説明

開放型面格子

【課題】 窓14を開けている状態であっても、面格子の外側からは容易に開放することのできない開放型面格子を提供すること。
【解決手段】 上下少なくとも二本の横格子11、12と横格子の長手方向に配列された複数本の縦格子21、22とから成り、可動縦格子22が上側横格子11に係合する上部係合部材と、下側横格子12に移動可能に設けられたスライダ5に係合する下部係合部材とを備えており、操作手段6を操作してスライダ5を移動させることにより可動縦格子22の係合を外し得る開放型面格子10であって、操作手段6の操作を規制するロック手段7と、このロック手段7による規制を解除する解除手段8を設け、操作手段6の操作ロッドの先端で解除手段8を操作することによりロック手段7による規制を解除するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居等の建築物の窓の外側に防犯のために設置される面格子に関し、より詳しくは、火災等の非常時に面格子の一部を開放して室外への脱出を可能とした開放型面格子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、火災等の非常時に面格子の一部を開放できるようにした開放型面格子がいくつか提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、従来の開放型面格子は、窓を開けている状態においては、侵入者が外側から開放操作部を操作して面格子を容易に開放できてしまう難点があった。
【特許文献1】特開2001−152760号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来の開放型面格子に上記のような問題があったことに鑑みて為されたもので、窓を開けている状態であっても、外側からは容易に開放することのできない開放型面格子を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上下少なくとも二本の横格子と該横格子の長手方向に配列された複数本の縦格子とから成り、該縦格子のうちの一部の縦格子がそれぞれ、上側横格子に係合する上部係合部材と、下側横格子に移動可能に設けられたスライダに係合する下部係合部材とを備え、前記下側横格子に設けられた操作手段を操作して前記スライダを移動させることにより前記下部係合部材の前記スライダに対する係合を外し得る開放型面格子であって、
前記操作手段の操作を規制するロック手段と、該ロック手段による規制を解除する解除手段と、を設け、前記操作手段が、前記下側横格子に起倒可能に設けられた操作ロッドを備え、該操作ロッドの先端で前記解除手段を操作して前記ロック手段による前記操作手段の規制を解除することを特徴とする。
【0005】
また、本発明は、前記操作手段が、
前記下側横格子に固定された軸受部材と、該軸受部材に軸受けされ、一端に前記スライダに連結されたクランクアームを備え、他端に中空の操作ロッドが起倒可能に連結された軸部材と、から成り、
前記ロック手段が、前記軸受部材に形成された軸受側キー溝と前記軸部材に形成された軸側キー溝との間に挿入されたキー部材から成り、
前記解除手段が、前記中空の操作ロッド内に引き通され、一端が前記キー部材に固定された紐状部材から成り、
前記紐状部材の他端を引っ張って前記キー部材を前記キー溝から引き抜くことによって前記ロック手段による前記操作手段の規制を解除することを特徴とする。
【0006】
更にまた、本発明は、前記操作ロッドの先端にハンドルを起倒可能に設け、該ハンドルに前記紐状部材の他端を固定し、該ハンドルを前記操作ロッドに対し起すことによって前記紐状部材の他端を引っ張って前記ロック手段による前記操作手段の規制を解除することを特徴とする。
【0007】
更にまた、本発明は、前記操作ロッドが、伸縮自在に連結された複数のロッド部品から成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る開放型面格子によれば、操作手段の操作ロッドを室内側へ引き起こし、かつ、引き起こした操作ロッドの先端で解除手段を操作してロック手段による規制を解除しなければ、可動縦格子の係合を外して面格子を開放することができない。したがって、たとえ窓が開口していて侵入者等が開放型面格子の外側から手を入れて操作ロッドを室内側へ起こすことができたとしても、室内側へ突出した操作ロッドの先端の解除手段を操作することができない。したがって、窓を開けている状態であっても、侵入者等が外側から操作して面格子を開放することができず、防犯性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本実施形態の開放型面格子10は、図1(a)に示すように、上下2本の横格子(上側横格子11と下側横格子12)と、これら横格子11、12の長手方向に一定間隔で配列された計14本の縦格子21、22とから構成されている。この開放型面格子10は、図1(b)に示すように、横格子11、12の両端にそれぞれ設けられた取付金具13を介して住居等の建築物の窓14の周辺の外壁部に固定されて窓14の外側に設置される。窓14には、一対の引違式のガラス引戸から成る障子15が設けられている。
【0010】
開放型面格子10の計14本の縦格子のうち、8本の縦格子は、可動縦格子22として横格子11、12に対し着脱可能に係合されている。残り6本の縦格子は固定縦格子21として横格子11、12にリベット211により固定されている。そして、開放型面格子10の下側横格子12には、可動縦格子22を係合支持するスライダ5と、このスライダ5を移動させて可動縦格子22との係合を外すための操作手段6と、操作手段6の操作を規制するロック手段7と、ロック手段7による規制を解除する解除手段8(図4参照)とが設けられている。
【0011】
火災等の非常時には、解除手段8を操作してロック手段7を解除した上で、操作手段6を操作して可動縦格子22とスライダ5との係合を外し、可動縦格子22を横格子11、12の長手方向へ移動させることによって、面格子の一部を開放することができる(図9参照)。以下、各構成について詳しく説明する。
【0012】
開放型面格子10の上側横格子11及び下側横格子12は、図2に示すように、背面が開放した中空角柱形状を成しており、横格子11、12の底部には、長手方向に一定間隔で計8つの係合孔111、121がそれぞれ形成されている。係合孔111、121は、可動縦格子22が係合されるべき位置に形成されている。また、下側横格子12の内部には、スライダ5が下側横格子12の長手方向へ移動可能に設けられている。
【0013】
スライダ5は、図3に示すように、水平部51と垂直部52とから構成され、横断面L字形状を成している。水平部51には、開口部511とこの開口部511に連続するスリット512とが形成されており、これら開口部511及びスリット512は、スライダ5の長手方向に沿って一定間隔で計8組形成されている。スライダ5は、後述する操作手段6の操作ロッド64の回転操作によって係合位置と解除位置との間を往復移動する。スライダ5は、係合位置においてその開口部511が下側横格子12の係合孔121と対向し、解除位置において、スリット512が係合孔121と対向する。また、スライダ5の垂直部52には、操作手段6のクランクアーム63が連結される長孔521が形成されている。
【0014】
図2に示すように、可動縦格子22の背面の上端部近傍には、上側横格子11に係合する上部係合部材3がリベット固定されている。上部係合部材3は爪部31を備え、爪部31と可動縦格子22の背面との間に上方に開放した凹部32が形成される。そして、爪部31の前面には、板バネから成る弾性部材33がスポット溶接されている。図2(a)に示すように、上部係合部材3の爪部31を上側横格子11の係合孔111へ下方から差し込んで弾性部材33と可動縦格子22の背面との間で上側横格子11の垂直面を挟むことによって、上部係合部材3が上側横格子11に係合される。
【0015】
また、可動縦格子22の背面の下端部近傍には、下側横格子12内のスライダ5に係合する下部係合部材4がリベット固定されている。下部係合部材4は爪部41を備え、爪部41と可動縦格子22の背面との間に上方に開放した凹部42が形成される。そして、爪部41の前面には、板バネから成る弾性部材43がスポット溶接されている。図2(a)に示すように、下部係合部材4の爪部41を下側横格子12の係合孔121へ下方から差し込んで、スライダ5のスリット512の縁部に弾性部材43の下部を引っ掛けることによって、下部係合部材4がスライダ5に係合支持される。そして、図2(b)に示すように、スライダ5を、その開口部511が下側横格子12の係合孔121と対向する解除位置へ移動させれば、下部係合部材4とスライダ5との係合が外されて、可動縦格子22はスライダ5による支持を失い、下部係合部材4の爪部41が開口部511及び係合孔121から下方へ抜け出て、可動縦格子22は自重によって落下する。
【0016】
また、可動縦格子22の背面の上部係合部材3の上方には、フック部材23がリベット固定されている。図2(b)に示すように、下部係合部材4とスライダ5との係合が外されて可動縦格子22が落下したとき、フック部材23が上側横格子11の上部に引っ掛かる。この状態で、可動縦格子22を上側横格子11の長手方向に沿って移動させるのである(図9参照)。
【0017】
上記スライダ5を移動させる操作手段6は、図3の分解斜視図に示すように、下側横格子12に固定されるべき軸受部材61と、軸受部材61に軸受けされる軸部材62と、軸部材62の一端に設けられたクランクアーム63と、軸部材62の他端に起倒可能に軸支された操作ロッド64と、操作ロッド64の先端に起倒可能に軸支されたハンドル65とから構成されている。
【0018】
クランクアーム63の先端には突起631が設けられており、突起631がスライダ5の長孔521に嵌合されている。操作ロッド64の基部には駒部材641が設けられており、駒部材641が軸部材62に形成された凹部621内に挿入され、ピン622によって回動可能に軸支されている。このことで、操作ロッド64は、下側横格子12の長手方向に略平行に倒されて下側横格子12内に収納される収納位置と、下側横格子12の長手方向と略直交するように起されて室内側へ突出する操作位置との間で起倒させることができる。操作ロッド64を収納位置から操作位置に起した後、操作ロッド64を回転させれば、軸部材62及びクランクアーム63から成るクランク機構を介してスライダ5を往復移動させることができ、上述したように可動縦格子22のスライダ5に対する係合を外すことができる。
【0019】
なお、軸受部材61には、切欠部612が形成されており、収納位置にある操作ロッド64は、駒部材641が切欠部612に挿入された状態で軸部材62に軸支されている。したがって、操作ロッド64を操作位置へ起した後でなければ、操作ロッド64を回転操作することはできない。また、ハンドル65は、操作ロッド64の長手方向に略平行に倒された収納位置と、操作ロッド64の長手方向と略直交するように起された操作位置との間で起倒させることができる。操作位置に起こしたハンドル65を把持すれば、操作ロッド64の回転操作を容易に行なうことができる。
【0020】
また、操作ロッド64は、図3及び図4に示すように、2本の中空のロッド部品642、643により伸縮自在に構成されている。大径のロッド部品642内に小径のロッド部品643が出し入れ可能に挿入され、小径ロッド部品643を大径ロッド部品642から引き出すことによって操作ロッド64を伸長させることができる。図4に示すように、大径ロッド部品642の基部には上記駒部材641が固定され、先端部には外側筒状キャップ644が固定されている。また、小径ロッド部品643の基部には内側筒状キャップ645が固定され、先端部にはピン651によって上記ハンドル65が回動可能に軸支されている。この小径ロッド部品643を最大限に引き出したとき、外側筒状キャップ644の内周部に内側筒状キャップ645の外周部が当接する。
【0021】
上記操作手段6の操作を規制するロック手段7は、図5に示すように、操作手段6の軸受部材61と軸部材62との間に挿入されるキー部材71から構成されている。軸受部材61の内周部には軸受側キー溝610が形成され、軸部材62の外周部には軸側キー溝620が形成されており、これらキー溝610、620間に略角柱形状のキー部材71が挿入される。図5(a)に示すように、キー溝610、620間にキー部材71が挿入されている状態では、軸受部材61に対し軸部材62を回転させることができない。したがって、操作ロッド64を収納位置から操作位置に起した状態であっても、操作ロッド64を回転操作することができない。一方、図5(b)に示すように、キー溝610、620間からキー部材71を外した状態では、操作ロッド64を回転操作して軸部材62を回転させ、クランクアーム63を介して図示しないスライダ5を移動させることができる。
【0022】
上記ロック手段7を解除する解除手段8は、図4に示すように、操作手段6の中空の操作ロッド64内に引き通されたワイヤーから成る可撓性を有する紐状部材81により構成されている。紐状部材81の基端は、駒部材641に形成された通孔640を通ってかしめ材82を介してキー部材71に固定されており、紐状部材81の先端は、小径ロッド部品643に形成された通孔646を通ってかしめ材83を介してハンドル65に固定されている。紐状部材81の長さは、操作ロッド64を最大限に伸ばしたときの操作ロッド64の長さと略同じにしてある。したがって、図4に示すように、操作ロッド64を縮めているときには、紐状部材81は操作ロッド64内でくねり曲がった状態となり、操作ロッド64を最大限に伸ばしたときには、紐状部材81は操作ロッド64内でほぼ伸張した状態となる。そして、操作ロッド64を最大限に伸ばした状態で、ハンドル65を操作ロッド64に対して起したとき、ハンドル65によって紐状部材81の先端が引っ張られ、ロック手段7のキー部材71がキー溝610、620間から引き抜かれる。こうして、ロック手段7による操作手段6の操作規制を解除することができる。
【0023】
なお、紐状部材81でキー部材71を引っ張る方向が、キー部材71のキー溝610、620間からの引き抜き方向と異なっている状態では、紐状部材81で引っ張ってもキー部材71をキー溝610、620間から容易に引き抜くことができない。したがって、紐状部材81によるキー部材71の引き抜き解除操作は、図4に示すように、操作ロッド64を操作位置に起こした状態で行う。
【0024】
以下、図6〜図9を参照しながら、本実施形態の開放型面格子10の開放操作の手順について説明する。
【0025】
開放型面格子10を開放する場合、まず、図6に示すように、窓14の障子15を開けた状態で、操作手段6の操作ロッド64を収納位置から操作位置へ起こす。通常時、操作ロッド64は縮んだ状態で下側横格子12内に収納されている。縮んだ状態の操作ロッド64の長さL1は、窓14の窓枠と開口状態の障子15との開口長さWよりも小さく形成されている。したがって、窓14を全開すれば、操作ロッド64を室内側へ引き起こすことができる。
【0026】
次に、図7に示すように、ハンドル65を把持して操作ロッド64を最大限に伸ばし、ハンドル65を操作ロッド64に対して収納位置から操作位置に起こす。このことで、上述したように、ハンドル65で紐状部材81の先端側を引っ張ってロック手段7のキー部材71を操作手段6のキー溝610、620間から引き抜き、ロック手段7による操作手段6の操作規制を解除する。図7に示すように、操作ロッド64を最大限に伸ばしたときの長さL2は、開口長さWよりも大きい。したがって、侵入者が開放型面格子10の外側から手を伸ばしても、操作ロッド64の先端のハンドル65を起倒操作することができず、侵入者はロック手段7による操作手段6の規制を解除することはできない。
【0027】
その後、図8に示すように、操作手段6のハンドル65を把持して操作ロッド64を軸回りに回転操作する。このことで、上述したように、操作手段6のクランク機構を介してスライダ5を係合位置から解除位置へ移動させ、可動縦格子22のスライダ5に対する係合を外す。スライダ5に対する係合が外された可動縦格子22は自重落下し、フック部材23が上側横格子11上に引っ掛かる。そして、図9に示すように、可動縦格子22を上側横格子11の長手方向に沿って水平移動させれば、開放型面格子10の面格子の一部を開放することができる。
【0028】
このように、本実施形態の開放型面格子10にあっては、操作手段6の操作ロッド64を室内側へ引き起こし、かつ、操作ロッド64の先端に設けられたハンドル65を起こして解除手段8の紐状部材81を引っ張ってロック手段7のキー部材71による規制を解除しなければ、操作ロッド64を回転操作することができず、可動縦格子22の係合を外して面格子を開放することができない。したがって、たとえ窓14が開口していて侵入者等が開放型面格子10の外側から手を入れて操作ロッド64を室内側へ起こすことができたとしても、室内側へ突出した操作ロッド64の先端のハンドル65を操作してロック手段7を解除することができない。したがって、窓14を開けている状態であっても、侵入者等が外側から操作して面格子を開放することができず、防犯性に優れている。
【0029】
また、本実施形態の開放型面格子10にあっては、解除手段8の紐状部材81を引っ張ってロック手段7のキー部材71を操作手段6のキー溝610、620間から引き抜くことによって、操作ロッド64の回転操作規制を解除するようにしているので、防犯性に優れた開放型面格子を極めて簡素に構成することができ、安価な開放型面格子を市場に提供することができる。
【0030】
更に、本実施形態の開放型面格子10にあっては、操作ロッド64の回転操作時に把持するハンドル65に解除手段8の紐状部材81の先端を固定しているので、ハンドル65を起こすだけで紐状部材81を引っ張ってキー部材81による規制を解除することができる。火災等の非常時には、ロック手段7による操作手段6の操作規制を迅速に解除することができ、非常時に面格子の開放操作に手間取ることがない。
【0031】
更にまた、本実施形態の開放型面格子10にあっては、操作手段6の操作ロッド64を複数のロッド部品により伸縮自在に構成しているので、下側横格子12内に収納した状態では操作ロッド64の長さを小さくしながら、室内側へ引き起こしたときには操作ロッド64を伸長させて先端のハンドル65を室内側へ大きく突出させることができる。したがって、操作ロッド64の起倒操作を可能にするために操作ロッド64を短くせざるを得ない場合でも、操作ロッド64を伸長させることによって、侵入者等の手の届かない位置までハンドル65を室内側へ突出させることができる。窓枠と開口状態の障子との開口長さWが比較的小さい窓にも適用することができる。
【0032】
以上、本実施形態の開放型面格子10について説明したが、本発明に係る開放型面格子はその他の形態でも実施することができる。
【0033】
例えば、上記実施形態では、スライダ5を移動させるための操作手段6をクランク機構により構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばピニオン−ラック機構等を採択しても良い。操作ロッド64の軸回りの回転運動をスライダ5の直線運動に変換することができれば良く、その他の伝達機構を採用することができる。この操作手段の操作を規制するロック手段についても種々の設計変更が可能であり、例えば、操作手段6のクランクアーム63の揺動動作を直接、ストッパで規制しても良く、また、スライダ5の直線移動をストッパで規制するようにしても良い。
【0034】
また、上記実施形態では、ロック手段7による規制を解除する解除手段8を紐状部材81で構成し、この紐状部材81の先端をハンドル65に固定しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、紐状部材81の先端にタブ等を設け、このタブを直接引くことによって、ロック手段7を解除するようにしても良い。
【0035】
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態の開放型面格子の全体構成を説明する全体図であり、同図(a)は開放型面格子の背面図、同図(b)は住居等の窓に外部設置した状態の概略平面図である。
【図2】同開放型面格子の可動縦格子と横格子との係合関係を説明する側面図であり、同図(a)は可動縦格子が横格子に係合された状態の部分断面側面図、同図(b)は可動縦格子の横格子に対する係合を外した状態の部分断面側面図である。
【図3】同開放型面格子の操作手段の構成を説明する一部省略分解斜視図である。
【図4】同開放型面格子の操作ロッドの構成を説明する一部省略縦断面図である。
【図5】同開放型面格子のロック手段の構成を説明する背面図であり、同図(a)はロック手段によって操作手段が規制された状態の一部省略背面図、同図(b)はロック手段による規制が解除された状態の一部省略背面図である。
【図6】同開放型面格子の開放操作の手順を説明する概略平面図である。
【図7】同開放型面格子の開放操作の手順を説明する概略平面図である。
【図8】同開放型面格子の開放操作の手順を説明する背面図である。
【図9】同開放型面格子の開放操作の手順を説明する背面図である。
【符号の説明】
【0037】
10 開放型面格子
11 上側横格子
12 下側横格子
22 固定縦格子
23 可動縦格子
3 上部係合部材
4 下部係合部材
5 スライダ
6 操作手段
61 軸受部材
610 軸受側キー溝
62 軸部材
620 軸側キー溝
63 クランクアーム
64 操作ロッド
642、643 ロッド部品
65 ハンドル
7 ロック手段
71 キー部材
8 解除手段
81 紐状部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下少なくとも二本の横格子と該横格子の長手方向に配列された複数本の縦格子とから成り、
該縦格子のうちの一部の縦格子がそれぞれ、上側横格子に係合する上部係合部材と、下側横格子に移動可能に設けられたスライダに係合する下部係合部材とを備え、
前記下側横格子に設けられた操作手段を操作して前記スライダを移動させることにより前記下部係合部材の前記スライダに対する係合を外し得る開放型面格子であって、
前記操作手段の操作を規制するロック手段と、該ロック手段による規制を解除する解除手段と、を設け、
前記操作手段が、前記下側横格子に起倒可能に設けられた操作ロッドを備え、該操作ロッドの先端で前記解除手段を操作して前記ロック手段による前記操作手段の規制を解除することを特徴とした開放型面格子。
【請求項2】
前記操作手段が、
前記下側横格子に固定された軸受部材と、
該軸受部材に軸受けされ、一端に前記スライダに連結されたクランクアームを備え、他端に中空の操作ロッドが起倒可能に連結された軸部材と、から成り、
前記ロック手段が、前記軸受部材に形成された軸受側キー溝と前記軸部材に形成された軸側キー溝との間に挿入されたキー部材から成り、
前記解除手段が、前記中空の操作ロッド内に引き通され、一端が前記キー部材に固定された紐状部材から成り、
前記紐状部材の他端を引っ張って前記キー部材を前記キー溝から引き抜くことによって前記ロック手段による前記操作手段の規制を解除することを特徴とした請求項1記載の開放型面格子。
【請求項3】
前記操作ロッドの先端にハンドルを起倒可能に設け、該ハンドルに前記紐状部材の他端を固定し、該ハンドルを前記操作ロッドに対し起すことによって前記紐状部材の他端を引っ張って前記ロック手段による前記操作手段の規制を解除することを特徴とした請求項2記載の開放型面格子。
【請求項4】
前記操作ロッドが、伸縮自在に連結された複数のロッド部品から成ることを特徴とした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の開放型面格子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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