説明

集塵装置

【課題】空気中に浮遊する塵埃を静電気で引き寄せると共に粘着させて集塵させ、エアを強制的に循環もしくは流動させるためのファン及びエアの循環通路や隙間スペース等を省略して嵩張らず、どこにでも簡単に取付け・取外しができ、電源が止められても捕集した塵埃を粘着保持でき、取り扱い及び保守点検が簡易で低コストな集塵装置を提供すること。
【解決手段】集塵装置(1)は、空気中に浮遊する塵埃を引き寄せるための静電気を発生する導電性金属フィルム(3)と、樹脂材によりゴム硬度C硬度30以下にしてゲル状に製作されて塵埃の粘着性が付与され、かつ前記導電性金属フィルム(3)の少なくとも表面に接合された粘着フィルム(2)とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中に浮遊する塵埃を静電気で引き寄せて粘着捕集する集塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業空間の上部(天井面や側壁面)にエア吹き出し口を設け、このエア吹き出し口に向けてファンによりフィルタを通して集塵した空気を送風し、作業空間の下部に設けた排気口から排出されるエアを前記ファンで吸引させ、前記フィルタを通して集塵させた空気を再びエア吹き出し口から作業空間へ吹き出させるエア循環方式の集塵装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来、空気中に浮遊する塵埃を正極性に帯電させると共に、帯電した塵埃を空気と共に吸引して負極性に帯電させたフィルタで捕集する方式の電気集塵装置も公知である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−147810号公報
【特許文献2】特開平7−124496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のものは、ファンによりフィルタを通してエア吹き出し口から吹き出されるエアが、作業装置や人体、作業台などの障害物に吹き付けることによって塵埃が巻き上げられて作業空間内を浮遊し、周囲環境を汚染するといった問題があった。
その上、特許文献1のものは、ファンが必須のためコスト高となり、また、ファンが空気を吸い込んでエア吹き出し口へ循環させるための隙間スペースが必要となり、集塵装置全体が大型化し、作業空間等への取り付けや保守・点検等に手間がかかる問題があった。
【0006】
また、特許文献2のものは、正電極と負電極を対向させて設置し、その間に空気を送り込む手段が必要となり、装置が大型化し、作業空間等への取り付けや保守・点検等に手間がかかる問題がある他、終業等で電源が止められると、フィルタの静電気が切れて、捕集した塵埃が離脱・落下するという問題もあった。
本発明は、従来の集塵装置の上記問題点に鑑みて開発されたものであって、その目的とするところは、空気中に浮遊する塵埃を静電気で引き寄せると共に粘着させて集塵させ、エアを強制的に循環もしくは流動させるためのファン及びエアの循環通路や隙間スペース等を省略して嵩張らず、どこにでも簡単に取付け・取外しができ、電源が止められても捕集した塵埃を粘着保持でき、取り扱い及び保守点検が簡易で低コストな集塵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために本発明は、空気中に浮遊する塵埃を引き寄せるための静電気を発生する導電性金属フィルムと、樹脂材によりゴム硬度C硬度30以下にしてゲル状に製作されて塵埃の粘着性が付与され、かつ前記導電性金属フィルムの少なくとも表面に接合された粘着フィルムとを備えていることを特徴としている。
前記粘着フィルムは、前記導電性金属フィルムの表裏両面に接合されていることを特徴としている。
【0008】
前記導電性金属フィルムは、前記粘着フィルムより小さいサイズとされて周縁を前記表裏の粘着フィルムで電気的に絶縁被覆されていることを特徴としている。
前記導電性金属フィルムの裏面に接合されている粘着フィルムは、表面側の粘着フィルムより粘着力を大きくされていることを特徴としている。
前記導電性金属フィルムは、少なくとも1箇所に表面側の粘着フィルムを貫通した電源接続端子を備えていることを特徴としている。
【0009】
また、前記導電性金属フィルムは、少なくとも2箇所に表面側の粘着フィルムを貫通し
た電源接続端子を備えており、複数の集塵装置の導電性金属フィルム相互間を接続コードで接続することによって1つの電源ユニットから複数の集塵装置の導電性金属フィルムのすべてに負電圧又は正電圧を直列接続で印加することができるように構成してあることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、空気中に浮遊する塵埃を導電性金属フィルムによる静電気で積極的に引き寄せて粘着フィルムに効率良く粘着捕集させることができ、終業等で電源が切られても捕集した塵埃を粘着フィルムの粘着力によって保持させておくことができる。また、本発明によれば、集塵装置全体を柔軟な薄板状とできることと、エアを強制的に循環もしくは流動させるためのファン及びエアの循環通路や隙間スペースを省略することもできることとから、嵩張らず、壁面や天井面等の平坦面や円柱などの曲面等、どこにでも貼り付け又は吊り下げ等によって着脱自在に取り付けることができる。さらに、本発明によれば、粘着フィルムの粘着力が、捕集した塵埃により低下した場合には、水拭きして塵埃を除去し、自然乾燥させることにより粘着性を再現させて繰り返し使用することができ、また、他の粘着ローラや粘着テープによって粘着フィルムに捕集した塵埃を簡単に除去することもでき、取り扱い及び保守点検が簡易で低コストな集塵装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の集塵装置の分解斜視図である。
【図2】本発明の集塵装置の一部破断正面図である。
【図3】(A)は本発明の集塵装置の電源ユニットの正面図、(B)は接続コードの正面図である。
【図4】(A)(B)(C)は本発明の集塵装置の使用例の説明図である。
【図5】本発明の集塵装置のエアシャワールームへの設置例を示す斜視図である。
【図6】本発明の集塵装置の作業台への設置例を示す斜視図である。
【図7】本発明の集塵装置の切削加工部への設置例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る集塵装置の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の集塵装置1は、図1に示すように、2枚の粘着フィルム2,2の間に導電性金属フィルム3を挟み込んでサンドイッチ構造とした方形板形状をしている。
2枚の粘着フィルム2,2は、電気絶縁性及び自己粘着性を具備していることが望ましい。例えば、ポリウレタンやPVCなどの樹脂材をゲル化処理し、ゴム硬度C硬度30以下に製作すると、電気絶縁性で粘着性と柔軟性を備えたものとなり、これをゲルシート状に成形される。この粘着フィルム2,2は、本実施形態では、長辺(例えば、900mm)と短辺(例えば、500mm)とからなる方形板形状とされ、厚さも、適宜の厚さ(例えば、1mm)とされているが、これらの寸法に限定されるものではない。
【0013】
上記粘着フィルム2,2の自己粘着力は、上記ゴム硬度C硬度を30以下にすると、強くすることができるものであって、集塵装置1を吊り下げて、その表裏両面を塵埃の粘着捕集面として使用する場合では、両面のゴム硬度C硬度を同じ(例えば、ゴム硬度C硬度30程度)とされる。また、表面を塵埃の粘着捕集面とし、裏面を壁面等への取付面(貼付面)とする場合では、表裏両面のゴム硬度C硬度を異ならせて粘着力に差をもたせてもよい。後者の場合、取付面となる裏面側の粘着フィルム2のゴム硬度C硬度を、例えば、15程度とし、塵埃の粘着捕集面となる表面側の粘着フィルム2のゴム硬度C硬度を、例えば、30程度として、取付面となる裏面側の粘着フィルム2の粘着力を塵埃の粘着捕集面となる表面側の粘着フィルム2の粘着力よりも強くしてもよい。なお、捕集した塵埃により粘着力が低下した場合には、水拭きして塵埃を除去し、自然乾燥させると、粘着性が再現し、繰り返し使用することができる。
【0014】
導電性金属フィルム3は、アルミ、銅などの導電性金属材料が薄板状(例えば、厚さ50μm程度とされるが、これに制約されない)に成形されて柔軟性が付与され、或いは屈曲可能とされたものが使用される。
また、導電性金属フィルム3は、芯材としての強度を持たせるためにPET樹脂フィル
ムの片面又は両面にアルミ、銅などの導電性金属材料を膜状に蒸着したものを用いてもよい。この場合では、導電性金属材料の膜厚を薄くすることが可能である。
【0015】
また、この導電性金属フィルム3は、電気絶縁性及び粘着性を有する表裏両面の粘着フィルム2,2より僅かに小さい寸法サイズ(図2参照)とし、導電性金属フィルム3の周縁を表裏両面の粘着フィルム2,2によって密封するように形成するのが望ましい。
このように、導電性金属フィルム3を電気絶縁性及び粘着性を有する粘着フィルム2,2によって表裏両面から密封することによって、後述する電源ユニット5によって電圧を印加した時に、正もしくは負の電荷が効率よく充電され、空気中への放電を抑制することができる。
【0016】
集塵装置1を構成している表裏両面の粘着フィルム2,2と、その間に挟まれた導電性金属フィルム3との一体化は、表裏両面の粘着フィルム2,2の粘着性を利用することで接合させてもよいが、表裏両面の粘着フィルム2,2の周縁を接着剤や高周波ミシン等の接合手段により接合することにより、一体化が一層強固となり、耐久性を向上させることができる。
【0017】
また、導電性金属フィルム3には、電源接続端子6が表面側の粘着フィルム2を貫通して設けられている。この電源接続端子6は、図1においては、表面側の粘着フィルム2と導電性金属フィルム3とに予め取付孔2a、3aを形成しておき、この取付孔2a,3aを貫通して一体に結合できるようにした導電性金属よりなる雄部材6aと雌部材6bとからなるハトメ構造のものを例示している。この場合、雄部材6aは、円板状の鍔部6a1の中央部に円筒状の凸部6a2を持つ形状とされており、雌部材6bは、雄部材6aの円板状の鍔部6a1と略同径の円板状の鍔部6b1の中央部に前記凸部6a2よりも大径の環状凸部6b2を持ち、この環状凸部6b2内に前記凸部6a2を挿通してカシメ止めされる凹部6b3が形成された形状とされている。この凹部6b3の底板部分(図示省略)の中央部には、凸部6a2を通す孔があけられており、この凸部6a2を表面側の粘着フイルム2と導電性金属フィルム3との取付孔2a、3aに挿通し、その上から雌部材6bの凹部6b3の底孔にさらに挿通して凸部6a2の先端を座屈変形させて拡径させることにより、一体に結合される。
【0018】
上記電源接続端子6は、集塵装置1の少なくとも1箇所〜複数箇所に設置され、図2では、方形板形状の集塵装置1の四隅部に設けた場合を例示している。この電源接続端子6は、上記したハトメ構造のものに限定されるものではない。
電源ユニット5は、図3(A)に示すように、本体ケース5aと、この本体ケース5aから導出された電源接続用コード5bと、このコード5bの端部に接続されたコンセント5cとからなっている。本体ケース5a内には、交流ー直流変換器(コンバータ:図示省略)、昇圧器(図示省略)等が設置され、本体ケース5aの表面側には、電源投入スイッチ5dが設置され、この電源投入スイッチ5dの投入(ON)側には、電源投入ランプ5eが設置されている。また、本体ケース5aの裏面側には、前記集塵板4の電源接続端子6の1つに挿し込み接続するためのコネクタ(図示省略)が設置されている。
【0019】
上記電源ユニット5は、コンセント5cを適宜の交流電源に接続し、電源投入スイッチ5dをON側に投入することにより、交流電源部から給電されて交流ー直流変換器により所定電圧(例えば、12V又は24V)の直流に変換され、昇圧器で所定電圧に昇圧されて前記コネクタから集塵装置1の電源接続端子6を通して導電性金属フィルム3に正もしくは負の高電圧を印加することができるように構成されている。なお、電源投入ランプ5eは、電源投入スイッチ5dをON側に投入したとき点灯し、OFF側に投入したとき消灯する。
【0020】
また、電源ユニット5のコネクタは、集塵装置1の表面側の粘着フィルム2お粘着捕集面から突き出た電源接続端子6の環状凸部6b2に対してワンタッチで着脱可能なため、近くに配置されたコンセントから受電することができ、配線を最小限に抑えることができるように構成されている。
なお、図3(B)は、複数の集塵装置1を相互に接続するための接続コード7を示している。この接続コード7は、両端にコネクタ7aを備えている。このコネクタ7aは、集
塵装置1の電源接続端子6の環状凸部6b2に挿脱可能に挿し込み接続できる構造とされている。接続コード7の長さは、適宜に設定可能であって、例えば、300mmと600mmの長短2種類に設定した場合を例示しているが、これに限定されるものではない。
【0021】
本発明の集塵装置1の実施形態は、以上の構成からなり、次に、その使用例及び設置例を図4(A)(B)(C)、図5、図6、図7により説明する。
先ず、図4(A)は、本発明に係る集塵装置1を1枚だけ使用し、電源ユニット5によって負の高電圧を印加させるようにした場合を例示している。
図4(B)は、本発明に係る集塵装置1を2枚使用し、相互の集塵装置1,1を短い接続コード7で接続すると共に、一方の集塵装置1に電源ユニット5を接続して、2枚の集塵装置1,1に負の高電圧を印加させるようにした場合を例示している。
【0022】
図4(C)は、本発明に係る集塵装置1を4枚使用し、長い接続コード7を2本使用して、集塵装置1を2枚ずつ互い違いに接続し、両外側の集塵装置1,1に正と負の高電圧を印加させるようにした電源ユニット5,5を接続して、正負の静電気を帯びた集塵装置1を交互に配置した場合を例示している。
図5は、クリーンルーム等の入口8の前に設置されたエアシャワー室9の壁面10に配置された複数のエアシャワーノズル11の間に本発明に係る集塵装置1を複数枚(11枚の場合を例示)配置し、各集塵装置1を短い接続コード7で直列接続し、そのうちの1つの集塵装置1に電源ユニット5を接続した場合を例示している。
【0023】
上記図5に示すようなクリーン環境における人体の衣服から空気中に浮遊する塵埃は、静電気の帯電列によって決まり、擦れあって正極性に帯電していることが一般的であるので、粘着捕集面が負の電荷に帯電する電源ユニット5を接続することにより、それらの正極性に耐電した塵埃を確実に捕集することができる。
図6は、作業台12の両側の壁面13に本発明に係る集塵装置1を配置し、両側の集塵装置1,1間を長い接続コード7で接続すると共に、一方の集塵装置1に電源ユニット5を接続した場合を例示している。
【0024】
この場合、空気中に浮遊する塵埃の電荷が正、負のいずれであるかを実験や経験的に確かめて、捕集に適した極性の電源ユニット5を備えた集塵装置を使用すればよい。
図7は、プラスチック材14をロータリーカッター15で切削加工する加工領域の一部の壁面に、本発明に係る集塵装置1を配置し、この集塵装置1に電源ユニット5を接続した場合を例示している。
【0025】
上記図7に示すように、プラスチック材14をロータリーカッター15などで切削するような場合は、浮遊する切粉は、負極性に帯電していることが多いので、粘着捕集面が正の電荷に帯電する電源ユニット5を接続した本発明に係る集塵装置1を使用することにより、それらの切粉を確実に捕集することができる。
以上説明したように、本発明に係る集塵装置1は、電気絶縁性及び粘着性を有する2枚の粘着フィルム2,2の間に導電性金属フィルム3を挟み込んで柔軟で方形薄板状の集塵装置1を構成しているため、前記電源接続端子6に電源ユニット5を介して電源に接続することにより、前記導電性金属フィルム3に正電荷もしくは負電荷を発生させることができる。これにより、空気中に浮遊する塵埃を前記粘着フィルム2に静電気で引き寄せて粘着捕集させることができる。
【0026】
従って、本発明に係る集塵装置1は、簡単に作業空間内の壁面や天井などの平滑面に貼り付け又は吊り下げ等で取り付けが行えるものである。また、集塵装置1は、屈曲性にも優れているため、円筒状の柱などにも貼り付けなどで容易に取り付けることができ、また、取り外すことも容易である。
そして、本発明の集塵装置1は、電源接続端子6に電源ユニット5を介して電源部を接続すると、導電性金属フィルム3に負又は正の静電気を発生させて粘着フィルム2に静電気を帯電させることができる。その結果、作業空間に浮遊する正極性又は負極性に帯電した塵埃は、粘着フィルム2の捕集面に引き寄せられて捕集される。これと共に、作業空間に浮遊する帯電していない塵埃についても、前記帯電した塵埃に随伴され、または、作業空間内の空気の流れや風などによって運ばれて粘着フィルム2の捕集面に粘着捕集される

【0027】
また、本発明の集塵装置1は、正もしくは負の電荷にする電源ユニット5を、それぞれ捕集目的に応じて選定することができる。
また、本発明に係る集塵装置1は、接続コード7を使用することで複数の集塵装置1を併設して1つの電源ユニット5で給電することができる。
さらに、本発明の集塵装置1は、捕集した塵埃により粘着フィルム2の粘着力が低下した場合には、水拭きして塵埃を除去し、自然乾燥させると、粘着性が再現し、繰り返し使用することができる。
【0028】
なお、本発明の実施形態では、静電気により引き寄せられた塵埃を捕集する表面側の粘着フィルム2は、ゴム硬度C硬度30の弱粘着とし、取付面となる裏面側の粘着フィルム2は、ゴム硬度C硬度15の強粘着とすることで壁面や天井などの平滑面であれば、どのような箇所でも密着して取り付けが可能である。また、塵埃の粘着捕集面となる表面側の粘着フィルム2は、弱粘着とすることにより、強粘着のローラーやテープであれば水拭きをしなくても捕集された塵埃を容易に取り除くことができる。
【0029】
本発明に係る集塵装置1の実施形態は、以上であるが、本発明は、上記の実施形態にのみ制約されるものではなく、適宜、改変して実施してもよい。例えば、取付面となる裏面側の粘着フィルム2は、省略して電気絶縁性の取付面(例えば、壁面、天井面その他の取付面)に接着剤で取り付けたり、又は、ネジ止めなどの取付・取り外し可能な手段によって取り付けるようにしてもよく、或いは、表面側の粘着フィルム2とは別異の材質のもの、例えば、電気絶縁性を備えたシート(粘着性の有無は問わない)で構成し、接着剤で接着し、又は、ネジ止めするようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の集塵装置1は、空気中に浮遊する塵埃を捕集除去するための集塵装置全般に利用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 集塵装置
2 粘着フィルム
3 導電性金属フィルム
5 電源ユニット
6 電源接続端子
7 接続コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中に浮遊する塵埃を引き寄せるための静電気を発生する導電性金属フィルム(3)と、樹脂材によりゴム硬度C硬度30以下にしてゲル状に製作されて塵埃の粘着性が付与され、かつ前記導電性金属フィルム(3)の少なくとも表面に接合された粘着フィルム(2)とを備えていることを特徴とする集塵装置。
【請求項2】
前記粘着フィルム(2)は、前記導電性金属フィルム(3)の表裏両面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の集塵装置。
【請求項3】
前記導電性金属フィルム(3)は、前記粘着フィルム(2)より小さいサイズとされて周縁を前記表裏の粘着フィルム(2)で電気的に絶縁被覆されていることを特徴とする請求項2に記載の集塵装置。
【請求項4】
前記導電性金属フィルム(3)の裏面に接合されている粘着フィルム(2)は、表面側の粘着フィルム(2)より粘着力を大きくされていることを特徴とする請求項2又は3に記載の集塵装置。
【請求項5】
前記導電性金属フィルム(3)は、少なくとも1箇所に表面側の粘着フィルム(2)を貫通した電源接続端子(6)を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の集塵装置。
【請求項6】
前記導電性金属フィルム(3)は、少なくとも2箇所に表面側の粘着フィルム(2)を貫通した電源接続端子(6)を備えており、複数の集塵装置(1)の導電性金属フィルム(3)相互間を接続コード(7)で接続することによって1つの電源ユニット(5)から複数の集塵装置(1)の導電性金属フィルム(3)のすべてに負電圧又は正電圧を直列接続で印加することができるように構成してあることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の集塵装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−161759(P2012−161759A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25000(P2011−25000)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000232597)株式会社ベッセル工業 (27)
【Fターム(参考)】