説明

重なり基板を検出するための方法および装置

半透明な重なり基板を検出するための装置および方法であって、少なくとも、その内部の急激な低減のためにスペックルにより生じた高周波スペックル・フリッカ成分を分析する。この高周波スペックル・フリッカ成分は、重なり基板が存在する場合に劇的に低減する。それ故、重なり基板状態を高速で正確に検出することができる。この方法は、紙幣確認装置を含む多くの用途で役に立つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、光学センサを通過している重なり基板を検出するための方法および装置に関する。より詳細には、この方法および装置は、連続したような1つの基板のなかで重なり基板の存在を検出するように設計されている光学センサを通過する1つの基板を透過するための経路を含む。
【背景技術】
【0002】
多くの文書処理システムにおいては、紙幣、小切手、カード、証明書等のような文書は、分析および処理のための搬送経路に沿って1つずつ送られる。文書処理システムは、文書上に記載されている情報を識別し、この情報を文書の処理方法を決定するための処理手段にこの情報を送るためのセンサを含む。
【0003】
同時にシステムに2つ以上の文書が供給されると、望ましくない状況が発生する場合がある。この状況は、重送文書状態と呼ばれ、この状態を検出し、このような状態を除くために文書を拒否または再処理することが望ましい。
【0004】
多数の周知の機械系および光学系が、重送文書状態を検出するために使用されている。ある周知の機械的技術は、基板と接触し、その厚さまたは厚さの変化を判定する機械的手段を効果的に使用している。米国特許第3,679,202号;米国特許第4,550,252号および米国特許第5,704,246号に、これらの技術の例が記載されている。基本的には、重送文書状態になっている文書の厚さは、ある所定の標準より厚く、警報または停止信号を発生させる。この周知の技術は、薄い文書および/または使用された紙幣の場合によく起こるように、厚さが変化する文書に対して使用するのが難しい。例えば、使用された紙幣の場合には、紙幣に皺が寄っていたり、スコッチ・テープで留められている場合があり、厚さの測定をさらに困難にする。さらに、これらのタイプの機械的厚さをベースとする構造の場合には、振動、磨耗、紙幣の汚れの程度、および装置の長期使用中に起こる他の要因により、測定装置の感度を維持するのが難しい。
【0005】
米国特許第5,341,408号;米国特許第5,502,312号;および米国特許第5,581,354号に開示されているような光学的重送検出システムは、少なくとも1つの光エミッタ、および文書が搬送される経路の対向側上に位置する対応する光検出器を使用している。光エミッタは、経路内の文書を通過する光のビームを発生し、透過した光は光検出器により検出される。光検出器は、光エミッタと光検出器との間の文書の光の吸収および光の散乱の関数である出力信号を発生する。出力信号は、種々の手段により正常な状態に較正され、実際に受光した状態と比較される。重送文書状態が発生すると、文書厚さが2倍であるので、受光する光が有意に低減し、信号の急激な減少が重送文書状態を判定するために使用される。
【0006】
これらの従来技術の重送検出システムは、異なる紙による変動、変化する表面の色のパターン、および基板の皺および折り目を感知する。変動は、回路の劣化、経時電圧変動、および経路内の基板の位置によっても起こる。これらの変動があるので、システムは、光エミッタおよび光検出器の予め設定した信号を使用中に調整しなければならない。都合の悪いことに、これらのシステムは、ダイナミック・レンジが狭い。基本的には、これらのシステムは、文書または基板を透過する光の量を測定するが、光の量は、文書上に位置する黒いマークまたはロゴ、紙の折り目または皺の数、および/または経路内の文書の位置により有意に変動する場合がある。さらに、磨耗したまたは汚れた1枚の文書は、2つの新しい文書よりも透明度が低い。
【0007】
米国特許第5,222,729号は、紙の重畳しているシートを検出するための方法および装置を開示している。このシステムは、協力して動作する上下のレーザ・エミッタおよび受光器のペアをシート搬送経路の上下に配置している。シートの上下面の位置を表す電圧は、割り当てられた値と比較される。実際の値が割り当てられた値を有意に超えている場合には、重畳シート状態信号が発生し、適当な修正動作をとることができる。この技術は複雑であり、かなりの処理を必要とする。この技術は、しわになったブレーズド文書に使用するのは難しい。
【0008】
この簡単な検出方法は、特に実質的に時間のかかるオペレータのかかわりなしに、その装置を迅速に較正し、動作させることが難しかった。また、信頼性が高く、重送文書状態を正確に識別する検出装置として使用するのも難しかった。
【0009】
【特許文献1】米国特許第3,679,202号
【特許文献2】米国特許第4,550,252号
【特許文献3】米国特許第5,704,246号
【特許文献4】米国特許第5,341,408号
【特許文献5】米国特許第5,502,312号
【特許文献6】米国特許第5,581,354号
【特許文献7】米国特許第5,222,729号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、多数のこれらの欠点を克服するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
光学センサを通過している一連の1つの基板の重なり基板の発生を検出するための方法であって、光学センサを通過するときに、各基板を視準したコヒーレントな光で照射するステップを含む。光の一部は、基板を透過し、出力信号を発生する光検出器により受光される。出力信号は、出力信号は、基板を通しての平均透過光に比例する低周波成分、および光学センサを通過する基板の粗面および移動により生じる高周波スペックル・フリッカ成分を含む。この方法は、重なり基板が光学センサを通過した時に生じる低減した高周波成分を反映しているそのレベルの急激な低下のための高周波スペックル・フリッカ成分を監視するステップを含む。
【0012】
本発明のある態様によれば、本発明の方法は、文書が存在しない場合に、光学センサを使用して光検出器からの平均信号の所定の量としての第1の適応しきい値を判定するステップと、基準として第1の適応しきい値を使用して、光学センサを通過している基板を示す信号の変化を判定するステップとを含む。
【0013】
本発明のさらに他の態様によれば、本発明の方法は、光学センサを1つの基板が通過中に高周波スペックル・フリッカ成分の所定の量として第2の適応しきい値を設定するステップを含む。
【0014】
本発明のさらに他の態様によれば、本発明の方法は、各基板が光学センサを通過する時に、第1の適応しきい値から第2の適応しきい値への自動切替えを行うステップを含む。
【0015】
本発明のさらに他の態様によれば、本発明の方法は、狭いアパーチャを有する光検出器を使用して出力信号を発生するステップを含む。
【0016】
本発明のさらに他の態様によれば、本発明の方法は、高周波スペックル・フリッカ成分を監視する前に、出力信号を増幅するステップを含む。
【0017】
本発明の上記および他の利点および特徴については、本発明の好ましい実施形態により以下により詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、光学センサの間に2枚の紙幣を置いた場合に、光学センサからの高周波スペックル・フリッカ成分が大きく作用することを識別する。基本的には、レーザまたは他の光源は、紙幣が光学センサを通過する場合に、紙幣の一方の面を照射する視準した光を発生する。光検出器は、経路の対向側面上に設置され、文書を透過する光を受光する。紙幣または他の基板の表面は、比較的粗く、強め合う光の干渉および打ち消しあう光の干渉を起こす。このような干渉は、紙幣から反射する光の場合にも起こり、また紙幣を透過する光の場合にも起こる。基本的には、基板の粗面は、この干渉を起こす。スペックル・フリッカは、強め合う干渉により起こり、この強め合う干渉は紙幣の移動により効果的に現れる。光検出器から受光した出力信号を分析すると、透過光および紙幣または他の文書の表面との強め合う干渉により発生した高周波スペックル・フリッカ成分により低周波成分が発生する。図1Bに示すように2つの基板が存在する場合には、高周波スペックル・フリッカ成分は、本質的に除去されるかまたは大きく減衰する。それ故、高周波スペックル・フリッカ成分を監視し、その急激な低下に注目すれば、二重基板状態を知ることができる。
【0019】
図1Aは、1枚の文書からのスペックル画像取得を示し、図1Aは、二重文書からのスペックル画像取得を示す。すべての図において、参照符号1は光検出器を示し、参照符号2はレーザ・エミッタを示し、参照符号3は1枚の紙幣を示し、参照符号4は、重畳している紙幣を示し、Vは紙幣の動きの速度を示し、fは紙幣の近くのレーザ・ビームの直径を示し、zは紙幣と光検出器との間の距離を示し、αは紙幣上の照明スポットの最大観察角を示す。図1の挿入図は、照明ビーム強度(I)および位相(φ)の座標(xおよびyは同じもの)依存性を示す。挿入図|は、第1の紙幣3の表面を照射した準均一レーザ・ビームである。挿入図||は、重畳している紙幣4を照射する第1の紙幣3の後の不均一な光束を示す。準均一レーザ照射を受けると、最大スペックル・フリッカ周波数Fは、ほぼF=V・f/λ・zになる。ここで、λはレーザ波長である。典型的な値、V=300mm/秒、f=1.2mm、λ=850nm、z=20mmの場合には、上側スペックル・フリッカ周波数はF≒20kHzであり、スペックル・フリッカ周波数帯域は、1〜20kHzである。重畳紙幣4は、レーザ・ビームの数百分の1までの典型的なスポット・サイズを有する第1の紙幣3の後で、不均一な光束スペックル画像により照射される。その結果、最大スペックル・フリッカ周波数および光のコヒーレンス性は大きく低減するので、二重紙幣からのスペックル信号は劇的に(10やそれ以上の除数による)減少する。
【0020】
図2は、単一センサ組立品の構成の一例の側面図である。浜松製の線形IC小型光センサS7815は、光検出器1として使用される。ハネウェル社製のVCSEL小型IRレーザSV4637−001は、エミッタ2として使用される。光検出器は、電子部材5と一緒にPCボード6上に装着される。エミッタ2は、透明窓9を有する上部壁部7および下部壁部8からできている経路の他方の側の別のミニPCボード10上に装着される。特定の組立品の場合の典型的な紙幣搬送速度は、50〜2000mm/秒の範囲内である。紙幣速度を増大するために、小さな感知能動領域を有する高速検出器が使用される。
【0021】
図3は、単一センサ組立品でのスペックル・フリッカ信号を処理するハードウェア構成要素のブロック図である。フリーチャネルからの較正信号および対応する第1の適応しきい値を受信するために、レーザ・エミッタ2は、デューティ・ファクター1/32のパルスにより、発生器11から常にポンピングされる。その時点で光検出器1は、フリーチャネル、窓9等の全透過に比例する(光検出器残像のために)平均信号を発生する。通常、図2の実施形態に対する信号は、4〜6Vの範囲である。上記信号の上側周波数帯域交流成分は、上側周波数増幅器14により増幅され、直線検波器15により検出される。上記状態での典型的な検波器出力信号は、2〜3Vの範囲内である。(一般に、抵抗R1、R2により設定される)信号の所定の割合(通常は、1/5)は、第1の適応しきい値として使用される。紙幣が(レーザと光検出器の間の)センサ組立品内に入ると、光検出器の出力平均信号は有意に減少し(通常、1.5V下がり)、基準Vr1を有するコンパレータ13がキー・セル12をオンにする。レーザ2は、定常発生モードに切替えられる。
【0022】
レーザと光検出器との間を移動する紙幣により、光検出器の出力信号は、定常成分(平均紙幣透過に比例する)と交流成分(スペックル・フリッカに比例する)とを有することになる。上記交流成分の上側周波数帯域(スペックル・フリッカ成分)は、再度、上側周波数増幅器14により増幅され、直線検波器15により検出される。通常、検波器出力スペックル・フリッカ信号は、紙幣のタイプおよび状態により異なるが、0.8〜3Vの範囲である。信号(一般に、抵抗R4、R5により設定される)の所定の割合(通常は、1/4)は、第2の適応しきい値として使用される。
【0023】
第1のしきい値から第2のしきい値への切替え時間は、R4C4の特性時間に依存する。検波器15の出力信号が、第1または第2のしきい値より大きく下がった場合は(これが起こるのは、通常、二重紙幣の場合である)、コンパレータ17は、禁止負パルスを発生する。遅延回路R6C5およびコンパレータ18は、搬送機構ストップおよび/またはクラッシュ・バック時間を超えるパルス時間を禁止するために使用される。(ユーロおよび新しい100カナダドル上のブレーズド・ホログラムのような)広い半透明部分を含む紙幣からのエラー信号を除去するために、検波器15の積分時間の増大は、キー・セル16への接続追加容量C3により提供される。
【0024】
図4は、約50mmの間隔を置いて移動するブレーズド・ホログラム100カナダドルを含む二重紙幣の定常レーザ照射の下での典型的な信号を示す。横軸の倍率は、40ミリ秒/目盛りであり、縦軸の場合には、0.5V/目盛りである。それ故、開始信号から25ミリ秒までは、フリーチャネルに対応し、25ミリ秒〜160ミリ秒は、1枚の紙幣に対応し、160ミリ秒から終了までは二重紙幣に対応する。もっと純粋な一定のスペックル・フリッカ信号を発生するために、レーザ・エミッタは定常放射を行う。紙幣の移動速度は、約300mm/秒である。スペックル信号は、紙幣の移動による検出したスペックル・フリッカ信号の時間依存性を反映する。透過信号は、同じ点での平均紙幣透過の時間依存性を示す。
【0025】
図5は、二重紙幣状態の定常レーザ照射の下での典型的な信号を示す。この場合、紙幣は、プラスチック基板および暗部表面パターン5またはオーストラリアドルを含む。倍率は、図4と同じである。それ故、開始信号から50ミリ秒まではフリーチャネルに対応し、50ミリ秒〜200ミリ秒は1枚の紙幣に対応し、200ミリ秒から終了までは二重紙幣に対応する。より一定のスペックル・フリッカ信号を発生するために、レーザ・エミッタは定常放射を行う。紙幣の移動速度は、約300mm/秒である。スペックル信号は、紙幣の移動による検出したスペックル・フリッカ信号を示す。透過信号は、同じ点での平均紙幣透過の時間依存性を示す。
【0026】
本明細書においては、銀行、郵政施設、スーパーマーケット、カジノ、または輸送施設内の紙幣送り装置、紙幣支払装置、または他の紙幣処理装置のような二重紙幣検査用途を参照しながら本発明を説明する。しかし、本明細書に図示し、説明した実施形態は、また他の二重基板、特にカード、フィルム、紙のシートおよび絵画のような平坦な基板を検査する場合にも役に立つことを理解することができるだろう。この検査装置は、固定式でも携帯型でも、電池式でも、コンセントに接続して使用するタイプでもよい。
【0027】
この装置は、紙幣の束を受け入れるための入口を含む紙幣確認装置に特に適している。
【0028】
説明を分かり易くするために、ある実施形態を参照しながら説明した本発明の種々の機能(特徴)は、一連の他の実施形態の組合せによっても得られることを理解することができるだろう。逆に、説明を短くするために、ある実施形態を参照しながら説明した本発明の種々の機能は、別々に、または任意の組合せによって得られることも理解することができるだろう。
【0029】
本発明の種々の好ましい実施形態について詳細に説明してきたが、当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなしに、または添付の特許請求の範囲から逸脱することなしに、種々の変更を行うことができることを理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】光学センサを通過中の基板を示す略図である。
【図2】2つの基板が光学センサを通過している際に発生する信号のタイプを示す略図である。
【図3】基板の経路のいずれかの側面上の光学センサを示す略図である。
【図4】信号の処理に使用する回路図である。
【図5】1枚の100カナダドルが光学センサを通過しているときに発生する信号、および重なった状態で光学センサを通過している2枚の100カナダドルが重なっているときの信号を示す2つのグラフである。
【図6】1つの文書および1つの文書上に暗マーキングを含む2重の文書を示す図5類似のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学センサを通過している一連の1枚の基板のなかで重なり基板の発生を検出するための方法であって、
前記光学センサを通過するときに、各基板を、視準したコヒーレントな光を照射して、前記光の一部が、前記基板を透過し、光検出器により受光され、前記基板を通った平均透過光に比例する低周波成分、および前記光学センサを通過する前記基板の粗面および移動により生じる高周波スペックル・フリッカ成分を含む出力信号を生成するステップと、
重なり基板が前記光学センサを通過した時に引き起こされる低減した高周波成分を反映しているレベルの急激な低下のため前記高周波スペックル・フリッカ成分を監視するステップと、を備えた方法。
【請求項2】
基板が存在しない場合に、前記光学センサを使用して第1の適応しきい値を前記光検出器からの平均信号の所定の量として決定するステップと、
前記第1の適応しきい値を使用して前記光学センサを通過している基板を示す信号の変化を判定するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光学センサを1つの基板が通過中に、第2の適応しきい値を前記高周波スペックル・フリッカ成分の所定の量として設定するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記基板の所定の前部が通過した後で、前記第1の適応しきい値から前記第2の適応しきい値への自動切替えを行うステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
狭いアパーチャを有する光検出器を使用して前記出力信号を発生するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記高周波スペックル・フリッカ成分を監視する前に、前記出力信号を増幅するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
基板が前記光学センサを通過するとき、前記高周波スペックル・フリッカ成分を所定の基準と比較するステップと、前記高周波スペックル・フリッカ成分が前記所定の基準以下に下がった場合には、重なり基板信号を発生するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
各基板が、レーザが発生した視準したコヒーレントな光により照射される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記出力信号を処理し、前記光検出器の平均出力信号と前記高周波スペックル・フリッカ成分との間の相関関係を判定するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記基板が、50〜2000mm/秒の範囲の速度で前記光学センサを通過して搬送される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
光学センサを通過している一連の基板のなかで重なり基板の発生を検出する装置であって、
前記光学センサを通過するときに、各基板を、視準したコヒーレントな光で照射し、前記光の一部が、前記基板を透過し、光検出器により受光され、前記光検出器が、前記基板を通った平均透過光に比例する低周波成分、および前記基板の粗面および前記光学センサを通過する前記基板の移動により生じる高周波スペックル・フリッカ成分を含む出力信号を発生し、
重なり基板が前記光学センサを通過した時に生じる低減した高周波成分を示すそのレベルの急激な低減を判定するために、前記高周波スペックル・フリッカ成分を処理する処理装置を備える装置。
【請求項12】
前記高周波スペックル・フリッカ成分の急激な低下が判定された場合に、前記基板の移動を中断するための停止装置を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記処理装置が、基板が存在しない場合に、光検出器からの平均信号の所定の一部としての第1の適応しきい値を含み、前記第1の適応しきい値を使用して光学センサを通過している基板を示す信号の変化を判定する、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記処理装置が、前記光学センサを1つの基板が通過中に、第2の適応しきい値を前記高周波スペックル・フリッカ成分の所定の量として設定する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記光学センサを基板のあらかじめ定められた最初の部分を通過した後で、前記第1の適応しきい値から前記第2の適応しきい値への自動切替えする装置を含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記光検出器が、前記出力信号を発生するための狭いアパーチャを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記処理装置が、前記高周波スペックル・フリッカ成分を処理する前に前記出力信号を増幅するための増幅器を含む、請求項12に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−544288(P2008−544288A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518579(P2008−518579)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【国際出願番号】PCT/CA2006/001054
【国際公開番号】WO2007/000045
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(306046254)クレイン カナダ カンパニー (2)
【Fターム(参考)】