配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラム
【課題】 配信先の変更を迅速に行うことが可能になる配信先管理装置および配信先管理を提供する。
【解決手段】 格納部3bは、プレゼンティティを利用する情報提供者にて設定された、プレゼンティティが有する情報の配信先の変更の可否を示す条件を格納する。判定部3cは、受信部3aから出力された権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を書換部3dに出力する。書換部3dは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先を、元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更する。
【解決手段】 格納部3bは、プレゼンティティを利用する情報提供者にて設定された、プレゼンティティが有する情報の配信先の変更の可否を示す条件を格納する。判定部3cは、受信部3aから出力された権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を書換部3dに出力する。書換部3dは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先を、元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラムに関し、特には、情報提供者端末が有する情報の配信先の変更を管理する配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの状態を管理するプレゼンスシステムが知られている。例えば、特許文献1(特開2003−141038号公報)には、バディリスト(状態監視対象者リスト)を用いたプレゼンスシステムが記載されている。
【0003】
なお、プレゼンスシステムは、各ユーザの状態を管理するシステム一般を示すプレゼンスサービスの呼称の一例であり、その基本的なアーキテクチャは、RFC(Request For Comment)2778に示されている。
【0004】
プレゼンスシステムは、プレゼンティティと、ウォッチャと、プレゼンスサービス部とを含む。
【0005】
プレゼンティティは、状態情報提供者の状態情報(プレゼンス情報)を保持する。具体的には、プレゼンティティは、状態情報提供者のプレゼンス情報を保持する情報提供者端末装置である。
【0006】
ウォッチャは、プレゼンティティが保持するプレゼンス情報を状態情報受信者に提供する。具体的には、ウォッチャは、プレゼンティティが有するプレゼンス情報を受け付ける受信者端末装置(配信先)である。
【0007】
ウォッチャは、全てのプレゼンティティのプレゼンス情報を受け付けるのではなく、ウォッチャが指定したプレゼンティティのプレゼンス情報を受け付ける。なお、ウォッチャが指定したプレゼンティティは、バディ(監視対象)と称される。ウォッチャは、バディのプレゼンス情報を取得するために、バディを示したバディリスト(情報監視対象者リスト)を作成する。
【0008】
プレゼンスサービス部は、バディリストに示されたバディのプレゼンス情報をウォッチャに配信する。
【0009】
なお、プレゼンスサービス部は、全てのバディのプレゼンス情報をウォッチャに配信するのではなく、ウォッチャへのプレゼンス情報の配信を許可したバディのプレゼンス情報のみをウォッチャに配信する。
【0010】
また、プレゼンティティは、ウォッチャから状態通知要求(プレゼンス情報配信要求)を受けてから、そのウォッチャへのプレゼンス情報の配信を許可するか否かの設定を行う。
【特許文献1】特開2003−141038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来のプレゼンスシステム(プレゼンスサービス)では、ウォッチャがバディのモニタリングを代行ウォッチャに依頼する場合、代行ウォッチャが、そのバディに対して状態通知要求を送信し、その後、そのバディがその代行ウォッチャへのプレゼンス情報の配信を許可するという一連の作業が必要となる。
【0012】
このため、その一連の作業が行われている間、代行ウォッチャは、バディのモニタリングを実行できない。したがって、ウォッチャの変更に時間がかかってしまうという問題が生じる。
【0013】
本発明の目的は、配信先の変更を迅速に行うことが可能になる配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するため、本発明の配信先管理装置は、情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置であって、前記情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、前記配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と、前記変更要求を受け付ける受付部と、前記受付部にて受け付けられた変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定部と、前記判定部が前記配信先の変更を許可すると判定すると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更部とを含む。
【0015】
また、本発明の配信先管理方法は、情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部を有し、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置が行う配信先管理方法であって、前記変更要求を受け付ける受付ステップと、前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定ステップと、前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更ステップとを含む。
【0016】
上記の発明によれば、配信先の変更の可否は、格納部に格納されている条件に基づいて判定される。格納部に格納されている条件は、情報提供者にて設定される。このため、配信先の変更の可否は、情報提供者のポリシーに基づいて判定可能となり、また、配信先の変更時に、情報提供者が変更先の端末への情報の配信を許可するか否かを判定する作業を行わなくて済む。
【0017】
したがって、配信先の変更を迅速に行うことが可能になる。
【0018】
なお、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記配信先の変更が許可されると、前記アクセス許可リストに変更後の配信先の端末が記載されることが望ましい。
【0019】
上記の発明によれば、配信先の変更をアクセス許可リストで管理することが可能になる。
【0020】
また、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を拒否している配信先を示すアクセス拒否リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記格納部が、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス拒否リストに記載されている場合に前記配信先の端末の変更を拒否することを示す拒否条件を格納することが望ましい。
【0021】
上記の発明によれば、情報提供者が情報を与えたくない端末に対して、その情報を配信することを拒否することが可能になる。
【0022】
また、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス許可リストに記載されている場合に前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納することが望ましい。
【0023】
上記の発明によれば、情報提供者が情報の配信を許可している端末に対して、その情報を配信することが可能になる。
【0024】
また、前記格納部は、前記条件として、前記配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納することが望ましい。
【0025】
上記の発明によれば、配信先を変更することを拒否することが可能になる。
【0026】
また、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記格納部が、前記条件として、前記変更要求が前記アクセス許可リストに記載されている配信先から送信された場合に、前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納することが望ましい。
【0027】
上記の発明によれば、信頼できる配信先からの変更要求を許可することが可能になる。
【0028】
また、前記配信先の変更履歴が管理され、前記格納部は、前記条件として、前記配信先の端末の変更の可否を前記変更履歴に基づいて判断することを示す判断条件を格納することが望ましい。
【0029】
上記の発明によれば、二重、三重の代行監視を制限することが可能になる。
【0030】
また、前記配信先管理装置が、変更前の配信先の端末を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、変更後の配信先の端末を示す代行者リストが管理されることが望ましい。
【0031】
上記の発明によれば、変更前の端末のリストと、変更後の端末のリストを別々に管理することが可能になる。
【0032】
また、前記変更要求は、前記配信先の端末を所定期間だけ変更することを要求し、変更後の配信先の端末が前記代行者リストに示されてから前記所定期間経過すると、前記配信先を元に戻すことが望ましい。
【0033】
上記の発明によれば、所定期間が経過すると、前記配信先が自動的に戻る。このため、配信先を元に戻す手間を少なくすることが可能となる。
【0034】
また、本発明のプログラムは、情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と接続されたコンピュータに、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理処理を実行させるプログラムであって、前記変更要求を受け付ける受付処理と、前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定処理と、前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更処理と、を含む配信先管理処理を、前記コンピュータに実行させる。
【0035】
上記の発明によれば、上記配信先管理方法をコンピュータに実行させることが可能になる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、配信先の変更を迅速に行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0038】
図1は、本発明の第1実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。さらに言えば、図1は、本配信先管理装置を含むプレゼンスシステムを示したブロック図である。
【0039】
図1において、プレゼンスシステムは、プレゼンスサービス部1と、権限委譲要求生成部(変更要求生成部)2と、一時アクセス管理部(配信先管理装置)3と、情報提供者端末4と、受信者端末5aと、代行者端末5bとを含む。
【0040】
プレゼンスサービス部1は、アクセスリスト管理部1aと、バディリスト管理部1bとを含む。
【0041】
権限委譲要求生成部2は、バディ選択部2aと、権限委譲先決定部2bと、権限委譲要求送信部2cとを含む。なお、以下では、バディ選択部2aを「選択部2a」と称し、権限委譲先決定部2bを「決定部2b」と称し、権限委譲要求送信部2cを「送信部2c」と称する。
【0042】
一時アクセス管理部3は、権限委譲要求受信部3aと、格納部3bと、代行可否判定部3cと、アクセスリスト書換部3dとを含む。なお、以下では、権限委譲要求受信部3aを「受信部3a」と称し、代行可否判定部3cを「判定部3c」と称し、アクセスリスト書換部3dを「書換部3d」と称する。
【0043】
情報提供者端末(プレゼンティティ)4は、情報提供者にて利用される。情報提供者端末4は、情報提供者にて提供される情報(プレゼンス情報)を有する。
【0044】
受信者端末(ウォッチャ)5aは、情報提供者端末4が有する情報を受信して情報提供者端末4を監視する。
【0045】
代行者端末(代行ウォッチャ)5bは、受信者端末5aが受信していた情報を受信者端末5aに代わって受信して情報提供者端末4を監視する。
【0046】
なお、図1では、通常のプレゼンスサービス部1(プレゼンスシステム)の機能のうち、本発明と関連する、アクセスリスト管理部1aと、バディリスト管理部1bを示している。
【0047】
また、格納部3bを除いた一時アクセス管理部3は、メモリに記録されているプログラムを読み取り、その読み取られたプログラムを実行するコンピュータによって実現されてもよい。なお、このプログラムは、一時アクセス管理部3が実行する配信先管理方法を、そのコンピュータに実行させる。
【0048】
アクセスリスト管理部1aは、情報提供者が情報提供者端末にて保有されている情報の配信を許可した配信先(ウォッチャ)および情報提供者がその配信を禁止した配信先(ウォッチャ)を示したアクセスリストを管理する。
【0049】
図2は、アクセスリスト管理部1aで管理されるアクセスリストの一例を示した説明図である。
【0050】
図2において、アクセスリスト管理部1aは、プレゼンティティP1用アクセスリスト1a1と、プレゼンティティP2用アクセスリスト1a2と、プレゼンティティP3用アクセスリスト1a3とを管理する。なお、アクセスリストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0051】
各アクセスリスト1a1、1a2、1a3は、アクセス許可リスト1a1aと、アクセス拒否リスト1a1bとを含む。なお、各アクセスリスト1a1、1a2、1a3は、アクセス許可リスト1a1aとアクセス拒否リスト1a1bのいずれか一方のみを含んでもよい。
【0052】
アクセス許可リスト1a1aは、プレゼンティティ(具体的には、そのプレゼンティティを利用する情報提供者)が情報の配信を許可したウォッチャ(アクセス許可ウォッチャ)と、そのウォッチャから配信先権限を委譲されたウォッチャ(権限委譲先ウォッチャ)とを示す。なお、アクセス許可リスト1a1aは、アクセス許可ウォッチャのみを示していてもよい。
【0053】
アクセス拒否リスト1a1bは、プレゼンティティ(具体的には、そのプレゼンティティを利用する情報提供者)が情報の配信を禁止したウォッチャ(アクセス拒否ウォッチャ)を示す。
【0054】
図1に戻って、バディリスト管理部1bは、バディリストを管理する。
【0055】
図3は、バディリスト管理部1bが管理するバディリストの一例を示した説明図である。
【0056】
図3において、バディリスト管理部1bは、ウォッチャW1用バディリスト1b1と、ウォッチャW2用バディリスト1b2と、ウォッチャW3用バディリスト1b3とを管理する。なお、バディリストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0057】
図1に戻って、プレゼンスサービス部1は、そのアクセスリストおよびそのバディリストに基づいて、プレゼンティティ(情報提供者端末4)のプレゼンス情報を、ウォッチャ(受信者端末5a)または代行ウォッチャ(代行者端末5b)に配信する。
【0058】
例えば、プレゼンスサービス部1は、バディリストに示されたバディ(プレゼンティティ)を読み出す。
【0059】
続いて、プレゼンスサービス部1は、その読み出されたプレゼンティティがそのバディリストの所有者のウォッチャにプレゼンス情報を配信することを許可しているか否かを、アクセスリストを参照して判断する。
【0060】
プレゼンスサービス部1は、バディリストに示されたバディ(プレゼンティティ)によって配信が許可されているウォッチャに対して、そのバディのプレゼンス情報を配信する。
【0061】
権限委譲要求生成部2は、変更要求生成部の一例である。権限委譲要求生成部2は、ウォッチャ、ウォッチャのバディリストへのアクセス権を持つユーザ、または、そのアクセス権をもつアプリケーションによって利用され、また、バディリスト管理部1bへアクセス可能である。
【0062】
権限委譲要求生成部2は、バディリストに示されたバディのプレゼンス情報を受信する権限を、そのバディリストの所有者であるウォッチャ(受信者端末5a)から、そのウォッチャを代行する代行ウォッチャ(代行者端末5b)へ変更することを要求する権限委譲要求(変更要求)を生成する。
【0063】
換言すると、権限委譲要求生成部2は、バディリストに示されたバディのプレゼンス情報の配信先を、そのバディリストの所有者のウォッチャから代行者端末へ変更することを要求する権限委譲要求を生成する。
【0064】
さらに言えば、権限委譲要求は、あるプレゼンティティの状態監視がそのプレゼンティティにて許可されているウォッチャ(元ウォッチャ)が、その監視権限を、別のウォッチャ(代行ウォッチャ)に一時的に委譲することを要求するものである。
【0065】
選択部2aは、例えば、ウォッチャからの指示によりバディリスト管理部1bにアクセスして、そのウォッチャのバディリストから、代行ウォッチャにモニタリングを依頼するバディ(プレゼンティティ)を選択する。
【0066】
決定部2bは、例えば元ウォッチャからの指示により、代行ウォッチャを指定する。
【0067】
送信部2cは、選択部2aにて選択されたバディごとに元のウォッチャと決定部2bにて決定された代行ウォッチャ(権限委譲先ウォッチャ)との組を示した権限委譲要求を生成する。送信部2cは、その権限委譲要求を、一時アクセス管理部3の受信部3aに送信する。
【0068】
図4は、権限委譲要求の一例を示した説明図である。
【0069】
図4において、権限委譲要求21は、プレゼンティティ21aごとに、元ウォッチャ21bと代行ウォッチャ21cとの組を示す。なお、プレゼンティティ21aは、選択部2aにて選択される。また、元ウォッチャ21bは、プレゼンティティ21aが示されていたバディリストの所有者のウォッチャである。また、代行ウォッチャ21cは、決定部2bにて決定される。
【0070】
図1に戻って、一時アクセス管理部3は、配信先管理装置の一例である。
【0071】
一時アクセス管理部3は、プレゼンス情報の配信先の変更を管理する。具体的には、一時アクセス管理部3は、権限委譲要求生成部2から受け付けた権限委譲要求に基づいて、プレゼンスアクセス部1が管理しているアクセスリストを変更する。
【0072】
受信部3aは、送信部2cが送信した権限委譲要求を受信する。受信部3aは、その受信された権限委譲要求を判定部3cに出力する。
【0073】
格納部3bは、プレゼンティティを利用する情報提供者にて設定された、プレゼンティティが有する情報の配信先の変更の可否を示す条件を格納する。
【0074】
例えば、格納部3bは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する。
【0075】
また、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する。
【0076】
また、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。
【0077】
また、格納部3bは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されている配信先(ウォッチャ)から送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。
【0078】
なお、これらの条件は、プレゼンティティごとに異なるように設定されてもよい。
【0079】
判定部3cは、受信部3aから出力された権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。
【0080】
例えば、格納部3bが、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納している場合、判定部3cは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否する。
【0081】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否する。
【0082】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0083】
また、格納部3bが、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0084】
判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を書換部3dに出力する。
【0085】
書換部3dは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先を、元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更する。
【0086】
具体的には、書換部3dは、その権限委譲要求に示されたプレゼンティティのアクセス許可リスト(図2参照)を選択する。
【0087】
書換部3dは、その選択されたアクセス許可リストから、その権限委譲要求に示された元ウォッチャを検索する。
【0088】
書換部3dは、その検索された元ウォッチャに対応する権限委譲先ウォッチャの欄に、その権限委譲要求に示された代行ウォッチャを書き込む。
【0089】
なお、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aにアクセス許可ウォッチャとして示されている元ウォッチャを、その代行ウォッチャに書き換える。
【0090】
また、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、元ウォッチャを削除せずに、アクセス許可リスト1a1aに代行ウォッチャに追加してもよい。
【0091】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがすでにアクセス許可リスト1a1aに示されている場合には、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aを変更しない。
【0092】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれている場合には、書換部3dは、その代行ウォッチャをアクセス拒否リストから削除し、その代行ウォッチャをアクセス許可リストに追加する。
【0093】
なお、アクセスリスト管理部1aと、バディリスト管理部1bは、プレゼンスサービスの実現方式によって、サーバで集中管理される場合と、クライアントに分散して管理される場合とがある。
【0094】
同様に、権限委譲要求生成部2と一時アクセス管理部3も、サーバで集中管理される場合と、クライアントに分散配置される場合とがある。
【0095】
図5は、プレゼンスサービスがサーバ集中管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図5において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0096】
図5において、アクセスリスト管理部1aとバディリスト管理部1bは、プレゼンスサーバ1によって一元管理される。なお、プレゼンスサーバ1は、プレゼンスサービス部の一例である。
【0097】
また、一時アクセス管理部3と権限委譲要求生成部2も、プレゼンスサーバ1によって集中管理されている。
【0098】
図5に示した構成では、権限委譲要求生成部2の各機能(選択部2a、決定部2bおよび送信部2c)は、Webインタフェース6を介して、受信者端末(ウォッチャi)5からの要求を受け付け、その要求を処理する。
【0099】
また、図5に示した構成では、1つの一時アクセス管理部3が、各ウォッチャからの権限委譲要求(代行モニタリング要求)をすべて処理する。
【0100】
図6は、プレゼンスサービスが分散管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図6において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0101】
図6において、アクセスリスト管理部1aaはプレゼンティティPに含まれ、アクセスリスト管理部1abはプレゼンティティQに含まれる。また、バディリスト管理部1baはウォッチャXに含まれ、バディリスト管理部1bbは、ウォッチャYに含まれる。
【0102】
また、一時アクセス管理部31はプレゼンティティPに含まれ、一時アクセス管理部32はプレゼンティティQに含まれる。また、権限委譲要求生成部2も、個々のクライアント(ウォッチャ)にて管理されている。なお、プレゼンティティPおよびQは、図1に示した情報提供者端末4に対応する。また、ウォッチャXは図1に示した受信者端末5aに対応し、ウォッチャYは図1に示した代行者端末5bに対応する。
【0103】
図6に示した構成では、ウォッチャの権限委譲要求は、個々のウォッチャ・クライアントに付随する権限委譲要求生成部2で生成され、その後、個々のプレゼンティティ・クライアントに付随する一時アクセス管理部3に個別に送信される。
【0104】
次に、第1実施例の動作を説明する。
【0105】
ステップ101では、選択部2aは、元ウォッチャからの指示によりバディリスト管理部1bにアクセスして、その元ウォッチャのバディリストから、代行ウォッチャにモニタリングを依頼するバディを選択する。
【0106】
バディが選択されると、決定部2bは、ステップ102を実行する。
【0107】
ステップ102では、決定部2bは、そのバディの情報を受信(モニタリング)する権限が元ウォッチャから委譲される代行ウォッチャを決定する。
【0108】
決定部2bは、例えば、以下のようにして代行ウォッチャを決定する。
【0109】
決定部2bは、元ウォッチャから代行ウィッチャを示す識別子を受け付け、その識別子に基づいて代行ウォッチャを決定する。
【0110】
なお、決定部2bは、代行ウォッチャ候補を示したリストを元ウォッチャに提供し、そのリストから元ウォッチャのユーザによって選択された候補を代行ウォッチャとして決定してもよい。
【0111】
また、決定部2bは、プログラムにしたがって自動的に代行ウォッチャを決定してもよい。例えば、決定部2bは、バディリスト管理部1bで管理されるバディの中からランダムにバディを選択し、その選択されたバディを代行ウォッチャとして決定する処理を、プログラムにしたがって実行する。
【0112】
なお、ステップ101とステップ102の順序は逆でもよい。
【0113】
バディと代行ウォッチャの選定が終了すると、送信部2cは、ステップ103を実行する。
【0114】
ステップ103では、送信部2cは、選択部2aにて選択されたバディごとに、元ウォッチャとその選定された代行ウォッチャとの組を示した権限委譲要求(図4参照)を生成する。送信部2cは、その権限委譲要求を、一時アクセス管理部3の受信部3aに送信する。
【0115】
権限委譲要求が送信されると、受信部3aは、ステップ104を実行する。
【0116】
ステップ104では、受信部3aは、その権限委譲要求を受信し、その権限委譲要求を判定部3cに出力する。
【0117】
判定部3cは、その権限委譲要求を受け付けると、ステップ105を実行する。
【0118】
ステップ105では、判定部3cは、その権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。
【0119】
例えば、格納部3bが、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納している場合、判定部3cは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否する。
【0120】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否する。
【0121】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0122】
また、格納部3bが、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0123】
判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を、書換部3dに出力する。
【0124】
書換部3dは、その判定結果およびその権限委譲要求を受け付けると、ステップ106を実行する。
【0125】
ステップ106では、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先を、元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更する。
【0126】
具体的には、書換部3dは、その権限委譲要求に示されたプレゼンティティのアクセス許可リスト(図2参照)を選択する。書換部3dは、その選択されたアクセス許可リストから、その権限委譲要求に示された元ウォッチャを検索する。書換部3dは、その検索された元ウォッチャに対応する権限委譲先ウォッチャの欄に、その権限委譲要求に示された代行ウォッチャを書き込む。
【0127】
なお、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aにアクセス許可ウォッチャとして示されている元ウォッチャを、その代行ウォッチャに書き換える。
【0128】
また、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、元ウォッチャを削除せずに、アクセス許可リスト1a1aに代行ウォッチャに追加してもよい。
【0129】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがすでにアクセス許可リスト1a1aに示されている場合には、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aを変更しない。
【0130】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれている場合には、書換部3dは、その代行ウォッチャをアクセス拒否リストから削除し、その代行ウォッチャをアクセス許可リストに追加する。
【0131】
その後、代行ウォッチャが、プレゼンスサービスを利用し、プレゼンティティからの状態通知要求(SUBSCRIBE)を発行すると、その書き換えられたアクセスリストが、プレゼンスサービスにおけるアクセス制御で利用され、代行ウォッチャへバディの情報が配信される。
【0132】
なお、権限委譲要求を解除するには、権限委譲先のウォッチャ(代行ウォッチャ)から権限委譲元のウォッチャ(元ウォッチャ)への権限委譲要求が発行されればよい。
【0133】
次に、プレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明する。
【0134】
図7は、プレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明するためのブロック図である。
【0135】
図7において、プレゼンティティP1〜P4のそれぞれの構成は、図6に示したプレゼンティティPの構成と同一である。なお、プレゼンティティP1〜P4は、図1に示した情報提供者端末4に対応する。
【0136】
また、ウォッチャW1およびW2のそれぞれの構成は、図6に示したウォッチャXの構成と同一である。なお、ウォッチャW1は、図1に示した受信者端末5aに対応し、ウォッチャW2は、図1に示した代行者端末5bに対応する。
【0137】
なお、以下では、説明を容易にするために、以下に示す場合の動作を説明する。
【0138】
ウォッチャW1は、バディリストB1を所有する。バディリストB1には、プレゼンティティP1〜P3が記載されている。
【0139】
ウォッチャW2は、バディリストB2を所有する。バディリストB2には、プレゼンティティP1〜P4が記載されている。
【0140】
プレゼンティティP1は、アクセス許可リストA1およびアクセス拒否リストD1を所有する。アクセス許可リストA1には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD1には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。
【0141】
プレゼンティティP2は、アクセス許可リストA2およびアクセス拒否リストD2を所有する。アクセス許可リストA2には、ウォッチャW1およびW2が記載されている。アクセス拒否リストD2には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。
【0142】
プレゼンティティP3は、アクセス許可リストA3およびアクセス拒否リストD3を所有する。アクセス許可リストA3には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されている。
【0143】
プレゼンティティP4は、アクセス許可リストA4およびアクセス拒否リストD4を所有する。アクセス許可リストA4には、ウォッチャW2が記載されている。アクセス拒否リストD4には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。
【0144】
ウォッチャW1は、ウォッチャW2に、ウォッチャW1のバディリストB1に含まれるプレゼンティティP1、プレゼンティティP2、プレゼンティティP3のモニタリングの代行を依頼する。換言すると、ウォッチャW1は、代行ウォッチャとして、ウォッチャW2を指定する。
【0145】
プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3のそれぞれの格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、その代行ウォッチャによる代行モニタリングを許可する許可条件を格納する。換言すると、その許可条件は、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、配信先をその代行ウォッチャに変更することを許可することを示す。
【0146】
また、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3は、代行モニタリングが許可された場合、アクセス許可リスト上で元ウォッチャを代行ウォッチャに置き換えるのではなく、アクセス許可リストに代行ウォッチャを追加する。
【0147】
ステップ201では、ウォッチャW1の選択部2aは、ウォッチャW1のバディリストB2に含まれるバディ(プレゼンティティ)のうち、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3を選択する。
【0148】
プレゼンティティが選択されると、ウォッチャW1の決定部2bは、ステップ202を実行する。
【0149】
ステップ202では、ウォッチャW1の決定部2bは、代行ウォッチャとしてウォッチャW2を指定する。
【0150】
なお、ステップ201とステップ202の順序は逆でもよい。
【0151】
プレゼンティティと代行ウォッチャの指定が終了すると、ウォッチャW1の送信部2cは、ステップ203を実行する。
【0152】
ステップ203では、ウォッチャW1の送信部2cは、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3に対して、ウォッチャW1(元ウォッチャ)によるモニタリング権限を、ウォッチャW2(代行ウォッチャ)に委譲することを要求する権限委譲要求(図4参照)を送信する。
【0153】
権限委譲要求が送信されると、プレゼンティティP1の受信部3aは、ステップ204を実行する。
【0154】
ステップ204では、プレゼンティティP1の受信部3aは、その権限委譲要求を受信し、その権限委譲要求をプレゼンティティP1の判定部3cに出力する。
【0155】
プレゼンティティP1の判定部3cは、その権限委譲要求を受け付けると、ステップ205を実行する。
【0156】
ステップ205では、プレゼンティティP1の判定部3cは、その権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、プレゼンティティP1の格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。
【0157】
具体的には、プレゼンティティP1の判定部3cは、代行ウォッチャとしてのウォッチャW2がアクセス拒否リストD1に含まれないことを確認した上で、配信先をウォッチャW1からウォッチャW2へ変更することを許可する。
【0158】
プレゼンティティP1の判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を、プレゼンティティP1の書換部3dに出力する。
【0159】
プレゼンティティP1の書換部3dは、その判定結果およびその権限委譲要求を受け付けると、ステップ206を実行する。
【0160】
ステップ206では、プレゼンティティP1の判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、プレゼンティティP1の書換部3dは、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先が元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更されるように、プレゼンティティP1のアクセス許可リストA1に代行ウォッチャW2を追加する。
【0161】
一方、プレゼンティティP2の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP2は、プレゼンティティP1と同様に動作する。なお、プレゼンティティP2のアクセス許可リストA2には、予めウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2は変更されない。
【0162】
一方、プレゼンティティP3の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP3は、プレゼンティティP1と同様に動作する。なお、プレゼンティティP3のアクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2は変更されない。
【0163】
本実施例によれば、以下のような効果を奏する。
【0164】
ウォッチャが、プレゼンティティのモニタリングを一時的にできなく場合または緊急の場合などに、迅速かつ安全に、別のウォッチャ(代行ウォッチャ)にそのモニタリング権限を委譲することができる。
【0165】
本実施例によれば、以下のような作用効果を奏する。
【0166】
判定部3cは、配信先の変更の可否を、格納部3bに格納されている条件に基づいて判定する。格納部3bに格納されている条件は、情報提供者にて設定される。このため、配信先の変更の可否は、情報提供者のポリシーに基づいて判定可能となり、また、配信先の変更時に、情報提供者が変更先のウォッチャへの情報の配信を許可するか否かを判定する作業を行わなくて済む。したがって、配信先(ウォッチャ)の変更を迅速に行うことが可能になる。
【0167】
また、本実施例では、書換部3dは、配信先の変更が許可されると、アクセス許可リストに代行ウォッチャを記載する。この場合、配信先の変更をアクセス許可リストで管理することが可能になる。
【0168】
また、本実施例では、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合にその代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する。この場合、情報提供者が情報を与えたくない代行ウォッチャに対して、その情報を配信することを拒否することが可能になる。
【0169】
また、本実施例では、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合にその代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。この場合、情報提供者が情報の配信を許可している代行ウォッチャに対して、その情報を配信することが可能になる。
【0170】
また、本実施例では、格納部3bは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する。この場合、配信先を代行ウォッチャへ変更することを拒否することが可能になる。
【0171】
また、本実施例では、格納部3bは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されている元ウォッチャから送信された場合に、代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。この場合、信頼できる配信先からの権限委譲要求を許可することが可能になる。
【0172】
次に、第2実施例を説明する。
【0173】
図8は、第2実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。さらに言えば、図8は、本配信先管理装置を含むプレゼンスシステムを示したブロック図である。なお、図8において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0174】
第1実施例と第2実施例との主な相違点は、第2実施例の一時アクセス管理部30が代行リスト管理部(以下「管理部」と称する)3eを含む点である。
【0175】
管理部3eは、履歴管理部の一例である。管理部3eは、配信先の変更履歴を管理する。
【0176】
管理部3eは、プレゼンティティごとに、判定部3cで権限委譲が許可された元ウォッチャおよび代行ウォッチャの組を示す代行リスト(変更履歴)を管理する。
【0177】
図9は、代行リストとアクセスリストの一例を示した説明図である。
【0178】
図9において、管理部3eは、プレゼンティティP1用代行リスト3e1と、プレゼンティティP2用代行リスト3e2と、プレゼンティティP3用代行リスト3e3とを管理する。なお、代行リストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0179】
各代行リスト3e1、3e2、3e3は、権限委譲元ウォッチャ(元ウォッチャ)と権限委譲先ウォッチャ(代行ウォッチャ)との組を示す。
【0180】
また、アクセスリスト管理部1aは、プレゼンティティP1用アクセスリスト1a4と、プレゼンティティP2用アクセスリスト1a5と、プレゼンティティP3用アクセスリスト1a6とを管理する。なお、アクセスリストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0181】
各アクセスリスト1a4、1a5、1a6は、アクセス許可リスト1a4aと、アクセス拒否リスト1a4bとを含む。なお、各アクセスリスト1a4、1a5、1a6は、アクセス許可リスト1a4aとアクセス拒否リスト1a4bのいずれか一方のみを含んでもよい。
【0182】
アクセス許可リスト1a4aは、プレゼンティティが情報の配信を許可したアクセス許可ウォッチャを示す。アクセス拒否リスト1a4bは、プレゼンティティが情報の配信を禁止したアクセス拒否ウォッチャを示す。
【0183】
なお、代行リストは、代行モニタリングが終了するまで保存される。代行リストは、代行モニタリング終了時に、アクセスリストを代行モニタリングが実行される前の状態に戻すために利用される。
【0184】
また、代行モニタリング中に、アクセスリストの内容が情報提供者によって変更された場合には、変更後の内容が優先される。このため、代行モニタリングが終了しても、アクセスリストは変更されない。
【0185】
例えば、代行モニタリング中に、委譲元のウォッチャがアクセス拒否リストに追加された場合には、代行モニタリング終了後、委譲元のウォッチャは、アクセス許可リストには追加されない。
【0186】
また、格納部3bは、代行ウォッチャから他の代行ウォッチャへの配信先の変更の可否を、代行リストに基づいて判断することを示す判断条件を格納してもよい。この場合、判定部3cは、代行リストの情報を利用して、代行ウォッチャがさらに別の代行ウォッチャによって代行されるのを、制限することができる。
【0187】
図10は、第2実施例のプレゼンスサービスがサーバ集中管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図10において、図8および図5に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0188】
図11は、第2実施例のプレゼンスサービスが分散管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図11において、図8および図6に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0189】
次に、第2実施例の動作について説明する。なお、以下では、第1実施例と異なる動作を中心に説明する。
【0190】
判定部3cは、判定結果および権限委譲要求(図4参照)を、書換部3dおよび管理部3eに出力する。
【0191】
管理部3eは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、その権限委譲要求に示された内容を代行リストに追加する。
【0192】
その後、代行ウォッチャが、プレゼンスサービスを利用し、プレゼンティティからの状態通知要求(SUBSCRIBE)を発行すると、その書き換えられたアクセスリストが、プレゼンスサービスにおけるアクセス制御で利用され、代行ウォッチャへバディの情報が配信される。
【0193】
その後、元ウォッチャが、同様の手順にて、権限委譲解除要求を発行すると、判定部3cは代行ウォッチャに委譲された権限を無効にし、管理部3eは、代行リストから、元のウォッチャから代行ウォッチャへの権限委譲を示す情報を削除する。
【0194】
次に、第2実施例のプレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明する。
【0195】
図12は、第2実施例のプレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明するためのブロック図である。
【0196】
図12において、プレゼンティティP1〜P4のそれぞれの構成は、図11に示したプレゼンティティPの構成と同一である。また、ウォッチャW1およびW2のそれぞれの構成は、図11に示したウォッチャXの構成と同一である。
【0197】
なお、以下では、説明を容易にするために、以下に示す場合の動作を説明する。
【0198】
ウォッチャW1は、バディリストB1を所有する。バディリストB1には、プレゼンティティP1〜P3が記載されている。
【0199】
ウォッチャW2は、バディリストB2を所有する。バディリストB2には、プレゼンティティP1〜P4が記載されている。
【0200】
プレゼンティティP1は、アクセス許可リストA1と、アクセス拒否リストD1と、代行リストS1とを所有する。アクセス許可リストA1には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD1には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。代行リストS1には、何も記載されていない。
【0201】
プレゼンティティP2は、アクセス許可リストA2と、アクセス拒否リストD2と、代行リストS2を所有する。アクセス許可リストA2には、ウォッチャW1およびW2が記載されている。アクセス拒否リストD2には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。代行リストS2には、何も記載されていない。
【0202】
プレゼンティティP3は、アクセス許可リストA3と、アクセス拒否リストD3と、代行リストS3を所有する。アクセス許可リストA3には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されている。代行リストS3には、何も記載されていない。
【0203】
プレゼンティティP4は、アクセス許可リストA4と、アクセス拒否リストD4と、代行リストS3を所有する。アクセス許可リストA4には、ウォッチャW2が記載されている。アクセス拒否リストD4には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。代行リストS4には、何も記載されていない。
【0204】
ウォッチャW1は、ウォッチャW2に、ウォッチャW1のバディリストB1に含まれるプレゼンティティP1、プレゼンティティP2、プレゼンティティP3のモニタリングの代行を依頼する。換言すると、ウォッチャW1は、代行ウォッチャとして、ウォッチャW2を指定する。
【0205】
プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3のそれぞれの格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、その代行ウォッチャによる代行モニタリングを許可する許可条件を格納する。換言すると、その許可条件は、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、配信先をその代行ウォッチャに変更することを許可することを示す。
【0206】
また、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3は、代行モニタリングが許可された場合、アクセス許可リスト上で元ウォッチャを代行ウォッチャに置き換えるのではなく、アクセス許可リストに代行ウォッチャを追加する。
【0207】
以下では、第1実施例と異なる動作を中心に説明する。
【0208】
プレゼンティティP1の判定部3cは、代行ウォッチャとしてのウォッチャW2がアクセス拒否リストD1に含まれないことを確認した上で、配信先をウォッチャW1からウォッチャW2へ変更することを許可する。
【0209】
プレゼンティティP1の判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を、プレゼンティティP1の書換部3dおよびプレゼンティティP1の管理部3eに出力する。
【0210】
プレゼンティティP1の管理部3eは、プレゼンティティP1の判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、その権限委譲要求に示された内容を代行リストS1に追加する。例えば、プレゼンティティP1の管理部3eは、代行リストS1に「ウォッチャW1はウォッチャW2に権限委譲」したことを追加する。
【0211】
一方、プレゼンティティP2の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP2は、プレゼンティティP1と同様に動作する。プレゼンティティP2のアクセス許可リストA2には、予めウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2および代行リストS2は変更されない。なお、プレゼンティティP2の代行リストS2に、「ウォッチャW1はウォッチャW2に権限委譲」したことが追加されてもよい。
【0212】
一方、プレゼンティティP3の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP3は、プレゼンティティP1と同様に動作する。プレゼンティティP3のアクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2および代行リストS3は変更されない。
【0213】
本実施例によれば、アクセスリスト管理部1aがアクセスリストを管理し、管理部3eが代行リストを管理する。このため、アクセスリストと代行リストとを別々に管理することが可能になる。
【0214】
なお、格納部が、代行ウォッチャから他の代行ウォッチャへの配信先の変更の可否を代行リストに基づいて判断することを示す判断条件を格納すれば、判定部3cは、二重、三重の代行監視を制限することが可能になる。
【0215】
次に、第3実施例を説明する。
【0216】
図13は、第3実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。さらに言えば、図13は、本配信先管理装置を含むプレゼンスシステムを示したブロック図である。なお、図13において、図8に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0217】
第3実施例と第2実施例との主な相違点は、第2実施例の管理部3e、判定部3cおよび格納部3bが、アクセスリスト管理部1a内に存在する点である。さらに言えば、アクセスリスト管理部1aが、アクセスリスト書換部3dを兼ねる。
【0218】
第3実施例では、アクセスリスト管理部1aは、アクセスリスト(アクセス許可リストとアクセス拒否リストとを含む)と、代行リストとを管理することが可能になる。また、判定部3cはアクセスリスト管理部1aに含まれる。したがって、判定部3cは、アクセスリストの変更を即座に認識することが可能になる。
【0219】
第3実施例では、判定部3cは、配信先を代行ウォッチャへ変更するか否かの判断を、アクセスリストの変化に対して柔軟に変更することが可能になる。
【0220】
例えば、あるウォッチャを委譲先ウォッチャに追加するか否かを判断する際にそのウォッチャがアクセス拒否リストに含まれているか否かを考慮する必要がある場合、判定部3cは、アクセス拒否リストが更新されるたびに、委譲先ウォッチャの正当性を確認することができる。
【0221】
なお、第2実施例および第3実施例では、代行ウォッチャを、正規のアクセスリストとは別に、代行リストとして管理する。このため、例えば、代行リスト管理部3eが、代行リストに記載された内容の継続時間を確認すれば、代行モニタリング終了後、代行ウォッチャに、サブスクライブ権限を誤って与え続ける危険性を軽減することができる。
【0222】
また、第2実施例および第3実施例では、代行リストを管理することで、代行モニタリングの階層化を把握することが可能になる。このため、二重、三重の代行モニタリングを制限することができる。
【0223】
また、第1実施例および第2実施例は、既存のプレゼンスサービスに機能変更を加えずに、実現可能である。
【0224】
なお、上記の実施例では、権限委譲元のウォッチャが、権限委譲解除要求を発行することで、代行モニタリングを終了していた。
【0225】
しかしながら、権限委譲要求が権限委譲期間を指定する情報を有し、その期間が終了すると、管理部3eが、自動的に権限委譲を解除して配信先を代行ウォッチャから元ウォッチャに戻してもよい。
【0226】
この場合、所定期間が経過すると、配信先が代行ウォッチャから元ウォッチャに自動的に戻る。このため、配信先を元に戻す手間を少なくすることが可能となる。
【0227】
上記の実施例においては、権限委譲先のウォッチャがひとつの場合について説明したが、権限委譲先のウォッチャを、複数指定できるようにしてもよい。
【0228】
また、書換部3dによるアクセスリストの書き換えを、権限委譲先ウォッチャが実際に代行モニタリングを開始するタイミングまで待つようにしてもよい。
【0229】
例えば、元ウォッチャの利用者が、代行ウォッチャが実際に代行モニタリングを開始するタイミングを示すタイミング情報を送信部2cに入力する。
【0230】
送信部2cは、そのタイミング情報を付加した権限委譲要求を生成し、その生成された権限委譲要求を受信部3aに送信する。
【0231】
その送信された権限委譲要求は、受信部3aおよび判定部3cを介して、書換部3dに提供される。
【0232】
書換部3dは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、その権限委譲要求に付加されたタイミングで、アクセスリストを書き換える。
【0233】
この場合、権限委譲元ウォッチャから、権限委譲先ウォッチャへの権限の委譲が、時間的隔たりなく行えるようになる。
【0234】
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0235】
また、本実施例は、例えば、以下の分野で利用されることが考えられる。
【0236】
離れて暮らす家族の安否や、在宅介護の患者の健康状態の確認、機器の動作状況のモニタリングなど、対象の状態を常に確認する必要があるような状況において、一時的にモニタリングを他者に依頼したい場合などに利用できる。本実施例は、特に、依頼する相手が特定できない状況において、有効である。
【図面の簡単な説明】
【0237】
【図1】本発明の第1実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。
【図2】アクセス管理部の一例を示した説明図である。
【図3】バディリスト管理部の一例を示した説明図である。
【図4】権限委譲要求の一例を示した説明図である。
【図5】第1実施例の具体例を示したブロック図である。
【図6】第1実施例の他の例を示したブロック図である。
【図7】図6に示した例の動作を説明するためのブロック図である。
【図8】本発明の第2実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。
【図9】代行リスト管理部とアクセス管理部の一例を示した説明図である。
【図10】第2実施例の具体例を示したブロック図である。
【図11】第2実施例の他の例を示したブロック図である。
【図12】図11に示した例の動作を説明するためのブロック図である。
【図13】本発明の第3実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0238】
1 プレゼンスサービス部
1a アクセスリスト管理部
1b バディリスト管理部
2 権限委譲要求生成部
2a バディ選択部
2b 権限委譲先決定部
2c 権限委譲要求送信部
3 一時アクセス管理部
3a 権限委譲要求受信部
3b 格納部
3c 代行可否判定部
3d アクセスリスト書換部
3e 代行リスト管理部
4 情報提供者端末
5 受信者端末
6 Webインタフェース
P、Q プレゼンティティ
X、Y ウォッチャ
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラムに関し、特には、情報提供者端末が有する情報の配信先の変更を管理する配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの状態を管理するプレゼンスシステムが知られている。例えば、特許文献1(特開2003−141038号公報)には、バディリスト(状態監視対象者リスト)を用いたプレゼンスシステムが記載されている。
【0003】
なお、プレゼンスシステムは、各ユーザの状態を管理するシステム一般を示すプレゼンスサービスの呼称の一例であり、その基本的なアーキテクチャは、RFC(Request For Comment)2778に示されている。
【0004】
プレゼンスシステムは、プレゼンティティと、ウォッチャと、プレゼンスサービス部とを含む。
【0005】
プレゼンティティは、状態情報提供者の状態情報(プレゼンス情報)を保持する。具体的には、プレゼンティティは、状態情報提供者のプレゼンス情報を保持する情報提供者端末装置である。
【0006】
ウォッチャは、プレゼンティティが保持するプレゼンス情報を状態情報受信者に提供する。具体的には、ウォッチャは、プレゼンティティが有するプレゼンス情報を受け付ける受信者端末装置(配信先)である。
【0007】
ウォッチャは、全てのプレゼンティティのプレゼンス情報を受け付けるのではなく、ウォッチャが指定したプレゼンティティのプレゼンス情報を受け付ける。なお、ウォッチャが指定したプレゼンティティは、バディ(監視対象)と称される。ウォッチャは、バディのプレゼンス情報を取得するために、バディを示したバディリスト(情報監視対象者リスト)を作成する。
【0008】
プレゼンスサービス部は、バディリストに示されたバディのプレゼンス情報をウォッチャに配信する。
【0009】
なお、プレゼンスサービス部は、全てのバディのプレゼンス情報をウォッチャに配信するのではなく、ウォッチャへのプレゼンス情報の配信を許可したバディのプレゼンス情報のみをウォッチャに配信する。
【0010】
また、プレゼンティティは、ウォッチャから状態通知要求(プレゼンス情報配信要求)を受けてから、そのウォッチャへのプレゼンス情報の配信を許可するか否かの設定を行う。
【特許文献1】特開2003−141038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来のプレゼンスシステム(プレゼンスサービス)では、ウォッチャがバディのモニタリングを代行ウォッチャに依頼する場合、代行ウォッチャが、そのバディに対して状態通知要求を送信し、その後、そのバディがその代行ウォッチャへのプレゼンス情報の配信を許可するという一連の作業が必要となる。
【0012】
このため、その一連の作業が行われている間、代行ウォッチャは、バディのモニタリングを実行できない。したがって、ウォッチャの変更に時間がかかってしまうという問題が生じる。
【0013】
本発明の目的は、配信先の変更を迅速に行うことが可能になる配信先管理装置、配信先管理方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するため、本発明の配信先管理装置は、情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置であって、前記情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、前記配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と、前記変更要求を受け付ける受付部と、前記受付部にて受け付けられた変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定部と、前記判定部が前記配信先の変更を許可すると判定すると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更部とを含む。
【0015】
また、本発明の配信先管理方法は、情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部を有し、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置が行う配信先管理方法であって、前記変更要求を受け付ける受付ステップと、前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定ステップと、前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更ステップとを含む。
【0016】
上記の発明によれば、配信先の変更の可否は、格納部に格納されている条件に基づいて判定される。格納部に格納されている条件は、情報提供者にて設定される。このため、配信先の変更の可否は、情報提供者のポリシーに基づいて判定可能となり、また、配信先の変更時に、情報提供者が変更先の端末への情報の配信を許可するか否かを判定する作業を行わなくて済む。
【0017】
したがって、配信先の変更を迅速に行うことが可能になる。
【0018】
なお、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記配信先の変更が許可されると、前記アクセス許可リストに変更後の配信先の端末が記載されることが望ましい。
【0019】
上記の発明によれば、配信先の変更をアクセス許可リストで管理することが可能になる。
【0020】
また、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を拒否している配信先を示すアクセス拒否リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記格納部が、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス拒否リストに記載されている場合に前記配信先の端末の変更を拒否することを示す拒否条件を格納することが望ましい。
【0021】
上記の発明によれば、情報提供者が情報を与えたくない端末に対して、その情報を配信することを拒否することが可能になる。
【0022】
また、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス許可リストに記載されている場合に前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納することが望ましい。
【0023】
上記の発明によれば、情報提供者が情報の配信を許可している端末に対して、その情報を配信することが可能になる。
【0024】
また、前記格納部は、前記条件として、前記配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納することが望ましい。
【0025】
上記の発明によれば、配信先を変更することを拒否することが可能になる。
【0026】
また、前記配信先管理装置が、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、前記格納部が、前記条件として、前記変更要求が前記アクセス許可リストに記載されている配信先から送信された場合に、前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納することが望ましい。
【0027】
上記の発明によれば、信頼できる配信先からの変更要求を許可することが可能になる。
【0028】
また、前記配信先の変更履歴が管理され、前記格納部は、前記条件として、前記配信先の端末の変更の可否を前記変更履歴に基づいて判断することを示す判断条件を格納することが望ましい。
【0029】
上記の発明によれば、二重、三重の代行監視を制限することが可能になる。
【0030】
また、前記配信先管理装置が、変更前の配信先の端末を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、変更後の配信先の端末を示す代行者リストが管理されることが望ましい。
【0031】
上記の発明によれば、変更前の端末のリストと、変更後の端末のリストを別々に管理することが可能になる。
【0032】
また、前記変更要求は、前記配信先の端末を所定期間だけ変更することを要求し、変更後の配信先の端末が前記代行者リストに示されてから前記所定期間経過すると、前記配信先を元に戻すことが望ましい。
【0033】
上記の発明によれば、所定期間が経過すると、前記配信先が自動的に戻る。このため、配信先を元に戻す手間を少なくすることが可能となる。
【0034】
また、本発明のプログラムは、情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と接続されたコンピュータに、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理処理を実行させるプログラムであって、前記変更要求を受け付ける受付処理と、前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定処理と、前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更処理と、を含む配信先管理処理を、前記コンピュータに実行させる。
【0035】
上記の発明によれば、上記配信先管理方法をコンピュータに実行させることが可能になる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、配信先の変更を迅速に行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0038】
図1は、本発明の第1実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。さらに言えば、図1は、本配信先管理装置を含むプレゼンスシステムを示したブロック図である。
【0039】
図1において、プレゼンスシステムは、プレゼンスサービス部1と、権限委譲要求生成部(変更要求生成部)2と、一時アクセス管理部(配信先管理装置)3と、情報提供者端末4と、受信者端末5aと、代行者端末5bとを含む。
【0040】
プレゼンスサービス部1は、アクセスリスト管理部1aと、バディリスト管理部1bとを含む。
【0041】
権限委譲要求生成部2は、バディ選択部2aと、権限委譲先決定部2bと、権限委譲要求送信部2cとを含む。なお、以下では、バディ選択部2aを「選択部2a」と称し、権限委譲先決定部2bを「決定部2b」と称し、権限委譲要求送信部2cを「送信部2c」と称する。
【0042】
一時アクセス管理部3は、権限委譲要求受信部3aと、格納部3bと、代行可否判定部3cと、アクセスリスト書換部3dとを含む。なお、以下では、権限委譲要求受信部3aを「受信部3a」と称し、代行可否判定部3cを「判定部3c」と称し、アクセスリスト書換部3dを「書換部3d」と称する。
【0043】
情報提供者端末(プレゼンティティ)4は、情報提供者にて利用される。情報提供者端末4は、情報提供者にて提供される情報(プレゼンス情報)を有する。
【0044】
受信者端末(ウォッチャ)5aは、情報提供者端末4が有する情報を受信して情報提供者端末4を監視する。
【0045】
代行者端末(代行ウォッチャ)5bは、受信者端末5aが受信していた情報を受信者端末5aに代わって受信して情報提供者端末4を監視する。
【0046】
なお、図1では、通常のプレゼンスサービス部1(プレゼンスシステム)の機能のうち、本発明と関連する、アクセスリスト管理部1aと、バディリスト管理部1bを示している。
【0047】
また、格納部3bを除いた一時アクセス管理部3は、メモリに記録されているプログラムを読み取り、その読み取られたプログラムを実行するコンピュータによって実現されてもよい。なお、このプログラムは、一時アクセス管理部3が実行する配信先管理方法を、そのコンピュータに実行させる。
【0048】
アクセスリスト管理部1aは、情報提供者が情報提供者端末にて保有されている情報の配信を許可した配信先(ウォッチャ)および情報提供者がその配信を禁止した配信先(ウォッチャ)を示したアクセスリストを管理する。
【0049】
図2は、アクセスリスト管理部1aで管理されるアクセスリストの一例を示した説明図である。
【0050】
図2において、アクセスリスト管理部1aは、プレゼンティティP1用アクセスリスト1a1と、プレゼンティティP2用アクセスリスト1a2と、プレゼンティティP3用アクセスリスト1a3とを管理する。なお、アクセスリストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0051】
各アクセスリスト1a1、1a2、1a3は、アクセス許可リスト1a1aと、アクセス拒否リスト1a1bとを含む。なお、各アクセスリスト1a1、1a2、1a3は、アクセス許可リスト1a1aとアクセス拒否リスト1a1bのいずれか一方のみを含んでもよい。
【0052】
アクセス許可リスト1a1aは、プレゼンティティ(具体的には、そのプレゼンティティを利用する情報提供者)が情報の配信を許可したウォッチャ(アクセス許可ウォッチャ)と、そのウォッチャから配信先権限を委譲されたウォッチャ(権限委譲先ウォッチャ)とを示す。なお、アクセス許可リスト1a1aは、アクセス許可ウォッチャのみを示していてもよい。
【0053】
アクセス拒否リスト1a1bは、プレゼンティティ(具体的には、そのプレゼンティティを利用する情報提供者)が情報の配信を禁止したウォッチャ(アクセス拒否ウォッチャ)を示す。
【0054】
図1に戻って、バディリスト管理部1bは、バディリストを管理する。
【0055】
図3は、バディリスト管理部1bが管理するバディリストの一例を示した説明図である。
【0056】
図3において、バディリスト管理部1bは、ウォッチャW1用バディリスト1b1と、ウォッチャW2用バディリスト1b2と、ウォッチャW3用バディリスト1b3とを管理する。なお、バディリストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0057】
図1に戻って、プレゼンスサービス部1は、そのアクセスリストおよびそのバディリストに基づいて、プレゼンティティ(情報提供者端末4)のプレゼンス情報を、ウォッチャ(受信者端末5a)または代行ウォッチャ(代行者端末5b)に配信する。
【0058】
例えば、プレゼンスサービス部1は、バディリストに示されたバディ(プレゼンティティ)を読み出す。
【0059】
続いて、プレゼンスサービス部1は、その読み出されたプレゼンティティがそのバディリストの所有者のウォッチャにプレゼンス情報を配信することを許可しているか否かを、アクセスリストを参照して判断する。
【0060】
プレゼンスサービス部1は、バディリストに示されたバディ(プレゼンティティ)によって配信が許可されているウォッチャに対して、そのバディのプレゼンス情報を配信する。
【0061】
権限委譲要求生成部2は、変更要求生成部の一例である。権限委譲要求生成部2は、ウォッチャ、ウォッチャのバディリストへのアクセス権を持つユーザ、または、そのアクセス権をもつアプリケーションによって利用され、また、バディリスト管理部1bへアクセス可能である。
【0062】
権限委譲要求生成部2は、バディリストに示されたバディのプレゼンス情報を受信する権限を、そのバディリストの所有者であるウォッチャ(受信者端末5a)から、そのウォッチャを代行する代行ウォッチャ(代行者端末5b)へ変更することを要求する権限委譲要求(変更要求)を生成する。
【0063】
換言すると、権限委譲要求生成部2は、バディリストに示されたバディのプレゼンス情報の配信先を、そのバディリストの所有者のウォッチャから代行者端末へ変更することを要求する権限委譲要求を生成する。
【0064】
さらに言えば、権限委譲要求は、あるプレゼンティティの状態監視がそのプレゼンティティにて許可されているウォッチャ(元ウォッチャ)が、その監視権限を、別のウォッチャ(代行ウォッチャ)に一時的に委譲することを要求するものである。
【0065】
選択部2aは、例えば、ウォッチャからの指示によりバディリスト管理部1bにアクセスして、そのウォッチャのバディリストから、代行ウォッチャにモニタリングを依頼するバディ(プレゼンティティ)を選択する。
【0066】
決定部2bは、例えば元ウォッチャからの指示により、代行ウォッチャを指定する。
【0067】
送信部2cは、選択部2aにて選択されたバディごとに元のウォッチャと決定部2bにて決定された代行ウォッチャ(権限委譲先ウォッチャ)との組を示した権限委譲要求を生成する。送信部2cは、その権限委譲要求を、一時アクセス管理部3の受信部3aに送信する。
【0068】
図4は、権限委譲要求の一例を示した説明図である。
【0069】
図4において、権限委譲要求21は、プレゼンティティ21aごとに、元ウォッチャ21bと代行ウォッチャ21cとの組を示す。なお、プレゼンティティ21aは、選択部2aにて選択される。また、元ウォッチャ21bは、プレゼンティティ21aが示されていたバディリストの所有者のウォッチャである。また、代行ウォッチャ21cは、決定部2bにて決定される。
【0070】
図1に戻って、一時アクセス管理部3は、配信先管理装置の一例である。
【0071】
一時アクセス管理部3は、プレゼンス情報の配信先の変更を管理する。具体的には、一時アクセス管理部3は、権限委譲要求生成部2から受け付けた権限委譲要求に基づいて、プレゼンスアクセス部1が管理しているアクセスリストを変更する。
【0072】
受信部3aは、送信部2cが送信した権限委譲要求を受信する。受信部3aは、その受信された権限委譲要求を判定部3cに出力する。
【0073】
格納部3bは、プレゼンティティを利用する情報提供者にて設定された、プレゼンティティが有する情報の配信先の変更の可否を示す条件を格納する。
【0074】
例えば、格納部3bは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する。
【0075】
また、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する。
【0076】
また、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。
【0077】
また、格納部3bは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されている配信先(ウォッチャ)から送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。
【0078】
なお、これらの条件は、プレゼンティティごとに異なるように設定されてもよい。
【0079】
判定部3cは、受信部3aから出力された権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。
【0080】
例えば、格納部3bが、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納している場合、判定部3cは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否する。
【0081】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否する。
【0082】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0083】
また、格納部3bが、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0084】
判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を書換部3dに出力する。
【0085】
書換部3dは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先を、元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更する。
【0086】
具体的には、書換部3dは、その権限委譲要求に示されたプレゼンティティのアクセス許可リスト(図2参照)を選択する。
【0087】
書換部3dは、その選択されたアクセス許可リストから、その権限委譲要求に示された元ウォッチャを検索する。
【0088】
書換部3dは、その検索された元ウォッチャに対応する権限委譲先ウォッチャの欄に、その権限委譲要求に示された代行ウォッチャを書き込む。
【0089】
なお、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aにアクセス許可ウォッチャとして示されている元ウォッチャを、その代行ウォッチャに書き換える。
【0090】
また、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、元ウォッチャを削除せずに、アクセス許可リスト1a1aに代行ウォッチャに追加してもよい。
【0091】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがすでにアクセス許可リスト1a1aに示されている場合には、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aを変更しない。
【0092】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれている場合には、書換部3dは、その代行ウォッチャをアクセス拒否リストから削除し、その代行ウォッチャをアクセス許可リストに追加する。
【0093】
なお、アクセスリスト管理部1aと、バディリスト管理部1bは、プレゼンスサービスの実現方式によって、サーバで集中管理される場合と、クライアントに分散して管理される場合とがある。
【0094】
同様に、権限委譲要求生成部2と一時アクセス管理部3も、サーバで集中管理される場合と、クライアントに分散配置される場合とがある。
【0095】
図5は、プレゼンスサービスがサーバ集中管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図5において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0096】
図5において、アクセスリスト管理部1aとバディリスト管理部1bは、プレゼンスサーバ1によって一元管理される。なお、プレゼンスサーバ1は、プレゼンスサービス部の一例である。
【0097】
また、一時アクセス管理部3と権限委譲要求生成部2も、プレゼンスサーバ1によって集中管理されている。
【0098】
図5に示した構成では、権限委譲要求生成部2の各機能(選択部2a、決定部2bおよび送信部2c)は、Webインタフェース6を介して、受信者端末(ウォッチャi)5からの要求を受け付け、その要求を処理する。
【0099】
また、図5に示した構成では、1つの一時アクセス管理部3が、各ウォッチャからの権限委譲要求(代行モニタリング要求)をすべて処理する。
【0100】
図6は、プレゼンスサービスが分散管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図6において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0101】
図6において、アクセスリスト管理部1aaはプレゼンティティPに含まれ、アクセスリスト管理部1abはプレゼンティティQに含まれる。また、バディリスト管理部1baはウォッチャXに含まれ、バディリスト管理部1bbは、ウォッチャYに含まれる。
【0102】
また、一時アクセス管理部31はプレゼンティティPに含まれ、一時アクセス管理部32はプレゼンティティQに含まれる。また、権限委譲要求生成部2も、個々のクライアント(ウォッチャ)にて管理されている。なお、プレゼンティティPおよびQは、図1に示した情報提供者端末4に対応する。また、ウォッチャXは図1に示した受信者端末5aに対応し、ウォッチャYは図1に示した代行者端末5bに対応する。
【0103】
図6に示した構成では、ウォッチャの権限委譲要求は、個々のウォッチャ・クライアントに付随する権限委譲要求生成部2で生成され、その後、個々のプレゼンティティ・クライアントに付随する一時アクセス管理部3に個別に送信される。
【0104】
次に、第1実施例の動作を説明する。
【0105】
ステップ101では、選択部2aは、元ウォッチャからの指示によりバディリスト管理部1bにアクセスして、その元ウォッチャのバディリストから、代行ウォッチャにモニタリングを依頼するバディを選択する。
【0106】
バディが選択されると、決定部2bは、ステップ102を実行する。
【0107】
ステップ102では、決定部2bは、そのバディの情報を受信(モニタリング)する権限が元ウォッチャから委譲される代行ウォッチャを決定する。
【0108】
決定部2bは、例えば、以下のようにして代行ウォッチャを決定する。
【0109】
決定部2bは、元ウォッチャから代行ウィッチャを示す識別子を受け付け、その識別子に基づいて代行ウォッチャを決定する。
【0110】
なお、決定部2bは、代行ウォッチャ候補を示したリストを元ウォッチャに提供し、そのリストから元ウォッチャのユーザによって選択された候補を代行ウォッチャとして決定してもよい。
【0111】
また、決定部2bは、プログラムにしたがって自動的に代行ウォッチャを決定してもよい。例えば、決定部2bは、バディリスト管理部1bで管理されるバディの中からランダムにバディを選択し、その選択されたバディを代行ウォッチャとして決定する処理を、プログラムにしたがって実行する。
【0112】
なお、ステップ101とステップ102の順序は逆でもよい。
【0113】
バディと代行ウォッチャの選定が終了すると、送信部2cは、ステップ103を実行する。
【0114】
ステップ103では、送信部2cは、選択部2aにて選択されたバディごとに、元ウォッチャとその選定された代行ウォッチャとの組を示した権限委譲要求(図4参照)を生成する。送信部2cは、その権限委譲要求を、一時アクセス管理部3の受信部3aに送信する。
【0115】
権限委譲要求が送信されると、受信部3aは、ステップ104を実行する。
【0116】
ステップ104では、受信部3aは、その権限委譲要求を受信し、その権限委譲要求を判定部3cに出力する。
【0117】
判定部3cは、その権限委譲要求を受け付けると、ステップ105を実行する。
【0118】
ステップ105では、判定部3cは、その権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。
【0119】
例えば、格納部3bが、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納している場合、判定部3cは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否する。
【0120】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否する。
【0121】
また、格納部3bが、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0122】
また、格納部3bが、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納していると、判定部3cは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されているウォッチャから送信された場合に、その代行ウォッチャへの配信先の変更を許可する。
【0123】
判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を、書換部3dに出力する。
【0124】
書換部3dは、その判定結果およびその権限委譲要求を受け付けると、ステップ106を実行する。
【0125】
ステップ106では、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先を、元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更する。
【0126】
具体的には、書換部3dは、その権限委譲要求に示されたプレゼンティティのアクセス許可リスト(図2参照)を選択する。書換部3dは、その選択されたアクセス許可リストから、その権限委譲要求に示された元ウォッチャを検索する。書換部3dは、その検索された元ウォッチャに対応する権限委譲先ウォッチャの欄に、その権限委譲要求に示された代行ウォッチャを書き込む。
【0127】
なお、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aにアクセス許可ウォッチャとして示されている元ウォッチャを、その代行ウォッチャに書き換える。
【0128】
また、アクセス許可リスト1a1aがアクセス許可ウォッチャしか示していない場合に判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、書換部3dは、元ウォッチャを削除せずに、アクセス許可リスト1a1aに代行ウォッチャに追加してもよい。
【0129】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがすでにアクセス許可リスト1a1aに示されている場合には、書換部3dは、アクセス許可リスト1a1aを変更しない。
【0130】
また、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定したときに代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれている場合には、書換部3dは、その代行ウォッチャをアクセス拒否リストから削除し、その代行ウォッチャをアクセス許可リストに追加する。
【0131】
その後、代行ウォッチャが、プレゼンスサービスを利用し、プレゼンティティからの状態通知要求(SUBSCRIBE)を発行すると、その書き換えられたアクセスリストが、プレゼンスサービスにおけるアクセス制御で利用され、代行ウォッチャへバディの情報が配信される。
【0132】
なお、権限委譲要求を解除するには、権限委譲先のウォッチャ(代行ウォッチャ)から権限委譲元のウォッチャ(元ウォッチャ)への権限委譲要求が発行されればよい。
【0133】
次に、プレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明する。
【0134】
図7は、プレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明するためのブロック図である。
【0135】
図7において、プレゼンティティP1〜P4のそれぞれの構成は、図6に示したプレゼンティティPの構成と同一である。なお、プレゼンティティP1〜P4は、図1に示した情報提供者端末4に対応する。
【0136】
また、ウォッチャW1およびW2のそれぞれの構成は、図6に示したウォッチャXの構成と同一である。なお、ウォッチャW1は、図1に示した受信者端末5aに対応し、ウォッチャW2は、図1に示した代行者端末5bに対応する。
【0137】
なお、以下では、説明を容易にするために、以下に示す場合の動作を説明する。
【0138】
ウォッチャW1は、バディリストB1を所有する。バディリストB1には、プレゼンティティP1〜P3が記載されている。
【0139】
ウォッチャW2は、バディリストB2を所有する。バディリストB2には、プレゼンティティP1〜P4が記載されている。
【0140】
プレゼンティティP1は、アクセス許可リストA1およびアクセス拒否リストD1を所有する。アクセス許可リストA1には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD1には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。
【0141】
プレゼンティティP2は、アクセス許可リストA2およびアクセス拒否リストD2を所有する。アクセス許可リストA2には、ウォッチャW1およびW2が記載されている。アクセス拒否リストD2には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。
【0142】
プレゼンティティP3は、アクセス許可リストA3およびアクセス拒否リストD3を所有する。アクセス許可リストA3には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されている。
【0143】
プレゼンティティP4は、アクセス許可リストA4およびアクセス拒否リストD4を所有する。アクセス許可リストA4には、ウォッチャW2が記載されている。アクセス拒否リストD4には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。
【0144】
ウォッチャW1は、ウォッチャW2に、ウォッチャW1のバディリストB1に含まれるプレゼンティティP1、プレゼンティティP2、プレゼンティティP3のモニタリングの代行を依頼する。換言すると、ウォッチャW1は、代行ウォッチャとして、ウォッチャW2を指定する。
【0145】
プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3のそれぞれの格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、その代行ウォッチャによる代行モニタリングを許可する許可条件を格納する。換言すると、その許可条件は、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、配信先をその代行ウォッチャに変更することを許可することを示す。
【0146】
また、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3は、代行モニタリングが許可された場合、アクセス許可リスト上で元ウォッチャを代行ウォッチャに置き換えるのではなく、アクセス許可リストに代行ウォッチャを追加する。
【0147】
ステップ201では、ウォッチャW1の選択部2aは、ウォッチャW1のバディリストB2に含まれるバディ(プレゼンティティ)のうち、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3を選択する。
【0148】
プレゼンティティが選択されると、ウォッチャW1の決定部2bは、ステップ202を実行する。
【0149】
ステップ202では、ウォッチャW1の決定部2bは、代行ウォッチャとしてウォッチャW2を指定する。
【0150】
なお、ステップ201とステップ202の順序は逆でもよい。
【0151】
プレゼンティティと代行ウォッチャの指定が終了すると、ウォッチャW1の送信部2cは、ステップ203を実行する。
【0152】
ステップ203では、ウォッチャW1の送信部2cは、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3に対して、ウォッチャW1(元ウォッチャ)によるモニタリング権限を、ウォッチャW2(代行ウォッチャ)に委譲することを要求する権限委譲要求(図4参照)を送信する。
【0153】
権限委譲要求が送信されると、プレゼンティティP1の受信部3aは、ステップ204を実行する。
【0154】
ステップ204では、プレゼンティティP1の受信部3aは、その権限委譲要求を受信し、その権限委譲要求をプレゼンティティP1の判定部3cに出力する。
【0155】
プレゼンティティP1の判定部3cは、その権限委譲要求を受け付けると、ステップ205を実行する。
【0156】
ステップ205では、プレゼンティティP1の判定部3cは、その権限委譲要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、プレゼンティティP1の格納部3bに格納された条件に基づいて判定する。
【0157】
具体的には、プレゼンティティP1の判定部3cは、代行ウォッチャとしてのウォッチャW2がアクセス拒否リストD1に含まれないことを確認した上で、配信先をウォッチャW1からウォッチャW2へ変更することを許可する。
【0158】
プレゼンティティP1の判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を、プレゼンティティP1の書換部3dに出力する。
【0159】
プレゼンティティP1の書換部3dは、その判定結果およびその権限委譲要求を受け付けると、ステップ206を実行する。
【0160】
ステップ206では、プレゼンティティP1の判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、プレゼンティティP1の書換部3dは、権限委譲要求に示されたプレゼンティティのプレゼンス情報の配信先が元ウォッチャから代行ウォッチャへ変更されるように、プレゼンティティP1のアクセス許可リストA1に代行ウォッチャW2を追加する。
【0161】
一方、プレゼンティティP2の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP2は、プレゼンティティP1と同様に動作する。なお、プレゼンティティP2のアクセス許可リストA2には、予めウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2は変更されない。
【0162】
一方、プレゼンティティP3の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP3は、プレゼンティティP1と同様に動作する。なお、プレゼンティティP3のアクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2は変更されない。
【0163】
本実施例によれば、以下のような効果を奏する。
【0164】
ウォッチャが、プレゼンティティのモニタリングを一時的にできなく場合または緊急の場合などに、迅速かつ安全に、別のウォッチャ(代行ウォッチャ)にそのモニタリング権限を委譲することができる。
【0165】
本実施例によれば、以下のような作用効果を奏する。
【0166】
判定部3cは、配信先の変更の可否を、格納部3bに格納されている条件に基づいて判定する。格納部3bに格納されている条件は、情報提供者にて設定される。このため、配信先の変更の可否は、情報提供者のポリシーに基づいて判定可能となり、また、配信先の変更時に、情報提供者が変更先のウォッチャへの情報の配信を許可するか否かを判定する作業を行わなくて済む。したがって、配信先(ウォッチャ)の変更を迅速に行うことが可能になる。
【0167】
また、本実施例では、書換部3dは、配信先の変更が許可されると、アクセス許可リストに代行ウォッチャを記載する。この場合、配信先の変更をアクセス許可リストで管理することが可能になる。
【0168】
また、本実施例では、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに記載されている場合にその代行ウォッチャへの配信先の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する。この場合、情報提供者が情報を与えたくない代行ウォッチャに対して、その情報を配信することを拒否することが可能になる。
【0169】
また、本実施例では、格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス許可リストに記載されている場合にその代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。この場合、情報提供者が情報の配信を許可している代行ウォッチャに対して、その情報を配信することが可能になる。
【0170】
また、本実施例では、格納部3bは、代行ウォッチャへの配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する。この場合、配信先を代行ウォッチャへ変更することを拒否することが可能になる。
【0171】
また、本実施例では、格納部3bは、権限委譲要求がアクセス許可リストに記載されている元ウォッチャから送信された場合に、代行ウォッチャへの配信先の変更を許可することを示す許可条件を格納する。この場合、信頼できる配信先からの権限委譲要求を許可することが可能になる。
【0172】
次に、第2実施例を説明する。
【0173】
図8は、第2実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。さらに言えば、図8は、本配信先管理装置を含むプレゼンスシステムを示したブロック図である。なお、図8において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0174】
第1実施例と第2実施例との主な相違点は、第2実施例の一時アクセス管理部30が代行リスト管理部(以下「管理部」と称する)3eを含む点である。
【0175】
管理部3eは、履歴管理部の一例である。管理部3eは、配信先の変更履歴を管理する。
【0176】
管理部3eは、プレゼンティティごとに、判定部3cで権限委譲が許可された元ウォッチャおよび代行ウォッチャの組を示す代行リスト(変更履歴)を管理する。
【0177】
図9は、代行リストとアクセスリストの一例を示した説明図である。
【0178】
図9において、管理部3eは、プレゼンティティP1用代行リスト3e1と、プレゼンティティP2用代行リスト3e2と、プレゼンティティP3用代行リスト3e3とを管理する。なお、代行リストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0179】
各代行リスト3e1、3e2、3e3は、権限委譲元ウォッチャ(元ウォッチャ)と権限委譲先ウォッチャ(代行ウォッチャ)との組を示す。
【0180】
また、アクセスリスト管理部1aは、プレゼンティティP1用アクセスリスト1a4と、プレゼンティティP2用アクセスリスト1a5と、プレゼンティティP3用アクセスリスト1a6とを管理する。なお、アクセスリストの数は3つに限らず適宜変更可能である。
【0181】
各アクセスリスト1a4、1a5、1a6は、アクセス許可リスト1a4aと、アクセス拒否リスト1a4bとを含む。なお、各アクセスリスト1a4、1a5、1a6は、アクセス許可リスト1a4aとアクセス拒否リスト1a4bのいずれか一方のみを含んでもよい。
【0182】
アクセス許可リスト1a4aは、プレゼンティティが情報の配信を許可したアクセス許可ウォッチャを示す。アクセス拒否リスト1a4bは、プレゼンティティが情報の配信を禁止したアクセス拒否ウォッチャを示す。
【0183】
なお、代行リストは、代行モニタリングが終了するまで保存される。代行リストは、代行モニタリング終了時に、アクセスリストを代行モニタリングが実行される前の状態に戻すために利用される。
【0184】
また、代行モニタリング中に、アクセスリストの内容が情報提供者によって変更された場合には、変更後の内容が優先される。このため、代行モニタリングが終了しても、アクセスリストは変更されない。
【0185】
例えば、代行モニタリング中に、委譲元のウォッチャがアクセス拒否リストに追加された場合には、代行モニタリング終了後、委譲元のウォッチャは、アクセス許可リストには追加されない。
【0186】
また、格納部3bは、代行ウォッチャから他の代行ウォッチャへの配信先の変更の可否を、代行リストに基づいて判断することを示す判断条件を格納してもよい。この場合、判定部3cは、代行リストの情報を利用して、代行ウォッチャがさらに別の代行ウォッチャによって代行されるのを、制限することができる。
【0187】
図10は、第2実施例のプレゼンスサービスがサーバ集中管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図10において、図8および図5に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0188】
図11は、第2実施例のプレゼンスサービスが分散管理モデルである場合の例を示したブロック図である。なお、図11において、図8および図6に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0189】
次に、第2実施例の動作について説明する。なお、以下では、第1実施例と異なる動作を中心に説明する。
【0190】
判定部3cは、判定結果および権限委譲要求(図4参照)を、書換部3dおよび管理部3eに出力する。
【0191】
管理部3eは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、その権限委譲要求に示された内容を代行リストに追加する。
【0192】
その後、代行ウォッチャが、プレゼンスサービスを利用し、プレゼンティティからの状態通知要求(SUBSCRIBE)を発行すると、その書き換えられたアクセスリストが、プレゼンスサービスにおけるアクセス制御で利用され、代行ウォッチャへバディの情報が配信される。
【0193】
その後、元ウォッチャが、同様の手順にて、権限委譲解除要求を発行すると、判定部3cは代行ウォッチャに委譲された権限を無効にし、管理部3eは、代行リストから、元のウォッチャから代行ウォッチャへの権限委譲を示す情報を削除する。
【0194】
次に、第2実施例のプレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明する。
【0195】
図12は、第2実施例のプレゼンスサービスが分散モデルで構成される場合の動作を説明するためのブロック図である。
【0196】
図12において、プレゼンティティP1〜P4のそれぞれの構成は、図11に示したプレゼンティティPの構成と同一である。また、ウォッチャW1およびW2のそれぞれの構成は、図11に示したウォッチャXの構成と同一である。
【0197】
なお、以下では、説明を容易にするために、以下に示す場合の動作を説明する。
【0198】
ウォッチャW1は、バディリストB1を所有する。バディリストB1には、プレゼンティティP1〜P3が記載されている。
【0199】
ウォッチャW2は、バディリストB2を所有する。バディリストB2には、プレゼンティティP1〜P4が記載されている。
【0200】
プレゼンティティP1は、アクセス許可リストA1と、アクセス拒否リストD1と、代行リストS1とを所有する。アクセス許可リストA1には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD1には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。代行リストS1には、何も記載されていない。
【0201】
プレゼンティティP2は、アクセス許可リストA2と、アクセス拒否リストD2と、代行リストS2を所有する。アクセス許可リストA2には、ウォッチャW1およびW2が記載されている。アクセス拒否リストD2には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。代行リストS2には、何も記載されていない。
【0202】
プレゼンティティP3は、アクセス許可リストA3と、アクセス拒否リストD3と、代行リストS3を所有する。アクセス許可リストA3には、ウォッチャW1が記載されている。アクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されている。代行リストS3には、何も記載されていない。
【0203】
プレゼンティティP4は、アクセス許可リストA4と、アクセス拒否リストD4と、代行リストS3を所有する。アクセス許可リストA4には、ウォッチャW2が記載されている。アクセス拒否リストD4には、アクセス拒否ウォッチャが記載されていない。代行リストS4には、何も記載されていない。
【0204】
ウォッチャW1は、ウォッチャW2に、ウォッチャW1のバディリストB1に含まれるプレゼンティティP1、プレゼンティティP2、プレゼンティティP3のモニタリングの代行を依頼する。換言すると、ウォッチャW1は、代行ウォッチャとして、ウォッチャW2を指定する。
【0205】
プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3のそれぞれの格納部3bは、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、その代行ウォッチャによる代行モニタリングを許可する許可条件を格納する。換言すると、その許可条件は、代行ウォッチャがアクセス拒否リストに含まれていなければ、配信先をその代行ウォッチャに変更することを許可することを示す。
【0206】
また、プレゼンティティP1、プレゼンティティP2およびプレゼンティティP3は、代行モニタリングが許可された場合、アクセス許可リスト上で元ウォッチャを代行ウォッチャに置き換えるのではなく、アクセス許可リストに代行ウォッチャを追加する。
【0207】
以下では、第1実施例と異なる動作を中心に説明する。
【0208】
プレゼンティティP1の判定部3cは、代行ウォッチャとしてのウォッチャW2がアクセス拒否リストD1に含まれないことを確認した上で、配信先をウォッチャW1からウォッチャW2へ変更することを許可する。
【0209】
プレゼンティティP1の判定部3cは、その判定結果およびその権限委譲要求を、プレゼンティティP1の書換部3dおよびプレゼンティティP1の管理部3eに出力する。
【0210】
プレゼンティティP1の管理部3eは、プレゼンティティP1の判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、その権限委譲要求に示された内容を代行リストS1に追加する。例えば、プレゼンティティP1の管理部3eは、代行リストS1に「ウォッチャW1はウォッチャW2に権限委譲」したことを追加する。
【0211】
一方、プレゼンティティP2の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP2は、プレゼンティティP1と同様に動作する。プレゼンティティP2のアクセス許可リストA2には、予めウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2および代行リストS2は変更されない。なお、プレゼンティティP2の代行リストS2に、「ウォッチャW1はウォッチャW2に権限委譲」したことが追加されてもよい。
【0212】
一方、プレゼンティティP3の受信部3aが権限委譲要求を受け付けると、プレゼンティティP3は、プレゼンティティP1と同様に動作する。プレゼンティティP3のアクセス拒否リストD3には、ウォッチャW2が記載されているので、アクセス許可リストA2および代行リストS3は変更されない。
【0213】
本実施例によれば、アクセスリスト管理部1aがアクセスリストを管理し、管理部3eが代行リストを管理する。このため、アクセスリストと代行リストとを別々に管理することが可能になる。
【0214】
なお、格納部が、代行ウォッチャから他の代行ウォッチャへの配信先の変更の可否を代行リストに基づいて判断することを示す判断条件を格納すれば、判定部3cは、二重、三重の代行監視を制限することが可能になる。
【0215】
次に、第3実施例を説明する。
【0216】
図13は、第3実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。さらに言えば、図13は、本配信先管理装置を含むプレゼンスシステムを示したブロック図である。なお、図13において、図8に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0217】
第3実施例と第2実施例との主な相違点は、第2実施例の管理部3e、判定部3cおよび格納部3bが、アクセスリスト管理部1a内に存在する点である。さらに言えば、アクセスリスト管理部1aが、アクセスリスト書換部3dを兼ねる。
【0218】
第3実施例では、アクセスリスト管理部1aは、アクセスリスト(アクセス許可リストとアクセス拒否リストとを含む)と、代行リストとを管理することが可能になる。また、判定部3cはアクセスリスト管理部1aに含まれる。したがって、判定部3cは、アクセスリストの変更を即座に認識することが可能になる。
【0219】
第3実施例では、判定部3cは、配信先を代行ウォッチャへ変更するか否かの判断を、アクセスリストの変化に対して柔軟に変更することが可能になる。
【0220】
例えば、あるウォッチャを委譲先ウォッチャに追加するか否かを判断する際にそのウォッチャがアクセス拒否リストに含まれているか否かを考慮する必要がある場合、判定部3cは、アクセス拒否リストが更新されるたびに、委譲先ウォッチャの正当性を確認することができる。
【0221】
なお、第2実施例および第3実施例では、代行ウォッチャを、正規のアクセスリストとは別に、代行リストとして管理する。このため、例えば、代行リスト管理部3eが、代行リストに記載された内容の継続時間を確認すれば、代行モニタリング終了後、代行ウォッチャに、サブスクライブ権限を誤って与え続ける危険性を軽減することができる。
【0222】
また、第2実施例および第3実施例では、代行リストを管理することで、代行モニタリングの階層化を把握することが可能になる。このため、二重、三重の代行モニタリングを制限することができる。
【0223】
また、第1実施例および第2実施例は、既存のプレゼンスサービスに機能変更を加えずに、実現可能である。
【0224】
なお、上記の実施例では、権限委譲元のウォッチャが、権限委譲解除要求を発行することで、代行モニタリングを終了していた。
【0225】
しかしながら、権限委譲要求が権限委譲期間を指定する情報を有し、その期間が終了すると、管理部3eが、自動的に権限委譲を解除して配信先を代行ウォッチャから元ウォッチャに戻してもよい。
【0226】
この場合、所定期間が経過すると、配信先が代行ウォッチャから元ウォッチャに自動的に戻る。このため、配信先を元に戻す手間を少なくすることが可能となる。
【0227】
上記の実施例においては、権限委譲先のウォッチャがひとつの場合について説明したが、権限委譲先のウォッチャを、複数指定できるようにしてもよい。
【0228】
また、書換部3dによるアクセスリストの書き換えを、権限委譲先ウォッチャが実際に代行モニタリングを開始するタイミングまで待つようにしてもよい。
【0229】
例えば、元ウォッチャの利用者が、代行ウォッチャが実際に代行モニタリングを開始するタイミングを示すタイミング情報を送信部2cに入力する。
【0230】
送信部2cは、そのタイミング情報を付加した権限委譲要求を生成し、その生成された権限委譲要求を受信部3aに送信する。
【0231】
その送信された権限委譲要求は、受信部3aおよび判定部3cを介して、書換部3dに提供される。
【0232】
書換部3dは、判定部3cが配信先の変更を許可すると判定すると、その権限委譲要求に付加されたタイミングで、アクセスリストを書き換える。
【0233】
この場合、権限委譲元ウォッチャから、権限委譲先ウォッチャへの権限の委譲が、時間的隔たりなく行えるようになる。
【0234】
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0235】
また、本実施例は、例えば、以下の分野で利用されることが考えられる。
【0236】
離れて暮らす家族の安否や、在宅介護の患者の健康状態の確認、機器の動作状況のモニタリングなど、対象の状態を常に確認する必要があるような状況において、一時的にモニタリングを他者に依頼したい場合などに利用できる。本実施例は、特に、依頼する相手が特定できない状況において、有効である。
【図面の簡単な説明】
【0237】
【図1】本発明の第1実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。
【図2】アクセス管理部の一例を示した説明図である。
【図3】バディリスト管理部の一例を示した説明図である。
【図4】権限委譲要求の一例を示した説明図である。
【図5】第1実施例の具体例を示したブロック図である。
【図6】第1実施例の他の例を示したブロック図である。
【図7】図6に示した例の動作を説明するためのブロック図である。
【図8】本発明の第2実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。
【図9】代行リスト管理部とアクセス管理部の一例を示した説明図である。
【図10】第2実施例の具体例を示したブロック図である。
【図11】第2実施例の他の例を示したブロック図である。
【図12】図11に示した例の動作を説明するためのブロック図である。
【図13】本発明の第3実施例の配信先管理装置を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0238】
1 プレゼンスサービス部
1a アクセスリスト管理部
1b バディリスト管理部
2 権限委譲要求生成部
2a バディ選択部
2b 権限委譲先決定部
2c 権限委譲要求送信部
3 一時アクセス管理部
3a 権限委譲要求受信部
3b 格納部
3c 代行可否判定部
3d アクセスリスト書換部
3e 代行リスト管理部
4 情報提供者端末
5 受信者端末
6 Webインタフェース
P、Q プレゼンティティ
X、Y ウォッチャ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置であって、
前記情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、前記配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と、
前記変更要求を受け付ける受付部と、
前記受付部にて受け付けられた変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定部と、
前記判定部が前記配信先の変更を許可すると判定すると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更部と、を含む配信先管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記変更部は、前記判定部が前記配信先の変更を許可すると判定すると、前記アクセス許可リストに、変更後の配信先の端末を記載する、配信先管理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を拒否している配信先を示すアクセス拒否リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス拒否リストに記載されている場合に前記配信先の端末の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス許可リストに記載されている場合に前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、前記変更要求が前記アクセス許可リストに記載されている配信先から送信された場合に、前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先の変更履歴を管理する履歴管理部をさらに含み、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の端末の変更の可否を前記変更履歴に基づいて判断することを示す判断条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、変更前の配信先の端末を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
変更後の配信先の端末を示す代行者リストを管理する代行リスト管理部をさらに含む、配信先管理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の配信先管理装置において、
前記変更要求は、前記配信先の端末を所定期間だけ変更することを要求し、
前記代行リスト管理部は、変更後の配信先の端末が前記代行者リストに示されてから前記所定期間経過すると、前記配信先を元に戻す、配信先管理装置。
【請求項10】
情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部を有し、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置が行う配信先管理方法であって、
前記変更要求を受け付ける受付ステップと、
前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定ステップと、
前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更ステップと、を含む配信先管理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記変更ステップでは、前記配信先の変更が許可されると、前記アクセス許可リストに変更後の配信先の端末を記載する、配信先管理方法。
【請求項12】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を拒否している配信先を示すアクセス拒否リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス拒否リストに記載されている場合に前記配信先の端末の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項13】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス許可リストに記載されている場合に前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項14】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項15】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、前記変更要求が前記アクセス許可リストに記載されている配信先から送信された場合に、前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項16】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先の変更履歴を管理する履歴管理ステップをさらに含み、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の端末の変更の可否を前記変更履歴に基づいて判断することを示す判断条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項17】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、変更前の配信先の端末を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
変更後の配信先の端末を示す代行者リストを管理する代行リスト管理ステップをさらに含む、配信先管理方法。
【請求項18】
請求項17に記載の配信先管理方法において、
前記変更要求は、前記配信先の端末を所定期間だけ変更することを要求し、
変更後の配信先の端末が前記代行者リストに示されてから前記所定期間経過すると、前記配信先を元に戻す再変更ステップをさらに含む、配信先管理方法。
【請求項19】
情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と接続されたコンピュータに、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理処理を実行させるプログラムであって、
前記変更要求を受け付ける受付処理と、
前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定処理と、
前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更処理と、を含む配信先管理処理を、前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項1】
情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置であって、
前記情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、前記配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と、
前記変更要求を受け付ける受付部と、
前記受付部にて受け付けられた変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定部と、
前記判定部が前記配信先の変更を許可すると判定すると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更部と、を含む配信先管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記変更部は、前記判定部が前記配信先の変更を許可すると判定すると、前記アクセス許可リストに、変更後の配信先の端末を記載する、配信先管理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を拒否している配信先を示すアクセス拒否リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス拒否リストに記載されている場合に前記配信先の端末の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス許可リストに記載されている場合に前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、前記変更要求が前記アクセス許可リストに記載されている配信先から送信された場合に、前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先の変更履歴を管理する履歴管理部をさらに含み、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の端末の変更の可否を前記変更履歴に基づいて判断することを示す判断条件を格納する、配信先管理装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載の配信先管理装置において、
前記配信先管理装置は、変更前の配信先の端末を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
変更後の配信先の端末を示す代行者リストを管理する代行リスト管理部をさらに含む、配信先管理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の配信先管理装置において、
前記変更要求は、前記配信先の端末を所定期間だけ変更することを要求し、
前記代行リスト管理部は、変更後の配信先の端末が前記代行者リストに示されてから前記所定期間経過すると、前記配信先を元に戻す、配信先管理装置。
【請求項10】
情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部を有し、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理装置が行う配信先管理方法であって、
前記変更要求を受け付ける受付ステップと、
前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定ステップと、
前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更ステップと、を含む配信先管理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記変更ステップでは、前記配信先の変更が許可されると、前記アクセス許可リストに変更後の配信先の端末を記載する、配信先管理方法。
【請求項12】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を拒否している配信先を示すアクセス拒否リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス拒否リストに記載されている場合に前記配信先の端末の変更を拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項13】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、変更後の配信先の端末が前記アクセス許可リストに記載されている場合に前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項14】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の変更を全て拒否することを示す拒否条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項15】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、前記情報提供者が前記情報の配信を許可している配信先を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
前記格納部は、前記条件として、前記変更要求が前記アクセス許可リストに記載されている配信先から送信された場合に、前記変更要求に応じた配信先の端末の変更を許可することを示す許可条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項16】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先の変更履歴を管理する履歴管理ステップをさらに含み、
前記格納部は、前記条件として、前記配信先の端末の変更の可否を前記変更履歴に基づいて判断することを示す判断条件を格納する、配信先管理方法。
【請求項17】
請求項10または11に記載の配信先管理方法において、
前記配信先管理装置は、変更前の配信先の端末を示すアクセス許可リストを管理するアクセスリスト管理部と接続され、
変更後の配信先の端末を示す代行者リストを管理する代行リスト管理ステップをさらに含む、配信先管理方法。
【請求項18】
請求項17に記載の配信先管理方法において、
前記変更要求は、前記配信先の端末を所定期間だけ変更することを要求し、
変更後の配信先の端末が前記代行者リストに示されてから前記所定期間経過すると、前記配信先を元に戻す再変更ステップをさらに含む、配信先管理方法。
【請求項19】
情報提供者端末を利用する情報提供者にて設定された、配信先の端末の変更の可否を示す条件を格納する格納部と接続されたコンピュータに、前記情報提供者端末が有する情報の配信先の端末を変更する旨の変更要求に基づいて、前記配信先の端末を変更する配信先管理処理を実行させるプログラムであって、
前記変更要求を受け付ける受付処理と、
前記変更要求が要求する配信先の変更を許可するか否かを、前記格納部に格納された条件に基づいて判定する判定処理と、
前記配信先の変更が許可されると、前記変更要求に応じて配信先の端末を変更する変更処理と、を含む配信先管理処理を、前記コンピュータに実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−209193(P2006−209193A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−16644(P2005−16644)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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