説明

錯視光源装置

【課題】観者に嘱目される広告、芸術及び装飾等の領域で経済的効果を有する画像表現を設計した錯視光源装置を提供する。
【解決手段】発光ユニットと画像層を有する錯視光源装置において、画像層は、透光と遮蔽の効果を有し、遮蔽区と透光区を適宜に設計することにより画像層に画像を形成し、前記画像層に対して設置されている前記発光ユニットからの光が前記画像層の遮蔽区及び透光区を照射することにより、前記画像層の画像を表現し、透光部の光沢的で高美感的な画像を得る。錯視光源装置は、光の遮蔽効果と透光効果とを有する透光遮蔽層を更に有して、前記発光ユニットと前記画像層の間に設置されて、前記発光ユニットから発出された光が前記透光遮蔽層を通過して前記画像層に表現される、前記発光ユニットと、前記透光遮蔽層と、及び前記画像層との何れの二者が相対的に運動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像表現装置に関し、特別に、照射光を応用した画像表現装置に関わる。
【背景技術】
【0002】
従来、装飾用品、広告看板及び室内デコレーション等の灯光の設計に用いられ、通常は、灯光の輝度、カラー等の変化によりそれぞれの効果を達成する。その中で、広告看板を例として説明する、広告看板は一般的にネオン灯或いは電子発光ダイオード(LED)を用いて、電子制御基板を利用して、それぞれの灯光変化を生ずる。その中で、動的にきらきらとまたたく効果は、灯光のオン−オフを切替えることにより、或いは灯光の輝度を切替えて調整することにより達成する。舞台の灯光の設計におけて、舞台のフラッシュランプは、動的にきらきらとまたたくだけてなく、光源の方向を回転することにより、豊富的な光効果を達成することが出来る。
然しながら、きらきらとまたたくような動的な視覚イメージは、灯光の設計分野で広く応用されるが、光源を調整することによりきらきら効果を達成するため緻密でなく、且つその応用が広すぎて、観者に嘱目されない問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、観者に嘱目される広告、芸術及び装飾等の領域で経済的効果を有する画像表現を設計した錯視光源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するために、本発明が提供する錯視光源装置は、発光ユニットと画像層を有する錯視光源装置において、画像層は、透光と遮蔽の効果を有し、遮蔽区と透光区を適宜に設計することにより画像層に画像を形成し、前記画像層に対して設置されている前記発光ユニットからの光が前記画像層の遮蔽区及び透光区を照射することにより、前記画像層の画像を表現し、透光部の光沢が出る美感的な画像を得る。
【0005】
本発明の錯視光源装置は、光の遮蔽効果と透光効果とを有する透光遮蔽層を更に有して、前記発光ユニットと前記画像層の間に設置されて、前記発光ユニットから発出された光が前記透光遮蔽層を通過して前記画像層に表現される。前記発光ユニットと、前記透光遮蔽層と、及び前記画像層との何れの二者が相対的に運動することにより、前記画像層に明かさと陰影とが織り交ざって変化することで豊富的な視覚感を感受させることが出来るともに、前記画像層以外の異像が表現できる。ただし、前記発光ユニットと、前記透光遮蔽層と、及び前記画像層との何れの二者を相対運動させる手段は、それらの一者を滑動、回転、及び振動の何れに運動させてもよい。
【0006】
本発明の錯視光源装置において、前記画像層が複数個の第1透光孔を有し、前記透光遮蔽層は複数個の第2透光孔を有し、前記第1透光孔の排列により前記画像層に画像を形成し、前記第1透光孔と第2透光孔との相対運動により明暗変化を生じる光が、前記第1透光孔を透過して前記画像層に表現され、前記第1透光孔の光の輝度変化により、前記画像は目新しい画像表現方式になる。
【0007】
従来の技術と比べ、本発明錯視光源装置において、光が画像層の遮蔽区と透光区を透過して画像となり、これにより、画像の透光部は光沢を有し、且つ、遮光−透光と錯視原理により画像はダイアモンドのようにきらきらと光る。そして、画像の美感を増加し、観者は水などが光源の中を流れると視覚的に感受されて、観者に嘱目される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の錯視光源装置は、光源の種類とカラーの影響を受けなく、優れる効果を有し、設計、デコレーション及び広告などに係る製品などの灯光を介して効果を活かす灯飾(提灯、ダウンライト、ペンダントライト、アクセサリ等)、室内デコレーション(天井、フロア、壁、廊下等)、広告看板、景観設計、舞台設計、及び局所物(平面形象物、立体形象物)に応用される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の実施形態における画像表現方法を説明する概要図である。
【図2】図2は、本発明の別の実施形態における画像表現方法を説明する概要図である。
【図3】図3は、本発明における画像層とその上の画像を例示する図である。
【図4】図4は、本発明における錯視光源装置の構造を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は、図面を結合して、本発明の設計を更に説明する。
図1は、本発明の実施形態における画像表現方法を説明する概要図である。図1のように、画像層104は複数個の透光孔を有し、図3と比べて見ると、透光孔は白部に表現され、遮光区は黒部と表現される、画像層104の透光孔及遮光区を適宜に設計することにより、美観で要旨が伝達された画像を形成する。発光ユニット102から発出された光は、画像層104の透光孔を通過することができるが、画像層104の遮光区域を通過することが出来ないので、光の通過を利用して、画像層104上の画像は、更に確実に表現され、画像層104の画像は光沢を有し、光源の色調、輝度により表現された光沢も不同であり、それにより画像の美感を増加する。
【0011】
図2は、本発明の別の実施形態における画像表現方法を説明する概要図である。図1と図2を比べて見ると、図2に示した画像表現方法において、複数個の規則的に排列された透光孔を有する透光遮蔽層106を更に含むことである。同じ、光は、透光孔を通過することができるが、遮光区を通過することが出来ない。透光遮蔽層106を介して発光ユニット102と画像層104とが設置され、発光ユニット102と、透光遮蔽層106と、画像層104との何れの二者の相対運動により、画像層104に表現された画像は、ダイアモンドのようにきらきらと光る効果或は水などが光源の中を流れる効果を有する等光沢が色色変化され、これにより前記画像層に明かさと陰影とが織り交ざって変化されて豊富的な視覚感を感受させる。発光ユニット102と、透光遮蔽層106と、画像層104との何れの二者の相対運動は、その中で何れの一者を不同な機能を有する電動装置に固定して、滑動、回転、振動等を生ずる動的モデルに置く、例えば、通常のモーターは回転を生ずる事が出来る。
【0012】
以下は、実施形態を列挙することにより発光ユニット102、透光遮蔽層106、及画像層104の何れの運動方式を説明する。
【0013】
発光ユニット102、透光遮蔽層106、及び画像層104の何れの一つは、運動生成機(図に示ず)に固定され、滑動式、回転式、振動式、それらの混合式等のそれぞれの運動を生成することが出来る運動生成機に固定してもよく、運動模式をコントロール(図に示ず)することにより動作方式を制御することも出来るし、ランダムに動作をすることも出来る。
【0014】
前記運動生成機が発光ユニット102と連結すると、光の分布状態を改変することが出来る;前記運動生成機が透光遮蔽層106と連結すると、それの透光孔にズレが発生して、間接的に画像層104の画像の光沢の分布を影響する;画像層104と連結すると、投射した光に変化があるのみでなく、画像層104に表現された画像が観者に対して、回転台のように動的表現される。
【0015】
発光ユニット102、透光遮蔽層106、及び画像層104の何れの一つは、巻取り装置(図に示ず)に固定されると、透光遮蔽層を長手形である透光グリッド状に設計されてなり、前記巻取り装置により画像層104と相対滑動を生ずる。又、画像層をその上の画像のように長手形に設計した場合は、前記巻取り装置により、透光遮蔽層106と相対滑動を生ずる。
【0016】
発光ユニット102、透光遮蔽層106、及び画像層104の何れの一つは、振動装置(図に示ず)に固定されると、前記振動装置により振動されて(図に示ず)、画像層104とズレが生ずる。前記振動方法は両点を往復するものを採用することが出来る。
【0017】
発光ユニット102、透光遮蔽層106、及び画像層104の何れの一つは、モーター(図に示ず)に固定されると、モーターの回転軸により回転され、例えば、如透光遮蔽層106がモーターに連結されて回転すると(図に示ず)、透光遮蔽層106の回転により、画像層104に対して、一定角のズレが生ずる。
【0018】
若し発光ユニット102、透光遮蔽層106、及画像層104がすべて静止されていると、透光遮蔽層の透光孔を排列して特定的な図形を形成するように透光遮蔽層を設計して、光が前記特定的な図形を透過して画像層104を照射することにより、画像層104に表現された画像の光沢の分布が透光遮蔽層の図形の形状に似ている。
【0019】
図4は、本発明における錯視光源装置の構造を模式的に示す図である。前記錯視光源装置40は、バック402と、バック402内に設置されている白熱灯415又は他の光源とを有し、白熱灯415の一側にはモーター422が設置され、透光遮蔽層421はモーター422の回転軸に固定されて白熱灯415の上方に設置され、透光遮蔽層421は、モーター422の動力を利用して回転軸を作動することにより回転される。制御機455を利用してモーター422及び白熱灯415のスイッチを分別に或は同時に入れる、白熱灯415は白熱灯のスタータ及びバレッター453により光を発出する、タンク402の最上は図3に示した画像層104(図4に示ず)にが設置されて、白熱灯415から発出された光は、回転する透光遮蔽層421を経て画像層104に達する、透光遮蔽層421と画像層104とは相対的な回転をしているため、透光遮蔽層421の透光孔と画像層104の透光孔との相対運動により明暗変化が生じ、画像層104の透光孔を透過して画像層104に表現され、画像層104の透光孔の光の動的な変化により、例えばダイアモンドのようにきらきらと光る効果或は水などが光源の中を流れる効果を有する、それにより、画像層104の画像に目新しい画像の表現方式を得ることが出来る。
【0020】
尚、優れる効果を得る点から、透光遮蔽層421の透光孔は、その分布が均一で画像層104の透光孔の大きさと同じ方が好ましい。その他、複数個の前記錯視光源装置40のタンク402を組み合わせて排列することにより壁を形成して、壮観的な装置芸術となり、前記錯視光源装置40のタンク402を頂上或は床に嵌め込むことが出来る。
【0021】
前記発光ユニット102(又は白熱灯415)としては、発光ダイオード(LED)灯、白熱灯、蛍光灯、ハロゲン灯或は光が発出することが出来る別の光源を挙げることが出来る。又、発光ユニット102(又は白熱灯415)からの光の輝度或はカラーを変換することにより、画像層104の画像の光沢も変化される。
【0022】
前記透光遮蔽層106(又は透光遮蔽層421)又は画像層104の透光孔は、丸形に限定されることがなく、三角形、矩形、或は多辺形等各種形状であってもよい。透光遮蔽層106(又は透光遮蔽層421)の透光孔は、孔径が均等で規則的に排列されて透光遮蔽層106(或透光遮蔽層421)に均一に分布されてもよいし、孔径が不均等で不規則的に排列され、又は特定図形に排列されてもよい。画像層104の画像は、孔径、形状等が不等な孔の排列、集まり、散らばり及び点、線、面を構成することにより構造或はかたちよい画像或は文字を形成する。
【0023】
前記透光遮蔽層106(又は透光遮蔽層421)又は画像層104の透光区として、光を透過する基材であればよく、特に孔に限定されることではない、且つ、透光区は夫々の形状、径であっても良いし、穴の形態に限定されることはない、この実施形態におけて、発光ユニット102、透光遮蔽層106(又は透光遮蔽層421)、及び画像層104の間の距離を調整することにより透光区を区画することが出来る。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ユニットと画像層を有する錯視光源装置において、画像層は、透光と遮蔽の効果を有し、遮蔽区と透光区を適宜に設計することにより画像層に画像を形成し、前記画像層に対して設置されている上記発光ユニットからの光が前記画像層の遮蔽区及び透光区を照射することにより、前記画像層の画像を表現し、透光部の光沢が出る美感的な画像を得ることを特徴とする錯視光源装置。
【請求項2】
前記画像層が複数個の透光孔を有し、前記透光孔が前記画像層に排列して画像を形成することを特徴とする請求項1に記載の錯視光源装置。
【請求項3】
前記発光ユニットとして、発光ダイオード(LED)灯、白熱灯、蛍光灯、ハロゲン灯から選ぶものを使用し、発光ユニットからの光の輝度を変換することにより、画像層の画像の光沢が変化されることを特徴とする請求項1に記載の錯視光源装置。
【請求項4】
前記錯視光源装置は、さらに光遮蔽効果と透光効果を有する透光遮蔽層を有して、前記透光遮蔽層が前記発光ユニットと前記画像層の間に設置され、前記発光ユニットから発出された光が通過して前記画像層に表現され、光遮蔽と透光の機能により、前記画像の光沢が前記透光遮蔽層の透光区の分布に対応させることを特徴とする請求項1に記載の錯視光源装置。
【請求項5】
発光ユニットと、透光遮蔽層と、画像層との何れの二者が相対運動をすることにより前記画像層に明かさと陰影とが織り交ざって変化して豊富的な視覚感を感受させることを特徴とする請求項4に記載の錯視光源装置。
【請求項6】
前記画像層が複数個の第1透光孔を有し、前記透光遮蔽層は複数個の第2透光孔を有し、前記第1透光孔の排列により前記画像層に画像を形成し、前記第1透光孔と第2透光孔との相対運動により明暗変化を生じる光が、前記第1透光孔を透過して前記画像層に表現され、前記第1透光孔の光の輝度変化により、前記画像は目新しい画像表現方式になることを特徴とする請求項5に記載の錯視光源装置。
【請求項7】
前記透光遮蔽層の前記第2透光孔は均一分布であり、それらの第1透光孔及びそれらの第2透光孔が一定な幾何形状で同様な大きさを有することを特徴とする錯視光源装置。
【請求項8】
前記透光遮蔽層はモーターに固定され、モーターの回転軸の回転により回転されたり、あるいは、振動機に固定されて振動機から生ずるパワーにより振動されたりして、前記透光遮蔽層と前記画像層との相対運動を形成して、前記透光遮蔽層が前記画像層に対して、角度ズレあるいはズレが生ずることを特徴とする請求項5に記載の錯視光源装置。
【請求項9】
前記透光遮蔽層と前記画像層との相対運動は、それらの何れの一者を巻き取ることにより、その別の一者と相対滑動することを特徴とする請求項5に記載の錯視光源装置。
【請求項10】
前記透光遮蔽層を運動生じ機に固定し、前記透光遮蔽層は、前記運動生じ機により様々な形態に運動されて前記透光遮蔽層と前記画像層とが相対運動をすることを特徴とする請求項5に記載の錯視光源装置。


【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−258721(P2009−258721A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81009(P2009−81009)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(503378235)国立台湾科技大学 (32)
【Fターム(参考)】