配管構造および配管装置
【課題】 保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる、配管構造を提供する。
【解決手段】 配管構造2は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材1の直線状に配管される直線配管部1aに対し、その途中位置に、管材1の外周よりも張り出す張出部3aを有した規制体3が、管材1の軸方向に移動不能に取り付けられる。そして、管材1を規制体3とともに収容する保護ダクト4は、前記直線配管部1aにおける規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bにおいて、一側の管部部分1bの熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分1bに及ぼさないよう、規制体3に係合して、前記他側へ規制体3が管材1とともに移動するのを制止する、制止部4aを有する。
【解決手段】 配管構造2は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材1の直線状に配管される直線配管部1aに対し、その途中位置に、管材1の外周よりも張り出す張出部3aを有した規制体3が、管材1の軸方向に移動不能に取り付けられる。そして、管材1を規制体3とともに収容する保護ダクト4は、前記直線配管部1aにおける規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bにおいて、一側の管部部分1bの熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分1bに及ぼさないよう、規制体3に係合して、前記他側へ規制体3が管材1とともに移動するのを制止する、制止部4aを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造および配管装置であって、特に熱による影響を低減することができる配管構造および配管装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、保護ダクト内に収容されて配管される架橋ポリエチレン管とかポリブテン管とかの管材においては、その管材に湯を通したときの熱膨張による管材の伸びが大きかった。そして、この管材の伸びにより、管材の曲がり部分における保護ダクトに過大な負荷を与えたり、管材の直線部分においてその管材が保護ダクト内で蛇行することで保護ダクトに過大な負荷を与えたりして、保護ダクトが変形したり保護ダクトを構成する蓋が外れたりすることがあった。
【0003】
そこで、保護ダクト内に、熱膨張による管材の蛇行を許容するような十分なスペースを確保する配管構造が考えられた(例えば、特許文献1参照)。この配管構造においては、図21に示すように、保護ダクト12は、内部に、管材11を保持する管材保持壁13、13を備えるとともに、この管材保持壁13、13によって保持される管材11の下方に、蛇行した際の管材11を逃がす空間14が確保された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−292177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記従来の配管構造にあっては、管材11の熱膨張を吸収するために、保護ダクト12内に、蛇行した管材11を逃がす十分な空間14を確保することが必要であり、その分、保護ダクト12が大きくならざるを得なかった。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる、配管構造および配管装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る配管構造および配管装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る配管構造は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造である。この配管構造は、前記管材の直線状に配管される直線配管部の途中位置に、前記管材の外周よりも張り出す張出部を有した規制体が、前記管材の軸方向に移動不能に取り付けられる。そして、前記管材を前記規制体とともに収容する保護ダクトは、前記直線配管部における前記規制体の両側に位置する管部部分のうち少なくとも一側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記他側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止する、制止部を有する。
【0008】
この配管構造によると、保護ダクト内の管材には、直線状に配管される直線配管部の途中位置に、規制体が管材の軸方向に移動不能に取り付けられている。そこで、保護ダクトに設けられた制止部が、他側へ規制体が管材とともに移動するのを制止することで、一側の管部部分の熱による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が他側の管部部分に及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びが他側にしわ寄せされることがない。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る配管構造は、請求項1に記載の配管構造において、前記制止部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が、互いに、各側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止する。このように、保護ダクトに設けられた制止部が、両方の側へ規制体が管材とともに移動するのを制止することで、各側の管部部分の熱による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が反対側の管部部分に及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係る配管構造は、請求項1または2に記載の配管構造において、前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が繋がって連続し、前記規制体は、その連続する部分の外周面に嵌着される嵌着体からなる。
【0011】
また、請求項4に記載の発明に係る配管構造は、請求項1または2に記載の配管構造において、前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が互いに分断され、前記規制体は、それら管部部分を直線状に接続する直状継手からなる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明に係る配管構造は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造において、前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトを備え、その直状保護ダクトは、前記規制体の両側に位置する前記管部部分をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを直線状に繋ぐとともに前記規制体を収容するダクト接続具とを備える。
【0013】
また、請求項6に記載の発明に係る配管構造は、請求項5に記載の配管構造において、前記制止部は、前記ダクト接続具に設けられる。
【0014】
また、請求項7に記載の発明に係る配管構造は、請求項5に記載の配管構造において、前記制止部は、前記直状ダクトの長手方向における端部からなる。
【0015】
また、請求項8に記載の発明に係る配管構造は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造において、前記保護ダクトには、前記管材を、その外周面を挟むようにして保持する保持部が設けられ、その保持部における、前記保護ダクトの長手方向の端部が、前記制止部となる。
【0016】
また、請求項9に記載の発明に係る配管構造は、請求項1に記載の配管構造において、前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトと、その直状保護ダクトに続くダクト付属を備える。そして、前記ダクト付属は、付属基台とその付属基台に組み付けられる付属蓋体とからなる。ここで、前記管材は、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属に続くダクトに収容されて配管され、あるいは、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属から引き出されて配管される。そして、前記直線配管部の、前記ダクト付属側となる一方の端部近傍に、前記規制体が設けられ、その規制体は、前記制止部により、前記一方の端部側への移動が制止される。これにより、熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びが一方の端部側、ひいてはダクト付属内の継手とか管材の屈曲部分とかに及ぶことがなく、これによって、ダクト付属における付属蓋体が継手とか管材の屈曲部分とかに押されて付属基台から外れることを避けることができる。
【0017】
また、請求項10に記載の発明に係る配管装置は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造における直線状に配管される直線配管部を構成する所定長の複数の管と、それら管を直線状に接続する直状継手と、前記管を前記直状継手とともに収容する直状保護ダクトとを備える。そして、前記直状保護ダクトは、前記直状継手の両側に位置する前記管のうち少なくとも一側の管の熱による線膨張に伴う影響を他側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記他側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止する、制止部を有する。
【0018】
この配管装置によると、直線状に配管される直線配管部は、所定長の複数の管で構成される。そして、これら管は、管を接続する直状継手とともに直状保護ダクト内に収容される。こうして、直線配管部の途中位置に、直状継手が取り付けられ、その直状継手は、管の軸方向に移動不能となっている。そこで、直状保護ダクトに設けられた制止部が、他側へ直状継手が管とともに移動するのを制止することで、一側の管の熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が他側の管に及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管(つまり、管材)が伸びて進むのを直状継手の部分で遮断することで、管(つまり、管材)の伸びが他側にしわ寄せされることがない。
【0019】
また、請求項11に記載の発明に係る配管装置は、請求項10に記載の配管装置において、前記制止部は、前記直状継手の両側に位置する前記管が、互いに、各側の管の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止する。このように、直状保護ダクトに設けられた制止部が、両方の側へ直状継手が管とともに移動するのを制止することで、各側の管の熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が反対側の管に及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管(つまり、管材)が伸びて進むのを直状継手の部分で遮断することで、管(つまり、管材)の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。
【0020】
また、請求項12に記載の発明に係る配管装置は、請求項10または11に記載の配管装置において、前記直状保護ダクトは、前記管をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを繋ぐとともに前記直状継手を収容するダクト接続具とを備える。
【発明の効果】
【0021】
この発明に係る配管構造によれば、熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びのしわ寄せを防ぐことができ、このため、保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる。
【0022】
また、この発明に係る配管装置によれば、熱膨張によって管材が伸びて進むのを直状継手の部分で遮断することで、管材の伸びのしわ寄せを防ぐことができ、このため、直状保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の第一の実施の形態の、断面図である。
【図2】同じく、図1における要部拡大図である。
【図3】同じく、図2におけるA−A線による断面図である。
【図4】同じく、図2におけるB−B線による断面図である。
【図5】同じく、管材の直線配管部に嵌着体を取り付けた拡大図である。
【図6】同じく、図5におけるC矢視図である。
【図7】この発明の第二の実施の形態の図5相当図である。
【図8】同じく、図7におけるD−D線による断面図である。
【図9】同じく、図7におけるE−E線による断面図である。
【図10】同じく、管材の直線配管部に直状継手を取り付けた拡大図である。
【図11】第一の実施の形態の第1変形例を示す図6相当図である。
【図12】第一の実施の形態の第2変形例を示す図6相当図である。
【図13】第一の実施の形態の第3変形例を示す図5相当図である。
【図14】第二の実施の形態の、第1変形例を示す図7相当図である。
【図15】この発明の、直状保護ダクトに続くダクト付属の、第1態様を示す斜視図である。
【図16】同じく、ダクト付属の、第2態様を示す斜視図である。
【図17】同じく、ダクト付属の、第3態様を示す斜視図である。
【図18】同じく、ダクト付属の、第4態様を示す斜視図である。
【図19】同じく、ダクト付属の、第5態様を示す斜視図である。
【図20】同じく、ダクト付属の、第6態様を示す斜視図である。
【図21】従来の配管構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明に係る配管構造および配管装置を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1〜図6は、本発明の第一の実施の形態を示す。図中符号1は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材を示す。2は、前記管材1の配管構造を示す。
【0026】
この配管構造2は、前記管材1の直線状に配管される直線配管部1aの途中位置に、管材1の外周よりも張り出す張出部3aを有した規制体3が、管材1の軸方向に移動不能に取り付けられている。そして、管材1を規制体3とともに収容する保護ダクト4は、前記直線配管部1aにおける規制体3の両側に位置する管部部分1bのうち少なくとも一側の管部部分1bの熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分1bに及ぼさないよう、規制体3に係合して、前記他側へ規制体3が管材1とともに移動するのを制止する、制止部4aを有する。図示実施の形態においては、制止部4aは、規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bが、互いに、各側の管部部分1bの熱による線膨張に伴う影響を反対側の管部部分1bに及ぼさないよう、規制体3に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ規制体3が管材1(詳しくは、管部部分1b)とともに移動するのを制止するようになっている。
【0027】
そして、直線配管部1aは、規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bが繋がって連続し、規制体3は、その連続する部分の外周面に嵌着される嵌着体301からなり、この嵌着体301の全体が、前記張出部3aとなる。なお、この直線配管部1aにおいて、嵌着体301は、1つ、あるいは間隔をあけて複数(図示実施の形態においては、複数)設けられる。
【0028】
また、保護ダクト4には、管材1を、その外周面を挟むようにして保持する保持部4b、4bが設けられ、その保持部4b、4bにおける、保護ダクト4(詳しくは、直状ダクト4d)の長手方向の端部が、前記制止部4aとなっている。
【0029】
具体的には、管材1は、通水管であって、湯水(湯または水)が通される。配管構造2は、例えばリフォームにおいて水栓設備に湯水を供給するためのものであり、管材1は、建物の、壁、床、天井、柱等の構築面に配管される。そして、保護ダクト4は、管材1を収容保護するものであり、前記構築面における管材1の配管経路に固定される。
【0030】
ここで、管材1における直線配管部1aに取り付けられる規制体3としての前記嵌着体301は、図5および図6に示すように、直線配管部1a(管材1)の外周面に嵌合するように、筒状に形成されている。図示実施の形態においては、この嵌着体301は、第1分割体3bと第2分割体3cとから構成される。ここで、第1分割体3bは、断面C字状に形成されて、その各端には、互いに離れた外側に、係合部3d(詳細には、凹部)が設けられている。第2分割体3cは、略三日月型に形成されて、その各端には、互いに向かい合う内側に、前記係合部3dと係合する被係合部3e(詳細には、爪状の凸部)が設けられている。
【0031】
この嵌着体301を、管材1に取り付けるには、その管材1の直線配管部1aの途中位置となる所定の位置に、第1分割体3bを嵌め込む。そして、第2分割体3cを、その被係合部3eを第1分割体3bの係合部3dに係合させるようにして第1分割体3bに取り付ける。このとき、第1分割体3bの係合部3dが第2分割体3cの被係合部3eに押されることで、第1分割体3bは、縮径して管材1を圧接する。こうして、嵌着体301は、管材1(詳しくは、直線配管部1a)に、その軸方向に移動不能に取り付けられる。なお、第2分割体3cを第1分割体3bに組み付ける際には、第1分割体3bのC字の開口側から、第2分割体3cを、その弾性を利用して撓ませるようにして取り付けることができる。また、第2分割体3cを、軸方向(つまり、管材1の軸方向)にスライドさせることで、第1分割体3bに取り付けてもよい。この場合には、第1分割体3bと第2分割体3cとの当接する部分(例えば、係合部3dおよび被係合部3e)が、軸方向に対して、傾斜する傾斜面を有するよう形成されることで、第2分割体3cを軸方向へスライドさせた際に、第1分割体3bが縮径して管材1を圧接するようにしてもよい。
【0032】
保護ダクト4は、直線配管部1aを規制体3(図示実施の形態においては、嵌着体301)とともに収容する直状保護ダクト4cを備える。そして、図示実施の形態においては、この直状保護ダクト4cは、真っ直ぐ延びる1本の直状ダクト4dからなっている。直状ダクト4dは、ダクト基台4eと、そのダクト基台4eに組み付けられるダクト蓋体4fとからなる。すなわち、直状保護ダクト4cは、ダクト基台4eからなる基台と、ダクト蓋体4fからなる蓋体とで構成される。ダクト基台4eは、前記構築面に固定されるものであり、その構築面側の底板4gと、その底板4gから起立する一対の前記保持部4b、4bとから構成される。底板4gの下面には、溝4xが設けられる。そして、保持部4bには、その基端部分の外側に、掛止め部4h(詳細には、凹部)が設けられている。ダクト蓋体4fは、ダクト基台4eに被るように、逆U字状に形成されている。そして、このダクト蓋体4fのU字の先端部分の内側に、前記掛止め部4hに掛け止められる被掛止め部4i(詳細には、凸部)が設けられている。また、この直状ダクト4dは、ダクト蓋体4fの内面に沿って断熱材5が挿入される。
【0033】
この直状ダクト4dは、保持部4bが全長に渡って設けられるが、嵌着体301(規制体3)が収容される部分は、その保持部4bが切除される。こうして、保持部4bが切除された部分に、嵌着体301が収容され、残った保持部4bの向かい合う端部が、前記制止部4a、4aとなって、嵌着体301(つまり、張出部3a)の端面に向き合い、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)に対する嵌着体301の移動を阻止する。
【0034】
次に、以上の構成からなる配管構造2の作用効果について説明する。この配管構造2によると、保護ダクト4(詳しくは、直状保護ダクト4cであって、図示実施の形態においては、直状ダクト4d)内の管材1には、直線状に配管される直線配管部1aの途中位置に、嵌着体301(規制体3)が管材1の軸方向に移動不能に取り付けられている。そこで、直状ダクト4d(保護ダクト4)に設けられた制止部4aが、他側へ嵌着体301が管材1とともに移動するのを制止することで、一側の管部部分1bの熱(例えば、管材1に湯を通したときのその湯から受ける熱)による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が他側の管部部分1bに及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管材1が伸びて進むのを嵌着体301の部分で遮断することで、管材1の伸びが他側にしわ寄せされることがない。そして、このように、管材1の伸びのしわ寄せを防ぐことができることから、保護ダクト4(詳しくは、直状保護ダクト4cであって、図示実施の形態においては、直状ダクト4d)をそれほど大きくすることなく、管材1の熱膨張による影響を低減することができる。
【0035】
特に、図示実施の形態においては、直状ダクト4dに設けられた制止部4a、4aが、両方の側へ嵌着体301が管材1とともに移動するのを制止することで、各側の管部部分1bの熱による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が反対側の管部部分1bに及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管材1が伸びて進むのを嵌着体301の部分で遮断することで、管材1の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。
【0036】
すなわち、熱膨張による管材1の伸びがしわ寄せされると、その部分の蛇行が大きくなって、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)に大きな負荷を与えて、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)が変形したり、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)を構成するダクト蓋体4f(蓋体)が、ダクト基台4e(基台)から外れたりする虞があるが、嵌着体301を設けることで、そのような虞を低減することができる。また、熱による管材1の伸びが、直線配管部1aの端部へしわ寄せされるのを防ぐことで、直状保護ダクト4cに続く、前記直線配管部1aの端部を収容するダクト付属(例えば、後述するようなダクト付属6)に、大きな負荷が加わることがない。
【0037】
図7〜図10は、本発明の第二の実施の形態を示す。この実施の形態では、規制体3は、嵌着体301ではなく、直状継手302からなり、直状保護ダクト4cとして、直状ダクト4dの他にダクト接続具4jが用いられるが、他は第一の実施の形態と同様であり、以下に、同様の部位には、同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0038】
管材1における直線配管部1aは、規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bが互いに分断され、規制体3は、それら管部部分1b、1bを直線状に接続する直状継手302からなる。つまり、管部部分1b、1bは、独立した管1c、1cからなり、それら管1c、1cが、直状継手302によって、直線状に接続される。また、保護ダクト4において、直線配管部1aを直状継手302(規制体3)とともに収容する直状保護ダクト4cは、直状継手302の両側に位置する管部部分1b、1b(つまり、管1c、1c)をそれぞれ収容する直状ダクト4d、4dと、それら直状ダクト4d、4dを直線状に繋ぐとともに直状継手302を収容するダクト接続具4jとを備える。なお、管材1の直線配管部1aにおいて、直状継手302は、1つ、あるいは間隔をあけて複数設けられ、この直状継手302に対応して、ダクト接続具4jが、1つ、あるいは複数設けられる。
【0039】
具体的には、直状継手302は、図10に示すように、両側に、直線配管部1aにおける管1c(管部部分1b)の端部を、それぞれ受け入れる受口3fを有し、この受口3fが、管材1(詳しくは、管1c)の外周よりも張り出す張出部3aとなる。そして、受口3fには、その内部に、管部部分1bとの止水のためのパッキン(図示せず)が設けられ、さらには、受口3fを貫通するようにして、管1cの端部の外周面に固定された係止リング(図示せず)を止める係止部材としてのビス3gが取り付けられている。こうして、管1c、1cどうしは、直状継手302によって接続される。そして、これによって、直状継手302(規制体3)は、管材1の直線状に配管される直線配管部1aの途中位置に取り付けられ、その直状継手302は、管材1の軸方向に移動不能となる。
【0040】
直状ダクト4dは、第一の実施の形態と同様であって、ダクト基台4eと、そのダクト基台4eに組み付けられるダクト蓋体4fとからなる。そして、ダクト接続具4jは、接続基台4kと、その接続基台4kに組み付けられる接続蓋体4mとからなる。接続基台4kは、構築面に固定されるもののであり、その構築面側の底板4nと、その底板4nの両側端から若干起立する側壁4pと、底板4nの長手方向の各端から突出する舌片4qとで構成される。そして、側壁4pには、その外側に、掛止め部4r(詳細には、凹部)が設けられている。接続蓋体4mは、接続基台4kに被るように、逆U字上に形成されている。そして、この接続蓋体4mのU字の先端部分の内側に、前記掛止め部4rに掛け止められる被掛止め部4s(詳細には、凸部)が設けられている。また、このダクト接続具4jは、接続蓋体4mの内面に沿って断熱材5が挿入される。そこで、接続基台4kにおける舌片4qは、ダクト基台4eにおける底板4gの下面に設けられた溝4xに差し入れられる。そして、接続基台4kにおける底板4nおよび側壁4pの端面は、直状ダクト4dの端面と対面する。また、接続蓋体4mの各端部部分は、両側に位置するダクト蓋体4f(直状ダクト4d)の端部部分に被される。
【0041】
こうして、この直状保護ダクト4cは、ダクト基台4eと接続基台4kとからなる基台と、ダクト蓋体4fと接続蓋体4mとからなる蓋体とで構成される。また、直状継手302に係合して、直状継手302が管材1(詳しくは、管1c)とともに移動するのを(詳しくは、両方の側へ移動するのを)制止する制止部4aは、直状ダクト4dの長手方向における端部(図示実施の形態においては、保持部4bを含むダクト基台4eの端部)からなる。つまり、直状ダクト4dの向かい合う端部が、制止部4aとなって、直状継手302(詳しくは、張出部3a)の端面に向き合い、直状保護ダクト4cに対する直状継手302の移動を阻止する。
【0042】
この第二の実施の形態に示す配管構造2の作用効果は、第一の実施の形態と同様であるが、特に、規制体3として、直状継手302を用いるため、一般的な継手をそのまま、規制体3として使用することが可能となり、この直状継手302を、管材1の軸方向に確実に移動不能に取り付けることができる。
【0043】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、第一の実施の形態において、嵌着体301は、第1分割体3bと第2分割体3cとから構成されなくとも、図11に示す変形例のように、円筒形状に軸方向のスリット3iが形成された嵌着体本体3hと、スリット3iを狭めるようにして嵌着体本体3hを縮径させるねじ3jとから構成されてもよい。さらには、図12に示す変形例のように、嵌着体301は、円筒をスリット3i、3iを介して半割りにした両分割体3k、3kと、スリット3i、3iを狭めるようにして両分割体3k、3kを近づけるねじ3j、3jとから構成されてもよい。
【0044】
また、嵌着体301は、図13に示す変形例のように、割リング3mと本体リング3nとから構成されてもよい。ここで、割リング3mは、筒の一ヶ所を軸方向に分断する切割部(図示せず)を有して断面C字状に形成されて、直線配管部1aの途中位置の外周面に嵌められる。そして、この割リング3mの外周面は、テーパ面となっており、内周面には、直線配管部1a(管材1)に食い込む爪3pが設けられている。本体リング3nは、筒状であって、その内周面は、割リング3mの外周面に合わせて、テーパ面となっている。この本体リング3nは、割リング3mの外周面に嵌め込まれて、その割リング3mが、直線配管部1a(管材1)を圧接するようにその割リング3mを縮径させる。
【0045】
また、第二の実施の形態において、制止部4aは、直状ダクト4dの長手方向における端部からならなくとも、図14に示す変形例のように、ダクト接続具4jに設けられてもよい。図示実施の形態においては、制止部4aは、ダクト接続具4jにおける接続基台4kに、底板4nの端部から内側に突出して形成されている。
【0046】
また、第一の実施の形態およびその変形例において、直状保護ダクト4cは、直状ダクト4dからならなくとも、第二の実施の形態およびその変形例と同様に、管部部分1b、1bをそれぞれ収容する直状ダクト4d、4dと、それら直状ダクト4d、4dを直線状に繋ぐとともに嵌着体301(規制体3)を収容するダクト接続具4jとを備えてもよい。すなわち、嵌着体301に係合してその嵌着体301が管材1とともに移動するのを制止する制止部4aは、直状ダクト4dの長手方向における端部(例えば、保持部4bを含むダクト基台4eの端部)からなったり、ダクト接続具4jに設けられたりする。
【0047】
反対に、第二の実施の形態において、直状保護ダクト4cは、直状ダクト4d、4dとダクト接続具4jとを備えなくとも、第一の実施の形態およびその変形例に示すような直状ダクト4dのみからなってもよい。すなわち、直状継手302に係合してその直状継手302が管材1とともに移動するのを制止する制止部4aは、保持部4bにおける、直状ダクト4dの長手方向の端部からなる。
【0048】
また、第一および第二の実施の形態並びにそれらの変形例の配管構造2において、図15〜図20に示すように、保護ダクト4は、直線配管部1aを規制体3(図示せず)とともに収容する直状保護ダクト4cと、その直状保護ダクト4cに続くダクト付属6を備えてもよい。ここにおいて、ダクト付属6は、付属基台6aとその付属基台6aに組み付けられる付属蓋体6bとからなる。そして、管材1は、ダクト付属6内で、継手7により分岐(図15、図16参照)もしくは屈曲(図17〜図19参照)し、またはその管材1自身が屈曲して(図示せず)、ダクト付属6に続くダクト8に収容されて配管され、あるいは、ダクト付属6内で、継手7により分岐(図16参照)もしくは屈曲(図20参照)し、またはその管材1自身が屈曲して(図示せず)、ダクト付属6から引き出されて配管される。そこで、図示を省略するが、直線配管部1aの、前記ダクト付属6側となる一方の端部近傍に、規制体3(嵌着体301とか直状継手302)が設けられ、その規制体3は、制止部4aにより、前記一方の端部側への移動が制止される。なお、ここにおいて、ダクト8に収容される管材1もまた、直線配管部1aを構成するものであっても構わない。
【0049】
この配管構造2によると、熱膨張によって管材1が伸びて進むのを規制体3の部分で遮断することで、管材1の伸びが一方の端部側、ひいてはダクト付属6内の継手7とか管材1の屈曲部分とかに及ぶことがなく、これによって、ダクト付属6における付属蓋体6bが継手7とか管材1の屈曲部分とかに押されて付属基台6aから外れることを避けることができる。
【0050】
また、第二の実施の形態およびその変形例における配管構造2において、管材1における直線状に配管される直線配管部1aを、所定長(例えば、3m以下であって、好ましくは2m)の複数の管1c、1cで構成してもよい。そして、この配管構造2における配管装置は、前記複数の管1c、1cと、それら管1c、1cを直線状に接続する直状継手302と、管1c、1cを直状継手302とともに収容する直状保護ダクト4cとを備える。そこで、直状保護ダクト4cは、直状継手302の両側に位置する管1c、1cのうち少なくとも一側の管1cの熱(例えば、管材1に湯を通したときのその湯から受ける熱)による線膨張に伴う影響を他側の管1cに及ぼさないよう、直状継手302に係合して、前記他側へ直状継手302が管1c(管材1)とともに移動するのを制止する、制止部4aを有する。詳細には、制止部4aは、直状継手302の両側に位置する管1c、1cが、互いに、各側の管1cの熱による線膨張に伴う影響を反対側の管1cに及ぼさないよう、直状継手302に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ直状継手302が管1c(管材1)とともに移動するのを制止する。なお、直状保護ダクト4cは、所定長の直状ダクト4d、4dと、それら直状ダクト4d、4dを繋ぐとともに直状継手302を収容するダクト接続具4jとを備えるものであっても、直状ダクト4dのみからなっていてもよい。
【0051】
この配管装置によると、直線状に配管される直線配管部1aは、所定長の複数の管1c、1cで構成される。そして、これら管1c、1cは、管1c、1cを接続する直状継手302とともに直状保護ダクト4c内に収容される。こうして、直線配管部1aの途中位置に、直状継手302が取り付けられ、その直状継手302は、管1c(管材1)の軸方向に移動不能となっている。そこで、直状保護ダクト4cに設けられた制止部4aが、他側へ直状継手302が管1c(管材1)とともに移動するのを制止することで、一側の管1cの熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が他側の管1cに及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管1c(つまり、管材1)が伸びて進むのを直状継手302の部分で遮断することで、管1c(つまり、管材1)の伸びが他側にしわ寄せされることがない。そして、このように、管材1の伸びのしわ寄せを防ぐことができることから、直状保護ダクト4cをそれほど大きくすることなく、管材1の熱膨張による影響を低減することができる。詳細には、直状保護ダクト4cに設けられた制止部4aが、両方の側へ直状継手302が管1cとともに移動するのを制止することで、各側の管1cの熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が反対側の管1cに及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管1c(つまり、管材1)が伸びて進むのを直状継手302の部分で遮断することで、管1c(つまり、管材1)の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。さらには、直線配管部1aに、その中央に、あるいは、同一間隔で、直状継手302が位置し、配管のバランスがよい。なお、管1cは、巻き回されたものを直線状に伸ばすようにして配管されてもよいが、始めから巻回されずに保管・運搬される巻き癖のついていない直線状の管1c(架橋ポリエチレン管やポリブテン管自身は屈曲性があるため、屈曲させることは可能。)であれば、巻き癖をとる必要がなく、より作業がしやすい。また、管1cは、施工現場で所定長に切断されたものでもよいが、予め所定長に切断あるいは製造されて出荷されたものでもよい。
【0052】
また、以上に示す配管構造2とか配管装置において、管材1における管部部分1bとか管1cの長さが、直状保護ダクト4c(保護ダクト4)内で、管材1の熱による線膨張に伴う蛇行変形量が、直状保護ダクト4c内で収まるような長さとなるように、規制体3が設けられるのが好ましい。
【符号の説明】
【0053】
1 管材
1a 直線配管部
1b 管部部分
1c 管
2 配管構造
3 規制体
301 嵌着体
302 直状継手
3a 張出部
4 保護ダクト
4a 制止部
4b 保持部
4c 直状保護ダクト
4d 直状ダクト
4j ダクト接続具
6 ダクト付属
6a 付属基台
6b 付属蓋体
7 継手
8 ダクト
【技術分野】
【0001】
この発明は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造および配管装置であって、特に熱による影響を低減することができる配管構造および配管装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、保護ダクト内に収容されて配管される架橋ポリエチレン管とかポリブテン管とかの管材においては、その管材に湯を通したときの熱膨張による管材の伸びが大きかった。そして、この管材の伸びにより、管材の曲がり部分における保護ダクトに過大な負荷を与えたり、管材の直線部分においてその管材が保護ダクト内で蛇行することで保護ダクトに過大な負荷を与えたりして、保護ダクトが変形したり保護ダクトを構成する蓋が外れたりすることがあった。
【0003】
そこで、保護ダクト内に、熱膨張による管材の蛇行を許容するような十分なスペースを確保する配管構造が考えられた(例えば、特許文献1参照)。この配管構造においては、図21に示すように、保護ダクト12は、内部に、管材11を保持する管材保持壁13、13を備えるとともに、この管材保持壁13、13によって保持される管材11の下方に、蛇行した際の管材11を逃がす空間14が確保された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−292177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記従来の配管構造にあっては、管材11の熱膨張を吸収するために、保護ダクト12内に、蛇行した管材11を逃がす十分な空間14を確保することが必要であり、その分、保護ダクト12が大きくならざるを得なかった。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる、配管構造および配管装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る配管構造および配管装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る配管構造は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造である。この配管構造は、前記管材の直線状に配管される直線配管部の途中位置に、前記管材の外周よりも張り出す張出部を有した規制体が、前記管材の軸方向に移動不能に取り付けられる。そして、前記管材を前記規制体とともに収容する保護ダクトは、前記直線配管部における前記規制体の両側に位置する管部部分のうち少なくとも一側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記他側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止する、制止部を有する。
【0008】
この配管構造によると、保護ダクト内の管材には、直線状に配管される直線配管部の途中位置に、規制体が管材の軸方向に移動不能に取り付けられている。そこで、保護ダクトに設けられた制止部が、他側へ規制体が管材とともに移動するのを制止することで、一側の管部部分の熱による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が他側の管部部分に及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びが他側にしわ寄せされることがない。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る配管構造は、請求項1に記載の配管構造において、前記制止部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が、互いに、各側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止する。このように、保護ダクトに設けられた制止部が、両方の側へ規制体が管材とともに移動するのを制止することで、各側の管部部分の熱による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が反対側の管部部分に及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係る配管構造は、請求項1または2に記載の配管構造において、前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が繋がって連続し、前記規制体は、その連続する部分の外周面に嵌着される嵌着体からなる。
【0011】
また、請求項4に記載の発明に係る配管構造は、請求項1または2に記載の配管構造において、前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が互いに分断され、前記規制体は、それら管部部分を直線状に接続する直状継手からなる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明に係る配管構造は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造において、前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトを備え、その直状保護ダクトは、前記規制体の両側に位置する前記管部部分をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを直線状に繋ぐとともに前記規制体を収容するダクト接続具とを備える。
【0013】
また、請求項6に記載の発明に係る配管構造は、請求項5に記載の配管構造において、前記制止部は、前記ダクト接続具に設けられる。
【0014】
また、請求項7に記載の発明に係る配管構造は、請求項5に記載の配管構造において、前記制止部は、前記直状ダクトの長手方向における端部からなる。
【0015】
また、請求項8に記載の発明に係る配管構造は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造において、前記保護ダクトには、前記管材を、その外周面を挟むようにして保持する保持部が設けられ、その保持部における、前記保護ダクトの長手方向の端部が、前記制止部となる。
【0016】
また、請求項9に記載の発明に係る配管構造は、請求項1に記載の配管構造において、前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトと、その直状保護ダクトに続くダクト付属を備える。そして、前記ダクト付属は、付属基台とその付属基台に組み付けられる付属蓋体とからなる。ここで、前記管材は、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属に続くダクトに収容されて配管され、あるいは、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属から引き出されて配管される。そして、前記直線配管部の、前記ダクト付属側となる一方の端部近傍に、前記規制体が設けられ、その規制体は、前記制止部により、前記一方の端部側への移動が制止される。これにより、熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びが一方の端部側、ひいてはダクト付属内の継手とか管材の屈曲部分とかに及ぶことがなく、これによって、ダクト付属における付属蓋体が継手とか管材の屈曲部分とかに押されて付属基台から外れることを避けることができる。
【0017】
また、請求項10に記載の発明に係る配管装置は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造における直線状に配管される直線配管部を構成する所定長の複数の管と、それら管を直線状に接続する直状継手と、前記管を前記直状継手とともに収容する直状保護ダクトとを備える。そして、前記直状保護ダクトは、前記直状継手の両側に位置する前記管のうち少なくとも一側の管の熱による線膨張に伴う影響を他側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記他側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止する、制止部を有する。
【0018】
この配管装置によると、直線状に配管される直線配管部は、所定長の複数の管で構成される。そして、これら管は、管を接続する直状継手とともに直状保護ダクト内に収容される。こうして、直線配管部の途中位置に、直状継手が取り付けられ、その直状継手は、管の軸方向に移動不能となっている。そこで、直状保護ダクトに設けられた制止部が、他側へ直状継手が管とともに移動するのを制止することで、一側の管の熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が他側の管に及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管(つまり、管材)が伸びて進むのを直状継手の部分で遮断することで、管(つまり、管材)の伸びが他側にしわ寄せされることがない。
【0019】
また、請求項11に記載の発明に係る配管装置は、請求項10に記載の配管装置において、前記制止部は、前記直状継手の両側に位置する前記管が、互いに、各側の管の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止する。このように、直状保護ダクトに設けられた制止部が、両方の側へ直状継手が管とともに移動するのを制止することで、各側の管の熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が反対側の管に及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管(つまり、管材)が伸びて進むのを直状継手の部分で遮断することで、管(つまり、管材)の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。
【0020】
また、請求項12に記載の発明に係る配管装置は、請求項10または11に記載の配管装置において、前記直状保護ダクトは、前記管をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを繋ぐとともに前記直状継手を収容するダクト接続具とを備える。
【発明の効果】
【0021】
この発明に係る配管構造によれば、熱膨張によって管材が伸びて進むのを規制体の部分で遮断することで、管材の伸びのしわ寄せを防ぐことができ、このため、保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる。
【0022】
また、この発明に係る配管装置によれば、熱膨張によって管材が伸びて進むのを直状継手の部分で遮断することで、管材の伸びのしわ寄せを防ぐことができ、このため、直状保護ダクトをそれほど大きくすることなく、管材の熱膨張による影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の第一の実施の形態の、断面図である。
【図2】同じく、図1における要部拡大図である。
【図3】同じく、図2におけるA−A線による断面図である。
【図4】同じく、図2におけるB−B線による断面図である。
【図5】同じく、管材の直線配管部に嵌着体を取り付けた拡大図である。
【図6】同じく、図5におけるC矢視図である。
【図7】この発明の第二の実施の形態の図5相当図である。
【図8】同じく、図7におけるD−D線による断面図である。
【図9】同じく、図7におけるE−E線による断面図である。
【図10】同じく、管材の直線配管部に直状継手を取り付けた拡大図である。
【図11】第一の実施の形態の第1変形例を示す図6相当図である。
【図12】第一の実施の形態の第2変形例を示す図6相当図である。
【図13】第一の実施の形態の第3変形例を示す図5相当図である。
【図14】第二の実施の形態の、第1変形例を示す図7相当図である。
【図15】この発明の、直状保護ダクトに続くダクト付属の、第1態様を示す斜視図である。
【図16】同じく、ダクト付属の、第2態様を示す斜視図である。
【図17】同じく、ダクト付属の、第3態様を示す斜視図である。
【図18】同じく、ダクト付属の、第4態様を示す斜視図である。
【図19】同じく、ダクト付属の、第5態様を示す斜視図である。
【図20】同じく、ダクト付属の、第6態様を示す斜視図である。
【図21】従来の配管構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明に係る配管構造および配管装置を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1〜図6は、本発明の第一の実施の形態を示す。図中符号1は、架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材を示す。2は、前記管材1の配管構造を示す。
【0026】
この配管構造2は、前記管材1の直線状に配管される直線配管部1aの途中位置に、管材1の外周よりも張り出す張出部3aを有した規制体3が、管材1の軸方向に移動不能に取り付けられている。そして、管材1を規制体3とともに収容する保護ダクト4は、前記直線配管部1aにおける規制体3の両側に位置する管部部分1bのうち少なくとも一側の管部部分1bの熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分1bに及ぼさないよう、規制体3に係合して、前記他側へ規制体3が管材1とともに移動するのを制止する、制止部4aを有する。図示実施の形態においては、制止部4aは、規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bが、互いに、各側の管部部分1bの熱による線膨張に伴う影響を反対側の管部部分1bに及ぼさないよう、規制体3に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ規制体3が管材1(詳しくは、管部部分1b)とともに移動するのを制止するようになっている。
【0027】
そして、直線配管部1aは、規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bが繋がって連続し、規制体3は、その連続する部分の外周面に嵌着される嵌着体301からなり、この嵌着体301の全体が、前記張出部3aとなる。なお、この直線配管部1aにおいて、嵌着体301は、1つ、あるいは間隔をあけて複数(図示実施の形態においては、複数)設けられる。
【0028】
また、保護ダクト4には、管材1を、その外周面を挟むようにして保持する保持部4b、4bが設けられ、その保持部4b、4bにおける、保護ダクト4(詳しくは、直状ダクト4d)の長手方向の端部が、前記制止部4aとなっている。
【0029】
具体的には、管材1は、通水管であって、湯水(湯または水)が通される。配管構造2は、例えばリフォームにおいて水栓設備に湯水を供給するためのものであり、管材1は、建物の、壁、床、天井、柱等の構築面に配管される。そして、保護ダクト4は、管材1を収容保護するものであり、前記構築面における管材1の配管経路に固定される。
【0030】
ここで、管材1における直線配管部1aに取り付けられる規制体3としての前記嵌着体301は、図5および図6に示すように、直線配管部1a(管材1)の外周面に嵌合するように、筒状に形成されている。図示実施の形態においては、この嵌着体301は、第1分割体3bと第2分割体3cとから構成される。ここで、第1分割体3bは、断面C字状に形成されて、その各端には、互いに離れた外側に、係合部3d(詳細には、凹部)が設けられている。第2分割体3cは、略三日月型に形成されて、その各端には、互いに向かい合う内側に、前記係合部3dと係合する被係合部3e(詳細には、爪状の凸部)が設けられている。
【0031】
この嵌着体301を、管材1に取り付けるには、その管材1の直線配管部1aの途中位置となる所定の位置に、第1分割体3bを嵌め込む。そして、第2分割体3cを、その被係合部3eを第1分割体3bの係合部3dに係合させるようにして第1分割体3bに取り付ける。このとき、第1分割体3bの係合部3dが第2分割体3cの被係合部3eに押されることで、第1分割体3bは、縮径して管材1を圧接する。こうして、嵌着体301は、管材1(詳しくは、直線配管部1a)に、その軸方向に移動不能に取り付けられる。なお、第2分割体3cを第1分割体3bに組み付ける際には、第1分割体3bのC字の開口側から、第2分割体3cを、その弾性を利用して撓ませるようにして取り付けることができる。また、第2分割体3cを、軸方向(つまり、管材1の軸方向)にスライドさせることで、第1分割体3bに取り付けてもよい。この場合には、第1分割体3bと第2分割体3cとの当接する部分(例えば、係合部3dおよび被係合部3e)が、軸方向に対して、傾斜する傾斜面を有するよう形成されることで、第2分割体3cを軸方向へスライドさせた際に、第1分割体3bが縮径して管材1を圧接するようにしてもよい。
【0032】
保護ダクト4は、直線配管部1aを規制体3(図示実施の形態においては、嵌着体301)とともに収容する直状保護ダクト4cを備える。そして、図示実施の形態においては、この直状保護ダクト4cは、真っ直ぐ延びる1本の直状ダクト4dからなっている。直状ダクト4dは、ダクト基台4eと、そのダクト基台4eに組み付けられるダクト蓋体4fとからなる。すなわち、直状保護ダクト4cは、ダクト基台4eからなる基台と、ダクト蓋体4fからなる蓋体とで構成される。ダクト基台4eは、前記構築面に固定されるものであり、その構築面側の底板4gと、その底板4gから起立する一対の前記保持部4b、4bとから構成される。底板4gの下面には、溝4xが設けられる。そして、保持部4bには、その基端部分の外側に、掛止め部4h(詳細には、凹部)が設けられている。ダクト蓋体4fは、ダクト基台4eに被るように、逆U字状に形成されている。そして、このダクト蓋体4fのU字の先端部分の内側に、前記掛止め部4hに掛け止められる被掛止め部4i(詳細には、凸部)が設けられている。また、この直状ダクト4dは、ダクト蓋体4fの内面に沿って断熱材5が挿入される。
【0033】
この直状ダクト4dは、保持部4bが全長に渡って設けられるが、嵌着体301(規制体3)が収容される部分は、その保持部4bが切除される。こうして、保持部4bが切除された部分に、嵌着体301が収容され、残った保持部4bの向かい合う端部が、前記制止部4a、4aとなって、嵌着体301(つまり、張出部3a)の端面に向き合い、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)に対する嵌着体301の移動を阻止する。
【0034】
次に、以上の構成からなる配管構造2の作用効果について説明する。この配管構造2によると、保護ダクト4(詳しくは、直状保護ダクト4cであって、図示実施の形態においては、直状ダクト4d)内の管材1には、直線状に配管される直線配管部1aの途中位置に、嵌着体301(規制体3)が管材1の軸方向に移動不能に取り付けられている。そこで、直状ダクト4d(保護ダクト4)に設けられた制止部4aが、他側へ嵌着体301が管材1とともに移動するのを制止することで、一側の管部部分1bの熱(例えば、管材1に湯を通したときのその湯から受ける熱)による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が他側の管部部分1bに及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管材1が伸びて進むのを嵌着体301の部分で遮断することで、管材1の伸びが他側にしわ寄せされることがない。そして、このように、管材1の伸びのしわ寄せを防ぐことができることから、保護ダクト4(詳しくは、直状保護ダクト4cであって、図示実施の形態においては、直状ダクト4d)をそれほど大きくすることなく、管材1の熱膨張による影響を低減することができる。
【0035】
特に、図示実施の形態においては、直状ダクト4dに設けられた制止部4a、4aが、両方の側へ嵌着体301が管材1とともに移動するのを制止することで、各側の管部部分1bの熱による線膨張(つまり熱膨張)に伴う影響が反対側の管部部分1bに及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管材1が伸びて進むのを嵌着体301の部分で遮断することで、管材1の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。
【0036】
すなわち、熱膨張による管材1の伸びがしわ寄せされると、その部分の蛇行が大きくなって、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)に大きな負荷を与えて、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)が変形したり、直状ダクト4d(直状保護ダクト4c)を構成するダクト蓋体4f(蓋体)が、ダクト基台4e(基台)から外れたりする虞があるが、嵌着体301を設けることで、そのような虞を低減することができる。また、熱による管材1の伸びが、直線配管部1aの端部へしわ寄せされるのを防ぐことで、直状保護ダクト4cに続く、前記直線配管部1aの端部を収容するダクト付属(例えば、後述するようなダクト付属6)に、大きな負荷が加わることがない。
【0037】
図7〜図10は、本発明の第二の実施の形態を示す。この実施の形態では、規制体3は、嵌着体301ではなく、直状継手302からなり、直状保護ダクト4cとして、直状ダクト4dの他にダクト接続具4jが用いられるが、他は第一の実施の形態と同様であり、以下に、同様の部位には、同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0038】
管材1における直線配管部1aは、規制体3の両側に位置する管部部分1b、1bが互いに分断され、規制体3は、それら管部部分1b、1bを直線状に接続する直状継手302からなる。つまり、管部部分1b、1bは、独立した管1c、1cからなり、それら管1c、1cが、直状継手302によって、直線状に接続される。また、保護ダクト4において、直線配管部1aを直状継手302(規制体3)とともに収容する直状保護ダクト4cは、直状継手302の両側に位置する管部部分1b、1b(つまり、管1c、1c)をそれぞれ収容する直状ダクト4d、4dと、それら直状ダクト4d、4dを直線状に繋ぐとともに直状継手302を収容するダクト接続具4jとを備える。なお、管材1の直線配管部1aにおいて、直状継手302は、1つ、あるいは間隔をあけて複数設けられ、この直状継手302に対応して、ダクト接続具4jが、1つ、あるいは複数設けられる。
【0039】
具体的には、直状継手302は、図10に示すように、両側に、直線配管部1aにおける管1c(管部部分1b)の端部を、それぞれ受け入れる受口3fを有し、この受口3fが、管材1(詳しくは、管1c)の外周よりも張り出す張出部3aとなる。そして、受口3fには、その内部に、管部部分1bとの止水のためのパッキン(図示せず)が設けられ、さらには、受口3fを貫通するようにして、管1cの端部の外周面に固定された係止リング(図示せず)を止める係止部材としてのビス3gが取り付けられている。こうして、管1c、1cどうしは、直状継手302によって接続される。そして、これによって、直状継手302(規制体3)は、管材1の直線状に配管される直線配管部1aの途中位置に取り付けられ、その直状継手302は、管材1の軸方向に移動不能となる。
【0040】
直状ダクト4dは、第一の実施の形態と同様であって、ダクト基台4eと、そのダクト基台4eに組み付けられるダクト蓋体4fとからなる。そして、ダクト接続具4jは、接続基台4kと、その接続基台4kに組み付けられる接続蓋体4mとからなる。接続基台4kは、構築面に固定されるもののであり、その構築面側の底板4nと、その底板4nの両側端から若干起立する側壁4pと、底板4nの長手方向の各端から突出する舌片4qとで構成される。そして、側壁4pには、その外側に、掛止め部4r(詳細には、凹部)が設けられている。接続蓋体4mは、接続基台4kに被るように、逆U字上に形成されている。そして、この接続蓋体4mのU字の先端部分の内側に、前記掛止め部4rに掛け止められる被掛止め部4s(詳細には、凸部)が設けられている。また、このダクト接続具4jは、接続蓋体4mの内面に沿って断熱材5が挿入される。そこで、接続基台4kにおける舌片4qは、ダクト基台4eにおける底板4gの下面に設けられた溝4xに差し入れられる。そして、接続基台4kにおける底板4nおよび側壁4pの端面は、直状ダクト4dの端面と対面する。また、接続蓋体4mの各端部部分は、両側に位置するダクト蓋体4f(直状ダクト4d)の端部部分に被される。
【0041】
こうして、この直状保護ダクト4cは、ダクト基台4eと接続基台4kとからなる基台と、ダクト蓋体4fと接続蓋体4mとからなる蓋体とで構成される。また、直状継手302に係合して、直状継手302が管材1(詳しくは、管1c)とともに移動するのを(詳しくは、両方の側へ移動するのを)制止する制止部4aは、直状ダクト4dの長手方向における端部(図示実施の形態においては、保持部4bを含むダクト基台4eの端部)からなる。つまり、直状ダクト4dの向かい合う端部が、制止部4aとなって、直状継手302(詳しくは、張出部3a)の端面に向き合い、直状保護ダクト4cに対する直状継手302の移動を阻止する。
【0042】
この第二の実施の形態に示す配管構造2の作用効果は、第一の実施の形態と同様であるが、特に、規制体3として、直状継手302を用いるため、一般的な継手をそのまま、規制体3として使用することが可能となり、この直状継手302を、管材1の軸方向に確実に移動不能に取り付けることができる。
【0043】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、第一の実施の形態において、嵌着体301は、第1分割体3bと第2分割体3cとから構成されなくとも、図11に示す変形例のように、円筒形状に軸方向のスリット3iが形成された嵌着体本体3hと、スリット3iを狭めるようにして嵌着体本体3hを縮径させるねじ3jとから構成されてもよい。さらには、図12に示す変形例のように、嵌着体301は、円筒をスリット3i、3iを介して半割りにした両分割体3k、3kと、スリット3i、3iを狭めるようにして両分割体3k、3kを近づけるねじ3j、3jとから構成されてもよい。
【0044】
また、嵌着体301は、図13に示す変形例のように、割リング3mと本体リング3nとから構成されてもよい。ここで、割リング3mは、筒の一ヶ所を軸方向に分断する切割部(図示せず)を有して断面C字状に形成されて、直線配管部1aの途中位置の外周面に嵌められる。そして、この割リング3mの外周面は、テーパ面となっており、内周面には、直線配管部1a(管材1)に食い込む爪3pが設けられている。本体リング3nは、筒状であって、その内周面は、割リング3mの外周面に合わせて、テーパ面となっている。この本体リング3nは、割リング3mの外周面に嵌め込まれて、その割リング3mが、直線配管部1a(管材1)を圧接するようにその割リング3mを縮径させる。
【0045】
また、第二の実施の形態において、制止部4aは、直状ダクト4dの長手方向における端部からならなくとも、図14に示す変形例のように、ダクト接続具4jに設けられてもよい。図示実施の形態においては、制止部4aは、ダクト接続具4jにおける接続基台4kに、底板4nの端部から内側に突出して形成されている。
【0046】
また、第一の実施の形態およびその変形例において、直状保護ダクト4cは、直状ダクト4dからならなくとも、第二の実施の形態およびその変形例と同様に、管部部分1b、1bをそれぞれ収容する直状ダクト4d、4dと、それら直状ダクト4d、4dを直線状に繋ぐとともに嵌着体301(規制体3)を収容するダクト接続具4jとを備えてもよい。すなわち、嵌着体301に係合してその嵌着体301が管材1とともに移動するのを制止する制止部4aは、直状ダクト4dの長手方向における端部(例えば、保持部4bを含むダクト基台4eの端部)からなったり、ダクト接続具4jに設けられたりする。
【0047】
反対に、第二の実施の形態において、直状保護ダクト4cは、直状ダクト4d、4dとダクト接続具4jとを備えなくとも、第一の実施の形態およびその変形例に示すような直状ダクト4dのみからなってもよい。すなわち、直状継手302に係合してその直状継手302が管材1とともに移動するのを制止する制止部4aは、保持部4bにおける、直状ダクト4dの長手方向の端部からなる。
【0048】
また、第一および第二の実施の形態並びにそれらの変形例の配管構造2において、図15〜図20に示すように、保護ダクト4は、直線配管部1aを規制体3(図示せず)とともに収容する直状保護ダクト4cと、その直状保護ダクト4cに続くダクト付属6を備えてもよい。ここにおいて、ダクト付属6は、付属基台6aとその付属基台6aに組み付けられる付属蓋体6bとからなる。そして、管材1は、ダクト付属6内で、継手7により分岐(図15、図16参照)もしくは屈曲(図17〜図19参照)し、またはその管材1自身が屈曲して(図示せず)、ダクト付属6に続くダクト8に収容されて配管され、あるいは、ダクト付属6内で、継手7により分岐(図16参照)もしくは屈曲(図20参照)し、またはその管材1自身が屈曲して(図示せず)、ダクト付属6から引き出されて配管される。そこで、図示を省略するが、直線配管部1aの、前記ダクト付属6側となる一方の端部近傍に、規制体3(嵌着体301とか直状継手302)が設けられ、その規制体3は、制止部4aにより、前記一方の端部側への移動が制止される。なお、ここにおいて、ダクト8に収容される管材1もまた、直線配管部1aを構成するものであっても構わない。
【0049】
この配管構造2によると、熱膨張によって管材1が伸びて進むのを規制体3の部分で遮断することで、管材1の伸びが一方の端部側、ひいてはダクト付属6内の継手7とか管材1の屈曲部分とかに及ぶことがなく、これによって、ダクト付属6における付属蓋体6bが継手7とか管材1の屈曲部分とかに押されて付属基台6aから外れることを避けることができる。
【0050】
また、第二の実施の形態およびその変形例における配管構造2において、管材1における直線状に配管される直線配管部1aを、所定長(例えば、3m以下であって、好ましくは2m)の複数の管1c、1cで構成してもよい。そして、この配管構造2における配管装置は、前記複数の管1c、1cと、それら管1c、1cを直線状に接続する直状継手302と、管1c、1cを直状継手302とともに収容する直状保護ダクト4cとを備える。そこで、直状保護ダクト4cは、直状継手302の両側に位置する管1c、1cのうち少なくとも一側の管1cの熱(例えば、管材1に湯を通したときのその湯から受ける熱)による線膨張に伴う影響を他側の管1cに及ぼさないよう、直状継手302に係合して、前記他側へ直状継手302が管1c(管材1)とともに移動するのを制止する、制止部4aを有する。詳細には、制止部4aは、直状継手302の両側に位置する管1c、1cが、互いに、各側の管1cの熱による線膨張に伴う影響を反対側の管1cに及ぼさないよう、直状継手302に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ直状継手302が管1c(管材1)とともに移動するのを制止する。なお、直状保護ダクト4cは、所定長の直状ダクト4d、4dと、それら直状ダクト4d、4dを繋ぐとともに直状継手302を収容するダクト接続具4jとを備えるものであっても、直状ダクト4dのみからなっていてもよい。
【0051】
この配管装置によると、直線状に配管される直線配管部1aは、所定長の複数の管1c、1cで構成される。そして、これら管1c、1cは、管1c、1cを接続する直状継手302とともに直状保護ダクト4c内に収容される。こうして、直線配管部1aの途中位置に、直状継手302が取り付けられ、その直状継手302は、管1c(管材1)の軸方向に移動不能となっている。そこで、直状保護ダクト4cに設けられた制止部4aが、他側へ直状継手302が管1c(管材1)とともに移動するのを制止することで、一側の管1cの熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が他側の管1cに及ぶことがない。すなわち、熱膨張によって管1c(つまり、管材1)が伸びて進むのを直状継手302の部分で遮断することで、管1c(つまり、管材1)の伸びが他側にしわ寄せされることがない。そして、このように、管材1の伸びのしわ寄せを防ぐことができることから、直状保護ダクト4cをそれほど大きくすることなく、管材1の熱膨張による影響を低減することができる。詳細には、直状保護ダクト4cに設けられた制止部4aが、両方の側へ直状継手302が管1cとともに移動するのを制止することで、各側の管1cの熱による線膨張(つまり、熱膨張)に伴う影響が反対側の管1cに及ぶことがない。すなわち、どちらの側からであっても熱膨張によって管1c(つまり、管材1)が伸びて進むのを直状継手302の部分で遮断することで、管1c(つまり、管材1)の伸びがどちらの側にもしわ寄せされることがない。さらには、直線配管部1aに、その中央に、あるいは、同一間隔で、直状継手302が位置し、配管のバランスがよい。なお、管1cは、巻き回されたものを直線状に伸ばすようにして配管されてもよいが、始めから巻回されずに保管・運搬される巻き癖のついていない直線状の管1c(架橋ポリエチレン管やポリブテン管自身は屈曲性があるため、屈曲させることは可能。)であれば、巻き癖をとる必要がなく、より作業がしやすい。また、管1cは、施工現場で所定長に切断されたものでもよいが、予め所定長に切断あるいは製造されて出荷されたものでもよい。
【0052】
また、以上に示す配管構造2とか配管装置において、管材1における管部部分1bとか管1cの長さが、直状保護ダクト4c(保護ダクト4)内で、管材1の熱による線膨張に伴う蛇行変形量が、直状保護ダクト4c内で収まるような長さとなるように、規制体3が設けられるのが好ましい。
【符号の説明】
【0053】
1 管材
1a 直線配管部
1b 管部部分
1c 管
2 配管構造
3 規制体
301 嵌着体
302 直状継手
3a 張出部
4 保護ダクト
4a 制止部
4b 保持部
4c 直状保護ダクト
4d 直状ダクト
4j ダクト接続具
6 ダクト付属
6a 付属基台
6b 付属蓋体
7 継手
8 ダクト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造であって、
前記管材の直線状に配管される直線配管部の途中位置に、前記管材の外周よりも張り出す張出部を有した規制体が、前記管材の軸方向に移動不能に取り付けられ、
前記管材を前記規制体とともに収容する保護ダクトは、前記直線配管部における前記規制体の両側に位置する管部部分のうち少なくとも一側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記他側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止する、制止部を有することを特徴とする配管構造。
【請求項2】
前記制止部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が、互いに、各側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止することを特徴とする、請求項1に記載の配管構造。
【請求項3】
前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が繋がって連続し、前記規制体は、その連続する部分の外周面に嵌着される嵌着体からなることを特徴とする、請求項1または2に記載の配管構造。
【請求項4】
前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が互いに分断され、前記規制体は、それら管部部分を直線状に接続する直状継手からなることを特徴とする、請求項1または2に記載の配管構造。
【請求項5】
前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトを備え、その直状保護ダクトは、前記規制体の両側に位置する前記管部部分をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを直線状に繋ぐとともに前記規制体を収容するダクト接続具とを備えることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造。
【請求項6】
前記制止部は、前記ダクト接続具に設けられることを特徴とする、請求項5に記載の配管構造。
【請求項7】
前記制止部は、前記直状ダクトの長手方向における端部からなることを特徴とする、請求項5に記載の配管構造。
【請求項8】
前記保護ダクトには、前記管材を、その外周面を挟むようにして保持する保持部が設けられ、その保持部における、前記保護ダクトの長手方向の端部が、前記制止部となることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造。
【請求項9】
前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトと、その直状保護ダクトに続くダクト付属を備え、
前記ダクト付属は、付属基台とその付属基台に組み付けられる付属蓋体とからなり、
前記管材は、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属に続くダクトに収容されて配管され、あるいは、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属から引き出されて配管され、
前記直線配管部の、前記ダクト付属側となる一方の端部近傍に、前記規制体が設けられ、その規制体は、前記制止部により、前記一方の端部側への移動が制止されることを特徴とする請求項1に記載の配管構造。
【請求項10】
架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造における直線状に配管される直線配管部を構成する所定長の複数の管と、
それら管を直線状に接続する直状継手と、
前記管を前記直状継手とともに収容する直状保護ダクトとを備え、
前記直状保護ダクトは、前記直状継手の両側に位置する前記管のうち少なくとも一側の管の熱による線膨張に伴う影響を他側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記他側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止する、制止部を有することを特徴とする配管装置。
【請求項11】
前記制止部は、前記直状継手の両側に位置する前記管が、互いに、各側の管の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止することを特徴とする、請求項10に記載の配管装置。
【請求項12】
前記直状保護ダクトは、前記管をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを繋ぐとともに前記直状継手を収容するダクト接続具とを備えることを特徴とする、請求項10または11に記載の配管装置。
【請求項1】
架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造であって、
前記管材の直線状に配管される直線配管部の途中位置に、前記管材の外周よりも張り出す張出部を有した規制体が、前記管材の軸方向に移動不能に取り付けられ、
前記管材を前記規制体とともに収容する保護ダクトは、前記直線配管部における前記規制体の両側に位置する管部部分のうち少なくとも一側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を他側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記他側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止する、制止部を有することを特徴とする配管構造。
【請求項2】
前記制止部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が、互いに、各側の管部部分の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管部部分に及ぼさないよう、前記規制体に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記規制体が前記管材とともに移動するのを制止することを特徴とする、請求項1に記載の配管構造。
【請求項3】
前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が繋がって連続し、前記規制体は、その連続する部分の外周面に嵌着される嵌着体からなることを特徴とする、請求項1または2に記載の配管構造。
【請求項4】
前記直線配管部は、前記規制体の両側に位置する前記管部部分が互いに分断され、前記規制体は、それら管部部分を直線状に接続する直状継手からなることを特徴とする、請求項1または2に記載の配管構造。
【請求項5】
前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトを備え、その直状保護ダクトは、前記規制体の両側に位置する前記管部部分をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを直線状に繋ぐとともに前記規制体を収容するダクト接続具とを備えることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造。
【請求項6】
前記制止部は、前記ダクト接続具に設けられることを特徴とする、請求項5に記載の配管構造。
【請求項7】
前記制止部は、前記直状ダクトの長手方向における端部からなることを特徴とする、請求項5に記載の配管構造。
【請求項8】
前記保護ダクトには、前記管材を、その外周面を挟むようにして保持する保持部が設けられ、その保持部における、前記保護ダクトの長手方向の端部が、前記制止部となることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配管構造。
【請求項9】
前記保護ダクトは、前記直線配管部を前記規制体とともに収容する直状保護ダクトと、その直状保護ダクトに続くダクト付属を備え、
前記ダクト付属は、付属基台とその付属基台に組み付けられる付属蓋体とからなり、
前記管材は、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属に続くダクトに収容されて配管され、あるいは、前記ダクト付属内で、継手により分岐もしくは屈曲し、またはその管材自身が屈曲して、前記ダクト付属から引き出されて配管され、
前記直線配管部の、前記ダクト付属側となる一方の端部近傍に、前記規制体が設けられ、その規制体は、前記制止部により、前記一方の端部側への移動が制止されることを特徴とする請求項1に記載の配管構造。
【請求項10】
架橋ポリエチレン管またはポリブテン管からなる管材の配管構造における直線状に配管される直線配管部を構成する所定長の複数の管と、
それら管を直線状に接続する直状継手と、
前記管を前記直状継手とともに収容する直状保護ダクトとを備え、
前記直状保護ダクトは、前記直状継手の両側に位置する前記管のうち少なくとも一側の管の熱による線膨張に伴う影響を他側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記他側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止する、制止部を有することを特徴とする配管装置。
【請求項11】
前記制止部は、前記直状継手の両側に位置する前記管が、互いに、各側の管の熱による線膨張に伴う影響を反対側の管に及ぼさないよう、前記直状継手に係合して、前記各側の反対側となる両方の側へ前記直状継手が前記管とともに移動するのを制止することを特徴とする、請求項10に記載の配管装置。
【請求項12】
前記直状保護ダクトは、前記管をそれぞれ収容する直状ダクトと、それら直状ダクトを繋ぐとともに前記直状継手を収容するダクト接続具とを備えることを特徴とする、請求項10または11に記載の配管装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−219905(P2012−219905A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85943(P2011−85943)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】
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