説明

関節軟骨再生促進剤

【課題】 骨粗しょう症、変形性関節症などの種々の症状を予防ないし治療するのに有効な構造を有するジペプチドを有効成分とする関節軟骨再生促進剤を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる関節軟骨再生促進剤は、Pro−Hypの構造を有するジペプチドを有効成分とする、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関節軟骨再生促進剤に関する。詳しくは、関節軟骨の再生を促進することにより、骨粗しょう症や変形性関節炎などの症状を予防ないし治療するための関節軟骨再生促進剤に関する。
【背景技術】
【0002】
関節軟骨は血管系が存在せず、血管が存在する骨組織と比較すると、その修復や再生が困難である。これは、特に関節(摺動部)軟骨細胞および肋軟骨組織において顕著である。関節軟骨の修復や再生が充分でないと、関節軟骨を支える骨組織が疎となり(骨粗しょう症)、関節部の機能に支障をきたす結果、変形性関節炎(Osteoarthritis)を発症する。
従来、上記のような症状を予防ないし治療するための方法としては、関節局所への高分子ヒアルロン酸の注入が一般的であったが、最近では、予防ないし治療に有効な成分としてコラーゲンペプチド、グルコサミン塩を含み、pHが2〜5である関節強化飲料(特許文献1参照)、コラーゲン成分またはゼラチン成分をコラゲナーゼ酵素を用いて分解して得られる、アミノ酸配列がGly−X−Yのトリペプチドを有効成分とする慢性関節リウマチまたは変形関節症の改善剤(特許文献2参照)、コラーゲンおよびコラーゲンペプチドから選ばれた少なくとも1種と、アミノ糖と、ムコ多糖類およびウロン酸から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする経口関節障害治療剤または機能性食品(特許文献3参照)なども知られている。
【特許文献1】特開2002−125638号公報
【特許文献2】特開2002−255847号公報
【特許文献3】特開2003−48850号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コラーゲンペプチドが、関節軟骨に関する上記骨粗しょう症や変形性関節炎などの症状の予防ないし治療に有効であるということは、上記従来技術からも示唆されることであり、また、動物実験などでも支持されているが、コラーゲンペプチドは様々なペプチド構造体の混合物であり、コラーゲンペプチド中の如何なる構造を有するペプチドが前記症状の予防ないし治療に関与しているか、などの実体については明らかでなかった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、関節軟骨の再生が不充分であることに起因する骨粗しょう症、変形性関節症などの種々の症状を予防ないし治療するのに有効な構造を有するペプチドを有効成分とする、関節軟骨再生促進剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、関節軟骨の再生を促進することができ、前記骨粗しょう症、変形性関節症などの予防ないし治療に有効であるペプチドが、Pro−Hypの構造を有することを見出し、それを確認して、本発明を完成した。
すなわち、本発明にかかる関節軟骨再生促進剤は、Pro−Hypの構造を有するジペプチドを有効成分とする、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、関節軟骨の再生に有効である具体的なジペプチドが特定されているので、単にコラーゲンペプチドを用いていただけの従来のものと比べて、有効に関節軟骨の再生を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明にかかる関節軟骨再生促進剤について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
〔ジペプチド〕
本発明にかかる関節軟骨再生促進剤は、Pro−Hypの構造を有するジペプチドを有効成分とする。
Pro−Hypの構造を有するジペプチドは、プロリン単位および/またはヒドロキシプロリン単位が化学修飾されていても良く、特に、ヒドロキシプロリン単位については、カルボキシル基と水酸基のいずれか、または、両方が化学修飾されていても良い。
【0007】
以上、本発明においては、「Pro−Hypの構造を有するジペプチド」とは、化学修飾したものも化学修飾していないものも含む。
なお、以下では、簡単のために、「Pro−Hypの構造を有するジペプチド」を「本発明にかかるジペプチド」と称する場合がある。
Pro−Hypが化学修飾されている場合、弱酸性から中性で溶解可能にでき、後述する他の有効成分との相溶性向上なども期待できる。具体的には、プロリン残基のα−アミノ基については、ポリペプチジル化、スクシニル化、マレイル化、アセチル化、脱アミノ化、ベンゾイル化、アルキルスルホニル化、アリルスルホニル化、ジニトロフェニル化、トリニトロフェニル化、カルバミル化、フェニルカルバミル化、チオール化などの化学修飾、ヒドロキシプロリン残基のα−カルボキシル基については、エステル化、アミド化などの化学修飾、ヒドロキシプロリン残基の水酸基については、O−アセチル化などの化学修飾が挙げられる。後述する他の有効成分の種類などに応じて、適切な化学修飾を選択すれば良い。
【0008】
前記本発明にかかるジペプチドは、関節軟骨再生促進剤全量に対し、0.001重量部以上の割合で配合することが好ましい。より好ましくは0.01重量部以上の割合で配合される。0.001重量部未満では本願発明の効果が充分に発現されないおそれがある。
さらに、本発明にかかる関節軟骨再生促進剤を関節局部への注入用として用いる場合、本発明にかかるジペプチドの含量が1mmol/L以上であることが好ましい。
前記Pro−Hypは、例えば、後述するように、コラーゲン、ゼラチンを2段階に分けて酵素処理するか、アミノ酸から合成することにより得ることができ、化学修飾については、後述するような公知の手段が挙げられる。ただし、本発明にかかるジペプチドは、これらの方法以外の方法で得ても良く、例えば、下記2段階酵素処理法に代えて、1次酵素処理を省略した方法や、1次酵素処理および2次酵素処理を同時に行う方法であっても良いのである。
【0009】
<コラーゲンまたはゼラチンの2段階酵素処理>
コラーゲンまたはゼラチンを一般的な方法で1次酵素処理した後に、2次酵素処理としてアミノペプチダーゼPおよび/またはプロリダーゼ活性を有する酵素で反応させる2段階酵素処理によって、Pro−Hypを含むコラーゲンペプチドを得ることができる。
この2段階酵素処理によれば、1次酵素処理によって、経口免疫寛容メカニズムを介した骨・軟骨組織の炎症緩和に有用な比較的分子量の大きなペプチドが生成し、2次酵素処理によって、さらに、グリシン残基とプロリン残基間のペプチド結合(グリシンのアミノ基とプロリンのカルボキシル基に由来するペプチド結合)が切断されてPro−Hypが生成する。
【0010】
前記コラーゲンとしては、特に限定するわけではないが、例えば、牛や豚などの哺乳動物由来のコラーゲンやサメや鯛などの魚類由来のコラーゲンが挙げられ、これらは、前記哺乳動物の骨、皮部分や前記魚類の骨、皮、鱗部分などから得ることができる。具体的には、前記骨、皮、鱗などに脱脂・脱灰処理、抽出処理などの従来公知の処理を施せば良い。
前記ゼラチンは、前記コラーゲンを熱水抽出などの従来公知の方法で処理することにより得ることができる。
前記コラーゲン、ゼラチンの2段階酵素処理で用いる酵素としては、特に限定されないが、得られた関節軟骨再生促進剤を特定保健用食品として用いる場合などを考慮すると、病原性微生物由来の酵素以外の酵素を用いることが好ましい。
【0011】
1次酵素処理の処理条件としては、例えば、コラーゲンまたはゼラチン100重量部に対して酵素0.1〜5重量部用い、30〜65℃で1〜72時間処理することができる。
上記コラーゲンまたはゼラチンの1次酵素処理により得られるコラーゲンペプチドの平均分子量は、好ましくは200〜2000、より好ましくは250〜1800である。平均分子量が前記範囲にあれば、分子量の比較的大きなペプチドが充分に生成しているといえる。
1次酵素処理後に、必要に応じて酵素を失活させても良いが、この場合の失活温度としては、例えば、70〜100℃である。
【0012】
前記1次酵素処理に用いる酵素としては、コラーゲンまたはゼラチンのペプチド結合を切断することが可能な酵素であれば、特に限定されないが、通常、タンパク質分解酵素あるいはプロテアーゼと呼ばれる酵素が用いられる。具体的には、例えば、コラゲナーゼ、チオールプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、メタルプロテアーゼなどが挙げられ、これらを単独で、あるいは複数組み合わせて用いることができる。前記チオールプロテアーゼとしては、植物由来のキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシン、動物由来のカテプシン、カルシウム依存性プロテアーゼなどが知られている。また、前記セリンプロテアーゼとしては、トリプシン、カテプシンDなどが、前記酸性プロテアーゼとしては、ペプシン、キモシンなどが知られている。
【0013】
さらに、2次酵素処理では、例えば、酵素として、Aspergillus属など由来のプロリダーゼ活性を有するプロテアーゼを用いた酵素反応がなされる。この反応により、1次酵素処理物には含まれていなかったPro−Hypが生成する。
2次酵素処理の処理条件としては、例えば、1次酵素処理物100重量部に対して酵素0.1〜5重量部用い、30〜65℃で1〜72時間処理することができる。
上記2次酵素処理により得られるコラーゲンペプチドの平均分子量は、好ましくは200〜1500、より好ましくは250〜900である。この2次酵素処理は、Pro−Hypの生成を主たる目的としており、1次酵素処理により得られるコラーゲンペプチドのうち、比較的大きなペプチドが過剰に加水分解されてしまわないように、前記平均分子量の範囲となるように2次酵素処理することが好ましい。
【0014】
2次酵素処理後に酵素を失活させる必要があるが、失活温度としては、例えば、70〜100℃である。
前記2段階酵素処理により得られた加水分解物、もしくは、前記2段階酵素処理および発酵により得られた発酵生成物は、Pro−Hyp以外のアミノ酸やペプチド成分も含む混合物であるので、Pro−Hypもしくはその塩を得る場合には、必要に応じて、分画・精製を行うようにしても良い。分画・精製の方法としては、特に制限はなく、例えば、限外濾過や、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィーなどの各種液体クロマトグラフィーや、これらを組み合わせた方法などのような従来公知の方法にすれば良い。具体的には、例えば、以下のようにして分画・精製することができる。すなわち、まず、前記加水分解物あるいは発酵生産物の約2g/10mLをイオン交換カラム(例えば、DEAEトヨパール650Mカラム(東ソー社製)やSPトヨパール650Mカラム(東ソー社製)など)に2回に分けて負荷して、蒸留水で溶出されるボイドボリューム画分を回収する。次いで、回収した画分を前記イオン交換カラムとは逆のイオン交換基を有するカラム(例えば、SPトヨパール650Mカラム(東ソー社製)やDEAEトヨパール650Mカラム(東ソー社製)など)に負荷して、蒸留水で溶出されるボイドボリューム画分を回収する。次に、この画分をゲル濾過カラム(例えば、セファデックスLH−20カラム(ファルマシア社製)など)に負荷し、30%メタノール水溶液で溶出して化学合成品であるPro−Hypが溶出する位置に相当する画分を回収する。本画分については、逆相カラム(例えば、μBondasphere 5μC18 300Åカラム(ウォーターズ社製)など)を装填した高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に供し、0.1%トリフルオロ酢酸を含む32%以下のアセトニトリル水溶液の直線濃度勾配により分画する。そして、回収したPro−Hyp画分を減圧乾固することにより、高純度のPro−Hypを得ることができる。
【0015】
<アミノ酸からの合成>
アミノ酸からPro−Hypを合成することができる。
Pro−Hypの合成法としては、一般的に、(1)固相合成法と(2)液相合成法(例えば、特開2003−183298号公報参照)があり、前者の場合は、さらに(A)Fmoc法と(B)Boc法の方法が知られているが、Pro−Hypは、いずれの方法で合成してもよい。
固相法を一例として、以下に詳しく説明する。
ヒドロキシプロリンを担体ポリスチレンに固定し、アミノ基の保護としてFmoc基あるいはBoc基を使用する公知の固相合成法により合成することができる。すなわち、表面をアミノ基で修飾した直径0.1mm程度のポリスチレン高分子ゲルのビーズを固相として用い、縮合剤としてジイソプロピルカルボジイミド(DIC)を用いた脱水反応によってFmoc(fluorenyl−methoxy−carbonyl)基でアミノ基を保護したヒドロキシプロリンにプロリンを結合(ペプチド結合)させた後、固相を溶媒でよく洗い、残ったプロリンなどを除去する。この後、固相に結合しているヒドロキシプロリン残基の保護基を除去(脱保護)することにより、Pro−Hypを合成することができる。
【0016】
<化学修飾>
Pro−Hypは、化学修飾が施されているものであっても良い。化学修飾の具体的手段や処理条件は、通常のペプチドの化学修飾技術が適用される。
プロリン残基のα−アミノ基の化学修飾について、例えば、ポリペプチジル化はN−カルボン酸無水物などとの反応により、スクシニル化あるいはマレイル化はpH8付近で無水コハク酸あるいは無水マレイン酸などと反応させることにより、アセチル化は中性付近でN−ヒドロキシスクシンイミドアセテートなどと反応させることにより、脱アミノ化は亜硝酸などを作用させることにより、ベンゾイル化は塩化ベンゾイルまたは無水安息香酸などを作用させることにより、アルキルスルホニル化あるいはアリルスルホニル化はベンゼンスルホニルクロライド、p−トルエンスルホニルクロライド、メタンスルホニルクロライドなどと反応させることにより、ジニトロフェニル化あるいはトリニトロフェニル化は2,4−ジニトロフルオロベンゼン、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸などを作用させることにより、カルバミル化あるいはフェニルカルバミル化はシアン酸などを作用させることにより、チオール化はN−アセチルホモシスティンチオラクトン、S−アセチルメルカプトコハク酸無水物、チオパラコン酸、S−アセチルチオイタマル酸無水物などを作用させることにより、行うことができる。
【0017】
ヒドロキシプロリン残基のα−カルボキシル基の化学修飾について、例えば、エステル化はメタノールへの懸濁後に乾燥塩化水素ガスを通気することなどにより、アミド化はカルボジイミドなどを作用させることにより、行うことができる。
ヒドロキシプロリン残基の水酸基の化学修飾については、例えば、O−アセチル化は水溶媒中または非水溶媒中で無水酢酸を作用させることなどにより、行うことができる。
化学修飾のその他の具体例として、特公昭62−44522号公報や特公平5−79046号公報等に記載の化学修飾技術が適用できる。
〔関節軟骨再生促進剤〕
本発明にかかる関節軟骨再生促進剤は、上記本発明にかかるジペプチドを生理食塩水などで希釈したものであっても良く、充分に本発明の効果を得られるのであるが、前記本発明にかかるジペプチド以外に、本発明の効果を害しない範囲で、適宜他の有効成分や製剤用の成分を含有させても良い。
【0018】
前記他の有効成分としては、グルコサミンおよび/またはその塩、コンドロイチン硫酸などが挙げられ、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。中でも、グルコサミンおよび/またはその塩は、本発明にかかるジペプチドによる関節軟骨再生促進効果を向上させる働きがあるため好ましい。
また、前記他の有効成分として、本発明にかかるジペプチド以外のペプチドやアミノ酸を含んでいても良く、例えば、比較的分子量の大きなペプチドは、慢性リウマチ性関節炎などに対して、経口免疫寛容メカニズムによる骨・軟骨組織の炎症を緩和するという効果を奏するので有用である。
【0019】
さらに、前記他の有効成分として、骨塩の沈着促進の目的で、カルシウムや糖転移ヘスペリジンなどを用いることができ、コラーゲンの合成・沈着促進などの目的でビタミンCなどを用いることもできる。
前記他の有効成分の配合量としては、関節軟骨再生促進剤全量に対して、0.1〜20重量部で用いることが好ましく、0.5〜20重量部の割合で用いることがより好ましい。特に、グルコサミンおよび/またはその塩の配合量を、関節軟骨再生促進剤全量に対して、5〜15重量部とすることが好ましい。5重量部未満では本発明にかかるジペプチドの関節軟骨再生促進効果を向上させる効果が充分に発揮されないおそれがあり、15重量部を超えると尿や糞中に排出され、過剰摂取となるおそれがある。
【0020】
製剤化のための成分としては、例えば、結晶性セルロースなどの賦形剤などを用いることができ、その形態などに応じて適切な量を設定すれば良い。
本発明にかかる関節軟骨再生促進剤の使用形態としては、例えば、経口投与により摂取したり、関節局所へ注入したり、といった形態が挙げられる。
経口投与の場合には、本発明にかかるジペプチドと前記他の有効成分や製剤用の成分を混合したものを、従来公知の方法により、打錠成型によって錠剤としたり、その他、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などの液剤、凍結乾燥製剤などの任意の形態に調製することもできる。
【0021】
関節局所への注入の場合には、本発明にかかるジペプチドを生理食塩水などで希釈したものを用いるが、必要に応じて、さらに、前記他の有効成分を用いても良く、その濃度としては、上述の如く、本発明にかかるジペプチドの含量を1mmol/L以上とすることが好ましい。
本発明にかかる関節軟骨再生促進剤は、Pro−Hypの構造を有するジペプチドによって、関節軟骨再生促進効果を発現する。アミノ酸、Pro−Hyp以外の構造を有するジペプチド、Pro−Hypに他のアミノ酸が結合したトリペプチド以上のペプチドでは、前記本発明にかかるジペプチドのような関節軟骨再生促進効果は発現されない。
【0022】
以上のことは、後述する実施例中の性能評価試験において、具体的に立証されている。
【実施例】
【0023】
以下に、本発明にかかるジペプチドの性能評価試験と、該ジペプチドを有効成分とする関節軟骨再生促進剤の配合例によって、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下では、便宜上、「重量部」を単に「部」と、「リットル」を単に「L」と記すことがある。また、「重量%」を「%」と記すことがある。
〔性能評価試験〕
本発明にかかるジペプチドの性能評価試験を以下に示す。
まず、性能評価試験に用いたコラーゲンペプチドについて説明する。コラーゲンペプチドは、本発明にかかるジペプチドを含む2種の豚皮由来のコラーゲンペプチド(以下では、それぞれを、「PC」、「PC−CA」と略記する。)、本発明にかかるジペプチドを含む魚鱗由来のコラーゲンペプチド(以下では、「FC」と略記する。)と、比較のために、本発明にかかるジペプチドを含まない2種の豚皮由来のコラーゲンペプチド(以下では、それぞれを、「PC−Cont」、「PC−CA−Cont」と略記する。)を準備した。
【0024】
<PC>
豚皮由来コラーゲンの熱変性物であるゼラチン(I型コラーゲン)1kgを75℃の温水4kgに溶解させ、60℃に温度調整した後、1次酵素反応として、黄色コウジカビ由来プロテアーゼ10gを添加し、pH5.0〜6.0、温度45〜55℃で120分間保持することにより酵素加水分解処理を行った。次いで、2次酵素反応として、これにアミノペプチダーゼPおよびプロリダーゼ活性を有するAspergillus oryzae抽出酵素を終濃度0.5%で添加し、これを可溶化したのち、50℃で6時間反応させた。反応後、この反応液を10分間100℃に加熱処理し、その後、60℃に冷却し、活性炭と濾過助剤(珪藻土)とを用いて濾過し、得られた母液に120℃で3秒間高温殺菌処理した。そして、殺菌後の母液を噴霧乾燥し、PCを得た。
【0025】
このPCを、薄層クロマトグラフィーに供した。すなわち、薄膜クロマトグラフィープレート(商品名「CelluloseF」、メルク社製)に、水に可溶化したPCを、10μg滴下したのち、溶媒(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)で展開した。このプレートを風乾してイサチン・酢酸亜鉛試薬を噴霧したのち、青色のスポットによってN末端がProであるペプチドの存在を確認するとともに、上記で得られたPCの青色スポットのRf値([スポット原点から発色スポットまでの距離]÷[スポット原点から溶媒フロントまでの距離])が、同一プレートにスポットした内部マーカーであるPro−Hypの各青色スポットのRf値と一致すること、すなわち、このPCがPro−Hypを含むことを確認した。
【0026】
<FC>
魚鱗由来ゼラチンを用いたこと以外は、前記PCの製造と同様の操作により、FCを得た。
また、このFCを前記PCと同様に薄膜クロマトグラフィーにより分析したところ、Pro−Hypの存在が確認された。
<PC−CA>
豚皮由来コラーゲンの熱変性物であるゼラチン(I型コラーゲン)1kgを75℃の20mM tris−HCl緩衝液(pH7.5)4Lに加温しながら溶解させたのち、40℃に冷却し、1次酵素反応として、1gのコラゲナーゼ(新田ゼラチン社製、Collagenase N−2)を添加後、pH7.0〜7.8、40℃で24時間保持することにより酵素分解処理を行った。次いで2次酵素反応として、この反応液にアミノペプチダーゼPおよびプロリダーゼ活性を有するAspergillus niger抽出酵素を終濃度0.25%で添加、pH4.0、50℃で6時間反応させた。反応後、この反応液を10分間100℃に加温処理し、その後、60℃に冷却し、活性炭と濾過助剤(珪藻土)とを用いてろ過し、得られた母液に120℃で3秒間高温殺菌処理を施した。そして、殺菌後の母液を噴霧乾燥し、PC−CAを得た。
【0027】
前記乾燥重量2gのPC−CAを10mLの水に溶解させたものを、カラム(「DEAEトヨパール650M」、東ソー社製;16×650mm)に2回に分けて負荷して、蒸留水で溶出されるボイドボリューム画分を回収した。次いで、回収した画分をカラム(「SPトヨパール650M」、東ソー社製;16×650mm)に負荷し、蒸留水で溶出されるボイドボリューム画分を回収した。次に、この画分をカラム(「セファデックスLH−20」、ファルマシア社製;26×900mm)に負荷し、30%メタノール水溶液で溶出した。9mL/フラクションで分画し、化学合成品であるPro−Hypが溶出する位置に相当する画分を回収した。得られた画分をカラム(「μBondasphere 5μC18 300Å」、ウォーターズ社製;3.9×150mm)を用いたHPLCで、0.1%トリフルオロ酢酸を含む0〜32%以下のアセトニトリル水溶液の直線濃度勾配溶出(流速1mL/min、0〜32%の勾配を18分間で行う)により分画し、化学合成品であるPro−Hypが溶出する位置に相当する保持時間に溶出されるピーク部分を分取した。そして、分取液を減圧乾固することにより、白色粉末を得た。得られた白色粉末の構造を、エドマン法によるタンパク質構造解析装置(「プロテインシークエンサー491型」、アプライドバイオシステムズ社製)により解析したところ、Pro−Hypの存在が確認された。
【0028】
<PC−Cont>
前記したPCの製造における1次酵素反応のみを行って、PC−Contを得た。
すなわち、豚皮由来コラーゲンの熱変性物であるゼラチン(I型コラーゲン)1kgを75℃の温水4kgに溶解させ、60℃に温度調整した後、黄色コウジカビ由来プロテアーゼ10gを添加し、pH5.0〜6.0、温度45〜55℃で120分保持することにより酵素加水分解処理を行った。次いで、酵素加水分解処理で得られた溶液を85℃で10分間加熱して酵素を失活させ、その後、60℃に冷却し、活性炭と濾過助剤(珪藻土)とを用いて濾過し、得られた母液に120℃で3秒間高温殺菌処理を施した。そして、殺菌後の母液を噴霧乾燥することにより、粉末化したPC−Contを得た。
【0029】
このPC−ContをPCと同様に薄膜クロマトグラフィーにより分析したところ、青色のスポットが確認されず、Pro−Hypの存在は確認されなかった。
<PC−CA−Cont>
前記したPC−CAの製造における1次酵素反応のみを行って、PC−CA−Contを得た。
すなわち、豚皮コラーゲンの熱変性物であるゼラチン(I型コラーゲン)1kgを75℃の20mM tris−HCl緩衝液(pH7.5)4Lに加温しながら溶解させ40℃に冷却した後、1gのコラゲナーゼ(新田ゼラチン社製、Collagenase N−2)を添加後、pH7.0〜7.8、40℃で24時間保持することにより酵素分解処理を行った。次いで、酵素加水分解処理で得られた溶液を85℃で10分間加熱して酵素を失活させ、その後、活性炭と濾過助剤(珪藻土)とを用いてろ過し、得られた母液に120℃で3秒間高温殺菌処理を施した。そして、殺菌後の母液を噴霧乾燥することにより、粉末化したPC−CA−Contを得た。
【0030】
このPC−CA−ContをPCと同様に薄膜クロマトグラフィーにより分析したところ、青色のスポットが確認されず、Pro−Hypの存在は確認されなかった。
<評価試験1>
前記PC(PC群)、FC(FC群)およびPC−CA(PC−CA群)を用い、各コラーゲンペプチドを前駆軟骨細胞株ATDC5培養液に終濃度0.1%となるように添加し、培養から5日後に肥大化軟骨および石灰化のマーカー酵素であるアルカリフォスファターゼ(ALP)の各抑制活性を調べた。比較のために、ペプチド無添加(N群)のときのALP抑制活性、終濃度0.1%のペプトン(Pe群)を用いたときのALP抑制活性、前記PC−Cont(PC−Cont群)、PC−CA−Cont(PC−CA−Cont群)を用いたときのALP抑制活性も調べた。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】

【0032】
<評価試験2>
固相法により合成したジペプチドPro−Hyp(ピー・エッチ・ジャパン社製)([Pro−Hyp]群)を用い、添加量を2.5mMとし、比較として、ペプチド無添加(N群)、遊離アミノ酸であるグリシン(Gly群)、プロリン(Pro群)、ヒドロキシプロリン(Hyp群)、プロリンとヒドロキシプロリンの遊離アミノ酸混合物([Pro+Hyp]群)、グリシンとプロリンとヒドロキシプロリンの遊離アミノ酸混合物([Gly+Pro+Hyp]群)と、固相法により合成したトリペプチドPro−Hyp−Gly(ピー・エッチ・ジャパン社製)([Pro−Hyp−Gly]群)を用いたこと以外は、評価試験1と同様にして、ALPの抑制活性を調べた。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】

【0034】
<評価試験3>
10週令のC57BL/6Jマウスに、表3に示す組成で各々飼料を経口摂取させた。この試験においては、表3中、コラーゲンペプチド添加群として、前記PC(PC群)、FC(FC群)およびPC−CA(PC−CA群)を用いるとともに、比較として、前記PC−Cont(PC−Cont群)、PC−CA−Cont(PC−CA−Cont群)を用いた。マウスを3週間後に屠殺したのち、各群の大腿骨・脛骨関節部の非脱灰ヘマトキシリン染色切片から、マトリクス構造評価および細胞状態を評価し、関節腔の幅を測定した。
【0035】
結果を表4、6に示す。表4に示す値(病理学的スコアー)は、表5に示す基準で各マウスの関節軟骨のマトリクス構造および細胞状態を評価し、それらの値を平均した値である。
【0036】
【表3】

【0037】
【表4】

【0038】
【表5】

【0039】
【表6】

【0040】
さらに、前記N群、C群およびPC群について、CT装置(X線CTラシータ、ALOKA社製)による骨計測を行った。結果を表7に示す。

【0041】
【表7】

【0042】
<評価試験4>
10週令のC57BL/6Jマウスに、上記表3に示す組成で各々飼料を経口摂取させた。この試験においては、表3中、Pro−Hyp添加群として、化学合成試薬であるジペプチドPro−Hyp(BACHEM社製)([Pro−Hyp]群)を用いた。マウスを3週間後に屠殺し、各群の大腿骨・脛骨関節部のμCT(卓上型マイクロCTスキャナ SKYSCAN1172、SKYSCAN社製)像から関節腔の幅を測定し、非脱灰ヘマトキシリン染色切片からマトリクス構造評価および細胞状態を評価した。また、比較のために、表3中の(Pro+Hyp)添加群として、プロリンとヒドロキシプロリンの遊離アミノ酸混合物を用いた遊離アミノ酸混合物添加群([Pro+Hyp]群)を用いて、同様の操作、評価を行った。
【0043】
結果を表8に示す。
【0044】
【表8】

【0045】
<評価試験5>
固相法により合成したジペプチドPro−Hyp(ピー・エッチ・ジャパン社製)([Pro−Hyp]群)を、終濃度5mmol/Lとなるように生理食塩水に可溶化したのち、濾過滅菌した。この溶液0.5mlを、10週令のC57BL/6Jマウスに上記表3の組成で飼料を3週間与えたC群に対して、その左大腿骨・脛骨関節腔に注射した。1週間後に屠殺し、左右の大腿骨−脛骨関節腔部の非脱灰マイヤーヘマトキシリン染色切片を作成し、病理評価した。同様にして、注射した後、3週間後に屠殺した場合についても、左右の大腿骨−脛骨関節腔部の非脱灰マイヤーヘマトキシリン染色切片を作成し、前記評価試験4でのN群の病理切片と比較して病理評価した。
【0046】
結果を表9に示す。
【0047】
【表9】

【0048】
<性能評価試験の結果の考察>
本発明にかかるジペプチドを含むFC、PC、PC−CAは、本発明にかかるジペプチドを含まないPC−Cont、PC−CA−Contよりも、優れた関節軟骨再生促進効果を発現していることが、上記評価試験1、3の結果(表1、4および6)から分かる。
また、評価試験2、4では、合成ジペプチドであるPro−Hyp単独での優れた関節軟骨再生促進効果が示されており、他方、プロリン、ヒドロキシプロリン、グリシンやそれらの混合物およびPro−Hyp−Glyでは関節軟骨再生促進効果は認められない(表2、8)。
【0049】
評価試験5においても、合成ジペプチドであるPro−Hyp単独での優れた関節軟骨再生促進効果が示されている(表9)。
〔実施例1〜3〕
表10に示す配合で、各材料を混合し、賦形剤としての結晶性セルロースを、表10に記載の配合全体に対して10部の割合で用いて、常法により打錠成形することにより、経口用として用いうる、実施例1〜3にかかる関節軟骨再生促進剤を得た。なお、表10におけるPro−Hypは性能評価試験で使用したBACHEM社製の合成ジペプチドであり、PC、PC−Cont、PC−CA−Contは性能評価試験で使用したコラーゲンペプチドである。
【0050】
【表10】

【0051】
〔実施例4〕
性能評価試験で使用したコラーゲンペプチドであるPCをチュアブルタイプのタブレットに用いた場合の配合例を記載するが、本発明は、これに限定されるものではない。
下記配合成分を混合し、打錠成型器を用いて、一粒0.8gのチュアブルタイプのタブレットを調製した。このチュアブルタイプのタブレットは、全量を100重量%としたとき、約4.5重量%のPro−Hypを有効成分として含有するものであった。

PC 50.0kg
アスコルビン酸 10.0kg
ミクロカルマグS(エスケーフーヅ社製) 4.6kg
マビット(林原社製) 19.0kg
結晶セルロース 10.0kg
乳化剤 3.2kg
アスパルテーム 0.5kg
発酵乳パウダー 1.4kg
粉末香料 1.0kg
クエン酸 0.3kg

なお、アミノ酸配列が既知の豚皮由来のI型コラーゲン(重量(X)g)に含まれるPro−Hypの配列の和(Y)をカウントし、下記式より該I型コラーゲン全体中の理論含有量を求めたところ、9.0重量%であった。
【0052】

[(Pro−Hypの数(Y))×(Pro−Hypの重量(分子量))]/(全配列の重量(X))

以上のことから、前記PCは、理論的に、Pro−Hypを最大9.0重量%含むものである。
下記実施例5〜8も、本実施例4と同様に、Pro−Hypを最大9.0重量%含む前記PCを各種用途に用いた場合の配合例である。
【0053】
〔実施例5〕
下記配合成分を混合して、100〜140mLのお湯に溶解させて飲用する粉末コンソメスープ(1袋6.0g)を調製した。この粉末コンソメスープは、全量を100重量%としたとき、約3.2重量%のPro−Hypを有効成分として含有するものであった。

PC 35.0kg
チキンエキスパウダー 25.0kg
食塩 18.0kg
ブドウ糖 7.7kg
乳酸カルシウム 7.0kg
グルタミン酸ナトリウム 4.0kg
オニオンエキスパウダー 1.0kg
HVP 1.0kg
ビーフフレーバー 0.5kg
5’−リボヌクレオチド2ナトリウム 0.5kg
ホワイトペッパー 0.2kg
ターメリック 0.1kg

〔実施例6〕
下記配合成分を混合して、100〜150mLの水に溶解させて飲用する粉末ジュース(1袋13.0g)を調製した。この粉末ジュースは、全量を100重量%としたとき、約3.6重量%のPro−Hypを有効成分として含有するものであった。
【0054】

PC 40.4kg
アスコルビン酸ナトリウム 1.2kg
エリスリトール 52.0kg
アセスルファムK 0.1kg
アスパルテーム 0.1kg
クエン酸ナトリウム 0.8kg
クエン酸(結晶) 4.6kg
マスカットフレーバー 0.8kg

〔実施例7〕
下記配合成分に従い、精製水に他の配合成分を溶解し、pH3.5、B’×9.0%に調製したのち、110℃で30秒加熱殺菌処理を施し、10℃に冷却してから紙パックに無菌充填して、清涼飲料水(1パック125mL)を調製した。この清涼飲料水は、全量を100重量%としたとき、約0.2重量%のPro−Hypを有効成分として含有するものであった。
【0055】

PC 2.5kg
ビタミンミックスDN(BASFジャパン社製)0.1kg
エリスリトール 5.5kg
アセスルファムK 0.015kg
アスパルテーム 0.005kg
クエン酸 約0.6kg
フルーツミックスフレーバー 0.16L
ライチフレーバー 0.04L
精製水 残量(合計が100.0kgになるように設定)

〔実施例8〕
まず、下記配合成分のうちの精製水(B)にPCおよびゼラチンを浸漬して30分間膨潤させたのち、80℃達温30分間加熱して完全に溶解させ、ゼラチン溶液とした。次に、下記配合成分のうちの精製水(A)にミルクオリゴ糖、粉末麦芽還元糖、エリスリトール、および難消化性デキストリンを溶解させ、煮詰めた後、アスパルテーム、前記ゼラチン溶液、予め精製水(A)の一部に溶解させたクエン酸(結晶)、ペパーミントフレーバー、ミントフレーバー、レモンフレーバー、およびベニバナ黄色素を添加し、B’×79〜81%に調製したのち脱泡し、スターチモールドに充填して室温で24時間乾燥させ、グミゼリー(1粒4g)を調製した。このグミゼリーは、全量を100重量%としたとき、約0.45重量%のPro−Hypを有効成分として含有するものであった。
【0056】

PC 5.0kg
ミルクオリゴ糖 41.0kg
粉末麦芽還元糖 31.0kg
エリスリトール 5.0kg
難消化性デキストリン 5.0kg
アスパルテーム 0.05kg
ゼラチン(APH250、新田ゼラチン社製) 7.0kg
クエン酸(結晶) 1.2kg
ペパーミントフレーバー 0.6L
ミントフレーバー 0.2L
レモンフレーバー 0.7L
ベニバナ黄色素 適量
精製水(A) 20.0L
精製水(B) 18.0L

〔実施例9〕
表10に示す実施例1の配合において、PC−Cont、カルシウムおよびビタミンCを用いなかったこと以外は同様の配合で各材料を混合し、これを生理食塩水で5mmol/Lに希釈することにより、関節局所への注入用として用いうる、実施例9にかかる関節軟骨再生促進剤を得た。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明にかかる関節軟骨再生促進剤は、例えば、骨粗しょう症や変形性関節炎などの症状を予防ないし治療するための健康食品、医薬品などとして好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Pro−Hypの構造を有するジペプチドを有効成分とする、関節軟骨再生促進剤。
【請求項2】
有効成分としてグルコサミンおよび/またはその塩も含む、請求項1に記載の関節軟骨再生促進剤。
【請求項3】
経口用である、請求項1または2に記載の関節軟骨再生促進剤。
【請求項4】
関節局所への注入用である、請求項1または2に記載の関節軟骨再生促進剤。

【公開番号】特開2009−120512(P2009−120512A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−294440(P2007−294440)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 研究集会名 第61回 日本栄養・食糧学会大会 主催者名 社団法人 日本栄養・食糧学会 開催日 平成19年5月17日〜20日
【出願人】(000190943)新田ゼラチン株式会社 (43)
【Fターム(参考)】