説明

鍵盤装置

【課題】スペース効率、実装自由度向上を図った鍵盤装置を提供する。
【解決手段】鍵ユニットの鍵支持部13に、下側に向かって突出するアーム部13Aと、このアーム部13Aの下端に演奏者から離れた側に向かって突出する第1係合部13Bとを設ける。鍵フレーム20に、鍵取付部22Aよりも上側に突出する立壁部22Dと、この立壁部22Dの上端に演奏者側に向かって突出する第2係合部22Eとを設ける。これにより、第1係合部13B及び第2係合部22Eを鍵取付部22Aよりも上側に設けることができる。そして、鍵支持部13の鍵フレーム20への取付時に第1係合部13A及び第2係合部22Eを係合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵盤装置に係り、特に、鍵本体、前記鍵本体を支持する鍵支持部及び前記鍵本体を前記鍵支持部に押離鍵方向に揺動可能に接続する接続部を樹脂で一体に設けられた鍵ユニットと、上面に前記鍵支持部を固着する鍵取付部が設けられた鍵フレームと、を備えた鍵盤装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上述した鍵盤装置として、図13に示すようなものが提案されている(例えば特許文献1)。同図に示すように、鍵盤装置は、鍵ユニットとしての白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11と、鍵フレーム20と、を有している。上記白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11は各々、押鍵操作される鍵本体12と、鍵本体12の前後方向Y1の演奏者から離れた側の端部を支持する鍵支持部13と、鍵本体12を鍵支持部13に押離鍵方向Y2に揺動可能に接続する接続部14とが樹脂で一体に設けられている。
【0003】
上記白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11の鍵支持部13にはそれぞれ、鍵フレーム20に取り付けるためのネジNが挿入される第1ネジ孔16が設けられている。また、黒鍵ユニット11の鍵支持部13の演奏者から離れた側には、下側に向かって突出するアーム部13Aと、このアーム部13Aの下端に設けられた演奏者から離れた側に向かって突起する第1係合部13Bと、が設けられている。
【0004】
上記鍵フレーム20は、上面部22と、第1補強リブ23とを有している。上面部22は、押離鍵方向Y2に対して略垂直な板状に設けられている。上面部22の前後方向Y1の演奏者から離れた側には、上記鍵支持部13を固着する鍵取付部22Aが設けられている。
【0005】
この鍵取付部22Aには、下側に向かって突出するボス21が設けられていて、そのボス21に第2ネジ孔21Aが設けられている。この第2ネジ孔21Aには、ネジNが螺合するネジ溝が設けられている。また、鍵取付部22Aよりも演奏者から離れた側の上面部22には、第1係合部13Bを挿入する挿入孔29が設けられている。上記第1補強リブ23は、上面部22の下側に設けられていて、力がかかり脆弱な鍵取付部22Aを補強するリブである。
【0006】
次に、上述した構成の白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11の鍵フレーム20に対する取り付けについて説明する。まず、2つの白鍵ユニット10の鍵支持部13同士を、鍵支持部13に設けた第1ネジ孔16同士が重なるように、重ね合わせる。その上側にさらに黒鍵ユニット11の鍵支持部13を、第1ネジ孔16同士が重なるように、重ね合わせる。
【0007】
そして、2つの白鍵ユニット10の鍵支持部13と1つの黒鍵ユニット11の鍵支持部13とを重ねた状態で、黒鍵ユニット11の第1係合部13Bを挿入孔29に挿入する。これにより、第1係合部13Bと挿入孔29の演奏者から離れた側の縁部である第2係合部27Aとが係合して、白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11とが鍵フレーム20に仮止めされる。この仮止め状態で、白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11の鍵支持部13に設けた第1ネジ孔16と、鍵フレーム20に設けた第2ネジ孔21Aとが重なる。次に、ネジNを第1ネジ孔16に挿入すると共に、第2ネジ孔21Aに螺合させて、白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11の鍵支持部13を鍵フレーム20の鍵取付部22Aに固着する。
【0008】
しかしながら、図13に示す従来の構成では、鍵取付部22Aよりも下側に第1係合部13Bが突起するため、鍵取付部22Aの下側に、ハンマー、基板、クッション、スピーカなどの部品を実装しようとすると、その実装に制限が付いてしまい、スペース効率、実装自由度を下げてしまう、という問題があった。
【0009】
また、図13に示す従来の構成では、鍵フレーム20の鍵取付部22Aに下側にボス21が突出して設けられているため、このボス21によってもスペース効率、実装自由度を下げてしまう、という問題があった。さらに、ネジNについては、鍵支持部13及び鍵フレーム20の両方に設けた第1ネジ孔16、第2ネジ孔21Aに挿入するため、通常よりも長いネジNを使用する必要があり、ネジNの共通化による生産効率向上の妨げとなる、という問題点があった。
【0010】
また、図13に示す従来の構成では、鍵取付部22Aの下側に第1補強リブ23が突出して設けられているため、この第1補強リブ23によってもスペース効率、実装自由度を下げてしまう、という問題点があった。
【特許文献1】特許第3082696号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、スペース効率、実装自由度向上を図った鍵盤装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、鍵ユニット10、11の鍵支持部13を、鍵フレーム20に設けた鍵取付部22Aに固着するようにした鍵盤装置100において、前記鍵支持部13が、鈎状又は圧入構造の第1係合部13Bを有し、前記鍵取付部22Aが、前記鍵フレーム20への前記鍵ユニット10、11の取付時に、前記鈎状の第1係合部13Bと係合する、又は、前記圧入構造の第1係合部13Bが圧入される透孔27A1又は凹部が設けられる、第2係合部27Aを有し、前記第1係合部13B及び前記第2係合部27Aが、前記鍵取付部22Aよりも上側に設けられている。
【0013】
請求項2記載の発明は、前記鍵支持部13が、第1孔15、16を有し、前記鍵取付部22Aが、前記上面に設けられた前記鍵支持部13に向かって突出する突起21と、前記突起21に設けられた第2孔21Aを有し、前記第1孔15、16及び前記第2孔21Aの両者に固着手段Nを挿入して、前記鍵支持部13と前記鍵取付部22Aとを固着する。
【0014】
請求項3記載の発明は、前記鍵支持部13が、凹部13G又は嵌合孔15を有し、前記鍵取付部22Aが、前記上面に設けられた前記鍵支持部13に向かって突出する突起21を有し、前記突起21を前記凹部13G又は嵌合孔15に嵌入して、前記鍵支持部13と前記鍵取付部22Aとを固着する。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記鍵ユニット10、11が、鍵並び方向Y3に複数並べて設けられ、前記鍵フレーム20が、前記鍵並び方向Y3に互いに隣り合う前記鍵ユニット10、11の前記鍵支持部13及び前記接続部14間に生じる隙間Sに配置されるように前記鍵ユニット10、11に向かって突出する補強リブ24を有する。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、鍵支持部の第1係合部及び鍵取付部の第2係合部が、鍵取付部よりも上側に設けられているので、鍵取付部の下側に第1係合部が位置することなく、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、鍵支持部に向かって突出する突起を鍵取付部に設けて、その突起に固定手段を挿入する第2孔を設けたので、鍵取付部の下側にボスが突起することがなく、より一層、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、鍵取付部の上面に設けられた鍵支持部に向かって突出する突起を鍵支持部に設けた凹部又は嵌合孔に嵌入して、鍵支持部と鍵取付部とを固着するので、鍵取付部の下側にボスが突起することがなく、より一層、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、補強リブが互いに隣り合う鍵ユニット間の鍵支持部及び接続部間に生じる隙間に配置されるので、補強リブが鍵取付部の下側に突出することがなく、より一層、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の鍵盤装置100の第1実施形態を示す断面図である。図2は、図1に示す鍵盤装置100のパネル30を除いた状態での上面図である。図3は、図1に示す鍵盤装置100の鍵支持部13及び鍵取付部22A付近の部分拡大図である。
【0021】
鍵盤装置100は、例えば電子鍵盤楽器であり、鍵ユニットとしての白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11と、例えば硬質の合成樹脂等で形成された鍵フレーム20と、ハンマーユニット40と、を備え、この鍵盤装置100の上方かつ後方にパネル30が設けられている。
【0022】
上記白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11は各々、押鍵操作が行われる鍵本体12と、鍵本体12の前後方向Y1の演奏者から離れた側(鍵後方)を支持する鍵支持部13と、鍵本体12を鍵支持部13に押離鍵方向Y2に揺動可能に接続する接続部14とが樹脂で一体に設けられている。
【0023】
上記鍵本体12は、後端部下面にストッパ突起12Gが設けられている。このストッパ突起12Gは、鍵本体12が力強く押されるか、幼児が鍵本体12上に乗るかした場合に、ヒンジ構造の接続部14の折れを防ぐために設けられている。上記鍵支持部13は、図2に示すように、長尺状に設けられ、その長手方向が鍵並び方向Y3に沿って設けられ、各鍵ユニット10、11が共通に支持された鍵共通基端部として設けられている。鍵支持部13は各々、図3に示すように、上側に位置決め凸部13Cが設けられ、下側に位置決め凹部13Dが設けられている。そして、上記位置決め凸部13C及び位置決め凹部13Dは、複数の鍵支持部13を押離鍵方向Y2に重ねると下側の鍵支持部13の位置決め凸部13Cが上側の鍵支持部13の位置決め凹部13Dに嵌め込まれるように設けられている。この位置決め凸部13C及び位置決め凹部13Dにより鍵支持部13同士の位置決めが容易に行える。上記接続部14は、図1に示すように、鍵本体12−鍵支持部13間に設けられ、薄肉に設けて弾性を持たしてあり、いわゆるヒンジ構造を構成している。
【0024】
鍵盤装置100は、1オクターブ毎に2つの白鍵ユニット10と、1つの黒鍵ユニット11とが設けられている。2つの白鍵ユニット10の一つは、一つの鍵支持部13によってD、F、Aの各音の3個の鍵本体12が支持されている。2つの白鍵ユニット10の残り一つは、一つの鍵支持部13によってC、E、G、Bの各音の4個の鍵本体12が支持されている。黒鍵ユニット11は、一つの鍵支持部13によりC♯、D♯、F♯、G♯、A♯の5個の鍵本体12が支持されている。
【0025】
これら2つの白鍵ユニット10及び1つの黒鍵ユニット11は、その鍵支持部13が互いに押離鍵方向Y2に重ねられて、1オクターブの鍵盤を構成する。そして、この1オクターブの鍵盤が鍵並び方向Y3に複数並べて設けられている。また、C音及びB音用の鍵本体12には、鍵並び方向Y3に隣り合う白鍵ユニット10、10の鍵支持部13及び接続部14間に生じる隙間Sを前後方向Y1の演奏者側に延長するための切欠部12E、12Fが設けられている。上記鍵支持部13、接続部14及び切欠部12E、12Fは、上側に設けられたパネル30により覆われていて、正面からは見えないようになっている。
【0026】
上記白鍵ユニット10には各々、図3に示すように、鍵フレーム20に設けられた後述するボス21が嵌め込まれる嵌合孔15が設けられている。一方、黒鍵ユニット11には、上記嵌合孔15よりも小さい固着手段としてのネジNが挿入される第1ネジ孔16が設けられている。これらの嵌合孔15及びネジ孔16の何れか又はその両孔は、請求項1記載の第1孔に対応するものである。
【0027】
上記黒鍵ユニット11の鍵支持部13は、前後方向Y1の演奏者から遠い側の端部に設けられた押離鍵方向Y2の下側に向かって突出するアーム部13A(図9(A)参照)と、アーム部13Aの押離鍵方向Y2の下側の端部に設けられた前後方向Y1の演奏者から離れる側に向かって突出する鈎状の第1係合部13Bとが設けられている。上記アーム部13A及び第1係合部13Bは、鍵取付部22A上に互いに重ねて取り付けられる複数の鍵ユニット10、11の鍵支持部13のうち最上位に重ねられた鍵支持部13に設けられている。この実施例では、アーム部13A及び第1係合部13Bは、2つの白鍵ユニット10の鍵支持部13の上側に黒鍵ユニット11の鍵支持部13を重ねた状態で、押離鍵方向Y2下側の先端が上面部22の鍵取付部22Aよりも上側に位置するように設けられている(図8参照)。
【0028】
上記鍵フレーム20は、図示しない下ケースに取り付けられている。あるいは、フレーム20そのものが下ケースを構成することもある。この鍵フレーム20には、上面部22と、上面部22の下方に前後方向Y1に一体に形成された第1補強リブ23と、上面部22の上方に形成された第2補強リブ24と、前方部25と、第3補強リブ26と、が樹脂で一体に設けられている。上記上面部22は、押離鍵方向Y2に対して略垂直な板状に設けられていて、前後方向Y1の演奏者から離れた側かつ押離鍵方向Y2の上側に配置されている。上面部22は、前後方向Y1の演奏者側に近づくに従って下側に近づくテーパ状に設けられている。
【0029】
上面部22の前後方向Y1の演奏者から離れた側には、上記鍵支持部13を固着する鍵取付部22Aが設けられている。この鍵取付部22Aには、図3に示すように、位置決め凸部22Bと、位置決め凸部22B上に設けられたボス21とが設けられている。位置決め凸部22Bは、鍵取付部22A上に鍵支持部13を重ねると鍵支持部13の位置決め凹部13Dに嵌め込まれるように設けられている。この位置決め凸部22B及び位置決め凹部13Dにより鍵支持部13の鍵取付部22Aに対する位置決めが容易に行える。
【0030】
また、図3に示すように、上面部22の鍵取付部22Aよりも前後方向Y1の演奏者から離れた側には、鍵取付部22Aよりも押離鍵方向Y2の上側に突出する立壁部22Dが設けられている。この立壁部22Dの上側に前後方向Y1の演奏者側に向かって突起する第2係合部22Eが設けられている。即ち、第2係合部22Eは、鍵取付部22Aよりも上側に設けられている。また、上面部22の第2係合部22Eと対向する部分には、第2係合部22Eのアンダーカット回避用の孔22Cが設けられている。なお、この孔22Cは、第1係合部13Bと第2係合部22Eとを係合させる際に上面部22と第1係合部13Bとが干渉しないようにも作用する。
【0031】
上述したボス21は、鍵取付部22Aの押離鍵方向Y2の上側、即ち鍵支持部13に向かって突出して設けられている。このボス21には、後述するネジNが挿入される第2孔としての第2ネジ孔21Aが設けられている。第2ネジ孔21Aには、ネジNが螺合するネジ溝が設けられている。
【0032】
上記鍵取付部22Aの下面は、鍵並び方向Y3に凹溝221を有して平面状に設けられている。そして、鍵取付部22Aの下面には、アフタタッチセンサ60が設けられている。アフタタッチセンサ60は、通常の押鍵の後にさらに鍵本体12を押し込んだときの押圧力を検出するセンサであり、圧力に応じて抵抗値が変化する抵抗体パターンが設けられた抵抗体基板と、抵抗体パターンに接続される導体パターンが設けられた導体基板と、フェルトとがこの順に互いに重ねて構成されている。このセンサ60は、ハンマユニット40の質量体41が押鍵時に当接することにより圧接検知されるものである。
【0033】
上記第1補強リブ23は、図1に示すように、上面部22の押離鍵方向Y2の下側を支持すると共に上面部22を補強する。上記第1補強リブ23は、鍵並び方向Y3に対して略垂直な板状に設けられていて、鍵並び方向Y3に沿って複数(例えばB、C鍵間、E、F鍵間の下部)並べて配置されている。
【0034】
上記第2補強リブ24は、上面部22を補強するための補強リブである。第2補強リブ24は、図2に示すように、互いに隣り合う白鍵ユニット10、10間の鍵支持部13、接続部14及び鍵本体12間に生じる隙間Sに配置されるように、上面部22から押離鍵方向Y2の上側に向かって突出して設けられている。第2補強リブ24は、鍵並び方向Y3に対して略垂直な板状に設けられ、鍵並び方向Y3に沿って複数並べて配置される。
【0035】
上記前方部25は、前後方向Y1の演奏者側かつ押離鍵方向Y2の下側に設けられていて、断面凹凸状に設けられている。第3補強リブ26は、前方部25を補強する。第3補強リブ26は、鍵並び方向Y3に対して略垂直な板状に設けられ、鍵並び方向Y3に沿って複数並べて配置されている。
【0036】
上記ハンマーユニット40は、図1に示すように、前後方向Y1に延びる質量体41とこの質量体41の端部を保持する基部42とで構成され、基部42の軸42Aを支点として鍵フレーム20における中央凸部29上方に設けた支点支持部29Aに軸支されている。また、基部42の先端には上下に二股に分かれた連結片42Bが形成されており、鍵本体12から下側に向かって突出する作用部12Aの下端に設けられた連結板12Bが連結片42Bに嵌合し連結されている。
【0037】
そして、押鍵時に作用部12Aが基部42を押し下げ、ハンマーユニット40は軸42Aを回動中心として図1において反時計回りに回動し、離鍵時に作用部12Aが基部42を押し上げ、ハンマーユニット40は軸42Aを回動中心として図1において時計回りに回動する。これにより、アコースティックピアノのようなタッチ感を実現している。なお、鍵フレーム20には、後方下端部と後方上端部とにフェルト等のストッパSD、SUが取り付けられており、このストッパSD、SUによりハンマーユニット40の回動範囲が記載される。
【0038】
また、白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11とハンマーユニット40との間には、基板50が配設されており、この基板50の上側に鍵本体12の押離鍵によりオン/オフす
る鍵スイッチ50Aが搭載されている。
【0039】
次に、上述した構成の鍵盤装置100において、鍵ユニット10、11の鍵フレーム20への取り付けについて説明する。まず、鍵フレーム20に設けたボス21に、C、E、G、Bの各音の4個の鍵本体12から成る白鍵ユニット10及びD、F、Aの3個の鍵本体12から成る白鍵ユニット10の鍵支持部13に設けた嵌合孔15をこの順で嵌め込む。
【0040】
このとき、図3に示すように、下側の白鍵ユニット10の鍵支持部13に設けた位置決め凹部13Dに鍵取付部22Aに設けた位置決め凸部22Bを嵌め込むと共に、上側の白鍵ユニット10の鍵支持部13に設けた位置決め凹部13Dに下側の白鍵ユニット10の鍵支持部13に設けた位置決め凸部13Cを嵌め込んで、白鍵ユニット10を鍵取付部22Aに位置決めする。
【0041】
また、黒鍵ユニット11の鍵支持部13に設けた第1係合部13Bと立壁部22Dに設けた第2係合部22Eとを係合して、黒鍵ユニット11を鍵フレーム20に仮止めする。このとき、黒鍵ユニット11の鍵支持部13に設けた位置決め凹部13Dに上側の白鍵ユニット10の鍵支持部13に設けた位置決め凸部13Cを嵌め込むように、第1係合部13Bと第2係合部22Eとを係合する。そして、この仮止めにより、ボス21に設けた第2ネジ孔21Aと黒鍵ユニット11に設けた第1ネジ孔16とが重なる。次に、第1ネジ孔16及び第2ネジ孔21Aの両方にネジNを挿入して、鍵支持部13と鍵取付部22Aとを固着する。
【0042】
上述した鍵盤装置100によれば、鍵支持部13に設けた第1係合部13B及び鍵フレーム20に設けた第2係合部22Eが、鍵取付部22Aよりも上側に設けられているので、鍵取付部22Aの下側に鍵支持部13の第1係合部13Bが位置することがなく、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。具体的には、鍵取付部22Aの下側に第1係合部13Bが突起することがないので、鍵取付部22Aの下面を平面にすることができ、例えば図1に示すようにアフタタッチセンサ60を鍵取付部22Aの下面に配設することができる。
【0043】
また、鍵取付部22Aの下側に第1係合部13Bが突起することがないので、図1に示すように、鍵取付部22Aの下側に質量体41が配置される場合、第1係合部13Bが質量体41の揺動範囲を規制することがなく、質量体41の揺動範囲を大きくすることができる。すなわち、従来と同じ鍵ストローク(作用点の一定の上下移動範囲)に対して、ハンマーユニット40の軸42A(支点)の位置を従来よりも演奏者側に近くすることができる。さらに説明すれば、軸42Aからハンマーユニット40の後端部までの長さと軸42Aから作用点までの長さの比を大きくできる。これによって、質量体41を軽くしても、押鍵時の大きな質量感(手ごたえ感)を得ることができ、質量体41付きの鍵盤装置100を軽くすることができる。
【0044】
また、上述した鍵盤装置100によれば、鍵支持部13に設けた第1係合部13Bと鍵フレーム20に設けた第2係合部22Eとを係合して、黒鍵ユニット11を鍵フレーム20に仮止めすることができ、取付作業を容易に行うことができる。
【0045】
また、上述した鍵盤装置100によれば、鍵支持部13が、第1ネジ孔16を有し、鍵取付部22Aが、鍵支持部13に向かって突出するボス21と、ボス21上に設けられた第2ネジ孔21Aを有し、第1ネジ孔16及び第2ネジ孔21Aの両者にネジNを挿入して、鍵支持部13と鍵取付部22Aとを固着するので、鍵取付部22Aの下側にボス21が突起することがなく、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。
【0046】
また、上述した鍵盤装置100によれば、図3に示すように、白鍵ユニット10の鍵支持部13にボス21に嵌合する嵌合孔15が設けられていて、白鍵ユニット10の鍵支持部13が鍵取付部22Aと黒鍵ユニット11の鍵支持部13との間に挟まれて固定されている。これにより、このボス21に嵌合孔15を挿入するだけで、簡単に白鍵ユニット10の鍵フレーム20に対する位置決めを行うことができるため、取付作業が容易となる。上記位置決めは、3つの鍵ユニット10、11を鍵並び方向Y3に対して位置をそろえて、鍵フレーム20に固定するための前工程にとどめる方がよい。なぜなら、前後方向Y1の位置決めは、位置決め凸部13D、位置決め凹部13Eによってなされているからである。あるいは、この位置決めは、位置決め凸部13D、位置決め凹部13Eの嵌合をクリアランスを設ける等してあまくして、前後方向Y1及び鍵並び方向Y3共にボス21と嵌合孔15とに託してもよい。さらに、ネジNの長さも短くすることができるため、ネジNを共通化して、生産効率の向上を図ることができる。また、鍵フレーム20がそのまま楽器ケースになっている場合、これまで外見上の難点であったボス21を鍵支持部13で隠すことができるため、すっきりとした形状となりデザインの自由度を向上させることができる。
【0047】
また、上述した鍵盤装置100によれば、第2補強リブ24が互いに隣り合う白鍵ユニット10、10間の鍵支持部13及び接続部14間に生じる隙間Sに配置されるので、第2補強リブ24が鍵取付部22Aの下側に突出することがない。このため、鍵取付部22Aの下側に第2補強リブ24が突起することがないので、アフタタッチセンサ60を設けることができたり、質量体41の揺動範囲を大きくしたりと、鍵取付部22Aの下側のスペースを有効に使うことができる。
【0048】
また、上述した鍵盤装置100によれば、鍵本体12のパネル30に覆われている部分に切欠部12E、12Fを設けて、隙間Sを前後方向Y1の演奏者側に延長して、第2補強リブ24を切欠部12E、12Fにより設けられた隙間Sにも配置されるように設けているので、第2補強リブ24を大きくすることができ、より一層、鍵取付部22Aの補強を強化することができる。
【0049】
なお、上述した第1実施形態では、一つの鍵支持部13に対して複数の鍵本体12が設けられていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図4に示すように、一つの鍵支持部13に対して一つの鍵本体12が設けられたものに適用することも考えられる。この場合も、鍵並び方向Y3に隣り合う白鍵ユニット10、10間の鍵支持部13、接続部14及び鍵本体12間に生じる隙間Sに第2補強リブ24を配置することができる。
【0050】
また、上述した第1実施形態では、鍵本体12の下側には第2補強リブ24を設けていなかったが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図5に示すように、鍵本体12の下側にも第2補強リブ24を設けて、より一層、鍵取付部22Aの強化を図ってもよい。
【0051】
また、上述した第1実施形態では、鍵本体12に切欠部12E、12Fを設けて、切欠部12E、12Fによって生じる隙間Sにも第2補強リブ24を配置していたが、本発明はこれに限ったものではない。鍵取付部22Aの強度に問題がなければ、図6及び図7に示すように、鍵本体12に切欠部12E、12Fを設けずに、鍵支持部13及び接続部14間に生じる隙間Sのみに第2補強リブ24を配置するようにしてもよい。
【0052】
また、上述した第1実施形態では、鍵並び方向Y3に隣り合う白鍵ユニット10、10間の鍵支持部13、接続部14及び鍵本体12間に生じる隙間Sに第2補強リブ24を配置していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、上面部22の鍵取付部22Aよりも前後方向Y1の演奏者から離れた側に第2補強リブ24を設けることも考えられる。ただし、この場合、第2補強リブ24の下にストッパSDを設けるものとする。
【0053】
なお、上述した第1実施形態では、鍵取付部22Aの下側に、アフタタッチセンサ60を設けたり、質量体41を設けたりして鍵取付部22Aの下側のスペースを有効に使っていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、後述する第2実施形態のように、鍵取付部22Aの下側にスピーカSP等の各種機能部品を配置して、鍵取付部22Aの下側のスペースを有効に使ってもよい。
【0054】
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。図8は、本発明の鍵盤装置100の第2実施形態を示す断面図である。図9(A)は図8に示す鍵盤装置100を構成する黒鍵ユニット11の部分上面図であり、図9(B)は図8に示す鍵盤装置100を構成する黒鍵ユニット11及び鍵フレーム20の部分上面図である。なお、図8及び図9において、図1〜図3について上述した第1実施形態で説明した鍵盤装置100と同等の部分は同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0055】
鍵盤装置100は、白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11と、鍵フレーム20と、を備えている。第2実施形態において、第1実施形態と大きく異なる点は、ハンマーユニット40を備えていない点である。白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11は、第1実施形態と同様に、鍵本体12と、鍵支持部13と、接続部14とが樹脂で一体に設けられている。なお、この第2実施形態における接続部14は、鍵本体12よりも幅の広い水平な幅広部14Aと、この幅広部14Aの両端に繋がる平板状の一対の肉薄ヒンジ部14Bとで構成されており、この一対の肉薄ヒンジ部14Bの他端が鍵支持部13に繋がっている。これにより、鍵本体12は左右方向への振れが規制され、鍵本体12は、所謂鍵ガイドがなくても、あたかも鍵ガイドがあるが如く一定位置で上下揺動可能になる。なお、図9では図面を解りやすくするために、一つの白鍵ユニット10についてしか接続部14の構造を示していないが、他の白鍵ユニット10及び黒鍵ユニット11についても同様である。
【0056】
鍵本体12は、押離鍵方向Y2下側に向かって突出する脚部12Cと、脚部12Cの押離鍵方向Y2下側の端部に設けられた前後方向Y1の演奏者から離れた側に向かって突出するストッパ片12Dとが設けられている。鍵本体12の押鍵時には脚部12Cの下側が鍵フレーム20に設けたストッパ部材SD(フェルト等)に当接し、鍵本体12の離鍵時にはストッパ片12Dの上側が鍵フレーム20に設けたストッパ部材SUに当接して、鍵本体12の揺動範囲が規制される。上記鍵本体12、鍵支持部13及び接続部14については、上述した第1実施形態と同様のためその詳細な説明を省略する。
【0057】
上記鍵フレーム20は、上面部22と、第1補強リブ23と、前方部25と、第3補強リブ26と、後壁部27と、基板取付部28とが樹脂で一体に設けられている。上面部22、前方部25及び第3補強リブ26は、第1実施形態とほぼ同様のためここでは詳細な説明は省略する。第1補強リブ23は、上面部22及び基板取付部28の押離鍵方向Y2の下側に設けられ、これらを補強する。
【0058】
上記後壁部27は、前後方向Y1に対して略垂直な板状に設けられていて、上面部22の前後方向Y1の演奏者から離れた側に設けられている。また、後壁部27の第1係合部13Bと対向する部分271は、押離鍵方向Y2の上側の端部が上面部22から少し突出した鍵取付部22Aよりも上側に突出するように設けられていて、その上側端部には前後方向Y1の演奏者側に向かって突出する第2係合部27Aが設けられている。
【0059】
上記基板取付部28は、上面部22と前方部25との間に設けられている。基板取付部28は、上面部22よりも下側に設けられていて、鍵スイッチ50Aが搭載されている基板50が取り付けられている。
【0060】
次に、上述した構成の鍵盤装置100において、鍵ユニット10、11の鍵フレーム20への取り付けについて説明する。まず、鍵フレーム20に設けたボス21に、2つの白鍵ユニット10の鍵支持部13に設けた嵌合孔15をこの順で挿入する。また、黒鍵ユニット11の鍵支持部13に設けた第1係合部13Bと後壁部27に設けた第2係合部27Aとを係合して、黒鍵ユニット11を鍵フレーム20に仮止めする。この仮止め状態で、黒鍵ユニット11の鍵支持部13に設けた第1ネジ孔16と、ボス21に設けた第2ネジ孔21Aとが重なる。次に、ネジNを第1ネジ孔16及び第2ネジ孔21Aの両方に挿入して、鍵ユニット10、11を鍵フレーム20に固着する。
【0061】
上述した第2実施形態によれば、鍵支持部13に設けた第1係合部13B及び鍵フレーム20に設けた第2係合部27Aが、鍵取付部22Aよりも上側に設けられているので、鍵取付部22Aの下側に鍵支持部13の第1係合部13Bが位置することがない。このため、第1実施形態と同様に、鍵取付部22Aの下側に第1係合部13Bが突起することがないので、鍵取付部22Aの下側にスピーカSP等の各種機能部品を配置することができる。
【0062】
また、上述した第2実施形態によれば、鍵支持部13に設けた第1係合部13Bと鍵フレーム20に設けた第2係合部27Aとを係合して、黒鍵ユニット11を鍵フレーム20に仮止めすることができ、第1実施形態と同様に、取付作業を容易に行うことができる。
【0063】
なお、上述した第2実施形態では、鍵取付部22Aの下側にスピーカSP等の各種機能部品を配置して、鍵取付部22Aの下側のスペースを有効に使っていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、第1実施形態と同様に、鍵取付部22Aの下側にアフタタッチセンサ60や質量体41を設けて、鍵取付部22Aの下側のスペースを有効に使うようにしてもよい。
【0064】
また、上述した第1及び第2実施形態では、第1係合部13Bと第2係合部22E、27Aとの係合により鍵ユニット10、11を鍵フレーム20に仮止めし、ネジNを使って本止めしていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図10に示すように、ネジNによる本止めを行わず、第1係合部13Bと第2係合部22E、27Aとの係合により鍵ユニット10、11を鍵フレーム20に本止めするようにしてもよい。
【0065】
図10に示すように、黒鍵ユニット11の鍵支持部13は、前後方向Y1の演奏者側に設けられた押離鍵方向Y2の下側に向かって突出するアーム部13Eと、アーム部13Eの押離鍵方向Y2の下端に設けられた前後方向Y1の演奏者側に向かって突出する第3係合部13Fとが設けられている。また、鍵フレーム20の上面部22には、第3係合部13Fが挿入される挿入孔22Fが設けられている。この挿入孔22Fに第3係合部13Fを挿入すると、第3係合部13Fと挿入孔22Fの演奏者側の縁部である第4係合部22Gとが係合する。これにより、鍵支持部13の前後方向Y1の演奏者側及び演奏者から離れた側が鍵フレーム20に係合するため、ネジNを使わなくても係合部13A、13Fだけで本止めすることができる。
【0066】
また、例えば、図11に示すように、ネジNによる本止めを行わず、第1係合部13Bと第2係合部22E、27Aとの係合により鍵ユニット10、11を鍵フレーム20に本止めするようにしてもよい。
【0067】
図11に示すように、鍵取付部22Aには、鍵支持部13に向かって突出するボス21が設けられている。また、黒鍵ユニット11の鍵支持部13の下側には、上側に向かってへこむ凹部13Gが設けられている。そして、ボス21を凹部13Gに嵌合して鍵支持部13と鍵取付部22Aとを固着することにより、ネジNを使わなくても第1係合部13Bと凹部13Gだけで本止めすることができる。また、図11に示す場合も、鍵取付部22Aの下側にボス21が突出することがなく、より一層、スペース効率、実装自由度の向上を図ることができる。
【0068】
なお、図11に示す例では、鍵支持部13に凹部13Gを設け、この凹部13Gにボス21を嵌入していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、黒鍵ユニット11の鍵支持部13に押離鍵方向Y2に貫通する嵌合孔を設け、この嵌合孔にボス21を嵌入してもよい。
【0069】
また、第1及び第2実施形態では、第1係合部13Bが係合する第2係合部27A、22Eは、立壁部22Dや、後壁部27から突出された接片で形成して、接片同士を当接させるようにしたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図12に示すように、第2係合部27Aを透孔27A1を有した係合部として形成し、この透孔27A1に圧入構造に形成された第1係合部13Bを圧入させてもよい。上記第1係合部13Aの圧入構造とは第2係合部27Aに設けた透孔27A1に圧入できる構造であり、図12に示す実施形態では棒状に設けられていて、その先端部に先端に向かうに従って細くなるテーパが設けられている。また、図12に示す実施形態では、第2係合部27Aに透孔27A1を設けていたが、この透孔27A1の代わりに凹部を設けて、この凹部に第1係合部13Aを圧入させるようにしてもよい。
【0070】
また、上述した第1及び第2実施形態では、白鍵ユニット10の鍵支持部13に嵌合孔15を設けて、嵌合孔15にボス21を嵌合させていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、図12に示すように、鍵支持部13にネジ挿入孔(バカ孔)16´をそれぞれ設けて、ボス21の上に2つの白鍵ユニット10と黒鍵ユニット20とを図のように順番に前記ネジ挿入孔16´にネジNを挿入し、ネジ21Aに対して螺合して鍵取付部22Aに固着するようにしてもよい。この場合は鍵フレーム20に対する鍵ユニット10、11の位置決めは透孔27A1と第1係合部13Bの突起となる。
【0071】
また、第1及び第2実施形態では、固定手段としてネジNを用いていたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、固定手段としては、鍵支持部13に設けた第1孔(第1ネジ孔)、鍵取付部22Aに設けた第2孔(第2ネジ孔)の両方に圧入して、鍵支持部13と鍵取付部22Aとを固着できるものであってもよい。
【0072】
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の鍵盤装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す鍵盤装置のパネルを除いた状態での上面図である。
【図3】図1に示す鍵盤装置の鍵支持部及び鍵取付部付近の部分拡大図である。
【図4】他の実施形態における鍵盤装置のパネルを除いた状態での上面図である。
【図5】他の実施形態における鍵盤装置の部分断面図である。
【図6】他の実施形態における鍵盤装置のパネルを除いた状態での上面図である。
【図7】他の実施形態における鍵盤装置のパネルを除いた状態での上面図である。
【図8】本発明の鍵盤装置の第2実施形態を示す断面図である。
【図9】(A)は図8に示す鍵盤装置を構成する黒鍵ユニットの部分上面図であり、(B)は図8に示す鍵盤装置を構成する黒鍵ユニット及び鍵フレームの部分上面図である。
【図10】他の実施形態における鍵盤装置の鍵支持部及び鍵取付部付近の部分拡大図である。
【図11】他の実施形態における鍵盤装置の鍵支持部及び鍵取付部付近の部分拡大図である。
【図12】他の実施形態における鍵盤装置の鍵支持部及び鍵取付部付近の部分拡大図である。
【図13】従来の鍵盤装置の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0074】
10…白鍵ユニット(鍵ユニット)、11…黒鍵ユニット(鍵ユニット)、12…鍵本体、13…鍵支持部、13B…第1係合部、13G…凹部、14…接続部、15…嵌合孔(第1孔)、16…第1ネジ孔(第1孔)、20…鍵フレーム、21…ボス(突起)、21A…第2ネジ孔(第2孔)、22…鍵フレーム、22A…鍵取付部、22E…第2係合部、24…第2補強リブ(補強リブ)、27A…第2係合部(係合部)、27A1…透孔、100…鍵盤装置、N…ネジ(固着手段)、S…隙間、Y2…押離鍵方向、Y3…鍵並び方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍵本体と前記鍵本体を支持する鍵支持部と前記鍵本体を前記鍵支持部に押離鍵方向に揺動可能に接続する接続部を樹脂とで一体に設けられた鍵ユニットと、上面に前記鍵支持部を固着する鍵取付部が設けられた鍵フレームと、を備えた鍵盤装置において、
前記鍵支持部が、鈎状又は圧入構造の第1係合部を有し、
前記鍵取付部が、前記フレームへの前記鍵ユニットの鍵取付時に、前記鈎状の第1係合部と係合する、又は、前記圧入構造の第1係合部が圧入される透孔又は凹部が設けられる、第2係合部を有し、
前記第1係合部及び前記第2係合部が、前記鍵取付部よりも上側に設けられていることを特徴とする鍵盤装置。
【請求項2】
前記鍵支持部が、第1孔を有し、
前記鍵取付部が、前記上面に設けられた前記鍵支持部に向かって突出する突起と、前記突起に設けられた第2孔を有し、
前記第1孔及び前記第2孔の両者に固着手段を挿入して、前記鍵支持部と前記鍵取付部とを固着することを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。
【請求項3】
前記鍵支持部が、凹部又は嵌合孔を有し、
前記鍵取付部が、前記上面に設けられた前記鍵支持部に向かって突出する突起を有し、
前記突起を前記凹部又は嵌合孔に嵌入して、前記鍵支持部と前記鍵取付部とを固着することを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。
【請求項4】
前記鍵ユニットが、鍵並び方向に複数並べて設けられ、
前記鍵フレームが、前記鍵並び方向に互いに隣り合う前記鍵ユニットの前記鍵支持部及び前記接続部間に生じる隙間に配置されるように前記鍵ユニットに向かって突出する補強リブを有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の鍵盤装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−14818(P2009−14818A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−173866(P2007−173866)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】