配信ポリシに基づくコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラム
【課題】制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができるコンテンツ協調再生方法等を提供する。
【解決手段】制御端末は、プロキシ制御端末に接続される。最初に、制御端末が、プロキシ制御端末へ、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを送信する。これに対し、プロキシ制御端末が、コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索し、配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索し、コンテンツ属性記憶部を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する。そして、プロキシ制御端末が、第１のアドレス及び第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信する。
【解決手段】制御端末は、プロキシ制御端末に接続される。最初に、制御端末が、プロキシ制御端末へ、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを送信する。これに対し、プロキシ制御端末が、コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索し、配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索し、コンテンツ属性記憶部を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する。そして、プロキシ制御端末が、第１のアドレス及び第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ホームネットワークに接続されたコンテンツの再生端末及び記録端末に対して、制御端末を用いた再生制御技術に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般家庭内で、複数の家電機器をＬＡＮ(Local Area Network)に接続したホームネットワークシステムが普及してきている。異なる家電機器を相互接続することによって、他の機器からの遠隔制御や動作状態監視を実現することができる。
【０００３】
ホームネットワークで用いられるプロトコルを規定する業界標準化団体として、ＤＬＮＡ(Digital Living Network Alliance)がある。ＤＬＮＡ準拠のプロトコルは、マルチベンダ環境におけるホームネットワークを実現し、異なる家電機器の相互接続性を実現する。これによって、一方の家電機器に蓄積されたデジタルコンテンツを、他方の家電機器から利用することができる。
【０００４】
ＤＬＮＡのプロトコルスタックによれば、ホームネットワークにおける物理層として、イーサネット（登録商標）又は無線ＬＡＮ(IEEE802.11)が適用され、ネットワーク層として、ＴＣＰ／ＩＰ(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)が適用される。トランスポート層として、コンテンツ伝送機能にはＨＴＴＰ(HyperText Transfer Protocol)が適用され、コンテンツ選択機能にはＳＯＡＰ(Simple Object Access Protocol：簡易オブジェクトアクセスプロトコル)が適用され、アドレス設定・機器発見機能にはＳＳＤＰ(Simple Service Discovery Protocol：簡易サービス検出プロトコル)が適用される。
【０００５】
図１は、従来技術におけるＤＬＮＡの基本シーケンス図である。
【０００６】
図１によれば、ホームネットワークに、ＤＬＮＡに対応した以下の端末が接続されている。
記録端末：ＤＭＳ(Digital Media Server)又はＭ−ＤＭＳ(Mobile-DMS)
再生端末：ＤＭＲ(Digital Media Renderer)又はＭ−ＤＭＲ(Mobile-DMR)
ＤＭＰ(Digital Media Player)又はＭ−ＤＭＰ(Mobile-DMP)
制御端末：ＤＭＣ(Digital Media Controller)又はＭ−ＤＭＣ(Mobile-DMC)
【０００７】
記録端末ＤＭＳは、コンテンツを蓄積する例えばハードディスクレコーダであって、そのコンテンツを再生端末ＤＭＲへ送信する。再生端末ＤＭＲは、コンテンツを再生する例えばテレビ（デジタル音楽プレーヤ、デジタルフォトフレームなど）であって、そのコンテンツを記録端末ＤＭＳから受信する。制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲ及び記録端末ＤＭＳを制御するリモートコントローラ（例えば携帯電話機に搭載することもできる）である。制御端末ＤＭＣは、利用者の操作に応じて、所望のコンテンツを蓄積した記録端末ＤＭＳから、所望の再生端末ＤＭＲへ、当該コンテンツを転送させる。その再生端末ＤＭＲは、当該コンテンツを再生し、利用者に視聴させる。
【０００８】
（Ｓ１１）制御端末ＤＭＣは、利用者の操作によって、検索要求メッセージをホームネットワークへ送信する。検索要求メッセージは、例えば、機器を発見する発見要求(SEARCH)と、装置仕様を確認するために取得要求(GET)と、コンテンツリストを取得するためのブラウズ要求(BROWSE)とを含む。図１によれば、制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲへ検索要求(SEARCH)メッセージを送信すると共に、記録端末ＤＭＳへ検索要求(SEARCH・BROWSE)メッセージを送信する。検索要求メッセージを受信した記録端末ＤＭＳ及び再生端末ＤＭＲは、応答メッセージを、制御端末ＤＭＣへ返信する。これによって、制御端末ＤＭＣは、ホームネットワークに接続された記録端末ＤＭＳ及び再生端末ＤＭＲを知ることができる。
（Ｓ１２）制御端末ＤＭＣは、受信したコンテンツリストをディスプレイに表示し、利用者にコンテンツを選択させる。そして、制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲへ、利用者によって選択されたコンテンツのＵＲＩ(Uniform Resource Identifier)を含む設定要求POST(SetAV_TransportURI)メッセージを送信する。これによって、再生端末ＤＭＲは、そのコンテンツの保存場所となるＵＲＩを知ることができる。
（Ｓ１３）次に、制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲへ、そのコンテンツの再生要求(PLAY)メッセージを送信する。
（Ｓ１４）再生要求(PLAY)メッセージを受信した再生端末ＤＭＲは、記録端末ＤＭＳへ、再生要求(HTTP GET)メッセージを送信する。
（Ｓ１５）これによって、記録端末ＤＭＳは、再生端末ＤＭＲへ、要求されたコンテンツを送信する。再生端末ＤＭＲは、受信したコンテンツを再生し、利用者は、このコンテンツを視聴することができる。
【０００９】
前述したような基本シーケンスの中で、ホームネットワークに「収集サーバ」を接続することによって、コンテンツの一括検索を実現する技術もある（例えば特許文献１参照）。この技術によれば、所定条件に従って、記録端末からコンテンツ管理情報を取得し、コンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置情報（フォルダ情報）を、コンテンツのカテゴリとして記録する。これにより、コンテンツのフォルダ情報を、検索キーとして用いることができる。
【００１０】
尚、同一出願人における先行技術文献として、記録端末ＤＭＳに、そのコンテンツの再生端末ＤＭＲ（ＤＭＰ）のアドレスを自動的に登録する技術もある（例えば特許文献２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１１】
【特許文献１】特開２００８−２９９８１７号報
【特許文献２】特開２００８−２５０５９８号報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１２】
ＤＬＮＡ対応の家電情報機器の増加に伴って、ホームネットワークには、複数の再生端末及び複数の記録端末が接続されていく。制御端末は、１つのコンテンツを再生するために、そのコンテンツを記憶する記録端末から、利用者の所望の再生端末へコンテンツを転送するべく制御する。例えば、家族旅行の写真（デジタル画像）をフォトフレームで再生すると共に、その旅行先に関する音楽を音楽プレーヤから再生する場合を想定する。この場合であっても、制御端末は、コンテンツ毎に、図１のような基本シーケンスを実行する必要がある。
【００１３】
特許文献１に記載された技術によれば、コンテンツ検索の効率を向上させることはできるが、複数の異なるコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いる場合、そのコンテンツ毎に基本シーケンスを実行しなければならない。
【００１４】
そこで、本発明は、制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができるコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１５】
本発明によれば、ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムにおける、制御端末からのコンテンツ協調再生方法であって、
ネットワークに、プロキシ制御端末が更に接続されており、
制御端末は、プロキシ制御端末に接続されており、
プロキシ制御端末は、記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶部と、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報とを記憶した配信ポリシ記憶部を有し、
制御端末が、プロキシ制御端末へ、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを送信する第１のステップと、
プロキシ制御端末が、コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第２のステップと、
プロキシ制御端末が、配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する第３のステップと、
プロキシ制御端末が、コンテンツ属性記憶部を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第４のステップと、
プロキシ制御端末が、第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信する第５のステップと
を有することを特徴とする。
【００１６】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、
属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードであることも好ましい。
【００１７】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、プロキシ制御端末は、制御端末を載置することができるクレードルであることも好ましい。
【００１８】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、
プロキシ制御端末は、ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
制御端末から送信される制御要求メッセージは、デフォルトゲートウェイを介して、再生端末及び記録端末へ送信されることも好ましい。
【００１９】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、
ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ準拠プロトコルであり、
再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰとして、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能し、
記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能し、
制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能し、
再生端末は、記録端末に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能し、
制御端末からプロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)であることも好ましい。
【００２０】
本発明によれば、ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末であって、
記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
を有することを特徴とする。
【００２１】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、
属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードであることも好ましい。
【００２２】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、プロキシ制御端末は、制御端末を載置することができるクレードルであることも好ましい。
【００２３】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、
プロキシ制御端末は、ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
制御端末から送信される制御要求メッセージは、デフォルトゲートウェイを介して、再生端末及び記録端末へ送信されることも好ましい。
【００２４】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、
ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ準拠プロトコルであり、
再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰとして、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能し、
記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能し、
制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能し、
再生端末は、記録端末に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能し、
制御端末からプロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)であることも好ましい。
【００２５】
本発明によれば、ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【００２６】
本発明のコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラムによれば、制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２７】
【図１】従来技術におけるＤＬＮＡの基本シーケンス図である。
【図２】本発明におけるシステム構成図である。
【図３】コンテンツ属性情報及び配信ポリシ情報の対応関係を表す説明図である。
【図４】本発明におけるシーケンス図である。
【図５】本発明におけるプロキシ制御端末の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【００２８】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【００２９】
本発明によれば、ホームネットワークに「プロキシ制御端末」が接続されている。「プロキシ制御端末」は、制御端末と再生端末及び記録端末との間に接続され、再生端末及び記録端末に対して制御端末として「代理」する。プロキシ制御端末は、ホームネットワークプロトルに対応し、制御端末に対しては再生端末及び記録端末として見える。一方で、プロキシ制御端末は、再生端末及び記録端末に対してはホームネットワークを介して制御端末として見える。
【００３０】
図２は、本発明におけるシステム構成図である。図２（ａ）は、プロキシ制御端末が、クレードルである場合を表す。図２（ｂ）は、プロキシ制御端末が、デフォルトゲートウェイである場合を表す。
【００３１】
図２（ａ）によれば、ホームネットワークに、プロキシ制御端末１としての「クレードル」が接続されている。クレードルは、例えば携帯電話機のような制御端末を載置することができ、一般にその携帯電話機に対する充電機能を有する。また、クレードル１は、ホームネットワークプロトコル対応のパケットを、複数の再生端末３及び記録端末４との間で通信することができる。
【００３２】
ホームネットワークプロトコルは、例えばＤＬＮＡ準拠プロトコルである。その場合、再生端末３は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰ(Mobile-DMP)として、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能する。また、記録端末４は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能する。更に、制御端末２は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能する。更に、再生端末３は、記録端末４に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能する。
【００３３】
ここで、例えば、家族で沖縄に旅行し、そこで撮影された写真（デジタル画像）が、第１の記録端末（例えばハードディスクレコーダ）に記録されているとする。また、沖縄出身歌手の音楽が、第２の記録端末（例えばＣＤ／ＤＶＤプレーヤ）に記録されているとする。ここで、プロキシ制御端末２は、第１の記録端末に蓄積された写真の属性情報と、第２の記録端末に蓄積された音楽の属性情報とを関連付ける配信ポリシ情報を有する。
【００３４】
利用者が、第１の記録端末に記録された沖縄旅行の写真を、第１の再生端末（例えばデジタルフォトフレーム）で再生するべく、制御端末２を操作したとする。制御端末２は、その第１の制御要求メッセージを、プロキシ制御端末１へ送信する。
【００３５】
プロキシ制御端末１は、第１の制御要求メッセージに基づく第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを検索する。そして、第２のコンテンツにおける第２の制御要求メッセージを新たに生成する。第２の制御要求メッセージは、例えば、第２の記録端末に記録された沖縄出身歌手の音楽を、第２の再生端末（例えば音楽プレーヤ）で再生するべき内容である。プロキシ制御端末１は、第１の制御要求メッセージを第１の再生端末へ送信すると共に、第２の制御要求メッセージを第２の再生端末へ送信する。
【００３６】
これによって、利用者が、沖縄旅行の写真（デジタル画像）をフォトフレームで再生するべく操作した際に、配信ポリシ情報に基づいて、沖縄出身歌手の音楽が音楽プレーヤから同時に再生される。即ち、本発明によれば、制御端末２から送信された制御要求メッセージに対して、配信ポリシ情報に該当する他のコンテンツを協調的に再生することができる。
【００３７】
図２（ｂ）によれば、ホームネットワークに、プロキシ制御端末１としての「デフォルトゲートウェイ」が接続されている。デフォルトゲートウェイは、例えばホームゲートウェイであり、ホームネットワーク内の全てのパケットが経由する。そのために、デフォルトゲートウェイは、制御端末２と再生端末３及び記録端末４との間で、プロキシ制御端末として機能することもできる。
【００３８】
図３は、コンテンツ属性情報及び配信ポリシ情報の対応関係を表す説明図である。
【００３９】
プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部及び配信ポリシ記憶部を有する。コンテンツ属性記憶部は、記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶する。属性情報としては、例えば以下の要素がある。
・そのコンテンツを記録する「記録端末アドレス（ＵＲＩ）」
・そのコンテンツを再生する「再生端末アドレス（ＵＲＩ）」
・そのコンテンツが作成された「日時」
・そのコンテンツが作成された「位置」
（地名であってもよいし、ＧＰＳ(Global Positioning System)によって取得された
緯度経度であってもよい）
・そのコンテンツの内容が表す「キーワード」
【００４０】
配信ポリシ記憶部は、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶する。配信ポリシ情報としては、例えば以下の要素がある。
・「日時範囲」（年月日時〜年月日時）
・「位置範囲」（県市区の範囲、緯度経度の範囲）
・「キーワード」
配信ポリシ情報のいずれかの要素に、第１のコンテンツの属性情報の要素が該当する場合、同時に再生すべき第２のコンテンツを検索する。
【００４１】
図３によれば、コンテンツの属性情報及び配信ポリシ情報が表されている。
［コンテンツＡ］：画像（沖縄旅行での写真）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第１の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第１の再生端末のアドレス
日時 ：２００９年１月２日
位置 ：沖縄
キーワード：家族旅行
［コンテンツＢ］：音楽（沖縄出身歌手の歌）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第２の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第２の再生端末のアドレス
キーワード：沖縄
［コンテンツＣ］：画像（沖縄の地図）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第２の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第３の再生端末のアドレス
位置 ：沖縄
キーワード：地図
［コンテンツＤ］：映像（学会発表での発表シーン）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第１の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第３の再生端末のアドレス
日時 ：２００９年６月３日
位置 ：東京
キーワード：学会発表
【００４２】
利用者の操作によって、制御端末２が、コンテンツＡを再生すべき制御要求メッセージを、プロキシ制御端末１へ送信したとする。このとき、プロキシ制御端末１は、コンテンツＡの属性情報「位置：沖縄」を検出する。また、配信ポリシ情報にも、「沖縄」が登録されているとする。このとき、プロキシ制御端末１は、「沖縄」を含むコンテンツを検索する。図３によれば、コンテンツＢ及びＣが検出される。尚、コンテンツＤは、配信ポリシ情報に基づいて、コンテンツＡと関連付けされない。
【００４３】
そして、プロキシ制御端末１は、コンテンツＡを再生するべき制御要求メッセージを、第１の再生端末へ送信すると共に、コンテンツＢを再生するべき制御要求メッセージを、第２の再生端末へ送信する。また、コンテンツＣを再生するべき制御要求メッセージを、第３の再生端末へ送信する。
【００４４】
図４は、本発明におけるシーケンス図である。
【００４５】
（Ｓ４１）制御端末２は、利用者の操作によって、検索要求(SEARCH・BROWSE)メッセージをプロキシ制御端末１へ送信する。これに対し、プロキシ制御端末１は、ホームネットワークへその検索要求メッセージを送信する。図４によれば、プロキシ制御端末１は、再生端末ＤＭＲへ検索要求(SEARCH)メッセージを送信すると共に、記録端末ＤＭＳへ検索要求(SEARCH・BROWSE)メッセージを送信する。検索要求メッセージを受信した記録端末ＤＭＳ及び再生端末ＤＭＲは、応答メッセージを、制御端末ＤＭＣへ返信する。プロキシ制御端末１は、この応答メッセージに含まれるコンテンツの属性情報を、コンテンツ属性記憶部に記憶する。そして、プロキシ制御端末１は、制御端末２へ、応答メッセージを返信する。
【００４６】
（Ｓ４２）制御端末２は、受信したコンテンツリストをディスプレイに表示し、利用者にコンテンツを選択させる。そして、制御端末２は、プロキシ制御端末１へ、利用者によって選択されたコンテンツのＵＲＩを含む設定要求POST(SetAV_TransportURI_1)メッセージを送信する。
【００４７】
プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１のアドレス(SetAV_TransportURI_1)に対応する第１の属性情報を検索する。次に、プロキシ制御端末１は、配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する。次に、プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレス(SetAV_TransportURI_2)を検索する。
【００４８】
そして、プロキシ制御端末１は、第１のコンテンツの第１のアドレスへ、設定要求POST(SetAV_TransportURI_1)メッセージを送信すると共に、第２のコンテンツの第２のアドレスへ、設定要求POST(SetAV_TransportURI_2)メッセージを送信する。第１の再生端末は、第１のコンテンツの保存場所のＵＲＩを知ることができ、第２の再生端末は、第２のコンテンツの保存場所のＵＲＩを知ることができる。そして、第１の再生端末及び第２の再生端末は、プロキシ制御端末１へ、応答メッセージを返信する。複数の応答メッセージを受信したプロキシ制御端末１は、応答メッセージを制御端末２へ返信する。
【００４９】
（Ｓ４３）次に、制御端末２は、プロキシ制御端末１へ、そのコンテンツの再生要求(PLAY)メッセージを送信する。プロキシ制御端末１は、その再生要求メッセージを、第１の再生端末及び第２の再生端末へ、マルチキャスト的に送信する。再生要求メッセージを受信した第１の再生端末及び第２の再生端末は、プロキシ制御端末１へ、応答メッセージを返信し、プロキシ制御端末１は、制御端末２へ、応答メッセージを返信する。
【００５０】
（Ｓ４４）再生要求(PLAY)メッセージを受信した第１の再生端末及び第２の再生端末はそれぞれ、第１の記録端末及び第２の記録端末へ、再生要求(HTTP GET)メッセージを送信する。これに対し、第１の記録端末及び第２の記録端末はそれぞれ、第１の再生端末及び第２の再生端末へ、応答メッセージを返信する。
【００５１】
（Ｓ４５）これによって、第１の記録端末は、第１のコンテンツを第１の再生端末へ送信すると共に、第２の記録端末は、第２のコンテンツを第２の再生端末へ送信する。利用者は、第１のコンテンツの再生を操作しただけにもかかわらず、協調的に同時に再生される第２のコンテンツを視聴することができる。
【００５２】
尚、制御端末２が、利用者の操作によって、プロキシ制御端末１へ、第１のコンテンツの停止要求メッセージを送信した場合、プロキシ制御端末１は、第１のコンテンツを再生する第１の再生端末と、第２のコンテンツを再生する第２の再生端末へ、停止要求メッセージを送信する。
【００５３】
図５は、本発明におけるプロキシ制御端末の機能構成図である。
【００５４】
図５によれば、プロキシ制御端末１は、制御端末２を接続するクレードル接続部１０１と、ホームネットワークに接続する通信インタフェース部１０２とを有する。尚、クレードル接続部１０１は、図２（ｂ）の場合、通信インタフェース部に代替される。
【００５５】
また、図５によれば、プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部１１１と、配信ポリシ記憶部１１２とを有する。更に、プロキシ制御端末１は、制御要求メッセージ受信部１２１と、第１のコンテンツ検索部１２２と、配信ポリシ検索部１２３と、第２のコンテンツ記憶部１２４と、マルチキャスト送信部１２５と、制御応答メッセージ受信部１２６と、制御応答メッセージ送信部１２７とを有する。これら機能構成部は、プロキシ制御端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって機能される。
【００５６】
コンテンツ属性記憶部１１１は、記録端末４に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶する。コンテンツの属性情報は、例えば検索要求メッセージに対する応答メッセージによって取得できる。
【００５７】
配信ポリシ記憶部１１２は、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶する。
【００５８】
制御要求メッセージ受信部１２１は、制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する。制御要求メッセージは、例えば検索要求、設定要求及び再生要求である。制御要求メッセージに含まれる第１のコンテンツのアドレスは、第１のコンテンツ検索部１２２へ出力される。
【００５９】
第１のコンテンツ検索部１２２は、コンテンツ属性記憶部１１１を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する。検索された第１の属性情報は、配信ポリシ検索部１２３へ出力される。
【００６０】
配信ポリシ検索部１２３は、配信ポリシ記憶部１１２を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する。第１の属性情報が、配信ポリシ情報に該当する場合、その配信ポリシ情報を、第２のコンテンツ記憶部１２４へ出力する。
【００６１】
第２のコンテンツ記憶部１２４は、コンテンツ属性記憶部１１１を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する。第２のアドレスは、マルチキャスト送信部１２５へ出力される。
【００６２】
マルチキャスト送信部１２５は、第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとのそれぞれへ、制御要求メッセージを送信する。
【００６３】
制御応答メッセージ受信部１２６は、複数の再生端末３から、応答メッセージを受信する。そして、制御応答メッセージ送信部１２７は、１つの応答メッセージを、制御端末２へ送信する。
【００６４】
以上、詳細に説明したように、本発明のコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラムによれば、制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができる。
【００６５】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【００６６】
１ プロキシ制御端末
１０１ クレードル接続部
１０２ 通信インタフェース部
１１１ コンテンツ属性記憶部
１１２ 配信ポリシ記憶部
１２１ 制御要求メッセージ受信部
１２２ 第１のコンテンツ検索部
１２３ 配信ポリシ検索部
１２４ 第２のコンテンツ記憶部
１２５ マルチキャスト送信部
１２６ 制御応答メッセージ受信部
１２７ 制御応答メッセージ送信部
２ 制御端末
３ 再生端末
４ 記録端末
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ホームネットワークに接続されたコンテンツの再生端末及び記録端末に対して、制御端末を用いた再生制御技術に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般家庭内で、複数の家電機器をＬＡＮ(Local Area Network)に接続したホームネットワークシステムが普及してきている。異なる家電機器を相互接続することによって、他の機器からの遠隔制御や動作状態監視を実現することができる。
【０００３】
ホームネットワークで用いられるプロトコルを規定する業界標準化団体として、ＤＬＮＡ(Digital Living Network Alliance)がある。ＤＬＮＡ準拠のプロトコルは、マルチベンダ環境におけるホームネットワークを実現し、異なる家電機器の相互接続性を実現する。これによって、一方の家電機器に蓄積されたデジタルコンテンツを、他方の家電機器から利用することができる。
【０００４】
ＤＬＮＡのプロトコルスタックによれば、ホームネットワークにおける物理層として、イーサネット（登録商標）又は無線ＬＡＮ(IEEE802.11)が適用され、ネットワーク層として、ＴＣＰ／ＩＰ(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)が適用される。トランスポート層として、コンテンツ伝送機能にはＨＴＴＰ(HyperText Transfer Protocol)が適用され、コンテンツ選択機能にはＳＯＡＰ(Simple Object Access Protocol：簡易オブジェクトアクセスプロトコル)が適用され、アドレス設定・機器発見機能にはＳＳＤＰ(Simple Service Discovery Protocol：簡易サービス検出プロトコル)が適用される。
【０００５】
図１は、従来技術におけるＤＬＮＡの基本シーケンス図である。
【０００６】
図１によれば、ホームネットワークに、ＤＬＮＡに対応した以下の端末が接続されている。
記録端末：ＤＭＳ(Digital Media Server)又はＭ−ＤＭＳ(Mobile-DMS)
再生端末：ＤＭＲ(Digital Media Renderer)又はＭ−ＤＭＲ(Mobile-DMR)
ＤＭＰ(Digital Media Player)又はＭ−ＤＭＰ(Mobile-DMP)
制御端末：ＤＭＣ(Digital Media Controller)又はＭ−ＤＭＣ(Mobile-DMC)
【０００７】
記録端末ＤＭＳは、コンテンツを蓄積する例えばハードディスクレコーダであって、そのコンテンツを再生端末ＤＭＲへ送信する。再生端末ＤＭＲは、コンテンツを再生する例えばテレビ（デジタル音楽プレーヤ、デジタルフォトフレームなど）であって、そのコンテンツを記録端末ＤＭＳから受信する。制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲ及び記録端末ＤＭＳを制御するリモートコントローラ（例えば携帯電話機に搭載することもできる）である。制御端末ＤＭＣは、利用者の操作に応じて、所望のコンテンツを蓄積した記録端末ＤＭＳから、所望の再生端末ＤＭＲへ、当該コンテンツを転送させる。その再生端末ＤＭＲは、当該コンテンツを再生し、利用者に視聴させる。
【０００８】
（Ｓ１１）制御端末ＤＭＣは、利用者の操作によって、検索要求メッセージをホームネットワークへ送信する。検索要求メッセージは、例えば、機器を発見する発見要求(SEARCH)と、装置仕様を確認するために取得要求(GET)と、コンテンツリストを取得するためのブラウズ要求(BROWSE)とを含む。図１によれば、制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲへ検索要求(SEARCH)メッセージを送信すると共に、記録端末ＤＭＳへ検索要求(SEARCH・BROWSE)メッセージを送信する。検索要求メッセージを受信した記録端末ＤＭＳ及び再生端末ＤＭＲは、応答メッセージを、制御端末ＤＭＣへ返信する。これによって、制御端末ＤＭＣは、ホームネットワークに接続された記録端末ＤＭＳ及び再生端末ＤＭＲを知ることができる。
（Ｓ１２）制御端末ＤＭＣは、受信したコンテンツリストをディスプレイに表示し、利用者にコンテンツを選択させる。そして、制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲへ、利用者によって選択されたコンテンツのＵＲＩ(Uniform Resource Identifier)を含む設定要求POST(SetAV_TransportURI)メッセージを送信する。これによって、再生端末ＤＭＲは、そのコンテンツの保存場所となるＵＲＩを知ることができる。
（Ｓ１３）次に、制御端末ＤＭＣは、再生端末ＤＭＲへ、そのコンテンツの再生要求(PLAY)メッセージを送信する。
（Ｓ１４）再生要求(PLAY)メッセージを受信した再生端末ＤＭＲは、記録端末ＤＭＳへ、再生要求(HTTP GET)メッセージを送信する。
（Ｓ１５）これによって、記録端末ＤＭＳは、再生端末ＤＭＲへ、要求されたコンテンツを送信する。再生端末ＤＭＲは、受信したコンテンツを再生し、利用者は、このコンテンツを視聴することができる。
【０００９】
前述したような基本シーケンスの中で、ホームネットワークに「収集サーバ」を接続することによって、コンテンツの一括検索を実現する技術もある（例えば特許文献１参照）。この技術によれば、所定条件に従って、記録端末からコンテンツ管理情報を取得し、コンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置情報（フォルダ情報）を、コンテンツのカテゴリとして記録する。これにより、コンテンツのフォルダ情報を、検索キーとして用いることができる。
【００１０】
尚、同一出願人における先行技術文献として、記録端末ＤＭＳに、そのコンテンツの再生端末ＤＭＲ（ＤＭＰ）のアドレスを自動的に登録する技術もある（例えば特許文献２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１１】
【特許文献１】特開２００８−２９９８１７号報
【特許文献２】特開２００８−２５０５９８号報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１２】
ＤＬＮＡ対応の家電情報機器の増加に伴って、ホームネットワークには、複数の再生端末及び複数の記録端末が接続されていく。制御端末は、１つのコンテンツを再生するために、そのコンテンツを記憶する記録端末から、利用者の所望の再生端末へコンテンツを転送するべく制御する。例えば、家族旅行の写真（デジタル画像）をフォトフレームで再生すると共に、その旅行先に関する音楽を音楽プレーヤから再生する場合を想定する。この場合であっても、制御端末は、コンテンツ毎に、図１のような基本シーケンスを実行する必要がある。
【００１３】
特許文献１に記載された技術によれば、コンテンツ検索の効率を向上させることはできるが、複数の異なるコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いる場合、そのコンテンツ毎に基本シーケンスを実行しなければならない。
【００１４】
そこで、本発明は、制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができるコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１５】
本発明によれば、ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムにおける、制御端末からのコンテンツ協調再生方法であって、
ネットワークに、プロキシ制御端末が更に接続されており、
制御端末は、プロキシ制御端末に接続されており、
プロキシ制御端末は、記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶部と、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報とを記憶した配信ポリシ記憶部を有し、
制御端末が、プロキシ制御端末へ、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを送信する第１のステップと、
プロキシ制御端末が、コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第２のステップと、
プロキシ制御端末が、配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する第３のステップと、
プロキシ制御端末が、コンテンツ属性記憶部を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第４のステップと、
プロキシ制御端末が、第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信する第５のステップと
を有することを特徴とする。
【００１６】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、
属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードであることも好ましい。
【００１７】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、プロキシ制御端末は、制御端末を載置することができるクレードルであることも好ましい。
【００１８】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、
プロキシ制御端末は、ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
制御端末から送信される制御要求メッセージは、デフォルトゲートウェイを介して、再生端末及び記録端末へ送信されることも好ましい。
【００１９】
本発明のコンテンツ協調再生方法における他の実施形態によれば、
ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ準拠プロトコルであり、
再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰとして、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能し、
記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能し、
制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能し、
再生端末は、記録端末に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能し、
制御端末からプロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)であることも好ましい。
【００２０】
本発明によれば、ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末であって、
記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
を有することを特徴とする。
【００２１】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、
属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードであることも好ましい。
【００２２】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、プロキシ制御端末は、制御端末を載置することができるクレードルであることも好ましい。
【００２３】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、
プロキシ制御端末は、ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
制御端末から送信される制御要求メッセージは、デフォルトゲートウェイを介して、再生端末及び記録端末へ送信されることも好ましい。
【００２４】
本発明のプロキシ制御端末における他の実施形態によれば、
ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ準拠プロトコルであり、
再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰとして、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能し、
記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能し、
制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能し、
再生端末は、記録端末に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能し、
制御端末からプロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)であることも好ましい。
【００２５】
本発明によれば、ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
コンテンツ属性記憶手段を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【００２６】
本発明のコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラムによれば、制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２７】
【図１】従来技術におけるＤＬＮＡの基本シーケンス図である。
【図２】本発明におけるシステム構成図である。
【図３】コンテンツ属性情報及び配信ポリシ情報の対応関係を表す説明図である。
【図４】本発明におけるシーケンス図である。
【図５】本発明におけるプロキシ制御端末の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【００２８】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【００２９】
本発明によれば、ホームネットワークに「プロキシ制御端末」が接続されている。「プロキシ制御端末」は、制御端末と再生端末及び記録端末との間に接続され、再生端末及び記録端末に対して制御端末として「代理」する。プロキシ制御端末は、ホームネットワークプロトルに対応し、制御端末に対しては再生端末及び記録端末として見える。一方で、プロキシ制御端末は、再生端末及び記録端末に対してはホームネットワークを介して制御端末として見える。
【００３０】
図２は、本発明におけるシステム構成図である。図２（ａ）は、プロキシ制御端末が、クレードルである場合を表す。図２（ｂ）は、プロキシ制御端末が、デフォルトゲートウェイである場合を表す。
【００３１】
図２（ａ）によれば、ホームネットワークに、プロキシ制御端末１としての「クレードル」が接続されている。クレードルは、例えば携帯電話機のような制御端末を載置することができ、一般にその携帯電話機に対する充電機能を有する。また、クレードル１は、ホームネットワークプロトコル対応のパケットを、複数の再生端末３及び記録端末４との間で通信することができる。
【００３２】
ホームネットワークプロトコルは、例えばＤＬＮＡ準拠プロトコルである。その場合、再生端末３は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰ(Mobile-DMP)として、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能する。また、記録端末４は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能する。更に、制御端末２は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能する。更に、再生端末３は、記録端末４に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能する。
【００３３】
ここで、例えば、家族で沖縄に旅行し、そこで撮影された写真（デジタル画像）が、第１の記録端末（例えばハードディスクレコーダ）に記録されているとする。また、沖縄出身歌手の音楽が、第２の記録端末（例えばＣＤ／ＤＶＤプレーヤ）に記録されているとする。ここで、プロキシ制御端末２は、第１の記録端末に蓄積された写真の属性情報と、第２の記録端末に蓄積された音楽の属性情報とを関連付ける配信ポリシ情報を有する。
【００３４】
利用者が、第１の記録端末に記録された沖縄旅行の写真を、第１の再生端末（例えばデジタルフォトフレーム）で再生するべく、制御端末２を操作したとする。制御端末２は、その第１の制御要求メッセージを、プロキシ制御端末１へ送信する。
【００３５】
プロキシ制御端末１は、第１の制御要求メッセージに基づく第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを検索する。そして、第２のコンテンツにおける第２の制御要求メッセージを新たに生成する。第２の制御要求メッセージは、例えば、第２の記録端末に記録された沖縄出身歌手の音楽を、第２の再生端末（例えば音楽プレーヤ）で再生するべき内容である。プロキシ制御端末１は、第１の制御要求メッセージを第１の再生端末へ送信すると共に、第２の制御要求メッセージを第２の再生端末へ送信する。
【００３６】
これによって、利用者が、沖縄旅行の写真（デジタル画像）をフォトフレームで再生するべく操作した際に、配信ポリシ情報に基づいて、沖縄出身歌手の音楽が音楽プレーヤから同時に再生される。即ち、本発明によれば、制御端末２から送信された制御要求メッセージに対して、配信ポリシ情報に該当する他のコンテンツを協調的に再生することができる。
【００３７】
図２（ｂ）によれば、ホームネットワークに、プロキシ制御端末１としての「デフォルトゲートウェイ」が接続されている。デフォルトゲートウェイは、例えばホームゲートウェイであり、ホームネットワーク内の全てのパケットが経由する。そのために、デフォルトゲートウェイは、制御端末２と再生端末３及び記録端末４との間で、プロキシ制御端末として機能することもできる。
【００３８】
図３は、コンテンツ属性情報及び配信ポリシ情報の対応関係を表す説明図である。
【００３９】
プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部及び配信ポリシ記憶部を有する。コンテンツ属性記憶部は、記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶する。属性情報としては、例えば以下の要素がある。
・そのコンテンツを記録する「記録端末アドレス（ＵＲＩ）」
・そのコンテンツを再生する「再生端末アドレス（ＵＲＩ）」
・そのコンテンツが作成された「日時」
・そのコンテンツが作成された「位置」
（地名であってもよいし、ＧＰＳ(Global Positioning System)によって取得された
緯度経度であってもよい）
・そのコンテンツの内容が表す「キーワード」
【００４０】
配信ポリシ記憶部は、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶する。配信ポリシ情報としては、例えば以下の要素がある。
・「日時範囲」（年月日時〜年月日時）
・「位置範囲」（県市区の範囲、緯度経度の範囲）
・「キーワード」
配信ポリシ情報のいずれかの要素に、第１のコンテンツの属性情報の要素が該当する場合、同時に再生すべき第２のコンテンツを検索する。
【００４１】
図３によれば、コンテンツの属性情報及び配信ポリシ情報が表されている。
［コンテンツＡ］：画像（沖縄旅行での写真）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第１の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第１の再生端末のアドレス
日時 ：２００９年１月２日
位置 ：沖縄
キーワード：家族旅行
［コンテンツＢ］：音楽（沖縄出身歌手の歌）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第２の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第２の再生端末のアドレス
キーワード：沖縄
［コンテンツＣ］：画像（沖縄の地図）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第２の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第３の再生端末のアドレス
位置 ：沖縄
キーワード：地図
［コンテンツＤ］：映像（学会発表での発表シーン）
記録端末アドレス（ＵＲＩ）：第１の記録端末のアドレス
再生端末アドレス（ＵＲＩ）：第３の再生端末のアドレス
日時 ：２００９年６月３日
位置 ：東京
キーワード：学会発表
【００４２】
利用者の操作によって、制御端末２が、コンテンツＡを再生すべき制御要求メッセージを、プロキシ制御端末１へ送信したとする。このとき、プロキシ制御端末１は、コンテンツＡの属性情報「位置：沖縄」を検出する。また、配信ポリシ情報にも、「沖縄」が登録されているとする。このとき、プロキシ制御端末１は、「沖縄」を含むコンテンツを検索する。図３によれば、コンテンツＢ及びＣが検出される。尚、コンテンツＤは、配信ポリシ情報に基づいて、コンテンツＡと関連付けされない。
【００４３】
そして、プロキシ制御端末１は、コンテンツＡを再生するべき制御要求メッセージを、第１の再生端末へ送信すると共に、コンテンツＢを再生するべき制御要求メッセージを、第２の再生端末へ送信する。また、コンテンツＣを再生するべき制御要求メッセージを、第３の再生端末へ送信する。
【００４４】
図４は、本発明におけるシーケンス図である。
【００４５】
（Ｓ４１）制御端末２は、利用者の操作によって、検索要求(SEARCH・BROWSE)メッセージをプロキシ制御端末１へ送信する。これに対し、プロキシ制御端末１は、ホームネットワークへその検索要求メッセージを送信する。図４によれば、プロキシ制御端末１は、再生端末ＤＭＲへ検索要求(SEARCH)メッセージを送信すると共に、記録端末ＤＭＳへ検索要求(SEARCH・BROWSE)メッセージを送信する。検索要求メッセージを受信した記録端末ＤＭＳ及び再生端末ＤＭＲは、応答メッセージを、制御端末ＤＭＣへ返信する。プロキシ制御端末１は、この応答メッセージに含まれるコンテンツの属性情報を、コンテンツ属性記憶部に記憶する。そして、プロキシ制御端末１は、制御端末２へ、応答メッセージを返信する。
【００４６】
（Ｓ４２）制御端末２は、受信したコンテンツリストをディスプレイに表示し、利用者にコンテンツを選択させる。そして、制御端末２は、プロキシ制御端末１へ、利用者によって選択されたコンテンツのＵＲＩを含む設定要求POST(SetAV_TransportURI_1)メッセージを送信する。
【００４７】
プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１のアドレス(SetAV_TransportURI_1)に対応する第１の属性情報を検索する。次に、プロキシ制御端末１は、配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する。次に、プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレス(SetAV_TransportURI_2)を検索する。
【００４８】
そして、プロキシ制御端末１は、第１のコンテンツの第１のアドレスへ、設定要求POST(SetAV_TransportURI_1)メッセージを送信すると共に、第２のコンテンツの第２のアドレスへ、設定要求POST(SetAV_TransportURI_2)メッセージを送信する。第１の再生端末は、第１のコンテンツの保存場所のＵＲＩを知ることができ、第２の再生端末は、第２のコンテンツの保存場所のＵＲＩを知ることができる。そして、第１の再生端末及び第２の再生端末は、プロキシ制御端末１へ、応答メッセージを返信する。複数の応答メッセージを受信したプロキシ制御端末１は、応答メッセージを制御端末２へ返信する。
【００４９】
（Ｓ４３）次に、制御端末２は、プロキシ制御端末１へ、そのコンテンツの再生要求(PLAY)メッセージを送信する。プロキシ制御端末１は、その再生要求メッセージを、第１の再生端末及び第２の再生端末へ、マルチキャスト的に送信する。再生要求メッセージを受信した第１の再生端末及び第２の再生端末は、プロキシ制御端末１へ、応答メッセージを返信し、プロキシ制御端末１は、制御端末２へ、応答メッセージを返信する。
【００５０】
（Ｓ４４）再生要求(PLAY)メッセージを受信した第１の再生端末及び第２の再生端末はそれぞれ、第１の記録端末及び第２の記録端末へ、再生要求(HTTP GET)メッセージを送信する。これに対し、第１の記録端末及び第２の記録端末はそれぞれ、第１の再生端末及び第２の再生端末へ、応答メッセージを返信する。
【００５１】
（Ｓ４５）これによって、第１の記録端末は、第１のコンテンツを第１の再生端末へ送信すると共に、第２の記録端末は、第２のコンテンツを第２の再生端末へ送信する。利用者は、第１のコンテンツの再生を操作しただけにもかかわらず、協調的に同時に再生される第２のコンテンツを視聴することができる。
【００５２】
尚、制御端末２が、利用者の操作によって、プロキシ制御端末１へ、第１のコンテンツの停止要求メッセージを送信した場合、プロキシ制御端末１は、第１のコンテンツを再生する第１の再生端末と、第２のコンテンツを再生する第２の再生端末へ、停止要求メッセージを送信する。
【００５３】
図５は、本発明におけるプロキシ制御端末の機能構成図である。
【００５４】
図５によれば、プロキシ制御端末１は、制御端末２を接続するクレードル接続部１０１と、ホームネットワークに接続する通信インタフェース部１０２とを有する。尚、クレードル接続部１０１は、図２（ｂ）の場合、通信インタフェース部に代替される。
【００５５】
また、図５によれば、プロキシ制御端末１は、コンテンツ属性記憶部１１１と、配信ポリシ記憶部１１２とを有する。更に、プロキシ制御端末１は、制御要求メッセージ受信部１２１と、第１のコンテンツ検索部１２２と、配信ポリシ検索部１２３と、第２のコンテンツ記憶部１２４と、マルチキャスト送信部１２５と、制御応答メッセージ受信部１２６と、制御応答メッセージ送信部１２７とを有する。これら機能構成部は、プロキシ制御端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって機能される。
【００５６】
コンテンツ属性記憶部１１１は、記録端末４に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶する。コンテンツの属性情報は、例えば検索要求メッセージに対する応答メッセージによって取得できる。
【００５７】
配信ポリシ記憶部１１２は、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶する。
【００５８】
制御要求メッセージ受信部１２１は、制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する。制御要求メッセージは、例えば検索要求、設定要求及び再生要求である。制御要求メッセージに含まれる第１のコンテンツのアドレスは、第１のコンテンツ検索部１２２へ出力される。
【００５９】
第１のコンテンツ検索部１２２は、コンテンツ属性記憶部１１１を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する。検索された第１の属性情報は、配信ポリシ検索部１２３へ出力される。
【００６０】
配信ポリシ検索部１２３は、配信ポリシ記憶部１１２を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する。第１の属性情報が、配信ポリシ情報に該当する場合、その配信ポリシ情報を、第２のコンテンツ記憶部１２４へ出力する。
【００６１】
第２のコンテンツ記憶部１２４は、コンテンツ属性記憶部１１１を用いて、配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する。第２のアドレスは、マルチキャスト送信部１２５へ出力される。
【００６２】
マルチキャスト送信部１２５は、第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとのそれぞれへ、制御要求メッセージを送信する。
【００６３】
制御応答メッセージ受信部１２６は、複数の再生端末３から、応答メッセージを受信する。そして、制御応答メッセージ送信部１２７は、１つの応答メッセージを、制御端末２へ送信する。
【００６４】
以上、詳細に説明したように、本発明のコンテンツ協調再生方法、プロキシ制御端末及びプログラムによれば、制御端末が、記録端末及び再生端末を用いて第１のコンテンツを再生する際に、第１のコンテンツに関連する第２のコンテンツを、異なる記録端末及び再生端末を用いて同時に再生することができる。
【００６５】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【００６６】
１ プロキシ制御端末
１０１ クレードル接続部
１０２ 通信インタフェース部
１１１ コンテンツ属性記憶部
１１２ 配信ポリシ記憶部
１２１ 制御要求メッセージ受信部
１２２ 第１のコンテンツ検索部
１２３ 配信ポリシ検索部
１２４ 第２のコンテンツ記憶部
１２５ マルチキャスト送信部
１２６ 制御応答メッセージ受信部
１２７ 制御応答メッセージ送信部
２ 制御端末
３ 再生端末
４ 記録端末
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムにおける、制御端末からのコンテンツ協調再生方法であって、
前記ネットワークに、プロキシ制御端末が更に接続されており、
前記制御端末は、前記プロキシ制御端末に接続されており、
前記プロキシ制御端末は、前記記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶部と、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報とを記憶した配信ポリシ記憶部を有し、
前記制御端末が、前記プロキシ制御端末へ、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを送信する第１のステップと、
前記プロキシ制御端末が、前記コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第２のステップと、
前記プロキシ制御端末が、前記配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する第３のステップと、
前記プロキシ制御端末が、前記コンテンツ属性記憶部を用いて、前記配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第４のステップと、
前記プロキシ制御端末が、第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、前記制御要求メッセージを送信する第５のステップと
を有することを特徴とするコンテンツ協調再生方法。
【請求項２】
前記属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
前記配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードである
ことを特徴とする請求項１に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項３】
前記プロキシ制御端末は、前記制御端末を載置することができるクレードルであることを特徴とする請求項１又は２に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項４】
前記プロキシ制御端末は、前記ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
前記制御端末から送信される前記制御要求メッセージは、前記デフォルトゲートウェイを介して、前記再生端末及び前記記録端末へ送信されることを特徴とする請求項１又は２に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項５】
前記ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ(Digital Living Network Alliance)準拠プロトコルであり、
前記再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ(Digital Media Player)若しくはＭ−ＤＭＰ(Mobile-DMP)として、又は、ＤＬ ＮＡ対応のＤＭＲ(Digital Media Renderer)若しくはＭ−ＤＭＲ(Mobile-DMR)として機能し、
前記記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ(Digital Media Server)又はＭ−ＤＭＳ(Mobile-DMS)として機能し、
前記制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ(Digital Media Controller)又はＭ−ＤＭＣ(Mobile-DMC)として機能し、
前記再生端末は、前記記録端末に対して、ＨＴＴＰ(HyperText Transfer Protocol)クライアントとして機能し、
前記制御端末から前記プロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)である
ことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項６】
ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末であって、
前記記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
前記制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
前記配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、前記配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、前記制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
を有することを特徴とするプロキシ制御端末。
【請求項７】
前記属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
前記配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードである
ことを特徴とする請求項６に記載のプロキシ制御端末。
【請求項８】
前記プロキシ制御端末は、前記制御端末を載置することができるクレードルであることを特徴とする請求項６又は７に記載のプロキシ制御端末。
【請求項９】
前記プロキシ制御端末は、前記ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
前記制御端末から送信される前記制御要求メッセージは、前記デフォルトゲートウェイを介して、前記再生端末及び前記記録端末へ送信されることを特徴とする請求項６又は７に記載のプロキシ制御端末。
【請求項１０】
前記ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ準拠プロトコルであり、
前記再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰとして、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能し、
前記記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能し、
前記制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能し、
前記再生端末は、前記記録端末に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能し、
前記制御端末から前記プロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)である
ことを特徴とする請求項６から９のいずれか１項に記載のプロキシ制御端末。
【請求項１１】
ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
前記制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
前記配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、前記配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、前記制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とするプロキシ制御端末用のプログラム。
【請求項１】
ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムにおける、制御端末からのコンテンツ協調再生方法であって、
前記ネットワークに、プロキシ制御端末が更に接続されており、
前記制御端末は、前記プロキシ制御端末に接続されており、
前記プロキシ制御端末は、前記記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶部と、複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報とを記憶した配信ポリシ記憶部を有し、
前記制御端末が、前記プロキシ制御端末へ、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを送信する第１のステップと、
前記プロキシ制御端末が、前記コンテンツ属性記憶部を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第２のステップと、
前記プロキシ制御端末が、前記配信ポリシ記憶部を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する第３のステップと、
前記プロキシ制御端末が、前記コンテンツ属性記憶部を用いて、前記配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第４のステップと、
前記プロキシ制御端末が、第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、前記制御要求メッセージを送信する第５のステップと
を有することを特徴とするコンテンツ協調再生方法。
【請求項２】
前記属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
前記配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードである
ことを特徴とする請求項１に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項３】
前記プロキシ制御端末は、前記制御端末を載置することができるクレードルであることを特徴とする請求項１又は２に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項４】
前記プロキシ制御端末は、前記ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
前記制御端末から送信される前記制御要求メッセージは、前記デフォルトゲートウェイを介して、前記再生端末及び前記記録端末へ送信されることを特徴とする請求項１又は２に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項５】
前記ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ(Digital Living Network Alliance)準拠プロトコルであり、
前記再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ(Digital Media Player)若しくはＭ−ＤＭＰ(Mobile-DMP)として、又は、ＤＬ ＮＡ対応のＤＭＲ(Digital Media Renderer)若しくはＭ−ＤＭＲ(Mobile-DMR)として機能し、
前記記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ(Digital Media Server)又はＭ−ＤＭＳ(Mobile-DMS)として機能し、
前記制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ(Digital Media Controller)又はＭ−ＤＭＣ(Mobile-DMC)として機能し、
前記再生端末は、前記記録端末に対して、ＨＴＴＰ(HyperText Transfer Protocol)クライアントとして機能し、
前記制御端末から前記プロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)である
ことを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載のコンテンツ協調再生方法。
【請求項６】
ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末であって、
前記記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
前記制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
前記配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、前記配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、前記制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
を有することを特徴とするプロキシ制御端末。
【請求項７】
前記属性情報は、当該コンテンツの作成日時、作成位置及び／又はキーワードであり、
前記配信ポリシ情報は、一定の時間範囲、一定の地域範囲及び／又はキーワードである
ことを特徴とする請求項６に記載のプロキシ制御端末。
【請求項８】
前記プロキシ制御端末は、前記制御端末を載置することができるクレードルであることを特徴とする請求項６又は７に記載のプロキシ制御端末。
【請求項９】
前記プロキシ制御端末は、前記ネットワークに接続されるデフォルトゲートウェイであり、
前記制御端末から送信される前記制御要求メッセージは、前記デフォルトゲートウェイを介して、前記再生端末及び前記記録端末へ送信されることを特徴とする請求項６又は７に記載のプロキシ制御端末。
【請求項１０】
前記ホームネットワークプロトコルは、ＤＬＮＡ準拠プロトコルであり、
前記再生端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＰ若しくはＭ−ＤＭＰとして、又は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＲ若しくはＭ−ＤＭＲとして機能し、
前記記録端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＳ又はＭ−ＤＭＳとして機能し、
前記制御端末は、ＤＬＮＡ対応のＤＭＣ又はＭ−ＤＭＣとして機能し、
前記再生端末は、前記記録端末に対して、ＨＴＴＰクライアントとして機能し、
前記制御端末から前記プロキシ制御端末へ送信される制御要求メッセージは、検索要求(SEARCH・BROWSEメソッド)、設定要求（POSTメソッドにおけるSetAV_TransportURIアクション）及び再生要求(PLAYメソッド)である
ことを特徴とする請求項６から９のいずれか１項に記載のプロキシ制御端末。
【請求項１１】
ホームネットワークプロトコル対応の複数の再生端末及び複数の記録端末がネットワークに接続されたシステムについて、該ネットワークに接続されると共に制御端末にも接続されるプロキシ制御端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記記録端末に蓄積されたコンテンツの属性情報を記憶するコンテンツ属性記憶手段と、
複数の属性情報を所定条件に基づいて関連付ける配信ポリシ情報を記憶した配信ポリシ記憶手段と、
前記制御端末から、第１のコンテンツに対する制御要求メッセージを受信する制御要求メッセージ受信手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、第１のコンテンツの第１の属性情報を検索する第１のコンテンツ検索手段と、
前記配信ポリシ記憶手段を用いて、第１の属性情報が配信ポリシ情報に該当するか否かを検索する配信ポリシ検索手段と、
前記コンテンツ属性記憶手段を用いて、前記配信ポリシ情報に該当する第２の属性情報に基づく第２のコンテンツの第２のアドレスを検索する第２のコンテンツ検索手段と、
第１のコンテンツの第１のアドレスと、第２のコンテンツの第２のアドレスとへ、前記制御要求メッセージを送信するマルチキャスト送信手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とするプロキシ制御端末用のプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１１−４１８０（Ｐ２０１１−４１８０Ａ）
【公開日】平成２３年１月６日（２０１１．１．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１４５７７３（Ｐ２００９−１４５７７３）
【出願日】平成２１年６月１８日（２００９．６．１８）
【出願人】（０００２０８８９１）ＫＤＤＩ株式会社 (2,700)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１月６日（２０１１．１．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年６月１８日（２００９．６．１８）
【出願人】（０００２０８８９１）ＫＤＤＩ株式会社 (2,700)
【Ｆターム（参考）】
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