説明

階段昇降補助装置

【課題】階段を上る際は握りをしっかり握るだけで安心に二階への昇降が可能となる設備を提供し、また老化によって苦痛であった二階の部屋へも自在に昇降が可能となり、且つ又家族の他の手を煩わす必要が無くなりお年寄りでも安全に二階部分への昇降を可能とする設備を提供する。
【解決手段】通常の階段の手すりの高さ感覚の位置あたりに壁側を利用した滑車付きの索道3を環状に張り壁面側階段の下方端と上方端に複数の滑車2−1,2−2を取り付け、階段の昇降を安全に手助けするもので、階段手すりに、握り部分を設けその握り5を利用することにより、握りの他方に装着した重量物6の重心力によりお年寄りでも簡易に階段の昇降が可能となる設備を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日頃何でもないような慣れすぎた一般家庭の二階建て若しくは三階建てなどの階段環境に於ける日常生活での見過ごされるような事故を未然に防ぐ為の簡単な環境改善の提案により事故を未然に防ぐ為の装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
わが国もまもなく高齢化社会がやってきますが、人間が老化すると握力も弱まり特に階段の昇降の場合、上りについては自重が掛かり辛いのは当然ですが、階段の上下昇降に際して、意外と降りる場合が、お年寄りにとって膝関節なども硬くなっており下りの屈折はキツイものがあります。勿論階段には手すりは必ずと言ってよいほど、つき物であり最近ではその手すりも波型など小休止しながら昇降可能な特殊な手すりも設備されるなど、お年より対策はかなり施されております。しかしこれらも単なる手すりの改善であって階段の昇降に費やすエネルギーには、ほとんど変化が有りません。本発明はこれら階段の昇降に際して安全で且つ省エネルギー化を図り、楽に階段の昇降が可能となるよう、特に体力が衰え足腰の弱まった老人でも気楽に階段の昇降が可能となるような簡易で安価で改造し易い機能並びに優れた技術を提供するものである。
【特許文献1】実用新案第3068771号公報 特許公開平9−48576 特許公開2004−108012
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、かかる階段の昇降に際しての問題点に鑑みてなされたもので、健常者の日常生活については全く邪魔する事無く、且つお年寄りや幼児が簡易に本発明を使用可能であり、楽に階段の昇降を可能とする装置であり、特に老人の場合、一度脚部を傷めるとその再起はかなり困難であるため、特に階段周辺に於ける事故を未然に防止し、安全且つ確実に階段の昇降を可能とする装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一般家庭や事務所や公共の施設における階段の昇降についての上記問題点は、下記構成の本発明によって解決することができる。すなわち、本発明階段昇降補助具の構造は、階段の一方壁側の上下両端に回転する滑車を装着し、両滑車間はヒモ又はロープ類で上下滑車間を縦方向上下二段で環の状態にループし、下方の端には握り装置と握りの固定機能付きとし、握り装置はお年寄りでも幼時でも握ることが可能なし、階段反対上方の下側端部分には重心となる重量物を常備装着し、階段を昇る場合、階段下方端にある握りを固定部からはずしその握りを持つだけで、上方端下段に取り付けた分銅重量物の重力により、下方の握り手は階段上方に引き上げられ、その分、階段を登る人は楽に階段を安全且つ確実に登ることが可能となり、他方階段を下りる場合も、上方側に固定された握りを固定部から外し握り部を握って降りるだけで分銅の重力分が階段を下りる際のブレーキ役となり、階段をあわてて踏み外すことも無く、膝の屈折機能の衰えたお年寄りでも安全に確実に降りることが可能となり、本装置は既設の家屋でも後付けが容易に可能であり極めて安価に装着可能な設備を提供する。
【発明の効果】
【0005】
一般家庭において若い世代の場合は余り気にならない階段でも、人間は老化することにより手足の関節も硬くなる為、階段の昇降についても上りより下りが困難となります。まして感覚も鈍化し距離感覚や高低の感覚も衰え、自己の意識数値と現実数値には違った感覚の狂いが生じますが、本発明の採用により、階段を上る際は握りをしっかり握るだけで分銅の重力により、他人を煩わす事無く安全に上方へと自然に導かれ、また階段を下りる際も同様に握り部分を握るだけで今度は分銅の重力がブレーキ役となりスローテンポで確実に且つ安全に降りることが可能となり、特に手の握力の繰り返しは老化防止やボケ防止にもなり、また老化によって二階の部屋への出入りは苦痛であったものが若い世代と同様に苦に成らなくなり、且つ又階段昇降に際し家族の手を煩わす必要もなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の階段昇降補助装置の構造とその作用機能を図面で説明する。
図1並びに図4は、本発明構造の説明図である。
図1又は図4の様に通常の階段角度に沿い、通常の手すりの高さ感覚の位置あたりの壁側を利用し、壁面側階段の下方端と上方端に複数の滑車2−1と2−2を取り付け階段上方滑車2−1と下方間滑車2−2間を周回する索道線3を環状に張り、下方滑車索道線の上側部分に複数の握り5を取り付け、上方滑車2−1下部位置の索道線に分銅的な重量物6を固定する。上下滑車間には支柱としての支え棒7を取り付けてもよいし、既存の階段では既設の手すりを利用しても良い。又支柱の下部分には刻みを入れ握り部の定置個所とする。又図2は支え棒7に握り5を取り付けた例であり、握りカバー8内にはスプリング9と戸車11により握りが上り下り自在にスライドする例である。
【0007】
滑車設備は一系列だけでも良いが、家族の利用人数次第では図5の如く滑車設備は複数系列でも良い。尚重心6は鉄や石製品、銅製品など比重の重いほど小型で済みますが、形状は衝突事故の無い形状が好ましく、ソフトに包んだが良い。
【実施例1】
【0008】
実施例によって本発明を説明する。
階段昇降補助装置の構造:第1図の構造
本発明階段昇降補助具の構造は、階段の一方壁側の上下両端に回転する滑車を装着し、両滑車間はヒモ又はロープ類などの索道線を環状に張り、上下滑車間の上り側と下り側の上下縦型二段とし、下方の端には仮止め機能付きのお年寄りでも幼時でも握ることが可能な握り装置を設備し、反対階段上部端の下段下り部分には分銅に代わる重量物を装着し、階段を昇る場合は階段下部端にある握りを固定部からはずしその握り分を持つだけで、階段上部端下段に取り付けた分銅重量物の重力により、下方の握り手は階段上方に引き上げられ、その分階段を上る人は楽に階段を安全、確実に上ることが可能となり、他方階段を下りる場合も、上方に固定された握りを固定部から外し、握り部を握って降りるだけで、分銅の重力分が階段を下りる際のブレーキ役となり、階段をあわてて踏み外すことも無く安全確実に昇降を可能とする装置を提供する。
【産業上の利用可能性】
【0009】
人間は老化することにより手足の関節も硬くなる為、階段の昇降についても上りより下りが困難となります。まして感覚も鈍化し距離感覚や高低の感覚も衰え、自己の意識と違った感覚の狂いが生じますが、本発明の採用により、階段を上る際は握りをしっかり握るだけで分銅の重力により、他人を煩わす事無く上方へと自然に導かれ、また階段を下りる際も同様に握り部分を握るだけで、今度は分銅の重力がブレーキ役となりスローテンポで確実に且つ安全に降りることが可能となり、且つ又家族の他の手を煩わす必要も少なくなり、年寄りに対する若者の気配りも必要性が少なくなります。わが国もまもなく高齢化社会を迎えますが、今後の人口は減少化傾向に有り住宅産業の新築は当然減少化傾向は確実で有るため、これら生活に密着したお年より向きの改造工事で産業の活性化を図ることは、産業上でも多大の貢献をなすものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は本発明階段昇降補助装置の構造の全体図である。
【図2】図2は本発明階段昇降補助装置の握り断面図である。
【図3】図3は本発明階段昇降補助装置の握り部分の図である。
【図4】図4は本発明階段昇降補助装置の構造の全体図である
【図5】図5は本発明階段昇降補助装置の滑車部分の図である
【図6】図6は本発明階段昇降補助装置の握り部分の図である。
【符号の説明】
【0011】

2−1 滑車
2−2 滑車
3 ロープ
4 滑車
5 握り
6 分銅重心
7 支柱(支え棒)
8 握りカバー
9 スプリング
10
11 戸車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
階段の昇降に置いて各階段の上下両端に滑車機能を備え滑車上下間には縦方向の往復索道線を環状に張り、下方部分には昇降を補助する握り部を備え、他方の上部下側端には重量物を装着し、重量物は握り部に連動して降昇し、その重量物の重心力により、利用者は安全且つ少ないエネルギーで階段の昇降を可能とする階段昇降補助装置。:
【請求項2】
索道線の材質についての素材は問わないものの、木綿系ロープや合成繊維ロープなど柔らかくて丈夫であることを条件とする請求項1の階段昇降補助装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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