説明

遮断性チューブ容器

本発明は遮断性チューブ容器に係り、ポリオレフィン樹脂、遮断性樹脂ナノ複合体及び相溶化剤が乾燥混合された組成物を成形して製造された単層または三層の遮断性チューブ容器は、従来の五層チューブ容器に比べて工程が簡単であり、かつ遮断性にすぐれ、かつ内容物の変質を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオレフィン樹脂、層状粘土化合物と遮断性樹脂とのナノ複合体、及び相溶化剤を乾燥混合して形成された組成物から製造した遮断性チューブ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
歯磨き粉、化粧品、食品、各種工業用品などを充填する容器の一つとして、チューブ容器が多用されている。かかるチューブ容器に充填される内容物は、容器の保香性、酸素遮断性、防湿性などを要求するものであることがほとんどである。
【0003】
従来は、アルミニウム箔に紙や熱可塑性樹脂を積層したラミネートシートから成形したラミネートチューブ容器、または遮断性を有する樹脂、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体ゲル化物を層として含む多層中空成形により得られる多層チューブ容器が使われていた。
【0004】
また、エチレン/ビニルアルコール共重合体(EVOH)などの遮断性を有する樹脂層を含む多層チューブ容器が使われており、最も代表的なものとしては、LDPE/接着剤/EVOH/接着剤/LDPEの五層構造を有した樹脂からなる容器を挙げることができる。
【0005】
しかし、前記のような五層構造のチューブ容器を製造するためには、5台の押出機を使用して共押出しなければならないので、各層の厚さを均一に押出しなければならないという工程上の困難さがある。また、五層構造のチューブ生産設備を整えるために、多額の投資が必要である。
【0006】
一方、高分子マトリックスにナノサイズの層状粘土化合物を混合し、完全剥離(fully exfoliated)、部分剥離(partially exfoliated)、層間挿入(intercalated)、部分挿入(partially intercalated)の形態のナノ複合体を形成すれば、そのモルフォロジーにより遮断性が向上するので、これを利用した遮断性物品が注目されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明が解決しようとする技術的課題は、酸素遮断性、耐湿性、保香性など遮断性にすぐれた遮断性樹脂/ナノ複合体を使用することによリ、遮断性に優れるだけではなく、製造工程もまた簡便である遮断性チューブ容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を達成するために、本発明の第1具現例では、(a)ポリオレフィン樹脂40ないし98重量部と、(b)エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アイオノマー及びポリビニルアルコールからなる群から選択された一種以上の遮断性樹脂と層状粘土化合物との遮断性ナノ複合体0.5ないし60重量部と、(c)相溶化剤1ないし30重量部とが乾燥混合された組成物を成形して製造された遮断性チューブ容器を提供する。
【0009】
本発明の一実施態様によれば、前記ポリオレフィン樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)及びエチレン−プロピレン共重合体、メタロセンポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選択された一種以上でありうる。前記ポリプロピレンは、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマー、メタロセンポリプロピレン、及び前記プロピレンのホモポリマーまたはコポリマーにタルク、難燃剤などを添加して一般ポリプロピレンの物性を強化した複合樹脂からなる群から選択された一種以上でありうる。
【0010】
本発明の他の実施態様によれば、前記層状粘土化合物は、モンモリロナイト、ベントナイト、カロリナイト、雲母、ヘクトライト、フッ化ヘクトライト、サポナイト、バイデル石、ノントロナイト、スチーブンサイト、バーミキュライト、ハロサイト、ヴォルコンスキー石、サッコナイト、マガダイト及びケニアライトからなる群から選択された一種以上でありうる。
【0011】
本発明のさらに他の実施態様によれば、前記ポリアミドとして、1)ナイロン4.6、2)ナイロン6、3)ナイロン6.6、4)ナイロン6.10、5)ナイロン7、6)ナイロン8、7)ナイロン9、8)ナイロン11、9)ナイロン12、10)ナイロン46、11)MXD6、12)非晶質ポリアミド、13)1)〜12)のポリアミドのうち2以上の成分を有する共重合ポリアミド、または14)1)〜12)のポリアミドのうち2以上の混合物を選択して使用できる。
【0012】
本発明のさらに他の実施態様によれば、前記アイオノマーが溶融指数0.1ないし10g/10分(190℃、2,160g)の範囲のものでありうる。
【0013】
本発明のさらに他の実施態様によれば、前記相溶化剤は、エチレン−無水エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルアクリレート−アクリル酸共重合体、無水マレイン酸変性(グラフト)高密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性(グラフト)線形低密度ポリエチレン、エチレン−アルキルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び無水マレイン酸変性(グラフト)エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選択された一種以上でありうる。
【0014】
本発明の第2具現例によれば、最内層と、バリア層と、最外層とからなる三層遮断性チューブ容器において、前記バリア層は、(a)ポリオレフィン樹脂40ないし98重量部と、(b)エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アイオノマー及びポリビニルアルコールからなる群から選択された一種以上の遮断性樹脂と層状粘土化合物との遮断性ナノ複合体0.5ないし60重量部と、(c)相溶化剤1ないし30重量部とが乾燥混合された組成物から製造されたことを特徴とする三層遮断性チューブ容器が提供される。
【0015】
本発明の一実施態様によれば、前記最内層及び最外層は、ポリオレフィン樹脂からなりうる。
【0016】
本発明の他の実施態様によれば、前記最内層の厚さは10ないし300μm、最外層の厚さは10ないし300μm、バリア層の厚さは10ないし100μmでありうる。
【0017】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0018】
本発明では、(a)ポリオレフィン樹脂40ないし98重量部と、(b)エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アイオノマー及びポリビニルアルコールからなる群から選択された一種以上の遮断性樹脂と層状粘土化合物との遮断性ナノ複合体0.5ないし60重量部と、(c)相溶化剤1ないし30重量部とが乾燥混合された組成物を成形して遮断性チューブ容器を製造する。
【0019】
前記ポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体、メタロセンポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選択された一種以上を使用できる。前記ポリプロピレンは、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマー、メタロセンポリプロピレン、及びプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーにタルク、難燃剤などを添加して一般ポリプロピレンの物性を強化した複合樹脂からなる群から一種以上が選択されて使われうる。
【0020】
前記ポリオレフィン樹脂は、40ないし98重量部で含まれることが望ましく、さらに望ましくは、60ないし96重量部で含まれる。前記オレフィン樹脂が40重量部未満であるならば、最内層及び最外層のポリオレフィン層との接着性が低下して剥離が起きるという短所があり、98重量部を超えれば、遮断性の向上効果が低下して望ましくない。
【0021】
本発明の遮断性ナノ複合体は、層状粘土化合物(clay)をエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアミド、アイオノマー、及びポリビニルアルコール(PVA)のうちから選択された一種以上の遮断性樹脂と混合して製造できる。
【0022】
本発明による遮断性ナノ複合体において、遮断性樹脂と層状粘土化合物との重量比は、58.0:42.0ないし99.9:0.1であり、望ましくは、85.0:15.0ないし99.0:1.0である。前記遮断性樹脂の重量比が58未満であるならば、層状粘土化合物の凝集現象が発生して分散が適切ではなく、遮断性樹脂の重量比が99.9を超えれば、遮断性上昇効果が微小であって望ましくない。
【0023】
前記層状粘土化合物は、有機化剤が層状粘土化合物の層間に介在している有機化された層状粘土化合物であることが望ましい。前記層状粘土化合物内の有機化剤の含有量は、1ないし45重量%であることが望ましい。有機化剤含有量が1重量%未満であるならば、層状粘土化合物と遮断性樹脂との相溶性が劣り、45重量%を超えれば、遮断性樹脂鎖の層間挿入が容易ではなくして望ましくない。
【0024】
前記層状粘土化合物は、モンモリロナイト、ベントナイト、カロリナイト、雲母、ヘクトライト、フッ化ヘクトライト、サポナイト、バイデル石、ノントロナイト、スチーブンサイト、バーミキュライト、ハロサイト、ヴォルコンスキー石、サッコナイト、マガダイト、及びケニアライトからなる群から一種以上選択されることが望ましく、有機化剤は、一級ないし四級のアンモニウム、ホスホニウム、マレエート、コハク酸塩、アクリレート、ベンジル位水素、オキサゾリン及びジメチルジステアリルアンモニウムからなる群から選択される官能基を含む有機物であることが望ましい。
【0025】
本発明に使われるエチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量は、10ないし50モル%であることが望ましい。前記エチレンの含有量が10モル%未満である場合には、加工性が低下して溶融成形が困難であり、50モル%を超える場合には、酸素遮断性及び液体遮断性が十分ではないという問題点がある。
【0026】
本発明に使われるポリアミドは、1)ナイロン4.6、2)ナイロン6、3)ナイロン6.6、4)ナイロン6.10、5)ナイロン7、6)ナイロン8、7)ナイロン9、8)ナイロン11、9)ナイロン12、10)ナイロン46、11)MXD6、12)非晶質ポリアミド、13)1)〜12)のポリアミドのうち2以上の成分を有する共重合ポリアミド、または14)1)〜12)のポリアミドのうち2以上の混合物が選択されて使われうる。
【0027】
前記非晶質ポリアミドは、示差走査熱量計(DSC)で測定したとき(ASTM D−3417、10℃/分)、吸熱結晶質融点ピークのない、すなわち結晶性の不足したポリアミドを意味する。
【0028】
一般的にポリアミドは、ジアミンとジカルボン酸とから製造されうる。ジアミンの例としては、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)イソプロピリデン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、メタ−キシレンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノプロパン、2−エチルジアミノブタン、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン、メタン−キシレンジアミン、アルキル置換または非置換m−フェニレンジアミン及びp−フェニレンジアミンなどがある。ジカルボン酸の例としては、アルキル置換または非置換イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ブタンジカルボン酸などがある。
【0029】
脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸とから製造されるポリアミドは、一般的な半晶質ポリアミド(結晶質ナイロンともいう)であって非晶質ポリアミドではない。芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とから製造されるポリアミドは、一般的な溶融加工条件のもとでは、処理し難いという点がある。
【0030】
従って、非晶質ポリアミドは、ジアミンとジカルボン酸とのうち、いずれか一方が芳香族であり、他方が脂肪族である場合に望ましく製造できる。このとき、非晶質ポリアミドの脂肪族基は、望ましくは、炭素数1ないし15の脂肪族または炭素数4ないし8の脂環族のアルキルである。非晶質ポリアミドの芳香族基は、炭素数1ないし6の置換基を有する一環または二環の芳香族基であることが望ましい。しかし、前記のような非晶質ポリアミドが本発明に必ずしも適しているというわけではないが、例えば、メタキシレンジアミンアジプアミドは、熱成形作業に典型的な加熱条件下で容易に結晶化され、また配向させるときにも結晶化するので望ましくない。
【0031】
本発明に適した非晶質ポリアミドの具体的な例としては、ヘキサメチレンジアミンイソフタルアミド、イソフタル酸/テレフタル酸の比率が99/1ないし60/40であるヘキサメチレンジアミンイソフタルアミド/テレフタルアミド三元共重合体、2,2,4−及び2,4,4、−トリメチルヘキサメチレンジアミンテレフタルアミドの混合物、イソフタル酸またはテレフタル酸、またはそれらの混合物とヘキサメチレンジアミンまたは2−メチルペンタメチレンジアミンとの共重合体を含む。テレフタル酸の含有量の高いヘキサメチレンジアミンイソフタルアミド/テレフタルアミドを基材とするポリアミドも有用であるが、加工処理が可能である非晶質ポリアミドを生成するために、2−メチルジアミノペンタンのような第2のジアミンが混合されねばならない。
【0032】
前記非晶質ポリアミドは、前記単量体だけを基材とする重合体がカプロラクタムまたはラウリルラクタムのような少量のラクタム種を共単量体として含有できる。重要なことは、ポリアミドが全体として非晶質でなければならないということである。従って、少量の前記共単量体は、ポリアミドに結晶性を付与しない限り混入可能である。また、グリセロール、ソルビトールまたはトルエンスルホンアミド(Santicizer 8、モンサント)のような液体または固体の可塑剤が約10重量%以下で非晶質ポリアミドに共に含まれうる。ほとんどの適用において、非晶質ポリアミドのTg(乾燥した状態、すなわち約0.12重量%以下の水分を含有する状態で測定)は、約70℃ないし約170℃、望ましくは、約80℃ないし160℃範囲内でなければならない。前記のように特定ブレンドされていない非晶質ポリアミドは、乾燥時にほぼ125℃のTgを有する。Tgの下限は明確ではなく、70℃が大体の下限である。Tgの上限も明確ではない。しかし、約170℃以上のポリアミドを使用すれば、容易に熱成形できない。従って、酸及びアミンの部分いずれも芳香基を有するポリアミドは、Tgが高すぎて熱成形させられず、よって本発明の目的には、一般的に不適である。
【0033】
前記のポリアミド成分は、また一種以上の半晶質ポリアミドを含むことができる。この用語は、一般的な半晶質ポリアミドをいうが、これは、一般的にナイロン6またはナイロン11のようなラクタムまたはアミノ酸から製造されるか、またはヘキサメチレンジアミンのようなジアミンを、コハク酸、アジピン酸、またはセバシン酸のような二塩基酸と縮合して製造される。前記ポリアミドの共重合体及び三元共重合体、例えば、ヘキサメチレンジアミン/アジピン酸とカプロラクタム(ナイロン6、66)との共重合体がいずれも含まれる。2以上の結晶質ポリアミドの混合物も使われうる。半晶質及び非晶質のポリアミドは、いずれも当業者に周知の縮重合により製造される。
【0034】
本発明に使われるアイオノマーは、アクリル酸とエチレンとの共重合体であることが望ましく、溶融指数は、0.1ないし10g/10分(190℃、2,160g)の範囲であることが望ましい。
【0035】
前記遮断性ナノ複合体は、0.5ないし60重量部で含まれることが望ましく、さらに望ましくは、4ないし50重量部で含まれる。遮断性ナノ複合体が0.5重量部未満であるならば、遮断性の向上効果が小さく、60重量部を超えれば、最内層及び最外層のポリオレフィン層との接着性が落ち、剥離が起きるという短所があって望ましくない。
【0036】
遮断性ナノ複合体で、層状粘土化合物が不連続相である遮断性樹脂の内部に微細に剥離されるほどすぐれた遮断効果を発揮する。これは、遮断性樹脂の内部に微細に剥離された層状粘土化合物が遮断膜を形成するようになり、遮断性樹脂自体の遮断性及び機械的物性を向上させる役割を行い、窮極的に、組成物自体の遮断性及び機械的物性を向上させる効果まで得るのである。従って、本発明では、遮断性樹脂と層状粘土化合物とを混練し、遮断性樹脂内に層状粘土化合物をナノサイズで分散させ、高分子鎖と層状粘土化合物との接触面積を最大化し、ガス透過抑制及び液体透過抑制の機能を極大化する。
【0037】
本発明に使われる相溶化剤は、前記ポリオレフィン樹脂と遮断性ナノ複合体との相溶性を向上させ、安定した構造の組成物を形成させる作用を行う。
【0038】
前記相溶化剤は、極性基を有する炭化水素系重合体を使用することが望ましい。極性基を有する炭化水素系重合体を使用する場合、重合体の基材からなる炭化水素重合体の部分により、相溶化剤並びにポリオレフィン樹脂、及び相溶化剤並びに遮断性ナノ複合体の親和性が良好になり、結果的に得られる樹脂組成物に安定した構造を形成させる。
【0039】
前記相溶化剤は、エポキシ変性ポリスチレン共重合体、エチレン−無水エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルアクリレート−アクリル酸共重合体、無水マレイン酸変性(グラフト)高密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性(グラフト)線形低密度ポリエチレン、エチレン−アルキルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び無水マレイン酸変性(グラフト)エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群から一種以上選択された化合物、またはそれらの変性物である混合物を使用することができる。
【0040】
前記相溶化剤は、1ないし30重量部で含まれることが望ましく、さらに望ましくは、2ないし25重量部で含まれる。前記相溶化剤が1重量部未満であるならば、組成物の成形時に成形物の機械的物性が劣り、30重量部を超えれば、組成物の製品の遮断性が落ちるという短所があって望ましくない。
【0041】
前記エポキシ変性ポリスチレン共重合体を相溶化剤として使用する場合には、スチレン70ないし99重量部、及び下記化学式1で表されるエポキシ化合物1ないし30重量部を含む主鎖と、化学式2のアクリル系単量体1ないし80重量部からなる分枝とを含む共重合体が望ましい。
【0042】
【化1】

【0043】
前記化学式1で、R及びR’は、それぞれ独立的に分子構造の末端に二重結合基を有する炭素数1ないし20の脂肪族または炭素数5ないし20の芳香族の化合物の残基である。
【0044】
【化2】

【0045】
また、前記無水マレイン酸変性(グラフト)高密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性(グラフト)線形低密度ポリエチレン、または無水マレイン酸変性(グラフト)エチレン−酢酸ビニル共重合体は、それぞれ主鎖100重量部に対し、無水マレイン酸0.1ないし10重量部からなる分枝により構成されることが望ましい。無水マレイン酸の含有量が0.1重量部未満であるならば、相溶化剤として性能発揮が困難であり、10重量部以上ならば、組成物を成形するときに、異臭を放って望ましくない。
【0046】
本発明の組成物の製造時に乾燥混合するが、これは、ペレット状の遮断性ナノ複合体、相溶化剤及びポリオレフィン化合物を一定の組成比でペレット混合器に同時投入して混合することを意味する。
【0047】
前記のような組成物を押出機で溶融混合して遮断性形態を維持した状態で、ポリオレフィン層との共押出を実施して遮断性チューブ容器を製造する。
【0048】
このとき、成形方法は、押出成形、圧縮成形、中空成形及び射出成形を始めとして一般的な成形方法を利用できる。
【0049】
また本発明では、最内層と、バリア層と、最外層とからなる三層遮断性チューブ容器において、前記バリア層は、(a)ポリオレフィン樹脂40ないし98重量部と、(b)エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アイオノマー及びポリビニルアルコールのうちから選択された一種以上の遮断性樹脂と層状粘土化合物との遮断性ナノ複合体0.5ないし60重量部と、(c)相溶化剤1ないし30重量部とが乾燥混合された組成物を成形して製造されたことを特徴とする三層遮断性チューブ容器が提供される。
【0050】
前記最内層及び最外層は、ポリオレフィン樹脂からなり、望ましくは、低密度ポリエチレンである。
【0051】
最外層の厚さは10ないし300μmであってよく、最内層の厚さは10〜300μmであってよく、バリア層の厚さは10ないし100μmであってよい。
【0052】
前記三層遮断性チューブ容器は、本発明による遮断性ナノ複合体組成物のみからなる一層の遮断性チューブに比べ、水分及びアルコール遮断性にすぐれ、かつ外観表面が良好であるという特徴をさらに有するという点で有利である。
【0053】
従来の五層チューブ容器は、一般的に最外層と、接着層と、バリア層と、接着層と、最内層との構造を有するが、これは、最外層として一般的に使われるポリオレフィン樹脂と、バリア層として使われるエチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミド樹脂とのの接着力が弱く、使用時に層間剥離が起きるという問題点があるために、最外層並びにバリア層、及び最内層並びにバリア層間に接着層を有さねばならなかった。しかし、本発明では、遮断性ナノ複合体組成物から製造されたバリア層が最外層及び最内層との接着性が良好であり、接着層を別途に具備する必要がないので、三層形態のチューブ容器になりうるのである。
【0054】
前記三層遮断性チューブ容器の製造方法につき、以下で述べることとする。
【0055】
本発明の三層チューブ容器は、最内層、最外層、遮断性ナノ複合体組成物層の各樹脂を溶融できる複数台の押出機を使用し、各樹脂を溶融積層した後で、押出機のそれぞれの先端から所定の形状を維持した状態で共押出し、冷却固化過程を介して製造できる。
【発明の効果】
【0056】
本発明によるチューブ容器は、遮断性にすぐれるだけではなく、剥離強度がさらに優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
以下、実施例によって本発明についてさらに詳細に説明するが、下記実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を制限しようとするものではない。
【0058】
[実施例]
以下、実施例で使用した材料は次の通りである:
EVOH:E105B(日本・クラレ社)使用
ナイロン6:EN 500(KP Chemicals)使用
LDPE−g−MAH:相溶化剤、PB3109(CRAMPTON)使用
LDPE:FB0390(LG化学)使用
層状粘土化合物:Closite 30B(SCP)使用
熱安定剤:IR 1098(ソンウォン産業)使用
【0059】
[製造例1(EVOH−層状粘土化合物ナノ複合体の製造)]
エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH、E−105B(エチレン含有率44モル%)、日本・クラレ社、溶融指数:5.5g/10分、密度:1.14g/cm)97重量%を、二軸押出機(SM PLATEK、同方向回転二軸押出機、Φ40)の主ホッパに投入し、層状粘土化合物に有機化されたモンモリロナイト(米国・Southern Clay Products、C2OA)3重量%、及び前記エチレン−ビニルアルコール共重合体と有機化されたモンモリロナイトとを加えた量100重量部に対して熱安定剤IR 1098 0.1重量部をサイドフィーダに分離投入した後、エチレン−ビニルアルコール共重合体/層状粘土化合物ナノ複合体をペレット状に製造した。このとき、押出温度は180−190−200−200−200−200−200℃であり、スクリュー速度は300rpmであり、吐出条件は15kg/hrであった。
【0060】
[製造例2(ナイロン6−層状粘土化合物ナノ複合体の製造)]
ポリアミド(ナイロン6)97重量%を二軸押出機(SM PLATEK、同方向回転二軸押出機、Φ40)の主ホッパに投入し、層状粘土化合物に有機化されたモンモリロナイト3重量%、及び前記ポリアミドと有機化されたモンモリロナイトとを加えた量100重量部に対して熱安定剤IR 1098 0.1重量部をサイドフィーダに分離投入した後、ポリアミド/層状粘土化合物ナノ複合体をペレット状に製造した。このとき、押出温度は220−225−245−245−245−245−245℃であり、スクリュー速度は300rpmであり、吐出条件は40kg/hrであった。
【0061】
[実施例1]
前記製造例1で製造したEVOHナノ複合体30重量部、相溶化剤4重量部、及びLDPE 66重量部を乾燥混合機(ミョンウ粉体システム、Double cone mixer、MYDCM−100)内に投入して30分間混合した後、190−210−210−210−210℃の加工温度で単軸押出機(Goetffert Φ45、L/D:23)の主ホッパに投入し、スクリュー速度は20rpmであり、吐出速度は6kg/hrの加工条件で、チューブ容器を成形した。
【0062】
[実施例2]
前記製造例2で製造したナイロン6ナノ複合体30重量部、相溶化剤4重量部及びLDPE 66重量部を乾燥混合機(ミョンウ粉体システム、Double cone mixer、MYDCM−100)内に投入して30分間混合した後、210−220−220−220−222℃の加工温度で単軸押出機(Goetffert Φ45)の主ホッパに投入し、スクリュー速度は20rpmであり、吐出速度は6kg/hrの加工条件で、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmに成形した。
【0063】
[実施例3]
前記製造例1で製造したEVOHナノ複合体30重量部、相溶化剤4重量部、及びHDPE 66重量部を乾燥混合機(ミョンウ粉体システム、Double cone mixer、MYDCM−100)内に投入して30分間混合した後、この混合物を三層(3−1ayer)チューブ押出機(モデル名:SHT−50、セハン機械)の中間層押出機(Middle layer extruder)に投入し、最内層と最外層との押出機にはLDPE(ハンファ、5301)を投入し、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
電子顕微鏡で測定した結果、中間層の厚さは50μmであった。
【0064】
[実施例4]
前記製造例2で製造したナイロン6−層状粘土化合物ナノ複合体30重量部、相溶化剤4重量部、及びHDPE 66重量部を乾燥混合機(ミョンウ粉体システム、Double cone mixer、MYDCM−100)内に投入して30分間混合した後、この混合物を三層多層チューブ押出機(モデル名:SHT−50、セハン機械)の中間層押出機に投入し、最内層と最外層との押出機にはLDPEを投入し、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
【0065】
[実施例5]
前記製造例2で製造したナイロン6−層状粘土化合物ナノ複合体30重量部はベルト型フィーダ(K−TRON1号機)、相溶化剤4重量部はベルト型フィーダ(K−TRON2号機)、及びHDPE 66重量部はベルト型フィーダ(K−TRON3号機)を介しつつ、この混合物を三層多層チューブ押出機(モデル名:SHT−50、セハン機械)の中間層押出機の主ホッパ内に乾燥混合状態で投入し、最内層と最外層との押出機にはLDPEを投入し、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
電子顕微鏡で測定した結果、中間層の厚さは50μmであった。
【0066】
[実施例6]
前記製造例2で製造したナイロン6−層状粘土化合物ナノ複合体4重量部、相溶化剤2重量部、及びHDPE 96重量部を乾燥混合機(ミョンウ粉体システム、Double cone mixer、MYDCM−100)内に投入して30分間混合した後、この混合物を三層多層チューブ押出機(モデル名:SHT−50、セハン機械)の中間層押出機に投入し、最内層と最外層との押出機にはLDPEを投入し、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
電子顕微鏡で測定した結果、中間層の厚さは50μmであった。
【0067】
[実施例7]
前記製造例2で製造したナイロン6−層状粘土化合物ナノ複合体45重量部、相溶化剤15重量部、及びHDPE 40重量部を、タンブルミキサを使用して乾燥混合機(ミョンウ粉体システム、Double cone mixer、MYDCM−100)内に投入して30分間混合した後、この混合物を三層多層チューブ押出機(モデル名:SHT−50、セハン機械)の中間層押出機に投入し、最内層と最外層との押出機にはLDPEを投入し、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
電子顕微鏡で測定した結果、中間層の厚さは50μmであった。
【0068】
[比較例1]
5台の押出機により構成された五層チューブ押出機(モデル名:SHT−35、セハン機械)に、LDPE、接着剤(admer)、EVOH、接着剤(admer)、LDPEの順でそれぞれの押出機ホッパに投入し、共押出によってチューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層(EVOH層)押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
電子顕微鏡で測定した結果、中間層の厚さは50μmであった。最終的に、LDPE/接着剤(admer)/EVOH/接着剤(admer)/LDPE(190/35/50/35/190)の五層構造からなるチューブ容器を製作した。
【0069】
[比較例2]
EVOHを三層チューブ押出機(モデル名:SHT−50、セハン機械)の中間層押出機に投入し、最外層と最外層との押出機にはLDPEを投入し、チューブ径30mm、長さ125mm、厚さ500μmのチューブを製造した。このとき、中間層押出機のスクリュー圧縮比は、3.2:1であり、中間層押出機の押出機温度は、190−210−210−210−210℃を維持した。
電子顕微鏡で測定した結果、中間層の厚さは50μmであった。
【0070】
前記実施例1ないし7及び比較例1及び2で製造したチューブ容器に対し、遮断性試験及び剥離強度測定を次の通り行い、その結果を表1及び表2に表した。
【0071】
[遮断性試験]
前記実施例1ないし7及び比較例1及び2で製造したチューブ容器に、内容物としてローション(LG生活健康、ラクベールローション)とサンクリーム(LG生活健康、UVスクリーンEN1)とをそれぞれ80gずつ充填した後、チューブの両端を熱縫合した後で重量を計り、50℃の乾燥オーブンで30日間放置後の重量を計り、その重量変化率を測定した。
【0072】
[剥離強度測定]
内容物変化量の測定直後に内容物を空け、5分後にこのチューブの側面から15mm幅の試験片を切断し、それぞれ30℃、80℃の恒温室で内層と中間層との間の接着力を測定した。剥離試験の測定法は、剥離速度を50mm/分にしたT−剥離法を採用した。
【0073】
【表1】

【0074】
【表2】

【0075】
前記表1及び表2から分かるように、実施例1ないし7によるチューブ容器は、比較例1及び比較例2のチューブ容器に比べて遮断性にすぐれることが明らかでなり、実施例3ないし7の三層遮断性チューブ容器は、比較例1及び2の遮断性チューブ容器に比べて剥離強度がさらに大きい。
【0076】
本発明を図面に示した実施形態を用いて説明したが、これらは例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者ならば、本発明の範囲および趣旨から逸脱しない範囲で多様な変更および変形が可能であるということを理解することができるであろう。従って、本発明の技術的範囲は、説明された実施形態によって定められず、特許請求の範囲により定められねばならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ポリオレフィン樹脂40ないし98重量部と、
(b)エチレン−ビニルアルコール(EVOH)共重合体、ポリアミド、アイオノマー及びポリビニルアルコール(PVA)からなる群から選択された1種以上の遮断性樹脂と層状粘土化合物との遮断性ナノ複合体0.5ないし60重量部と、
(c)相溶化剤1ないし30重量部とが乾燥混合された組成物を成形して製造された遮断性チューブ容器。
【請求項2】
前記ポリオレフィン系樹脂が、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体、メタロセンポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選択された一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項3】
前記遮断性ナノ複合体において、遮断性樹脂と層状粘土化合物との重量比が、58.0:42.0ないし99.9:0.1であることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項4】
前記層状粘土化合物が、モンモリロナイト、ベントナイト、カオリナイト、雲母、ヘクトライト、フッ化ヘクトライト、サポナイト、バイデル石、ノントロナイト、スチーブンサイト、バーミキュライト、ハロサイト、ヴォルコンスキー石、サッコナイト、マガダイト及びケニアライトからなる群から選択された一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項5】
前記層状粘土化合物が、層状粘土化合物内に1ないし45重量%の有機化剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項6】
前記有機化剤が、一級ないし四級のアンモニウム、ホスホニウム、マレエート、コハク酸塩、アクリレート、ベンジル位水素、オキサゾリン及びジメチルジステアリルアンモニウムからなる群から選択されるいずれか1つの官能基を含む有機物であることを特徴とする請求項5に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項7】
前記エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量が10ないし50モル%であることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項8】
前記ポリアミドが、1)ナイロン4.6、2)ナイロン6、3)ナイロン6.6、4)ナイロン6.10、5)ナイロン7、6)ナイロン8、7)ナイロン9、8)ナイロン11、9)ナイロン12、10)ナイロン46、11)MXD6、12)非晶質ポリアミド、13)1)〜12)のポリアミドのうち2以上の成分を有する共重合ポリアミド、または14)1)〜12)のポリアミドのうち2以上の混合物であることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項9】
前記非晶質ポリアミドのガラス転移温度が約70℃ないし170℃であることを特徴とする請求項8に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項10】
前記非晶質ポリアミドが、ヘキサメチレンジアミンイソフタルアミド、イソフタル酸/テレフタル酸の比率が99/1ないし60/40であるヘキサメチレンジアミンイソフタルアミド/テレフタルアミド三元共重合体、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンテレフタルアミドの混合物、及びイソフタル酸またはテレフタル酸またはこれらの混合物とヘキサメチレンジアミンまたは2−メチルペンタメチレンジアミンとの共重合体からなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項11】
前記非晶質ポリアミドのイソフタル酸/テレフタル酸の比率が約70/30であるヘキサメチレンジアミンイソフタルアミド/テレフタルアミド三元共重合体であることを特徴とする請求項10に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項12】
前記アイオノマーが溶融指数0.1ないし10g/10分(190℃、2,160g)の範囲のものであることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項13】
前記相溶化剤が、エチレン−無水エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルアクリレート−アクリル酸共重合体、無水マレイン酸変性(グラフト)高密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性(グラフト)線形低密度ポリエチレン、エチレン−アルキルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び無水マレイン酸変性(グラフト)エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる群から選択された一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項14】
押出成形、圧縮成形、中空成形または射出成形により製造されることを特徴とする請求項1に記載の遮断性チューブ容器。
【請求項15】
最内層と、バリア層と、最外層とからなる三層遮断性チューブ容器において、
前記バリア層が、
(a)ポリオレフィン樹脂40ないし98重量部と、
(b)エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、アイオノマー及びポリビニルアルコールからなる群から選択された一種以上の遮断性樹脂と層状粘土化合物との遮断性ナノ複合体0.5ないし60重量部と、
(c)相溶化剤1ないし30重量部とが乾燥混合された組成物から製造されたことを特徴とする三層遮断性チューブ容器。
【請求項16】
前記最内層と最外層とがポリオレフィン樹脂からなることを特徴とする請求項15に記載の三層遮断性チューブ容器。
【請求項17】
前記最内層と最外層とが低密度ポリエチレンからなることを特徴とする請求項16に記載の三層遮断性チューブ容器。
【請求項18】
前記最外層の厚さが10ないし300μm、前記最内層の厚さが10ないし300μm、前記バリア層の厚さが10ないし100μmであることを特徴とする請求項15に記載の三層遮断性チューブ容器。

【公表番号】特表2008−518076(P2008−518076A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538817(P2007−538817)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【国際出願番号】PCT/KR2005/003327
【国際公開番号】WO2006/080716
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】