説明

関連コンテンツ表示装置及びシステム

【課題】表示部に表示しているコンテンツに関連する関連コンテンツの少なくとも一部や作成者の連絡先などを自動的に表示部に表示する。
【解決手段】クライアント端末のLCD14に作成中のコンテンツ50を表示すると、自動的にキーワード抽出プログラムが実行される。コンテンツ50の中からキーワードが抽出され、キーワードと関連コンテンツの検索要求信号とが一緒にサーバに送信される。サーバでは、キーワードまたは類似キーワードを含む関連コンテンツがコンテンツDBから抽出され、関連性が高い順に表示順序タグがタイトルに付される。表示順序タグに従って、作成者DBから作成者の氏名,所属部署,連絡先が読み出され、サーバからクライアント端末に送信される。LCD14に表示されたコンテンツ作成画面51の右側ペイン52に、サーバから受信した関連コンテンツのタイトル,作成者の所属部署,氏名,及び連絡先が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
LCD等の表示部に表示されたコンテンツに関連する関連コンテンツを表示する関連コンテンツ表示装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
社内において管理している販売管理や顧客情報等の情報を、社外で活動する営業員等の社員が、社外端末(パーソナルコンピュータ等)からインターネットを介して社内のデータベースにアクセスし、例えば「顧客情報の検索」を指示して情報を取得する情報取得システムが知られている(特許文献1)。
【0003】
「あいまい検索」で検索指示すると、アクティブなアプリケーションによって表示されているドキュメントからキーワードを抽出して、非アクティブなアプリケーションによって表示されているドキュメントとの関連性を調べ、関連するドキュメントを表示するドキュメント検索装置及びドキュメント検索プログラムが知られている(特許文献2)。
【0004】
ユーザの探索行動に応じて、ユーザが注目する主コンテンツ(例えば音楽)の特徴量を特定し、これを数値化してベクトルとして主コンテンツの特徴ベクトルを求め、これに最も近い特徴ベクトルを有する副コンテンツ(例えば広告)を選んで主コンテンツの関連コンテンツとして表示するコンテンツ表示装置及びコンテンツ表示方法が知られている(特許文献3)。
【0005】
コンテンツ(番組の映像)の再生中に字幕の表示がユーザによって指示されると、再生中のコンテンツに紐付けられた字幕が表示され、この中のキーワードから所定のキーワードを選択すると、このキーワードを含む字幕と紐付けられた映像や番組が再生中のコンテンツに替わって表示されるようにした再生装置が知られている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−38259号公報
【特許文献2】特開2006−146458号公報
【特許文献3】特開2008−52665号公報
【特許文献4】特開2008−61120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1〜4記載のいずれの装置やシステムにおいても、ユーザが検索を希望した場合に、表示しているコンテンツに関連する関連コンテンツを表示するもので、ユーザが検索しようとしない限り、関連コンテンツが表示されることがない。したがって、社員がなんらかのコンテンツを作成しようとする場合、既に類似した関連コンテンツがあるにもかかわらず、その存在を知らずに同じようなコンテンツを重複して作成してしまう場合があり、時間等の大きな損失となる。また、予め関連コンテンツの存在を知っていれば、これをベースとすることで、コンテンツ作成の手間の削減や品質の向上を図ることができる。また、関連コンテンツの作成者に意見を聞くことができれば、より高品質のコンテンツを作成できる可能性が高くなる。また、既存のコンテンツを閲覧している場合でも、閲覧中のコンテンツに関連する関連コンテンツが判れば、この関連コンテンツを閲覧することで、より広く確かな情報を取得することができる。
【0008】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、表示部に表示しているコンテンツに関連する関連コンテンツの少なくとも一部や作成者の連絡先などを自動的に表示部に表示する関連コンテンツ表示システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の関連コンテンツ表示装置は、複数のコンテンツを登録したコンテンツデータベースと、前記各コンテンツを作成した作成者の情報を登録した作成者データベースと、前記コンテンツデータベースに登録されているコンテンツまたは作成中のコンテンツを表示する表示部と、前記表示部に表示されているコンテンツからキーワードを抽出するキーワード抽出部と、前記キーワードに基づいて前記コンテンツに関連する関連コンテンツを前記コンテンツデータベースから検索して読み出すとともに、この読み出された関連コンテンツを作成した作成者の情報を前記作成者データベースから検索して読み出し、前記関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を前記表示部に表示する制御部とからなることを特徴とする。
【0010】
前記制御部は、前記関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を、前記表示部に表示されているコンテンツと並列して、前記表示部に表示することが好ましい。
【0011】
前記キーワードに類似する類似キーワードを登録した類語辞書データベースを設け、前記制御部は、前記キーワードまたは類似キーワードに一致するキーワードを有することにより前記コンテンツに関連する関連コンテンツを前記コンテンツデータベースから検索して読み出すことが好ましい。
【0012】
前記作成者の情報には、少なくとも作成者の氏名,所属部署,連絡先が含まれていることが好ましい。
【0013】
前記表示部に表示された作成者の情報の少なくとも一部を指示する指示手段を設け、この指示手段によって前記作成者の情報の少なくとも一部を指示することにより、前記制御部は、前記作成者に関するより詳しい情報を前記作成者データベースから読み出して表示部に表示することが好ましい。
【0014】
前記作成者に関するより詳しい情報には、前記作成者が作成した関連コンテンツの内容の少なくとも一部を示す関連コンテンツに関する情報が含まれていることが好ましい。
【0015】
本発明の関連コンテンツ表示システムは、所定のコンテンツを表示する表示部と、この表示部に表示されているコンテンツに含まれるキーワードを抽出するキーワード抽出部と、外部との通信を行ない、前記キーワードを外部に送信する第1通信部とを備えた端末と、複数のコンテンツを登録したコンテンツデータベースと、前記コンテンツを作成した作成者の情報を登録した作成者データベースと、前記端末から受信したキーワードに基づいて前記コンテンツに関連する関連コンテンツを前記コンテンツデータベースから検索して読み出すとともに、この読み出された関連コンテンツを作成した作成者の情報を前記作成者データベースから検索して読み出す検索部と、前記端末からキーワードを受信するとともに、前記検索部により検索された関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を前記端末に送信する第2通信部とを備えたサーバと、前記端末に設けられ、前記サーバから受信した前記関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を前記表示部に表示する制御部とからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、既存のコンテンツまたは作成中のコンテンツを表示部に表示すると、コンテンツからキーワードが抽出され、このキーワードに基づいてコンテンツに関連する関連コンテンツがコンテンツデータベースから検索されて読み出されるとともに、関連コンテンツを作成した作成者の情報が作成者データベースから検索されて読み出され、表示部に関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部が表示されるので、表示部に表示しているコンテンツに関連する関連コンテンツの少なくとも一部や作成者の連絡先などを自動的に表示部に表示することができる。この結果、コンテンツを作成中の場合、関連コンテンツをベースとしたり、関連コンテンツの作成者に意見を聞くことで、コンテンツ作成の手間の削減や品質の向上を図ることができる。また、既存のコンテンツを閲覧している場合、閲覧中のコンテンツに関連する関連コンテンツを閲覧することで、より広く確かな情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】関連コンテンツ表示システムの構成を示す概略図である。
【図2】クライアント端末の内部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】サーバの内部構成を示す機能ブロック図である。
【図4】コンテンツとキーワードと対応関係を示すコンテンツDBのデータテーブルである。
【図5】作成者,所属部署,連絡先,コンテンツタイトルの対応関係を示す作成者DBのデータテーブルである。
【図6】コンテンツ作成画面及び右側ペインを表示したLCDの表示画面例である。
【図7】作成者の業務情報を表示したLCDの表示画面例である。
【図8】クライアント端末とサーバの各処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態における関連コンテンツ表示システム10は、図1に示すように、コンテンツデータベース(コンテンツDB)41(図3参照)を有するサーバ11と、通信ネットワーク12と、これに繋がれたクライアント端末13とで構成され、会社等の特定の組織や団体(以下、単に組織という)内に構築される。以下、コンテンツとして、技術資料や論文等の文書データ(以下、単にドキュメントという)を用いる場合について説明する。
【0019】
関連コンテンツ表示システム10は、クライアント端末13に接続された液晶ディスプレイ(表示部に該当、以下LCDという)14に表示されたコンテンツに関連性が高い別のコンテンツ(以下、関連コンテンツという)及びその作成者を、サーバ11から検索してLCD14に表示し、必要ならば、その作成者と連絡がとれるようにする。LCD14に表示されたコンテンツとは、既存のコンテンツに限らず、ユーザがクライアント端末13を用いて作成途中(以下、単に作成中という)のコンテンツも含む。
【0020】
クライアント端末13は、例えば周知のパーソナルコンピュータやワークステーションであり、前記LCD14の他、操作信号を出力するマウス15及びキーボード16からなる操作部17を備えている。
【0021】
クライアント端末13の機能ブロックを示す図2において、CPU20は、操作部17から入力される操作信号などに従ってクライアント端末13全体を統括的に制御する。CPU20には、操作部17の他に、データバス21を介して、RAM22、ハードディスクドライブ(HDD)23、通信インターフェース(通信I/F)24、表示制御部25、及びLCD14が接続されている。
【0022】
通信I/F24は、例えばモデムやルータであり、通信ネットワーク12に適合した通信プロトコルの制御を行い、通信ネットワーク12を経由したデータの遣り取りを媒介する。表示制御部25は、LCD14の表示を制御し、コンテンツ等(図3参照)を表示する。
【0023】
RAM22は、CPU20が処理を実行するための作業用メモリである。HDD23には、クライアント端末13を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。CPU20は、HDD23からプログラムを読み出してRAM22に展開し、読み出したプログラムを逐次実行する。
【0024】
HDD23には、キーワード抽出プログラム26,関連コンテンツ検索プログラム27が記憶されている。キーワード抽出プログラム26が実行されると、LCD14に表示されているコンテンツの中から、自動的にキーワードが抽出される。このキーワードとしては、コンテンツのタイトルの他、コンテンツ内に出現する回数が多い、例えば3回以上出現する頻出単語が選択される。また、作成中のコンテンツの場合には、タイトル,頻出単語の他、最後に入力した(最も新しく入力した)単語もキーワードとして選択される。
【0025】
関連コンテンツ検索プログラム27は、キーワード抽出プログラム26の実行によって抽出されたキーワードを、関連コンテンツの検索要求信号と一緒に、通信I/F24及び通信ネットワーク12を介してサーバ11に送信する。なお、通常は、サーバ11に蓄積されているコンテンツの全てが検索対象とされるが、クライアント端末13のユーザがキーボード16等から指示した場合、特定の所属部署内や閲覧権限を有するコンテンツのみが検索対象とされる。
【0026】
サーバ11の機能ブロックを示す図3において、CPU40は、通信ネットワーク12を経由してクライアント端末13から入力される操作信号や関連コンテンツの検索要求信号に従って、サーバ11全体を統括的に制御する。
【0027】
CPU40には、データバス41を介して、RAM42、ハードディスクドライブ(HDD)43、通信I/F44、及び関連度算出部45が接続されている。
【0028】
RAM42は、CPU40が処理を実行するための作業用メモリである。HDD43には、サーバ11を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。CPU40は、HDD43からプログラムを読み出してRAM42に展開し、読み出したプログラムに基づいて処理を実行する。
【0029】
通信I/F44は、通信ネットワーク12に適合した通信プロトコルの制御を行い、通信ネットワーク12を経由したデータの遣り取りを媒介する。通信I/F44を媒介して取得されたデータは、RAM42に一時的に記憶される。
【0030】
HDD43には、キーワード抽出プログラム46、コンテンツデータベース(コンテンツDB)47、作成者データベース(作成者DB)48、及び類語辞書データベース(類語辞書DB)49が構成されている。類語辞書DB49には、単語同士の上位/下位関係、部分/全体関係、同義、類義関係などの関連性によって単語を分類し、体系化した日本語のシソーラス辞書のデータが記憶されている。
【0031】
キーワード抽出プログラム46は、クライアント端末13でコンテンツの登録操作が行なわれた場合、通信I/F44を介してクライアント端末13から送信されてきたコンテンツからキーワードを抽出して、RAM42に一時的に記憶する。CPU40は、コンテンツとRAM42に一時的に記憶されたキーワードとを、図4に示すように、データテーブルにより関連づけしてコンテンツDB47に登録する。このようにコンテンツDB47に登録されるコンテンツには、クライアント端末13から送信されてきたコンテンツの他、CD−ROM等の記憶媒体から入力されるコンテンツがある。このようにして組織内の各所から集められたコンテンツと、これから抽出されたキーワードとが、関連付けされてコンテンツDB47に蓄積される。
【0032】
コンテンツとしては、ドキュメントのデータであるDOCU0001.doc,DOCU0002.doc,DOCU0003.doc,・・・が登録され、例えば、DOCU0001.docに関連付けられたキーワードのデータとしては、KA1,KA2,KA3,・・・が登録されている。KA1は、DOCU0001.docのタイトルである。KA2,KA3,・・・は、DOCU0001.doc内に用いられている単語のうち、出現頻度が高い、例えば3回以上出現する頻出単語のデータである。
【0033】
作成者DB48には、組織内に所属する従業員の中で、これまで1個以上のコンテンツを作成した者を作成者として、図5に示すように、各作成者の氏名(山田太郎等)と、所属部署(設計部等)と、連絡先(メールアドレス及び電話番号)と、各作成者がこれまでに作成したコンテンツのタイトルのデータKA1,KC1,・・・とが、データテーブルにより関連付けされて蓄積されている。
【0034】
CPU40は、クライアント端末13からLCD14に表示されているコンテンツのキーワード及び関連コンテンツの検索要求信号を受信したとき、前記キーワードに類似したキーワード(以下、類似キーワードという)を類語辞書DB49から検索して読み出し、コンテンツDB47に蓄積されたコンテンツのうち、クライアント端末13から送られたキーワードまたは類似キーワードと一致するキーワードを有する関連コンテンツを検索して読み出し、RAM42に一時的に記憶させる。類似キーワードを用いることによりいわゆる「あいまい検索」が行なわれる。
【0035】
関連度算出部45は、RAM42に記憶された関連コンテンツを参照して、クライアント端末13から送られたキーワードまたは類似キーワードと一致するキーワードの数が多い関連コンテンツほど、クライアント端末13のLCD14に表示されているコンテンツとの関連性が高い関連コンテンツであると判断し、関連性がより高い関連コンテンツが、右側ペイン52の上方部に表示されるように、関連コンテンツのタイトルに表示順序を示す表示順序タグを付す。
【0036】
CPU40は、関連コンテンツのタイトルに付された表示順序タグに従って、作成者DB48から関連コンテンツの作成者の氏名,所属部署,連絡先をそれぞれ読み出して、表示順序タグ付きの関連タイトルと一緒に通信I/F44及び通信ネットワーク12を介して、クライアント端末13に送る。
【0037】
クライアント端末13は、通信ネットワーク12及び通信I/F24を介してサーバ11から受信した関連コンテンツのタイトル,作成者の所属部署,氏名,及び連絡先をRAM22に記憶するとともに表示制御部25を駆動し、図6に示すように、作成中のコンテンツ50を表示するLCD14のコンテンツ作成画面51の右側ペイン52に表示する。図中の符号53は関連コンテンツのタイトル、符号54,55はその作成者の所属部署、氏名、符号56,57は作成者の連絡先であるメールアドレスと電話番号をそれぞれ示す。
【0038】
ユーザがカーソル58をタイトル53に合わせてマウス15をクリック操作(以下、単にクリック操作という)すると、クライアント端末13のCPU20は、関連コンテンツの閲覧要求をサーバ11に送信する。コンテンツDB47に登録されている各コンテンツには、予め閲覧を許可するクライアント端末(シリアル番号等)が登録されており、これに該当しないクライアント端末から閲覧要求を受信した場合、サーバ11のCPU40は、その関連コンテンツの閲覧権限がない旨のメッセージをクライアント端末に送信して、閲覧を拒否する。なお、閲覧権限の有無は、ユーザが画面を見て判断できるように、タイトル53の近傍等にマークや色を付して区別できるようにしてもよい。
【0039】
閲覧権限がない旨のメッセージがLCD14に表示されても、関連コンテンツを閲覧したい場合、クライアント端末13のユーザは、閲覧したい関連コンテンツについての閲覧希望届を管理する管理者(通常はサーバ11の管理者か関連コンテンツの作成者等)に送る。この閲覧希望届としては、例えば、組織内の文書管理システムに則った独自フォーマットのメールが用いられる。この場合、例えば、コンテンツ作成画面51に「閲覧希望届」というボタンを表示し、これをクリック操作すると、予めクライアント端末13にインストールされている所定のメールソフトが起動して、閲覧希望者の氏名(クライアント端末13のユーザの氏名)と、閲覧希望のコンテンツのタイトル(例えばタイトル53)が、閲覧希望届の該当欄に自動的に入力される。管理者から閲覧権限付与の返信メールが届くと、閲覧を希望した関連コンテンツの閲覧が可能になる。
【0040】
クライアント端末13から関連コンテンツの閲覧要求がサーバ11に送信され、関連コンテンツの閲覧権限がある場合には、該当する関連コンテンツがサーバ11からクライアント端末13にダウンロードされてLCD14に表示される。
【0041】
カーソル58を作成者の氏名55に合わせてクリック操作すると、図7に示すように、作成者の詳しい業務情報60がサーバ11からダウンロードされてLCD14の表示画面に一覧表示される。この業務情報60としては、これまで作成者が作成してきたコンテンツの代表的なキーワード61や、代表的なコンテンツのタイトル53とそのコンテンツの代表的なページのサムネイル画像63等がある。また、LCD14の表示画面の上方部には、戻るボタン64が設けられており、これにカーソル58を合わせてクリック操作すると、図6に示すコンテンツ作成画面に戻る。
【0042】
サムネイル画像63にカーソル58を合わせてクリック操作すると、クライアント端末13からサムネイル画像63に対応するコンテンツの閲覧要求がサーバ11に送信される。サーバ11のCPU40は、そのコンテンツの閲覧権限がクライアント端末13にあるか否かを確認し、閲覧権限がない場合には、閲覧拒否のメッセージをクライアント端末に送信し、閲覧権限がある場合には、サムネイル画像63に対応するコンテンツ(関連コンテンツ)の全文データをクライアント端末13に送信する。
【0043】
関連コンテンツの全文データを受信したクライアント端末13は、LCD14に関連コンテンツの全文を表示する。LCD14に関連コンテンツの全文が一度に表示できない場合には、関連コンテンツをスクロールして閲覧する。
【0044】
次に、以上のように構成された関連コンテンツ表示システム10の作用について図8のフローチャートに従って説明する。なお、括弧内のst(ステップの意)1等は、図8に示すst1等に対応する。クライアント端末13のLCD14にコンテンツ作成画面51を表示して作成中のコンテンツ50を表示すると(st1)、自動的にキーワード抽出プログラム26が実行される(st2)。
【0045】
これにより、LCD14に表示されているコンテンツ50の中から、キーワードとして、タイトルの「顔検出の今後について」の他、コンテンツ50内に3回以上出現する頻出単語、例えば「顔検出」,「正面」,「横顔」等に加え、作成途中で最も新しく入力した単語もキーワードとして選択される。
【0046】
続いて、関連コンテンツ検索プログラム27が実行され(st3)、キーワードと関連コンテンツの検索要求信号とが一緒に、通信I/F24及び通信ネットワーク12を介してサーバ11に送信される(st4)。
【0047】
サーバ11では、クライアント端末13から、キーワードと関連コンテンツの検索要求信号とを受信すると、キーワードに類似した類似キーワードが類語辞書DB49から読み出され、キーワードまたは類似キーワードと一致するキーワードを有する関連コンテンツがコンテンツDB47から検索され、抽出される(st5)。
【0048】
次に、コンテンツDB47から抽出された関連コンテンツに対して、関連度算出部45が駆動され、キーワード,類似キーワードと一致するキーワードの数が多い関連コンテンツほど右側ペイン52の上方部に表示されるように、関連コンテンツのタイトルに表示順序タグが付される(st6)。
【0049】
関連コンテンツのタイトルに付された表示順序タグに従って、作成者DB48から作成者の氏名,所属部署,連絡先が読み出され、表示順序タグ付きのタイトルと一緒に通信I/F44及び通信ネットワーク12を介して、サーバ11からクライアント端末13に送信される(st7)。
【0050】
クライアント端末13のLCD14に表示されているコンテンツ作成画面51の右側ペイン52に、サーバ11から受信した関連コンテンツのタイトル,作成者の所属部署,氏名,及び連絡先が表示される(st8)。
【0051】
作成者の氏名55がクリック操作されると(st9)、クライアント端末13からサーバ11へ作成者の詳しい業務情報60の閲覧要求が送信され(st10)、業務情報60がサーバ11からダウンロードされて(st11)LCD14に一覧表示される(st12)。
【0052】
業務情報60に表示された関連コンテンツの代表的なページのサムネイル画像63をクリック操作すると(st13)、クライアント端末13からサーバ11へ関連コンテンツの閲覧要求が送信される(st14)。サーバ11のCPU40は、関連コンテンツの閲覧権限がクライアント端末13にあるか否かを確認し(st15)、閲覧権限がない場合には全文の閲覧表示は拒否される(st16)。
【0053】
クライアント端末13に関連コンテンツの閲覧権限がある場合(st15)、クリック操作されたサムネイル画像63に対応する関連コンテンツのデータがサーバ11からクライアント端末13へダウンロードされ(st17)、LCD14に関連コンテンツが表示される(st18)。
【0054】
また、図6に示すLCD14のコンテンツ作成画面51や、図7に示す業務情報60の表示画面上で、メールアドレス56をクリック操作すると、予めクライアント端末13にインストールされている所定のメールソフトが起動され、作成者宛に質問等のメール送信が可能となる。
【0055】
なお、上記作用では、コンテンツ作成画面51上で関連コンテンツのタイトル53をクリック操作することによる関連コンテンツの表示については、ステップ13(st13)からステップ18(st18)までの説明と同様であるから、説明を省略する。
【0056】
以上説明した実施形態は、関連コンテンツ表示システムであったが、クライアント端末13に、サーバ11の機能、具体的には、HDD23にコンテンツDB47,作成者DB48,類語辞書DB49を構成し、更に関連度算出部45を設けることにより、クライアント端末13を関連コンテンツ表示装置の実施形態とすることができる。
【0057】
上記実施形態では、LCDに作成中のコンテンツを表示している場合について説明したが、既存のコンテンツを閲覧表示している場合であっても、最後に入力した単語をキーワードとして選択しないという他は、相違がないので、説明を省略する。
【0058】
上記実施形態では、作成者の業務情報の表示の際には、閲覧権限の有無を問わなかったが、この際にも、閲覧権限の有無を問うようにしてもよい。
【0059】
上記実施形態では、コンテンツとして文書データ等のドキュメントを例に挙げて説明したが、これに替えて、画像データ、動画データ、音楽データ、コンピュータソフト、Webページであってもよく、また、文書データも含め、これらの複合物をコンテンツとしても良い。この場合、コンテンツから抽出されるキーワードとしては、コンテンツのタイトルが主となる。また、各コンテンツから抽出されるキーワードは、文字に限られず、記号や数字を用いて表しても良い。
【0060】
上記実施形態では、画面の右側ペインに表示するのはコンテンツのタイトルと、その作成者の氏名と、連絡先としたが、これに加えて、コンテンツの抜粋や最初の数行を表示するようにしてもよい。なお、表示部としては、LCDに限らず、CRTや有機ELディスプレイ等でもよい。
【0061】
上記実施形態では、閲覧権限がないコンテンツを閲覧したい場合、組織内の文書管理システムに則った独自フォーマットのメールによって閲覧希望届を提出したが、ユーザによる自由な形式での閲覧希望届でもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 関連コンテンツ表示システム
11 サーバ
12 通信ネットワーク
13 クライアント端末
14 LCD
20,40 CPU
23,43 HDD
26,46 キーワード抽出プログラム
27 関連コンテンツ検索プログラム
45 関連度算出部
47 コンテンツDB
48 作成者DB
49 類語辞書DB
50 コンテンツ
51 コンテンツ作成画面
52 右側ペイン
53 タイトル
55 氏名
56 メールアドレス
60 業務情報
61 キーワード
63 サムネイル画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツを登録したコンテンツデータベースと、
前記各コンテンツを作成した作成者の情報を登録した作成者データベースと、
前記コンテンツデータベースに登録されているコンテンツまたは作成中のコンテンツを表示する表示部と、
前記表示部に表示されているコンテンツからキーワードを抽出するキーワード抽出部と、
前記キーワードに基づいて前記コンテンツに関連する関連コンテンツを前記コンテンツデータベースから検索して読み出すとともに、この読み出された関連コンテンツを作成した作成者の情報を前記作成者データベースから検索して読み出し、前記関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を前記表示部に表示する制御部と
からなることを特徴とする関連コンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を、前記表示部に表示されているコンテンツと並列して、前記表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の関連コンテンツ表示装置。
【請求項3】
前記キーワードに類似する類似キーワードを登録した類語辞書データベースを設け、前記制御部は、前記キーワードまたは類似キーワードに一致するキーワードを有することにより前記コンテンツに関連する関連コンテンツを前記コンテンツデータベースから検索して読み出すことを特徴とする請求項1または2記載の関連コンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記作成者の情報には、少なくとも作成者の氏名,所属部署,連絡先が含まれていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の関連コンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記表示部に表示された作成者の情報の少なくとも一部を指示する指示手段を設け、この指示手段によって前記作成者の情報の少なくとも一部を指示することにより、前記制御部は、前記作成者に関するより詳しい情報を前記作成者データベースから読み出して表示部に表示することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の関連コンテンツ表示装置。
【請求項6】
前記作成者に関するより詳しい情報には、前記作成者が作成した関連コンテンツの内容の少なくとも一部を示す関連コンテンツに関する情報が含まれていることを特徴とする請求項5記載の関連コンテンツ表示装置。
【請求項7】
所定のコンテンツを表示する表示部と、この表示部に表示されているコンテンツに含まれるキーワードを抽出するキーワード抽出部と、外部との通信を行ない、前記キーワードを外部に送信する第1通信部とを備えた端末と、
複数のコンテンツを登録したコンテンツデータベースと、前記コンテンツを作成した作成者の情報を登録した作成者データベースと、前記端末から受信したキーワードに基づいて前記コンテンツに関連する関連コンテンツを前記コンテンツデータベースから検索して読み出すとともに、この読み出された関連コンテンツを作成した作成者の情報を前記作成者データベースから検索して読み出す検索部と、前記端末からキーワードを受信するとともに、前記検索部により検索された関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を前記端末に送信する第2通信部とを備えたサーバと、
前記端末に設けられ、前記サーバから受信した前記関連コンテンツ及び作成者の情報の少なくとも一部を前記表示部に表示する制御部と
からなることを特徴とする関連コンテンツ表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−198084(P2010−198084A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39179(P2009−39179)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】