説明

防汚性床材

【課題】本発明は、熱可塑性樹脂からなる床材であって、平均粒子径1〜15μmの充填材を使用することにより研磨工程等を経ることなく、非常に容易かつ安価に防汚性に優れた床材を得ることができ、加えて、充填材の平均粒子径が1〜15μmと小さいため、表面が緻密となり、前記防汚性に加えて少量のワックスでもワックスの効果を効果的に発揮させることができる防汚性床材に関する。
【解決手段】本発明防汚性床材は、熱可塑性樹脂からなり、充填材を含む床材であって、前記充填材の平均粒子径が1〜15μmであること等を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂からなる床材であって、平均粒子径1〜15μmの充填材を使用することにより防汚性を付与した防汚性床材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−ビニル共重合樹脂等の熱可塑性樹脂からなる床材には、一般に平均粒子径50〜200μmの炭酸カルシウム等の無機系の充填材が使用されてきた。特にコンポジションタイルにおいては、樹脂の相対的比率が少なく、一方、充填材の相対的比率が大きくなる傾向にあるため、必然的に表面は粗いものとなっていた。コンポジションタイルは当該表面の粗さにより、汚れが付着しやすく、除去することが困難であった。 充填材より表面に生じる微細な孔や凹凸が原因と考えられている。
【0003】
そこで、コンポジションタイルの表面粗さが大きいことにより汚れが付着しやすいという問題点を解決するため、カレンダーによって圧延されたコンポジションビニル床タイル用シートの表面を、研削工程、研磨工程、バフ工程に順次付すことにより、中心線平均粗さ(Ra)が0.5μm以下、表面光沢度(60°)が30%以上であることを特徴するコンポジションビニル床タイルが提供されている。(特許文献1)
【0004】
また、天然素材模様を形成されたプラスチック床材の表面に適宜の表面粗さを有する転写フィルムを載せ、熱プレスしてプラスチック床材の表面に前記転写フィルムを転写すると、当該転写フィルムの表面粗さがプラスチック床材の表面粗さとなるため、当該プラスチック床材の表面に汚れが付着しにくくなるという防汚性の優れたプラスチック床材が提供されている。(特許文献2)
【特許文献1】特開2005−2692号公報
【特許文献2】実公平6−1210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、コンポジションビニル床タイル用シートの表面を、研削工程、研磨工程、バフ工程に順次付すことにより、平滑性を付与していたため、製造工程が煩雑であった。また、上記発明では研削工程、研磨工程、及びバフ工程には各々設備を要するため、製造設備が巨大化することに加え、コストがかかっていたため、更なる改善が求められていた。
【0006】
また、特許文献2に記載の発明では、転写フィルムによって表面粗さを低減させることで、防汚性を付与していることから、転写フィルムを表面に設けることが必須要件になっており、特にコンポジションタイルでは転写フィルムの表面への転写が困難である等の加工性面での問題に加え、加工時の自由度という観点からも、転写フィルムを用いない新規な技術が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂からなり、充填材を含む床材であって、前記充填材の平均粒子径が1〜15μmであることを特徴とする防汚性床材を提供するものである。本発明防汚性床材は、充填材の粒径を1〜15μmにすることにより、研磨工程等を経ることなく、又は前記工程のための設備の増設等を要さなくとも、非常に容易かつ安価に防汚性に優れた床材を得ることができる。特に充填材の含有量が多く、防汚性を付与することが困難であったコンポジションタイルにおいて有効である。尚、本明細書において、床材とは、床用シート、及び床用タイルをいうものとする。
【0008】
また、本発明防汚性床材の充填材の平均粒子径が1〜15μmと小さいため、表面が緻密となり、防汚性機能に加えて、ワックスを塗布した場合には、従来の熱可塑性樹脂からなるタイルのように、表面の微細な孔かにワックスが染み込むことがないため、少量のワックスでも、ワックスの効果を効果的に発揮させることができる。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の特徴に加え、充填材が炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムの何れか一、又は二以上を含むことを特徴とする防汚性床材を提供するものである。本発明防汚性床材に使用する充填材は平均粒子径が1〜15μmであればよく、公知の任意の充填材を使用することができるが、熱可塑性樹脂を使用した際の加工性の観点から、特に、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムの何れか一、又は二以上を含むことが好ましい。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項1、又は2に記載の特徴に加え、熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である防汚性床材を提供するものである。本発明防汚性床材には、公知の熱可塑性樹脂を使用することができるが、加工性の観点から、塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1、又は2に記載の特徴に加え、熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴムの何れか一、又は二以上を含む防汚性床材を提供するものである。本発明防汚性床材には、公知の熱可塑性樹脂を使用することができるが、加工性、及び本発明防汚性床材の物性の観点から、熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴムの何れか一、又は二以上を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明防汚性床材によれば、本発明防汚性床材は、充填材の粒径を1〜15μmにすることにより、研磨工程等を経ることなく、又は前記工程のための設備の増設等を要さなくとも、非常に容易かつ安価に防汚性に優れた床材を得ることができる。特に充填材の含有量が多く、防汚性を付与することが困難であったコンポジションタイルにおいて有効である。
【0013】
また、本発明防汚性床材の充填材の平均粒子径が1〜15μmと小さいため、表面が緻密となり、防汚性機能に加えて、ワックスを塗布した場合には、従来の熱可塑性樹脂からなるタイルのように、表面の微細な孔かにワックスが染み込むことがないため、少量のワックスでも、ワックスの効果を効果的に発揮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明防汚性床材について詳述する。本発明防汚性床材は熱可塑性樹脂からなり、充填材を含む床材であって、前記充填材の平均粒子径が1〜15μmであることを特徴とする。一般に熱可塑性樹脂からなり、充填材を含む床材は平均粒子径50μm〜200μmの充填材が使用される。かかる平均粒子径の充填材が使用される理由として、加熱混練された床材を製作するための材料をミキシングロール、及びカレンダーロールによって圧延し、床材に成型する過程で、前記ロールへの材料の密着性が優れていることが挙げられる。かかる成型過程での前記ロールへの材料の密着性は作業性に影響することは当然であるが、成型された床材の表面状態にも大きく影響する。即ち、前記ロール、特にカレンダーロールへの材料の密着性が不十分であると成型された床材の表面状態が平滑に仕上げることが困難となる。
【0015】
従って、従来は床材の表面状態を平滑に保つ手段としては、加熱プレス処理をしたり、カレンダーロールにて圧延後、表面を研磨したり、さらには、充填材の含有量を小さくして床材の表面状態を平滑にする等がなされていた。しかしながら、いずれも、コスト面で不利であった。
【0016】
本発明防汚性床材は平均粒子径1〜15μmの充填材を使用するだけで、従来のミキシングロール、及びカレンダーロールで圧延しても平滑かつ緻密な表面が得られる。
【0017】
本発明防汚性床材は、平均粒子径1〜15μmの充填材を使用する。その理由は、平均粒子径が1μm未満の充填材を用いた場合には、充填材の粒子が凝集してしまうため、いわゆるだまが発生し、前記充填材を配合材料中に均一に分散、混合させることが困難となるからである。その結果、床材の強度が弱くなり、割れ等の問題が生じやすくなることに加え、表面に上記の充填材のだまが現出し、表面状態が粗悪になることもある。加えて、充填材の粒子が細かいため、加工中に配合材料中に混合・分散されず、飛散する割合が大きくなるため、作業環境面、及び床材の安定的な品質を確保するという観点からも好ましくない。さらに、充填材の粒子径が1μm未満の場合には、均一に分散しにくいため、原材料を混練・均一にする工程で、混練機中で混練・均一中の材料に「焼け」が生じやすくなる。即ち、加熱による変色、又は混練機内部に付着した材料が急速に焦げてしまう、等が発生しやすい。かかる現象は、材料の焼けを防止するために添加されている安定剤は充填材に付着してともに材料中に分散していくため、充填材の材料中への分散が不十分な場合には、前記安定剤も材料中への分散が不十分となり、材料の焼けが生じやすくなるためと考えられる。一方、平均粒子径15μmを超える充填材を使用した場合には、緻密な表面状態を得ることは困難となり、十分な防汚性得られないからである。
【0018】
本発明防汚性床材は充填材の含有量の多少にかかわらず、平滑かつ緻密な表面が得られるため、特にコンポジションタイル、即ち、樹脂含有量が30%未満で、充填材含有量の高いタイルの場合には非常に有効である。本発明防汚性床材は平滑、かつ緻密な表面が得られるため、防汚性に優れている。特に本発明防汚性床材の防汚性は表面の緻密さに由来するものであり、また、本発明防汚性床材により、例えば、コンポジションタイルと同程度充填材含有量が多い配合組成の材料であっても、優れた防汚性を有するため、簡易なメンテナンス、又はメンテナンスの頻度を減少させることができる。
【0019】
また、本発明防汚性床材により、コンポジションタイルであっても緻密な表面が得られ、表面に生じる微細な孔が従来のコンポジションタイルより小さい。従って、ワックスを塗布した場合、タイル表面の微細な孔から浸透していくワックスの量を低減させることができるため、従来のコンポジションタイルと比較して、遥かに少ない量で十分なワックスの効果を得ることができる。
【0020】
本発明防汚性床材に使用する充填材はその平均粒子径が1〜15μmであれば特に限定はされないが、床材としてカレンダーロール等により加工しやすく、加えて床材としての機能性、例えば、表面強度等の観点から炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムの何れか一、又は二以上を好ましくは使用することができ、さらに、炭酸カルシウム、タルク、クレーがカレンダーロール等による加工性、及びコスト等の観点からより好ましく使用することができる。
【0021】
また、本発明防汚性床材に使用する熱可塑性樹脂としては、公知の任意の熱可塑性樹脂を使用することができるが、加工性、床材としての寸法安定性等の物性、及びコスト面等の観点から、ポリ塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、の何れか一方、又は双方を使用することが好ましい。
【0022】
また、本発明防汚性床材に使用する熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂等を使用してもよい。具体的には低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂を単独で、又は混合して使用することが挙げられる。また、前記ポリオレフィン樹脂のみを使用してもよいが、カレンダーロール等による加工性等を向上させる観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、スチレンーブタジエンゴムの双方、又は何れか一方を混合して使用することが好ましい。
【0023】
さらに、本発明防汚性床材に使用する熱可塑性樹脂として、スチレンーブタジエンゴムを単独で使用してもよい。スチレンーブタジエンゴムはカレンダーロール等での比較的低温で成型できる等の加工性、及び防滑性等の床材としての機能性面の観点から好ましく用いることができる。
【実施例1】
【0024】
(試料作成)
表1で示す素材(「表1」の中での「炭カル」という表記は、「炭酸カルシウム」を意味するものとする。)、及び配合比率にてバンバリーミキサーで約2分間混練した後、ミキシングロール(前ロール:約110℃、後ロール:約150℃、前後のロール間隙:約20mm)で、約2分間、10回切り返し(材料を幅方向に切断してロール状に丸め、さらにミキシングロール圧延すること)を行い、カレンダーロール(上ロール:約120℃、下ロール:約110℃)により、約2mmのシートを形成した。
【0025】
(表1)

* 1平均粒子径:JISZ8819−2に準じて測定したもの。
* 2充填材品番:#100(製品名:重質炭酸カルシウム微粒子(エスカロン) 銘柄:#100 メーカー:三共精粉株式会社)
#200(製品名:重質炭酸カルシウム微粒子(エスカロン)
銘柄:#200 メーカー:三共精粉株式会社)
#2000(製品名:重質炭酸カルシウム微粒子(エスカロン)
銘柄:#2000 メーカー:三共精粉株式会社)
#2300(製品名:重質炭酸カルシウム微粒子(エスカロン) 銘柄:#2300 メーカー:三共精粉株式会社)
MC120(品名:ミクロンカルMC120 メーカー:旭鉱末株式会社)
G100(製品名:砂状炭カルGシリース゛ 銘柄:100
メーカー:三共精粉株式会社)
A (製品名:重質炭酸カルシウム汎用品 銘柄:A メーカー:三共精粉株式会社)
特級#3(製品名:重質炭酸カルシウム汎用品 銘柄:特級#3 メーカー:三共精粉株式会社)
KRクレー(商品名:KRクレー 品名:蝋石クレー
メーカー:株式会社勝光山鉱業所)
NK64(営業品目:輸入タルク メーカー:富士タルク工業株式会社)

* 3PVC:ポリ塩化ビニル樹脂1(平均重合度:1400)、ポリ塩化ビニル樹脂2(平均重合度:700、酢酸ビニル量:10%)、ポリ塩化ビニル樹脂3(平均重合度:700)の混合物
* 4他樹脂:低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリスチレン樹脂、SBRスチレン・イソプレン共重合樹脂の混合物
* 5安定剤:亜鉛系安定剤
* 6酸化チタン(商品名:R103、堺化学工業株式会社)
* 7加工助剤:ステアリン酸、
【0026】
1.
汚れ試験
900mm角の試料の3点のE値を測定、平均値を算出してブランクのE値とし、歩行量約200人/日の部分に900mm角の試料を4枚床面に貼付し、20日後に最も汚れた部分の順から5点E値を測定、平均値を算出し、歩行前のE値と歩行後のE値の差をΔE値として算出した。
また、上記と同様の測定方法で歩行後のそのままの状態の試料を測定したE値とブランクのE値(「初期汚れ」)と、歩行後乾いたタオルにて汚れをふき取った後の試料を測定したE値とブランクのE値とのΔE値(「初期汚れ」)と、歩行後乾いたタオルにて汚れをふき取った後の試料を測定したE値とブランクのE値とのΔE値(「乾拭き後」)と、歩行後手絞りによる水濡れしたタオルにて汚れをふき取った後の試料を測定したE値とブランクのE値とのΔE値(「水拭き後」)とした。
さらに、上記ΔE値より、下記の式に基づいてZ値を算出した。
Z値=0.25ΔE+1.44
Z値は以下の指標で示される。
・汚れが全く気にならない程度 :1
・汚れがほとんど気にならない程度 :2
・汚れがほんの少し気になる程度 :3
・汚れが少し気になる程度 :4
・汚れがかなり気になる程度 :5
・汚れが大部気になる程度 :6
・汚れが非常に気になる程度 :7

【0027】
2.
光沢度試験
150mm角の試料を23℃±2℃、湿度70%±15%の条件の下、24時間養生し、前記試料にウレタン樹脂系ワックス(商品名:Uワックス、東リ株式会社製)をスポンジにより、1回塗布から5回塗布まで行い、上記と同条件の下で、24時間養生させることでワックスを乾燥させた後、光沢度計(型式:GM−3D、メーカー:村上色彩技術研究所)によって前記試料の表面の任意の3点の光沢度を測定し、その平均値を算出した。前記ワックスを2回以上塗布する場合は、ワックス塗布後、上記と同条件の下で24時間養生させることでワックスを乾燥させた後、光沢度計にて上記と同様に光沢度を測定し、その平均値を算出した。また、ワックスを塗布しない試料の光沢度をブランクとした。

【0028】
表の汚れ試験において、「初期汚れ」、「乾拭き後」、及び「水拭き後」のいずれにおいても、実施例が優れていることがわかる。特に、「乾拭き後」、及び「水拭き後」が、実施例が「乾拭き後」でZ値が2.3〜3.9であり、「水拭き後」でZ値が2.2〜3.4であるのに対し、比較例が「乾拭き後」でZ値が4.4〜5.3であり、「水拭き後」でZ値が4.0〜4.8であり、実施例が優れていることがわかる。
【0029】
また、実施例8と比較例1とを対比すると平均粒子径が15μmを超えると「初期汚れ」、「乾拭き後」、及び「水拭き後」のいずれにおいても劣っていることがわかる。
【0030】
従って、表に示す「汚れ試験」において、充填材の平均粒子径が大きく耐汚れ性、及び汚れの除去性に寄与していることがわかる。
【0031】
また、表に示す光沢度試験の値から、ワックスを塗布しなくても、殆どの実施例において比較例の2回以上のワックスを塗布した光沢が得られ、少なくとも、比較例の1回のワックス塗布の光沢度が得られることがわかる。例えば、ブランクでの光沢度が最も低い実施例8であっても光沢度は41であり、当該光沢度は比較例1〜3のワックスを1回塗布した光沢度に略相当する。
従って、本発明防汚性床材は高い表面光沢を得ることができ、美麗な表面状態が得られることがわかる。
【0032】
また、実施例の1回のワックス塗布の光沢度と比較例1〜3の光沢度を比較すると、実施例の光沢度は約70〜80であり、比較例1〜3においてかかる光沢度に相当する光沢度が得られるのは、ワックスを3回塗布した場合の光沢度であることがわかる。
【0033】
ワックスを1回以上塗布した床材表面の光沢度はワックスの床材表面での定着性、即ち、床材表面から内部に浸透せず、当該表面に留まる定量的な指標となるものである。
従って、本発明防汚性床材は従来品(比較例)の多くとも半分のワックス量で十分にその効果を発揮できることがわかる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂からなり、充填材を含む床材であって、前記充填材の平均粒子径が1〜15μmであることを特徴とする防汚性床材。
【請求項2】
充填材が炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムの何れか一、又は二以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の防汚性床材。
【請求項3】
熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニル樹脂、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である請求項1、又は2に記載の防汚性床材。
【請求項4】
熱可塑性樹脂が低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリプロピレン樹脂、スチレン−ブタジエンゴムの何れか一、又は二以上を含む請求項1、又は2に記載の防汚性床材。

【公開番号】特開2007−255089(P2007−255089A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−81928(P2006−81928)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000222495)東リ株式会社 (94)
【Fターム(参考)】