説明

適応可能な視覚機能検査システム

視覚機能検査方法は、それぞれの複数の視覚認識検査のための難易度評価を有する。本方法は、更に、1つの視覚認識検査を表示することと、視覚認識検査に対する被検者からの応答を受信することと、を有する。視覚認識検査に対する応答を受信した後、次の視覚認識検査が、被検者から受信された応答に基いて決定される難易度評価を有するために選択され、次の資格認識検査が表示され、被検者から応答が受信される。次の視覚認識検査は、応答の所定の数が達成されるまで繰り返される。視覚機能スコアは、一組の被検者から受信された応答及び被検者に表示された視覚認識検査のための難易度評価に基いて決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2010年3月1日に出願された米国仮出願番号61/309,209号の優先権を主張するものであり、その内容は参照としてここに取り込まれる。
【0002】
本発明は視力検査の方法に関し、更に詳細には、適応可能な視覚機能検査システムに関する。
【背景技術】
【0003】
視覚機能検査は多くの課題を呈する。視覚機能は、近年、客観的測定(例えば視力検査、コントラスト感度検査)による臨場及び研究現場において評価されているが、これらの測定は実際の状況において必ずしも被検者の視覚機能の正確な表示を提供しない。これらの方法の1つの欠点は、同時に、概して視覚の1又は2の側面のみ検査することにある(目標サイズ、割合、コントラスト)。実世界の視覚機能は、視覚対象(例えばサイズ、割合、コントラスト、運動又は速度、色等)の複数の特性に基いた反応から構成される。仮に複数の視覚検査が行われたとしても、各検査は測定する特定の側面に合わせこまれたものであるため、視覚機能の全体的な感覚は得られない。
【0004】
視覚機能の評価を試みる従来の検査でさえ、日々の生活の代表的な動きの使用は欠点を有する。一例は、運転シミュレーターを使用する視覚機能の検査である。装置の複雑さは、被検者が診療所から離れ得る特定の場所に移動することを必要とすることにより検査を高価なものとすることが多い。更に、検査経験は、単純な視覚よりも複雑な認識機能及び身体機能を要求するタスクを含むことが多い。例えば、いくつかの運転シミュレーターにおいて、被検者は、ハンドル/フロントガラスの後方にまさに座り、刺激に対する応答において制御部を操作するが、これは、視覚的過程及び身体的応答の協調を必要とする。従って、この検査シナリオは、視覚機能の純粋な評価を実現できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既存の検査に基いて、現実の世界の機能とより一致した視覚機能の測定のための必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る様々な実施形態は、被検者の応答を(例えば難易度、視覚機能能力の測定への差別化のような)変更する結果確率情報を有する視覚目標に変換する適応可能な視覚機能検査システムを提供する。本発明に係る特定の実施形態において、視覚機能検査方法は、(a)複数の視覚認識検査及びその視覚認識検査と関連した結果確率情報を保存するメモリーを設けることと、(b)被検者に対して1つの視覚認識検査を表示することと、(c)その被検者から視覚認識検査に対する応答を受信することと、(d)視覚認識検査に対する応答を受信した後に、被検者からの応答に基いて決定される選択された結果確率情報を有する次の視覚認識検査を選択することと、(e)次の視覚認識検査を表示することと、(f)被検者から次の視覚認識検査に対する応答を受信することと、(g)停止基準が達成されるまで(d)から(f)までの工程を繰り返すことと、(h)一組の被検者から受信された応答及び被検者に表示された視覚認識検査のための結果確率情報に基いて、決定された視覚機能スコアを出力することと、を含む。
【0007】
本発明に係る特定の実施形態において、コンピューター可読媒体に取り入れられたソフトウェアは、こうした方法の工程を実行させるプロセッサーによって実行可能であってもよい。他の実施形態において、適応可能な視覚機能検査システムは、複数の視覚認識検査及びそれぞれの視覚認識検査と関連した結果確率情報を保存するメモリーと、被検者に対するそれぞれの視覚認識検査のための画像を表示するために操作可能な表示部と、被検者からのそれぞれの視覚認識検査のための応答を受信するために操作可能な入力装置と、こうした方法の工程を実行するための、メモリーに保存された命令を実行するために操作可能なプロセッサーと、を具備する。
【0008】
本発明及びその利点のより完全な理解は、以下の詳細な説明を、同等の参照番号が同等の特徴を示した添付された図面と共に参照することによって得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る特定の実施形態による適応可能な視覚機能検査システムのブロック図である。
【図2】本発明に係る特定の実施形態による、視覚機能検査の例示的方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の様々な実施形態は、図に示されており、類似の番号は、概して様々な図面の類似の部分及び関連する部分を参照するために使用されている。ここで使用された「具備する」、「具備している」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、又はその他の変化は、限定されない包含を対象とするものと解される。例えば、要素のリストを具備する過程、物品又は装置は、必ずしもこれらの要素のみに限定されず、明確に列挙されていない他の要素又はこうした過程、部品又は装置に本来備わっている他の要素を有してもよい。更に、明確に反対の事に言及しない限り、「又は」は、論理和を意味し、排他的論理和を意味するものではない。
【0011】
加えて、ここで示される任意の実施例又は図は、いかなる場合においても使用される任意の用語に対する制限、任意の用語への限定、又は、任意の用語の定義の表現として解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例又は図は、1つの特定の実施形態について説明されたものであり、一例にすぎないものとしてみなされるべきである。当業者は、これらの実施例又は図で使用される任意の用語が、そこに又は明細書中の他の箇所に付与され又は付与されていない他の実施形態を包含するものと理解することができる。こうした非限定的な実施例及び図を示す言語は、限定されるものではないが、「例えば」、「例として」、「例を挙げると」、「1つの実施形態において」を含む。
【0012】
図1は、本発明に係る特定の実施形態による視覚機能検査システム100のブロック図である。そのシステム100は、表示部104及び入力装置106を具備する被検者インターフェイスを有する。表示部104は、モニターのような被検者のために視覚的に知覚可能な画像を生成するための任意の適した手段とすることができる。入力装置106は、プッシュボタン、キーボード、マウス又は任意の他の適した入力装置のように、被検者からの応答を受信するために適した一又は複数の構成要素を有する。タイマーも入力装置106と関連し得るため、応答を提供するために被検者に要求される時間間隔は測定され得る。様々な実施形態において、システム100は、被検者からの応答の様々な形式を受信するために複数の入力装置を有してもよい。
【0013】
システム100は、プロセッサー108と、プロセッサーによって実行可能な以下で「コード」202と呼ぶ命令を保存する、メモリー200とを更に有する。メモリー200は、限定されるものではないが、電気メモリー、磁気メモリー又は光メモリーを有する揮発性であれ、不揮発性であれ情報記憶の任意の適した形式を有してもよい。プロセッサー108は、ここで説明された実行される任意の機能を含めたシステム100の様々な機能を生じさせるべく、情報演算及び命令実行のために1又は複数のマイクロプロセッサー、マイクロコントローラー、プログラム可能な装置又は他の適した構成要素を有してもよい。特に、プロセッサー108は、検査者インターフェイス110において被検者のための視覚機能スコアの出力を生成し得る。出力は、検査者インターフェイス110のため、モニター上の表示部、紙の印刷、色のついた光、スピーチシンセサイザーによって生成される可聴な報告、又は、当業者に公知の他の出力方法を含む任意の適したフォーマットで生成され得る。プロセッサー108は、使用者にシステム100の操作の制御を可能とさせる情報と共に、検査者インターフェイス110を通して出力形式の選択を更に受信してもよい。
【0014】
メモリー200は一組の視覚認識検査204及びそれぞれの視覚認識検査204のための関連した結果確率情報206に関する情報も保存する。結果確率情報206は、例えば被検者の応答の統計的に制御された分析を使用して制御され得る。本発明に係る様々な実施形態において、視覚認識検査204は、表示部104を用いて被検者に視覚的に知覚可能な画像を提供し、被検者は、入力装置106を用いて適した応答を提供する。この点に関して、「認識」とは、画像の表示に対する任意の適した被検者の応答について言及し得る。例えば、被検者は、とにかく画像を識別し得るか否かを測定するために検査され得る。別の実施例において、被検者は、対象の色、形状又は配置を識別するような多くの選択肢間での識別を質問され得る。視力検査の技術において公知のよく使用される画像は、「E」の文字又はランドルトCの配向を有し、被検者は、入力装置106のような4つのキーパッドを用いて(上下左右に)画像の配向を示す。
【0015】
特に、視覚認識検査204は、視覚認識の確率に影響を与える画像パラメーターを変更するため好適に設計されてもよく、同様に結果確率情報206を検査204に割り当てるために使用される。被検者の視覚能力の広い範囲からの応答を使用することで、それぞれの検査の結果確率情報206が、推定され得る。例えば、より小さな対象は、概してより大きな対象より識別が困難であるため、被検者が対象が見えたときに認識し、所定の時間間隔以内に応答することを要求する検査204は、より小さな対象を用いることによって困難性を生じる。なお、画像の表示のための時間間隔は、タスクの難易度を変更するために変えられてもよい。画像パラメーターは、検査204の際に又は複数の検査204の間に変更され得る。検査204の従来形式の1つの実施例において、画像は、小さなサイズで開始することができ、時間と共に大きくされることができ、被検者の認識の正否は、被検者が画像を認識する時間に基いて評価される。後の実施例において、様々な視力検査204は、異なるサイズで同じ画像を表示することができ、被検者の認識の正否は、特定のサイズの画像が被検者によって認識されたかどうかに基いて評価され得る。
【0016】
視覚認識検査204は、画像認識の難易度に影響する多くの異なる画像パラメーターを好適に変更することもでき、それによって視覚能力のレベルを最適に識別することができる。例えば、画像コントラスト、色及び見かけの運動速度のような画像パラメーターは、画像サイズと共に変更され得る。好適にも、表示部104のために用いられるアルゴリズムは、画像パラメーターが、これらの画像パラメーターを修正するためにシステマティックに変更されることを可能とし、コントラスト変化等のより微細な測定を可能とするための高解像度の表示部104が、使用され得る。画像中の注意を散らすもの(distractors)又はグレアの存在のような付加的視覚効果も、視覚機能におけるそれらの効果のため評価され得る。好適にも、本発明に係る特別な実施形態は、多くの異なる画像パラメーターと、日々の生活で実行される様々な異なる視覚認識タスクのため視覚機能のより全体的な指示を提供する全体の視覚機能スコアを測定するための応答ベクトルと、を変更する検査204に亘って結果確率情報206を使用することができる。前述したように、使用者は、検査者インターフェイス110を使用する特定の視覚認識検査204の選択を含め検査過程をカスタマイズすることもできる。
【0017】
本発明に係る様々な実施形態は、適応可能な検査手順を採用しており、すなわち、被検者に実施される次の視覚認識検査204は、前の視覚認識検査204における被検者の結果に基いて決定される。特に、次の検査204は、被検者の現時点での推定能力に基いて結果確率情報106の適したレベルに選択され得る。従って、例えば比較可能な結果確率情報206を備えつつも様々な視覚認識タスクを使用する検査204が選択され得る。別の実施例において、視覚認識検査204は、被検者が前の視覚認識検査204に対して正解を応答をしなかった場合、被検者の現時点での推定能力により適合させるために結果確率情報206で選択され得る。結果確率情報206のこの適応可能な段階的変化は、検査に、それぞれの被検者の能力のレベルに適した検査を含めることを可能とするため、被検者は困難すぎる又は容易すぎる非常に多くのタスクを与えられることがなく、現時点での推定能力レベルが与えられる。従って、適応可能な検査過程は、被検者の視覚機能が、効果的に且つ日々の活動における被検者の視覚機能のよりよい全体指示を提供され得る方法で検査されることを可能とする。
【0018】
視覚機能スコアは、検査204に対する応答及び所定の数の応答が受信されたときの検査204の結果確率情報206に基いて決定され得る。特定の実施例において、スコアは、項目応答理論(IRT)スコアアルゴリズムを用いた様々な難易度レベルを有する複数のタスクのために決定され得る。その最も簡易な形式において、ラッシュ等式は、以下のように、所定のレベルを有する被検者のために(項目応答関数とも呼ばれる)正解する確率を与える。
【数1】

ここで、Pij(θj)は、難易度bjの項目に対して正確に応答する能力θjの被検者が正解する確率である。
【0019】
その等式は、能力間で同等に識別性を有し得ないタスクのため更に変形され、ここでaは、以下に示すように様々な能力レベルを有する被検者間でタスクが識別する等級のことである。
【数2】

【0020】
答えを正確に推定する確率は、更に推定パラメーターcとして等式に組み込まれ得る。
【数3】

【0021】
能力は、項目パラメーターと、被検者の正確な応答及び不正確な応答と、の両方を考慮する項目応答関数を用いて推定され得る。この情報は、視覚機能をより効果的に推定するための且つ更に性能スコアの信頼性を向上させるための適応可能な検査選択過程において使用され得る。こうした技術は標準的な大学入試で使用される適応検査のような認識検査において公知であるが、視覚機能検査及び視覚認識タスクの性能(難易度、識別)の評価への適用は、従来の検査において公知ではない。それどころか、視覚機能の課題を解決するために相当な努力が認識検査において投入されたため、視覚障害者でさえ識別能力を適切に検査され得る。
【0022】
図2は、本発明に係る特定の実施形態による視覚機能検査の例示的方法を示すフローチャート300である。工程302において、メモリーは、複数の視覚認識検査及びそれぞれの検査のための関連する結果確率情報を有している。工程304において1つの視覚認識検査が被検者に対して表示される。工程306において、応答が被検者から受信される。
【0023】
応答が受信された後、方法は、工程308へと進められ、被検者の応答に基いて決定された結果確率情報を得るため次の視覚認識検査が選択される。選択された視覚認識検査は、次いで工程310において被検者に対して表示され、工程312において被検者から応答が受信される。決定工程314において、停止基準が達成されたか否かの決定がなされる。例えば、停止基準は、所定の応答数への到達、応答における統計的優位性の所定のレベルの達成、又は、収集された情報が適切に被検者の視覚機能を示すときの他の類似の標準を含み得る。停止基準はこうした標準の組合せであってもよいため、停止基準は、それぞれの標準が達成されたとき、全ての標準に基いた総合スコアが達成されたときなどに達成されるものと考えられる。停止基準が達成される場合、次いで工程308、310及び312が十分な応答が受信されるまで繰り返され得る。
【0024】
ひとたび所定数の応答が受信されると、視覚認識検査の応答及び結果確率情報から決定された視覚機能スコアを有する出力が工程314において生成される。特定の実施形態において、四角いのうスコアは、信号数値評価又は「合格/不合格」出力であってもよい。別の実施形態において、視覚機能スコアは、様々な視覚タスクのための分離したスコアも有し得る。概して、適応可能な検査の間に変更する結果確率情報で修正された応答を考慮するスコア出力の任意の適した形式は、本発明に一致する。
【0025】
実施形態がここで詳細に説明されてきたが、当然のことながら、この説明は、例示の方法にすぎず、限定する意味で解釈されるべきではない。例えば、検査方法の特定の実施例が示されてきたが、当然のことながら、検査方法は、任意の様々な検査選択方法及びここで説明された画像パラメーター変化の方法と調和して変形され得る。従って、当然のことながら、実施形態の詳細における多くの変形例及び付加的実施例は、この説明を参照することにより当業者にとって明らかであり、且つ、実施可能である。全てのこうした変形例及び付加的実施形態は、以下の特許請求の範囲内にあり、それらの法的均等物であるものと考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
視覚機能検査方法であって、
(a)複数の視覚認識検査と該視覚認識検査と関連した結果確率情報とを保存するメモリーを設けることと、
(b)被検者に対して1つの前記視覚認識検査を表示することと、
(c)前記被検者から前記視覚認識検査に対する応答を受信することと、
(d)前記視覚認識検査に対する前記応答を受信した後に、前記被検者からの該応答に基いて決定される選択された結果確率情報を有する次の視覚認識検査を選択することと、
(e)前記次の視覚認識検査を表示することと、
(f)前記被検者から前記次の視覚認識検査に対する応答を受信することと、
(g)停止基準が達成されるまで前記(d)から前記(f)までの工程を繰り返すことと、
(h)一組の前記被検者から受信された応答及び前記被検者に表示された前記視覚認識検査のための前記結果確率情報に基いて、決定された視覚機能スコアを出力することと、を含む視覚機能検査方法。
【請求項2】
前記視覚機能スコアが、項目応答理論(IRT)モデルを用いて決定される請求項1に記載の視覚機能検査方法。
【請求項3】
前記視覚認識検査が、サイズ、コントラスト、色、配向、表示時間及び見かけの運動速度といった画像パラメーターから構成されるグループから選択された、少なくとも1つの該画像パラメーターを変更するために選択される請求項1に記載の視覚機能検査方法。
【請求項4】
それぞれの検査のための前記結果確率情報が、選択された前記画像パラメーターの変化に基く請求項3に記載の視覚機能検査方法。
【請求項5】
前記視覚認識検査が、少なくとも2つの様々な画像パラメーターを変更するために選択される請求項3に記載の視覚機能検査方法。
【請求項6】
前記視覚認識検査が、注意を散らすもの又はグレアを備える画像を表示することを含む請求項1に記載の視覚機能検査方法。
【請求項7】
前記次の視覚認識検査のための前記結果確率情報が、被検者の能力の現時点での推定に基いて決定される請求項1に記載の視覚機能検査方法。
【請求項8】
前記視覚機能スコアが、正確に推定する確率に基いて更に決定される請求項1に記載の視覚機能検査方法。
【請求項9】
適応可能な視覚機能検査システムであって、
複数の視覚認識検査とそれぞれの視覚認識検査と関連した結果確率とを保存するメモリーと、
被検者に対するそれぞれの前記視覚認識検査のための画像を表示するように操作可能な表示部と、
前記被検者からのそれぞれの前記視覚認識検査のための応答を受信するように操作可能な入力装置と、
前記メモリーに保存された命令を実行するように操作可能なプロセッサーであって、
(a)被検者に対して1つの前記視覚認識検査を表示すること、
(b)前記被検者から前記視覚認識検査に対する応答を受信すること、
(c)前記視覚認識検査に対する前記応答を受信した後に、前記被検者からの該応答に基いて決定される選択された結果確率情報を有する次の視覚認識検査を選択すること、
(d)前記次の視覚認識検査を表示すること、
(e)前記被検者から前記次の視覚認識検査に対する応答を受信すること、
(f)停止基準が達成されるまで前記(c)から前記(e)までの工程を繰り返すこと、及び、
(g)一組の前記被検者から受信された応答及び前記被検者に表示された前記視覚認識検査のための前記結果確率情報に基いて、決定された視覚機能スコアを出力すること、
といった工程を実行するためのプロセッサーと、を具備する視覚機能検査システム。
【請求項10】
1つの視覚機能検査が表示されたときから、表示された該視覚機能検査に対する前記被検者の応答が受信されるまでの間の時間を測定するように操作可能なタイマーを、更に具備する請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項11】
前記入力装置が、複数の入力構成要素を具備し、それぞれの入力構成要素が、前記被検者からの応答の様々な形式を受信可能である請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項12】
前記視覚機能スコアが、項目応答理論(IRT)モデルを用いて決定される請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項13】
前記視覚認識検査が、サイズ、コントラスト、色、配向、表示時間及び見かけの運動速度といった画像パラメーターから構成されるグループから選択された、少なくとも1つの該画像パラメーターを変更するために選択される請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項14】
それぞれの検査のための前記結果確率情報が、選択された前記画像パラメーターの変化に基く請求項13に記載の視覚機能検査システム。
【請求項15】
前記視覚認識検査が、少なくとも2つの異なる画像パラメーターを変更するために選択される請求項13に記載の視覚機能検査システム。
【請求項16】
前記視覚認識検査が、注意を散らすもの又はグレアを備える表示画像を具備する請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項17】
前記次の視覚認識検査のための前記結果確率情報が、被検者の能力の現時点での推定に基いて決定される請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項18】
前記視覚機能スコアが、正確に推定する確率に基いて更に決定される請求項9に記載の視覚機能検査システム。
【請求項19】
コンピューター可読媒体に取り入れられたソフトウェアであって、プロセッサーによって実行されるときに、
(a)複数の視覚認識検査と該視覚認識検査と関連した結果確率情報とを保存するメモリーを設けること、
(b)被検者に対して1つの前記視覚認識検査を表示すること、
(c)前記被検者から前記視覚認識検査に対する応答を受信すること、
(d)前記視覚認識検査に対する前記応答を受信した後に、前記被検者からの該応答に基いて決定される選択された結果確率情報を有する次の視覚認識検査を選択すること、
(e)前記次の視覚認識検査を表示すること、
(f)前記被検者から前記次の視覚認識検査に対する応答を受信すること、
(g)停止基準が達成されるまで前記(d)から前記(f)までの工程を繰り返すこと、及び、
(h)一組の前記被検者から受信された応答及び前記被検者に表示された前記視覚認識検査のための前記結果確率情報に基いて、決定された視覚機能スコアを出力すること、といった工程を、実行させるように操作可能なソフトウェア。
【請求項20】
前記視覚機能スコアが、項目応答理論(IRT)モデルを用いて決定される請求項19に記載のソフトウェア。
【請求項21】
前記視覚認識検査が、サイズ、コントラスト、色、配向、表示時間及び見かけの運動速度といった画像パラメーターから構成されるグループから選択された、少なくとも1つの該画像パラメーターを変更するために選択される請求項19に記載のソフトウェア。
【請求項22】
それぞれの検査のための前記結果確率情報が、選択された前記画像パラメーターの変化に基く請求項21に記載のソフトウェア。
【請求項23】
前記視覚認識検査が少なくとも2つの異なる画像パラメーターを変更するために選択される請求項21に記載のソフトウェア。
【請求項24】
前記視覚認識検査が、注意を散らすもの又はグレアを備える表示画像を具備する請求項19に記載のソフトウェア。
【請求項25】
前記次の視覚認識検査のための前記結果確率情報が、被検者の能力の現時点での推定に基いて決定される請求項19に記載のソフトウェア。
【請求項26】
前記視覚機能スコアが、正確に推定する確率に基づいて更に決定される請求項19に記載のソフトウェア。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−521053(P2013−521053A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556138(P2012−556138)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2011/026484
【国際公開番号】WO2011/109297
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(508185074)アルコン リサーチ, リミテッド (160)
【出願人】(512226077)アイチェック システムズ,リミティド ライアビリティ カンパニー (1)