説明

金属燐酸塩タイプの結晶化固体IM−8およびそれの調製方法

【課題】 結晶化固体IM−8と名付けた金属燐酸塩タイプの新規結晶化固体を提供する。
【解決手段】本発明の新規結晶化固体は、合成されたままの形態で、少なくとも表1に含まれているスペクトル線を含むX線回折図を示す。この回折図を図1に示す。この金属燐酸塩タイプの新規結晶化固体IM−8は、新規な結晶構造を呈する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な結晶構造を呈する金属燐酸塩タイプの新規結晶化固体(以下「固体IM−8」と呼ぶ)および該固体IM−8の調製方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
微孔性(ミクロ多孔質)の結晶化固体は、ずっと前から知られている。これらのうちに、実質的に2つのグループが見出される:ゼオライト類(結晶化アルミノ珪酸塩類)および金属燐酸塩タイプの類縁固体である。1980年代初頭、最初の合成金属燐酸塩類は、アルミノ燐酸塩類であった(例えば、特許文献1参照)。これらの化合物では、骨格元素、とりわけアルミニウムが、珪素(例えば、特許文献2参照)や遷移金属(例えば、非特許文献1参照)などの他の元素によって部分的に置換されていてよい。これらの微孔性燐酸塩類は、イオン交換性および種々の化学反応における酸性触媒としての性質をもっている。諸合成におけるアルミニウムに代えてのガリウムの使用が、ガロ燐酸塩類とも呼ばれる微孔性ガリウム燐酸塩類の実現を可能にした(例えば、特許文献3および特許文献4参照)。より最近、他の金属燐酸塩類が見出された:骨格構成金属は、とりわけ亜鉛、鉄、バナジウム、ニッケルなどであってよい(例えば、非特許文献2参照)。アルミノ燐酸塩類と同様、ガロ燐酸塩類は、遷移金属によって部分的に置換されていてもよく(例えば、非特許文献3参照)、やはり、イオン交換性および酸性を呈することができる。置換ガロ燐酸塩類のなかでは、若干のものがゼオライトタイプの構造をもつ。構造タイプCGF(CoGaPO−5)(例えば、非特許文献4参照)、CGS(CoGaPO−6)(例えば、非特許文献5参照)、SBS(UCSB−6)およびSBT(UCSB−10)(例えば、非特許文献6参照)などの他のオリジナルなゼオライト構造も、見出されている。これら置換ガロ燐酸塩類の大部分は、エチレングリコールなどの有機溶媒の存在下の準非水性媒質中で合成されている(例えば、非特許文献7参照)。一般的に、上記金属燐酸塩類は、燐酸アニオン源、通常はオルト燐酸、必要とされる金属源、通常はこの金属の酸化物、炭酸塩、エステルまたはエーテル、構造化剤、とくにアミン、アンモニウムカチオンまたはIAおよびIIA族金属のカチオン、場合により流動化剤、たとえば弗素または水酸化物アニオン、および溶媒(水または有機溶媒)を含有する反応混合物から、水熱結晶化または有機熱結晶化によって得られるのが普通である。
【特許文献1】米国特許第4310440号明細書
【特許文献2】米国特許第4440871号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0226219号明細書
【特許文献4】米国特許第5420279号明細書
【非特許文献1】M.ハルトマン(Hartmann)、L.ケヴァン(Kevan)、ケミカル・レヴュ−ズ(Chem.Rev.)、1999年、99巻、p.635)
【非特許文献2】A.K.チーサム(Cheetham)、G.フェレイ(Ferey)、T.ルワゾー(Loiseau)、アンゲヴァンテ・ヘミー・インタナショナル・エディション(Angew.Chem.Int.Ed.)、1999年、38巻、p.3268)
【非特許文献3】P.フェング(Feng)、X.ブ(Bu)、G.D.スタッキ(Stucky)、ネイチャー(Nature)、1997年、388巻、p.735)
【非特許文献4】A.M.チッピンデイル(Chippindale)、A.R.コウリー(Cowley)、ゼオライツ(Zeolites)、1997年、18巻、p.176)
【非特許文献5】A.W.コウリー(Cowley)、A.M.チッピンデイル(Chippindale)、マイクロポーラス・アンド・メソポーラス・マテリアルズ(Microporous Mesoporous Mater.)、1999年、28巻、p.163)
【非特許文献6】X.ブ(Bu)、P.フェング(Feng)、G.D.スタッキ(Stucky)、サイエンス(Science)、1997年、278巻、p.2080)
【非特許文献7】A.M.チッピンデイル(Chippindale)、A.W.コウリー(Cowley)、マイクロポーラス・アンド・メソポーラス・マテリアルズ(Microporous Mesoporous Mater.)、1998年、21巻、p.271)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、結晶化固体IM−8と名付けた金属燐酸塩タイプの新規結晶化固体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の新規結晶化固体は、合成されたままの形態で、少なくとも表1に含まれているスペクトル線を含むX線回折図を示す。この回折図を図1に示す。この金属燐酸塩タイプの新規結晶化固体IM−8は、新規な結晶構造を呈する。
【0005】
この回折図は、回折計を用い、銅のKα線(λ=1.5406Å)を用いた標準的粉末法によるX線結晶学的分析によって得られるものである。角2θによって表わされる回折角の位置から、ブラッグの関係により、試料に特徴的な格子面間隔dhklを算出する。dhklに関する測定誤差Δ(dhkl)の推定は、2θの測定に関わる絶対誤差Δ(2θ)の関数としてブラッグの関係によって計算する。±0.2°の絶対誤差Δ(2θ)が一般的に許容される。各dhkl値に関わる相対強度Irelは、相当する回折ピークの高さに基づいて測定する。本発明の結晶化固体IM−8のX線回折図は、少なくとも表1に示したdhkl値におけるスペクトル線を含む。dhkl欄には、格子面間隔の平均値をオングストローム(Å)単位で示した。これらの値の各々は、測定誤差Δ(dhkl)が±0.2Å〜±0.008Åでなければならない。
【表1】



【0006】
相対強度I/Iは、X線回折図の最も強いスペクトル線に100という値を与えて作成したつぎの尺度に従って示してある:ff<15;15≦f<30;30≦mf<50;50≦m<65;65≦F<85;FF≧85。
【0007】
金属燐酸塩タイプの結晶化固体IM−8は、ガロ(ガリウム)燐酸塩であることが好ましい。
【0008】
本発明の好ましい一実施態様に従えば、金属燐酸塩タイプ固体IM−8の骨格を構成する金属は、性格を異にする1種または2種以上の化学元素によって部分的に置換されている。本発明の金属燐酸塩は、置換されているものも、置換されていないものも、合成されたままの形態において、無水物基準で表現するとき、R(G)O(I)[ここに、Gは1種または2種以上の3価元素を表わし、Rは1種または2種以上の有機化合物を表わし、Xは1種または2種以上の2価元素を表わし、Yは1種または2種以上の4価元素を表わす。Pは燐を表わす]なる一般式によって規定される化学組成を示す。式(I)中、g、s、p、xおよびyは、酸素原子2モルに対する構成要素G、R、P、XおよびYのモル数を表わし、それらの値は、sが0.2以下であり、gが0.5以下であり、pが0.5以下であり、xが0.4以下であり、yが0.3以下であり、g+p+x+y=1であるというものである。sが0.06と0.17の間、gが0.2と0.4の間、pが0.4と0.5の間、xが0.1と0.3の間、yが0と0.1の間にあることが好ましく、yは0と0.085の間であることがより好ましい。
【0009】
上記の部分的に置換された金属燐酸塩は、合成されたままの形態において、IM−8の結晶構造によって与えられるもの(図1)に類似のX線回折像を与える結晶構造を呈し、少なくとも表1に記載したものと同じスペクトル線を含む。固体中に存在する構成要素G、X、YまたはRの本質および量に応じて、表1に示したdhklの平均値および相対強度I/Iと比較して有意ではない差が認められることもありうる。
【0010】
結晶化固体IM−8が部分的に置換された金属燐酸塩である場合の本発明の一実施態様に従えば、Gは、元素の周期律表第IIIA族元素のうちから、好ましくは硼素、アルミニウム、ガリウムおよびこれらの元素の少なくとも2種の混合物のうちから選ばれることが好ましい。Gは、アルミウムおよび/またはガリウムであることが好ましい。Gがガリウムであることが、極めて好ましい。元素Xは、コバルト、亜鉛、マンガン、銅、ニッケル、マグネシウムおよびこれらの金属の少なくとも2種の混合物からなる群に含まれる金属のうちから選ばれることが好ましい。元素Xがコバルトであることが極めて好ましい。元素Yは、珪素、ゲルマニウム、チタンおよびこれらの元素の少なくとも2種の混合物のうちから選ばれることが好ましい。元素Yが珪素であることが極めて好ましい。本発明の結晶化固体IM−8のとくに好ましい組成は、コバルト、燐およびガリウムを含有するものである。1種または2種以上の有機化合物を表わす構成要素Rは、本明細書において後述するように、結晶化固体IM−8の調製に際して使用する有機構造化剤(鋳型剤、テンプレート)でありうる。普通、該構成要素Rはアミンである。とくに、環状アミン、好ましくはアルキルピペラジンを挙げることができる。Rは、好ましくは、1,4−ジメチルピペラジン、1−エチルピペラジン、1−メチルピペラジンまたはそれらの前駆体あるいはそれらの分解生成物である。
【0011】
その合成されたままの形態において、本発明の金属燐酸塩または置換金属燐酸塩タイプの該結晶化固体IM−8は、合成に際して使用したプロトン化された有機構造化剤ならびにある量の水和水を、その通路内に吸蔵された形で含有する。この有機構造化剤は、骨格の負電荷を相殺する。該合成されたままの固体の、約180℃までの加熱による脱水では、普通、該有機構造化剤の放出は惹起されない。該有機構造化剤は、当該技術水準において化学的および/または熱的処理として知られている標準的方法によって除去することができる。合成されたままの形態の熱的処理の場合、温度は一般に400℃を超え、好ましくは450℃〜550℃の間である。熱処理後に得られる固体は、合成されたままの固体におけるよりもずっと少量の該有機構造化剤を含有し、該有機構造化剤が大部分除去されていると言えるほどである。熱処理後には、得られた固体が該有機構造化剤をもはや含んでいないことが好ましい。
【0012】
本発明は、該結晶化固体IM−8の合成方法にも関するものである。本発明の金属燐酸塩タイプ結晶化固体IM−8は、燐酸アニオン源、通常はオルト燐酸、必要な金属源、好ましくはガリウム源、通常はこの金属の酸化物、炭酸塩、エステルまたはエーテル、構造化剤、とりわけアミン、アンモニウムカチオンまたはIAおよびIIA族カチオン、必要により流動化剤、たとえば弗素アニオンまたは水酸化物アニオン、および溶媒(水または有機溶媒)を含有する反応混合物の水熱結晶化または有機熱結晶化(晶出)によって得られる。より詳しくは、該方法は、エチレングリコール、グリセリンなどのヒドロキシル基含有有機溶媒を1種または2種以上と、燐源を1種または2種以上と、G元素源を1種または2種以上と、X元素源を1種または2種以上と、場合によってはY元素源を1種または2種以上と、有機構造化剤、好ましくは窒素含有有機構造化剤、それらの前駆体およびそれらの分解生成物のうちから選ばれた構成要素R源の1種または2種以上とを含有するゲルと呼ばれる反応混合物を調製することからなる。該ゲルは、場合により水を含有する。上記反応物質の量は、このゲルにそれが式R(G)O[ここに、R、G、X、Y、およびs、g、p、xおよびyは上に規定した基準に相応するものである]の結晶化固体IM−8として結晶化(晶出)することのできる組成を与えるように調整する。つぎに、このゲルを、上記結晶化固体IM−8が生成するまで、水熱処理に付す。200℃未満の温度、好ましくは100〜200℃の間の温度、より好ましくは150〜200℃の間の温度で、少なくとも上記ゲルからなる混合物の自然発生圧に等しい圧力のもとで、結晶化固体IM−8の形成に十分な時間、上記ゲルを水熱条件下におくのが、有利である。ゲルの加熱はオートクレーブ中で行うのが好ましく、結晶化は、攪拌しながら、または攪拌せずに、行うことができる。結晶化を達成するのに必要な時間は、ゲルの組成、とりわけ結晶核(種晶)の添加、攪拌および加熱温度に依存する。この時間は、通常、1〜30日間の間にあり、好ましくは5〜20日間の間にある。結晶化が終わると、固体を、遠心分離または濾過によって、母液から分離し、つぎに脱イオン水で洗い、乾燥し、有機構造化剤を除去するように熱処理および/または化学的処理によって修飾し、当業者に既知の方法によって成形する。上記の有機構造化剤は、先に記述した技術水準で既知の標準的方法に従って除去することができる。
【0013】
上記ゲルのモル組成は、下記のようであるのが有利である:
0.25〜4
0.05〜3
XO 0.5〜8
YO 0〜4
0.5〜8
O <50
溶媒(エチレングリコール、・・・) 10〜1000
上記ゲルのモル組成は、つぎのようであるのがより有利である:
0.5〜1.5
0.25〜1
XO 1〜3
YO 0〜2
1〜3
O <20
溶媒(エチレングリコール、・・・) 25〜100
もっとも適切な燐源は、濃オルト燐酸であるが、その塩類およびエステル類、たとえばアルカリ燐酸塩類、3価元素Gの反応性燐酸塩類およびとりわけガリウムの燐酸塩類およびアルキル燐酸エステル類も適当である。
【0014】
G元素源は、この元素の酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物またはアルコキシド類のうちから選択するのが有利である。元素Gの塩類、とりわけ塩化物、硝酸塩、硫酸塩も適当である。ガロ燐酸塩などの元素GとPとの共通源を使用することもできる。元素Gがガリウムであるときには、ガリウムのオキシ水酸化物を使用するのが好ましい。
【0015】
金属Xの源は、塩類、たとえば炭酸塩、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、水酸化物、酸化物およびアルコキシド類のうちから選ぶのが有利である。元素Xがコバルトであるときには、酢酸コバルトを用いるのが好ましい。
【0016】
Y元素源は、元素Yを含有し、水溶液または有機溶媒中でこの元素を反応性の形態で遊離できるいずれの化合物であってもよい。元素Yが珪素である場合には、シリカ、とりわけシリカゾル、燃焼(combustion)シリカ、沈降シリカ、珪素アルコキシドが有利である。燃焼シリカの懸濁液を採用するのが好ましい。
【0017】
本発明の結晶化固体IM−8の形成に必要な時間を短縮し、それの形成を助長して不純物を減じ、あるいは結晶の大きさを調整するために、結晶核(種晶)を反応混合物に添加することも有利である。かかる結晶核は、結晶化固体、とりわけ本発明の固体IM−8の構造をもつ結晶を包含する。それらの結晶核は、通常、反応混合物中に用いた元素Gの燐酸塩の重量の0.01〜10%の割合で添加する。
【0018】
本発明の金属燐酸塩または置換金属燐酸塩タイプの結晶化固体IM−8は、種々の用途に、とくに石油精製および石油化学における触媒または吸着剤として、関心がもたれうるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
限定を意味するものではない以下の実施例によって、本発明を説明する。
【実施例1】
【0020】
IM−8構造のCo置換ガロ燐酸塩化合物の合成
水和オキシ水酸化ガリウム(GaOOH・xHO;水約9質量%を含有)0.28gおよび四水和酢酸コバルト(Fluka)1.24gをエチレングリコール(SDS)7.70g中に懸濁させる。オキシ水酸化ガリウムは、硝酸ガリウム溶液を砂浴上250℃の温度で24時間蒸発させて得たものである。85%オルト燐酸(Labosi)0.58gを攪拌下に加え、つぎに、10分間攪拌後、N−メチルピペラジン(Aldrich)0.50gを加える。かくして形成されたゲルのコンシステンシーをもつ反応媒質を、約1時間に等しい時間、攪拌下に熟成させる。
【0021】
ゲル(かくして調製された反応媒質)のモル組成は、つぎの通りである(酸化物として表現、P1モルに対して):
0.5Ga:2Co(CHCO:1P:10HO:2N−メチルピペラジン:50エチレングリコール
上記反応混合物を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ライニングを備えた20cmの鋼製オートクレーブに移し、攪拌下に180℃で15日間に等しい期間加熱して、結晶化生成物を生成させる。冷却後、得られた結晶化固体を脱イオン水で洗い、つぎに、数分間の超音波処理に付す。60℃で乾燥後、IM−8構造の結晶化固体からなる粉末が得られる。この生成物のX線回折図のスペクトル線の角2θの諸値は、表1の値および図1に示した回折図に一致、対応する。上記固体の化学分析により、酸化物(TO、T=Ga、Co、P)として表した次の式が得られる:[(C120.1Ga.30.5Co0.2]O
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1は 本発明の新規結晶化固体のスペクトル線を含むX線回折図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成されたままの形態で、下表に記載したスペクトル線を少なくとも含むX線回折図を示し、無水物基準で表すとき、一般式R(G)O(I)[ここに、Gは1種または2種以上の3価元素を表わし、Rは1種または2種以上の有機化合物を表わし、Xは1種または2種以上の2価元素を表わし、Yは1種または2種以上の4価元素を表わし、sは0.2以下であり、gは0.5以下であり、pは0.5以下であり、xは0.4以下であり、yは0.3以下であり、g+p+x+y=1である]によって規定される化学組成を示す金属燐酸塩タイプの結晶化固体IM−8。
【表1】



ここに、FF=極めて強い;F=強い;m=中程度;mf=中程度〜弱い;f=弱い;ff=極めて弱い。
【請求項2】
元素Gがカリウムである請求項1記載の結晶化固体IM−8。
【請求項3】
元素Xが、コバルト、亜鉛、マンガン、銅、ニッケル、マグネシウムおよびこれらの金属の少なくとも2種の混合物からなる群から選ばれたものである請求項1または2記載の結晶化固体IM−8。
【請求項4】
元素Yが、珪素、ゲルマニウム、チタンおよびこれらの金属の少なくとも2種の混合物のうちから選ばれたものである請求項1〜3のいずれか記載の結晶化固体IM−8。
【請求項5】
要素Rがアミンである請求項1〜4のいずれか記載の結晶化固体IM−8。
【請求項6】
要素Rがアルキルピペラジンである請求項5記載の結晶化固体IM−8。
【請求項7】
コバルト、ガリウムおよび燐を含有する請求項1〜6のいずれか記載の結晶化固体IM−8。
【請求項8】
1種または2種以上の燐源と、1種または2種以上のG元素源と、1種または2種以上のX元素源と、場合によっては1種または2種以上のY元素源と、有機構造化剤類、それらの前駆体およびそれらの分解生成物のうちから選ばれた1種または2種以上の要素Rと、1種または2種以上のヒドロキシル基含有有機溶媒とからなる反応混合物を調製し、該結晶化固体IM−8が結晶化するまで、該反応混合物の水熱処理を行うことからなる請求項1〜7のいずれか記載の結晶化固体IM−8の調製方法。
【請求項9】
反応混合物のモル組成が下記の通りである請求項8記載の調製方法:
0.25〜4
0.05〜3
XO 0.5〜8
YO 0〜4
0.5〜8
O <50
溶媒 10〜1000
【請求項10】
反応混合物中に結晶核(種晶)を添加する請求項8または9記載の方法。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2004−323524(P2004−323524A)
【公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−127488(P2004−127488)
【出願日】平成16年4月23日(2004.4.23)
【出願人】(591007826)アンスティテュ フランセ デュ ペトロール (261)
【氏名又は名称原語表記】INSTITUT FRANCAIS DU PETROL
【Fターム(参考)】