金属射出成形用離型剤の塗布方法および装置
【課題】一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う離型剤を塗布する場合、金型に配置された噴霧ノズルが引き起こしていた操作性、保全性、製作性、機能性などの悪化を解決し、難しい知識や経験等を必要とせずコスト上昇を最小限に抑制し、これまでの凡用タイプの金型をそのまま流用することが可能な構造とした離型剤を塗布する方法及び装置を提供する。
【解決手段】射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布する。
【解決手段】射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は射出成形機より射出されるアルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金等の低融点の金属射出成形において、離型剤を金型キャビティ内に導入してキャビティに付着させる際の金型への離型剤の塗布方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9は従来の技術として、金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合における全体構造を概略的に示す概略構成図、図10は、図9の金型部分をより詳細に示す図であり、離型剤が金型内を通過しキャビティに付着するようにした金型構造を示す断面側面図である。図11は金型の他の例を示す断面側面図である。
【0003】
図9において、1はシリンダであり、図示していない原料チップが投入され、スクリュにより前方に搬送する過程で外部に装着された加熱源により加熱し、溶融状態となった原料を保持すると共に高速で射出する。
【0004】
4は金型であり、固定盤2と可動盤3とにより成形機に対して固定される。5は金型4内に製品の形状を形成すると共に、溶湯を製品部まで導くための空間であり、7は図示していない離型剤を主に圧縮空気等により搬送する離型剤吐出装置である。
【0005】
10は油圧等で駆動するシリンダ装置であり、11はこのシリンダ装置10に連結されたスライドプレートである。12は離型剤噴霧ノズルであり、スライドプレート11内に設けられ、スライドプレート11が所定の位置まで移動することにより、離型剤吐出装置7から搬出される離型剤をキャビティ内に噴霧する。以上の構成において、金型のキャビティ内には、シリンダ1からの溶湯と離型剤がスライドプレートの移動により、切り替えて導入される。
【0006】
図9をより詳細に示す図10において、20は成形品を得るための金型の固定側金型で、シリンダ装置10により動作するスライドプレート11が組み込まれている。離型剤はスライドプレート11内に配置されている離型剤噴霧ノズル12からスプルー25を解してキャビティ26に噴霧される。21は成形品を得るための可動側金型で、射出終了後得られた製品を取り出すためのエジェクタピン23、エジェクタピン23がまとめて固定されているエジェクタプレート22、成形機からエジェクタプレートを動かすための突き出しロッド24を備えて構成されている。
【0007】
また、図11においても同一対象に同一符号を付している。図11においては、エジェクタプレート22にシリンダ装置10が設置されている。スプルー25に配置されているエジェクタピン23aはシリンダ装置10に連結され、このピン23aを単独で後退させることにより、スプルー25、キャビティ26に離型剤が噴霧される。
【0008】
次に一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合の動作について図12、図13を参照しつつ説明する。
図10に示した離型剤塗布方法では、図12(a)より、製品の取出しが終了し、固定型20と可動型21が閉じると、図示されていない型閉じ信号を感知し、シリンダ装置10が動作することにより、シリンダ装置10に連結されているスライドプレート11が移動する。スライドプレート11内には溶湯が通ると湯道と離型剤噴霧ノズル12が配置されており、離型剤の噴霧が可能な状態となる。
【0009】
図12(b)よりスライドプレート11が所定量移動し、図示されていない移動完了信号を感知すると、離型剤吐出装置7から主に圧縮空気などを用いてタイマーより所定量の離型剤を噴出し、溶湯が通過する金型内の空間に塗布する。
【0010】
図12(c)より、離型剤吐出装置7のタイマー動作が完了すると離型剤の噴出は終了し、シリンダ装置10が動作する。これに連動しスライドプレート11が移動し溶湯が通る湯道の状態に復帰する。
【0011】
図12(d)より、スライドプレート11の移動が完了し、図示されていない原点復帰信号を感知すると、シリンダ1が前進し、射出成形が可能な状態となる。射出成形後、金型が開き製品を取り出すと一工程が終了する。
【0012】
また、図11に示した離型剤塗布方法では、図13(a)より、製品の取出しが終了し固定型20と可動型21が閉じ、ノズル1が金型にタッチすると、図示されていない型閉じ信号を感知し、シリンダ装置10が動作することにより、シリンダ装置10に連結されているエジェクタピン23aが移動する。
【0013】
エジェクタピン23aが移動すると離型剤噴霧ノズル12とキャビティ26やスプルー25などの空間がつながり、噴霧が可能な状態となる。
【0014】
図13(b)よりエジェクタピンが所定量移動し図示されていない移動完了信号を感知すると、離型剤吐出装置7から主に圧縮空気などを用いて、図示されていないタイマーより所定量の離型剤を噴出し、溶湯が通過する金型内の空間に塗布する。
【0015】
図13(c)より、離型剤吐出装置7のタイマー動作が完了すると離型剤の噴出は終了し、シリンダ装置10が動作する。これに連動しエジェクタピン23aが移動し、離型剤噴霧ノズル口を遮断する。
【0016】
図13(d)よりエジェクタピン移動が完了し図示されていない原点復帰信号を感知すると、射出成形が可能な状態となる。射出成形後、金型が開き製品を取り出すと一工程が終了する。
【0017】
なお、本発明の関連する従来技術として下記特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2001−062554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
従来の一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う金型に離型剤を塗布する場合は以上のように構成されているので、スライドプレートを用いる場合も、エジェクタピン23aを後退させる場合にも、金型自体に離型剤塗布のための導入口が配置されている。従って、製品が変わる毎にそれぞれの金型にノズル等の導入口や油圧シリンダ等の可動装置を設置する必要がある。
【0019】
また、金型の限られたスペースに、これらの設備を配置しなければならないため、金型設計が非常に困難となり、金型作製の納期の長期化やコストUP、金型の大型化に繋がる結果となっている。
【0020】
さらに、金型の大型化は、保管場所のスペースの大型化を招き、またそれに伴って、取り扱いも容易でなくなる。
【0021】
また、金属射出成形で成形を行う場合、金型は200℃程度に加熱されているのが通常であり、金型内に組み込まれた噴霧ノズルの動作不良が起こることがあった。そのためメンテナンスの頻度が高くなる傾向となり、金型の分解・組立の作業性は複雑な構造上、長期間必要となる。
【0022】
水溶性離型剤の場合は、水のようなものを吹き付けるので金型表面は冷却されていた。その他の離型剤を塗布する場合は、水などを使用しないため金型表面は冷却される要因がなくなり、保温性が高くなるため、湯流れが向上する等の効果がある反面、金型の特にスプルーなどの大量の溶湯が蓄積される部位は温度が高くなり、金型と溶湯の接触が酸化し焼き付きなどの不具合が発生することがあるが、局部的に別途冷却を施し閥熱する必要があった。しかし金型内に冷却部を配置するスペースを設けることが困難な状況であった。
【0023】
スライドプレートを用いた噴霧ノズルの場合は、離型剤が塗布されない部分が発生し焼き付きの要因となることがあった。またエジェクタピンを後退し離型剤を導入するタイプは、本来溶湯が流入されない部分にも関わらず、エジェクタピン可動部に離型剤が堆積し、それにより溶湯が進入し、動作不良を引き起こすことがあった。離型剤噴出方向も、500℃以上に加熱された射出成形機のノズルに当たりそれからキャビティに向け方向が変わるため、離型剤の流れが複雑になりキャビティの末端まで離型剤が届かないことがあった。
【0024】
本発明は上記のような従来のものの課題を解決するためになされたもので、一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う離型剤を塗布する場合、金型に配置された噴霧ノズルが引き起こしていた操作性、保全性、製作性、機能性などの悪化を解決し、難しい知識や経験等を必要とせずコスト上昇を最小限に抑制し、これまでの凡用タイプの金型をそのまま流用することが可能な構造とした離型剤を塗布する方法及び装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上述した課題を解決するため、本発明は、金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布装置であって、射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする。
【0026】
また、本発明において、前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対して、前進後退の直線運動をすることを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明において、前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、円周方向の円弧運動をすることを特徴とする。
【0028】
また、本発明において、前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、平行な回転運動をすることを特徴とする。
【0029】
また、本発明は、金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布方法であって、射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、本発明を用いれば離型剤を塗布する上において、これまでの一つずつの金型に対して限られたスペースしかない金型内に離型剤導入口を増設する必要がないため、金型構造を熟知した特別な知識を必要とせず、それまで使用していた金型をそのまま流用することが可能となり、コストアップを抑制して手軽に離型剤を用いることが可能となった。また高温に加熱された金型内に可動する離型剤導入口がなくなった分、動作不良によるチョコ停や金型を分解清掃等しなければならないダウンタイムが無くなり生産性の向上に繋がった。さらに離型剤を塗布する方向が溶湯の流れ始める方向と完全に一致しているため、従来法と比較して離型剤が万遍なく均一に塗布されることにより、品質が向上し安定した成形品を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態の全体構成を示す断面側面図、図2は金型部の詳細を示す断面側面図である。
【0032】
図1において、本実施の形態の構成は、成形品を得るための金型および原料であるMg合金を溶解し、高速で溶湯を射出できる射出成形機(シリンダ1)と、金型4と射出成形機の固定盤2の間に離型剤を噴出するための離型剤噴霧ノズル16が配置されたスペーサープレート15、離型剤を塗布する離型剤吐出装置7を備えている。なお、図1において、図9〜図13と同一符号がこれらに示したものと同一又は相当物を示しており、ここでの説明を省略する。
【0033】
図2に示すように、製品の取出しが終了し、固定型20と可動型21が閉じると、図示されていない型閉じ信号を感知し、シリンダ装置10が動作することにより、スペーサープレート15内に配置されシリンダ装置10に連結されている離型剤噴霧ノズル16がスプルー25の口まで移動する。なお、これらの図において30は注湯口を示している。
【0034】
離型剤噴霧ノズル16が所定量移動し、図示されていない移動完了信号を感知すると、離型剤吐出装置7から主に圧縮空気等を用いて、図示されていないタイマー動作により所定量の離型剤を噴出する。この離型剤は溶湯が通過する金型内の空間に塗布され、金型末端に配置された排気口40より排気される。離型剤吐出装置7のタイマー動作が完了すると、離型剤の噴出は終了し、離型剤噴霧ノズル16が連結されているシリンダ装10置が動作する。
【0035】
離型剤噴霧ノズル16の移動が完了し、図示されていない原点復帰信号を感知すると、射出装置(シリンダ1)が前進し、射出成形が可能な状態となる。
【0036】
この離型剤を噴霧する工程で、製品形状によっては金型の末端に配置されている排気口に真空ポンプ等の排気装置を設置し、排気効率を向上させることもできる。射出成形後、金型が開きエジェクターロッド24が動作することにより、エジェクタープレート22に連結されているエジェクターピン23で製品を押し出すことで取り出すと一工程が終了する。
【0037】
スペーサープレート15に配置された離型剤噴霧ノズル16の動作方向としては、以下に説明するような構成を採用することができる。
【0038】
まず、図3、図4に示すように、離型剤噴霧ノズル16は、金型の溶湯の注入口までの移動方法として、取り付け位置の上下左右を問わず、前進後退の直線運動をするようにすることができる。
ここで、図3は待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。また、図4は、噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【0039】
次に、図5、図6に示すように、離型剤噴霧ノズル16は、金型の溶湯の注入口までの移動方法として、取り付け位置の上下左右を問わず、円周方向の円弧運動(支点Bに対して揺動)をするようにすることができる。
ここで、図5は待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。また、図6は、噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【0040】
さらに、図7、図8に示すように、離型剤噴霧ノズル16は、金型の溶湯の注入口までの移動方法として、取り付け位置の上下左右を問わず、金型の注入口に対し平行な回転運動をするようにすることができる。
ここで、図7は待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。また、図8は、噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【0041】
以上、本発明の実施の形態においては、一般的な金属射出成形機の金型を取り付ける固定盤にスペーサープレートを装着して、このスペーサープレートにこれまでと同様に従来から使用してきた凡用タイプの金型を取り付ける。またこのスペーサープレートには油圧等により駆動するシリンダ装置を設け、そのシリンダ装置の先端には可動できる離型剤を塗布する噴霧ノズルを設置し、従来と同様な方法で溶湯が通過する金型内の空間に離型剤を塗布することが可能とするようにしている。
【0042】
そして、その動作として、金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合、金属射出成形機の金型を取り付ける固定盤と、従来から使用して来た凡用タイプの金型の間にスペーサープレートを装着する。先ずこのスペーサープレートを金属射出成形機の固定盤に金型と同様にロケートリングで位置決めを行いクランプ等により固定する。金型はこのスペーサープレートに従来と同様な方法で取り付け固定する。金型を所定の温度までに加熱し成形準備が整ったら、固定型と可動型を合わせて閉じロックする金型閉じ信号を感知すると、スペーサープレートに格納された離型剤噴霧ノズルは油圧等により駆動するシリンダ装置で前方に送り出される。離型剤噴霧ノズルが所定の位置まで前進し前進完了信号を感知すると、離型剤吐出装置からキャリアとして用いられる主に圧縮空気の圧送時間で必要量を制御された離型剤は電磁弁が作動することで溶湯の導入口であるスプルーに接続された離型剤噴霧ノズルからキャビティ内に噴霧され、金型の末端に配置されている排気口より排気される。噴霧時間が満了し離型剤吐出装置の電磁弁が閉じると、離型剤噴霧ノズルは油圧などにより駆動するシリンダ装置で後方に引き戻される。離型剤噴霧ノズルが所定の位置まで後退し後退完了信号を感知すると、金属射出成形機の溶湯を保持しているシリンダの先端に取り付けられているノズルが金型の導入口に接続され、高速でスクリュが前進することにより溶湯が金型内に射出し冷却後、金型が開き製品が取り出され1サイクルが終了する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態の全体構成を示す断面側面図である。
【図2】金型部の詳細を示す断面側面図である。
【図3】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図4】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図5】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図6】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図7】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図8】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図9】従来の技術として、金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合における全体構造を概略的に示す概略構成図である。
【図10】図9の金型部分をより詳細に示す図であり、離型剤が金型内を通過しキャビティに付着するようにした金型構造を示す断面側面図である。
【図11】図10の金型の他の金型構造の例を示す断面側面図である。
【図12】図10に示した金型による離型剤塗布動作を示す図である。
【図13】図11に示した金型による離型剤塗布動作を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 シリンダ、2 固定盤、3 可動盤、4 金型、5 空間、7 離型剤吐出装置、10 シリンダ装置、11 スライドプレート、12 離型剤噴霧ノズル、20 固定側金型、22 エジェクタプレート、23 エジェクタピン、24 突き出しロッド、25 スプルー、26 キャビティ、30 注湯口。
【技術分野】
【0001】
本発明は射出成形機より射出されるアルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金等の低融点の金属射出成形において、離型剤を金型キャビティ内に導入してキャビティに付着させる際の金型への離型剤の塗布方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9は従来の技術として、金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合における全体構造を概略的に示す概略構成図、図10は、図9の金型部分をより詳細に示す図であり、離型剤が金型内を通過しキャビティに付着するようにした金型構造を示す断面側面図である。図11は金型の他の例を示す断面側面図である。
【0003】
図9において、1はシリンダであり、図示していない原料チップが投入され、スクリュにより前方に搬送する過程で外部に装着された加熱源により加熱し、溶融状態となった原料を保持すると共に高速で射出する。
【0004】
4は金型であり、固定盤2と可動盤3とにより成形機に対して固定される。5は金型4内に製品の形状を形成すると共に、溶湯を製品部まで導くための空間であり、7は図示していない離型剤を主に圧縮空気等により搬送する離型剤吐出装置である。
【0005】
10は油圧等で駆動するシリンダ装置であり、11はこのシリンダ装置10に連結されたスライドプレートである。12は離型剤噴霧ノズルであり、スライドプレート11内に設けられ、スライドプレート11が所定の位置まで移動することにより、離型剤吐出装置7から搬出される離型剤をキャビティ内に噴霧する。以上の構成において、金型のキャビティ内には、シリンダ1からの溶湯と離型剤がスライドプレートの移動により、切り替えて導入される。
【0006】
図9をより詳細に示す図10において、20は成形品を得るための金型の固定側金型で、シリンダ装置10により動作するスライドプレート11が組み込まれている。離型剤はスライドプレート11内に配置されている離型剤噴霧ノズル12からスプルー25を解してキャビティ26に噴霧される。21は成形品を得るための可動側金型で、射出終了後得られた製品を取り出すためのエジェクタピン23、エジェクタピン23がまとめて固定されているエジェクタプレート22、成形機からエジェクタプレートを動かすための突き出しロッド24を備えて構成されている。
【0007】
また、図11においても同一対象に同一符号を付している。図11においては、エジェクタプレート22にシリンダ装置10が設置されている。スプルー25に配置されているエジェクタピン23aはシリンダ装置10に連結され、このピン23aを単独で後退させることにより、スプルー25、キャビティ26に離型剤が噴霧される。
【0008】
次に一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合の動作について図12、図13を参照しつつ説明する。
図10に示した離型剤塗布方法では、図12(a)より、製品の取出しが終了し、固定型20と可動型21が閉じると、図示されていない型閉じ信号を感知し、シリンダ装置10が動作することにより、シリンダ装置10に連結されているスライドプレート11が移動する。スライドプレート11内には溶湯が通ると湯道と離型剤噴霧ノズル12が配置されており、離型剤の噴霧が可能な状態となる。
【0009】
図12(b)よりスライドプレート11が所定量移動し、図示されていない移動完了信号を感知すると、離型剤吐出装置7から主に圧縮空気などを用いてタイマーより所定量の離型剤を噴出し、溶湯が通過する金型内の空間に塗布する。
【0010】
図12(c)より、離型剤吐出装置7のタイマー動作が完了すると離型剤の噴出は終了し、シリンダ装置10が動作する。これに連動しスライドプレート11が移動し溶湯が通る湯道の状態に復帰する。
【0011】
図12(d)より、スライドプレート11の移動が完了し、図示されていない原点復帰信号を感知すると、シリンダ1が前進し、射出成形が可能な状態となる。射出成形後、金型が開き製品を取り出すと一工程が終了する。
【0012】
また、図11に示した離型剤塗布方法では、図13(a)より、製品の取出しが終了し固定型20と可動型21が閉じ、ノズル1が金型にタッチすると、図示されていない型閉じ信号を感知し、シリンダ装置10が動作することにより、シリンダ装置10に連結されているエジェクタピン23aが移動する。
【0013】
エジェクタピン23aが移動すると離型剤噴霧ノズル12とキャビティ26やスプルー25などの空間がつながり、噴霧が可能な状態となる。
【0014】
図13(b)よりエジェクタピンが所定量移動し図示されていない移動完了信号を感知すると、離型剤吐出装置7から主に圧縮空気などを用いて、図示されていないタイマーより所定量の離型剤を噴出し、溶湯が通過する金型内の空間に塗布する。
【0015】
図13(c)より、離型剤吐出装置7のタイマー動作が完了すると離型剤の噴出は終了し、シリンダ装置10が動作する。これに連動しエジェクタピン23aが移動し、離型剤噴霧ノズル口を遮断する。
【0016】
図13(d)よりエジェクタピン移動が完了し図示されていない原点復帰信号を感知すると、射出成形が可能な状態となる。射出成形後、金型が開き製品を取り出すと一工程が終了する。
【0017】
なお、本発明の関連する従来技術として下記特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2001−062554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
従来の一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う金型に離型剤を塗布する場合は以上のように構成されているので、スライドプレートを用いる場合も、エジェクタピン23aを後退させる場合にも、金型自体に離型剤塗布のための導入口が配置されている。従って、製品が変わる毎にそれぞれの金型にノズル等の導入口や油圧シリンダ等の可動装置を設置する必要がある。
【0019】
また、金型の限られたスペースに、これらの設備を配置しなければならないため、金型設計が非常に困難となり、金型作製の納期の長期化やコストUP、金型の大型化に繋がる結果となっている。
【0020】
さらに、金型の大型化は、保管場所のスペースの大型化を招き、またそれに伴って、取り扱いも容易でなくなる。
【0021】
また、金属射出成形で成形を行う場合、金型は200℃程度に加熱されているのが通常であり、金型内に組み込まれた噴霧ノズルの動作不良が起こることがあった。そのためメンテナンスの頻度が高くなる傾向となり、金型の分解・組立の作業性は複雑な構造上、長期間必要となる。
【0022】
水溶性離型剤の場合は、水のようなものを吹き付けるので金型表面は冷却されていた。その他の離型剤を塗布する場合は、水などを使用しないため金型表面は冷却される要因がなくなり、保温性が高くなるため、湯流れが向上する等の効果がある反面、金型の特にスプルーなどの大量の溶湯が蓄積される部位は温度が高くなり、金型と溶湯の接触が酸化し焼き付きなどの不具合が発生することがあるが、局部的に別途冷却を施し閥熱する必要があった。しかし金型内に冷却部を配置するスペースを設けることが困難な状況であった。
【0023】
スライドプレートを用いた噴霧ノズルの場合は、離型剤が塗布されない部分が発生し焼き付きの要因となることがあった。またエジェクタピンを後退し離型剤を導入するタイプは、本来溶湯が流入されない部分にも関わらず、エジェクタピン可動部に離型剤が堆積し、それにより溶湯が進入し、動作不良を引き起こすことがあった。離型剤噴出方向も、500℃以上に加熱された射出成形機のノズルに当たりそれからキャビティに向け方向が変わるため、離型剤の流れが複雑になりキャビティの末端まで離型剤が届かないことがあった。
【0024】
本発明は上記のような従来のものの課題を解決するためになされたもので、一般的な金属射出成形機を用いて成形を行う離型剤を塗布する場合、金型に配置された噴霧ノズルが引き起こしていた操作性、保全性、製作性、機能性などの悪化を解決し、難しい知識や経験等を必要とせずコスト上昇を最小限に抑制し、これまでの凡用タイプの金型をそのまま流用することが可能な構造とした離型剤を塗布する方法及び装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上述した課題を解決するため、本発明は、金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布装置であって、射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする。
【0026】
また、本発明において、前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対して、前進後退の直線運動をすることを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明において、前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、円周方向の円弧運動をすることを特徴とする。
【0028】
また、本発明において、前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、平行な回転運動をすることを特徴とする。
【0029】
また、本発明は、金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布方法であって、射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、本発明を用いれば離型剤を塗布する上において、これまでの一つずつの金型に対して限られたスペースしかない金型内に離型剤導入口を増設する必要がないため、金型構造を熟知した特別な知識を必要とせず、それまで使用していた金型をそのまま流用することが可能となり、コストアップを抑制して手軽に離型剤を用いることが可能となった。また高温に加熱された金型内に可動する離型剤導入口がなくなった分、動作不良によるチョコ停や金型を分解清掃等しなければならないダウンタイムが無くなり生産性の向上に繋がった。さらに離型剤を塗布する方向が溶湯の流れ始める方向と完全に一致しているため、従来法と比較して離型剤が万遍なく均一に塗布されることにより、品質が向上し安定した成形品を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態の全体構成を示す断面側面図、図2は金型部の詳細を示す断面側面図である。
【0032】
図1において、本実施の形態の構成は、成形品を得るための金型および原料であるMg合金を溶解し、高速で溶湯を射出できる射出成形機(シリンダ1)と、金型4と射出成形機の固定盤2の間に離型剤を噴出するための離型剤噴霧ノズル16が配置されたスペーサープレート15、離型剤を塗布する離型剤吐出装置7を備えている。なお、図1において、図9〜図13と同一符号がこれらに示したものと同一又は相当物を示しており、ここでの説明を省略する。
【0033】
図2に示すように、製品の取出しが終了し、固定型20と可動型21が閉じると、図示されていない型閉じ信号を感知し、シリンダ装置10が動作することにより、スペーサープレート15内に配置されシリンダ装置10に連結されている離型剤噴霧ノズル16がスプルー25の口まで移動する。なお、これらの図において30は注湯口を示している。
【0034】
離型剤噴霧ノズル16が所定量移動し、図示されていない移動完了信号を感知すると、離型剤吐出装置7から主に圧縮空気等を用いて、図示されていないタイマー動作により所定量の離型剤を噴出する。この離型剤は溶湯が通過する金型内の空間に塗布され、金型末端に配置された排気口40より排気される。離型剤吐出装置7のタイマー動作が完了すると、離型剤の噴出は終了し、離型剤噴霧ノズル16が連結されているシリンダ装10置が動作する。
【0035】
離型剤噴霧ノズル16の移動が完了し、図示されていない原点復帰信号を感知すると、射出装置(シリンダ1)が前進し、射出成形が可能な状態となる。
【0036】
この離型剤を噴霧する工程で、製品形状によっては金型の末端に配置されている排気口に真空ポンプ等の排気装置を設置し、排気効率を向上させることもできる。射出成形後、金型が開きエジェクターロッド24が動作することにより、エジェクタープレート22に連結されているエジェクターピン23で製品を押し出すことで取り出すと一工程が終了する。
【0037】
スペーサープレート15に配置された離型剤噴霧ノズル16の動作方向としては、以下に説明するような構成を採用することができる。
【0038】
まず、図3、図4に示すように、離型剤噴霧ノズル16は、金型の溶湯の注入口までの移動方法として、取り付け位置の上下左右を問わず、前進後退の直線運動をするようにすることができる。
ここで、図3は待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。また、図4は、噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【0039】
次に、図5、図6に示すように、離型剤噴霧ノズル16は、金型の溶湯の注入口までの移動方法として、取り付け位置の上下左右を問わず、円周方向の円弧運動(支点Bに対して揺動)をするようにすることができる。
ここで、図5は待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。また、図6は、噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【0040】
さらに、図7、図8に示すように、離型剤噴霧ノズル16は、金型の溶湯の注入口までの移動方法として、取り付け位置の上下左右を問わず、金型の注入口に対し平行な回転運動をするようにすることができる。
ここで、図7は待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。また、図8は、噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【0041】
以上、本発明の実施の形態においては、一般的な金属射出成形機の金型を取り付ける固定盤にスペーサープレートを装着して、このスペーサープレートにこれまでと同様に従来から使用してきた凡用タイプの金型を取り付ける。またこのスペーサープレートには油圧等により駆動するシリンダ装置を設け、そのシリンダ装置の先端には可動できる離型剤を塗布する噴霧ノズルを設置し、従来と同様な方法で溶湯が通過する金型内の空間に離型剤を塗布することが可能とするようにしている。
【0042】
そして、その動作として、金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合、金属射出成形機の金型を取り付ける固定盤と、従来から使用して来た凡用タイプの金型の間にスペーサープレートを装着する。先ずこのスペーサープレートを金属射出成形機の固定盤に金型と同様にロケートリングで位置決めを行いクランプ等により固定する。金型はこのスペーサープレートに従来と同様な方法で取り付け固定する。金型を所定の温度までに加熱し成形準備が整ったら、固定型と可動型を合わせて閉じロックする金型閉じ信号を感知すると、スペーサープレートに格納された離型剤噴霧ノズルは油圧等により駆動するシリンダ装置で前方に送り出される。離型剤噴霧ノズルが所定の位置まで前進し前進完了信号を感知すると、離型剤吐出装置からキャリアとして用いられる主に圧縮空気の圧送時間で必要量を制御された離型剤は電磁弁が作動することで溶湯の導入口であるスプルーに接続された離型剤噴霧ノズルからキャビティ内に噴霧され、金型の末端に配置されている排気口より排気される。噴霧時間が満了し離型剤吐出装置の電磁弁が閉じると、離型剤噴霧ノズルは油圧などにより駆動するシリンダ装置で後方に引き戻される。離型剤噴霧ノズルが所定の位置まで後退し後退完了信号を感知すると、金属射出成形機の溶湯を保持しているシリンダの先端に取り付けられているノズルが金型の導入口に接続され、高速でスクリュが前進することにより溶湯が金型内に射出し冷却後、金型が開き製品が取り出され1サイクルが終了する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態の全体構成を示す断面側面図である。
【図2】金型部の詳細を示す断面側面図である。
【図3】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図4】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の噴霧状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図5】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図6】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図7】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図8】本発明の実施の形態の動作として、離型剤噴霧の待機状態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図9】従来の技術として、金属射出成形機を用いて成形を行う金型に、離型剤を塗布する場合における全体構造を概略的に示す概略構成図である。
【図10】図9の金型部分をより詳細に示す図であり、離型剤が金型内を通過しキャビティに付着するようにした金型構造を示す断面側面図である。
【図11】図10の金型の他の金型構造の例を示す断面側面図である。
【図12】図10に示した金型による離型剤塗布動作を示す図である。
【図13】図11に示した金型による離型剤塗布動作を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 シリンダ、2 固定盤、3 可動盤、4 金型、5 空間、7 離型剤吐出装置、10 シリンダ装置、11 スライドプレート、12 離型剤噴霧ノズル、20 固定側金型、22 エジェクタプレート、23 エジェクタピン、24 突き出しロッド、25 スプルー、26 キャビティ、30 注湯口。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布装置であって、
射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項2】
請求項1に記載の離型剤塗布装置において、
前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対して、前進後退の直線運動をすることを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項3】
請求項1に記載の離型剤塗布装置において、
前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、円周方向の円弧運動をすることを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項4】
請求項1に記載の離型剤塗布装置において、
前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、平行な回転運動をすることを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項5】
金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布方法であって、
射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする離型剤塗布方法。
【請求項1】
金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布装置であって、
射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項2】
請求項1に記載の離型剤塗布装置において、
前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対して、前進後退の直線運動をすることを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項3】
請求項1に記載の離型剤塗布装置において、
前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、円周方向の円弧運動をすることを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項4】
請求項1に記載の離型剤塗布装置において、
前記離型剤噴出ノズルは、金型の溶湯の注入口に対し、平行な回転運動をすることを特徴とする離型剤塗布装置。
【請求項5】
金型内に離型剤を塗布する離型剤塗布方法であって、
射出成形機の固定盤に設けられたスペーサープレート内に、離型剤を塗布するために、外部からの駆動機構により動作する離型剤噴出ノズルを備え、金型の溶湯の注入口から離型剤を塗布することを特徴とする離型剤塗布方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−289449(P2006−289449A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−114677(P2005−114677)
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】
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