説明

遊技装置

【課題】遊技機の設置場所に行かずとも遊技仕様の内部設定を所望値に変更でき、好適な遊技運営環境を整える。
【解決手段】遊技仕様の内部設定を変更可能にした遊技機本体1をもつ遊技機2と、この遊技機2と通信手段3で結ぶ管理機4とを備え、管理機4は、遊技仕様の内部設定を変更する操作を受付ける操作受付手段5と、この操作受付手段5の操作に基づいて通信手段3を介して遊技機2に遊技仕様の内部設定を変更する指令を送出する指令送出手段6とを含み、遊技機2は、指令送出手段6からの指令を受付ける指令受付手段7と、この指令受付手段7で受付けた指令に基づいて遊技仕様の内部設定を変更する内部設定変更手段8とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、ゲームセンター、ボーリング場、スポーツ施設、カラオケ施設、各種イベント施設、ショッピング施設、遊園地、ホテル、旅館等に設置され、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項第8号の営業(以下、8号営業という)等に好適な遊技装置に関する。特に、これら営業施設等でのパチンコ遊技やパチスロ遊技等において、良好な遊技運営環境を整えるために役立つ改良技術に係わる。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ機やパチスロ機は、その遊技機本体に大当りやビッグボーナスの当選確率等の内部設定を高低複数段階に変更する機能が本来的に盛り込まれているものが多く、例えば、特許文献1に記載されているように、店長クラスの特定の者が所持する設定キーを遊技機本体に備える鍵穴に差込んで回し、電源を再投入等することにより、遊技仕様を遊技者に有利にも不利にも変えることができるようになっている。
【特許文献1】特公平7−106257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のパチンコ機やパチスロ機を8号営業向けに転用した場合、遊技機本体の制御部に付加基板を取付け、本来の当選確率の変更幅を拡大等し、本来のものよりも当たり易くしたり、逆に当たり難くする調整がされるのが一般的であるが、8号営業転用後も転用前と何ら変わらず、依然として当選確率等を変えるには、遊技機の設置場所において筐体の扉等を開け、マニュアル操作にて実際に作業する必要があり、営業途中で当選確率等を変えるのは現実には困難であった。
【0004】
特に、8号営業では、一店舗内に種々のゲーム機が並存する一方で従業員の数は少なめであるため、遊技機の初期導入後、設定変更作業は一度もされないケースすらあった。本来、8号営業では、当選確率を顕著に高めたり、意図的に大当りを成立させたりする等、遊技仕様の変更の自由度が大きく、その店舗での客寄せイベント用等として営業途中で一時的に大当りを出やすくし、イベント終了後は通常に戻す等のメリハリのある運営も可能ではある。しかしながら、人手が少なく、遊技機が空いたかをチェックするのも煩雑であり、空いていない遊技機を設定変更のために一時休止しようとすると、遊技中の遊技者に不審がられて作業するのも憚れる問題があった。
【0005】
本発明では、遊技機の設置場所に行かずとも遊技仕様の内部設定を所望値に変更でき、好適な遊技運営環境を整えることができる遊技装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、図1に例示するように、遊技仕様の内部設定を変更可能にした遊技機本体1をもつ遊技機2と、この遊技機2と通信手段3で結ぶ管理機4とを備えた遊技装置において、図2に例示するように、前記管理機4は、前記遊技仕様の内部設定を変更する操作を受付ける操作受付手段5と、この操作受付手段5の操作に基づいて前記通信手段3を介して前記遊技機2に前記遊技仕様の内部設定を変更する指令を送出する指令送出手段6とを含み、前記遊技機2は、前記指令送出手段6からの指令を受付ける指令受付手段7と、この指令受付手段7で受付けた指令に基づいて前記遊技仕様の内部設定を変更する内部設定変更手段8とを含む特定事項をもつ。
【0007】
請求項2記載の発明は、加えて、図2に例示するように、前記遊技機2は、前記遊技仕様の内部設定を前記通信手段3を介して前記管理機4に送出する内部設定送出手段9を含み、前記管理機4は、前記内部設定送出手段9から送出された前記遊技仕様の内部設定を表示させる表示手段10を含む特定事項をもつ。
【0008】
請求項3記載の発明は、加えて、図2に例示するように、前記遊技機2の制御装置20には、前記遊技機本体1の制御部CNに接続する本体制御部21と、この本体制御部21と前記通信手段3との間に介在させる通信制御部23とを含み、前記本体制御部21に前記内部設定変更手段8を、前記通信制御部23に前記指令受付手段7を、前記本体制御部21及び又は前記通信制御部23に前記内部設定送出手段9を各設けている特定事項をもつ。
【0009】
請求項4記載の発明は、加えて、図2に例示するように、前記遊技機2の制御装置20には、前記遊技機本体1での遊技に用いる遊技媒体に換算する価値媒体の受付機器25を含む筐体付属機器24の制御をする筐体制御部22を含み、前記操作受付手段5は、価値媒体に対する遊技媒体の換算値を含む筐体内部設定の変更操作をも受付可能にしていると共に、前記指令送出手段6は、前記筐体内部設定の変更指令をも送出可能にしており、前記筐体制御部22には、前記指令受付手段7で受付けた指令に基づいて前記筐体内部設定を変更する筐体内部設定変更手段80を設けている特定事項をもつ。
【0010】
請求項5記載の発明は、加えて、図2に例示するように、前記筐体制御部22及び又は前記通信制御部23に、前記筐体内部設定を前記通信手段3を介して前記管理機4に送出する筐体内部設定送出手段90を設け、前記表示手段10は、前記筐体内部設定送出手段90から送出された前記筐体内部設定をも表示可能にしている特定事項をもつ。
【0011】
請求項6記載の発明は、加えて、図2に例示するように、前記管理機4は、前記操作受付手段5をもつ店舗管理機41と、この店舗管理機41とネットワーク接続する統合管理機42とを備え、前記遊技機2への指令送出時、前記店舗管理機41から前記統合管理機42へのログインを前提とした該統合管理機42の管理下で実行される仕様にしている特定事項をもつ。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、遊技仕様の内部設定を変更しようとする場合、管理機の操作受付手段を操作することにより行う。この操作に基づいて、指令送出手段から通信手段を介して遊技機にその変更指令が送出され、遊技機では、その指令を指令受付手段で受付けて、これに基づいて内部設定変更手段により所望の内部設定への変更がされる。このように、遊技機の設置場所にわざわざ行かなくとも、又、遊技機を実際に触らず且つ電源をオフ・オンしたりすることもなく、管理機から所望の遊技仕様の内部設定に変更することができ、良好な遊技運営が行える。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、加えて、内部設定送出手段により遊技機から遊技仕様の内部設定が通信手段を介して管理機に送出され、この送出された内部設定が表示手段により表示される。このように、管理機が指令した指令側の記録保存ではなく、実際の遊技機から遊技仕様の内部設定を確認することができるため、客観的に正確な遊技仕様を知ることができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、加えて、通信制御部は大きな改変をすることなく共通化できながら、本体制御部の部分を遊技機本体の遊技仕様に合わせて改変することにより、種々の異なる遊技機本体に対応可能となり、遊技機本体を入れ替えるいわゆる板面替え等が比較的簡易に行え、汎用性を高めることができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、加えて、遊技仕様の内部設定の変更のみならず、価値媒体に対する遊技媒体の換算値等の筐体内部設定を変更する場合にも、遊技機の設置場所にわざわざ行かなくとも、又、遊技機を実際に触らず且つ電源をオフ・オンしたりすることもなく、管理機から所望の筐体内部設定に変更することができ、一層良好な遊技運営が行える。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、加えて、筐体内部設定送出手段により遊技機から筐体内部設定が通信手段を介して管理機に送出され、この送出された筐体内部設定が表示手段により表示される。このように、管理機が指令した指令側の記録保存ではなく、実際の遊技機から筐体内部設定を確認することができるため、客観的に正確な筐体仕様を知ることができる。
【0017】
請求項6記載の発明によれば、加えて、店舗管理機から遊技仕様の内部設定を変更する場合、統合管理機へのログインを前提に該統合管理機の管理下でその変更がされることになるため、統合管理機で店舗管理機での運営を管理でき、統合管理機を上位とする管理体制を良好に構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1に示すように、一店舗には、例えば、パチンコ機PCから成る遊技機本体1をもつ遊技機2と、パチスロ機PSから成る遊技機本体1をもつ遊技機2とを設置している。これら遊技機2は、有線LAN、無線LAN、RS232C、PHS回線等の何れかを用いた通信手段3を介して、管理機4を構成する店舗管理機41と結ばれている。各店舗に設置する店舗管理機41は、イントラネット、VPN(仮想閉域網)等の通信回線NTを介して、本社に設置する統合管理機42とネットワーク接続している。店舗管理機41は、キーボードKB及びモニターMNをもつパソコンを用いて構築しているが、通信の中継を専ら担うルーターで構築してもよい。
【0019】
パチンコ機PCで遊技するには、遊技媒体たる遊技球に換算するための価値媒体の受付機器25に100円硬貨を投入する。クレジット表示器26の上段には100円につき例えば80の球数が表示され、80個の遊技球が発射可能となる。発射ハンドルHを回すことによりガイドレールGを経て遊技盤Qに遊技球を打ち出し、始動口Eや入賞口Nへの入賞を狙う。始動口Eへの入賞を契機とした大当り抽選に内部当選し、図柄表示装置Dでの図柄変動が7−7−7等で停止する大当りが導出されると、アタッカーと称する大入賞口Aが所定ラウンド数について長期に開かれ、大量の賞球を獲得できる。入賞を逃した遊技球はアウト口Oに流入する。
【0020】
上皿Uには蓋がされ、遊技球は内部で循環する封入式である。一入賞につき例えば3個の賞球が付与され、クレジット表示器26に加算される。このクレジット表示が0になると遊技球の発射が止まる。クレジットが所定以上ある場合等の所定条件下で押しボタン部27の精算ボタン27bが押されると、所定換算数に従い、8号営業用メダルが下皿Vに払い出される。尚、価値媒体の受付機器25として、100円硬貨の投入口の他に8号営業用メダルの投入口を併設し、価値媒体としての8号営業用メダルの投入により、所定換算数に従い、クレジット表示器26の球数に充当してもよい。
【0021】
パチスロ機PSで遊技するには、遊技媒体たる遊技メダルに換算するための価値媒体の受付機器25に100円硬貨を投入する。クレジット表示器26の上段には100円につき例えば20のメダル数が表示され、押しボタン部27の転送ボタン27aを押すことによりパチスロ機PSの掛けメダルに3枚、遊技機本体クレジットWに17枚が転送される。3枚掛け状況下、スタートレバーSの操作により全リールL,C,Rが回転し、ストップボタンX,Y,Zを押すことにより対応するリールが停止される。第2ゲーム以降は、ベットボタンBを押すことにより3枚掛けが実現される。尚、パチスロ機PSは、3枚掛け専用機に限らず、1〜3枚の任意掛け数を選択できる仕様でもよい。
【0022】
スタートレバーSの操作時にされる前段抽選での内部当選役に対応した図柄を最大4コマ滑りの範囲内で適タイミングでストップボタンを押すことにより入賞となり、所定配当のメダルが遊技機本体クレジットWに加算される。例えば7−7−7が並ぶとビッグボーナスとなり、大量の賞メダルを獲得できる。遊技機本体クレジットWが所定以上となるか、所定条件下で押しボタン部27の精算ボタン27bが押されると、所定換算数に従い、8号営業用メダルが受皿Tに払い出される。尚、パチスロ機PSのメダル投入口Jは蓋をして未使用としたが、該投入口Jから価値媒体としての8号営業用メダルを投入可能とし、掛けメダルや遊技機本体クレジットWに充当してもよい。
【0023】
各遊技機2は、基台部K1、テーブルK2、遊技機本体保持部K3、付属機器パネル部K4、遊技ランプ取付部K5、収納庫K6、化粧板K7をもつ筐体Kに収めている。Fは当日、前日、前々日の大当りやビッグボーナスの累計並びに、前回の大当り以後の図柄確定回数又は前回のビッグボーナス以後のゲーム回数等を表示させる遊技ランプ、Pは現金回収用の鍵付き扉、Mはメンテナンス用の鍵付き扉である。
【0024】
図2に示すように、遊技機2の制御装置20には、遊技機本体1の制御部CNのうち大当りやビッグボーナス等の抽選をするメイン制御部MCに接続する本体制御部21と、価値媒体の受付機器25、クレジット表示器26、押しボタン部27、100円硬貨投入枚数等を計数する内部電磁カウンタから成る計数表示部28を含む筐体付属機器24の制御をする筐体制御部22と、本体制御部21又は筐体制御部22と通信手段3との間に介在させる通信制御部23とを含む。本体制御部21と通信制御部23との間、及び、筐体制御部22と通信制御部23との間は、各信号ケーフル11,12で結び、双方向に信号をやりとりしている。
【0025】
パチンコ機PC側の本体制御部21には、始動口Eへの入賞を契機にメイン制御部MCで抽出する大当り抽選用乱数のとり得る数値範囲を変更することにより、大当り当選確率を、例えば1/187、1/251、1/307、1/353、1/403、1/473、1/557、1/653、1/803、1/1021の10種類から一つを選択できるダイヤルスイッチVR、大当り中の大入賞口Aの一ラウンドあたりの最大入賞数を、例えば9、8、7、6個の何れかに設定するディップスイッチDS、強制的に大当りの内部当選状態とする押しボタンスイッチPBを実装し、マニュアル操作によっても、遊技仕様の内部設定を広範囲に変更できるようにしている。
【0026】
パチンコ機PC側の筐体制御部22は、遊技機本体1の遊技球発射装置、大入賞口Aの駆動装置、入賞等の球検出装置等とハーネス13を介して接続しており、筐体制御部22からは、遊技球の発射制御や大入賞口Aの強制開放制御等を可能にしていると共に、筐体制御部22に、発射球数、発射ミス球数、入賞球数等を取り込めるようにしている。又、パチンコ機PCに元々メダル払出ホッパーがないことから、下皿Vから8号営業用メダルを払出すためのメダル払出ホッパー29を増設し、これを筐体付属機器24に含めて、その作動を制御している。
【0027】
パチスロ機PS側の本体制御部21には、メイン制御部MCで管理する内部当選役のフラグを強制的にセットすると共に、同メイン制御部MCで管理するボーナス内部当選フラグのストック解除ゲーム数を設定することにより、ビッグボーナス即当たり、ビッグボーナス5〜20ゲームで当たり、ビッグボーナス10〜41ゲームで当たり等の状況を選択的に作り出すダイヤルスイッチVr、一ゲームあたりの待ち時間4.1秒の解除やスタートレバーSの自動操作によるオートスタートや遊技機本体クレジットWの上限枚数等を設定するディップスイッチDsを実装し、パチスロ機PSにオリジナルとして具備する6段階の内部当選確率の設定変更機能と相俟ち、マニュアル操作によっても、遊技仕様の内部設定を広範囲に変更できるようにしている。
【0028】
パチスロ機PS側の筐体制御部22は、遊技機本体1の遊技メダル投入装置、8号営業用メダル向けにマイナーチェンジした遊技メダル払出装置、投入メダル検出装置、払出メダル検出装置等とハーネス14を介して接続しており、筐体制御部22からは、掛けメダルや遊技機本体クレジットWへの加算、受皿Tへのメダル払出し等を制御可能にしていると共に、筐体制御部22に、投入メダル数、払出メダル数等を取込めるようにしている。
【0029】
通信制御部23は、シリアル番号等による識別情報IDにより管理機4側から識別可能にしている。又、内部カウンタCTを具備し、筐体制御部22から取り込む情報に基づいて、100円硬貨の投入による売上げや8号営業用メダルの払出し枚数等のカウンタデータを随時更新記憶し、管理機4側に送出できるようにしている。
【0030】
店舗管理機41には、そのパソコンのキーボードKBからの入力操作により、本体制御部21側での大当り当選確率等の遊技仕様の内部設定や、筐体制御部22側での100円硬貨に対する遊技媒体の換算値つまりクレジット表示器26の表示等の筐体内部設定を変更する操作を受付ける操作受付手段5と、この操作受付手段5の操作に基づいて通信手段3を介して通信制御部23に遊技仕様の内部設定や筐体内部設定を変更するコマンドを送出する指令送出手段6とを構築している。通信制御部23にはそのコマンドを受付ける指令受付手段7を、本体制御部21には受付けたコマンドに基づいて遊技仕様の内部設定を変更する内部設定変更手段8を、筐体制御部22には受付けたコマンドに基づいて筐体内部設定を変更する筐体内部設定変更手段80を各構築している。
【0031】
又、本体制御部21には遊技仕様の内部設定を通信手段3を介して管理機4側に送出する内部設定送出手段9を、筐体制御部22には筐体内部設定を通信手段3を介して管理機4側に送出する筐体内部設定送出手段90を各構築しており、店舗管理機41には、そのパソコンのモニターMNの画面に、内部設定送出手段9から送出された遊技仕様の内部設定を表示させると共に筐体内部設定送出手段90から送出された筐体内部設定を表示させる表示手段10を構築している。
【0032】
尚、通信制御部23に、ステータスバッファ等の記憶部を設け、この記憶部に本体制御部21から送出された遊技仕様の内部設定や筐体制御部22から送出された筐体内部設定を中継的に各セットし、通信制御部23側にも設ける送出手段により、ステータスバッファ等の記憶部にセットした内部設定情報を管理機4側に送出してもよい。また、ステータスバッファ等の記憶部には、管理機4側から受付けた遊技仕様の内部設定や筐体内部設定の変更コマンドを各セットし、これら受付側の内部設定情報を、通信制御部23に設ける送出手段により管理機4側に送出してもよい。
【0033】
統合管理機42は、全店舗管理機41を統括管理するサーバーであり、店舗毎の集計データや遊技機2毎の設定データ等を蓄積するデータベース機能43と、データベースから必要データを取出し、加工してホームページ上に表示させて店舗管理機41から閲覧可能にしたり、店舗管理機41にコマンド設定画面を表示させてキーボードKBからの入力に応じた所定コマンドを店舗管理機41側に送信したりする表示管理機能44を有する。尚、店舗管理機41を中継専用のルーターで構成する場合等には、統合管理機42に、コマンドの操作受付手段5及び指令送出手段6並びに、送出された内部設定情報の表示手段10を設けてもよい。
【0034】
図3に示すように、パチンコ機PC側の筐体制御部22には、遊技球PPの発射球数の検出手段として、ハンマー式球打出し部hと連動駆動する球送り部gのソレノイド駆動信号をブリッジ整流器D1,D2,D3,D4、安定化ダイオードD5及びホトカプラPCを介して取り込み、一つの駆動信号が入る毎にクレジット表示器26のカウントを1ずつ減算する一方、発射ミスした球が戻り球検出器RSで検出される毎にそのカウントを1ずつ加算する。これにより、遊技者の不利を回避しつつ、実際にガイドレールG,Goから遊技盤Qに打ち出された球数が0になると、球送り部g及び球打出し部hの駆動を止めるようにしている。
【0035】
球送り部gは、そのソレノイド15の駆動により復帰バネ16に抗してレバー17を吸着し、連結部18aを介して軸18bの回りに錘18cに抗してカム18を半時計方向に変位させ、球通路19の入口19aを開いて出口19bから遊技球PPを一球供給する。球打出し部hは、球突きハンマーh1を止板h2の前に復帰バネh3に抗して勢いよく突出駆動させ、遊技球PPを発射ガイドh4から連続通路h5を経て、ガイドレールGo側に放つ。これら球送り部g及び球打出し部hは、発射ハンドルHの回動により駆動する遊技球発射装置HHを構成する。
【0036】
図4に示すように、店舗管理機41から内部設定を変更する場合、サーバー側の統合管理機42にログインし(S1)、キーボードKBからコマンドを入力する(S2)。終了コマンドが入力されると(S3)、ログアウトして終了するが(S4)、内部設定の変更等を求める設定コマンドが入力されると(S5)、統合管理機42にそのコマンドを送信する(S6)。設定コマンドではなく、データベースの参照等を求める表示コマンドであると(S7)、統合管理機42にそのコマンドを送信する(S8)。
【0037】
図5に示すように、統合管理機42では、店舗管理機41がログインしてくると、パスワード、暗証番号等により認証をとり(T1)、店舗管理機41に初期画面たるホームページを出力し(T2)、店舗管理機41からのコマンドを待つ(T3)。設定コマンドなら(T4)、設定処理のサブルーチンに移行し(T5)、表示コマンドなら(T6)、表示処理のサブルーチンに移行する(T7)。
【0038】
図6に示すように、設定処理T5のサブルーチンでは、店舗管理機41に遊技機選択画面を出力し(T51)、選択された遊技機2の内部設定データ等を表示させ(T52)、店舗管理機41から送信されたコマンドを取り込む(T53)。コマンド無しならデータ表示を繰り返し(T54)、コマンド有りでそれが設定コマンドなら(T55)、店舗管理機41に、遊技機2の識別情報ID、コマンドコード及び設定変更データを特定したコマンドを送信する(T56)。店舗管理機41から終了コマンドが入ると(T57)、サブルーチンを抜ける。
【0039】
図7に示すように、表示処理T7のサブルーチンでは、店舗管理機41に表示項目選択画面を出力し(T71)、選択項目のデータ等を表示させる(T72)。店舗管理機41から送信されたコマンドを取り込み(T73)、コマンド無しならデータ表示を繰り返し(T74)、終了コマンドが入ると(T75)、サブルーチンを抜ける。
【0040】
図8に示すように、店舗管理機41での監視処理では、統合管理機42から送信されるコマンドを監視し(S9)、コマンドが有ると(S10)、識別番号IDで特定される遊技機2の通信制御部23にコマンドを転送する(S11)。続いて、各遊技機2の通信制御部23から送出される情報を監視し(S12)、情報が有ると(S13)、統合管理機42に識別番号IDと共にその情報を転送する(S14)。
【0041】
図9に示すように、各遊技機2の通信制御部23では、店舗管理機41からのコマンドを監視し(U1)、コマンド有りで(U2)、それが筐体内部設定の変更等のコマンドなら(U3)、筐体制御部22にコマンドを転送し(U4)、遊技仕様の内部設定の変更等のコマンドなら(U5)、本体制御部21にコマンドを転送し(U6)、通信制御部23に具備する内部カウンタCTを参照する参照コマンドなら(U7)、そのカウンタデータを店舗管理機41に転送する(U8)。
【0042】
筐体制御部22にコマンドが転送されると、筐体内部設定変更手段80により、例えばコマンドコードが100円硬貨に対する遊技球等の換算値を変更するものなら、設定変更データで特定される番号の換算値に変更する。本体制御部22にコマンドが転送されると、内部設定変更手段8により、例えば、コマンドコードが大当り当選確率を変更するものなら、設定変更データで特定される番号の確率に変更したり、コマンドコードがビッグボーナスの当たりゲーム数を変更するものなら、設定変更データで特定される番号のゲーム数に変更する。
【0043】
続いて、筐体制御部22からの情報を監視し(U9)、情報有りで(U10)、それが内部カウンタCTの更新情報なら(U11)、内部カウンタCTを更新し(U12)、筐体内部設定の変更後に筐体内部設定送出手段90により自動返送する仕様にしている変更後の筐体内部設定ステータス情報なら(U13)、このステータス情報を店舗管理機41に転送する(U14)。店舗管理機41に転送されたステータス情報は、図8のステップS14の処理により統合管理機42に更に転送されてデータベースに記録されると共に、店舗管理機41のモニターMNに表示される。
【0044】
引き続いて、本体制御部21からの情報を監視し(U15)、情報有り、即ち遊技仕様の内部設定の変更後に内部設定送出手段9により自動返送する仕様にしている変更後の内部設定ステータス情報が有ると(U16)、このステータス情報を店舗管理機41に転送する(U17)。店舗管理機41に転送された遊技仕様の内部設定についてのステータス情報は、同様に、統合管理機42に更に転送されてデータベースに記録されると共に、モニターMNに表示される。
【0045】
更に続いて、通信制御部23で管理するインターバルタイマーをチェックし(U18)、例えば5分毎のインターバルのタイムアップ時には(U19)、内部カウンタCTのカウンタデータを店舗管理機41に転送する(U20)。店舗管理機41に転送されたカウンタデータは、統合管理機42に更に転送されてデータベースに記録されると共に、モニターMNに表示される。ステップU8についても同様である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明遊技装置の外観構成図。
【図2】同遊技装置の制御装置のブロック図。
【図3】パチンコ機の発射装置周辺の構成図。
【図4】店舗管理機のクライアント処理フロー図。
【図5】統合管理機のサーバー処理フロー図。
【図6】図5の設定処理サブルーチンフロー図。
【図7】図5の表示処理サブルーチンフロー図。
【図8】店舗管理機の監視処理フロー図。
【図9】遊技機の通信制御部の通信処理フロー図。
【符号の説明】
【0047】
1;遊技機本体、2;遊技機、3;通信手段
4;管理機、41;店舗管理機、42;統合管理機
5;操作受付手段、6;指令送出手段、7;指令受付手段
8;内部設定変更手段、9;内部設定送出手段
80;筐体内部設定変更手段、90;筐体内部設定送出手段
10;表示手段、20;制御装置
21;本体制御部、22;筐体制御部、23;通信制御部、24;筐体付属機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技仕様の内部設定を変更可能にした遊技機本体をもつ遊技機と、この遊技機と通信手段で結ぶ管理機とを備えた遊技装置において、
前記管理機は、前記遊技仕様の内部設定を変更する操作を受付ける操作受付手段と、この操作受付手段の操作に基づいて前記通信手段を介して前記遊技機に前記遊技仕様の内部設定を変更する指令を送出する指令送出手段とを含み、
前記遊技機は、前記指令送出手段からの指令を受付ける指令受付手段と、この指令受付手段で受付けた指令に基づいて前記遊技仕様の内部設定を変更する内部設定変更手段とを含むことを特徴とする遊技装置。
【請求項2】
前記遊技機は、前記遊技仕様の内部設定を前記通信手段を介して前記管理機に送出する内部設定送出手段を含み、
前記管理機は、前記内部設定送出手段から送出された前記遊技仕様の内部設定を表示させる表示手段を含む請求項1記載の遊技装置。
【請求項3】
前記遊技機の制御装置には、前記遊技機本体の制御部に接続する本体制御部と、この本体制御部と前記通信手段との間に介在させる通信制御部とを含み、
前記本体制御部に前記内部設定変更手段を、前記通信制御部に前記指令受付手段を、前記本体制御部及び又は前記通信制御部に前記内部設定送出手段を各設けている請求項2記載の遊技装置。
【請求項4】
前記遊技機の制御装置には、前記遊技機本体での遊技に用いる遊技媒体に換算する価値媒体の受付機器を含む筐体付属機器の制御をする筐体制御部を含み、
前記操作受付手段は、価値媒体に対する遊技媒体の換算値を含む筐体内部設定の変更操作をも受付可能にしていると共に、前記指令送出手段は、前記筐体内部設定の変更指令をも送出可能にしており、
前記筐体制御部には、前記指令受付手段で受付けた指令に基づいて前記筐体内部設定を変更する筐体内部設定変更手段を設けている請求項3記載の遊技装置。
【請求項5】
前記筐体制御部及び又は前記通信制御部に、前記筐体内部設定を前記通信手段を介して前記管理機に送出する筐体内部設定送出手段を設け、
前記表示手段は、前記筐体内部設定送出手段から送出された前記筐体内部設定をも表示可能にしている請求項4記載の遊技装置。
【請求項6】
前記管理機は、前記操作受付手段をもつ店舗管理機と、この店舗管理機とネットワーク接続する統合管理機とを備え、
前記遊技機への指令送出時、前記店舗管理機から前記統合管理機へのログインを前提とした該統合管理機の管理下で実行される仕様にしている請求項1〜5何れか一記載の遊技装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−143981(P2007−143981A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−344528(P2005−344528)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(505441823)株式会社プロ (1)
【Fターム(参考)】