説明

酒粕と熟成チ―ズを原料とする硬練り状栄養食品の製法

【課題】 酒粕とチーズを原料とする風味豊かな硬練り状栄養食品を提洪する。
【解決手段】 醸造工程で得られる酒粕と熟成チーズとを5:5の嵩比で混練して自由立体形状に形成して得ることを特徴とする硬練り状栄養食品の製法である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、酒粕と熟成チーズを原料とする新規な硬練り状栄養食品の製法に関する。
【0002】
【従来の実情】酒粕は、日本固有の清酒の醸造に際し、もろみを絞ったあとに残ったかすで、蒸留して焼酎を製し、また食用としてはその独特の風味から、奈良漬や魚肉漬などに用いられる。成分としては繊維質、若干のカルシウム、アルコール分が含まれる。チーズは、外国より伝来の酪農食であり、乳汁の成分を酵素によって凝固させて製し、その独特の風味は次第に日本においても親しまれるようになり、動物蛋白質、脂肪などが濃縮されて含まれる消化吸収性の高い高栄養価食品である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、この二つの異質の食品素材のそれぞれの特長を活かし、風味的には和洋ミックスのえも言われぬ風味をもたらし、栄養的には互に動物蛋白、脂肪と植物繊維、カルシウムの補完作用をもたらし、さらにアルコール分による刺激、食欲増進作用を伴う新規な食品に思い至ったものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するため、醸造工程で得られる酒粕2と熟成チーズ3とを充分混練し、蒲鉾状、直方体、扇板状などの立体形状4に形成して得る酒粕と熟成チーズを原料とする硬練り状栄養食品1の製法である。
【0005】酒粕と熟成チーズとの割合は、幾多の研究の結果、風味的にも栄養のバランスからも、5:5乃至6:4の嵩比が望ましい。
【0006】さらに、胡椒、唐辛子などの香辛料5を少量添加して調味することも考えられる。
【0007】
【実施例】イ.配合要素酒粕 50量部チーズ 50量部胡椒 少量ロ.上記各要素を、攪拌機で充分混練する(水分は保有水分で充分)。
ハ.蒲鉾状に型取る。
ニ.アルミ箔などに密封して製品化する。
【0008】アルコール分は上記(ロ)、(ハ)、(ニ)の過程で相当量が発散し、程良く調整される。完成品の色合は、クリーム色を基調とした従来のチーズ色に若干濁色を帯びた色を呈する。
【0009】
【発明の効果】本発明によって得られた食品は、謂わば酒粕チーズであり、先にも説明したように、両者の独特の風味をミックスしたさらに独特の、和洋折衷の風味を呈し、栄養的には動物質と植物質の補完作用があり、消化吸収性に優れるとともに栄養価が高く、さらに若干のアルコール分による食欲増進作用を伴うものであるから、万人に適した食品となり、病人食としても有用である。チーズのようにそれ自体食してもおいしく、パンなどにのせて食することもできるから、おつまみオードブルなどに最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られた製品を示し、(イ)が蒲鉾状に形成した斜視図、(ロ)が扇板状に形成した斜視図である。
【符号の説明】
1 酒粕と熟成チーズを原料とする硬練り状栄養食品
2 醸造工程で得られる酒粕
3 熟成チーズ
4 立体形状
5 香辛料

【特許請求の範囲】
【請求項1】 醸造工程で得られる酒粕と熟成チーズとを混練して自由立体形状に形成して得ることを特徴とする硬練り状栄養食品の製法。
【請求項2】 醸造工程で得られる酒粕と熟成チーズとを5:5の嵩比で混練して混練して自由立体形状に形成して得ることを特徴とする硬練り状栄養食品の製法。
【請求項3】 香辛料を添加した請求項1又は2記載の酒粕と熟成チーズを原料とする硬練り状栄養食品の製法。

【図1】
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【公開番号】特開2000−210052(P2000−210052A)
【公開日】平成12年8月2日(2000.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−56000
【出願日】平成11年1月25日(1999.1.25)
【出願人】(390000398)
【Fターム(参考)】