説明

運搬車両用荷室

【課題】荷室への貨物の積載および荷室からの貨物の荷下ろしの作業の際に雨が降っても、運転手が雨に濡れることを抑制する。
【解決手段】運搬車両1に備えられた筐体状の荷室おいて、前記荷室4に対して、荷室4の周囲の降水を遮るための雨よけ7を設ける。そして、荷室4への貨物の積載および荷室4からの貨物の荷下ろしの作業の際に雨が降っても、運転手が雨に濡れてしまうことを抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨物を積載するための荷室を備えた運搬車両に関する。
【背景技術】
【0002】
清涼飲料水をはじめ、様々な貨物の運搬に多用される運搬車両は、一般的にキャビン部の後部に設けられたシャーシに筐体状の荷室が載設されている。
【0003】
前記のような運搬車両に備えられた荷室の扉の集中ロック装置が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3089837号公報(段落[0012]〜[0028],図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような運搬車両に備えられた荷室において、その荷室への貨物の積載および荷室からの貨物の荷下ろしの作業は、運転手が荷室の外に出て行うことが専らである。しかしながら、この積載および荷下ろしの作業が雨天時と重なった場合、その作業を延期または中断できないことが多く、運転手が雨に濡れてしまうことがあった。
【0006】
以上示したようなことから、雨天時に積載および荷下ろしの作業を行った際、運転手が雨に濡れることを抑制する運搬車両用荷室を提供することが解決課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記従来の問題に鑑み案出されたものであって、その運搬車両用荷室の一態様は、運搬車両に備えられた筐体状の荷室であって、少なくとも2枚以上の扉を荷室壁面に対して水平方向に平行移動させることにより前記荷室側面に設けられた開口部を開閉させる引き違い扉と、前記荷室内から開口部を通って荷室外に突出し、荷室周囲の降水を遮る雨よけと、を備える。
【0008】
また、本発明の運搬車両用荷室の別の態様は、前記雨よけは、前記荷室内から開口部を通って荷室外へ突出する雨よけ本体と、前記雨よけ本体を荷室内に収納するための伸縮自在なスライドレールと、を備え、前記スライドレールは、基端部が荷室天井に支持される一方、先端部が雨よけ本体に取り付けられる。
【0009】
また、本発明の運搬車両用荷室の別の態様は、前記雨よけ本体は、前記荷室周囲の降水を遮るプレートと、そのプレート周縁から折り上げられ前記スライドレールに取り付けられる折上部と、を有し、前記雨よけ本体上の降水を排水する排水部が形成される。
【0010】
また、本発明の運搬車両用荷室の別の態様は、前記雨よけ本体は、その雨よけ本体が荷室外へ突出した状態の時に、前記排水部に向かって下り傾斜状となるように取り付けられる。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明で明らかなように、本発明の運搬車両用荷室によれば、積載および荷下ろしの作業が雨天と重なった場合でも、運転手が雨に濡れることを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態における運搬車両の一例を示す外観図。
【図2】同 雨よけの一例を示す組み立て図。
【図3】同 雨よけの一例を示す側面図。
【図4】同 雨よけの一例を示す正面図。
【図5】同 雨よけのブラケットの一例を示す図。
【図6】同 雨よけのスライドレールの一例を示す図。
【図7】同 雨よけの雨よけ本体の一例を示す図。
【図8】同 ロック機構のジョイント部材の一例を示す図。
【図9】同 ロック機構の被ジョイント部材の一例を示す図。
【図10】同 ジョイント部材用ブラケットの一例を示す図。
【図11】同 被ジョイント部材用ブラケットの一例を示す図。
【図12】同 ジョイント部材,被ジョイント部材をブラケット,雨よけ本体に固定した図。
【図13】同 ロック機構の動作説明図。
【図14】同 注意喚起部材の一例を示す図。
【図15】同 押さえ板の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示すように、運搬車両1には、キャビン部2の後部に設けられたシャーシ3に筐体状の荷室4が載設されている。一般的に荷室4には、その荷室4の側面に設けられた開口部を開閉させる側面扉5,及び又は、後部扉6が設けられている。この側面扉5,後部扉6には、例えば、少なくとも2枚以上の扉を荷室4壁面に対して水平方向に平行移動させることにより開口部を開口させるいわゆる引き違い扉や,左右方向に開扉可能ないわゆる観音扉,上下方向に開扉可能ないわゆる跳ね上げ扉等が採用される。また、荷室4の天井インナーパネルには補強用の梁8が設けられている。
【0014】
前記梁8には、荷室4内へ収納自在な雨よけ7が取り付けられる。前記雨よけ7は、図2(雨よけ7の組み立て図),図3(雨よけ7の側面図),図4(雨よけ7の正面図)に示すように、梁8に固定されるブラケット9と、ブラケット9に取り付けられる収納手段(例えば、スライドレール;以下、スライドレールと称する)10と、前記スライドレール10に取り付けられ、荷室4周囲の降水を遮るための雨よけ本体11と、を備える。
【0015】
前記ブラケット9は、例えば図5に示すように、前記梁8に固定される略U字状の一対の取付プレート12と、その取付プレート12を連結する一対の連結プレート13と、を具備する。前記取付プレート12は、前記梁8にボルト等で固定される梁固定部14と、その梁固定部14の長尺方向両端から約90°に折り曲げられた折曲部15と、その折曲部15から延設されるレール取付部16と、を有する。
【0016】
この一対の取付プレート12のレール取付部16には、スライドレール10を固定するためのネジを挿通するネジ孔16a,16bがそれぞれ形成されている。図5(C)に示すように、このネジ孔16a,16bのうち荷室4外側(図5(C)では下側)の取付プレート12のレール取付部16に形成されたネジ孔16bは荷室4内側(図5(C)では上側)の取付プレート12のレール取付部16に形成されたネジ孔16aよりも低い位置(荷室4床面側;図5(C)では右側)に形成されており、ネジ孔16aとネジ孔16bを結んだ線は水平面(荷室4天井面)に対して傾斜(例えば、図示のように2°傾斜)している。
【0017】
前記連結プレート13は、その両端部が取付プレート12の梁固定部14と固定され、該一対の取付プレート12を連結する。なお、前記取付プレート12の梁固定部14と連結プレート13は、図5(D)に示すように横断面コ字状に形成される。
【0018】
図6に示すように、前記スライドレール10は、前記ブラケット9に固定される基端部17と、中間部18と、雨よけ本体11が取り付けられる先端部19と、で伸縮自在に形成される。前記基端部17と中間部18と先端部19は、それぞれ横断面が略C字状に形成されると共に、横断面の寸法が基端部17,中間部18,先端部19の順に大きく形成されている。そして、基端部17の中に中間部18が、中間部18の中に先端部19がボールベアリング(図示省略)を介して滑動自在に保持されている。
【0019】
前記基端部17の一端部には、中間部18が荷室4内側(図6(A)では右側)に抜け出ないようにするためのストッパー(例えば、ゴム製のストッパー)17aが設けられる。さらに、先端部19の一端部19bにも、先端部19が荷室4内側(図6(A)では右側)に抜け出ないようにするためのストッパー(図示省略)が設けられる。
【0020】
また、基端部17の他端部17bと中間部18の一端部18aに突起部(図示省略)が形成され、スライドレール10を伸ばしたとき前記突起部が衝突して係止することにより中間部18の抜け外れが防止される。同様に、中間部18の他端部18bと先端部19の他端部19aに突起部(図示省略)が形成され、スライドレール10を伸ばしたとき前記突起部が衝突して係止することにより先端部19の抜け外れが防止される。その結果、基端部17から中間部18が、あるいは中間部18から先端部19が、抜け外れて雨よけ本体11が落下するなど、危険な事態になることを未然に防ぐことができる。
【0021】
図7に示すように、前記雨よけ本体11は、略長方形に形成されたプレート20と、そのプレート20の周縁部から折り上げられた折上部21a,21bと、を有する。前記折上部21aはプレート20の前縁および後縁(運搬車両1方向における前縁および後縁)から折り上げられ、前記折上部21bはプレート20の側縁(運搬車両1方向における側縁)から折り上げられる。前記折上部21aにはネジ孔が形成され、前記スライドレール10の先端部19とネジ止めを用いて固定される。そして、この雨よけ本体11は、スライドレール10を縮めた時に荷室4内へ収納され、スライドレール10を伸ばした時に開口部を通って荷室4外へ突出した状態となる。
【0022】
また、前記折上部21a,21b間には、雨よけ本体11上の降水を排水するための排水部22が形成されている。前述したように、ブラケット9のレール取付部16のネジ孔16bは、ネジ孔16aよりも下方に形成されている。そのため、そのネジ孔16a,16bを用いて固定されるスライドレール10は荷室4の外側に向かって下方に傾斜しており、そのスライドレール10を介して固定された雨よけ本体11も荷室4の外側に向かって下方に傾斜することとなる。その結果、雨天時に雨よけ本体11を荷室4外へ突出させた場合には、この雨よけ本体11上に溜まった降水が、この排水部22から流れ落ちることとなる。
【0023】
また、前記雨よけ7には、ジョイント機構が設けられる。このジョイント機構は、ブラケット9に固定されるジョイント部材24と、雨よけ本体11に固定される被ジョイント部材25を具備する。図8に示すように、前記ジョイント部材24は、箱体24aと、固定板24bと、箱体24aに取り付けられたローラー24cと、を備える。前記ローラー24cは、箱体24aに弾性体(例えば、ばね;図示省略)を介し付勢力をもって回動自在かつ上下動可能に固定される。
【0024】
前記被ジョイント部材25は、図9に示すように、係止部25aと、支持板25bと、斜面25cと、を具備する。この係止部25aは前記ローラー24cを係合して係止できるように略半円弧状に形成されている。
【0025】
前記ジョイント部材24は、例えば図10に示すようなジョイント部材用ブラケット26を介して前記ブラケット9に雨よけ本体11側に向かって固定される。前記ジョイント用ブラケット26は、ジョイント部材24の箱体24aが嵌入する孔(以下、嵌入孔と称する)26aを有し、ジョイント部材24を固定するジョイント部材固定部26bと、一端がそのジョイント部材固定部26bからほぼ垂直に折り曲げられた脚部26cと、その脚部26cの他端からジョイント部材固定部26bと水平に折り曲げられて延設されブラケット9とネジ等により固定される基部26dとを備える。
【0026】
また、前記被ジョイント部材25は、例えば図11に示すような被ジョイント部材用ブラケット27を介して雨よけ本体11にブラケット9側に向かって固定される。前記被ジョイント部材用ブラケット27は、被ジョイント部材25の係止部25aおよび斜面25cが嵌入される切り欠き部27aを有し、被ジョイント部材25を固定する被ジョイント部材固定部27bと、その被ジョイント部材固定部27bの長尺方向両端からほぼ垂直に折り曲げられた脚部27cと、この脚部27cの一端から被ジョイント部材固定部27bと水平に折り曲げられて延設され雨よけ本体11とネジ等により固定される基部27dとを備える。
【0027】
そして、図12に示すように、ジョイント部材24と被ジョイント部材25は、ブラケット9と雨よけ本体11にそれぞれ固定される。
【0028】
次に、雨よけ7を荷室4から出し入れした際におけるジョイント機構の動作を図13に基づいて説明する。図13(A)に示す状態から、スライドレール10を縮めると、被ジョイント部材25(および被ジョイント部材用ブラケット27)がジョイント部材24(およびジョイント部材用ブラケット26)に近づいていき、被ジョイント部材25の斜面25cとジョイント部材24のローラー24cが接触する。その状態からさらにスライドレール10を縮めると、ローラー24cは斜面25cに接触しながら回転すると共に、弾性体(図示省略)の付勢力に逆らって箱体24aに嵌入していく。そして、斜面25cがローラー24cを通り過ぎたところで、図13(B)に示すようにそのローラー24cはストローク状態となる。さらにスライドレール10を縮めるとローラー24cは箱体24aに嵌入したまま回転し、被ジョイント部材25の係止部25aがローラー24cの位置まで移動する。そして、図13(c)に示すように、ローラー24cは弾性体の付勢力によって、被ジョイント部材25の係止部25aに係合し係止される。
【0029】
逆に、荷室4内に収納された雨よけ7を引出す場合は、図13(C)の状態から、雨よけ本体11を荷室4外方向に引くことにより、被ジョイント部材25(および被ジョイント部材用ブラケット27)が荷室4外側に移動すると共に、ジョイント部材24のローラー24cは回転しながら箱体24aに嵌入し、図13(B)に示すようなストローク状態となる。その状態からさらに雨よけ本体11を引出すと、被ジョイント部材25(および被ジョイント部材用ブラケット27)が荷室4外側に移動すると共に、ジョイント部材24のローラー24cは被ジョイント部材25の斜面25cに接触しながら回転する。そして、さらに雨よけ本体11を荷室4外方向に引出すと、図13(A)に示すようにロック機構が解除された状態となる。
【0030】
また、前記雨よけ本体11の下部には歩行者や走行車両に注意喚起を促すための注意喚起部材28が取り付けられる。この注意喚起部材28は、例えば図14に示すように長方形で形成され、材質はビニールレザーが採用される。この注意喚起部材28は、赤色などの目立つ色にすることが好ましい。また、注意喚起部材28は図15に示すような押さえ板29により雨よけ本体11に挟着される。すなわち、押さえ板29は雨よけ本体11のプレート20に折上部21aと平行にネジ止め等を用いて取り付けられる。この押さえ板29と雨よけ本体11との間に前記注意喚起部材28の一端が挟着される。
【0031】
また、前記注意喚起部材28の他端には、図2に示すように雨よけ本体11に吸着させるためのマグネット30が取り付けられる。このマグネット30によって注意喚起部材28を雨よけ本体11に吸着させることにより注意喚起部材28は雨よけ本体11と平行状態となる。その結果、雨よけ本体11を荷室4内に収納する際に、この注意喚起部材28が邪魔することなく収納することが可能となる。さらに、この注意喚起部材28および雨よけ本体11の折上部21bに反射テープ32が貼着される。
【0032】
また、図2に示すように、雨よけ本体11の折上部21b(あるいは、プレート20)にフック31を取り付けてもよい。この雨よけ本体11にフック31を設けることにより雨よけ本体11の荷室4内への収納および荷室4外への引出しが容易となる。
【0033】
本実施形態の運搬車両用荷室によれば、積載および荷下ろしの作業が雨天と重なった場合でも、運転手が雨に濡れることを抑制することが可能となる。
【0034】
また、雨よけ本体11を収納手段(本実施形態の場合、スライドレール)10を介して荷室4の天井インナーパネルに取り付けることにより、前記雨よけ本体11は、積載および荷下ろしの作業が雨天と重なった時だけ荷室4外へ突出させ、それ以外のときは荷室4内に収納しておくことができる。
【0035】
さらに、この収納手段10をスライドレールとすることにより、荷室4の天井とほぼ水平に移動するだけで雨よけ本体11を荷室4外へ引出すことができると共に、収納時においても雨よけ7を荷室4内の小スペース内に収めておくことができる。その結果、荷室4の積載および荷下ろしの作業の邪魔となることを抑制することができる。また、荷室4内に貨物が大量に積載されていたとしても、雨よけ本体11の収納や引出しの際に、その貨物が邪魔となることを抑制することができる。
【0036】
荷室4の床面や壁面に部材を介して雨よけを支持させた構成の場合は、その部材が積荷や荷下ろしの作業の邪魔となることがある。しかし、本発明の雨よけ7は荷室4の天井のみに支持される構成であるため、積荷や荷下ろしの作業の邪魔となることがない。また、荷室4の壁面に部材を介して雨よけを支持させる構成の場合は、荷室開口部の両端に壁面を有する構成でなければ適用できないが、本発明のように雨よけ7を天井にのみ支持させることにより、荷室4の開口部に壁面がない構成の荷室4でも適用できる。さらに、雨よけ7が突出する開口部に設けられた扉は、引き違い扉や,跳ね上げ扉,観音扉等の種々の扉を適用することができる。
【0037】
また、雨よけ7にロック機構を設けることにより、運搬車両1の走行時に揺れが発生しても雨よけ7を固定しておくことが可能となる。
【0038】
さらに、雨よけ本体11に対して前述のように、雨よけ本体11に注意喚起部材28を取り付けることにより歩行者や走行車両に注意喚起を促し、雨よけ本体11を荷室4外に突出させたことによる事故を抑制することができる。また、雨よけ本体11や注意喚起部材28に反射テープ32を貼着することにより、この雨よけ本体11や注意喚起部材28をさらに目立たせることができる。この反射テープ32の効果は夜間時に顕著となる。
【0039】
また、通常の運搬車両1は、荷室4の側面扉5および後部扉6が開放状態の場合、運転手に開放状態であることを知らせるパイロットランプや警報音発生部が運転席に備えられている。さらに、本実施形態の雨よけ本体11を荷室4外に引出すには側面扉5および後部扉6を開放することが必須である。その結果、運転手は側面扉5および後部扉6が開放状態である時は前記パイロットランプや警報音発生部で知らさられているため、雨よけ本体11を荷室4外に引出した状態で走行してしまうことも抑制することができる。換言すれば、前記パイロットランプや警報音発生部は、荷室4の側面扉5または後部扉6が開放状態を知らせるためだけでなく、雨よけ本体11を引出した状態で走行することを抑制するアラームとしても兼用される。
【0040】
また、雨よけ本体11に排水部22を形成することにより、雨よけ本体11上に溜まった降水は、排水部22から流れ落ちることとなる。その結果、降水が雨よけ本体11に溜まり一気に溢れ出すことや、降水の重みによりスライドレール10やブラケット9や梁8などに負担をかけることを抑制することができる。また、雨よけ7を荷室4内に収納した時に、雨よけ本体11上に溜まった降水が荷室4内に流れ落ちることを抑制することができる。さらに、雨よけ本体11を、その雨よけ本体11が荷室4外へ突出した状態の時に、前記排水部22に向かって下り傾斜状となるように荷室4に取り付けることにより、さらに、雨よけ本体11上の降水が排水部22から流れ落ちやすくなる。
【0041】
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
【0042】
例えば、本実施形態では、雨よけ7の雨よけ本体11を荷室4の側面扉5から突出させる構成としたが、後部扉6から突出させる構成としてもよい。
【0043】
また、本実施形態では、前記雨よけ7におけるスライドレールに3段式のスライドレールを採用したが、スライドレールは2段以上であればよい。
【0044】
さらに、本実施形態では、前記雨よけ7の収納手段10にはスライドレールを採用したが、荷室4内に収納自在な収納手段であればスライドレールでなくともよい。
【符号の説明】
【0045】
1…運搬車両
4…荷室
7…雨よけ
9…ブラケット
10…収納手段(スライドレール)
11…雨よけ本体
22…排水部
24…ジョイント部材
25…被ジョイント部材
28…注意喚起部材
29…押さえ板
30…マグネット
31…フック
32…反射テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬車両に備えられた筐体状の荷室であって、
少なくとも2枚以上の扉を荷室壁面に対して水平方向に平行移動させることにより前記荷室側面に設けられた開口部を開閉させる引き違い扉と、
前記荷室内から開口部を通って荷室外に突出し、荷室周囲の降水を遮る雨よけと、
を備えたことを特徴とする運搬車両用荷室。
【請求項2】
前記雨よけは、前記荷室内から開口部を通って荷室外へ突出する雨よけ本体と、前記雨よけ本体を荷室内に収納するための伸縮自在なスライドレールと、を備え、
前記スライドレールは、基端部が荷室天井に支持される一方、先端部が雨よけ本体に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の運搬車両用荷室。
【請求項3】
前記雨よけ本体は、
前記荷室周囲の降水を遮るプレートと、
そのプレート周縁から折り上げられ前記スライドレールに取り付けられる折上部と、を有し、
前記雨よけ本体上の降水を排水する排水部が形成されたことを特徴とする請求項2記載の運搬車両用荷室。
【請求項4】
前記雨よけ本体は、その雨よけ本体が荷室外へ突出した状態の時に、前記排水部に向かって下り傾斜状となるように取り付けられたことを特徴とする請求項3記載の運搬車両用荷室。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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