説明

間欠搬送装置

【課題】間欠搬送装置を高能力化するために、容器6を2ピッチずつ間欠的に搬送できるようにする。
【解決手段】スターホイール4の外周に円周方向等間隔で複数のポケット4aが形成され、これらポケット4aを区画する爪として、長い爪4bと短い爪4cとが交互に配置されている。スターホイール4は駆動手段によって2ピッチずつ回転される。スターホイール4を停止させて、一列で容器6を供給する供給コンベヤ8から容器6を供給する際に、先に容器6が供給されるポケット(第1ポケット4aa)は、後方側の爪が短い爪4cであり、二つ目の容器6が供給されるポケット(第2ポケット4ab)の後方側の爪は、長い爪4bである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スターホイールのポケットに容器を保持して間欠的に搬送している間に、充填、キャッピング等の処理を行う容器処理装置に設けられた間欠搬送装置に係り、特に、そのスターホイールの構成に特徴を有する間欠搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スターホイールの外周部に円周方向等間隔で形成された複数のポケットに、容器を1本ずつ受け入れて間欠的に回転搬送し、その搬送中に液体の充填およびキャッピング等の処理を行った後、機外に排出するようにした容器処理装置が従来から知られている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に記載された容器処理装置である間欠回転式充填装置は、前部および後部支持部材を外周部に備えた前後支持用回転体と、前方および後方側部支持部材を外周部に備えた側部支持用回転体とによって容器移送用ホイールが形成され、この容器移送用ホイールに対向してガイド部材が配設されている。容器移送用ホイールは、間欠回転駆動機構によって回転駆動されるようになっており、搬送コンベヤによって供給されてきた容器を、容器移送用ホイールのポケット(前方および後方支持部材と前方および後方側部支持部材によって構成された容器保持部)内に受け入れて間欠的に回転搬送し、その停止中に充填およびキャッピング等の処理を行った後、排出用コンベヤによって排出するようにしている。
【0004】
また、特許文献2に記載された容器処理装置である分注式充填装置は、外周に円周方向等間隔で容器を受け入れるポケットが形成されたインデックス・スターホイールと、このインデックス・スターホイールの外周側に配置された複数の充填ヘッドとを備えている。さらに、これら充填ヘッドの下流側に、充填ヘッドによって液体が充填された容器の口部を密封するキャッパが配置されている。
【0005】
この分注式充填装置では、容器搬送コンベヤによって搬送されてきた容器が、インデックス・スターホイールの各ポケット内に一本ずつ引き渡されて保持され、インデックス・スターホイールがポケット1つ分ずつ間欠的に回転する間に、前記複数の充填ヘッドによって所定量の液体が充填される。規定の分量の液体が充填された容器は、キャッパによってキャッピングが行われた後、本装置から排出されて次の工程に送られるようになっている。
【特許文献1】特公平7−110672号公報(第2−3頁、図1)
【特許文献2】特開2000−211693号公報(第2−4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記各特許文献に記載された構成では、コンベヤによって供給されてきた容器を、スターホイールのポケット内に1個ずつ受け入れて、1ピッチ(ポケット1個分の距離)ずつ間欠的に回転搬送する。そして、停止中に液体の充填およびキャッピングの動作を行うようにしている。このような装置では、充填やキャッピングの動作を行うための時間が必要であり、一定の停止時間を確保しなければならない。
【0007】
キャッピング等の処理に必要な停止時間を確保するために、スターホイールを2ピッチずつ回転させることが考えられる。このように2ピッチずつ回転搬送するために、供給コンベヤを2列にして、スターホイールの2つのポケットに同時に容器を供給することにより、スターホイールの2ピッチずつの送りを可能にすることができる。しかしながら、供給コンベヤおよび排出コンベヤを2列ずつ設置すると、コスト高であり、しかも、大きいスペースを必要とするという問題が発生する。また、1列の供給コンベヤから、スターホイールの2つのポケットに連続して容器を供給しようとすると、1つ目の容器は、スターホイールの停止中に、供給コンベヤによってポケットの内部まで搬送されて収容されているので問題ないが、2つ目の容器は、コンベヤの搬送面との滑り等の影響で、移動しているスターホイールのポケットに内に完全に収容できないため、噛み込み等のトラブルが発生する原因になるおそれがあった。特に大型の容器はポケットまでの移動距離が長く、また、角形の容器は、スターホイールのポケットに収容されている一つ目の容器が移動し終わるまでは前進できないので、このようなトラブルがよけいに発生しやすい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、外周部に円周方向等間隔で複数の爪を有し、これら各爪の間に形成されたポケット内に容器を収容するスターホイールと、このスターホイールを間欠的に回転させる駆動手段と、容器を一列で搬送して前記スターホイールに供給する供給コンベヤとを備え、前記スターホイールの爪を、半径方向に長い爪と短い爪とを交互に配置し、前記スターホイールを2ピッチずつ回転させ、このスターホイールによる回転搬送時の2番目に供給される容器を、長い爪に係合させて前記供給コンベヤから受け取ることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、前記スターホイールの外周側の、供給コンベヤから容器を供給される位置よりも下流側に、スターホイールによって搬送される容器の外周側を支持するガイドを設け、かつ、このガイドの入口部分とスターホイールとの間隔を、スターホイールの半径方向外方側へ拡大したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の間欠搬送装置は、2ピッチずつ回転して容器を搬送するスターホイールの、一つ目に供給される容器を収容するポケットの後方側の爪を短く、2つ目の容器を収容するポケットの後方側の爪を長くすることにより、1列の供給コンベヤによって容器が供給されるスターホイールを、2ピッチずつ回転させて容器を供給コンベヤから取り出し、間欠的に搬送することを可能にした。その結果、スターホイールによって容器を間欠的に搬送する間欠搬送装置において、キャッピングや充填等の処理を行う時間を十分に確保することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
スターホイールの外周に円周方向等間隔で形成されている複数のポケット内に容器を収容して、駆動手段によりスターホイールを間欠的に回転させて容器を搬送する装置であり、各ポケットの前後に形成されている爪を、ポケットの内部まで収容されている容器に係合可能な短い爪と、ポケット内に完全に入っていない容器にも係合可能な長い爪の二種類を交互に配置し、スターホイールの停止時には、容器を一列で搬送する供給コンベヤからの容器供給位置に、後方側に短い爪が設けられているポケットを位置させ、その次の容器を収容するポケットは後方側の長い爪を容器に係合させるようにしたので、容器を一列で搬送する一本の供給コンベヤからスターホイールに容器を供給する間欠搬送装置において、スターホイールを2ピッチ分ずつ間欠的に回転させて容器を搬送することを可能にした。
【実施例1】
【0012】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係る間欠搬送装置の全体の構成を示す平面図である。この間欠搬送装置は、容器処理装置(この実施例ではロータリ式の充填・キャッピング装置)に設けられているもので、ベース2上に直立して設置された中心軸(図示せず)に支持されて水平面内で回転するスターホイール4と、このスターホイール4を間欠的に回転させる駆動手段(図示せず)と、スターホイール4に容器6を供給する供給コンベヤ8と、スターホイール4から処理済みの容器6を排出する排出コンベヤ10と、スターホイール4に保持されて搬送される容器6の搬送経路の外周側に配置されて、回転搬送される容器6の外面側を支持するガイド(円弧状の外周ガイド部材)12とを備えている。さらに、この間欠搬送装置を備えたロータリ式充填・キャッピング装置は、この間欠搬送装置のスターホイール4によって間欠的に回転搬送される容器6に液体の充填を行う充填ノズル14(14A、14B、14C、14D)、および液体が充填された容器6の口部にキャップ6aを装着するキャッピングヘッド16(16A、16B)が設けられている。
【0013】
前記スターホイール4は、外周部に円周方向等間隔で複数のポケット4aが形成されている。各ポケット4aは半円弧状に切り欠かれた形状をしており、これらポケット4aの前後に形成された半径方向外方へ突出している爪4b、4cによってそれぞれ区画されている。これらの爪4b、4cは、半径方向外方に大きく突出している長い爪4bと、小さく突出している短い爪4cとが交互に配置されている。長い爪4bは、ポケット4a内に収容されている容器6の外周を囲む円(前記外周ガイド部材12の内面側)よりもやや短く、短い爪4cは、ポケット4a内に収容されている容器6の中心を結ぶ円周の付近まで延びている。従って、短い爪4cは、ポケット4a内に収容されている容器6は確実に支持することができるが、完全にポケット4a内に入りきっていない容器6には、係合できない場合がある。また、長い爪4bは、容器6がある程度ポケット4a内に入り込んでいれば、ポケット4aの奥まで完全に入りきっていない場合でも、後方から容器6に係合して搬送することができるようになっている。なお、スターホイール4に形成されたポケット4aの数は図示のものに限定されるものではなく、適宜設定することができるが、この発明では容器6を2個ずつ搬送して処理を行うので複数である。また、前記長い爪4bの容器6に係合する側の面が、この実施例では、ポケット4aの円弧に連続する形状を有しているが、この長い爪4bの容器6に係合する面を容器6の搬送方向と直角な方向に、またはポケット4aの内部側に向けてやや傾斜させるようにしてもよい。
【0014】
前記形状のスターホイール4を回転駆動する駆動手段は、スターホイール4を間欠的に回転および停止をさせるようになっており、1回の駆動により2ピッチ(ポケット4aの数2個分)ずつ回転させる。このスターホイール4には、容器6を供給する供給コンベヤ8と、前記充填ノズル14による充填およびキャッピングヘッド16によるキャッピング等の処理が終わった容器6を排出する排出コンベヤ10が設置されている。これら両コンベヤ8、10は、スターホイール4の回転中心の方向を向けて平行に配置されており、容器6を載せる搬送面8a、10aがスターホイール4よりも下方に位置している。従って、底面を供給コンベヤ8の搬送面8a上に載せて供給されてきた容器6は、上方の胴部をスターホイール4のポケット4aに保持されて回転搬送される。
【0015】
供給コンベヤ8は、容器6を一列で連続的に搬送し、スターホイール4の各ポケット4aに1個ずつ供給する。また、排出コンベヤ10は、スターホイール4によって保持されて回転搬送される間に、後に説明する処理が行われた容器6を各ポケット4aから取り出して1列で搬送する。この排出コンベヤ10の搬送面10aは、前記供給コンベヤ8の搬送面8aと同じ高さに位置している。これら供給コンベヤ8と排出コンベヤ10は、この実施例では常時駆動されている。なお、この実施例では、供給コンベヤ8と排出コンベヤ10が、ポケット4aの1ピッチ分の間隔で隣接して配置されているが、必ずしも隣接して配置する必要はない。但し、供給コンベヤ8と排出コンベヤ10は、奇数ピッチの間隔で配置することが必要である。
【0016】
スターホイール4に形成されているポケット4aは、容器6を保持する半円弧状の凹部の回転方向前方側に長い爪4bが位置するとともに、後方側に短い爪4cが位置するポケット(以下、このポケットを第1ポケット4aaと呼ぶ)と、回転方向前方側に短い爪4cが位置するとともに、後方側に長い爪4bが位置するポケット(以下、このポケットを第2ポケット4abと呼ぶ)とが交互に配置されている。このスターホイール4は前述のように、2ピッチずつ回転し、停止するようになっており、スターホイール4が停止した状態から回転する際に、供給コンベヤ8から容器6を供給される箇所に第1ポケット4aaが位置し、排出コンベヤ10に容器6を排出する箇所に第2ポケット4abが位置するようになっている。
【0017】
スターホイール4の外周側には、ポケット4a(4aa、4ab)内に収容されて回転搬送される容器6の、搬送方向の外周側を支持するガイド(円弧状の外周ガイド部材)12が設けられている。この外周ガイド部材12は、スターホイール4が供給コンベヤ8から容器6を受け取る位置Aの下流側から、排出コンベヤ10に容器6を引き渡す位置Bの上流側までの間に亘って配置されている。外周ガイド部材12は、全体としては、スターホイール4のポケット4a内に収容されている容器6の外周側を囲む円弧上に位置しており、その上流端(入口部分)12aが、やや外方に開いた形状をしている。つまり、外側ガイド部材12の上流端12aは、スターホイール4の回転中心からの距離が、最も遠くなっており、徐々に中心側に接近してスターホイール4との間隔が絞られ、最終的には、その他の部分と同じ円弧に連続する。
【0018】
供給コンベヤ8および排出コンベヤ10は、それぞれ容器6の直径(角形の容器の場合にはその幅)よりもやや広い間隔で配置された両側ガイド部材8b、8c、10b、10cを備えている。供給コンベヤ8の両側ガイド部材8b、8cのうち、スターホイール4の搬送方向後方側(図1の下方)に位置しているガイド部材8cは、スターホイール4の下方を内部側へ延びている。一方、スターホイール4の搬送方向前方側(図1の上方)に位置しているガイド部材8bは、供給コンベヤ8上の容器6を取り出す際に容器6に干渉しないように、他方8cよりも短くなっている。このスターホイール4の搬送方向前方側に位置するガイド部材8bの先端8baは、前記外周ガイド部材12の上流端12aとほぼ同じ位置で対向している。また、排出コンベヤ10の両側ガイド部材10b、10cのうち、スターホイール4の搬送方向後方側のガイド部材10cは、先端10caが前記外側ガイド部材12の下流端12bとほぼ同じ位置で対向している。一方、スターホイール4の搬送方向前方側に位置するガイド部材10bは、スターホイール4によって回転搬送されてきた容器4を受け止めてスムーズに排出コンベヤ10に引き渡すために、スターホイール4側の先端部10baが排出コンベヤ10の搬送面10a上に向けて湾曲している(以下この部分を湾曲部10aと呼ぶ)。
【0019】
スターホイール4による容器6の搬送経路上に、容器6内に液体を充填する充填ノズル14と、充填後の容器6の口部にキャップ6aを装着するキャッピングヘッド16が配置されている。この実施例では4本の充填ノズル14A、14B、14C、14Dが配置されており、間欠的に搬送される容器6に追従して回転移動しつつ充填を行う。4本の充填ノズル14A、14B、14C、14Dのうち先頭(スターホイール4の回転方向前方側)の充填ノズル14Aは、スターホイール4の第1ポケット4aaに対応し、第2番目の充填ノズル14Bは第2ポケット4abに対応している。さらに、第3番目の充填ノズル14Cは第1ポケット4aaに、第4番目の充填ノズル14Dは第2ポケット4abに対応している。また、キャッピングヘッド16は固定位置に配置されており、2個のキャッピングヘッド16A、16Bのうち、スターホイール4の回転方向前方側のキャッピングヘッド16Aは、スターホイール4が停止したときの第1ポケット4aaの上方位置に、また、スターホイール4の回転方向後方側のキャッピングヘッド16Bは第2ポケット4abの位置に対応している。
【0020】
以上の構成に係る間欠搬送装置を備えたロータリ式充填・キャッピング装置の作動について、前記図1および動作説明図である図2により説明する。この装置で液体が充填される容器6は、供給コンベヤ8によって一列の状態で、図1の矢印方向に連続的に搬送される。スターホイール4が停止している状態で、供給コンベヤ8により搬送されてきた容器6がポケット4a内に収容される。スターホイール4が停止したときには、搬送方向の前方側に長い爪4bが、そして後方側に短い爪4cが設けられている第1ポケット4aaが、前記供給コンベヤ8に対応する位置にあり、供給コンベヤ8の先頭の容器6がこの第1ポケット4aa内に収容されるとともに、後続の容器6が順次前方の容器6に接触した状態で停止する(図1および図2(a)に示す状態)。
【0021】
停止しているスターホイール4の第1ポケット4aaに容器6が収容された後、駆動手段(図示せず)によってスターホイール4が回転される。第1ポケット4aaが供給コンベヤ8上から移動するのに伴って、第1ポケット4aaの搬送方向後方側に位置している短い爪4cが容器6に係合して搬送する。第1ポケット4aa内に収容された容器6は、スターホイール4の停止中に供給されるので、第1ポケット4aaの最も内部まで入り込んでおり、短い爪4cでも容器6に確実に係合して搬送することができる。
【0022】
スターホイール4の回転に伴って、第1ポケット4aaが供給コンベヤ8の位置から外れるとともに、第2ポケット4abが供給コンベヤ8の搬送面8aと重なり合う位置まで移動してくる。この時点で供給コンベヤ8によって搬送されてくる容器6は、ポケット4abの内部まで充分に入り込むことができない。この状態のようにポケット4a内に充分に容器6が入り込んでいないと、ポケット4aの後方側の爪が短い場合(短い爪4cの場合)には、爪4cが容器6に係合せず、容器6をスターホイール4の外方側へ押し出してしまうおそれがあるが、この実施例では、容器6がポケット4a内に完全に奥まで入りきらないおそれがある第2ポケット4abは、後方側に長い爪4bが設けられているので、確実に容器6に係合して回転搬送することができる(図2(b)に符号6Aで示す容器参照)。しかも、容器6が第2ポケット4abの内部に完全に収容されず、外方側に飛び出している場合でも、外側ガイド部材12の上流端12aが、スターホイール4の外方側へ離れているので、容器6が外側ガイド部材12の内側に入ることができる(図2(c)に符号6Aで示す容器参照)。一旦外側ガイド部材12の内側に入った容器6は、この外側ガイド部材12に案内されて次第にスターホイール4の半径方向内方側へ誘導されて、第2ポケット4ab内に完全に収容される。
【0023】
スターホイール4は2ピッチ(ポケット2個分)回転した後再び停止する。このときも、第1ポケット4aaが供給コンベヤ8の搬送面8aの上方に位置し、第2ポケット4abは排出コンベヤ10の搬送面10aの上方に位置している。その後、スターホイール4が回転して、前述の動作と同様に第1ポケット4aaと第2ポケット4abにそれぞれ容器6を収容して回転搬送する。このようにスターホイール4が2ピッチずつの回転と停止を繰り返して容器6を搬送する。
【0024】
スターホイール4の間欠的な回転によって容器6が回転搬送され、上方に充填ノズル14が設けられている位置に到達すると、これらの容器6内に液体が充填される。充填ノズル14とポケット4aとは対応関係にあり、第1番目の充填ノズル14Aと第3番目の充填ノズル14Cが第1ポケット4aaに、第2番目の充填ノズル14Bと第4番目の充填ノズル14Dが第2ポケット4abに対応する。ポケット4内に保持された容器6が充填ノズル14の下方に停止すると充填を開始し、その後、スターホイール4が回転すると、容器6の移動に追従して充填ノズル14(14A、14B、14C、14D)も回転移動しつつ充填を行う。充填が終了した容器6は、さらに間欠的に搬送され、キャッピングヘッド16(16A、16B)が設けられている位置に到達して、停止している間にキャッピングが行われる。二つのキャッピングヘッド16A、16Bは位置が固定されており、容器6の搬送方向前方側のキャッピングヘッド16Aの下方に第1ポケット4aaに保持された容器6が停止し、容器6の搬送方向後方側のキャッピングヘッド16Bの下方に第2ポケット16abに保持された容器6が停止してキャッピングが行われる。このように容器を2本ずつ間欠的に搬送してキャッピング、あるいは充填を行うので、充分な停止時間を確保することが可能である。
【0025】
充填およびキャッピングが行われた容器6は、同様にして間欠的に搬送され、第1ポケット4aaに保持されている容器6が排出コンベヤ10の位置に到達する。この容器6は、スターホイール4の回転中に、排出コンベヤ10のスターホイール4の搬送方向前方側に位置しているガイド部材10bの湾曲部10baに係合するとともに、排出コンベヤ10の走行によってポケット4aaから取り出されて排出される。このように第1ポケット4aaに収容されている容器6は、スターホイール4の回転中に排出コンベヤ10に取り出されるが、この第1ポケット4aaは後方側の爪が短い爪4cなので、排出容器6に干渉することが無く、スムーズに容器6が排出される。続いて第2ポケット4abの容器6が排出コンベヤ10の位置に到達すると、スターホイール4が停止する。第2ポケット4abは後方側の爪が長い爪4bなので、スターホイール4が回転していると、前記ガイド部材10bと長い爪4bとに干渉してしまうが、スターホイール4が停止しているので、スムーズに排出することができる。
【実施例2】
【0026】
前記実施例では、外周ガイド部材12の上流端(入口部分)12aをやや外方に開いた形状にして、容器6をこの外周ガイド部材12の内側に入りやすくしているが、下流端12bは、その他の部分と同じ円弧上に位置させている。この第2実施例では、図3に示すように、入口部分12aと同様に下流端(出口部分)12bも、やや外方に開いた形状にしている。このような形状にしたことにより、排出時に容器6がポケット4aa、4abから出やすくなり、爪4b、4cとの干渉を避けてスムーズに排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施例に係る間欠搬送装置を備えたロータリ式充填・キャッピング装置の平面図である。(実施例1)
【図2】図(a)〜(c)は前記間欠搬送装置の作動を順次説明する図である。
【図3】第2の実施例に係る間欠搬送装置の要部の平面図である。(実施例1)
【符号の説明】
【0028】
4 スターホイール
4a ポケット
4b 長い爪
4c 短い爪
6 容器
8 供給コンベヤ
12 ガイド(外周ガイド部材)
12a ガイドの入口部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周部に円周方向等間隔で複数の爪を有し、これら各爪の間に形成されたポケット内に容器を収容するスターホイールと、このスターホイールを間欠的に回転させる駆動手段と、容器を一列で搬送して前記スターホイールに供給する供給コンベヤとを備え、
前記スターホイールの爪を、半径方向に長い爪と短い爪とを交互に配置し、前記スターホイールを2ピッチずつ回転させ、このスターホイールによる回転搬送時の2番目に供給される容器を、長い爪に係合させて前記供給コンベヤから受け取ることを特徴とする間欠搬送装置。
【請求項2】
前記スターホイールの外周側の、供給コンベヤから容器を供給される位置よりも下流側に、スターホイールによって搬送される容器の外面を支持するガイドを設け、かつ、このガイドの入口部分とスターホイールとの間隔を、スターホイールの半径方向外方側へ拡大したことを特徴とする請求項1に記載の間欠搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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