以下のフローチャートを用い説明する。主制御回路121のCPUは同回路のROM内に記憶されている遊技プログラムを含む各種プログラムに従いメイン処理Mを実行する。メイン処理Mにおいては、図4のフローチャートから理解されるように、初期設定(S1)、割り込み禁止処理(S2)、主要乱数更新処理(S3)、割り込み許可処理(S4)、割り込み処理(S10)が行われる。
【0079】
初期設定(S1)では、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、割り込み時間の設定、SIO,PIO,CTCの設定等が行われる。メイン処理Mは割り込み時間毎に繰り返し行われるが、初期設定(S1)は電源投入時のみ必要となるため最初の1順目のみ実行され、以降は実行されない。割り込み禁止処理(S2)では、実施例の場合、4msec毎に割り込み処理(S10)が入ってきても所定の割り込み許可条件が満たされるまで、割り込みを禁止する。主要乱数更新処理(S3)では、前記の各カウンタの乱数値が同更新処理(S3)を経る毎に1ずつ加算更新され、前記の対応した乱数の上限値に至ると‘0’に戻り、再度加算が始まる。更新された各乱数は主制御回路121のRAM内に記憶される。割り込み許可処理(S4)では、4msec毎に入ってくる割り込み処理(S10)に許可を与える。
【0080】
割り込み処理(S10)においては、図5のフローチャートから理解されるように、出力処理(S100)、入力処理(S200)、主要乱数更新処理(S300)、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)、普通動作処理(S500)、特別動作処理(S1000)、保留球数処理(S1500)、電源断監視処理(S1600)その他の処理(S1700)が行われる。
【0081】
出力処理(S100)では、各処理により主制御回路121のRAMのコマンドバッファ内に出力データの有無が確認され、出力データがある場合には、当該出力バッファ内の出力データが各々の制御回路に出力される。出力データがない場合には、データの出力は行われず終了する。出力データには、特別遊技状態、特典遊技状態、確率変動状態(確変状態)等の各種遊技状態のコマンド、入賞時や待機時のコマンド、エラー報知のコマンド等がある。
【0082】
入力処理(S200)では、遊技機1に備えられている各種のセンサ(検出スイッチ)による検出信号がある場合の信号入力が行われる。
【0083】
主要乱数更新処理(S300)では、前記のメイン処理Mにて行われている主要乱数更新処理(S3)と同様の処理が行われる。
【0084】
始動入賞口スイッチ検出処理(S400)では、図6のフローチャートから理解されるように、普通図柄変動開始用ゲート19を球技球が通過したか、すなわち、該ゲート19への遊技球の通過が普通図柄変動開始スイッチにより検出されたか否か確認される(S401)。普通図柄変動開始用ゲート19の通過が確認された場合、ゲート通過処理(S410)が行われる。普通図柄変動開始用ゲート19の通過が確認されなかった場合、始動入賞口10へ遊技球が入賞したか、すなわち、始動入賞口10への遊技球の入球が始動入賞口検出スイッチにより検出されたか否か確認される(S402)。始動入賞口への入賞確認が無ければ当該始動入賞口スイッチ検出処理(S400)は終了する。始動入賞口への遊技球の入賞がある場合、主制御回路121のRAM(検出数記憶手段に相当)に記憶されている特別図柄用の保留球数が4以上であるか否か確認される(S403)。ここで、保留球数が4以上の場合、保留球数の設定限度を超えているため、当該始動入賞口スイッチ検出処理(S400)は終了する。
【0085】
保留球数が4以上でない(4未満)場合、特別図柄用の保留球数に、始動入賞口検出スイッチにて検出した遊技球検出数が1加算される(S404)。続いて、主制御回路121のRAM内に記憶されている特別図柄に関係する乱数値が取得され、現在の保留球数に対応するRAMアドレスに当該取得乱数がセーブ(記憶、保存)される(S405)。S405にて取得される乱数とは、大当たり当否判定乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、特別図柄データ乱数、演出乱数等である。現在の保留球数に対応するRAMアドレスに当該取得乱数がセーブされるとは、例えば、現在の保留球数が1の場合、この保留球数1に対応するRAMアドレスに前記の乱数値がセーブされることであり、以下保留球数に応じて同様にセーブされる。
【0086】
ゲート通過処理(S410)では、図7のフローチャートから理解されるように、普通図柄変動開始用ゲート19を遊技球が通過した場合、主制御回路121のRAM(検出数記憶手段に相当)に記憶されている普通図柄用の保留球数が4以上であるか否か確認される(S411)。ここで、保留球数が4以上の場合、保留球数の設定限度を超えているため、当該ゲート通過処理(S410)は終了する。保留球数が4以上でない(4未満)場合、普通図柄用の保留球数に、普通図柄変動開始スイッチにて検出した遊技球検出数が1加算される(S412)。続いて、主制御回路121のRAM内に記憶されている普通図柄に関係する乱数値が取得され、現在の保留球数に対応するRAMアドレスに当該取得乱数がセーブ(記憶、保存)される(S413)。S413にて取得される乱数とは、小当たり当否判定乱数等である。現在の保留球数に対応するRAMアドレスに当該取得乱数がセーブされるとは、例えば、現在の保留球数が1の場合、この保留球数1に対応するRAMアドレスに前記の乱数値がセーブされることであり、以下保留球数に応じて同様にセーブされる。
【0087】
普通動作処理(S500)では、図8のフローチャートから理解されるように、第2始動入賞口11の可動片が開放処理中であるか否か確認される(S501)。開放処理中でない場合、普通図柄用の保留球数が0であるか否か確認され(S502)、保留球数が0であれば当該普通動作処理(S500)は終了する。保留球数が0でない(1〜4)場合、ゲート通過処理(S410)にて取得されRAM内に記憶されている小当たり当否判定乱数が判定値としてロード(読み出し)され(S503)、確率変動状態中であるか否か、つまり確変中であるか否か確認される(S504)。確変中の確認は、主制御回路121内に備えられている確変フラグがON(高確率状態)またはOFF(低確率状態)のいずれかであるかによって行われる。
【0088】
確率変動状態中でない、すなわち、通常遊技状態(低確率状態)である場合、低確率状態時における小当たり成立数値と前記S503にてロードされた小当たり当否判定乱数が一致するか否かにより、小当たり成立か否か確認され(S505)、小当たり不成立(外れ)であると確認された場合は当該普通動作処理(S500)は終了する。小当たり成立(当たり)であると確認された場合、第2始動入賞口11の可動片の開放処理が実行される(S506)。実施例の低確率状態時における開放処理では、可動片が1秒間拡開開放される態様が1回行われる。
【0089】
S504において、確率変動状態(高確率状態)中である場合、高確率状態時における小当たり成立数値と前記S503にてロードされた小当たり当否判定乱数が一致するか否かにより、小当たり成立か否か確認され(S507)、小当たり不成立(外れ)であると確認された場合は当該普通動作処理(S500)は終了する。小当たり成立(当たり)であると確認された場合、第2始動入賞口11の可動片の開放処理が実行される(S508)。実施例の高確率状態時における開放処理では、可動片が2秒間拡開開放される態様が3回行われる。
【0090】
S501において、開放処理中である場合、可動片の開放処理時間が経過したか否か確認され(S509)、経過していない場合は当該普通動作処理(S500)は終了する。経過したと確認された場合、可動片の閉鎖処理が実行される(S510)。
【0091】
特別動作処理(S1000)においては、図9のフローチャートから理解されるように、特別動作ステータスが1か否か(S1010)、特別動作ステータスが2か否か(S1020)、特別動作ステータスが3か否か(S1030)確認される。特別動作ステータスが各所定値に該当する場合、特別図柄待機処理(S1100)、変動中処理(S1200)、特別図柄確定処理(S1300)に進む。特別動作ステータスが1,2,3のいずれにも該当しない場合、つまり特別動作ステータスが4である場合には、特別電動役物処理(S1400)が行われる。
【0092】
S1020において特別動作ステータスが1である場合の特別図柄待機処理(S1100)は、図10のフローチャートから理解されるように、保留球数の有無が確認され(S1101)、保留球数が0である場合、表示領域50が特別図柄の変動中であるか否か(待機画面中であるか否か)確認される(S1102)。待機画面中でなければ、表示領域50を待機画面にする待機画面設定処理が行われ(S1103)、待機画面中であればそのまま当該特別図柄待機処理(S1100)を終了する。前記の保留球数有無の確認(S1101)にて保留球数が0ではない場合、特別図柄大当たり判定処理(S1110)、特別図柄選択処理(S1120)、特別図柄変動パターン選択処理(S1130)、特別図柄乱数シフト処理(S1150)、特別図柄変動開始設定処理(S1160)がそれぞれ実行される。
【0093】
特別図柄大当たり判定処理(S1110)では、図11のフローチャートから理解されるように、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)により取得された主制御回路121のRAM内に記憶されている大当たり当否判定乱数が判定値としてロードされ(S1111)、現在確率変動状態時(高確率状態時)か否か、つまり確変中であるか否か確認される(S1112)。確変中の確認は、主制御回路121内に備えられている確変フラグがON(高確率状態)またはOFF(低確率状態)のいずれかであるかによって行われる。確変中の場合、高確率状態時における大当たり成立数値と前記S1111にてロードされた大当たり当否判定乱数が一致するか否かにより、大当たり成立か否か確認され(S1113)、大当たりでない場合は外れコマンドがセットされる(S1114)。また、確変中でない場合、低確率状態時における大当たり成立数値と前記S1111にてロードされた大当たり当否判定乱数が一致するか否かにより、大当たり成立か否か確認され(S1115)、大当たりでない場合は外れコマンドがセットされる(S1116)。いずれにおいても大当たり当否判定乱数の一致が確認されると大当たり成立となり、大当たりフラグがONにセットされ(S1117)、取得した大当たり図柄乱数値に基づいて確変当たりまたは非確変当たりのいずれであるかを判断して当たりコマンドがセットされる(S1118)。
【0094】
特別図柄選択処理(S1120)では、図12のフローチャートから理解されるように、大当たりフラグがONであるか否か確認され(S1121)、同大当たりフラグがON(大当たり成立)である場合、大当たり図柄乱数に基づく図柄が表示領域50に確定停止表示される大当たり特別図柄組合せとしてセットされる(S1122)。
【0095】
S1121において大当たりフラグがONでない場合(つまり外れの場合)、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されているリーチ乱数がロードされ、前出のリーチ成立数値と一致するか否か確認される(S1123)。両数値が一致の場合、リーチは成立となり、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得されRAM内に記憶されている特別図柄データ1が表示領域50に確定停止表示される左,右特別図柄としてセットされ(S1124)、当該特別図柄データ1に1が加算され(S1125)、この加算後のデータが表示領域50に確定停止表示される中特別図柄としてセットされる(S1126)。
【0096】
S1123においてロードされたリーチ乱数がリーチ成立数値と一致しない場合、すなわちリーチ無しの場合、外れ特別図柄作成処理(S1010)にて作成された外れ特別図柄1,2,3の格納(セット)されているアドレス値が、格納元アドレス値としてセットされ(S1127)、続いて格納先アドレス値として停止特別図柄1,2,3のアドレスがセットされる(S1128)。そして、それぞれの格納元アドレスから格納先アドレスにデータの転送が行われる(S1129)。以上の各処理を伴い、特別図柄選択処理(S1120)は終了する。停止特別図柄1,2,3とは、順に、表示領域50に確定停止表示される停止左特別図柄、停止中特別図柄、停止右特別図柄である。
【0097】
特別図柄変動パターン選択処理(S1130)は、変動態様選択手段に相当し、図13のフローチャートから理解されるように、大当たりフラグがONであるか否か確認される(S1131)。同大当たりフラグがON(大当たり成立)である場合、遊技状態が確率変動状態(確変状態)か否か確認される(S1132)。確変状態である場合、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されている演出乱数用カウンタの乱数値がロードされ、確変状態中当たり変動パターンテーブルより演出乱数用カウンタの取得数値に対応する所定の変動態様(変動パターン)が選択される(S1133)。
【0098】
S1132において、確変状態でない、すなわち、通常の特別遊技状態である場合、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されている演出乱数用カウンタの乱数値がロードされ、通常状態中当たり変動パターンテーブルより演出乱数用カウンタの取得数値に対応する所定の変動態様(変動パターン)が選択される(S1134)。
【0099】
S1131において、同大当たりフラグがONでない、すなわち、大当たりフラグがOFF(大当たり不成立)である場合、リーチ状態が成立しているか否か始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得されたリーチ乱数の値に基づいて確認(判定)される(S1135)。リーチ状態が成立している場合、遊技状態が確変状態か否か確認され(S1136)、確変状態である場合は、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されている演出乱数用カウンタの乱数値がロードされ、確変状態中リーチ外れ変動パターンテーブルより演出乱数用カウンタの取得数値に対応する所定の変動態様(変動パターン)が選択される(S1137)。
【0100】
S1136において、確変状態でない、すなわち、通常遊技状態である場合、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されている演出乱数用カウンタの乱数値がロードされ、通常状態中リーチ外れ変動パターンテーブルより演出乱数用カウンタの取得数値に対応する所定の変動態様(変動パターン)が選択される(S1138)。
【0101】
S1135において、リーチ状態が成立していない場合、遊技状態が確変状態か否か確認される(S1139)。確変状態である場合、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されている演出乱数用カウンタの乱数値がロードされ、確変状態中外れ変動パターンテーブルより演出乱数用カウンタの取得数値に対応する所定の変動態様(変動パターン)が選択される(S1140)。
【0102】
S1139において、確変状態でない、すなわち、通常遊技状態である場合、始動入賞口スイッチ検出処理(S400)にて取得され主制御回路のRAM内に記憶されている演出乱数用カウンタの乱数値がロードされ、通常状態中外れ変動パターンテーブルより演出乱数用カウンタの取得数値に対応する所定の変動態様(変動パターン)が選択される(S1141)。なお、本実施例では、変動パターンテーブルに基づいて図柄(主に外れ図柄)が決定される。
【0103】
いずれにおいても各変動態様の選択が行われた後、その他の必要な処理が行われ(S1142)、当該特別図柄変動パターン選択処理(S1130)は終了する。
【0104】
特別図柄乱数シフト処理(S1150)では、主制御回路内RAMの保留球数のデータ記憶領域において、ロード順位(読み出し順位)1位のアドレスの記憶領域に記憶されていた保留球数のデータが、既述の処理によりロードされ空席となることに起因して、ロード順位2位以下のアドレスに記憶されている保留球数のデータに対しロード順位を1ずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。図14のフローチャートから理解されるように、はじめに主制御回路のRAMに記憶されている保留球数から1減算される(S1151)。具体的には保留球数が3ならば2となる。次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされる(S1152)。続いて、最上位(ロード順位が最後、実施例では4個目)の保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S1153)。
【0105】
特別図柄変動開始設定処理(S1160)では、特別動作ステータスが2に設定され、同時に特別図柄の変動開始等に関する必要な処理が行われる。この処理(S1160)の後、特別動作ステータスが2にセットされて(S11170)、待機中であれば待機中が解除され(S1180)、特別図柄待機処理(S1100)は終了する。
【0106】
前記の図9の特別動作処理(S1000)から把握されるとおり、S1020にて特別動作ステータスが2である場合に行われる変動中処理(S1200)では、図15のフローチャートから理解されるように、変動時間が終了したか否か確認され(S1201)、終了していない場合はそのまま当該変動中処理(S1200)は終了する。終了している場合、変動停止コマンドがセットされるとともに(S1202)、特別動作ステータスが3にセットされる(S1203)。その後、その他の必要な処理が行われ(S1204)、当該変動中処理(S1200)は終了する。
【0107】
同じく図11の特別動作処理(S1000)から把握されるとおり、S1030にて特別動作ステータスが3である場合に行われる特別図柄確定処理(S1300)では、図16のフローチャートから理解されるように、大当たりフラグがONであるか否か確認され(S1301)、同大当たりフラグがON(大当たり成立)である場合、大当たりフラグがオフにセットされ(S1302)、特別動作ステータスが4にセットされる(S1303)。また、大当たりフラグがONでない場合(つまり外れの場合)、特別動作ステータスが1にセットされる(S1304)。それぞれの特別動作ステータスのセット後、特別図柄確定処理(S1300)は終了する。実施例では、ラウンドカウンタは15回にセットされる。
【0108】
さらに図11の特別動作処理(S1000)から把握されるとおり、S1010,S1020,S1030にて特別動作ステータスが1,2,3のいずれにも該当しない場合、すなわち特別動作ステータスが4である場合に行われる特別電動役物処理(S1400)では、図17のフローチャートから理解されるように、確変フラグがOFFにセットされ(S1401)、大当たりオープニングが実施されたか否か確認される(S1402)。大当たりオープニングが実施されていない場合、大当たりオープニングが実施される(S1403)。S1402において大当たりオープニングが実施されたと確認された場合、あるいは、S1403にて大当たりオープニングが実施された場合、現在大入賞装置15の開閉板が開放中か否か確認され(S1404)、大入賞装置15が開放中でない(閉鎖中)場合、大入賞装置15の開放時間か否か、つまり大当たり動作タイマが0であるか否か確認される(S1405)。ここで、大当たり動作タイマが0である場合には大入賞装置15の開放処理が行われ(S1406)、大当たり動作タイマが0でない場合にはそのまま特別電動役物処理(S1400)を終了する。
【0109】
S1404において、現在大入賞装置15の開閉板が開放中である場合、大入賞装置15内(入賞球数カウントスイッチ)で検出された入賞球数が10個に達したか(S1407)、ラウンド時間(実施例では30秒)を経過したか(S1408)のいずれかであるか否か(つまりラウンド終了条件を満たしているか否か)確認され、いずれでもない場合、当該特別電動役物処理(S1400)を終了する。これに対し、10個の入賞、ラウンド時間経過のいずれかが満たされている場合、大入賞装置15の開閉板の閉鎖処理が行われ(S1409)、ラウンドカウンタの値から1ずつ減算が行われる(S1410)。大入賞装置閉鎖処理(S1409)では、大入賞装置の閉鎖のコマンドが表示制御回路161にも送信可能に出力バッファにセットされる。
【0110】
続いて、ラウンドカウンタが0であるか否か、つまり特別遊技(大当たり遊技)状態の終了が確認され(S1411)、同ラウンドカウンタが0でなければそのまま特別電動役物処理(S1400)は終了する。ラウンドカウンタが0である場合には、大当たり終了処理が行われ(S1412)、主制御回路RAM内の特別図柄用の保留球数記憶領域に記憶されている大当たり乱数データが大当たり終了コマンドと共に表示制御回路161へ送信可能に出力バッファにセットされる。その後、確変・非確変設定処理が実行され(S1413)、特別電動役物処理(S1400)は終了する。
【0111】
確変・非確変設定処理(S1420)では、図18のフローチャートから理解されるように、確定停止図柄が確変図柄(実施例では奇数のぞろ目)であるか否か確認され(S1421)、確変図柄である場合、確変フラグがONにセットされ(S1422)、特別動作ステータスが1にセットされ(S1423)、確変・非確変処理(S1420)は終了する。確定停止図柄が確変図柄と異なる図柄の場合、確変フラグがオフにセットされ(S1424)、特別動作ステータスが1にセットされ(S1423)、確変・非確変処理(S1400)は終了する。
【0112】
図5に開示の割り込み処理(S10)において、上記の特別動作処理(S1000)に続く保留球数処理(S1500)では、図19のフローチャートから理解されるように、記憶されている保留球数がロードされ(S1501)、そのロードされた保留球数が出力バッファにセットされ(S1502)、本処理(S1500)は終わる。
【0113】
電源断監視処理(S1600)では、図20のフローチャートから理解されるように、電源断信号が入力されているか否か確認され(S1601)、入力がない場合は当該電源断監視処理(S1600)はそのまま終了する。入力されている場合、現在のデータを主制御回路121内のRAMに記憶し(S1602)、電源断フラグがオンにセットされる(S1603)。
【0114】
その他の処理(S1700)では、その他の遊技に必要な処理が適式に行われる。以上、開示の各処理を経て割り込み処理(S10)は終了する。
【0115】
次に、実施例の遊技機1のサブ制御131が実行する処理を以下のフローチャートを用い説明する。サブ制御回路131のCPUは同回路のROM内に記憶されている特別プログラムを含む各種プログラムに従いメイン処理MSを実行する。なお、この実施例では、第1の変更手順が実行されるものとする。
【0116】
メイン処理MSにおいては、図21のフローチャートから理解されるように、CPU初期化処理(SS1)が行われ、続いて電源断信号がオンでサブ制御回路131内のRAM内容が正常であるか否か確認される(SS2)。電源断信号がオンでないまたはサブ制御回路131内のRAM内容が正常でない場合、RAMの初期化が行われる(SS3)。電源断信号がオンでサブ制御回路131内のRAM内容が正常である場合、あるいは、RAMの初期化が行われると、乱数シード更新処理(SS4)、受信割り込み処理(SS10)、2msタイマ割り込み処理(SS100)、10msタイマ割り込み処理(SS1000)が行われる。
【0117】
CPU初期化処理(SS1)では、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO,PIO,CTCの設定等が行われる。
【0118】
乱数シード更新処理(SS4)では、各種演出や各種図柄の乱数等の更新処理が行われる。
【0119】
受信割り込み処理(SS10)では、図22のフローチャートから理解されるように、STB信号がオンであるか否か、すなわち、主制御回路121からのコマンドを受信したか否かが確認される(SS11)。受信が確認されなかった場合はそのまま当該受信割り込み処理(SS12)は終了し、受信が確認された場合は、受信コマンドがサブ制御回路131内のRAMに格納される。
【0120】
2msタイマ割り込み処理(SS100)では、図23のフローチャートから理解されるように、入力情報出力処理(SS110)、SW/駆動出力処理(SS120)、操作手順記憶処理(SS130)、入力処理(SS140)、ウォッチドッグタイマ処理(SS150)が行われる。
【0121】
入力情報出力処理(SS110)は、後述する10msタイマ割り込み処理(SS1000)で作成された入力情報の出力が行われる。
【0122】
SW/駆動出力処理(SS120)では、述する10msタイマ割り込み処理(SS1000)で作成されたスイッチ有効期間及び動作の出力が行われる。
【0123】
操作手順記憶処理(SS130)は、操作手段60の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段に相当し、操作手段(入力装置)60の入力操作が行われるごとに、所定数の入力ポインタ値に応じて個々に割り当てられた記憶領域(入力記憶手段に相当)から入力情報を記憶していき、入力情報を記憶する毎に順次入力ポインタ値を更新することで記憶領域を変更させる。図24のフローチャートから理解されるように、まず、操作手段60からの入力情報が受信されたか否か判断され(SS131)、受信がなかった場合は当該操作手順記憶処理(SS130)は終了される。入力情報の受信があった場合、現在の入力ポインタ値が30未満であるか否か判断され(SS132)、入力ポインタ値が30未満でない場合、すなわち、入力ポインタ値0〜29までの記憶領域全てに入力情報が記憶されている場合は、記憶領域(使用後の入力情報)、入力ポインタ値及び後述する判定ポインタ値の記憶がリセット(0にする)される(SS133)。また、SS132にて入力ポインタ値が30未満である場合、すなわち、入力ポインタ値が0〜29の範囲のいずれかである場合、もしくは、SS133にて判定ポインタ値がリセットされた後、受信された入力情報を現在記憶可能な入力ポインタ値に対応した記憶領域(最初は入力ポインタ値0に対応した記憶領域)へと記憶させ(SS134)、現在の入力ポインタ値に1を加算(次の入力ポインタ値の設定)した(SS135)後、当該操作手順記憶処理(SS130)が終了される。
【0124】
入力処理(SS140)では、操作手段60の第1の操作部61や第2の操作部62の押下判定等のスイッチデータの作成、モータの原点検知判定等が行われる。
【0125】
ウォッチドッグタイマ処理(SS150)では、ウォッチドッグタイマをリセットする処理が行われる。
【0126】
10msタイマ割り込み処理(SS1000)では、図25のフローチャートから理解されるように、入力情報作成処理(SS1100)、報知タイマ判定処理(SS1200)、操作手順変更処理(SS1300)、操作判定処理(SS1400)、各種制御処理(SS1500)、コマンド送信処理(SS2000)が行われる。
【0127】
入力情報作成処理(SS1100)では、操作手段60の原点センサの入力情報の作成が行われる。
【0128】
報知タイマ判定処理(SS1200)では、計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段に相当し、有効操作手順の変更、RAMクリア、扉開放報知、報知開始から一定時間経過後に報知解除を行うための時間管理等が行われる。図26のフローチャートから理解されるように、計時手段(RTC)から年月日を含む時間を取得して時間を更新し(SS1201)、計時用記憶領域に計時手段により計時された時間が記憶されているか否か判断される(SS1202)。計時された時間が記憶されている場合、記憶された時間が予め設定された計時値と一致するか否か判断される(SS1203)。記憶された時間が計時値と一致しない場合、操作手順作成コマンドをオフにする(SS1204)一方、記憶された時間が計時値と一致した場合、SS1201にて更新された時間を計時用記憶領域に記憶し(SS1205)、操作手順作成コマンドをオンにする(SS1206)。SS1202にて、計時された時間が記憶されていない場合、SS1201にて更新された時間を計時用記憶領域に記憶される(SS1207)。SS1204,SS1206,SS1207の後、その他の報知タイマ処理(SS1208)が行われて当該報知タイマ判定処理は終了される。
【0129】
操作手順更新処理(SS1300)は、操作手段60を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段、計時値判定手段により計時値となったと判定されたことを起因に操作手順記憶手段に記憶されている有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段に相当し、第1〜第3の変更手順等の予め設定された変更手順に基づいて、有効操作手順の変更を実行する。図27のフローチャートから理解されるように、計時用記憶領域に記憶された時間の確認が行われ(SS1301)、続いて操作手順作成コマンドがオンか否か確認される(SS1302)。操作手順作成コマンドがオンでない場合はそのまま当該操作手順更新処理(SS1300)が終了される。一方、操作手順作成コマンドがオンの場合、すなわち、有効操作手順を変更する条件が成立したことが確認された場合、現在設定されている有効操作手順が確認され(SS1303)、続いて予め設定された所定の変更手順(例えば、第1〜第3の変更手順)に従って現在の有効操作手順が異なる有効操作手順に変更され(SS1304)た後、記憶領域に記憶されている有効操作手順を更新して(SS1305)、当該操作手順更新処理(SS1300)が終了される。
【0130】
操作判定処理(SS1400)は、入力記憶手段に記憶された入力情報と操作手順記憶手段に記憶されている有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段、操作判定手段によって入力操作と有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段に相当し、操作手段60により有効操作手順の入力操作があった場合に特別プログラムを実行する。図28のフローチャートから理解されるように、まず、操作手段60による入力情報が受信されたか否か確認され(SS1401)、入力情報の受信があった場合は、記憶がある入力ポインタ値の最大値が所定の判定ポインタ値であるか否か確認される(SS1402)。ここで、所定の判定ポインタ値とは、予め設定された有効操作手順に対応した所定数の判定ポインタ値(操作回数)に相当する。
【0131】
実施例において、予め設定された変更手順が第1の変更手順あるいは第3の変更手順の場合は、有効操作手順が操作回数5回(例えば、操作手段60の方向入力部61A〜61Dを『右,下,左,左,上』の順に5回操作)の入力情報で構成されているので、有効操作手順が記憶された記憶領域(判定ポインタ値0〜4)の最大値(操作回数5回なので5番目)である判定ポインタ値4が初期値として設定される。また、第2の変更手順の場合は、初期設定時の有効操作手順が操作回数3回の入力情報で構成されているので、有効操作手順が記憶された記憶領域(判定ポインタ値0〜2)の最大値(操作回数3回なので3番目)である判定ポインタ値2が初期値として設定される。
【0132】
記憶のある入力ポインタ値の最大値が所定の判定ポインタ値の場合、現在の入力ポインタ値までの前記操作回数分に記憶された入力情報が読み込まれる(SS1403)。例えば、予め設定された変更手順が第1の変更手順あるいは第3の変更手順の場合、判定ポインタ値の初期値は4に設定されており、初回判定時あるいは記憶領域のリセット後の判定では、記憶がある入力ポインタ値の最大値が判定ポインタ値4と一致した際に、操作回数5回分に相当する0〜4の入力ポインタ値に対応した記憶領域に記憶されている入力情報が読み込まれる。また、第2の変更手順の場合、判定ポインタ値の初期値は2に設定されており、有効操作手順変更前の初回判定時では、記憶がある入力ポインタ値の最大値が判定ポインタ値2と一致した際に、操作回数3回分に相当する0〜2の入力ポインタ値に対応した記憶領域に記憶されている入力情報が読み込まれる。一方、SS1401にて入力情報の受信がなかった場合、あるいはSS1402にて入力ポインタ値が所定の判定ポインタ値でなかった場合、当該操作判定処理(SS1400)が終了される。
【0133】
SS1403にて入力情報が読み込まれた後、読み込んだ各入力情報が有効操作手順と一致するか否か判断され(SS1404)、一致すると判断された場合は、現在の遊技情報から識別情報が作成される(SS1405)とともに、作成した識別情報が表示領域50に表示される(SS1406)。識別情報の表示後、現在の判定ポインタ値に前記所定数(有効操作手順の操作回数分)と同数を加算して、次の判定の際に異なる所定数の記憶領域の入力情報が読み込まれるように変更される(SS1407)。例えば、予め設定された変更手順が第1の変更手順あるいは第3の変更手順においては、現在の判定ポインタ値が4(記憶領域の判定ポインタ値0〜4)の場合、判定ポインタ値に有効操作手順の操作回数分である5を加算して判定ポインタ値が9(記憶領域の判定ポインタ値5〜9)に設定される。
【0134】
また、第2の変更手順においては、有効操作手順の変更に応じて有効操作手順の操作回数が変化するため、有効操作手順が変更される度に変更後の有効操作手順の操作回数に対応した所定数が判定ポインタ値に加算される。前記表3に示したように、有効操作手順の変更タイミングとなる第1の所定日になった場合は操作回数が初期設定の3回に1回加えた4回になるため判定ポインタ値に4が加算され、第2の所定日になった場合は操作回数が初期設定の3回に5回加えた8回となるため判定ポインタ値に8が加算され、第3の所定日になった場合は操作回数が初期設定の3回から2回引いた1回のため判定ポインタ値に1が加算され、第4の所定日になった場合は操作回数が初期値と同一の3回であるため判定ポインタ値に3が加算される。例えば、現在の判定ポインタ値が2(記憶領域の判定ポインタ値0〜2)の場合、有効操作手順の変更タイミングが第1の所定日であれば、判定ポインタ値に変更後の有効操作手順の操作回数分である4を加算して判定ポインタ値が6(記憶領域の判定ポインタ値3〜6)に設定される。
【0135】
上記のように判定ポインタ値の加算後、当該操作判定処理(SS1400)が終了される。なお、SS1404にて、読み込んだ各入力情報と有効操作手順とが一致しないと判断された場合、判定ポインタ値を加算して(SS1407)、当該操作判定処理(SS1400)が終了される。このように所定の判定ポインタ値を設定しておくことで、随時記憶される入力情報が有効操作手順の操作回数と同一となる度に入力情報が有効操作手順と一致しているかを判断することができるため、複数の記憶領域に記憶された入力情報を容易に判定することが可能となる。
【0136】
なお、実施例では、判定ポインタ値は入力情報の判定が行われる度に所定数が加算されていくことで、例えば、第1の変更手順あるいは第3の変更手順の場合、所定数5が加算されていく毎に読み込まれる記憶領域の範囲が「0〜4」から「5〜9」,「10〜14」,「15〜19」,「20〜24」,「25〜29」と変更されるように構成されている。そして、前記SS133にて(判定済みの)入力ポインタ値の記憶がリセットされると判定ポインタ値もリセットされ、リセット後は再び判定ポインタに初期値4が設定されることで読み込まれる記憶領域も再び「0〜4」に変更される。また、第2の変更手順の場合、有効操作手順の変更タイミング(第1〜第4の所定日)に対応した所定数(例えば、4,8,1,3)が加算されていく毎に読み込まれる記憶領域の範囲が適宜変更されるように構成されている。そして、前記SS133にて(判定済みの)入力ポインタ値の記憶がリセットされると判定ポインタ値もリセットされ、リセット後は現在の有効操作手順の入力回数に対応した判定ポインタ値が設定される。
【0137】
各種制御処理(SS1500)では、各種役物の作動を制御する処理が行われる。
【0138】
コマンド送信処理(SS2000)では、設定された各種コマンドを対応する表示制御回路161、音声制御回路112、発光制御回路115等に送信する処理が行われる。
【0139】
以上図示し説明したように、本発明の遊技機では、特別プログラムを実行するための有効操作手順を、計時値判定手段により予め定められた計時値となったと判定されたことを起因に操作手順変更手段によって異なる有効操作手順に変更可能であるため、遊技者は、有効操作手順を正しく入力して特別プログラムを実行させたことがあったとしても、別の機会に同様の有効操作手順で入力した際に特別プログラムが実行されないことがあれば、異なる有効操作手順を見付けるために操作手段を繰り返し操作することになるので、操作手段の操作に対する趣向性の低減を効果的に抑制することができる。しかも、有効操作手順の変更が行われるたびに遊技者は異なる有効操作手順を見付けなければならないので、長期に亘って操作手段の操作手順の秘密性を維持することができる。
【0140】
また、操作手順変更手段を、計時値判定手段により計時値となったと判定されるごとに、予め設定された変更手順に基づいて有効操作手順を変更するように構成すれば、所定の期間で有効操作手順を随時変更することが可能となるので、遊技者がその都度異なる有効操作手順を見付けなければならなくなり、有効操作手順の秘密性をより長期に亘って維持することができる。
【0141】
さらに、操作手段により入力操作可能な操作手順を予め複数種類設定し、操作手順記憶手段が、複数種類の操作手順のうち少なくとも一つを有効操作手順として記憶する一方、操作手順変更手段が、複数種類の操作手順の中で変更するように構成すれば、所定の期間で複数種類の有効操作手順を設定することができるので、簡易な構成で有効操作手順を秘密性を長期に亘って維持することが可能となる。
【0142】
また、操作手順記憶手段が操作手段の所定の入力回数を有効操作手順として記憶し、操作手順変更手段が計時値判定手段により計時値となったと判定されるごとに、有効操作手順として記憶された入力回数から予め設定された数値を加減算することで有効な入力回数を変更して有効操作手順を変更させるようにすれば、繁雑な入力操作を回避しながら有効操作手順を秘密性を長期に亘って維持することができる。
【0143】
一方、操作手段が方向を示した複数の方向入力部を有する入力装置により構成され、操作手順記憶手段が入力装置の前記方向入力部により入力操作可能な複数種類の入力パターンのうち少なくとも一つを有効操作手順として記憶し、操作手順変更手段が計時値判定手段により計時値となったと判定されるごとに、有効操作手順として記憶された入力パターンを他の入力パターンに変更して有効操作手順を変更させるようにすれば、事前に複数の有効操作手順を記憶させておく必要がないため、記憶容量の消費量を抑制することができる。
【0144】
加えて、判定条件の成立に起因して遊技の当否判定を行う当否判定手段と、当否判定手段による判定結果に基づいた判定図柄を変動表示後に確定表示可能な表示手段と、表示手段に表示する変動表示の変動態様を当否判定の結果に応じた複数の変動態様の中から選択する変動態様選択手段とを備えるようにすれば、遊技の当たり外れやそれらを示唆する演出等が実行されるため、遊技の興趣を高めることができる。
【0145】
また、特別プログラムが実行されることによって、変動態様の変動パターンあるいは遊技情報を外部装置に認識させるための識別情報を追加するようにすれば、遊技情報を遊技者が自ら管理することが可能となり、より遊技機に対する興趣を高めることができる。
【0146】
なお、本発明の遊技機は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、実施例では、有効操作手順をいわゆる隠しコマンドとして遊技者に対して公表しないように構成しているが、有効操作手順が報知されない状態が一定期間あればよく、一定期間後に有効操作手順の全部あるいは一部を報知してもよいし、公表していないものでも一度判定に使用された有効操作手順、あるいは入力情報と一致した有効操作手順を報知するようにしてもよい。報知する際には、例えば表示領域に「入力装置を複数回入力すると・・・」等の遊技者に対して有効操作手順の存在を示唆する言葉等を表示して、遊技者に操作手段へ興味を持たせるようにしてもよい。また、遊技者への報知は、音声やランプ等の遊技機を介した伝達の他、小冊子等の遊技機を介さない伝達でも構わない。
【0147】
一方、操作手順変更手段によって変更された有効操作手順を報知しないようにすることも可能である。このように有効操作手順が変更されたことを報知しなければ、遊技者に対して有効操作手順の変更が行われたことをわかりにくくすることができるばかりでなく、どのようなタイミングで有効操作手順の変更が行われたかをわかりにくくすることが可能となり、より長期に亘って操作手段の操作手順の秘密性を維持して操作手段の操作に対する趣向性の低減をより効果的に抑制することができる。
【0148】
また、実施例では、操作手段の入力操作がどのようなタイミングで行われても操作判定処理(操作判定手段)が実行されるように構成したが、操作判定処理(操作判定手段)が所定のタイミング、例えば、判定図柄の非変動表示中での操作手段の入力操作のみ判定するように構成してもよい。このようにすれば、判定図柄の変動表示中に操作手段を操作する必要がなくなるので、遊技が実行されていないときに落ち着いて操作手段を操作することが可能となり、複雑な入力操作も容易に行うことができる。
【0149】
有効操作手順は、実施例の第1〜第3変更手順のように操作手段の入力操作のみに限定されるものではなく、操作手段の入力操作に加えて特定入賞口への入賞や所定時間の経過等を織り交ぜて構成してもよい。また、実施例のように、有効操作手順を変更する際には第1〜第3の変更手順のいずれかを設定するものとしたが、各変更手順を適宜組み合わせて構成することや、異なる変更手順を設定してもよい。例えば、第2の変更手順のように有効操作手順が入力回数の場合に計時値となるごとに有効な入力回数をランダムに変化させてもよいし、第3の変更手順のように1つずつシフトさせるのではなく、計時値となるごとにランダムに組み合わせを入れ替えてもよい。
【0150】
さらに、実施例では、記憶される有効操作手順が1つとして説明したが、複数の有効操作手順を記憶してもよく、その際には、所定の計時値となった時に複数の有効操作手順のうち1つを変更させたり、複数の有効操作手順を同時に変化させたりすることもできる。
【0151】
加えて、実施例では、操作手段の入力操作が有効操作手順と一致した場合、識別情報を表示する構成としたが、これに限らず遊技情報に新たな情報を追加する構成であればよく、演出の追加や楽曲の追加等適宜である。
【0152】
また、入力記憶手段は実施例に限定されるものではなく、入力情報の記憶方法、記憶領域の数、記憶領域の変更方法、記憶領域のリセット方法等は適宜変更することが可能である。例えば、実施例では有効操作手順との判定後の入力情報も記憶領域に残しているが、判定する度に記憶領域をリセットするように構成してもよい。
【符号の説明】
【0153】
1 遊技機
3 遊技盤
6 遊技領域
9 表示装置
10 始動入賞口
50 表示領域
60 操作手段
61 第1の操作手段
62 第2の操作手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技動作を制御する制御装置を備えた遊技機において、
前記制御装置は、遊技を実行するための遊技プログラムと、前記遊技プログラムに付属するとともに所定条件の成立を起因に実行される特別プログラムとを有し、
遊技者が入力操作可能な操作手段と、
前記操作手段の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、
前記操作手段を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、
前記入力記憶手段に記憶された入力情報と前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段によって前記入力操作と前記有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に前記特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、
時間を計時する計時手段と、
前記計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、
前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されたことを起因に前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段
とを備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技動作を制御する制御装置を備えた遊技機において、
前記制御装置は、遊技を実行するための遊技プログラムと、前記遊技プログラムに付属するとともに所定条件の成立を起因に実行される特別プログラムとを有し、
遊技者が入力操作可能な操作手段と、
前記操作手段の入力操作による入力情報を記憶可能な入力記憶手段と、
前記操作手段を操作した場合に有効となる有効操作手順が記憶されている操作手順記憶手段と、
前記入力記憶手段に記憶された入力情報と前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順とが一致したか否かを判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段によって前記入力操作と前記有効操作手順とが一致したと判定されたことを起因に前記特別プログラムを実行する特別プログラム実行手段と、
時間を計時する計時手段と、
前記計時手段によって計時した時間が予め定められた計時値となったか否かを判定する計時値判定手段と、
前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されたことを起因に前記操作手順記憶手段に記憶されている前記有効操作手順を異なる有効操作手順に変更可能な操作手順変更手段と、を備え、
前記操作手順変更手段によって変更された有効操作手順は報知しないことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、予め設定された変更手順に基づいて前記有効操作手順を変更する請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記操作手段により入力操作可能な操作手順が予め複数種類設定され、
前記操作手順記憶手段は、前記複数種類の操作手順のうち少なくとも一つを前記有効操作手順として記憶する一方、前記操作手順変更手段は、前記複数種類の操作手順の中で変更するように構成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記操作手順記憶手段は、前記操作手段の所定の入力回数を前記有効操作手順として記憶し、
前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、前記有効操作手順として記憶された入力回数から予め設定された数値を加減算することで有効な入力回数を変化させて前記有効操作手順を変更する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項6】
前記操作手段は、方向を示した複数の方向入力部を有する入力装置により構成され、
前記操作手順記憶手段は、前記入力装置の前記方向入力部により入力操作可能な複数種類の入力パターンのうち少なくとも一つを前記有効操作手順として記憶し、
前記操作手順変更手段は、前記計時値判定手段により前記計時値となったと判定されるごとに、前記有効操作手順として記憶された入力パターンを他の入力パターンに変更して前記有効操作手順を変更させる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項7】
判定条件の成立に起因して、遊技の当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による判定結果に基づいた判定図柄を変動表示後に確定表示可能な表示手段と、
前記表示手段に表示する変動表示の変動態様を、前記当否判定の結果に応じた複数の変動態様の中から選択する変動態様選択手段と、を備える請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項8】
前記操作判定手段は、前記判定図柄の非変動表示中での前記入力操作のみ判定する請求項7のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項9】
前記特別プログラムが実行されることによって、前記変動態様の変動パターンあるいは遊技情報を外部装置に認識させるための識別情報を追加する請求項7又は8に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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