説明

過冷却飲料

【課題】簡便に過冷却状態を維持できる飲料を提供する。
【解決手段】下記一般式:
【化1】


(ここで、X〜Xのうち、少なくとも1つが単糖またはオリゴ糖の還元末端部分のヘミアセタール水酸基を除いた糖残基であり、その他は水酸基または水素原子であり、R1〜R6は、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、水素原子、水酸基またはメトキシ基である)
で表されるフラボノイド配糖体を0.001重量%〜0.1重量%の量で含むHOを主成分とする飲料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過冷却飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、飲料を冷却して飲む場合、その温度は0℃以上である。より低温の飲料を摂取することで、液体を飲みながら清涼感を得ることや、身体の冷却効果が期待できる。現在、水を0℃以下の冷却状態にする技術は幾つかが開示されている(特許文献1、特許文献2)。
【0003】
しかしながらこれらの技術では、水を過冷却状態にして保管するためには、静電場を発生させる装置および保管庫が必要である。従って、設備が複雑且つ大型化してしまう。
【特許文献1】特開2005−156042
【特許文献2】特開2006−230257
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、簡便に過冷却状態を維持できる飲料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段は、
下記一般式:
【化2】

【0006】
(ここで、X〜Xのうち、少なくとも1つが単糖またはオリゴ糖の還元末端部分のヘミアセタール水酸基を除いた糖残基であり、その他は水酸基または水素原子であり、R〜Rは、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、水素原子、水酸基またはメトキシ基である)
で表されるフラボノイド配糖体を0.001重量%〜0.1重量%の量で含むHOを主成分とする飲料である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、簡便に過冷却状態を維持できる飲料を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の飲料は、下記一般式:
【化3】

【0009】
(ここで、X〜Xのうち、少なくとも1つが単糖またはオリゴ糖の還元末端部分のヘミアセタール水酸基を除いた糖残基であり、その他が水酸基または水素原子であり、R〜Rは、水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、これらは互いに同じであっても異なっていてもよい)
で表されるフラボノイド配糖体を含むHOを主成分とする飲料であればよい。
【0010】
このような本発明の飲料は、刺激的な冷却効果と、きわめて素晴らしい清涼感を有する。また、通常の冷凍庫などにおいて簡便に過冷却状態を維持できるので、従来技術のように特殊な装置、即ち、静電場を発生させる装置および保管庫が不要であるため、簡便に過冷却状態を維持できる。更に、抗酸化剤としての作用を有するため、健康維持に寄与することが可能である。
【0011】
本発明は、発明者らが、寒冷地に成育する樹木の細胞水が低温で液体状態を保つメカニズムを研究する過程で、その原因となる物質を特定する研究の結果、樹木中に存在する過冷却促進物質を同定したことに基づく。
【0012】
本発明に使用されるフラボノイド配糖体は、下記一般式:
【化4】

【0013】
(ここで、X〜Xのうち、少なくとも1つが単糖またはオリゴ糖の還元末端部分のヘミアセタール水酸基を除いた糖残基であり、その他が水酸基または水素原子であり、R〜Rは、水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、これらは互いに同じであっても異なっていてもよい)
で表されるフラボノイド配糖体である。
【0014】
当該フラボノイド配糖体に含まれる糖残基は、単糖またはオリゴ糖の還元末端部分のヘミアセタール水酸基を除いた残基であればよく、例えば、下式:
【化5】

【0015】
の単糖またはオリゴ糖の基本骨格のC1炭素の水酸基が除かれた残基であればよい。
【0016】
当該単糖は、例えば、グルコース、マンノースおよびガラクトースなどを含み、当該オリゴ糖は、例えば、ルチノース、シュークロースおよびラフィノースなどを含んでよい。好ましい例は、グルコース、マンノースおよびガラクトースである。
【0017】
当該フラボノイド配糖体は、好ましくは、ケンフェロール、アピゲニン、クリシン、ガランギン、アカセチンおよびケルセチン、8−メトキシケンフェロールの配糖体である。本発明の飲料は、これらのうち少なくとも1つのフラボノイド配糖体を単独で、または2つ以上を組み合わせて含んでもよい。
【0018】
本発明に従うフラボノイド配糖体は、人工的に合成されたものであってもよく、樹木などの植物から抽出された粗抽出物に含まれる形態で当該飲料に添加されてもよい。
【0019】
本発明に使用されるフラボノイド配糖体は、樹木の二次代謝物として、非常に多くの種類が植物や樹木中に存在することがよく知られている。しかしながら、フラボノイド配糖体が水の過冷却活性を促進するということは、これまでの研究の結果から本願発明者らによって初めて明らかにされた。
【0020】
本発明に従うフラボノイド配糖体を抽出することが可能な樹木の例は、これらに限定するものではないが、当該フラボノイド配糖体が多量に含有されている寒冷地に育成する樹木であればよく、例えば、カラマツ、ニオイヒバ、イチイ、スギ、ウラジロモミ、トドマツ、エゾマツ、アカエゾマツ、キタゴヨウ、ストローブマツ、アカマツ、クロマツなどの針葉樹、シラカンバ、ヤマナラシ、クリ、ナナカマド、ハクウンボク、ミズナラ、ハルニレ、カツラなどの広葉樹が含まれる。
【0021】
当該フラボノイド配糖体は、例えば、上記樹種の辺材、心材を含む木部、樹皮、冬芽、葉から抽出することが可能である。また、これらの物質は、生きている細胞(即ち、柔細胞)内にあるものと考えられるが、細胞外に存在している可能性もある。また、当該フラボノイド配糖体は安定であるので、生立木のみならず、古死木や長期保存された木材からも抽出することが可能であり、そこから抽出されたフラボノイド配糖体も本発明において使用することが可能である。
【0022】
当該フラボノイド配糖体は、樹木から、例えば、メタノールまたはエタノールにより抽出することが可能である。例えば、樹木を小片化し、液体窒素で凍結し、乳鉢と乳棒で可能な限り小片に粉砕し、得られた粉砕物をメタノールに浸漬すればよい。
【0023】
上述のように抽出された粗抽出物は凍結乾燥により有機溶媒を除去した後、当該フラボノイド配糖体は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの手段により更に精製されてもよい。また、粗抽出物に含まれる当該フラボノイド配糖体を定量することも望ましい。それにより、所望の濃度のフラボノイドを含有する本発明の飲料を、粗抽出物を用いて調製することが可能である。
【0024】
また、当該フラボノイド配糖体は人工的に合成したものであってもよく、例えば、それ自体公知の合成方法に従って合成することが可能である。
【0025】
本発明の飲料において、当該フラボノイド配糖体は、フラボノイド配糖体として0.001重量%〜0.1重量%、好ましくは0.01重量%〜0.1重量%、最も好ましくは0.01重量%の量で含まれる。例えば、粗抽出物の形態で当該フラボノイド配糖体を本発明の飲料に添加する場合には、粗抽出物として、0.01重量%〜1重量%、好ましくは0.01重量%〜0.1重量%、最も好ましくは0.1重量%の量で本発明の飲料に含まれればよい。
【0026】
本発明の飲料において、当該フラボノイド配糖体は、HOを主成分とする液体に可溶化または懸濁されて含まれればよい。
【0027】
また、本発明の飲料は活性酸素を抑え健康を増進する効果も期待できる。
【0028】
[例]
例1.樹木からのフラボノイド配糖体の抽出
北海道札幌地区に自生するカツラから枝を採集した。このカツラの枝の木部組織を鉛筆削りで小片化した後、液体窒素で凍結し、乳鉢と乳棒で可能な限り小片に粉砕した。得られた木部組織の粉砕物3.7Kgをメタノール20Lに2週間浸漬した。得られた抽出液を14,000Gで遠心分離し(Hitachi:HIMC CF15R)、上清を回収した。これらを乾燥して粗抽出物を得た。この粗抽出物93.8gを300mLの水に溶かした。
【0029】
上述のような方法により得られた粗抽出物の水懸濁液を20℃で14,000Gで遠心分離し、上澄を回収した。この上澄300mLと酢酸エチル600mLを混合し、分液ロートにて、水可溶部と酢酸エチル可溶部に分けて乾燥した。
【0030】
これらの画分の過冷却活性を以下の方法で測定した。氷核活性細菌(Erwinia ananas)の死滅菌体(和光純薬社製)を含む緩衝液(50mMのリン酸カリウム緩衝液、pH7.0)に被測定物0.5mg/mLを混合し、温度コントロールされた銅板上に2μLの液滴として載せ、その銅板を0.2℃/minで冷却して凍結する液滴数を肉眼的に観察し、50%の液滴が凍結した温度を凍結温度とした。この凍結温度と上記緩衝液の凍結温度を測定し、結果を「℃」で示した。水可溶部では2℃程度の、酢酸エチル可溶部では4℃程度の過冷却活性が得られた。
【0031】
より高い過冷却活性を示した乾燥した酢酸エチル可溶画分を「ヘキサン・2−プロパノール・水」、「クロロホルム・メタノール・水」を用いて自作のシリカゲルカラムクロマトグラフィーで30程のフラクションに分けた。このシリカゲルカラムクロマトグラフを図1に示す。次に、各フラクションの物質について、過冷却活性を上記と同様の方法で測定した。その結果、図2に示すように画分9と10が最大過冷却値を示した。
【0032】
上記で得られた画分9と10を、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Wakosil 5C18HG、溶媒;メタノール:水=1:1、流速1mL/min)で分析した結果、図3に示すように7つの物質の存在を示すピーク(1〜7)を得た。
【0033】
これらのピークのうち、過冷却活性を示したのは4、5、6、7のピーク(以下、それぞれCj4〜7と称す)のみであり、その活性は、それぞれ1.8℃(Cj4)、9.0℃(Cj5)、0.2℃(Cj6)、2.5℃(Cj7)であった。
【0034】
これらの物質は何れも250〜270nmと300〜380nmに吸収ピークを持つ特徴的なUVスペクトルを示したことからフラボノール骨格を持つことが予想された。
【0035】
また、これら4つのピークに含まれる物質について質量分析装置(JEOL:JMS- SX102A)にてnegative−HRFAB−MS分析を行った。これらの物質のそれぞれの質量は、463.0893(Cj4)、447.0942(Cj5)、477.1038(Cj6)、447.0958(Cj7)であり、分子式はC212012(Cj4)、C212011(Cj5)、C222212(Cj6)、C212011(Cj7)と予想された。
【0036】
更に、これらの物質をアセチル化し、高分解能核磁気共鳴装置(BRUKER:AMX-500)により、反応生成物の各種について1次元および2次元NMRスペクトル分析を行った。アセチル化反応は、約10mgの乾燥試料を200μLのメタノールで溶解し、そこに2mLの無水酢酸と1mLのピリジンを加えて、70℃で1.5時間処理することで行った。得られたアセチル化物を分取TLCで精製した後に、重クロロホルムに溶解し、H−NMR、13C−COM、DEPT、H−HCOSY、HMBC、HSQCのNMRスペクトル分析を行った。それぞれのアセチル化物のH−NMRスペクトルを図4〜7に示す。
【0037】
Cj7のアセチル化物のH−NMRスペクトルは、7つのアセチル基によるシグナル(δ 1.92〜2.45)、B環の2’、3’、5’、6’位の水素によるシグナル(δ 7.23、8.04)、芳香環に結合した2つの水素によるシグナルを示した(δ 6.84、7.30)。また、β−グルコース残基の存在も確認された(δ 3.60、3.92、4.00、5.04、5.17、5.28、5.53)。グルコースのアノメリック炭素に結合した水素とアグリコンの3位の炭素との間にHMBC相関が見られた。以上の結果からCj7はケンフェロール−3−O−β−グルコシドであると同定した(図7)。
【0038】
Cj4のアセチル化物のH−NMRスペクトルをCj7のものと比較すると、Cj4ではアセチル基によるシグナル(δ 1.92〜2.45)は8つであり、B環の2’、5’、6’に結合した水素によるシグナル(δ 7.33、7.93、7.96)が見られた。この結果とHMBC相関からCj4はケルセチン−3−O−β−グルコシドであった(図4)。
【0039】
Cj6のアセチル化物のH−NMRスペクトルをCj7のものと比較すると、Cj6では芳香環に結合した水素は1つであり(δ 6.79)、メトキシル基によるシグナル(δ3.97)が現れていた。この結果とHMBC相関からCj6は8−メトキシケンフェロール−3−O−β−グルコシドであると同定した(図6)。
【0040】
Cj5のアセチル化物のH−NMRスペクトルは、Cj7のものと同様に7つのアセチル基によるシグナル(δ 1.92〜2.45)、B環の2’、3’、5’、6’位の水素によるシグナル(δ 7.27、7.84)、芳香環に結合した2つの水素によるシグナルを示した(δ 6.73、7.01)。また、Cj5の酸化加水分解をアセチル化して得られた構成糖のアセチル化物のH−NMRスペクトルは、アセチル化したグルコースのH−NMRスペクトルと一致した。構成糖の1位の水素とアグリコンの7位の炭素との間にHMBC相関が見られたことからCj5は、ケンフェロール−7−O−β−グルコシドであった(図5)。
【0041】
これら質量分析およびNMRスペクトル分析の結果から、これら物質は何れもフラボノイド配糖体であり、アグリコンは、ケルセチン、ケンフェロール、8−メトキシケンフェロールの何れかであり、これらアグリコンにグルコースが1つ付いた配糖体であると結論付けられた。
【0042】
即ち、抽出された過冷却促進物質は、下式で表されるフラボノイド配糖体であった。
【化6】

【0043】
例2.樹木からのフラボノイド配糖体の抽出
北海道札幌地区に自生するカツラから枝を採集した。このカツラの枝の木部組織を鉛筆削りで小片化した後、液体窒素で凍結し、乳鉢と乳棒で可能な限り小片に粉砕した。得られた木部組織の粉砕物3.7Kgをメタノール20Lに2週間浸漬した。得られた抽出液を14,000Gで遠心分離し(Hitachi:HIMC CF15R)、上清を回収した。これらを凍結乾燥し、粗抽出物とした。この粗抽出物0.03gを300mLの水に溶かし(0.01%)、以下の例5において使用した。
【0044】
当該粗抽出物に含まれるフラボノイド配糖体の同定および定量を以下のように行った。同定はHPLCにより行い、ケンフェロール−7−O−グルコシドを含む、フラボノイド配糖体のピークを、ルチンを基準物質として定量した。
【0045】
その結果、当該粗抽出物には、ケンフェロール−7−O−グルコシド、ケンフェロール−3−O−グルコシド、ケルセチン−3−0−グルコシド、8−メトキシケンフェロール−3−0−グルコシドが含まれ、活性成分としての総フラボノイド配糖体の含有量は10%であった。
【0046】
例3.飲用水の調製
500mLのペットボトルに、それぞれコーラ、健康飲料、緑茶または水道水を250mL入れ、これらに終濃度が0.001重量%となるようにフラボノイド配糖体を加えて溶解した。使用したフラボノイド配糖体は、95%以上の純度に精製されたケンフェロール−7−O−グルコシド、および樹木からの粗抽出物であった。
【0047】
このように調製した飲料を−5℃の冷凍庫の中で7日間保存したところ、これらの飲料は何れも凍結しなかった。更に、これら過冷却状態の飲料を一般的な冷蔵庫に貯蔵された0℃から8℃の飲料と飲み比べた。その結果、刺激的な冷却効果が感じられると共に、きわめて素晴らしい清涼感が得られた。
【0048】
以上の結果から、通常の冷凍庫などにおいて簡便に過冷却状態を維持できる飲料が提供されたことが明らかになった。このような飲料は、従来技術のように特殊な装置、即ち、静電場を発生させる装置および保管庫が不要であるため、簡便に過冷却状態を維持できる。
【0049】
例4.比較例
終濃度が0.0001重量%になるように添加したこと以外は、前述の例3に記載の方法と同様にフラボノイド配糖体を加えたコーラ、健康飲料、緑茶および水道水を調製した。これらを、−5℃の冷凍庫に7日間保存したところ、半数の飲料が凍結してしまい、飲料としては好ましくないことが明らかになった。
【0050】
例5.粗抽出物による効果
上述の例2に記載の方法により得られた粗抽出物を用いて、フラボノイド配糖体混合物として終濃度0.001重量%となるように飲料を調製し、上述の例3と同様に試験を行った。即ち、500mLのペットボトルにそれぞれに入れたコーラ、健康飲料、緑茶および水道水を250mL入れ、そこにフラボノイド配糖体混合物として終濃度が0.001重量%となるように0.01重量%の粗抽出物を添加した。その後、−5℃の冷凍庫に7日間保存した。その結果、何れの飲料も凍結しなかった。また、刺激的な冷却効果が感じられると共に、きわめて素晴らしい清涼感が得られた。
【0051】
以上の結果から、通常の冷凍庫などにおいて簡便に過冷却状態を維持できる飲料が提供された。このような飲料は、従来技術のように特殊な装置、即ち、静電場を発生させる装置および保管庫が不要であるため、簡便に過冷却状態を維持できる。
【0052】
例5.粗抽出物の抗酸化機能
不飽和脂肪酸ラジカルのモデルとして安定なフリーラジカルα、α−ジフェニル−β−ピクリルヒドラジル(α、α−diphenyl−β−picrylhydrazyl;DPPH・)を用い、一定量の抗酸化剤との反応によって減少する量を測定することにより、これらの抗酸化剤の効果を調べた。
【0053】
0.1Mの酢酸緩衝液(pH5.5)2mLに抗酸化剤0.01%を溶かし、エタノール2mLおよび0.5mMのDPPH・エタノール溶液1mLを加えて全量を5mLとし、30分後に517nmの吸光度の減少を測定した。
【0054】
その結果、ケンフェロール−7−O−グルコシドは、強い抗酸化作用が知られているコーヒー酸と同等およびそれ以上の抗酸化活性を持つことが明らかになった(図8)。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】カツラの抽出物の酢酸エチル可溶画分のシリカゲルカラムクロマトグラフを示す図。
【図2】シリカゲルカラムクロマトグラフ画分の過冷却活性を示す図。横軸は、液滴を載せた銅板の温度を示し、縦軸は、凍結した液滴の割合を示す。
【図3】画分9と10を合わせた画分の高速液体クロマトグラフを示す図。
【図4】Cj4のアセチル化物のH−NMRスペクトルを示す図。
【図5】Cj5のアセチル化物のH−NMRスペクトルを示す図。
【図6】Cj6のアセチル化物のH−NMRスペクトルを示す図。
【図7】Cj7のアセチル化物のH−NMRスペクトルを示す図。
【図8】ケンフェロール−7−O−グルコシドの抗酸化作用を示す図。高い抗酸化作用が知られているコーヒー酸との比較により示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式:
【化1】

(ここで、X〜Xのうち、少なくとも1つが単糖またはオリゴ糖の還元末端部分のヘミアセタール水酸基を除いた糖残基であり、その他は水酸基または水素原子であり、R〜Rは、それぞれ同じであっても異なっていてもよく、水素原子、水酸基またはメトキシ基である)
で表されるフラボノイド配糖体を0.001重量%〜0.1重量%の量で含むHOを主成分とする飲料。
【請求項2】
前記単糖が、グルコース、マンノースまたはガラクトースからなる群、当該オリゴ糖が、ルチノース、シュークロースおよびラフィノースからなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の飲料。
【請求項3】
前記フラボノイド配糖体が、ケンフェロール、アピゲニン、クリシン、ガランギン、アカセチン、ケルセチンおよび8−メトキシケンフェロールの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の飲料。
【請求項4】
前記フラボノイド配糖体が、95%以上の純度で精製された物質であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の飲料。
【請求項5】
前記フラボノイド配糖体が、植物由来の粗抽出物として添加されることを特徴とする請求項1または請求項4の何れか1項に記載の飲料。
【請求項6】
前記飲料が、水、ジュース、健康飲料および緑茶からなる群より選択されることを特徴とする請求項1から請求項1〜5の何れか1項に記載の飲料

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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