説明

遠隔読み取り可能な弁位置表示器

遠隔読み取り可能な弁位置表示器および関連方法を記載する。例示的な弁位置表示器は、弁軸またはシャフトと共に移動するように、該弁軸(114)またはシャフトに連結された、無線識別デバイス(116)を含む。該無線識別デバイスは、遠隔無線電子読み取り器に該弁軸またはシャフトの位置を示す情報を伝達するためのものである。また、該例示的な弁位置表示器は、該弁軸またはシャフトが第1の位置にある際、該無線識別デバイス(116)が該遠隔無線電子読み取り器に該情報を伝達するのを防止し、該弁軸またはシャフトが第2の位置にある際、該無線識別デバイスが該遠隔無線電子読み取り器に該情報を伝達するのを許可する、遮蔽体(130)も含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、流速調節のための移動可能な弁軸またはシャフトを有する、弁に関し、より具体的には、弁軸またはシャフトに連結された遠隔読み取り可能な弁位置表示器に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的に、弁は、オリフィスを通して流体排出口経路に連結された流体吸入口経路と、弁を通る流体流量を制御するようにオリフィスに対して動作可能な流体流れ制御または閉鎖部材とを含む。閉鎖部材は、流体が弁を通って流れるのを防止するように、オリフィスを囲む弁座を嵌合し得る表面を有する、弁プラグを含んでもよい。
【0003】
プロセス制御工場は、工場の至る所に、数百から数千の弁を含有することができ、その多くは、手動操作弁であり得る。そのような手動操作弁は、例えば、機器を分離する、容器を排水する、配管を洗浄する、機器を迂回する等を含む、多くの異なる目的に使用される。工場の稼働中、これらの弁は、効率的かつ安全に動作するように、適切な位置(すなわち、開放または閉鎖のいずれか)になければならない。
【0004】
工場または工場の一部分(例えば、単一ループ)の起動の前に、各手動操作弁の位置は、検証されなければならない。典型的に、これは、検証される弁のリストを持つ人を工場に送り、弁の位置を視覚的に検査することを要求する。これは、非常に時間がかかり、人的過誤の危険があり、人を潜在的安全上の危険にさらす。
【発明の概要】
【0005】
一実施例によると、弁位置表示器は、弁軸またはシャフトと共に移動するように弁軸またはシャフトに連結された、無線識別デバイスを含む。無線識別デバイスは、遠隔無線電子読み取り器に、弁軸またはシャフトの位置を示す情報を伝達するためのものである。また、例示的な弁位置特定器は、弁軸またはシャフトが第1の位置にある際、無線識別デバイスが遠隔無線電子読み取り器に情報を伝達するのを防止し、弁軸またはシャフトが第2の位置にある際、無線識別デバイスが遠隔無線電子読み取り器に情報を伝達するのを許可する、遮蔽体も含む。
【0006】
別の実施例によると、弁の位置を判定する方法は、無線電子読み取り器によって、弁軸またはシャフトに連結された、1つ以上の無線識別デバイスから、弁軸またはシャフトの位置を示す情報を取得することを含む。また、例示的な方法は、弁軸またはシャフトの位置を判定するように情報を処理することも含む。
【0007】
さらに別の実施例によると、例示的な弁位置表示器は、識別コードを提供するための手段を含む。また、例示的な弁位置表示器は、弁の位置に基づき、識別コードの存在を遮蔽するための手段と、識別コードの存在または不在に基づき、弁の位置を判定するための手段とを含む。
【0008】
さらに別の実施例によると、例示的な弁位置表示システムは、弁軸またはシャフトに連結された、第1の無線識別デバイスを含み、第1の無線識別デバイスは、それに関連付けられた、第1の弁を有する。また、例示的な弁位置表示システムは、第1の無線識別デバイスを励起し、第1の弁を読み取る、遠隔無線電子読み取り器も含み、第1の弁は、第1の弁軸またはシャフトの位置を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】例示的な弁位置表示器を含む、開放位置にある例示的な弁の一部分を描写する。
【図2】閉鎖位置にある、図1の例示的な弁を描写する。
【図3】例示的な弁位置表示システムの詳細なブロック図である。
【図4】図3の例示的なシステムを実現するために使用されてもよい、例示的な方法のフローチャートを描写する。
【図5】図3の例示的なシステムを実現するために使用されてもよい、例示的な方法のより詳細な表現を描写する、フローチャートである。
【図6】図3の例示的なシステムおよび図5の例示的な方法の例示的な出力読み取り値を詳述する、表である。
【図7】開放位置にある弁に連結された、別の例示的な弁位置表示器構成を描写する。
【図8】部分開放位置にある、図7の例示的な弁位置表示器を描写する。
【図9】開放位置にある弁に連結された、別の例示的な弁位置表示器構成を描写する。
【図10】閉鎖位置にある、図9の例示的な弁位置表示器を描写する。
【図11】例示的な読み取り器を含む、例示的な弁の部分断面図および分解図である。
【図12】例示的な識別タグおよび例示的な位置特定器を含む、例示的な弁の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載される例示的な弁位置表示器を用いて、プロセス制御工場内の人(例えば、技術者、操作者、または任意の他の補修を行う人)は、弁の位置に関する情報(すなわち、弁が開放位置にあるか、閉鎖位置にあるか、またはそれらの間の位置にあるか)を取得するために、時間のかかる、各弁の厳密な物理的位置の視覚検査を必要とすることなく、工場内の弁から読み取り値を遠隔で取得することができる。本明細書に記載される実施例を用いて、人は、最大で数メートルの距離から、手持ち式ツール(例えば、無線読み取りデバイス)を弁に向け、弁に連結された1つ以上の位置表示器から情報を自動で収集することができる。
【0011】
本明細書に記載される一実施例では、第1の組の無線識別(ID)デバイスまたはタグは、タグキャリアまたは軸コンテナに連結される(例えば、接着される、溶着される、ないしは別の方法で機械的および/または化学的に固定される)、および/または弁軸もしくはシャフトに直接連結され、第2の組の無線IDタグは、弁軸が通過する遮蔽体に連結される。動作中、弁軸が移動する際、無線IDタグのうちの1つ以上は、内側に移動し、遮蔽体によって被覆または遮蔽され(例えば、視覚的に、電磁的に等)、それによってこれらの被覆または遮蔽された無線IDタグが読み取られる、ないしは別の方法で遠隔の手持ち式読み取りデバイスに情報を伝達するのを防止してもよい。
【0012】
このように、弁軸の位置は、無線IDタグのうちの1つ以上から読み取りデバイスに伝達される情報の存在または不在に関連付けることができる。例えば、弁開放状態は、結果として、遠隔で操作される手持ち式読み取りデバイスによって、すべての無線IDタグを読み取ることができる(すなわち、それに情報を伝達することができる)ように、弁軸上のすべての無線IDタグが遮蔽体の内側部分の外側になる、弁軸位置に対応してもよい。換言すれば、手持ち式読み取り器が、弁軸上のすべての無線IDタグから識別情報を受信する際、弁開放状態が認識される。逆に、弁閉鎖状態は、無線IDタグのうちのいくつかが遮蔽体によって遮蔽される弁軸位置に対応してもよい。この位置では、無線IDタグのうちのいくつかのみを、手持ち式読み取りデバイスによって読み取ることができる。したがって、一部の無線IDタグのみが読み取りデバイスに情報を伝達する際、弁閉鎖状態が認識される。
【0013】
無線IDタグは、開放および閉鎖弁位置、ならびに開放と閉鎖との間のスロットル位置または制御位置の遠隔読み取り(例えば、手持ち式読み取り器を介した)を可能にするように、弁軸上に配設されてもよい。例えば、本明細書に記載される実施例のうちのいくつかでは、弁軸に沿って縦方向に配置された、複数の無線IDタグ列があってもよい。したがって、遮蔽体に対する弁軸の位置を変化させると、様々な数のタグ列が露出される。動作中、弁が閉鎖位置にある際、弁上のすべてのタグ列は、遮蔽体内にネスト化されるか、または遮蔽体の内側に配置され、読み取り不可能にされてもよい。弁が開放する際、弁軸は、タグ列のうちのいくつかが、遮蔽体の外側に移動して遮蔽されていない状態となるように移動する。このように、遮蔽されておらず、したがって読み取り可能である、無線IDタグ列の数は、弁軸の位置を示す。例えば、列のいずれも読み取り可能ではない場合、弁は、閉鎖していると見なされてもよく、全列の半分が読み取り可能である場合、弁は、半開放していると見なされてもよく、すべての列が読み取り可能である場合、弁は、完全開放していると見なされてもよい。
【0014】
本明細書に記載される他の実施例では、遮蔽体は、削除されてもよく、手持ち式読み取り器は、集束アンテナシステムまたは他の狭集束読み取り要素を含み、個々の無線IDタグの遠隔読み取り(または問い合わせ)を可能にするように構成されてもよい。例えば、無線IDタグは、弁軸の縦軸に沿って離間されてもよく、手持ち式読み取りデバイスは、軸の位置(例えば、ストローク率)を判定するために、無線IDタグのうちの1つ以上に照準を合わせられる、または向けられてもよい。換言すれば、これらの実施例では、手持ち式読み取り器および無線IDタグは、無線IDタグの選択的もしくは個々の読み取りまたは問い合わせを可能にするように構成される。
【0015】
また、本明細書に記載される例示的な弁位置表示器は、回転弁シャフトの位置を遠隔で判定するために使用されてもよい。例えば、本明細書に記載される実施例のうちのいくつかでは、第1の組の無線IDタグは、キャリアに連結される、および/または弁シャフトに直接連結され、第2の組の無線IDタグは、遮蔽体に連結される。第1の組の無線IDタグは、遮蔽体の背後に配置され、遮蔽体は、開口部を含み、第1の組の無線IDタグは、弁シャフトの回転によって、第1の組の無線IDタグが開口部の反対にある際、それを通して露出されてもよい。したがって、遮蔽体に対する弁シャフトの回転を変化させると、第1の組の無線IDタグが露出または遮蔽される。動作中、弁が閉鎖位置にある際、第1の組の無線IDタグは、遮蔽板の背後に配置される(すなわち、開口部の反対ではなく、したがって読み取り可能ではない)。弁シャフトが弁を開放するように回転する際、第1の組の無線IDタグは、開口部内に可視となり、したがって、読み取り可能である。他の実施例では、無線IDタグの位置は、無線IDタグが開口部内に可視である際、弁が閉鎖され、無線IDタグが開口部内に可視でない際、弁が開放される、または部分的に開放されるように反転されてもよい。
【0016】
本明細書に記載される弁位置表示器が、摺動軸弁と共に使用されるか回転弁と共に使用されるかに関わらず、冗長性を提供するように、複数の無線IDタグが使用されてもよい。冗長無線IDタグの使用は、弁軸またはシャフト上の1つのタグが動作不能になる場合にさえ、確実に、技術者、操作者、または他の人が、弁の位置を判定できるようにする。加えて、冗長無線IDタグのうちの1つまたは複数の故障は、弁上の無線IDタグに保守が必要であるという通知を提供する。
【0017】
さらに、無線IDタグは、例えば、弁制御装置の一部分であってもよい、フィードバックセンサから取得される位置値と比較することができる、冗長位置表示(例えば、ストローク率25%、50%、75%等の)を提供してもよい。このように、現場の技術者または他の人は、特定の弁のフィードバックセンサから位置値を、および特定の弁に関連付けられる無線IDタグによって提供される位置表示を取得するために、手持ち式読み取りデバイスを使用することができる。フィードバックセンサおよび無線IDタグから取得される位置表示の比較は、問題が存在するかどうかを示してもよい(例えば、位置値が大幅に異なる場合)。典型的に、無線IDタグによって提供される位置表示の分解能は、フィードバックセンサによって提供される位置表示より著しく低い。結果として、重大な潜在的な動作上の問題のみを検出するために、位置値の大まかな比較が実施されてもよい。例えば、フィードバックセンサは、弁が50%開放していると示すが、無線IDタグは、弁が100%開放していることを示す情報を提供する場合、問題が存在し得、調査されるべきである。
【0018】
また、操作者によって使用される手持ち式読み取りデバイスは、弁上の他のタグを読み取り、位置情報以外の追加情報を収集するために使用されてもよい。例示的な追加情報には、弁保守履歴、弁出荷情報、取り付け情報、弁型およびモデル、推奨予備部品、連絡先、または保守手順が挙げられる。この追加情報は、人が手動でこの情報を入力する必要性を排除することによって、弁の点検および保守を容易にするために使用されてもよい。
【0019】
ここで、図面を参照すると、図1は、例示的な位置表示器112を含む、例示的な弁アセンブリ110の一部分を描写する。例示的な弁アセンブリ110は、プラグに連結される、弁軸114を含む(図12を参照)。第1の組のタグまたは識別デバイス116は、両方とも弁軸114に連結される、第1のタグまたは識別デバイス118と、第2のタグまたは識別デバイス120とを含む。この実施例では、第1の組の識別デバイス116は、軸114が通過する、リング状または円筒体で描写される軸コンテナ122を介して、弁軸114に連結される。他の実施例では、第1の組の識別デバイス116は、代わりに、弁軸114に直接連結されてもよい。また、例示的な位置表示器112は、第3の識別デバイス126と、第4の識別デバイス128とを含む、第2の組の識別デバイス124も含む。第2の組の識別デバイス124は、基材コンテナまたは遮蔽体130に連結される。この実施例では、遮蔽体130は、静止しており、一方、軸コンテナ122は、それに対して移動可能である。さらに、遮蔽体130は、別個の構成要素であってもよく、または代替として、弁本体(図示せず)に一体化されていてもよい。さらに、遮蔽体130は、金属で作製されてもよく、または遮蔽体130が別個の構成要素である場合、遮蔽体130は、任意の他の好適な材料で作製されてもよい。さらに、遮蔽体130は、弁軸114を受容するための穴131を有する、円筒体として示される。また、軸コンテナ122は、以下に記載されるように、穴131内にネスト化可能である。
【0020】
識別デバイス118、120、126、および128は、例えば、無線周波数識別(RFID)タグ、発光ダイオード(LED)、ラベル、バーコード、電磁気デバイス、中継器、近接場通信デバイス等の任意の好適な種類の可視の、認知可能な信号生成識別デバイス(単数または複数)を提供してもよい。加えて、示される実施例では、識別デバイス118、120、126、および128は、任意の好適な機械的または化学的締結具を介して、軸コンテナ122および遮蔽体130の外径に連結される。他の実施例では、識別デバイス118、120、126、および128は、軸コンテナ122および/または遮蔽体130に埋め込まれてもよい。
【0021】
図1は、流体が弁110を通って流体吸入口から流体排出口に流れ得るように、軸114に連結されたプラグまたは他の流体制御部材が弁座を嵌合しない(図21を参照)開放位置にある、例示的な弁110を示す。図2は、プラグが弁座1216を嵌合し、流体がそれを通って流れるのを防止する閉鎖位置にある、例示的な弁110を示す。閉鎖位置では、弁軸114は、下方に移動し(図1および図2に示される配向で)、軸コンテナ122および第1の組の識別デバイス116は、内側に移動し、遮蔽体130によって囲まれ、それによって、識別デバイス116を介して遠隔読み取りデバイスに情報(例えば、ID)が伝達される(例えば、電磁的または光学的に送信される、読み取られる等)のを防止する。
【0022】
遮蔽体130の内径132は、第1の組の識別デバイス116から情報を読み取る、ないしは別の方法で取得する、もしくはそれと通信するのを防止するために、内径132の少なくとも一部分に連結された遮蔽板を形成する、または遮蔽デバイスを有する。例えば、識別デバイス118、120、124、および126が無線周波数ID(RFID)タグである実施例では、内径132は、それによって送られる電磁無線信号を実質的に妨害し、したがって、識別デバイス118および120を読み取り不可能にする、ないしは別の方法で情報を伝達できなくする、金属の層であってもよい。しかしながら、第2の組の識別デバイス124は、遮蔽体130の外径に連結され、したがって、遮蔽されない、または遠隔読み取りデバイスに情報を伝達することを防止されない。したがって(本明細書に詳述されるように、保守が要求されない範囲で)、第2の組の識別デバイス124は、読み取り可能なままである。
【0023】
弁の位置を判定するために、操作者は、識別デバイス118、120、126、および128の存在または不在(例えば、可読性または認知性)の表示を取得するために、以下により詳細に記載される読み取りデバイスを、弁110の方向に向ける、または照準を合わせる。4つの識別デバイス118、120、126、および128のそれぞれの存在または不在の様々な組み合わせは、弁110の位置、ならびに/または識別デバイス118、120、126、および128の動作に関連する、いずれかの保守の必要性に関する情報を提供する。読み取り値が、識別デバイス118、120、126、および128が存在する(およびしたがって、読み取りデバイスに識別情報を通信することができる)ことを示す場合、人は、弁110が完全開放しており、かつ識別デバイス118、120、126、および128のそれぞれが、良好な動作状態であるという表示を提供されてもよい。一方、第2の組の識別デバイス124のみが検出可能である場合、人は、弁110が閉鎖しており、かつ第2の組の識別デバイス124が良好な動作状態であるという表示を提供されてもよい。
【0024】
さらに、第1の組の識別デバイス116のうちの1つのみ、および第2の組の識別デバイス124の両方が存在する場合、弁110は、開放していると示され、軸コンテナ122に保守が必要である(例えば、軸コンテナ122に連結された第1の組の識別デバイス116のうちの1つは、補修する必要がある)。同様に、第1の組の識別デバイス116の両方が存在し、かつ第2の組の識別デバイス124のうちの1つが存在する、または第2の組の識別デバイス124のいずれも存在しない場合、弁110は開放しており、遮蔽体130に保守が必要である(例えば、遮蔽体130に連結された識別デバイスのうちの1つは、補修する必要がある)。また、第1の組の識別デバイス116のうちの1つのみが存在し、かつ第2の組の識別デバイス124のうちの1つが存在する、または第2の組の識別デバイス124のいずれも存在しない場合、弁110は開放しており、軸コンテナ122および遮蔽体130の両方に保守が必要である。さらに、第2の組の識別デバイス124のうちの1つのみが存在する場合、弁110は閉鎖しており、遮蔽体130は、保守を必要とする。最後に、識別デバイス118、120、126、および128のうちのいずれも存在しない場合、いずれかの位置表示器112は、正確に読み取られない、または保守が必要である。
【0025】
保守が必要であるという表示は、軸コンテナ122または遮蔽体130を、正常に動作している識別デバイスを有する軸コンテナ122または遮蔽体130と交換する必要があることを示唆してもよい。代替として、識別デバイス118、120、126、および128のいずれかが、個々に置換、修理、調節、ないしは別の方法で補修されてもよい。識別デバイス118、120、126、および128が有限寿命を有するため、複数の識別デバイスの使用は、人(例えば、補修技術者)が、遠隔読み取りデバイスを使用して弁の位置を遠隔で判定することができる可能性を大幅に高める。例えば、弁軸114上の1つの識別デバイスが必要に応じて動作を行えない場合、弁位置の表示を提供し続けるために、弁軸114上の別の識別デバイスを読み取ることができる。加えて、第2の弁軸識別デバイスの不在(すなわち、読み取り器に情報を伝達する第2の弁軸識別デバイスの故障)は、軸コンテナ122およびその識別デバイスに保守が必要であることを示してもよい。
【0026】
遮蔽体130上の複数の識別デバイスの使用は、基材130の同一の種類の冗長表示を提供する。したがって、識別デバイス118、120、126、および128の存在/不在の様々な組み合わせは、本明細書に記載される実施例において、識別デバイスのいずれかの故障の適切な通知を提供する、冗長性を提供する。この冗長性は、識別デバイス118、120、126、および128の大部分またはすべてに同時に保守が必要であるために、弁110の位置が判定できないという状況が起こる可能性を大幅に低減する。
【0027】
図3は、弁位置を遠隔で判定するため、および識別情報を収集するために使用されてもよく、本明細書に記載される任意の識別デバイスまたは読み取りデバイスを組み込んでもよい、例示的な位置表示システム310の例示的な実現である。例示的な位置表示システム310は、上述の識別デバイスのうちの1つ以上として実現されてもよい、1つ以上の位置表示器312を含む。例示的な表示器312は、信号生成器314と、送受信器または中継器316とを含む。この実施例では、信号生成器314は、表示器312に一意的に対応する識別コードを含有する信号を提供してもよい。上述され、かつ以下により詳細に記載されるように、手持ち式読み取りデバイス(例えば、読み取りデバイス318)は、弁に連結された1つ以上の無線識別デバイスから信号を受信するため、信号(単数または複数)から一意の識別コード(単数または複数)を抽出するため、および受信された一意の識別コードの組み合わせ(例えば、コードの存在または不在)を分析して、弁の位置を判定するために使用されてもよい。この実施例では、中継器316は、信号生成器314によって生成された信号を送信するアンテナを含んでもよい。いくつかの実施例では、表示器312は、それ自体の電源(例えば、バッテリ)を含んでもよく、もしくは弁110が連結されるデバイスから電力を供給されてもよく、および/または読み取りデバイス(例えば、読み取り器318)によって送られる信号を介して電力を受信してもよい。したがって、表示器312がRFID技術を使用するそれらの実施例では、表示器312は、パッシブ、セミパッシブ、またはアクティブRFIDタグであってもよい。
【0028】
表示器312が近接場通信および/またはパッシブRFID技術を実現するそれらの実施例では、電力信号は、上述されるように、読み取りデバイスから受信される。いくつかの実施例では、遮蔽体(例えば、図1の遮蔽体130)は、表示器312が起動されず、読み取りデバイスに情報を伝達しないように、読み取りデバイスからの起動信号、すなわち電力信号の受信を遮断または妨害する。
【0029】
また、例示的な位置表示システム310は、通信チャネルまたはリンク320を介して表示器312に通信するように連結される、読み取り器318も含む。この実施例では、通信チャネル320は、無線通信チャネルである。他の実施例では、通信チャネル320は、読み取り器318およびプラグから表示器312に、もしくはその逆に延在するワイヤまたはケーブルであってもよく、1つ以上のアナログおよび/またはデジタル信号(単数または複数)を伝送する。加えて、通信チャネル320は、読み取り器318を複数の表示器312に連結する、マルチドロップ接続であってもよく、または通信チャネル320は、ポイントツーポイント接続等であってもよい。
【0030】
図3の実施例では、読み取り器318は、表示器(単数または複数)312から、例えば、識別情報、弁位置情報、および/または保守情報等のデータを収集する、受信器322を含む。受信器322は、表示器312に信号および/または電力を送り、表示器312から無線で送信される信号を収集する、アンテナ(例えば、図12を参照)を含んでもよい。この実施例では、受信器322は、最大で約、例えば、数メートルの距離の表示器312からデータを収集することができる。
【0031】
位置表示システム310の様々な動作を制御するために、位置表示システム310には、プロセッサ324が備わっている。例示的な実現では、プロセッサ324は、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを使用して実現することができる。プロセッサ324は、位置表示システム310の他の部分に、これらの部分の動作を制御する命令またはコマンドを通信する。
【0032】
例えば、識別情報、弁位置情報、および/または保守情報等のデータを記憶するために、例示的な読み取り器318は、メモリ326を含む。メモリ326は、例えば、静的ランダムアクセスメモリ(「SRAM」)、動的ランダムアクセスメモリ(「DRAM」)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(「ROM」)等の任意の所望の種類の揮発性および/または非揮発性メモリを含む、内部データベースを含んでもよい。メモリ326は、ハードディスクドライブ、光学式ドライブ、テープ記憶デバイス等を含む、任意の所望の種類の大容量記憶デバイスを含んでもよい。加えて、いくつかの実施例では、メモリ326は、例えば、CD−ROM、USBメモリスティック、磁気ディスク等のプラグ着脱可能な外部記憶デバイスであるか、またはそれを含んでもよい。メモリ326内に記憶される情報は、後で使用するために、操作者によって取り出されてもよく、および/または即座に使用するために、読み取り器318を介して表示されてもよい。加えて、メモリ326は、例えば、読み取りおよび/または試験が必要な任意の弁の位置を特定するために使用することができる、プロセス制御システム内の複数の弁の位置のマップを含む、1つ以上の弁に関する情報を記憶することができる。
【0033】
表示器312から受信される、および/またはメモリ326内に記憶される情報を表示するために、例示的な位置表示システム310は、ディスプレイ328を含む。ディスプレイ328は、任意の種類の可視提示(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、ブラウン管(CRT)ディスプレイ等)、音声提示、または振動等を含む他の提示を提供してもよい。ディスプレイ328は、操作者に適切な行為を行うのに必要な知識を提供するように、操作者に情報を提示する(例えば、閉鎖弁を開放する、開放弁を閉鎖する、保守が必要な弁を補修する等)。
【0034】
いくつかの実施例では、読み取り器318は、例えば、グローバルポジショニングシステム(GPS)と互換性のあるユニット等のナビゲーションユニット330を含んでもよい。ナビゲーションユニット330は、試験および/または読み取りのために、操作者をプロセス制御システム内の1つ以上の弁に導くように、操作者にリアルタイム位置情報および方向を提供することができる。上述されるように、プロセス制御システムおよびその中に含有される弁の詳細は、メモリ326内に記憶されてもよい。さらに、ナビゲーションユニット330は、まだ試験されていない、および/または読み取られていない弁の接近を判定してもよい。そのような構成では、操作者が、読み取られる弁に近接しているが、操作者が弁からさらに離れるように移動し始める場合、ナビゲーションユニット330は、広がりつつある距離を検出する。次いで、読み取り器318は、見逃されそうな弁の近くであることを操作者に警告することができる。これらの通知は、プロセス制御システム内のすべての弁を調べる効率を向上することができる。
【0035】
まだ試験されておらず、および/または読み取られておらず、かつナビゲーションユニット330によると、操作者が見逃し得る、弁および/または表示器(単数または複数)312を操作者に警告するために、例示的な位置表示システム310は、警告ユニット332を含む。警告ユニット332は、例えば、スピーカを介した音声アラーム、ディスプレイまたは他の光源を介した閃光(単数または複数)、振動等を含む、任意の好適な通知を出力する。
【0036】
システム310を実現する例示的な方法が図3に図示されてきたが、図3に図示される要素、プロセス、および/またはデバイスのうちの1つ以上は、組み合わせられる、分割される、再配設される、省略される、削除される、および/または任意の他の方法で実現されてもよい。さらに、例示的な表示器312、例示的な信号生成器314、例示的な中継器316、例示的な通信チャネル320、例示的な読み取り器318、例示的な受信器322、例示的なプロセッサ324、例示的なメモリ326、例示的なディスプレイ328、例示的なナビゲーションユニット330、例示的な警告ユニット332、および/またはより広くは、図3の例示的なシステム310は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ならびに/またはハードウェア、ソフトウェア、および/もしくはファームウェアの任意の組み合わせによって実現されてもよい。したがって、例えば、例示的な表示器312、例示的な信号生成器314、例示的な中継器316、例示的な通信チャネル320、例示的な読み取り器318、例示的な受信器322、例示的なプロセッサ324、例示的なメモリ326、例示的なディスプレイ328、例示的なナビゲーションユニット330、例示的な警告ユニット332、および/またはより広くは、例示的なシステム310のいずれも、1つ以上の回路(単数または複数)、プログラム可能プロセッサ(単数または複数)、特定用途向け集積回路(単数または複数)(ASIC)、プログラム可能論理デバイス(単数または複数)(PLD)、および/またはフィールドプログラム可能論理デバイス(単数または複数)(FPLD)等によって実現することができる。さらに、図3の例示的なシステム310は、図3に図示されるものに加えて、またはその代わりに、1つ以上の要素、プロセス、および/もしくはデバイスを含んでもよく、ならびに/または図示される要素、プロセス、およびデバイスのうちの2つ以上もしくはすべてを含んでもよい。
【0037】
図3のシステム310を実現するために使用されてもよい、例示的なプロセスを表すフローチャートが、図4および図5に示されている。この実施例では、例示的なプロセスは、図3に示されるプロセッサ324等のプロセッサによって実行するためのプログラムを備える。プログラムは、CD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、またはプロセッサ324に関連付けられたメモリ(例えば、メモリ326)等の有形媒体上に記憶されたソフトウェア内に具現化されてもよく、しかし、プログラム全体および/またはその部分は、代替として、プロセッサ324以外のデバイスによって実行されてもよい、および/または、周知の方法で、ファームウェアもしくは専用ハードウェア内に具現化されてもよい。例えば、いずれかまたはすべての例示的な表示器312、例示的な信号生成器314、例示的な中継器316、例示的な通信チャネル320、例示的な読み取り器318、例示的な受信器322、例示的なプロセッサ324、例示的なメモリ326、例示的なディスプレイ328、例示的なナビゲーションユニット330、例示的な警告ユニット332、および/または、より広くは、例示的なシステム310等は、ソフトウェア、ハードウェア、および/またはファームウェアによって実現することができる。さらに、例示的なプログラムは、図4および図5に図示されるフローチャートを参照して記載されるが、例示的なシステム310を実現する多くの他の方法が、代替として使用されてもよい。例えば、ブロックの実行の順序は変更されてもよい、および/または記載されるブロックのうちのいくつかは、変更、削除、もしくは組み合わせられてもよい。
【0038】
図4および図5を詳細に熟考すると、図4および図5の例示的な方法は、図1および図2の例示的な位置表示器112ならびに識別デバイス118、120、126、および128、図3の表示器312、図3の例示的な読み取り器、ならびに図3の場合、例示的な位置表示システム310に関連して記載される。しかしながら、図4および図5の例示的な方法は、より広くは、任意の他の弁位置表示器(単数または複数)を実現するために適用されてもよい。図4および図5のフローチャートは、例示的な位置表示システム310が、どのように情報を取得し、弁位置およびシステム診断に関する情報を処理するかを記載するために使用される。
【0039】
図4は、例示的な遠隔弁位置読み取りプロセス410を図示する。例示的なプロセス410では、操作者または他の人が、例えば、図1および図2の識別デバイス118、120、126、ならびに128、および/または図3の表示器(単数または複数)312であってもよい、タグを読み取る(ブロック412)。タグは、例えば、図3の読み取り器318等の手持ち式読み取りデバイスを用いて読み取られてもよい。次いで、例示的なプロセス410は、いずれかのタグが存在するかどうかを判定する(ブロック414)。例えば、図3の読み取り器318のプロセッサ324は、受信器322によって、表示器(単数または複数)312のいずれかからの信号(例えば、一意の識別コードを含む)が受信されたかどうかを判定してもよい。タグが存在するはずだが、タグが存在しない場合、例示的なシステム310は、システム保守が必要であることを示す(ブロック416)。タグが存在しない場合、すべてのタグを補修する必要があり得る。代替として、タグが存在しない場合、操作者が、読み取り器318を、監視または検査されている弁内の弁位置表示器に向かう正確な方向に配向していない場合がある。読み取り器318が正確に配向されていない場合、ナビゲーションユニット330および警告ユニット332は、操作者に警告するように共働してもよく、例示的なプロセス410は、ブロック416のシステム保守表示の代わりに、「不適切な配向」表示を提供してもよい。
【0040】
1つ以上のタグが存在する場合、例示的なプロセス410は、すべての冗長タグ(例えば、図1および図2の識別デバイス120ならびに128)が存在するかどうかを判定する(ブロック418)。すべての冗長タグが存在するかどうかを判定するために、読み取り器318の例示的なプロセッサ324は、受信器322によって、冗長表示器(単数または複数)312(例えば、識別デバイス120および128)からの信号が受信されたかどうかを判定する。すべての冗長タグが存在する場合、保守は必要なく、例示的なプロセス410は、弁の位置を判定する(ブロック420)。例えば、図1および図2の識別デバイス118ならびに126、ならびにそれらの冗長識別デバイス120および128が存在すると判定される場合、例示的なプロセス410は、弁位置が開放であると判定する。第2の組の識別デバイス124内の識別デバイス126、およびその冗長識別デバイス128のみが存在すると判定される場合、例示的なプロセス410は、弁位置が閉鎖であると判定する。この位置では、第1の組の識別デバイス116の識別デバイス118、およびその冗長識別デバイス120は、遮蔽体130の背後に遮蔽され、したがって、読み取り不可能であり、それらの存在を示す情報(例えば、一意の識別コード)を伝達することができない。
【0041】
すべての冗長タグが存在しない場合(ブロック418)、例示的なプロセス410は、存在しない冗長タグに保守が要求されることを示し(ブロック422)、弁位置を判定する(ブロック420)。存在および/または不在タグならびに冗長タグの様々な組み合わせが、図5に関して、以下により詳細に記載される。
【0042】
ここで、図5を熟考すると、例示的な弁位置およびシステム診断プロセス510は、図3の例示的な表示器312、および/または、より具体的に、図1および図2の例示的な識別デバイス118、120、126、ならびに128のうちの1つ以上であってもよい、複数のタグ、表示器、または識別デバイスから読み取り値を取得する(ブロック512)ために、読み取り器(例えば、図3の例示的な読み取り器318)を使用することを含む。
【0043】
例示的なプロセス510は、第1の識別デバイス(例えば、第1の識別デバイス118)から読み取り値が受信されるかどうかを判定する(ブロック514)。読み取り値は、上述されるように、一意の識別コード、あるいは人および/もしくは機械によって検出することができ、かつ弁上の特定の位置の特定の弁上の特定のタグの存在を識別するために使用することができる、任意の他の種類の信号、エネルギー、または事象であってもよい。この実施例では、第1の識別デバイスからの読み取り値は、「A」という記号で示される。同様に、第2、第3、および第4の識別デバイスからの読み取り値は、それぞれ、「B」、「C」、および「D」で表される。第1の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第2の識別デバイス(例えば、第2の識別デバイス120)から読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック516)。第2の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第3の識別デバイス(例えば、第3の識別デバイス126)から読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック518)。第3の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイス(例えば、第4の識別デバイス128)から読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック520)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「ABCD」と出力し(ブロック522)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「ABC」と出力する(ブロック524)。
【0044】
ブロック518に戻り、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック526)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「ABD」と出力し(ブロック528)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「AB」と出力する(ブロック530)。
【0045】
ブロック516に戻り、第2の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック532)。第3の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック534)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「ACD」と出力し(ブロック536)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「AC」と出力する(ブロック538)。
【0046】
ブロック532に戻り、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック540)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「AD」と出力し(ブロック542)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「A」と出力する(ブロック544)。
【0047】
ブロック514に戻り、第1の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第2の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック546)。第2の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック548)。第3の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック550)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「BCD」と出力し(ブロック552)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「BC」と出力する(ブロック554)。
【0048】
ブロック548に戻り、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック556)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「BD」と出力し(ブロック558)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「B」と出力する(ブロック560)。
【0049】
ブロック546に戻り、第2の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック562)。第3の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック564)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「CD」と出力し(ブロック566)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、「C」と出力する(ブロック568)。
【0050】
ブロック562に戻り、第3の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されたかどうかを判定する(ブロック570)。第4の識別デバイスから読み取り値が取得された場合、例示的なプロセス510は、「D」と出力し(ブロック572)、第4の識別デバイスから読み取り値が取得されていない場合、例示的なプロセス510は、例えば、ヌルまたは空集合記号「 」等のエラーメッセージを出力する(ブロック574)。次いで、例示的なプロセス510は、同一の、または異なる弁に対して再開されてもよい。
【0051】
上述されるように、図4および/または図5に示されるブロックのうちの1つ以上を、組み合わせることができる。さらに、識別デバイスのうちの1つ以上から読み取り値が取得されるかどうかの判定は、同時に、または実質的に同時に実施されてもよい。加えて、図5に関して記載される実施例は、4つの識別デバイスを使用するが、例えば、1つ、2つ、3つ、5つ、6つ等を含む、任意の他の数の識別デバイスもまた、実現されてもよい。
【0052】
加えて、図5に示される出力は、「A」、「B」、「C」、および「D」の様々な組み合わせである。しかしながら、他の実施例では、出力は、任意の他の種類の記号、またはコード、値等であってもよい。さらに、出力は、操作者に弁の状態(すなわち、開放、閉鎖、開放率、および/または1つ以上の識別デバイスもしくは関連コンテナの保守の必要性)を即座に伝達する、語またはテキストであってもよい。
【0053】
図6は、図5に示される例示的な出力の対応する弁位置および診断読み取り値を示す、表を図示する。図6に示されるように、出力が「ABCD」である場合(図5のブロック522)、読み取りデバイス318は、弁の位置に関する「開放」および/または「OK」、ならびに保守の必要性、もしくはこの場合、保守の必要性がないことを表示してもよい。「ACD」(ブロック536)または「BCD」(ブロック552)の出力は、弁は開放しており、軸コンテナ122および/または第1の識別デバイス116もしくは第2の識別デバイス118のうちの1つを交換、修理、調節、ないしは別の方法で補修する必要があるため、軸コンテナ(例えば、図1の軸コンテナ122)に保守が必要であることを示す。さらに、出力が「ABD」(ブロック528)、「ABC」(ブロック524)、または「AB」(ブロック530)である際、弁は開放しており、遮蔽体130および/または第3の識別デバイス126もしくは第2の識別デバイス128のうちの1つを交換、修理、調節、ないしは別の方法で補修する必要があるため、基材コンテナまたは遮蔽体(例えば、図1の遮蔽体130)に保守が必要である。出力が「AD」(ブロック542)、「AC」(ブロック538)、「A」(ブロック544)、「BD」(ブロック558)、「BC」(ブロック554)、または「B」(ブロック560)である際、弁は開放しており、軸コンテナ122および遮蔽体130の両方に保守が必要である。出力が「CD」(ブロック566)と示す場合、弁は閉鎖しており、保守は不要である。「C」(ブロック568)または「D」(ブロック572)の読み取り値は、弁は閉鎖しており、遮蔽体130に保守が必要であることを示す。例えば、ヌルまたは空集合記号「 」(ブロック574)等のエラーメッセージの出力は、保守が必要であるか、または読み取りデバイス318が任意の識別デバイスに適切に向けられていないことを意味する。
【0054】
図7は、弁110に連結された、別の例示的な位置表示器705を描写する。例示的な位置表示器705では、第1の組の識別デバイス116は、第5から第10の識別デバイス710、712、714、716、718、および720を含む。第1の組の識別デバイス116は、複数の縦方向に配置された識別デバイスであり、この実施例では、対で示される。しかしながら、他の実施例では、任意の数または構成の識別デバイスは、1つ、3つ等の列を含んでもよい。図7は、軸コンテナ122に連結された、識別デバイス118、120、710、712、714、716、718、および720のそれぞれの存在が検出可能である、開放位置にある弁110を示す。
【0055】
図8では、弁110は、開放位置と閉鎖位置の中間である位置にある。この部分開放位置は、識別デバイスの存在または不在を読み取ることによって識別される。第1の組内の複数の識別デバイスの一部分のみが読み取り可能であるため、操作者は、弁110が完全に閉鎖していないことを知らされる。完全閉鎖位置では、軸コンテナ122に連結された識別デバイス118、120、710、712、714、716、718、および720のいずれも読み取り可能ではない(図2に示される実施例と同様に)。
【0056】
代替として、図7および図8の例示的な位置表示器705は、弁軸114に連結された、単一の列の無線識別デバイス(単数または複数)のみを含んでもよい。しかしながら、この実施例では、1列が記載されるが、無線識別デバイス(単数または複数)の任意の配向またはパターンが使用されてもよい。この実施例では、1つ、2つ、3つ、または任意の数の無線識別デバイス(単数または複数)118、710、714、および718が存在してもよく、それぞれが、それに関連付けられる値(例えば、ストロークまたは開放率)を有する。例えば、識別デバイス118、710、714、および718は、百分率としての弁の位置の文字表示である、それぞれにそれに関連付けられる値、0、25、50、ならびに100を有してもよい(すなわち、0、25、50、および100は、それぞれ、完全閉鎖、4分の1開放、半開放、および完全開放を意味する)。同様に、例えば、33、67等を含む、任意の他の値が使用されてもよい。さらに、さらに他の実施例では、値は、弁の位置を間接的に示す変数であってもよい。例えば、値は、識別デバイスの存在を表す「X」であってもよく、ある数の「X」は、ある弁位置に相関し、一方、異なる数の「X」は、異なる弁位置に相関する。弁の位置は、さらに、または代替として、操作者に、弁の動作状態および/または補修の必要性もしくは不要性を示してもよい。
【0057】
遠隔無線電子読み取り器(例えば、図3の読み取り器318)は、狭い励起場を送信して、識別デバイスのうちの1つ以上を起動するために、例えば、近接場通信プロトコルおよび/または狭集束アンテナを使用してもよい。読み取り器で、例えば、符号化信号等の信号が識別デバイス(単数または複数)から受信される。値(単数または複数)は、弁の位置を示す。いくつかの実施例では、人は、弁の位置を示す、無線識別デバイスからの単一の読み取り値を取得するために、読み取り器(すなわち、狭い励起場)を、弁(例えば、長いストローク弁)上の位置(例えば、無線識別デバイス)に向けてもよい。他の実施例では、人は、複数の識別デバイスから読み取り値を取得してもよく、操作者は、例えば、受信された値の最大値を使用することによって、弁の位置を判定することができる。加えて、読み取り器は、操作者が読み取り器を特定の無線識別デバイスに向けるのを支援するように、方向位置付けガイド(例えば、光、レーザー等)を含んでもよい。図9および図10は、弁910が、弁シャフト912の縦軸を中心に、図9および図10に示される矢印の方向にシャフト912を回転することによって開放および閉鎖する、回転弁である(例えば、図1、図2、図7、および図8に関して上述される摺動軸弁110とは反対に)、別の実施例を示す。この実施例では、弁位置表示器914は、両方が弁シャフト912に連結される、第1のタグもしくは識別デバイス918と、第2のタグもしくは識別デバイス920とを含む、第1の組のタグまたは識別デバイス916を含む。この実施例では、第1の組の識別デバイス916は、弁シャフト912に直接連結される。他の実施例では、第1の組の識別デバイス916は、上述される軸コンテナ122と類似してもよい、シャフトコンテナ(図示せず)を介して、弁シャフト912に直接連結されてもよい。また、例示的な位置表示器914は、第3の識別デバイス924と、第4の識別デバイス926とを含む、第2の組の識別デバイス922も含む。第2の組の識別デバイス922は、基材コンテナまたは遮蔽体928に連結される。この実施例では、識別デバイス918、920、924、および926は、上述される識別デバイス118、120、126、および128と類似する。同様に、遮蔽体928は、ここで言及したことを除き、上述される遮蔽体130と類似する。例えば、遮蔽体928は、第1の組の識別デバイス916から情報を読み取る、ないしは別の方法で取得する、または第1の組の識別デバイス916と通信するのを防止するように、その内径930の少なくとも一部分に連結された遮蔽板を含む、または遮蔽デバイスを有する。
【0058】
図9および図10に示される別の位置表示器914では、遮蔽体928は、窓または開口部932を有する。図9に示されるように、第1の組の識別デバイス916は、開口部932と向き合う(すなわち、整合される)。この位置では、識別デバイス918、920、924、および926のそれぞれは、読み取り可能であり、上述されるように、弁910は開放しており、識別デバイス918、920、924、および926ならびに/または遮蔽体928に保守は不要である。
【0059】
弁シャフト912が回転する際、第1の組の識別デバイス916は、弁シャフト912と共に回転し、図10に示されるように、第1の組の識別デバイス916は、窓932との整合からずれるように移動する。この構成では、第1の組の識別デバイス916は、遮蔽体928の遮蔽板930の背後に配置され、したがって、読み取り可能ではない。第2の組の識別デバイス922のみが読み取り可能であり、これは、弁910が閉鎖位置にあることを示す。他の実施例では、第1の組の識別デバイス916の存在が、弁910が閉鎖していることを示すように、識別デバイス918および920が、反転されてもよい。さらに、図9および図10では、窓または開口部932が、遮蔽体928内の開口として示される一方、他の実施例では、開口部910は、遮蔽表面930に連結されていない、遮蔽体928の領域であってもよい。
【0060】
図11は、ハンドホイール1114に動作可能に連結される、弁軸1112を含む、ナイフゲート弁1110の部分断面図および拡大図を示す。弁軸1112は、弁1110を開放または閉鎖するように1112を動作可能である、ナイフゲート1116に連結される。図11には図示されないが、上述される例示的な位置表示器112は、表示器が図1の弁軸114に連結されるのと同じように、表示器を弁軸1112に連結することによって、この実施例に組み込まれてもよい。さらに、また、所望により、前述の実施例の遮蔽体130と類似する遮蔽体が含まれてもよい。
【0061】
また、図11は、この実施例に含まれてもよい、任意の位置表示器(例えば、図1の摺動弁の第1および第2の組の識別デバイス116ならびに124、図9の回転弁の位置表示器914等)から情報を取得するために、操作者によって使用されてもよい、例示的な読み取り器1118も示す。この実施例では、読み取り器1118は、識別デバイスから情報を受信するために、例えば、アンテナ等の埋め込まれた受信器または送受信器を含む。これらの識別デバイスからの情報は、上述されるように、弁1110が開放しているか、または閉鎖しているか、および保守が必要であるかどうかを判定するために使用することができる。読み取り器1118は、マルチプロトコル環境で使用されてもよく、データ収集用途における人の介入、および一連の視野制限を排除するように設計される。読み取り器1118に関するさらなる詳細は、図3のシステム310に関して上述される。
【0062】
図12は、例示的な弁1210の他の構造に関する例示的な弁軸1212を示す、部分断面図を示す。上述されるように、弁軸1212は、弁1210を開放または閉鎖するように弁座1116を嵌合する、プラグ1214に連結される。図12には図示されないが、上述される例示的な位置表示器112もまた、この実施例に組み込まれてもよい。また、図12に示される例示的な弁1210は、追加の識別デバイス1218を含む。追加の識別デバイス1218は、例えば、弁保守履歴、弁出荷情報、取り付け情報、弁型およびモデル、推奨予備部品、連絡先、または保守手順のうちの1つ以上等の識別情報を含有する。
【0063】
また、図12は、追加の識別デバイス1218から情報を取得するために、操作者によって使用されてもよい、埋め込まれた、もしくは統合された、読み取り器または他のRFID能力を含んでもよい、例示的な位置特定器1220も示す。この実施例では、位置特定器1220内の読み取り器は、追加の識別デバイス1218から情報を受信するために、受信器またはアンテナ1222を含んでもよい。他の実施例では、位置特定器1220は、追加の識別デバイス1218から情報を受信する、および/または読み取るために、任意の他の好適な受信デバイスを含んでもよい。典型的に、識別情報は、操作者によって手動で入力される。追加の識別情報の便宜かつ自動の読み取りは、弁の組み立て、評価、試験、および保守時間を削減する。さらに、他の実施例では、位置特定器1220の読み取り器は、例えば、図1の第1および第2の識別デバイス116ならびに124から情報を読み取ってもよい。これらの識別デバイスからの情報は、上述されるように、弁1210が開放しているか、または閉鎖しているか、および保守が必要であるかどうかを判定するために使用することができる。この実施例では、位置特定器1220の読み取り器は、さらに、または代替として、現場のバスネットワークを通じて、例えば、現場のデバイス、コントローラ、またはネットワークに連結された他のデバイスと通信してもよい。
【0064】
加えて、いくつかの実施例では、構成要素の手動および可視性確認をさらに向上するために、コーディングされた(例えば、カラーコーディングされた)デバイスが、本明細書に記載される構成要素(例えば、軸コンテナ122および/または遮蔽体130)のうちのいずれかに使用されてもよい。加えて、本明細書に記載される実施例は、弁の位置を判定するための位置表示器の使用を詳述するが、本明細書に記載される例示的な位置表示器は、例えば、スイッチおよび/またはブレーカーを含む、離散位置を有する、可動式構成要素を有する他のデバイスに、より広く適用することができる。さらに、本明細書に記載される実施例は、手動で、および/もしくは自動で制御される摺動弁、回転弁、ならびに/または他の弁に、全体的に、もしくは部分的に組み合わせられてもよい。
【0065】
加えて、本明細書に記載される例示的な弁位置表示器は、自動制御弁における位置フィードバック動作のための冗長動作として弁位置を示すために、使用されてもよい。例えば、電位差計または他のセンサを含む弁、または弁の位置を自動で判定する位置表示器は、読み取り器(例えば、図11の読み取り器1118)に、弁の位置に関する情報を含む信号を送ってもよい。加えて、読み取り器は、本明細書に記載される、任意の無線識別器例に従って、弁の位置に関する情報を、独立して収集してもよい。読み取り器によって収集された情報、および自動位置センサによって送信された情報は、操作者による比較のために、読み取り器に表示されてもよい(例えば、同時に)。情報が対応する、または実質的に対応する場合、操作者は、比較的高い信頼度で、弁の位置および/または適切な動作を検証することができる。情報が対応しない場合、弁および/もしくは位置表示器(単数または複数)の保守、交換、または他の補修が必要であり得る。
【0066】
特定の方法、装置、および製品が本明細書に記載されてきたが、本特許の対象範囲は、これらに限定されない。それどころか、本特許は、文言上、または均等物の原理下のいずれかで、特許請求の範囲の範囲内に適正に含まれる、すべての方法、装置、および製品を対象とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁軸またはシャフトと共に移動するように前記弁軸またはシャフトに連結された、無線識別デバイスであって、遠隔無線電子読み取り器に前記弁軸またはシャフトの位置を示す情報を伝達するためのものである、無線識別デバイスと、
前記弁軸またはシャフトが第1の位置にある際、前記無線識別デバイスが前記遠隔無線電子読み取り器に前記情報を伝達するのを防止し、前記弁軸またはシャフトが第2の位置にある際、前記無線識別デバイスが前記遠隔無線電子読み取り器に前記情報を伝達するのを可能にする、遮蔽体と、
を備える、弁位置表示器。
【請求項2】
無線識別器は、無線周波数送信デバイスを備える、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項3】
前記弁軸またはシャフトに連結された複数の無線識別器をさらに備える、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項4】
前記複数の無線識別器のうちの少なくとも1つは、前記複数の無線識別器のうちの別の1つに対する冗長性を有する、請求項3に記載の弁位置表示器。
【請求項5】
前記複数の無線識別器のうちの少なくとも1つは、軸またはシャフトに連結されておらず、前記弁軸またはシャフトの位置に関わらず、前記遠隔無線読み取り器にさらなる情報を伝達するためのものである、請求項3に記載の弁位置表示器。
【請求項6】
前記複数の無線識別器のうちの少なくともいくつかは、前記遠隔無線電子読み取り器に、完全開放位置と完全閉鎖位置との間の前記弁軸またはシャフトの位置を示す情報を伝達するように、前記弁軸またはシャフト上に配設される、請求項3に記載の弁位置表示器。
【請求項7】
前記無線識別器のそれぞれは、前記遠隔無線読み取り器に、それぞれの一意の識別コードを伝達するためのものである、請求項3に記載の弁位置表示器。
【請求項8】
前記遮蔽体は、前記無線識別器から前記遠隔無線読み取り器への電磁信号の送信を実質的に遮断する材料を備える、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項9】
前記遮蔽体は、前記無線識別器が開口部の反対にある際、前記無線識別器が前記遮蔽体を通して前記遠隔無線読み取り器に情報を伝達できるように、開口部を備える、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項10】
前記遮蔽体は、前記弁軸またはシャフトを受容する穴を有する、金属円筒体である、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項11】
前記無線識別器は、前記弁軸またはシャフトに取り付けられたリング状部材に連結される、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項12】
前記弁軸またはシャフトの位置を示す前記情報は、前記無線識別器に関連付けられる一意の識別コードを備える、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項13】
前記遮蔽体は、起動信号の受信を妨害することによって、前記無線識別デバイスが前記遠隔無線電子読み取り器に前記情報を伝達するのを防止する、請求項1に記載の弁位置表示器。
【請求項14】
弁の位置を判定する方法であって、
無線電子読み取り器によって、弁軸またはシャフトに連結された1つ以上の無線識別デバイスから、前記弁軸またはシャフトの位置を示す情報を取得することと、
前記弁軸またはシャフトの前記位置を判定するように前記情報を処理することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記情報を取得することは、前記1つ以上の無線識別器に対応する1つ以上の一意の識別子を取得することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記情報を処理することは、前記1つ以上の無線識別器からの情報の存在または不在を判定することと、前記1つ以上の無線識別器からの前記情報の前記存在または不在に基づき、前記弁軸またはシャフトの位置を判定することとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上の無線識別器からの情報の前記存在または不在に基づき、保守状態を判定するように前記情報を処理することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記状態を判定することは、前記弁軸もしくはシャフトに連結されていない冗長無線識別器または無線識別器が、正常に動作しているかどうかを判定することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
識別コードを無線で提供するための手段と、
前記弁の位置に基づき、前記識別コードの存在を遮蔽するための手段と、
前記識別コードの前記存在または不在に基づき、前記弁の前記位置を判定するための手段と、
を備える、弁位置表示器。
【請求項20】
冗長識別コードを提供するための手段と、
前記識別コードまたは前記冗長識別コードのうちの少なくとも1つの存在または不在に基づき、保守の必要性を判定するための手段と、
をさらに備える、請求項19に記載の弁位置表示器。
【請求項21】
識別コードを無線で提供するための前記手段は、前記弁の位置に基づき、前記識別コードの存在を遮蔽するための前記手段内にネスト化可能である、請求項19に記載の弁位置表示器。
【請求項22】
弁軸またはシャフトに連結された第1の無線識別デバイスであって、それに関連付けられる第1の値を有する、第1の無線識別デバイスと、
前記第1の無線識別デバイスを励起し、前記第1の値を読み取る、遠隔無線電子読み取り器であって、前記第1の値は、前記弁軸またはシャフトの第1の位置を示す、遠隔無線電子読み取り器と、
を備える、弁位置表示システム。
【請求項23】
前記弁軸またはシャフトに連結された第2の無線識別デバイスをさらに備え、前記第2の無線識別デバイスは、前記弁軸またはシャフトの第2の位置を示す、それに関連付けられる第2の値を有する、請求項22に記載の弁位置表示システム。
【請求項24】
前記読み取り器は、前記第1の値または前記第2の値に基づき、前記弁の位置を判定する、請求項23に記載の弁位置表示システム。
【請求項25】
前記弁位置表示器は、手動または自動制御弁における位置フィードバック動作に対する冗長性を有する、請求項22に記載の弁位置表示システム。
【請求項26】
前記読み取り器は、方向位置付けガイドを含む、請求項22に記載の弁位置表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−508354(P2012−508354A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535579(P2011−535579)
【出願日】平成21年9月23日(2009.9.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/058036
【国際公開番号】WO2010/056420
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】