説明

配管エルボの曲げ試験装置

【課題】配管エルボの曲げ試験装置において、配管エルボに対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることを可能とする。
【解決手段】配管エルボ1の各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持板11,12と、第1、第2支持板11,12を回転自在に支持する第1、第2ベアリング13,14と、第1、第2支持板11,12を第1、第2ベアリング13,14を介して回転する回転駆動装置15と、第1、第2支持板11,12を接近離反自在に支持する第1、第2移動支持機構16,17と、第1、第2移動支持機構16,17を作動可能な第1、第2移動駆動装置18,19を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管として利用される配管エルボの耐力試験を行うための配管エルボの曲げ試験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の配管エルボの曲げ試験装置としては、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された配管エルボの面外曲げ試験装置は、配管エルボの両端に連結するフランジ結合台に回転力を伝達するため、ベアリングと支持金具により扇形の中心回りに自由に回転可能の扇形のモーメントレバーをフランジ結合台にそれぞれ取付け、モーメントレバーの円弧部にワイヤーの一端をそれぞれ取付け、ワイヤーの他端を引張り力が作用する載荷重金具に接続し、ワイヤーをモーメントレバーの支点を結ぶ方向に対して直角に保ち、ワイヤーを平行に設置するものである。
【0003】
ところで、配管エルボの耐力試験を行う場合、上述した面外曲げ試験を行うだけでなく、面内曲げ試験も行う必要があり、面外曲げ載荷と面内曲げ載荷とを別々の試験装置を用いて試験を実施し、各方向における応力値を組み合わせて配管エルボの耐力評価を行うのが一般的である。
【0004】
このように面内曲げ試験と面外曲げ試験を行うことができる試験装置を構成する場合、配管エルボの各端部に対して面内方向(配管エルボの長手方向)に曲げ荷重を付与する油圧シリンダを設けると共に、配管エルボの曲げ部に対して面外方向(配管エルボの径方向)に曲げ荷重を付与する油圧シリンダを設けることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−219962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の配管エルボの曲げ試験装置では、配管エルボの各端部に対して面内方向に曲げ荷重を付与する油圧シリンダと、配管エルボの曲げ部に対して面外方向に曲げ荷重を付与する油圧シリンダとが必要となり、各シリンダは、水平な方向に配置されると共に、互いに直交する方向に配置される。しかし、このような構成では、各油圧シリンダが配管エルボに対して直交する2方向から荷重を付与することから、曲げ荷重よりもせん断荷重が卓越することになり、配管エルボに対する面内曲げ試験及び面外曲げ試験を正確に模擬することが困難となる。即ち、配管エルボは、各端部が一方の油圧シリンダにより支持されていることから、他方の油圧シリンダにより配管エルボの曲げ部に対して面外方向に曲げ荷重を付与すると、曲げ部の曲げ荷重よりも各端部に作用するせん断力が支配的となり、配管エルボの曲げ部における耐力試験を適正に行うことが困難となる。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するものであり、配管エルボに対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることを可能とする配管エルボの曲げ試験装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の配管エルボの曲げ試験装置は、配管エルボの各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持体と、前記第1、第2支持体を回転自在に支持する第1、第2回転支持機構と、前記第1、第2回転支持機構を作動可能な回転駆動装置と、前記第1、第2支持体の少なくとも一方を他方に対して接近離反自在に支持する移動支持機構と、前記移動支持機構を作動可能な移動駆動装置と、を備えることを特徴とするものである。
【0009】
従って、移動駆動装置により移動機構を作動すると、第1、第2支持体が回転せずに接近離反することで、配管エルボに対して面内荷重を付与することができ、また、回転駆動装置により第1、第2回転支持機構を作動すると、第1、第2支持体が回転することで、配管エルボに対して面外荷重を付与することができ、このとき、配管エルボの各端部にせん断力が作用することはなく、配管エルボに対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【0010】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記回転駆動装置は、回転駆動源と、該回転駆動源により往復移動可能なスライド部材と、該スライド部材と前記第1、第2支持体とを連結する第1、第2リンクとを有することを特徴としている。
【0011】
従って、駆動源により往復移動可能なスライド部材と第1、第2支持体とを第1、第2リンクにより連結することで、移動駆動装置により第1、第2支持体がどの位置に移動しても、回転駆動装置により第1、第2支持体を回転し、配管エルボに対して適正な面外荷重を付与することができる。
【0012】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記移動支持機構は、前記移動駆動装置により往復移動可能な移動体を有し、前記第1、第2支持体のいずれか一方が前記第1、第2回転支持機構のいずれか一方により前記移動体に支持されることを特徴としている。
【0013】
従って、回転自在な第1、第2支持体を往復移動自在な移動体に支持することで、移動駆動装置により移動体を移動すると、配管エルボに対して面内荷重を適正に付与することができ、また、回転駆動装置により第1、第2支持体を回転することで、配管エルボに対して面外荷重を適正に付与することができる。
【0014】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記移動駆動装置は、第1、第2移動駆動装置を有し、前記移動支持機構は、第1、第2移動支持機構を有し、該第1、第2移動支持機構は、往復移動自在な第1、第2移動体を有し、前記第1、第2支持体が前記第1、第2回転支持機構により前記第1、第2移動体に支持され、前記第1、第2移動駆動装置を同期駆動する制御装置が設けられることを特徴としている。
【0015】
従って、制御装置により第1、第2移動駆動装置を同期駆動することで、第1、第2移動体を同期して往復移動し、第1、第2支持体に支持された配管エルボに面内荷重を付与することとなり、このとき、配管エルボにおける長手方向の中心部が移動することはなく、回転駆動装置により第1、第2支持体を回転することで、配管エルボに面外荷重を適正に付与することができる。
【0016】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記制御装置は、前記回転駆動装置の駆動制御時に、前記配管エルボの曲げ量に応じて前記移動駆動装置による前記第1、第2移動体の移動量を制御することを特徴としている。
【0017】
従って、制御装置は、回転駆動装置により第1、第2支持体を回転して配管エルボに面外荷重を付与するとき、この配管エルボは、その曲げ量に応じて各端部が移動することから、配管エルボの曲げ量に応じて移動駆動装置により第1、第2移動体を移動することで、配管エルボに面外荷重を適正に付与することができる。
【0018】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記回転駆動装置は、前記第1、第2支持体の間に架設される流体シリンダを有することを特徴としている。
【0019】
従って、回転駆動装置を第1、第2支持体の間に架設される流体シリンダとするため、この流体シリンダを面内荷重方向に配置することで、全体の装置の敷設面積を減少することができ、装置のコンパクト化に寄与することができる。
【0020】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記回転駆動装置は、前記移動駆動装置による前記第1、第2支持体の接近離反に伴って前記第1、第2支持体を回転させる連動機構を有することを特徴としている。
【0021】
従って、連動機構により第1、第2支持体の接近離反に伴って第1、第2支持体が回転することから、流体圧シリンダなどの駆動装置が不要となり、装置の簡素化及び低コスト化を可能とすることができると共に、配管エルボに対して面内荷重と面外荷重を同時に付与することができる。
【0022】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置では、前記移動支持機構は、前記移動駆動装置により往復移動可能な移動体を有し、前記第1、第2支持体のいずれか一方が前記第1、第2回転支持機構のいずれか一方により前記移動体に支持され、前記連動機構は、各端部が前記第1、第2支持体に回動自在に連結される連結ロッドを有することを特徴としている。
【0023】
従って、連動機構として、第1、第2支持体に回動自在に連結される連結ロッドを設けることで、装置の複雑化や高コスト化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の配管エルボの曲げ試験装置によれば、配管エルボの各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持体と、第1、第2支持体を回転自在に支持する第1、第2回転支持機構と、第1、第2回転支持機構を作動可能な回転駆動装置と、第1、第2支持体の少なくとも一方を他方に対して接近離反自在に支持する移動支持機構と、移動機構を作動可能な移動駆動装置とを設けるので、配管エルボに対して面内荷重と面外荷重を付与することができ、このとき、配管エルボの各端部にせん断力が作用することはなく、配管エルボに対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図である。
【図2】図2は、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。
【図3】図3は、本発明の実施例2に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図である。
【図4】図4は、実施例2の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。
【図5】図5は、本発明の実施例3に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図である。
【図6】図6は、実施例3の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。
【図7】図7は、本発明の実施例4に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図である。
【図8】図8は、実施例4の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。
【図9】図9は、本発明の実施例5に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図である。
【図10】図10は、実施例5の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る配管エルボの曲げ試験装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
【実施例1】
【0027】
図1は、本発明の実施例1に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図、図2は、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。
【0028】
実施例1の配管エルボの曲げ試験装置において、図1及び図2に示すように、配管エルボ1は、本体2における長手方向の中間部がほぼ90度に曲げられた曲げ部3を有し、長手方向における各端部に連結部(継手)4,5が設けられている。そして、配管エルボ1は、連結部(継手)4,5が取付部材6,7及び水平な取付軸8,9により回動自在に取付可能となっている。
【0029】
実施例1の配管エルボの曲げ試験装置は、第1、第2支持板(支持体)11,12と、第1、第2ベアリング(回転支持機構)13,14と、回転駆動装置15と、第1、第2移動支持機構16,17と、第1、第2移動駆動装置18,19とから構成されている。
【0030】
基盤21は、上面に支持板22が固定され、この支持板22上に左右一対のガイドレール23,24が固定されている。この各ガイドレール23,24は、それぞれ2本の平行をなすレール部材により構成されている。第1、第2移動板(移動体)25,26は、ガイド部材27,28によりガイドレール23,24に移動自在に支持されている。この場合、各ガイドレール23,24は、支持板22上に一直線状をなして配置されていることから、第1、第2移動板25,26も一直線状に移動自在に支持される。ここで、ガイドレール23,24、第1、第2移動板25,26、ガイド部材27,28などにより第1、第2移動支持機構16,17が構成されている。
【0031】
第1、第2移動駆動装置18,19は、第1、第2油圧シリンダ31,32を有し、この第1、第2油圧シリンダ31,32は、それぞれ基端部が基盤21上に固定された各取付ブラケット33,34に対して鉛直方向に沿う連結軸35,36により連結されている。また、第1、第2油圧シリンダ31,32は、第1、第2移動板25,26側に延びる第1、第2駆動ロッド37,38を有し、各駆動ロッド37,38は、先端部が第1、第2移動板25,26の取付部25a,26aに対して鉛直方向に沿う連結軸39,40により連結されている。この場合、第1、第2油圧シリンダ31,32は、一直線状をなして配置されている。
【0032】
従って、第1、第2移動駆動装置18,19における第1、第2油圧シリンダ31,32を伸縮させると、第1、第2移動板25,26を往復移動させることができ、このとき、第1、第2油圧シリンダ31,32を同期して伸縮させると、第1、第2移動板25,26を接近離反させることができる。
【0033】
第1、第2支持板11,12は、第1、第2ベアリング13,14により第1、第2移動板25,26上に水平方向に回転自在に支持されている。配管エルボ1は、起立した状態で、各端部にある連結部4,5を取付部材6,7により取付軸8,9をもって回動自在に取付可能となっている。
【0034】
回転駆動装置15は、油圧シリンダ41を有し、この油圧シリンダ41は、基端部が基盤21上に固定された各取付ブラケット42に対して鉛直方向に沿う連結軸43により連結されている。また、基盤21は、上面に支持板22における長手方向の中間部に位置して直交する方向に沿って支持板44が固定されている。この支持板44は、ガイドレール45が固定されており、このガイドレール45は、2本の平行をなすレール部材により構成されている。スライド部材46は、ガイド部材47によりガイドレール45に移動自在に支持されている。この場合、ガイドレール45は、支持板44上に第1、第2移動支持機構16,17における各ガイドレール23,24と直交する水平方向に沿って配置されていることから、スライド部材46も第1、第2移動板25,26の移動方向と直交する方向に移動自在に支持される。そして、油圧シリンダ41は、スライド部材46側に延びる駆動ロッド48を有し、駆動ロッド48は、先端部がスライド部材46に連結軸49により連結されている。この場合、油圧シリンダ41は、第1、第2油圧シリンダ31,32に対して直交する方向に沿って配置されている。
【0035】
また、第1、第2リンク50,51は、略平行をなして配設され、一端部がスライド部材46に鉛直方向に沿う連結軸52,53により回動自在に連結され、他端部が第1、第2支持板11,12の取付部11a,12aに対して鉛直方向に沿う連結軸54,55により連結されている。この場合、第1、第2リンク50,51は、それぞれ上下一対で一組をなし、一端部がスライド部材46の上下に連結され、他端部が第1、第2支持板11,12の取付部11a,12aの上下に連結されている。ここで、油圧シリンダ41、ガイドレール45、スライド部材46、ガイド部材47、第1、第2リンク50,51などにより回転駆動装置15が構成されている。
【0036】
従って、回転駆動装置15における油圧シリンダ41を伸縮させると、スライド部材46を往復移動させることができ、このスライド部材46が往復移動すると、第1、第2リンク50,51を介して第1、第2支持板11,12を往復回動させることができる。
【0037】
制御装置61は、油圧給排装置(例えば、切替弁)62を制御可能であり、この油圧給排装置62は、油圧源63と各油圧シリンダ31,32,41との間で、油圧の供給・排出を行うことができる。即ち、制御装置61は、作業者からの指令により、油圧給排装置62を介して各油圧シリンダ31,32,41に油圧を給排し、伸縮駆動を実行することができる。
【0038】
具体的は、制御装置61は、油圧給排装置62により、第1、第2油圧シリンダ31,32に油圧を給排することで、この第1、第2油圧シリンダ31,32を伸縮させ、第1、第2移動板25,26(第1、第2支持板11,12)を接近離反させることができる。また、制御装置61は、油圧給排装置62により、油圧シリンダ41に油圧を給排することで、この油圧シリンダ41を伸縮させ、第1、第2支持板11,12を往復回動させることができる。
【0039】
このとき、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ41に油圧を給排するとき、配管エルボ1の曲げ量に応じて、油圧給排装置62により第1、第2油圧シリンダ31,32に油圧を給排し、第1、第2移動板25,26の移動量を制御している。
【0040】
ここで、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験方法について説明する。
【0041】
実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験において、まず、配管エルボ1が起立した状態で、各連結部4,5をそれぞれ取付部材6,7により第1、第2支持板11,12に固定して支持する。この状態で、次に、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から第1、第2油圧シリンダ31,32に対して油圧の供給・排出を行うことで、この第1、第2油圧シリンダ31,32を伸縮駆動させる。すると、第1、第2油圧シリンダ31,32の伸縮駆動力が第1、第2移動板25,26に伝達され、この第1、第2移動板25,26が同期して往復移動(接近離反)する。そのため、第1、第2支持板11,12は、第1、第2移動板25,26に支持されていることから、同様に往復移動(接近離反)し、第1、第2支持板11,12に端部が支持された配管エルボ1に対して面内荷重(図1及び図2にて、左右方向の荷重)を付与することができる。
【0042】
また、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ41に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ41を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ41の伸縮駆動力がスライド部材46及び第1、第2リンク50,51を介して第1、第2支持板11,12に伝達され、この第1、第2支持板11,12が同期して往復回動する。そのため、第1、第2支持板11,12に端部が支持された配管エルボ1に対して面外荷重(図1にて、上下方向の荷重)を付与することができる。
【0043】
第1、第2移動板25,26(第1、第2支持板11,12)に支持された配管エルボ1に面内荷重を付与するとき、配管エルボ1は端部同士が接近離反することから、長手方向の中心部はほとんど移動しない。一方、第1、第2支持板11,12を往復回動して配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、面外方向に曲げ変形することから、全長が変動して長手方向の中心部を支点として各端部が長手方向(面内方向)に移動する。そのため、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ41に油圧を給排して配管エルボ1に面外荷重を付与するとき、配管エルボ1の曲げ量に応じて、油圧給排装置62により第1、第2油圧シリンダ31,32に油圧を給排し、第1、第2移動板25,26を往復移動する。
【0044】
このときの第1、第2移動板25,26の移動量は、配管エルボ1の曲げ量に依存するものであることから、配管エルボ1の形状や寸法、第1、第2支持板11,12の回動量(回動角度)などにより事前に設定しておいてもよく、配管エルボ1の曲げ量や第1、第2支持板11,12の回動量などを計測して設定してもよい。
【0045】
なお、配管エルボ1に対する面内荷重の付与と面外荷重の付与は、順番に行うことができると共に、同時に行うことができる。そのため、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験を短時間で行うことができる。
【0046】
そして、配管エルボ1の耐力試験にて、所定期間にわたって配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を行った後、配管エルボ1の品質を検査することで、その耐久性を評価する。
【0047】
このように実施例1の配管エルボの曲げ試験装置にあっては、配管エルボ1の各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持板11,12と、第1、第2支持板11,12を回転自在に支持する第1、第2ベアリング13,14と、第1、第2支持板11,12を第1、第2ベアリング13,14を介して回転する回転駆動装置15と、第1、第2支持板11,12を接近離反自在に支持する第1、第2移動支持機構16,17と、第1、第2移動支持機構16,17を作動可能な第1、第2移動駆動装置18,19を設けている。
【0048】
従って、第1、第2移動駆動装置18,19により第1、第2移動支持機構16,17を作動すると、第1、第2支持板11,12が回転せずに接近離反することで、配管エルボ1に対して面内荷重を付与することができる。また、回転駆動装置15により第1、第2ベアリング13,14を介して第1、第2支持板11,12を回転すると、配管エルボ1に対して面外荷重を付与することができる。この配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、各端部が回動することから、ここにせん断力が作用することはなく、配管エルボ1に対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。また、配管エルボ1に対して面内荷重を付与するとき、配管エルボ1は、各端部が取付軸8,9を支点として回動することから、ここにせん断力が作用することはなく、配管エルボ1に対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【0049】
また、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置では、回転駆動装置15として、油圧シリンダ41と、油圧シリンダ41により往復移動可能なスライド部材46と、スライド部材46と第1、第2支持板11,12とを連結する第1、第2リンク50,51とを設けている。従って、スライド部材46と第1、第2支持板11,12とを第1、第2リンク50,51により連結することで、第1、第2移動駆動装置18,19により第1、第2支持板11,12がどの位置に移動しても、油圧シリンダ41により第1、第2支持板11,12を適確に回転し、配管エルボ1に対して適正な面外荷重を付与することができる。
【0050】
また、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置では、第1、第2移動支持機構16,17として、第1、第2移動板25,26を設け、第1、第2支持板11,12を1、第2移動板25,56に第1、第2ベアリング13,14により回転自在に支持している。従って、回転自在な第1、第2支持板11,12を往復移動自在な第1、第2移動板25,26に支持することで、第1、第2移動板25,26を移動すると、配管エルボ1に対して面内荷重を適正に付与することができ、また、第1、第2支持板11,12を回転すると、配管エルボ1に対して面外荷重を適正に付与することができる。
【0051】
また、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置では、第1、第2移動駆動装置18,19を同期駆動する制御装置61を設けている。従って、制御装置61により第1、第2移動駆動装置18,19を同期駆動することで、第1、第2移動板25,26を同期して往復移動し、第1、第2支持板11,12に支持された配管エルボ1に面内荷重を付与することとなり、このとき、配管エルボ1における長手方向の中心部が移動することはなく、回転駆動装置15により第1、第2支持板11,12を回転することで、配管エルボ1に面外荷重を適正に付与することができる。
【0052】
また、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置では、制御装置61は、回転駆動装置15の駆動制御時に、配管エルボ1の曲げ量に応じて第1、第2移動駆動装置18,19による第1、第2移動板25,26の移動量を制御している。制御装置61は、第1、第2支持板11,12を回転して配管エルボ1に面外荷重を付与するとき、この配管エルボ1は、その曲げ量に応じて各端部が移動することから、配管エルボ1の曲げ量に応じて第1、第2移動駆動装置18,19により第1、第2移動板25,26を移動することで、配管エルボ1に面外荷重を適正に付与することができる。
【実施例2】
【0053】
図3は、本発明の実施例2に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図、図4は、実施例2の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0054】
実施例2の配管エルボの曲げ試験装置において、図3及び図4に示すように、配管エルボ1は、本体2における長手方向の中間部がほぼ90度に曲げられた曲げ部3を有し、長手方向における各端部に連結部(継手)4,5が設けられている。そして、配管エルボ1は、連結部(継手)4,5が取付部材6,7及び水平な取付軸8,9により回動自在に取付可能となっている。
【0055】
実施例2の配管エルボの曲げ試験装置は、第1、第2支持板(支持体)111,112と、第1、第2ベアリング(回転支持機構)113,114と、回転駆動装置115と、移動支持機構116と、移動駆動装置117とから構成されている。
【0056】
基盤121は、上面に第1、第2支持板122,123が固定され、第1支持板122に対して第2支持板123が高く形成されている。この第1支持板122は、上面にガイドレール124が固定されており、このガイドレール124は、2本の平行をなすレール部材により構成されている。移動板(移動体)125は、ガイド部材126によりガイドレール124に移動自在に支持されている。ここで、ガイドレール124、移動板125、ガイド部材126などにより移動支持機構116が構成されている。
【0057】
移動駆動装置117は、油圧シリンダ131を有し、この油圧シリンダ131は、基端部が基盤121上に固定された取付ブラケット132に対して水平方向に沿う連結軸133により連結されている。また、油圧シリンダ131は、移動板125側に延びる駆動ロッド134を有し、駆動ロッド134は、先端部が移動板125に対して水平方向に沿う連結軸135により連結されている。
【0058】
従って、移動駆動装置117における油圧シリンダ131を伸縮させると、移動板125を往復移動させることができることができる。
【0059】
第1、第2支持板111,112は、第1、第2ベアリング113,114により移動板125及び第2支持板123上に水平方向に回転自在に支持されている。配管エルボ1は、起立した状態で、各端部にある連結部4,5を取付部材6,7により取付軸8,9をもって回動自在に取付可能となっている。
【0060】
回転駆動装置115は、油圧シリンダ141を有し、この油圧シリンダ141は、基端部が基盤121上に固定された各取付ブラケット142に連結されている。また、油圧シリンダ141は、第1、第2支持板111,112側に延びる駆動ロッド143を有し、駆動ロッド143は、先端部に連結部材144が連結されている。この場合、油圧シリンダ141は、油圧シリンダ131に対して直交する方向に沿って配置されている。
【0061】
スライド部材145は、油圧シリンダ141側から第1、第2支持板111,112の間に延びており、ガイドレール124と直交する水平方向に沿って配設されている。第1、第2リンク146,147は、略平行をなして配設され、一端部が連結部材144に鉛直方向に沿う連結軸148,149により回動自在に連結され、他端部がスライド部材145の基端部に鉛直方向に沿う連結軸150,151により回動自在に連結されている。また、第3、第4リンク152,153は、逆ハの字形状をなして配設され、一端部がスライド部材145の他端部に鉛直方向に沿う連結軸154,155により回動自在に連結され、他端部が第1、第2支持板111,112に対して鉛直方向に沿う連結軸156,157により連結されている。この場合、各リンク146,147,152,153は、それぞれ上下一対で一組をなし、端部が連結部材144、スライド部材145、各支持板111,112の上下に連結されている。ここで、油圧シリンダ141、第1、第2リンク146,147、スライド部材145、第3、第4リンク152,153などにより回転駆動装置115が構成されている。
【0062】
従って、回転駆動装置115における油圧シリンダ141を伸縮させると、連結部材144が往復移動し、第1、第2リンク146,147を介してスライド部材145が往復移動することとなり、第3、第4リンク152,153を介して第1、第2支持板111,112を往復回動させることができる。
【0063】
制御装置61は、油圧給排装置(例えば、切替弁)62を制御可能であり、この油圧給排装置62は、油圧源63と各油圧シリンダ131,141との間で、油圧の供給・排出を行うことができる。即ち、制御装置61は、作業者からの指令により、油圧給排装置62を介して各油圧シリンダ131,141に油圧を給排し、伸縮駆動を実行することができる。
【0064】
具体的は、制御装置61は、油圧給排装置62により、油圧シリンダ131に油圧を給排することで、この油圧シリンダ131を伸縮させ、移動板125を往復移動させ、第1、第2支持板111,112を接近離反させることができる。また、制御装置61は、油圧給排装置62により、油圧シリンダ141に油圧を給排することで、この油圧シリンダ141を伸縮させ、第1、第2支持板111,112を往復回動させることができる。
【0065】
このとき、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ141に油圧を給排するとき、配管エルボ1の曲げ量に応じて、油圧給排装置62により油圧シリンダ131油圧を給排し、移動板125の移動量を制御している。
【0066】
ここで、実施例2の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験方法について説明する。
【0067】
実施例2の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験において、まず、配管エルボ1が起立した状態で、各連結部4,5をそれぞれ取付部材6,7により第1、第2支持板111,112に固定して支持する。この状態で、次に、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ131に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ131を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ131の伸縮駆動力が移動板125に伝達され、この移動板125が往復移動する。そのため、第1支持板111は、移動板125に支持されていることから、同様に往復移動する。その結果、第1、第2支持板111,112は、互いに接近離反することとなり、第1、第2支持板111,112に端部が支持された配管エルボ1に対して面内荷重(図3及び図4にて、左右方向の荷重)を付与することができる。
【0068】
また、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ141に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ141を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ141の伸縮駆動力が第1、第2リンク146,147を介してスライド部材145に伝達され、第3、第4リンク152,153を介して第1、第2支持板111,112に伝達され、この第1、第2支持板111,112が同期して往復回動する。そのため、第1、第2支持板111,112に端部が支持された配管エルボ1に対して面外荷重(図3にて、上下方向の荷重)を付与することができる。
【0069】
第1、第2支持板111,112に支持された配管エルボ1に面内荷重を付与するとき、移動板125(第1支持板111)だけを往復移動し、配管エルボ1は、端部同士が接近離反することから、第2支持板112に支持された端部を基点として長手方向の中心部が往復移動する。一方、第1、第2支持板111,112を往復回動して配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、第1支持板111(移動板125)だけが往復移動しているが、2組のリンク146,147及びリンク152,153によりそのずれ量が吸収される。また、このとき、配管エルボ1は、面外方向に曲げ変形することから、全長が変動して一端部が長手方向(面内方向)に移動する。そのため、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ141に油圧を給排して配管エルボ1に面外荷重を付与するとき、配管エルボ1の曲げ量に応じて、油圧給排装置62により油圧シリンダ131に油圧を給排し、移動板125を往復移動する。
【0070】
なお、配管エルボ1に対する面内荷重の付与と面外荷重の付与は、順番に行うことができると共に、同時に行うことができる。そのため、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験を短時間で行うことができる。
【0071】
そして、配管エルボ1の耐力試験にて、所定期間にわたって配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を行った後、配管エルボ1の品質を検査することで、その耐久性を評価する。
【0072】
このように実施例2の配管エルボの曲げ試験装置にあっては、配管エルボ1の各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持板111,112と、第1、第2支持板111,112を回転自在に支持する第1、第2ベアリング113,114と、第1、第2支持板111,112を第1、第2ベアリング113,114を介して回転する回転駆動装置115と、第1支持板111を接近離反自在に支持する移動支持機構116と、移動支持機構116を作動可能な移動駆動装置117を設けている。
【0073】
従って、移動駆動装置117により移動支持機構116を作動すると、第1支持板111が回転せずに往復移動することで、配管エルボ1に対して面内荷重を付与することができる。また、回転駆動装置115により第1、第2ベアリング113,114を介して第1、第2支持板111,112を回転すると、配管エルボ1に対して面外荷重を付与することができる。この配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、各端部が回動することから、ここにせん断力が作用することはなく、配管エルボ1に対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【0074】
また、実施例2の配管エルボの曲げ試験装置では、回転駆動装置115として、油圧シリンダ141と、油圧シリンダ141により往復移動可能な連結部材144と、第1、第2リンク146,147と、スライド部材145と、第3、第4リンク152,153とを設けている。従って、スライド部材145の前後に2組のリンク146,147、リンク152,153を設けることで、第1支持板111がどの位置に移動しても、油圧シリンダ141により第1、第2支持板111,112を適確に回転し、配管エルボ1に対して適正な面外荷重を付与することができる。
【実施例3】
【0075】
図5は、本発明の実施例3に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図、図6は、実施例3の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0076】
実施例3の配管エルボの曲げ試験装置において、図5及び図6に示すように、配管エルボ1は、本体2における長手方向の中間部がほぼ90度に曲げられた曲げ部3を有し、長手方向における各端部に連結部(継手)4,5が設けられている。そして、配管エルボ1は、連結部(継手)4,5が取付部材6,7及び水平な取付軸8,9により回動自在に取付可能となっている。
【0077】
実施例3の配管エルボの曲げ試験装置は、第1、第2支持板(支持体)211,212と、第1、第2ベアリング(回転支持機構)213,214と、回転駆動装置215と、移動支持機構216と、移動駆動装置217とから構成されている。
【0078】
基盤221は、上面にガイドレール222が固定されており、このガイドレール222は、2本の平行をなすレール部材により構成されている。移動板(移動体)223は、ガイド部材224によりガイドレール222に移動自在に支持されている。ここで、ガイドレール222、移動板223、ガイド部材224などにより移動支持機構216が構成されている。
【0079】
移動駆動装置217は、油圧シリンダ231を有し、この油圧シリンダ231は、基端部が基盤221上に固定された取付ブラケット232に連結されている。また、油圧シリンダ231は、移動板223側に延びる駆動ロッド233を有し、駆動ロッド233は、先端部が移動板223に対して鉛直方向に沿う連結軸234により連結されている。
【0080】
従って、移動駆動装置217における油圧シリンダ231を伸縮させると、移動板223を往復移動させることができることができる。
【0081】
第1、第2支持板211,212は、第1、第2ベアリング213,214により移動板223及び基盤221に固定された支持板225上に水平方向に回転自在に支持されている。配管エルボ1は、起立した状態で、各端部にある連結部4,5を取付部材6,7により取付軸8,9をもって回動自在に取付可能となっている。
【0082】
回転駆動装置215は、油圧シリンダ241を有し、この油圧シリンダ241は、第1、第2支持板211,212の間に架設されている。この場合、油圧シリンダ241は、油圧シリンダ231に対して平行な方向に沿って配置されている。即ち、油圧シリンダ241は、基端部に取付けられて取付ブラケット242が第1支持板211の取付部211aに鉛直方向に沿う連結軸243により連結されている。また、油圧シリンダ241は、第2支持板212側に延びる駆動ロッド244を有し、駆動ロッド244は、先端部に連結ブラケット245が連結されおり、この連結ブラケット245は第2支持板212の取付部212aに鉛直方向に沿う連結軸246により連結されている。ここで、油圧シリンダ241、取付ブラケット242、連結ブラケット245などにより回転駆動装置215が構成されている。
【0083】
従って、回転駆動装置215における油圧シリンダ241を伸縮させると、各取付部211a,212aを介して第1、第2支持板211,212を往復回動させることができる。
【0084】
制御装置61は、油圧給排装置(例えば、切替弁)62を制御可能であり、この油圧給排装置62は、油圧源63と各油圧シリンダ231,241との間で、油圧の供給・排出を行うことができる。即ち、制御装置61は、作業者からの指令により、油圧給排装置62を介して各油圧シリンダ231,241に油圧を給排し、伸縮駆動を実行することができる。
【0085】
具体的は、制御装置61は、油圧給排装置62により、油圧シリンダ231に油圧を給排することで、この油圧シリンダ231を伸縮させ、移動板223を往復移動させ、第1、第2支持板211,212を接近離反させることができる。また、制御装置61は、油圧給排装置62により、油圧シリンダ241に油圧を給排することで、この油圧シリンダ241を伸縮させ、第1、第2支持板211,212を往復回動させることができる
【0086】
このとき、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ231に油圧を給排するとき、油圧シリンダ241に同量の油圧を給排し、第1、第2支持板211,212が回転いないように制御している。また、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ241に油圧を給排するとき、配管エルボ1の曲げ量に応じて、油圧給排装置62により油圧シリンダ231に油圧を給排し、移動板223の移動量を制御している。
【0087】
ここで、実施例3の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験方法について説明する。
【0088】
実施例3の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験において、まず、配管エルボ1が起立した状態で、各連結部4,5をそれぞれ取付部材6,7により第1、第2支持板211,212に固定して支持する。この状態で、次に、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ231に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ231を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ231の伸縮駆動力が移動板223に伝達され、この移動板223が往復移動する。そのため、第1支持板211は、移動板223に支持されていることから、同様に往復移動する。その結果、第1、第2支持板211,212は、互いに接近離反することとなり、第1、第2支持板211,212に端部が支持された配管エルボ1に対して面内荷重(図5及び図6にて、左右方向の荷重)を付与することができる。
【0089】
また、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ241に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ241を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ241の伸縮駆動力が第1、第2支持板211,212に伝達され、この第1、第2支持板211,212が同期して往復回動する。そのため、第1、第2支持板211,212に端部が支持された配管エルボ1に対して面外荷重(図5にて、上下方向の荷重)を付与することができる。
【0090】
第1、第2支持板211,212に支持された配管エルボ1に面内荷重を付与するとき、移動板223(第1支持板211)だけを往復移動し、配管エルボ1は、端部同士が接近離反することから、第2支持板212に支持された端部を基点として長手方向の中心部が往復移動する。このとき、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ241に油圧を給排して油圧シリンダ231と同量だけ移動することで、第1、第2支持板211,212の回動を阻止する。
【0091】
一方、第1、第2支持板211,212を往復回動して配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、面外方向に曲げ変形することから、全長が変動して一端部が長手方向(面内方向)に移動する。そのため、制御装置61は、油圧給排装置62により油圧シリンダ241に油圧を給排して配管エルボ1に面外荷重を付与するとき、配管エルボ1の曲げ量に応じて、油圧給排装置62により油圧シリンダ231に油圧を給排し、移動板223を往復移動する。
【0092】
なお、配管エルボ1に対する面内荷重の付与と面外荷重の付与は、順番に行うことができると共に、同時に行うことができる。そのため、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験を短時間で行うことができる。
【0093】
そして、配管エルボ1の耐力試験にて、所定期間にわたって配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を行った後、配管エルボ1の品質を検査することで、その耐久性を評価する。
【0094】
このように実施例3の配管エルボの曲げ試験装置にあっては、配管エルボ1の各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持板211,212と、第1、第2支持板211,212を回転自在に支持する第1、第2ベアリング213,214と、第1、第2支持板211,212を第1、第2ベアリング213,214を介して回転する回転駆動装置215と、第1支持板223を接近離反自在に支持する移動支持機構216と、移動支持機構216を作動可能な移動駆動装置217を設けている。
【0095】
従って、移動駆動装置217により移動支持機構216を作動すると、第1支持板211が回転せずに往復移動することで、配管エルボ1に対して面内荷重を付与することができる。また、回転駆動装置215により第1、第2ベアリング213,214を介して第1、第2支持板211,212を回転すると、配管エルボ1に対して面外荷重を付与することができる。この配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、各端部が回動することから、ここにせん断力が作用することはなく、配管エルボ1に対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【0096】
また、実施例3の配管エルボの曲げ試験装置では、回転駆動装置215として、第1、第2支持板211,212の間に架設される油圧シリンダ241を設けている。従って、回転駆動装置215を第1、第2支持板211,212の間に架設される油圧シリンダ241とするため、この油圧シリンダ241を面内荷重方向に配置することで、全体の装置の敷設面積を減少することができ、装置のコンパクト化に寄与することができる。
【実施例4】
【0097】
図7は、本発明の実施例4に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図、図8は、実施例4の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0098】
実施例4の配管エルボの曲げ試験装置において、図7及び図8に示すように、配管エルボ1は、本体2における長手方向の中間部がほぼ90度に曲げられた曲げ部3を有し、長手方向における各端部に連結部(継手)4,5が設けられている。そして、配管エルボ1は、連結部(継手)4,5が取付部材6,7及び水平な取付軸8,9により回動自在に取付可能となっている。
【0099】
実施例4の配管エルボの曲げ試験装置は、第1、第2支持板(支持体)311,312と、第1、第2ベアリング(回転支持機構)313,314と、回転駆動装置315と、第1、第2移動支持機構316,317と、移動駆動装置318とから構成されている。
【0100】
基盤321は、上面にガイドレール322,323が固定されており、このガイドレール322,323は、それぞれ2本の平行をなすレール部材により構成されている。第1、第2移動板(移動体)324,325は、ガイド部材326,327によりガイドレール322,323に移動自在に支持されている。ここで、ガイドレール322,323、第1、第2移動板324,325、ガイド部材326,327などにより第1、第2移動支持機構316,317が構成されている。
【0101】
移動駆動装置318は、油圧シリンダ331を有し、この油圧シリンダ331は、基端部が基盤321と共に固定された取付ブラケット332に連結されている。また、油圧シリンダ331は、第1移動板324側に延びる駆動ロッド333を有し、駆動ロッド333は、先端部がロードセル334を介して第1移動板324に対して鉛直方向に沿う連結軸335,317により連結されている。
【0102】
また、第1移動板324と第2移動板325とは、左右のリンク機構336により連結されている。このリンク機構336は、一端部が第1、第2移動板324,325に回動自在に連結されると共に、他端部が互いに回動自在に連結された一対の第1リンク337と、一端部が各第1リンク337の中間部に回動自在に連結されると共に、他端部が互いに回動自在に連結された一対の第2リンク338と、各第2リンク338の連結部を基盤321に回動自在に支持する支持軸339とを有している。
【0103】
従って、移動駆動装置318における油圧シリンダ331を伸縮させると、第1、第2移動板324,325を往復移動させることができる。即ち、第1移動板324を前進移動すると、この第1移動板324の移動力が各リンク機構336を介して第2移動板325に伝達され、第2移動板325が前進することで、第1、第2移動板324,325を接近離反させることができる。
【0104】
第1、第2支持板311,312は、第1、第2ベアリング313,314により第1、第2移動板324,325上に水平方向に回転自在に支持されている。配管エルボ1は、起立した状態で、各端部にある連結部4,5を取付部材6,7により取付軸8,9をもって回動自在に取付可能となっている。
【0105】
回転駆動装置315は、移動駆動装置318による第1、第2移動板324,325の接近離反に伴って第1、第2支持板311,312を回転させる連動機構を有している。この連動機構は、各端部が第1、第2支持板311,312に連結軸341,342により回動自在に連結される連結ロッド343を有している。この連結ロッド343は、一端部が第1支持板311の側方に突出したブラケット344に連結軸341により回転自在に連結され、他端部にロードセル345が連結され、このロードセル345が第2支持板312の側方に突出したブラケット346に連結軸342により回転自在に連結されている。この場合、連結ロッド343は、油圧シリンダ331に対して平行な方向に沿って配置されている。
【0106】
従って、移動駆動装置318における油圧シリンダ331を伸縮させると、前述したように、第1、第2移動板324,325が接近離反し、このとき、回転駆動装置315における連結ロッド343により第1、第2支持板311,312を往復回動させることができる。
【0107】
制御装置61は、油圧給排装置(例えば、切替弁)62を制御可能であり、この油圧給排装置62は、油圧源63と油圧シリンダ331との間で、油圧の供給・排出を行うことができる。即ち、制御装置61は、作業者からの指令により、油圧給排装置62を介して油圧シリンダ331に油圧を給排し、伸縮駆動を実行することができる。
【0108】
具体的には、制御装置61は、油圧給排装置62により、油圧シリンダ331に油圧を給排することで、この油圧シリンダ331を伸縮させ、第1、第2移動板324,325を往復移動させることで、この第1、第2支持板311,312を接近離反させることができる。このとき、回転駆動装置(連動機構)315により第1、第2支持板311,312を往復回動させることができる。
【0109】
ここで、実施例4の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験方法について説明する。
【0110】
実施例4の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験において、まず、配管エルボ1が起立した状態で、各連結部4,5をそれぞれ取付部材6,7により第1、第2支持板311,312に固定して支持する。この状態で、次に、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ331に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ331を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ331の伸縮駆動力が第1移動板324に伝達され、この第1移動板324が往復移動する。すると、この第1移動板324の移動力が各リンク機構336を介して第2移動板325に伝達され、第2移動板325が前進することで、第1、第2移動板324,325は、互いに接近離反することとなり、第1、第2支持板311,312に端部が支持された配管エルボ1に対して面内荷重(図7及び図8にて、左右方向の荷重)を付与することができる。
【0111】
また、この第1、第2移動板324,325が接近離反するとき、第1、第2支持板311,312は、連結ロッド343により連結されていることから、第1、第2移動板324,325と共に互いに接近離反しながら、同期して往復回動する。そのため、第1、第2支持板311,312に端部が支持された配管エルボ1に対して面外荷重(図7にて、上下方向の荷重)を付与することができる。
【0112】
即ち、油圧シリンダ331を伸縮駆動することで、配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を同時に行うことができる。そのため、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験を短時間で行うことができる。
【0113】
そして、配管エルボ1の耐力試験にて、所定期間にわたって配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を行った後、配管エルボ1の品質を検査することで、その耐久性を評価する。
【0114】
このように実施例4の配管エルボの曲げ試験装置にあっては、配管エルボ1の各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持板311,312と、第1、第2支持板311,312を回転自在に支持する第1、第2ベアリング313,314と、第1、第2支持板311,312を第1、第2ベアリング313,314を介して回転する回転駆動装置315と、第1、第2支持板311,312を接近離反自在に支持する第1、第2移動支持機構316,317と、第1、第2移動支持機構316,317を作動可能な移動駆動装置318を設けている。
【0115】
従って、移動駆動装置318により第1、第2移動支持機構316,317を作動すると、第1、第2支持板311,312が往復移動することで、配管エルボ1に対して面内荷重を付与することができる。このとき、回転駆動装置(連動機構)315により第1、第2ベアリング313,314を介して第1、第2支持板311,312が回転すると、配管エルボ1に対して面外荷重を付与することができる。この配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、各端部が回動することから、ここにせん断力が作用することはなく、配管エルボ1に対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【0116】
また、実施例4の配管エルボの曲げ試験装置では、回転駆動装置315として、移動駆動装置318による第1、第2移動板324,325の接近離反に伴って第1、第2支持板311,312を回転させる連動機構を設けている。従って、連動機構により第1、第2移動板324,325の接近離反に伴って第1、第2支持板311,312が回転することから、流体圧シリンダなどの駆動装置が不要となり、装置の簡素化及び低コスト化を可能とすることができると共に、配管エルボ1に対して面内荷重と面外荷重を同時に付与することができる。
【0117】
また、実施例4の配管エルボの曲げ試験装置では、連動機構として、各端部が第1、第2支持板311,312に回動自在に連結される連結ロッド343を設けている。従って、第1、第2支持板311,312を連結ロッド343により連結するだけでよく、装置の複雑化や高コスト化を抑制することができる。
【実施例5】
【0118】
図9は、本発明の実施例5に係る配管エルボの曲げ試験装置を表す平面図、図10は、実施例5の配管エルボの曲げ試験装置を表す正面図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0119】
実施例5の配管エルボの曲げ試験装置において、図9及び図10に示すように、配管エルボ1は、本体2における長手方向の中間部がほぼ90度に曲げられた曲げ部3を有し、長手方向における各端部に連結部(継手)4,5が設けられている。そして、配管エルボ1は、連結部(継手)4,5が取付部材6,7及び水平な取付軸8,9により回動自在に取付可能となっている。
【0120】
実施例5の配管エルボの曲げ試験装置は、第1、第2支持板(支持体)311,312と、第1、第2ベアリング(回転支持機構)313,314と、回転駆動装置315と、第1、第2移動支持機構316,317と、第1、第2移動駆動装置318,350とから構成されている。
【0121】
基盤321は、上面にガイドレール322,323が固定されており、第1、第2移動板(移動体)324,325は、ガイド部材326,327によりガイドレール322,323に移動自在に支持されている。第1、第2移動駆動装置318,350は、第1、第2油圧シリンダ331,351を有し、この各油圧シリンダ331,351は、基端部が基盤321と共に固定された取付ブラケット332,352に連結されている。また、油圧シリンダ331,351は、第1、第2移動板324,325側に延びる駆動ロッド333,353を有し、各駆動ロッド333,353は、先端部がロードセル334,354を介して各移動板324,325に対して鉛直方向に沿う連結軸335,355により連結されている。また、第1移動板324と第2移動板325とは、左右のリンク機構336により連結されている。
【0122】
従って、第1、第2移動駆動装置318,350における油圧シリンダ331,351を伸縮させると、第1、第2移動板324,325を往復移動させることができる。このとき、第1移動板324と第2移動板325が各リンク機構336により連動する。
【0123】
第1、第2支持板311,312は、第1、第2ベアリング313,314により第1、第2移動板324,325上に水平方向に回転自在に支持されている。回転駆動装置315は、移動駆動装置317による第1、第2移動板324,325の接近離反に伴って第1、第2支持板311,312を回転させる連動機構を有している。この連動機構は、各端部が第1、第2支持板311,312に連結軸341,342により回動自在に連結される連結ロッド343を有している。
【0124】
従って、移動駆動装置318における油圧シリンダ331,351を伸縮させると、第1、第2移動板324,325が接近離反し、このとき、回転駆動装置315における連結ロッド343により第1、第2支持板311,312を往復回動させることができる。
【0125】
ここで、実施例5の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験方法について説明する。
【0126】
実施例5の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験において、まず、配管エルボ1が起立した状態で、各連結部4,5をそれぞれ取付部材6,7により第1、第2支持板311,312に固定して支持する。この状態で、次に、制御装置61は、油圧給排装置62を制御し、油圧源63から油圧シリンダ331,351に対して油圧の供給・排出を行うことで、この油圧シリンダ331,351を伸縮駆動させる。すると、油圧シリンダ331,351の伸縮駆動力が第1、第2移動板324,325に伝達され、この第1、第2移動板324,325が往復移動することとなり、第1、第2支持板311,312に端部が支持された配管エルボ1に対して面内荷重(図9及び図10にて、左右方向の荷重)を付与することができる。
【0127】
また、この第1、第2移動板324,325が接近離反するとき、第1、第2支持板311,312は、連結ロッド343により連結されていることから、第1、第2移動板324,325と共に互いに接近離反しながら、同期して往復回動する。そのため、第1、第2支持板311,312に端部が支持された配管エルボ1に対して面外荷重(図9にて、上下方向の荷重)を付与することができる。
【0128】
即ち、油圧シリンダ331,351を伸縮駆動することで、配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を同時に行うことができる。そのため、実施例1の配管エルボの曲げ試験装置による配管エルボ1の耐力試験を短時間で行うことができる。
【0129】
そして、配管エルボ1の耐力試験にて、所定期間にわたって配管エルボ1に対して面内荷重の付与と面外荷重の付与を行った後、配管エルボ1の品質を検査することで、その耐久性を評価する。
【0130】
このように実施例5の配管エルボの曲げ試験装置にあっては、配管エルボ1の各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持板311,312と、第1、第2支持板311,312を回転自在に支持する第1、第2ベアリング313,314と、第1、第2支持板311,312を第1、第2ベアリング313,314を介して回転する回転駆動装置315と、第1、第2支持板311,312を接近離反自在に支持する第1、第2移動支持機構316,317と、第1、第2移動支持機構316,317を作動可能な移動駆動装置318,350を設けている。
【0131】
従って、第1、第2移動駆動装置318,350により第1、第2移動支持機構316,317を作動すると、第1、第2支持板311,312が往復移動することで、配管エルボ1に対して面内荷重を付与することができる。このとき、回転駆動装置(連動機構)315により第1、第2ベアリング313,314を介して第1、第2支持板311,312が回転すると、配管エルボ1に対して面外荷重を付与することができる。この配管エルボ1に対して面外荷重を付与するとき、配管エルボ1は、各端部が回動することから、ここにせん断力が作用することはなく、配管エルボ1に対して適正な曲げ荷重を付与することで高精度な試験データを得ることができる。
【0132】
また、実施例5の配管エルボの曲げ試験装置では、第1、第2移動支持機構316,317に対応して第1、第2移動駆動装置318,350を設けている。従って、第1、第2移動駆動装置318,350により第1、第2移動支持機構316,317が作動するとき、リンク機構336における連結軸335に作用する反力が減少することから、リンク機構336の破損を防止することができる一方で、リンク機構336の簡素化を可能とすることができる。
【0133】
なお、この実施例5にて、制御装置61により第1、第2移動駆動装置318,350を同期駆動制御し、第1、第2移動支持機構316,317を高精度に同期作動させることで、リンク機構336を廃止することができる。
【0134】
なお、上述した各実施例では、回転駆動装置や移動駆動装置を油圧シリンダとしたが、この構成に限定されるものではなく、エアシリンダ、電気モータ、油圧モータなどとしてもよい。
【符号の説明】
【0135】
1 配管エルボ
3 曲げ部
4,5 連結部(継手)
11,111,211,311 第1支持板(支持体)
12,112,212,312 第2支持板(支持体)
13,113,213,313 第1ベアリング(回転支持機構)
14,114,214,314 第2ベアリング(回転支持機構)
15,115,215,315 回転駆動装置
16,316 第1移動支持機構(移動支持機構)
17,317 第2移動支持機構(移動支持機構)
18,318 第1移動駆動装置
19,350 第2移動駆動装置
25,324 第1移動板(移動体)
26,325 第2移動板(移動体)
31,331 第1油圧シリンダ
32,351 第2油圧シリンダ
41 油圧シリンダ(回転駆動源)
46 スライド部材
50 第1リンク
51 第2リンク
61 制御装置
116,216 移動支持機構
117,217 移動駆動装置
125,223 移動板(移動体)
131,231 油圧シリンダ
141,241 油圧シリンダ
145 スライド部材
146 第1リンク
147 第2リンク
152 第3リンク
153 第4リンク
343 連結ロッド(連動機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管エルボの各端部をそれぞれ支持可能な第1、第2支持体と、
前記第1、第2支持体を回転自在に支持する第1、第2回転支持機構と、
前記第1、第2回転支持機構を作動可能な回転駆動装置と、
前記第1、第2支持体の少なくとも一方を他方に対して接近離反自在に支持する移動支持機構と、
前記移動支持機構を作動可能な移動駆動装置と、
を備えることを特徴とする配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項2】
前記回転駆動装置は、回転駆動源と、該回転駆動源により往復移動可能なスライド部材と、該スライド部材と前記第1、第2支持体とを連結する第1、第2リンクとを有することを特徴とする請求項1に記載の配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項3】
前記移動支持機構は、前記移動駆動装置により往復移動可能な移動体を有し、前記第1、第2支持体のいずれか一方が前記第1、第2回転支持機構のいずれか一方により前記移動体に支持されることを特徴とする請求項1または2に記載の配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項4】
前記移動駆動装置は、第1、第2移動駆動装置を有し、前記移動支持機構は、第1、第2移動支持機構を有し、該第1、第2移動支持機構は、往復移動自在な第1、第2移動体を有し、前記第1、第2支持体が前記第1、第2回転支持機構により前記第1、第2移動体に支持され、前記第1、第2移動駆動装置を同期駆動する制御装置が設けられることを特徴とする請求項3に記載の配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記回転駆動装置の駆動制御時に、前記配管エルボの曲げ量に応じて前記移動駆動装置による前記第1、第2移動体の移動量を制御することを特徴とする請求項4に記載の配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項6】
前記回転駆動装置は、前記第1、第2支持体の間に架設される流体シリンダを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項7】
前記回転駆動装置は、前記移動駆動装置による前記第1、第2支持体の接近離反に伴って前記第1、第2支持体を回転させる連動機構を有することを特徴とする請求項1に記載の配管エルボの曲げ試験装置。
【請求項8】
前記移動支持機構は、前記移動駆動装置により往復移動可能な移動体を有し、前記第1、第2支持体のいずれか一方が前記第1、第2回転支持機構のいずれか一方により前記移動体に支持され、前記連動機構は、各端部が前記第1、第2支持体に回動自在に連結される連結ロッドを有することを特徴とする請求項7に記載の配管エルボの曲げ試験装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate