説明

酸及び酸分解性成分を含む組成物及び/又は複数の選択可能な成分を含む組成物を製造する方法及び装置

少なくとも1つの酸を酸保存容器に保存する工程と、少なくとも1つの酸分解性成分を成分保存容器に保存する工程と、少なくとも1つの酸と少なくとも1つの酸分解性成分が一緒に混合されて、組成物を形成するように、酸保存容器からの少なくとも1つの酸と、成分保存容器からの少なくとも1つの酸分解性成分とを混合する工程とを含む組成物を製造する方法及び装置。複数の選択可能な飲料から選択された飲料を提供する方法及び装置は、いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物をいくつかの飲料成分保存容器のそれぞれに別個に保存する工程と、選択飲料の選択に応答して、いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも2つ以上と希釈剤との任意の組合せを、分配飲料の任意の体積に対して所定の比率で連続的に自動的に分配する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの第1の成分、及び第1の成分によって分解可能な少なくとも1つの第2の成分を含む組成物の製造に関し、特に、少なくとも1つの第1の成分及び第1の成分によって分解可能な複数の第2の成分のうちの1つ又は複数を含む種々の組成物の分配に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、酸成分及び酸分解性成分を含むいくつかの組成物は、エンドユーザが使用する時に新鮮であるか、又は新鮮度の特徴を有することが望ましい。このような組成物の例は、消費する前に長期間にわたって包装され、保存されるか、又は飲料を形成して、その後にエンドユーザによって消費されるために混合する前に、長期間にわたって保存される飲料成分から作成されるいくつかの飲料を含む。特定の例は炭酸清涼飲料で、これは、一般に、酸成分及び酸分解性成分を含む。より一般的には、他の組成物は、第1の成分及び第2の成分を含むことができ、第2の成分が第1の成分によって分解可能である。本明細書では、「分解性の」という用語は、第2の成分が第1の成分と反応する能力を意味する。例えば、第2の成分は、第1の成分と化学反応して、化学的に異なる組成物を形成することが可能である。
【0003】
また、エンドユーザが使用するために、要求に応じて混合することができる多種多様な組成物がある。例えば、現代の飲料市場では、多種多様な飲料フレーバー及び製品に対する要求が増大している。シロップ及びカフェインを含有する従来のコーラ飲料に加えて、人工甘味料入り飲料、ノンカフェイン飲料、ノンカロリー飲料、低カロリー飲料、低炭酸飲料、及びライム又はバニラ風味のコーラなどのマルチフレーバーの飲料に対する要求がある。飲料産業は、消費者の嗜好を満足するために、予め混合し、包装した多種多様な製品を生産することによって、この要求に対応している。
【0004】
ポストミックス式又は噴水式飲料市場では、従来のディスペンサは、甘味料入りフレーバー濃縮物(「シロップ」とも呼ぶ)と炭酸水などの希釈剤を混合して、ポストミックス式飲料を形成する2種混合システムである。一般的に、これらのディスペンサは、分配される飲料のフレーバー毎に1つのディスペンサノズル及び関連する弁を有する。したがって、特に、異なるフレーバーに同一のノズルを使用すると、飲料から飲料へとフレーバーが持ち越される可能性があるので、所与のディスペンサにおける飲料選択肢の数は、使用可能なノズルの数によって制限される。
【0005】
参照により全体を本明細書に明示的に組み込むものとする米国特許第4,753,370号は、複数のフレーバー濃縮物を有する甘味料なしフレーバー濃縮物アセンブリ、甘味料シロップアセンブリ、及び炭酸水などの希釈剤アセンブリを含む3種混合飲料分配システムを開示している。各フレーバー濃縮物は、甘味料シロップ及び希釈剤を除く全ての飲料成分を含む。フレーバー濃縮物の1つ、すなわち、甘味料シロップと希釈剤を一緒に混合して、ポストミックス式飲料を形成する。混合はノズル構造の外側で実行される。その結果、ノズル内でフレーバーを持ち越さずに、多種多様な飲料フレーバーの混合に共通のノズルを使用することができる。しかし、各飲料選択肢は、別個の各フレーバー濃縮物を有していなければならない。それ故、分配できる飲料の数は、フレーバー濃縮物の数に相当し、それに依存する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、使用可能な構成要素の数に関係なく、より多様な組成物及び飲料を製造し、分配する方法及び装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、酸保存容器に少なくとも1つの酸を保存する工程と、成分保存容器に少なくとも1つの酸分解性成分を保存する工程と、酸保存容器からの酸と成分保存容器からの酸分解性成分を混合する工程とを含む組成物製造方法に関する。酸と酸分解性成分が混合されて、酸及び酸分解性成分を含む組成物を形成する。
【0008】
特に、本開示は、また、複数の選択可能な飲料から選択された飲料を提供する方法を含む。この方法は、いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物をいくつかの飲料成分保存容器のそれぞれに別個に保存する工程であって、非甘味料飲料成分濃縮物の数は2つ以上である工程と、選択飲料の要求を受信する工程と、選択飲料の選択に応答して、非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤との組合せが一緒に混合されて、非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤との組合せを含む選択飲料を形成するように個々の飲料成分保存容器からのいくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも2つ以上と希釈剤との任意の組合せを、分配飲料の任意の体積に対して所定の比率で連続的に容器に自動的に分配する工程とを含む。
【0009】
また、本開示は、複数の選択可能な飲料から選択飲料を選択的に調製する装置を含む。この装置は、第1の酸を保存する第1の酸保存容器と、複数の個々の酸分解性飲料成分を保存する複数の飲料成分保存容器と、複数の選択可能な飲料から選択飲料を選択するユーザインタフェースと、ユーザによるユーザインタフェースを通した選択飲料の選択に応答して、第1の酸と複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数が一緒に混合されて、第1の酸及び複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数を含む選択飲料を形成するように、第1の酸保存容器からの第1の酸と、複数の飲料成分保存容器の各容器からの複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数を容器に自動的に分配するディスペンサと、を備える。
【0010】
さらに、本開示は、複数の選択可能な飲料から選択された飲料を選択的に調製する装置を含む。この装置は、いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物を別個に保存するための対応する数の飲料成分保存容器であって、非甘味料飲料成分濃縮物の数が2つ以上である飲料成分保存容器と、複数の選択可能な飲料から選択飲料を選択するユーザインタフェースと、ユーザによるユーザインタフェースを通した選択飲料の選択に応答して、非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤が一緒に混合されて、いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤との任意の組合せを含む選択飲料を形成するように、飲料成分保存容器の各容器からのいくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも2つ以上と希釈剤との組合せを、分配飲料の任意の体積に対して所定の比率で連続的に容器に自動的に分配するディスペンサと、を備える。
【0011】
本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明、図面及び請求の範囲から明白になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以上で要約したように、本開示は、組成物を製造する方法、複数の選択可能な飲料から選択飲料を提供する方法、及び複数の選択可能な飲料から選択された飲料を選択的に調製する装置を含む。本発明の実施形態により提供される方法及び装置は、飲料などの新鮮な組成物をエンドユーザに提供し、また、種々の飲料を消費者に分配する方法及び装置を提供する。実施形態を以下で詳細に説明し、図1で図示する。
【0013】
本発明は、飲料、モータ油、ガソリン、洗浄液又は混合物、化粧品、顔料、又はインクを含むが、これに限定されない種々の組成物の製造に使用することができる。一般的に、酸と酸分解性成分とを含む組成物は、本発明の特定の実施形態により製造することができる。また、本発明の実施形態は、例えば、固体、液体、気体、ゲル、コロイド、固体/流体の混合物又は懸濁物、及び液体/気体の混合物又は溶液を含む組成物の製造に使用することができる。
【0014】
組成物を製造する方法の特定の実施形態は、酸保存容器に少なくとも1つの酸を保存する工程と、成分保存容器に少なくとも1つの酸分解性成分を保存する工程と、組成物を形成するために、酸と酸分解性成分を一緒に混合する工程とを含む。本明細書では、「酸分解性成分」という用語は、成分が少なくとも1つの酸と反応可能であるという意味である。制限なしに、酸及び酸分解性成分は、化学反応(例えば、酸化又は還元)するか、又は分子間相互作用を有する(例えば、水素結合を形成する、イオン結合を形成する、双極子−双極子相互作用を有する)ことができる。例えば、飲料組成物に関して、酸分解性成分は、酸と化学反応して、飲料組成物を形成するために両方が混合された場合に、飲料組成物の味を変化させる。
【0015】
酸と酸分解性成分は、組成物を形成する前に相互から別個に保存されるので、保存中に酸が酸分解性成分を分解せず、それ故、組成物は新鮮度が向上し、組成物がまだ新鮮な間にエンドユーザが使用するのに適切である。本明細書では、「新鮮」という用語は、組成物の生成からそれほど時間が経過していないという意味である。例えば、飲料組成物に関して、新鮮とは、飲料の生成から、すなわち、酸と酸分解性成分が混合した後、短時間以内という意味である。例えば、酸と酸分解性成分との混合は、最終消費者による消費の時間に近くすることができる。特定の実施形態では、酸は、組成物の分配先の容器内、又はその近傍の生成ポイントで、酸分解性成分と混合することができる。
【0016】
他の実施形態では、組成物の製造方法は、他の成分を別個に保存する工程と、次に、組成物を形成するために、別個に保存した成分を混合する工程とを含むことができる。例えば、組成物の製造方法は、ベース保存容器に少なくとも1つのベースを保存する工程と、成分保存容器に少なくとも1つのベース分解性成分を保存する工程と、ベース保存容器からの少なくとも1つのベースと、少なくとも1つのベースと少なくとも1つのベース分解性成分が一緒に混合されて、少なくとも1つのベース及び少なくとも1つのベース分解性成分を含む組成物を形成するように、成分保存容器からの少なくとも1つのベース分解性成分を混合する工程とを含む。その結果、本発明は、ベース及びベース分解性成分を含む任意の組成物を製造するために使用することができる。
【0017】
種々の他の実施形態では、別個に保存された成分は、例えば、遊離基成分及び遊離基分解性成分、加熱成分及び加熱分解性成分、発光成分及び光分解性成分、又は放射線放出成分及び放射線分解性成分を含むことができる。より一般的には、本発明の実施形態のために別個に保存し、次に組成物を形成するために混合するのに適切な成分の例は、任意の分解成分、及び任意の分解成分によって分解可能な任意の成分を含む。本明細書では、「分解性の」という用語は、分解成分が分解性成分と反応する能力を意味する。例えば、分解性成分は、モータ油組成物中の分解成分と化学反応するか、又は分子間相互作用して、形成されたモータ油組成物の粘度を変化させることができる。
【0018】
特定の実施形態では、組成物は、1つ又は複数の食用酸及び1つ又は複数の食用酸分解性飲料成分を含むが、これに限定されない飲料を含むことができる。少なくとも1つの食用酸が酸保存容器に保存され、同様に少なくとも1つの食用酸分解性飲料成分が成分保存容器に保存される。本発明の実施形態に適切な食用酸の例としては、リン酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸又はその組合せが挙げられるが、これに限定されない。本発明の実施形態に適切な食用酸分解性飲料成分の例としては、フレーバー油、フレーバー化学物質、天然フレーバー抽出物、キャラメル、保存料、カフェイン、カロリー甘味料(例えば、天然及び人工)、ノンカロリー甘味料(例えば、天然及び人工)、ビタミン、及びその組合せが挙げられるが、これに限定されない。本発明の方法で製造できる飲料の例としては、炭酸及び非炭酸清涼飲料、コーヒー、茶、果物及び野菜のジュース、飲料、ジュース飲料、アイソトニック飲料及び非アイソトニック飲料、及びフレーバー入り水飲料が挙げられるが、これに限定されない。
【0019】
上記実施形態では、飲料を形成するために食用酸と食用酸分解性飲料成分とを混合する前に、食用酸と食用酸分解性飲料成分を別個に保存すると、保存中に食用酸分解性飲料成分を分解せずに、飲料を最終消費者に送出することができる。強化することができる飲料特性の例としては、甘味、「異臭」がないこと、品質、味又はフレーバーの芳醇性、香気、風味、及び触感が挙げられるが、これに限定されない。
【0020】
代替実施形態では、新鮮さを強化したジュース飲料は、後で最終消費者が使用するためにジュース飲料をグラス又はカートンパッケージに分配する直前に、ジュース飲料を形成するために食用酸と食用酸分解性飲料成分を混合することによって製造することができる。この方法で、「異臭」を低減させるか、又は消去することができる。何故なら、最終消費者がジュース飲料を消費する前に、食用酸と食用酸分解性飲料成分が反応して、ジュース飲料の望ましい特性を分解する時間が少ないからである。
【0021】
この組成物製造方法は、瓶詰め工場の用途、ポストミックス式用途、店内の用途、及び自動販売機の用途など、製造用途に使用することができる。例えば、瓶詰め工場の飲料用途では、最終消費者が使用するために食用酸と食用酸分解性飲料成分をその別個の保存容器から瓶、缶、箱、袋、又は他のパッケージに分配することによって、1つ又は複数の食用酸、1つ又は複数の食用酸分解性飲料成分から飲料を形成することができる。別の実施形態では、ポストミックス式飲料は、例えば、カップ又はグラス内又はその近傍に食用酸と食用酸分解性飲料成分を分配することによって、1つ又は複数の食用酸及び1つ又は複数の食用酸分解性飲料成分から形成することができる。
【0022】
特定の実施形態では、酸は酸濃縮物を含むことができる。例えば、酸は、食用酸濃縮物を含むことができる。同様に、酸分解性成分は、特定の実施形態の酸分解性成分濃縮物を含むことができる。例えば、酸分解性成分は、食用酸分解性飲料成分濃縮物を含むことができる。
【0023】
特定の実施形態では、酸濃縮物と酸分解性成分との混合は、少なくとも1つの酸濃縮物が組成物中に、組成物の体積部分と少なくとも1つの酸濃縮物の体積部分とに基づいて約1,000,000:1から約5:1の範囲の比率で存在するように実行することができる。特に、少なくとも1つの酸濃縮物は組成物中に、組成物の体積部分と少なくとも1つの酸濃縮物の体積部分とに基づいて約2,000:1から約75:1の範囲の比率で存在する。特に、少なくとも1つの酸濃縮物は組成物中に、組成物の体積部分と少なくとも1つの酸濃縮物の体積部分とに基づいて約300:1から約75:1の範囲の比率で存在する。また、酸濃縮物と酸分解性成分濃縮物との混合は、少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が組成物中に、組成物の体積部分と少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物とに基づいて約1,000,000:1から約5:1の範囲の比率で存在するように実行することができる。特に、少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物は組成物中に、組成物の体積部分と少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物の体積部分とに基づいて約2,000:1から約75:1の範囲の比率で存在する。特に、少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物は組成物中に、組成物の体積部分と少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物の体積部分とに基づいて約300:1から約75:1の範囲の比率で存在する。
【0024】
しかし、他の実施形態では、酸濃縮物と酸分解性成分濃縮物との混合は、少なくとも1つの酸濃縮物が組成物中に、5:1より緩やかな比率で存在するように実行することができることを理解されたい。同様に、酸濃縮物と酸分解性成分濃縮物との混合は、少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が組成物中に、5:1より緩やかな比率で存在するように実行することができることを理解されたい。
【0025】
最高1,000,000:1の組成物と酸との比率、及び組成物と酸分解性成分との比率を使用して組成物を生成することができると、使用する酸及び酸分解性成分の体積を、同じ体積の組成物を製造するために、これより低い比率を使用した場合に必要とした体積よりも小さくすることができる。酸及び酸分解性成分の必要な体積が小さくなると、その結果、例えば、保存及び輸送の費用が低減する。さらに、特定の実施形態では、組成物と酸の比率及び組成物と酸分解性成分との比率は、個々の保存容器が、容積が等しい場合に同時に空になるか、又は所定の間隔で空になるように一致させることができる。
【0026】
他の実施形態では、組成物を複数の選択可能な組成物から選択することができ、この方法は、さらに、複数の成分保存容器のそれぞれに複数の酸分解性成分を保存する工程と、組成物の要求を受信する工程と、組成物の選択に応答して、酸と1つ又は複数の酸分解性成分が一緒に混合されて、組成物を形成するように、少なくとも1つの酸及び1つ又は複数の酸分解性成分を自動的に分配する工程と、を含むことができる。さらに他の実施形態では、組成物を複数の選択可能な組成物から選択することができ、この方法は、さらに、複数の個々の酸容器に複数の酸を保存する工程と、複数の個々の成分保存容器に複数の酸分解性成分を保存する工程と、組成物の要求を受信する工程と、組成物の選択に応答して、1つ又は複数の酸と1つ又は複数の酸分解性成分が一緒に混合されて、組成物を形成するように、1つ又は複数の酸及び1つ又は複数の酸分解性成分を自動的に分配する工程と、を含むことができる。
【0027】
酸と酸分解性成分とを別個に保存する結果、いくつかの異なる組成物を生成することができる。一例では、第1の酸(A1)を第1の酸保存容器に保存し、第2の酸(A2)を第2の酸容器に保存し、第1の酸分解性成分(ADC1)を第1の成分保存容器に保存し、第2の酸分解性成分(ADC2)を第2の成分保存容器に保存することができる。このような例では、第1の酸を含む少なくとも5つの組成物が可能である(例えば、A1+ADC1、A1+A2+ADC1、A1+A2+ADC1+ADC2、A1+A2+ADC2、A1+ADC2)。このように処理に融通性があるので、この方法で形成可能な異なる組成物の数は、保存されている酸と酸分解性成分との数を上回る。
【0028】
その結果、本開示によって、複数の選択可能な組成物から選択された組成物を提供する方法も提供される。この方法は、酸保存容器に少なくとも1つの酸を保存する工程と、成分保存容器に少なくとも1つの酸分解性成分を保存する工程と、選択された組成物の要求を受信する工程と、選択組成物の選択に応答して、酸と酸分解性成分が一緒に混合されて、酸及び酸分解性成分を含む選択組成物を形成するように、分配される組成物の任意の体積に対して所定の比率で、酸保存容器からの少なくとも1つの酸と、成分保存容器からの少なくとも1つの酸分解性成分とを連続的に自動的に分配する工程と、を含むことができる。代替実施形態では、選択組成物を提供する際に、任意の分解成分と任意の分解成分によって分解可能な任意の成分など、別個に保存し、次に混合して選択組成物を形成するのに適切な任意の成分を使用することができる。
【0029】
複数の選択可能な組成物から選択された組成物を提供するこの方法は、モータ油、ガソリン、洗浄液又は混合物、化粧品、顔料、又はインクを含むが、これに限定されない組成物を提供する実施形態に使用することができる。例えば、修理工の店などのモータ油を分配する用途では、異なる等級又はタイプ(例えば、普通又は合成)のモータ油を提供させることが望ましいことがある。このような場合、複数の選択可能なモータ油は、酸容器に酸を保存し、成分保存容器に酸分解性成分を保存し、特定のタイプのモータ油の選択に応答して、酸と酸分解性成分が一緒に混合され、選択されたモータ油を形成するように、所望のモータ油の任意の体積に対して所定の比率で酸と酸分解性成分を連続的に自動的に分配する。一般的に、本開示の方法は、選択肢の受信に応答して、自動的かつ連続的に分配することによって、別個に保存された成分から形成できる複数の組成物から選択可能な組成物の任意の選択肢を提供するのに適切である。
【0030】
組成物が飲料である実施形態では、いくつかの異なる飲料を生成することもでき、本開示は、複数の選択可能な飲料から選択された飲料を提供する方法も含む。特定の実施形態では、複数の選択可能な飲料から選択された飲料を提供する方法は、いくつかの飲料成分保存容器のそれぞれにいくつかの非甘味料飲料成分濃縮物を別個に保存する工程であって、非甘味料飲料成分濃縮物の数は2つ以上である工程と、複数の選択可能な異なる飲料から選択された飲料の要求を受信する工程と、選択飲料の選択に応答して、少なくとも2つ以上の非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤との任意の組合せを容器に自動的に分配する工程とを含む。非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤とは、一緒に混合されて、選択された飲料を形成する。また、非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤とは、任意の量の分配飲料に対して所定の比率で連続的に分配される。特定の実施形態では、非甘味料飲料成分濃縮物の数は3つ以上、4つ以上、5つ以上、又はさらにそれ以上である。
【0031】
他の特定の実施形態では、非甘味料飲料成分濃縮物は、食用酸濃縮物及びフレーバー油の濃縮物、フレーバー化学物質、天然フレーバー抽出物、キャラメル、保存料、カフェイン、ビタミン、他の機能性添加物又は任意の他の適切な添加物及びその組合せを含むが、これに限定されない。適切な希釈剤は、シロップ、カロリー甘味料、ノンカロリー甘味料、水、炭酸水、及びその組合せを含むが、これに限定されない。
【0032】
非甘味料飲料成分濃縮物を別個に保存した結果、これらの成分の任意の組合せを生成することができ、選択可能な飲料の数は、保存されている非甘味料飲料成分の数を上回ることができる。例えば、第1の飲料成分保存容器がコーラフレーバーを含み、第2の飲料成分保存容器がチェリーフレーバーを含み、第3の飲料成分保存容器がバニラフレーバーを含むことができる。このような実施形態では、様々な選択可能な飲料は、コーラ、チェリーフレーバー入りコーラ、チェリー及びバニラフレーバー入りコーラ、及びバニラフレーバー入りコーラを含むことができるが、これに限定されない。希釈剤源が、カロリー甘味料及びノンカロリーフレーバー、さらには炭酸水などのいくつかの希釈剤を含む場合、選択可能な飲料の多様性はさらに増加する。このような実施形態では、様々な選択可能な飲料を、例えば、コーラ、チェリーフレーバー入りコーラ、チェリー及びバニラフレーバー入りコーラ、及びバニラフレーバー入りコーラの「レギュラ」、「中カロリー」、又は「ダイエット」タイプとして分配することができる。
【0033】
選択された飲料を提供するこの方法は、瓶詰め工場の用途、ポストミックス式用途、店内の用途、及び自動販売機の用途など、製造用途に使用することができる。特定の実施形態では、非甘味料飲料成分濃縮物は、非甘味料飲料成分濃縮物が飲料中に、飲料の体積部分と非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて約1,000,000:1から約5:1の範囲の比率で存在するように、混合されて飲料を形成することができる。特に、非甘味料飲料成分濃縮物は飲料中に、飲料の体積部分と非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて2,000:1から約75:1の範囲の比率で存在する。特に、非甘味料飲料成分濃縮物は飲料中に、飲料の体積部分と非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて300:1から約75:1の範囲の比率で存在する。
【0034】
他の実施形態では、複数の選択可能な飲料から選択された飲料を選択的に調製する装置も提供される。図1は、本発明の方法の実施形態を実行する際に使用するために本発明のある実施形態により製造された装置10を示す。本発明を、飲料ディスペンサである装置10に関して説明するが、本発明は濡れていても乾燥していても任意のタイプの成分の組合せに適用可能である。本発明の実施形態に適切なディスペンサ10の例としては、ポストミックス式ディスペンサ、自動販売機のディスペンサ、店内のディスペンサ、又は瓶詰め工場の飲料ディスペンサが挙げられるが、これに限定されない。装置10は、複数の飲料成分保存容器C,C,...,C、第1の希釈剤源14、及び第2の希釈剤源16を備える。また、装置10は、ユーザインタフェース18及びディスペンサノズル20を備える。
【0035】
飲料成分保存容器C,C,...,Cは、それぞれ、袋、タンク、箱、又は非甘味料飲料成分濃縮物の保存に適切な任意の容器を備えることができる。飲料成分保存容器C,C,...,Cは、従来のバッグインボックス式容器などで遠方に配置されているのとは異なり、飲料ディスペンサ10自体の内部に配置することができる。任意の他のタイプの保存装置も使用することができる。
【0036】
第1の希釈剤源14及び第2の希釈剤源16はそれぞれ、カロリー甘味料、ノンカロリー甘味料を含むがこれに限定されない飲料甘味料の補給品、又はシロップ、水、炭酸水、任意のタイプの飲料希釈剤の補給品、又はその組合せを含むことができる。この実施形態では、第1の希釈剤源14が飲料甘味料源を備え、第2の希釈剤源16が炭酸水源を備える。他の実施形態では、装置10は1つの希釈剤源を、あるいは3つ以上の希釈剤源を備えることができることを理解されたい。
【0037】
本発明の特定の実施形態によれば、第1の飲料成分保存容器Cは、第1の酸を保存する酸保存容器であってもよい。また、複数の残りの飲料成分保存容器C,...,Cは、複数の酸分解性飲料成分を保存することができる。複数の選択可能な飲料からユーザインタフェース18を通して飲料が選択されると、酸及び1つ又は複数の酸分解性飲料成分が、選択に応答して自動的に分配され、選択された飲料を形成する。いくつかの実施形態では、希釈剤源14、16は任意選択であるか、又は全く存在しなくてよい。さらに特定の実施形態では、第1の酸が第1の食用酸を含み、複数の酸分解性飲料成分が食用酸分解性飲料成分を含むことができる。
【0038】
他の実施形態では、飲料保存容器C,C,...,Cは、複数の酸を保存する複数の酸保存容器、及び複数の酸分解性飲料成分を保存する複数の飲料成分保存容器を備えることができる。複数の選択可能な飲料からユーザインタフェース18を通して飲料が選択されると、1つ又は複数の酸及び1つ又は複数の酸分解性飲料成分が、選択に応答して自動的に分配され、選択された飲料を形成する。また、いくつかの実施形態では、希釈剤源14、16は任意選択であるか、又は全く存在しなくてもよい。さらに特定の実施形態では、複数の酸が複数の食用酸を含み、複数の酸分解性飲料成分が食用酸分解性飲料成分を含むことができる。
【0039】
複数の選択可能な飲料を提供する上に、装置10は酸と酸分解性飲料成分を別個に保存できるようにし、それ故、飲料が新鮮なうちに、酸分解性飲料成分が酸によって有意に分解せずに、飲料を最終消費者に提供できるようにする。
【0040】
本発明の他の実施形態によると、飲料成分保存容器C,C,...,Cは、2つ以上の非甘味料飲料成分濃縮物の保存に使用することができる。複数の選択可能な飲料からユーザインタフェース18を通して飲料が選択されると、2つ以上の非甘味料飲料成分濃縮物、甘味料、及び希釈剤の任意の組合せが、選択に応答して自動的に分配され、選択された飲料を形成する。代替実施形態では、甘味料は希釈剤源16によって供給することができ、それ故、装置10は甘味料源14を備えなくてもよい。さらに他の実施形態では、非甘味料飲料成分の数は3つ以上又は4つ以上、又は5つ以上などである。また、本発明の実施形態は、飲料、モータ油、ガソリン、洗浄液又は混合物、化粧品、顔料、又はインクを含むが、これに限定されない様々な組成物の製造に使用することができる。
【0041】
特定の実施形態では、ディスペンサ10は非甘味料飲料成分濃縮物、甘味料、及び希釈剤を連続的に所定の比率で分配飲料の任意の量を分配する。それ故、任意の量の分配飲料について、同じ体積比の各成分が常に残る。例えば、装置10はさらに、非甘味料飲料濃縮物、甘味料、及び希釈剤を選択された各飲料の設定体積比で給送するポンプを備えることができる。それ故、飲料成分保存容器C,C,...,C、第1の希釈剤源14、及び第2の希釈剤源16はそれぞれ、ポンプ又は計量装置(図示せず)とそれぞれ連通することができる。制御装置(図示せず)がポンプ及び計量装置を制御することができる。
【0042】
ポンプは従来の電磁ポンプ、容積式ポンプ、又は同様のタイプの装置であってもよい。容積式ポンプは、飲料成分保存容器C,C,...,Cに保存することができる濃縮率が高い方の成分の部分制御を提供する。容積式ポンプの動作の例が、2006年3月6日にHughes他によって米国特許庁に出願された「Pump System with Calibration Curve」と題した共有の米国特許出願第11/276,548号に開示されている。その開示は、参照により全体を本明細書に組み込むものとする。また、ポンプ及び計量装置は分配ノズル20と流体連通することができる。
【0043】
分配ノズル20は、いくつかの流体を同時に混合することができるマルチフレーバー分配弁であることが好ましい。本明細書で使用できる分配ノズル20の例が、「Dispensing Nozzle」と題した共有の米国特許出願第10/233,867号(米国特許公開US2004/0040983A1号)、及び2006年3月6日にZiesel他によって米国特許庁に出願された「Dispensing Nozzle Assembly」と題した共有の米国特許出願第11/276,551号に示され、これは両方とも参照により全体を本明細書に組み込むものとする。
【0044】
分配ノズル20がマルチフレーバー分配弁である特定の実施形態では、分配弁20は、飲料成分保存容器C,C,...,C、第1の希釈剤源14、及び第2の希釈源16のうちのいくつか又は全部と流体連通する流量指示器を含むことができる。分配弁はさらに、飲料成分保存容器C,C,...,Cのいくつかと流体連通する複数の導管を有する第3の流量アセンブリを含むことができる。この第3の流量アセンブリは、流量指示器からの流体の流れと導管からの流体の流れが、交差するか、又は相互に隣接するように構成されるように、流量指示器の隣に配置することができる。このように配置することにより、飲料成分と希釈剤を混合して、選択された飲料を形成することができる。複数の導管は、そこを通る所期の流れの性質に応じて様々なサイズ及び構成を有することができる。本発明の実施形態に使用するのに適切なディスペンサ及び分配ノズルの例は、2006年3月6日にCarpenter他によって米国特許庁に出願され、「Beverage Dispensing System」と題した共有の米国特許出願第11/276,550号、及び2006年3月6日にRuddick他によって米国特許庁に出願され、「Juice Dispensing System」と題した米国特許出願第11/276,549号に見ることができ、これらは参照により全体を本明細書に組み込むものとする。
【0045】
ユーザインタフェース18は、キーパッド又はタッチパッドなどのユーザ入力手段、処理装置、メモリ装置、及び制御装置を含むことができるが、これに限定されない。ユーザインタフェース18は、ユーザがユーザ入力手段及びユーザインタフェースを介して複数の飲料又は飲料成分から選択でき、次にレシピ又はインタフェースに記憶された他の飲料パラメータに従って装置10の他の構成要素を操作して、ユーザの選択に従って、適切な飲料成分を所定の比率で分配する飲料を任意の量だけ連続的に送出するようにプログラムされる。それ故、ユーザは飲料の成分を変更することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、好みに応じて飲料又は添加物の強度も変更することができる。したがって、消費者は飲料の完全な「レシピ」を提示することができる。それ故、装置10は消費者に、好みに応じて飲料の成分を変更することによって、多数のタイプの飲料を所望に応じて生成し、混合する能力を提供する。
【0046】
次に、ユーザインタフェース18は、制御装置とともに個々のポンプ及び/又は計量装置に命令して、適切な成分を適切な割合でディスペンサノズル20に所与の流量で分配する。例えば、選択された飲料に対して、第2の飲料成分及び第3の飲料成分を、それぞれ第2の飲料保存容器C及び第3の飲料保存容器Cからマルチフレーバー分配アセンブリの第3の流量アセンブリの個々の導管に給送する間に、第1の飲料保存容器Cからの第1の飲料成分及び希釈剤を、マルチフレーバー分配弁の流量指示器に給送することができ、マルチフレーバー分配アセンブリで、3つの飲料成分と希釈剤が混合されて、選択された飲料を形成する。飲料成分の強度をユーザが変更できる実施形態では、導管を拡大又は縮小して、選択可能な強度を有する飲料成分の流量を変更することができる。
【0047】
ポンプ及び計量装置は、流量を変更するために所望に応じてパルスオン/パルスオフすることができる。このようなパルス状の動作は、例えば、成分の混合を確実にする。飲料は、分配ノズル20、または飲料成分保存容器C,C,...,C、第1の希釈剤源14、及び第2の希釈剤源16の下流など(例えば、裏の部屋、インラインなど)で混合することができる。異なる流量及び流れのタイミングを使用することができ、例えば、早期又は後期に特定の流体の流れを添加したり、特定の流体の流れをパルス状にしたりすることができる等である。選択された飲料を選択して、分配するプロセスについて、図2及び図3を参照しながら以下でさらに詳細に検討する。
【0048】
他の実施形態では、ユーザインタフェース18は、選択飲料に対する要求を受信する無線信号受信器及び/又はユーザがユーザインタフェースと無線で通信できるようにする無線信号送信器も含むことができるが、これに限定されない。また、ユーザインタフェース18の特定の実施形態は、ユーザが現金以外の種々の方法を使用して飲料を購入できるように、プリペイドカード読み取り装置、クレジットカード読み取り装置、デビットカード読み取り装置、又はスマートカード読み取り装置を含むことができる。また、ユーザインタフェース18のいくつかの実施形態は、ユーザ以外の誰か(すなわち、子供)が分配される飲料を選択できるようにするか、又は選択可能な飲料のいくつかの選択を防止する親制御装置を含むことができる。
【0049】
図2は、様々な製品又は製品成分の選択肢及び添加物の選択肢から選択可能な飲料を選択するユーザ入力手段24の1つの実施形態を示す。ユーザ入力手段24は、ユーザによって選択できる複数のボタンを有するキーパッドを備える。第1の列のボタンは、製品ボタンB,B,...,Bを備える。第2の列のボタンは、添加物のボタンA,A,...,Aを備える。第3の列のボタンは、飲料サイズボタン26及び連続フローボタンFを備える。また、注入ボタンPが設けられる。代替実施形態は、例えば、ボタンを少なくするか、タイプのボタンを省略するか、ボタンを多くするか、又は選択の取り消し又は栄養情報の表示のためのボタンなど、様々な機能のボタンを含むことができることを理解されたい。ユーザ入力手段は、また、発光ダイオード(LED)表示装置、グラフィカルインタフェースなどの表示手段28、又はディスペンサの統計又はトラブルシューティング情報などの情報をユーザに表示する通信装置も含む。
【0050】
各製品ボタンB,B,...,Bは、異なるベース製品又は製品成分に関連させることができる。各ベース製品又は製品成分は、飲料成分保存容器C,C,...,Cに保存された1つ又は複数の非甘味料飲料濃縮物、1つ又は複数の酸、1つ又は複数の酸分解性飲料成分、又はその組合せを含むことができる。例えば、第1の製品ボタンBは、コーラのラベルを付けて、両方を一緒に希釈剤と混合するとコーラ飲料を形成する第1の飲料成分保存容器Cに保存された第1の非甘味料飲料成分濃縮物及び第2の飲料成分保存容器Cに保存された第2の非甘味料飲料成分濃縮物に関連させることができる。他の製品ボタンB,...,Bもそれぞれ、第1の飲料成分保存容器C又は第2の飲料成分保存容器C又は他の飲料成分保存容器C,...,Cに保存された成分に関連させることができる。製品ボタンB,B,...,Bのラベルの他の例としては、レモンライムコーラ、ダイエットコーラ、及びジュースが挙げられるが、これに限定されない。
【0051】
各添加剤ボタンA,A,...,Aも、飲料成分保存容器C,C,...,Cに保存された1つ又は複数の非甘味料飲料濃縮物、1つ又は複数の酸、1つ又は複数の酸分解性飲料成分、又はその組合せと関連させることができる。例えば、第1の添加剤ボタンAは、「バニラ」とラベルを付けて、第1の飲料成分保存容器Cに保存されたバニラフレーバー飲料成分濃縮物を含む第1の非甘味料飲料成分濃縮物に関連させることができる。他の添加剤ボタンA,...,Aはそれぞれ、他の飲料成分保存容器C,...,Cに保存された成分とも関連させることができる。添加剤ボタンA,A,...,Aのラベルの他の例としては「ライム」、「チェリー」、及び「ブラックチェリー」が挙げられるが、これに限定されない。
【0052】
飲料サイズボタン26は、それぞれ装置10から分配できる所定の量の飲料に関連する。例えば、飲料サイズボタンLは「大」サイズ飲料の分配に関連し、飲料サイズボタンMは「中」サイズ飲料の分配に関連し、飲料サイズボタンSは「小」サイズ飲料の分配に関連する。分配される飲料の実際の相対的体積は、例えば、装置の製造業者又は装置の所有者が調節又は設定することができる。
【0053】
フローボタンFは、装置10の連続的注入モードに関連する。すなわち、所定の量の成分が組み合わせられる従来のバッチ作業とは反対に、装置10は、任意の体積を注入するために連続的な混合及び流れを正確な比率で提供する。この連続的な混合及び流れの方法は、各サイズの飲料について所定の分配時間を設定することによって、飲料サイズボタンの選択により選択された特定のサイズの飲料の分配にも適用することができる。適切な成分を適切な割合で所与の流量だけ分配するこの能力は、非甘味料飲料成分濃縮物及び希釈剤のそれぞれに個々のポンプ及び/又は計量装置を使用することによる。
【0054】
所望の製品又は製品成分、添加剤、及び飲料サイズ又は流量モードが選択されると、ユーザは注入ボタンPを選択することができ、これが分配ノズル20からの選択飲料の分配を起動する。
【0055】
ユーザ入力手段24の他の実施形態も、本発明の使用に適切であることを理解されたい。本発明の実施形態に適切なユーザ入力手段24の例は、例えば、タッチスクリーンモニタ又はコンピュータを含むユーザ入力手段を含む。さらに、ユーザ入力手段24は、プログラムされたユーザの嗜好、プログラムされた事前選択飲料、プログラムされた事前選択量、又は時刻及び/又は物理的位置に基づいてプログラムされた選択肢も含むことができるが、これに限定されない。
【0056】
装置10及びユーザ入力手段24の動作に関する記述が、以下にさらに詳細に説明され、図3のフローチャートに示されている。このフローチャートは、ユーザが選択可能な種々の飲料を製造し、分配する方法の1つの実施形態を示す。フローチャート30はステップ32で開始し、ユーザが製品ボタンBを選択したか否かを処理装置が判定する。製品ボタンBがユーザに選択されている場合、ステップ34へと進み、プロセッサは、所望の製品又は製品成分を構成する非甘味料飲料成分濃縮物、酸、又は酸分解性飲料成分に関連する弁を起動するために、制御装置に送信される適切なルーチン及び信号を準備してから、ステップ36へと進む。製品ボタンBが選択されていない場合、すぐにステップ36へと進む。相互に「適合性」がない複数の製品又は製品成分が選択されたいくつかの実施形態(図示せず)では、処理装置は、ユーザに、選択された製品又は製品成分が「一緒に選択可能ではない」ことを示すことができる。例えば、処理装置は、「適合性がない」成分を混合することになる2つの製品ボタンが選択された場合、信号を送信して表示手段28にエラーメッセージを表示することができる。製品又は製品成分の適合性は、例えば、飲料製造業者が設定又は推奨するか、又は予め決定することができる。
【0057】
ステップ36で、処理装置は、添加剤ボタンAがユーザに選択されたか否かを判定する。添加剤ボタンAが選択されている場合、ステップ38へと進み、処理装置は、所望の添加剤を構成する非甘味料飲料成分濃縮物、酸、又は酸分解性飲料成分に関連する弁を起動するために、制御装置に送信される適切なルーチン及び信号を準備してから、ステップ42へと進む。添加剤ボタンが選択されていない場合、ステップ40へと進む。ステップ40では、製品ボタンBも添加剤ボタンAも選択されていない場合、ステップ32へと戻る。製品ボタンBがステップ32で選択された場合、プロセスはステップ42へと進む。いくつかの実施形態(図示せず)では、選択された添加剤が相互に、又は選択された製品又は製品成分と「適合性」がないことがあり、処理装置はユーザに、選択された製品又は製品成分が「一緒に選択可能ではない」ことを示すことができる。添加剤の相互の、及び製品又は製品成分との適合性は、例えば、飲料製造業者が設定又は推奨するか、又は予め決定することができる。
【0058】
ステップ42で、処理装置はサイズボタン26が選択されているか否かを判定する。サイズボタン26が選択されている場合、ステップ44へと進み、処理装置は、選択された製品ボタンB及び添加剤ボタンAに関連する非甘味料飲料成分濃縮物、酸、又は酸分解性飲料成分に関連するポンプ及び/又は計量装置を起動するために、制御装置に送信される適切なルーチン及び信号を準備する。選択された飲料及び選択された飲料サイズに対して所定の分配時間だけ所定の流量で給送又は計量が実行されるように、選択された飲料を形成するために分配される非甘味料飲料成分濃縮物、酸、又は酸分解性飲料成分に関連するポンプ及び/又は計量装置の起動を、処理装置にプログラムすることができる。また、非甘味料飲料成分濃縮物、酸、又は酸分解性飲料成分の分配は、実質的に同時であってもよいし、又は順番にすることができる。例えば、飲料が時期尚早に停止した場合に過量効果がないように、最小飲料サイズの約80%が注入されると、添加物を含む成分を添加することができる。サイズボタン26が選択されていない場合、プロセスはステップ46へと進む。
【0059】
ステップ46では、プロセスは、フローボタンFが選択されているか否かを判定する。フローボタンFが選択されている場合、プロセスはステップ50へと進み、処理装置は、選択された飲料を形成する非甘味料飲料成分濃縮物、酸、又は酸分解性飲料成分に関連するポンプ及び/又は計量装置を連続注入モードで起動するために、制御装置に送信される適切なルーチン及び信号を準備する。特定の実施形態では、ステップ52で注入ボタンが押下された場合に、適切なポンプ及び/又は計量装置を実質的に同時に所定の流量で起動して、任意の体積で所望の製品を生成するように、流量をプログラムすることができる。フローボタンが選択されていない場合、処理装置は表示手段28に信号を送信して、ステップ48でユーザに飲料サイズ又は流量モードを選択するように促す。
【0060】
ステップ52で、処理装置は注入ボタンPが押下されているか否かを判定する。注入ボタンPが押下されている場合、ステップ54へと進み、処理装置は、選択された飲料のために準備した適切なルーチン及び信号を制御装置に送信する。次に、制御装置は、適切な弁、ポンプ及び/又は計量装置を起動して、所望の飲料を選択されたサイズで、又は連続的注入で自動的に分配する。
【0061】
ユーザ入力手段24の使用及び上述した方法30の図を、ユーザがバニラフレーバー入りコーラの大を所望する例で詳細に示すことができる。この例では、装置は、第1の食用酸濃縮物を保存する第1の酸保存容器、及び第1の食用酸分解性飲料成分濃縮物を保存する第1の飲料成分保存容器を備える。第1の食用酸濃縮物及び第1の食用酸分解性飲料成分濃縮物は、一緒に混合されるとコーラのベース製品飲料を形成する。第2の飲料成分保存容器内には、バニラフレーバー濃縮物が保存される。装置は、また、他の選択可能な飲料を製造するために使用可能な非甘味料飲料成分濃縮物、酸及び/又は酸分解性成分を保存する他の飲料保存容器も備える。
【0062】
所望の飲料の選択を開始するには、ユーザは「コーラ」というラベルが付いた製品ボタンを選択する。処理装置は、コーラ製品の選択信号を受信し、第1の酸保存容器及び第1の飲料成分保存容器に関連する弁を起動するために制御装置に送信されるルーチン及び信号を準備する。次に、ユーザは「バニラ」というラベルが付いた添加物ボタンを選択する。処理装置は、バニラ添加物の選択信号を受信し、第2の飲料成分保存容器に関連する弁を起動するために、制御装置に送信されるルーチン及び信号を準備する。次に、ユーザは「L」サイズボタンを選択する。処理装置は、飲料の大の選択信号を受信し、バニラコーラの大を生成する第1の酸保存容器、第1の飲料成分保存容器、及び第2の飲料保存容器に関連するポンプ及び/又は計量装置を起動するために、制御装置に送信されるルーチン及び信号を準備する。その後、ユーザは注入ボタンを押下し、第1の酸濃縮物、第1の酸分解性飲料成分濃縮物、及びバニラフレーバー濃縮物を所定の流量で所定の分配時間だけ給送及び/又は計量して、バニラコーラの大を形成するための適切な各々の割合を提供するために、制御装置にルーチン及び信号が送信される。
【0063】
また、本発明の方法は、さらに、希釈剤を提供するために1つ又は複数の希釈剤源の弁及びポンプを起動する工程を含むことができる。また、注入ボタンPを選択する前の処理装置のステップ、ステップ34、38、44及び50を、それぞれステップ54と組み合わせてもよいことを理解されたい。すなわち、Pボタンが押下されると、処理装置は全ボタンの選択をチェックし、次に適切なルーチン及び信号を準備して、制御装置に送信する。
【0064】
他の実施形態では、ユーザが、強度セレクタボタンで製品又は添加剤の強度を調節することを可能にすることができる。インタフェース18の他の詳細な構造及びプログラミングは、当業者なら周知のものであるので、本明細書ではこれ以上の説明は省略する。
【0065】
以上は本発明の特定の実施形態に関連し、特許請求の範囲で定義される通りの本発明の範囲から逸脱することなしに、多くの変更ができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明のある実施形態により製造された種々の飲料を製造し、分配する装置の概略図である。
【図2】本発明のある実施形態により製造された、種々の製品又は製品成分の選択肢と添加物の選択肢から選択可能な飲料を選択するユーザ入力手段の概略図である。
【図3】ユーザが選択可能な種々の飲料を製造し、分配する方法の1つの実施形態を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物製造方法であって、
少なくとも1つの酸を酸保存容器に保存する工程と、
少なくとも1つの酸分解性成分を成分保存容器に保存する工程と、
前記少なくとも1つの酸及び前記少なくとも1つの酸分解性成分が一緒に混合されて、前記少なくとも1つの酸及び前記少なくとも1つの酸分解性成分を含む組成物を形成するように、前記酸保存容器からの前記少なくとも1つの酸と、前記成分保存容器からの前記少なくとも1つの酸分解性成分とを混合する工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記組成物が、飲料である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの酸が、少なくとも1つの食用酸を含み、前記少なくとも1つの酸分解性成分が、少なくとも1つの食用酸分解性飲料成分を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記飲料が、炭酸飲料、ジュース飲料、又はフレーバー入り水飲料である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記混合する工程が、前記組成物を長期間保存せずに最終消費者が前記組成物を消費するために、前記少なくとも1つの酸及び前記少なくとも1つの酸分解性成分が一緒に混合されて前記組成物を形成するように実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの酸が、少なくとも1つの酸濃縮物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの酸分解性成分が、少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記組成物が、複数の選択可能な組成物から選択可能であり、
前記方法が、
前記少なくとも1つの酸分解性成分を含む複数の酸分解性成分を、複数の成分保存容器のそれぞれに保存する工程と、
前記組成物の要求を受信する工程と、
前記組成物の前記選択に応答して、前記少なくとも1つの酸と前記複数の酸分解性成分のうちの1つ又は複数とが一緒に混合されて、前記少なくとも1つの酸と前記複数の酸分解性成分のうちの1つ又は複数とを含む前記組成物を形成するように、前記酸保存容器からの前記少なくとも1つの酸と、前記複数の成分保存容器の各容器からの前記複数の酸分解性成分のうちの1つ又は複数を自動的に分配する工程と、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記組成物が、複数の選択可能な組成物から選択可能であり、
前記方法が
前記少なくとも1つの酸を含む複数の酸を、複数の酸保存容器のそれぞれに保存する工程と、
前記少なくとも1つの酸分解性成分を含む複数の酸分解性成分を、複数の個々の成分保存容器に保存する工程と、
前記組成物の要求を受信する工程と、
前記組成物の前記選択に応答して、前記複数の酸のうちの1つ又は複数と前記複数の酸分解性成分のうちの1つ又は複数とが一緒に混合されて、前記複数の酸のうちの1つ又は複数と前記複数の酸分解性成分のうちの1つ又は複数とを含む前記組成物を形成するように、前記複数の酸保存容器の各容器からの前記複数の酸のうちの1つ又は複数と、前記複数の成分保存容器の各容器からの前記複数の酸分解性成分のうちの1つ又は複数を自動的に分配する工程と、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの酸及び前記少なくとも1つの酸分解性成分を含む前記組成物を容器に分配することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの酸と少なくとも1つの酸分解性成分との前記混合が、容器内又はその近傍の生成ポイントで前記少なくとも1つの酸と前記少なくとも1つの酸分解性成分が一緒に混合されて前記組成物を形成するように、前記酸保存容器からの前記少なくとも1つの酸と、前記成分保存容器からの前記少なくとも1つの酸分解性成分とを分配することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの酸と前記少なくとも1つの前記酸分解性成分を混合する前記工程が、前記少なくとも1つの酸及び前記少なくとも1つの酸分解性成分をポストミックス式ディスペンサ、自動販売機、店内のディスペンサ、又は製造工場のディスペンサから分配することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの酸が、リン酸、乳酸、クエン酸、フマル酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、又はその組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記酸分解性成分が、フレーバー油、フレーバー化学物質、天然フレーバー抽出物、キャラメル、保存料、カフェイン、カロリー甘味料、ノンカロリー甘味料、又はその組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの酸濃縮物が、前記組成物中に、前記組成物の体積部分と前記少なくとも1つの酸濃縮物の体積部分とに基づいて1,000,000:1から5:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの酸濃縮物が混合されて、前記組成物を形成する、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの酸濃縮物が、前記組成物中に、前記組成物の体積部分と前記少なくとも1つの酸濃縮物の体積部分とに基づいて2,000:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの酸濃縮物が混合されて、前記組成物を形成する、請求項6に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの酸濃縮物が、前記組成物中に、前記組成物の体積部分と前記少なくとも1つの酸濃縮物の体積部分とに基づいて300:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの酸濃縮物が混合されて、前記組成物を形成する、請求項6に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が、前記組成物中に、前記組成物の体積部分と前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物の体積部分とに基づいて1,000,000:1から5:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が混合されて、前記組成物を形成する、請求項7に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が、前記組成物中に、前記組成物の体積部分と前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物の体積部分とに基づいて2,000:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が混合されて、前記組成物を形成する、請求項7に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が、前記組成物中に、前記組成物の体積部分と前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物の体積部分とに基づいて300:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの酸分解性成分濃縮物が混合されて、前記組成物を形成する、請求項7に記載の方法。
【請求項21】
複数の選択可能な飲料から選択された飲料を提供する方法であって、
いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物をいくつかの飲料成分保存容器のそれぞれに別個に保存する工程であって、前記非甘味料飲料成分濃縮物の数が2つ以上である工程と、
前記選択飲料の要求を受信する工程と、
前記選択飲料の前記選択に応答して、前記非甘味料飲料成分濃縮物と前記希釈剤の前記組合せが一緒に混合されて、前記非甘味料飲料成分濃縮物と前記希釈剤の前記組合せを含む前記選択飲料を形成するように、前記個々の飲料成分保存容器からの前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも2つ以上と希釈剤との任意の組合せを、前記分配飲料の任意の体積に対して所定の比率で連続的に容器に自動的に分配する工程とを含む方法。
【請求項22】
前記非甘味料飲料成分濃縮物の数が、3つ以上である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも1つが、食用酸濃縮物を含み、前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも1つが、食用酸分解性飲料成分濃縮物を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記希釈剤が、シロップ、カロリー甘味料、ノンカロリー甘味料、水、炭酸水、又はその組合せである、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記飲料が、炭酸飲料、ジュース飲料、又はフレーバー入り水飲料である、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が、前記飲料中に、前記飲料の体積部分と前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて1,000,000:1から5:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が混合されて、前記飲料を形成する、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が、前記飲料中に、前記飲料の体積部分と前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて2,000:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が混合されて、前記飲料を形成する、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が、前記飲料中に、前記飲料の体積部分と前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて300:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が混合されて、前記飲料を形成する、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
前記分配する工程が、ポストミックス式ディスペンサ、自動販売機、店内のディスペンサ、又は瓶詰め工場の飲料ディスペンサで実行される、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
複数の選択可能な飲料から選択された飲料を選択的に調製する装置であって、
第1の酸を保存する第1の酸保存容器と、
複数の個々の酸分解性飲料成分を保存する複数の飲料成分保存容器と、
前記複数の選択可能な飲料から前記選択飲料を選択するユーザインタフェースと、
ユーザによる前記ユーザインタフェースを通した前記選択飲料の選択に応答して、前記第1の酸と前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数が一緒に混合されて、前記第1の酸及び前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数を含む前記選択飲料を形成するように、前記第1の酸保存容器からの前記第1の酸と、前記複数の飲料成分保存容器の各容器からの前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数を容器に自動的に分配するディスペンサと、
を備える装置。
【請求項31】
前記飲料を長期間保存せずに最終消費者が前記飲料を消費するために、前記少なくとも1つの第1の酸と、前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数が一緒に混合されて、前記飲料を形成するように、前記ディスペンサが、前記少なくとも1つの第1の酸、及び前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数を分配する、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記第1の酸を含む複数の個々の酸を保存するために、前記第1の酸保存容器を含む複数の酸保存容器をさらに備え、
前記ディスペンサが、ユーザによる前記ユーザインタフェースを通した前記選択飲料の選択に応答して、前記複数の酸のうちの1つ又は複数と、前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数とが一緒に混合されて、前記複数の酸のうちの1つ又は複数と、前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数とを備える前記選択飲料を形成するように、前記複数の酸保存容器の各容器からの前記複数の酸のうちの1つ又は複数と、前記複数の飲料成分保存容器の各容器からの前記複数の酸分解性飲料成分のうちの1つ又は複数とを自動的に分配するように構成され、配置される、請求項30に記載の装置。
【請求項33】
前記ディスペンサが、ポストミックス式ディスペンサ、自動販売機のディスペンサ、店内のディスペンサ、又は瓶詰め工場の飲料ディスペンサである、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
前記第1の酸が、第1の食用酸を含む、請求項30に記載の装置。
【請求項35】
前記第1の酸が、第1の食用酸を含み、前記複数の酸分解性飲料成分のうちの少なくとも1つが、第1の食用酸分解性飲料成分を含む、請求項30に記載の装置。
【請求項36】
複数の選択可能な飲料から選択された飲料を選択的に調製する装置であって、
いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物を別個に保存するための対応する数の飲料成分保存容器であって、前記非甘味料飲料成分濃縮物の数が2つ以上である飲料成分保存容器と、
前記複数の選択可能な飲料から前記選択飲料を選択するユーザインタフェースと、
ユーザによる前記ユーザインタフェースを通した前記選択飲料の選択に応答して、前記非甘味料飲料成分濃縮物と希釈剤が一緒に混合されて、前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物及び前記希釈剤の任意の組合せを含む前記選択飲料を形成するように、前記飲料成分保存容器の各容器からの前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも2つ以上と前記希釈剤との前記組合せを、前記分配飲料の任意の体積に対して所定の比率で容器に連続的に自動的に分配するディスペンサと、
を備える装置。
【請求項37】
少なくとも4つの飲料成分保存容器を備え、前記非甘味料飲料成分濃縮物の数が3つ以上である、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも1つが、食用酸濃縮物を含み、前記いくつかの非甘味料飲料成分濃縮物のうちの少なくとも1つが、食用酸分解性飲料成分濃縮物を含む、請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記希釈剤が、シロップ、カロリー甘味料、ノンカロリー甘味料、水、炭酸水、又はその組合せである、請求項36に記載の装置。
【請求項40】
前記飲料が、炭酸飲料、ジュース飲料、又はフレーバー入り水飲料を含む、請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が、前記飲料中に、前記飲料の体積部分と前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて1,000,000:1から5:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が混合されて、前記飲料を形成する、請求項36に記載の装置。
【請求項42】
前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が、前記飲料中に、前記飲料の体積部分と前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて2,000:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が混合されて、前記飲料を形成する、請求項36に記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が、前記飲料中に、前記飲料の体積部分と前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物の体積部分とに基づいて300:1から75:1の範囲の比率で存在するように、前記少なくとも1つの非甘味料飲料成分濃縮物が混合されて、前記飲料を形成する、請求項36に記載の装置。
【請求項44】
前記ディスペンサが、ポストミックス式ディスペンサ、自動販売機、店内のディスペンサ、又は瓶詰め工場の飲料ディスペンサである、請求項36に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2009−528846(P2009−528846A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558458(P2008−558458)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/062973
【国際公開番号】WO2007/146452
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】