説明

鑑別装置及びローラ

【課題】 紙葉類読取装置において、紙葉類読取センサの読取性能向上・安定を目的としたセンサ対向ローラの同軸上に搬送力を与える搬送ローラを配置した搬送兼センサ対向ローラ、さらには比較的簡素で小型な紙葉類読取装置を提供すること。
【解決手段】 紙葉類読取センサの対向に上下稼動しない固定の駆動軸を配置し、紙葉類読取センサの対向位置には紙葉類読取センサとある一定の隙間を確保した低硬度のセンサ対向ローラを配置し、紙葉類読取センサが対向していない位置には前記センサ対向ローラよりも高硬度の搬送ローラを配置する。搬送ローラの対向部には、テンションローラを搬送ローラと接触する位置に配置した搬送兼センサ対向ローラ構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣を取り扱う現金自動現金自動預払機の内部に構成された鑑別装置に関するもので、特に、鑑別装置を構成する紙葉類読取装置(例、磁気センサ)に対して配置されるローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、現金自動預払機(ATM)、現金自動支払い機又は入金機、有価証券取り扱い機等において、紙葉類の種類、真偽を判別するために紙葉類に印刷されている情報を読み取る紙葉類読取センサを搬送路上に配置している。関連する技術に特許文献1,2がある。
【0003】
【特許文献1】特開平2−50289号公報
【特許文献2】特開2000−113268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紙葉類の磁気情報を検出、読み取る磁気読取センサ等における問題を以下説明する。
【0005】
第一に、紙葉類読取センサの対向部に接触ローラを配置した場合は、センサ表面とローラ外周が接触しているため、本ローラを駆動させた場合、固定面であるセンサ検知面と回転物であるローラ外周のこすれによる磨耗が問題となる。よって、本ローラに駆動力を求めるのが望ましくなく、例えば、接触ローラは紙葉類が搬送されていない時点で停止させ、紙葉類が搬送されてきた時点でのみ紙葉類の搬送量に従動しローラが回転する空転ローラとして配置しても、紙葉類に十分な搬送力を与えることができない。
【0006】
第二に、紙葉類読取センサの対向部に紙葉類1枚程度の間隔を持って非接触ローラを配置した場合は、ある程度の駆動を与えることが可能であるが、 重送や異常媒体搬送を考慮する必要がある。この対策として、本ローラを紙葉類搬送方向に対し垂直方向にスライドする機構もしくはローラ外径が変形する機構が考えられる。しかしながら、紙葉類に一定の搬送速度を与える駆動ローラと紙葉類の搬送量に従動しない摩擦抵抗のあるセンサ表面とで紙葉類を挟持し搬送する構成となり、搬送する紙葉類の表裏で摩擦抵抗の差が発生するため搬送性能が安定しない。
【0007】
従ってセンサの対向部に紙葉類へ安定した搬送力を与える搬送ローラを配置することは有効な解決策とはならない。また、紙葉類搬送性能を安定、向上させるために、紙葉類読取センサの近接した前後に搬送ローラを配置する、又は、搬送ローラ軸の間隔に合わせた紙葉類読取センサ形状とする方法もあるが、装置の大型化、高価格化、センササイズの制約等の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上説明した問題の一部を解決するために、紙葉類読取装置の搬送路面の片側に配置された紙葉類読取センサの対向に上下稼動しない固定の駆動軸を配置し、その同軸上には硬度の違う弾性体ローラを複数配置する。また紙葉類読取センサの対向位置には紙葉類読取センサと紙葉類の距離を安定させる目的で紙葉類読取センサとある一定の隙間を確保した低硬度の弾性体ローラを1ヶ又は複数配置する。そして、紙葉類読取センサが対向していない位置にはこの弾性体ローラよりも高硬度の弾性体ローラである搬送ローラを1ヶ又は複数配置する。搬送ローラの対向部には、紙葉類の厚さ、搬送量に従動するため回転自在に支持されたテンションローラを搬送ローラと接触する位置に配置する。
【発明の効果】
【0009】
紙葉類の搬送の安定化と、またセンサによる紙葉類の読取精度を高くする効果がある。また、紙葉類読取センサ前後に近接して配置していた搬送ローラ及び回転自在に支持されたテンションローラを廃止することができ、紙葉類読取装置を大型化、多構成化を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
現金自動取引装置(ATM)は紙幣の入金、出金等の取引を自動的に行い、その取引の過程で紙幣の鑑別を行う。紙幣の鑑別は1つのユニットとしての鑑別部(判別部とも言う)によって行われ、この鑑別部は主に紙幣の金種、真偽を判定する。鑑別部を構成する主なものに、紙幣に或る波長の光を照射し、その反射光又は透過光を検出する光センサと、紙幣に含まれる磁気を検出する磁気センサ(磁気読取センサ)とがある。このうち、磁気センサ近傍のローラの配置、構成などを中心に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は鑑別部の一部を図示し、紙幣に印刷された磁気情報の読取性能、搬送性能の向上、安定を考慮した磁気読取センサ(紙葉類読取装置、紙葉類読取センサとも言う)を中心とした一実施形態の要部を示す側面図を示す。なお、鑑別部の基板、筐体、光センサなど、本発明に特に関係しない部品、部位については省略する。
紙葉類(紙幣)6を搬送する搬送路1には所定の間隔を確保した搬送ガイド2a、2b、2c、2dが対向して上下に配置している。また搬送ガイド2には上流側の搬送ローラ3aと、下流側の搬送ローラ3bとがあり、それぞれ対向した位置でテンションローラ5a、5bを配置している。このテンションローラ5a、5bは搬送ローラ3a及び3bと接触するように押さえバネ4a、4bで支持されており、駆動によって回転する搬送ローラ3に伴って回転自在なローラである。なお、紙葉類6は搬送ローラ3とテンションローラ5との挟持によって搬送ガイド2内を矢印方向で搬送される。紙幣の特徴を読み取る紙葉類読取センサ7は、紙葉類搬送方向と平行な検出面8をもって搬送路1上に配置している。その対向部には搬送兼センサ対向ローラ(単に弾性体ローラとも言う)9を固定軸の駆動ローラとして紙葉類読取センサ7とある一定の隙間(間隔)を確保した位置に配置している。読取センサ7は搬送される紙葉類6の磁気情報10を読み取る。なお、紙葉類は上流から下流(図示矢印方向)、下流から上流、の双方向でも搬送され、センサ7は双方向においても紙葉類の磁気情報を検出することが可能である。搬送ローラ3aと3bとの配置間隔は紙葉類の幅より広いため、搬送兼センサ対向ローラ9には後述する紙幣の搬送力を有している。
【0012】
次に図2を用いて搬送兼センサ対向ローラ9の詳細形状と紙葉類読取センサ7との配置関係を中心に説明する。なお、図2は図1の上流又は下流方向から見た正面図を示す。
搬送兼センサ対向ローラ9の一つの特徴として、硬度の違う2種類のゴムローラを同軸11の軸方向に複数配置していることがある。
最初に紙葉類読取センサ7の対向部に位置するローラについて説明する。センサ対向ローラ12は図示するように軸11に対して複数個(図では5個)取り付け、固着しており、また低硬度のゴムローラ材質を用いている。低硬度のゴムとは「JIS K 6253」の測定方法で、ゴム硬度15〜30HSの範囲のもので、本実施形態では特にゴム硬度15HSのシリコンゴムを使用している。センサ対向ローラ12のゴム硬度は、弾性体ローラ外形を重送、異常媒体搬送を含む紙葉類が変形させながら通過した際の負荷トルクがモータトルクよりも大きくならないことを考慮して設定する。
センサ7に対向していないローラ、つまり搬送ローラ3cについて説明する。搬送ローラ3cは図示するように軸11に取り付け、固着して、センサ対向ローラ12を両側で挟むように配置する。また搬送ローラ3cはセンサ対向ローラ12のゴム材質より高硬度であり、ゴム硬度70〜90HSの範囲、本実施形態ではゴム硬度90HSのウレタンローラを使用する。高硬度とすることで紙葉類搬送時の摩擦による磨耗を防止でき、また紙葉類の安定した搬送も可能となる。搬送ローラ3cはセンサ対向ローラ12の左側に2個、右側に2個の複数配置している。そして搬送ローラ3cの夫々にはテンションローラ5cを配置し、搬送ローラ3cと接触するように押さえバネ4cで支持している。図示しない駆動モータによって軸11が回転し、その駆動力によって搬送ローラ3cは回転するが、その回転に伴ってテンションローラ5cも回転する。
【0013】
このように、搬送兼センサ対向ローラ9は、硬度の異なるゴム材質を使用したローラであることが一つの特徴であるが、ローラ径の違いについても特徴がある。
上述したように、紙葉類読取センサ7の読取性能を高くする一方で、媒体の安定した搬送も考慮する必要がある。鑑別部、即ち紙葉類読取センサ7に搬送される媒体としては、1枚の紙幣以外にも、重送した紙幣、折れ曲がった紙幣、紙幣ではない紙葉類、紙葉類ではない異常媒体なども考えられる。これらの媒体に対応するために好適なローラ径、配置関係、ローラ幅を説明する。
【0014】
搬送兼センサ対向ローラ9の一部であるセンサ対向ローラ12の外径と紙葉類読取センサ7とに、ある一定の隙間(間隔)Dを確保している。この確保を搬送兼センサ対向ローラ9の両端部を調整板13a、13bで保持している。また外部からの駆動力を搬送兼センサ対向ローラ9の軸に配置した駆動ギヤ14で受け取り搬送兼センサ対向ローラ9を駆動する。本実施形態では、隙間D=0.25mmとしており、取扱う紙葉類平均厚さのおおよそ2倍の隙間を確保している。これにより、重送、異常媒体搬送を含む紙葉類を搬送した場合でも安定した搬送性能が確保することができる。
【0015】
また、紙葉類の搬送方向(図の前後方向)の搬送面に対しての垂直方向において、その紙葉類の搬送高さとしてHを図示しているが、この紙葉類搬送高さHを、図1の上下搬送ガイド2の中央部となるよう搬送ローラ3cの直径を設定する。本例では搬送ローラ3cの搬送ローラ径をφ19.6mmとしている。センサ7にて紙葉類の磁気情報を読み取るには、このセンサ7の面と接触させるほど精度の高い検出が可能となる。このように、紙葉類6を紙葉類読取センサ検出面8と接触させて通過させるために、紙葉類読取センサ7の紙葉類読取センサ検出面8が紙葉類搬送高さHと同一高さとなるよう配置する。言い換えれば、センサ7の検出面8と同一面に、搬送ローラ3cとテンションローラ5cの接触位置を設定する。その一方で、上述した隙間Dを確保する必要があり、センサ対向ローラ12は搬送ローラ3cと同じ軸上に配置している。そこで、センサ対向ローラ12の直径を搬送ローラ3cの直径より小さくなる直径とし、具体的にセンサ対向ローラ径をφ19.1mmとしている。
上述の特徴でも説明したが、センサ対向ローラ12の硬度を搬送ローラ3cの硬度より低硬度としている。さらに、センサ対向ローラ12の軸方向の幅を、搬送ローラ3cの軸方向の幅よりも細くするのが望ましい。重走、異常媒体の搬送時にセンサ対向ローラ12の外径が変形し、これらの媒体を通過しやすいようにするためである。
【0016】
以上を考慮し本実施形態では、搬送ローラ3cは径φ19.6mm、幅5mm、硬度90°(HS)、センサ対向ローラ12は、径φ19.1mm、幅2.5mm、硬度15°としている。
【0017】
ここでセンサ対向ローラ12の役割について更に説明する。基本的にセンサ対向ローラ12には紙葉類を搬送するための強い搬送力というものは必要ない。搬送ローラ3cとテンションローラ5cによる紙葉類の挟持によって搬送力が得られるためである。しかしながら、センサ7に搬送される正券の紙幣であってそれが1枚であっても、図2のセンサ面8の上方向にたわみ、センサ面8から紙幣が遠ざかることで精度の高い読み取りが困難となってしまう。このような紙幣搬送面の垂直方向の搬送ばらつきを抑える機能(紙幣搬送の安定化機能)をセンサ対向ローラ12は有している。また重送紙幣、紙幣以外の媒体の搬送なども考慮して、センサ対向ローラ12は搬送ローラ3cの硬度より低硬度、ローラ幅より細く、そしてセンサ7のセンサ面8との間に所定の間隔Dを確保している。なお、センサ対向ローラ12の代替案としてこの位置に同じ材質でローラ形状ではない部材を複数設けても良いが、この部材自体に紙葉類が引っ掛かりジャム発生を起こすことも考えられるため、本実施形態のように、搬送ローラ3cと同軸に配置したローラ形状の方が良い。
【0018】
続いて、軸方向に配置された各ローラの間隔、配置に着目して説明する。
図3は図2の変形例を示す斜視図を示す。図示するように、搬送ローラ3(3d、3e、3f、3g、3h)とテンションローラ5(5d、5e、5f、5g、5h)に対して、センサ対向ローラ12(12a、12b、12c、12d)と紙葉類読取センサ7(7a、7b、7c、7d)とを交互に配置している。このように所定の間隔で千鳥配置にすることで、紙葉類6の全幅の磁気情報を読み取ることが可能となる。但し、図2の例に比較してセンサ7を複数用意するため部品数が増え、装置が高価になる面がある。なお、センサ対向ローラのゴム材質、センサ7との間隔Dなどは上述と同様であるので説明を省略する(図4も同様)。
【0019】
図4は図2の斜視図を示す。なお、説明の都合上、符号を変更している。図3の変形例に比較して磁気センサ7は1つの一体成形で可能であり、特に搬送される紙葉類15の中央付近にある磁気情報10を検出、読み取ることができる。センサ7に対向する位置にセンサ対向ローラを配置し、軸方向の両端部に各2ヶの合計4ヶの搬送ローラ3d、3e、3f、3gを配置する。そして夫々の搬送ローラ3に対して回転自在のテンションローラ5d、5e、5f、5gが押さえバネ4d、4e、4f、4gで支持されて接触している(図4(a)参照)。従って、搬送ローラ3とテンションローラ5との挟持によって磁気センサ7上で紙幣が搬送される。
【0020】
図4(b)は軸方向の各ローラの配置間隔を示している。
紙葉類の軸方向の搬送空間Lは、ATMで取り扱う、即ち鑑別部に搬送される最大の紙葉類の幅に対して、ある余裕をもった空間となっている。その一方で、取り扱う最小サイズの紙葉類15が搬送空間L内でのシフト、スキュー等、搬送姿勢のばらつきも考慮している。つまり、最小サイズの紙葉類15が搬送空間Lのどの位置を搬送された場合でも紙葉類15のもつ磁気情報10が紙葉類読取センサ7の検出面8上を通過するようにセンサ7と搬送ローラ3を配置している。
【0021】
搬送ローラ3による搬送性能を確保するためにはセンサ7の片側において、最低1箇所以上望ましくは2箇所以上で紙葉類に対して搬送力を伝える(図では片側2箇所の例)。2箇所以上が望ましい、とした理由は、1箇所で紙葉類を挟持し搬送する場合、紙葉類が搬送路等に接触した際に受ける抵抗で挟持している1点を中心に紙葉類が回転してしまい、搬送性能が安定しないためである。
【0022】
搬送ローラ3d、3e、3f、3gの隣り合う搬送ローラの間隔P1、P2、P3は、取扱う最小サイズの紙葉類15の幅L1以下に設定して配置、取り付ける。図から明らかなように中央2箇所の搬送ローラ3eと3fの間隔P2が最も離れており、搬送ローラの幅中心距離P2=100.1mmとしている。その他の搬送ローラ間隔は、搬送ローラの幅中心距離P1、P3=16.4mmとしている。なお、最低1箇所で紙葉類を挟持しても安定した搬送性能を確保する手段としては搬送ローラ3d又は3e、3f又は3gを1つのローラ形状にし、軸方向のゴム幅Rとテンションローラ5の軸方向の幅Sを大きくすることにより紙葉類が搬送路等に接触した際に抵抗を受けても回転しないようにすることが可能である。
【0023】
以上説明したように、紙葉類読取性能を確保し、また紙葉類読取センサ7の対向部の搬送兼センサ対向ローラ9に搬送力を持たせることが可能となり、紙葉類読取センサ7の前後に近接して配置していた搬送ローラを廃止することができる。また重送や異常媒体が搬送された場合でもセンサ対向ローラ12は、外径の変形により重送紙幣、異常紙幣を通過させることが可能となる。
【0024】
言い換えると、上下稼動しない固定の駆動ローラ一軸に紙葉類読取センサ対向用の低硬度の弾性体ローラと紙葉類読取センサ対向用の弾性体ローラよりも高硬度の弾性体である搬送ローラを配置することにより重送や異常媒体が搬送された場合でも紙葉類読取センサ対向部の低硬度弾性体ローラは外径の変形により搬送紙幣を通過させることができる。また同軸に配置され紙葉類読取センサに対向していない位置に配置した紙葉類読取センサ対向部の低硬度弾性体ローラよりも高硬度の弾性体ローラである搬送ローラ及び回転自在に支持されたテンションローラにより搬送力を紙葉類に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の紙葉類読取装置の一実態形態を示す側面図
【図2】本発明の搬送兼センサ対向ローラの詳細を示す正面図
【図3】本発明の搬送兼センサ対向ローラと紙葉類読取センサの位置関係を示す構成図
【図4】本発明の搬送兼センサ対向ローラと紙葉類読取センサの位置関係を示す別の構成図
【符号の説明】
【0026】
1…搬送路、
2a〜2d…搬送ガイド、3a〜3g…搬送ローラ、4a〜4g…押さえバネ、5a〜5g…テンションローラ、6…紙葉類、7…紙葉類読取センサ、8…検出面、9…搬送兼センサ対向ローラ、10…磁気情報、11…軸、12…センサ対向ローラ、13a、13b…調整板、14…駆動ギヤ、15…最小サイズの紙葉類

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される紙葉類の情報を検出、読み取る読取センサに近傍に配置するローラであって、
前記ローラは、同軸上に複数ローラを配置し且つ異なる硬度の弾性ローラを複数有し、
第1弾性ローラを前記読取センサの対向した位置に配置し、前記第1弾性ローラより高硬度の第2弾性ローラを前記読取センサと対向しない位置に配置することを特徴とするローラ。
【請求項2】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第2弾性ローラは、紙葉類に駆動力を与える駆動ローラを含み、
前記駆動ローラの回転と共に回転するテンションローラを具備し、
前記駆動ローラと前記テンションローラとによって前記紙葉類を挟持して搬送することを特徴とするローラ。
【請求項3】
請求項2記載のローラにおいて、
前記駆動ローラと前記テンションローラとの接触位置を前記読取センサのセンサ面と略同一面にして前記駆動ローラと前記テンションローラとを配置することを特徴とするローラ。
【請求項4】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第1弾性ローラの外径と前記読取センサとに所定の間隔を設けて前記第1弾性ローラを配置することを特徴とするローラ。
【請求項5】
請求項4記載のローラにおいて、
前記所定の間隔として、搬送する紙葉類の平均厚さの約2倍の間隔を確保することを特徴とするローラ。
【請求項6】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第1弾性ローラの軸方向の厚みを、前記第2弾性ローラの軸方向の厚みより細くすることを特徴とするローラ。
【請求項7】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第1弾性ローラの直径を、前記第2弾性ローラの直径より小さくすることを特徴とするローラ。
【請求項8】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第1弾性ローラは、前記読取センサのセンサ面に沿って複数の弾性ローラを有することを特徴とするローラ。
【請求項9】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第2弾性ローラは、前記第1弾性ローラを挟んで両側に複数の弾性ローラを有することを特徴とするローラ。
【請求項10】
請求項9記載のローラにおいて、
前記第2弾性ローラの片側の前記弾性ローラは複数個有することを特徴とするローラ。
【請求項11】
請求項9記載のローラにおいて、
前記第2弾性ローラの一方の弾性ローラと、他方の弾性ローラとの軸方向の間隔を搬送する最小サイズの紙葉類の幅より狭くして配置することを特徴とするローラ。
【請求項12】
請求項1記載のローラにおいて、
前記第2弾性ローラは、前記第1弾性ローラを挟んで一方の片側に第1,2ローラを配置し、他方の片側に第3,4ローラを配置し、前記第1ローラと前記第2ローラとの軸方向の間隔及び前記第3ローラと前記第4ローラとの軸方向の間隔よりも、前記第2ローラと前記第3ローラとの軸方向の間隔を広くすることを特徴とするローラ。
【請求項13】
搬送される紙幣の金種、真偽を鑑別する鑑別装置において、
紙幣に含まれる磁気情報を検出する磁気センサと、当該磁気センサに対向する軸に設けられたローらとを有し、
前記ローラは、前記磁気センサのセンサ面に対向するセンサ対向ローラと、前記センサ面に対向しない位置で且つ前記センサ対向ローラを挟んで両側に配置され、紙幣と接触して搬送する搬送ローラとを含み、
前記センサ対向ローラの外径と前記センサ面とに所定の間隔を設けることを特徴とする鑑別装置。
【請求項14】
請求項13記載の鑑別装置において、
前記搬送ローラと紙幣を挟持搬送する空転可能なテンションローラを有することを特徴とする鑑別装置。
【請求項15】
請求項13記載の鑑別装置において、
前記センサ対向ローラの硬度を、前記搬送ローラの硬度より低硬度とすることを特徴とする鑑別装置。
【請求項16】
請求項15記載の鑑別装置において、
前記センサ対向ローラは、ゴム硬度15〜30HSの範囲のシリコンゴムで成形することを特徴とする鑑別装置。
【請求項17】
請求項13記載の鑑別装置において、
前記センサ対向ローラの直径を、前記搬送ローラの直径より小さくすることを特徴とする鑑別装置。
【請求項18】
請求項17記載の鑑別装置において、
前記センサ対向ローラのローラ径を、φ19.1mmとすることを特徴とする鑑別装置。
【請求項19】
請求項13記載の鑑別装置において、
前記センサ対向ローラの軸方向の幅を、前記搬送ローラの軸方向の幅より小さくすることを特徴とする鑑別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−227951(P2006−227951A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41532(P2005−41532)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】